JP6551124B2 - 隠蔽カード - Google Patents

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Description

本発明は、対象とするカードに重ねることにより、カード上の所定の部分を隠蔽することが可能な隠蔽カードに関する。
従来、様々な用途に対応して、キャッシュカード、クレジットカード、ポイントカード、身分証等の様々なカードが発行されている(特許文献1参照)。これらのカードは、その用途に応じて、磁気記録層、感熱印字層、ICチップなどが形成され、所望の情報を記録することを可能とするものもある。また、社員証や会員証等の身分証では、その表面に目視可能な情報が印刷されており、提示するだけで身分の確認ができるようになっている。これらのカードは、単体として所持することもできるが、カードの保護や携帯性向上のため、カードケースに入れて所持することもできる(特許文献2参照)。
特開2010−247420号公報 特開2000−280664号公報
上述のようなカードは、様々な団体から発行され、個人が所有するカードの枚数は増える一方である。一方で、カードには多くの情報を記録可能なICチップを搭載することができ、1枚のカードに様々な情報を集約することも可能になっている。情報を集約し、1枚のカードの表面に多くの情報を印刷することにより、様々な場面において、その1枚のカードを提示すれば、多様な恩恵を受けられることになる。しかしながら、1枚のカードの表面に多くの情報を印刷した場合、隠しておきたい情報まで、開示してしまう状況が生じるという問題がある。
そこで、本発明は、対象とするカードに重ねることにより、カード上の所定の部分を隠蔽することが可能な隠蔽カードを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明では、
透明な樹脂材料からなる透明基材と、
前記透明基材の一方の面に形成された受容層と、
前記透明基材の、前記受容層が形成された面と反対側の面に、前記透明基材の一部を除外して形成された隠蔽層と、
を有することを特徴とする隠蔽カードを提供する。
本発明の隠蔽カードによれば、透明な樹脂材料からなる透明基材と、透明基材の一方の面に形成された受容層と、透明基材の、受容層が形成された面と反対側の面に、透明基材の一部を除外して形成された隠蔽層と、を有するので、対象とするカードに重ねることにより、カード上の所定の部分を隠蔽することができるとともに、隠蔽カードに個別情報を印字しておくことにより、対象とするカードと隠蔽カードを重ねた状態で、新たな個別情報を印刷したカードとして利用することが可能となる。
また、本発明に係る隠蔽カードは、前記隠蔽層が、透過濃度が0.7以上であることを特徴とする。
本発明の隠蔽カードによれば、透明基材の一部を除外して形成された隠蔽層の透過濃度が0.7以上であるので、対象とするカードの隠蔽したい部分を高い確度で隠蔽することが可能となる。
また、本発明に係る隠蔽カードは、前記隠蔽層が、前記透明基材の1つの辺から所定の距離内において、当該辺に沿う方向に所定以上の幅で形成されていることを特徴とする。
本発明の隠蔽カードによれば、透明基材の一部を除外して形成された隠蔽層が、透明基材の1つの辺から所定の距離内において、その辺に沿う方向に所定以上の幅で形成されているので、個別情報の印刷時に、隠蔽カードに印刷を行うためのプリンタが、隠蔽カードの存在を高い確度で検知することが可能となる。
また、本発明に係る隠蔽カードは、前記透明基材が、180μm以上300μm以下の厚さのポリエチレンテレフタレートであって、前記受容層が、ポリエステル樹脂系のインキを塗布することにより形成されていることを特徴とする。
本発明の隠蔽カードによれば、180μm以上300μm以下の厚さの透明のポリエチレンテレフタレートに、ポリエステル樹脂系のインキで受容層が形成されているので、軽量であって、個別情報の印刷適性の高い隠蔽カードを得ることが可能となる。
また、本発明では、
前記隠蔽カードと、
顔画像と個別情報が印刷された主カードと、
2枚以上のカードを挿入可能であって、カードの挿入時に当該カードの表面を視認可能な透明部を有するカードケースと、を備え、
前記隠蔽カードの前記隠蔽層が、前記主カードの前記顔画像以外の領域に位置するように、前記隠蔽カードと前記主カードが重ねて前記カードケースに挿入されてなることを特徴とするカードセットを提供する。
