JP2022148474A - 緩衝器の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】組立性を向上させた緩衝器の製造方法を提供する。【解決手段】ケーブル151の先端部158を、シース152の端からの電線153,154の突出長さがピストンロッド141の中空部142の内径よりも短くなるように加工し、当該ケーブル151の先端部158を、ピストンロッド141の中空部142に挿入するので、ケーブル151の先端部158から突出した電線153,154が中空部142内で分かれる(絡まる)ことがない。これにより、ケーブル151をピストンロッド141(中空部142)の一端側から他端側へ円滑に挿通させることが可能であり、緩衝器の組立性を向上させることができる。【選択図】図4

Description

本発明は、ピストンロッドのストロークに対する作動流体の流れを制御して減衰力を調整する減衰力調整式緩衝器の製造方法に関する。
例えば、特許文献1には、アクチュエータがシリンダに内蔵された減衰力調整式緩衝器(以下「緩衝器」と称する)が開示されている。特許文献1に記載された緩衝器(以下「従来の緩衝器」と称する)は、ピストンロッドの中空部にアクチュエータ用ケーブルが挿通されている。
特開2004-314883号公報
従来の緩衝器の製造工程(以下「従来の製造工程」と称する)においては、横並びの2本の電線をピストンロッドの一端側から中空部に挿入する工程を含む。この工程では、2本の電線の先端部が、ピストンロッドの中空部内で分かれて(絡まって)引っ掛かり易いため、組立性の向上が要望されていた。
本発明は、組立性を向上させた緩衝器の製造方法を提供することを課題とする。
本発明の緩衝器の製造方法は、作動流体が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されたピストンと、一端が前記ピストン側に連結され、他端が前記シリンダの外部へ延出された中空のピストンロッドと、前記ピストンの移動に伴う作動流体の流れを制御して減衰力特性を調整する減衰力調整機構と、該減衰力調整機構が発生する減衰力を調整するために前記ピストン側に設けられた電気手段と、前記ピストンロッドの中空部に挿通され、一端が前記電気手段に接続される複数本の電線を有するケーブルと、を備えた緩衝器の製造方法であって、前記ピストンロッドの一端側から前記中空部に前記ケーブルを挿入すると共に前記ピストン側に前記電気手段を組付ける工程と、前記ピストンロッドの他端側から突出した前記ケーブルの少なくとも先端部のシースを除去する工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、緩衝器の組立性を向上させることができる。
第1実施形態に係る緩衝器の軸平面による断面図である。 図1における減衰力調整機構を拡大して示す図である。 本実施形態に係る製造方法の説明図であって、ケーブルの組立図である。 本実施形態に係る製造方法の説明図であって、ケーブル先端部とピストンロッドの一端側とを示す図である。 本実施形態に係る製造方法の説明図であって、先端部のシースが除去されたケーブルを示す図である。
本発明の一実施形態を添付した図を参照して説明する。
便宜上、図1における上下方向をそのまま「上下方向」と称する。図1に、ソレノイド91(アクチュエータ)がシリンダ2内に内蔵された、所謂、ピストン内蔵型の減衰力調整式緩衝器1(以下「緩衝器1」と称する)を示す。
図1に示されるように、緩衝器1は、シリンダ2の外側に外筒10が設けられた複筒構造をなす。シリンダ2と外筒10との間には、リザーバ18が形成される。シリンダ2内には、ピストン3が摺動可能に嵌装される。ピストン3は、シリンダ2内をシリンダ上室2Aとシリンダ下室2Bとに区画する。ピストン3は、上端側がシリンダ上室2Aに開口する伸び側通路19と、下端側がシリンダ下室2Bに開口する縮み側通路20と、を有する。
シリンダ2の下端部には、シリンダ下室2Bとリザーバ18とを区画するベースバルブ45が設けられる。ベースバルブ45には、シリンダ下室2Bとリザーバ18とを連通する通路46,47が設けられる。通路46には、リザーバ4側からシリンダ下室2B側への油液(作動流体)の流通を許容するチェックバルブ48が設けられる。
