JP2022158430A - 車両用シート装置 - Google Patents

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Keiichiro Kitajima
拓磨 石川
Takuma Ishikawa
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Mamiko Ninagawa
幸雄 稲熊
Yukio Inaguma
茂 中川
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Abstract

Figure 2022158430000001
【課題】回転機構を備えた車両用シート装置において、乗降性に関する各種の性能の両立を図ることにある。
【解決手段】シート本体20のシートクッション20Aは、一般位置を基準として、その前部をなす第一クッション部21と、第一クッション部21の後方に位置して着座した乗員のヒップポイントを支持可能な第二クッション部22と、第一クッション部21と第二クッション部22とを回動可能に連結する連結機構23とを有し、乗降位置のシート本体20のシートバック20B及び第二クッション部22の姿勢を維持した状態で、第一クッション部21は、連結機構23によって第二クッション部22に対して座面角度を変えられるように回動可能である。
【選択図】図7

Description

本発明は、シート本体を車両前向きの一般位置とドア開口部を向く乗降位置との間で回転移動させる回転機構を備えた車両用シート装置に関する。
これに関連する車両用シート装置が特許文献1に記載されている。この車両用シート装置は、シート本体を前傾動させるチルト機構と、シート本体を回転移動させる回転機構とを有している。ここで回転機構は、シート本体を車両前向きの位置と、乗降口(ドア開口部)を向く位置との間で回転移動させられるように構成されている。上記構成では、シート本体を車両前向きの位置から乗降口を向く位置に回転移動させ、さらにシート本体全体をチルト機構にて前傾倒させることで、乗員が路面等に足を付けられるようになる。
特開2007-99185号公報
ところで車両用シート装置の分野では、乗降性に関する各種の性能の両立が望まれており、この種の性能として、上述した乗降時における乗員の足付き性や、乗員に対する優れた着座感などが挙げられる。例えばシート本体を前傾倒させる場合、優れた着座感の確保の観点から乗員に対して前滑り感を与えないように配慮すべきであるが、車種によっては足付き性と着座感の両立に手間取るおそれがある。またシート本体を回転移動させたのちに、シート本体全体を車両側方且つ下側にスライド移動させながら乗降口から突出させることも考えられる。しかしそのような構成は、駐車場等での使い勝手を考慮すると、シート本体の突出量が制限されるおそれがあり、また剛性確保の観点からシート本体の重量やコストが増加しがちである。本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、回転機構を備えた車両用シート装置において、乗降性に関する各種の性能の両立を図ることにある。
上記課題を解決するための手段として、第1発明の車両用シート装置は、シート本体を車両前向きの一般位置とドア開口部を向く乗降位置との間で回転移動させる回転機構を備えている。この種のシート構成においては、乗降性に関する各種の性能(足付き性や着座感等)の両立を図ることが望ましい。そこで本発明のシート本体のシートクッションは、一般位置を基準として、その前部をなす第一クッション部と、第一クッション部の後方に位置して着座した乗員のヒップポイントを支持可能な第二クッション部と、第一クッション部と第二クッション部とを回動可能に連結する連結機構とを有している。そして乗降位置においてシート本体のシートバック及び第二クッション部の姿勢を維持した状態で、第一クッション部は、連結機構によって第二クッション部に対して座面角度を変えられるように回動可能である。本発明では、乗降位置のシート本体において、シートバック及び第二クッション部の姿勢(第二クッション部の座面角度やトルソ角等)を保つことにより、乗員に対する前滑り感を極力与えない構成とすることができる。そのうえで第一クッション部の座面角度を変更して、シートクッション前部を下側に向けることにより、乗降時における乗員の足付き性の確保に資する構成となる。
