JP2022151685A - 非酸化物系セラミックスの加工用材料及び積層基板 - Google Patents

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Atsumi MITSUNAGA
崇 佐藤
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渉 笠井
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Abstract

【課題】非酸化物系セラミックスとの密着性に優れると共に耐熱性、耐ハンダ性に優れ、非酸化物系セラミックスとの線膨張係数のバランスがよく収縮による反りや剥離が起こりにくい、非酸化物系セラミックスの積層、接着、接合、封止、補修等の加工に用いる、所定のテトラフルオロエチレン系ポリマーを含む材料を提供すること。【解決手段】カルボニル基含有基又は水酸基含有基を有する熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマーを含む、非酸化物系セラミックスの加工用材料。【選択図】なし

Description

本発明は、所定のテトラフルオロエチレン系ポリマーを含む、非酸化物系セラミックスの加工用材料及び積層基板に関する。
セラミックス部材は耐環境性、耐熱性、強度、靭性、耐摩耗性に優れ、さらに高剛性、低熱膨張性、低比重等に優れることから、耐熱部材、耐摩耗性部材、精密機械部材等として使用されている。近年は、アルミナ、ジルコニア等の酸化物系セラミックスのほか、窒化ケイ素、炭化ケイ素等の非酸化物系セラミックス部材を中心に、半導体関連部品、原子力やガスタービン等のエネルギー機器用部品、宇宙用構造部品、エンジン部品や排ガスフィルタ等の自動車用部品、熱交換器用部品、ポンプ部品、メカニカルシール部品、ベアリング部品、摺動部品等の産業機器への適用が進められている。
非酸化物系セラミックス基板は電気特性や半導体物性に優れる。例えば炭化ケイ素は、従来のシリコン半導体と比較してエネルギーバンドギャップが大きく低抵抗であり、絶縁破壊特性にも優れており、大電力の制御が可能なので、注目されている。
セラミックス部材は一般的に焼結時に20%前後の収縮を伴うので、大型部品や複雑な形状の部品の作製が困難である。そのため、複数のセラミックス部材を接着又は接合する要求や、セラミックス部材を他の部材と接合しつつ、接合体の熱伝導性を向上させる要求が高まっている。
また、近年、セラミックス基板を強固に積層する要求も高まっている。特許文献1には、複数のセラミックス層が、無機フィラーを含む熱硬化型樹脂を介して積層された絶縁回路基板が開示されている。特許文献2には、フッ素樹脂とポリイミド樹脂からなる多層フィルムを、セラミックス基板との接着フィルムとして用いる提案もなされている。
特開2019-149515号公報 特開2013-126778号公報
炭化ケイ素等の非酸化物系セラミックス部材の加工に使用する樹脂材料には、セラミックス部材との密着力が不充分であるという課題と、セラミックス部材と樹脂の線膨張係数の違いにより反りが発生しやすいという課題がある。具体的には、かかる樹脂材料で加工された非酸化物系セラミックス部材をハンダプロセスに供すると、そのヒートサイクルにより部材に反りが生じたり、加工部分に剥がれが生じやすい。
そのため、セラミックス部材との線膨張性のバランスがよく、高密着性も発現する優れた樹脂材料が求められていた。
本発明者らは、鋭意検討した結果、所定のテトラフルオロエチレン系ポリマーを選択すれば、非酸化物系セラミックスとの密着性に優れ、セラミックス部材との線膨張性のバランスがよい樹脂材料が得られることを知見した。また、かかる樹脂材料は、電気特性(低誘電率性、低誘電正接性等)、耐熱性等の、テトラフルオロエチレン系ポリマーに由来する物性の付与にも適していることを知見した。
本発明の目的は、非酸化物系セラミックスとの密着性に優れると共に耐熱性、耐ハンダ性に優れ、非酸化物系セラミックスとの線膨張係数のバランスがよく収縮による反りや剥離が起こりにくい、非酸化物系セラミックスの積層、接着、接合、封止、補修等の加工用材料の提供である。また、本発明の目的は、熱伝導性に優れ、高度なヒートサイクル特性を備えた、非酸化物系セラミックス基板と基板とが接合された積層基板の提供である。
本発明は、下記の態様を有する。
<1> カルボニル基含有基又は水酸基含有基を有する熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマーを含む、非酸化物系セラミックスの加工用材料。
<2> 前記熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマーが、溶融温度が260~320℃であり、平均粒子径が0.1~25μmの粒子として含まれる、<1>の加工用材料。<3> 前記非酸化物系セラミックスが、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、又は炭化ケイ素の少なくとも1種である、<1>又は<2>の加工用材料。
<4> さらに、無機フィラーを含む、<1>~<3>のいずれかの加工用材料。
<5> 前記無機フィラーが、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、窒化ホウ素又は窒化アルミニウムの少なくとも1種から構成されるフィラーである、<4>の加工用材料。
<6> さらに、芳香族性樹脂を含む、<1>~<5>のいずれかの加工用材料。
<7> 液状分散媒を含む、<1>~<6>のいずれかの加工用材料。
<8> 別の非酸化物系セラミックスの加工用材料に添加して用いられる、<1>~<7>のいずれかの加工用材料。
<9> 非酸化物系セラミックスの積層、接着、接合、封止又は補修に用いる、<1>~<8>のいずれかの加工用材料。
<10> 非酸化物系セラミックス基板の少なくとも1対以上を接着積層するために用いる、<1>~<9>のいずれか1項に記載の加工用材料。
<11> 非酸化物系セラミックス基板、出力端子及び接続部材を備えた半導体装置の外周部を封止するために用いる、<1>~<10>のいずれかの加工用材料。
<12> 非酸化物系セラミックス基板と基板とを接着又は接合するために用いられる、熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマーと、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、窒化ホウ素又は窒化アルミニウムの少なくとも1種から構成されるフィラーと、液状分散媒とを含む、非酸化物系セラミックス基板の加工用材料。
<13> 前記非酸化物系セラミックス基板が、窒化アルミニウム基板又は窒化ケイ素基板である、<12>の加工用材料。
<14> 前記基板が、金属基板である、<12>又は<13>の加工用材料。
<15> <12>の非酸化物系セラミックス基板の加工用材料を、非酸化物系セラミックス基板と前記非酸化物系セラミックス基板に対向して設置された基板との間に配置し、前記熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマーの溶融温度以上の温度に加熱して、前記非酸化物系セラミックス基板と前記基板とが接着又は接合された積層基板を得る、積層基板の製造方法。
<16> 非酸化物系セラミックス基板層、熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマーと、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、窒化ホウ素又は窒化アルミニウムの少なくとも1種から構成されるフィラーとを含む層、基板層をこの順に有する積層基板。
本発明によれば、非酸化物系セラミックスとの密着性に優れると共に耐熱性、耐ハンダ性に優れ、非酸化物系セラミックスとの線膨張係数のバランスがよく収縮による反りや剥離が起こりにくい、非酸化物系セラミックスの積層、接着、接合、封止、補修等の加工用材料を提供できる。
本発明の加工用材料は所定のテトラフルオロエチレン系ポリマーを含むため、特に、非酸化物系セラミックスと積層した積層体において接着性、耐熱性、耐ハンダ性に優れ、温度変化による積層体間の線膨張係数の相互乖離による剥がれが抑制される。また、通常のプロセス温度範囲内での熱変形が少ないので、積層体を構成した場合の層間の位置精度が高く、良好な積層体を生産性よく形成可能である。
以下の用語は、以下の意味を有する。
「平均粒子径(D50)」は、レーザー回折・散乱法によって求められる、対象物(粒子及びフィラー)の体積基準累積50%径である。すなわち、レーザー回折・散乱法によって粒度分布を測定し、対象物の集団の全体積を100%として累積カーブを求め、その累積カーブ上で累積体積が50%となる点の粒子径である。
対象物のD50は、対象物を水中に分散させ、レーザー回折・散乱式の粒度分布測定装置(堀場製作所社製、LA-920測定器)を用いたレーザー回折・散乱法により分析して求められる。
「比表面積」は、ガス吸着(定容法)BET多点法で粒子を測定し算出される値であり、NOVA4200e(Quantachrome Instruments社製)を使用して求められる。
