JP2022156301A - 換気装置及び換気設備 - Google Patents
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Abstract
Description
本開示は、屋外に設置される換気装置において、天板に関して、雨水が浸入しにくい構造を提供することを目的とする。
ケーシングを備え、
前記ケーシングは、前記換気装置が設置された状態において、
前記ケーシングの上面を成し、前記ダクトが接続される通気口を有する天板と、
前記通気口を形成する縁の部分であって上方へ突出している突出部と、
前記突出部に接続される下端部、及び、前記ダクトと互いに差し込まれた関係となる筒状部を有する継手部と、を備えている。
この場合、立ち上げ部の基端の折り曲げ、及び、立ち上げ部から接続部への折り曲げがあることにより、突出部を含む上面全体の強度が向上する。
この場合、接続部に鍔部が締結されることにより、接続箇所は、天板の表面より、その垂直方向に高くなり、雨水が換気装置内に浸入することを抑制できる。
この場合、鍔部に沿って雨水が流れ落ちる。
前記ダクトの直径が100mmであれば、少なくとも1mm、
前記ダクトの直径が150mmであれば、少なくとも5mm、
前記ダクトの直径が200mmであれば、少なくとも7mm、そして、
前記ダクトの直径が250mmであれば、少なくとも10mm、を確保する。要するに、突出する高さ寸法が大きいほど、大きな荷重に耐えられる。
前記ケーシングは、前記換気装置が設置された状態において、
前記ケーシングの上面を成し、前記ダクトが接続される通気口を有する天板と、
前記通気口を形成する縁の部分であって上方へ突出している突出部と、
前記突出部に接続される下端部、及び、前記ダクトと互いに差し込まれた関係となる筒状部を有する継手部と、を備えている。
以下、添付図面を参照しつつ、本開示の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本開示の一実施形態に係る換気装置の斜視図である。
なお、以下の説明において、上、下、前、後、左、及び右という記載は、図1~図3にこれらの用語とともに示された矢印に従っている。特に、図1において、矢印Xが示す第1方向を左右方向、矢印Yが示す第2方向を前後方向、矢印Zが示す第3方向を上下(鉛直)方向としている。ただし、これらの記載は一例にすぎず、例えば、第1方向Xを前後方向、第2方向Yを左右方向と読み替えてもよい。
ケーシング2内には、換気装置本体10が収容されている。本実施形態の換気装置本体10は、従来、屋内の天井裏や壁面に設置して用いられていた屋内設置型の換気装置が用いられている。本開示の換気装置1は、屋内設置型の換気装置を屋外仕様のケーシング2内に収容することで、屋外設置型の換気装置1を構成したものである。屋内設置型の換気装置は、屋外設置型の換気装置のように雨に晒されることはないため、防水性がそれほど考慮されていない。そこで、本開示の換気装置1は、防水性に優れたケーシング2内に屋内設置型の換気装置を収容することで、屋外への設置を可能にしている。もっとも、本開示の換気装置1は、屋内設置型の換気装置をベースにしたものに限らず屋外設置型専用に設計された換気装置であってもよい。
換気装置本体10は、直方体形状に形成された箱型の内ケーシング13を有する。内ケーシング13は、実質的に、後述する給気ファン42、排気ファン43、及び全熱交換器41を収容するための収容スペースSを形成する(図3参照)。内ケーシング13は、底板13e、天板13f、右側板13a、左側板13b、前側板13c、後側板13dを有する。底板13e及び天板13fは、平面視で長方形状に形成され、上下方向に間隔をあけて対向して配置されている。底板13e及び天板13fの4辺が、それぞれ左右側板13b,13a及び前後側板13c,13dによって接続されている。
図3は、換気装置の内部を概略的に示す正面図である。図4は、図3のA-A線断面図である。図5は、図3のB-B線断面図である。
内ケーシング13の天板13fに取り付けられた筒体14a,17aの先端開口は、それぞれケーシング2の主還気取入口2r及び主給気口2sに連通している。内ケーシング13の右側板13aには、電装品ユニット27が設けられているため、当該右側板13aとケーシング2の右側板2aとの間には、互いに対向する他の側板同士の間隔よりも広い間隔Tが形成されている。なお、このような間隔Tは、互いに対向する他の側板同士の間に形成されていてもよい。
図6は、全熱交換器の斜視図である。
本実施形態における全熱交換器41は、第1の空気流F1と、第2の空気流F2とがほぼ直交して通過するように構成された直交型の全熱交換器である。この全熱交換器41は、仕切板41aと、隔壁板41bとを有している。仕切板41aと隔壁板41bとは適宜の接着剤により交互に積層されている。全熱交換器41は、全体としてほぼ四角柱形状に形成されている。
