JP2022148067A - 気体情報取得装置 - Google Patents

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清 大森
Kiyoshi Omori
信貴 清水
Nobutaka Shimizu
匡信 藤井
Masanobu Fujii
敦史 田坂
Atsushi Tasaka
雄介 秀島
Yusuke Hideshima
祥吾 中村
Shogo Nakamura
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Abstract

【課題】マイクロブロアの動作に伴って生じる『風切り音』を低減可能な気体情報取得装置の提供。【解決手段】本気体情報取得装置は、気体の吸引及び排出を行うマイクロブロアを備えた気体吸引排出装置と、前記気体吸引排出装置と電気的に接続された配線基板と、前記気体吸引排出装置の一部及び前記配線基板を収容する筐体と、を有し、前記筐体の内部に、前記気体吸引排出装置が配置される第1領域と、前記配線基板が配置される第2領域とを分離する分離壁が設けられている。【選択図】図29

Description

本発明は、気体情報取得装置に関する。
圧電素子を用いたマイクロブロアが知られている。マイクロブロアは、圧電素子への電圧印加により屈曲振動する振動板を用いた一種のポンプであり、空気等の気体の吸引や排出が可能である。
マイクロブロアとしては、例えば、圧電素子を有する振動板と、振動板の周囲を固定し、振動板との間でブロア室を形成するケースと、振動板の中央部と対向するケースの壁部に設けられた第1開口部と、ケースの外周部に設けられ、ケースから外部への振動伝搬を実質的に抑制する複数の連結部とを備えた構造が提案されている。このマイクロブロアは、圧電素子に所定周波数の電圧を印加して振動板をベンディングモードで駆動させることにより、第1開口部から圧縮性流体を排出する(例えば、特許文献1参照)。
マイクロブロアの圧電素子が駆動して気体を吸い込むと、吸い込まれた空気は『風切り音』として聞こえる。マイクロブロアの動作に伴って生じる『風切り音』は、耳障りなノイズであるため、低減することが望まれている。
特開2013-50108号公報
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、マイクロブロアの動作に伴って生じる『風切り音』を低減可能な気体情報取得装置の提供を目的とする。
本気体情報取得装置は、気体の吸引及び排出を行うマイクロブロアを備えた気体吸引排出装置と、前記気体吸引排出装置と電気的に接続された配線基板と、前記気体吸引排出装置の一部及び前記配線基板を収容する筐体と、を有し、前記筐体の内部に、前記気体吸引排出装置が配置される第1領域と、前記配線基板が配置される第2領域とを分離する分離壁が設けられている。
開示の技術によれば、マイクロブロアの動作に伴って生じる『風切り音』を低減可能な気体情報取得装置を提供できる。
第1実施形態に係る気体情報取得装置が配置されたベッドを模式的に示す斜視図である。 第1実施形態に係るカバーを例示する平面図である。 第1実施形態に係るカバーの両面側を例示する平面図である。 第1実施形態に係るカバー構造を例示する平面図である。 第1実施形態に係るカバー構造を例示する断面図である。 アダプターの上面側斜視図である。 アダプターの下面側斜視図である。 アダプターの断面図(その1)である。 アダプターの断面図(その2)である。 アダプターをカバーに取り付ける方法について説明する図(その1)である。 アダプターをカバーに取り付ける方法について説明する図(その2)である。 アダプターをカバーに取り付ける方法について説明する図(その3)である。 アダプターをカバーに取り付ける方法について説明する図(その4)である。 アダプターをカバーに取り付ける方法について説明する図(その5)である。 アダプターの変形例の断面図である。 アダプターの変形例の平面図である。 アダプターの変形例の上面側斜視図等である。 第1実施形態に係る気体情報取得装置のケース近傍の拡大斜視図である。 第1実施形態に係る気体情報取得装置のケース近傍の部分拡大断面図である。 第1実施形態に係る気体吸引排出装置を例示する斜視図である。 第1実施形態に係る気体吸引排出装置を例示する断面図である。 第1実施形態に係る気体吸引排出装置を例示する分解斜視図である。 第1実施形態に係る気体吸引排出装置のマイクロブロアを例示する平面図である。 第1実施形態に係る気体吸引排出装置のマイクロブロアを例示する断面図である。 第1実施形態の変形例1に係る気体情報取得装置が配置されたベッドを模式的に示す斜視図(その1)である。 第1実施形態の変形例1に係る気体情報取得装置が配置されたベッドを模式的に示す斜視図(その2)である。 第1実施形態の変形例2に係る気体情報取得装置が配置されたベッドを模式的に示す斜視図である。 アダプターの変形例の上面側斜視図である。 第2実施形態に係る上ケースを上下反転して図示した斜視図(その1)である。 第2実施形態に係る上ケースを上下反転して図示した斜視図(その2)である。 第2実施形態に係る上ケースを上下反転して図示した斜視図(その3)である。 第2実施形態に係る上ケースを上下反転して図示した平面図である。 第2実施形態に係る上ケースの変形例について説明する斜視図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
〈第1実施形態〉
[気体情報取得装置3]
図1は、第1実施形態に係る気体情報取得装置が配置されたベッドを模式的に示す斜視図である。図1を参照すると、気体情報取得装置3は、気体吸引排出装置1と、カバー構造950とを有している。図1の例では、気体吸引排出装置1は、ケース300内に収容されており、外部からは視認できない。
図1において、ベッド800にはマットレスが敷かれ、マットレスの上面及び側面がシーツ810で覆われている。シーツ810上の一部の領域に、カバー構造950が配置されている。なお、ベッド800やシーツ810等の敷き寝具や後述の防水シートは、気体情報取得装置3の必須の構成要素ではないが、気体情報取得装置3の構成要素としてもよい。
カバー構造950は、カバー900と、チューブ910と、弾性体933及び934とを有する。カバー900は、チューブ910を位置決めする部材であり、チューブ910の一端側を挿入可能で、かつ弾性体933及び934を収容可能である。カバー900にチューブ910の一端側が挿入され、弾性体933及び934が収容されたものがカバー構造950である。
一端側がカバー900に挿入されたチューブ910の他端側は、気体吸引排出装置1の吸引側に接続されている。チューブ910が接続され気体吸引排出装置1は、ベッド800の近傍に配置される。気体吸引排出装置1は、例えば、ベッド800が置かれた床の上に配置される。
気体吸引排出装置1は、チューブ910を介してカバー900近傍の気体を吸引し、吸引した気体の情報(臭いや湿度等)を取得する装置である。例えば、ベッド800のカバー900上に、おむつを着用した患者が寝ている場合、気体吸引排出装置1がチューブ910を介して患者の排泄に伴う臭気を吸引する。
カバー900に挿入されたチューブ910の先端側は開放されているため、チューブ910の先端側からカバー900近傍の気体を吸引可能である。必要に応じ、カバー900に挿入さる部分のチューブ910の側面に、気体吸引用の1つ以上の孔を設けてもよい。なお、気体吸引排出装置1の詳細については後述する。
図2は、第1実施形態に係るカバーを例示する平面図である。図2を参照すると、カバー900は、例えば、重ねて配置された矩形状の2枚の布等からなる上部材及び下部材を、破線の位置で縫製したものである。上部材及び下部材の大きさは、例えば、1000mm×500mm程度である。
カバー900は、縫製により区分された、第1領域901と、一対の第2領域903及び904とを有する。なお、カバー900は、全体が布で形成されていなくてもよい。布以外の材料としては、ゴムやビニール等が挙げられる。
第1領域901は、チューブ910を配置可能な細長状の領域である。第2領域903及び904は、第1領域901の長手方向の両側に位置している。言い換えれば、第1領域901は、一対の第2領域903及び904に挟まれている。
