JP2022157661A - 情報隠蔽カード - Google Patents

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Yusuke Narutani
悠貴 滝口
Yuki Takiguchi
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Abstract

Figure 2022157661000001
【課題】 隠蔽部材を剥離した場合にも、秘匿情報の漏洩を抑止する情報隠蔽カードを提供する。
【解決手段】 秘匿すべき情報である秘匿情報5が形成されたカード基材1と、秘匿情報5を隠蔽するように、カード基材1に貼付された隠蔽部材20と、を有する情報隠蔽カード10であって、秘匿情報5は、第1秘匿情報5aと、隠蔽部材20の長手方向における幅が第1秘匿情報5aより大きい第2秘匿情報5bを有し、隠蔽部材20は、平面視の長手方向における一方の端部に摘み部33を有し、隠蔽部材20の長手方向において、第2秘匿情報5bは第1秘匿情報5aよりも摘み部33に近い位置に配置されている、情報隠蔽カード。
【選択図】 図1

Description

本開示は、情報を隠蔽した状態で流通させるための情報隠蔽カードに関する。
従来、秘匿すべき情報である秘匿情報を表面に掲載しておき、その情報を所定の手法により隠蔽したカードが用いられている。カードの用途としては、様々であり、例えば、抽選用のスクラッチカードや、ギフトカード、プリペイドカード、POSAカード(登録商標)、電子マネーカード等に用いられている。
例えば、POSA(Point of Sales Activation)カードの場合、秘匿情報以外にも、カードの各個体を識別するためのバーコードが掲載されており、レジで店員がバーコードを読取り購入希望者の支払いが完了した時点で初めて対象のカードに掲載しているPIN(Personal Identification Number)コードが使用可能となる(有効化される)。購入者はPOSAカードに記載されているPINコードを入手し、インターネット上でPINコードを入力することにより金銭的価値を持った情報として使用することができる。POSAカードの場合、購入者以外にPINコードが知られないように、販売時点までPINコードを秘匿情報として隠蔽しておく必要がある。
POSAカード等に代表される上記カードにおいては、秘匿情報を隠蔽層で覆うことにより隠蔽することが行われている(特許文献1、2参照)。
特開2014-117816号公報 特開2014-210409号公報
秘匿情報を確認する場合、隠蔽層を含む隠蔽部材をカード基材から剥離する必要があるが、隠蔽部材を少しだけ剥離した状態で秘匿情報を表出させることができる場合、隠蔽部材を捲って秘匿情報を確認した後、隠蔽部材を貼り直しても、剥がした痕跡を一目では見つけ難い。このため、秘匿情報を盗み見る不正を行い易くなる。
そこで、本開示は、隠蔽部材を剥離した場合にも、秘匿情報の漏洩を抑止する情報隠蔽カードを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本開示では、
秘匿すべき情報である秘匿情報が形成されたカード基材と、前記秘匿情報を隠蔽するように、前記カード基材に貼付された隠蔽部材と、を有する情報隠蔽カードであって、
前記秘匿情報は、第1秘匿情報と、前記隠蔽部材の長手方向における幅が当該第1秘匿情報より大きい第2秘匿情報を有し、
前記隠蔽部材は、平面視の長手方向における一方の端部に摘み部を有し、
前記隠蔽部材の長手方向において、前記第2秘匿情報は前記第1秘匿情報よりも前記摘み部に近い位置に配置されている、情報隠蔽カードを提供する。
また、本開示に係る情報隠蔽カードは、
前記隠蔽部材の長手方向における前記摘み部の反対側では、前記隠蔽部材は、端部まで前記カード基材に貼付されていてもよい。
また、本開示に係る情報隠蔽カードは、
前記隠蔽部材は、
前記秘匿情報を被覆するための被覆基材層と、
前記被覆基材層の前記カード基材側の面に重ねて形成された粘着剤層と、
前記被覆基材層の前記カード基材側と反対側の面に重ねて形成された着色層と、を有し、
前記隠蔽部材は、前記着色層が形成された領域である隠蔽領域と、前記着色層が形成されていない領域である透過領域に区分され、前記隠蔽部材は、前記粘着剤層により、前記カード基材に貼付されており、
前記被覆基材層の前記粘着剤層側の面はマット調の凹凸を有し、
前記被覆基材層の前記粘着剤層側の面には、パターン印刷部を有してもよい。
また、本開示に係る情報隠蔽カードは、
前記第1秘匿情報は所定の情報を記録した二次元コードであってもよい。
また、本開示に係る情報隠蔽カードは、
前記第2秘匿情報は文字情報であってもよい。
また、本開示に係る情報隠蔽カードは、
前記第1秘匿情報は前記第2秘匿情報を記録した二次元コードであってもよい。
本開示によれば、隠蔽部材を剥離した場合にも、秘匿情報の漏洩を抑止することが可能となる。
本開示の一実施形態に係る情報隠蔽カードの構造を示す図である。 情報隠蔽カードに貼付される隠蔽部材の詳細を示す平面図である。 情報隠蔽カードに貼付される隠蔽部材の詳細を示す断面図である。 隠蔽部材シートの一例を示す図である。 本開示の一実施形態に係る情報隠蔽カードの製造方法を示すフローチャートである。 本実施形態に係る情報隠蔽カードの隠蔽部材20の一部を分離し、秘匿情報領域35を表出させた状態を示す図である。 剥離前と剥離後の状態を示す情報隠蔽カード10の断面図である。 一度剥離した後、隠蔽部材20をカード基材1の秘匿情報領域35の上に再度貼り直した状態を示す図である。
以下、本開示の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<1.情報隠蔽カードの構造>