一方、通路47には、シリンダ下室2B側の油液の圧力が設定圧力に達することで開弁し、シリンダ下室2B側の圧力(油液)をリザーバ18側へ逃がすディスクバルブ49が設けられる。なお、作動流体として、シリンダ2内には油液が封入され、リザーバ18内には油液およびガスが封入される。また、外筒10の下端にはボトムキャップ50が接合される。
図2に示されるように、ピストン3の軸孔4には、ピストンボルト5の軸部6が挿通される。ピストンボルト5は、軸部6の上端に設けられた頭部7と、該頭部7の外周縁に形成された円筒部8と、を有する。円筒部8は、上端側が開口し、頭部7に対して大径の外径を有する。ピストン3の下端側には、伸び側通路19の作動流体の流れを制御する伸び側バルブ機構21が設けられる。他方、ピストン3の上端側には、縮み側通路20の作動流体の流れを制御する縮み側バルブ機構51が設けられる。
伸び側バルブ機構21は、ピストンボルト5の軸部6に取り付けられる有底円筒形の伸び側パイロットケース22(ケース部材)を有する。伸び側パイロットケース22は、ピストン3側が開口する円筒部26と、底部27とを有する。伸び側パイロットケース22のピストン3側には伸び側メインバルブ23が配置され、その内側には伸び側背圧室25が形成される。
伸び側バルブ機構21は、ピストン3の下端面の外周側に形成されて伸び側メインバルブ23が離着座可能に当接するシート部24を有する。伸び側背圧室25は、伸び側パイロットケース22と伸び側メインバルブ23の背面との間に形成される。伸び側背圧室25内の圧力は、伸び側メインバルブ23に対して閉弁方向へ作用する。伸び側メインバルブ23は、弾性体からなる環状のパッキン31が伸び側パイロットケース22の円筒部26の内周面に全周にわたって接触するパッキンバルブである。
伸び側背圧室25は、伸び側パイロットケース22の底部27に形成された通路32とサブバルブ30とを介してシリンダ下室2Bに連通される。サブバルブ30は、伸び側背圧室25の圧力が所定圧力に達したときに開弁し、伸び側背圧室25からシリンダ下室2Bへの作動流体の流れに対して抵抗力を付与する。
伸び側背圧室25は、通路32を介して、伸び側パイロットケース22とサブバルブ30との間に形成された第1受圧室172に連通される。第1受圧室172は、伸び側パイロットケース22の下端面(伸び側メインバルブ23側とは反対側の面)に設けられた複数の環状の第1シート部173により扇形に区画される。複数の第1シート部173の内側には、各々に通路32が開口する。
伸び側パイロットケース22には、ピストン3の縮み方向への移動により、シリンダ下室2Bから伸び側背圧室25への作動流体の流れが生じる背圧導入通路171が設けられる。伸び側パイロットケース22の上端面(伸び側メインバルブ23側の面)には、環状のシート部35が設けられる。シート部35は、底部27の内周部の外周に設けられた環状の受圧室174を画定する。
伸び側パイロットケース22の下端面には、第1受圧室172と隔絶された第2受圧室177が設けられる。第2受圧室177には、背圧導入通路171が開口する。第2受圧室177は、第2シート部178により画定される。第2シート部178は、一対の隣接する第1受圧室172間を円弧形に延びる。第2シート部178には、第2受圧室177とシリンダ下室2Bとを連通する第1オリフィス175が設けられる。
これにより、伸び側バルブ機構21には、シリンダ下室2Bと伸び側背圧室25とを連通する伸び側連通路(連通路)が形成される。伸び側連通路は、ピストン3の縮み方向への移動により、シリンダ下室2Bの作動流体を、第1オリフィス175、第2受圧室177、背圧導入通路171、受圧室174、及びチェックバルブ33を経て伸び側背圧室25へ導入する。
一方、縮み側バルブ機構51は、ピストンボルト5の軸部6に取り付けられる有底円筒形の縮み側パイロットケース52(ケース部材)を有する。縮み側パイロットケース52は、ピストン3側が開口する円筒部56と、底部57とを有する。縮み側パイロットケース52のピストン3側には縮み側メインバルブ53が配置され、その内側には縮み側背圧室55が形成される。
