JP7251062B2 - 冊子体 - Google Patents

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Description

本発明は、識別情報が印刷された冊子体に関する。
従来、携帯可能な大きさの商品を店舗で販売する際、吊り下げ型の台紙に装着し、台紙ごと吊り下げて陳列することが行われている。利用者は、購入後、吊り下げ型の台紙から商品を分離し、商品を利用することになる。
近年、コンビニエンスストアやスーパーマーケット、家電量販店、百貨店、雑貨店で販売されているギフトカード、例えば、POSA(登録商標)カード等のギフトカードあるいはプリペイドカード(単にカードと呼ぶ)は、カードを印刷された台紙に接着剤で貼り付けたような構造になっており、目視可能なように店舗内に立てかけられたり、吊り下げられたりして販売されている。
カードを吊り下げ用の台紙に付加して販売するための一形態として、出願人も、吊り下げ用の台紙と一体化した形態のカードを開発している(特許文献1、2参照)。
特開2012-66934号公報 特開2014-117816号公報
例えば、吊り下げ台紙にPOSAカードを付して店舗で販売する場合、顧客は、POSAカードの対象となる内容(例えばゲーム利用権)を事前に知って購入することが多い。そのため、広告・宣伝のための面積が少なくても販売に支障がない。しかしながら、従来の吊り下げ台紙付きカードでは、台紙にもカード自体にも広告・宣伝をするスペースが少なく、その内容をよく知らない顧客、例えば、POSAカードの購入以外の目的で来店している顧客に、十分にアピールをすることが難しい。
そこで、本発明は、情報の掲載面積を広くすることが可能な冊子体を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、
複数の紙が重ねて貼り合わせられた冊子体であって、
2つ折りされて外側に配置された紙である外側紙と、
前記外側紙の内面に貼付された紙である内側紙と、を有し、
前記外側紙、前記内側紙の少なくとも一方に冊子体を特定するための識別情報が形成されているとともに当該識別情報を隠蔽する隠蔽層が形成されており、
前記外側紙の外面にコード情報が形成されていることを特徴とする冊子体を提供する。
また、本発明の冊子体は、
前記紙は、坪量64g/m2以上157.0g/m2以下の紙であることを特徴とする。
また、本発明の冊子体は、
前記隠蔽層は、前記外側紙の外面に形成されていることを特徴とする。
また、本発明の冊子体は、
前記外側紙の外面に、さらに連続番号が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の冊子体は、
前記識別情報を第1識別情報としたとき、当該第1識別情報と異なる識別情報である第2識別情報が、前記コード情報が形成された外側紙の外面に、さらに形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、情報の掲載面積を広くすることが可能な冊子体を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る冊子体の表側から見た平面図である。 本発明の一実施形態に係る冊子体の裏側から見た平面図である。 図2のG-G線に対応する外側紙7の第2紙片7bの断面図である。 冊子体を構成する各用紙の製造時における状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る冊子体の製造方法を示すフローチャートである。 変形例における外側紙7の第2紙片7bの断面図である。 変形例の冊子体の製造方法を示すフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<1.冊子体の構造>
図1は、本発明の一実施形態に係る冊子体の表側から見た平面図である。図2は、本発明の一実施形態に係る冊子体の裏側から見た平面図である。図3は、図2のG-G線に対応する外側紙7の第2紙片7bの断面図であり、外側紙7の第2紙片7bの層構成を示している。
本実施形態の冊子体10は、1枚の外側紙7と2枚の内側紙8、9の計4枚が積層され、内側紙8、9が直接または間接的に上側(天側)の辺に沿ったライングルー(線状糊)により外側紙7の第2紙片7bの内面に接着された構造となっている。また、1枚の外側紙7は、区分線18から2つ折りされて第1紙片7aと第2紙片7bに区分されている。図1、図2に示すように、冊子体10の表側から順に外側紙7の第1紙片7a、内側紙9、内側紙8、第2紙片7bが積層されている。なお、冊子体10の表側、裏側は、説明の便宜上のものであり、実際には、どちらが表側であって、どちらが裏側であってもよい。ここでは、「○○物語」等のタイトルが固定情報として印刷された側を表側とし、可変情報が印刷された側を裏側としている。固定情報とは、各個体に共通の情報である。例えば、上述のようなタイトルや、その説明内容、絵柄等が当てはまる。可変情報とは、個体により異なる情報である。したがって、ある冊子体10と他の冊子体10とでは、異なる値となる。可変情報は、冊子体の紙を捲らなくても読み取り可能なように、外側紙7の外面に形成されていることが好ましいが、表側に形成されていても、裏側に形成されていてもよい。すなわち、外側紙7の可変情報が印刷された面が冊子体10の外側に向いていることが好ましい。
