JP2022155432A - 化粧シートおよび化粧材 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた触感を付与するとともに、艶を低減した化粧シートを提供する。【解決手段】化粧シートは、意匠を表示する意匠層40と、意匠層と積層された盛上層50と、を含む。盛上層は、意匠層の一部の領域と重なる領域に設けられた盛上部55を含む。盛上部は、バインダー樹脂60、樹脂粒子61及び無機粒子62を含む。樹脂粒子の平均粒子径は、無機粒子の平均粒子径より大きい。盛上部は、無機粒子が突出することにより形成された凸部56を含む。【選択図】図2

Description

本発明は、化粧シート及び化粧材に関する。
各種の部材に、装飾を目的として化粧シートが貼り合わせられる。各種の部材として、家具及び建具等の内装材及び外装材;建築物の壁の表面;床、天井等の室内空間表面;腰壁、廻縁、鴨居等の造作部材の表面;建築物の外壁、屋根、戸袋、軒天井等の室外表面;柵、塀等の屋外構造物表面;窓枠、扉枠、扉、間仕切等の建具の室内表面又は室外部分の表面;箪笥、戸棚等の家具の表面;自動車、鉄道車両、船舶、航空機等の乗物の内部表面又は外部表面;各種家電製品、事務用機器等の表面などが例示される。
化粧シートの基本的な層構成は、基材上に、意匠層、表面保護層を有する層構成である。この化粧シートは、触感に乏しい。この化粧シートは、突板等の天然木材の触感を付与できない。特許文献1~3は、触感を付与し得る化粧シートを提案している。
特開2019-217740号公報 特開2004-262105号公報 特開2005-212237号公報
特許文献1に記載された化粧シートは、エンボス加工により形成された凹凸形状を表面に有する。特許文献1の化粧シートは、表面の凹凸形状によって触感を付与できる。
特許文献2に記載された化粧シートは、基材と、特定の第1表面保護層と、平均粒子径10~30μmの合成樹脂ビーズを含む第2表面保護層と、を有している。第2表面保護層の表面に突出した合成樹脂ビーズを除く部分の平均膜厚は、3~6μmである。特許文献2に記載された化粧シートは、所定の触感を付与できるが、艶を低減できない。化粧シートの艶が高くなると、天然木材等の自然物の外観を表現することが難しくなる。
特許文献1~3に記載された従来の化粧シートは、優れた触感を付与することと艶を下げることとを両立できない。本開示は、化粧シートに優れた触感を付与するとともに、化粧シートの艶を下げることを目的とする。
本開示の一実施の形態において、化粧シートは、
意匠を表示する意匠層と、
前記意匠層と積層された盛上層と、を備え、
前記盛上層は、前記意匠層の一部の領域と重なる領域に設けられた盛上部を含み、
前記盛上部は、バインダー樹脂、樹脂粒子及び無機粒子を含み、
前記樹脂粒子の平均粒子径は、前記無機粒子の平均粒子径より大きく、
前記盛上部は、前記無機粒子が突出することにより形成された凸部を含む。
本開示の一実施の形態において、化粧シートは、
基材上の少なくとも一部の領域に盛上部を有する化粧シートであって、
前記盛上部は、バインダー樹脂、樹脂粒子及び無機粒子を含み、
前記盛上部の厚みが部分的に異なる。
本開示によれば、化粧シートに優れた触感を付与でき且つ化粧シートの艶を下げることができる。
本開示の一実施形態を説明する図であって、化粧材及び化粧シートの一例を示す平面図である。 図1に示された化粧シートを拡大して示す平面図である。 図1に示された化粧シートの縦断面図である。 図1に示された化粧シートを、図3よりも拡大して示す縦断面図である。
以下、図面を参照して本開示の一実施の形態について説明する。本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
方向の関係を図面間で明確にするため、いくつかの図面には、共通する符号を付した矢印により共通する第1方向D1、第2方向D2、第3方向D3を示している。矢印の先端側が、各方向の第1側となる。図面の紙面に垂直な方向に沿って紙面から手前に向かう矢印を、図1に示すように、円の中に点を設けた記号により示した。図示された例において、第3方向D3は、化粧シート20の法線方向である。図示された平坦な化粧シート20は、第1方向Dおよび第2方向D2に広がっている。第1方向Dおよび第2方向D2は、第3方向D3に直交している。第1方向Dおよび第2方向D2は、互いに直交している。
〔化粧シートおよび化粧材〕
化粧シート20は、意匠層40及び盛上層50を含む。意匠層40は意匠を表示する。図1に示された意匠層40は、木の表面の模様を有している。盛上層50は、意匠層40の一部の領域に重なる領域に設けられた盛上部55を含む。盛上部55は、バインダー樹脂60、樹脂粒子61および無機粒子62を含む。樹脂粒子61の平均粒子径は、無機粒子62の平均粒子径よりも大きい。
一実施の形態において、化粧シート20には、優れた触感および低艶の両方を実現するための工夫がなされている。具体的な構成として、化粧シートは、図2~図4に示された構成を有してもよい。盛上部55は、無機粒子62が突出することにより形成された凸部56を含んでもよい。図4に示された例において、無機粒子62Aおよび無機粒子62Bの間に凹部57が形成されている。この凹部57における最低厚みTAとなる位置より、無機粒子62Aの頂部は、第3方向D3における第1側に突出している。
本実施の形態によれば、盛上部55の一部分の厚みを、樹脂粒子61の平均粒子径に応じた厚みにできる、また、盛上部55の他の一部分の厚みを、無機粒子62の粒子径に応じた厚みにできる。結果として、図3に示すように、化粧シート20は、盛上部55が設けられていない領域RXと、盛上部55の樹脂粒子61が突出した領域RZと、盛上部55の無機粒子62によって厚みが設定される領域RYと、を含む。化粧シート20は、この三つの領域RX,RY,RZにおいて、互いに異なる高さを有する。そして、化粧シート20に触れた場合、領域RZにおいて樹脂粒子61から強い触感が付与される。また、無機粒子62によって厚みが規定される領域RYにおいて、無機粒子62の存在に起因した強い触感が付与される。加えて、図2及び図4に示すように、領域RYには、凸部56の頂部が、分散している。分散した凸部56の頂部によって、複雑な触感を表現できる。これらにより、豊かな表現で強い触感を付与できる。
さらに、無機粒子62の表面は艶が低減される。無機粒子62によって厚みが規定される領域RYでは、無機粒子62がバインダー樹脂60から突出してバインダー樹脂60から露出する。或いは、無機粒子62が、盛上部55の表面近傍に位置する。したがって、盛上部55の艶を十分に低減できる。
以上のようにして、化粧シート20に優れた触感を付与でき且つ化粧シート20の艶を低減できる。すなわち、種々の触感を強調して付与することができるとともに、艶が低減される。したがって、この化粧シート20によれば、人工的な印象を弱めて、自然な風合いを創出できる。
図3に示すように、化粧材100は、支持材15および化粧シート20を含んでもよい。支持材15は、化粧シート20の被着体である。支持材15は、化粧シート20を用いて意匠性を付与される。支持材15として、杉、檜、松、ラワン等の各種木材からなる木材単板、木材合板、パーティクルボード、MDF(中密度繊維板)、集成材等の木質繊維板等の板材や立体形状物品等として用いられる木質部材;鉄、アルミニウム等の板材や鋼板、立体形状物品、あるいはシート等として用いられる金属部材;ガラス、陶磁器等のセラミックス、石膏等の非セメント窯業系材料、ALC(軽量気泡コンクリート)板等の非陶磁器窯業系材料等の板材や立体形状物品等として用いられる窯業部材;アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ABS(アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体)樹脂、フェノール樹脂、塩化ビニル系樹脂、セルロース樹脂、ゴム等の板材、立体形状物品、あるいはシート等として用いられる樹脂部材等が例示される。
上述したように、化粧シート20は、意匠層40を含む。図1に示された意匠層40は木の表面の模様を有する。図1に示された化粧シート20は木の表面を表現する。化粧シート20によって表現される木は、特に制限されない。化粧シート20によって表現される木は、杉、檜、胡桃、松及び桜等の木の木肌でもよい。また、図3および図4に示すように、化粧シート20は基材30を含んでもよい。以下、化粧シート20の各構成要素について更に詳述する。
<基材>
基材は、フィルム、シート及び板等の平板状でもよいフィルム、シート及び板は、相対的に厚みの薄いものから順にフィルム、シート及び板と呼称される場合が多いが、本明細書においては、特に断りのない限り、これら3者を区別しない。
基材の材料として、樹脂、金属、非金属無機材料、繊維質材料及び木質系材料等が例示される、基材の材料は、用途に応じて適宜選択され得る。
