JP2022156321A - 化合物、混合物、ポリチオウレタン樹脂、眼鏡レンズ及び化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本開示の一実施形態は、新規化合物、その混合物、これらを用いたポリチオウレタン樹脂、眼鏡レンズ及び新規化合物の製造方法に関する。【解決手段】本開示に係る一実施形態は、式(1):(式中、R1は、それぞれ独立に、炭素数1~5の2価の脂肪族炭化水素基であり、R2は、それぞれ独立に、式(a):(式中、*は結合部位である。)で表される基である。)で表される化合物に関する。【化1】JPEG2022156321000039.jpg30170【選択図】なし
Description
本開示は、化合物、混合物、ポリチオウレタン樹脂、眼鏡レンズ及び化合物の製造方法に関する。
ポリチオール化合物は、各種樹脂を得るための合成原料として用いられている(特許文献1参照)。例えば、ポリチオール化合物とポリイソ(チオ)シアネート化合物との硬化反応により、ポリチオウレタン系樹脂を合成することができる。こうして得られるポリチオウレタン系樹脂は、眼鏡レンズ等の各種光学部材の材料として有用である。
本開示の一実施形態は、新規化合物、その混合物、これらを用いたポリチオウレタン樹脂、眼鏡レンズ及び新規化合物の製造方法に関する。
本開示に係る一実施形態は、
式(1):
(式中、R1は、それぞれ独立に、炭素数1~5の2価の脂肪族炭化水素基であり、
R2は、それぞれ独立に、式(a):
(式中、*は結合部位である。)で表される基である。)で表される化合物に関する。
式(1):
R2は、それぞれ独立に、式(a):
本開示に係る一実施形態は、上述の化合物を2種以上含む、混合物に関する。
本開示に係る一実施形態は、上述の化合物、又は上述の混合物を含むチオール成分と、イソシアナート成分との硬化物である、ポリチオウレタン樹脂に関する。
本開示に係る一実施形態は、ポリチオウレタン樹脂を含むレンズ基材を備える、眼鏡レンズに関する。
本開示に係る一実施形態は、
式(1):
(式中、R1は、それぞれ独立に、炭素数1~5の2価の脂肪族炭化水素基であり、
R2は、それぞれ独立に、式(a):
(式中、*は結合部位である。)で表される基である。)で表される化合物の製造方法であって、
式(2):
(式中、Xは、それぞれ独立に、ハロゲン原子である。)で表される化合物と、式(3):HO-R1-SH(3)(式中、R1は、炭素数1~5の2価の脂肪族炭化水素基である。)で表される化合物とを塩基性物質の存在下で反応させ、式(4):
(式中、Xはハロゲン原子であり、R1及びR2は、上述と同義である。)で表される化合物を得ることと、
前記式(4)で表される化合物と、二硫化二アルカリ金属とを反応させ、式(5):
(式中、R1及びR2は、上述と同義である。)で表される化合物を得ることと、
前記式(5)で表される化合物とチオ尿素とを用いて前記式(1)で表される化合物を得ることと、
を含む化合物の製造方法に関する。
式(1):
R2は、それぞれ独立に、式(a):
式(2):
前記式(4)で表される化合物と、二硫化二アルカリ金属とを反応させ、式(5):
前記式(5)で表される化合物とチオ尿素とを用いて前記式(1)で表される化合物を得ることと、
を含む化合物の製造方法に関する。
本開示の一実施形態によれば、新規化合物、その混合物、これらを用いたポリチオウレタン樹脂、眼鏡レンズ及び新規化合物の製造方法を提供することができる。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本開示に係る実施形態について詳細に説明するが、本開示はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右などの位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
[化合物(1)]
本実施形態に係る化合物(以下、「化合物(1)」ともいう。)は、
式(1):
(式中、R1は、それぞれ独立に、炭素数1~5の2価の脂肪族炭化水素基であり、
R2は、それぞれ独立に、式(a):
(式中、*は結合部位である。)で表される基である。)で表される。
以上の本実施形態によれば、新規物質が提供される。
本実施形態に係る化合物(以下、「化合物(1)」ともいう。)は、
式(1):
R2は、それぞれ独立に、式(a):
以上の本実施形態によれば、新規物質が提供される。
眼鏡レンズなどの用途に用いられるチオウレタン樹脂は、高い屈折率と、高いガラス転移温度を有する、つまり優れた耐熱性を有することが求められる。一般的に1.60以上の高い屈折率を有しながら、優れた耐熱性を有するポリチオウレタン樹脂を得ることは難しい。特許文献1に記載のポリチオールによれば、高い屈折率を有しながら、高い耐熱性を有するポリチオウレタン樹脂が得られる。しかしながら、特許文献1に記載のポリチオールによれば、高い屈折率を有しながら、高いアッベ数を有するチオウレタン樹脂を得ることは難しかった。また、高いアッベ数を得ようとすると、屈折率が低くなり、屈折率を上げようとすると、アッベ数が低くなる又は耐熱性に劣るという問題が生じ、屈折率、アッベ数及び耐熱性の要求特性を同時に満たすことは実現できなかった。
以上の背景から、高い屈折率、高いアッベ数及び優れた耐熱性を有するチオウレタン樹脂が得られる化合物が求められる。これに対して、本実施形態の化合物(1)によれば、イソシアナート成分と組み合わせて使用することで、高いアッベ数及び充分な耐熱性を有するチオウレタン樹脂が得られる。
以上の背景から、高い屈折率、高いアッベ数及び優れた耐熱性を有するチオウレタン樹脂が得られる化合物が求められる。これに対して、本実施形態の化合物(1)によれば、イソシアナート成分と組み合わせて使用することで、高いアッベ数及び充分な耐熱性を有するチオウレタン樹脂が得られる。
R1は、それぞれ独立に、好ましくは炭素数1~3の2価の脂肪族炭化水素基、より好ましくは炭素数2の2価の脂肪族炭化水素基である。R1としては、例えば、メチレン基、エタン-1,2-ジイル基、エタン-1,1-ジイル基、プロパン-1,3-ジイル基、プロパン-1,2-ジイル基、プロパン-1,1-ジイル基、ブタン-1,4-ジイル基、プロパン-1,5-ジイル基が挙げられる。これらの中でも、屈折率を高める観点から、エタン-1,2-ジイル基が好ましい。
[化合物(1)の製造方法]
化合物(1)の製造方法は、特に限定されない。
本実施形態の製造方法は、式(1)で表される化合物の製造方法であって、
式(2):
(式中、Xは、それぞれ独立に、ハロゲン原子である。)で表される化合物(以下、「化合物(2)」ともいう。)と、式(3):HO-R1-SH(3)(式中、R1は、上述と同義である。)で表される化合物(以下、「化合物(3)」ともいう。)とを塩基性物質の存在下で反応させ、式(4):
(式中、Xはハロゲン原子であり、R1及びR2は、上述と同義である。)で表される化合物(以下、「化合物(4)」ともいう。)を得ること(以下、「化合物(4)生成工程」ともいう)と、
式(4)で表される化合物と、二硫化二アルカリ金属とを反応させ、式(5):
(式中、R1及びR2は、上述と同義である。)で表される化合物(以下、「化合物(5)」ともいう。)を得ること(以下、「化合物(5)生成工程」ともいう。)と、
式(5)で表される化合物とチオ尿素とを用いて式(1)で表される化合物を得ること(以下、「化合物(1)生成工程」ともいう。)と、
を含む。
以上の製造方法により、化合物(1)を収率良く得ることができる。
化合物(1)の製造方法は、特に限定されない。
本実施形態の製造方法は、式(1)で表される化合物の製造方法であって、
式(2):
式(4)で表される化合物と、二硫化二アルカリ金属とを反応させ、式(5):
式(5)で表される化合物とチオ尿素とを用いて式(1)で表される化合物を得ること(以下、「化合物(1)生成工程」ともいう。)と、
を含む。
以上の製造方法により、化合物(1)を収率良く得ることができる。
<化合物(4)生成工程>
化合物(4)生成工程では、化合物(2)と、化合物(3)とを塩基性物質の存在下で反応させることで、化合物(4)を得る。