例えば、第1領域901の長さは850~950mm程度、幅は10mm程度である。第1領域901の略中央部には上部材のみを貫通するスリット901cが設けられている。スリット901cは、例えば、第1領域901が伸びる方向と略平行にL1=30mm程度設けることができる。上部材が布である場合には、スリット901cの周囲がほつれないように、スリット901cの周囲をボタンホールのようにかがっておくことが好ましい。
カバー900において、第2領域903及び904の、第1領域901とは反対側に位置する側部のうち一方の側部に、チューブ910を挿入可能な挿入口901a及び901bが設けられている。図2の例では、第2領域904の、第1領域901とは反対側に位置する側部(図2では下側の側部)に、挿入口901a及び901bが設けられている。
挿入口901a及び901bが設けられている側部は、上部材と下部材が縫製された第1部分と、上部材と下部材が縫製されていない第2部分とを含む。挿入口901a及び901bは、第2部分に含まれる。
より詳しくは、挿入口901a及び901bは、縫製がされていなくスリットが形成された領域である。例えば、挿入口901a及び901bが設けられている側部の長さが1000mmである場合、1つのスリットの長さは、100mm程度とすることができる。
なお、チューブ910は、挿入口901a及び901bの何れから挿入してもよい。通常は、挿入口901a及び901bの何れか一方が選択され、選択された挿入口からチューブ910が第1領域901の長手方向の中央付近まで挿入される。挿入口901a及び901bは、何れか一方のみを設けてもよいし、両方を設けてもよい。
挿入口901a及び901bの両方を設ける場合には、挿入口901aと挿入口901bとは、平面視で、一方の側部の中心に対して反対側に位置することが好ましい。つまり、挿入口901aと挿入口901bとは、左右2か所に設けることが好ましい。図2の例では、挿入口901a及び901bの一方は、平面視で、一方の側部の一端を含む位置に設けられ、挿入口901a及び901bの他方は、平面視で、一方の側部の他端を含む位置に設けられている。
なお、カバー900及びカバー構造950について、平面視とは、カバー900及びカバー構造950を図1のようにベッド800に配置し、ベッド800の上面の法線方向から視ることである。
カバー900において、スリット状の2つの挿入口901a及び901bを左右2か所に設けることにより、平面視で、スリット901cの近傍を中心にカバー900を180度回転させることで(左右反転させることで)、ベッドの設置される位置に関係なく、チューブ910を頭側又は足側のどちらの方向からも引き出し可能となる。
チューブ910を頭側又は足側のどちらかの方向から引き出すことにより、チューブ910をベッド800の下方の床の方向に引き出す場合と比べて、チューブ910の設置に伴うトラブル(ベッドやマットレスとチューブとの挟まり、チューブの捩れ等)を発生させにくくすることができる。
なお、スリット状の挿入口901a及び901bは、スリット以外の部分のカバー900の側部を縫製すれば形成できるため、カバー900を縫製する作業が非常に容易でありカバー900が安価となる。
図3は、第1実施形態に係るカバーの両面側を例示する平面図である。図3の矢印上側が上材側から視た図、矢印下側が下部材側から視た図である。図3の矢印上側に示すように、第1領域901の略中央部に、上部材のみを貫通するスリット901cを設け、さらに図3の矢印下側に示すように、第1領域901の略中央部に、下部材のみを貫通するスリット901dを設けてもよい。この場合には、挿入口901aのみを設けても、カバー900を図3矢印上側から下側のように上下反転させることで、ベッドの設置される位置に関係なく、チューブ910を頭側又は足側のどちら方向からも引き出し可能となる。挿入口901aに代えて、挿入口901bのみを設けた場合も同様である。
なお、スリット901cとスリット901dの長さは、同じ(例えば、L1=30mm)とすることが好ましい。これにより、後述のアダプター360を、スリット901cとスリット901dのいずれからも挿入可能となる。
挿入口901a及び901bの両方とスリット901cのみとを設ける構成とするか、挿入口901a及び901bの何れか一方とスリット901c及び901dとを設ける構成とするかは、縫製のし易さ等を考慮して適宜選択することができる。
図2の説明に戻り、第1領域901の長手方向の一方側に位置する第2領域903は、弾性体933を収容可能な平面形状が矩形状の領域である。また、第1領域901の長手方向の他方側に位置する第2領域904は、弾性体934を収容可能な平面形状が矩形状の領域である。
第2領域903において、第1領域901とは反対側に位置する側部の中央部近傍は、縫製されていない領域であり、第2領域903に弾性体933を挿入する際の挿入口903aとなる。第2領域904において、第1領域901とは反対側に位置する側部の中央部近傍は、縫製されていない領域であり、第2領域904に弾性体934を挿入する際の挿入口904aとなる。挿入口903a及び904aは、縫製されずに解放されているが、この部分にジッパー、面ファスナー、スナップボタン等を設けてもよい。
第1領域901並びに第2領域903及び904の一部に余剰領域が画定されてもよい。例えば、弾性体933及び934が挿入されない領域が、余剰領域となる。例えば、図2の場合、チューブ910が延伸する方向における第2領域903及び904の側方に(弾性体933及び934が挿入される予定の領域の両側に)、余剰領域906及び907が画定されている。
図4は、第1実施形態に係るカバー構造を例示する平面図である。図5は、第1実施形態に係るカバー構造を例示する断面図であり、図4のA-A線に沿う断面を示している。図4及び図5を参照すると、カバー構造950において、チューブ910の一端側は、カバー900の第1領域901の長手方向の中央付近のスリット901cの位置まで挿入されている。また、弾性体933は第2領域903に収容されており、弾性体934は第2領域904に収容されている。
弾性体933及び934は、例えば、ウレタンゴム等の変形しやすい材料により形成されてた低荷重の弾性体である。ウレタンゴム以外の低荷重の弾性体としては、例えば、エラストマー材や、天然ゴム、合成ゴム(シリコーンゴム、ウレタンゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム等)等が挙げられる。ここで、低荷重の弾性体とは、ゴムのように弾性を持つ柔らかい成形可能な材料である。
弾性体933及び934は、ゲル状の物質、水、湯、空気等としてもよい。季節に応じてカバー900に収容する弾性体933及び934を使い分けることで、ベッドの上に乗る患者等を快適な環境に置くことができる。弾性体933及び934に水や湯を収容する場合には、カバー900の第2領域903及び904は水や湯が洩れない材料により形成される。なお、第2領域903及び904には通気性は要求されない。
弾性体933と弾性体934は、同じ材料でなくてもよく、同じ形状でなくてもよい。例えば、弾性体933と弾性体934の幅が異なる場合、チューブ910は、カバー900の中央からずれた位置に配置される。
なお、弾性体933は柔軟であるため、変形させることで弾性体933の長手方向より短い挿入口903aから容易に第2領域903に収容でき、収容後は挿入口903aから抜けにくい。同様に、弾性体934は柔軟であるため、変形させることで弾性体934の長手方向より短い挿入口904aから容易に第2領域904に収容でき、収容後は挿入口904aから抜けにくい。
余剰領域906及び907は、例えば、カバー構造950をベッド800上に配置する際に、マットレスの下側に入れ込むことができる。例えば、図1において、カバー900をチューブの延伸方向に少し長く形成することで、余剰領域906及び907をマットレスの下側に入れ込むことができる。これにより、ベッド800に対するカバー構造950の位置ずれを抑制できる。余剰領域906及び907を他の用途に用いてもかまわない。なお、余剰領域906及び907は、何れか一方のみが設けられてもよい。
このように、カバー900では、一方の側部にチューブ910を挿入可能な挿入口901a及び901bの少なくとも一方が設けられている。これにより、チューブ910をベッド800の頭側又は足側に容易に引き出すことができる。すなわち、チューブ910の引き出し方向を考慮したカバー900を実現できる。