図1は、本開示の一実施形態に係る情報隠蔽カードの構造を示す図である。このうち、図1(a)は、情報隠蔽カード10のおもて面側から見た平面図であり、図1(b)は、図1(a)におけるA-A線に対応する断面図である。図2は、隠蔽部材20の詳細を示す平面図である。図2においては、図1(a)と同様、情報隠蔽カード10のおもて面から見た状態を部分拡大して示している。隠蔽部材20は、多数の層が重なって構成されているため、図2においては、図2(a)、図2(b)に分解して示している。図3は、本実施形態に係る情報隠蔽カードの隠蔽部材貼付部分の断面図である。
図1~図3において、1はカード基材、3は粘着剤層、8はパターン印刷部、4は被覆基材層、5は秘匿情報、7は着色層、10は情報隠蔽カード、20は隠蔽部材、31は隠蔽領域、32は透過領域、33は摘み部、40はコード情報である。図1の例では、おもて面側において、隠蔽部材20、コード情報40が存在する領域以外は、無地の状態で示しているが、実際には、文字や絵柄等の様々な情報を印刷することが可能である。情報隠蔽カード10(カード基材1)のサイズは、適宜設定することができるが、例えば、一般に(ISO/IEC7810)やJIS(JIS6301) によって規定されているサイズとすることができる。具体的には、長辺の長さ(図1(a)における左右方向)が85.60mm、短辺の長さ(図1(a)における上下方向)が53.98mmとすることができる。
図1(b)の断面図においては、説明の便宜上、情報隠蔽カード10のサイズ(図面左右方向)に比べて各層の厚さ(図面上下方向)が大きく描かれている。しかし、情報隠蔽カード10はカード状またはシート状であるため、現実には、各層は、より薄く形成されている。例えば、図1における幅(図面左右方向)が、数cm~数十cmであるのに対して、厚さ(図面上下方向)は、数十μm~数百μm程度である。図1(b)の断面図に示す層構成において、現実には、上下の区別はない。しかし、説明の便宜上、図面上側(被覆基材層4側)を上層、図面下側(カード基材1側)を下層と表現することにする。したがって、図1(b)においては、着色層7が最上層、カード基材1が最下層となっている。また、本明細書においては、図1(a)に示したような秘匿情報を有する面をおもて面、他方の面を裏面として説明していくが、実際には、どちらをおもて面としてどちらを裏面としてもよい。
図2は、隠蔽部材20の詳細を示す平面図である。図2においては、図1(a)と同様、情報隠蔽カード10のおもて面から見た状態を部分拡大して示している。隠蔽部材20は、多数の層が重なって構成されているため、図2においては、図2(a)、図2(b)に分解して示している。図2(a)は、着色層7を網掛けして示している。図2(b)は、着色層7の外縁Gとの関係を示している。図3は、本実施形態に係る情報隠蔽カードの隠蔽部材貼付部分の断面図である。図3においては、図1と異なり、着色層7の4層を個別に示し、隠蔽部材20の全ての層を示している。図3のうち、図3(a)は図2におけるB-B線に対応する断面図であり、図3(b)は図2におけるC-C線に対応する断面図である。
図3において、図面下側がカード基材1側であり、図面上側がカード基材1と反対側である。図3(a)(b)に示すように、隠蔽部材20は、被覆基材層4のカード基材1側に粘着剤層3が積層されている。また、被覆基材層4のカード基材1と反対側に、被覆基材層4の側から順に第1隠蔽層7aa、第2隠蔽層7ab、白色層7b、パターン層7cが積層されている。第1隠蔽層7aa、第2隠蔽層7abを総称して隠蔽層7aと呼ぶこともある。隠蔽層7aは、何層で形成されていてもよい。例えば、1層のみで構成されていてもよいし、3層以上で構成されていてもよい。本実施形態では、隠蔽層7aを、第1隠蔽層7aaと第2隠蔽層7abの2層で構成している。
さらに、図3(a)~図3(b)に示すように、被覆基材層4の粘着剤層3側の面はマット調の凹凸を有し、被覆基材層4の粘着剤層3側の面には、パターン印刷部8を有する。すなわち、被覆基材層4の粘着剤層3側の面はマット加工がなされており、微細な凹凸形状を有している。具体的には、マット加工により被覆基材層4の一方の面の全面に凹凸が形成されている。したがって、被覆基材層4の一方の面は、面が粗いマット状となっている。マット状となっている被覆基材層4の一方の面の平均粗さは、Ra0.5以上1.2以下であることが好ましく、Ra0.7以上1.0以下であることがより好ましい。
さらに、この微細な凹凸形状を有する面に、印刷によりパターン印刷部8が形成されている。パターン印刷部8としては、任意のパターンを形成することができる。パターン印刷部8は、隠蔽部材20を不正に剥がして再度貼った際に、視認可能となる部分である。このため、パターン印刷部8としては、不正に剥がされた旨を表示できるパターンで形成されることが好ましい。例えば「VOID」などの文字パターンを印刷により形成しておくことができる。
カード基材1のおもて面(図1(b)における上側の面)には、所定の領域である秘匿情報領域に秘匿情報5が形成されている。具体的には、秘匿情報5は印刷により形成されている。秘匿情報5は、カードごとに異なる個別情報であることが好ましい。可変情報である秘匿情報5の形成は、インクジェット印刷、電子写真式印刷等の公知の印刷法により行うことができる。秘匿情報5が形成された秘匿情報領域は、隠蔽部材20により覆われて情報隠蔽カード10のおもて面から視認困難なように隠蔽される。
本実施形態では、後述するように、第1秘匿情報5aが形成された領域を第1秘匿情報領域35a、第2秘匿情報5bが形成された領域を第2秘匿情報領域35bとする(図2(b)参照)。具体的には、第1秘匿情報領域35aは、第1秘匿情報5aの全てを含む矩形状の領域であり、第2秘匿情報領域35bは、第2秘匿情報5bの全てを含む矩形状の領域である。秘匿情報5は、第1秘匿情報5aと、隠蔽部材20の長手方向における幅が第1秘匿情報5aより大きい第2秘匿情報5bを有している(図6参照)。隠蔽部材20の長手方向における第1秘匿情報5aの幅とは、第1秘匿情報5aの端から端(図6における第1秘匿情報5aの左端から右端)までの距離を示している。また、隠蔽部材20の長手方向における第2秘匿情報5bの幅とは、第2秘匿情報5bの端から端(図6における第2秘匿情報5bの左端から右端)までの距離を示している。
