JP2022164072A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子シャッタとメカニカルシャッタを用いた撮像での光学ユニットごとの露光むらを低減する。【解決手段】撮像装置は、シャッタ先幕としてのリセット走査を行う撮像素子104と、撮像光学系から撮像素子に入射する光を遮るシャッタ後幕として走行するメカニカルシャッタ102と、撮像光学系の射出瞳距離に応じて異なる複数の走査データを保持する第1の保持手段112とを有する。撮像装置は、装着された光学ユニット101から、該光学ユニットの機種または個体ごとに異なり、かつ光学ユニットが有する撮像光学系114の光学状態に応じて異なる撮像光学系の射出瞳距離に関する情報を取得する。制御手段110は、第1の保持手段に保持された複数の走査データのうち、撮像に際しての光学状態に応じた射出瞳距離に関する情報に対応する走査データをリセット走査の制御に用いる。【選択図】図1
Description
本発明は、電子シャッタとメカニカルシャッタを併用して撮像を行うレンズ交換式の撮像装置に関する。
上記のような撮像装置には、撮像素子の画素ラインごとに電荷をリセットする電子シャッタを先幕として用い、電荷リセット後の画素ラインに被写体からレンズを通って入射する光束を順次遮るメカニカルシャッタを後幕として用いるものがある。このような撮像装置では、メカニカルシャッタは、撮像素子に対して光軸方向(レンズ側)に離れて配置されている。このため、レンズの射出瞳距離、絞り値、口径食等に応じて、光軸方向に直交する方向(シャッタ走行方向)での撮像素子上での光束の結像位置とメカニカルシャッタにより該光束を遮る位置との関係が変化する。したがって、全画素ラインに対して、メカニカルシャッタの走行特性と電子シャッタのリセット走査特性との関係を一定にすると、シャッタ走行方向にて露光量のむら(露光むら)が発生する。
特許文献1には、交換型レンズユニットの焦点距離(ズーム位置)、フォーカス位置、絞り値等の状態に応じて射出瞳距離を判定し、該射出瞳距離に応じて電子シャッタのリセット走査特性(走査パターン)を変化させて露光むらを低減する撮像装置が開示されている。
しかしながら、レンズユニットの状態や撮像装置のシャッタ秒時等の条件が同一であっても、レンズユニットごとにその内部構造物やレンズコバ部による口径食が異なる場合がある。特許文献1の撮像装置では、このように口径食が異なるレンズユニットごとに電子シャッタの走査パターンに対応する射出瞳距離を適切に決定することまでは行っておらず、レンズユニットごとの露光むらの低減が困難である。
本発明は、電子シャッタとメカニカルシャッタを用いた撮像を行う際の光学ユニットごとの露光むらを低減することを可能とした撮像装置を提供する。
本発明の一側面としての撮像装置は、撮像に際してシャッタ先幕としてのリセット走査を行う撮像素子と、リセット走査に続いて、撮像光学系から撮像素子に入射する光を遮るシャッタ後幕として走行するメカニカルシャッタと、リセット走査とメカニカルシャッタを制御する制御手段と、リセット走査の制御に用いられる走査データを保持する第1の保持手段とを有する。第1の保持手段は、走査データとして、撮像光学系の射出瞳距離に応じて異なる複数の走査データを保持している。制御手段は、撮像装置に対して着脱可能に装着された光学ユニットから、該光学ユニットの機種または個体ごとに異なり、かつ光学ユニットが有する撮像光学系の光学状態に応じて異なる撮像光学系の射出瞳距離に関する情報を取得することが可能であり、第1の保持手段に保持された複数の走査データのうち、撮像に際しての光学状態に応じた射出瞳距離に関する情報に対応する走査データをリセット走査の制御に用いることを特徴とする。
また、本発明の他の一側面としての光学ユニットは、撮像に際してシャッタ先幕としてのリセット走査を行う撮像素子と、リセット走査に続いて撮像素子に入射する光を遮るシャッタ後幕として走行するメカニカルシャッタとを有する撮像装置に着脱可能に装着される。該光学ユニットは、撮像素子上に光を結像させる撮像光学系と、光学ユニットの機種または個体ごとに異なり、かつ撮像光学系の光学状態に応じて異なる該撮像光学系の射出瞳距離に関する情報を保持する保持手段と、撮像装置に射出瞳距離に関する情報を送信する通信手段とを有することを特徴とする。
また、本発明の他の一側面としての制御方法は、撮像に際してシャッタ先幕としてのリセット走査を行う撮像素子と、リセット走査に続いて、撮像光学系から撮像素子に入射する光を遮るシャッタ後幕として走行するメカニカルシャッタとを有する撮像装置に適用される。該制御方法は、リセット走査の制御に用いられる走査データとして、撮像光学系の射出瞳距離に応じて異なる複数の走査データを用意するステップと、撮像装置に対して着脱可能に装着された光学ユニットから、該光学ユニットの機種または個体ごとに異なり、かつ光学ユニットが有する撮像光学系の光学状態に応じて異なる撮像光学系の射出瞳距離に関する情報を取得することを可能とし、複数の走査データのうち、撮像に際しての光学状態に応じた射出瞳距離に関する情報に対応する走査データをリセット走査の制御に用いるステップとを有することを特徴とする。なお、上記制御方法に従う処理を撮像装置のコンピュータに実行させるプログラムも、本発明の他の一側面を構成する。
さらに本発明の他の一側面としての制御方法は、撮像に際してシャッタ先幕としてのリセット走査を行う撮像素子と、リセット走査に続いて撮像素子に入射する光を遮るシャッタ後幕として走行するメカニカルシャッタとを有する撮像装置に着脱可能に装着される光学ユニットに適用される。該光学ユニットは、撮像素子上に光を結像させる撮像光学系を有する。該制御方法は、光学ユニットの機種または個体ごとに異なり、かつ光学ユニットの撮像光学系の光学状態に応じて異なる該撮像光学系の射出瞳距離に関する情報を用意するステップと、撮像装置に射出瞳距離に関する情報を送信するステップとを有することを特徴とする。なお、上記制御方法に従う処理を光学ユニットのコンピュータに実行させるプログラムも、本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、電子シャッタとメカニカルシャッタを用いた撮像を行う際の光学ユニットごとの露光むらを低減することができる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施例1である撮像システムの構成を示している。撮像システムは、デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、放送用カメラおよび監視用カメラ等のシステムであり、撮像装置としてのカメラ本体100と、カメラ本体100に着脱可能に装着される交換レンズとしてのレンズユニット(光学ユニット)101とを有する。
