JP2022161786A - 長期間運転可能なローター - Google Patents

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Abstract

【課題】ローター羽根が真空ポンプのチャンバーにおける堆積物に当たることがない長期間運転可能なローターを提供する。【解決手段】長期間運転可能なローターにおいて、ローター本体と、複数のローター羽根と、を備え、複数のローター羽根は、ローター本体の周面に環設されており、その縦方向に複数のローター羽根層が分布されており、これらのローター羽根層は、少なくとも一つの第1のローター羽根層と、複数の第2のローター羽根層と、を有する。第1のローター羽根層の尾端は、第1の横方向距離で収容室の側壁から離れ、第2のローター羽根層の尾端は、第2の横方向距離で収容室の側壁から離れ、第1の横方向距離は、実際に、第2の横方向距離より大きく、これにより、エア抜き効率を保持した状態で、ローター羽根層が、回転の過程中に、収容室の階段にある堆積物に接触して揺れることを防止可能である。【選択図】図1

Description

本発明は、ローターに関し、特に、長期間運転可能なローターに関するものである。
近年、半導体産業の活発な発展により、フロントエンド半導体プロセスにおける関連機器の需要が大幅に増加している。高真空システムの心臓部であるターボ分子真空ポンプは、大きな需要がある高真空システムのコンポーネントになっている。
従来のタービン分子式真空ポンプは、それと連結するローターを駆動して、エア抜きのプロセスを行う。気体分子は、ローター羽根に駆動されて、次の層のステータ羽根に進入する。気体分子は、ステータ羽根に当たって転向した後、次の層のローター羽根に進入する。タービン分子式真空ポンプの運転の原理は、高速に回転する傾斜な羽根により、システムにおける混乱に運動している気体分子を出口へ運動させて、多層のローター羽根とステータ羽根を交互に配列することにより、その圧縮比を向上することにある。このため、タービン分子式真空ポンプによれば、真空度が高く、排気効率が高く、油汚染がないなどの特性を有する。
しかし、タービン分子式真空ポンプの収容室は、少量の空間(例えば階段)を有し、特にここに粉塵などが堆積しやすい。このため、従来の半導体などのプロセスにおいて、機器を停止して堆積物を除去することが必要であり、そうしないと、ローター羽根は、堆積物に当たりやすいため、高速に回転する際に、揺れ現象が発生して、その他の羽根に衝突して粉々になるため、保全の周期が極めて短くなる。
本発明の主な目的は、ローター羽根が真空ポンプのチャンバーにおける堆積物に当たることがない長期間運転可能なローターを提供することにある。
本発明に係る長期間運転可能なローターは、タービン分子式真空ポンプの収容室に組付けられており、タービン分子式真空ポンプの収容室に駆動装置が設けられている長期間運転可能なローターにおいて、ローター本体と、複数のローター羽根と、を備え、ローター本体は、タービン分子式真空ポンプの収容室に設けられており、駆動装置の回転軸に嵌り、駆動装置はローター本体を回転するためのものであり、複数のローター羽根は、ローター本体の周面に環設されており、その縦方向に複数のローター羽根層が分布されており、これらのローター羽根層は、少なくとも一つの第1のローター羽根層と、複数の第2のローター羽根層と、を有し、第1のローター羽根層の尾端は、第1の横方向距離で収容室の側壁から離れ、これらの第2のローター羽根層の尾端は、第2の横方向距離で収容室の側壁から離れ、第1の横方向距離は、第2の横方向距離より大きく、これにより、エア抜き効率を保持した状態で、第1のローター羽根層が収容室の階段にある堆積物に接触することを防止可能であり、第1の横方向距離と第2の横方向距離の数値の差は、第1のローター羽根層に隣接するこれらの第2のローター羽根層のうちの一つの長さより小さく、又は同じであり、第1のローター羽根層は、これらのローター羽根層のうちの最も底層のローター羽根層であり、第1のローター羽根層の底端は、縦方向距離で収容室の階段の頂縁から離れ、縦方向距離は、第2の数値より大きく、又は同じであり、第2の数値は、2mm~4.5mmの範囲内にあることを特徴とする。