「溶融温度」は、示差走査熱量測定(DSC)法で測定したポリマーの融解ピークの最大値に対応する温度である。
「ポリマーのガラス転移点(Tg)」は、動的粘弾性測定(DMA)法でポリマーを分析して測定される値である。
「粘度」は、B型粘度計を用いて、25℃で回転数が30rpmの条件下で測定される粘度である。測定を3回繰り返し、3回分の測定値の平均値とする。
「キャピログラフ測定による粘度」はキャピラリー長が10mm、キャピラリー半径が1mmのキャピラリーを用いて、炉体径が9.55mm、ロードセル容量を2tとして測定された粘度である。
ポリマーにおける「単位」とは、モノマーの重合により形成された前記モノマーに基づく原子団を意味する。単位は、重合反応によって直接形成された単位であってもよく、ポリマーを処理することによって前記単位の一部が別の構造に変換された単位であってもよい。以下、モノマーaに基づく単位を、単に「モノマーa単位」とも記す。
本発明は、カルボニル基含有基又は水酸基含有基を有する熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマー(以下、「Fポリマー」とも記す。)を含む、非酸化物系セラミックスの加工用材料である(以下、「本材料」とも記す。)。
本材料は、非酸化物系セラミックス部材、例えば炭化ケイ素基板との密着性に優れ、線膨張性のバランスがよいため反り難く、かつFポリマーの物性を付与できる。その理由とその作用機構とは、必ずしも明確ではないが、例えば以下のように推定している。
カルボニル基含有基又は水酸基含有基を有するFポリマーは、ポリテトラフルオロエチレン等の他のテトラフルオロエチレン系ポリマーと比較して表面エネルギーが高いとみなせ、他の材料との親和性に優れている。そのため、Fポリマーは非酸化物系セラミックス部材との密着性に優れると考えられる。また、Fポリマーは所定の官能基を有するために、官能基を有さない場合に比較して分子間の相互作用が高まり、線膨張係数が低くなりやすい。そのため、非酸化物系セラミックス部材との線膨張性の差が小さくなりバランスがよいと考えられる。
本材料を適用する非酸化物系セラミックスとしては、1種類の金属元素又は非金属元素と炭素、窒素及びホウ素などの非酸素元素とからなる炭化物セラミックス、窒化物セラミックス及びホウ化物セラミックス、並びに2種類以上の金属元素又は非金属元素と非酸素元素との化合物である多成分系の非酸化物セラミックスが挙げられる。
具体的には、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、ホウ化ジルコニウム、ホウ化カルシウム、炭化チタン、ホウ化チタン、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化タングステン、MoB-Ni(ホウ化物サーメット)、炭窒化チタン複合セラミックスが挙げられる。
これらの非酸化物系セラミックスは純品であっても少量の不純物を含んだものであってもよい。また、炭化ケイ素の絶縁性向上の目的で添加される酸化ベリリウム(BeO)、窒化アルミニウムの低温焼成を可能とするために添加される酸化イットリウム(Y)等の、少量の他の成分がドープされていてもよく、焼結助剤に由来する成分等を含んでいてもよい。
本材料を好適に適用できる観点から、非酸化物系セラミックスとしては、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、又は炭化ケイ素の少なくとも1種であることが好ましく、炭化ケイ素であることがより好ましい。
本材料を適用する非酸化物系セラミックスは、金属フィラー、金属酸化物フィラー、カーボンフィラー等の導電性フィラーをさらに含んでいてもよい。
金属フィラーを構成する金属としては、金、銀、白金、ニッケル、銅、亜鉛、錫、アルミニウム、鉄等の単体金属、黄銅、ステンレス、青銅等の金属合金が挙げられる。
金属酸化物フィラーを構成する金属酸化物としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズが挙げられ、これら金属酸化物にアルミニウムまたは酸化アンチモン等をドープすることで導電性が付与される。
カーボンフィラーは導電性を有する炭素材料で構成され、かかる炭素材料としてはカーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンファイバー等の導電性炭素繊維、導電性グラファイト、導電性カーボンブラック、導電性フラーレン等が挙げられる。これらは1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
導電性カーボンブラックとしては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、オイルファーネス系カーボンブラック、オイルファーネス系酸化カーボンブラック等が挙げられる。
カーボンナノチューブは縮合ベンゼン環からなるグラフェンシートが円筒状に丸まった形状であり、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ及び気相成長炭素繊維が挙げられる。
導電性フィラーとしては、金属フィラー又はカーボンフィラーが好ましく、カーボンフィラーがより好ましい。カーボンフィラーとしては導電性カーボンブラック、カーボンナノチューブが好ましく、導電性カーボンブラックがより好ましい。
導電性フィラーの形状としては、繊維状、粒子状、フレーク状が挙げられ、繊維状又は粒子状が好ましい。導電性フィラーが粒子状の場合、粒子の形状は規則的であっても不規則であってもよく、粒子のD50は1500μm以下が好ましく、500μm以下がより好ましい。かかるD50は、10μmから150μmの範囲がさらに好ましい。
本発明におけるFポリマーは、テトラフルオロエチレン(TFE)に基づく単位(TFE単位)を含む、カルボニル基含有基又は水酸基含有基を有する熱溶融性のポリマーである。Fポリマーの溶融温度は200~320℃であるのが好ましく、260~320℃がより好ましい。かかる場合、本材料の耐熱性が優れやすい。
なお、熱溶融性とは荷重49Nの条件下、ポリマーの溶融温度よりも20℃以上高い温度において、溶融流れ速度が1~1000g/10分となる温度が存在する溶融流動性のポリマーを意味する。
Fポリマーにおけるフッ素原子含有量は、70質量%以上であるのが好ましく、70~76質量%であるのがより好ましい。かかるフッ素含有量が高いFポリマーは、他の成分との親和性が特に低く、他の材料と接着し難い傾向にあるが、本発明によれば、かかるFポリマーを使用しても、分散性や取扱い性、接着性に優れた本材料が得られる。
Fポリマーのガラス転移点は、75~125℃が好ましく、80~100℃がより好ましい。
Fポリマーとしては、TFE単位及びエチレンに基づく単位を含むポリマー(ETFE)、TFE単位及びペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)に基づく単位(PAVE単位)を含むポリマー(PFA)、TFE単位及びヘキサフルオロプロペン(HFP)に基づく単位を含むポリマー(FEP)が挙げられる。ETFE、PFA及びFEPのそれぞれは、さらに他の単位を含んでいてもよい。PAVEとしては、CF=CFOCF、CF=CFOCFCF及びCF=CFOCFCFCF(PPVE)が好ましく、PPVEがより好ましい。
Fポリマーは、PFA又はFEPが好ましく、PFAがより好ましい。
Fポリマーはまた、カルボニル基含有基又は水酸基含有基を有するポリマーである。この場合、分子集合体レベルで微小球晶を形成しやすくなり、Fポリマーと非酸化物系セラミックスとの密着性が向上しやすい。また、この場合、本材料が分散安定性や取り扱い性に優れやすいほか、本材料から形成される成形物が電気特性、表面平滑性等の物性に優れやすい。
カルボニル基含有基又は水酸基含有基は、Fポリマー中の単位に含まれていてもよく、Fポリマーの主鎖の末端基に含まれていてもよい。後者の態様としては、重合開始剤、連鎖移動剤等に由来する末端基としてカルボニル基含有基又は水酸基含有基を有するFポリマー、Fポリマーをプラズマ処理や電離線処理して得られる、カルボニル基含有基又は水酸基含有基を有するFポリマーが挙げられる。
カルボニル基含有基は、カルボニル基(>C(O))を含む基であり、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アミド基、イソシアネート基、カルバメート基(-OC(O)NH)、酸無水物残基(-C(O)OC(O)-)、イミド残基(-C(O)NHC(O)-等)及びカーボネート基(-OC(O)O-)が好ましく、酸無水物残基がより好ましい。
水酸基含有基は、アルコール性水酸基を含有する基が好ましく、-CFCHOH、-C(CFOH及び1,2-グリコール基(-CH(OH)CHOH)がより好ましい。
