JP2022153521A - 触媒及び炭化水素の製造方法 - Google Patents

触媒及び炭化水素の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】メタンから炭素数が2以上の炭化水素を高収率且つ高選択率で生成させることができる新たな触媒を提供すること。【解決手段】本発明に係る触媒は、一般式Li2ABO4(Aは、Ca、Sr、Ba及びMgからなる群から選択される1種以上であり、Bは、Si及び/又はGeである。)で表されるLi含有複合金属酸化物を含むものである。Li含有複合金属酸化物の表面には、Ce含有酸化物及び/又はW含有酸化物が担持されていることが好ましい。【選択図】図6

Description

本発明は、触媒及び炭化水素の製造方法に関するものであり、より詳しくは、メタンから炭素数2以上の炭化水素を生成する反応を活性する触媒、及びそれを用いて炭素数2以上の炭化水素を生成する方法に関する。
メタンは、天然ガスの主成分として豊富に存在し、また、石炭等からの合成ガスの反応等一酸化炭素や二酸化炭素の水素化反応、石油留分等の炭化水素の水素化分解や接触分解プロセスの副生物等としても多量に得られる。このように、メタンは、安定的な供給が可能で安価である等、工業用原料としての基本的条件を満たしているが、他の炭化水素と比較して反応性が低い等の理由により、そのほとんどがそのまま燃料として利用されているに留まっている。一方で、近年の石油資源問題を鑑みると、メタンを単に燃料として利用するだけでなく、これをより有用な化合物に変えて有効利用される技術が望まれている。
このようなメタンの有効利用のための反応技術として、古くからメタンを1000℃以上の著しく高温下で脱水素カップリングしてアセチレンやエチレンに転化する技術が検討されている。特に最近では、メタンの酸化カップリング反応、すなわちメタンを酸素の存在下で触媒に接触させ、比較的温和な条件下でエチレン、エタン等の炭素数2以上の炭化水素を製造する技術が注目されている。
温和な条件下で、メタンからエチレンやエタンを合成する反応としては、例えばメタンと酸素とを反応させてエチレンやエタンを合成するメタン酸化カップリング反応(Oxidative Coupling of Methane、OCM反応)が挙げられる。この反応を、以下の(1)式及び(2)式に示す。
CH+1/2O→1/2C+HO ・・・(1)
CH+1/4O→1/2C+1/2HO ・・・(2)
このOCMは、埋蔵量が豊富であるが用途に乏しいメタンを、化学産業のキー化合物であるエチレンやエタンへ直接転換する魅力的な反応である。しかしながら、これまでコストの観点等から産業的に有用なプロセスは開示されていない。これは、OCM反応には、以下の(3)式に示す熱力学的に有利な阻害反応であるメタンの完全酸化が存在し、メタンを高い選択率及び収率でエチレンやエタンへ転換する優れた触媒が未だ見出されていないためである。
CH+2O→CO+2HO ・・・(3)
以上のことから、実用的触媒にはCH転換率及びC化合物(エチレン及びエタン)選択率の向上が求められる。
現在、OCMに高活性を示す触媒の一つとして、酸化カルシウム担体に酸化リチウムと酸化スズを担持した触媒が知られている(特許文献1参照)。この触媒は、C化合物の収率が約15%であり、低い収率を示すものである。
また、他の高活性触媒としてはLi/MgOが知られている(非特許文献1参照)。この触媒は、目的物であるエチレン及びエタンの収率が約19%であるが、生成物中の目的物選択率が約50%と活性が低い。
さらに、Mn-NaWO/SiOもOCM反応に高活性を示す触媒として知られている(非特許文献2及び3参照)。この触媒は、目的物であるC化合物の収率が15~25%、目的物選択率が60~80%と比較的高活性を示すものである。
しかしながら、炭素数が2以上の炭化水素の収率及び目的物選択率をさらに向上させ、メタン化合物から炭素数が2以上の炭化水素をより効率的に製造するためにはなお改良の余地がある。
特開平5-70372号公報
T.Ito,J.H.Lunsford,Nature 1985,721-722,314. S.Arndt,T.Otremba,U.Simon,M.Yildiz,H.Schubert,R.Schomacker,Applied Catalysis A:General 2012,425-426,53. E.V.Kondratenko,T.Peppel,D.Seeburg,V.A.Kondratenko,N.Kalevaru,A.Martin,S.Wohlrab,Catalysis Science Technology 2017,7,366.