また、挿入口901a及び901bの両方とスリット901cのみとを設ける構成とするか、挿入口901a及び901bの何れか一方とスリット901c及び901dとを設ける構成とすることにより、ベッドの設置される位置に関係なく、チューブ910を頭側又は足側のどちらの方向からも引き出し可能となる。
また、カバー900は、排泄に伴う臭気を吸引するチューブ910を配置可能な第1領域901と、第1領域901の長手方向の両側に位置し、弾性体933及び934を収容可能な一対の第2領域903及び904とを有している。第1領域901は、チューブ910のガイドとなる構造であるため、第1領域901に挿入されるチューブ910の位置ずれを抑制可能である。
また、カバー900の第1領域901にチューブ910の一端側が挿入され、第2領域903に弾性体933及び934が収容されたカバー構造950では、チューブ910の両側に弾性体933と弾性体934が配置されている。弾性体933と弾性体934に挟まれたチューブ910は、弾性体933と弾性体934の対向する側面にガイドされるため、ベッド上の患者等の動きに影響されにくい。すなわち、カバー構造950により、チューブ910の位置ずれが抑制され、チューブ910は同じ位置からほぼずれることがない。
また、チューブ910の両側に弾性体933及び934が配置され、チューブ910は弾性体933と弾性体934との間に埋もれるため、ベッド上の患者等は弾性体933及び934に触れることはあっても、チューブ910には触れにくい。そのため、ベッド上の患者等は異物感を持つことがなく、またチューブ910が患者等の臀部で潰されるおそれが少ない。
また、カバー構造950では、カバー900とチューブ910と弾性体933及び934とがユニット化されているため、定期的にシーツ交換等を行う場合にも、取り外しや取り付けに手間が発生しにくい。
なお、チューブ910は、スリット901c等を介して、チューブ910の先端側からカバー構造950近傍の気体を吸引可能であるが、以下に説明するように、チューブ910の先端側にアダプター360を取り付けることが好ましい。
図6は、アダプターの上面側斜視図である。図7は、アダプターの下面側斜視図である。図8は、アダプターの断面図(その1)である。図9は、アダプターの断面図(その2)であり、アダプターにチューブが挿入された様子を示している。なお、図8及び図9では、後述の板状部361の中心を通り、後述の外れ抑制部363と平行な方向の縦断面を示している。
図6~図9に示すように、アダプター360は、チューブ910の気体吸引排出装置1と接続されていない側の端部に取り付け可能な部材である。アダプター360は、板状部361と、チューブ挿入部362と、外れ抑制部363とを有している。
板状部361は、例えば、円盤状(平面視円形)に形成されている。これにより、監視対象者が寝たときに違和感(ごつごつ感等)を与え難くすることができる。ただし、板状部361は、矩形状等の円盤状以外の形状であってもよい。チューブ挿入部362は、板状部361の下面に設けられた、板状部361の外周部から中央部に至る細長状の部材である。チューブ挿入部362は、例えば、直方体状に形成されている。なお、アダプター360について、平面視とは、アダプター360の板状部361の上面の法線方向から視ることである。他のアダプターについても同様である。
外れ抑制部363は、一端側がチューブ挿入部362から連続し、チューブ挿入部362の長手方向と同一方向に伸びて、他端側が板状部361の外周よりも突出している。外れ抑制部363は、板状部361から突出する部分の少なとも一部がスリット901cを介して第1領域901内に挿入される。これにより、アダプター360がカバー900から外れることが抑制される。
アダプター360の最大長さL2は、スリット901cの長さL1(図2等参照)よりも長い。ここで、アダプター360の最大長さL2は、アダプター360を平面視したときに、外れ抑制部363の中心軸の延長線の、板状部361の先端から外れ抑制部363の先端までの長さである。
板状部361には、板状部361の上面に開口し、上面から下面側に略垂直方向に伸びる気体吸引口361xが設けられている。チューブ挿入部362には、チューブ挿入部362の側面に開口し、板状部361の上面と略平行方向に伸びて気体吸引口361xと連通するチューブ差し込み口362xが設けられている。
また、チューブ差し込み口362xの気体吸引口361xに近い側は小径化し、チューブストッパー362yを形成している。チューブ差し込み口362xに差し込まれたチューブ910は、チューブストッパー362yの位置で止まり、チューブ挿入部362に保持される。
気体吸引口361xとチューブ差し込み口362xとは連通し、断面視で略L字形に屈曲する流路を形成している。チューブ差し込み口362xにチューブ910を差し込むことで、気体吸引口361xから気体を吸引してチューブ910の空洞に流し、センサ92(後述)に到達させることができる。
アダプター360において、板状部361と、チューブ挿入部362と、外れ抑制部363とは、例えば、一体成形されている。アダプター360は、例えば、天然ゴム、合成ゴム(シリコーンゴム、ウレタンゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム等)、熱可塑性エラストマー等により形成できる。アダプター360をこのような材料で作製することで、カバー900内に容易に挿入することができ、また監視対象者が寝たときに違和感(ごつごつ感等)を与え難くすることができる。
図10~図14は、アダプターをカバーに取り付ける方法について説明する図である。まず、図10に示すように、チューブ910を挿入口901a又は901bから第1領域901に挿入し、チューブ910の一端をスリット901cからカバー900の上側に引き出す。そして、アダプター360を準備する。
次に、図11に示すように、チューブ910の一端をアダプター360のチューブ差し込み口362xに差し込む。差し込みは、チューブ910の先端がチューブストッパー362yに達するまで行う。
次に、図12に示すように、アダプター360のチューブ挿入部362側が上になるようにチューブ910を屈曲させ、アダプター360の外れ抑制部363をスリット901cからチューブ910とは反対側に位置する第1領域901内に挿入する。
次に、図13に示すように、カバー900の外側に引き出したチューブ910を第1領域901内に戻しながら、アダプター360のチューブ挿入部362側を下げて、アダプター360をカバー900に装着する。図13の状態を平面視したものが図14である。ここで、チューブ910とアダプター360とカバー900は、いずれも柔らかい材料であり容易に変形するため、図13や図14に示した状態に取り付け可能である。
このように、気体の流路となるチューブ910の空洞はベッド800の上面と平行方向に延伸しているが、アダプター360の気体吸引口361xは気体の流路をベッド800の上面と垂直方向に変換している。これにより、ベッド800の上側(監視対象者が横たわっている方向)に存在する気体を確実に吸引可能となる。なお、本願において平行や垂直は、厳密な意味での平行や垂直のみを指すものではなく、本願の効果を損なわない範囲内で実質的に平行や垂直の場合も含むものとする。
また、アダプター360は外れ抑制部363を有するため、カバー900に確実に位置決め可能であり、またカバー900に一度装着するとカバー900から外れにくい。さらに、スリット901cの長さL1と、アダプター360の最大長さL2とは、L1<L2の関係にある。そのため、図13や図14に示した状態に取り付けた後は、通常の作業(無理にチューブをカバーから抜き取る作業でない)では、カバー900からアダプター360が外れることはなく、安定して臀部側の空気を吸い込むことができる。
図15は、アダプターの変形例の断面図である。図15に示すアダプター360Aは、外れ抑制部363の屈曲性を向上するスリット364を有する点が、アダプター360(図8等参照)と相違する。スリット364は、アダプター360Aの厚さ方向において、板状部361と外れ抑制部363との間に設けられている。スリット364は、アダプター360Aの上面と略平行に設けられ、板状部361の外周側から中央部近傍に至る。