基材は単層でもよい。基材は、上記材料からなる層を2層以上積層して有してもよい。基材が2以上の層の積層体である場合、異種材料の層を2層以上積層し、各層の材料の有する諸性能を互いに補完してもよい。2層以上積層してなる基材の例として、以下のA~Jが例示される。
(A)樹脂と木質系材料との積層
(B)樹脂と金属との積層
(C)樹脂と繊維質材料との積層
(D)樹脂と非金属無機材料との積層
(E)樹脂1と樹脂2との積層
(F)金属と木質系材料との積層
(G)金属と非金属無機材料との積層
(H)金属と繊維質材料との積層
(I)金属1と金属2との積層
(J)非金属無機材料と繊維質材料との積層
上記Eにおいて、樹脂1と樹脂2とは互いに別種の樹脂でもよい。例えば、樹脂1がオレフィン樹脂でよく、樹脂2がアクリル樹脂でもよい。上記Hにおいて、金属1と金属2とは互いに別種の金属でもよい。例えば、金属1が銅でもよく、金属2がクロムでもよい。
基材が上記A~Jのような積層体である場合は、積層体の各構成層の層間に、接着力を強化するための層(接着剤層等)を有してもよい。
基材に用いる樹脂として、各種の合成樹脂又は天然樹脂が例示される。合成樹脂として、熱可塑性樹脂及び硬化性樹脂組成物の硬化物が例示される。
熱可塑性樹脂として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、アイオノマー、各種オレフィン系熱可塑性エラストマー等のオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合等の塩化ビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、エチレングリコール-テレフタル酸-イソフタル酸共重合体、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等のポリエステル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル-(メタ)アクリル酸ブチル共重合体等のアクリル樹脂、ナイロン6又はナイロン66等で代表されるポリアミド樹脂、三酢酸セルロース、セロファン、セルロイド等のセルロース系樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル-スチレン共重合体、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS)等のスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール、エチレン-酢酸ビニル共重合、エチレン-ビニルアルコール共重合、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂及びポリイミド樹脂等が例示される。
硬化性樹脂組成物として、後述する艶消層で例示する熱硬化性樹脂組成物及び電離放射線硬化性樹脂組成物が挙げられる。
天然樹脂として、天然ゴム、松脂及び琥珀等が例示される。
基材に用いられる金属として、例えば、アルミニウム又はジュラルミン等のアルミニウムを含む合金、鉄又は炭素鋼、ステンレス鋼等の鉄を含む合金、銅又は真鍮、青銅等の銅を含む合金、金、銀、クロム、ニッケル、コバルト、錫、チタニウム等が例示される。金属基材は、これらの金属をめっきされためっき層を含んでもよい。
基材に用いられる非金属無機材料として、例えば、セメント、ALC(軽量気泡コンクリート)、石膏、珪酸カルシウム、木片セメント等の非セラミック系窯業系材料、陶磁器、土器、硝子、琺瑯等のセラミック系窯業系材料、石灰岩、大理石、花崗岩、安山岩等の天然石等が例示される。
基材に用いられる繊維質材料として、例えば、薄葉紙、クラフト紙、上質紙、和紙、チタン紙、リンター紙、硫酸紙、パラフィン紙、パーチメント紙、グラシン紙、壁紙用裏打紙、板紙及び石膏ボード用原紙等の紙;絹、木綿、麻、ポリエステル樹脂繊維、アクリル樹脂繊維、硝子繊維、炭素繊維等の繊維からなる織布又は不織布;が例示される。紙は、紙基材の繊維間強度を上げたり、紙基材の毛羽立ちを防止したりするために、更に、アクリル樹脂、スチレンブタジエンゴム、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂を添加されてもよい。樹脂を添加した紙として、例えば、紙間強化紙、樹脂含浸紙等が例示される。
繊維質材料層に樹脂層を積層したとして基材として、壁紙用裏打紙の表面に、塩化ビニル樹脂層、オレフィン樹脂層、アクリル樹脂層等の樹脂層を積層した壁紙原反等が例示される。
木質系材料の基材として、杉、檜、松、欅、楢、樫、胡桃、ラワン、チーク、ゴムの木等の木材からなる木材基材が例示される。木材基材は、板状であってもよい。木材基材は、突板、単板、合板、集成材、パーティクルボード、繊維板等でもよい。
基材は、必要に応じて、添加剤を含んでもよい。基材を構成する材料が樹脂の場合、添加剤として、炭酸カルシウム、クレーなどの無機充填剤、水酸化マグネシウムなどの難燃剤、酸化防止剤、滑剤、発泡剤、紫外線吸収剤、光安定剤等が例示される。添加剤の含有量は、加工特性等を阻害しない範囲であれば特に制限されない添加剤の含有量は、要求特性等に応じて適宜設定される。
基材の形状及び寸法は、特に制限されない。基材の形状及び寸法は、用途及び所望の諸性能と加工適性に応じて適宜選択され得る。
基材が、フィルム、シート及び板の平板状の場合、基材の厚みは特に制限はない。厚みは、一般的には、製造加工適性、機械的強度、使用取扱性、及び経済性の観点から、10μm以上10cm以下程度でもよい。基材がフィルム又はシートである場合、基材の厚みは20μm以上300μm以下程度でもよい。基材が板である場合、基材の厚みは1mm以上2cm以下程度でもよい。
基材と、化粧シートや化粧材を構成する他層との密着性の向上のため、基材の片面又は両面が、酸化法、凹凸化法等の物理的表面処理、又は化学的表面処理等の表面処理を施されてもよい。酸化法として、例えばコロナ放電処理、クロム酸化処理、火炎処理、熱風処理、オゾン-紫外線処理法等が例示される。凹凸化法として、サンドブラスト法、溶剤処理法等が例示される。これらの表面処理は、基材の種類に応じて適宜選択される。一般には、コロナ放電処理法が、表面処理の効果及び操作性等の面から好ましい。
《意匠層》
化粧シート20は、意匠性を向上させるために、意匠層40を含んでもよい。意匠層40の耐候性を高める観点から、意匠層40は基材30の近くに配置されてもよい。意匠層40は、基材30と盛上層50との間に配置されてもよい。基材30と盛上層50との間に後述するプライマー層を有する場合、意匠層40は、基材30とプライマー層との間に位置してもよい。基材30は化粧シート20の全領域に位置してもよいし、化粧シート20の一部領域のみに位置してもよい。
意匠層40としては、インキをベタ塗りしてなる着色層;インキを模様として印刷してなる絵柄層;金属薄膜;等が例示される。
意匠層40により表現する絵柄(模様)としては、木材板表面の年輪や導管溝等の木目模様;大理石、花崗岩等の石板表面の石目模様;布帛表面の布目模様;皮革表面の皮シボ模様;目地溝を含むタイル貼り模様;目地溝を含む煉瓦積模様;砂目模様;梨地模様;互いに平行な方向に伸びる凹條部及び凸條部を複数配列させてなる模様(いわゆる「万線状凹凸模様」又は「光線彫模様」);幾何学模様、文字、図形、水玉及び花柄等の抽象柄模様;等が例示される。
着色層及び絵柄層に用いられるインキは、バインダー樹脂に顔料、染料等の着色剤、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤、紫外線吸収剤、光安定剤等を適宜混合したインキでもよい。
着色層及び絵柄層のバインダー樹脂は、特に制限されない。着色層及び絵柄層のバインダー樹脂は、例えば、ウレタン樹脂、アクリルポリオール樹脂、アクリル樹脂、エステル樹脂、アミド樹脂、ブチラール樹脂、スチレン樹脂、ウレタン-アクリル共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル-アクリル共重合体樹脂、塩素化プロピレン樹脂、ニトロセルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂等の樹脂が挙げられる。また、1液硬化型樹脂、イソシアネート化合物等の硬化剤を伴う2液硬化型樹脂など、種々のタイプの樹脂でもよい。
着色剤は、特に制限されない。着色剤として、カーボンブラック(墨)、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青、コバルトブルー等の無機顔料;キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、ニッケルアゾ錯体、フタロシアニンブルー、アゾメチンアゾブラック等の有機顔料又は染料;アルミニウム、真鍮等の鱗片状箔片からなる金属顔料;二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の鱗片状箔片からなる真珠光沢(パール)顔料;等が例示される。