レンズユニット101内の撮像レンズ(撮像光学系)114を通過した被写体からの光束は、メカニカルシャッタ102を通過してカメラ本体100内の撮像素子104上に結像する。CMOSセンサやCCDセンサ等の光電変換素子により構成される撮像素子104は、被写体像を光電変換して電気信号を生成する。信号処理回路107は、パルス発生回路105からのクロック信号に応じて撮像素子104から読み出された電気信号に対して色処理やガンマ補正等の画像処理を行うことにより、画像データを生成する。生成された画像データは、映像表示回路108に出力されて、不図示の電子ビューファインダ内の表示パネルやカメラ本体100の背面に設けられた不図示の表示パネル(背面モニタ)に静止画または動画として表示される。これにより、ユーザは被写体の画像を観察することができる。
カメラ本体100のスイッチユニット111内に設けられたレリーズスイッチがユーザにより操作されると、以下の撮像のための動作が行われる。撮像素子104には、パルス発生回路105から走査クロック(水平駆動パルス)が供給される。この走査クロックのうち垂直走査用のクロックは、垂直駆動変調回路106によって所定のクロック周波数に変調されて撮像素子104に入力される。垂直駆動変調回路106からのクロック信号に応じて、撮像素子104における電子先幕(シャッタ先幕)としてのリセット走査が行われる。また、撮像素子104から撮像レンズ114の光軸が延びる光軸方向における被写体側(レンズ側)に離れて配置されたメカニカルシャッタ102は、複数の遮光羽根により構成されるメカニカル後幕(シャッタ後幕)を有する。コンピュータであるカメラCPU(制御手段)110は、パルス発生回路105および垂直駆動変調回路106を通じて撮像素子104のリセット走査を制御し、さらにシャッタ駆動回路103を通じてメカニカルシャッタ102のメカニカル後幕の動作を制御する。これにより、記録用静止画を取得するための撮像素子104の露光が行われる。
信号処理回路107は、撮像素子104から読み出した電気信号に対して上述した画像処理を行って記録用画像データを生成する。記録用画像データは、圧縮されて画像記録回路109に記録されたり、映像表示回路108に出力されて背面モニタに表示されたりする。
なお、スイッチユニット111には、レリーズスイッチの他に、撮像条件や撮像モードを設定するためにユーザにより操作されるスイッチやダイヤル等が含まれており、カメラCPU110はスイッチユニット111の操作に応じた処理を行う。
レンズユニット101内の撮像レンズ114は、光軸方向に移動してズーミングやフォーカシングを行うズームレンズやフォーカスレンズ、さらには光軸方向に移動しない固定レンズを含む。また、レンズユニット101内には、絞り118が設けられている。
コンピュータであるレンズCPU116は、レンズ駆動回路115を介してフォーカスレンズの駆動を制御する。フォーカスレンズの位置(フォーカス位置)は、レンズ駆動回路115からレンズCPU116に伝えられる。フォーカス位置は、撮像レンズ114の合焦距離に相当する。また、ユーザがズーム駆動機構120を操作することに応じてズームレンズが駆動される。ズームレンズの位置(ズーム位置)は、ズーム位置検出回路121により検出されてレンズCPU116に伝えられる。さらに、レンズCPU116は、絞り駆動回路117を介して絞り118を駆動する。
レンズCPU116は、レンズユニット101側の通信接点122とカメラ本体100側の通信接点123を介してカメラCPU110と通信可能である。通信手段としてのレンズCPU116は、レンズユニット101の機種の情報や、射出瞳距離、焦点距離(ズームレンズではズーム位置)、フォーカス位置および絞り値等の光学状態の情報を含むレンズ情報をカメラCPU110に通知する。
また、レンズユニット101は、その機種や光学状態に応じて異なる、つまりは機種および光学状態に応じて補正された複数の射出瞳距離(以下、補正射出瞳距離という)に関する情報を保持する情報保持部(保持手段)A119を有する。補正射出瞳距離は、撮像レンズ114におけるズーム位置やフォーカス位置等の光学状態ごとに近軸計算により定まる射出瞳距離(以下、近軸射出瞳距離という)を示すものでもよい。また、後述する露出むらを補正するのに適切な先幕走査パターンに対応するように補正された射出瞳距離を示すものでもよい。なお、補正射出瞳距離は、レンズユニットの同一機種における個体ごとに異なるものであってもよい。
情報保持部A119は、複数の補正射出瞳距離に関する情報を光学状態ごとのテーブル形式で保持している。以下の説明において、複数の補正射出瞳距離に関する情報を含むテーブルを、射出瞳距離補正値テーブルという。「補正射出瞳距離に関する情報」については、後により詳しく説明する。
レンズCPU116は、情報保持部A119から取得した射出瞳距離補正値テーブルをカメラCPU110に通知(送信)する。カメラ本体100には、レンズCPU116から通知された射出瞳距離補正値テーブルを保持する情報保持部(第2の保持手段)C113が設けられている。
また、カメラ本体100には、複数の射出瞳距離のそれぞれに対応付けられた互いに異なる複数の先幕走査パターンを保持する情報保持部(第1の保持手段)B112が設けられている。カメラCPU110は、情報保持部B112に射出瞳距離に対応付けられて保持(用意)された複数の先幕走査パターンから、レンズユニット101から撮像に際して通知された光学状態での補正射出瞳距離に対応する先幕走査パターンを取得する。