アダプター360Aのように、スリット364を設けることで、図15の矢印下側に示すように、アダプター360の場合より、外れ抑制部363の屈曲性が向上する。そのため、外れ抑制部363をスリット901cに挿入してアダプター360Aをカバー900の図13の位置に装着することが容易となる。
図16は、アダプターの変形例の平面図である。図16に示すアダプター360Bのように、スリット364に代えて、或いはスリット364に加えて、外れ抑制部363の屈曲性を向上するスリット365を設けてもよい。スリット365は、平面視で、外れ抑制部363の両側に、板状部361を貫通するように2本設けられている。2本のスリット365は、板状部361の外周側から中央部近傍に伸びるように配置され、外れ抑制部363の中心軸と略平行である。
アダプター360Bのように、スリット365を設けることで、アダプター360Aの場合と同様に、外れ抑制部363の屈曲性が向上する。そのため、外れ抑制部363をスリット901cに挿入してアダプター360Bをカバー900の図13の位置に装着することが容易となる。
図17は、アダプターの変形例の上面側斜視図等である。図17に示すアダプター360Cは、第1部材360fと第2部材360rの2部品から構成されている。アダプター360Cは、アダプター360をおおよそ中央部で2つに分割した構造である。つまり、アダプター360Cは、外れ抑制部363を含まない第1部材360fと、外れ抑制部363を含む第2部材360rとに分割可能である。気体吸引口361x及びチューブ差し込み口362xは、第1部材360fに含まれる。
第1部材360fには円柱状の2つの突出部366が設けられ、第2部材360rには2つの溝部367が設けられている。各々の突出部366が溝部367に嵌合することで、第1部材360fと第2部材360rとが一体化し、図17の矢印下側に示すようにアダプター360Cとなる。
このように、アダプター360Cは、2つの部品で構成されている。そのため、第1部材360fと第2部材360rが独立した状態で、第1部材360fのチューブ差し込み口362xにチューブ910を挿入し、かつ第2部材360rの外れ抑制部363をスリット901cに挿入することができる。その後、第1部材360fの突出部366を第2部材360rの溝部367に嵌合することで、アダプター360Cをカバー900の図13の位置に装着することが容易となる。
[気体吸引排出装置1、チューブ910]
ここで、気体吸引排出装置1、チューブ910等の詳細について説明する。
図18は、第1実施形態に係る気体情報取得装置のケース近傍の拡大斜視図である。図19は、第1実施形態に係る気体情報取得装置のケース近傍の部分拡大断面図である。
気体情報取得装置3は、ケース300内に配置された気体吸引排出装置1が、一端側がカバー900に挿入されたチューブ910を介して測定領域の気体を吸引し、吸引した気体を気体吸引排出装置1が有するセンサ92に向けて排出し、センサ92で気体の情報(臭いや湿度等)を取得する装置である。なお、本実施形態では、検出対象となる気体は空気である。
具体的には、図18及び図19に示すように、気体情報取得装置3において、箱状のケース300の内側に、気体吸引排出装置1の一部を収容している。筐体であるケース300は、例えば、板状の下ケース310と、枡状の上ケース320とを有する。ケース300の大きさは、例えば、縦100mm×横70mm×高さ40mm程度である。
上ケース320は、例えば、4つの側壁と、4つの側壁の上側を閉じる上板とを有している。4つの側壁は、例えば、上板と一体に形成されている。下ケース310は、4つの側壁の下側を閉じる下板である。なお、上ケース320を板状とし、下ケース310を4つの側壁と、4つの側壁の下側を閉じる下板とを有する枡状としてもよい。下ケース310及び上ケース320は、例えば、ABS樹脂等により形成されており、ビス等により固定されている。
気体吸引排出装置1は、気体を吸引するチューブ910を着脱自在なチューブ継手70を有している。チューブ継手70は、上ケース50の気体吸引側に設けられた中空の突出部51に一端側が挿入されて突出部51に着脱自在に取り付けられている。
具体的には、気体吸引排出装置1の吸引側である上ケース50の突出部51に形成された貫通孔52(詳細は後述の図21等参照)に、チューブ継手70の一端側が挿入されている。チューブ継手70の他端側は、上ケース320に設けられた貫通孔を通って、上ケース320の側面から略水平方向に突出している。そのため、チューブ継手70は、ケース300の外側から着脱自在である。
なお、チューブ継手70の他端側と共に、突出部51の一部または全部が上ケース320から突出してもよい。気体吸引排出装置1において、上ケース320から突出する部分以外は、ケース300内に収容される。
気体情報取得装置3において、一端側がカバー900に挿入されたチューブ910は内部が空洞の管状部材であり、他端側がチューブ継手70に取り付けられている。つまり、チューブ910は、ケース300から、気体の情報の測定領域となるベッド800の上まで延伸している。
チューブ910の空洞は、気体の流路の一部となる。チューブ910は、例えば、ゴムやビニール等の弾性を有する材料から形成されている。チューブ910の内径及び外径は、必要に応じて適宜決定できるが、例えば、数mm程度である。
チューブ継手70は、チューブ910を接続するための部材であり、例えば、チューブ910を接続する場合は、チューブ差し込み口71にチューブ910を差し込むだけで固定される。また、チューブ910を抜く場合は、チューブ差し込み口71側に設けられた開放部72を押しながらチューブ910を引張ると抜くことができる。
気体情報取得装置3は、例えば、病院に置かれたベッド800の近傍で使用される。例えば、ベッド800上に、監視対象者として、おむつを着用した患者が寝ている場合を考える。
この場合、気体情報取得装置3において気体吸引排出装置1を常時又は間欠的に動作させると、カバー900に挿入されたチューブ910から患者の臀部近傍の気体の吸入が行われる。吸引された気体は、気体吸引排出装置1のセンサ92で検出される。
センサ92の検出結果を気体情報取得装置3の外部に配置された解析装置で解析することで、チューブ910を経由して患者の臀部近傍の空気の情報を確実に取得できる。例えば、センサ92として臭いセンサを用いれば、チューブ910を経由して患者の臀部近傍の空気の臭いの情報を確実に取得できる。又、センサ92として湿度センサを用いれば、チューブ910を経由して患者の臀部近傍の空気の湿度の情報を確実に取得できる。
例えば、気体情報取得装置3の外部に配置された解析装置で臭いを解析することで、ベッド800の上で排泄(排尿や排便)が行われたことを容易に検出可能となる。解析装置がベッド800の上で排泄が行われたことを検出したときに、音声や光点滅等により検出結果を病院の看護師等に伝えることで、看護師等は、例えば、ベッド800に寝ている患者のおむつを交換するタイミングを知ることができる。その結果、排泄した状態から短時間でおむつ交換が行われるため、患者にとっては不衛生である時間も短く、又、不快である時間も短くなる。交換する看護師等も長時間放置されたおむつの交換ではないため、スムーズに交換が行える。又、衛生面も確保できる。
図20は、第1実施形態に係る気体吸引排出装置を例示する斜視図である。図21は、第1実施形態に係る気体吸引排出装置を例示する断面図であり、気体吸引排出装置1の中心を通るように切断した縦断面を示している。図22は、第1実施形態に係る気体吸引排出装置を例示する分解斜視図である。
図20~図22を参照すると、気体吸引排出装置1は、主に、下ケース10と、マイクロブロア20と、上ケース50と、フィルターユニット60と、チューブ継手70と、配線基板91とを有している。下ケース10及び上ケース50は、マイクロブロア20を収容する収容部材である。なお、気体吸引排出装置1は、配線基板91及びその搭載部品を有していなくてもよい。その場合、配線基板91及びその搭載部品は、後述の配線基板401に搭載することができる。
気体吸引排出装置1は、マイクロブロア20の有する圧電素子を駆動させることにより、上ケース50側から気体を吸引し、下ケース10側に排出し、センサ92で臭いや湿気等を検出する装置である。
