JP6968017B2 - 緩衝器 - Google Patents

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Description

本発明は、ピストンロッドのストロークに対する作動流体の流れを制御することにより減衰力を発生する緩衝器に関する。
特許文献1には、ピストンとピストンロッドとの間にソレノイドが内蔵された、いわゆる、ピストン内蔵型の減衰力調整式油圧緩衝器が開示されている。この緩衝器は、ピストンロッドとソレノイドのコイルとの間に、ソレノイドの作動ロッド背圧室をシリンダ内の油室に連通させるエア抜き通路が形成されている。また、ピストンロッドの中空部(軸孔)には、2芯ケーブルのハーネスが挿通されており、ハーネスの各リード線を対応する各ターミナル(端子)にはんだ付けし、かつコイルのマグネットワイヤの各端を対応する各ターミナルにヒュージングすることにより、ハーネスとコイルとが導体接続される。
特開2008−249107号公報
前述の緩衝器は、ソレノイドのヨーク内でエア抜き通路とハーネスとが交差するため、ハーネスとターミナルとのはんだ付けスペースが狭くなり、組立性(作業性)の向上が要望されていた。
そこで、本発明は、組付性を向上させた緩衝器を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明の緩衝器は、作動流体が封入されるシリンダと、前記シリンダ内に摺動可能に嵌装されるピストンと、一端が前記ピストンに連結され、他端が前記シリンダから外部へ延出する中空のピストンロッドと、前記ピストンと前記ピストンロッドとの間に内蔵され、コイルに供給される制御電流に基づき減衰力特性を調整するソレノイドと、を備える緩衝器であって、前記ソレノイドは、径方向に延びて前記シリンダ内側の室に連通される通路を有した通路部材と、前記通路部材を貫通して軸方向へ延びるターミナルと、前記ターミナルの一端側に設けられて前記ピストンロッドの中空部に挿通される導体を接続させるはんだ付け部と、前記ターミナルの他端側に設けられて前記コイルを接続させるヒュージング部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、緩衝器の組付性を向上させることができる。
本実施形態における緩衝器の主要部の断面図である。 図1の一部を拡大して示す図である。 本実施形態におけるバルブスプールの動作説明図である。 本実施形態におけるソレノイドの説明図であって、通路部材に形成された通路を含む断面による断面図である。 本実施形態におけるソレノイドの説明図であって、はんだ付け部を含む断面による断面図である。 本実施形態におけるソレノイドアセンブリの説明図であって、図4に対応する視線から見た図である。 本実施形態におけるソレノイドアセンブリの説明図であって、図5に対応する視線から見た図である。 本実施形態におけるソレノイドアセンブリの説明図であって、ソレノイドアセンブリの平面図である。 本実施形態におけるソレノイドの説明図であって、モールド部をグレースケールで示したモールド成形体の斜視図である。
本発明の一実施形態を添付した図を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る緩衝器1の主要部の断面図である。なお、緩衝器1は、ピストン3とピストンロッド9との間にソレノイド101が内蔵された、いわゆる、ピストン内蔵型の減衰力調整式油圧緩衝器である。以下の説明において、図1における上方向(上側)および下方向(下側)を、当該緩衝器1における上方向(上側)および下方向(下側)とする。
図1を参照すると、シリンダ2の内側には、ピストン3およびフリーピストン72が摺動可能に嵌装される。ピストン3は、シリンダ2内の油室をシリンダ上室2Aとシリンダ下室2Bとの2室に区画する。フリーピストン72は、上側のシリンダ下室2Bと下側のガス室73とを区画する。ピストン3の軸孔4には、ピストンボルト5の軸部6が挿通される。ピストンボルト5の上端の基部7には、ソレノイド101のヨーク103の下端部が、ねじ結合部10によって接続される。