図2は、レンズ側から見た撮像素子104の撮像面2とメカニカルシャッタ102のメカニカル後幕3を示している。この図では、レリーズスイッチの操作により撮像のための動作が開始され、撮像面2におけるリセット走査(電子シャッタ先幕)とこれに続くメカニカル後幕3のシャッタ走行が途中まで行われた状態を示している。メカニカル後幕3は、撮像面2の一部領域に向かう光束を遮っている。矢印1は、光軸に直交する方向であって、リセット走査が進行する方向であるリセット走査方向とメカニカル後幕の走行方向(シャッタ走行方向)を示す。
なお、撮像レンズ114を介して撮像素子104の撮像面2上に光束が結像することで形成された被写体像は、実際の被写体に対して上下が反転した像となる。このため、図2に示すように撮像面2の下側から上側に向かってリセット走査が行われることで、画像データの上部から下部に向かってリセット走査とシャッタ走行が行われることになる。
撮像面2上のライン4は、リセット走査が行われている画素ラインとしてのリセットラインを示している。リセット走査は、リセットライン4上の画素の蓄積電荷量をゼロにするものである。リセットライン4は、電子先幕のリセット走査方向での先端に相当する。
レンズ側から見たときのリセットライン4とメカニカル後幕3の先端部5との間の領域(以下、スリットという)6は、撮像面2上において露光による電荷蓄積が行われている領域としての電荷蓄積領域である。電荷蓄積領域は、リセット走査の進行とメカニカル後幕3の走行に伴って、矢印1の方向へ移動していく。撮像面2上においてリセットライン4が通過してから(すなわち画素ラインのリセットが開始されてからメカニカル後幕3によって該画素ラインが遮光状態とされるまでの時間は、該画素ラインの露光による電荷蓄積時間となる。リセットライン4が矢印1の方向へ移動することで同方向での画素ラインごとの電荷蓄積が順次開始されるので、画素ラインごとに電荷蓄積の開始タイミングが異なる。撮像面2のうち最も下の画素ラインでの電荷蓄積が最も早く開始され、最も上の画素ラインでの電荷蓄積が最も遅く開始される。
撮像面2の下部から上部へと向かうリセットライン4の移動は、垂直駆動変調回路106により制御される。このリセットライン4の移動は、例えば図5(a)の11で示す移動軌跡(移動カーブ)を描くように制御される。このリセットライン4の移動軌跡を示すデータが、リセット走査を制御するための走査データとしての先幕走査パターンである。先幕走査パターン11は、撮像面2の領域(画素ライン)ごとのリセット走査が行われるタイミングを示すデータということもできる。
情報保持部B112には、このような先幕走査パターンが複数保持されている。カメラCPU110は、情報保持部B112に保持された複数の先幕走査パターンのうち、前述したようにレンズユニット101から通知された光学状態での補正射出瞳距離に対応する1つの先幕走査パターンを選択する。この際、レンズユニット101から通知された光学状態での補正射出瞳距離に厳密に対応する先幕走査パターンが保持されていない場合もあり得る。この場合には、通知された補正射出瞳距離に最も近い補正射出瞳距離に対応する先幕走査パターンを選択することで、通知された補正射出瞳距離に対応する先幕走査パターンを選択したものとすることができる。そして、カメラCPU110は、選択した先幕走査パターンに従ってリセットライン4が移動するように垂直変調回路106を制御する。
図3および図4は、撮像レンズ114、メカニカル後幕3および撮像面2を光軸に沿って切断したときの断面を示している。114aは射出瞳距離が長い状態の撮像レンズ114を示し、114bは焦点距離が短く、射出瞳距離が短い状態の撮像レンズ114を示している。また、図には、メカニカル後幕3を走行可能に保持するシャッタ地板7と、シャッタ地板7との間でメカニカル後幕3を押さえるシャッタ押さえ板8も示している。また、114a′、114b′はそれぞれ、撮像レンズ114a、114bの射出瞳位置を示している。
図3は、撮像の初期の状態を示している。リセットライン4とメカニカル後幕3の先端部5との間のスリット幅Aは、リセットライン4と撮像レンズ114aからの光束のうちメカニカル後幕3によって遮光されない光線が入射する最も下側の画素ラインとの間のスリットの幅を示している。また、スリット幅Bは、リセットライン4と撮像レンズ114bからの光束のうちメカニカル後幕3によって遮光されない光線が入射する最も下側の画素ラインとの間のスリットの幅を示している。
図3の状態では、スリット幅Bの方がスリット幅Aよりも大きい。このため、撮像レンズ114a、114bにかかわらず電子先幕とメカニカル後幕を同じ条件で駆動すると、スリット幅Bの領域において、撮像レンズ114bを用いた場合の露光量が撮像レンズ114aを用いた場合の露光量より大きくなる。したがって、先幕走査パターンが撮像レンズ114aを用いた場合に適正露光量が得られるように固定されていると、撮像レンズ114bを用いた場合に撮像の初期において露出オーバーになる。
図4は、撮像の終期(終了直前)の状態を示している。スリット幅A′は、リセットライン4と撮像レンズ114bからの光束のうちメカニカル後幕3によって遮光されない光線が入射する最も下側の画素ラインとの間のスリットの幅を示している。
図4の状態では、図3の状態とは逆に、スリット幅B′の方がスリット幅A′よりも小さい。このため、撮像レンズ114a、114bにかかわらず電子先幕とメカニカル後幕を同じ条件で駆動すると、スリット幅A′の領域において、撮像レンズ114aを用いた場合の露光量が撮像レンズ114bを用いた場合の露光量より大きくなる。したがって、先幕走査パターンが撮像レンズ114aを用いた場合に適正露光量が得られるように固定されていると、撮像レンズ114bを用いた場合に撮像の終期において露出アンダーになる。
以上のような撮像面2の下部での露出オーバーや上部での露出アンダーにより撮像面2の露光むらが発生する。このため、このような露光むらを低減させる必要がある。
図5(a)、(b)は、先幕走査パターン11とメカニカル後幕の走行パターン(以下、後幕走行パターンという)12との関係を示している。横軸は時間を、縦軸は撮像面2上の下端から上端までの位置(先幕走査/後幕走行位置)を表している。