第2発明の車両用シート装置は、第1発明の車両用シート装置において、第一クッション部の姿勢は、第二クッション部に対して上側に傾斜する上向き姿勢と、第二クッション部に対して下側に傾斜する下向き姿勢との間で調整可能とされている。そこで本発明では、乗員降車時において、シート本体が一般位置から乗降位置に回転移動する間の第一クッション部が上向き姿勢で維持され、乗降位置のシート本体にて第一クッション部が上向き姿勢から下向き姿勢となるように制御されている。本発明では、乗員降車時のシート本体が回転移動する間において、上向き姿勢の第一クッション部によって乗員脚部を支持することにより、乗員脚部とフロア等との意図しない接触を極力回避することができる。そのうえで乗降位置のシート本体において第一クッション部を下向き姿勢とすることにより、降車の際の足付き性の確保に資する構成となる。
第3発明の車両用シート装置は、第1発明又は第2発明の車両用シート装置において、第一クッション部の姿勢は、第二クッション部に対して上側に傾斜する上向き姿勢と、第二クッション部に対して下側に傾斜する下向き姿勢との間で調整可能とされている。そこで本発明では、乗員乗車時において、乗降位置のシート本体にて第一クッション部が下向き姿勢となり、シート本体の回転移動の開始に伴って第一クッション部が下向き姿勢から上向き姿勢となるとともに、シート本体が乗降位置から一般位置に回転移動する間の第一クッション部が上向き姿勢で維持されるように制御されている。本発明では、乗降位置のシート本体において第一クッション部を下向き姿勢とすることにより、乗車の際の足付き性の確保に資する構成となる。そのうえでシート本体が乗降位置から一般位置に回転移動する間において、上向き姿勢の第一クッション部によって乗員脚部を支持することにより、乗員脚部とフロア等との意図しない接触を極力回避することができる。更に一般位置のシート本体にて、第一クッション部を上向き姿勢と下向き姿勢の間で姿勢を調整することができ、シートクッション前部の座面角度を乗員に応じて調節することが可能となる。
第4発明の車両用シート装置は、第1発明~第3発明のいずれかの車両用シート装置において、シートクッションは、一般位置を基準として、第一クッション部の前側に延びる展開位置と第一クッション部の下側に延びる格納位置との間を移動可能であるオットマン機構を有している。本発明では、一般位置のシート本体において、展開位置のオットマン機構によって乗員脚部を支持することが可能となり、乗員に対する着座感の確保に資する構成となる。
第5発明の車両用シート装置は、第4発明の車両用シート装置において、格納位置のオットマン機構は、その骨格となるリンクアームが、第一クッション部の前端から垂直に下方に延びる仮想線よりもシート後方位置に配置されている。本発明では、乗員の乗降動作の際に、オットマン機構を第一クッション部の下方からシート前側に極力突出しないように格納しておくことができ、乗降性の確保により資する構成となる。
本発明に係る第1発明によれば、回転機構を備えた車両用シート装置において、乗降性に関する各種の性能の両立を図ることができる。また第2発明によれば、降車性に関する各種の性能の両立を図ることができる。また第3発明によれば、乗車性に関する各種の性能の両立を図ることができる。また第4発明によれば、着座感の確保により資する構成となる。そして第5発明によれば、優れた乗降性の確保に資する構成となる。
一般位置の車両用シート装置の概略斜視図である。 乗降位置の車両用シート装置の概略斜視図である。 一般位置の車両用シート装置の概略側面図である。 シートクッションのフレーム部分と回転機構を示す概略透視上面図である。 第一クッション部のフレーム部分の動きを示す概略側面図である。 回転移動の際の車両用シート装置の概略側面図である。 乗降位置の車両用シート装置の概略側面図である。 オットマン機構を作動させた車両用シート装置の概略側面図である。 回転機構の概略断面図である。 回転ロック機構の概略側面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1~図10を参照して説明する。各図には、便宜上、車両の前後方向と左右方向と上下方向を示す矢線を適宜図示する。また図3、図6~図8では、シート本体の主構成を図示し、他の構成を簡略化又は省略して図示する。
[車両用シート装置の概要]