第1秘匿情報5aは、隠蔽部材20の長手方向と交差する方向に、一定の長さを必要とする情報である。なお、交差する方向とは、典型的には直交する方向である。本実施形態では、第1秘匿情報5aとして二次元コードを用いている。二次元コードは、縦および横(図1(a)における上下方向および左右方向)にそれぞれ一定の長さを必要とする。そのため、隠蔽部材20の長手方向と交差する方向(図1(a)における上下方向)においても一定の長さを必要とする。また、本実施形態では、第2秘匿情報5bとして文字情報を用いている。文字情報の場合、文字数に限定はない。ただし、全てを視認するために隠蔽部材20を長く捲らなければならないようにするため、一定以上の文字数であることが好ましい。文字情報の場合、隠蔽部材20の長手方向に沿って一列に配置したとすると、隠蔽部材20の長手方向と交差する方向において1文字分の長さがあれば足りる。そのため、隠蔽部材20の長手方向と交差する方向において、第1秘匿情報5aほどの長さを必要としない。
隠蔽部材20は、外面側(図1(a)における手前側、図1(b)における上側)から着色層7、被覆基材層4、粘着剤層3の順に積層されている。詳細は後述するが、本実施形態では、着色層7は、第1隠蔽層7aa、第2隠蔽層7ab、白色層7b、パターン層7cの4層構造である。このうち、着色層7に含まれる第1隠蔽層7aa、第2隠蔽層7ab、白色層7b、パターン層7cの4層は、塗布される領域が同じである。図1(b)、図4(b)においては、図が煩雑になるのを避けるため、まとめて着色層7として示している。
被覆基材層4は、秘匿情報領域35(35a、35b)を被覆するための基材層である。着色層7に含まれる第1隠蔽層7aa、第2隠蔽層7ab、白色層7b、パターン層7cは、必ずしも同一の領域に形成される必要はない。しかし、同一の領域に形成するようにすることにより、同一のパターンの版を用いて各層を印刷することができ、製造の効率化を図ることができる。
粘着剤層3は、摘み部33を除いた被覆基材層4の略全面に渡って形成されている。図1に示すように、隠蔽部材20はカード基材1に貼付されていない摘み部33を有し、摘み部33を除いて、摘み部33の反対側の端部34まで粘着剤層3が設けられている。すなわち、隠蔽部材20の長手方向(図1における左右方向)における摘み部33の反対側では、端部34までカード基材1に貼付されている。このように、摘み部33の反対側の端部34まで粘着剤層3が設けられ、隠蔽部材20がカード基材1に貼付されていることにより、摘み部33の反対側の端部34からは隠蔽部材20を摘むことが困難となる。このため、不正を行う意図で端部34側から剥がすことは難しく、剥がす場合は、摘み部33側からとなる。なお、摘み部33の反対側の端部34から剥がすことが困難であれば、必ずしも端部34まで粘着剤層3を設ける必要はない。例えば端部34から1mm以内のみ粘着剤層3を設けないようにしてもよい。粘着剤層3が形成されていない部分が端部34から1mmしかなければ、指先を入れて隠蔽部材20を摘むことが難しいためである。
隠蔽部材20は、平面視において、隠蔽領域31と透過領域32に分けられる。具体的には、隠蔽部材20は、着色層7が形成された領域である隠蔽領域31と、着色層7が形成されていない領域である透過領域32と、に区分されている。隠蔽領域31は着色層7が形成された領域である。特に、着色層7に含まれる隠蔽層7aにより隠蔽される領域である。隠蔽部材20における隠蔽領域31以外の領域が、光を透過する透過領域32である。
図1(a)に示すように、透過領域32は、全体として略コの字状の形状となっている。透過領域32のコの字状の外縁の3辺と他の1辺で構成される矩形を想定した際に、透過領域32のコの字状の外縁以外の1辺(図1、図2における左側)側の端部には、粘着剤層3が形成されていない。この粘着剤層3が形成されていない部分が、隠蔽された部分を開封する際の摘み部33となる。摘み部33の幅Lは、1mm以上10mm以下であることが好ましく、2mm以上8mm以下であることがより好ましい。摘み部33の幅Lが短すぎると、摘み部33を指先で摘み難くなり、摘み部33の幅Lが長すぎると、不測の事態で摘み部33から剥がれ易くなってしまうためである。なお、摘み部33の幅とは、図2(b)に示すように、隠蔽部材20の長手方向における長さである。
図1(b)に示すように、情報隠蔽カード10においては、秘匿情報5に重ねられた位置に着色層7が配置される。着色層7が形成された隠蔽領域31は、秘匿情報5(第1秘匿情報5a、第2秘匿情報5b)が形成された秘匿情報領域35(第1秘匿情報領域35a、第2秘匿情報領域35b:図2(b)参照)を包含している。本実施形態では、着色層7が秘匿情報5を隠蔽する役割を果たす。
図1(b)に示すように、透過領域32においては、着色層7が存在しない。なお、カード基材1のおもて面および裏面への文字、絵柄等の印刷は、オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷等の公知の印刷法で行うことができる。
図2(a)においては、着色層7の外縁Gを実線で示している。図2(a)においては、着色層7を網掛けして示している。本実施形態においては、着色層7を構成する第1隠蔽層7aa、第2隠蔽層7ab、白色層7b、パターン層7cは全て外縁Gで規定される矩形状の同一領域内に形成されている。
第1隠蔽層7aaと第2隠蔽層7abは、秘匿情報領域35に形成された秘匿情報5を隠蔽するために形成されている。そのため、隠蔽性の高い顔料を含有するインキを塗布することにより形成される。白色層7bは、第2隠蔽層7abを視認困難なように隠蔽するために形成されている。パターン層7cは、白色層7bの上に絵柄や文字等のパターンを形成する層である。パターン層7cに形成されるパターンにより、情報隠蔽カード10のおもて面側から絵柄や文字を視認することができる。パターン層7cは、秘匿情報5の隠蔽性を一層高めるとともに、隠蔽部材20の存在を利用者に対して強調する役割を果たす。