Fポリマーは、TFE単位及びPAVE単位を含む、カルボニル基含有基を有するポリマーであるのが好ましく、TFE単位、PAVE単位及びカルボニル基含有基を有するモノマーに基づく単位を含むポリマーであるのがより好ましく、全単位に対して、これらの単位をこの順に、90~99モル%、0.5~9.97モル%、0.01~3モル%、含むポリマーであるのがさらに好ましい。この場合、親和性や接着性を一層向上させる観点から好ましい。
Fポリマーがカルボニル基含有基を有する場合、Fポリマーにおけるカルボニル基含有基の数は、主鎖の炭素数1×10個あたり、10~5000個が好ましく、100~3000個がより好ましく、800~1500個がさらに好ましい。なお、Fポリマーにおけるカルボニル基含有基の数は、ポリマー組成又は国際公開第2020/145133号に記載の方法によって定量できる。
また、カルボニル基含有基を有するモノマーは、無水イタコン酸、無水シトラコン酸又は5-ノルボルネン-2,3-ジカルボン酸無水物(以下、「NAH」とも記す。)が好ましい。かかるポリマーの具体例としては、国際公開第2018/16644号に記載されるポリマーが挙げられる。
本発明において、Fポリマーは、本材料に粒子として含まれていてもよく、本材料がフィルム等の成形物である際には溶融された構成成分として含まれていてもよく、本材料に粒子として含まれているのが好ましい。この場合、本材料は液状分散媒を含んだ液状組成物であってもよく、液状分散媒を含まない粉体組成物であってもよい。
前者の本材料におけるFポリマーの含有量は、1~99質量%が好ましく、5~60質量%がより好ましく、10~40質量%がさらに好ましい。
後者の本材料におけるFポリマーの含有量は、1~100質量%が好ましく、5~80質量%がより好ましい。
Fポリマーが本材料に粒子として含まれる場合のFポリマーの粒子(以下、「F粒子」とも記す。)のD50は0.1~25μmであるのが好ましい。F粒子のD50は20μm以下が好ましく、10μm以下がより好ましく、8μm以下がさらに好ましい。F粒子のD50は0.3μm以上がより好ましい。この範囲のD50において、F粒子の流動性と分散性とが良好となりやすい。
分散安定性の観点から、F粒子の比表面積は、1~25m/gが好ましく、1~8m/gがより好ましい。
F粒子は、Fポリマー以外の樹脂又は無機フィラーを含んでいてもよい。F粒子におけるFポリマーの含有量は80質量%以上が好ましく、100質量%がより好ましい。
上記樹脂としては、芳香族ポリエステル、ポリアミドイミド、(熱可塑性)ポリイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンオキシド、マレイミド等の耐熱性樹脂が挙げられる。無機フィラーとしては、酸化ケイ素(シリカ)、金属酸化物(酸化ベリリウム、酸化セリウム、アルミナ、ソーダアルミナ、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン等)、窒化ホウ素、メタ珪酸マグネシウム(ステアタイト)が挙げられる。無機フィラーは、その表面の少なくとも一部が表面処理されていてもよい。
Fポリマー以外の樹脂又は無機フィラーを含むF粒子は、Fポリマーをコアとし、Fポリマー以外の樹脂又は無機フィラーをシェルに有するコア-シェル構造を有するか、Fポリマーをシェルとし、Fポリマー以外の樹脂又は無機フィラーをコアに有するコア-シェル構造を有していてもよい。かかるF粒子は、例えば、Fポリマーの粒子と、Fポリマー以外の樹脂の粒子又は無機フィラーとを合着(衝突、凝集等)させて得られる。
本材料は、さらに芳香族性樹脂を含んでいてもよい。芳香族性樹脂は、熱可塑性であってもよく、熱硬化性であってもよい。芳香族性樹脂は、その前駆体として本材料に含まれていてもよい。芳香族性樹脂としては、Fポリマーと相互作用しやすく、本材料の分散安定性や均一性を向上する観点から、酸素含有極性基を有する芳香族性樹脂が好ましく、カルボニル基又は水酸基と反応しうる基を有する芳香族性樹脂がより好ましい。
酸素含有極性基を有する芳香族性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、芳香族性ポリエステル樹脂(液晶性芳香族性ポリエステル等)、芳香族性ポリエステルアミド(液晶性芳香族性ポリエステルアミド等)、芳香族マレイミド、ポリフェニレンエーテル、芳香族ポリイミド、芳香族ポリイミド前駆体(ポリアミック酸又はその塩)、芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリアミドイミド前駆体、芳香族ポリエーテルイミド及び芳香族ポリエーテルイミド前駆体が挙げられる。芳香族性樹脂は、カルボン酸基等の極性基を有するよう変性されていてもよい。
エポキシ樹脂としては、ノボラック型エポキシ樹脂(ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、o-クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、p-tert-ブチルフェノールノボラック型等)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、トリスフェノール型エポキシ樹脂、tert-ブチルカテコール型エポキシ樹脂、アミノフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、フェニルアラルキル型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂が挙げられる。
芳香族ポリイミド前駆体としては、テトラカルボン酸二無水物とジアミンを溶媒中で重合させたポリアミック酸や、該ポリアミック酸と、アンモニア水又は有機アミンを反応させたポリアミック酸塩が挙げられる。ポリアミック酸塩を水に溶解させることで、ポリアミック酸の水溶液を調製できる。
芳香族ポリイミド樹脂又はその前駆体の具体例としては、「ネオプリム(登録商標)」シリーズ(三菱ガス化学社製)、「スピクセリア(登録商標)」シリーズ(ソマール社製)、「Q-PILON(登録商標)」シリーズ(ピーアイ技術研究所製)、「WINGO」シリーズ(ウィンゴーテクノロジー社製)、「トーマイド(登録商標)」シリーズ(T&K TOKA社製)、「KPI-MX」シリーズ(河村産業社製)、「ユピア(登録商標)-AT」シリーズ(宇部興産社製)が挙げられる。
芳香族ポリアミドイミド樹脂又はその前駆体としては、ジイソシアネート及び/又はジアミンと、酸成分としての三塩基酸無水物(又は三塩基酸クロリド)とを反応させて得られるポリアミドイミド樹脂又はその前駆体が挙げられる。
芳香族ポリアミドイミド樹脂又はその前駆体の具体例としては、「HPC-1000」、「HPC-2100D」(以上、昭和電工マテリアルズ社製)が挙げられる。
芳香族ポリエーテルイミドとしては、主鎖中にイミド結合とエーテル結合を有する非晶性ポリマーが挙げられ、2,2-ビス[4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパンとm-フェニレンジアミンとの重縮合体が好ましい。芳香族ポリエーテルイミドの具体例としては、例えば「Ultem 1000F3SP」(SABIC社製)が挙げられる。
芳香族性樹脂は、粒子状であってもよく、液状分散媒に分散しているか溶解したものを用いてもよい。本材料を流体の形態で調製して用いる場合、本材料の分散安定性及び塗工性の観点から、芳香族性樹脂が液状分散媒に溶解しているのが好ましい。
芳香族性樹脂としては、アミノ基、水酸基、エポキシ基等の、カルボニル基又は水酸基と反応しうる基を有する芳香族性樹脂がより好ましい。この場合、芳香族性樹脂がFポリマーと相互作用しやすく、さらに非酸化物系セラミックスとの密着性に優れやすい。具体的には、Fポリマーがカルボニル基含有基(カルボキシル基、酸無水物残基等)又は水酸基含有基を有する場合、Fポリマーと芳香族性樹脂との相互作用により、本材料から緻密な成形物を得やすい。
より具体的には、芳香族性樹脂がエポキシ樹脂、芳香族ポリイミド、芳香族ポリイミド前駆体(ポリアミック酸)、芳香族ポリアミドイミド又は芳香族ポリアミドイミド前駆体であるのが、Fポリマーとの架橋等により、本材料から形成される成形物の接着性と低線膨張性が一層向上する観点からより好ましく、芳香族ポリイミド、芳香族ポリイミド前駆体(ポリアミック酸)であるのがさらに好ましい。
本材料が芳香族性樹脂を含む場合、その含有量は、Fポリマーより少ないのが好ましく、具体的には1~40質量%が好ましく、3~20質量%がより好ましい。
本材料は、さらに硬化剤を含んでいてもよい。硬化剤としては、光重合開始剤(増感剤)や、芳香族性樹脂と熱硬化反応し得る硬化剤が挙げられる。なお、Fポリマーがカルボニル基含有基(カルボキシル基、酸無水物残基等)を有する場合、硬化剤はFポリマーと熱硬化反応してもよい。本材料が硬化剤を含むと、本材料から形成された成形物の硬度をより高められる。
光重合開始剤としては、アルキルフェノン系光重合開始剤、アシルホスフィンオキシド系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルペルオキシドが挙げられる。