図2を参照すると、ピストンボルト5の軸部6には、共通通路50が形成される。共通通路50は、上端が基部7の中央に開口する軸方向通路48、軸方向通路48に対して同一直線上に配置されて下端が閉塞された軸方向通路30、および軸方向通路30,48間を連通させる軸方向通路49によって構成される。なお、共通通路50の内径は、軸方向通路30が最大で、軸方向通路48、軸方向通路49の順に内径が小さくなる。
図1を参照すると、ヨーク103の上端部と中空のピストンロッド9の下端部(一端)とは、ねじ結合部11によって接続される。ねじ結合部11は、ピストンロッド9に螺合させたナット12を締め付けることで緩みが抑止される。ピストンロッド9は、シリンダ2の上端部に嵌着されたロッドガイド71に挿通され、上端(他端)がシリンダ2から外部へ延出される。ピストン3には、他端(上端)がシリンダ上室2Aに開口する伸び側通路15と、一端(下端)がシリンダ下室2B側に開口する縮み側通路16と、が設けられる。ピストン3の下端には、伸び側通路15の作動流体の流れを制御する伸び側減衰弁17が設けられる。他方、ピストン3の上端には、縮み側通路16の作動流体の流れを制御する縮み側減衰弁18が設けられる。
図2を参照すると、伸び側減衰弁17は、ピストン3の下端面の外周側に形成された環状のシート部19に着座する伸び側メインバルブ20と、ナット21によってピストンボルト5に固定されるパイロットケース22と、伸び側メインバルブ20の背面とパイロットケース22との間に形成される伸び側背圧室23とを備える。伸び側背圧室23内の圧力は、伸び側メインバルブ20に対して閉弁方向へ作用する。ナット21とパイロットケース22との間には、下側から順に、ワッシャ24、リテーナ25、およびディスクバルブ26が設けられる。ディスクバルブ26の内側周縁部は、パイロットケース22の内側周縁部とリテーナ25との間で挟持される。なお、伸び側メインバルブ20は、弾性体からなる環状のシール部20Aがパイロットケース22の内周面に全周にわたって接触するパッキンバルブである。
伸び側背圧室23は、パイロットケース22に形成された通路27およびディスクバルブ26に形成されたオリフィス26Aを介してシリンダ下室2Bに常時連通される。ディスクバルブ26は、伸び側背圧室23の圧力が所定圧力に達したときに開弁し、伸び側背圧室23内の圧力をシリンダ下室2Bへリリーフさせる。伸び側背圧室23は、ディスク型の伸び側背圧導入弁28を介して、ピストンボルト5に形成された径方向通路29に連通される。径方向通路29は、ピストンボルト5の軸方向通路30に連通される。
伸び側背圧導入弁28は、径方向通路29から伸び側背圧室23への作動流体の流れのみを許容する逆止弁である。伸び側背圧導入弁28は、パイロットケース22の上面に形成された環状のシート部31に着座される。シート部31は、通路27に対して内周側に設けられる。伸び側背圧導入弁28の内側周縁部は、パイロットケース22の内側周縁部とスペーサ32との間で挟持される。伸び側背圧室23は、伸び側背圧導入弁28が開弁されることで、オリフィス28および径方向通路29を介して軸方向通路30に連通される。軸方向通路30は、径方向通路33および縮み側逆止弁34を介して伸び側通路15に連通される。径方向通路33は、縮み側逆止弁34のオリフィス34Aを介して伸び側通路15に常時連通される。縮み側逆止弁34は、径方向通路33から伸び側通路15への作動流体の流れのみを許容する。
縮み側減衰弁18は、ピストン3の上端面の外周側に形成された環状のシート部35に着座する縮み側メインバルブ36と、ピストンボルト5の基部7とピストン3との間で固定されるパイロットケース37と、縮み側メインバルブ36の背面とパイロットケース37との間に形成される縮み側背圧室38とを備える。縮み側背圧室38内の圧力は、縮み側メインバルブ36に対して閉弁方向へ作用する。なお、縮み側メインバルブ36は、弾性体からなる環状のシール部36Aがパイロットケース37の内周面に全周にわたって接触するパッキンバルブである。