吸引及び排出する気体は、代表的には空気である。吸引及び排出する気体は、酸素、窒素、一酸化炭素、水素、二酸化炭素、炭化水素、VOC(Volatile Organic Compounds:揮発性有機化合物)、ホルムアルデヒド、代替フロン、各種ガス等であっても構わない。各種ガスには、可燃性ガス、毒性ガス、半導体材料ガス、不活性ガス、都市ガス、LPガス等が含まれる。
なお、本実施形態では、便宜上、気体吸引排出装置1において、上ケース50側を上側又は一方の側、下ケース10側を下側又は他方の側とする。又、各部位の上ケース50側の面を一方の面又は上面、下ケース10側の面を他方の面又は下面とする。但し、気体吸引排出装置1は天地逆の状態で用いることができ、又は任意の角度で配置できる。又、気体吸引排出装置1において、平面視とは対象物を上ケース50の上面の法線方向から視ることを指し、平面形状とは対象物を上ケース50の上面の法線方向から視た形状を指すものとする。以下、気体吸引排出装置1の各部について説明する。
[下ケース10、上ケース50、フィルターユニット60、チューブ継手70]
下ケース10は、マイクロブロア20の気体排出側に配置されている。下ケース10は、例えば、ABS樹脂等により形成された板状の部材であり、下面にマイクロブロア20とは反対側に突出する突出部11が形成されている。突出部11には、マイクロブロア20からの気体を排出する流路となる貫通孔12が形成されている。
下ケース10の上面側の略中央部には、マイクロブロア20の本体21が配置される凹部13xが設けられている。また、下ケース10の上面側の径方向には、マイクロブロア20の外部接続端子22が配置される凹部13yが設けられている。例えば、凹部13xと凹部13yとは連通している。また、下ケース10の上面側には、凹部13xの外側を囲むように、凹部13yと連通する凹部13zが設けられている。下ケース10の外周側には、上ケース50と固定するためのビスが挿入される6つの貫通孔14が形成されている。
気体吸引排出装置1は、マイクロブロア20及び、下ケース10又は上ケース50と接して配置された封止部材41~43を有する。封止部材41~43は、マイクロブロア20周辺の気体漏れを抑制可能な部材である。封止部材41~43は、弾性変形可能な材料から形成されている。ここで弾性変形とは、物体に一定の範囲内で力を加えて変形させ、力を取り除いた場合に、その物体が元の形状に戻る範囲の変形をいう。
封止部材41~43の材料としては、例えば、低反発クッション(発泡ウレタンフォーム)やシリコンゴムシート、ゲルシート等が挙げられる。封止部材41~43は、同一の材料から形成されてもよいし、異なる材料から形成されてもよい。以下、封止部材41~43の具体的な配置について説明する。
マイクロブロア20は、本体21と、本体21から突出する外部接続端子22とを有している。凹部13xには偏平な額縁状の封止部材41が配置され、封止部材41上にマイクロブロア20の本体21が配置されている。ここで、偏平とは、厚さよりも幅が広い部材を指す。
封止部材41は、より詳しくは、マイクロブロア20の本体21と下ケース10との間に、本体21の下面(下ケース10側の面)の外周部及び下ケース10と接するように配置されている。下ケース10の上面とマイクロブロア20の上面とは、略面一となる。封止部材41は、マイクロブロア20と下ケース10との合わせ面からの空気漏れを抑制する。
凹部13yには矩形状の封止部材42が配置され、封止部材42上にマイクロブロア20の外部接続端子22が配置されている。つまり、封止部材42は、外部接続端子22と下ケース10との間に配置され、外部接続端子22及び下ケース10と接する。
凹部13zには、マイクロブロア20の本体21の側面の周囲を囲む環状の封止部材43が配置されている。つまり、封止部材43は、本体21の側面の周囲かつ外部接続端子22と上ケース50との間に配置され、下ケース10と上ケース50の互いに対向する面と接する環状の部材である。封止部材43は、例えば、Oリングである。
外部接続端子22は、封止部材42と封止部材43に挟まれ、外部接続端子22の先端側は封止部材42と封止部材43との間を通って下ケース10の内部から外部に突出している。これにより、マイクロブロア20を構成する圧電素子215a(後述)と気体吸引排出装置1の外部に設けられた回路との電気的な接続が可能となる。封止部材42及び封止部材43は、マイクロブロア20の外部接続端子22と下ケース10と上ケース50との間に隙間が生じないようにするための封止部材である。
上ケース50は、マイクロブロア20の気体吸引側に配置されている。上ケース50は、ABS樹脂等により形成された板状の部材であり、上面の略中央部に下ケース10とは反対側に突出する突出部51が形成されている。突出部51の略中央部には、気体を吸引する流路となる貫通孔52が形成されている。貫通孔52の内部には、環状の段差部52xが形成されている。上ケース50の上面の外周側には例えば6つの凹部53(座グリ部)が形成され、各々の凹部53には、下ケース10と固定するためのビスが挿入される6つの貫通孔54形成されている。
下ケース10と上ケース50は、マイクロブロア20及び封止部材43を挟んでビス80により固定されているが、互いに接着等はされていないため、ビス80を外して分解することで交換可能である。
フィルターユニット60は、マイクロブロア20よりも気体の吸引側に配置されている。フィルターユニット60は、上ケース50の貫通孔52内に挿入されている。フィルターユニット60は、例えば、フィルター61と、フィルターサポート62とを有している。フィルターサポート62は、例えば、フィルター61のマイクロブロア20側の外周に両面テープにより固着されている。両面テープは、例えば、フィルターサポート62と同形状とすることができる。
フィルターユニット60において、フィルターサポート62の外周部は、貫通孔52内で段差部52xに位置決めされている。つまり、段差部52xは、フィルターユニット60の外周部を保持している。フィルターユニット60は接着剤等で固定はされていない。すなわち、フィルターユニット60は、着脱可能な状態で段差部52xに保持されている。
フィルター61は、例えば、円形である。フィルター61は、塵や埃等が気体吸引排出装置1の内部に入り込むことを抑制する部材であり、サブミクロンレベルの塵や埃を除去できることが好ましい。フィルター61は、例えば、ポリエステル、ポリエチレン、レーヨン、ポリプロピレン等から形成できるが、上記の機能を有するものであれば材料は問わない。フィルターサポート62は、例えば、リング状である。フィルターサポート62は、例えば、ポリイミドフィルムから形成されている。フィルターサポート62側が気体の排出側である。
なお、フィルターサポート62は必要に応じて設ければよい。例えば、フィルター61の強度が十分であれば、フィルターサポート62を設けなくてもよい。或いは、フィルター61の強度が不十分であれば、フィルターサポートは、フィルター61の両側に設けてもよい。
上ケース50側から吸引した気体は、フィルターユニット60を経由して下ケース10側に排出される。マイクロブロア20よりも気体の吸引側(上ケース50側)にフィルターユニット60を配置することで、塵や埃等が気体吸引排出装置1の内部に入り込むことを抑制できる。
チューブ継手70の一端側は、上ケース50の貫通孔52に挿入されている。例えば、貫通孔52の内壁には雌ねじが形成され、チューブ継手70の貫通孔52に挿入される部分には雄ねじが形成され、両者は螺合されている。突出部51にチューブ継手70が取り付けられると、フィルターユニット60は、突出部51内において、チューブ継手70よりもマイクロブロア20に近い側に配置される。
前述のように、フィルターユニット60は着脱可能な状態で段差部52xに保持されている。また、前述のように、チューブ継手70は、上ケース320の側面から突出している。そのため、フィルターユニット60が目詰まりした場合等には、上ケース50に螺合されているチューブ継手70を外すことで、ケース300を開けることなく、容易にフィルターユニット60を交換できる。例えば、フィルターユニット60を定期的に交換することで、マイクロブロア20から常に安定して規定量の空気を吸い込むことができるため、気体の情報(例えば、臭い)を正確に取得できる。
[マイクロブロア20]
図23は、第1実施形態に係る気体吸引排出装置のマイクロブロアを例示する平面図である。図24は、第1実施形態に係る気体吸引排出装置のマイクロブロアを例示する断面図であり、図23のB-B線に沿う断面を示している。