図3(a)と図3(b)を比較すると明らかなように、隠蔽部材20の長手方向と交差する方向(図3の左右方向)においては、第1秘匿情報5aの形成範囲は、第2秘匿情報5bの形成範囲よりも大きい。
本実施形態では、第1秘匿情報5aとして二次元コードを用いている。二次元コードは機械読取に対応して、縦と横の二次元の各方向に対して一定の長さが必要となる。そのため、カード基材1上においても、縦と横の二次元の各方向に対して一定の長さで形成する必要がある。一方、カード基材1上には狭いスペースに様々な情報を印刷するため、隠蔽部材20の面積はある程度小さくしたいという要望がある。そのため、二次元コードを第1秘匿情報5aとして用いた場合、隠蔽部材20の長手方向と交差する方向における第1秘匿情報5aの幅は第2秘匿情報5bに比較して大きくなる。
また、本実施形態では、第2秘匿情報5bとして視認可能な文字情報を用いている。文字列を一列に並べた場合、1方向に対しては、1文字分の幅があれば足りる。そのため、カード基材1上において、隠蔽部材20の長手方向に並ぶ文字列として第2秘匿情報5bを形成した場合は、隠蔽部材20の長手方向と交差する方向の幅を抑えることができる。一方で、文字列の場合は、隠蔽部材20の長手方向における長さは長くなる。そのため、隠蔽部材20を長い範囲で捲らないと第2秘匿情報5bの全ての情報を認識することはできない。
秘匿情報領域35は、秘匿情報が形成された領域である。上述のように、本実施形態では、第1秘匿情報領域35a、第2秘匿情報領域35bがある。いずれも、図2(b)においては、二点鎖線で示した矩形状の領域となっている。
また、図1(a)の例では、隠蔽部材20が形成されている箇所以外にも、コード情報40が形成されている。図1(a)では、コード情報40として一次元コードであるバーコードを形成した例を示しているが、QRコード(登録商標)等の二次元コードを用いてもよい。可変情報であるコード情報40の形成は、秘匿情報5と同様、インクジェット印刷、電子写真式印刷等の公知の印刷法により行うことができる。コード情報40には、情報隠蔽カード10の個体を特定することが可能なカード識別情報が記録されている。
<2.各層の構成>
カード基材1は、情報隠蔽カード10のカード本体としての役割を果たすものである。カード基材1としては、用途に応じて種々の材料が適用できる。例えば、天然繊維紙、コート紙、トレーシングペーパー、プラスチックフィルム等のいずれでもよく、用途によって適宜選択すればよい。プラスチックフィルムの場合は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ナイロン6などのポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニル系樹脂、ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリカーボネート、セロファン、セルロースアセテートなどのセルロース系フィルムなどが例示できる。カード基材1は、これら樹脂を主成分とする共重合樹脂、または、混合体(ポリマーアロイを含む)、若しくは複数層からなる積層体であっても良い。
カード基材1は、その表面に、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、フレーム処理、プライマー(アンカーコート、接着促進剤、易接着剤とも呼ばれる)塗布処理、予熱処理、除塵埃処理、蒸着処理、アルカリ処理、などの易接着処理を行ってもよい。また、必要に応じて、充填剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤などの添加剤を加えても良い。
粘着剤層3は、カード基材1側に隠蔽部材20を貼付するための層である。粘着剤層3としては、アクリル系粘着剤が最も好ましいが、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、シリコーンゴム系粘着剤等でも良い。粘着剤層3を形成するための粘着剤の塗布量・塗布厚は特に限定されないが、好ましくは、塗布量は0.1g/m2~50g/m2であり、塗布厚は0.1μm~50μmである。粘着剤層3は、隠蔽部材20を貼付し易くするため、粘着性を有している。
被覆基材層4は、隠蔽部材20の基材となるものである。被覆基材層4は、カード基材1のおもて面に形成された秘匿情報5を隠蔽するとともに、秘匿情報5が破損されることから保護する保護層としての機能も有している。被覆基材層4としては、耐熱性、機械的強度、耐溶剤性等を有するものであれば、用途に応じて種々の材料を適用することができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ナイロン6などのポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニル系樹脂、ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリカーボネート、セロファン、セルロースアセテートなどのセルロース系フィルムなどが例示できる。被覆基材層4は、これら樹脂を主成分とする共重合樹脂、または、混合体(ポリマーアロイを含む)、若しくは複数層からなる積層体であっても良い。通常は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系のフィルムが、耐熱性、機械的強度が高いため、好適に用いられる。
また、被覆基材層4は、延伸フィルムでも、未延伸フィルムでも良いが、強度を向上させる目的で、一軸方向または二軸方向に延伸したフィルムが好ましい。被覆基材層4は、これら樹脂の少なくとも1層からなるフィルム、シート、ボード状として使用する。被覆基材層4の厚さは、通常、2.5μm~50μm程度とすることができるが、好ましくは2.5μm~12μm、より好ましくは4μm~6μmである。被覆基材層4は、透明であり、光透過性を有する。また、被覆基材層4には着色剤が練り込まれている。このため、被覆基材層4は、有色透明である。例えば、青色の着色剤を練り込んでおくことができる。