縮み側バルブ機構51は、ピストン3の上端面の外周側に形成されて縮み側メインバルブ53が離着座可能に当接するシート部54を有する。縮み側背圧室55は、縮み側パイロットケース52と縮み側メインバルブ53の背面との間に形成される。縮み側背圧室55内の圧力は、縮み側メインバルブ53に対して閉弁方向へ作用する。縮み側メインバルブ53は、弾性体からなる環状のパッキン61が縮み側パイロットケース52の円筒部56の内周面に全周にわたって接触するパッキンバルブである。
縮み側背圧室55は、縮み側パイロットケース52の底部57に形成された通路62とサブバルブ60とを介してシリンダ上室2Aに連通される。サブバルブ60は、縮み側背圧室55の圧力が所定圧力に達したときに開弁し、縮み側背圧室55からシリンダ上室2Aへの作動流体の流れに対して抵抗力を付与する。
縮み側背圧室55は、通路62を介して、縮み側パイロットケース52とサブバルブ60との間に形成された第1受圧室182に連通される。第1受圧室182は、縮み側パイロットケース52の上端面(縮み側メインバルブ53側とは反対側の面)に設けられた複数の第1シート部183により扇形に区画される。複数の第1シート部183の内側には、各々に通路62が開口する。
縮み側パイロットケース52には、ピストン3の伸び方向への移動によりシリンダ上室2Aから縮み側背圧室55への作動流体の流れが生じる背圧導入通路181が設けられる。縮み側パイロットケース52の下端面(縮み側メインバルブ53側の面)には、環状のシート部65が設けられる。シート部65は、底部57の内周部の外周に設けられた環状の受圧室184を画定する。
縮み側パイロットケース52の上端面には、第1受圧室182と隔絶された第2受圧室187が設けられる。第2受圧室187には、背圧導入通路181が開口する。第2受圧室187は、第2シート部188により画定される。第2シート部188は、一対の隣接する第1受圧室182間を円弧形に延びる。第2シート部188には、第2受圧室187とシリンダ上室2Aとを連通する第1オリフィス185が設けられる。
これにより、縮み側バルブ機構51には、シリンダ上室2Aと縮み側背圧室55とを連通する縮み側連通路(連通路)が形成される。縮み側連通路は、ピストン3の伸び方向への移動により、シリンダ上室2Aの作動流体を、第1オリフィス185、第2受圧室187、背圧導入通路181、受圧室184、及びチェックバルブ63を経て縮み側背圧室55へ導入する。
なお、伸び側バルブ機構21及び縮み側バルブ機構51を構成するバルブ部品は、ピストンボルト5の軸部6のねじ部(符号省略)に取り付けられたナット78を締め付けてピストンボルト5の頭部7とワッシャ79との間で加圧されることで軸力が発生する。
ピストンボルト5には、共通通路11が形成される。共通通路11は、スリーブ15の内側(軸孔)に形成された軸方向通路12を有する。スリーブ15は、上端がピストンボルト5の頭部6に開口する孔16に嵌着される。共通通路11は、孔16の下部(スリーブ15の下端よりも下側の部分)に形成された軸方向通路13を有する。また、共通通路11は、上端が孔16に開口する小径孔からなる軸方向通路14を有する。共通通路11の内径は、軸方向通路13が最も大きく、軸方向通路12、軸方向通路14の順に小さくなる。なお、軸方向通路12は、ピストンボルト5の頭部7の端面9に開口する。
共通通路11は、軸方向通路14に連通される径方向通路34を有する。また、共通通路11は、軸方向通路14を介して径方向通路34に連通される径方向通路39を有する。伸び側背圧室25は、チェックバルブ33の内周部に設けられたオリフィス37、伸び側パイロットケース22の底部27の内周部に形成された環状通路38、径方向通路39、及び軸方向通路14を経て、軸方向通路34に連通される。
径方向通路34は、ピストン3の軸孔4の下端部に形成された環状通路41、ピストン3の内周部に形成された複数個の切欠き42、及びピストン3に設けられたディスクバルブ40を介して、伸び側通路19に連通される。ディスクバルブ40は、ピストン3の、シート部24及び伸び側通路19の開口よりも内周側に設けられた環状のシート部43に離着座可能に当接する。ディスクバルブ40は、径方向通路34から伸び側通路19への作動流体の流れを許容する縮み側逆止弁である。なお、ディスクバルブ40には、伸び側オリフィス(符号省略)が形成されている。