着色剤の含有量は、特に制限されない。着色材の含有量は、装飾層の絵柄、色合い及び濃度、並びに着色剤の材料に応じて調整されてもよい。すなわち、着色剤の含有量は、前述した要素を考慮して、適切な量を自由に選択され得る。着色剤の含有量は、一例として、例えば着色層及び絵柄層を構成する樹脂100質量部に対して、20質量部以上500質量部以下でもよく、50質量部以上300質量部以下でもよく、70質量部以上200質量部以下でもよい。
着色層及び絵柄層は、紫外線吸収剤、光安定剤、着色剤等の添加剤を含んでもよい。着色層及び絵柄層の厚みは、所望の絵柄に応じて適宜選択され得る。着色層及び絵柄層の厚みは、支持材15の地色を隠蔽し、かつ意匠性を向上させる観点から選択されてもよい。着色層及び絵柄層の厚みは、0.5μm以上20μm以下でもよく、1μm以上10μm以下でもよく、2μm以上5μm以下でもよい。
金属薄膜として、金、銀、銅、錫、鉄、ニッケル、クロム、コバルト等の金属元素単体の薄膜;前記金属元素の二種以上を含む合金の薄膜;等が例示される。合金として、真鍮、青銅、ステンレス鋼等が例示される。
金属薄膜の膜厚は、0.1μm~1μm程度とすることができる。
<盛上層>
盛上層50は艶を低減する。盛上層50は艶消層として機能する。盛上層50は触感を付与する。盛上層50は、意匠層40の一部の領域に重なる領域に設けられた盛上部55を含む。図2に示すように、盛上層50は、互いから離れた複数の盛上部55を含んでもよい。盛上層50は、単一の盛上部55を含んでもよい。
盛上部55が意匠層40上の一部に位置すると、化粧シート20は、盛上部55を有する領域と、盛上部55を有さない領域とを含む。これにより、艶のコントラストを形成でき、視覚で知覚可能な立体感を付与できる。盛上部55を有する領域が盛上部55を有さない領域所に比べて凹んで視認されやすくなる。
意匠層40の全面積に対する、盛上部55が設けられている面積の割合は、好ましくは5%以上100%未満であり、より好ましくは10%以上90%以下であり、さらに好ましくは15%以上80%以下であり、さらに好ましくは30%以上70%以下である。
盛上部55が意匠層40上の全面積中の一部の領域に位置する場合、即ち、意匠層40の全面積に対する盛上部55が設けられている面積の割合が100%未満の場合、盛上部55の配置は、化粧シート20により付与する意匠に応じて、決定されてもよい。
例えば、図1に示すように化粧シート20が天然木材板の「木目模様」を表現する場合、木材の樹種、木目の種類(板目又は柾目;瘤杢目の有無;導管溝の有無等)、及び、木材板の加工状態(鉋掛け処理、浮造り処理等)等の木目模様を構成する要素を考慮して、化粧シート上の適切な位置に艶消層を配置してもよい。
導管溝を有する木目模様の場合、導管領域及び非導管溝領域の両方に盛上部55を配置してもよい。導管領域のみに盛上部55を配置してもよい。非導管溝領域のみに盛上部55を配置してもよい。非導管溝領域に盛上部55を配置することが、天然木材板の外観および触感を再現する上で好ましい。
浮造り木材板の場合、早材領域33A及び晩材領域33Bの両方に盛上部55を配置してもよい。早材領域33Aのみに盛上部55を配置してもよい。晩材領域33Bのみに盛上部55を配置してもよい。早材領域33Aに盛上部55を配置することが、浮造り木材板の外観および触感を再現する上で好ましい。
節を有する木目においては、節33Cの部分のみに盛上部55を配置してもよい。節33C以外の部分のみに盛上部55を配置してもよい。
盛上部55は、バインダー樹脂60、樹脂粒子61及び無機粒子62を含む。盛上部55は、厚みが部分的に異なる。化粧シート20は、盛上部55が上記の構成を有することにより、触感及び低艶の両方を付与し得る。
一方、盛上部55が上記の構成を有さない場合、下記の理由から、触感及び低艶を両立できない。
まず、盛上部55が無機粒子62を含まず樹脂粒子61のみを含む場合、化粧シート20の艶を低減できない。
また、盛上部55が樹脂粒子61を含まず無機粒子62のみを含む場合、盛上部55が白化し、意匠層40の視認性が悪化し、化粧シート20の意匠性が低下する。また、盛上部55が樹脂粒子61を含まず無機粒子62のみを含む場合、盛上部55の艶が極端に低下し、自然な風合いに欠け得る。また、無機粒子62は、樹脂粒子61よりもバインダー樹脂60との密着性が低いため、樹脂粒子61よりも盛上部55から脱落しやすい。粒子径の大きな無機粒子62は盛上部55からより脱落しやすい。このため、盛上部55が樹脂粒子61を含まず無機粒子62のみを含む場合、無機粒子62の脱落による欠陥が生じやすくなる。また、バインダー樹脂60と無機粒子62とは屈折率差が比較的大きいため、無機粒子62が盛上部55から脱落すると、艶が大きく変化してしまう。
また、盛上部55が樹脂粒子61及び無機粒子62を含んでいても、盛上部55の厚みが部分的に異ならない場合、十分な触感を付与できない。
また、盛上部55が無機粒子62のみを含む場合、以下の理由からも、触感及び低艶を両立することは困難である。
インキに配合するためのシリカ等の無機粒子62は、通常は、合成により粒子径を大きく育てていく手法により製造される。前述した合成による製造方法では,ある程度均一な粒子径のものを製造することはできるが、最大粒子径は18μm程度にとどまり、大きな粒子径の無機粒子62を製造することが困難である。このように、無機粒子62は、触感を良好にし得る大きな粒子径の粒子を得ることが困難である。
また、シリカ等の無機粒子62の製造方法として、大きな無機粒子62の固まりを粉砕して製造する手法がある。前述した粉砕による製造方法では、粒子径の大きな無機粒子62が得られる反面、粒子径の分布が数10μm以上数100μm以下と非常に幅広くなってしまう。このため、触感及び低艶等の性能が安定せず、インキへ配合する添加物としては不適切である。
《バインダー樹脂》
バインダー樹脂60として、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂組成物の硬化物が例示される。耐擦傷性の観点から硬化性樹脂組成物の硬化物がバインダー樹脂60として好ましい。すなわち、バインダー樹脂は、硬化性樹脂組成物の硬化物を含んでもよい。バインダー樹脂の全量に対する硬化性樹脂組成物の硬化物の割合は、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、更に好ましくは90質量%以上であり、更に好ましくは100質量%である。
熱可塑性樹脂として、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート、ナイロン、ポリスチレン及びABS樹脂等が例示される。
硬化性樹脂組成物の硬化物として、熱硬化性樹脂組成物の硬化物又は電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物が例示される。熱硬化性樹脂組成物の硬化物は耐傷性及び耐汚染性の表面性能の点で好ましい。電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物は、耐傷性及び耐汚染性の表面性能に優れ、更に経年での性能維持に優れる。
熱硬化性樹脂組成物は、少なくとも熱硬化性樹脂を含む組成物であり、加熱により、硬化する樹脂組成物である。
熱硬化性樹脂として、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等が例示される。熱硬化性樹脂組成物には、これら熱硬化性樹脂に加えて、硬化剤及び硬化触媒等が添加されてもよい。
熱硬化性樹脂組成物の中でも、主剤をポリオール系樹脂、硬化剤をイソシアネート系化合物とした2液硬化の組成物が好ましい。ポリオール系樹脂として、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール等が例示される。
電離放射線硬化性樹脂組成物は、電子線硬化性樹脂組成物又は紫外線硬化性樹脂組成物でもよい。電子線硬化性樹脂組成物は、重合開始剤が不要のため臭気が少ない、着色がしにくいなどにおいて好ましい。盛上部55が後述する紫外線吸収剤を含有する場合、電子線硬化性樹脂組成物は、盛上部55の架橋密度を高くしやすく、耐擦傷性及び耐汚染性を良好にしやすい。
電離放射線硬化性樹脂組成物は、電離放射線硬化性官能基を有する化合物(以下、「電離放射線硬化性化合物」ともいう)を含む組成物である。
電離放射線硬化性官能基は、電離放射線の照射によって架橋硬化する基である。電離放射線硬化性官能基として、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基などのエチレン性二重結合を有する官能基などが例示される。電離放射線硬化性官能基として、エポキシ基及びオキセタニル基も例示される。
