JP2022156509A - 車両用加熱対象部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】基材の剛性を損なうことなく加熱シートから基材への伝熱性を高めることが可能な車両用加熱対象部品を提供すること。【解決手段】車両用加熱対象部品1は、ミリ波の電波を透過し得る板状の基材10と、基材10の裏面に配置されて基材10を温めるシート状の加熱シート20と、を備える。基材10は、板状に形成された板壁部11と、板壁部11の裏面11b全域のうちの一部に凹状に形成された凹部13と、を有する。加熱シート20は、基材10の板壁部11の裏面11bの凹部13内に配置されている。【選択図】図2

Description

本発明は、車両に搭載される車両用加熱対象部品に関する。
従来、フロントバンパやフロントグリルなどに配置される車両用加熱対象部品が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1記載の車両用加熱対象部品は、基材と加熱シートとを備える電波透過カバーである。電波透過カバーは、ミリ波の電波を送信するミリ波レーダ装置に対して電波送信方向の先側に配置されている。加熱シートは、基材の裏面側に配置されており、具体的には、その基材の裏面全域に亘って配置されている。加熱シートは、樹脂材料により形成されるシート部と、銅線などにより形成されるヒータ線と、を有している。ヒータ線は、シート部における基材の裏面に対向する面に配線されている。ヒータ線が通電されると、ヒータ線が発熱することで基材が加熱される。このため、電波透過カバーの表面に氷雪が付着した際にも、基材への伝熱によりその電波透過カバーの表面の氷雪を融かすことができ、これにより、電波透過カバーのミリ波透過性を確保することができる。
特開2020-060406号公報
ところで、加熱シートから基材の表面側への伝熱性を高めるためには、基材における加熱シートが配置された領域に対応する部位を薄くすることが有効である。この点、上記の車両用加熱対象部品では、加熱シートが基材の裏面全域に亘って配置されるので、伝達性向上のためには基材全体を薄くすることが必要である。しかしながら、この基材全体を薄くする構造では、加熱シートから基材への伝熱性を確保することはできるが、基材の剛性が損なわれることとなる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、基材の剛性を損なうことなく加熱シートから基材への伝熱性を高めることが可能な車両用加熱対象部品を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、ミリ波の電波を透過し得る板状の基材と、前記基材の裏面に配置されて前記基材を温めるシート状の加熱シートと、を備える車両用加熱対象部品であって、前記基材は、板状に形成された板壁部と、前記板壁部の裏面全域のうちの一部に凹状に形成された凹部と、を有し、前記加熱シートは、前記凹部内に配置されている、車両用加熱対象部品である。
この構成によれば、基材の一部が薄肉化し、その薄肉化した部位に加熱シートが配置されるので、加熱シートから基材への伝熱性が高められると共に、基材全体が薄肉に形成される構造に比べて基材の剛性が高められる。従って、基材の剛性を損なうことなく加熱シートから基材への伝熱性を高めることができる。
本発明の一実施形態に係る車両用加熱対象部品が搭載される車両のフロント側の斜視図である。 本実施形態の車両用加熱対象部品の断面図である。 本実施形態の車両用加熱対象部品が備える加熱シートの製造手法を説明するための図である。 本実施形態の車両用加熱対象部品の製造手法を説明するための図である。 一変形形態の車両用加熱対象部品の断面図である。
以下、図1~図5を用いて、本発明に係る車両用加熱対象部品の具体的な実施形態について図面を用いて説明する。
一実施形態の車両用加熱対象部品1は、車両2に搭載されて加熱される部品であって、例えば、車両2のフロントバンパやリアバンパなどに設置される。尚、本実施形態において、方向を示す内容は、車両用加熱対象部品1が搭載される車両2を基準にしたものとする。例えば、「右側」とは車両進行方向に対する車両右側を指し、「左側」とは車両進行方向に対する車両左側を指すものとする。