縮み側背圧室38は、パイロットケース37に形成された通路42およびディスクバルブ41を介してシリンダ上室2Aに連通される。縮み側背圧室38は、ディスクバルブ41に形成されたオリフィス41Aを介してシリンダ上室2Aに常時連通される。ディスクバルブ41は、縮み側背圧室38の圧力が所定圧力に達したときに開弁し、縮み側背圧室38内の圧力をシリンダ上室2Aへリリーフさせる。縮み側背圧室38は、ディスク型の縮み側背圧導入弁43およびパイロットケース37の内周面に形成された円周溝39を介して、ピストンボルト5の径方向通路44に連通される。径方向通路44は、ピストンボルト5の軸方向通路48に連通される。
縮み側背圧導入弁43は、径方向通路44から縮み側背圧室38への作動流体の流れのみを許容する逆止弁である。縮み側背圧導入弁43は、パイロットケース37の下面に形成された環状のシート部45に着座される。シート部45は、通路42に対して内周側に形成される。縮み側背圧導入弁43の内側周縁部は、パイロットケース37の内側周縁部とスペーサ40との間で挟持される。縮み側背圧室38は、縮み側背圧導入弁43が開弁されることにより、縮み側背圧導入弁43のオリフィス43Aを介して径方向通路44に連通される。
軸方向通路48は、ピストンボルト5に形成された径方向通路46に連通される。径方向通路46は、ピストン3に設けられた伸び側逆止弁47を介して縮み側通路16に連通される。径方向通路46は、伸び側逆止弁47のオリフィス47Aを介して縮み側通路16に常時連通される。伸び側逆止弁47は、径方向通路46から縮み側通路16への作動流体の流れのみを許容する。
共通通路50内の作動流体の流れは、パイロット弁によって制御される。パイロット弁は、共通通路50に摺動可能に嵌装されたバルブスプール51(弁体)を有する。バルブスプール51は、中実軸からなり、ピストンボルト5とともにパイロット弁を構成する。バルブスプール51は、軸方向通路48の上部、換言すると、径方向通路44よりも上側部分に摺動可能に嵌合される基部52と、軸方向通路48内に位置してテーパ部53を介して基部52に連続する弁部54と、パイロット弁の閉弁状態(図2参照)で軸方向通路30内に位置する嵌合部55と、嵌合部55と弁部54とを接続する接続部56とを有する。なお、バルブスプール51の外径は、基部52が最大で、弁部54、嵌合部55、接続部56の順に小さくなる。また、弁部54の外径は、軸方向通路49の内径よりも大きい。
バルブスプール51は、嵌合部55のばね受部57とピストンボルト5のばね受部58との間に介装された弁ばね59によってピストンボルト5に対して上方向へ付勢されることにより、基部52の上端がソレノイド101の作動ロッド106の下端に当接される。図3を参照すると、バルブスプール51の嵌合部55は、断面が二面幅の切欠き65を有する円形に形成される。嵌合部55は、バルブスプール51の移動を制御するアクチュエータとして用いられるソレノイド101への制御電流が0Aのとき(フェイル時)、バルブスプール51が開弁方向(図3における上方向)へストロークされて軸方向通路49に嵌合される。これにより、嵌合部55と軸方向通路49との間には、軸方向通路30,48間を連通する一対のオリフィス62が形成される。
軸方向通路49の上端(軸方向通路48側)の開口周縁部には、バルブスプール51の弁部54が着座する環状のシート部63が形成される。弁部54の下端(接続部56側)の外周縁部には、テーパ状に形成された着座面54Aが形成される。バルブスプール51の着座面54Aが、ピストンボルト5のシート部63に着座された状態、すなわち、パイロット弁の閉弁状態において、バルブスプール51は、嵌合部55が略円形の受圧面A(図3参照)で軸方向通路30側の圧力を受け、テーパ部53が環状の受圧面B(図3参照)で軸方向通路48側の圧力を受ける。