本明細書において、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタクロイル基を示す。本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを示す。電離放射線は、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味する。電離放射線は、紫外線(UV)又は電子線(EB)でもよい。電離放射線は、X線、γ線などの電磁波、α線、イオン線などの荷電粒子線も含む。電離放射線硬化性化合物は、具体的には、従来電離放射線硬化性樹脂として慣用されている重合性モノマー、重合性オリゴマー(「重合性プレポリマー」と呼称されることもある)の中から適宜選択されてもよい。
電離放射線硬化性化合物は、好ましくは、エチレン性不飽和結合基を2つ以上有する化合物である。電離放射線硬化性化合物は、より好ましくは、エチレン性不飽和結合基を2つ以上有する、多官能性(メタ)アクリレート系化合物である。多官能性(メタ)アクリレート系化合物は、モノマー及びオリゴマーのいずれでもよい。
多官能性(メタ)アクリレート系化合物のうち、2官能(メタ)アクリレート系モノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエトキシジアクリレート、ビスフェノールAテトラプロポキシジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート等が例示される。
3官能以上の(メタ)アクリレート系モノマーとして、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸変性トリ(メタ)アクリレート等が例示される。
多官能性(メタ)アクリレート系オリゴマーとして、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート等のアクリレート系重合体等が例示される。
ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、多価アルコール及び有機ジイソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリレートとの反応によって得られる。
好ましいエポキシ(メタ)アクリレートは、3官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレート、2官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等と多塩基酸と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレート、及び2官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等とフェノール類と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレートである。
上記電離放射線硬化性樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
電離放射線硬化性化合物が紫外線硬化性化合物である場合には、電離放射線硬化性樹脂組成物は、光重合開始剤や光重合促進剤等の添加剤を含んでもよい。
光重合開始剤として、アセトフェノン、ベンゾフェノン、α-ヒドロキシアルキルフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α-アシルオキシムエステル、チオキサントン類等から選ばれる1種以上が例示される。
光重合促進剤は、硬化時の空気による重合阻害を軽減させ硬化速度を速めることができる。光重合促進剤として、p-ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p-ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等から選ばれる1種以上が例示される。
《樹脂粒子》
樹脂粒子61として、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリル-スチレン共重合体、メラミン樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ベンゾグアナミン-メラミン-ホルムアルデヒド縮合物、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂及びポリエステル系樹脂等の樹脂の一種以上から形成された粒子が例示される。これらの中でもポリメチルメタクリレート粒子が好ましい。樹脂粒子61は球形でもよい。
樹脂粒子の平均粒子径をD1と定義した際に、D1は20μm以上70μm以下であることが好ましく、25μm以上65μm以下であることがより好ましく、30μm以上60μm以下であることがさらに好ましい。
D1を20μm以上とすることにより、触感を良好にできる。D1を20μm以上とすることにより、D2<D1の関係を満たしやすくなる。これにより、盛上部55の厚みが部分的に異なり、複雑な触感を付与できる。
D1を70μm以下とすることにより、樹脂粒子61が盛上部55から脱落することを抑制しやすくできる。
全樹脂粒子61に対する、平均粒子径の±20μm以内の粒子径を有した樹脂粒子の個数割合は、好ましくは70%以上であり、より好ましくは80%以上であり、更に好ましくは90%以上であり、更に好ましくは95%以上である。
樹脂粒子の粒子径(μm)は、化粧シートの平面視における樹脂粒子の最大幅、すなわち最大長とする。樹脂粒子の粒子径(μm)は、図2に示すように、法線方向D3から化粧シートを拡大して観察した際における、樹脂粒子の最大幅、すなわち最大長とする。樹脂粒子の平均粒子径(μm)は、化粧シートの1000μm×1000μmの面積を有する十の領域を、化粧シートの法線方向から拡大して観察し、各領域において大きい方から順で三つの樹脂粒子の粒子径を測定し、十の領域から測定された三十の樹脂粒子の粒子径の平均値(μm)として特定される。
樹脂粒子61の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、好ましくは5質量部以上35質量部以下であり、より好ましくは10質量部以上30質量部以下であり、更に好ましくは15質量部以上25質量部以下である。樹脂粒子61の含有量を5質量部以上とすることにより、樹脂粒子61による触感を強調できる。樹脂粒子61の含有量を35質量部以下とすることにより、樹脂粒子61に起因して艶が上昇することを抑制し、自然な風合いを化粧シート20に付与できる。
《無機粒子》
無機粒子62は、シリカ、アルミナ、ジルコニア及びチタニア等の無機物の一種以上から形成された粒子でもよい。これらの中でもシリカが無機粒子62の材料として好ましい。無機粒子は、球形でもよいし、不定形でもよい。
無機粒子の平均粒子径をD2と定義した際に、D2は、好ましくは5μm以上20μm以下であり、より好ましくは7μm以上17μm以下であり、更に好ましくは10μm以上15μm以下である。D2を5μm以上とすることにより、艶を低減できる。D2を20μm以下とすることにより、D2<D1の関係を満たしやすくなる。これにより、盛上部55の厚みが部分的に異なり、複雑な触感を付与できる。
また、全無機粒子62に対する、平均粒子径よりも20μm以上大きい無機粒子62の割合は、好ましくは30%以下であり、より好ましくは20%以下であり、更に好ましくは10%以下であり、更に好ましくは5%以下である。
無機粒子の粒子径(μm)は、化粧シートの縦断面における、無機粒子の最大幅、すなわち最大長とする。すなわち、無機粒子の粒子径(μm)は、図3及び図4に示すように、化粧シートの法線方向D3に沿った断面における、無機粒子の最大幅、すなわち最大長とする。無機粒子の平均粒子径(μm)は、化粧シートの法線方向に直交する方向に沿って1000μmの長さを有する三十の断面領域を拡大観察し、各断面領域において最も大きい一つの無機粒子の粒子径を測定し、測定された三十の無機粒子の粒子径の平均値(μm)として特定される。
無機粒子62の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、好ましくは4質量部以上30質量部以下であり、より好ましくは7質量部以上25質量部以下であり、更に好ましくは10質量部以上20質量部以下である。無機粒子62の含有量を4質量部以上とすることにより、艶を低くできる。無機粒子62の含有量を30質量部以下とすることにより、艶消層が白化することによる視認性の低下を抑制し、盛上部55の艶が極端に低下して自然な風合いが損なわれることを抑制できる。
《樹脂粒子と無機粒子とバインダー樹脂との関係》