車両用加熱対象部品1は、例えば図1に示す如く、大きさが100mm~300mm程度であるエンブレムやオーナメントなどの装飾部品1a、大きさが1300mm~1600mm程度であるフロントグリルやフロントパネルなどの加飾部品1b、或いは、フロントバンパやリアバンパなどのバンパ1c自体である。
車両用加熱対象部品1は、ミリ波レーダ装置3(図2参照)に用いられるミリ波の電波(周波数30GHz~300GHz)を透過可能な部品である。ミリ波レーダ装置3は、ミリ波の電波を車外(例えば車両前方)へ送信し、その送信電波のうち車外の物体に反射された電波を受信する。ミリ波レーダ装置3は、送信した電波と受信した電波との時間差や強度などの関係に基づいて、車外の物体を検知し、自車両2と車外の物体との相対距離や相対速度を検出する。
車両用加熱対象部品1は、ミリ波レーダ装置3に対して電波送信方向の先側(例えば、車両前方)に配置されている。以下、車両用加熱対象部品1は、車両2のフロント側に配置されて、ミリ波レーダ装置3に対して車両前方に配置されているものとする。車両用加熱対象部品1は、基材10と、加熱シート20と、を備えている。
基材10は、車両用加熱対象部品1の骨格部分をなす板状の部品である。例えば、装飾部品1aの基材10は、表面に装飾用意匠が印刷され若しくは貼付され又は透明材で形成された意匠部の裏面に加飾層が配置されたものである。加飾部品1bの基材10は、表面形状全体が車両2を加飾したものである。また、バンパ1cの基材10は、車両2下部の衝撃吸収のための板状に形成されたものである。装飾部品1aの基材10及び加飾部品1bの基材10は、例えば、車両2のフロントバンパやリアバンパなどに設けられた開口(すなわち孔や溝)に爪嵌合などにより設置される。以下、基材10は、車両2のフロントバンパの開口に設置されるものとする。
基材10の樹脂材料は、ミリ波レーダ装置3が送信するミリ波を透過するミリ波透過性に優れた材料である。尚、基材10は、その基材10よりも車両後方に配置されるミリ波レーダ装置3を透過視認できないように不透明に形成されることが好ましい。基材10は、ASA(アクリロニトリル-スチレン-アクリレート共重合)樹脂、AES(アクリロニトリル-エチレン-スチレン共重合)樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂(PP)やアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂(ABS)などの樹脂材料により形成されている。基材10は、例えば射出成形などにより成形される。
基材10は、板壁部11と、支持部12と、を有している。板壁部11は、板状に形成された部位である。板壁部11は、車両2のフロントバンパ等に設けられた開口の大きさに合わせて形成されている。板壁部11は、その開口に嵌って車両前後方向に向きかつ前面が車外に露出するように配置されている。板壁部11は、車両用加熱対象部品1の成形完了後は、前面(すなわち、外方に向いた表面)11a及び後面(すなわち、内方に向いた裏面)11bがそれぞれ凹凸なく湾曲するように構成されている。この板壁部11の湾曲は、板壁部11(特にその表面)が車両2のフロントバンパ(特にその表面)に倣って同一面をなすように形成されたものである。板壁部11(特に表面11a)の湾曲度は、例えばR400以上などである。
板壁部11は、ミリ波レーダ装置3に対して電波送信方向(車両前方)に配置されている。板壁部11は、ミリ波レーダ装置3に用いられるミリ波の電波が透過する部位である。板壁部11は、2mm~4mmの範囲内の厚さ(例えば、2.4mmや3.6mmの厚さ)を有している。尚、この板壁部11の厚さは、板壁部11の最大厚さであって、後述の凹部13が存在しない部位の厚さであってよい。
支持部12は、基材10ひいては車両用加熱対象部品1を車両2のフロントバンパ等に取り付ける部位である。支持部12は、板壁部11に一体成形されており、板壁部11の両端(例えば、上下端)それぞれに接続されている。一対の支持部12は、板壁部11の両端から後方へ突出するように設けられている。尚、支持部12は、車両左右方向に板状に延在した形状を有することとしてもよいし、また、車両左右方向において所定間隔ごとに点在することとしてもよい。
上記した一対の支持部12は、後方へ向けて互いに平行に延びており、それぞれ互いに離接する方向において弾性を有している。一対の支持部12はそれぞれ、互いに遠ざかる方向へ突出する爪部(図示せず)を有している。車両用加熱対象部品1は、板壁部11が上記の開口に嵌った状態で支持部12の爪部が車両2のフロントバンパに引っ掛かることによりそのフロントバンパに取り付けられる。