本発明は、以上の実情に鑑みてなされたものであり、メタンから炭素数が2以上の炭化水素を高収率且つ高選択率で生成させることができる新たな触媒を提供することを目的とする。
本発明者らは、上述した課題を解決すべく、鋭意検討を重ねた。その結果、一般式LiABO(Aは、Ca、Sr、Ba及びMgからなる群から選択される1種以上であり、Bは、Si及び/又はGeである。)で表されるLi含有複合金属酸化物を触媒として用いることにより、メタンから炭素数が2以上の炭化水素を高収率且つ高選択率で生成させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に、本発明は以下のものを提供する。
(1)一般式LiABO(Aは、Ca、Sr、Ba及びMgからなる群から選択される1種以上であり、Bは、Si及び/又はGeである。)で表されるLi含有複合金属酸化物を含む、触媒。
(2)前記Li含有複合金属酸化物の表面に、Ce含有酸化物及び/又はW含有酸化物が担持された、(1)に記載の触媒。
(3)前記Li含有複合金属酸化物の表面に、少なくともCe含有酸化物を含み、前記Ce含有酸化物は、CeOである、(2)に記載の触媒。
(4)前記Li含有複合金属酸化物の表面に、少なくともW含有酸化物を含み、前記W含有酸化物は、W及び前記Li含有複合金属酸化物を構成する金属元素との複合金属酸化物である、(2)又は(3)に記載の触媒。
(5)Ceの含有量は、前記Li含有複合金属酸化物100質量%に対し、0.5質量%以上5.0質量%以下である、(2)乃至(4)のいずれかに記載の触媒。
(6)Wの含有量は、前記Li含有複合金属酸化物100質量%に対し、0.5質量%以上10質量%以下である(2)乃至(5)のいずれかに記載の触媒。
(7)メタンから炭素数2以上の炭化水素を合成するための、(1)乃至(6)のいずれかに記載の触媒。
(8)請求項1乃至7のいずれか1項に記載の触媒を用いて、メタンから炭素数2以上の炭化水素を合成する、炭化水素の製造方法。
(9)メタンと酸素とを接触させて反応させることにより、メタンから炭素数2以上の炭化水素を合成する、(8)に記載の炭化水素の製造方法。
(10)600℃以上800℃以下の温度範囲の反応系内で、メタンと酸素とを接触させる、(9)に記載の炭化水素の製造方法。
(11)反応系内における酸素とメタンのモル比(酸素/メタン)が0.12以上0.6以下である、(10)に記載の炭化水素の製造方法。
本発明によれば、炭素数が2以上の炭化水素を高収率で生成させる新たな触媒を提供することができる。
実施例1及び実施例2の試料のXRDパターンである。 実施例1の試料のSEM像である。 実施例1の試料のSEM-EDXによる元素分析の結果であり、(a)はSEM像、(b)はSr Lα、(c)はGe Lα、(d)はO Kαである。 実施例2の試料のSEM像である。 実施例2の試料のSEM-EDXによる元素分析の結果であり、(a)はSEM像、(b)はCe Lα、(c)はW Mα(d)はSr Lα、(e)はGe Lα、(f)はO Kαである。 実施例1、実施例2及び比較例1の試料の触媒活性評価結果である。 実施例3、実施例4及び比較例1の試料の触媒活性評価結果である。 実施例5、実施例6及び比較例1の試料の触媒活性評価結果である。 実施例7、実施例8及び比較例1の試料の触媒活性評価結果である。 実施例9、実施例10及び比較例1の試料の触媒活性評価結果である。 実施例5、比較例2~4の試料の触媒活性評価結果である。 比較例5~8の試料の触媒活性評価結果である。 実施例1の試料を、800℃で2時間保持したときのCH転化率、C選択率及びC収率である。 実施例2の試料を、800℃で2時間保持したときのCH転化率、C選択率及びC収率である。 実施例2の試料を、750℃で2時間保持したときのCH転化率、C選択率及びC収率である。 比較例1の試料を、800℃で2時間保持したときのCH転化率、C選択率及びC収率である。 実施例5の試料について、酸素/メタン比を変化させた場合におけるCH転化率、C選択率及びC収率の変化を示す図である。
以下、本発明の具体的な実施形態について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において適宜変更を加えて実施することができる。
<1.触媒>
本実施形態に係る触媒は、一般式LiABO(Aは、Ca、Sr、Ba及びMgからなる群から選択される1種以上であり、Bは、Si及び/又はGeである。)で表されるLi含有複合金属酸化物を含むものである。