本発明のカードセットによれば、隠蔽カードと、顔画像と個別情報が印刷された主カードと、2枚以上のカードを挿入可能であって、カードの挿入時にカードの表面を視認可能な透明部を有するカードケースと、を備え、隠蔽カードの隠蔽層が、主カードの顔画像以外の領域に位置するように、隠蔽カードと主カードが重ねてカードケースに挿入されてなるので、顔画像と開示したくない情報が印刷された多用途のカードを、開示したくない情報を隠蔽した状態で、所持・利用することが可能となる。
本発明によれば、対象とするカードに重ねることにより、カード上の所定の部分を隠蔽することが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係る隠蔽カードを示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る隠蔽カードを示す図である。 個人番号カードとして用いられる主カードの一例を示す図である。 主カードに隠蔽カードを重ねた状態を示す図である。 カードケースを利用した隠蔽カードの使用例を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<1.第1の実施形態>
<1.1.隠蔽カードの構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る隠蔽カードを示す図である。このうち、図1(a)は平面図であり、図1(b)は図1(a)におけるA−A線に対応する断面図であり、図1(c)は図1(a)におけるB−B線に対応する断面図である。図1において、1は透明基材、2は受容層(「受像層」とも呼ばれる)、3は隠蔽層、4はサインパネル、5はホログラム、1aは透過部、10は隠蔽カードである。
図1(b)(c)に示すように、透明基材1の一方の面(本明細書において上面という)には、受容層2が形成されている。受容層2は、透明基材1の表面に易接着処理がなされていない場合、インクを転写し易くするために形成される。本実施形態では、受容層2は、透明基材1の上面側全面に形成されており、隠蔽カード10の全ての領域において、個別情報の印刷が好適に行えるようになっている。受容層2は、必ずしも透明基材1の上面側全面に形成する必要はなく、個別情報を印刷する予定の領域にのみ形成すればよい。
また、図1(b)(c)に示すように、透明基材1の他方の面、すなわち受容層2が形成された面と反対側の面(本明細書において下面という)には、隠蔽層3が形成されている。隠蔽層3は、隠蔽カードを他のカードと重ねた際に、他のカードの表示内容を隠蔽するために形成される。
さらに、図1(b)(c)に示すように、受容層2に重ねて、サインパネル4、ホログラム5が形成されている。サインパネル4は、カード所有者によるサイン(署名・記名)が行われる部分である。ホログラム5は、立体像の表示や像の可変表示を行い、その製造の困難性からカードの真正性を証明するためのものである。
隠蔽カード10の平面形状は、略長方形状(図1(a)の例では横長)であり、角が丸みを帯びている。隠蔽カード10の平面形状については、特に制限はないが、重ねることにより隠蔽されるカードと同一形状および同一サイズで作成されることが好ましい。従って、隠蔽されるカードがJIS規格に従ったカードである場合は、隠蔽カード10もJIS規格に従った形状・サイズとなる。JIS規格に従う場合、平面方向のサイズは、85.60mm(図1(a)横方向に対応)×53.98mm(図1(a)上下方向に対応)となる。また、角の丸みの半径は3mmである。
図1(b)(c)においては、層構成のみを示すものであるため、現実とは厚さの比が異なっている。したがって、図1(b)(c)においては、透明基材1、受容層2、隠蔽層3の厚さを同一にして示しているが、実際には、後述するように、適宜設計される。また、図1(b)(c)においては、平面方向の長さと厚さの比も現実とは異なっている。実際には、平面方向の長さ(図1(b)(c)の左右方向)が数十mm程度であるのに対して、厚さ(図1(b)(c)の上下方向)は数百μm程度である。厚さの比、平面方向の長さと厚さの比の関係については、他の図も同様である。
受容層2の形成範囲は、任意に設定することができるが、本実施形態では、隠蔽カードの広範囲に印刷を行うことができるように、透明基材1の全面に渡って形成されている。隠蔽層3は、他のカードのある部分を隠蔽し、ある部分を視認可能とするために、透明基材1の一部を除外した範囲に形成されている。図1(a)の例では、透明基材1における透過部1aを残し、透過部1a以外の部分全面に隠蔽層3が形成されている。透過部1aは、透明基材1のうち、隠蔽層3により光透過性が阻害されない部分である。透明基材1における透過部1aの形状は、任意の形状とすることができる。本実施形態では、後述するように、重ねることにより隠蔽されるカードに印刷された顔画像を視認可能とするように、透過部1aの形状は、顔画像の部分を含む略長方形状となっている。