樹脂粒子の平均粒子径を示すD1と、無機粒子の平均粒子径を示すD2とは、D2<D1である。そして、盛上部55は、無機粒子62が突出することにより形成された凸部56を含んでいる。ここで「無機粒子が突出する」とは、図4に示すように、少なくとも一つの無機粒子62Aが、隣り合う他の無機粒子62Bとの間に位置する盛上部55の最低厚みTAよりも、第3方向D3に突出していることを意味する。すなわち、当該無機粒子62Aの少なくとも一部分が、盛上部55の最低厚みTAが得られる位置より、第3方向D3における第1側、図示された例では第3方向D3における意匠層40から離間する側に、位置する。図示された例において、無機粒子62Aおよび無機粒子62Bの間に凹部57が形成されている。この凹部57における最低厚みTAとなる位置より、無機粒子62Aの頂部は、第3方向D3における第1側に位置している。この凹部57における最低厚みTAとなる位置より、無機粒子62Bの頂部は、第3方向D3における第1側に位置している。
この構成によれば、盛上部55の一部分の厚みを、樹脂粒子61の粒子径に応じた厚みにできる、また、盛上部55の他の一部分の厚みを、無機粒子62の粒子径に応じた厚みにできる。結果として、図3に示すように、化粧シート20は、盛上部55が設けられていない領域RXと、盛上部55の樹脂粒子61が突出した領域RZと、盛上部55の無機粒子62によって厚みが設定される領域RYと、を含む。図示された例において、盛上部55の樹脂粒子61が存在しない領域の厚みは、無機粒子62の粒子径と同様となっている。化粧シート20は、この三つの領域RX,RY,RZにおいて、互いに異なる高さを有する。そして、化粧シート20に触れた場合、領域RZにおいて樹脂粒子61から強い触感が付与される。また、無機粒子62によって厚みが規定される領域RYにおいて、無機粒子62の存在に起因した強い触感が付与される。結果として、触覚を介して、三つの高さの相違する領域を明瞭に知覚できる。加えて、領域RYには、凸部56の頂部が、樹脂粒子61よりも高密度で分散している。分散した凸部56の頂部によって、複雑な触感を表現できる。これらにより、豊かな表現で強い触感を付与できる。
さらに、無機粒子62の表面は低艶となっている。無機粒子62によって厚みが規定される領域RYでは、無機粒子62がバインダー樹脂60から突出してバインダー樹脂60から露出する。或いは、無機粒子62が、盛上部55の表面近傍に位置する。したがって、盛上部55の艶を十分に低減できる。なお、図2は、バインダー樹脂60から露出した無機粒子62のみを示している。
樹脂粒子61は、バインダー樹脂60から突出している。図3に示すように、樹脂粒子61の頂部は、バインダー樹脂60に覆われてよく、バインダー樹脂60から露出してもよい。
以上のようにして、化粧シート20に優れた触感を付与でき且つ化粧シート20の艶を低減できる。すなわち、種々の触感を強調して付与することができるとともに、艶が低減される。したがって、この化粧シート20によれば、人工的な印象を弱めて、自然な風合いを創出できる。化粧シート20の触感および低艶によって、複雑な自然物、例えば木の表面や石の表面をより忠実に表現できる。この盛上層50は自然物を表示する意匠層40との組合せに好適である。
また、無機粒子62は、樹脂粒子61よりもバインダー樹脂60との密着性が低い。したがって、無機粒子62は、樹脂粒子61よりも盛上部55から脱落しやすい。D1<D2の場合、無機粒子62が盛上部55から脱落しやすくなる。一方、D2<D1であれば、無機粒子62が盛上部55から脱落することを抑制できる。また、D2<D1とすることにより、盛上部55の厚みが部分的に異なる構成を実現しやすくできる。
触感および低艶を両立させるといった作用効果をより顕著とするため、次の構成を採用としてもよい。
樹脂粒子61の平均粒子径は盛上部55の平均厚みよりも大きくしてもよい。この例によれば、樹脂粒子61が存在する位置R2での盛上部55の厚みは、無機粒子62が存在する領域R1での盛上部55の厚みと大きく異なる。したがって、樹脂粒子61によって付与される触感と、無機粒子62によって付与される触感とを大きく異ならせることができる。これにより、盛上層50によってより複雑な触感を付与できる。
無機粒子62の平均粒子径D2を、盛上部55の平均厚みTの半分よりも大きくしてもよい。つまり、T/2<D2の関係が成立してもよい。この例によれば、無機粒子62の粒子径に対して、盛上部55の厚みは厚くなり過ぎない。図3に示すように、盛上部55の樹脂粒子61が存在しない領域の厚みは、無機粒子62の粒子径と同様とできる。したがって、盛上部55内において、第3方向D3に無機粒子62が並ぶことを抑制できる。結果として、盛上部55の樹脂粒子61が存在しない領域R1において、盛上部55の厚みが、無機粒子62の粒子径に応じた厚みとなる傾向が強くなる。これにともない、この領域R1では、盛上部55の表面に無機粒子62が露出する、又は、盛上部55の表面近傍に無機粒子62が位置する。結果として、領域R1での触感を強調でき、且つ、艶を効果的に低減できる。また、無機粒子62のバインダー樹脂60と接触している面積が大きくなり、バインダー樹脂60からの脱落を効果的に抑制できる。
盛上部の厚み(μm)は、化粧シートの法線方向に沿った盛上部の長さ(μm)である。盛上部の平均厚み(μm)は、化粧シートの縦断面、すなわち化粧シートの法線方向に沿った断面において、法線方向に直交する方向に100μmおきに測定した30箇所での厚みの平均値(μm)とする。
また、図4に示すように、盛上部55は、二つの凸部56A,56Bの間に凹部57を有してもよい。凸部56Aは、一つの無機粒子62Aが突出することにより形成された一つの凸部である。凸部56Bは、他の一つの無機粒子62Bが突出することにより形成された他の一つの凸部である。一つの無機粒子62Aおよび他の一つの無機粒子62Bは、第3方向D3に直交する方向、図示された例では第1方向D1に隣り合っている。この例において、少なくとも一つの凹部57Aでの盛上部55の厚みTAは、盛上部55の平均厚みTより小さくてもよい。少なくとも一つの凹部57Aでの盛上部55の厚みTAは、一つの無機粒子62Aの粒子径D2Aより小さくてもよく、他の一つの無機粒子62Bの粒子径D2Bより小さくてもよい。少なくとも一つの凹部57Aでの盛上部55の厚みTAは、無機粒子62の平均粒子径D2よりも小さくてもよい。これらの例のいずれかによっても、盛上部55の樹脂粒子61が存在しない領域R1において、盛上部55の表面に無機粒子62が露出する、又は、盛上部55の表面近傍に無機粒子62が位置する。結果として、領域R1での触感を強調でき、且つ、艶を効果的に低減できる。
図4に示すように、少なくとも一部の無機粒子62Cの頂部は、バインダー樹脂60から露出していてもよい。無機粒子62Cによって、化粧シートの艶を効果的に低減できる。
D1とD2との差は、触感及び低艶感を両立しやすくするために、所定の範囲としてもよい。具体的には、D1-D2は、好ましくは15μm以上60μm以下であり、より好ましくは25μm以上50μm以下であり、更に好ましくは30μm以上45μm以下である。
樹脂粒子61の平均粒子径は、無機粒子62の平均粒子径の二倍より大きくてもよい。この例によれば、樹脂粒子61の粒子径と62の粒子径との差を大きくできる。そして、盛上部55に含まれる粒子61,62の粒子径分布に二つのピークを付与し得る。これにより、樹脂粒子61に起因した触感と、無機粒子62に起因した触感とを大きく異ならせることができる。これにより、化粧シート20に複雑な触感を付与できる。なお、樹脂粒子61の平均粒子径は、無機粒子62の平均粒子径の五倍以下でもよい。樹脂粒子61の平均粒子径および無機粒子62の平均粒子径の差に上限を設けることによって、樹脂粒子61及び無機粒子62の両方がバインダー樹脂60から脱落しにくくできる。
盛上部55の樹脂粒子61が存在しない位置での平均厚みは、無機粒子62の平均粒子径の80%以上130%以下でもよく、85%以上125%以下でもよく、90%以上120%以下でもよい。この例によれば、無機粒子62の粒子径に対して、盛上部55の厚みが厚くなり過ぎない。したがって、盛上部55内において、第3方向D3に無機粒子62が並ぶことを抑制できる。結果として、盛上部55の樹脂粒子61が存在しない領域R1において、盛上部55の厚みが、無機粒子62の粒子径に応じた厚みとなる傾向が強くなる。これにともない、この領域R1では、盛上部55の表面に無機粒子62が露出する、又は、盛上部55の表面近傍に無機粒子62が位置する。結果として、領域R1での触感を強調でき、且つ、艶を効果的に低減できる。
盛上部の樹脂粒子が存在しない位置での平均厚み(μm)は、化粧シートの縦断面において、法線方向に直交する方向に100μmおきに30箇所で測定された厚み(μm)のうち、樹脂粒子61が存在しなかった測定箇所での測定値の平均値(μm)とする。
樹脂粒子と無機粒子は、触感及び低艶を両立するため、所定の比率で用いることが好ましい。具体的には、樹脂粒子100質量部に対して、好ましくは無機粒子の含有量が40質量部以上200質量部以下であり、より好ましくは50質量部以上150質量部以下であり、更に好ましくは60質量部以上90質量部以下である。
