JP2012226088A - 撮像装置 - Google Patents

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朗 竹村
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Abstract

【課題】光学系の状態が変化した場合における焦点調節精度が向上した撮像装置を提供する。
【解決手段】光学系からの光束を受光し所定周期ごとに撮像信号および焦点検出信号を出力する撮像素子と、撮像素子から所定周期ごとに出力される焦点検出信号が所定数記憶される第1記憶手段と、撮像素子による焦点検出信号の出力に応じて、第1記憶手段に記憶されている該焦点検出信号以外の焦点検出信号に該焦点検出信号を加算する加算手段と、第1記憶手段に記憶されているいずれかの焦点検出信号に基づいて光学系の焦点状態を検出する焦点検出手段と、光学系の所定の状態変化を検知する検知手段とを備え、焦点検出手段は、検知手段により状態変化が検知された場合には、記憶手段に記憶されている焦点検出信号のうち、該状態変化が検知される前に撮像素子から出力された焦点検出信号が加算されていない焦点検出信号に基づいて光学系の焦点状態を検出する撮像装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、撮像装置に関する。
撮像用画素と焦点検出用画素とを有する撮像素子により、被写体像の撮像を行う撮像装置が知られている。例えば特許文献1に記載の撮像装置は、撮像用の撮像画素と焦点検出用の焦点検出画素から構成される撮像素子を有している。この撮像装置は、撮像素子から読み出された焦点検出画素の画像データを内部メモリに過去複数回の読出し分記憶し、加算後の画像データのレベルが焦点検出演算に適したレベルとなるように、最新の所定回数分の画像データを加算し、加算された画像データに基づいて焦点検出を行う。
特開2008−85738号公報
特許文献1に記載の撮像装置には、光学系の状態が変化した場合に焦点調節の精度が低下するという問題があった。
請求項1に係る発明は、撮像信号を出力する撮像用の撮像画素と、焦点検出信号を出力する焦点検出用の焦点検出画素とを撮像面に二次元状に配列した撮像素子であって、光学系からの光束を受光し所定周期ごとに撮像信号および焦点検出信号を出力する撮像素子と、撮像素子から所定周期ごとに出力される焦点検出信号が所定数記憶される第1記憶手段と、第1記憶手段に記憶されている複数の焦点検出信号を加算する加算手段と、加算手段による加算結果に基づいて光学系の焦点状態を検出する焦点検出手段と、光学系の所定の状態変化を検知する検知手段とを備え、加算手段は、検知手段により状態変化が検知された場合には、該状態変化が検知された後に撮像素子から出力された複数の焦点検出信号を加算することを特徴とする撮像装置である。
本発明によれば、光学系の状態が変化した場合の焦点調節精度が向上する。
本発明の第1の実施の形態に係るデジタルカメラの構成を示す模式図である。 第1の実施の形態の撮影画面上の焦点検出位置を示す模式図である。 撮像素子212の詳細な構成を示す正面図である。 撮像画素310の構成を示す図である。 焦点検出画素312、313の構成を示す図である。 撮像画素310の断面図である。 焦点検出画素312、313の断面図である。 マイクロレンズを用いた瞳分割型位相差検出方式の焦点検出光学系の構成を示す図である。 瞳分割型位相差検出方式におけるデフォーカスと像ずれの関係を示す図である。 撮像画素と射出瞳の関係を示す図である。 射出瞳面における投影関係を示す正面図である。 交換レンズ202の絞り211の絞り径が変化した場合の焦点検出信号の例を示す図である。 交換レンズ202のフォーカシング用レンズ210の位置が変化した場合の焦点検出信号の例を示す図である。 図1に示すデジタルカメラのボディ内部の詳細な構成を示す図である。 図1に示すデジタルカメラの動作を示すフローチャートである。 図15のステップS160において呼び出される焦点調節処理のフローチャートである。 図16のステップS230において呼び出される加算数決定処理のフローチャートである。 第2の実施の形態における焦点検出処理を示すフローチャートである。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るデジタルカメラの構成を示す模式図である。デジタルカメラ201は交換レンズ202とカメラボディ203から構成され、交換レンズ202はマウント部204によりカメラボディ203に装着される。
交換レンズ202はレンズ駆動制御装置206、ズーミング用レンズ208、レンズ209、フォーカシング用レンズ210、絞り211などを備えている。レンズ駆動制御装置206は、マイクロコンピューターとメモリなどの周辺部品からなり、フォーカシング用レンズ210と絞り211の駆動制御、絞り211、ズーミング用レンズ208およびフォーカシング用レンズ210の状態検出、後述するボディ駆動制御装置214に対するレンズ情報の送信とカメラ情報の受信などを行う。
カメラボディ203は撮像素子212、ボディ駆動制御装置214、液晶表示素子駆動回路215、液晶表示素子216、接眼レンズ217、メモリーカード219などを備えている。撮像素子212の撮像面には後述する画素が二次元状に配列されており、交換レンズ202の予定結像面に配置されて交換レンズ202により結像される被写体像を撮像する。なお、詳細を後述するが撮像素子212の所定の焦点検出位置には焦点検出画素が配列される。
ボディ駆動制御装置214はマイクロコンピューターとメモリなどの周辺部品から構成され、撮像素子212からの画像信号の読み出し、画像信号の補正、交換レンズ202の焦点調節状態の検出、レンズ駆動制御装置206からのレンズ情報の受信とカメラ情報(デフォーカス量)の送信、デジタルカメラ全体の動作制御などを行う。ボディ駆動制御装置214とレンズ駆動制御装置206は、マウント部204の電気接点部213を介して通信を行い、各種情報の授受を行う。