本発明に係る長期間運転可能なローターは、タービン分子式真空ポンプは、更に、溝と、複数のステータ羽根と、を備え、溝は、タービン分子式真空ポンプの収容空間に設けられており、複数のステータ羽根は、複数の仕切板に環設されており、これらの仕切板は、溝に順番に積み重ねられており、これにより、これらのステータ羽根の縦方向に、複数のステータ羽根層が分布されており、これらのステータ羽根層とこれらのローター羽根層は、縦方向に沿って交互に配置されており、これらの仕切板および溝は、共に収容室を囲み、階段は溝に位置し、第1のローター羽根層の高さは、これらのステータ羽根層のうちの最も底層のステータ羽根層の高さより低く、第1のローター羽根層は、取り外し手順の後、第1のローター羽根層の尾端が、第1の横方向距離で収容室の側壁から離れることを特徴とする。
本発明に係る長期間運転可能なローターは、第1の横方向距離と第2の横方向距離の数値の差は、30mmより小さいことを特徴とする。
本発明に係る長期間運転可能なローターは、第1の横方向距離は、第1の数値より大きく、第2の横方向距離は、第1の数値より小さく、又は同じであり、第1の数値は、0.5mm~3mmの範囲内にあることを特徴とする。
本発明に係る長期間運転可能なローターは、タービン分子式真空ポンプの収容室に組付けられており、タービン分子式真空ポンプの収容室に駆動装置が設けられている長期間運転可能なローターにおいて、ローター本体と、複数のローター羽根と、を備え、ローター本体は、タービン分子式真空ポンプの収容室に設けられており、駆動装置の回転軸に嵌り、駆動装置は、ローター本体を回転するためのものであり、複数のローター羽根は、ローター本体の周面に環設されており、その縦方向に複数のローター羽根層が分布されており、これらのローター羽根層は、少なくとも一つの第1のローター羽根層と、複数の第2のローター羽根層と、を有し、第1のローター羽根層の尾端は、第1の横方向距離で収容室の側壁から離れ、これらの第2のローター羽根層の尾端は、第2の横方向距離で収容室の側壁から離れ、第1の横方向距離は、第2の横方向距離より大きく、これにより、エア抜き効率を保持した状態で、第1のローター羽根層が収容室の階段にある堆積物に接触することを防止可能であることを特徴とする。
本発明に係る長期間運転可能なローターは、タービン分子式真空ポンプは、更に、溝と、複数のステータ羽根と、を備え、溝は、タービン分子式真空ポンプの収容空間に設けられており、複数のステータ羽根は、複数の仕切板に環設されており、これらの仕切板は、溝に順番に積み重ねられており、これにより、これらのステータ羽根の縦方向に、複数のステータ羽根層が分布されており、これらのステータ羽根層とこれらのローター羽根層は、縦方向に沿って交互に配置されており、これらの仕切板および溝は、共に収容室を囲み、階段は溝に位置することを特徴とする。
本発明に係る長期間運転可能なローターは、第1のローター羽根層は、これらのローター羽根層のうちの最も底層のローター羽根層であり、第1のローター羽根層の高さは、これらのステータ羽根層のうちの最も底層のステータ羽根層の高さより低く、第1のローター羽根層は、取り外し手順の後、第1のローター羽根層の尾端が、第1の横方向距離で収容室の側壁から離れることを特徴とする。
本発明に係る長期間運転可能なローターは、第1の横方向距離と第2の横方向距離の数値の差は、30mmより小さいことを特徴とする。
本発明に係る長期間運転可能なローターは、第1の横方向距離と第2の横方向距離の数値の差は、第1のローター羽根層に隣接するこれらの第2のローター羽根層のうちの一つの長さより小さく、又は同じであることを特徴とする。