芳香族性樹脂と熱硬化反応し得る硬化剤としては、アミン、イミダゾール、フェノール、酸無水物、フェノール性水酸基を有する化合物、シアネートエステル基を有する化合物、マレイミド基を有する化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種であるのが好ましく、本材料の安定性と、本材料から形成される成形物(硬化物)の接着性及び電気特性とを高める観点から、アミン又はイミダゾールであるのがより好ましい。硬化剤は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。なお、2種以上を併用する際は、そのいずれかの化合物が硬化剤として、他の化合物が硬化促進剤として作用してもよい。
本材料は、さらに無機フィラーを含んでいてもよい。かかる無機フィラーは、上述した導電性フィラーと同種のフィラーであってもよく異種のフィラーであってもよい。
無機フィラーとしては、酸化物、窒化物、炭化物、ホウ化物、金属単体、合金又はカーボンの少なくとも1種から構成されるフィラーが挙げられる。具体的には、ケイ酸塩(酸化ケイ素(シリカ)、ウォラストナイト、タルク、マイカ)、金属酸化物(酸化ベリリウム、酸化セリウム、酸化アルミニウム、ソーダアルミナ、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、ムライト(アルミノケイ酸塩鉱物)、コーディエライト(2MgO・2Al・5SiO)、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム等)、メタ珪酸マグネシウム(ステアタイト)、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、ホウ化ジルコニウム、ホウ化カルシウム、炭化チタン、ホウ化チタン、炭化ケイ素、炭化ホウ素、MoB-Ni(ホウ化物サーメット)、炭窒化チタン複合セラミックスのフィラーが好ましく、アルミニウム、マグネシウム、ケイ素、チタン、亜鉛から選択される元素の少なくとも1種を含有する無機酸化物のフィラーがより好ましい。
無機フィラーは、1種を用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
無機フィラーは、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、窒化ホウ素又は窒化アルミニウムの少なくとも1種から構成されるフィラーであるのが好ましく、酸化アルミニウム又は窒化ホウ素から構成されるフィラーであるのがより好ましい。この場合、本材料を用いて加工された非酸化物セラミックスの熱伝導性を向上させやすい。
無機フィラーの表面の少なくとも一部は、表面処理されているのが好ましい。かかる表面処理に用いられる表面処理剤としては、シランカップリング剤が好ましく、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシランがより好ましい。
無機フィラーのD50は、25μm以下が好ましく、15μm以下がより好ましい。無機フィラーのD50は、0.1μm以上が好ましい。
無機フィラーの形状は、粒状、針状(繊維状)、板状のいずれであってもよい。無機フィラーの具体的な形状としては、球状、鱗片状、層状、葉片状、杏仁状、柱状、鶏冠状、等軸状、葉状、雲母状、ブロック状、平板状、楔状、ロゼット状、網目状、角柱状が挙げられる。無機フィラーは中空状であってもよく、中空状のフィラーと、非中空状のフィラーとを含んでもよい。
無機フィラーは、異なるD50を有する2種以上を併用してもよい。D50が3~10倍異なる無機フィラーを併用すると、流動性を担保しつつ、高充填された本材料を形成しやすい。
無機フィラーの好適な具体例としては、シリカフィラー(アドマテックス社製の「アドマファイン(登録商標)」シリーズ等)、ジカプリン酸プロピレングリコール等のエステルで表面処理された酸化亜鉛(堺化学工業株式会社製の「FINEX(登録商標)」シリーズ等)、球状溶融シリカ(デンカ社製の「SFP(登録商標)」シリーズ等)、多価アルコール及び無機物で被覆処理された酸化チタン(石原産業社製の「タイペーク(登録商標)」シリーズ等)、アルキルシランで表面処理されたルチル型酸化チタン(テイカ社製の「JMT(登録商標)」シリーズ等)、中空状シリカフィラー(太平洋セメント社製の「E-SPHERES」シリーズ、日鉄鉱業社製の「シリナックス」シリーズ、エマーソン・アンド・カミング社製「エココスフイヤー」シリーズ等)、タルクフィラー(日本タルク社製の「SG」シリーズ等)、ステアタイトフィラー(日本タルク社製の「BST」シリーズ等)、窒化ホウ素フィラー(昭和電工社製の「UHP」シリーズ、デンカ社製の「デンカボロンナイトライド」シリーズ(「GP」、「HGP」グレード)等)が挙げられる。
本材料が無機フィラーを含む場合、その含有量は、0.1~75質量%が好ましく、1~60質量%がより好ましい。無機フィラーをかかる範囲で含むと、本材料から得られる成形物の線膨張係数を低下できる。したがって、成形物に熱処理を行ってもその変形を防止できる。
本材料は、さらにシランカップリング剤を含んでいてもよい。シランカップリング剤としては、例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、p-スチリルトリメトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、トリス-(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシランが挙げられる。
中でも、アミノ基、水酸基、エポキシ基等の、カルボニル基と反応性を有する基を有するシランカップリング剤が好ましく、アミノ基を有するシランカップリング剤がより好ましい。本材料がこれらのシランカップリング剤を含むことにより、Fポリマーとの架橋を形成し、得られる成形物の硬度、厚み、弾性を保持しつつ、非酸化系セラミックスとの密着性をさらに向上できる。
本材料がシランカップリング剤をさらに含む場合、その含有量は、Fポリマーの含有量量に対して1~10質量%が好ましい。かかる範囲において、本材料の分散安定性と塗工性がより向上しやすい。
本材料は、分散安定性や、本材料の取扱い性を向上させる観点から、分散剤としてさらに界面活性剤を含んでいてもよい。
界面活性剤は、ノニオン性であるのが好ましい。
界面活性剤は、アセチレン系界面活性剤、エーテル型界面活性剤、エステルエーテル型界面活性剤、シリコーン系界面活性剤及びフッ素系界面活性剤が好ましく、エーテル型面活性剤及びシリコーン系界面活性剤がより好ましい。
界面活性剤の具体例としては、「フタージェント」シリーズ(株式会社ネオス社製 フタージェントは登録商標)、「サーフロン」シリーズ(AGCセイミケミカル社製 サーフロンは登録商標)、「メガファック」シリーズ(DIC株式会社製 メガファックは登録商標)、「ユニダイン」シリーズ(ダイキン工業株式会社製 ユニダインは登録商標)、「BYK-347」、「BYK-349」、「BYK-378」、「BYK-3450」、「BYK-3451」、「BYK-3455」、「BYK-3456」(ビックケミー・ジャパン株式会社製)、「KF-6011」、「KF-6043」(信越化学工業株式会社製)が挙げられる。
本材料は、さらに非熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマーを含むのが好ましく、非熱溶融性ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含むのがより好ましい。この場合、本材料から形成される成形物において、成形物の接着性と線膨張性を維持しつつ、非熱溶融性PTFEに基づく物性(耐熱性、電気特性等)が付与される。
なお、非熱溶融性PTFEとは荷重49Nの条件下、溶融流れ速度が1g/10分超となる温度が存在しない非溶融流動性のPTFEを意味する。
非熱溶融性PTFEは、本材料に粒子として含まれていてもよく、本材料がフィルム等の成形物である際には構成成分として含まれていてもよく、本材料に粒子として含まれているのが好ましい。
本材料がF粒子と非熱溶融性PTFEを含む粒子(以下、「PTFE粒子」とも記す。)を含む場合、F粒子とPTFE粒子との合計に占めるF粒子の割合は、50質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましい。また、この場合の割合は、0.1質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましい。
PTFE粒子のD50は0.1~1μmが好ましく、F粒子のD50が0.1~1μmであり、非熱溶融性PTFEの粒子のD50が0.1~1μmである態様、F粒子のD50が1~4μmであり、PTFE粒子のD50が0.1~1μmである態様がより好ましい。
本材料は、Fポリマー、芳香族性樹脂及び非熱溶融性PTFE以外に、さらに他の樹脂を含んでいてもよい。他の樹脂は、熱硬化性樹脂であってもよく、熱可塑性樹脂であってもよい。
他の樹脂としては、芳香族性を有さない、マレイミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミック酸、ポリアミドイミド、ポリビニルアセタール樹脂が挙げられる。