式(2)のXは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。これらの中でも塩素原子が好ましい。化合物(2)としては、例えば、1,2,3-トリクロロプロパン、1,2,3-トリブロモプロパン、1,2,3-トリヨードプロパンが挙げられる。これらの中でも、1,2,3-トリクロロプロパンが好ましい。
化合物(4)生成工程では、化合物(2)と、化合物(3)とを塩基性物質の存在下で反応させることで、化合物(4)を得る。
式(2)のXは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。これらの中でも塩素原子が好ましい。化合物(2)としては、例えば、1,2,3-トリクロロプロパン、1,2,3-トリブロモプロパン、1,2,3-トリヨードプロパンが挙げられる。これらの中でも、1,2,3-トリクロロプロパンが好ましい。
塩基性物質としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属の水酸化物、カリウムtert-ブトキシド等の金属アルコキシドが挙げられる。これらの中でも水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムが好ましい。
式(2)で表される化合物と塩基性物質との混合物に、化合物(3)を滴下することが好ましい。
溶媒を用いてもよく、例えば水を溶媒としても用いることができる。
反応温度は、好ましくは0~100℃であり、より好ましくは10~70℃であり、更に好ましくは25~60℃である。
溶媒を用いてもよく、例えば水を溶媒としても用いることができる。
反応温度は、好ましくは0~100℃であり、より好ましくは10~70℃であり、更に好ましくは25~60℃である。
<化合物(5)生成工程>
化合物(5)生成工程では、化合物(4)と、二硫化二アルカリ金属とを反応させ、化合物(5)を得る。当該反応により、-S-S-のジスルフィド結合が化合物中に導入される。
二硫化二アルカリ金属としては、例えば、二硫化二ナトリウムが挙げられる。
溶媒を用いてもよく、例えば水を溶媒としても用いることができる。
反応温度は、好ましくは0~100℃であり、より好ましくは10~70℃であり、更に好ましくは25~60℃である。
化合物(5)生成工程では、化合物(4)と、二硫化二アルカリ金属とを反応させ、化合物(5)を得る。当該反応により、-S-S-のジスルフィド結合が化合物中に導入される。
二硫化二アルカリ金属としては、例えば、二硫化二ナトリウムが挙げられる。
溶媒を用いてもよく、例えば水を溶媒としても用いることができる。
反応温度は、好ましくは0~100℃であり、より好ましくは10~70℃であり、更に好ましくは25~60℃である。
<化合物(1)生成工程>
化合物(5)生成工程では、化合物(5)とチオ尿素を用いて化合物(1)を得る。当該反応により、水酸基が、メルカプト基に置換される。当該工程では、化合物(5)とチオ尿素を反応させてイソチウロニウム塩を得たのち、塩基性物質を用いて加水分解することで化合物(1)が得られる。
化合物(5)生成工程では、化合物(5)とチオ尿素を用いて化合物(1)を得る。当該反応により、水酸基が、メルカプト基に置換される。当該工程では、化合物(5)とチオ尿素を反応させてイソチウロニウム塩を得たのち、塩基性物質を用いて加水分解することで化合物(1)が得られる。
イソチウロニウム塩を形成する際には、化合物(5)とチオ尿素とを反応させる。その際の反応温度は、好ましくは70~200℃であり、より好ましくは80~150℃であり、更に好ましくは100~120℃である。
加水分解に用いられる塩基性物質の例は、上述の塩基性物質と同様である。塩基性物質による加水分解後、酸性物質で中和してもよい。
[混合物(1)]
化合物(1)は、混合物として用いられてもよい。
本実施形態の混合物(以下、「混合物(1)」ともいう。)は、式(1)で表される化合物を2種以上含む。本実施形態の混合物(1)によっても、イソシアナート成分と組み合わせて使用することで、高いアッベ数及び充分な耐熱性を有するポリチオウレタン樹脂が得られる。
化合物(1)は、混合物として用いられてもよい。
本実施形態の混合物(以下、「混合物(1)」ともいう。)は、式(1)で表される化合物を2種以上含む。本実施形態の混合物(1)によっても、イソシアナート成分と組み合わせて使用することで、高いアッベ数及び充分な耐熱性を有するポリチオウレタン樹脂が得られる。
式(1a)で表される化合物、式(1b)で表される化合物及び式(1c)で表される化合物の合計含有量は、混合物の合計質量に対して、好ましくは80質量%以上であり、好ましくは90質量%以上であり、好ましくは99質量%以上である。当該合計含有量は、その上限は特に限定されないが、例えば100質量%以下である。
式(1a-1)で表される化合物、式(1b-1)で表される化合物及び式(1c-1)で表される化合物の合計含有量は、混合物の合計質量に対して、好ましくは80質量%以上であり、好ましくは90質量%以上であり、好ましくは99質量%以上である。当該合計含有量は、その上限は特に限定されないが、例えば100質量%以下である。
混合物(1)は、例えば上述の化合物(1)の製造方法により得られる。
[ポリチオウレタン樹脂]
化合物(1)、及び混合物(1)は、例えばポリチオウレタン樹脂のモノマー成分として用いられる。
本実施形態に係るポリチオウレタン樹脂は、化合物(1)又は混合物(1)を含有するチオール成分と、イソシアナート成分との硬化物である。
化合物(1)、及び混合物(1)は、例えばポリチオウレタン樹脂のモノマー成分として用いられる。
本実施形態に係るポリチオウレタン樹脂は、化合物(1)又は混合物(1)を含有するチオール成分と、イソシアナート成分との硬化物である。
(チオール成分)
化合物(1)又は混合物(1)の量は、チオール成分中、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上であり、そして、100質量%以下である。
化合物(1)又は混合物(1)の量は、チオール成分中、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上であり、そして、100質量%以下である。
チオール成分として、他のチオールを含んでいてもよい。他のチオールとしては、例えば、ポリオール化合物とメルカプト基含有カルボン酸化合物とのエステル化合物、直鎖又は分岐の脂肪族ポリチオール化合物(ただし化合物(1)を除く)、脂環構造を有するポリチオール化合物、芳香族ポリチオール化合物が挙げられる。
ポリオール化合物とメルカプト基含有カルボン酸化合物とのエステル化合物において、ポリオール化合物としては、分子内に2個以上の水酸基を有する化合物が挙げられる。
ポリオール化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロパンジオール、プロパントリオール、ブタンジオール、トリメチロールプロパン、ビス(2-ヒドロキシエチル)ジスルフィド、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールが挙げられる。
メルカプト基含有カルボン酸化合物としては、例えば、チオグリコール酸、メルカプトプロピオン酸、チオ乳酸化合物、チオサリチル酸が挙げられる。
ポリオール化合物とメルカプト基含有カルボン酸化合物とのエステル化合物としては、例えば、エチレングリコールビス(2-メルカプトアセテート)、エチレングリコールビス(3-メルカプトプロピオネート)、ジエチレングリコールビス(2-メルカプトアセテート)、ジエチレングリコールビス(3-メルカプトプロピオネート)、1,4-ブタンジオールビス(2-メルカプトアセテート)、1,4-ブタンジオールビス(3-メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2-メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2-メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(2-メルカプトアセテート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3-メルカプトプロピオネート)が挙げられる。