このような触媒は、その特有の構成元素及び結晶構造により、高い触媒能を発現するものである。特にOCM反応の触媒として用いた場合に、メタンから炭素数が2以上の炭化水素を高収率で生成させることができる。より具体的には、上述の非特許文献1に開示されているLi/MgOや、上述の非特許文献2及び3に開示されているMn-NaWO/SiOと比較しても、高いOCM反応の触媒活性を有しており、新たなOCM反応の触媒として期待されるものである。
そして、このような触媒は熱的安定性が高く、高温条件下でも短時間で失活することがない。そのため、長期間にわたって使用することができる。また、このような触媒は貴金属等、高価な元素を使用するものではなく、詳細は後述するが、簡易な手法によって収率よく合成することもできる。このように、安価なプロセスを達成し得るという観点からも有用な触媒である。
上述したとおり、本実施形態に係るLi含有複合金属酸化物は、一般式LiABOで表されるものである。ここで、Aサイトには、Ca、Sr、Ba及びMgからなる群から選択される1種以上である金属元素(以下、「Aサイト元素」という。)が含まれる。また、Bサイトには、Si及び/又はGeである金属元素(以下、「Bサイト元素」という。)が含まれる。Aサイト元素及びBサイト元素には、それぞれ、上述した金属元素のうち単数又は複数の金属元素を含有することができる。
また、Liサイト、Aサイト及びBサイトには、それぞれの金属元素の理論両論比、すなわち、Li:A:B:O=2:1:1:4から5%以下の欠陥又は置換元素を含むことができる。置換元素としては、B、Na、Mg、Al、K、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ga等が挙げられる。
Li含有複合金属酸化物は、上述の両論比で各元素が複合金属酸化物としての結晶構造を形成することにより、高いOCM反応の触媒活性を有する。このようにして奏される高い触媒活性は、各金属元素単一の酸化物の混合物では得られない。したがって、Li含有複合金属酸化物が有している高いOCM反応の触媒活性は、金属元素の種類のみならず、その結晶構造にも起因するものである。
LiABOの具体的な例としては、LiCaSiO、LiSrSiO、LiBaSiO、LiMgSiO、LiCaGeO、LiSrGeO、LiBaGeO、LiMgGeO、LiCa(Si,Ge)O、LiSr(Si,Ge)O、LiBa(Si,Ge)O、LiMg(Si,Ge)O、Li(Ca,Sr)SiO、Li(Ca,Ba)SiO、Li(Ca,Mg)SiO、Li(Sr,Ba)SiO、Li(Sr,Mg)SiO、Li(Ba,Mg)SiO、Li(Ca,Sr)GeO、Li(Ca,Ba)GeO、Li(Ca,Mg)GeO、Li(Sr,Ba)GeO、Li(Sr,Mg)GeO、Li(Ba,Mg)GeO、Li(Ca,Sr)(Si,Ge)O、Li(Ca,Ba)(Si,Ge)O、Li(Ca,Mg)(Si,Ge)O、Li(Sr,Ba)(Si,Ge)O、Li(Sr,Mg)(Si,Ge)O、Li(Ba,Mg)(Si,Ge)O、Li(Ca,Sr,Ba)SiO、Li(Ca,Sr,Mg)SiO、Li(Ca,Ba,Mg)SiO、Li(Sr,Ba,Mg)SiO、Li(Ca,Sr,Ba)GeO、Li(Ca,Sr,Mg)GeO、Li(Ca,Ba,Mg)GeO、Li(Sr,Ba,Mg)GeO、Li(Ca,Sr,Ba)(Si,Ge)O、Li(Ca,Sr,Mg)(Si,Ge)O、Li(Ca,Ba,Mg)(Si,Ge)O、Li(Sr,Ba,Mg)(Si,Ge)O、Li(Ca,Sr,Ba,Mg)SiO、Li(Ca,Sr,Ba,Mg)GeO、Li(Ca,Sr,Ba,Mg)(Si,Ge)Oである。なお、上記化学式において、各金属元素の両論比が0超1未満であって、且つ各金属元素の両論比の総和が1となるものとする。具体的に、各サイトにおける「(W,X,Y,Z)」(W、X、Y、Zは、任意の金属元素)の記載は、W,X,Y,Zの両論比がそれぞれ、0超1未満であって、且つW,X,Y及びZの両論比の総和が1である。
(Ce含有酸化物、W含有酸化物の担持)
上述したLi含有複合金属酸化物には、Ce含有酸化物及び/又はW含有酸化物を担持することが好ましい。
このようにして、Li含有複合金属酸化物に、Ce含有酸化物及び/又はW含有酸化物を担持することにより、より高い収率を示す触媒が得られる。中でも、Ce含有酸化物及びW含有酸化物を担持することにより、高い収率を示す触媒が得られる。
Ce含有酸化物としては、Ceを含有している酸化物であれば特に限定されず、例えばCeOや他の金属元素(Li含有複合金属酸化物を構成する金属元素に限られない)との複合金属酸化物等が挙げられるが、高い収率の観点から、CeOであることが好ましい。