外側紙7は、冊子体の外側に位置する紙である。すなわち、外側に配置された紙である。外側紙7は2つ折りされて、冊子体の両外側に位置するように配置される。したがって、外側紙7は、冊子体10の表紙を形成する。図1、図2の例では、第1紙片7aが表表紙、第2紙片7bが裏表紙の役割を果たしている。内側紙8、9は、冊子体10の内側に位置する紙である。冊子体には、少なくとも1枚の外側紙と、少なくとも1枚の内側紙が必須であるが、本実施形態の冊子体10は、1枚の外側紙7と、2枚の内側紙8、9を有する構成となっている。図1に示すように、表側の第1紙片7aには、「○○物語」というタイトルと、「5000yen」という金額が印刷されている。図1においては、図示を省略しているが、実際には、絵柄、図形、文字等の態様で他の固定情報も印刷されている。同様に、内側紙8、9にも、「○○物語」としての商品を売るための広告・宣伝となる情報等が固定情報として印刷されている。図1、図2に示すように、冊子体10の上側には、外側紙7の第1紙片7a、第2紙片7bを貫通する吊り下げ用孔17が形成されており、冊子体10を吊り下げ可能となっている。
図3は、図2のG-G線に対応する外側紙7の第2紙片7bの断面図である。図3において、1は紙基材、2は第1識別情報印刷層、3は粘着剤層、4はシール基材、5は剥離層、6は隠蔽層、7bは外側紙7の第2紙片、17は吊り下げ用孔である。紙である紙基材1には、第1の識別情報である第1識別情報が印刷された第1識別情報印刷層2、粘着剤層3、シール基材4、剥離層5、隠蔽層6が積層されており、隠蔽層6を削ることにより、第1識別情報印刷層2として印刷された第1識別情報を確認することが可能なスクラッチ構造となっている。第1識別情報印刷層2、粘着剤層3、シール基材4、剥離層5、隠蔽層6は、内側紙8と接しない面である第2紙片7bの外面に形成されている。図2の平面方向における第2紙片7bのサイズは、第1紙片7aのサイズと同じであり、長辺の長さ(天地方向:図2における上下方向)がA、短辺の長さ(横方向:図2における左右方向)がBとなっている。
図3においては、説明の便宜上、第2紙片7bのサイズ(図3における左右方向)に比べて各層の厚みが厚く描かれているが、第2紙片7bは、積層された他の層を含めて全体として薄板状またはシート状である。したがって、現実には、各層は、より薄く形成されている。例えば、図3における幅(図3における左右方向)が、数cm~数十cmであるのに対して、厚み(図3における上下方向)は、数十μm~数百μm程度である。図3に示す層構成において、現実には、上下の区別はないが、説明の便宜上、図面上側を上層、図面下側を下層と表現することにする。したがって、図3においては、最上層が隠蔽層6、最下層が紙基材1となっている。
第2紙片7bにおいては、紙基材1の一方の面(図3における図面上側の面)には、所定の領域に、第1識別情報が表現された印刷層である第1識別情報印刷層2が形成されている。第1識別情報としては、その内容は特に限定されず、冊子体として他の個体と区別し、その個体を識別できる情報であればよい。後述するようにPOSA(Point of Sales Activation)で用いられる場合は、不正が行われた場合でも、不当に利用されないように、連続する番号でない方が好ましい。第1識別情報印刷層2を隠蔽層6で覆っておき、隠蔽層6を削り取ることにより、スクラッチくじや、POSAなどに用いるスクラッチ構造を実現することができる。
第2紙片7bにおいては、第1識別情報印刷層2に重ねて、上層に粘着剤層3が形成されている。特に、本実施形態では、粘着剤層3は、第1識別情報印刷層2を覆うようにして形成されている。すなわち、粘着剤層3の面積が、第1識別情報印刷層2の面積よりも大きくなるように形成されている。この粘着剤層3は、隠蔽シールの一部として、隠蔽層6を含む隠蔽シールを紙基材1側に貼付するために用いられる。
粘着剤層3、シール基材4、剥離層5、隠蔽層6は、第1識別情報印刷層2が形成された範囲を全て含む範囲で形成される。粘着剤層3、シール基材4、剥離層5、隠蔽層6は、第1識別情報印刷層2が形成された範囲を含む最小限の面積で形成されていればよい。粘着剤層3については、必ずしも第1識別情報印刷層2が形成された範囲を全て含む範囲で形成する必要はないが、シール基材4、剥離層5、隠蔽層6については、第1識別情報印刷層2を隠蔽するため、第1識別情報印刷層2が形成された範囲を全て含む範囲で形成する必要がある。ただし、実際には、第1識別情報印刷層2において第1識別情報が印刷された範囲だけ覆うことができればよいため、図3においては、第1識別情報印刷層2と粘着剤層3、シール基材4、剥離層5、隠蔽層6を同じ大きさで示している。
図2に示すように、第2紙片7bの外面には、所定の情報を記録したコード情報7cが印刷されている。コード情報7cは、光学的に読み取り可能な情報であり、例えば、一次元コードや二次元コードを用いることができる。本実施形態では、コード情報7cとして一次元コードであるバーコードを用いている。また、第2紙片7bにおいては、第1識別情報とは異なるが、冊子体ごとに異なる識別情報である第2識別情報7d、各冊子体について連続する番号である連続番号7eが印刷されている。第1識別情報は、隠蔽層6により隠蔽されているが、コード情報7c、第2識別情報7d、連続番号7eは、隠蔽されずに視認可能な状態で形成されている。