基材10は、また、凹部13を有している。凹部13は、板壁部11の裏面11bに凹状に形成された部位である。凹部13は、板壁部11の裏面11b全域のうちの一部に形成されている。この一部は、例えば、裏面11bにおける支持部12との接続部近傍を除いた或いは板壁部11における裏面11bの周縁を除いた中央部である。板壁部11の裏面11bは、凹部13の存在により二段になるように形成されている。板壁部11は、板厚が支持部12との接続部近傍で比較的大きくかつ凹部13で比較的小さくなるように形成されている。
尚、凹部13の大きさは、板壁部11の表面11aに付着する氷雪を加熱シート20を用いて融かす領域に対応し、ミリ波レーダ装置3を用いて車外の物体を検出するためにミリ波を透過させる必要のある領域に対応している。また、凹部13は、湾曲する基材10に対して略一定となる深さを有しており、凹部13の深さは、加熱シート20の厚さと略一致している。
加熱シート20は、基材10(特に、板壁部11の表面)を温める部材である。加熱シート20は、シート状に薄肉に形成されている。加熱シート20は、柔軟性や可撓性を有している。加熱シート20は、例えば押出成形やプレス成形により成形される。加熱シート20は、基材10の板壁部11の裏面11bに配置されている。具体的には、加熱シート20は、その裏面11b全域のうちの一部に形成された凹部13内に配置されている。加熱シート20は、凹部13基材10と加熱シート20とは、互いに溶着されている。基材10と加熱シート20とは、インサート成形される。
加熱シート20は、シート部21と、ヒータ線22と、を有している。シート部21は、シート状に形成された部位である。シート部21は、ヒータ線22を保持すると共に、金属製のヒータ線22を腐食から保護する機能を有する。シート部21は、凹部13に嵌るように形成されて、凹部13の大きさ(面積)に対応した大きさを有している。シート部21は、1.2mm以下の厚さ、例えば0.4mm~1.2mmの範囲内の厚さ(好ましくは、0.5mm~0.8mmの範囲内の厚さ)を有している。
シート部21の材料は、柔軟性や可撓性を有すると共に、加熱シート20と基材10とが溶着により一体化されたときにその基材10との密着性に優れかつミリ波レーダ装置3が送信するミリ波の電波の透過性に優れたものである。シート部21は、ポリプロピレン樹脂(PP)やアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂(ABS),ポリカーボネート(PC),ポリエチレンテレフタレート(PET)などの材料により形成されている。尚、シート部21の材料は、特に、基材10と同材(グレードを含む。)の熱可塑性樹脂であることが望ましいが、基材10と異材であってもよい。シート部21は、例えば押出成形などにより成形される。
ヒータ線22は、通電により発熱する部位である。ヒータ線22は、銅などの材料により形成されている。ヒータ線22は、線状に延びるように形成されており、断面円形を有している。ヒータ線22は、電源(図示せず)に制御部(図示せず)を介して電気接続されている。ヒータ線22は、制御部からの指令に基づいて電力が供給された場合に発熱する。
ヒータ線22は、加熱シート20の成形後は、シート部21に埋め込まれている。具体的には、ヒータ線22は、加熱シート20の成形後は、シート部21における凹部13の底面13aに対向する対向面21aに埋め込まれている。このシート部21へのヒータ線22の埋め込みは、断面上でヒータ線22の一部のみである。ヒータ線22の残りの部位は、断面上でシート部21の表面から上方へ露出する。シート部21に埋め込まれるヒータ線22は、シート部21において、ミリ波レーダ装置3によるミリ波の送受信を阻害しない領域や間隔をなすように配置されている。シート部21へのヒータ線22の埋め込みは、例えばプレス成形機(図3参照)を用いた超音波溶着や熱溶着,振動溶着などにより行われる。
次に、図3及び図4を参照して、車両用加熱対象部品1の製造手法の一例について説明する。尚、車両用加熱対象部品1の製造手法は、これに限定されるものではなく他の手法であってもよい。