また、後にカードプリンタ等で個別情報を印刷する際に、隠蔽カード10の存在を認識する必要がある。透明基材1および受容層2は透明であるため、カードプリンタに備えられたセンサは、そのままでは、隠蔽カード10の存在を検知できない。そのため、隠蔽カード10の挿入方向に対して所定以上の幅で隠蔽層3を形成し、カードプリンタに備えられたセンサが、隠蔽カード10の存在を検知することができるようにしている。本実施形態では、図1(a)における右辺側からカードプリンタに挿入するため、図1(a)に示す右辺側の隠蔽層3の幅Lが所定以上になるように形成している。すなわち、隠蔽カード10の右辺に沿う方向に所定以上の幅Lで形成している。実際には、角が半径3mmの丸みを帯びているため、右辺より左方向に3mm程度移動した位置において、幅Lを定めている。位置確定の精度の問題もあるため、現実には、右辺から左方向に距離10mm以内の範囲のどこかにおいて、隠蔽層3の幅Lが所定以上になるように形成されていればよい。本実施形態では、隠蔽カード10の右辺付近の短辺方向における隠蔽層3の幅Lを40mmとしている。カードプリンタに備えられたセンサの精度にも依存するが、幅Lは、30mm以上とすることが好ましい。
透明基材1としては、一方の面側に重ねたカードの表示内容を他方の面から視認することができる光透過性を有するものであれば、どのようなものを用いても良い。このため、透明基材1の透過濃度は、0.1以下であることが好ましい。透過濃度が0.1を超えると、隠蔽する部分以外の部分が視認し難くなるためである。したがって、透明基材1としては、上記特性を備えるプラスチック樹脂フィルム、すなわち、透明な樹脂材料からなるフィルムが用いられる。
透明基材1に用いられるプラスチック樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、アクリル樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリルスチレン樹脂等を挙げることができる。特に、軽量性、入手の容易性、扱い易さの点からポリエチレンテレフタレートが最適である。その厚さは隠蔽されるカードとの関係性、カードケースとの関係性から、100μm以上760μm以下が好ましく、180μm以上300μm以下であることがより好ましい。
受容層2としては、一般的な方法により印刷可能なものであればよく、その印刷方式等は特に限定されるものではない。しかし、個人情報等の個別情報を印刷可能とするため、溶融型熱転写方式、昇華型熱転写方式、インクジェット方式、等で印刷可能であることが好ましい。本実施形態では、取扱い性の点から、溶融型熱転写方式により印刷可能なものを用いている。
受容層2を溶融型熱転写方式により印刷可能なものとする場合、熱溶融されたインクを受容可能な層であれば、特に限定されるものではなく、例えば熱可塑性樹脂からなる層等とすることができる。溶融型熱転写方式により印刷可能な受容層2を構成する樹脂としては、例えば各種ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、セルロース誘導体等が挙げられる。また、受容層2には、架橋剤、滑剤、剥離剤等が適宜添加されていることが好ましい。これらを添加することにより、インクリボンをサーマルヘッドにより加熱して、受容層2に印刷する際に、インクリボンと受容層2とが融着するのを防ぐことができるからである。また、受容層2には、必要に応じて、酸化防止剤、顔料、紫外線吸収剤などの添加剤が添加されていてもよい。これらの各種添加剤は、受容層2を形成する前に上記樹脂とあらかじめ混合しておいてもよく、また各種添加剤からなる塗被層を受容層2の上に形成してもよい。
また、受容層2の形成方法としては、例えば上記樹脂を、必要に応じて適宜添加剤や溶剤等と混合して、公知の方法により透明基材1の上面に塗布したり印刷したりすること等により、形成することができる。また、受容層2の膜厚としては、0.5μm以上10μm以下とされることが好ましい。本実施形態では、グラビア印刷により1μmの膜厚で受容層2を形成している。
隠蔽層3としては、一方の面側に重ねたカードの表示内容を他方の面から視認することが困難なように、光透過性を低減するものであれば、どのようなものを用いても良い。このため、隠蔽層3の透過濃度は、0.7以上であることが好ましい。透過濃度が0.7未満であると、隠蔽層としての機能を十分果たすことができず、隠蔽すべき内容が視認できてしまう恐れが高まるためである。