図3を参照すると、ピストンボルト5の基部7とパイロットケース37との間には、上側から順に、スプール背圧リリーフ弁81(逆止弁)、リテーナ82、通路部材83、ディスク84、リテーナ85、ディスクバルブ41が設けられる。ディスクバルブ41の内側周縁部は、パイロットケース37の内側周縁部とリテーナ85との間で挟持される。通路部材83の外周面83Aは、ピストンボルト5の基部7の環状壁部7Aの下側の内周面に嵌合される。通路部材83の外周面83Aには、Oリング86が装着される環状溝87が形成される。Oリング86は、通路部材83とピストンボルト5の基部7の環状壁部7Aとの間、換言すると、円周溝89とシリンダ上室2Aとの間を液密にシールする。
スプール背圧リリーフ弁81は、内側周縁部がリテーナ82とピストンボルト5の基部7の内側周縁部とによって挟持され、外周縁部がピストンボルト5の基部7の下面に形成された環状のシート部88に着座される。ピストンボルト5の基部7と通路部材83との間には、スプール背圧リリーフ弁81を開弁させるためのスペースに利用される円周溝89が形成される。スプール背圧リリーフ弁81は、スプール背圧室70から円周溝89への作動流体の流れのみを許容する逆止弁である。
スプール背圧室70は、下室側連通路を介してシリンダ下室2Bに連通される。下室側連通路は、ピストンボルト5の基部7に形成された円周溝95、通路96、および円周溝94を有する。これにより、スプール背圧室70は、円周溝95、通路96、円周溝94、およびスプール背圧リリーフ弁81を介して円周溝89に連通される。また、下室側連通路は、通路部材83に形成された溝90、通路91、溝92、およびピストンボルト5の軸部6に形成された溝93を有する。これにより、円周溝89は、溝90、通路91、溝92、溝93、および径方向通路44を介して軸方向通路48に連通される。
図4、図5を参照すると、ソレノイド101は、ヨーク102、コイル103、コア104,コア110(固定子)、プランジャ105(可動子)、中空の作動ロッド106、段付円柱形に形成されたスチール製の通路部材107、およびピストンロッド9の中空部109に挿通させるハーネス108(導体)を備える。ソレノイド101は、コイル103に通電されることにより、コア104,110(固定子)とプランジャ105(可動子)とが磁化され、相互の吸引力によってプランジャ105延いては作動ロッド106が推進されるように構成されている。
ヨーク102は、ピストンロッド9の下端部が接続されるボス部111と、該ボス部111の下端から径方向(軸方向に対する垂直方向)外側へ延びるフランジ部112と、該フランジ部112の外側周縁部からピストン3側(下方向)へ延びる円筒部113と、を有する。円筒部113の内側には、フランジ部112に連続する小内径部114と、該小内径部114の下端(段部)から円筒部113の下端にわたって形成された大内径部115と、が設けられる。
ヨーク102の円筒部113の小内径部114には、通路部材107の小外径部116が嵌合される。ヨーク102の小内径部114と通路部材107の小外径部116との間は、Oリング118(シール部材)によってシールされる。また、ヨーク102の円筒部113の大内径部115には、通路部材107の大外径部117が嵌合される。ヨーク102の大内径部115と通路部材107の大外径部117との間は、Oリング119(シール部材)によってシールされる。
コア110は、磁性体によって構成される。コア110は、作動ロッド106の外径より大きい内径の軸孔を有する略円柱形に形成される。コア110は、円筒形のケース120を介して、コイル103のボビン123の軸孔124に取り付けられる。コア110の軸孔の下端部には、軸受138を保持するザグリ形状の軸受保持部が形成される。作動ロッド106は、軸受138と後述するブッシュ134とによって摺動可能に支持される。
コア104は、磁性部121と非磁性部122とによって構成される。磁性部121は、コイル103のボビン123の軸孔124の上端部に嵌合される円筒部125と、ボビン123のフランジ部126上に重ねられるフランジ部127と、を有する。非磁性部122は、円筒部128と、該円筒部128の下端に形成されて磁性部121のフランジ部127上に重ねられるフランジ部129と、を有する。プランジャ105は、作動ロッド106に結合され、コア104の内周面、すなわち、磁性部121および非磁性部122の内周面によって摺動可能に支持される。