第1識別情報、コード情報7c、第2識別情報7d、連続番号7eは、様々な用途で利用することができ、特に利用用途は限定されない。例えば、POSAで利用する場合、第1識別情報とコード情報7cを対応付けてPOSレジに接続されたコンピュータで管理しておき、コード情報7cをコードリーダ等で光学的に読み取ることにより、対応する第1識別情報を有効化し、その第1識別情報を、ネットワークを介してコンピュータに入力することにより、所定のサービスを受けることを可能とする。第2識別情報7dは、例えば、冊子体10を管理するための予備の識別情報として利用することができる。連続番号7eは、連続番号であることが目視可能であるように形成されている。そのため、冊子体10を所定数単位で作成した際、何冊作成したかを、作業者が容易に把握可能になる。例えば、抜けがある場合、一目で確認することが可能となる。
なお、図2の例では、隠蔽層6に重ねて地紋印刷を行った状態を示している。第2紙片7bの外面への絵柄、文字等の印刷は、オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、電子写真印刷等の公知の印刷法で行うことができる。
<2.各層の構成>
外側紙7は、冊子体10の外側に位置する紙である。したがって、外側紙7は、冊子体10の表紙を形成する。外側紙7には、隠蔽層6により隠蔽される第1識別情報とともに、隠蔽されない情報も印刷されている。外側紙7に用いる紙基材1としては、用途に応じて種々の紙が適用できる。例えば、上質紙、中質紙、下級紙、色上質紙等の非塗工紙、アート紙、コート紙、軽量コート紙等の塗工紙、エンボス紙、キャストコート紙、クラフト紙等のいずれでもよく、用途によって適宜選択すればよい。特に、紙基材1を坪量が所定以下の紙とすることにより、加工時にロール状に巻き取ることができ、加工の容易度が高まる。
外側紙7として用いる紙基材1は、第1識別情報、コード情報7c、第2識別情報7d、連続番号7e等の可変情報を印刷するため、可変情報の印刷に適したインクジェット印刷の適性が高いことが好ましい。このような紙基材1としては、例えば、三菱製紙株式会社製「DFカラーマット」を使用することができる。紙自体が印刷適性を有していない場合には、OP(Over Print)ニス等を塗布することにより、印刷適性を高めることができる。
外側紙7の第2紙片7bは、従来のPOSAカードの代わりに用いられる。外側紙7として用いる紙基材1は、従来のPOSAカードよりも薄い。外側紙7が従来のPOSAカードよりも薄いことにより、外側紙7の面積が広いだけでなく、全体を従来と同等の重さとした場合に、内側紙8、9等の他の用紙を追加することができる。このため、広告・宣伝等、情報を告知するための面積が増加する。また、外側紙7、内側紙8、9を所定の坪量以下の紙とすることにより、ビジネスフォームの分野で用いられるフォーム用紙と同等に扱うことができるため、フォーム用紙の設備を共用することができ、製造時のコストを低減することができる。
外側紙7として用いる紙基材1の厚さは、200μm(0.2mm)以下であることが好ましく、180μm以下であることがより好ましい。紙基材1が厚過ぎると、ロール状に巻き取ることが難しく、製造工程における取扱の繁雑さが増すためである。紙基材1の厚みは、薄い側においては特に限りはないが、現実的には50μm以上である。紙基材1が薄過ぎると、作成途中において紙基材1自体を破損する可能性が高まるためである。坪量の場合、紙基材1の坪量は、64.0g/m2以上157.0g/m2以下であることが好ましい。斤量に換算すると、55kg以上135kg以下(四六判)である。
紙基材1の坪量が157.0g/m2を超えると、ロール状に巻き取った際に、撓んだ紙が元に戻りにくくなり、加工が上手く行えなくなる。紙基材1の坪量が64.0g/m2未満であると、加工工程において紙基材1自体を破損する可能性が高まる。従来のPOSAカードに用いられる紙基材は、280g/m2以上であることが多く、加工工程においてロール状に巻き取ることは困難である。このように、紙基材1の厚みや坪量に制限を設けることにより、ロール状に巻き取られた連続紙の状態から、所定の大きさの外側紙7を製造することが可能となる。
外側紙7は、紙基材1の表面に、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、フレーム処理、プライマー(アンカーコート、接着促進剤、易接着剤とも呼ばれる)塗布処理、予熱処理、除塵埃処理、蒸着処理、アルカリ処理、などの易接着処理を行ってもよい。また、必要に応じて、充填剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤などの添加剤を加えても良い。
内側紙8、9は、冊子体10の内側に位置する紙である。本実施形態では、内側紙8、9には、固定情報のみが印刷されている。したがって、内側紙8、9は、固定情報の印刷を行うための印刷方式に適したものであればよく、可変情報の印刷に好適なインクジェット印刷等に特に適したものである必要はない。このため、内側紙8、9としては、このような印刷適性以外は、外側紙7と同じ紙を用いることができる。もっとも、外側紙7にも固定情報は印刷され、内側紙8、9にも可変情報を印刷することができるため、印刷適性を考慮しても外側紙7と内側紙8、9として全く同じ紙基材1を用いることもできる。