W含有酸化物としては、Wを含有している酸化物であれば特に限定されず、例えば、WO、Wや他の金属元素(Li含有複合金属酸化物を構成する金属元素に限られない)との複合金属酸化物等が挙げられるが、高い収率の観点から、W及びLi含有複合金属酸化物を構成する金属元素の複合金属酸化物であることが好ましい。このような複合金属酸化物としては、例えば、SrLi0.40.6、LiWO、BaLiWO5.5、LiWO等が挙げられる。また、Ce及びWが含有される複合金属酸化物を用いることもできる。
Ce含有酸化物の含有量としては、特に限定されず、Li含有複合金属酸化物100質量%に対し、例えば0.5質量%以上であることが好ましく、0.7質量%以上であることがより好ましく、1.0質量%以上であることがさらに好ましく、1.2質量%以上であることが特に好ましい。Ce含有酸化物の含有量が所要量以上であることにより、炭素数2以上の炭化水素の収率を高めることができる。一方で、Ce含有酸化物の含有量としては、例えば5.0質量%以下であることが好ましく、4.5質量%以下であることがより好ましく、4.0質量%以下であることがさらに好ましく、3.5質量%以下であることが特に好ましい。Ce含有酸化物の含有量が所要量以下であることにより、希少金属であるCeの使用量を抑制し、コストを低減させることができる。
W含有酸化物の含有量としては、特に限定されず、Li含有複合金属酸化物100質量%に対し、例えば0.5質量%以上であることが好ましく、0.7質量%以上であることがより好ましく、1.0質量%以上であることがさらに好ましく、1.2質量%以上であることが特に好ましい。W含有酸化物の含有量が所要量以上であることにより、炭素数2以上の炭化水素の収率を高めることができる。一方で、W含有酸化物の含有量としては、例えば10質量%以下であることが好ましく、9.0質量%以下であることがより好ましく、8.0質量%以下であることがさらに好ましく、7.0質量%以下であることが特に好ましい。W含有酸化物の含有量が所要量以下であることにより、希少金属であるWの使用量を抑制し、コストを低減させることができる。
以上のような触媒によれば、高い触媒能を発現し、特にOCM反応の触媒として用いた場合に、メタンから炭素数が2以上の炭化水素を高収率で生成させることができる。
なお、以上では、主として触媒のOCM反応、すなわち、メタンから炭素数2以上の炭化水素を合成する反応としての用途について説明したが、本発明は、OCM反応に限られず、他の反応触媒として用いることができる。具体的な用途としては、例えば、メタンからメタノールへの変換反応の触媒、メタンとトルエンのクロスカップリング反応等中間体としてメチルラジカル(アルキルラジカル)を経由する反応の触媒や、部分酸化反応用触媒等に用いることができる。
<2.触媒の製造方法>
上述した一般式LiABO(Aは、Ca、Sr、Ba及びMgからなる群から選択される1種以上であり、Bは、Si及び/又はGeである。)で表されるLi含有複合金属酸化物の製造方法としては、特に限定されず、例えば固相法、ゾル-ゲル法、水熱合成法、共沈法等、クエン酸ゲル化法等により合成することができるが、その中でも、固相法又はクエン酸ゲル化法により合成することが好ましい。
固相法の場合には、必要な金属の酸化物又は炭酸塩等、固相法に適した出発原料を合成する化合物のモル比となるように混合し、混合粉末を仮焼し、前駆体を得る。得られた前駆体を本焼成することでLi含有複合金属酸化物を得ることができる。
クエン酸ゲル化法の場合には、必要な金属の硝酸塩等、クエン酸ゲル化法に適した出発原料を、製造する化合物のモル比と同一になるように純水に溶かし、合成する化合物の全金属モル数の等モル量又は過剰のクエン酸を金属溶液に加え、低温で加熱することで水分を除去し、ゲルを形成させる。そのゲルを仮焼し、前駆体を得た後、その前駆体を本焼成することでLi含有複合金属酸化物を得ることができる。
(Ce含有酸化物、W含有酸化物の担持)
Ce含有酸化物、W含有酸化物は、湿式含浸法により合成することが好ましい。
湿式含浸法の場合には、Li複合金属酸化物を、Ce及び/又はWの硝酸塩等の水溶液を浸し、低温で加熱し、乾燥させ、さらに高温で焼成することで、Ce含有酸化物及び/又はW含有酸化物を担持したLi含有複合金属酸化物を得ることができる。
また、Li含有複合金属酸化物をクエン酸ゲル化法等の液相法で合成する場合、出発原料を純粋に溶かす際に、Ce及び/又はWの硝酸塩等を加えることで、一段階で、Ce含有酸化物及び/又はW含有酸化物が担持されたLi含有複合金属酸化物を合成することができる。これにより、製造プロセス数を削減することができる。
<3.炭化水素の製造方法>