液晶表示素子駆動回路215は、液晶ビューファインダー(EVF:電気的ビューファインダー)の液晶表示素子216を駆動する。撮影者は接眼レンズ217を介して液晶表示素子216に表示された像を観察することができる。メモリーカード219はカメラボディ203に脱着可能であり、画像信号を格納記憶する可搬記憶媒体である。
交換レンズ202を通過して撮像素子212上に形成された被写体像は、撮像素子212により光電変換され、その出力はボディ駆動制御装置214へ送られる。ボディ駆動制御装置214は、撮像素子212上の焦点検出画素の出力信号(焦点検出信号)に基づいて所定の焦点検出位置におけるデフォーカス量を算出し、このデフォーカス量をレンズ駆動制御装置206へ送る。また、ボディ駆動制御装置214は、撮像素子212上の撮像画素の出力信号(撮像信号)に基づいて生成した画像信号をメモリーカード219に格納するとともに、画像信号を液晶表示素子駆動回路215へ送り、液晶表示素子216に画像を表示させる。
カメラボディ203には不図示の操作部材(シャッターボタン、焦点検出位置の設定部材など)が設けられており、これらの操作部材からの操作状態信号をボディ駆動制御装置214が検出し、検出結果に応じた動作(撮像動作、焦点検出位置の設定動作、画像処理動作)の制御を行う。
レンズ駆動制御装置206はレンズ情報をフォーカシング状態、ズーミング状態、絞り
設定状態、絞り開放F値などに応じて変更する。具体的には、レンズ駆動制御装置206は、レンズ208、210の位置と絞り211の絞り位置をモニターし、モニター情報に応じてレンズ情報を演算したり、あるいは予め用意されたルックアップテーブルからモニター情報に応じたレンズ情報を選択する。レンズ駆動制御装置206は、受信したデフォーカス量に基づいてレンズ駆動量を算出し、このレンズ駆動量に基づいてフォーカシング用レンズ210を不図示のモーター等の駆動源により合焦点へと駆動する。
(撮像素子212の説明)
図2は、第1の実施形態の撮影画面上の焦点検出位置、すなわち後述する焦点検出画素列が焦点検出の際に撮影画面上で被写体像をサンプリングする領域(焦点検出エリア)を示す模式図である。第1の実施形態では、撮影画面100の中央に焦点検出エリア101が配置される。長方形で示す焦点検出エリア101の長手方向に焦点検出画素が直線的に配列される。
図3は撮像素子212の詳細な構成を示す正面図であり、撮像素子212上の上述した焦点検出エリア101近傍を拡大したものである。図において、縦横(画素の行と列)は図2の撮影画面100の縦横に対応している。撮像素子212は撮像用の撮像画素310と焦点検出用の焦点検出画素312、313から構成され、焦点検出エリア101には焦点検出画素312、313が交互に水平方向に配列されている。焦点検出画素312、313は、撮像画素310のBとGが配置されるべき行に直線的に配置されている。
図4は撮像画素310の構成を示す図である。撮像画素310はマイクロレンズ10、光電変換部11、不図示の色フィルタから構成される。色フィルタは赤(R)、緑(G)、青(B)の3種類からなり、図3における「R」、「G」、および「B」という表記は撮像用の撮像画素の色フィルタの種類を表している。図3に示すように、撮像素子212には、このような各色フィルタを備えた撮像画素310がベイヤー配列されている。
図5は焦点検出画素312、313の構成を示す図である。図5(b)に示すように、焦点検出画素312はマイクロレンズ10と光電変換部12から構成される。光電変換部12はマイクロレンズ10の垂直2等分線に左辺を略接する長方形状である。また、図5(a)に示すように、焦点検出画素313はマイクロレンズ10と光電変換部13から構成される。光電変換部13はマイクロレンズ10の垂直2等分線に右辺を略接する長方形状である。光電変換部12と13はマイクロレンズ10を重ね合わせて表示した場合、左右水平方向に並んでおり、マイクロレンズ10の垂直2等分線に関して対称な形状をしている。焦点検出画素312と焦点検出画素313は、水平方向すなわち光電変換部12と13の並び方向に交互に配置される。
焦点検出画素312、313には光量をかせぐために色フィルタが配置されておらず、その分光特性は光電変換を行うフォトダイオードの分光感度と、赤外カットフィルタ(不図示)の分光特性とを総合した分光特性、すなわち、緑画素(緑の色フィルタが設けられた撮像用の撮像画素、以下同じ)、赤画素および青画素の分光特性を加算したような分光特性となり、その感度の光波長領域は緑画素、赤画素および青画素の感度の光波長領域を包括している。
撮像画素310の光電変換部11は、マイクロレンズ10により最も明るい交換レンズの射出瞳(例えばF1.0)を通過する光束をすべて受光するような形状に設計される。一方、焦点検出画素312、313の光電変換部12、13は、マイクロレンズ10により交換レンズの射出瞳の所定の領域(例えばF2.8)を通過する光束をすべて受光するような形状に設計される。
図6は撮像画素310の断面図である。撮像画素310は、撮像用の光電変換部11の前方にマイクロレンズ10が配置され、マイクロレンズ10により光電変換部11が前方に投影される。光電変換部11は半導体回路基板29上に形成される。なお、色フィルター(不図示)はマイクロレンズ10と光電変換部11の中間に配置される。
図7は焦点検出画素312、313の断面図である。図7(a)は焦点検出画素312の断面を示し、焦点検出画素312は光電変換部12の前方にマイクロレンズ10が配置され、マイクロレンズ10により光電変換部12が前方に投影される。光電変換部12は半導体回路基板29上に形成されるとともに、その上にマイクロレンズ10が半導体イメージセンサーの製造工程により一体的かつ固定的に形成される。光電変換部12はマイクロレンズ10の光軸の片側に配置される。