本発明に係る長期間運転可能なローターは、第1のローター羽根層の長さは、第1のローター羽根層に隣接するこれらの第2のローター羽根層のうちの一つの長さより小さいことを特徴とする。
本発明に係る長期間運転可能なローターは、第1のローター羽根層の長さは、第1のローター羽根層に隣接するこれらの第2のローター羽根層のうちの一つの長さと同じであることを特徴とする。
本発明に係る長期間運転可能なローターは、第1の横方向距離は、第1の数値より大きく、第2の横方向距離は、第1の数値より小さく、又は同じであり、第1の数値は、0.5mm~3mmの範囲内にあることを特徴とする。
本発明に係る長期間運転可能なローターは、第1のローター羽根層は、これらのローター羽根層のうちの最も底層のローター羽根層であり、第1のローター羽根層の底端は、縦方向距離で収容室の階段の頂縁から離れ、縦方向距離は、第2の数値であり、第2の数値は、2mm~4.5mmの範囲内にあることを特徴とする。
本発明に係る長期間運転可能なローターは、第1のローター羽根層は、これらのローター羽根層のうちの最も底層のローター羽根層であり、第1のローター羽根層の底端は、縦方向距離で収容室の階段の頂縁から離れ、縦方向距離は、第2の数値より大きく、第2の数値は、2mm~4.5mmの範囲内にあることを特徴とする。
本発明に係る長期間運転可能なローターには、次のような効果がある。
最も底層のローター羽根層と収容室の側壁との間の第1の横方向距離だけを増加すると、エア抜き効率を保持した状態で、最も底層のローター羽根層が、回転の過程中に、収容室の階段上の堆積物に当たることを有効に防止することができる。一方、更に、ローター羽根層における最も底層のローター羽根層の底端と、収容室の階段の頂縁の縦方向距離を、上記の第2の数値より大きくすることにより、最も底層のローター羽根層が、回転の過程中に、収容室の階段上の堆積物に当たることを有効に防止することもできる。
また、最も底層のローター羽根層と収容室の側壁の横方向距離、及び最も底層のローター羽根層の底端と収容室の階段の頂縁の縦方向距離を増加することにより、最も底層のローター羽根層が、回転の過程中に、収容室の階段上の堆積物に当たって、他のローター羽根またはステータ羽根に衝突することを有効に防止することができる。したがって、保守の頻度を減少することができ、長期間運転することが可能となる。
本発明に係る長期間運転可能なローターおよびタービン分子式真空ポンプの組合せを示す断面図である。 本発明に係る長期間運転可能なローターを示す断面図である。 図1の一部を示す拡大図である。 本発明に係るローター羽根層の一部を示す外観図である。 本発明に係る溝を示す図である。 本発明に係る長期間運転可能なローターの別の実施の態様の一部を示す拡大図である。 本発明に係る長期間運転可能なローターの更に別の実施の態様の一部を示す拡大図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本発明の実施の形態の図面における各部材の比率は、説明を容易に理解するために示され、実際の比率ではない。そして図に示すアセンブリの寸法の比率は、各部品とその構造を説明するためのものであり、もちろん、本発明はこれに限定されない。一方、理解を便利にするために、下記の実施の形態における同じ部品については、同じ符号を付して説明する。
さらに、明細書全体および特許請求の範囲で使用される用語は、特に明記しない限り、通常、この分野、本明細書に開示される内容、および特別な内容で使用される各用語の通常の意味を有する。本発明を説明するために使用されるいくつかの用語は、当業者に本発明の説明に関する追加のガイダンスを提供するために、本明細書の以下または他の場所で説明される。
この記事での「第1」、「第2」、「第3」などの使用については、順序や順次を具体的に示すものではなく、本発明を制限するためにも使用されていない。これは、同じ専門用語で説明するコンポーネントまたは操作を区別するだけために使用される。