隠蔽層3の形成は、公知の印刷法、塗布法により行うことが可能である。例えば、オフセット印刷やスクリーン印刷(シルク印刷)により印刷インキを印刷することにより形成することができる。オフセット印刷の場合、6回〜8回の重ね刷りを行い厚さ1μm程度の隠蔽層3を形成する。オフセット印刷で重ね刷りを行う場合、全て異なる色のインキを用いても、全て同一色のインキを用いてもよい。受容層2に個別情報を黒色のインキで印刷する場合は、個別情報が映えるように、白色のインキを重ね刷りして隠蔽層3を形成することが好ましい。当然ながら、個別情報が視認可能である限り、任意の色で印刷することが可能である。スクリーン印刷の場合、1回の印刷により厚さ4μm以上6μm以下の隠蔽層3を形成する。スクリーン印刷の場合も、個別情報が視認可能である限り、任意の色で印刷することが可能である。印刷方式により形成される隠蔽層3の厚さは異なるが、透過濃度が0.7以上となるように隠蔽層3を形成すれば、重ねられるカードの表示内容を隠蔽することが可能となる。
サインパネル4の形成は、公知の印刷法、塗布法により行うことが可能である。例えば、オフセット印刷やスクリーン印刷によりアクリル系樹脂の印刷インキを印刷することにより形成することができる。顔料の粒径が比較的大きいアクリル系樹脂の印刷インキにより形成されるため、署名時にボールペンや万年筆等のインクが定着し易くなる。
ホログラム5の形成は、公知の手法により行うことが可能である。例えば、転写基材上の樹脂にホログラム層を形成し、反射層を蒸着等により積層した後、粘着層を付与することにより転写箔を生成しておき、粘着層面を受容層2側に向けて貼付した後、転写基材を剥離することにより、受容層2上に形成することができる。
<1.2.隠蔽カードの製造>
次に、第1の実施形態に係る隠蔽カードの製造方法について説明する。まず、透明基材1を用意する。透明基材1として、250μmの透明PET(ポリエチレンテレフタレート)シートを用意した。透明PETシートとして、パナック社製「ACL−250T」を用いた。
ロール状の透明PETシートをグラビア印刷機の給紙部にセットし、ポリエステル樹脂系のインキを、1.0g/m2以上2.0g/m2以下でグラビア印刷により透明基材1の全面に対応する領域に印刷し、乾燥させて受容層2を形成した。乾燥後、ロール状に巻取り、シート状に加工した。
次に、受容層2が形成されたシート状の透明PETシートをオフセット印刷機の給紙部にセットし、紫外線硬化型の白インキを、オフセット印刷により、透明PETシートの受容層2が形成された面と反対側の面に、透明基材1となる領域のうち一部を除いた領域に印刷し、紫外線硬化させて隠蔽層3を形成した。
次に、受容層2上の所定の領域に、アクリル樹脂系の印刷インキを、オフセット印刷により、印刷し、乾燥させてサインパネル4を形成した。続いて、事前に作成されたホログラム転写箔を、その粘着層面を受容層2側に向けて貼付し、転写基材を剥離してホログラム5を形成した。
続いて、透明PETシートの受容層2、隠蔽層3が形成された領域を、隠蔽カード10の形状で型抜きを行う。これにより、透明基材1、受容層2、隠蔽層3の三層構造を有する隠蔽カード10が得られる。隠蔽カード10は、重ねることにより隠蔽されるカードと厚さ以外の平面方向が同サイズである。通常は、隠蔽されるカードがJIS規格に従ったサイズであるため、隠蔽カード10もJIS規格に従ったサイズとなる。本実施形態では、上述のように、85.60mm×53.98mmである。
次に、型抜きされた各隠蔽カード10の受容層2に、個別情報の印刷を行う。個別情報の印刷は、サインパネル4、ホログラム5の形成領域以外の領域に行われる。本実施形態では、溶融型熱転写型のカードプリンタにより印刷を行った。カードプリンタは、隠蔽カード10を図1に示す右辺側から取り込み、隠蔽層3の存在によりカードの位置を検知し、個別情報の印刷を行った。この結果、図1に示したような隠蔽カード10が得られた。図1の例では、個別情報として、「□□株式会社△△部」「社員番号:12345」が印刷されている。隠蔽カード10の隠蔽層3を透過濃度計(サカタインクス社製「341Cポータブル透過濃度計」)で測定したところ、透過濃度は0.7以上であった。
<2.第2の実施形態>
<2.1.隠蔽カードの構成>
図2は、本発明の第2の実施形態に係る隠蔽カードを示す図である。このうち、図2(a)は平面図であり、図2(b)は図2(a)におけるC−C線に対応する断面図であり、図2(c)は図2(a)におけるD−D線に対応する断面図である。図2中、図1と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略する。図2において、6は受容層である。第2の実施形態における隠蔽カードは、図2(b)(c)に示すように、受容層6を備えている点が、第1の実施形態における隠蔽カードと異なっている。