図23及び図24を参照すると、マイクロブロア20は、圧電素子を駆動させて気体の吸引及び排出を行う装置であり、本体21と、外部接続端子22とを有している。本体21の大きさは、例えば、縦20mm×横20mm×高さ2mm程度である。
本体21は、外ケース211と、内ケース212とを有している。外ケース211は、内ケース212の外側を所定の隙間を空けて非接触で覆っている。外ケース211は、上方が開口した円筒形の空洞部211aを有し、空洞部211aの中に円形の内ケース212が所定の隙間を空けて収容されている。
内ケース212は、例えば、ばね連結部214を介して外ケース211に弾性的に支持されている。外ケース211と内ケース212との間に、気体の流入通路217aが形成されている。ばね連結部214は、外ケース211の内壁部と内ケース212の外壁部との間に周方向に間隔を空けて複数個(図23及び図24の例では4個)設けられている。
内ケース212の上方は開口しており、内ケース212の開口を閉じるように振動板215が固定され、内ケース212と振動板215との間に第1ブロア室216が形成されている。振動板215は、例えば、圧電セラミックよりなる圧電素子215aを薄肉な弾性金属板よりなるダイヤフラム215bの中央部に貼り付けたユニモルフ構造である。圧電素子215aに所定周波数の電圧を印加することにより、振動板215全体がベンディングモードで共振駆動される。圧電素子215aは、例えば、ダイヤフラム215bの第1ブロア室216側とは反対側の面に固定されている。
内ケース212において、振動板215と対向する壁部212aは、第1ブロア室216の一つの壁面を構成している。振動板215の中心部と対向する壁部212aの部位には、第1ブロア室216の内部と外部とを連通させる貫通孔212bが形成されている。壁部212aと対向する外ケース211の部位には壁部211bが設けられ、壁部211bの中心部、すなわち貫通孔212bと対向する部位には貫通孔211cが形成されている。貫通孔211cは、気体の吐出口となる。壁部211bと壁部212aとの間には所定の流入空間217bが形成され、流入空間217bは前述の流入通路217aの一部を構成している。流入空間217bは、流入通路217aから導入された気体を貫通孔212b及び211cの付近に導く役割を持つ。
外ケース211の上面側、すなわち振動板215を介して第1ブロア室216と反対側には、振動板215との間で第2ブロア室218を形成するための壁部219が設けられている。壁部219は、例えば、外ケース211の上端部の開口を閉じるように固定された蓋部材ある。壁部219の中央部には、外部と第2ブロア室218とを連通させる開口部219aが形成されている。
第2ブロア室218の容積及び開口部219aの開口面積は、振動板215の振動に伴って疑似的な共鳴空間を形成できるように設定されている。第2ブロア室218と流入通路217aとは相互に接続されている。そのため、開口部219aを介して第2ブロア室218に流入した気体は、流入通路217aを通って流入空間217bへと供給される。
マイクロブロア20において、外部接続端子22を介して圧電素子215aに所定周波数の交流電圧を印加すると、振動板215が共振駆動され、第1ブロア室216の容積が周期的に変化する。第1ブロア室216の容積が増大するとき、流入空間217b内の空気が貫通孔212bを通り第1ブロア室216へと吸い込まれる。逆に、第1ブロア室216の容積が減少するとき、第1ブロア室216内の空気が貫通孔212bを通り流入空間217bへと排出される。
振動板215は高周波で駆動されるため、貫通孔212bから流入空間217bへと排出された高速で高エネルギーの気体流は、流入空間217bを通過して貫通孔211cから排出される。このとき、流入空間217b内にある周囲の気体を巻き込みながら貫通孔211cから排出する。そのため、流入通路217aから流入空間217bへ向かう連続した気体の流れが生じ、貫通孔211cから気体が噴流となって連続的に吐出される。気体の流れを図24に矢印で示す。
[配線基板91等]
図20~図22の説明に戻り、配線基板91には、センサ92、IC93、コネクタ94等が搭載されている。配線基板91は、例えば、下ケース10の下面から上ケース50とは反対側に突出する柱状のスペーサ95にビス81により固定されている。
センサ92は、マイクロブロア20よりも気体の排出側に配置され、気体の情報を取得する機能を有する。本実施形態では、センサ92は、下ケース10の突出部11よりも気体の排出側に配置され、貫通孔12から排出された気体の情報を取得する。貫通孔12を拡径し、貫通孔12内にセンサ92が配置されるようにしてもよい。この場合、センサ92の側面が貫通孔12の内壁に囲まれるため、センサ92の検出力を向上できる。又、センサ92が気体の情報を取得する貫通孔は、2つ以上設けてもよい。
センサ92は、例えば、貫通孔12から排出された気体の情報として気体の臭いを検出する臭いセンサである。臭いセンサとしては、例えば、半導体式や水晶振動子式等の周知のセンサを使用できる。なお、センサ92は、湿度センサ、温度センサ、その他のセンサであってもよい。また、センサ92は、配線基板91に2個以上搭載してもよい。
配線基板91は、ガラスエポキシ基板等の樹脂基板、シリコン基板、セラミック基板等に配線パターンや部品実装用ランド等が形成されたものである。配線基板91には、気体吸引排出装置1の外部と信号等の入出力を行うコネクタ94や線材等が設けられている。配線基板91に、圧電素子215aを駆動する回路を含むIC93を搭載してもよい。IC93は、配線基板91に2個以上搭載してもよい。
気体吸引排出装置1のように、センサ92を搭載することで、気体の臭いや湿度等を容易に検出可能となる。
このように、気体吸引排出装置1は、圧電素子を駆動させて気体の吸引及び排出を行うマイクロブロアを用いているため、従来のモータ等を駆動させるポンプに比べて小型化できる。その結果、気体吸引排出装置1を主要部とする気体情報取得装置3の小型化が可能となる。
また、マイクロブロア20の性能を確保するためには、取り付け部の空気漏れ対策が必要である。そこで、気体情報取得装置3では、マイクロブロア20の本体21の下面外周部と下ケース10との間に、封止部材41を挟み込むことで本体21と下ケース10との隙間をなくし、空気漏れを低減している。
なお、マイクロブロア20は精密に作られたデバイスであるため、負荷を与えてはいけない。そのため、封止部材41とマイクロブロア20の本体21とが接触する部分は、本体21の内部の圧電素子に負荷を与えないように、本体21の外周部とすることが好ましい。
さらに、気体情報取得装置3では、マイクロブロア20を配置する下ケース10と上ケース50の合わせ面の隙間に、封止部材43を挟むことで下ケース10と上ケース50との隙間をなくし、空気漏れを低減している。また、マイクロブロア20の外部接続端子22を外部に引き出す部分にも、封止部材42を配置し、封止部材42と封止部材43とで外部接続端子22を挟み込むことで隙間をなくし、空気漏れを低減している。
これらの空気漏れ対策を盛り込むことで、マイクロブロア20は、チューブ910から吸い込んだ空気を漏れることなくセンサ92に送ることができるため、気体の情報(例えば、臭い)を正確に取得できる。
なお、一般的には、マイクロブロアは両面テープでケースに取り付けられるが、両面テープを用いる方法では、規定位置から少しでもずれが発生して取り付けられた場合、マイクロブロアを両面テープから剥がす作業が必要となる。この作業により、マイクロブロアの性能が落ち、高額なデバイスを破棄することとなり、非常に大きいロスが発生する。気体情報取得装置3では、マイクロブロア20の取り付けに両面テープを用いないため、このような問題が生じない。
また、気体吸引排出装置1では、使用するチューブを1本としているため、接続するマイクロブロアの個数や使用する他の部品や電気回路も減らせるため、気体情報取得装置3の小型化が可能となる。又、気体情報取得装置3の小型化により、気体情報取得装置3の設置場所の自由度も向上する。
また、気体吸引排出装置1では、使用するチューブを1本としているため、チューブを6本程度使用していた従来の装置と比べると、使用するチューブの量(長さ)を大幅に減らすことが可能となり、価格メリットがある。