図5(a)において、先幕走査パターン11は、リセット走査の開始から徐々にリセットラインの移動速度が増加するパターンを示している。後幕走行パターンも、走行開始から徐々に速度が増加するパターンを示している。先幕走査パターン11と後幕走行パターン12の時間方向での距離が、撮像素子上(撮像面上)での各画素ラインの露光時間を表している。図5(a)では、撮像面の下端から上端までほぼ同じ露光時間が設定されている。撮像レンズ114の射出瞳距離が十分に長いとき(例えば500mm以上のとき)は、後幕走行パターンとほぼ同じ形状の先幕走査パターンにより適正な露光量が得られる。
しかし、前述したように射出瞳距離が短い撮像レンズを用いる場合には、射出瞳距離が長い撮像レンズを用いる場合に比べて、撮像レンズを通過した光線の撮像面への入射角が光軸に対して大きな角度となり得る。このため、図5(a)に示すような先幕走査パターン11でリセット走査を行うと、撮像面の下部(画像データの上部)において露出オーバーが、撮像面の上部(画像データの下部)において露出アンダーが生じる。このため本実施例では、図5(b)に示すように、先幕走査パターン11を撮像面の下部で露光時間を短くして撮像面の上部での露光時間を長くするように補正した先幕走査パターン11′を用いる。
例えば、図3と図5(b)に示すように、撮像面2上の位置Y0に入射する光束をメカニカル後幕3が遮る位置Y0′をメカニカル後幕3が通過する時刻よりも所望のシャッタ秒時だけ前の時刻に、リセットライン4が位置Y0を通過するように先幕走査パターンを設定すればよい。このような関係が撮像面上の位置Y0だけでなく全ての位置に入射する光束について成り立つように先幕走査パターン11′が設定される。
図3から明らかなように、撮像面2上の位置Y0に入射する光束をメカニカル後幕3が遮る位置Y0′は、撮像レンズ114の射出瞳距離(近軸射出瞳距離)Lとメカニカル後幕3の撮像面2からの距離Xとによって、
Y0′=Y0×(L-X)/L (1)
により一意に決まる。このため、射出瞳距離Lから先幕走査パターンを決定することができる。
Y0′=Y0×(L-X)/L (1)
により一意に決まる。このため、射出瞳距離Lから先幕走査パターンを決定することができる。
本実施例では、複数の射出瞳距離に対応する複数の先幕走査パターンが情報保持部B112に保持される。さらに、同一の射出瞳距離に対応する先幕走査パターンであっても、カメラ本体100の機種が異なれば、先幕走査パターンも異なるようにするのがよい。一般に異なる機種のカメラ本体同士では、メカニカル後幕3の撮像面2からの距離やメカニカル後幕3の走行特性(速度や加速度の特性)が異なる。このため、同一の射出瞳距離に対応する先幕走査パターンも、カメラ本体の機種ごとに異なる。したがって、適切な先幕走査パターンは、カメラ本体の機種ごとに異なる後幕走行パターン(つまりはメカニカル後幕3の走行特性)に応じて相対的に決まる。なお、カメラ本体100の情報保持部B112には、このようにカメラ本体100の機種ごと(さらには個体ごとであってもよい)のメカニカル後幕3の走行特性に応じて設定された後幕走行パターンも保持されている。
また、情報保持部B112に保持された複数の先幕走査パターンの中から撮像レンズ114の近軸射出瞳距離に基づいて1つの先幕走査パターンを選択しても、実際には良好に露出むらを低減できない場合がある。これは以下の理由による。実際の撮像レンズでは、光束はメカニカル後幕3を含む平面において有限の面積を持ち、該光束の大きさや形状(口径食)はレンズユニット内のメカニカルな構造やレンズコバ部による光束のけられに依存してレンズユニットごとに異なる。そして、メカニカル後幕3による該光束の遮光が、時間幅をもって連続的に行われるからである。言い換えれば、撮像面2上の位置Y0に入射する光束を一本の光線に近似したときの実効的なメカニカル後幕3が光束を遮る位置Y0′は、口径食によって異なるからである。特に、開放絞り値が小さい大口径レンズやシャッタ秒時が短い撮像で、この傾向が顕著になる。
そこで本実施例では、予め露出むらが小さくなる適切な先幕走査パターンを、レンズユニット101の機種(または個体)ごと、および光学状態(ズーム位置、フォーカス位置、絞り値およびアオリ撮像のための撮像レンズ114の光軸に直交する方向でのシフト量等)ごとに実験的に求める。そして、レンズユニット101の機種ごと、かつ光学状態ごとの適切な先幕走査パターンに対応する補正射出瞳距離に関する情報を、レンズユニット101内の情報保持部A119に保持させておく(用意する)。このとき、近軸射出瞳距離に応じた先幕走査パターンを選択しても適正な露出が得られる光学状態については、その光学状態での近軸射出瞳距離を補正射出瞳距離として、それに関する情報を情報保持部A119に保持してもよい。
なお、適切な先幕走査パターンに対応する補正射出瞳距離をレンズユニット101(撮像レンズ114)の光学状態ごとに実験的に決定することは、ある1つの特定機種のカメラ本体に対して行えばよい。他の機種のカメラ本体では、特定機種のカメラ本体に対して決定された射出瞳距離をそのまま利用することができる。このため、カメラ本体の機種ごとに情報保持部A119に適切な先幕走査パターンに対応する射出瞳距離を保持する必要はない。これは、前述したように、カメラ本体の機種に応じて、情報保持部B112に保持する先幕走査パターンを同一の射出瞳距離に対して異ならせているためである。
情報保持部A119は、レンズユニット101の光学状態ごとの適切な先幕走査パターンに対応する補正射出瞳距離に関する情報として、実際の射出瞳距離の値(単位mm)を保持してもよいが、射出瞳距離の逆数に一定数を乗じた値を保持するとより好ましい。これにより、保持データとして必要なビット数を削減することができる。射出瞳距離の逆数に一定数を乗じた値を保持する場合は、カメラ本体100の情報保持部B112に保持する先幕走査パターンも、射出瞳距離の逆数に一定数を乗じた値と関連付けておくようにすると好ましい。これにより、先幕走査パターンを選択する処理における処理時間を短縮することができる。さらに、補正射出瞳距離に関する情報を、実際の補正射出瞳距離やその逆数に対応付けた番号(1,2,3,…等)としてもよい。
また、情報保持部B112での先幕走査パターン(走査データ)の保持を、図5(b)に示したようなリセット走査位置と時間との関係を以下のような多項式関数(2)の係数として保持することで行ってもよい。
t(Y)=A0+A1×Y+A2×Y2+・・・An×Yn (2)