図7(b)は焦点検出画素313の断面を示し、焦点検出画素313は光電変換部13の前方にマイクロレンズ10が配置され、マイクロレンズ10により光電変換部13が前方に投影される。光電変換部13は半導体回路基板29上に形成されるとともに、その上にマイクロレンズ10が半導体イメージセンサーの製造工程により一体的かつ固定的に形成される。光電変換部13はマイクロレンズ10の光軸の片側で、かつ光電変換部12の反対側に配置される。
図8は、マイクロレンズを用いた瞳分割型位相差検出方式の焦点検出光学系の構成を示す図である。図8において、90は、交換レンズの予定結像面に配置されたマイクロレンズの前方dの距離に設定された射出瞳である。距離dは、マイクロレンズの曲率、屈折率、マイクロレンズと光電変換部の間の距離などに応じて決まる距離であって、以下では測距瞳距離と呼ぶ。91は交換レンズの光軸、10a〜10cはマイクロレンズ、12a、12b、13a、13bは光電変換部、312a、312b、313a、313bは画素、72,73、82,83は光束である。
また、92はマイクロレンズ10a、10cにより投影された光電変換部12a、12bの領域であり、以下では測距瞳と呼ぶ。93はマイクロレンズ10b、10dにより投影された光電変換部13a、13bの領域であり、以下では測距瞳と呼ぶ。なお、図ではわかりやすくするために測距瞳92、93を楕円領域で示しているが、実際は光電変換部の形状が拡大投影された形状となる。
図8では、隣接する4画素(画素312a、312b、313a、313b)を模式的に例示するが、その他の画素においても光電変換部はそれぞれ対応した測距瞳から各マイクロレンズに到来する光束を受光する。なお、焦点検出画素の配列方向は一対の測距瞳の並び方向、すなわち一対の光電変換部の並び方向と一致させる。
マイクロレンズ10a〜10dは交換レンズの予定結像面近傍に配置されており、マイクロレンズ10a〜10dによりその背後に配置された光電変換部12a、12b、13a、13bの形状が、マイクロレンズ10a〜10dから測距瞳距離dだけ離間した射出瞳90上に投影され、その投影形状は測距瞳92,93を形成する。すなわち、投影距離dにある射出瞳90上で各画素の光電変換部の投影形状(測距瞳92,93)が一致するように、各画素における光電変換部の投影方向が決定されている。
光電変換部12aは測距瞳92を通過し、マイクロレンズ10aに向う光束72によりマイクロレンズ10a上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。光電変換部12bは測距瞳92を通過し、マイクロレンズ10cに向う光束82によりマイクロレンズ10c上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。光電変換部13aは測距瞳93を通過し、マイクロレンズ10bに向う光束73によりマイクロレンズ10b上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。光電変換部13bは測距瞳92を通過し、マイクロレンズ10dに向う光束83によりマイクロレンズ10d上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。
上述したような2種類の焦点検出画素を直線状に多数配置し、各画素の光電変換部の出力を測距瞳92および測距瞳93に対応した出力グループにまとめることによって、測距瞳92と測距瞳93を各々通過する焦点検出光束が画素列上に形成する一対の像の強度分布に関する情報が得られる。この情報に対して後述する像ズレ検出演算処理(相関演算処理、位相差検出処理)を施すことによって、いわゆる瞳分割型位相差検出方式で一対の像の像ズレ量が検出される。
さらに、像ズレ量に一対の測距瞳の重心間隔に応じた変換演算を行うことによって、予定結像面に対する現在の結像面(予定結像面上のマイクロレンズアレイの位置に対応した焦点検出位置における結像面)の偏差(デフォーカス量)が算出される。なお、上述した説明では測距瞳は絞り開口によって制限されていない状態として説明を行ったが、実際には測距瞳は絞り開口によって制限された形状と大きさになる。
図9は、瞳分割型位相差検出方式におけるデフォーカスと像ずれの関係を示す図である。図9(a)において、光学系の射出瞳面90において測距瞳92、93に分割され、像を形成する光束は測距瞳92を通過する光束72と、測距瞳93を通過する光束73に分割される。このような構成により、例えば光軸91上にあり図11の紙面に垂直な方向の線パターン(黒地に白線)を光学系により結像させた場合、合焦面P0においては測距瞳92を通過する光束72と測距瞳93を通過する光束73は、図9(c)に示すように光軸91上の同じ位置に高コントラストな線像パターンを形成する。
一方、合焦面P0より前方の面P1においては、測距瞳92を通過する光束72と測距瞳93を通過する光束73は、図9(b)に示すように異なる位置にぼけた線像パターンを形成する。また、合焦面P0より後方の面P2においては、測距瞳92を通過する光束72と測距瞳93を通過する光束73は、図9(d)に示すように図9(b)とは反対方向の異なる位置にぼけた線像パターンを形成する。したがって、測距瞳92を通過する光束72と測距瞳93を通過する光束73とにより形成される2つの像を分離して検出し、2つの像の相対的な位置関係(像ズレ量)を算出することにより、2つの像を検出した面における光学系の焦点調節状態(デフォーカス量)を検出できるわけである。
図10は撮像画素と射出瞳の関係を示す図である。なお、図8に示す要素と同様な要素に対しては同一の符号を付して説明を省略する。70はマイクロレンズ、71は撮像画素の光電変換部、81は撮像光束である。また、94はマイクロレンズ70により投影された光電変換部71の領域である。なお、図10では光軸91上にある撮像画素(マイクロレンズ70と光電変換部71からなる)を模式的に例示したが、その他の撮像画素においても光電変換部はそれぞれ領域94から各マイクロレンズに到来する光束を受光する。