また、気体吸引排出装置1では、使用するチューブを1本としているため、気体吸引排出装置1の構成が単純となるため、メンテナンスも容易となる。
なお、気体吸引排出装置1は、フィルターユニット60のフィルター61の目詰まり(気体の吸引量)を検出するセンサを搭載してもよい。このようなセンサとしては、例えば、ひずみゲージが挙げられる。また、ひずみゲージにより、チューブ910の情報(潰れや折れ曲がり、穴の塞がり等)も検出可能である。
つまり、マイクロブロア20が吸引する気体により、ひずみゲージには荷重がかかる。これにより、ひずみゲージが変形し、ひずみゲージの抵抗体の抵抗値が変化する。抵抗体の抵抗値の変化を測定することで、フィルター61の目詰まり状態やチューブ910の状態を検出できる。
〈第1実施形態の変形例1〉
第1実施形態の変形例1では、ケースの外側に、ケースを外部部材に取り付け可能な取付部が設けられている例を示す。なお、第1実施形態の変形例1において、既に説明した実施形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
図25は、第1実施形態の変形例1に係る気体情報取得装置が配置されたベッドを模式的に示す斜視図である。図25を参照すると、気体情報取得装置3Aは、ケース300が取付部340によりベッド800の手摺りに取り付けられている点が、気体情報取得装置3(図1等参照)と相違する。
取付部340は、例えば、金属や樹脂から形成され、ビス等により、ケース300の何れか一面側に取り付けられている。取付部340は、例えば、鉤形の所謂フックである。なお、取付部340は、鉤形の部材には限定されず、例えば、ベルト状の部材であってもよい。或いは、取付部340をケース300の外側に突出する突出部とし、突出部をベッドの手摺りに設けた穴に嵌合させてもよいし、他の任意の形状であってもよい。
このように、取付部340を用いてケース300をベッド800の手摺り等に取り付けることで、監視対象者がベッド800から昇降する際に、チューブ910を引っかけるおそれを低減できると共に、床置きの場合と比べて埃などが付着するおそれを低減できる。また、気体情報取得装置3A全体をベッド800と一緒に移動可能となる。そのため、移動に伴うチューブ910の抜き差し等の設置作業が不要になると共に、ベッド800を移動する際にベッド800の足(車輪)でチューブ910を踏み潰したり引っ掛けたりすることを抑制できる。
また、ベッド800をリモコンで傾けたり上下させたりする動作は頻繁に行われる。そのため、ケース300が床に置かれている場合、チューブ910を予め長めにしておく必要があり、チューブ910を引っかける等のトラブルが起き易い。しかし、取付部340を用いてケース300をベッド800と一体に配置することで、チューブ910の長さを最適化できるため、この種のトラブルを抑制できる。
図25では、ケース300の長手方向が水平方向を向くように、ケース300を取付部340でベッド800の手摺りに取り付けた。しかし、図26に示すように、ケース300の長手方向が垂直方向を向くように、ケース300を取付部340でベッド800の手摺りに取り付けてもよい。
図25と図26の両方に対応できるように、例えば、ビスの位置を複数個所設けることで、取付部340をケース300の何れか一面側に取り付ける際の方向を90度可変できるようにしておくことが好ましい。なお、図26では、チューブ910は、ベッド800の手摺りに設けられた貫通孔を介して、ケース300に接続されている。
このように、取付部340は、ケース300の外側に複数の角度で取付可能であることが好ましい。もちろん、取付角度を90度可変するのは一例であり、90度以外の角度で可変してもよい。
〈第1実施形態の変形例2〉
第1実施形態の変形例2では、ベッドに防水シートが配置される例を示す。なお、第1実施形態の変形例2において、既に説明した実施形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
図27は、第1実施形態の変形例2に係る気体情報取得装置が配置されたベッドを模式的に示す斜視図である。図27を参照すると、図1と同様にベッド800上にシーツ810が配置され、シーツ810上の一部の領域にカバー構造950が配置されている。そして、さらに、カバー構造950を覆うようにシーツ810上に防水シート850が配置されている。
カバー構造950を覆うように防水シート850を配置することで、ベッド上で汚れが発生した場合でも、防水シート850を交換することで、カバー構造950の交換が不要となる。すなわち、カバー構造950のメンテナンスの頻度を大幅に低減できる。なお、防水シート850は、防水性能を向上するため、複数の層が積層された構造であってもよい。
具体的には、防水シート850は、例えば、ポリエステル層、耐熱ポリウレタン層、ポリエステル層が順次積層された3層構造である。この構造では、尿などの水分を下に通さないため、ベッド800を汚すことはないが、空気も通し難い。
ここで、図6等に示したアダプター360を用いる場合において、カバー構造950の弾性体933及び934として通気性のあるもの(例えば、ウレタンシート等)を用いると、アダプター360の気体吸引口361xの近傍に防水シート850があるため、アダプター360は臀部側の空気をあまり吸い込まず、弾性体933及び934の近傍の空気を吸い込む。
この場合、マットレス側(臀部と反対側)の空気を吸い込むことになり、便や尿に関する臭いの情報が少なく、場合によっては誤検出につながる。そのため、弾性体933及び934としては、ポリエチレン材やゴムの発泡材等の、防水シート850より通気性が悪い(又は通気性がない)材料を用いることが好ましい。或いは、弾性体933及び934として、通気性の良い材料に熱ラミネート加工等を施して防水シート850より通気性を悪くしたもの(又は通気性をなくしたもの)を用いてもよい。
なお、通気性は、例えば、JIS L 1096(通気性試験)で規定される所定の測定法で測定できる。
さらに、カバー900としても、ナイロン(登録商標)、ポリエステル、レーヨン、ゴムの発泡材、パイルラミネート材等の、防水シート850より通気性が悪い(又は通気性がない)材料を用いることが好ましい。さらに、カバー900の上のアダプター360の気体吸引口361xを除く臀部の大きさ(臀部の近傍の領域)に、ポリ塩化ビニル等を用いて、アイロン等でラミネート加工を施して、防水シート850より通気性を悪くしてもよい。
これらの1つ以上を実行することで、通気性が悪い防水シート850から安定して空気を吸い込むことができる。これにより、安定して臀部側の空気を吸い込んで排泄等の検出が可能となる。
また、図28に示すように、アダプター360の板状部361の上面に、気体吸引口361xを塞がないように両面テープ368を貼り付けることも効果的である。両面テープ368により板状部361の上面を防水シート850の下面に貼り付けることで、両者が密着するため、通気性が悪い防水シート850から安定して空気を吸い込むことができる。これにより、安定して臀部側の空気を吸い込んで排泄等の検出が可能となる。
なお、カバー構造950を覆うように防水シート850を配置する場合であって、かつアダプター360を使用する場合、アダプター360の板状部361の上面の色は、防水シート850とは異なる色とすることが好ましい。防水シート850の上から視てもアダプター360の位置を確認できるからである。アダプター360の板状部361の上面の色は、例えば、黒色等の濃い色とすることできる。アダプター360以外のアダプターを使用する場合も同様である。
〈第2実施形態〉
第2実施形態では、ケース内に防音対策を施した気体情報取得装置の例を示す。なお、第2実施形態において、既に説明した実施形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
第2実施形態に係る気体吸引排出装置では、ケース300において、上ケース320に代えて上ケース320Aを用いている。図29は、第2実施形態に係る上ケースを上下反転して図示した斜視図(その1)であり、上ケース320Aに部品を取り付けていない状態を示している。
図29に示すように、上ケース320Aは、例えば、上ケース320と同様に4つの側壁と上板(図29では下側)とを有する枡状に形成されている。なお、上ケース320Aを板状とし、下ケース310を4つの側壁と、4つの側壁の下側を閉じる下板とを有する枡状としてもよい。下ケース310及び上ケース320Aは、例えば、ABS樹脂等により形成されており、ビス等により固定される。