被覆基材層4は、その表面に、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、フレーム処理、プライマー(アンカーコート、接着促進剤、易接着剤とも呼ばれる)塗布処理、予熱処理、除塵埃処理、蒸着処理、アルカリ処理、などの易接着処理を行ってもよい。また、必要に応じて、充填剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤などの添加剤を加えても良い。
着色層7は、被覆基材層4のカード基材1と反対側に形成された層である。着色層7は、秘匿情報を隠蔽するための隠蔽層7aと、隠蔽層7aをさらに隠蔽するための白色層7bと、パターン層7cを有する。隠蔽層7a、白色層7b、パターン層7cは、被覆基材層4側から、この順に積層されている。隠蔽層7aは1層または2層以上で構成することができる。本実施形態では隠蔽層7aを第1隠蔽層7aa、第2隠蔽層7abの2層構造としている。
着色層7の各層を形成するインキに用いられる顔料としては、隠蔽性の高いものが用いられる。例えば、このような隠蔽性の高い顔料としては、例えば、銀粉末、アルミニウム粉末、黄銅粉末、もしくは銅粉末等の金属系粉末、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、アルミナ、二酸化チタン、シリカ、硫酸バリウム、タルク、カオリン、クレー、カーボンブラック、もしくは樹脂粉末等を使用することができる。
また、着色層7の各層を形成するインキに用いられるバインダ樹脂としては、上記の隠蔽性の高い顔料を保持し、被覆基材層4との接着性の良好なものを選択して用いる。例えば、天然ゴム、もしくは塩酸ゴム等のゴム系天然樹脂、ポリブタジエン、スチレン-ブタジエン共重合体、アクリロ二トリル-ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、アクリル、塩化ビニル、もしくは塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体等を使用する。
本実施形態では、第1隠蔽層7aaを黒色、第2隠蔽層7abを銀色としている。例えば、第1隠蔽層7aa、第2隠蔽層7abは、それぞれ、墨インキ、金属粉をインキ化した銀インキなどをオフセット印刷、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷などの公知の印刷法で形成すればよい。また、隠蔽性をあげるために複数回印刷してもよい。白色層7bは、上記の顔料のうち白色を呈する顔料を用いた白色インキをオフセット印刷、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷などの公知の印刷法で形成する。パターン層7cは、墨インキをオフセット印刷、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷などの公知の印刷法で形成する。
<3.隠蔽部材シート>
情報隠蔽カード10の一部として貼付されている隠蔽部材20は、別途供給され、カード基材1のおもて面に貼付される。供給は、隠蔽部材20の粘着剤層3側を剥離基材層6で保護した隠蔽部材シート20Aの状態で行われる。隠蔽部材シート20Aは、他の媒体であるカード基材1に貼付して、所定の範囲を視認困難な状態とするための隠蔽部材20を複数備えたシートである。図4は、隠蔽部材シート20Aの一例を示す図である。このうち、図4(a)は、パターン層7c(着色層7)側から見た平面図であり、図4(b)は、図4(a)におけるE-E線に対応した断面図である。
剥離基材層6は、長手方向(図4(a)における左右方向)に大きく延びる帯状の形状をしている。各隠蔽部材20は、剥離処理がなされた剥離基材層6に、一定の間隔で並べて配置された状態で、粘着剤層3により貼付されている。図4(a)に示すように、隠蔽部材シート20Aは、剥離基材層6の一方の面に、その長手方向に沿って、各隠蔽部材20が等間隔で配置されたものとなっている。
剥離基材層6は、粘着剤層3を保護し、隠蔽部材20を支持するための支持体である。剥離基材層6としては、用途に応じて種々の材料が適用できる。例えば、天然繊維紙、コート紙、トレーシングペーパー、プラスチックフィルム、ガラス、セラミックス等のいずれでもよく、用途によって適宜選択すればよい。プラスチックフィルムの場合は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ナイロン6などのポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニル系樹脂、ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリカーボネート、セロファン、セルロースアセテートなどのセルロース系フィルムなどが例示できる。剥離基材層6は、これら樹脂を主成分とする共重合樹脂、または、混合体(ポリマーアロイを含む)、若しくは複数層からなる積層体であっても良い。
また、剥離基材層6としてプラスチックフィルムを用いる場合は、延伸フィルムでも、未延伸フィルムでも良いが、強度を向上させる目的で、一軸方向または二軸方向に延伸したフィルムが好ましい。剥離基材層6は、これら樹脂の少なくとも1層からなるフィルム、シート、ボード状として使用する。剥離基材層6は、隠蔽部材と接する側の面(図4において、隠蔽部材20が存在しない部分において表出している面:図4における図面手前側)にシリコーン系あるいはアクリル系樹脂等の剥離剤が印刷あるいはコートされて剥離処理がされている。
<4.情報隠蔽カードの製造>
次に、本実施形態に係る情報隠蔽カードの製造方法について説明する。図5は、本開示の一実施形態に係る情報隠蔽カードの製造方法を示すフローチャートである。まず、ステップS1~ステップS4において、隠蔽部材シート20Aを用意する。