図2(b)(c)に示すように、透明基材1の下面には、受容層6が形成されている。すなわち、透明基材1の受容層2が形成された面と反対側の面に、受容層6が形成されている。受容層6は、受容層2と同様、透明基材1の表面に易接着処理がなされていない場合、インクを転写し易くするために形成される。本実施形態では、受容層6は、透明基材1の下面の全面に形成されており、隠蔽カード10の全ての領域において、隠蔽層3の印刷が好適に行えるようになっている。受容層6は、必ずしも透明基材1の下面の全面に形成する必要はなく、隠蔽層3を形成する予定の領域にのみ形成すればよい。
受容層6としても、受容層2と同様、一般的な方法により印刷可能なものであればよく、その印刷方式等は特に限定されるものではない。隠蔽層を形成するための印刷インキにより印刷可能であることが好ましい。本実施形態では、取扱い性の点から、オフセット印刷方式により印刷可能なものを用いている。受容層6をオフセット印刷方式により印刷可能なものとする場合、オフセット印刷用のインキを受容可能な層であれば、特に限定されるものではなく、例えば熱可塑性樹脂からなる層等とすることができる。本実施形態では、ポリエステルウレタン樹脂系の印刷インキを用いて形成している。
また、受容層6の形成方法としては、例えば上記樹脂を、必要に応じて適宜添加剤や溶剤等と混合して、公知の方法により透明基材1の上面に塗布したり印刷したりすること等により、形成することができる。また、受容層6の膜厚としては、0.5μm以上10μm以下とされることが好ましい。本実施形態では、グラビア印刷により1μmの膜厚で受容層6を形成している。
<2.2.隠蔽カードの製造>
次に、第2の実施形態に係る隠蔽カードの製造方法について説明する。第2の実施形態においても、受容層6以外の形成については、第1の実施形態と同様に行われる。
第1の実施形態と同様に受容層2を形成した後、ポリエステルウレタン樹脂系のインキを、1.0g/m2以上2.0g/m2以下でグラビア印刷により透明基材1の全面に対応する領域に印刷し、乾燥させて受容層6を形成した。乾燥後、ロール状に巻取りを行った。この後、第1の実施形態と同様にして、隠蔽層3等の形成を行った。この結果、図2に示したような隠蔽カード11が得られた。
<3.隠蔽カードの使用>
上記実施形態に係る隠蔽カードは、隠蔽される対象となる主カードに重ねて利用する。主カードとしては、その表面に様々な情報が表示されたカードを用いることができる。ここでは、主カードとして近々利用が開始されるマイナンバー制度(社会保障・税番号制度)で交付される個人番号カードを用いた場合について説明する。図3は、個人番号カードとして用いられる主カードを示す図である。主カード20は、マイナンバー制度に対応した個人番号カードであるため、氏名・住所・生年月日・性別・有効期限・セキュリティコード等が印刷されている。
この主カード20は、ICチップを搭載しており、個人番号カードとしてだけでなく、例えば社員証・会員証等、マイナンバー制度以外の身分証明書として併用することができるものとなっている。マイナンバー制度以外の身分証明書として用いる場合、個人番号カードに印刷されている氏名と顔画像以外の情報は、他人に知られたくないため、隠蔽して利用できることが望まれる。
このため、本実施形態に係る隠蔽カードを主カードに重ねて利用する。主カード20に隠蔽カード10を重ねると、図4(a)に示すように、主カード20の氏名と顔画像以外は隠蔽される。そして、隠蔽カード10に、個別情報として所属する会社名や社員番号を印刷しておくことにより、社員証として使用することができる。図4(b)においては、層構成のみを示すものであるため、現実とは厚さの比が異なっている。本実施形態では、隠蔽カード10の厚さが250μm程度であるのに対して、主カードの厚さは760μm程度である。図4に示すように重ねたところ、隠蔽カード10の隠蔽層3の存在により、主カード20に印刷された住所・生年月日等の情報を視認することはできなかった。
現実には、カードを2枚重ねただけでは不便であるため、カードケースに入れて利用する。図5は、カードケースを利用した使用例を示す図である。このうち、図5(a)は、カードケースの平面図であり、図5(b)は、図5(a)におけるF−F線に対応する断面図である。図5において、30はカードケース、31は挿入口、32は弾性体である。カードケース30としては、2枚のカードを重ねて挿入可能であって、挿入されたカードの表面が視認可能なように透明であれば、どのようなものを用いてもよい。カードケース30は、隠蔽カード10や主カード20等のカードの挿入時に、挿入されたカードの表面を視認可能な透明部を有している必要がある。図5の例では、図5(a)(c)の手前側、図5(b)の上側が透明部である必要がある。カードケース30全体が透明であってもよい。