ポリオール化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロパンジオール、プロパントリオール、ブタンジオール、トリメチロールプロパン、ビス(2-ヒドロキシエチル)ジスルフィド、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールが挙げられる。
メルカプト基含有カルボン酸化合物としては、例えば、チオグリコール酸、メルカプトプロピオン酸、チオ乳酸化合物、チオサリチル酸が挙げられる。
ポリオール化合物とメルカプト基含有カルボン酸化合物とのエステル化合物としては、例えば、エチレングリコールビス(2-メルカプトアセテート)、エチレングリコールビス(3-メルカプトプロピオネート)、ジエチレングリコールビス(2-メルカプトアセテート)、ジエチレングリコールビス(3-メルカプトプロピオネート)、1,4-ブタンジオールビス(2-メルカプトアセテート)、1,4-ブタンジオールビス(3-メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2-メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2-メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(2-メルカプトアセテート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3-メルカプトプロピオネート)が挙げられる。
直鎖又は分岐の脂肪族ポリチオール化合物としては、例えば、1,2-エタンジチオール、1,1-プロパンジチオール、1,2-プロパンジチオール、1,3-プロパンジチオール、2,2-プロパンジチオール、1,6-ヘキサンジチオール、1,2,3-プロパントリチオール、2,2-ジメチルプロパン-1,3-ジチオール、3,4-ジメチルオキシブタン-1,2-ジチオール、2,3-ジメルカプト-1-プロパノール、1,2-ジメルカプトプロピルメチルエーテル、2,3-ジメルカプトプロピルメチルエーテル、2-(2-メルカプトエチルチオ)プロパン-1,3-ジチオール、2,2-ビス(メルカプトメチル)-1,3-プロパンジチオール、ビス(メルカプトメチルチオ)メタン、トリス(メルカプトメチルチオ)メタン、ビス(2-メルカプトエチルチオ)メタン、1,2-ビス(メルカプトメチルチオ)エタン、1,2-ビス(2-メルカプトエチルチオ)エタン、1,3-ビス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,3-ビス(2-メルカプトエチルチオ)プロパン、1,1,2,2-テトラキス(メルカプトエチルチオ)エタン、1,1,3,3-テトラキス(メルカプトエチルチオ)プロパン、3-メルカプトメチル-1,5-ジメルカプト-2,4-ジチアペンタン、テトラキス(メルカプトエチルチオ)プロパン、ビス(2-メルカプトエチル)エーテル、ビス(2-メルカプトエチル)スルフィド、ビス(2-メルカプトエチル)ジスルフィド、1,2-ビス(2-メルカプトエチルチオ)-3-メルカプトプロパン、4,7-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオール、4,8-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオール、5,7-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオールが挙げられる。
脂環構造を有するポリチオール化合物としては、例えば、1,1-シクロヘキサンジチオール、1,2-シクロヘキサンジチオール、メチルシクロヘキサンジチオール、ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、2-(2,2-ビス(メルカプトメチルチオ)エチル)-1,3-ジチエタン、2,5-ビス(メルカプトメチル)-1,4-ジチアン、4,8-ビス(メルカプトメチル)-1,3-ジチアンが挙げられる。
芳香族ポリチオール化合物としては、例えば、1,3-ジメルカプトベンゼン、1,4-ジメルカプトベンゼン、1,3-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3-ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,4-ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,3,5-トリメルカプトベンゼン、1,3,5-トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3,5-トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、4,4’-ジメルカプトビフェニル、4,4’-ジメルカプトビベンジル、2,5-トルエンジチオール、1,5-ナフタレンジチオール、2,6-ナフタレンジチオール、2,7-ナフタレンジチオール、2,4-ジメチルベンゼン-1,3-ジチオール、4,5-ジメチルベンゼン-1,3-ジチオール、9,10-アントラセンジメタンチオール、1,3-ジ(p-メチルオキシフェニル)プロパン-2,2-ジチオール、1,3-ジフェニルプロパン-2,2-ジチオール、フェニルメタン-1,1-ジチオール、2,4
-ジ(p-メルカプトフェニル)ペンタンが挙げられる。
これらは、1種又は2種以上を用いてもよい。
-ジ(p-メルカプトフェニル)ペンタンが挙げられる。
これらは、1種又は2種以上を用いてもよい。
(イソシアナート成分)
イソシアナート成分としては、例えば、芳香環を有するポリイソシアナート化合物、脂環式ポリイソシアナート化合物、直鎖又は分岐鎖の脂肪族ポリイソシアナート化合物が挙げられる。
イソシアナート成分としては、例えば、芳香環を有するポリイソシアナート化合物、脂環式ポリイソシアナート化合物、直鎖又は分岐鎖の脂肪族ポリイソシアナート化合物が挙げられる。
芳香環を有するポリイソシアナート化合物としては、例えば、ジイソシアナトベンゼン、2,4-トリレンジイソシアナート、2,6-トリレンジイソシアナート、エチルフェニレンジイソシアナート、イソプロピルフェニレンジイソシアナート、ジメチルフェニレンジイソシアナート、ジエチルフェニレンジイソシアナート、ジイソプロピルフェニレンジイソシアナート、トリメチルベンゼントリイソシアナート、ベンゼントリイソシアナート、ビフェニルジイソシアナート、トルイジンジイソシアナート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアナート、4,4’-メチレンビス(2-メチルフェニルイソシアナート)、ビベンジル-4,4’-ジイソシアナート、ビス(イソシアナトフェニル)エチレン、1,3-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン、1,4-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン、1,3-ビス(イソシアナトエチル)ベンゼン、ビス(イソシアナトプロピル)ベンゼン、α,α,α’,α’-テトラメチルキシリレンジイソシアナート、ビス(イソシアナトブチル)ベンゼン、ビス(イソシアナトメチル)ナフタレン、ビス(イソシアナトメチルフェニル)エーテル、2-イソシアナトフェニル-4-イソシアナトフェニルスルフィド、ビス(4-イソシアナトフェニル)スルフィド、ビス(4-イソシアナトメチルフェニル)スルフィド、ビス(4-イソシアナトフェニル)ジスルフィド、ビス(2-メチル-5-イソシアナトフェニル)ジスルフィド、ビス(3-メチル-5-イソシアナトフェニル)ジスルフィド、ビス(3-メチル-6-イソシアナトフェニル)ジスルフィド、ビス(4-メチル-5-イソシアナトフェニル)ジスルフィド、ビス(3-メチルオキシ-4-イソシアナトフェニル)ジスルフィド、ビス(4-メチルオキシ-3-イソシアナトフェニル)ジスルフィドが挙げられる。