一方、縮み側背圧室55は、チェックバルブ63の内周部に設けられたオリフィス67、ピストンボルト5の軸部6に形成された二面幅部77、縮み側パイロットケース52の底部57の内周部に形成された環状通路68を経て、ピストンボルト5の軸部6に形成された径方向通路64に連通される。径方向通路64は、スリーブ15の側壁に形成された孔66を介して軸方向通路12に連通される。
径方向通路64は、環状通路68、二面幅部77、ピストン3の軸孔4の上端部に形成された環状通路71、ピストン3の内周部に形成された複数個の切欠き72、及びピストン3に設けられたディスクバルブ70を介して、縮み側通路20に連通される。ディスクバルブ70は、ピストン3の、シート部54及び縮み側通路20の開口よりも内周側に設けられた環状のシート部73に離着座可能に当接する。ディスクバルブ70は、径方向通路64から縮み側通路20への作動流体の流れを許容する伸び側逆止弁である。なお、ディスクバルブ70には、縮み側オリフィス(符号省略)が形成されている。
共通通路11内の作動流体の流れは、パイロットバルブ81(パイロット制御弁)により制御される。パイロットバルブ81は、共通通路11に摺動可能に設けられたバルブスプール82と、孔16の底部の軸方向通路14の開口周縁に形成されたシート部83と、を有する。バルブスプール82は、中実軸からなり、スリーブ15に挿入される摺動部84と、シート部83に離着座可能に当接する弁体85と、を有する。
摺動部84の上端には、バルブスプール82の頭部87が形成される。バルブスプール82の頭部7の外周には、第1室130が形成される。頭部87の下端部には、外フランジ形のスプリング受88が形成される。スプリング受88には、弁体85を開弁方向へ付勢するスプリングディスク113の内周部が接続される。これにより、バルブスプール82の頭部87は、ソレノイド91の作動ロッド92の下端面93に当接する(押し付けられる)。
ピストンボルト5の頭部7の外周面下部には、上端側が開口する有底円筒形のキャップ121が取り付けられる。キャップ121とピストンボルト5の頭部7との間は環状のシール部材128によりシールされる。これにより、キャップ121とピストンボルト5の頭部7との間には、環状の第2室131が形成される。キャップ121には、ピストンボルト5の軸部6を挿通させる挿通孔123が設けられる。挿通孔123の外周には、複数個(図2に「2個」表示)の切欠き124が設けられる。切欠き124は、軸部6に形成された二面幅部77に連通する。
キャップ121とピストンボルト5の頭部7との間には、頭部7側から順に、スプール背圧リリーフ弁107、スペーサ108、及びリテーナ132が設けられる。スプール背圧リリーフ弁107、スペーサ108、及びリテーナ132は、第2室131内に設けられる。スプール背圧リリーフ弁107は、頭部7に形成された通路105を経由する第1室130から第2室131への作動流体の流れを許容する逆止弁である。スプール背圧リリーフ弁107の外周縁部は、ピストンボルト5の頭部7に形成された環状のシート部109に離着座可能に当接する。
リテーナ132の内周縁部には、第2室131を二面幅部77及びキャップ121の切欠き124に連通させる複数個の切欠き133が設けられる。キャップ121とサブバルブ60との間には、サブバルブ60の最大開弁量を定めるリテーナ59が介装される。
第1室130には、フェイルセーフバルブ111が構成される。フェイルセーフバルブ111は、バルブスプール82の頭部87のスプリング受88(弁体)が離着座可能に当接するディスク112(弁座)を有する。ディスク112及びスプリングディスク113の外周縁部は、ピストンボルト5の頭部7と、ソレノイド91のコア99との間で保持される。