粘着剤層3は、隠蔽シールの一部として外側紙7の第2紙片7b側にシール基材4を貼付するための層である。粘着剤層3としては、アクリル系粘着剤が最も好ましいが、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、シリコーンゴム系粘着剤等でも良い。粘着剤層3を形成するための粘着剤の塗布量・塗布厚は特に限定されないが、好ましくは、塗布量は0.1g/m2~50g/m2であり、塗布厚は0.1μm~50μmである。粘着剤層3は、隠蔽シールを貼付し易くするため、粘着性を有している。粘着剤層3の形成に用いられる粘着剤は、隠蔽層6が削られた後、第1識別情報を視認可能とするため、透明または半透明とする必要がある。
シール基材4は、隠蔽層6を備えた隠蔽シールの基材となるものである。シール基材4は、所定の領域における第1識別情報印刷層2を保護する保護層としての機能も有している。シール基材4としては、耐熱性、機械的強度、耐溶剤性等を有するものであれば、用途に応じて種々の材料を適用することができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ナイロン6などのポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニル系樹脂、ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリカーボネート、セロファン、セルロースアセテートなどのセルロース系フィルムなどが例示できる。シール基材4は、これら樹脂を主成分とする共重合樹脂、または、混合体(アロイを含む)、若しくは複数層からなる積層体であっても良い。通常は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系のフィルムが、耐熱性、機械的強度が高いため、好適に用いられる。
また、シール基材4は、延伸フィルムでも、未延伸フィルムでも良いが、強度を向上させる目的で、一軸方向または二軸方向に延伸したフィルムが好ましい。シール基材4は、これら樹脂の少なくとも1層からなるフィルム、シート、ボード状として使用する。シール基材4の厚さは、通常、2.5μm~50μm程度とすることができるが、好ましくは2.5μm~12μm、より好ましくは4μm~6μmである。
シール基材4は、その表面に、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、フレーム処理、プライマー(アンカーコート、接着促進剤、易接着剤とも呼ばれる)塗布処理、予熱処理、除塵埃処理、蒸着処理、アルカリ処理、などの易接着処理を行ってもよい。また、必要に応じて、充填剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤などの添加剤を加えても良い。
剥離層5は、隠蔽層6のシール基材4からの削り取りを容易にするための層である。そのため、剥離層5としては、隠蔽層6がシール基材4から容易に剥離できるような接着性の低いものを使用することが好ましい。剥離層5の形成には、例えば、フッ素系樹脂、シリコーン、各種のワックスなどの離型剤を添加または共重合させたアクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、繊維素系樹脂、ワックス、メラミン系樹脂等を用いることができる。剥離層5を形成するための塗布量・塗布厚は特に限定されないが、好ましくは、塗布厚は0.1μm~10μmである。剥離層5については、隠蔽層6がシール基材4から容易に削り取られる状態が実現できる場合は、形成しなくてもよい。
隠蔽層6は、コイン等で削り取ったり、接着剤により剥離したりすることが可能な層であって、外側紙7に設けられた第1識別情報印刷層2を隠蔽するための層である。隠蔽層6は、隠蔽性の高いインキを印刷することにより形成される。具体的には、隠蔽性の高い顔料が、比較的多量にバインダ樹脂中に分散したものであって、必要に応じて、着色の目的で、染料もしくは通常の顔料が配合されたインキであってもよい。
隠蔽層6を構成する隠蔽性の高い顔料としては、銀粉末、アルミニウム粉末、黄銅粉末、もしくは銅粉末等の金属系粉末、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、アルミナ、二酸化チタン、シリカ、硫酸バリウム、タルク、カオリン、クレー、カーボンブラック、もしくは樹脂粉末等を使用することができる。また、隠蔽層6を構成するバインダ樹脂としては、上記の隠蔽性の高い顔料を保持し、基材との接着性の良好なものを選択して用い、例えば、天然ゴム、もしくは塩酸ゴム等のゴム系天然樹脂、ポリブタジエン、スチレン-ブタジエン共重合体、アクリロ二トリル-ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、アクリル、塩化ビニル、もしくは塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体等を使用する。
例えば、金属粉をインキ化した銀インキなどをオフセット印刷、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷などの公知の印刷法で形成すればよく、隠蔽性をあげるために複数回印刷してもよい。また、隠蔽性のある異なるインキによる印刷層を複数層形成してもよい。隠蔽層6を形成するための塗布量・塗布厚は特に限定されないが、好ましくは、塗布厚は0.1μm~10μmである。