具体的には、ステップS1~ステップS5において、粘着剤層3、被覆基材層4、着色層7、剥離基材層6からなる隠蔽部材シート20Aの製造を行う。まず、被覆基材層4の一方の面に、マット調の凹凸を形成する(ステップS1)。マット調の凹凸は、鋼材等の凹凸型により圧力を加えて、賦形することにより行われる。凹凸型は、ビーズブラストなどのブラスト加工によって鋼材の表面に凹凸を形成することにより得られる。ビーズブラストに用いるビーズの大きさは、被覆基材層4に形成される凹凸に対応している。したがって、被覆基材層4の表面の平均粗さをRa0.5以上1.2以下、より好ましくはRa0.7以上1.0以下とすることができる大きさのビーズを用いることが好ましい。得られた凹凸型を用いて被覆基材層4の一方の面に圧着し、被覆基材層4にマット加工を行う。
続いて、被覆基材層4の凹凸形状を有する面に、印刷によりパターン印刷部8を形成する(ステップS2)。パターン印刷部8としては、不正に剥がされた旨を表示できるパターンを形成する。例えば「VOID」などの文字パターンを印刷により形成する。パターン印刷部8の印刷は、オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷等の公知の印刷法により形成することができる。
次に、被覆基材層4のパターン印刷部8が形成された側の面に、粘着剤を塗布して粘着剤層3を形成する(ステップS3)。粘着剤層3における粘着剤の塗布量や塗布厚は特に限定されないが、好ましくは、塗布量は0.1g/m2~50g/m2であり、塗布厚は0.1μm~50μmである。粘着剤層3の形成のための粘着剤の塗布方法としては、例えば、比較的高速化が可能なグラビア方式やスプレーコート方式、フレキソ方式等によるコーティング等を使用することができる。
次に、被覆基材層4の粘着剤層3が形成された側の面に、剥離基材層6を積層する(ステップS4)。剥離基材層6としては、粘着剤層3と接する側の面に事前に剥離処理が施されたものを用いる。
続いて、被覆基材層4の、剥離基材層6と反対側の面に、着色層7を形成する(ステップS5)。着色層7の形成は、被覆基材層4側から第1隠蔽層7aa、第2隠蔽層7ab、白色層7b、パターン層7cの順に形成する。第1隠蔽層7aa、第2隠蔽層7ab、白色層7b、パターン層7cの各層は、オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷等の公知の印刷法により形成することができる。例えば、スクリーン印刷により、墨インキで第1隠蔽層7aaを形成し、銀インキで第2隠蔽層7abを形成し、白色インキで白色層7bを形成し、墨インキでパターン層7cを形成する。本実施形態では、第1隠蔽層7aa、第2隠蔽層7ab、白色層7bはベタ印刷で形成し、パターン層7cのみパターン状に形成する。
この状態で、隠蔽部材20が縦横に多面付けされたシートが得られる。このシートを隠蔽部材20が一列に並ぶ方向にスリットして分離し、いわゆるカス上げにより、隠蔽部材20以外の被覆基材層4を剥離基材層6から除去する。これにより、図4に示したような隠蔽部材シート20Aが得られる。
次に、カード基材に秘匿情報を形成する(ステップS6)。可変情報である秘匿情報5の形成は、インクジェット印刷、電子写真式印刷等の公知の印刷法により行うことができる。また、秘匿情報以外の固定情報については、オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、電子写真式印刷等の公知の印刷法により行う。本実施形態のように、秘匿情報5として、第1秘匿情報5aと第2秘匿情報5bを形成する場合、第1秘匿情報5aと第2秘匿情報5bのどちらか一方を先に形成してもよいし、同時に形成してもよい。どちらか一方を先に形成する場合、第1秘匿情報5aと第2秘匿情報5bのどちらを先に形成してもよい。本実施形態では、墨インキを用いてグラビア印刷により第1秘匿情報5aと第2秘匿情報5bを形成する。
次に、ラベラーと呼ばれるラベル貼付機を用いて、粘着剤層3、被覆基材層4、着色層7からなる隠蔽部材20を、カード基材1に貼付する(ステップS7)。具体的には、隠蔽部材シート20Aを搬送しながら、隠蔽部材20を剥離基材層6から剥離する。そして、粘着剤層3をカード基材1側に向けた状態で隠蔽部材20をカード基材1に貼付する。この際、カード基材1上の秘匿情報5が形成された秘匿情報領域35を覆う位置に位置合わせしながら、隠蔽部材20を貼付する。
これにより、カード基材1に形成された秘匿情報5は、着色層7を備えた隠蔽部材20により隠蔽されることになる。このときの情報隠蔽カード10のおもて面側(隠蔽部材20側)から見た状態は、図1(a)のようになる。図1(a)に示すように、情報隠蔽カード10においては、秘匿情報領域35を覆うように隠蔽部材20が貼付され、最表面に形成された着色層7が視認される。このようにして得られた情報隠蔽カード10では、着色層7の隠蔽性により秘匿情報5を外部から視認することが困難になっている。そのため、秘匿情報5が漏洩することを防止することができる。
また、図1(a)の例では、隠蔽部材20が形成されている箇所、コード情報40が形成されている箇所以外を、地(白紙)の状態とし、絵柄等を省略しているが、必要に応じて印刷等によりカード基材1のおもて面、裏面に任意の情報や絵柄を形成しておいてもよい。カード基材1への情報の印刷は、オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷等の公知の印刷法で行うことができる。
<5.情報隠蔽カードの使用>
図1、図2に示したような情報隠蔽カード10は、店舗内に陳列等されて販売される。陳列された状態では、秘匿情報を外部から視認することはできない。情報隠蔽カード10を店舗で購入した利用者は、秘匿情報を知るため、隠蔽部材20を開封して、隠蔽部材20の一部を情報隠蔽カード10から分離する。具体的には、摘み部33を指で摘まんで隠蔽部材20の長手方向に沿って引っ張る。