次に、この記事で「含む」、「備える」、「有する」、「含有する」などの用語が使用されている場合、それらはすべてオープンな用語である。つまり、これらは、含むがこれに限定されないことを意味する。
図1から図4を参照する。図1は、本発明に係る長期間運転可能なローター及びタービン分子式真空ポンプの組合せを示す断面図である。図2は、本発明に係る長期間運転可能なローターを示す断面図である。図3は、図1の一部を示す拡大図である。図4は、本発明に係るローター羽根層の一部を示す外観図である。
本発明に係る長期間運転可能なローター10は、タービン分子式真空ポンプ100の収容室130に組付けられている。タービン分子式真空ポンプ100は、ポンプの一側にある吸気口を経由してプロセス室におけるプロセス気体を抜いて、ポンプの他側にある排気口からプロセス気体を排出する。プロセス気体は、例えばH、Ar、N、SbF、SbF、SbF及び/又はSbであるが、これらに限定されない。タービン分子式真空ポンプ100の収容室130に駆動装置160が設けられている。
駆動装置160は、例えば機械式、磁気浮上式または混合軸受式などの電気駆動の方式を採用するが、これらに限定されない。本発明に係る長期間運転可能なローター10は、各種の結構を採用するタービン分子式真空ポンプ100及びその駆動装置160に適用されることができる。タービン分子式真空ポンプ100及びその駆動装置160の機構は本発明の重点ではないため、説明を省略した。
本発明に係る長期間運転可能なローター10は、ローター本体20と、ローター羽根30と、を備える。ローター本体20は、タービン分子式真空ポンプ100の収容室130に設けられており、駆動装置160の回転軸162に嵌める。このため、駆動装置160の運転により、ローター本体20を駆動して、ある回転数で回転することができる。
ローター羽根30は、ローター本体20の周面に環設されており、縦方向に沿ってローター羽根層32が複数分布されている。ローター羽根層32は、図2に示すように、少なくとも一つの第1のローター羽根層32aと、複数の第2のローター羽根層32bと、を有する。Edwards P033ローターを例にして説明すると、第2のローター羽根層32bの数量は、例えば10であるが、これに限定されない。
本発明に係る一実施の態様では、図3に示すように、第1のローター羽根層32aの尾端は、第1の横方向距離d1で収容室130の側壁から離れ、第2のローター羽根層32bの尾端は、第2の横方向距離d2で収容室130の側壁から離れる。本発明に係る第1のローター羽根層32aは、横方向に沿って内へ収縮し、又は縦方向に沿って内へ収縮し、或いは、横方向および縦方向に沿って内へ収縮する。
横方向に沿って内へ収縮する場合を例にして説明すると、本発明では、例えば取外し方式を採用する。すなわち、一部または殆ど全部の第1のローター羽根層32aの本来の羽根の長さを取り外すことにより、上記の第1の横方向距離d1は、実際に、第2の横方向距離d2より大きく、又はローター羽根を作製する際に、上記の第1の横方向距離d1を、実際に、第2の横方向距離d2より大きくする。このため、本発明に係るタービン分子式真空ポンプ100によれば、エア抜き効率を保持した状態で、ローター羽根30が収容室130に発生した堆積物に当たることを防止可能であり、特に、第1のローター羽根層32aが収容室130の階段114上の堆積物に当たることを防止可能である。
第1の横方向距離d1と第2の横方向距離d2の数値の差は、およそ30mmより小さいことが好ましい。上記の数値の差は、第1のローター羽根層32aに隣接する第2のローター羽根層32bの長さより小さくてもいいし、又は第2のローター羽根層32bの長さと殆ど同じでもよい。第1のローター羽根層32aは、ローター羽根層32のうちの何れか一つの層または複数の層でもよいが、ローター羽根層32のうちの底層のローター羽根層であることが好ましく、最も底層のローター羽根層であることが更に好ましい。しかし、上記の数値の差は、例示にすぎず、第1の横方向距離と第2の横方向距離の数値の差は、第1のローター羽根層32aに隣接する第2のローター羽根層32bのうちの一つの長さより小さく、又は同じであれば、全て本発明に適用することができる。