脂環式ポリイソシアナート化合物としては、例えば、1,3-ジイソシアナトシクロヘキサン、イソホロンジイソシアナート、1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジイソシアナート、2,5-ビス(イソシアナトメチル)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6-ビス(イソシアナトメチル)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,5-ジイソシアナト-1,4-ジチアン、2,5-ビス(イソシアナトメチル)-1,4-ジチアン、4,5-ジイソシアナト-1,3-ジチオラン、4,5-ビス(イソシアナトメチル)-1,3-ジチオラン、4,5-ビス(イソシアナトメチル)-2-メチル-1,3-ジチオランが挙げられる。
直鎖又は分岐の脂肪族ポリイソシアナート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアナート、2,2-ジメチルペンタンジイソシアナート、2,2,4-トリメチルヘキサンジイソシアナート、ブテンジイソシアナート、1,3-ブタジエン-1,4-ジイソシアナート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート、1,6,11-ウンデカントリイソシアナート、1,3,6-ヘキサメチレントリイソシアナート、1,8-ジイソシアナト-4-イソシアナトメチルオクタン、ビス(イソシアナトエチル)カーボネート、ビス(イソシアナトエチル)エーテル、リジンジイソシアナトメチルエステル、リジントリイソシアナート、ビス(イソシアナトメチル)スルフィド、ビス(イソシアナトエチル)スルフィド、ビス(イソシアナトプロピル)スルフィド、ビス(イソシアナトヘキシル)スルフィド、ビス(イソシアナトメチル)スルホン、ビス(イソシアナトメチル)ジスルフィド、ビス(イソシアナトエチル)ジスルフィド、ビス(イソシアナトプロピル)ジスルフィド、ビス(イソシアナトメチルチオ)メタン、ビス(イソシアナトエチルチオ)メタン、ビス(イソシアナトメチルチオ)エタン、ビス(イソシアナトエチルチオ)エタン、1,5-ジイソシアナト-2-イソシアナトメチル-3-ペンタン、1,2,3-トリス(イソシアナトメチルチオ)プロパン、1,2,3-トリス(イソシアナトエチルチオ)プロパン、3,5-ジチア-1,2,6,7-ヘプタンテトライソシアナート、2,6-ジイソシアナトメチル-3,5-ジチア-1,7-ヘプタンジイソシアナート、2,5-ジイソシアナトメチルチオフェン、4-イソシアナトエチルチオ-2,6-ジチア-1,8-オクタンジイソシアナート、1,2-ジイソチオシアナトエタン、1,6-ジイソチオシアナトヘキサンが挙げられる。
これらは、1種又は2種以上を用いてもよい。
これらは、1種又は2種以上を用いてもよい。
イソシアナート成分は、好ましくは、ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン、トリレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、及びペンタメチレンジイソシアナートからなる群より選ばれる少なくとも1種(以下、「好適イソシアナート化合物」ともいう)を含み、より好ましくは、ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン、トリレンジイソシアナート、及びジフェニルメタンジイソシアナートからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む。
ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタンは、例えば、2,5-ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン及び2,6-ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタンからなる群から選ばれる1種以上が挙げられ、好ましくは2,5-ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン及び2,6-ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタンの混合物である。
ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンとしては、例えば、1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン及び1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンが挙げられる。これらの中でも、1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンが好ましい。
ビス(イソシアナトメチル)ベンゼンとしては、例えば、1,3-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン及び1,4-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼンが挙げられる。これらの中でも、1,3-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼンが好ましい。
トリレンジイソシアナートとしては、例えば、2,4-トリレンジイソシアナート及び2,6-トリレンジイソシアナートが挙げられる。これらの中でも2,4-トリレンジイソシアナートが好ましい。
ジフェニルメタンジイソシアナートとしては、例えば、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアナートが挙げられる。
ジシクロヘキシルメタンジイソシアナートとしては、例えば、ジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジイソシアナートが挙げられる。
ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタンは、例えば、2,5-ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン及び2,6-ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタンからなる群から選ばれる1種以上が挙げられ、好ましくは2,5-ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン及び2,6-ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタンの混合物である。
ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンとしては、例えば、1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン及び1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンが挙げられる。これらの中でも、1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンが好ましい。
ビス(イソシアナトメチル)ベンゼンとしては、例えば、1,3-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン及び1,4-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼンが挙げられる。これらの中でも、1,3-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼンが好ましい。
トリレンジイソシアナートとしては、例えば、2,4-トリレンジイソシアナート及び2,6-トリレンジイソシアナートが挙げられる。これらの中でも2,4-トリレンジイソシアナートが好ましい。
ジフェニルメタンジイソシアナートとしては、例えば、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアナートが挙げられる。
ジシクロヘキシルメタンジイソシアナートとしては、例えば、ジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジイソシアナートが挙げられる。