図6は、本実施形態に係る情報隠蔽カードの隠蔽部材20の一部を分離し、秘匿情報領域35を表出させた状態を示す図である。図1(a)に示したような隠蔽部材20のパターン層7cに形成された「→矢印の方向にめくって下さい」というメッセージに従い摘み部33を指で摘んで引っ張ると、粘着剤層3とカード基材1が剥離される。そして、隠蔽部材20がカード基材1から分離される。そして、図6に示すように、秘匿情報領域35が完全に表出する。これにより、おもて面側から秘匿情報5を視認することができる。
二次元コードがQRコード(登録商標)である場合、QRコードの端から4ドット以内は、QRコードを形成している濃色と同様の色のものが存在しないようにする必要がある。QRコードの端から4ドット以内に濃色の部分が存在する場合、QRコードを的確に読み取ることができない場合がある。この「ドット」とは、QRコードを構成する 最小単位であり、QRコード全体のサイズに応じて、実寸の印刷サイズが異なる。例えば、QRコードは縦×横が、37ドット×37ドットのものや、41ドット×41ドットのものが存在する。そして、1ドットのサイズは0.25mm~0,29mm程度であることが多い。したがって、カード基材1の秘匿情報形成面においては、QRコードの端から4ドット以内に濃色の部分が無い状態とする。
情報隠蔽カード10をPOSAカードとして使用する場合は、隠蔽部材20を分離する前の図1(a)に示した状態で、使用者は、店舗で情報隠蔽カード10を購入する。その際、店舗のレジスターにおいて、バーコードリーダーでコード情報40を読み取る。これによりコード情報40に記録されていたカード識別情報が、ネットワーク上の所定のコンピュータに送信されて、活性化(Activate)される。具体的には、そのカード番号の情報隠蔽カード10が利用可能な状態にコンピュータにおいて設定される。
そして、情報隠蔽カード10を購入した使用者は、図6に示したようにして、隠蔽部材20の一部を分離して、秘匿情報を認識する。そして、上記ネットワーク上のコンピュータにアクセスして、秘匿情報をパスワードとして送信する。既に、活性化されているカード番号と対応付けて記憶されているパスワードが入力されると、パスワードを用いた認証が行われ、そのカード番号に対応して金銭的価値に見合う所定のサービスを利用可能に設定する等の処理が行われる。そして、情報隠蔽カード10を購入した利用者は、金銭的価値に見合ったサービスの提供を受けることができる。
本実施形態のように、秘匿情報5として2種類の秘匿情報が記録されている場合は、それぞれの秘匿情報に応じて2通りの手法により認証を行うことができる。視認可能な情報である第2秘匿情報5bを用いる場合は、上述のように目視で秘匿情報を認識した後、認識した秘匿情報をパスワード等として用いてネットワーク上のコンピュータで認証を行う。
一方、機械読取可能な情報である第1秘匿情報5aを用いる場合は、コードリーダーにより、二次元コード等から記録情報を読み取る。そして、読み取った記録情報を用いてコンピュータが所定の処理を行い、読み取った記録情報をパスワード等として用いてネットワーク上のコンピュータで認証を行う。二次元コードには、アクセス先のURLや、アクセスのためのブラウザを起ち上げるための命令等を記録しておくこともできる。この場合、利用者は、コードリーダーにより第1秘匿情報5aを読み取る作業を行うだけで、ネットワーク上のコンピュータにアクセスしてサービスの提供を受けることが可能となる。
第1秘匿情報5aには、第2秘匿情報5bを記録しておくことができる。例えば、図6に示すように、第2秘匿情報5bが視認可能な16文字の文字列「1234567890ABCDEF」である場合、「1234567890ABCDEF」を記録情報として二次元コードである第1秘匿情報5aに記録しておくことができる。この場合、コードリーダーで第1秘匿情報5aを読み取ると、記録されている文字情報「1234567890ABCDEF」を取得することができる。上述のように、第1秘匿情報5aがアクセス先のURLも記録している場合は、コードリーダーで第1秘匿情報5aを読み取ると、コードリーダーに接続されたコンピュータ等は、URLで特定されたネットワーク上のコンピュータにアクセスした後、記録された文字列を自動で入力する処理を行うこともできる。
図7は、剥離前と剥離後の状態を示す情報隠蔽カード10の断面図である。図7(a)は貼付時の状態を示しており、図7(b)は剥離時の状態を示している。図7(a)に示したように、本実施形態に係る情報隠蔽カード10では、被覆基材層4の粘着剤層3側の面がマット加工されて、マット調の凹凸を有している。そして、被覆基材層4は、マット調の凹凸の上にパターン印刷部8を有する。隠蔽部材20が剥離される前は、パターン印刷部8は、被覆基材層4と粘着剤層3に挟まれた状態となる。隠蔽部材20の剥離時には、粘着剤層3が被覆基材層4側とカード基材1側にそれぞれ引っ張られる。そのため、パターン印刷部8として印刷されたインキは、被覆基材層4側から粘着剤層3側に引っ張られる。そして、被覆基材層4とインキの間に空間ができ、その空間に空気が入り込む。この結果、着色層7側から見たときに、パターン印刷部8が異なる色で見える。
図7(b)に示すように、パターン印刷部8として印刷されたインキは、被覆基材層4側から粘着剤層3側に引っ張られて、空間Pが生じる。この空間Pに空気が入り込むことにより、パターン印刷部8が他の部分と異なった色に見える。そして、一度剥離すると、隠蔽部材20には、パターン印刷部8のパターンが表現されたままの状態となる。図8は、一度剥離した後、隠蔽部材20をカード基材1の秘匿情報領域35の上に再度貼り直した状態を示す図である。パターン印刷部8として「VOID」という文字パターンを多数形成していた場合、剥がした後に再度貼付すると、図8に示すように、「VOID」という文字パターンが視認される。このため、一度剥がされたことが明らかになり、不正を検知することができる。なお、図8では、図示の都合上、白地で透過領域32を示し、黒字で「VOID」のパターンを示しているが、現実には、透過領域32の色が相対的に濃く、「VOID」のパターンの色が相対的に薄くなる。被覆基材層4が青色透明の場合、透過領域32の青色が相対的に濃く、「VOID」のパターンの青色が相対的に薄くなる。この色の濃淡差により、パターン印刷部8によるパターンを認識することができる。