他の樹脂としては、マレイミド樹脂、ポリイミド樹脂及びポリアミック酸が好ましい。この場合、本材料から形成される成形物が柔軟性と接着性に優れやすい。
本材料は、さらに液状分散媒を含んでいてもよい。液状分散媒としては、大気圧下、25℃にて液体である化合物、例えば炭化水素、水、アルコール、アミド、ケトン及びエステルが挙げられる。液状分散媒の沸点は50~240℃の範囲が好ましい。また、液状分散媒は1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
アルコールとしては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、グリコールが挙げられる。
ケトンとしては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルn-ペンチルケトン、メチルイソペンチルケトン、2-へプタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノンが挙げられる。
エステルとしては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトンが挙げられる。
アミドとしては、N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルプロパンアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロパンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロパンアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン等が挙げられる。
本材料が液状分散媒をさらに含む場合、その含有量は30~99質量%が好ましく、50~80質量%がより好ましい。かかる範囲において、本材料は分散液又はペーストである流体として取り扱うことができ、その分散安定性と塗工性がより向上しやすい。
本材料は、さらにセラミックス前駆体を含んでいてもよい。なお、セラミックス前駆体とは、焼結して無機物の焼結体とできる材料を意味する。セラミックス前駆体としては、例えば、炭化ケイ素粉末と、芳香族性樹脂と炭素粉末との混合物が挙げられる。
本材料が炭化ケイ素粉末と、芳香族性樹脂と炭素粉末との混合物を含む場合、炭化ケイ素粉末の平均粒子径は0.5~5μmが好ましく、0.3~3μmがより好ましい。炭化ケイ素粉末の、炭化ケイ素粉末と炭素粉末の総量に対する割合は18~60体積%が好ましく、22~56体積%がより好ましい。本材料における炭化ケイ素粉末と炭素粉末の合計含有量は本材料全体の29~55質量%の範囲が好ましい。
かかる混合物に含まれる芳香族性樹脂としては、上述したエポキシ樹脂又はフェノール樹脂が好ましい。また、本材料は上述した硬化剤をさらに含んでいてもよい。
セラミックス前駆体を含む本材料は、非酸化物系セラミックスの加工に以下のように用いることができる。
例えば、特開2014-15392号公報等の、炭化ケイ素の反応焼結を利用してセラミックス部材同士を接合する方法に準じて、好ましくは400~1300℃で熱処理を施して芳香族性樹脂及びFポリマーを炭化して少なくとも一部を多孔質化する。次いで、かかる部分に溶融シリコンを含浸して炭素成分を溶融シリコンと反応させると共に、該溶融シリコンの一部をシリコン相として残存させて炭化ケイ素-シリコン複合体部(接合層)を形成することによって炭化ケイ素部材を接合でき、非酸化物系セラミックスの複合部材を製造できる。
また、セラミックス前駆体を含む本材料は、非酸化物系セラミックス基板を有する複合部材の貫通孔又は凹部の穴埋めに用いられる補修材料としても好適に使用できる。貫通孔又は凹部は、ドリル加工、レーザー加工により形成される。貫通孔又は凹部の内面には、導電膜が形成され、所定の回路パターン同士が電気的に接続されていてもよい。かかる貫通孔又は凹部に本材料を充填し、上述の炭化ケイ素部材を接合する方法と同様に、熱処理をして、さらに溶融シリコンを含浸して炭化ケイ素-シリコン複合体を形成すれば、貫通孔又は凹部を穴埋めできる。
本材料におけるFポリマーは耐熱性が高く、炭化がおこる温度が高い。そのため、本材料を用いると、加工における炭化ケイ素及び炭素粉末の剥落を抑制しやすく好ましい。
また、本材料がF粒子を含む場合、本材料はF粒子の分散性に優れるため、芳香族性樹脂が炭化した多孔質部の均一性が高く緻密な微細構造となり、生成する炭化ケイ素粒子の凝集が抑制され、さらにシリコン相も微細となると考えられる。そのため、接合層としての強度をさらに向上できる。
本材料は、上記した成分以外にも、脱水剤、消泡剤、可塑剤、耐候剤、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、帯電防止剤、増白剤、着色剤、導電剤、離型剤、表面処理剤、難燃剤、pH調整剤、緩衝剤等の添加剤を含んでいてもよい。
本材料は、流体、粉体又は成形体の各種の形態で扱うことができる。ここで、流体には例えば分散液やペーストを含み、成形体にはフィルム、シート、ペレット等を含む。
F粒子を含む本材料は、F粒子と、上記した無機フィラー、芳香族性樹脂、シランカップリング剤、液状分散媒、セラミックス前駆体、その他の任意添加成分を混合して調製できる。
無機フィラー及び芳香族性樹脂を含む本材料を分散液又はペーストとして調製する場合には、混合方法としては、各成分を一括添加又は順次添加して混合する方法;F粒子と無機フィラーと液状分散媒、芳香族性樹脂と液状分散媒をそれぞれ予め混合し、得られた二種の混合物をさらに混合する方法等が挙げられる。
なお、本材料が芳香族性樹脂を含む場合、芳香族性樹脂のワニスとしてF粒子と混合してもよい。ワニスを構成する溶剤としては、N-メチル-2-ピロリドン、シクロヘキサノン、トルエンが挙げられる。
中でも、液状分散媒にF粒子と無機フィラーとを予め分散させた後、芳香族性樹脂を、そのまま(直接)又は液状分散媒に混合した状態で添加して混合する手順で、本材料を調製するか、液状分散媒に芳香族性樹脂を予め混合した後、F粒子と無機フィラーとを、そのまま(直接)又は液状分散媒に混合した状態で添加して混合する手順で、本材料を調製するのが、F粒子をより均一に分散させる観点から好ましい。なお、シランカップリング剤、界面活性剤、セラミックス前駆体や他の樹脂材料を、本材料にさらに含有させる場合は、F粒子と無機フィラーとを液状分散媒に予め分散させる際に同時に添加するか、F粒子と無機フィラーとを分散させる前に、液状分散媒に予め添加しておくのが好ましい。
混合方法としては、バッチ式、連続式のいずれでもよく、プロペラブレード、タービンブレード、パドルブレード、シェル状ブレード等のブレード(撹拌翼)を一軸あるいは多軸で備える撹拌装置や、ヘンシェルミキサー、加圧ニーダー、バンバリーミキサー又はプラネタリーミキサーによる撹拌;ボールミル、アトライター、バスケットミル、サンドミル、サンドグラインダー、ダイノーミル(ガラスビーズ又は酸化ジルコニウムビーズ等の粉砕媒体を用いたビーズミル)、ディスパーマット、SCミル、スパイクミル又はアジテーターミル等のメディアを使用する分散機による混合;マイクロフルイダイザー、ナノマイザー、アルティマイザー等の高圧ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、デゾルバー、ディスパー、高速インペラー分散機、自転公転撹拌機、薄膜旋回型高速ミキサー等の、メディアを使用しない分散機を用いた混合が挙げられ、ヘンシェルミキサー、加圧ニーダー、バンバリーミキサー、プラネタリーミキサー又は自転公転撹拌機が好ましく、プラネタリーミキサーがより好ましい。プラネタリーミキサーは、互いに自転と公転を行う2軸の撹拌羽根を有し、撹拌槽中の被混合物を撹拌混合して混練する構造を有している。そのため、撹拌槽中に撹拌羽根の到達しないデッドスペースが少なく、羽根の負荷を軽減して、高度に内容物を混合できる。
本材料が分散液の形態である場合は、その粘度は、10~10000mPa・sが好ましく、50~5000mPa・sがより好ましい。粘度が50mPa・s以上となるように固形分濃度を調整することにより、所望の膜厚を得ることが容易になる。一方、粘度が5000mPa・s以下であれば、均一性の高い塗布膜を得ることが容易になる。
本材料がペーストの形態である場合は、半固体状あるいは固体状の固練品であってもよく、混練ペースト又は練粉であるのが好ましい。なお、混練ペーストとは流動性と粘性を有する状態にある固練品であり、練粉とは塊状かつ粘土状の状態にある固練品を意味する。混練ペーストの粘度は、800~100000mPa・sが好ましく、1000~10000mPa・s以上がより好ましい。混練ペーストにおける液状分散媒の含有量は、10~60質量%が好ましく、20~50質量%がより好ましい。
練粉の粘度は、温度を25℃、剪断速度剪断速度を1s-1とするキャピログラフ測定による粘度が10000~100000Pa・sであるのが好ましい。練粉における液状分散媒の含有量は、1~50質量%が好ましく、5~30質量%がより好ましい。