マイクロレンズ70は光学系の予定結像面近傍に配置されており、光軸91上に配置されたマイクロレンズ70によりその背後に配置された光電変換部71の形状がマイクロレンズ70から投影距離dだけ離間した射出瞳90上に投影され、その投影形状は領域94を形成する。
光電変換部71は領域94を通過し、マイクロレンズ70に向う焦点検出光束81によりマイクロレンズ70上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。上述したような撮像画素を二次元状に多数配置し、各画素の光電変換部に基づいて画像情報が得られる。なお、上述した説明では領域94は絞り開口によって制限されていない状態として説明したが、実際には領域94は絞り開口によって制限された形状と大きさになる。
図11は射出瞳面における投影関係を示す正面図である。焦点検出画素から光電変換部をマイクロレンズにより射出瞳面90に投影した測距瞳92,93は、撮像画素から光電
変換部をマイクロレンズにより射出瞳面90に投影した領域94の内部に包含される。なお、実際には、撮像画素および焦点検出画素の光電変換部が受光する光束は、領域94および測距瞳92,93を交換レンズの絞り開口で絞り込んだ領域を通過する光束となる。一様輝度の被写体を光学系を介して撮像画素と焦点検出画素の光電変換部で撮像させると、同一露光時間では撮像画素の信号レベルが焦点検出画素の信号レベルより大きくなる。
(焦点検出演算の説明)
ボディ駆動制御装置214により行われる焦点検出演算の詳細を説明する。本実施形態において焦点検出画素列から出力される焦点検出信号は、一対のデータ列(α1〜αM、β1〜βM:Mはデータ数)である。ボディ駆動制御装置214は撮像素子212から出力されたこの一対のデータ列に対し、次式(1)、(2)に示すような高周波カットフィルタ処理を施し、第1データ列、第2データ列(A1〜AN、B1〜BN)を生成する。これにより、データ列から相関処理に悪影響を及ぼすノイズ成分や高周波成分を除去することができる。なお、演算時間の短縮を図る場合や、すでに大きくデフォーカスしていて高周波成分が少ないことがわかっている場合などは、この処理を省略することもできる。
なお上述した式(1)、(2)において、n=1〜Nである。
ボディ駆動制御装置214は次に、データ列An、Bnに対し、次式(3)に示す相関演算を行い、相関量C(k)を演算する。
なお上述した式(3)において、nのとる範囲はずらし量kに応じて式に現れるデータ(An、Bn+k)が存在する範囲に限定される。ずらし量kは整数であり、データ列のデータ間隔を単位とした相対的シフト量である。
上述した式(3)の演算結果は、一対のデータの相関が高いシフト量において相関量C(k)が極小(小さいほど相関度が高い)になる。ボディ駆動制御装置214は次に、下記の式(4)〜(7)による3点内挿の手法を用い、連続的な相関量に対する極小値C(x)を与えるシフト量xを求める。
ボディ駆動制御装置214は上式(4)で算出されたずらし量xの信頼性があるかどうかを、次のようにして判定する。一対のデータの相関度が低い場合は、内挿された相関量の極小値C(x)の値が大きくなる。したがってボディ駆動制御装置214は、C(x)が所定のしきい値以上の場合は算出されたずらし量の信頼性が低いと判定し、算出されたずらし量xをキャンセルする。あるいは、C(x)をデータのコントラストで規格化するために、コントラストに比例した値となるSLOPでC(x)を除した値が所定値以上の場合は、算出されたずらし量の信頼性が低いと判定し、算出されたずらし量xをキャンセルする。あるいはまた、コントラストに比例した値となるSLOPが所定値以下の場合は、被写体が低コントラストであり、算出されたずらし量の信頼性が低いと判定し、算出されたずらし量xをキャンセルする。
また、一対のデータの相関度が低く、所定のシフト範囲kmin〜kmaxの間で相関量C(k)の落ち込みがない場合は、極小値C(x)を求めることができない。このような場合、ボディ駆動制御装置214は焦点検出不能と判定する。
なお、ボディ駆動制御装置214が上式(3)の相関演算の代わりに次式(8)に示す相関演算を行い、相関量C(k)を演算するようにしてもよい。
上式(8)においてnのとる範囲は、上式(3)と同様に、ずらし量kに応じて式に表れるデータ(An、An+1、Bn+k、Bn+1+k)が存在する範囲に限定される。
ボディ駆動制御装置214により算出されたずらし量xの信頼性があると判定された場合、被写体像面の予定結像面に対するデフォーカス量DEFを次式(9)で求めることができる。
DEF=KX・PY・x …(9)
上式(9)において、PYは検出ピッチ(焦点検出画素のピッチ)であり、KXは一対の測距瞳を通過する光束の重心の開き角の大きさによって決まる変換係数である。一対の測距瞳を通過する光束の重心の開き角の大きさは交換レンズの絞り開口の大きさ(絞り値)に応じて変化するので、レンズ情報に応じて決定される。また、一対のデータ系列がぴったり合致した場合(X=0)は、実際にはデータ列が検出ピッチの半分だけずれた状態となるので、上式(4)で求めたシフト量xはデータピッチの半分だけオフセットされて像ズレ量Xに換算されて上式(9)に適用される。
(焦点検出信号の加算処理の説明)
上述したように、本実施形態のボディ駆動制御装置214は、焦点検出画素列から出力される焦点検出信号(一対のデータ列α1〜αM、β1〜βM)を用いて焦点検出演算を行い、デフォーカス量を算出する。また本実施形態の撮像素子212は、撮像用の撮像画素310と焦点検出用の焦点検出画素312、313を有している。
ボディ駆動制御装置214は、撮像素子212から所定周期(例えば60分の1秒)ごとに出力される信号(撮像画素310から出力される撮像信号と焦点検出画素312、313から出力される焦点検出信号)を用いて、液晶ビューファインダーの表示と焦点検出演算とを行う。ところで、焦点検出画素312,313は通常の撮像用光束の一部を焦点検出用光束として取り込むため、撮像画素310に比べて露光量が不足しやすい。特に液晶ビューファインダーに表示を行う場合には比較的短い周期(例えば60分の1秒や30分の1秒など)で電荷蓄積を繰り返すことになるため、最大露光時間が制限されることとなり、焦点検出の低輝度限界が低下する。