ここで、nは任意の自然数であり、Ai(i=0,1,2,・・・,n)は係数または定数である。また、Yは光軸に直交する方向でのリセット走査位置を表す値である。リセット走査位置Yは、光軸からの距離(座標)であってもよいし、リセットライン4となる画素ラインの番号でもよい。tはリセットライン4の位置が位置Yとなる時刻である。
また、射出瞳距離に対応する先幕走査パターンの保持を、基準として定められた先幕走査パターンに対する各射出瞳距離に対応する先幕走査パターンの差分量を示すYの関数を保持することで行ってもよい。
t(Y)=A0+A1×Y+A2×Y2+・・・An×Yn (2)
ここで、nは任意の自然数であり、Ai(i=0,1,2,・・・,n)は係数または定数である。また、Yは光軸に直交する方向でのリセット走査位置を表す値である。リセット走査位置Yは、光軸からの距離(座標)であってもよいし、リセットライン4となる画素ラインの番号でもよい。tはリセットライン4の位置が位置Yとなる時刻である。
また、射出瞳距離に対応する先幕走査パターンの保持を、基準として定められた先幕走査パターンに対する各射出瞳距離に対応する先幕走査パターンの差分量を示すYの関数を保持することで行ってもよい。
また、上記多項式の係数Aiを16進数で表記することにより、保持するデータ量を小さくすることができ、また2進数への変換が容易で処理を速く行うことができる。nは適切な先幕走査パターンを十分に近似できる次数に対応する値であり、任意に設定することができる。ただし、データ量を小さくするためにはnを大きくし過ぎないことが好ましく、十分な近似精度を保つためにはnを小さくし過ぎないことが好ましい。例えば、nは3以上、10以下とすることが好ましい。
以上のように、本実施例では、複数の射出瞳距離のそれぞれに対応する先幕走査パターンをカメラ本体100内に保持する。また、装着されるレンズユニット101ごとに適切な露出を得るための先幕走査パターンに対応する補正射出瞳距離を、該レンズユニット101内に保持する。これにより、補正射出瞳距離が互いに異なるレンズユニットとメカニカル後幕の走行特性や同一射出瞳距離に対する適切な先幕走査パターンが互いに異なるカメラ本体との様々な組み合わせにおいて露光むらを少なすることが可能となる。
また、カメラ本体100がレンズユニット101から通知される補正射出瞳距離に関する情報に基づいて先幕走査パターンを選択する撮像システムとすることで、レンズユニット101の機種や光学状態に応じて適切な先幕走査パターンを選択することができる。このため、レンズユニット101の機種や光学状態によらず、露出むらを良好に低減することができる。
図6のフローチャートは、本実施例においてカメラ本体100(主としてカメラCPU110)がコンピュータプログラムに従って実行する処理を示している。
ステップS100においてレンズユニット101がカメラ本体100に装着されたことを検出すると、カメラCPU110は、ステップS101に進む。ステップS101では、カメラCPU110は、装着されたレンズユニット101内の情報保持部A119に保持された射出瞳距離補正値テーブルをレンズCPU116を介して取得する。射出瞳距離補正値テーブルは、レンズユニット101の焦点距離(ズームレンズの場合はズーム位置)、フォーカス位置および絞り値等の光学状態ごとに最適な先幕走査パターンをカメラ本体100に選択させるための複数の補正射出瞳距離(に関する情報)を含む。カメラCPU110は、取得した射出瞳距離補正値テーブルを、図1に示したカメラ本体100内の情報保持部C113に格納して、ステップS102に進む。
ステップS102においてスイッチユニット111内のレリーズスイッチの第1ストローク(半押し)操作であるSW1ONを検出したカメラCPU110は、ステップS103に進む。
ステップS103では、カメラCPU110は、装着されたレンズユニット101のレンズ情報(機種や光学状態)をレンズCPU116から取得する。
そしてステップS104では、カメラCPU110は、装着されたレンズユニット101がズームレンズであるか否かを判定し、ズームレンズである場合はステップS105に進んでレンズCPU116にズーム位置の情報を要求する。レンズCPU116は、ズーム位置検出回路121により検出されたズーム位置の情報をカメラCPU110に通知する。
次にステップS106では、カメラCPU110は、撮像素子104または不図示の測光センサからの出力を用いて被写体輝度を測定する。そしてステップS107において、測定した被写体輝度とISO感度設定等の情報に基づいて、撮像のための絞り値を決定する。
次にステップS108では、カメラCPU110は、撮像素子104からの出力を用いた位相差検出方式により焦点状態を検出し、合焦状態を得るためのフォーカス位置を算出する。さらにステップS109では、カメラCPU110は、被写体輝度、絞り値およびISO感度設定等に基づいてシャッタ速度を決定する。
次にステップS110では、カメラCPU110は、情報保持部C113に保持されている射出瞳距離補正値テーブルからステップS103で取得した(すなわち撮像に際しての)レンズユニット101の光学状態に対応する補正射出瞳距離としての射出瞳距離補正値を取得(選択)する。
そしてカメラCPU110は、ステップS111において、情報保持部B112が保持する複数の先幕走査パターンから、ステップS110で取得した射出瞳距離補正値に対応する先幕走査パターンを取得(選択)する。またカメラCPU110は、情報保持部B112から後幕走行パターンも取得する。
ここで、射出瞳距離補正値に対応して取得された先幕走査パターンは、例えば図5(b)に示した先幕走査パターン11′に相当する。先幕走査パターン11′は、射出瞳距離が短いレンズユニットに適切なものであり、後幕走行パターン12にほぼ等しい先幕走査パターン11に対して、リセット走査の開始タイミングを遅くして、終了タイミングを早めるものである。
ここまでの処理を、図7、図11および図12を用いてさらに詳細に説明する。図7は、本実施例の撮像システムにおける先幕走査パターンの制御に関する構成を示している。