本材料をフィルム等の成形体の形態とする場合は、流体又は粉体である本材料を公知の方法で成形してもよい。例えばフィルムを製造する場合は、流体である本材料を基材の表面に塗布して乾燥後、基材より剥離する方法や、粉体である本材料をダイから溶融状態で吐出して押出成形するダイコート法(Tダイによる溶融押出法)等により製造できる。
本材料は、本材料自体を直接、非酸化物系セラミックスの加工に使用してもよく、本材料と別の非酸化物系セラミックスの加工用材料とを混合してから使用してもよい。すなわち、本材料は、別の非酸化物系セラミックスの加工用材料に添加して使用してもよい。
ここで、別の非酸化物系セラミックスの加工用材料としては、例えば後述する、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、エポキシ樹脂及びマレイミド樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の耐熱性樹脂を含む樹脂材料が挙げられる。
本材料は、非酸化物系セラミックスの積層、接着、接合、封止又は補修に用いることができる。セラミックス(特に窒化物セラミックス等の非酸化物系セラミックス)は、金属基材と比較してその表面に酸化被膜が形成され難いために、接着剤との接着性が一般的に低い。また、セラミックスと金属基材とを加熱プレス等の熱処理で接着させた場合、線膨張係数の違いにより剥離等を生じやすいことが知られている。本材料は特に炭化ケイ素との密着性に優れており、線膨張係数の差に起因する、収縮による反りが起こりにくいので、半導体素子のバッファーコート、層間絶縁膜、パッシベーション膜等の、種々の非酸化物系セラミックス複合部材形成において好適に使用できる。
本材料は、非酸化物系セラミックス基板の少なくとも1対以上を接着積層して積層体を製造する際に好適に使用できる。
かかる積層体は、例えばフィルムの形態である本材料を非酸化物系セラミックス基板に積層するか、又は流体の形態である本材料を非酸化物系セラミックス基板に塗布して乾燥後、別の非酸化物系セラミックス基板と重ね合わせて加熱ロール又はヒートプレスにより圧着させ、必要により加熱硬化処理を行う方法により作製できる。
かかる積層体は、本材料から形成される成形物層を介して非酸化物系セラミックス基板の少なくとも1対以上が強固に接合され積層された構造を有しているので、耐電圧性、放熱特性に優れた絶縁回路基板として使用できる。
なお、分散液やペースト等の流体の形態である本材料は、スクリーン印刷法、バーコート法、ブレードコート法、スピンコート法、ロールコート法、スリットダイコート法、スプレーコート法、ディップコート法等の塗布方法により、非酸化物系セラミックス基板の表面に塗布できる。塗布後、指触乾燥性を得るために、塗膜を乾燥するのが好ましい。この乾燥の条件は、100~200℃で1~30分間とするのが好ましい。乾燥には、熱風循環式乾燥炉や遠赤外線乾燥炉を使用できる。乾燥後の塗膜(乾燥被膜)の厚さは10~500μmが好ましく、50~300μmがより好ましい。
積層体の作製方法は上記に限定されず、ビルドアップ、一括積層等の方法も好ましい。
得られる非酸化物系セラミックス積層体、特に炭化ケイ素を用いた積層体は、従来のシリコン半導体と比較してエネルギーバンドギャップが大きく、小型であっても低抵抗、かつ絶縁破壊特性に優れ、大電力の制御が可能なので、パワーモジュール基材(車載用、電鉄用、大電力半導体用)、自動車用電子回路、自動車制御装置、車載電波レーダ装置、車載用インバータ、高周波モジュール、通信端末機器やパーソナルコンピュータ等の電子機器、回路モジュール(パワーアンプモジュール、電圧制御発振器)、高密度実装ICカード、混成集積回路、集積型光ピックアップ用モジュール、光ピックアップ、静電容量式検出装置、半導体装置及び半導体パッケージ、表面実装型圧電発振器、放熱用複合基材、二次電池用部材、無線ICデバイス、光ピックアップ用サブマウント、LED用パッケージ等として好適に使用できる。
本材料は、非酸化物系セラミックス基板の少なくとも1対以上を接着積層するための樹脂材料に添加してもよい。
かかる樹脂材料としては、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、エポキシ樹脂及びマレイミド樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の耐熱性樹脂を含む樹脂材料が挙げられる。耐熱性樹脂は、熱可塑性であってもよく熱硬化性であってもよい。また、樹脂材料において、耐熱性樹脂は、その前駆体として含まれていてもよく、例えば、ポリイミド樹脂はポリアミック酸として含まれていてもよい。さらに、樹脂材料において、耐熱性樹脂は、耐熱性樹脂を形成するモノマーとして含まれていてもよく、例えば、ポリイミド樹脂はジアミン(ダイマー酸等)及びカルボン酸2無水物(芳香族テトラカルボン酸無水物等)として含まれていてもよい。
耐熱性樹脂が熱硬化性樹脂である場合、又は、耐熱性樹脂が前駆体若しくはモノマーとして含まれる場合、樹脂材料は、硬化剤や反応触媒等の硬化又は反応を促す成分を含んでいてもよい。また、樹脂材料は、それ自体の物性を調整する観点から、上述した液状分散媒、界面活性剤等の各種成分を含んでいてもよく、それから成形される成形物である非酸化物系セラミックス基板の接着物の物性を調整する観点から、上述した芳香族性樹脂、シランカップリング剤、無機フィラー等の各種成分を含んでいてもよい。
樹脂材料に添加される本材料の量は、樹脂材料における耐熱性樹脂の総量に対して、本材料に含まれるFポリマーの量が1~40質量%となる様に調整するのが好ましい。この場合、元の樹脂材料と非酸化物系セラミックス基板との接着物性を損なうことなく、さらにセラミックス加工品の耐熱性、ヒートサイクル耐性等を向上させやすい。樹脂材料への添加に際する本材料の態様は粉体又は流体であるのが好ましく、FポリマーはF粒子として添加されるのが好ましい。
別の樹脂材料への本材料の添加量と、Fポリマーの添加態様とが上記であれば、樹脂材料の耐熱性樹脂をマトリックス樹脂とし、Fポリマーが高度に分散したセラミックス加工材料が得られ、それを用いて接着積層されるセラミックス加工品の耐熱性、ヒートサイクル耐性が一層高まりやすい。
本材料は、非酸化物系セラミックス基板、出力端子及び接続部材を備えた半導体装置の外周部を封止するためにも好適に使用できる。前記非酸化物系セラミックス基板は炭化ケイ素半導体素子、窒化ケイ素半導体素子であるのが好ましい。前記接続部材としては、ワイヤ、ピン、リードフレーム等の導電性接続部材が挙げられる。外周部の封止は、本材料をポッティングするか、本材料をトランスファー成形して行うのが好ましい。外周部の封止は、外周部の一部に対して行ってもよく、外周部の全部に行ってもよい。
また、半導体装置は炭化ケイ素半導体素子の複数を備えたパワー半導体モジュールを形成していてもよい。この場合、半導体装置は、さらに、絶縁性基板と導電性基板を備えていてもよい。
本材料は、非酸化物系セラミックス基板との密着性及び線膨張係数のバランスに優れ、耐熱性、特にヒートサイクル耐性に優れるため、本材料で封止された半導体装置は、収縮による反りや剥離が起こりにくい。また、ガス透過性の低いFポリマーにより気密性が保持されるため、半導体素子が劣化し難い。
本材料は、非酸化物系セラミックス基板、出力端子及び接続部材を備えた半導体装置の外周部を封止するための樹脂材料に添加してもよい。
かかる樹脂材料としては、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、エポキシ樹脂及びマレイミド樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の耐熱性樹脂を含む樹脂材料が挙げられる。耐熱性樹脂は、熱可塑性であってもよく熱硬化性であってもよい。また、樹脂材料において、耐熱性樹脂は、その前駆体として含まれていてもよく、例えば、エポキシ樹脂は半硬化体として含まれていてもよい。
耐熱性樹脂が熱硬化性樹脂である場合、又は、耐熱性樹脂が前駆体として含まれる場合、樹脂材料は、硬化剤や反応触媒等の硬化又は反応を促す成分を含んでいてもよい。また、樹脂材料は、それ自体の物性を調整する観点から、上述した液状分散媒、界面活性剤等の各種成分を含んでいてもよく、それから成形される成形物である非酸化物系セラミックス基板の封止物の物性を調整する観点から、上述した芳香族性樹脂、シランカップリング剤、無機フィラー等の各種成分を含んでいてもよい。
樹脂材料に添加される本材料の量は、樹脂材料における耐熱性樹脂の総量に対して、本材料に含まれるFポリマーの量が1~40質量%となる様に調整するのが好ましい。この場合、元の樹脂材料の非酸化物系セラミックス基板の封止物性を損なうことなく、さらに加工品の耐熱性、ヒートサイクル耐性、低ガス透過率性等を向上させやすい。
樹脂材料への添加に際する本材料の態様は粉体又は流体であるのが好ましく、FポリマーはF粒子として添加されるのが好ましい。
樹脂材料への本材料の添加量と、Fポリマーの添加態様とが上記であれば、樹脂材料の耐熱性樹脂をマトリックス樹脂としFポリマーが高度に分散した、非酸化物系セラミックス加工材料が得られ、それを用いて封止される非酸化物系セラミックス加工品の耐熱性、ヒートサイクル耐性、低ガス透過率性が一層高まりやすい。