本実施形態のデジタルカメラ201では、このような問題に対処するため、撮像素子212から連続して出力された複数の焦点検出信号を加算する加算処理が実行される。ボディ駆動制御装置214は、加算処理により加算された焦点検出信号に基づいて焦点検出演算を行う。
加算処理により加算される複数の焦点検出信号は、焦点検出信号が出力されたときの光学系の状態が同一、または似通っていることが望ましい。出力時の光学系の状態が互いに異なる2つの焦点検出信号を加算すると、最新の被写体像の状態に対する正確なデフォーカス量を算出することができなくなってしまう。以下、種々の光学系の状態変化に対する焦点検出信号の例を挙げて、上記の問題について説明する。
図12は、交換レンズ202の絞り211の絞り径が変化した場合の焦点検出信号の例を示す図である。図12(a)〜(c)はそれぞれ、横軸を画素位置、縦軸を当該位置の画素出力とした、同一の被写体に関する焦点検出信号のグラフである。図12(a)には、絞り211を開放から所定量だけ絞った場合に得られた焦点検出信号を、図12(b)には絞り211を開放状態にした場合に得られた焦点検出信号を、図12(c)にはこれら2つの焦点検出信号を加算した信号を、それぞれ示す。図12の信号S1が上述したデータ列α1〜αMに、信号S2が上述したデータ列β1〜βMにそれぞれ対応している。図12(c)に示すように、異なった絞り状態の焦点検出信号を加算すると、どちらの絞り状態とも異なる焦点検出信号となってしまう。従って、この焦点検出信号から演算されるデフォーカス量も、本来のデフォーカス量とは異なる値となってしまう。
図13は、交換レンズ202のフォーカシング用レンズ210の位置が変化した場合の焦点検出信号の例を示す図である。図13(a)および(b)は、横軸を画素位置、縦軸を当該位置の画素出力とした、同一の被写体に関する焦点検出信号のグラフである。図13(a)には、被写体像のデフォーカスが小さい(すなわちフォーカシング用レンズ210が比較的合焦位置に近い)場合に得られた焦点検出信号を、図13(b)には、被写体像のデフォーカスが大きい(すなわちフォーカシング用レンズ210が比較的合焦位置から遠い)場合に得られた焦点検出信号を図13(a)の焦点検出信号に加算した信号を、それぞれ示す。図13の信号S1が上述したデータ列α1〜αMに、信号S2が上述したデータ列β1〜βMにそれぞれ対応している。図13(b)に示すように、異なったフォーカス状態の焦点検出信号を加算すると、どちらのフォーカス状態とも異なる焦点検出信号となってしまう。従って、この焦点検出信号から演算されるデフォーカス量も、本来のデフォーカス量とは異なる値となってしまう。
なお、図示は省略するが、ズーミング用レンズ208の位置が変化した場合(すなわち光学系の焦点距離が変化した場合)についても同様に、加算した焦点検出信号からは正しくないデフォーカス量が算出されてしまう。
上述した問題に対処するため、本実施形態のボディ駆動制御装置214は、交換レンズ202の状態を表すレンズ情報を、撮像素子212による撮像信号および焦点検出信号の出力と相前後して記憶する。すなわち、焦点検出信号の出力と同一の周期でレンズ情報を取得すると共に、当該レンズ情報を焦点検出信号と関連付けて記憶する。そして、レンズ情報から交換レンズ202の状態変化が検知された場合には、状態変化が検知される前に出力された焦点信号が加算されていない焦点検出信号に基づいて焦点検出演算を行う。
本実施形態では、後述する内部メモリに、最大で8つの焦点検出信号が記憶される。撮像素子212から新たな焦点検出信号が出力されると、ボディ駆動制御装置214はまず、内部メモリにおける8つ分の焦点検出信号の記憶領域に空きがある場合にはその空き領域に新たな焦点検出信号を記憶し、空きがない場合には最も古くからある焦点検出信号に新たな焦点検出信号を上書き記憶する。ボディ駆動制御装置214は次に、内部メモリに記憶されている焦点検出信号のうち、上記で記憶した新たな焦点検出信号以外の焦点検出信号に、新たな焦点検出信号を加算する。ボディ駆動制御装置214は更に、交換レンズ202の状態を表すレンズ情報を、これら8つの焦点検出信号と関連付けて内部メモリに記憶する。ボディ駆動制御装置214は内部メモリに記憶されているレンズ情報を新しいものから古いものに向かって走査し、交換レンズ202の状態変化を検知する。そして、状態変化が検知されなかった場合には最も加算数の多い焦点検出信号を用いて焦点検出演算を行う。他方、状態変化が検知された場合には、当該状態変化が検知された時点より前に出力された焦点検出信号が加算されていない焦点検出信号のうち、最も加算数の多い焦点検出信号を用いて焦点検出演算を行う。
(ボディ駆動制御装置214の説明)
図14は、図1に示すデジタルカメラのボディ内部の詳細な構成を示す図である。図1に示すボディ駆動制御装置214は、撮像素子212の駆動制御を行う撮像素子駆動制御回路214a、撮像素子212が出力する撮像信号および焦点検出信号をデジタルデータである画像データおよび焦点検出データ(上述した一対のデータ列)にAD変換するAD変換回路214b、これらのデジタルデータを一時的に保持する内部メモリ214c、カメラボディの全体的な動作制御およびレンズ駆動制御装置206との通信を行うボディCPU214d、および焦点検出演算を行う焦点検出演算回路214eから構成される。
撮像素子駆動制御回路214aは、撮像素子212の露光時間の制御、画像信号の読出し制御を行うとともに、撮像信号および焦点検出信号の読出しに同期させてAD変換回路214bを動作させ、内部メモリ214cに画像データおよび焦点検出データを格納させる。また、液晶表示素子駆動回路215を制御して内部メモリ214cに周期的に格納される画像データを液晶表示素子216に表示させ、その表示を周期的にリフレッシュさせる。撮像素子駆動制御回路214aはボディCPU214dに対し、内部メモリ214cに画像データが格納されるタイミング信号および焦点検出画素から出力される焦点検出信号の有効または無効を指定する情報を送る。なお、焦点検出信号の有効または無効の判定は、焦点検出画素において所定の蓄積時間で蓄積した焦点検出信号を有効と判定する。