図1に示す車両用シート装置10は、車両の車室内の前部左側に設置されるシート装置である。この車両用シート装置10の前側にはフロントガラスFGが設けられ、車両用シート装置10の左側にはドア開口部Dが設けられている。そして車両用シート装置10は、シート本体20を車両前後方向にスライドさせる前後スライド機構30と、その前後スライド機構30の上側でシート本体20を回転させる回転機構40と、シート本体20の回転移動をロックする回転ロック機構50とを備えている。ここで前後スライド機構30は、車室内のフロアF上に固定されて車両前後方向に延びる左右一対のロアレール32と、左右一対のロアレール32に沿って前後スライドする左右の一対のアッパレール33とを備えている(図1では、便宜上、各ロアレールに共通の符号32を付し、各アッパレールに共通の符号33を付す)。各アッパレール33は、多段式ロック機構(図示省略)にて、各ロアレール32に対して多段階でスライドロックできるように構成されている。
また図1に示すシート本体20は、座部となるシートクッション20Aと、背凭れとなるシートバック20Bとを備え、シートクッション20Aの後部からシートバック20Bが起立している。このシートクッション20Aは、後述するように前部(21)の座面角度を変更できるように構成されており、さらに前端部にはオットマン機構26が設けられている。またシートクッション20Aとシートバック20Bとの連結位置にはシートバック20Bの傾斜角度(リクライニング角度)を調整するリクライナRが設けられている。
そして車両用シート装置10では、図1及び図2に示すように、回転機構40によってシート本体20を車両前向きの一般位置からドア開口部Dを向く乗降位置に回転移動させる。即ち、回転機構40は、後述するように、前後スライド機構30上のベース部材41に対してシート本体20を支持する支持部材42を回転移動させられるように構成されている。この種のシート構成では、乗降性に関する各種の性能の両立が望まれており、この種の性能として、乗降時の足付き性や、乗員に対する着座感などが挙げられる。そこで本実施例では、後述する構成によって、乗降性に関する各種の性能の両立を図ることとした。以下、車両用シート装置10の各構成について詳述する。
[シートクッション]
図1~図3に示すシートクッション20Aは、上方視で概ね矩形に形成されており、第一クッション部21と、第二クッション部22と、分割された両クッション部21,22を連結する連結機構23と、オットマン機構26とを備えている。図3に示す第一クッション部21は、一般位置を基準としてシートクッション20Aの前部をなす部分であり、着座した乗員CMの脚部側、特に膝部の上側を支持することが可能である。また第二クッション部22は、シートクッション20Aの後部をなす部分であり、着座状態の乗員CMのヒップポイントHPを支持することが可能である。ここで第一クッション部21と第二クッション部22の寸法は、例えばSAE規格に準拠した乗員模型を基に設定することが可能である。即ち、AM95乗員模型とJF05乗員模型の間のサイズの乗員模型を選択し、この乗員模型のヒップポイントHPや脚部の位置を基に両クッション部21,22の寸法を設定することができる。
また第一クッション部21は、図3及び図4を参照して、左右の骨格をなす一対の第一フレーム21Fを有している(図4では、便宜上、左右の第一フレームに共通の符号21Fを付す)。そして各第一フレーム21Fの上には、これらの間に渡された板材又はワイヤ材(図示省略)を介して、乗員を弾性的に支持する第一弾性部21P(カバーで被覆されたパッド)が配設されている。また第二クッション部22も、左右の骨格をなす一対の第二フレーム22Fと、第二弾性部22Pとを有している(図4では、便宜上、左右の第二フレームに共通の符号22Fを付す)。そして第一クッション部21の各第一フレーム21Fと、第二クッション部22の各第二フレーム22Fとは、後述する連結機構23を介して回動可能に連結されている。
[連結機構]
連結機構23は、図4を参照して、第二クッション部22に対して第一クッション部21の座面角度を変えられるように連結する機構である。連結機構23は、前部回転軸24と前部駆動部25とから構成されている。即ち、第一クッション部21の左右の第一フレーム21Fの後端部に、シート幅方向に延びる前部回転軸24が固定され、この前部回転軸24は、第二クッション部22の左右の第二フレーム22Fの前端部に回動可能に連結されている。そして第二フレーム22Fには前部駆動部25が固定されており、この前部駆動部25にて前部回転軸24を軸心周りに回転させることで、図5に示すように第一フレーム21Fを第二フレーム22Fに対して上下回動させられるようになっている。