<3.冊子体の製造>
次に、本実施形態に係る冊子体の製造方法について説明する。ここでは、図1、図2に示したような1枚の外側紙7と2枚の内側紙8、9との計3枚の紙からなる冊子体10を製造する場合を例にとって説明する。図4は、3枚の各紙の製造時における状態を示す図である。図4(a)~図4(c)は、それぞれ、外側紙7、内側紙8、内側紙9の製造時における状態を示している。図4においては、後に切断される予定の線を一点鎖線で示している。後に吊り下げ用孔17として打ち抜かれる予定の箇所も一点鎖線で示している。吊り下げ用孔17の予定の箇所の位置と向きからわかるように、図4(a)の外側紙7においては、完成時に天側として用いられる側が中央側、完成時に地側として用いられる側が左右側に配置されている。そして、その左右側に切り取り予定線を介して、マージナル部21a、21bが形成されている。
図4(a)の左右方向における中央に示す破線は、第1紙片7aと第2紙片7bを区分する区分線18である。区分線18としては、折り加工される位置の目安とするだけで、折り加工前までには、特に加工を施さないようにしてもよい。本実施形態では、折り加工を行い易いように、区分線18としてミシン目を形成している。本実施形態で区分線を構成するミシン目は、外側紙7を貫通するように切り込まれたカット部と、切り込まれていないアンカット部からなる。カット部の長さとアンカット部の長さは適宜設定することができるが、区分線18は表表紙となる紙片と裏表紙となる紙片に分けるための折り線であるため、折り畳みを容易にするため、カット部の長さとアンカット部の長さは1:2程度であることが好ましい。カット部の長さは、0.1~2.0mmであることが好ましく、0.7~1.3mmであることがより好ましい。本実施形態では、区分線18とするミシン目のカット部の長さを1.0mmとし、アンカット部の長さを2.0mmとしている。
図4(b)(c)に示すように、内側紙8、9の完成時の天側(図4(b)(c)における左側)から所定の距離の位置には、天側の辺に沿ってミシン目8a、9aがそれぞれ形成されている。ミシン目8a、9aは、冊子体10から内側紙8、9の大部分を分離することも可能とするために形成されている。ミシン目8a、9aは、切り取りを容易にするため、カット部の長さとアンカット部の長さは1:1程度であることが好ましい。カット部の長さは、0.1~2.0mmであることが好ましく、0.7~1.3mmであることがより好ましい。本実施形態では、ミシン目8a、9aのカット部の長さ、アンカット部の長さをいずれも1.0mmとしている。また、図4(b)(c)に示すように、内側紙8、9の天側の辺からミシン目8a、9aの間には、天側の辺、ミシン目8a、9aに沿って、ライングルーの塗布領域であるライングルー塗布領域LGが形成されている。ライングルー塗布領域LGは、外側紙7には形成されず、内側紙8、9の2枚に形成されており、それぞれ外側紙7、内側紙8と貼り合わせることにより、冊子体10を構成するようになっている。
上述のマージナル部21a、21bには、移送孔21eが形成されている。このため、固定情報の印刷工程、丁合工程で各移送孔21eの位置合せをしてピンを通すことにより見当合せをすることができる。また、流れ方向に直交する切断線により後に不要部21c、21dが除去されるようになっている。図4(a)に示すように、外側紙7には、縦C(図4における左右方向)×横D(図4における上下方向)の固定情報印刷時の印刷サイズが割り当てられ、最終的に、縦2A(図4における左右方向)×横B(図4における上下方向)の完成時の仕上サイズとして得られる。内側紙8、9においては、天側(図4の左側)のマージナル部21bはなく、地側(図4の右側)のマージナル部21aのみが形成されている。
また、図4(b)、(c)に示すように、内側紙8、9の各紙には、縦F(図4における左右方向)×横D(図4における上下方向)の固定情報印刷時のサイズが割り当てられ、最終的に、縦E(図4における左右方向)×横B(図4における上下方向)の完成時の仕上サイズとして得られる。なお、図4(a)~図4(c)においては、外側紙7、内側紙8、9のそれぞれ1枚分を示しているが、実際には、加工機械における流れ方向(図4における上下方向)に複数枚連続して形成されている。
図5は、本発明の一実施形態に係る冊子体の製造方法を示すフローチャートである。まず、ステップS1~ステップS3において、粘着剤層3、シール基材4、剥離層5、隠蔽層6からなる隠蔽シールの製造を行う。まず、シール基材4の一方の面に、剥離層5を形成する(ステップS1)。剥離層5は、上述のように、隠蔽層6のシール基材4からの削り取りを容易にするための層である。剥離層5は、例えば、シリコーン系の剥離インキによって形成することもできる。
次に、剥離層5に重ねて、隠蔽層6を形成する(ステップS2)。具体的には、シール基材4の一方の面に形成された剥離層5にさらに重ねて、隠蔽性の高い銀インキを、公知の印刷方法もしくは塗布方法により印刷もしくは塗布する。本実施形態では、シルク印刷機を用いてスクリーン印刷法により銀インキをベタ印刷している。さらに隠蔽性を高めるため、隠蔽層6に重ねて、地紋印刷等を行ってもよい。地紋印刷は、公知の印刷方法により行うことができる。