ボディCPU214dは撮像素子駆動制御回路214aに対し、撮像素子212を周期的に動作させるか、単発的に動作させるかなどの動作制御情報、撮像素子212の撮像画素および焦点検出画素の露光時間に関する情報(不図示の測光センサーの出力に応じて決定される)を送る。撮像素子駆動制御回路214aはそれらの情報を受け、撮像素子212の動作形態を変更して各画素から信号の読出しを行うとともに、撮像画素および焦点検出画素の露光時間および出力信号の増幅度を制御する。
ボディCPU214dは、撮像素子212からの撮像信号および焦点検出信号の読出し(もしくは内部メモリ214cへの画像データおよび焦点検出データの格納)に同期して、レンズ駆動制御装置206と通信を行い、レンズ駆動制御装置206から現在のレンズ情報を受信する。レンズ情報には、絞り211の現在の絞り径を表す情報や、ズーミング用レンズ208の現在位置を表す情報、フォーカシング用レンズ210の現在位置を表す情報などが含まれる。ボディCPU214dは受信したレンズ情報を、内部メモリ214cに、焦点検出データと関連付けて記憶する。ボディCPU214dは、この焦点検出データが有効である場合には、内部メモリ214cに格納されている他の焦点検出データに加算する。
ボディCPU214dは更に、内部メモリ214cに格納されているレンズ情報に基づいて交換レンズ202の状態変化を検知し、検知結果を焦点検出演算回路214eに出力する。焦点検出演算回路214eは、ボディCPU214dから出力されたこの検知結果に基づいて内部メモリ214cに格納されている焦点検出データから適切なものを1つ選択し、前述した焦点検出演算を行って焦点検出を行う。また、シャッターレリーズ部材(不図示)が操作されると、ボディCPU214dは撮像素子駆動制御回路214aを制御して撮像素子212に撮像動作を行わせ、画像データを内部メモリ214cに取り込ませるとともに、この画像データに対して補正やフォーマット変換を施してメモリーカード219に格納させる。
撮像素子駆動制御回路214aは、ボディCPU214dの制御にしたがって、シャッターレリーズがなされていない期間は、撮像素子212を周期動作(例えば30画面/秒または60画面/秒)させて電気的にファインダー表示するとともに、撮像時は撮像素子212を単発動作させて撮像動作を行わせる。したがって、非撮像時においてボディCPU214dは内部メモリ214cに有効な焦点検出データが格納されるのを待って焦点検出データの加算動作を行い焦点検出演算回路214eに焦点検出演算を行わせるとともに、ファインダー表示は周期的にリフレッシュされることになる。
図15は、図1に示すデジタルカメラの動作を示すフローチャートである。ボディCPU214dはカメラの電源が投入されるとこの動作を繰り返し実行する。まずステップS100では、ボディCPU214dが撮像素子駆動制御回路214aに対し指令を出し、撮像素子212に周期動作を開始させる。
ステップS110では、測光センサー(不図示)により測光した被写界輝度に応じて自動的に決定された表示用絞り値、すなわち周期的に撮像信号を読み出した場合に撮像信号が表示に適したレベルになるような絞り値、あるいは操作部材(不図示)によりユーザーが手動で設定した撮影絞り値に応じた絞り制御情報をレンズ駆動制御装置206へ送り、絞り径を撮影絞り値に設定する。また、撮影絞り値、被写界輝度、最新動作時の画像データのレベル(平均値)に応じて撮像画素と焦点検出画素の露光時間および信号増幅度を更新し、更新された情報を撮像素子駆動制御回路214aへ送る。なお、電源オン直後は最新動作時の画像データのレベル(平均値)がないので、予め定められたレベル値を用いる。
ステップS120ではボディCPU214dが、最新の焦点検出画素の焦点検出データが内部メモリ214cに格納された旨の通知が撮像素子駆動制御回路214aから発せられるのを待機する。ステップS130ではボディCPU214dがレンズ駆動制御装置206とデータ通信を行い、最新のレンズ情報を受信する。なおステップS120とステップS130は、レンズ情報と焦点検出データとが近い時間において取得されればよいので、例えば実行順序が逆転していてもよいし、あるいは並列に実行されてもよい。
ステップS140ではボディCPU214dが内部メモリ214cから最新の焦点検出データを読み出し、前述した加算処理を行う。ステップS150ではボディCPU214dがユーザにより焦点調節操作がなされたか否かを判定する。本実施形態において焦点調節操作はシャッターボタン(不図示)の半押し操作であるが、例えば独立した焦点調節ボタンの押下など他の操作であってもよい。焦点調節操作がなされた場合にはステップS160に進み、後述する焦点調節処理が実行され交換レンズ202は合焦状態となる。
ステップS170ではボディCPU214dがユーザにより撮影操作がなされたか否かを判定する。本実施形態において撮影操作はシャッターボタン(不図示)の全押し操作であるが、前述した焦点調節操作と同様に他の操作であってもよい。撮影操作がなされた場合にはステップS180に進む。ステップS180ではボディCPU214dがレンズ駆動制御装置206へ絞り制御情報を送信し、交換レンズ202の絞り値を撮影絞り値にする。そして撮影絞り値、被写界輝度、最新動作時の画像データのレベル(平均値)に応じて、撮像画素と焦点検出画素で同一の露光時間および信号増幅度を決定し、決定された情報を撮像素子駆動制御回路214aへ送る。