隔壁板41bは、ほぼ三角形状の断面が連続して形成された波板状に形成されている。隔壁板41bは、隣り合う2枚の仕切板41aの間に空気の通路を形成する。隔壁板41bは、仕切板41aと隔壁板41bとの積層方向において1枚ごとに90度角度を変えて積層されている。これにより、1枚の仕切板41aを挟んでその両側に、第1の空気流F1を通すための排気側通路41cと第2の空気流F2を通すための給気側通路41dとが互いに直交して形成される。排気側通路41cを流れる空気と、給気側通路41dを流れる空気とは、伝熱性及び透湿性を有する仕切板41aを介して顕熱及び潜熱の交換(全熱交換)が行われるようになっている。
図3~図5に示すように、内ケーシング13の内部は、全熱交換器41によって屋内側(内ケーシング13内の上側)と屋外側(内ケーシング13内の下側)との2つの領域に区画されている。図3及び図5に示すように、内ケーシング13内には、全熱交換器41よりも第1の空気流F1の上流側に上流側排気風路46aが形成され、全熱交換器41よりも第1の空気流F1の下流側に下流側排気風路46bが形成されている。上流側排気風路46aと下流側排気風路46bとによって、屋内と屋外とを全熱交換器41を経由して連通させる排気風路46が構成される。
図2に示すように、全熱交換器41は、内ケーシング13から側方(白抜き矢印の方向)に取出し可能である。本実施形態の全熱交換器41は、右側板13aから突出する部分41eを有し、この部分41eに把手41fが設けられている。そして、作業者が把手41fを手に持ち、白抜き矢印方向に全熱交換器41を引っ張ることによって、内ケーシング13から全熱交換器41を取り出すことができる。図2には、全熱交換器41の側方(取出方向)への投影域であって、全熱交換器41を内ケーシング13から取り出したときに全熱交換器41が通過する空間領域が符号Kで示されている。
以下、本開示における天板2f及び継手部3の構造について、詳細に説明する。
図1を参照して、上記のように構成された換気装置1は、ダクト60の荷重が天板2fにかかっている。天板2fは、厚さが例えば0.8mmの亜鉛メッキ鋼板に塗装を施したものである。このような天板2fは、仮に後述の構造を採用しなかったとすれば、ダクト60の荷重を受けて若干下方へ撓む場合がある。ダクト60の周りで下方への撓みが生じると、天板2fに雨水がたまり易くなる。たまった雨水は、継手部3の根元から主換気取入口2r及び主給気口2sへ徐々に浸入し、ケーシング2の内部へ浸入する。このような雨水の浸入を抑制するため、天板2f及び継手部3に、以下の構造を採用する。
図7は、第1実施例に係る天板2f及び継手部3の斜視図である。図8は、図7に示す天板2f等を、裏返して見た斜視図である。天板2fは、平面視すると長方形であり、長方形の4辺が下方に折れ曲がるように成形された、蓋のような形状である。図1における右側板2a、左側板2b、前側板2c及び後側板2dのそれぞれの上端部は、天板2fの内側に入るように構成される。このような構成により、天板2fは、ケーシング2の屋根の役割をしている。
図10は、第2実施例に係る天板2f及びその上にある部材の構成を示す断面図である。斜視図は省略するが、突出部2pと継手部3の形態が第1実施形態と少し異なる以外は、同様の天板2fである。
図11は、第3実施例に係る天板2f及びその上にある部材の構成を示す断面図である。斜視図は省略するが、突出部2pと継手部3の形態が第1実施形態と少し異なる以外は、同様の天板2fである。
図12は、第4実施例に係る天板2f及びその上にある部材の構成を示す断面図である。斜視図は省略するが、天板2fが傾斜している点、及び、突出部2pの形態が第1実施形態と少し異なる以外は、同様の天板2fである。なお、天板2fの傾斜は、図示している傾斜角度よりも緩くてもよい。
以上の開示は、特に天板2f及び継手部3の構造に関して、以下のように一般化して表現することができる。
開示したのは、屋外に設置され、ダクト60を介して室内の換気を行う換気装置1である。換気装置1は、ケーシング2を備えている。ケーシング2は、換気装置1が設置された状態において、ケーシング2の上面を成し、ダクト60が接続される通気口2xを有する天板2fと、通気口2xを形成する縁の部分であって上方へ突出している突出部2pと、突出部2pに接続される下端部3f、及び、ダクト60と互いに差し込まれた関係となる筒状部3cを有する継手部3と、を備えている。
この場合、接続部2p2を用いて、突出部2pと継手部3とを互いに接続することができる。立ち上げ部2p1の基端の折り曲げ、及び、立ち上げ部2p1から接続部2p2への折り曲げがあることにより、突出部2pを含む上面全体の強度が向上する。立ち上げ部2p1と接続部2p2とは共に環状であることにより、ダクト60の荷重に抗する曲げ応力が分散し、このことも、突出部2pを含む上面全体の強度の向上に寄与する。