カメラCPU110は、情報収集部110a、走査パターン設定部110bおよび垂直変調制御部110cとして機能する。カメラ本体100にレンズユニット101が装着されると(ステップS100)、情報収集部110aは、情報保持部A119にレンズユニット101の光学状態ごとの補正射出瞳距離を含む射出瞳距離補正値テーブルをレンズCPU116を介して取得する(ステップS101)。図11は、射出瞳距離補正値テーブルの例を示している。
なお、射出瞳距離補正値テーブルのレンズCPU116からカメラCPU110への受け渡しは、上述したようなカメラ本体100へのレンズユニット101の装着に際してではなくても、撮像に先立つ任意のタイミングで行われればよい。
そして、カメラCPU110は、取得した射出瞳距離補正値テーブルを情報保持部C113に格納する。射出瞳距離補正値テーブルを情報保持部C113に格納することで、後の処理(ステップSS110)における射出瞳距離補正値テーブルからの射出瞳距離補正値の取得をレンズユニット101との通信を行うことなくカメラ本体100内のみで行うことができる。このため、レリーズタイムラグを減らすことができる。
また、装着されたレンズユニット101から取得した射出瞳距離補正値テーブルを情報保持部C113に格納することで、カメラ本体100より後に開発されたレンズユニットの射出瞳距離補正値テーブルを、カメラ本体100のファームアップを行うことなく取得できる。これにより、カメラ本体100のファームアップを行うユーザの手間を省くことができ、好ましい。
情報収集部110aは、レンズCPU116を介してレンズ情報を取得し(ステップS103)、情報保持部C113に保持された射出瞳距離補正値テーブルから、取得したレンズ情報に含まれる光学状態に対応する射出瞳距離補正値を取得する(ステップS110)。そして、この射出瞳距離補正値を走査パターン設定部110bに渡す。レンズユニット101の情報保持部A119に射出瞳距離補正値テーブルが保持されていない場合は、情報収集部110aはレンズユニット101の近軸射出瞳距離を取得し、これをある光学状態での射出瞳距離補正値として走査パターン設定部110bに渡す。
走査パターン設定部110bは、情報保持部B112が保持する複数の先幕走査パターンを含む走査パターンテーブルから、情報収集部110aが取得した射出瞳距離補正値に対応する先幕走査パターンを決定する(ステップS111)。図12は、走査パターンテーブルの例を示している。図12は、走査パターンテーブルとして、前述した多項式関数(2)の係数Aiが保持されている場合を示している。また、カメラCPU110は、情報保持部B112から後幕走行パターンも取得する。
以上のように先幕走査パターンを決定し、後幕走行パターンを取得したカメラCPU110は、図6のステップS112においてレリーズスイッチの第2ストローク(全押し)操作であるSW2ONを検出すると、ステップS113に進んで撮像処理を実行する。
ステップS113では、まずカメラCPU110は、ステップS111で決定した先幕走査パターンに従って撮像素子104のリセット走査を開始する。すなわち、垂直変調制御部110cが、走査パターン設定部110bにより決定された先幕走査パターンに従ってリセット走査が行われるように垂直駆動変調回路106を制御する。
その後、ステップS114において、カメラCPU110は、後幕走行パターンに従ってメカニカル後幕が走行するようにシャッタ駆動回路103を制御する。
これにより、例えば、レンズユニット101(撮像レンズ114)の射出瞳距離が短い場合には、図5(b)に示した先幕走査カーブ11′に従ったリセット走査が行われるとともに、後幕走行パターン12に従ったメカニカル後幕の走行駆動が行われる。こうして、撮像素子104上で画素ラインごとの電荷蓄積が順次行われて撮像処理が完了する。
最後に、ステップS115において、カメラCPU110は、シャッタ駆動回路103を制御してシャッタチャージを行い、一連の撮像シーケンスを終了する。
なお、撮像レンズ114の近軸的な射出瞳距離Lと、撮像素子104の対角長(撮像レンズ114のイメージサークル直径)の半分であるYmaxは、以下の式(3)で示す条件を満足することが好ましい。
1.00<L/Ymax (3)
L/Ymaxが上記条件式(3)の下限値以下となると、撮像レンズ114の近軸的な射出瞳距離Lは小さくなりすぎて、撮像素子104への光束の入射角(撮像面の法線と光束とがなす角)が大きくなり過ぎる。この結果、先幕走査パターン11と先幕走査パターン11′との乖離が大きくなり過ぎる。このとき、先幕走査パターン11′は図5(b)に示すより垂直に近いパターンとなる。すなわち、撮像面の最下部から最上部までのリセット走査に要する時間が短くなる。撮像面の各画素ラインのリセットには所定の時間が必要である。このため、撮像面の最下部から最上部までをリセット走査する時間が短すぎると、各画素ラインのリセットのための時間を十分に確保できなくなり、各画素ラインをリセットすることが困難になるため、好ましくない。また、撮像素子104への光束の入射角が大きくなり過ぎると、撮像素子104の各画素に設けられたマイクロレンズによって光束がけられやすくなり、色むらや露出むらの原因となるため、好ましくない。
1.00<L/Ymax (3)
L/Ymaxが上記条件式(3)の下限値以下となると、撮像レンズ114の近軸的な射出瞳距離Lは小さくなりすぎて、撮像素子104への光束の入射角(撮像面の法線と光束とがなす角)が大きくなり過ぎる。この結果、先幕走査パターン11と先幕走査パターン11′との乖離が大きくなり過ぎる。このとき、先幕走査パターン11′は図5(b)に示すより垂直に近いパターンとなる。すなわち、撮像面の最下部から最上部までのリセット走査に要する時間が短くなる。撮像面の各画素ラインのリセットには所定の時間が必要である。このため、撮像面の最下部から最上部までをリセット走査する時間が短すぎると、各画素ラインのリセットのための時間を十分に確保できなくなり、各画素ラインをリセットすることが困難になるため、好ましくない。また、撮像素子104への光束の入射角が大きくなり過ぎると、撮像素子104の各画素に設けられたマイクロレンズによって光束がけられやすくなり、色むらや露出むらの原因となるため、好ましくない。
以上説明した本実施例によれば、レンズユニットの機種や光学状態に応じて、カメラ本体において使用する先幕走査パターンを変更することにより、様々なレンズユニットとカメラ本体との組み合わせにおいて露出むらを良好に低減することができる。