まず、車両用加熱対象部品1の加熱シート20は、次のように成形される。具体的には、加熱シート20を構成するシート部21が押出成形により、厚さが1.2mm以下となるように成形される(図3(A))。その後、そのシート部21の加熱後にプレス成形機50によりそのシート部21にヒータ線22が埋め込まれることで、加熱シート20が溶着により成形される(図3(B))。そして、プレス成形機50から成形後の加熱シート20が取り出される(図3(C))。
車両用加熱対象部品1は、射出成形機60の雄型61及び雌型62を用いて成形される。雄型61は、成形後の車両用加熱対象部品1の裏面形状に対応した凸面を有するように形成されている。雌型62は、成形後の車両用加熱対象部品1の表面形状に対応した凹面を有するように形成されている。雄型61及び雌型62は、車両用加熱対象部品1の所望外形に合致するキャビティ63(図4(C)参照)が形成された状態に型締めされるように配置される。雄型61及び雌型62のうち少なくとも一方は、相対的に離接する方向に移動可能である。
上記の如く加熱シート20の成形後、その加熱シート20が、雌型62から離れた状態にある雄型61の凸面に載置される(図4(A))。その後、その加熱シート20が、雄型61の凸面に賦形され(図4(B))、雄型61と雌型62とが型締めされる(図4(C))。そして、基材10をなす樹脂材料がキャビティ63に流し込まれて充填されその後に冷却されることで、基材10と加熱シート20とが溶着により一体化した車両用加熱対象部品1のインサート成形が行われる(図4(D))。かかるインサート成形の実施後、雄型61と雌型62との型抜きが行われて、成形後の車両用加熱対象部品1が取り出される。
このように、車両用加熱対象部品1において、基材10と加熱シート20とは、基材10の板壁部11の裏面11bに加熱シート20が配置された状態で成形される。基材10の板壁部11及び加熱シート20のシート部21はそれぞれ、ミリ波透過性に優れた部位である。車両用加熱対象部品1は、ミリ波レーダ装置3に対して電波送信方向の先側に配置される。従って、車両用加熱対象部品1によれば、ミリ波レーダ装置3を車両前方側から透過視認できないように隠すことができると共に、そのミリ波レーダ装置3において送受信されるミリ波を透過させることができる。
また、基材10は、板壁部11の表面11aが車両2のフロントバンパの開口から車外に露出するように配置される。そのうえで、その板壁部11の裏面11bには、加熱シート20が配置される。加熱シート20は、シート部21と、そのシート部21における板壁部11の裏面11b(具体的には、凹部13の底面13a)に対向する対向面21aに埋め込まれたヒータ線22と、を有している。ヒータ線22は、通電により発熱する。
ヒータ線22が発熱すると、基材10が伝熱により加熱される。このため、車両用加熱対象部品1における車外に露出する基材10の表面11aに氷雪が付着した際にも、ヒータ線22から基材10への伝熱によりその基材10の表面11aの氷雪を融かすことができる。従って、加熱シート20が基材10の裏面に配置されていることで、車両用加熱対象部品1のミリ波透過性を確保することができる。
また、基材10と加熱シート20とは、インサート成形による溶着により一体化される。かかる構造においては、基材10と加熱シート20とを接着剤を用いることなく一体化することができる。このため、車両用加熱対象部品1を安価に構成することができると共に、基材10と加熱シート20との間の接着剤の存在に起因してミリ波透過性が損なわれるのを回避することができ、ミリ波透過性を向上させることができる。
また、基材10を温める加熱部材としては、シート状に薄肉に形成されて柔軟性や可撓性を有する加熱シート20が用いられる。このため、上記の如く基材10と加熱シート20とがインサート成形による溶着により一体化される構造においては、加熱シート20を射出成形機60に倣った様々な形状(例えば、湾曲した表面)をなす車両用加熱対象部品1に追従して賦形することができ、これにより、加熱シート20を予備賦形することなく加熱シート20の高い汎用性を確保することができ、車両用加熱対象部品1を成形するうえでコスト低減を図ることができる。
また、加熱シート20は、基材10の裏面11bの凹部13内に配置される。凹部13は、板壁部11の裏面11b全域のうちの一部に形成される。かかる構造においては、基材10の一部が薄肉化することで、基材10の表面11aとその基材10の裏面11bに配置された加熱シート20との距離が短縮されるので、加熱シート20から基材10への伝熱性を高めることができる。