非磁性部122の円筒部128の上端には、円筒部128に対して内径が等しく、かつ外径が小さいボス部130が設けられる。非磁性部122のボス部130は、通路部材107の下端面107Aに設けられた断面が円形の開口部132に嵌合される。これにより、通路部材107は、コア104に対して同軸に位置決めされる。また、通路部材107は、下端面107Aの内側周縁部を非磁性部122の上端に当接させることで、コア104に対して軸方向に位置決めされる。
通路部材107の中心には、下端が開口部132に開口するシリンダ部133が形成される。シリンダ部133の下端には、作動ロッド106の上端部を摺動可能に支持するブッシュ134が嵌着される。シリンダ部133の上部、すなわち、ブッシュ134よりも上側の空間には、作動ロッド背圧室135が形成される。該作動ロッド背圧室135は、通路部材107に形成されて径方向に延びる通路136、ヨーク102と通路部材107との間に形成される環状通路139、およびヨーク102の円筒部113に形成されたエア抜きオリフィス140を介して、シリンダ上室2Aに連通される。なお、通路部材107の通路136は、小外径部116の外周面116Aの、Oリング118,119間に開口する。
図1、図2、図4を参照すると、作動ロッド106の下端は、スプール背圧室70内でバルブスプール51の上端に当接される。スプール背圧室70は、パイロット弁の閉弁時に、上室側連通路を介してシリンダ上室2Aに連通される。ここで、上室側連通路は、作動ロッド106の下端部に形成された通路141(切欠き)、作動ロッド106の中空部に形成された通路142、作動ロッド背圧室135、通路136、環状通路139、およびエア抜きオリフィス140によって構成される。
次に、図6ないし図9を参照して、ソレノイド101における、コイル103とハーネス108との導体接続構造を説明する。
ソレノイド101は、正極ターミナル145と負極ターミナル146とを有する。通路部材107には、ターミナル145,146を軸方向に貫通させる長孔147,148(ターミナル挿通孔)が形成される。長孔147,148は、平面視(図8参照)で通路部材107の外側周縁部に沿って円弧状に延び、平面視で左右対称に形成される。なお、長孔147,148の中心線の中心角は、例えば、120°である。
ターミナル145は、長孔147に非接触で挿通される直立部151を有する。直立部151の下端(ターミナルの他端側)には、コア104の非磁性部122のフランジ部129に固定される固定部152が設けられる。固定部152は、中心線の半径が長孔147の半径に等しく幅が長孔147の幅よりも小さい円弧形に形成され、周方向中間部が、コア104の非磁性部122のフランジ部129に形成された固定片153によって保持される。なお、ターミナル145の中心線の中心角は、例えば、120°である。また、ターミナル145の直立部151は、平面視(図8参照)で、通路部材107の長孔147の長さ方向(中心線に沿う方向)の中央に位置される。
図6、図7を参照すると、ターミナル145の固定部152の先端部(直立部151側とは反対側の端部)には、コイル103(図1参照)の正極端子(接点)をヒュージングさせるヒュージング部154が形成される。ヒュージング部154は、固定部152の先端部を垂直に起立させることで形成され、コイル103と通路部材107との間、換言すると、コア104の非磁性部122のフランジ部129と通路部材107の下端面107Aの外側周縁部との間に形成された空間155に配置される。
他方、ターミナル145の直立部151の上端(ターミナルの一端側)には、ハーネス108の正極側のリード線157を接続させるはんだ付け部159が形成される。はんだ付け部159は、ターミナル145の、通路部材107の上端面107Bから突き出した部分の先端に形成される。はんだ付け部159には、リード線157(導体)が横方向(図6における水平方向、図8における上下方向)から差し込まれるスリット160が形成される。ここで、負極ターミナル146は、正極ターミナル145と共通部品である。よって、ターミナル146に関する説明を省略する。