バルブスプール82の弁体85は、軸直角平面による断面が二面幅の切欠き86(図2に1つのみ表示)を有する円形に形成される。そして、コイル95に対する制御電流が0Aのとき(フェイル時)、バルブスプール82がパイロットバルブ81の開弁方向(図2における上方向)へ移動し、弁体85が軸方向通路12に嵌合される。これにより、弁体85と軸方向通路12との間には、軸方向通路12,13間を連通する一対のオリフィス114(図2に1つのみ表示)が形成される。なお、二面幅(切欠き86)を形成する一対の面は、一方の面のみ形成してもよい。この場合、オリフィス114は、1つのみとなる。
一方、コイル95への通電時には、バルブスプール82の弁体85がシート部83に着座し、パイロットバルブ81が閉弁される。パイロットバルブ81の閉弁状態では、バルブスプール82は、弁体85が、軸方向通路14の開口面積と同一面積の円形の受圧面により軸方向通路14側の圧力を受け、他方、摺動部84が、摺動部84の断面積から弁体85の首部(符号省略)の断面積を差し引いた面積と同一面積の環状の受圧面により軸方向通路12側の圧力を受ける。ここで、パイロットバルブ81の開弁圧力は、コイル95への通電を制御することで調節することができる。コイル95への通電の電流値が小さいソフトモード時には、スプリングディスク113の付勢力とプランジャ96が発生する推力とが平衡し、弁体85がシート部83から一定の距離だけ離間した状態となる。
図2に示されるように、ソレノイド91は、作動ロッド92、ヨーク94、及びコイル95(電気手段)を有する。作動ロッド92の外周には、プランジャ96が結合される。プランジャ96は、コイル95への通電により推力を発生する。作動ロッド92の内側には、ロッド内通路97が形成される。作動ロッド92は、コア蓋体106に取り付けられたブッシュ100及びコア99に取り付けられたブッシュ110により、上下方向(軸方向)へ案内される。
有底円筒形のヨーク94の下端部とコア99との間は、シール部材116によりシールされる。これにより、ピストンボルト5とヨーク94とコア99との間には、環状通路117が形成される。環状通路117は、ピストンボルト5の円筒部8に設けられた通路118を介してシリンダ上室2Aに連通される。ソレノイド91のコア99の内側には、スプール背圧室101が形成される。スプール背圧室101は、作動ロッド92の切欠き(符号省略)、及びロッド内通路97を介してロッド背圧室103に連通される。
ヨーク94の上端部には、ピストンロッド141の下端部が連結される。即ち、ピストンロッド141の下端(一端)は、ヨーク94及びピストンボルト5を介してピストン3に連結される。ヨーク94とピストンロッド141との間の締結力(軸力)は、ナット137を締め付けてピストンロッド141の外周の環状溝146に装着されたリング部材145を軸方向へ押し付けることで発生させる。
図1、図3に示されるように、ピストンロッド141は、シリンダ2及び外筒10の上端側開口部に装着されたロッドガイド135、及びオイルシール134に挿通される。図1に示されるように、ピストンロッド141の外周には、外筒10の上端側を覆うカバー136が取り付けられる。なお、図2に示されるように、ピストンロッド141とヨーク94との間は、ピストンロッド141の下端部の外周面に形成された環状溝138に装着されたシール部材139によりシールされる。
次に、前述した緩衝器1における作動油の流れを説明する。伸び行程時には、シリンダ上室2Aの作動流体が、上流側背圧導入通路、即ち、伸び側通路19、ディスクバルブ40に形成された縮み側オリフィス(符号省略)、ピストン3に形成された切欠き42、ピストン3の軸孔4に形成された環状通路41、径方向通路34、軸方向通路14、径方向通路39、伸び側パイロットケース22に形成された環状通路38、及びチェックバルブ33を経て、伸び側背圧室25へ導入される。
また、伸び行程時には、シリンダ上室2A(上流側の室)の作動流体は、縮み側連通路、即ち、第1オリフィス185、第2受圧室187、背圧導入通路181、及びチェックバルブ63を経て、縮み側背圧室55へ導入される。これにより、伸び行程時に、縮み側メインバルブ53がシリンダ上室2Aの圧力により開弁することが抑止される。