《厚み》
盛上層50は、厚みが部分的に異なってもよい。盛上部55の厚みが部分的に異なることによって、触感を強調できる。盛上部55の厚みを部分的に異なるようにするためには、異なる粒子径の粒子を盛上部55に含むことが好ましい。
さらに、部分的に版深が異なるグラビア版を用いて盛上層50をグラビア印刷により形成することによって、盛上部55の厚みを部分的に異なるようにし、触感を強調できる。グラビア版は、表面に多数の独立したセルを有している。部分的に版深が異なるグラビア版では、一部のセルの深さが他のセルの深さと異なる。例えば、浅いセルは、好ましくは深さ5μm以上40μm以下、より好ましくは深さ10μm以上30μm以下でもよい。深いセルは、好ましくは深さ40μm以上150μm以下でもよく、より好ましくは深さ60μm以上120μm以下でもよい。
部分的に版深が異なるグラビア版において、版深が深い箇所には多量の艶消層用インキが充填される。版深が浅い箇所には、少量の艶消層用インキが充填される。このため、部分的に版深が異なるグラビア版でグラビア印刷することにより、厚みが部分的に異なる盛上部55を形成できる。
また、部分的に版深が異なるグラビア版において、版深が深い箇所には平均粒子径の大きい樹脂粒子が充填されやすい。版深が浅い箇所には平均粒子径の小さい無機粒子が充填されやすい。部分的に版深が異なるグラビア版を用いることによって、インキの充填量の違いに加えて、充填される粒子の違いにより、盛上部55の厚みを異ならせることができる。グラビア版の個々のセルの大きさは、人が容易には認識できない程度に小さい。同様に、セルの間隔も人が容易には認識できない程度に短い。グラビア印刷後にはインキがレベリングするため、隣り合うセルの印刷領域がつながる場合がある。これらのことから、部分的に版深が異なるグラビア版により盛上層50を形成すると、盛上層50一体として、触感及び低艶を両立できる。図2及び3のように、互いから離れた盛上部55を有する場合、各盛上部55において、触感及び低艶を両立できる。
盛上層50は、盛上部55の厚みが6μm超20μm以下の領域をR1、盛上部55の厚みが20μm超55μm以下の領域をR2と定義した際に、下記(1)及び(2)を満たすことが好ましい。
(1)盛上部55が設けられている領域の全面積に占めるR1の割合が35%以上55%以下。
(2)盛上部55が設けられている領域の全面積に占めるR2の割合が20%以上40%以下。
上記(1)及び(2)を満たすことにより、盛上層50の面内における触感及び艶が均一化されることを抑制できる。盛上層50の面内における触感が均一化されると、人工物の印象を受けことや、起伏が少ないため触感自体が低下することがある。また、盛上層50の面内における艶が均一化されると、人工物の印象が強くなり、天然木材等の自然物の外観を表現することが難しい。このため、上記(1)及び(2)を満たすことにより、触感をより強調するとともに、自然物の風合いを高めることができる。
盛上層50は、さらに、盛上部55の厚みが6μm以下の領域をR0、盛上部55の厚みが55μm超の領域をR3と定義した際に、下記(3)及び(4)を満たすことが好ましい。
(3)盛上部55が設けられている領域の全面積に占めるR0の割合が20%以下。
(4)盛上部55が設けられている領域の全面積に占めるR3の割合が5%以下。
上記(3)を満たすことにより、低を効果的に低減できる。上記(4)を満たすことにより、極端に厚みの厚い領域が存在することによる触感の低下を抑制できる。
盛上部55の各部分の厚みは、例えば、化粧シートの断面写真から測定できる。
盛上部55の厚みの分布は、例えば、下記(X1)~(X3)のステップで算出できる。上記のR0、R1、R2及びR3の面積割合も、下記(X1)~(X3)のステップで得られた厚みから算出できる。
(X1)盛上部55の幅が500μm以上1500μm以下の範囲で撮像されている断面写真を10枚用意する。
(X2)各断面写真において、盛上部55の厚みを、艶消層の幅方向5μmごとに算出する。(各断面写真における盛上部55の幅が500μmの場合、各断面写真で100箇所の艶消層の厚みを算出する。)
(X3)10枚の断面写真から算出した全厚みデータを元に、盛上部55の厚みの分布を算出する。
盛上部55の平均厚みは、好ましくは10μm以上70μm以下であり、より好ましくは12μm以上60μm以下であり、さらに好ましくは15μm以上50μm以下である。
盛上部55は、必要に応じて、添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、及びレベリング剤等が例示される。
盛上層50は、例えば、盛上部55を構成する材料(バインダー樹脂、樹脂粒子、無機粒子等)、必要に応じて添加する溶剤等を含む盛上層用インキを、意匠層40上に塗布、乾燥、硬化することにより作製され得る。
<その他の層>
化粧シート20は、基材30、意匠層40および盛上層50以外の層を含んでもよい。その他の層として、プライマー層、表面保護層、接着剤層等が例示される。
《プライマー層》
化粧シート20は、密着性の向上を目的としてプライマー層を含んでもよい。
プライマー層は、主としてバインダー樹脂から構成される。プライマー層は、必要に応じて、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤を含んでもよい。
バインダー樹脂として、ウレタン樹脂、アクリルポリオール樹脂、アクリル樹脂、エステル樹脂、アミド樹脂、ブチラール樹脂、スチレン樹脂、ウレタン-アクリル共重合体、ポリカーボネート系ウレタン-アクリル共重合体(ポリマー主鎖にカーボネート結合を有し、末端、側鎖に2個以上の水酸基を有する重合体(ポリカーボネートポリオール)由来のウレタン-アクリル共重合体)、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル-アクリル共重合体樹脂、塩素化プロピレン樹脂、ニトロセルロース樹脂(硝化綿)、酢酸セルロース樹脂等の樹脂が例示される。バインダー樹脂は、これらを単独で含んでもよく、複数種を含んでもよい。バインダー樹脂は、これら樹脂に、イソシアネート系硬化剤、エポキシ系硬化剤等の硬化剤を添加し、架橋硬化したものでもよい。具体例として、バインダー樹脂は、アクリルポリオール樹脂等のポリオール系樹脂をイソシアネート系硬化剤で架橋硬化したものでもよく、アクリルポリオール樹脂をイソシアネート系硬化剤で架橋硬化したものでもよい。
プライマー層は、耐候性をより向上するために、紫外線吸収剤及び/又は光安定剤を含んでもよい。プライマー層は、汎用の紫外線吸収剤や汎用の光安定剤を含んでもよい。
プライマー層の厚みは、好ましくは0.01μm以上10μm以下であり、より好ましくは0.7μm以上8μm以下であり、更に好ましくは1.0μm以上6μm以下である。
《表面保護層》
化粧シート20は、盛上層50の基材とは反対側に表面保護層を含んでもよい。
表面保護層を含むことにより、化粧シート20の耐久性を高めることができる。表面保護層は、少なくとも盛上部55上に形成することが好ましく、化粧シートの全面に形成することがより好ましい。すなわち、盛上部55が基材30上の一部に形成されている場合、表面保護層は、盛上部55が存在する箇所、及び、盛上部55の存在しない箇所の何れにも形成することがより好ましい。
表面保護層は、樹脂成分を主成分としてもよい。主成分とは、表面保護層の全固形分の50質量%以上を意味し、好ましくは70質量%以上である。
表面保護層の樹脂成分は、硬化性樹脂組成物の硬化物が好ましい。樹脂成分の全量に対する硬化性樹脂組成物の硬化物の割合は、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、更に好ましくは90質量%以上であり、更に好ましくは100質量%である。表面保護層を構成する硬化性樹脂組成物の硬化物は、盛上部55を構成する硬化性樹脂組成物の硬化物と同一でもよい。
表面保護層は、必要に応じて、添加剤を含んでもよい。添加剤として、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、マット剤、及びレベリング剤等が例示される。
表面保護層の厚みは、好ましくは2μm以上20μm以下であり、より好ましくは4μm以上16μm以下であり、更に好ましくは5μm以上12μm以下である。
《接着剤層》
化粧シート20は、基材30の盛上層50とは反対側に接着剤層を含んでもよい。また、化粧シート20は、接着剤は、化粧シート20を支持材15に接合してもよい。