通路部材107の上端面107Bの中央には、円筒形のハーネス保持部161が設けられる。ハーネス保持部161には、ハーネス108の各リード線157,158が差し込まれるスリット163,164が形成される。図8に示されるように、スリット163は、ターミナル145のはんだ付け部159に対向するように長孔147側を向いて設けられ、スリット164は、ターミナル146のはんだ付け部159に対向するように長孔148側を向いて設けられる。これにより、リード線157がターミナル145のはんだ付け部159にはんだ付けされるとともに、リード線158のはんだ付け部159にはんだ付けされた状態で、リード線157,158は、水平な同一直線上を反対方向へ延びる。
図4、図5、図9に示されるように、ハーネス108が結線されたソレノイドアセンブリ(図6、図7、図8参照)は、モールド成形されて一体化される。なお、図6、図7には、コイル103の図示が省略されている。ソレノイド101は、通路部材107に対して上側に形成されてターミナル145,146のはんだ付け部159,159をモールドするモールド部165(ハーネス側モールド部)と、通路部材107に対して下側に形成されてターミナル145,146のヒュージング部154,154およびコイル103をモールドするモールド部166(コイル側モールド部)、ならびに長孔147,148内に充填されてモールド部165,166間に架設されるモールド部167を有する。
ここで、ソレノイドアセンブリをモールド成形してモールド成形体(図9参照)を形成するには、ソレノイドアセンブリを成形型(図示省略)にセットし、モールド部165を成形するための通路部材107の上端面107B側のキャビティ(以下「上側のキャビティ」と称する)にモールド樹脂を注入する。注入されたモールド樹脂は、上側のキャビティに充填されると、長孔147,148を通ってモールド部166を成形するための通路部材107の下端面107A側のキャビティ(以下「下側のキャビティ」と称する)へ流動し、下側のキャビティに充填される。なお、コア104の磁性部121のフランジ部127の外側周縁部には、モールド樹脂をコイル103側へ流動させる通路となる切欠部170が形成される。
次に、図2を参照して作動流体の流れを説明する。
ピストンロッド9の縮み行程時(以下「縮み行程時」と称する)には、シリンダ下室2Bの作動流体は、縮み側メインバルブ36の開弁前には、縮み側通路16、伸び側逆止弁47のオリフィス47A、径方向通路46、軸方向通路48、径方向通路44、縮み側背圧導入弁43、縮み側背圧室38、パイロットケース37の通路42、およびディスクバルブ41のオリフィス41Aを通ってシリンダ上室2Aへ流れる。
そして、バルブスプール51(弁体)が移動して弁部54がシート部63から離座される、すなわち、パイロット弁が開弁されると、シリンダ下室2Bの作動流体は、縮み側通路16、伸び側逆止弁47のオリフィス47A、径方向通路46、軸方向通路48、軸方向通路49、軸方向通路30、径方向通路33、縮み側逆止弁34、および伸び側通路15を通ってシリンダ上室2Aへ流れる。ここで、ソレノイド101のコイル103への通電(電流)を制御することにより、パイロット弁の開弁圧力を調整することができる。同時に、縮み側背圧導入弁43から縮み側背圧室38へ導入される作動流体の圧力も調整されるので、縮み側メインバルブ36の開弁圧力を制御することができる。
ピストンロッド9の伸び行程時(以下「伸び行程時」と称する)には、シリンダ上室2Aの作動流体は、伸び側メインバルブ20の開弁前には、伸び側通路15、縮み側逆止弁34のオリフィス34A、径方向通路33、軸方向通路30、径方向通路29、伸び側背圧導入弁28、伸び側背圧室23、パイロットケース22の通路27、およびディスクバルブ26のオリフィス26Aを通ってシリンダ下室2Bへ流れる。