伸び行程時に縮み側背圧室55に導入された作動流体は、シート部65に形成されたオリフィス(符号省略)、受圧室184、縮み側パイロットケース52の底部57の内周部に形成された環状通路68、ピストンボルト5の軸部6に形成された二面幅部77、ピストン3の内周部に形成された切欠き72、ディスクバルブ70、及び縮み側通路20を経てシリンダ下室2B(下流側の室)へ流れるので、伸び側メインバルブ23の開弁前、即ち、ピストン速度の低速領域には、オリフィス67によるオリフィス特性及びディスク70によるバルブ特性の減衰力が得られる。
一方、縮み行程時には、シリンダ下室2B(上流側の室)の作動流体が、上流側背圧導入通路、即ち、縮み側通路20、ディスクバルブ70に形成された伸び側オリフィス(符号省略)、ピストン3に形成された切欠き72、ピストン3の軸孔4に形成された環状通路71、ピストンボルト5の軸部6に形成された二面幅部77、縮み側パイロットケース52に形成された環状通路68、及びチェックバルブ63を経て、縮み側背圧室55へ導入される。
また、縮み行程時には、シリンダ下室2B(上流側の室)の作動流体は、伸び側連通路、即ち、第1オリフィス175、第2受圧室177、背圧導入通路171(下流側背圧導入通路)、及びチェックバルブ33を経て、伸び側背圧室25へ導入される。これにより、縮み行程時に、伸び側メインバルブ23がシリンダ下室2Bの圧力により開弁することを抑止することができる。
縮み行程時に伸び側背圧室25に導入された作動流体は、シート部35に形成されたオリフィス(符号省略)、受圧室174、伸び側パイロットケース22の底部27の内周部に形成された環状通路38、径方向通路39、軸方向通路14、径方向通路34、ピストン3の軸孔4に形成された環状通路41、ピストン3の内周部に形成された切欠き42、ディスクバルブ40、及び伸び側通路19を経てシリンダ上室2A(下流側の室)へ流れるので、縮み側メインバルブ53の開弁前、即ち、ピストン速度の低速領域には、シート部35に設けられたオリフィス(符号省略)によるオリフィス特性及びディスク40によるバルブ特性の減衰力が得られる。
次に、ピストンロッド141及びケーブル151を説明する。図2に示されるように、ピストンロッド141の下端(一端)は、有底円筒形のヨーク94(ピストン側)に連結される。ピストンロッド141とヨーク94との間の締結力(軸力)は、ナット137を締め付けてピストンロッド141の外周の環状溝146(図4参照)に装着されたリング部材145を軸方向へ押し付けることで発生させる。ナット137の上端面には、ピストンロッド141に取り付けられたバンプストッパ140が当接される。
ピストンロッド141の上端側(他端側)は、シリンダ上室2Aを通過し、シリンダ2及び外筒10の上端側開口部に装着されたロッドガイド135、及びオイルシール134に挿通されてシリンダ2の外部へ延出する。ピストンロッド141の外周には、外筒10の上端側を覆うカバー136が取り付けられる。なお、ピストンロッド141の下端部の外周面に形成された環状溝138(図4参照)には、ヨーク94(ピストン側)との間をシールするシール部材139が装着される。
図3に示されるように、ピストンロッド141は、軸に沿って延びる中空部142が形成された中空軸からなる。ピストンロッド141の中空部142には、ケーブル151が挿通される。ケーブル151は、2本の電線153,154をシース152(図5参照)で被覆することで構成される。ケーブル151は、ピストンロッド141の下端面143(一端)から突出した側(ピストン3側)の電線153,154が、ソレノイド91のターミナル161,162に接続される。
なお、ターミナル161はコイル95の正極端子に接続され、ターミナル162はコイル95の負極端子に接続される。また、ケーブル151は、ピストンロッド141の上端面144(一端)から突出した側の電線153,154が、車両側(電力供給装置側)のコネクタ157に接続される。
次に、本実施形態に係る緩衝器1の製造方法を説明する。ここでは、ピストンロッド141にケーブル151を組付ける工程を説明する。なお、図4に示されるように、ケーブル151の先端部158を予め処理しておく。本実施形態では、ケーブル151の先端部158を、シース152の端(図4における「E」)から突出する電線153,154の長さ(図4における「L」)が、ピストンロッド141の中空部142の内径(図における「D」)よりも短くなるように加工する。