続いて、シール基材4の、剥離層5および隠蔽層6が形成された面と反対側の面に、粘着剤層3を形成する(ステップS3)。粘着剤層3における粘着剤の粘度は、10000mPa・s~100000mPa・s程度が好ましい。粘着剤層3の形成のための粘着剤の塗布方法としては、例えば、比較的高速化が可能なグラビア方式やスプレーコート方式、フレキソ方式等によるコーティング等を使用することができる。そして、粘着剤層3を覆うようにして、表面剥離加工がなされた剥離紙が重ねられる。
隠蔽シールが製造されたら、次に、固定情報の印刷を行う(ステップS4)。本実施形態に係る冊子体10においては、2枚の内側紙8、9、外側紙7の第1紙片7aの両面、外側紙7の第2紙片7bの内面には、固定情報のみが印刷される。固定情報としては、絵柄、図形、文字等の様々な態様のものが挙げられる。外側紙7の第2紙片7bの外面にも固定情報を印刷するようにしてもよい。
次に、外側紙7、内側紙8、内側紙9に加工が行われた状態の連続紙をそれぞれロール状に巻き取る(ステップS5)。ロール状に巻き取った連続紙は、保管、運搬が容易となる。本実施形態で、外側紙7、内側紙8、内側紙9として用いる紙基材1は、その坪量が所定値以下であるため、巻き取った後も、撓んだ状態を維持せず、平坦な状態に戻るようになる。
外側紙7、内側紙8、内側紙9に固定情報の印刷が行われたら、各連続紙の丁合を行う(ステップS6)。具体的には、内側紙8、内側紙9の所定の位置にライングルー(線状糊)を塗布し、外側紙7、内側紙8、内側紙9の3枚に対応する連続紙を位置合わせして貼り合わせる。ライングルーの塗布位置は、図4(b)(c)に示したように、内側紙8、9の上側の辺からミシン目8a、9aの間に、上側の辺、ミシン目8a、9aに沿って形成する。内側紙8は、外側紙7の第2紙片7bに地側を揃えて直接貼付され、内側紙9は、内側紙8に天側、地側を揃えて貼付される。内側紙9は、外側紙7に内側紙8を介して間接的に貼付されることになる。2枚の紙に塗布したライングルーにより3枚の紙を貼り合わせた後、外側紙7を区分線18で折り畳み、抜き型を用いて第1紙片7aと第2紙片7bの2枚をまとめて打ち抜き、吊り下げ用孔17を形成する。
次に、貼り合わされた連続紙に対して断裁を行う(ステップS7)。具体的には、流れ方向(図4における上下方向)に沿ってスリットして、マージナル部21a、21bを除去し、流れ方向に直交する方向(図4における左右方向)に沿って不要部21c、21dを除去し、所定のサイズに断裁する。さらに、必要に応じて角部分を丸めるために、角部分が円弧状になるように、断裁する処理も行う。
次に、可変情報の印刷を行う(ステップS8)。本実施形態では、可変情報として、第1識別情報、コード情報7c、第2識別情報7d、連続番号7eの印刷を行う。可変情報の印刷は、オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、レーザー印刷、電子写真印刷等の公知の印刷法により行うことができる。本実施形態では、紫外線硬化型のインクジェットインクを用いて、インクジェットプリンタにて可変情報の印刷を行っている。POSAに用いる場合、第1識別情報とコード情報7cは1対1で対応しているので、コンピュータに登録された対応関係を用いて、コンピュータに接続されたインクジェットプリンタが印刷を行う。
次に、シール貼付機を用いて、粘着剤層3、シール基材4、剥離層5、隠蔽層6からなる隠蔽シールを、粘着剤層3を外側紙7の第2紙片7b側に向けた状態で貼付する(ステップS9)。本実施形態では、隠蔽シールをステップS1~S3において製造したが、別工程で製造することもできる。隠蔽シールは、不要部分をいわゆるカス上げして除去し、剥離紙に粘着剤層3、シール基材4、剥離層5、隠蔽層6がアイランド状で重なった状態でラベラーとも呼ばれるシール貼付機に供給される。そして、シール貼付機が、粘着剤層3、シール基材4、剥離層5、隠蔽層6が重なった隠蔽シールを、外側紙7の第2紙片7b上の第1識別情報印刷層2が形成された箇所を覆う位置に位置合わせしながら、貼付する。
ステップS8の可変情報の印刷とステップS9の隠蔽シールの貼付は、インライン機を用いて行うこともできる。隠蔽シールを外側紙7の第2紙片7bに貼付した結果、図3に示したように、紙基材1の外面に、第1識別情報印刷層2、粘着剤層3、シール基材4、剥離層5、隠蔽層6が、順に積層されることになる。そして、このように各層が積層された外側紙7の第2紙片7bを有する冊子体10が得られる。
図2に示すように、外側紙7の第2紙片7bに形成された第1識別情報印刷層2は、隠蔽層6を備えた隠蔽シールにより隠蔽されることになる。また、外側紙7の第2紙片7bの外面には、一次元コードや二次元コード等のコード情報7cを印刷しておくことができる。一次元コードとしてはバーコード等を用いることができ、二次元コードとしてはQRコード(登録商標)等を用いることができる。冊子体10をPOSA(Point of Sales Activation)に利用する場合は、第1識別情報を有効化(Activation)するために、バーコード等のコード情報を印刷しておくとともに、外側紙7の第2紙片7bの外面に第1識別情報を印刷し、隠蔽しておく必要がある。外側紙7の第2紙片7bへの情報の印刷は、オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、レーザー印刷、電子写真印刷等の公知の印刷法で行うことができる。本実施形態では、インクジェットプリンタを用いて可変情報の印刷を行っている。