そして図5~図7を参照して、シートクッション20Aでは、その前部をなす第一クッション部21だけを、連結機構23によって第二クッション部22に対して上下回動させられるようになっている。即ち、第一クッション部21は、図5に示す第一フレーム21Fを回動させることにより、上向き姿勢(図中Xで示す姿勢)と下向き姿勢(図中Yで示す姿勢)との間で調節可能となっている。そして図5では、第一クッション部21をやや下側に向けた通常姿勢として、第二クッション部22の座面角度に合わせている。また図6では、第一クッション部21が、第二クッション部22に対して上側に傾斜する上向き姿勢となっている。また図7では、第一クッション部21が、第二クッション部22に対して下側に傾斜する下向き姿勢となっている
ここで図5に示す第一クッション部21の各第一フレーム21Fの姿勢は、図示しない制御部によって制御可能であり、また図示しない操作部を操作することでも調節可能である。例えば制御部による制御の場合には、後述する回転機構40の作動状況、ドア開口部Dの開閉情報、乗員を検知するセンサ(図示省略)からの情報等が制御部に入力される。そして制御部によって、乗員が降車又は乗車するかを判定し、この判定結果に基づいて連結機構23の前部駆動部25を作動させることが可能となっている。そして第一クッション部21の上下回動の際には、図6及び図7を参照して、シートバック20B及び第二クッション部22の姿勢を維持、即ち、第二クッション部22の座面角度やトルソ角θを一定に維持しておくことが可能となっている。
[オットマン機構]
図3及び図8に示すオットマン機構26は、乗員脚部(膝下部分)を押し上げ可能な機構であり、第一クッション部21の前端部に上下回動可能に連結されている。このオットマン機構26は、図3及び図4を参照して、オットマン本体27と、駆動機構(オットマン回転軸28,オットマン駆動部29)とを備えている。オットマン本体27は、その骨格をなす左右一対のリンクアーム271と、各リンクアーム271間に渡された支持板272とを有している(図4では、便宜上、左右のリンクアームに共通の符号271を付す)。これら各リンクアーム271と支持板272上には、オットマン用の弾性部27Pが配設されている。またオットマン本体27の左右のリンクアーム271の後端部には、それぞれシート幅方向に延びるオットマン回転軸28が固定され、各オットマン回転軸28は、第一クッション部21の左右の第一フレーム21Fの前端部に回動可能に連結されている。そしてオットマン回転軸28を、第一フレーム21Fに固定されたオットマン駆動部29にて軸心周りに回転させる。こうすることでオットマン本体27の各リンクアーム271を、図3及び図8に示すように、第一クッション部21の各第一フレーム21Fに対して上下回動させられるようになっている。
そしてオットマン本体27は、オットマン用の駆動機構によって、図3に示す展開位置と、図8に示す格納位置の間で移動することができる。このオットマン本体27の位置調整は、図示しない制御部によって制御可能であり、また図示しない操作部を操作することでも調節可能である。そして図8に示す展開位置のオットマン本体27は、一般位置を基準として、第一クッション部21の第一フレーム21Fに対して前側に延びた状態となり、乗員脚部を押し上げることが可能となる。また図3に示す格納位置のオットマン本体27は、シートクッション20Aの下側に延びた状態となって、乗員脚部に極力接しない位置に配置される。即ち、格納位置のオットマン本体27では、その骨格をなす各リンクアーム271が、第一クッション部21(第一弾性部21P)前端から垂直に下方に延びる仮想線VLよりも車両後方位置に配置される。
[回転機構]
図1及び図2に示す回転機構40は、シート本体20を一般位置と乗降位置との間で回転移動させる機構であり、ベース部材41と支持部材42との間に配設されている。ここでベース部材41は、シート本体20の回転移動に追従しない部位であり、左右のアッパレール33間に渡された上方視で矩形の板材で構成されている。また支持部材42は、シート本体20を支持する上方視で矩形の部材であり、シート本体20の回転移動に追従することができる。そして回転機構40は、図9に示すように、ベース部材41上に固定された内輪43と、内輪43(外周側)に対して回転可能に支持された外輪44とを備え、この外輪44の上に支持部材42が固定されている。またベース部材41又は支持部材42には、内輪43に対して外輪44を回転させる駆動部(図示省略)が設けられている。これにより、支持部材42に支持されたシート本体20を、ベース部材41に対して内輪43及び外輪44の軸心回りに回転(上方視で略90°回転)させられるようになっている。そして回転機構40によるシート本体20の回転移動は、後述する回転ロック機構50によってロックすることが可能となっている。