まず、ケーブル151の後端部(先端部158に対して反対側の端部)のシース152から突出した電線153,154の導体155,156(図参照)を、ソレノイド91のターミナル161,162に接続する。次に、ケーブル151をヨーク94の軸孔163に挿通させると共にコイル95(電気手段)を有するソレノイド91をヨーク94(ピストン3側)に組付ける。
次に、図4に示されるように、ピストンロッド141の一端側(ピストン3側)から、中空部142にケーブル151の先端部158を挿入する。そして、ピストンロッド141の中空部142に挿通させた後、ケーブル151の先端部158のシース152を除去する、即ち、ピストンロッド141の上端面144(他端側の端面)から突出したケーブル141の先端部158のシース152を除去することにより、図5に示されるように、ケーブル141の先端部158の電線153,154を露出させる。なお、ケーブル141の先端部158のシース152から突出させた電線153,154には、コネクタ157が取り付けられる。
ここで、従来の製造工程では、横並びの複数本の電線をピストンロッドの一端側(ピストン側)から中空部に挿入していたので、複数本の電線の先端部がピストンロッドの中空部内で分かれて(絡まって)引っ掛かり、組立性を低下させていた。
これに対し、本実施形態では、ケーブル151の先端部158を、シース152の端から突出する電線153,154の長さが、ピストンロッド141の中空部142の内径よりも短くなるように加工し、当該ケーブル151の先端部158を、ピストンロッド141の一端側(ピストン3側)から、中空部142にケーブル151の先端部158を挿入し、ケーブル151をピストンロッド141の中空部142に挿通させた後、ケーブル151の先端部158のシース152を除去して、ケーブル141の先端部158の電線153,154を露出させる。
本実施形態によれば、ケーブル151の先端部158を、シース152の端からの電線153,154の突出長さがピストンロッド141の中空部142の内径よりも短くなるように加工したので、ケーブル151の先端部158から突出した電線153,154が中空部142内で分かれる(絡まる)ことがない。
よって、本実施形態では、ケーブル151をピストンロッド141(中空部142)の一端側から他端側へ円滑に挿通させることが可能であり、緩衝器1の組立性を向上させることができる。
1 緩衝器、2 シリンダ、3 ピストン、90 減衰力調整機構、95 コイル(電気手段)、141 ピストンロッド、142 中空部、151 ケーブル、152 シース、153,154 電線、158 先端部(ケーブル)

Claims (2)

  1. 作動流体が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されたピストンと、一端が前記ピストン側に連結され、他端が前記シリンダの外部へ延出された中空のピストンロッドと、前記ピストンの移動に伴う作動流体の流れを制御して減衰力特性を調整する減衰力調整機構と、該減衰力調整機構が発生する減衰力を調整するために前記ピストン側に設けられた電気手段と、前記ピストンロッドの中空部に挿通され、一端が前記電気手段に接続される複数本の電線を有するケーブルと、を備えた緩衝器の製造方法であって、
    前記ピストンロッドの一端側から前記中空部に前記ケーブルを挿入すると共に前記ピストン側に前記電気手段を組付ける工程と、
    前記ピストンロッドの他端側から突出した前記ケーブルの少なくとも先端部のシースを除去する工程と、
    を有することを特徴とする緩衝器の製造方法。
  2. 前記ピストンロッドの一端側から前記中空部に前記ケーブルを挿入するときの、前記ケーブルの先端部のシースから突出する前記電線の長さが、前記中空部の内径よりも短いことを特徴とする請求項1に記載の緩衝器の製造方法。
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