イソシアナート成分中、上述の「好適イソシアナート化合物」の含有量は、好ましくは80質量%以上であり、より好ましくは90質量%以上であり、さらに好ましくは95質量%以上100質量%以下である。
チオール成分のメルカプト基と、イソシアナート成分のイソシアナト基の当量比(メルカプト基/イソシアナト基)は、好ましくは40/60以上、より好ましくは43/57以上、更に好ましくは45/55以上であり、そして、好ましくは60/40以下、より好ましくは55/45以下、更に好ましくは53/47以下である。
イソシアナート成分及びチオール成分の硬化には、重合触媒を用いてもよい。
重合触媒としては、例えば、スズ化合物、含窒素化合物が挙げられる。
スズ化合物としては、例えば、アルキルスズ化合物、アルキルスズハライド化合物が挙げられる。
アルキルスズ化合物としては、例えば、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレートが挙げられる。
アルキルスズハライド化合物としては、例えば、ジブチルスズジクロライド、ジメチルスズジクロライド、モノメチルスズトリクロライド、トリメチルスズクロライド、トリブチルスズクロライド、トリブチルスズフロライド、ジメチルスズジブロマイドが挙げられる。
これらの中でも、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジクロライド、ジメチルスズジクロライドが好ましく、ジメチルスズジクロライドがより好ましい。
重合触媒としては、例えば、スズ化合物、含窒素化合物が挙げられる。
スズ化合物としては、例えば、アルキルスズ化合物、アルキルスズハライド化合物が挙げられる。
アルキルスズ化合物としては、例えば、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレートが挙げられる。
アルキルスズハライド化合物としては、例えば、ジブチルスズジクロライド、ジメチルスズジクロライド、モノメチルスズトリクロライド、トリメチルスズクロライド、トリブチルスズクロライド、トリブチルスズフロライド、ジメチルスズジブロマイドが挙げられる。
これらの中でも、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジクロライド、ジメチルスズジクロライドが好ましく、ジメチルスズジクロライドがより好ましい。
含窒素化合物としては、例えば、3級アミン、4級アンモニウム塩、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物が挙げられる。3級アミンは、好ましくはヒンダードアミンである。
3級アミンとしては、例えば、トリエチルアミン、トリ-n-プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ-n-ブチルアミン、トリイソブチルアミン、N,N-ジメチルベンジルアミン、N-メチルモルホリン、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ビス(2-ジメチルアミノエチル)エーテル、N-メチルモルホリン、N,N'-ジメチルピペラジン、N,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)が挙げられる。
ヒンダードアミンとしては、例えば、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジノール、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ヒドロキシエチル-4-ピペリジノール、メチル-1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルセバケート、メチル-1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルセバケートとビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケートとの混合物、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-1-(オクチルオキシ)-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)[[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ブタン-1,2,3,4-テトラカルボキシレートが挙げられる。
4級アンモニウム塩としては、例えば、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドが挙げられる。
イミダゾール系化合物としては、例えば、イミダゾール、1-メチル-2-メルカプト-1H-イミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、ベンジルメチルイミダゾール、2-エチル-4-イミダゾールが挙げられる。
ピラゾール系化合物としては、例えば、ピラゾール、3,5-ジメチルピラゾールが挙げられる。
これらの中でも、ヒンダードアミン等の3級アミン、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物が好ましく、イミダゾール系化合物がより好ましく、1-メチル-2-メルカプト-1H-イミダゾールが更に好ましい。
イミダゾール系化合物としては、例えば、イミダゾール、1-メチル-2-メルカプト-1H-イミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、ベンジルメチルイミダゾール、2-エチル-4-イミダゾールが挙げられる。
ピラゾール系化合物としては、例えば、ピラゾール、3,5-ジメチルピラゾールが挙げられる。
これらの中でも、ヒンダードアミン等の3級アミン、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物が好ましく、イミダゾール系化合物がより好ましく、1-メチル-2-メルカプト-1H-イミダゾールが更に好ましい。
重合触媒の使用量は、イソシアナート成分及びチオール成分の合計量100質量部に対して、好ましくは0.001~2質量部、より好ましくは0.005~1質量部、更に好ましくは0.007~0.5質量部である。
[眼鏡レンズ]
本実施形態のポリチオウレタン樹脂は、例えば、眼鏡レンズ用のレンズ基材に用いられる。
本実施形態に係る眼鏡レンズは、本実施形態のポリチオウレタン樹脂を含むレンズ基材を備える。
本実施形態のポリチオウレタン樹脂は、例えば、眼鏡レンズ用のレンズ基材に用いられる。
本実施形態に係る眼鏡レンズは、本実施形態のポリチオウレタン樹脂を含むレンズ基材を備える。
<レンズ基材>
レンズ基材は、好ましくはポリチオウレタン樹脂を90質量%以上含有し、より好ましくは95質量%以上、さらに好ましくは99質量%以上含有する。
レンズ基材は、好ましくはポリチオウレタン樹脂を90質量%以上含有し、より好ましくは95質量%以上、さらに好ましくは99質量%以上含有する。
レンズ基材は、ポリチオウレタン樹脂のほかに、離型剤、着色剤、抗酸化剤、着色防止剤、蛍光増白剤等のその他の添加剤を含んでいてもよい。これらは、1種又は2種以上を用いてもよい。
レンズ基材としては、フィニッシュレンズ、セミフィニッシュレンズのいずれであってもよい。レンズ基材の表面形状は特に限定されず、平面、凸面、凹面等のいずれであってもよい。レンズ基材は、単焦点レンズ用、多焦点レンズ用、累進屈折力レンズ用等のいずれの用途であってもよい。例えば、一例として、累進屈折力レンズについては、通常、近用部領域(近用部)及び累進部領域(中間領域)が、前述の下方領域に含まれ、遠用部領域(遠用部)が上方領域に含まれる。レンズ基材としては、通常無色のものが使用されるが、透明性を損なわない範囲で着色したものを使用することもできる。
レンズ基材の屈折率neは、好ましくは1.60以上である。レンズ基材の屈折率neは、その上限は特に限定されないが、例えば1.80以下であってもよい。
〔レンズ基材の製造方法〕
レンズ基材は、特に限定されないが、例えば、
イソシアナート成分、チオール成分及び重合触媒を含む重合性組成物を硬化させることと
硬化後の樹脂をアニール処理することと、