本発明に係るローター10が適用されたタービン分子式真空ポンプ100において、ローター10の回転数は、およそ32,500rpmであるが、これに限定されない。もちろん、ローター10の回転数は、およそ32,500rpmより小さくてもよい。本発明に係る構成によれば、ローター10の保全の周期は、例えば1~5か月の範囲内にある。すなわち、5か月ごとにローター10を分解して、堆積した固体粒子や気体反応物などの堆積物を除去すれば良い。このため、保全の周期を延びることができる。すなわち、保守の頻度を減少することができ、長期間に運転することが可能となる。
本発明に係るローター10の型番は、例えばEdwards P033であり、タービン分子式真空ポンプ100は、このような型番のローター10を使用する、例えばEdwards STP-H803又はSTP-H1303である。上記のローター10の型番およびそれを使用するタービン分子式真空ポンプ100は、例示にすぎず、本発明はこれに限定されない。
入口圧力(torr)と気体流量(Sccm)とを計測すると、実際に、本発明に係るローターと従来のローターは、入口圧力が1×10-5torr~1torrの範囲内にある気体流量(Sccm)の数値の曲線が殆どオーバーラップする。このため、従来の技術に比べると、本発明は、エア抜き効率を保持した状態で、ローター羽根がタービン分子式真空ポンプの収容室における堆積物に当たることを有効に防止することができ、ひいては衝突または破裂などを防止することができる。上記の堆積物は、例えばプロセス気体に含有する固体粒子、又はプロセス気体の反応物であるが、これらに限定されない。
タービン分子式真空ポンプ100は、更に、溝110と、複数のステータ羽根120と、を備える。溝110は、タービン分子式真空ポンプ100の収容空間102に設けられている。溝110の内面には、導流溝112が設けられていることが好ましい(図5参照)。
ステータ羽根120は、複数の仕切板126に環設されている。仕切板126は、溝110の頂縁に順番に積み重ねている。これにより、ステータ羽根120は、縦方向に沿って分布して複数のステータ羽根層122を形成する。仕切板126及び溝110は、一緒に上記の収容室130を囲む。最も下層の仕切板126と溝110の頂縁のジャンクションには、階段114が形成されている。本発明によれば、ローター羽根30が階段114上の固体粒子、又は気体反応物などの堆積物に当たることを有効に防止することができる。
本発明に係る長期間運転可能なローター10は、仕切板126及び溝110に囲まれる収容室130に設けられており、且つローター本体20が回転軸162に嵌める。例えば、ローター10の一側は、内へ凹んで形成されるロックルームを有する。前記ロックルームの底側に穿孔が設けられている。駆動装置160の回転軸162の一端は、前記穿孔を挿通してローター10の前記ロックルームに挿入して、ナットなどの固定部品により、前記ロックルームにおいて、ローター本体20を回転軸162にロックする。
一方、ローター10のローター羽根層32とステータ羽根層122は、縦方向に沿って交錯するように設けられており、互いに接触しない。最も下層の羽根は、例えばローター羽根30でもよい。ローター羽根30とステータ羽根120との傾斜方向は、互いに反対である。それぞれのローター羽根30の傾斜方向は同じであるが、その傾斜角度は、同じでもいいし、異なってもよい。それぞれのステータ羽根120の傾斜方向は同じであるが、その傾斜角度は、同じでもいいし、異なっていてもよい。
ローター羽根30は、横方向に沿って運動し、傾斜角度を有するため、気体分子が、回転しているローター羽根30に当たると、下へ移動して、この層のローター羽根層32から離れて、次の層のステータ羽根層122の方向へ移動する。そして、ローター羽根30とステータ羽根120との傾斜方向が互いに反対なため、気体分子が、下へ静止状態にあるステータ羽根120に当たると、この層のステータ羽根層122から離れる方向へ移動することにより、次の層のローター羽根層32に当たる。これにより、気体分子を駆動して、逆の方向である上向きに移動するのではなく、層ごとに下に移動することができる。