本発明によれば、非酸化物系セラミックス基板と基板とを接着又は接合するために用いられる、熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマーと、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、窒化ホウ素又は窒化アルミニウムの少なくとも1種から構成されるフィラーと、液状分散媒とを含む、非酸化物系セラミックス基板の加工用材料(以下、「本基板加工用材料」とも記す。)が提供される。
本基板加工用材料は、ヒートサイクル特性に優れた、非酸化物系セラミックス基板と導体基板(銅板等)との接着層として好適に使用できる。その理由とその作用機構とは、必ずしも明確ではないが、熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマーと前記フィラーとの親和性が液状分散媒を介して高まり、両者の混和性が向上することによると考えられる。換言すれば、それぞれの成分の均質分散性が向上し、バインダー成分として熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマーが前記フィラーを高度に担持した状態を、本基板加工用材料は形成しているとも考えられる。かかる状態にある本基板加工用材料を非酸化物系セラミックス基板と基板との接着又は接合に供することにより、両基板の間に、熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマーが有する耐熱性及び応力緩和効果と、前記フィラーが有する熱伝導性とを高度に具備した接着層が形成できたと考えられる。なお、かかる接着層における熱伝導率は、1W/(m・K)以上であるのが好ましい。前記熱伝導率の上限は、特に限定されない。
本基板加工用材料を接着層又は接合層として好適に使用できる非酸化物系セラミックス基板は、窒化ケイ素基板又は窒化アルミニウム基板が好ましい。
本基板加工用材料を接着層又は接合層として使用し、非酸化物系セラミックス基板と接合する基板は、非酸化物系セラミックス基板であってもよく、導体基板であってもよい。前記基板は、パワー半導体の絶縁基板として有用な積層基板が容易に得られる観点から、金属基板が好ましく、アルミニウム基板又は銅基板がより好ましい。なお、金属基板は、合金基板を使用してもよい。
本基板加工用材料における熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマーは、カルボニル基含有基又は水酸基含有基を有する熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマー(Fポリマー)であるのが好ましい。本基板加工用材料におけるFポリマーの好適な範囲は、上述した本材料における態様と同様である。この場合、ポリマーと前記フィラーの界面密着性が向上し、本基板加工用材料から形成される接着層における緻密性が向上し、その空隙率が低下して、熱伝導率が特に向上しやすい。
また、熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマーは、本基板加工用材料に粒子として含まれているのが好ましい。この場合の態様は、上述した本材料における態様と同様である。特に、本基板加工用材料における熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマーの粒子は、D50が0.1~25μmであり、比表面積が1~25m/gであるのが好ましい。この場合、上述した作用機構がより高度に発現しやすい。
本基板加工用材料における前記フィラーの好適な態様は、上述した本材料における態様と同様である。前記フィラーは、1種を用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
また、D50が異なる同種の前記フィラーを併用してもよい。この場合、D50が3~10倍異なる前記フィラーを併用すると、流動性を担保しつつ、高充填された本基板加工用材料を形成しやすい。かかる具体的な態様としては、D50が1~10μmの前記フィラーと、前記フィラーと同種であり、かつD50が前記フィラーのD50の3~10倍である5~50μmの前記フィラーとを併用する態様が挙げられる。
さらに、熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマーが粒子として含まれる場合の、そのD50は前記フィラーのD50より小さいのが好ましい。この場合、上述した作用機構がより高度に発現しやすい。
本基板加工用材料における液状分散媒の好適な態様は、上述した本材料における態様と同様である。特に、液状分散媒は、極性の液状分散媒であるのが好ましく、水、アルコール、アミド、ケトン及びエステルであるのがより好ましい。この場合、上述した作用機構がより高度に発現しやすい。
本基板加工用材料における、熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマー、前記フィラー、及び液状分散媒の含有量は、この順に、1~45質量%、5~50質量%、5~94質量%であるのが好ましい。また、本基板加工用材料は、前記フィラーの100質量部に対して、熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマーを10~100質量部含むのが好ましく、30~60質量部含むのがより好ましい。この場合、上述した作用機構がより高度に発現しやすい。
本基板加工用材料は、熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマー、前記フィラー、及び液状分散媒以外の成分を、さらに含んでいてもよい。かかる成分としては、上述した本材料における成分が挙げられる。この場合、上述した作用機構がより高度に発現しやすい。
本基板加工用材料を、非酸化物系セラミックス基板と前記非酸化物系セラミックス基板に対向して設置された基板との間に配置し、熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマーの溶融温度以上の温度に加熱することにより、非酸化物系セラミックス基板と前記基板とが接着又は接合された積層基板が得られる。
かかる積層基板は、非酸化物系セラミックス基板層、熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマーと、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、窒化ホウ素又は窒化アルミニウムの少なくとも1種から構成されるフィラーとを含む層、基板層をこの順に有する積層基板である。
本基板加工用材料の配置方法としては、上述した本材料における塗布方法が挙げられる。また、配置後の加熱条件と加熱方法は、上述した本材料のそれと同様の態様を採用できる。
以上、本材料、本基板加工用材料及び積層基板について説明したが、本発明は、上述した実施形態の構成に限定されない。例えば、本材料は、上記実施形態の構成において、他の任意の構成を追加してもよいし、同様の機能を発揮する任意の構成と置換されていてよい。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。1.各成分の詳細
[F粒子]
F粒子1:TFE単位、NAH単位及びPPVE単位を、この順に98.0モル%、0.1モル%、1.9モル%含み、カルボニル基含有基を主鎖炭素数1×10個あたり1000個有するFポリマー1(溶融温度:300℃)からなる粒子(D50:2.0μm)
F粒子2:TFE単位及びPPVE単位を、この順に98.7モル%、1.3モル%含み、カルボニル基含有基及び水酸基含有基を有しないFポリマー2(溶融温度:305℃)からなる粒子(D50:2.4μm)
[無機フィラー]
フィラー1:略真球状のシリカフィラー(D50:0.4μm、比表面積:7m/g)
フィラー2:丸み状アルミナ(D50:9μm、比表面積:1.9m/g)
フィラー3:丸み状アルミナ(D50:39μm、比表面積:0.5m/g)
[液状分散媒]
NMP:N-メチル-2-ピロリドン
[芳香族性樹脂のワニス]
ワニス1:熱可塑性芳香族性ポリイミド(PI1)がNMPに溶解したワニス
[界面活性剤]
界面活性剤1:CH=C(CH)C(O)OCHCH(CFFとCH=C(CH)C(O)(OCHCH23OHとのコポリマーであるノニオン性ポリマー
2.非酸化物系セラミックス加工用材料である分散液の製造例
[例1-1]
F粒子1とワニス1と界面活性剤1とNMPとをポットに投入し、さらにジルコニアボールを投入した。その後、150rpmにて1時間、ポットを転がし、F粒子1(11質量部)、PI1(7質量部)、界面活性剤1(2質量部)及びNMP(30質量部)を含む分散液1を得た。[例1-2]
フィラー1と界面活性剤1とNMPとをポットに投入し、さらにジルコニアボールをした。その後、150rpmにて1時間混合して、液状組成物を調製した。
続いて、分散液1と、上記で調製した液状組成物をポットに投入し、さらにジルコニアボールを投入した。その後、150rpmにて1時間混合して、F粒子1(11質量部)、フィラー1(11質量部)、PI1(7質量部)、界面活性剤1(4質量部)及びNMP(67質量部)を含む分散液2を得た。