冊子体としては、必ずしも、上記実施形態のように複数の内側紙8を有する必要はないが、外側紙7に挟まれた内側紙8を多く有することにより、効率的な印刷方法により大量の情報を1つの冊子体に形成することができる。また、1枚の外側紙7の一方の紙片の一方の面のみに可変情報を形成するようにすることにより、可変情報の印刷を一括して一度に行うことができ、効率的な製造が可能となる。1枚の外側紙7の一方の紙片の外面のみに可変情報を形成するようにすることにより、丁合および貼り合わせ後にも、可変情報の印刷を行うことができ、製造工程の柔軟化を図ることができる。
<4.変形例>
冊子体の変形例について説明する。変形例の冊子体20は、外側紙7の第2紙片7bにおける第1識別情報の隠蔽の構造のみが異なる。したがって、内側紙8、9については、上記実施形態の冊子体10と同一である。図6は、変形例における外側紙7の第2紙片7bの断面図である。図6に示す第2紙片7bは、第1識別情報印刷層2に重ねられた部分が、図3に示した第2紙片7bとは異なっている。図6において、図3と同一の構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。図6に示す外側紙7の第2紙片7bでは、第1識別情報印刷層2に重ねて、上層に剥離層15が形成されている。特に、本変形例では、剥離層15は、第1識別情報印刷層2を覆うようにして形成されている。すなわち、剥離層15の面積が、第1識別情報印刷層2の面積よりも大きくなるように形成されている。ただし、実際には、第1識別情報印刷層2において第1識別情報が印刷された範囲だけ覆うことができればよいため、図6においては、第1識別情報印刷層2と剥離層15、隠蔽層16を同じ大きさで示している。
剥離層15、隠蔽層16は、第1識別情報印刷層2が形成された範囲を全て含む範囲で形成される。剥離層15、隠蔽層16は、第1識別情報印刷層2が形成された範囲を含む最小限の面積で形成されていればよい。剥離層15および隠蔽層16については、第1識別情報印刷層2を隠蔽するため、第1識別情報印刷層2が形成された範囲を全て含む範囲で形成する必要がある。隠蔽層16については、剥離層15が形成された範囲に含まれる範囲に形成されていることが好ましい。剥離層15が形成された範囲に含まれる範囲に形成されていることにより、隠蔽層16の全てを削り取り易くすることができる。
剥離層15、隠蔽層16については、図3に示した冊子体10における剥離層5、隠蔽層6と同様の素材を用いることができる。上記剥離層5、隠蔽層6に利用可能な素材の中から、適宜最適なものを選択すればよい。
次に、変形例に係る冊子体の製造方法について説明する。図7は、変形例に係る冊子体の製造方法を示すフローチャートである。図5と同様の処理については、同一符号を付して説明を省略する。本変形例では、隠蔽シールを用いないため、図5のステップS1~ステップS3の処理は行われず、ステップS4~ステップS8の固定情報の印刷、連続紙の巻取り、丁合、断裁、可変情報の印刷の各処理が、上記実施形態と同様に行われる。
次に、外側紙7の第2紙片7bの第1識別情報印刷層2が形成された箇所を覆う位置に位置合わせしながら、剥離層を形成する(ステップS11)。剥離層15は、上述のように、隠蔽層16の削り取りを容易にするための層である。剥離層15は、例えば、シリコーン系の剥離インキによって形成することもできる。
次に、剥離層15に重ねて、隠蔽層16を形成する(ステップS12)。具体的には、剥離層15にさらに重ねて、隠蔽性の高い銀インキを、公知の印刷方法もしくは塗布方法により印刷もしくは塗布する。変形例においても、シルク印刷機を用いてスクリーン印刷法により銀インキをベタ印刷している。また、上記実施形態と同様に、地紋印刷を行うようにしてもよい。
隠蔽層を外側紙7の第2紙片7bに形成した結果、図2、図6に示したように、紙基材1の外面に、第1識別情報印刷層2、剥離層15、隠蔽層16が、順に積層されることになる。そして、このように各層が積層された外側紙7の第2紙片7bを有する冊子体20が得られる。
<5.冊子体の使用>
図1、図2に示したような冊子体10は、吊り下げ用孔17をフックに掛けて吊り下げることにより店舗内に陳列される。冊子体10は、上述のようにPOSAに対応したものであり、コード情報をレジにて読み取って有効化し、隠蔽された可変情報を用いて、所定の価値を利用可能となるものである。従来、同様の機能を果たすものとして、POSAカードが販売されているが、POSAカードでは、掲載面積が狭く、十分な情報を掲載できないため、初めからその商品を熟知している者しか、購入には至らないことが多い。本実施形態の冊子体では、表紙となる外側紙7以外に内側紙8を1枚以上有しているため、全体としての掲載面積が多い。そのため、その商品の内容の魅力を多く掲載することができ、商品の広告・宣伝を行うことができる。したがって、従来のPOSAカードでは、当初からその商品を購入する目的の人しか購入しないことが多いのに対し、本実施形態の冊子体では、その商品を知らなかった人が、複数枚に渡る冊子体の情報を読み、新たに興味を持って商品を購入する機会が増える。
顧客は、興味を持った冊子体10をレジに運び、購入手続を行う。POSAにより有効化を行うためには、バーコード(コード情報7c)をPOSレジスタに接続されたバーコードリーダーにより読み取る必要があるが、バーコードが冊子体10の最外側に位置する外側紙7の外面に印刷されているため、紙を捲らなくても、バーコードを読み取ることができる。外側紙7の第2紙片7bの外面に印刷されたバーコード(コード情報7c)が、POSレジスタに接続されたバーコードリーダーにより読み取られると、読み取られた情報は、ネットワークを介して所定のコンピュータに記録され、その冊子体10は、有効化(Activation)される。