本実施形態に係る炭化水素の製造方法は、上述した触媒を用いて、メタンから炭素数2以上の炭化水素を合成するものである。
具体的に、このような炭化水素の製造方法では、メタンと酸素とを接触させて反応させることにより、メタンから炭素数2以上の炭化水素を合成する。
反応系内の温度としては、特に限定されないが、500℃以上であることが好ましく、550℃以上であることがより好ましく、600℃以上であることがさらに好ましく、650℃以上であることが特に好ましい。反応系内の温度が所要温度以上であることにより、炭素数2以上の炭化水素の収率を高めることができる。一方で、反応系内の温度としては、900℃以下であることが好ましく、850℃以下であることがより好ましく、800℃以下であることがさらに好ましい。反応系内の温度が所要量以下であることにより、Li複合金属酸化物の高温焼結による失活を抑制するとともに、加熱に用いるエネルギーによるコストの増加を抑制することができる。
反応系内におけるメタンと酸素のモル比(酸素/メタン)としては、特に限定されないが、0.10以上であることが好ましく、0.12以上であることがより好ましく、0.15以上であることがさらに好ましく、0.2以上であることが特に好ましい。反応系内におけるメタンの酸素に対するモル比が所要量以上であることにより、炭素数2以上の炭化水素の収率を高めることができる。一方で、反応系内におけるメタンの酸素に対するモル比としては、1以下であることが好ましく、0.8以下であることがより好ましく、0.6以下であることがさらに好ましく、0.55以下であることが特に好ましい。反応系内におけるメタンの酸素に対するモル比が所要量以下であることにより、炭素数2以上の炭化水素の収率を高めることができる。
以下、実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下、Ce含有酸化物及びW含有酸化物担持LiABOを「Ce-W/LiABO」と表記する。
〔試料の調製〕
(実施例1)LiSrGeO
原料としてLiNO、Sr(NO、GeOを用い、これらの原料をLi:Sr:Ge=2.3: 1:1(Li:15mol%過剰)となるように全金属モル数4倍量のクエン酸を溶かした純水に加え、加熱撹拌を行った。ゲル形成後、得られたゲルを大気中450℃、1時間で仮焼し、前駆体を得た。その前駆体を大気中850℃で、12時間本焼成してLiSrGeOを合成した。
(実施例2)Ce-W/LiSrGeO
原料としてのLiNO、Sr(NO、GeOに加えて、Ce及びWを、目的とするLiSrGeO100質量%に対し、それぞれ2質量%、5質量%となるように、添加して調製した以外は実施例1と同様の操作を行い、Ce-W/LiSrGeOを合成した。
(実施例3)LiCaGeO
Sr(NOの代わりにCa(NOを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、LiCaGeOを合成した。
(実施例4)Ce-W/LiCaGeO
原料としてのLiNO、Ca(NO、GeOに加えて、Ce及びWを、目的とするLiCaGeO100質量%に対し、それぞれ2質量%、5質量%となるように、添加して調製した以外は実施例3と同様の操作を行い、Ce-W/LiCaGeOを合成した。
(実施例5)LiCaSiO
Sr(NOの代わりにCa(NOを用い、且つGeOの代わりに、Si(OCにC及び少量のHClを加え、混合した溶液(以下、「Si源溶液」という。)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、LiCaSiOを合成した。
(実施例6)Ce-W/LiCaSiO
原料としてのLiNO、Ca(NO、Si源溶液に加えて、Ce及びWを、目的とするLiCaSiO100質量%に対し、それぞれ2質量%、5質量%となるように、添加して調製した以外は実施例5と同様の操作を行い、Ce-W/LiCaSiOを合成した。
(実施例7)LiSrSiO
GeOの代わりにSi源溶液用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、LiSrSiOを合成した。
(実施例8)Ce-W/LiSrSiO
原料としてのLiNO、Sr(NO、Si源溶液に加えて、Ce及びWを、目的とするLiSrSiO100質量%に対し、それぞれ2質量%、5質量%となるように、添加して調製した以外は実施例7と同様の操作を行い、Ce-W/LiSrSiOを合成した。
(実施例9)LiBaSiO
Sr(NOの代わりにBa(NOを用い、且つGeOの代わりにSi源溶液を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、LiBaSiOを合成した。