図8は、本発明の実施例2である撮像システムの構成を示している。実施例1(図1)と同じ構成要素には、図1と同符号を付している。本実施例は、カメラ本体100′が実施例1のカメラ本体100が有する情報保持部C113を有していない点で実施例1と異なる。その他の構成は実施例1と同じである。
図9のフローチャートは、本実施例においてカメラ本体100′(主としてカメラCPU110)がコンピュータプログラムに従って実行する処理を示している。ここでは、実施例1(図6)の処理と同じ処理については説明を省略する。
ステップS100にてレンズユニット101のカメラ本体100′への装着を検出したカメラCPU110は、ステップS102に進む。ステップS102~S109は実施例1と同じである。
本実施例では、実施例1と異なり、カメラCPU110は、レンズユニット101がカメラ本体100′に装着された直後に情報保持部A119が保持する射出瞳距離補正値テーブルを取得しない。このようにすることで、レンズユニット101の装着直後におけるレンズユニット101とカメラ本体100との通信量を少なくすることができ、撮像が可能な状態になるまでの時間を短縮することができる。
カメラCPU110は、ステップS109の次にステップS110′に進む。このステップでは、カメラCPU110は、レンズCPU116から、情報保持部A119に保持された射出瞳距離補正値テーブルのうちステップS103で取得した(すなわち撮像に際しての)レンズユニット101の光学状態に対応する射出瞳距離補正値を取得する。
そしてステップS111では、カメラCPU110は、情報保持部B112が保持する複数の先幕走査パターンから、ステップS110で取得した射出瞳距離補正値に対応する先幕走査パターンを取得(選択)する。またカメラCPU110は、情報保持部B112から後幕走行パターンも取得する。
ここまでの処理を、図10を用いてさらに詳細に説明する。図10は、本実施例の撮像システムにおける先幕走査パターンの制御に関する構成を示している。実施例1(図7)と同じ構成要素には、図7と同符号を付している。
カメラCPU110の情報収集部110aは、レンズユニット101のレンズ情報を取得し(ステップS103)、該レンズ情報のうち光学状態の情報をレンズCPU116に返送する。なお、光学状態の情報をカメラCPU110が取得することなく、レンズCPU116に直接取得させてもよい。
レンズCPU116は、情報保持部A119に保持された射出瞳距離補正値テーブルから、レンズユニット101の光学状態に対応する射出瞳距離補正値を決定し、これを情報収集部110aに送信する(ステップS110′)。レンズユニット101の情報保持部A119に射出瞳距離補正値テーブルが保持されていない場合は、レンズCPU116がレンズユニット101の近軸射出瞳距離を取得し、これをある光学状態での射出瞳距離補正値として情報収集部110aに送信する。情報収集部110aは、受信した射出瞳距離補正値を走査パターン設定部110bに渡す。
走査パターン設定部110bは、情報保持部B112が保持する複数の先幕走査パターン(走査パターンテーブル)から、情報収集部110aが取得した撮像に際しての射出瞳距離補正値に対応する先幕走査パターンを決定する(ステップS111)。またカメラCPU110は、情報保持部B112から後幕走行パターンも取得する。
以上のように先幕走査パターンを決定し、後幕走行パターンを取得したカメラCPU110は、図10のステップS112以降にて図6のステップS112以降と同じ処理を行う。
以上説明した本実施例でも、レンズユニットの機種や光学状態に応じて、カメラ本体において使用する先幕走査パターンを変更することにより、様々なレンズユニットとカメラ本体との組み合わせにおいて露出むらを良好に低減することができる。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
2 撮像面
3 メカニカル後幕
4 リセットライン
100 カメラ本体
101 レンズユニット
102 メカニカルシャッタ
103 シャッタ駆動回路
104 撮像素子
110 カメラCPU
114 撮像レンズ
3 メカニカル後幕
4 リセットライン
100 カメラ本体
101 レンズユニット
102 メカニカルシャッタ
103 シャッタ駆動回路
104 撮像素子
110 カメラCPU
114 撮像レンズ
Claims (15)
- 撮像に際してシャッタ先幕としてのリセット走査を行う撮像素子と、
前記リセット走査に続いて、撮像光学系から前記撮像素子に入射する光を遮るシャッタ後幕として走行するメカニカルシャッタと、
前記リセット走査と前記メカニカルシャッタを制御する制御手段と、
前記リセット走査の制御に用いられる走査データを保持する第1の保持手段とを有し、
前記第1の保持手段は、前記走査データとして、前記撮像光学系の射出瞳距離に応じて異なる複数の走査データを保持しており、
前記撮像装置は、該撮像装置に対して着脱可能に装着された光学ユニットから、該光学ユニットの機種または個体ごとに異なり、かつ前記光学ユニットが有する撮像光学系の光学状態に応じて異なる前記撮像光学系の射出瞳距離に関する情報を取得することが可能であり、
前記制御手段は、前記第1の保持手段に保持された前記複数の走査データのうち、前記撮像に際しての前記光学状態に応じた前記射出瞳距離に関する情報に対応する走査データを前記リセット走査の制御に用いることを特徴とする撮像装置。 - 前記光学状態は、焦点距離、合焦距離および絞り値のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記撮像に先立って前記光学ユニットから取得された、互いに異なる複数の前記射出瞳距離に関する情報を保持する第2の保持手段を有し、
前記制御手段は、
前記第2の保持手段に保持された前記複数の射出瞳距離に関する情報から前記撮像に際して前記光学ユニットから取得した前記光学状態に応じた射出瞳距離に関する情報を選択し、
前記第1の保持手段に保持された前記複数の走査データのうち、前記選択した射出瞳距離に関する情報に対応する走査データを前記リセット走査の制御に用いることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。 - 前記光学ユニットは、互いに異なる複数の前記射出瞳距離に関する情報を保持しており、