を含む製造方法により得られる。
レンズ基材は、特に限定されないが、例えば、
イソシアナート成分、チオール成分及び重合触媒を含む重合性組成物を硬化させることと
硬化後の樹脂をアニール処理することと、
を含む製造方法により得られる。
重合は、注型重合法であることが好ましい。レンズ基材は、例えば、重合性組成物を、ガラス又は金属製のモールドと、テープ又はガスケットとを組み合わせたモールド型に注入して重合を行うことで得られる。
重合条件は、重合性組成物に応じて、適宜設定することができる。重合開始温度は、好ましくは0℃以上、より好ましくは10℃以上であり、好ましくは50℃以下、より好ましくは40℃以下である。重合開始温度から昇温し、その後、加熱して硬化形成することが好ましい。例えば、昇温最高温度は、通常110℃以上130℃以下である。
重合終了後、レンズ基材を離型して、アニール処理を行ってもよい。アニール処理の温度は、好ましくは100~150℃である。
本実施形態に係る眼鏡レンズは、ハードコート層、下地層、及び反射防止層からなる群から選ばれる少なくとも1種の層を備えていてもよい。
以下、本実施形態を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。以下に記載の操作及び評価は特記しない限り、大気中室温下(20~25℃程度)で行った。
<レンズの屈折率及びアッベ数>
精密屈折率計「KPR-2000型」(カルニュー光学工業株式会社製)を用いて、20℃でF’線(488.0nm)、C’線(643.9nm)、e線(546.1nm)で眼鏡レンズの屈折率を測定した。そして、下記の式からアッベ数を算出した。
アッベ数νe=(ne-1)/(nF’-nC’)
neはe線で測定した屈折率であり、nF’はF’線で測定した屈折率であり、nC’はC’線で測定した屈折率である。
精密屈折率計「KPR-2000型」(カルニュー光学工業株式会社製)を用いて、20℃でF’線(488.0nm)、C’線(643.9nm)、e線(546.1nm)で眼鏡レンズの屈折率を測定した。そして、下記の式からアッベ数を算出した。
アッベ数νe=(ne-1)/(nF’-nC’)
neはe線で測定した屈折率であり、nF’はF’線で測定した屈折率であり、nC’はC’線で測定した屈折率である。
<耐熱性の評価>
リガク(株)製TAS100TMAペネトレーション法(試験片厚3mm、ピン径0.5mm、加重10g、昇温速度10℃/min)にて熱変形開始温度を測定した。
リガク(株)製TAS100TMAペネトレーション法(試験片厚3mm、ピン径0.5mm、加重10g、昇温速度10℃/min)にて熱変形開始温度を測定した。
<実施例A1>
1,2,3-トリクロロプロパン147.4gと30質量%水酸化ナトリウム水溶液266.6gの混合液に、2-メルカプトエタノールを内温40℃で1時間かけて滴下し、滴下後に40℃で1時間保持した。
次に、この液にあらかじめ二硫化二ナトリウム55.1gを純水100gに溶解した水溶液を、内温40-45℃で1時間かけて滴下し、1時間かけて反応させた。
次に、上記反応液に36質量%塩酸水溶液354.6g(3.5モル)とチオ尿素190.3g(2.5モル)を加えて内温を110℃まで昇温させ、9時間加熱撹拌を行った。
次に、室温まで冷却後、30質量%水酸化ナトリウム水溶液300gを徐々に加え、滴下後、内温60℃で5時間反応させた。
その後室温まで冷却し、この液に36質量%塩酸水溶液253g(2.5モル)を徐々に加え、内温30℃で滴下後1時間撹拌した。この液にトルエンを加え、室温で1時間撹拌した。
有機層を分液し、その有機層を純水100gで3回洗浄した。洗浄後、有機層をロータリーエバポレータにてトルエンを留去し、フィルターで濾別し、式(1a-1)で表される化合物、式(1b-1)で表される化合物、及び式(1c-1)で表される化合物を含む混合物373.7g(収率72%、透明)を得た。
1,2,3-トリクロロプロパン147.4gと30質量%水酸化ナトリウム水溶液266.6gの混合液に、2-メルカプトエタノールを内温40℃で1時間かけて滴下し、滴下後に40℃で1時間保持した。
次に、この液にあらかじめ二硫化二ナトリウム55.1gを純水100gに溶解した水溶液を、内温40-45℃で1時間かけて滴下し、1時間かけて反応させた。
次に、上記反応液に36質量%塩酸水溶液354.6g(3.5モル)とチオ尿素190.3g(2.5モル)を加えて内温を110℃まで昇温させ、9時間加熱撹拌を行った。
次に、室温まで冷却後、30質量%水酸化ナトリウム水溶液300gを徐々に加え、滴下後、内温60℃で5時間反応させた。
その後室温まで冷却し、この液に36質量%塩酸水溶液253g(2.5モル)を徐々に加え、内温30℃で滴下後1時間撹拌した。この液にトルエンを加え、室温で1時間撹拌した。
有機層を分液し、その有機層を純水100gで3回洗浄した。洗浄後、有機層をロータリーエバポレータにてトルエンを留去し、フィルターで濾別し、式(1a-1)で表される化合物、式(1b-1)で表される化合物、及び式(1c-1)で表される化合物を含む混合物373.7g(収率72%、透明)を得た。
<実施例B1>
1,3-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン49.0質量部、硬化触媒としてジメチル錫ジクロライド0.01質量部、紫外線吸収剤「シーソーブ701」(商品名、シプロ化成株式会社製)0.50質量部、離型剤としてブトキシエチルアシッドフォスフェート「JP―506H」(商品名、城北化学工業株式会社製)0.10質量部を加えて、を混合、溶解させた。
更に、実施例A1の混合物51.0質量部を添加混合した。
600Paにて1時間脱泡した後、孔径5.0μmのポリプロピレンフィルターにてろ過を行った。
続いて、直径75mm,厚さ1.8mm、0.00Dのレンズ形状を有するガラスモールドとガスケットからなる成型型に注入した。
重合性組成物が注入されたガラス型は、重合炉に投入し、15℃から120℃まで24時間かけて重合させた。
重合終了後、重合炉から成型型を取り出し、離型して硬化物(レンズ基材)を得た。得られたレンズ基材を更に炉内温度120℃のアニール炉において3時間アニールを行った。得られたレンズ基材の屈折率、アッベ数、耐熱性を測定した。
1,3-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン49.0質量部、硬化触媒としてジメチル錫ジクロライド0.01質量部、紫外線吸収剤「シーソーブ701」(商品名、シプロ化成株式会社製)0.50質量部、離型剤としてブトキシエチルアシッドフォスフェート「JP―506H」(商品名、城北化学工業株式会社製)0.10質量部を加えて、を混合、溶解させた。
更に、実施例A1の混合物51.0質量部を添加混合した。
600Paにて1時間脱泡した後、孔径5.0μmのポリプロピレンフィルターにてろ過を行った。
続いて、直径75mm,厚さ1.8mm、0.00Dのレンズ形状を有するガラスモールドとガスケットからなる成型型に注入した。
重合性組成物が注入されたガラス型は、重合炉に投入し、15℃から120℃まで24時間かけて重合させた。
重合終了後、重合炉から成型型を取り出し、離型して硬化物(レンズ基材)を得た。得られたレンズ基材を更に炉内温度120℃のアニール炉において3時間アニールを行った。得られたレンズ基材の屈折率、アッベ数、耐熱性を測定した。
<比較例B1>
1,3-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン50.6質量部、硬化触媒としてジメチル錫ジクロライド0.02質量部、紫外線吸収剤「シーソーブ701」(商品名、シプロ化成株式会社製)0.50質量部、離型剤としてブトキシエチルアシッドフォスフェート「JP-506H」(商品名、城北化学工業株式会社製)0.10質量部を加えて、を混合、溶解させた。
更に、4,7-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオール、4,8-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオール、及び5,7-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオールの混合物49.4質量部を添加混合した。