本発明に係る一実施の態様では、図3に示すように、ローター10のローター羽根層32において、第1のローター羽根層32aの尾端と収容室130の側壁との間の第1の横方向距離d1だけは、実際に、第1の数値より大きい。なお、ローター羽根層32において、第2のローター羽根層32bの尾端と収容室130の側壁との間の第2の横方向距離d2は、実際に、上記の第1の数値より小さく、又は同じである。上記の第1の数値は、0.5mm~3mmの範囲内にある。これにより、本発明では、第1のローター羽根層32aと溝110との間に、当たり防止空間が形成されている。
第2のローター羽根層32bの尾端と収容室130の側壁の第2の横方向距離d2の数値は、実際に、同じであることが好ましいが、本発明はこれに限定されない。第2のローター羽根層32bの尾端と収容室130の側壁との間の第2の横方向距離d2の数値は、異なってもよい。比較すると、従来のローターの構成は、上から下へ、それぞれのローター羽根層の尾端と収容室の側壁の横方向距離は、実際に、同じである。すなわち、従来の最も底層のローター羽根層と収容室の側壁との間の横方向距離は、実際に、前の層のローター羽根層の尾端と収容室の側壁との間の横方向距離と同じである。このため、従来のローターの構成に比べると、本発明に係るローター10は、実際に、エア抜き速度を保持することができ、ローター羽根30がタービン分子式真空ポンプ100の収容室130内にある堆積物に当たることを有効に防止することができる。特に、最も底層の第1のローター羽根層32aが収容室130の階段114上の堆積物に当たることを防止することができる。階段114は、最も底層のローター羽根層(第1のローター羽根層32a)の尾端の位置に対応し、すなわち、仕切板126と溝110の頂縁のジャンクションに対応する。
本発明に係る一実施の態様では、第1のローター羽根層32aの本来の羽根は、例えば取外しプロセスにより、一部または殆ど全部の本来の羽根の長さを取り外す。第1のローター羽根層32aの取外された部分は、破線で示す。これにより、第1のローター羽根層32aの尾端と収容室130の側壁との間の第1の横方向距離d1は、実際に、ローター羽根層32における第2のローター羽根層32bの尾端と収容室130の側壁との間の第2の横方向距離d2より大きい。上記の取外しプロセスは、例えばのこぎりやハサミなどで切断してもいいが、これらに限定されない。このため、ローター羽根層32における第1のローター羽根層32aの長さL1は、実際に、第1のローター羽根層32aに隣接する第2のローター羽根層32bの長さL2(図4参照)より小さい。
或いは、本発明では、第1のローター羽根層32aの一部または殆ど全部の本来の羽根の長さを取り外せず、収容室130の側壁の第1のローター羽根層32aに対応する位置では、例えば外へ拡張する(すなわち、当該箇所での収容室130の側壁の断面積を大きくする。)。これにより、上記の第1の横方向距離d1は、実際に、上記の第2の横方向距離d2より大きく、且つローター羽根層32における第1のローター羽根層32aの長さは、実際に、第1のローター羽根層32aに隣接するローター羽根層32における第2のローター羽根層32bの長さと同じである。
横方向に沿って内へ収縮すると共に、縦方向に沿って内へ収縮することを例に説明すると、本発明では、最も下層の羽根はローター羽根であることが好ましい。図3に示すように、第1のローター羽根層32aの高さは、ステータ羽根層122における最も底層のステータ羽根層の高さより低いことが好ましい。本発明に係る第1のローター羽根層32aの尾端と収容室130の側壁との間の第1の横方向距離d1は、実際に、ローター羽根層32における第2のローター羽根層32bの尾端と収容室130の側壁との間の第2の横方向距離d2より大きければ、最も下層の羽根、例えばローター羽根層32における第1のローター羽根層32a、の底端と収容室130の階段114の頂縁の縦方向距離h1は、実際に、第2の数値と同じであり、第2の数値は、例えば2mm~4.5mmの範囲内にある。