(実施例10)Ce-W/LiBaSiO
原料としてのLiNO、Ba(NO、Si源溶液に加えて、Ce及びWを、目的とするLiBaSiO100質量%に対し、それぞれ2質量%、5質量%となるように、添加して調製した以外は実施例9と同様の操作を行い、Ce-W/LiBaSiOを合成した。
(比較例1)Mn-NaWO/SiO
Mn-NaWO/SiOについて湿式含浸法を用いて合成を行った。原料としてMn(NO・6HO、NaWO・2HO、SiOを用いた。これらを、目的物であるMn及びNaWOがそれぞれ2重量%及び5重量%となるように純水に溶かし、担体であるSiOに浸し、100℃で加熱し、乾燥した。このようにして得られた乾燥物を大気中850℃で、5時間焼成することでMn-NaWO/SiOを得た。
(比較例2)LiSiO
原料としてLiCO、SiOを用い、これらの原料をLi:Si=2:1となるように秤量し、エタノールを加え粉砕混合した。混合後、試料を大気中700℃、1時間で仮焼し、前駆体を得た。その前駆体を大気中850℃で、12時間本焼成してLiSiOを合成した。
(比較例3)CaSiO
原料としてCaCO、SiOを用い、これらの原料をCa:Si=1:1となるように秤量し、エタノールを加え粉砕混合した。混合後、試料を大気中700℃、1時間で仮焼し、前駆体を得た。その前駆体を大気中850℃で、12時間本焼成してCaSiOを合成した。
(比較例4)LiSiO及びCaSiOの混合物
比較例2で合成したLiSiO及び比較例3で合成したCaSiOを質量比1:1で混合して、LiSiO及びCaSiOの混合物を得た。
(比較例5)SrFeNbO
原料としてSrCO、Fe、Nbを用い、これらの原料をSr:Fe:Nb=2:1:1となるように秤量し、エタノールを加え粉砕混合した。混合後、試料を大気中1000℃、12時間で仮焼し、前駆体を得た。その前駆体を大気中1200℃で、12時間本焼成してSrFeNbOを合成した。
(比較例6)SrFeSbO
原料としてSrCO、Fe、Sbを用い、これらの原料をSr:Fe:Nb=2:1:1となるように秤量し、エタノールを加え粉砕混合した。混合後、試料を大気中1000℃、12時間で仮焼し、前駆体を得た。その前駆体を大気中1200℃で、12時間本焼成してSrFeSbOを合成した。
(比較例7)CaZnSi
原料としてCaCO、ZnO、SiOを用い、これらの原料をCa:Zn:Si=2:1:1となるように秤量し、エタノールを加え粉砕混合した。混合後、試料を大気中1000℃、12時間で仮焼し、前駆体を得た。その前駆体を大気中1200℃で、12時間本焼成してCaZnSiを合成した。
(比較例8)BaTiSi
原料としてBaCO、TiO、SiOを用い、これらの原料をCa:Si=2:1: 1となるように秤量し、エタノールを加え粉砕混合した。混合後、試料を大気中1000℃、12時間で仮焼し、前駆体を得た。その前駆体を大気中1200℃で、12時間本焼成してBaTiSiを合成した。
〔構造評価〕
(実施例1及び実施例2)
実施例1及び実施例2の試料について、X線回折(XRD)測定を行った。図1は、実施例1及び実施例2の試料のXRDパターンである。実施例1の試料においては、LiSrGeOのピークのみが確認された。一方で、実施例2の試料においては、LiSrGeOのピークの他に、副相としてSrLi0.40.6、LiWO及びCeOのピークが確認された。このことから、実施例2の試料においては、Ce含有酸化物とW含有酸化物が含まれることが分かった。
実施例1の試料を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察した。図2は、実施例1の試料のSEM像である。粒径が10μm超の不定形の粒子が確認された。
実施例1の試料について、エネルギー分散型X線(EDX)分析を行った。図3は、実施例1のSEM-EDXによる元素分析の結果であり、(a)はSEM像、(b)はSr Lα、(c)はGe Lα、(d)はO Kαである。このように、Sr元素、Ge元素及びO元素は試料である粒子全体にわたって存在していることが分かった。
実施例2の試料を、SEMを用いて観察した。図4は、実施例2の試料のSEM像である。粒径が20μmの不定形の粒子が確認された。図1に示したように実施例1の試料の表面は滑らかであるのに対し、図4に示したように実施例2の試料の表面は表面に凹凸が存在していた。
実施例2の試料について、EDX分析を行った。図5は、実施例2のSEM-EDXによる元素分析の結果であり、(a)はSEM像、(b)はCe Lα、(c)はW Mα(d)はSr Lα、(e)はGe Lα、(f)はO Kαである。このように、Ce元素、W元素、Sr元素、Ge元素及びO元素は粒子全体にわたって存在していることが分かった。