ステップS190ではボディCPU214dが、絞り制御が終了した時点で撮像素子212に単発の撮像動作を行わせ、内部メモリ214cから画像データを読み出す。この画像データには焦点検出画素列の各画素位置の画素データが含まれていない(もしくは撮像画素とはかけ離れたデータとなっている)ので、ステップS200においてボディCPU214dが当該位置の画素データを焦点検出データおよび周囲の撮像画素の画像データに基づいて補間する。ステップS210ではボディCPU214dがステップS200において補間した画像データをメモリーカード219に保存し、ステップS100へ戻って上記動作を繰り返す。
他方、ステップS170において否定判定がなされた場合にはステップS220に進み、ボディCPU214dがユーザにより電源オフ操作(例えば電源ボタンの押下)がなされたか否かを判定する。電源オフ操作がなされていなかった場合にはステップS110に戻り、上記動作を繰り返す。他方、電源オフ操作がなされていた場合にはカメラの電源をオフにして上記動作を終了する。
図16は、図15のステップS160において呼び出される焦点調節処理のフローチャートである。まずステップS230では後述する加算数決定処理が実行され、焦点検出に使用する焦点検出データの加算数が決定される。ステップS240では焦点検出演算回路214eが、ステップS230で決定された加算数に対応する焦点検出データを選択し、内部メモリ214cから読み出す。ステップS250では焦点検出演算回路214eが、ステップS240で読み出した焦点検出データに基づいて焦点検出演算を行い、デフォーカス量を算出する。ステップS260ではボディCPU214dがステップS250において算出されたデフォーカス量をレンズ駆動制御装置206に送信し、焦点調節を行わせる。
図17は、図16のステップS230において呼び出される加算数決定処理のフローチャートである。まずステップS270ではボディCPU214dが、内部メモリ214cに格納されているレンズ情報を走査することにより、絞り径の変化を検知する。ステップS280では同様にズーミング用レンズ208の位置変化を、ステップS290では同様にフォーカシング用レンズ210の位置変化を、それぞれ検知する。ステップS300ではボディCPU214dが、ステップS270〜S290において検知された交換レンズ202の各状態変化に基づいて、焦点検出信号の加算数を決定する。交換レンズ202の状態変化が検知されなかった場合には全ての焦点検出信号が加算されるような加算数(すなわち本実施形態では8)となり、状態変化が検知された場合には最も新しい状態変化が検知された焦点検出信号から最新の焦点検出信号までを加算した焦点検出信号を表す加算数となる。
上述した第1の実施の形態によるデジタルカメラによれば、次の作用効果が得られる。
(1)内部メモリ214cには、撮像素子212から所定周期ごとに出力される焦点検出信号をAD変換した焦点検出データが最大で8つ記憶される。ボディCPU214dは、新たな焦点検出データの出力に応じて、内部メモリ214cに記憶されている当該焦点検出データ以外の焦点検出データに当該焦点検出データを加算する。ボディCPU214dは交換レンズ202における所定の状態変化を検知する。焦点検出演算回路214eは、
ボディCPU214dにより状態変化が検知された場合には、内部メモリ214cに記憶されている焦点検出データのうち、当該状態変化が発生する前に記憶された焦点検出データが加算されていない焦点検出データに基づいて、交換レンズ202の焦点状態を検出する。このようにしたので、光学系の状態が変化した場合の焦点調節精度が向上する。
(2)内部メモリ214cからには、光学系の状態を表すレンズ情報が所定周期ごとに記憶される。ボディCPU214dは、内部メモリ214cに記憶されているレンズ情報に基づいて、所定の状態変化を検知する。このようにしたので、光学系の状態変化を過去に遡って的確に検知することができる。
(3)内部メモリ214cには、撮像素子212による撮像信号および焦点検出信号の出力と相前後してレンズ情報が記憶される。このようにしたので、光学系の状態変化と焦点検出データとを容易に対応付けることができる。
(4)ボディCPU214dは、絞り211の絞り径の変化、フォーカシング用レンズ210の位置変化、およびズーミング用レンズ208の位置変化を所定の状態変化として検知する。このようにしたので、焦点検出演算を精度よく行うことができる。
(第2の実施の形態)
本実施形態に係るデジタルカメラでは、各々の焦点検出データが加算されずに内部メモリ214cに格納される。つまり、最新の8つの焦点検出データが内部メモリ214cに格納される。ボディCPU214dは加算数を決定後、必要な焦点検出データを内部メモリ214cから読み出して加算し、加算結果を焦点検出演算回路214eに出力する。焦点検出演算回路214eはボディCPU214dから出力された焦点検出データに基づき焦点検出演算を行う。
カメラの電源が投入された後に繰り返し実行される処理は、第1の実施の形態の場合と同様である。つまり、本実施形態のデジタルカメラは、電源オン後、図15に示す処理を繰り返し実行する。ただし、ステップS140の処理、すなわち焦点検出データの加算は実行されない。
図18は、第2の実施の形態における焦点検出処理を示すフローチャートである。まずステップS310では、図17に示す加算数決定処理が実行される。ステップS320ではボディCPU214dが、ステップS310で決定された加算数に基づき、最新の焦点検出データから遡って加算数だけの焦点検出データ、つまり交換レンズ202の状態変化が検知された時点から後の複数の焦点検出データを、内部メモリ214cから読みだして加算する。ステップS330では焦点検出演算回路214eが、ステップS320における加算結果に基づいて前述の焦点検出演算を行い、デフォーカス量を算出する。
上述した第2の実施の形態によるデジタルカメラによれば、次の作用効果が得られる。
(1)内部メモリ214cには、撮像素子212から所定周期ごとに出力される焦点検出信号をAD変換した焦点検出データが最大で8つ記憶される。ボディCPU214dは、内部メモリ214cに記憶されている複数の焦点検出データを加算し、焦点検出演算回路214eはこの加算結果に基づいて光学系の焦点状態を検出する。ボディCPU214dは、光学系の状態変化を検知した場合には、当該状態変化が発生した後に出力された焦点検出データ同士を加算する。このようにしたので、光学系の状態が変化した場合の焦点調節精度が向上する。