一方、基材10における凹部13が設けられた部位以外の部位(具体的には、板壁部11における支持部12との接続部近傍)は、厚肉に維持される。このため、基材10全体が薄肉に形成される構造に比べて、基材10(特に、板壁部11における支持部12との接続部近傍)の剛性を高めることができる。特に、支持部12は、基材10を車両2のフロントバンパに取り付ける部位であって、弾性を有する部位である。このため、板壁部11における支持部12との接続部近傍が厚肉に維持されることで、車両2のフロントバンパへの車両用加熱対象部品1の取り付け安定性を確保することができる。
従って、車両用加熱対象部品1によれば、基材10の板壁部11の裏面11b全域のうちの一部に形成される凹部13内に加熱シート20が配置されることで、基材10の剛性を損なうことなく加熱シート20から基材10への伝熱性を確保することができる。
ところで、上記の実施形態においては、凹部13の深さと加熱シート20の厚さとが略一致して、加熱シート20がその加熱シート20のすべてが凹部13内に収まるように配置される。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、図5に示す如く、加熱シート20の厚さが凹部13の深さに比して大きく、加熱シート20が、その加熱シート20の一部が凹部13内に収まりかつ残りの部位が凹部13内から加熱シート20の厚さ方向に飛び出すように配置される態様に適用することとしてもよい。
この変形形態の構成においては、上記の実施形態の構成と比較して、加熱シート20の厚さを維持したまま、基材10の凹部13の深さを小さく抑えることができる。凹部13が存在すると、基材10に厚み差が生じ、この厚み差に伴う樹脂収縮差で基材表面に線が表れて意匠性が行われるおそれがある。この基材表面への上記線の表出は、凹部13の深さが小さくなれば生じ難くなる。従って、この変形形態によれば、基材10表面側の意匠性を確保することができる。
また逆に、加熱シート20の厚さが凹部13の深さに比して小さく、加熱シート20のすべてが凹部13内に完全に収まっている態様に適用することとしてもよい。
また、上記の実施形態においては、凹部13が基材10に対して略一定となる深さを有している。しかし本発明はこれに限定されるものではなく、凹部13の深さが徐々に変化する態様(例えば、凹部13の深さが端部から中央部にかけて徐々に小さくなるものや、逆に、凹部13の深さが中央部から端部にかけて徐々に小さくなるもの)に適用することとしてもよい。この変形形態によれば、基材11の表面側における意匠性を損なうことなくその基材11に所望形状の凹部13を形成することができる。また、この変形形態の構造では、凹部13における加熱シート20の収まり度合いやその凹部13内からの飛び出し量が領域位置に応じて変化することとなる。
尚、本発明は、上述した実施形態や変形形態,適用例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能である。
1:車両用加熱対象部品、2:車両、3:ミリ波レーダ装置、10:基材、11:板壁部、13:凹部、20:加熱シート、21:シート部、22:ヒータ線、50:プレス成形機、60:射出成形機、61:雄型、62:雌型、63:キャビティ。

Claims (5)

  1. ミリ波の電波を透過し得る板状の基材と、
    前記基材の裏面に配置されて前記基材を温めるシート状の加熱シートと、
    を備える車両用加熱対象部品であって、
    前記基材は、板状に形成された板壁部と、前記板壁部の裏面全域のうちの一部に凹状に形成された凹部と、を有し、
    前記加熱シートは、前記凹部内に配置されている、車両用加熱対象部品。
  2. 前記基材と前記加熱シートとは、互いに溶着されている、請求項1に記載された車両用加熱対象部品。
  3. 前記加熱シートは、前記凹部に対応した大きさを有してシート状に形成されたシート部と、前記シート部における前記凹部の底面に対向する対向面に埋め込まれたヒータ線と、を有する、請求項1又は2に記載された車両用加熱対象部品。
  4. 前記加熱シートは、0.4mm~1.2mmの範囲内の厚さを有している、請求項1乃至3の何れか一項に記載された車両用加熱対象部品。
  5. 前記電波を送信するミリ波レーダ装置に対して電波送信方向の先側に配置されている、請求項1乃至4の何れか一項に記載された車両用加熱対象部品。
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