(実施例3及び実施例4)
実施例3及び実施例4の試料について、XRD測定を行った。実施例3の試料においては、LiCaGeOのピークのみが確認された。一方で、実施例4の試料においては、LiCaGeOのピークの他に、副相としてLiWO、CeO及びCaOのピークが確認された。このことから、実施例4の試料においては、Ce含有酸化物とW含有酸化物が含まれることが分かった。
(実施例5及び実施例6)
実施例5及び実施例6の試料について、XRD測定を行った。実施例5の試料においては、LiCaSiOのピークの他に、副相としてLiSiO及びCaOのピークが確認された。一方で、実施例6の試料においては、LiCaSiOのピークの他に、副相としてLiWO、CeO及びLiOのピークが確認された。このことから、実施例6の試料においては、Ce含有酸化物とW含有酸化物が含まれることが分かった。
(実施例7及び実施例8)
実施例7及び実施例8の試料について、XRD測定を行った。実施例7の試料においては、LiSrSiOのピークのみが確認された。一方で、実施例8の試料においては、LiSrSiOのピークの他に、副相としてSrLi0.40.6、CeO及びLiSiOのピークが確認された。また、同定できないピークも確認された。このことから、実施例8の試料においては、Ce含有酸化物とW含有酸化物が含まれることが分かった。
(実施例9及び実施例10)
実施例9及び実施例10の試料について、XRD測定を行った。実施例9の試料においては、LiBaSiOのピークの他に、SiOのピークが確認された。一方で、実施例10の試料においては、LiBaSiOのピークの他に、BaLiWO5.5及びCeOのピークが確認された。このことから、実施例10の試料においては、Ce含有酸化物とW含有酸化物が含まれることが分かった。
(比較例1~8)
比較例1~8の資料について、XRD測定を行った。比較例1の試料においては、NaWO、結晶質のSiOのピークの他に、NaWO、NaWO、Na、Mn及びMnWOのピークが確認された。比較例2及び比較例5~8の試料においては、それぞれ目的とする化合物のピークのみが確認された。比較例3の試料においては、CaSiOのピークの他に、副相としてCaSiO及びSiOのピークが確認された。
〔触媒活性評価〕
実施例1~10及び比較例1~7の試料それぞれ0.3gを、内径4mmの石英反応管に充填して、メタン1.0mL/分、酸素0.25mL/分、窒素8.75mL/分の混合ガスを流し反応させ、600℃~800℃において、OCM反応の触媒活性評価を行った。分析は、ガスクロマトグラフ(GC-8A、GC-TCD、SHIMADZU製)により行った。なお、以下の方法では、メタンの酸化カップリング反応により得られた炭化水素は主としてCであったため、Cのみを分析した。
図6は、実施例1、実施例2及び比較例1の試料の触媒活性評価結果である。図7は、実施例3、実施例4及び比較例1の試料の触媒活性評価結果である。図8は、実施例5、実施例6及び比較例1の試料の触媒活性評価結果である。図9は、実施例7、実施例8及び比較例1の試料の触媒活性評価結果である。図10は、実施例9、実施例10及び比較例1の試料の触媒活性評価結果である。図11は、実施例5、比較例2~4の試料の触媒活性評価結果である。図12は、比較例5~8の試料の触媒活性評価結果である。これらの図において、横軸はCH転換率(%)、縦軸はC炭化水素の選択率(%)である。また、これらの図においては、図の右上ほど、すなわちCH転換率(%)とC炭化水素の選択率(%)との積の値が大きいほど、C炭化水素の収率が大きいことを意味している。
また、実施例1~10及び比較例1~8について、最高収率が得られた時の解析結果を表1に示す。なお、表1中の転化率、選択率及び収率は、それぞれ下記(4)~(6)式で算出した値である。
メタン転化率(%)
=[1-(未反応のメタンの量/原料メタンの量)]×100 ・・・(4)
収率(%)
=(2×生成したエチレン及びエタンの量/原料メタンの量)×100 ・・・(5)
選択率(%)=C収率/メタン転化率 ・・・(6)
Figure 2022153521000002
図6~図10から分かるように、実施例1~10の試料は、いずれも、既存の比較例1の試料と比較して高い選択率を有することが分かった。例えば、実施例1及び実施例2の試料では、既存の比較例1と同程度のCH転化率及びC収率を得るのに必要な温度が約50℃低い。