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
(変形例1)
光学系の状態変化は、上述した各実施形態に述べたものに限定されない。例えば被写体像の像ぶれを補正するぶれ補正レンズの位置変化を、光学系の状態変化とすることも可能である。この場合、通常のぶれ補正動作によるぶれ補正レンズの位置変化ではなく、センタリングなど撮像面において被写体像が大きく移動してしまうような位置変化が「光学系の状態変化」として扱われる。
また、絞り径の変化や各種レンズの位置変化について、その変化量が所定のしきい値以上であるような変化のみを光学系の状態変化として検知するようにしてもよい。例えば絞り211の絞り値が1段以上変化していた場合には光学系の状態が変化したとし、1段未満の変化は光学系の状態変化と見なさないようにすることができる。このようにすることで、微少な変化による加算数の減少を抑止することができ、焦点検出のレスポンスが向上する。
(変形例2)
撮像素子212における撮像用の画素と焦点検出用の画素の配列は、図3に示したものに限定されない。また、内部メモリ214cに同時に記憶可能な焦点検出データの個数は8個より多くても少なくてもよい。
(変形例3)
交換レンズ202の状態変化を、内部メモリ214cに格納されたレンズ情報から検知しなくてもよい。例えば交換レンズ202の状態が変化すると、当該状態変化の通知がレンズ駆動制御装置206からボディCPU214dに送信され、ボディCPU214dがこの通知に基づいて加算数を決定するようにしてもよい。
本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
201…デジタルカメラ、202…交換レンズ、203…カメラボディ、206…レンズ駆動制御装置、208…ズーミング用レンズ、210…フォーカシング用レンズ、212…撮像素子、214…ボディ駆動制御装置

Claims (8)

  1. 撮像信号を出力する撮像用の撮像画素と、焦点検出信号を出力する焦点検出用の焦点検出画素とを撮像面に二次元状に配列した撮像素子であって、光学系からの光束を受光し所定周期ごとに前記撮像信号および前記焦点検出信号を出力する撮像素子と、
    前記撮像素子から前記所定周期ごとに出力される前記焦点検出信号が所定数記憶される第1記憶手段と、
    前記撮像素子による前記焦点検出信号の出力に応じて、前記第1記憶手段に記憶されている該焦点検出信号以外の前記焦点検出信号に該焦点検出信号を加算する加算手段と、
    前記第1記憶手段に記憶されているいずれかの前記焦点検出信号に基づいて前記光学系の焦点状態を検出する焦点検出手段と、
    前記光学系の所定の状態変化を検知する検知手段とを備え、
    前記焦点検出手段は、前記検知手段により前記状態変化が検知された場合には、前記記憶手段に記憶されている前記焦点検出信号のうち、該状態変化が検知される前に前記撮像素子から出力された前記焦点検出信号が加算されていない前記焦点検出信号に基づいて前記光学系の焦点状態を検出することを特徴とする撮像装置。
  2. 撮像信号を出力する撮像用の撮像画素と、焦点検出信号を出力する焦点検出用の焦点検出画素とを撮像面に二次元状に配列した撮像素子であって、光学系からの光束を受光し所定周期ごとに前記撮像信号および前記焦点検出信号を出力する撮像素子と、
    前記撮像素子から前記所定周期ごとに出力される前記焦点検出信号が所定数記憶される第1記憶手段と、
    前記第1記憶手段に記憶されている複数の前記焦点検出信号を加算する加算手段と、
    前記加算手段による加算結果に基づいて前記光学系の焦点状態を検出する焦点検出手段と、
    前記光学系の所定の状態変化を検知する検知手段とを備え、
    前記加算手段は、前記検知手段により前記状態変化が検知された場合には、該状態変化が検知された後に前記撮像素子から出力された複数の前記焦点検出信号を加算することを特徴とする撮像装置。
  3. 請求項1または2に記載の撮像装置において、
    前記光学系の状態を表す状態情報が所定周期ごとに記憶される第2記憶手段を更に備え、
    前記検知手段は、前記第2記憶手段に記憶されている前記状態情報に基づいて、前記所定の状態変化を検知することを特徴とする撮像装置。
  4. 請求項3に記載の撮像装置において、
    前記第2記憶手段は、前記撮像素子による前記撮像信号および前記焦点検出信号の出力と相前後して前記状態情報を記憶することを特徴とする撮像装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の撮像装置において、
    前記検知手段は、前記光学系の絞り径の変化を前記所定の状態変化として検知することを特徴とする撮像装置。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の撮像装置において、
    前記検知手段は、前記光学系のフォーカス位置の変化を前記所定の状態変化として検知することを特徴とする撮像装置。
  7. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の撮像装置において、
    前記検知手段は、前記光学系の焦点距離の変化を前記所定の状態変化として検知することを特徴とする撮像装置。
  8. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の撮像装置において、
    前記検知手段は、被写体像の像ぶれを補正するぶれ補正レンズの位置変化を前記所定の状態変化として検知することを特徴とする撮像装置。
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