前記撮像装置は、前記光学ユニットから、前記複数の射出瞳距離に関する情報のうち前記撮像に際しての前記光学状態に応じた射出瞳距離に関する情報を取得し、
前記制御手段は、前記第1の保持手段に保持された前記複数の走査データのうち、前記取得した射出瞳距離に関する情報に対応する走査データを前記リセット走査の制御に用いることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。 - 前記第1の保持手段に保持された前記複数の走査データは、前記撮像装置の機種または個体ごとの前記シャッタ後幕の走行特性に応じて設定された走査データであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の撮像装置。
- 前記走査データは、時刻をt、前記撮像素子上における時刻tでの前記リセット走査の走査位置をY、係数または定数をAi、iを0からnまでの自然数としたときの、
t(Y)=A0+A1×Y+A2×Y2+・・・+An×Yn
なる多項式のAiを示すデータであることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の撮像装置。 - 前記撮像光学系の近軸での射出瞳距離をL、前記撮像素子の対角長の半分をYmaxとするとき、
1.00<L/Ymax
なる条件を満足することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の撮像装置。 - 撮像に際してシャッタ先幕としてのリセット走査を行う撮像素子と、前記リセット走査に続いて前記撮像素子に入射する光を遮るシャッタ後幕として走行するメカニカルシャッタとを有する撮像装置に着脱可能に装着される光学ユニットであって、
前記撮像素子上に光を結像させる撮像光学系と、
前記光学ユニットの機種または個体ごとに異なり、かつ前記撮像光学系の光学状態に応じて異なる該撮像光学系の射出瞳距離に関する情報を保持する保持手段と、
前記撮像装置に前記射出瞳距離に関する情報を送信する通信手段とを有することを特徴とする光学ユニット。 - 前記光学状態は、焦点距離、合焦距離および絞り値のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項8に記載の光学ユニット。
- 前記保持手段は、互いに異なる複数の前記射出瞳距離に関する情報を保持しており、
前記通信手段は、前記撮像に先立って、前記複数の射出瞳距離に関する情報を前記撮像装置に送信することを特徴とする請求項8または9に記載の光学ユニット。 - 前記保持手段は、互いに異なる複数の前記射出瞳距離に関する情報を保持しており、
前記通信手段は、前記複数の射出瞳距離に関する情報のうち前記撮像に際しての前記光学状態に応じた射出瞳距離に関する情報を前記撮像装置に送信することを特徴とする請求項8または9に記載の光学ユニット。 - 撮像に際してシャッタ先幕としてのリセット走査を行う撮像素子と、前記リセット走査に続いて、撮像光学系から前記撮像素子に入射する光を遮るシャッタ後幕として走行するメカニカルシャッタとを有する撮像装置の制御方法であって、
前記リセット走査の制御に用いられる走査データとして、前記撮像光学系の射出瞳距離に応じて異なる複数の走査データを用意するステップと、
前記撮像装置に対して着脱可能に装着された光学ユニットから、該光学ユニットの機種または個体ごとに異なり、かつ前記光学ユニットが有する撮像光学系の光学状態に応じて異なる前記撮像光学系の射出瞳距離に関する情報を取得することを可能とし、前記複数の走査データのうち、前記撮像に際しての前記光学状態に応じた前記射出瞳距離に関する情報に対応する走査データを前記リセット走査の制御に用いるステップとを有することを特徴とする制御方法。 - 撮像に際してシャッタ先幕としてのリセット走査を行う撮像素子と、前記リセット走査に続いて前記撮像素子に入射する光を遮るシャッタ後幕として走行するメカニカルシャッタとを有する撮像装置に着脱可能に装着される光学ユニットであり、前記撮像素子上に光を結像させる撮像光学系を有する光学ユニットの制御方法であって、
前記光学ユニットの機種または個体ごとに異なり、かつ前記光学ユニットの撮像光学系の光学状態に応じて異なる該撮像光学系の射出瞳距離に関する情報を用意するステップと、
前記撮像装置に前記射出瞳距離に関する情報を送信するステップとを有することを特徴とする制御方法。 - 撮像に際してシャッタ先幕としてのリセット走査を行う撮像素子と、前記リセット走査に続いて、撮像光学系から前記撮像素子に入射する光を遮るシャッタ後幕として走行するメカニカルシャッタとを有する撮像装置のコンピュータに請求項11に記載の制御方法に従う処理を実行させることを特徴とするプログラム。
- 撮像に際してシャッタ先幕としてのリセット走査を行う撮像素子と、前記リセット走査に続いて前記撮像素子に入射する光を遮るシャッタ後幕として走行するメカニカルシャッタとを有する撮像装置に着脱可能に装着される光学ユニットであり、前記撮像素子上に光を結像させる撮像光学系を有する光学ユニットのコンピュータに請求項12に記載の制御方法に従う処理を実行させることを特徴とするプログラム。
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JP2021069304A JP2022164072A (ja) | 2021-04-15 | 2021-04-15 | 撮像装置 |
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JP2021069304A JP2022164072A (ja) | 2021-04-15 | 2021-04-15 | 撮像装置 |
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JP2021069304A Pending JP2022164072A (ja) | 2021-04-15 | 2021-04-15 | 撮像装置 |
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