冊子体10を店舗で購入した利用者は、隠蔽されている第1識別情報を知るため、隠蔽層6を削る作業を行う。隠蔽層6が外側紙7の第2紙片7bから剥離されることにより、外側紙7の第2紙片7bの第1識別情報印刷層2が露出し、第1識別情報の視認が可能となる。
冊子体10がPOSAに対応している場合は、取得した第1識別情報を、コンピュータネットワークを介して、所定のコンピュータに登録することにより、有効化された冊子体10を特定することができる。
<6.実施例>
以下の構成で外側紙7、内側紙8、9を備えた冊子体10を作成した。
紙基材1・・・三菱製紙株式会社製「DFカラーマット」坪量127.9g/m2(斤量110kg)
粘着剤層3、シール基材4、剥離層5および隠蔽層6・・・シーレックス社製スクラッチラベル
仕上サイズA、B、Eおよび印刷サイズC、D、F(図4参照)
A=266mm
B=101.6mm(4インチ)
C=291.4mm
D=114.3mm(4.5インチ)
E=115mm
F=127.7mm
上記の構成の冊子体10を作成する際、外側紙7および内側紙8となる連続紙に固定情報を印刷した。そして、連続紙をロール状に巻き取った。ロール状に巻き取った連続紙は、保管および運搬が容易であった。その後、丁合、断裁を経て、外側紙7の第2紙片7bに可変情報を印刷し、隠蔽シールを貼付することにより、隠蔽層を備えた外側紙7の第2紙片7bを有する冊子体10が得られた。紙の坪量が「127.9g/m2」と、本実施形態で定める所定値「157.0g/m2」以下であったため、連続紙の状態でロール状に巻き取った後でも、撓んだまま元に戻らないということはなく、平坦な冊子体10を製造することができた。隠蔽層6はコインで容易に削ることができ、第1識別情報印刷層2において表現された第1識別情報を視認することができた。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、冊子体の外側に位置して表紙の役割を果たす外側紙を1枚、冊子体の内側に位置する内側紙を2枚有する構成としたが、少なくとも外側紙を1枚、内側紙を1枚有し、全体で2枚以上の紙で構成される態様であれば、外側紙の枚数と内側紙の枚数に制限はない。また、上記実施形態では、外側紙の一方の紙片の外面のみに可変情報を全て印刷するようにしたが、外側紙のどちらか一方の紙片の外面に隠蔽層で隠蔽された可変情報を印刷し、他の可変情報を、外側紙の他方の紙片、または内側紙に印刷するようにしてもよい。例えば、外側紙を1枚のみとし、内側紙を1枚のみで構成し、外側紙の外面にコード情報を記録し、内側紙の一方の面に、第1識別情報印刷層と隠蔽層を形成するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、第1識別情報印刷層2を隠蔽するための構造として、2つの例について説明したが、第1識別情報印刷層2を隠蔽するための隠蔽層を形成することができれば、どのような構造であってもよい。
1・・・紙基材
2・・・第1識別情報印刷層
3・・・粘着剤層
4・・・シール基材
5、15・・・剥離層
6、16・・・隠蔽層
7・・・外側紙(外側に位置する紙)
7a・・・第1紙片
7b・・・第2紙片
7c・・・コード情報
7d・・・第2識別情報
7e・・・連続番号
8、9・・・内側紙
8a、9a・・・ミシン目
17・・・吊り下げ用孔
18・・・区分線
10、20・・・冊子体

Claims (5)

  1. 複数の紙が重ねて貼り合わせられた冊子体であって、
    2つ折りされて外側に配置された紙である外側紙と、
    前記外側紙の内面に貼付された紙である内側紙と、を有し、
    前記外側紙、前記内側紙の少なくとも一方に冊子体を特定するための識別情報が形成されているとともに当該識別情報を隠蔽する隠蔽層が形成されており、
    前記複数の紙の全てにおいて、互いに貼り合わされていない部分を貫通する吊り下げ用孔が形成されており、
    前記外側紙の外面にコード情報が形成されており、
    前記紙は、坪量64g/m以上157.0g/m以下の紙であることを特徴とする冊子体。
  2. 前記吊り下げ用孔は、前記外側紙を2つ折りされて区分された第1紙片、第2紙片と、前記第1紙片と第2紙片に挟まれた内側紙の全てに、形成されていることを特徴とする請求項1に記載の冊子体。
  3. 前記隠蔽層は、前記外側紙の外面に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冊子体。
  4. 前記外側紙の外面に、さらに連続番号が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の冊子体。
  5. 前記識別情報を第1識別情報としたとき、当該第1識別情報と異なる識別情報である第2識別情報が、前記コード情報が形成された外側紙の外面に、さらに形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の冊子体。
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