接着剤層に用いられる接着剤は、特に限定されない。接着剤層に用いられる接着剤は、公知の接着剤でもよい。接着剤層に用いられる接着剤は、例えば、感熱接着剤、感圧接着剤等の接着剤でもよい。この接着剤層を構成する接着剤に用いられる樹脂として、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂、スチレン-アクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等が例示される。接着剤層を構成する材料は、これらの材料を単独で含んでもよく、複数種を含んでもよい。接着剤層は、イソシアネート化合物等を硬化剤とする二液硬化型のポリウレタン系接着剤や、ポリエステル系接着剤でもよい。接着剤層は、粘着剤でもよい。粘着剤として、アクリル系、ウレタン系、シリコーン系、ゴム系等の粘着剤が例示される。
接着剤層は、上記の樹脂を溶液、あるいはエマルジョン等の塗布可能な形態にしたものを、グラビア印刷法、スクリーン印刷法またはグラビア版を用いたリバースコーティング法等の手段により塗布、乾燥して作製され得る。
接着剤層の厚みは、特に制限されない。接着剤層の厚みは、優れた接着性を得る観点から、1μm以上100μm以下でもよく、5μm以上50μm以下でもよく、10μm以上30μm以下でもよい。
<用途>
本開示の化粧材100及び化粧シート20は、各種用途に用いられ得る。具体的な用途として、下記(1)~(9)が例示される。
(1)住宅、事務所、店舗、病院、診療所等の建築物の壁、床、天井等の内装部分の表面材。
(2)住宅、事務所、店舗、病院、診療所等の建築物の外壁、屋根、軒天井、戸袋等の外装部分の表面材。
(3)窓、窓枠、扉、扉枠等の建具の表面材(内装部分又は外装部分);建具の付随備品(取っ手等)の表面材;建具の治具の表面材。
(4)手すり、腰壁、廻り縁、敷居、鴨井、笠木の造作部材の表面材。
(5)塀、門扉、物干台の柱や手すり等の屋外(外装)部分の表面材。
(6)箪笥、机、椅子、食器棚、厨房の流し台等の家具の表面材;家具の付随備品(取っ手等)の表面材;家具の治具の表面材。
(7)テレビジョン受像機、ラジオ受信機、冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機、扇風機、空調機等の各種家電製品の筐体等の表面材;家電製品の付随備品(取っ手、スイッチ、タッチパネル等)の表面材;家電製品の治具の表面材。
(8)電子複写機、ファクシミリ、プリンタ、パーソナルコンピュータ等の各種電算機器等のOA機器の表面材;銀行、郵便局等の金融機関のATM装置の各種OA機器類の筐体の表面材;各種OA機器類の付随備品(キーボード鍵盤、タッチパネル等)の表面材;各種OA機器類の治具の表面材。
(9)自動車、鉄道車両等の車輛、船舶、航空機等の乗物の内装又は外装部分(壁、床、天井、手すり、支柱、操作盤、レバー、ハンドル、舵輪等の操縦機器類)の表面材。
本開示の一実施の形態は、以下の[1]~[13]および[A]~[H]に関する。
[1] 意匠を表示する意匠層と、
前記意匠層と積層された盛上層と、を備え、
前記盛上層は、前記意匠層の一部の領域と重なる領域に設けられた盛上部を含み、
前記盛上部は、バインダー樹脂、樹脂粒子及び無機粒子を含み、
前記樹脂粒子の平均粒子径は、前記無機粒子の平均粒子径より大きく、
前記盛上部は、前記無機粒子が突出することにより形成された凸部を含む、化粧シート。
[2] 前記樹脂粒子の平均粒子径は、前記盛上部の平均厚みよりも大きく、
前記無機粒子の平均粒子径は、前記盛上部の平均厚みの半分より大きい、[1]の化粧シート。
[3] 前記盛上部は、一つの前記無機粒子が突出することにより形成された一つの凸部と、他の一つの前記無機粒子が突出することにより形成された他の一つの凸部と、前記一つの凸部および前記他の一つの凸部の間に位置する凹部と、を有し、
少なくとも一つの前記凹部での前記盛上部の厚みは、前記盛上部の平均厚みより小さい、[1]又は[2]の化粧シート。
[4] 前記盛上部は、一つの前記無機粒子が突出することにより形成された一つの凸部と、他の一つの前記無機粒子が突出することにより形成された他の一つの凸部と、前記一つの凸部および前記他の一つの凸部の間に位置する凹部と、を有し、
少なくとも一つの前記凹部での前記盛上部の厚みは、前記一つの前記無機粒子の粒子径より小さく且つ前記他の一つの前記無機粒子の粒子径より小さい、[1]~[3]のいずれかの化粧シート。
[5] 前記盛上部は、一つの前記無機粒子が突出することにより形成された一つの凸部と、他の一つの前記無機粒子が突出することにより形成された他の一つの凸部と、前記一つの凸部および前記他の一つの凸部の間に位置する凹部と、を有し、
少なくとも一つの前記凹部での前記盛上部の厚みは、前記無機粒子の平均粒子径より小さい、[1]~[4]のいずれかの化粧シート。
[6] 少なくとも一部の前記無機粒子の頂部は、前記バインダー樹脂から露出している、[1]~[5]のいずれかの化粧シート。
[7] 前記樹脂粒子の平均粒子径は、前記無機粒子の平均粒子径の二倍より大きい、[1]~[6]のいずれかの化粧シート。
[8] 前記盛上部の前記樹脂粒子が存在しない位置での平均厚みは、前記無機粒子の平均粒子径の80%以上130%以下である、[1]~[7]のいずれかの化粧シート。
[9] 前記樹脂粒子の平均粒子径は、20μm以上70μm以下であり、
前記無機粒子の平均粒子径は、5μm以上20μm以下である、[1]~[8]のいずれかの化粧シート。
[10] 前記盛上部は、100質量部の前記樹脂粒子と、40質量部以上200質量部以下の前記無機粒子と、を含む、[1]~[9]のいずれかの化粧シート。
[11] 前記盛上部の厚みが6μm超20μm以下の領域をR1、前記盛上部の厚みが20μm超55μm以下の領域をR2と定義した際に、下記(1)及び(2)を満たす、[1]~[10]のいずれかの化粧シート。
(1)前記盛上部が設けられている領域の全面積に占めるR1の割合が35%以上55%以下。
(2)前記盛上部が設けられている領域の全面積に占めるR2の割合が20%以上40%以下。
[12] 前記盛上部の厚みが6μm以下の領域をR0、前記盛上部の厚みが55μm超の領域をR3と定義した際に、下記(3)及び(4)を満たす、[11]の化粧シート。
(3)前記盛上部が設けられている領域の全面積に占めるR0の割合が20%以下。
(4)前記盛上部が設けられている領域の全面積に占めるR3の割合が5%以下。
[13] [1]~[12]のいずれかの化粧シートと、
前記化粧シートを支持する支持材と、を備える、化粧材。
[A]基材上の少なくとも一部の領域に盛上部を有する化粧シートであって、
前記盛上部は、バインダー樹脂、樹脂粒子及び無機粒子を含み、
前記盛上部の厚みが部分的に異なる、化粧シート。
[B]前記樹脂粒子の平均粒子径をD1、前記無機粒子の平均粒子径をD2と定義した際に、D2<D1である、[A]に記載の化粧シート。
[C]前記樹脂粒子の平均粒子径をD1、前記無機粒子の平均粒子径をD2と定義した際に、D1が20μm以上70μm以下、D2が5μm以上20μm以下である、[A]又は[B]に記載の化粧シート。
[D]前記樹脂粒子100質量部に対して、前記無機粒子を40質量部以上200質量部以下含む、[A]~[C]のいずれかに記載の化粧シート。
[E]前記盛上部の厚みが6μm超20μm以下の領域をR1、前記盛上部の厚みが20μm超55μm以下の領域をR2と定義した際に、下記(1)及び(2)を満たす、[A]~[D]のいずれかに記載の化粧シート。
(1)盛上部が設けられている領域の全面積に占めるR1の割合が35%以上55%以下。
(2)盛上部が設けられている領域の全面積に占めるR2の割合が20%以上40%以下。
[F]さらに、前記盛上部の厚みが6μm以下の領域をR0、前記盛上部の厚みが55μm超の領域をR3と定義した際に、下記(3)及び(4)を満たす、[E]に記載の化粧シート。
(3)盛上部が設けられている領域の全面積に占めるR0の割合が20%以下。
(4)盛上部が設けられている領域の全面積に占めるR3の割合が5%以下。
[G]前記盛上部を、前記基材上の一部の領域に有する、[A]~[F]のいずれかに記載の化粧シート。
[H]前記基材と前記盛上部との間に意匠層を有する、[A]~[G]のいずれかに記載の化粧シート。
本開示を実施例により更に詳細に説明する。本開示は、以下の実施例に限定されない。
1.測定及び評価
以下のように、実施例及び比較例の化粧シートの測定及び評価を行った。なお、各測定及び評価時の雰囲気は、温度23±5℃、相対湿度40%以上65%以下とした。また、各測定及び評価の開始前に、対象サンプルを前記雰囲気に30分以上晒してから測定及び評価を行った。結果を表1に示す。
1-1.触感
実施例及び比較例で得られた化粧シートについて、20人の被験者が触感を評価した。20人の被験者は、20歳台、30歳台、40歳台及び50歳台がそれぞれ5名とした。各被験者が、利き手の人差し指の腹で化粧シートの表面を触り、触感が優れているか否かについて評価した。触感が優れているか否かの評価基準は、「凹凸を強く感じるか否か」及び「人工物的な違和感がなく、自然に感じるか否か」とした。表1に、集計した触感の評価を下記の基準で分類した結果を示す。