この場合、接続部2p2に鍔部の下端部3fが締結されることにより、突出部2pと継手部3とは互いに接続される。接続箇所は、天板2fの表面より、その垂直方向に高くなり、雨水が通気口2xから換気装置内に浸入することを抑制できる。従って、接続箇所での水の浸入を抑制することができる。
この場合、鍔部である下端部3fに沿って雨水が流れ落ちるので、雨水が通気口2xから換気装置内に浸入することを、より確実に抑制できる。
主給気口2s及び主還気取入口2rが共に同様の突出部2pを有することにより、給気用及び還気用の一対のダクト60の荷重がそれぞれに対応する突出部2pにかかった場合にも、上面の撓み変形を抑制することができる。
ダクト60の直径が100mmであれば、少なくとも1mm、
ダクト60の直径が150mmであれば、少なくとも5mm、
ダクト60の直径が200mmであれば、少なくとも7mm、
ダクト60の直径が250mmであれば、少なくとも10mm、
を確保することが好ましい。要するに、突出する高さ寸法が大きいほど、大きな荷重に耐えられる。ダクトの直径に応じて、このような高さを確保することで、天板2fに必要な機械的強度が得られる。
以上、実施形態について説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
上記実施形態における主還気取入口2r及び主給気口2sは、単なる開口であるが、これらに網を張ってもよい。設置作業中に、不注意でネジ等の小さな物が換気装置1内に落下する場合があり、この場合、回収に時間がかかる。網を張ることで、このような面倒な事態を回避することができる。
Claims (7)
- 屋外に設置され、ダクト(60)を介して室内の換気を行う換気装置(1)であって、
ケーシング(2)を備え、
前記ケーシング(2)は、前記換気装置(1)が設置された状態において、
前記ケーシング(2)の上面を成し、前記ダクト(60)が接続される通気口(2x)を有する天板(2f)と、
前記通気口(2x)を形成する縁の部分であって上方へ突出している突出部(2p)と、
前記突出部(2p)に接続される下端部(3f)、及び、前記ダクト(60)と互いに差し込まれた関係となる筒状部(3c)を有する継手部(3)と、
を備えている換気装置。 - 前記突出部(2p)は、
前記天板(2f)から上方へ延びる環状の立ち上げ部(2p1)と、
前記立ち上げ部(2p1)の上端から径方向内方へ延び、前記継手部(3)の前記下端部(3f)が接続される環状の接続部(2p2)と、
を有する請求項1に記載の換気装置。 - 前記ダクト(60)は筒状であり、
前記継手部(3)は、前記ダクト(60)の管端部に入り込む前記筒状部(3c)と、前記下端部(3f)としての環状の鍔部とを有し、
前記鍔部が前記接続部(2p2)と互いに締結されている、請求項2に記載の換気装置。 - 前記接続部(2p2)は前記通気口(2x)の中心に向かってすぼむように上向き傾斜する円錐面形状であり、前記下端部(3f)は当該円錐面形状に沿う形状である請求項3に記載の換気装置。
- 前記通気口(2x)は、給気用のダクト(60)と連通する給気口(2s)、又は、還気用のダクト(60)と連通する還気取入口(2r)である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の換気装置。
- 前記突出部(2p)が前記天板(2f)の表面から上方に突出する高さは、
前記ダクト(60)の直径が100mmであれば、少なくとも1mm、
前記ダクト(60)の直径が150mmであれば、少なくとも5mm、
前記ダクト(60)の直径が200mmであれば、少なくとも7mm、
前記ダクト(60)の直径が250mmであれば、少なくとも10mm、
を確保する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の換気装置。 - 屋外に設置され、ケーシング(2)を備える換気装置(1)と、
屋外に露出し、前記換気装置(1)と室内空間とを互いに連通させる給気用及び還気用の、一対の金属製のダクト(60)と、を備え、
前記ケーシング(2)は、前記換気装置(1)が設置された状態において、
前記ケーシング(2)の上面を成し、前記ダクト(60)が接続される通気口(2x)を有する天板(2f)と、
前記通気口(2x)を形成する縁の部分であって上方へ突出している突出部(2p)と、
前記突出部(2p)に接続される下端部(3f)、及び、前記ダクト(60)と互いに差し込まれた関係となる筒状部(3c)を有する継手部(3)と、
を備えている換気設備。
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