[回転ロック機構]
図1及び図10に示す回転ロック機構50は、回転機構40によるシート本体20の回転移動を予め決められた位置、即ち、一般位置でロックする機構である。この回転ロック機構50は、シート本体20側に設けられたロック部51と、シート本体20の回転移動に追従しない被ロック部52とを有している。ここで被ロック部52は、回転機構40のベース部材41の車両左側に設けられ、車幅方向に延びる横ピン521と、この横ピン521の左右端から下側に延びてベース部材41に固定されている縦ピン522とから構成されている。またロック部51は、一般位置のシート本体20を基準として前後方向に長尺な部材であり、支持部材42の左側部に上下回動可能に設けられている。このロック部51の後端部には、下側に屈曲する係止部511が設けられ、ロック部51の前端部の近傍位置には、板状の荷重受け部512が設けられている。そしてロック部51は、その後端部と前端部の中央部分に挿設された回転中心ピン513を介して支持部材42に上下回動可能に連結されている。
そして図1及び図10に示すようにシート本体20が一般位置にある場合、回転ロック機構50のロック部51は、図示しない付勢部によって後端部が下方に付勢される。これによりロック部51の後端部が下回動し、この後端部に設けられた係止部511が被ロック部52の横ピン521に係止される(図10の実線で示す状態を参照)。こうしてロック部51が被ロック部52に止められて、このロック部51を備えた支持部材42がベース部材41に対して回転移動不能となることにより、回転機構40によるシート本体20の回転移動がロックされる。また係止状態においてロック部51の前端部が上方を向き、この前端部に設けられた荷重受け部512が上方位置に配置される。そして荷重受け部512が外力により下側に押圧されると、ロック部51の後端部は付勢力に抗して上回動し、これにより係止部511が被ロック部52の横ピン521から外れるようになる(図10の破線で示す状態を参照)。こうしてロック部51が被ロック部52から外れるように動いて、回転ロック機構50のロックが解除されることにより、シート本体20を支持する支持部材42がベース部材41に対して回転移動可能となる。なお荷重受け部512に対する外力の入力は、図示しない電装部品で行うことができ、また人力による操作力を機構的に伝達することでも行うことができる。
[乗員降車時の車両用シート装置の挙動]
図1及び図2を参照して、乗員降車時においては、一般位置のシート本体20を、回転機構40によって乗降位置に回転移動させて、シート本体20上の乗員CMをドア開口部Dに向ける。そしてシート本体20から乗員CMが立ち上がって車両から降車するのであるが、この種のシート構成では、乗降性に関する各種の性能(例えば足付き性と着座感)の両立が望まれている。そこで車両用シート装置10では、上述したように、シートバック20B及び第二クッション部22の姿勢を維持した状態で、第一クッション部21が、連結機構23によって第二クッション部22に対して座面角度を変えられるように回動可能となっている。
そこで乗員降車時においては、まず回転ロック機構50のロックを解除して、図1に示す回転機構40によるシート本体20の回転移動を許容する。つづいてシート本体20が一般位置から乗降位置に回転移動する間において、図6に示すように、第一クッション部21が第二クッション部22に対して上向き姿勢で維持される。こうして乗員降車時のシート本体20が回転移動する間において、上向き姿勢の第一クッション部21によって乗員脚部を支持することにより、乗員脚部とフロアF等との意図しない接触を極力回避することができる。そして図7に示す乗降位置のシート本体20において、シートバック20B及び第二クッション部22の姿勢を維持した状態で、第一クッション部21が上向き姿勢から下向き姿勢となるように制御される。このように、降車時において第二クッション部22とシートバック20Bの姿勢、即ち、第二クッション部22の座面角度やトルソ角θを極力保つことにより、乗降時において乗員CMに対する前滑り感を極力与えない構成とすることができる。そのうえで第一クッション部21を上向き姿勢から下向き姿勢に変位させて、乗員脚部(膝下部分)を路面RS等に近づけることにより、降車時における乗員CMの足付き性の確保に資する構成となる。なお乗降位置のシート本体20では、第一クッション部21の姿勢にて足付き性を確保できるため、シートクッション20Aをドア開口部Dから外部に過度に突出させる必要がなく、駐車場等での使い勝手の良い構成となっている。