A:触感が優れていると答えた人が20人中18人以上であった。
B:触感が優れていると答えた人が20人中15人以上17人以下であった。
C:触感が優れていると答えた人が20人中11人以上14人以下であった。
D:触感が優れていると答えた人が20人中10人以下であった。
1-2.低艶
実施例及び比較例で得られた化粧シートについて、20人の被験者が艶を評価した。20人の被験者は、20歳台、30歳台、40歳台及び50歳台がそれぞれ5名とした。各被験者が、化粧シートを盛上層側から目視で観察し、盛上部を有する箇所の艶が低減されているか否かについて評価した。評価は外光を遮った室内の蛍光灯照明下で行った。艶が低減されているか否かの評価基準は、盛上部を有する箇所において盛上部を有さない箇所よりも艶が十分に低減されているか否かとした。表1に、集計した低艶の評価を下記の基準で分類した結果を示す。
A:盛上部の艶が低減されていると答えた人が20人中18人以上であった。
B:盛上部の艶が低減されていると答えた人が20人中15人以上17人以下であった。
C:盛上部の艶が低減されていると答えた人が20人中11人以上14人以下であった。
D:盛上部の艶が低減されていると答えた人が20人中10人以下であった。
2.化粧シートの作製
[実施例1]
建材用着色原紙(「CHPS45(型番)」、坪量:45g/m2、天間特殊紙株式会社製)を基材とした。前記基材の易接着処理された面に、アクリル樹脂とウレタン樹脂との混合樹脂をバインダーとし、着色剤としてチタン白、弁柄、黄鉛を含む樹脂組成物をグラビア印刷法で塗布して厚さ5μm着色層を形成した。
次いで、前記着色層上に硝化綿をバインダーとし、弁柄を主成分とする着色剤を含む樹脂組成物を用いて、木目模様の絵柄層として形成した。前記着色層及び前記絵柄層により、基材上に意匠層が形成された。
次いで、意匠層上の全面に、二液硬化性樹脂(主剤:アクリルポリオール、硬化剤;ヘキサメチレンジイソシアネート)を含むプライマー層用インキを塗布、乾燥し、厚み5μmのプライマー層を形成した。
次いで、プライマー層上の一部の領域に、下記処方の盛上層用インキ1を、グラビア印刷法により塗布、乾燥し、盛上層を形成した。グラビア印刷の版は、2種類のセルの深さを有するものを用いた(深さ20μmのセルと、深さ90μmのセルとを、面積比3:1で有する版)。盛上層用インキ1の固形分付着量は、インキが付着した領域の平均で約4g/m2とした。その後、70℃で24時間の加熱養生を行い、実施例1の化粧シートを得た。得られた化粧シートの縦断面を顕微鏡観察したところ、盛上部は、無機粒子が突出することにより形成された凸部を含んでいた。
<艶消層用インキ1>
・二液硬化性樹脂 100質量部
(主剤:アクリルポリオール、硬化剤;ヘキサメチレンジイソシアネート)
・樹脂粒子 20質量部
(球形ポリメチルメタクリレート粒子、平均粒子径50μm)
・無機粒子 15質量部
(球形シリカ粒子、平均粒子径12μm)
・溶剤 適量
[実施例2]
盛上層用インキ1の樹脂粒子を、平均粒子径35μmの球形ポリメチルメタクリレート粒子に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の化粧シートを得た。得られた化粧シートの縦断面を顕微鏡観察したところ、盛上部は、無機粒子が突出することにより形成された凸部を含んでいた。
[実施例3]
盛上層用インキ1において、樹脂粒子の添加量を23質量部、無機粒子の添加量を11質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例3の化粧シートを得た。得られた化粧シートの縦断面を顕微鏡観察したところ、盛上部は、無機粒子が突出することにより形成された凸部を含んでいた。
[比較例1]
盛上層用インキ1から樹脂粒子を除き、無機粒子の添加量を14質量部から27質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例1の化粧シートを得た。
[比較例2]
盛上層用インキ1から無機粒子を除き、樹脂粒子の添加量を19質量部から37質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例2の化粧シートを得た。
[比較例3]
盛上層用インキ1の無機粒子を、平均粒子径6μmの球形シリカ粒子に変更した。盛上層用インキ1における無機粒子の添加量は、15質量部に維持した。無機粒子の平均粒子径以外は、実施例1と同様にして、比較例3の化粧シートを得た。得られた化粧シートの縦断面を顕微鏡観察したところ、盛上部は、無機粒子が突出することにより形成された凸部を含んでいなかった。無機粒子は、バインダー樹脂内に埋没しており、バインダー樹脂から突出していなかった。
Figure 2022155432000002
100:化粧材、15:支持材、20:化粧シート、30:基材、40:意匠層、50:盛上層、55:盛上部、56,56A,56B:凸部、57,57A:凹部、60:バインダー樹脂、61:樹脂粒子、62:無機粒子

Claims (13)

  1. 意匠を表示する意匠層と、
    前記意匠層と積層された盛上層と、を備え、
    前記盛上層は、前記意匠層の一部の領域と重なる領域に設けられた盛上部を含み、
    前記盛上部は、バインダー樹脂、樹脂粒子及び無機粒子を含み、
    前記樹脂粒子の平均粒子径は、前記無機粒子の平均粒子径より大きく、
    前記盛上部は、前記無機粒子が突出することにより形成された凸部を含む、化粧シート。
  2. 前記樹脂粒子の平均粒子径は、前記盛上部の平均厚みよりも大きく、
    前記無機粒子の平均粒子径は、前記盛上部の平均厚みの半分より大きい、請求項1に記載の化粧シート。
  3. 前記盛上部は、一つの前記無機粒子が突出することにより形成された一つの凸部と、他の一つの前記無機粒子が突出することにより形成された他の一つの凸部と、前記一つの凸部および前記他の一つの凸部の間に位置する凹部と、を有し、
    少なくとも一つの前記凹部での前記盛上部の厚みは、前記盛上部の平均厚みより小さい、請求項1又は2に記載の化粧シート。
  4. 前記盛上部は、一つの前記無機粒子が突出することにより形成された一つの凸部と、他の一つの前記無機粒子が突出することにより形成された他の一つの凸部と、前記一つの凸部および前記他の一つの凸部の間に位置する凹部と、を有し、
    少なくとも一つの前記凹部での前記盛上部の厚みは、前記一つの前記無機粒子の粒子径より小さく且つ前記他の一つの前記無機粒子の粒子径より小さい、請求項1~3のいずれか一項に記載の化粧シート。
  5. 前記盛上部は、一つの前記無機粒子が突出することにより形成された一つの凸部と、他の一つの前記無機粒子が突出することにより形成された他の一つの凸部と、前記一つの凸部および前記他の一つの凸部の間に位置する凹部と、を有し、
    少なくとも一つの前記凹部での前記盛上部の厚みは、前記無機粒子の平均粒子径より小さい、請求項1~4のいずれか一項に記載の化粧シート。
  6. 少なくとも一部の前記無機粒子の頂部は、前記バインダー樹脂から露出している、請求項1~5のいずれか一項に記載の化粧シート。
  7. 前記樹脂粒子の平均粒子径は、前記無機粒子の平均粒子径の二倍より大きい、請求項1~6のいずれか一項に記載の化粧シート。
  8. 前記盛上部の前記樹脂粒子が存在しない位置での平均厚みは、前記無機粒子の平均粒子径の80%以上130%以下である、請求項1~7のいずれか一項に記載の化粧シート。
  9. 前記樹脂粒子の平均粒子径は、20μm以上70μm以下であり、
    前記無機粒子の平均粒子径は、5μm以上20μm以下である、請求項1~8のいずれか一項に記載の化粧シート。
  10. 前記盛上部は、100質量部の前記樹脂粒子と、40質量部以上200質量部以下の前記無機粒子と、を含む、請求項1~9のいずれかに記載の化粧シート。
  11. 前記盛上部の厚みが6μm超20μm以下の領域をR1、前記盛上部の厚みが20μm超55μm以下の領域をR2と定義した際に、下記(1)及び(2)を満たす、請求項1~10のいずれか一項に記載の化粧シート。
    (1)前記盛上部が設けられている領域の全面積に占めるR1の割合が35%以上55%以下。
    (2)前記盛上部が設けられている領域の全面積に占めるR2の割合が20%以上40%以下。
  12. 前記盛上部の厚みが6μm以下の領域をR0、前記盛上部の厚みが55μm超の領域をR3と定義した際に、下記(3)及び(4)を満たす、請求項11に記載の化粧シート。
    (3)前記盛上部が設けられている領域の全面積に占めるR0の割合が20%以下。
    (4)前記盛上部が設けられている領域の全面積に占めるR3の割合が5%以下。
  13. 請求項1~12のいずれか一項に記載の化粧シートと、
    前記化粧シートを支持する支持材と、を備える、化粧材。
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