600Paにて1時間脱泡した後、孔径5.0μmのポリプロピレンフィルターにてろ過を行った。続いて、直径75mm、厚さ1.8mm、0.00Dのレンズ形状を有するガラスモールドとガスケットからなる成型型に注入した。
重合性組成物が注入されたガラス型は、重合炉に投入し、15℃から120℃まで24時間かけて重合させた。重合終了後、重合炉から成型型を取り出し、離型して硬化物(レンズ基材)を得た。得られたレンズ基材を更に炉内温度120℃のアニール炉において3時間アニールを行った。得られたレンズ基材の屈折率、アッベ数、耐熱性を測定した。
1,3-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン50.6質量部、硬化触媒としてジメチル錫ジクロライド0.02質量部、紫外線吸収剤「シーソーブ701」(商品名、シプロ化成株式会社製)0.50質量部、離型剤としてブトキシエチルアシッドフォスフェート「JP-506H」(商品名、城北化学工業株式会社製)0.10質量部を加えて、を混合、溶解させた。
更に、4,7-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオール、4,8-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオール、及び5,7-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオールの混合物49.4質量部を添加混合した。
600Paにて1時間脱泡した後、孔径5.0μmのポリプロピレンフィルターにてろ過を行った。続いて、直径75mm、厚さ1.8mm、0.00Dのレンズ形状を有するガラスモールドとガスケットからなる成型型に注入した。
重合性組成物が注入されたガラス型は、重合炉に投入し、15℃から120℃まで24時間かけて重合させた。重合終了後、重合炉から成型型を取り出し、離型して硬化物(レンズ基材)を得た。得られたレンズ基材を更に炉内温度120℃のアニール炉において3時間アニールを行った。得られたレンズ基材の屈折率、アッベ数、耐熱性を測定した。
<実施例B2>
トリレンジイシソアネート40.1質量部、硬化触媒としてジメチル錫ジクロライド0.01質量部、紫外線吸収剤「シーソーブ701」(商品名、シプロ化成株式会社製)0.50質量部、離型剤としてブトキシエチルアシッドフォスフェート「JP-506H」(商品名、城北化学工業株式会社製)0.10質量部を加えて、を混合、溶解させた。
更に、実施例A1の混合物59.9質量部を添加混合した。
600Paにて1時間脱泡した後、孔径5.0μmのポリプロピレンフィルターにてろ過を行った。
続いて、直径75mm、厚さ1.8mm、0.00Dのレンズ形状を有するガラスモールドとガスケットからなる成型型に注入した。
重合性組成物が注入されたガラス型は、重合炉に投入し、15℃から120℃まで24時間かけて重合させた。
重合終了後、重合炉から成型型を取り出し、離型して硬化物(レンズ基材)を得た。得られたレンズ基材を更に炉内温度120℃のアニール炉において3時間アニールを行った。得られたレンズ基材の屈折率、アッベ数、耐熱性を測定した。
トリレンジイシソアネート40.1質量部、硬化触媒としてジメチル錫ジクロライド0.01質量部、紫外線吸収剤「シーソーブ701」(商品名、シプロ化成株式会社製)0.50質量部、離型剤としてブトキシエチルアシッドフォスフェート「JP-506H」(商品名、城北化学工業株式会社製)0.10質量部を加えて、を混合、溶解させた。
更に、実施例A1の混合物59.9質量部を添加混合した。
600Paにて1時間脱泡した後、孔径5.0μmのポリプロピレンフィルターにてろ過を行った。
続いて、直径75mm、厚さ1.8mm、0.00Dのレンズ形状を有するガラスモールドとガスケットからなる成型型に注入した。
重合性組成物が注入されたガラス型は、重合炉に投入し、15℃から120℃まで24時間かけて重合させた。
重合終了後、重合炉から成型型を取り出し、離型して硬化物(レンズ基材)を得た。得られたレンズ基材を更に炉内温度120℃のアニール炉において3時間アニールを行った。得られたレンズ基材の屈折率、アッベ数、耐熱性を測定した。
<比較例B2>
トリレンジイシソアネート48.6質量部、硬化触媒としてジメチル錫ジクロライド0.01質量部、紫外線吸収剤「シーソーブ701」(商品名、シプロ化成株式会社製)0.50質量部、離型剤としてブトキシエチルアシッドフォスフェート「JP-506H」(商品名、城北化学工業株式会社製)0.10質量部を加えて、を混合、溶解させた。
更に、4,7-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオール、4,8-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオール、及び5,7-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオールの混合物51.4質量部を添加混合した。
600Paにて1時間脱泡した後、孔径5.0μmのポリプロピレンフィルターにてろ過を行った。
続いて、直径75mm、厚さ1.8mm、0.00Dのレンズ形状を有するガラスモールドとガスケットからなる成型型に注入した。
重合性組成物が注入されたガラス型は、重合炉に投入し、15℃から120℃まで24時間かけて重合させた。
重合終了後、重合炉から成型型を取り出し、離型して硬化物(レンズ基材)を得た。得られたレンズ基材を更に炉内温度120℃のアニール炉において3時間アニールを行った。得られたレンズ基材の屈折率、アッベ数、耐熱性を測定した。
トリレンジイシソアネート48.6質量部、硬化触媒としてジメチル錫ジクロライド0.01質量部、紫外線吸収剤「シーソーブ701」(商品名、シプロ化成株式会社製)0.50質量部、離型剤としてブトキシエチルアシッドフォスフェート「JP-506H」(商品名、城北化学工業株式会社製)0.10質量部を加えて、を混合、溶解させた。
更に、4,7-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオール、4,8-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオール、及び5,7-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオールの混合物51.4質量部を添加混合した。
600Paにて1時間脱泡した後、孔径5.0μmのポリプロピレンフィルターにてろ過を行った。
続いて、直径75mm、厚さ1.8mm、0.00Dのレンズ形状を有するガラスモールドとガスケットからなる成型型に注入した。
重合性組成物が注入されたガラス型は、重合炉に投入し、15℃から120℃まで24時間かけて重合させた。
重合終了後、重合炉から成型型を取り出し、離型して硬化物(レンズ基材)を得た。得られたレンズ基材を更に炉内温度120℃のアニール炉において3時間アニールを行った。得られたレンズ基材の屈折率、アッベ数、耐熱性を測定した。
<実施例B3>
ジフェニルメタンジイソシアナート49.0質量部、硬化触媒としてジメチル錫ジクロライド0.01質量部、紫外線吸収剤「シーソーブ701」(商品名、シプロ化成株式会社製)0.50質量部、離型剤としてブトキシエチルアシッドフォスフェート「JP-506H」(商品名、城北化学工業株式会社製)0.10質量部を加えて、を混合、溶解させた。
更に、実施例A1の混合物51.0質量部を添加混合した。
600Paにて1時間脱泡した後、孔径5.0μmのポリプロピレンフィルターにてろ過を行った。
続いて、直径75mm、厚さ1.8mm、0.00Dのレンズ形状を有するガラスモールドとガスケットからなる成型型に注入した。
重合性組成物が注入されたガラス型は、重合炉に投入し、15℃から120℃まで24時間かけて重合させた。
重合終了後、重合炉から成型型を取り出し、離型して硬化物(レンズ基材)を得た。得られたレンズ基材を更に炉内温度120℃のアニール炉において3時間アニールを行った。得られたレンズ基材の屈折率、アッベ数、耐熱性を測定した。