或いは、ローター羽根層32における第1のローター羽根層32aの底端と収容室130の階段114の頂縁の縦方向距離h1は、実際に、上記の第2の数値より大きい。これにより、本発明によれば、第1のローター羽根層32aと溝110(収容室130の階段114)との間に、当たり防止空間を形成することができる。本発明では、例えば取外し方式を採用することにより、横方向に沿って内へ凹むと共に、縦方向に沿って内へ凹むことを達成する。しかし、本発明は、取外しプロセスを採用することに限定されない。本発明では、ローター羽根30を作製する際に、第1のローター羽根層32aを、第2のローター羽根層32bに対して、横方向に沿って内へ凹むと共に、縦方向に沿って内へ凹む状態にしてもよい。
しかし、本発明は、上記の例に限定されない。最も下層の羽根層は、上記のローター羽根層32でもいいし、ステータ羽根層122でもよい。最も底層のローター羽根層32またはステータ羽根層122と溝110(収容室130の階段114)との間に、当たり防止空間を形成することができれば、本発明に適用されることができる。
本発明に係る別の実施の態様では、図6に示すように、最も下層の羽根層はステータ羽根層122であり、且つこのステータ羽根層122と収容室130の階段144との間の頂縁の距離は縦方向距離h2であり、縦方向距離h2は、実際に、第2の数値より大きい。第2の数値は、例えば2mm~4.5mmの範囲内にある。
一方、本発明に係る更に別の実施の態様では、図7に示すように、上記の態様での第1のローター羽根層32a及び最も下層のステータ羽根層122は、殆ど全部または大部分が取外され、ローター羽根層32における第1のローター羽根層32aの長さは、実際に、例えば、第1のローター羽根層32aに隣接するローター羽根層32における第2のローター羽根層32bの長さより小さい。そして最も底層の第1のローター羽根層32aに隣接する第2のローター羽根層32bと収容室130の階段144のとの間頂縁の距離は縦方向距離h3であり、縦方向距離h3は、実際に、第2の数値より大きい。第2の数値は、例えば2mm~4.5mmの範囲内にあるが、これに限定されない。この第2のローター羽根層32bの尾端と収容室130の側壁との間の第2の横方向距離d2は、実際に、その他のローター羽根層の尾端と収容室130の側壁との間の横方向距離d2より大きく、又は同じである。
本発明に係る長期間運転可能なローターによれば、次のような効果がある。最も底層のローター羽根層と収容室の側壁との間の第1の横方向距離だけを増加すると、エア抜き効率を保持する状態で、ローター羽根層が、収容室の階段上の堆積物に当たることを有効に防止することができる。特に、最も底層のローター羽根層が収容室の階段上の堆積物に当たることを防止することができる。
また、更に、ローター羽根層における最も底層のローター羽根層の底端と、収容室の階段の頂縁の縦方向距離を、実際に、上記の第2の数値より大きくすることにより、ローター羽根層が収容室の階段上の堆積物に当たることを有効に防止することもできる。特に、最も底層の第1のローター羽根層が収容室の階段上の堆積物に当たることを防止することができる。加えて、最も底層のローター羽根層と収容室の側壁の横方向距離、及び最も底層のローター羽根層の底端と収容室の階段の頂縁の縦方向距離を増加することにより、最も底層のローター羽根層が、収容室の階段上の堆積物に当たって、他のローター羽根またはステータ羽根に衝突することを有効に防止することができる。特に、最も底層のローター羽根層が収容室の階段上の堆積物に当たることを防止することができる。したがって、保守の頻度を減少することができ、長期間運転することが可能となる。