また乗員降車時においては、図7に示すようにオットマン機構26を格納位置に移動させておく。この格納位置のオットマン機構26の各リンクアーム271は、第一クッション部21の前端から垂直に下方に延びる仮想線VLよりもシート後方位置に配置された状態となる。このためシート本体20から乗員CMが立ち上がろうとした際に、乗員脚部にオットマン機構26(特に骨格部分)が過度に干渉しにくくなり、オットマン機構26が乗降動作の邪魔になるといった事態を極力回避することができる。
[乗員乗車時の車両用シート装置の挙動]
また図7を参照して、乗員乗車時には、乗降位置のシート本体20において第一クッション部21を下向き姿勢とした状態で乗員CMを着座させる。そしてシート本体20の回転移動の開始に伴って第一クッション部21を下向き姿勢から上向き姿勢となるように制御する。つづいてシート本体20が乗降位置から一般位置に回転移動する間、図6に示すように、第一クッション部21が第二クッション部22に対して上向き姿勢で維持される。こうして乗員乗車時のシート本体20が回転移動する間において、上向き姿勢の第一クッション部21によって乗員脚部を支持することにより、乗員脚部とフロアF等との意図しない接触を極力回避することができる。
そして図3及び図10を参照して、シート本体20が一般位置に到達したのちに回転ロック機構50をロックする。こうしてシート本体20を、図3に示すように車両前向きの位置で保持することができる。そして第一クッション部21を上向き姿勢と下向き姿勢の間で姿勢を調整することで、乗員CMに応じたシートクッション20A前部の座面角度を調節することが可能となる。例えば両クッション部21,22の座面角度を合わせられるように、第一クッション部21を通常姿勢にすることができる。また図8に示すようにオットマン機構26を作動させて、乗員脚部を持ち上げることにより、乗員CMに対する優れた着座感の確保に資する構成となる。
以上説明した通り本実施例では、乗降位置のシート本体20において、シートバック20B及び第二クッション部22の姿勢を保つことにより、乗員CMに対する前滑り感を極力与えない構成とすることができる。そのうえで第一クッション部21の座面角度を変更して、シートクッション20A前部を下側に向けることにより、乗降時における乗員CMの足付き性の確保に資する構成となる。よって本実施例によれば、回転機構40を備えた車両用シート装置10において、乗降性に関する各種の性能の両立を図ることができる。
さらに本実施例では、乗員降車時のシート本体20が回転移動する間において、上向き姿勢の第一クッション部21によって乗員脚部を支持することにより、乗員脚部とフロアF等との意図しない接触を極力回避することができる。そのうえで乗降位置のシート本体20において第一クッション部21を下向き姿勢とすることにより、降車の際の足付き性の確保に資する構成となる。また本実施例では、乗降位置のシート本体20において第一クッション部21を下向き姿勢とすることにより、乗車の際の足付き性の確保に資する構成となる。そのうえでシート本体20が乗降位置から一般位置に回転移動する間において、上向き姿勢の第一クッション部21によって乗員脚部を支持することにより、乗員脚部とフロアF等との意図しない接触を極力回避することができる。さらに一般位置のシート本体20において、第一クッション部21を上向き姿勢と下向き姿勢の間で姿勢を調整することができ、シートクッション20A前部の座面角度を乗員CMに応じて調節することが可能となる。また本実施例では、一般位置のシート本体20において、展開位置のオットマン機構26によって乗員脚部を支持することが可能となり、乗員CMに対する着座感の確保に資する構成となる。そして本実施例では、乗員CMの乗降動作の際に、オットマン機構26を第一クッション部21の下方からシート前側に極力突出しないように格納しておくことができ、乗降性の確保により資する構成となる。
本実施形態の車両用シート装置は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その他各種の実施形態を取り得る。本実施形態では、シートクッションの構成を例示したが、シートクッションの構成を限定する趣旨ではない。例えば連結機構は、第一クッション部と第二クッション部を前部回転軸で連結(ヒンジ連結)する場合のほか、四節リンク等の各種のリンク機構を介して連結する構成を取り得る。またオットマン機構は、第一クッション部とは個別に作動する構成のほか、第一クッション部と連動して作動する構成とすることができる。なおオットマン機構は、必要に応じてシートクッションに取付けられる構成であり、省略することも可能である。