カードケース30の素材としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、オレフィン系樹脂、ABS樹脂等の様々な樹脂を用いることができる。カードケース30は、カードを挿入可能な空洞を形成しており、その一部に円柱形の弾性体32を備えている。この弾性体32によりカードを抑え、カードケース30からのカードの脱落を阻止することができる。弾性体32は、例えばウレタンゴムにより実現することができる。
図4に示したように隠蔽カード10と主カード20を重ねた状態で、カードケース30に挿入する。すると、隠蔽カード10は、主カード20の所定の領域を隠蔽した状態で脱落しないようにカードケース30に収まる。この結果、図5(c)に示したような、隠蔽カード10、主カード20、カードケース30からなるカードセットが得られる。隠蔽カード10と主カード20が重なってカードケース30に収まった状態のカードセットは、このまま社員証として利用することができる。図示は省略しているが、カードケース30の表面の一部に開口を設けておき、この開口に指を入れて隠蔽カード10と主カード20を挿入口31側に向かって移動させることにより、隠蔽カード10と主カード20を取り出すことができる。真正性を証明するためのホログラムを、隠蔽カード10の表面ではなく、カードケース30の表面に設けるようにしてもよい。しかし、耐擦過性の点からカードケース30の内部に位置することになる隠蔽カード10の表面に設ける方が好ましい。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態の隠蔽カードに、さらに、偽造防止層を備えるようにしてもよい。偽造防止層としては、公知のパール印刷層やマイクロ文字の印刷層を用いることができる。偽造防止層を形成する場合は、隠蔽層3よりも透明基材1側に形成することが好ましい。したがって、第1の実施形態では、透明基材1と隠蔽層3の間に形成し、第2の実施形態では、受容層2と隠蔽層3の間に形成する。
また、上記実施形態では、隠蔽カード10、11が、サインパネル4とホログラム5を備えるようにしたが、サインパネル4とホログラム5は必ずしも備える必要はなく、また、どちらか一方のみを備えるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、主カードとしてマイナンバー制度に対応した個人番号カードを用いる場合について説明したが、主カードとしては、隠蔽したい部分を備えたカードであれば、どのようなものを用いてもよい。
1・・・透明基材
1a・・・透過部
2・・・受容層
3・・・隠蔽層
4・・・サインパネル
5・・・ホログラム
6・・・受容層
10、11・・・隠蔽カード
20・・・主カード
20a・・・顔画像
30・・・カードケース
31・・・挿入口
32・・・弾性体
L・・・隠蔽層3の形成幅

Claims (5)

  1. 透明な樹脂材料からなる透明基材と、
    前記透明基材の一方の面に形成された受容層と、
    前記透明基材の、前記受容層が形成された面と反対側の面に、前記透明基材の一部を除外して形成された隠蔽層と、
    を有することを特徴とする隠蔽カード。
  2. 前記隠蔽層は、透過濃度が0.7以上であることを特徴とする請求項1に記載の隠蔽カード。
  3. 前記隠蔽層は、前記透明基材の1つの辺から所定の距離内において、当該辺に沿う方向に所定以上の幅で形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の隠蔽カード。
  4. 前記透明基材は、180μm以上300μm以下の厚さのポリエチレンテレフタレートであって、
    前記受容層は、ポリエステル樹脂系のインキを塗布することにより形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の隠蔽カード。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の隠蔽カードと、
    顔画像と個別情報が印刷された主カードと、
    2枚以上のカードを挿入可能であって、カードの挿入時に当該カードの表面を視認可能な透明部を有するカードケースと、を備え、
    前記隠蔽カードの前記隠蔽層が、前記主カードの前記顔画像以外の領域に位置するように、前記隠蔽カードと前記主カードが重ねて前記カードケースに挿入されてなることを特徴とするカードセット。
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