[例1-3]
F粒子1の代わりにF粒子2を使用した以外は例1-1と同様にして、F粒子2(11質量部)、PI1(7質量部)、界面活性剤1(2質量部)及びNMP(30質量部)を含む分散液3を得た。
[例1-4]
フィラー2及びフィラー3と界面活性剤1とNMPとをポットに投入し、さらにジルコニアボールをした。その後、150rpmにて1時間混合して、液状組成物を調製した。
続いて、分散液1と、上記で調製した液状組成物をポットに投入し、さらにジルコニアボールを投入した。その後、150rpmにて1時間混合して、F粒子1(11質量部)、フィラー2(10質量部)、フィラー3(10質量部)、PI1(7質量部)、界面活性剤1(2質量部)及びNMP(60質量部)を含む分散液4を得た。[例1-5]
F粒子1の代わりにF粒子2を使用した以外は例1-4と同様にして、F粒子2(11質量部)、フィラー2(10質量部)、フィラー3(10質量部)、PI1(7質量部)、界面活性剤1(2質量部)及びNMP(60質量部)を含む分散液5を得た。
3.積層体の製造例
[例2-1]
厚さ1mmの炭化ケイ素基材に、乾燥後の膜厚が150μmになるようにアプリケータによって分散液1を塗布し、熱風乾燥炉内にて150℃で1時間乾燥させて層を形成した。次いで、厚さ1mmのもう一つの炭化ケイ素基材を層の表面と重ね合わせ、380℃、1MPaで1時間熱プレスすることで接着させて積層体1を得た。[例2-2]
分散液1の代わりに分散液2を用いた以外は例2-1と同様にして、積層体2を得た。[例2-3]
分散液1の代わりに分散液3を用いた以外は例2-1と同様にして、積層体3を得た。
4.積層基板の製造例
[例3-1]
窒化ケイ素基板(厚さ:0.3mm)の両面に、乾燥後の膜厚が50μmとなるようにアプリケータで分散液4を塗布し、熱風乾燥炉内にて150℃で1時間乾燥させて層を形成した。次いで、この窒化ケイ素基板を、1対の銅基板(厚さ:0.5mm)の間に配置し、380℃、1MPaで1時間熱プレスして、銅基板層、Fポリマー1、フィラー2及びフィラー3を含む層、窒化ケイ素基板層、Fポリマー1、フィラー2及びフィラー3を含む層、銅基板層を、この順に有する構成の積層基板1を得た。[例3-2]
分散液4を分散液5に変更する以外は例3-1と同様にして、銅基板層、Fポリマー2、フィラー2及びフィラー3を含む層、窒化ケイ素基板層、Fポリマー2、フィラー2及びフィラー3を含む層、銅基板層を、この順に有する構成の積層基板2を得た。
5.積層体の評価
5-1.接着性
各積層体について、25℃で6時間保ち、次いで280℃で6時間保つ操作を1サイクルとして、かかるサイクルを10回繰り返すヒートサイクル試験を実施した。試験後、各積層体の表面及び端面を目視で観察し、下記の基準に従って接着性を評価した。
[評価基準]
〇:セラミックス間の剥離及びセラミックスの割れが認められない。
△:セラミックス間の剥離は認められないが、セラミックスの割れが認められる。
×:セラミックス間の剥離及びセラミックスの割れが認められる。
5-2.耐ハンダ性
各積層体について、280℃に加熱したハンダ浴に5分間浸漬させた後、ハンダ浴から取り出して25℃に冷却した。積層体の外観を目視で観察し、下記の基準に従って耐ハンダ性を評価した。
[評価基準]
〇:ふくれ及びはがれが認められない。
×:ふくれ又は剥がれ等が認められる。
各評価結果を表1にまとめて示す。
Figure 2022151685000001
6.積層基板の評価
6-1.積層基板の片側加熱試験
積層基板1、2のそれぞれについて、片面の銅基板側にセラミックヒーターを固定し、反対面の銅基板をヒートシンクに固定した。セラミックヒーターをONにして積層基板を250℃にて5分間加熱した後に、セラミックスヒーターをOFFにして5分間放置するヒートサイクル試験を実施した。積層基板1、2のいずれも、銅基板とセラミックス基板の剥離は生じず、特に、積層基板1はヒートサイクル試験を500回実施しても剥離が生じなかった。
6-2.ポリマー層の熱伝導率測定
銅箔に乾燥後の膜厚が50μmになるようにアプリケータによって分散液4を塗布し、熱風乾燥炉内にて150℃で1時間乾燥させて層を形成させ、さらに窒素ガス雰囲気のオーブン内で380℃にて10分加熱して、銅箔の表面にFポリマー1、フィラー2及びフィラー3を含む層を形成させた。銅箔をエッチングにより除去し、層を単独フィルムとして回収した。分散液5に関しても、同様にして、層を単独フィルムとして回収した。
それぞれのフィルムの熱伝導率を、熱伝導率測定装置(Netzshe社LFA 467 HyperFlash)を使用して測定した結果、分散液4から得られた単独フィルムの熱伝導率は2.5W/(m・K)であり、分散液5から得られた単独フィルムの熱伝導率は0.8W/(m・K)であった。
本発明の加工用材料は非酸化物系セラミックスとの密着性、耐熱性、耐ハンダ性に優れるので、非酸化物系セラミックスの積層、接着、接合、封止、補修等の材料として有用である。特に、非酸化物系セラミックスと積層した積層体において、温度変化による積層体間の線膨張係数の相互乖離による剥がれが少ない積層体を生産性よく形成可能である。

Claims (16)

  1. カルボニル基含有基又は水酸基含有基を有する熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマーを含む、非酸化物系セラミックスの加工用材料。
  2. 前記熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマーが、溶融温度が260~320℃であり、平均粒子径が0.1~25μmの粒子として含まれる、請求項1に記載の加工用材料。
  3. 前記非酸化物系セラミックスが、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、又は炭化ケイ素の少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の加工用材料。
  4. さらに、無機フィラーを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の加工用材料。
  5. 前記無機フィラーが、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、窒化ホウ素又は窒化アルミニウムの少なくとも1種から構成されるフィラーである、請求項4に記載の加工用材料。
  6. さらに、芳香族性樹脂を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の加工用材料。
  7. 液状分散媒を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の加工用材料。
  8. 別の非酸化物系セラミックスの加工用材料に添加して用いられる、請求項1~7のいずれか1項に記載の加工用材料。
  9. 非酸化物系セラミックスの積層、接着、接合、封止又は補修に用いる、請求項1~8のいずれか1項に記載の加工用材料。
  10. 非酸化物系セラミックス基板の少なくとも1対以上を接着積層するために用いる、請求項1~9のいずれか1項に記載の加工用材料。
  11. 非酸化物系セラミックス基板、出力端子及び接続部材を備えた半導体装置の外周部を封止するために用いる、請求項1~10のいずれか1項に記載の加工用材料。
  12. 非酸化物系セラミックス基板と基板とを接着又は接合するために用いられる、熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマーと、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、窒化ホウ素又は窒化アルミニウムの少なくとも1種から構成されるフィラーと、液状分散媒とを含む、非酸化物系セラミックス基板の加工用材料。
  13. 前記非酸化物系セラミックス基板が、窒化アルミニウム基板又は窒化ケイ素基板である、請求項12に記載の加工用材料。
  14. 前記基板が、金属基板である、請求項12又は13に記載の加工用材料。
  15. 請求項12に記載の非酸化物系セラミックス基板の加工用材料を、非酸化物系セラミックス基板と前記非酸化物系セラミックス基板に対向して設置された基板との間に配置し、前記熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマーの溶融温度以上の温度に加熱して、前記非酸化物系セラミックス基板と前記基板とが接着又は接合された積層基板を得る、積層基板の製造方法。
  16. 非酸化物系セラミックス基板層、熱溶融性テトラフルオロエチレン系ポリマーと、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、窒化ホウ素又は窒化アルミニウムの少なくとも1種から構成されるフィラーとを含む層、基板層をこの順に有する積層基板。
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