そして、バルブスプール51(弁体)が移動して弁部54がシート部63から離座される、すなわち、パイロット弁が開弁されると、シリンダ上室2Aの作動流体は、伸び側通路15、縮み側逆止弁34のオリフィス34A、径方向通路33、軸方向通路30、軸方向通路49、軸方向通路48、径方向通路46、伸び側逆止弁47、および縮み側通路16を通ってシリンダ下室2Bへ流れる。ここで、ソレノイド101のコイル103への通電(電流)を制御することにより、パイロット弁の開弁圧力を調整することができる。同時に、伸び側背圧導入弁28から伸び側背圧室23へ導入される作動流体の圧力も調整されるので、伸び側メインバルブ20の開弁圧力を制御することができる。
一方、伸び行程時には、シリンダ上室2Aの作動流体は、上室側連通路を通ってスプール背圧室70へ流入する。すなわち、シリンダ上室2Aの作動流体は、エア抜きオリフィス140(図1参照)によって絞られ、環状通路139、通路136、作動ロッド背圧室135、通路142、および通路141を通ってスプール背圧室70へ流入する。スプール背圧室70へ流入した作動流体は、下室側連通路を通ってシリンダ下室2Bへ流れる。すなわち、スプール背圧室70へ流入した作動流体は、円周溝95、通路96、円周溝94、スプール背圧リリーフ弁81、円周溝89、溝90、通路91、溝92、溝93、径方向通路44、軸方向通路48、径方向通路46、伸び側逆止弁47のオリフィス47A、および縮み側通路16を通ってシリンダ下室2Bへ流れる。
ここで、前述した特許文献1の緩衝器では、ソレノイドのヨーク内でエア抜き通路とハーネスとが交差するため、ハーネスとターミナルとのはんだ付けスペースが狭くなり、組立性(作業性)が低下するという問題があった。
これに対し、本実施形態では、径方向に延びて作動ロッド背圧室135をシリンダ上室2A(シリンダ内側の室)に連通させる通路136が形成された通路部材107を備え、該通路部材107を貫通して軸方向へ延びるターミナル145,146を介して、コイル103とハーネス108とを導体接続させたので、通路部材107の上端面107Aから突出したターミナル145,146のはんだ付け部159,159に、ハーネス108のリード線157,158をはんだ付けすることが可能であり、ソレノイド101の組立性を向上させることができる。
以下に、本実施形態の作用効果を示す。
本実施形態は、作動流体が封入されるシリンダ(2)と、シリンダ(2)内に摺動可能に嵌装されるピストン(3)と、一端がピストン(3)に連結され、他端がシリンダ(2)から外部へ延出する中空のピストンロッド(9)と、ピストン(3)とピストンロッド(9)との間に内蔵され、コイル(103)に供給される制御電流に基づき減衰力特性を調整するソレノイド(101)と、を備える緩衝器(1)であって、ソレノイド(101)は、径方向に延びてシリンダ(2)内側の室(2A)に連通される通路(136)を有した通路部材(107)と、通路部材(107)を貫通して軸方向へ延びるターミナル(145,146)と、ターミナル(145,146)の一端側に設けられてピストンロッド(9)の中空部(109)に挿通される導体(108)を接続させるはんだ付け部(159,159)と、ターミナル(145,146)の他端側に設けられてコイル(103)を接続させるヒュージング部(154,154)と、を備える。
本実施形態によれば、通路部材(107)を貫通させたターミナル(145,146)の一端側のはんだ付け部(159,159)に導体(108)をはんだ付けすることができる。本実施形態では、通路(136)と導体(108)とが交差していないため、当該はんだ付けのスペースを確保することが可能であり、ソレノイド(101)の組付性を向上させることができる。また、はんだ付け時の、はんだ付け部(159,159)周辺への熱工具の熱影響が抑止されるので、製品の信頼性を向上させることができる。さらに、通路(136)を通路部材(107)に対して径方向に形成したことで、当該通路(136)の加工が容易である。