以上の記述は例を挙げたものにすぎず、限定するものではない。本発明の精神及び範疇から逸脱しない、それに対して行ういかなる同等効果の修正又は変更も、添付の特許請求の範囲に含まれる。
10 ローター
20 ローター本体
30 ローター羽根
32 ローター羽根層
32a 第1のローター羽根層
32b 第2のローター羽根層
100 タービン分子式真空ポンプ
102 収容空間
110 溝
112 導流溝
114 階段
120 ステータ羽根
122 ステータ羽根層
126 仕切板
130 収容室
160 駆動装置
162 回転軸
d1 第1の横方向距離
d2 第2の横方向距離
h1,h2,h3 縦方向距離
L1,L2 長さ

Claims (4)

  1. タービン分子式真空ポンプの収容室に組付けられており、前記タービン分子式真空ポンプの前記収容室に駆動装置が設けられている長期間運転可能なローターにおいて、
    ローター本体と、複数のローター羽根と、を備え、
    前記ローター本体は、前記タービン分子式真空ポンプの前記収容室に設けられており、前記駆動装置の回転軸に嵌まり、
    前記駆動装置は前記ローター本体を回転するためのものであり、
    前記複数のローター羽根は、前記ローター本体の周面に環設されており、その縦方向に複数のローター羽根層が分布されており、
    前記ローター羽根層は、少なくとも一つの第1のローター羽根層と、複数の第2のローター羽根層と、を有し、
    前記第1のローター羽根層の尾端は、第1の横方向距離で前記収容室の側壁から離れ、
    前記第2のローター羽根層の尾端は、第2の横方向距離で前記収容室の前記側壁から離れ、
    前記第1の横方向距離は、前記第2の横方向距離より大きく、これにより、エア抜き効率を保持した状態で、前記第1のローター羽根層が前記収容室の階段にある堆積物に接触することを防止可能であり、
    前記第1の横方向距離と前記第2の横方向距離の数値の差は、前記第1のローター羽根層に隣接する前記第2のローター羽根層のうちの一つの長さより小さく、又は同じであり、
    前記第1のローター羽根層は、前記ローター羽根層のうちの最も底層のローター羽根層であり、
    前記第1のローター羽根層の底端は、縦方向距離で前記収容室の前記階段の頂縁から離れ、
    前記縦方向距離は、第2の数値より大きく、又は同じであり、
    前記第2の数値は、2mm~4.5mmの範囲内にあることを特徴とする、
    長期間運転可能なローター。
  2. 前記タービン分子式真空ポンプは、更に、溝と、複数のステータ羽根と、を備え、前記溝は、前記タービン分子式真空ポンプの収容空間に設けられており、前記複数のステータ羽根は、複数の仕切板に環設されており、前記仕切板は、前記溝に順番に積み重ねられており、これにより、前記ステータ羽根の縦方向に、複数のステータ羽根層が分布されており、前記ステータ羽根層と前記ローター羽根層は、縦方向に沿って交互に配置されており、前記仕切板および前記溝は、共に前記収容室を囲み、前記階段は前記溝に位置し、前記第1のローター羽根層の高さは、前記ステータ羽根層のうちの最も底層のステータ羽根層の高さより低く、前記第1のローター羽根層は、取り外し手順の後、前記第1のローター羽根層の尾端が、前記第1の横方向距離で前記収容室の前記側壁から離れることを特徴とする、請求項1に記載の長期間運転可能なローター。
  3. 前記第1の横方向距離と前記第2の横方向距離の数値の差は、30mmより小さいことを特徴とする、請求項1に記載の長期間運転可能なローター。
  4. 前記第1の横方向距離は、第1の数値より大きく、前記第2の横方向距離は、前記第1の数値より小さく、又は同じであり、前記第1の数値は、0.5mm~3mmの範囲内にあることを特徴とする、請求項1に記載の長期間運転可能なローター。
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