また本実施形態では、乗員の乗降動作の際のシートクッションの制御手法を例示したが、この制御手法として各種の手法を取り得る。例えばシート本体が回転移動する間において、第一クッション部を必ずしも上向き姿勢で維持する必要はないが、下向き姿勢よりも上向きの姿勢、例えば通常姿勢で維持することができる。
また本実施形態では、回転機構や回転ロック機構の構成を例示したが、各機構の構成を限定する趣旨ではない。例えばベース部材と支持部材とをリンクを介して回転移動させる回転機構を採用することができる。また回転ロック機構は、ロック部と被ロック部とを、上下方向のほか、車両前後方向や車幅方向から係止する構成を採用でき、ロック部と被ロック部の構成も適宜変更可能である。なお回転ロック機構によるシート本体の回転移動のロック位置は、必ずしも一般位置に限る必要はなく、乗降位置等の各種の位置に設定できる。そして車両用シート装置は、一人用や複数人用のシート本体を有していてもよい。
10 車両用シート装置
20 シート本体
20A シートクッション
20B シートバック
21 第一クッション部
21F 第一フレーム
21P 第一弾性部
22 第二クッション部
22F 第二フレーム
22P 第二弾性部
23 連結機構
24 前部回転軸
25 前部駆動部
26 オットマン機構
27 オットマン本体
27P オットマン用の弾性部
271 リンクアーム
272 支持板
28 オットマン回転軸
29 オットマン駆動部
30 前後スライド機構
32 ロアレール
33 アッパレール
40 回転機構
41 ベース部材
42 支持部材
43 内輪
44 外輪
50 回転ロック機構
51 ロック部
511 係止部
512 荷重受け部
513 回転中心ピン
52 被ロック部
521 横ピン
522 縦ピン
D ドア開口部
F フロア
FG フロントガラス
HP ヒップポイント
R リクライナ
RS 路面
T 回転軌跡
VL 仮想線
θ トルソ角

Claims (5)

  1. シート本体を車両前向きの一般位置とドア開口部を向く乗降位置との間で回転移動させる回転機構を備えた車両用シート装置において、
    前記シート本体のシートクッションは、一般位置を基準として、その前部をなす第一クッション部と、前記第一クッション部の後方に位置して着座した乗員のヒップポイントを支持可能な第二クッション部と、前記第一クッション部と前記第二クッション部とを回動可能に連結する連結機構とを有し、
    乗降位置において前記シート本体のシートバック及び前記第二クッション部の姿勢を維持した状態で、前記第一クッション部は、前記連結機構によって前記第二クッション部に対して座面角度を変えられるように回動可能である車両用シート装置。
  2. 前記第一クッション部の姿勢は、前記第二クッション部に対して上側に傾斜する上向き姿勢と、前記第二クッション部に対して下側に傾斜する下向き姿勢との間で調整可能とされているとともに、
    乗員降車時において、前記シート本体が前記一般位置から乗降位置に回転移動する間の前記第一クッション部が上向き姿勢で維持され、乗降位置の前記シート本体にて前記第一クッション部が上向き姿勢から下向き姿勢となるように制御されている請求項1に記載の車両用シート装置。
  3. 前記第一クッション部の姿勢は、前記第二クッション部に対して上側に傾斜する上向き姿勢と、前記第二クッション部に対して下側に傾斜する下向き姿勢との間で調整可能とされており、
    乗員乗車時において、乗降位置の前記シート本体にて前記第一クッション部が下向き姿勢となり、前記シート本体の回転移動の開始に伴って前記第一クッション部が下向き姿勢から上向き姿勢となるとともに、前記シート本体が乗降位置から一般位置に回転移動する間の前記第一クッション部が上向き姿勢で維持されるように制御されている請求項1又は2に記載の車両用シート装置。
  4. 前記シートクッションは、一般位置を基準として、前記第一クッション部の前側に延びる展開位置と前記第一クッション部の下側に延びる格納位置との間を移動可能であるオットマン機構を有している請求項1~3のいずれか一項に記載の車両用シート装置。
  5. 格納位置の前記オットマン機構は、その骨格となるリンクアームが、前記第一クッション部の前端から垂直に下方に延びる仮想線よりもシート後方位置に配置されている請求項4に記載の車両用シート装置。
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