図11から分かるように、比較例2の試料は、Li元素及びSi元素を含んでおり、比較例3の試料は、Ca元素及びSi元素を含んでおり、比較例4の試料は、Li元素、Ca元素及びSi元素を含んでいるが、LiABO結晶構造を有していない。このような化合物では、Li元素、Ca元素及びSi元素を含んでおり、且つLiABO結晶構造を有する実施例5に比べて、選択率、CH転化率及びC収率が低い。このことから、実施例1~10の試料において確認された高い触媒活性は、所定の金属元素を含有することのみでは達成されないことが分かった。
図12から分かるように、比較例5~8の試料は、LiABOとは異なる結晶構造を有する金属複合酸化物であるが、これらの試料では実施例1~10に比べて、選択率、CH転化率及びC収率が低い。このことから、実施例1~10の試料において確認された高い触媒活性は、所定の結晶構造において達成されるものであることが分かった。
〔熱安定性評価〕
実施例1、実施例2及び比較例1の試料について、上記触媒活性評価と同様の装置及びガス雰囲気中、800℃で2時間保持し、そのCH転化率、C選択率及びC収率を測定した。なお、実施例2については750℃でも測定した。
図13は、実施例1の試料を、800℃で2時間保持したときのCH転化率、C選択率及びC収率である。図14は、実施例2の試料を、800℃で2時間保持したときのCH転化率、C選択率及びC収率である。図15は、実施例2の試料を、750℃で2時間保持したときのCH転化率、C選択率及びC収率である。図16は、比較例1の試料を、800℃で2時間保持したときのCH転化率、C選択率及びC収率である。なお、図13~図16において、横軸は試験開始からの経過時間、縦軸はCH転化率、C選択率及びC収率である。
図13~図15から分かるように、実施例1及び実施例2の試料は、2時間経過しても高いCH転化率、C選択率及びC収率を維持しており、熱的な安定性が高い材料であるといえる。また、実施例2)の750℃におけるC収率は、既存の比較例1の試料の800℃における活性に匹敵しており、実施例2の試料は、比較例1の試料に比べて高活性であると考えられる。
〔酸素/メタン比の影響〕
実施例5の試料について、温度を800℃、メタン及び酸素の総流量を1.25mL/分に固定して、酸素/メタン比(モル比)を変化させ、上記触媒活性評価と同様の条件にてメタン/酸素比の影響を検討した。
図16は、実施例5の試料について、酸素/メタン比を変化させた場合におけるCH転化率、C選択率及びC収率の変化を示す図である。図16において、横軸は酸素/メタン比、縦軸はCH転化率、C選択率及びC収率である。


Claims (11)

  1. 一般式LiABO(Aは、Ca、Sr、Ba及びMgからなる群から選択される1種以上であり、Bは、Si及び/又はGeである。)で表されるLi含有複合金属酸化物を含む、触媒。
  2. 前記Li含有複合金属酸化物の表面に、Ce含有酸化物及び/又はW含有酸化物が担持された、請求項1に記載の触媒。
  3. 前記Li含有複合金属酸化物の表面に、少なくともCe含有酸化物を含み、
    前記Ce含有酸化物は、CeOである、請求項2に記載の触媒。
  4. 前記Li含有複合金属酸化物の表面に、少なくともW含有酸化物を含み、
    前記W含有酸化物は、W及び前記Li含有複合金属酸化物を構成する金属元素との複合金属酸化物である、請求項2又は3に記載の触媒。
  5. Ceの含有量は、前記Li含有複合金属酸化物100質量%に対し、0.5質量%以上5.0質量%以下である、請求項2乃至4のいずれか1項に記載の触媒。
  6. Wの含有量は、前記Li含有複合金属酸化物100質量%に対し、0.5質量%以上10質量%以下である請求項2乃至5のいずれか1項に記載の触媒。
  7. メタンから炭素数2以上の炭化水素を合成するための、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の触媒。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の触媒を用いて、メタンから炭素数2以上の炭化水素を合成する、炭化水素の製造方法。
  9. メタンと酸素とを接触させて反応させることにより、メタンから炭素数2以上の炭化水素を合成する、請求項8に記載の炭化水素の製造方法。
  10. 600℃以上800℃以下の温度範囲の反応系内で、メタンと酸素とを接触させる、請求項9に記載の炭化水素の製造方法。
  11. 反応系内における酸素とメタンのモル比(酸素/メタン)が0.12以上0.6以下である、請求項10に記載の炭化水素の製造方法。
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