ジフェニルメタンジイソシアナート49.0質量部、硬化触媒としてジメチル錫ジクロライド0.01質量部、紫外線吸収剤「シーソーブ701」(商品名、シプロ化成株式会社製)0.50質量部、離型剤としてブトキシエチルアシッドフォスフェート「JP-506H」(商品名、城北化学工業株式会社製)0.10質量部を加えて、を混合、溶解させた。
更に、実施例A1の混合物51.0質量部を添加混合した。
600Paにて1時間脱泡した後、孔径5.0μmのポリプロピレンフィルターにてろ過を行った。
続いて、直径75mm、厚さ1.8mm、0.00Dのレンズ形状を有するガラスモールドとガスケットからなる成型型に注入した。
重合性組成物が注入されたガラス型は、重合炉に投入し、15℃から120℃まで24時間かけて重合させた。
重合終了後、重合炉から成型型を取り出し、離型して硬化物(レンズ基材)を得た。得られたレンズ基材を更に炉内温度120℃のアニール炉において3時間アニールを行った。得られたレンズ基材の屈折率、アッベ数、耐熱性を測定した。
<比較例B3>
ジフェニルメタンジイソシアナート57.6質量部、硬化触媒としてジメチル錫ジクロライド0.01質量部、紫外線吸収剤「シーソーブ701」(商品名、シプロ化成株式会社製)0.50質量部、離型剤としてブトキシエチルアシッドフォスフェート「JP-506H」(商品名、城北化学工業株式会社製)0.10質量部を加えて、を混合、溶解させた。
更に、4,7-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオール、4,8-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオール、及び5,7-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオールの混合物42.4質量部を添加混合した。
600Paにて1時間脱泡した後、孔径5.0μmのポリプロピレンフィルターにてろ過を行った。
続いて、直径75mm、厚さ1.8mm、0.00Dのレンズ形状を有するガラスモールドとガスケットからなる成型型に注入した。
重合性組成物が注入されたガラス型は、重合炉に投入し、15℃から120℃まで24時間かけて重合させた。
重合終了後、重合炉から成型型を取り出し、離型して硬化物(レンズ基材)を得た。得られたレンズ基材を更に炉内温度120℃のアニール炉において3時間アニールを行った。得られたレンズ基材の屈折率、アッベ数、耐熱性を測定した。
ジフェニルメタンジイソシアナート57.6質量部、硬化触媒としてジメチル錫ジクロライド0.01質量部、紫外線吸収剤「シーソーブ701」(商品名、シプロ化成株式会社製)0.50質量部、離型剤としてブトキシエチルアシッドフォスフェート「JP-506H」(商品名、城北化学工業株式会社製)0.10質量部を加えて、を混合、溶解させた。
更に、4,7-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオール、4,8-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオール、及び5,7-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオールの混合物42.4質量部を添加混合した。
600Paにて1時間脱泡した後、孔径5.0μmのポリプロピレンフィルターにてろ過を行った。
続いて、直径75mm、厚さ1.8mm、0.00Dのレンズ形状を有するガラスモールドとガスケットからなる成型型に注入した。
重合性組成物が注入されたガラス型は、重合炉に投入し、15℃から120℃まで24時間かけて重合させた。
重合終了後、重合炉から成型型を取り出し、離型して硬化物(レンズ基材)を得た。得られたレンズ基材を更に炉内温度120℃のアニール炉において3時間アニールを行った。得られたレンズ基材の屈折率、アッベ数、耐熱性を測定した。
表中の略語は、以下のとおりである。
A1:1,3-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン
A2:トリレンジイシソアネート
A3:ジフェニルメタンジイソシアナート
B1:実施例A1の混合物
B2:4,7-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオール、4,8-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオール、及び5,7-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオールの混合物
A1:1,3-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン
A2:トリレンジイシソアネート
A3:ジフェニルメタンジイソシアナート
B1:実施例A1の混合物
B2:4,7-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオール、4,8-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオール、及び5,7-ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン-1,11-ジチオールの混合物
実施例B1及び比較例B1の対比によれば、同一のイソシアナート成分を用いると、比較例B1で用いたチオール成分と比較して、高いアッベ数を示すことがわかる。また、実施例B1及び比較例B1を耐熱性の観点から対比すると、比較例B1と比較して若干劣る結果であるものの優れた耐熱性を有することが分かった。
実施例B2及び比較例B2の対比によれば、同一のイソシアナート成分を用いると、比較例B2で用いたチオール成分と比較して、高いアッベ数を示すことがわかる。また、実施例B2及び比較例B2を耐熱性の観点から対比すると、比較例B2と比較して若干劣る結果であるものの優れた耐熱性を有することが分かった。
実施例B3及び比較例B3の対比によれば、同一のイソシアナート成分を用いると、比較例B3で用いたチオール成分と比較して、高いアッベ数を示すことがわかる。また、実施例B3及び比較例B3を耐熱性の観点から対比すると、比較例B3と比較して若干劣る結果であるものの優れた耐熱性を有することが分かった。
以上、実施例B1~B3の結果から、いずれのイソシアナート成分と組み合わせて使用したとしても、本実施形態に係る化合物によれば、高い屈折率、高いアッベ数及び優れた耐熱性を有するポリチオウレタン樹脂が得られることがわかる。
Claims (11)
- 請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物を2種以上含む、混合物。
- 請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物、又は請求項4~6のいずれか一項に記載の混合物を含むチオール成分と、イソシアナート成分との硬化物である、ポリチオウレタン樹脂。
- 前記イソシアナート成分が、ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン、トリレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、及びペンタメチレンジイソシアナートからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項7に記載のポリチオウレタン樹脂。
- 前記イソシアナート成分が、ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン、トリレンジイソシアナート、及びジフェニルメタンジイソシアナートからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項8に記載のポリチオウレタン樹脂。
- 請求項7~9のいずれか一項に記載のポリチオウレタン樹脂を含むレンズ基材を備える、眼鏡レンズ。
- 式(1):
R2は、それぞれ独立に、式(a):
式(2):
前記式(4)で表される化合物と、二硫化二アルカリ金属とを反応させ、式(5):
前記式(5)で表される化合物とチオ尿素とを用いて前記式(1)で表される化合物を得ることと、
を含む化合物の製造方法。
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