本実施形態では、図2、図6等に示すように、隠蔽部材20の長手方向(図2、図6における左右方向)において、第2秘匿情報5bは第1秘匿情報5aよりも摘み部33に近い位置に配置されている。これにより、第1秘匿情報5aを得るためには、隠蔽部材20の長手方向における長さが第1秘匿情報5aより大きい第2秘匿情報5b全てを表出させる長さだけ隠蔽部材20を剥がさなければならない。このため、隠蔽部材20を剥がす面積が大きくなり、パターン印刷部8によるパターンが視認可能に表れる部分も多くなる。このため、隠蔽部材20を戻したとしても、一度剥がしたことが把握し易くとなる。
第1秘匿情報5aと第2秘匿情報5bの配置が逆の場合を考えてみる。すなわち、隠蔽部材20の長手方向において、第1秘匿情報5aが第2秘匿情報5bよりも摘み部33に近い位置に配置されている場合である。この場合、摘み部33から隠蔽部材20を少し剥離しただけで、第1秘匿情報5aの全てが表出する。すると、隠蔽部材20を剥離した人は、第1秘匿情報5aの全てを取得することができる。例えば、第1秘匿情報5aが文字情報等である場合は、人が第1秘匿情報5aを認識可能となり、第1秘匿情報5aが二次元コード等のコード情報である場合は、読取装置により瞬時に第1秘匿情報5aの取得が可能となる。
このように、第1秘匿情報5aが第2秘匿情報5bよりも摘み部33に近い位置に配置されている場合、隠蔽部材20を少し剥離しただけで、第1秘匿情報5aを取得できる。そのため、隠蔽部材20を貼り直した場合にも目立ちにくい。パターン印刷部8による「VOID」のようなパターンも一部にしか表出しない。第2秘匿情報5bが第1秘匿情報5aよりも摘み部33に近い位置に配置されていることにより、不正を行っても情報を取得し難くすることができる。
以上、本開示の好適な実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、第1秘匿情報として、情報を記録し、機械読取可能な2次元コードを用いたが、2次元コードに限定されず、1次元のバーコード等の他のコード情報を用いてもよい。
また、上記実施形態では、第1秘匿情報として機械読取可能なコード情報を用いたが、コード情報以外の視認可能な秘匿情報を用いてもよい。
また、上記実施形態では、情報隠蔽カードをPOSA(Point of Sales Activation)カードとして用いたが、抽選用のスクラッチカードや、ギフトカード、プリペイドカード、POSAカード(登録商標)、電子マネーカード等、秘匿情報を隠蔽するための様々なカードとして用いることができる。
また、上記実施形態では、カード基材1のおもて面にコード情報40を形成するようにしたが、情報隠蔽カードを抽選券などに用いる場合、必ずしもコード情報をおもて面、裏面等に形成する必要はない。
また、上記実施形態では、被覆基材層4の粘着剤層3側の面はマット調の凹凸を有し、被覆基材層4の粘着剤層3側の面には、パターン印刷部8を有する構成としたが、必ずしもこれらを有しなくてもよい。
1・・・カード基材
3・・・粘着剤層
4・・・被覆基材層
5・・・秘匿情報
5a・・・第1秘匿情報
5b・・・第2秘匿情報
6・・・剥離基材層
7・・・着色層
7a・・・隠蔽層
7aa・・・第1隠蔽層
7ab・・・第2隠蔽層
7b・・・白色層
7c・・・パターン層
8・・・パターン印刷部
10・・・情報隠蔽カード
20・・・隠蔽部材
20A・・・隠蔽部材シート
31・・・隠蔽領域
32・・・透過領域
33・・・摘み部
35・・・秘匿情報領域
35a・・・第1秘匿情報領域
35b・・・第2秘匿情報領域
40・・・コード情報

Claims (6)

  1. 秘匿すべき情報である秘匿情報が形成されたカード基材と、前記秘匿情報を隠蔽するように、前記カード基材に貼付された隠蔽部材と、を有する情報隠蔽カードであって、
    前記秘匿情報は、第1秘匿情報と、前記隠蔽部材の長手方向における幅が当該第1秘匿情報より大きい第2秘匿情報を有し、
    前記隠蔽部材は、平面視の長手方向における一方の端部に摘み部を有し、
    前記隠蔽部材の長手方向において、前記第2秘匿情報は前記第1秘匿情報よりも前記摘み部に近い位置に配置されている、情報隠蔽カード。
  2. 前記隠蔽部材の長手方向における前記摘み部の反対側では、前記隠蔽部材は、端部まで前記カード基材に貼付されている、請求項1に記載の情報隠蔽カード。
  3. 前記隠蔽部材は、
    前記秘匿情報を被覆するための被覆基材層と、
    前記被覆基材層の前記カード基材側の面に重ねて形成された粘着剤層と、
    前記被覆基材層の前記カード基材側と反対側の面に重ねて形成された着色層と、を有し、
    前記隠蔽部材は、前記着色層が形成された領域である隠蔽領域と、前記着色層が形成されていない領域である透過領域に区分され、前記隠蔽部材は、前記粘着剤層により、前記カード基材に貼付されており、
    前記被覆基材層の前記粘着剤層側の面はマット調の凹凸を有し、
    前記被覆基材層の前記粘着剤層側の面には、パターン印刷部を有する、請求項1または請求項2に記載の情報隠蔽カード。
  4. 前記第1秘匿情報は所定の情報を記録した二次元コードである、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報隠蔽カード。
  5. 前記第2秘匿情報は文字情報である、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の情報隠蔽カード。
  6. 前記第1秘匿情報は前記第2秘匿情報を記録した二次元コードである、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の情報隠蔽カード。
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