また、本実施形態は、ソレノイド(101)は、通路部材(107)の一端側に設けられてはんだ付け部(159,159)を被うハーネス側モールド部(165)と、通路部材(107)の他端側に設けられてヒュージング部(154,154)を被うコイル側モールド部(166)と、を備え、ハーネス側モールド部(165)とコイル側モールド部(166)とは、通路部材(107)のターミナル挿通孔(147,148)に充填させたモールド樹脂(167)によって接続される。
すなわち、本実施形態では、ハーネス側モールド部(165)を成形させる空間(金型のキャビティ)とコイル側モールド部(166)を成形させる空間とを通路部材(107)のターミナル挿通孔(147,148)を介して連通させたので、モールド樹脂を、ハーネス側の空間からコイル側の空間へターミナル挿通孔(147,148)を介して移動(流動)させることにより、ソレノイドアセンブリがモールド樹脂によって一体化されたモールド成形体(169)を形成することができる。また、ターミナル挿通孔(147,148)の幅をターミナル(145,146)の幅に対して大きくすることで、ターミナル(145,146)と通路部材(107)との絶縁性が確保されるとともに、モールド成形時の成形不良を防止することができる。
また、本実施形態では、通路(136)は、一端が通路部材(107)の外周面(116A)に開口し、通路部材(107)の外周面には、通路(107)の一端の開口を挟むようにして軸方向に間隔をあけて配置される環状のシール部材(118,119)が設けられるので、コイル103の端面をシールするシール部材を排除することが可能であり、このためコイル(103)に軸力を付与させる必要がなく、コイル(103)のボビン(123)を小型化することができる。また、コイル(103)の端面をシールする面シールの場合、組み付け時にシール部材が脱落するおそれがあったが、本実施形態では、通路部材(107)の外周面をシール部材(118,119)によってシールする軸シールであるため、ソレノイド(101)の組立性を向上させることができる。
1 緩衝器、2 シリンダ、2A シリンダ上室(室)、3 ピストン、9 ピストンロッド、101 ソレノイド、103 コイル、107 通路部材、108 ハーネス(導体)、109 中空部、136 通路、145,146 ターミナル、154 ヒュージング部、159 はんだ付け部

Claims (3)

  1. 作動流体が封入されるシリンダと、前記シリンダ内に摺動可能に嵌装されるピストンと、一端が前記ピストンに連結され、他端が前記シリンダから外部へ延出する中空のピストンロッドと、前記ピストンと前記ピストンロッドとの間に内蔵され、コイルに供給される制御電流に基づき減衰力特性を調整するソレノイドと、を備える緩衝器であって、
    前記ソレノイドは、径方向に延びて前記シリンダ内側の室に連通される通路を有した通路部材と、前記通路部材を貫通して軸方向へ延びるターミナルと、前記ターミナルの一端側に設けられて前記ピストンロッドの中空部に挿通される導体を接続させるはんだ付け部と、前記ターミナルの他端側に設けられて前記コイルを接続させるヒュージング部と、を備えることを特徴とする緩衝器。
  2. 前記ソレノイドは、前記通路部材の一端側に設けられて前記はんだ付け部を被うロッド側モールド部と、前記通路部材の他端側に設けられて前記ヒュージング部を被うコイル側モールド部と、を備え、
    前記ロッド側モールド部と前記コイル側モールド部とは、前記通路部材のターミナル挿通孔に充填させたモールド樹脂によって接続されることを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
  3. 前記通路は、一端が前記通路部材の外周面に開口し、前記通路部材の外周面には、前記通路の一端の開口を挟むようにして軸方向に間隔をあけて配置される環状のシール部材が設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の緩衝器。
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