上ケース320Aの側壁には貫通孔321、322、及び323が設けられており、上板(図29では下面)には3個の貫通孔324設けられている。また、上ケース320Aの上板(図29では下側)には、基板固定用の1本のボス326と、下ケース固定用の4本のボス327とが設けられている。また、ケース300の内部の例えば上ケース320A側には、気体吸引排出装置1が配置される第1領域と、配線基板401が配置される第2領域とを分離する分離壁325が設けられている。
上ケース320Aの上面(図29では下側)を基準として、上ケース320Aの側壁の高さと、分離壁325の高さとは略等しい。なお、ケース300について、平面視とは、上ケース320や320Aの上面の法線方向から視ることである。
図30は、第2実施形態に係る上ケースを上下反転して図示した斜視図(その2)であり、上ケース320Aに部品を取り付けた状態を示している。
図30に示すように、上ケース320A内には、気体吸引排出装置1と、気体吸引排出装置1と電気的に接続された配線基板401とが配置されている。上ケース320Aに下ケース310がビス等により固定されることで、気体吸引排出装置1の一部及び配線基板401が筐体であるケース300に収容される。
上ケース320Aの側壁と分離壁325に囲まれた第1領域には、気体吸引排出装置1が配置されている。気体吸引排出装置1のチューブ継手70は、貫通孔321に挿入されて一部が上ケース320Aの側面から突出している。気体吸引排出装置1は、フレキシブル基板404を介して、配線基板401と電気的に接続されている。
図30の例では、分離壁325は平面視略U型であり、気体吸引排出装置1は、上ケース320Aを構成する一の側壁の側に固定され、平面視で、一の側壁と分離壁325とで気体吸引排出装置を囲っている。
分離壁325の上端部(図30では下側)は上ケース320Aの上板と接している。また、図30の状態で上ケース320Aに下ケース310を取り付けると、分離壁325の下端部(図30では上側)は下ケース310と接する。これにより、気体吸引排出装置1が配置される第1領域は、上ケース320Aの一の側壁、分離壁325、上ケース320Aの上板、及び下ケース310により画定される。なお、分離壁325は平面視略U型には限定されず、例えば、平面視略I型等であってもよい。
配線基板401には、電源ジャック402、電源スイッチ403、図示しないLEDやICやコネクタ等が実装されている。電源ジャック402の一部は貫通孔322から外部に露出し、電源スイッチ403の一部は貫通孔323から外部に露出している。また、図示しないLEDは、貫通孔324の外側から視認可能な位置に実装されている。
気体吸引排出装置1が備えるマイクロブロア20は、圧電素子215aが駆動すると空気の吸い込みを始めるが、圧電素子215aの駆動時のノイズは聞こえない程度に小さい。しかし、吸い込まれた空気は『風切り音』として音が発生する。気体吸引排出装置1は、例えば、8秒間に1秒間空気を吸い込むとこで排泄等の検出を行うが、吸い込み時のみ『風切り音』が定期的に発生するため気になる。特に、夜間では周りからのノイズが非常に小さいため、『風切り音』がより気になる。
そこで、本実施形態では、ケース300の内部を、分離壁325により、気体吸引排出装置1が配置される第1領域と、配線基板401が配置される第2領域とに分離している。これにより、下ケース310と上ケース320Aとが固定された状態では、気体吸引排出装置1が配置された領域を、下ケース310と上ケース320Aと分離壁325により、ほぼ密閉することができる。気体吸引排出装置1が配置された第1領域をほぼ密閉する分離壁325を設けることより、マイクロブロア20が空気を吸い込む時に発生する『風切り音』を低減し、ケース300の外側に伝わり難くすることができる。
図31は、第2実施形態に係る上ケースを上下反転して図示した斜視図(その3)であり、上ケース320Aに部品を取り付けた状態を示している。図32は、第2実施形態に係る上ケースを上下反転して図示した平面図であり、上ケース320Aに部品を取り付けた状態を示している。
図31及び図32に示すように、第1領域において、分離壁325の第1領域内に露出する面と気体吸引排出装置1との間に吸音シート328を配置してもよい。吸音シート328は、例えば、分離壁325の第1領域内に露出する面とガイド329との間に配置することができる。ガイド329は設けずに、吸音シート328を分離壁325の第1領域内に露出する面に両面テープ等で貼り付けてもよい。
第1領域内に吸音シート328を配置することにより、マイクロブロア20が空気を吸い込む時に発生する『風切り音』をさらに低減し、ケース300の外側に一層伝わり難くすることができる。防音効果を向上する観点から、吸音シート328は、分離壁325の第1領域内に露出する面の全体に接するように配置することが好ましい。また、吸音シート328は、消臭タイプであることが好ましい。
吸音シート328の材料としては、例えば、軟質ウレタンフォームやガラスウール等の多孔質材料からなる吸音材を用いることができる。吸音材の特性は様々であるから、『風切り音』の周波数を分析し、その周波数を効果的に吸音できる材料を選択することが好ましい。気体吸引排出装置1を使用する人の聴覚に合わせて、吸音特性を最適化することも可能である。
図33に示す上ケース320Bのように、気体吸引排出装置1を予め取り付けた取付板330を別体とし、上ケース320Bの一の側壁に設けられた開口部320xに取り付け可能な構成としてもよい。開口部320xは、例えば、第1領域の全体を露出するように設けることができる。なお、図33では、取付板330を透明に図示しているが、取付板330として透明は部材を使用する必要はない。取付板330は、例えば、ABS樹脂等により形成できる。
取付板330は、例えば、上ケース320Bの開口部320xを塞ぐように、ビス等によりに取り付けられる。取付板330は、開口部320xを塞ぐように固定されて、上ケース320Bの一の側壁の少なくとも一部を構成する。取付板330は、開口部320xを塞ぐように固定されて、上ケース320Bの一の側壁の全部を構成してもよい。
このように、気体吸引排出装置1を予め取り付けた取付板330を別体とし、上ケース320Bに取り付ける構成とすることで、気体吸引排出装置1の取り付けが容易となる。
なお、ケース300の外側に、ケース300から発生する音圧を測定する音圧センサを設置してもよい。音圧センサのレベルが規定値を超えたことを検出することで、チューブ910から吸い込まれる空気の状態に異常が発生していることが分かるため、適切な検出ができていないことを知らせることが可能となる。
以上、好ましい実施形態等について詳説したが、上述した実施形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、各実施形態及びその変形例では、測定領域をベッド上としたが、測定領域はベッド上には限定されず、監視対象者(被介護者、患者等)が横たわることができる敷き寝具の上にあればよい。敷き寝具とは、例えば、ベッド、布団、マットレス、シーツ、クッション材、及びこれらに類するものである。
1 気体吸引排出装置、3,3A 気体情報取得装置、10 下ケース、11 突出部12,14,54 貫通孔、13x,13y,13z 凹部、20 マイクロブロア、21 本体、22 外部接続端子、41,42 封止部材43 Oリング、50 上ケース、51 突出部、52 貫通孔、52x 段差部、60 フィルターユニット、61 フィルター、62 フィルターサポート、70 チューブ継手、71 チューブ差し込み口、72 開放部、80,81 ビス、91 配線基板、92 センサ、93 IC、94 コネクタ、211 外ケース、211a 空洞部、211b,212a,219 壁部、211c,212b 貫通孔、212 内ケース、214 ばね連結部、215 振動板、215a 圧電素子、215b ダイヤフラム、216 第1ブロア室、217a 流入通路、217b 流入空間、218 第2ブロア室、219a 開口部、300 ケース、310 下ケース、320,320A,320B 上ケース、320x 開口部、321,322,323,324 貫通孔、325 分離壁、326,327 ボス、328 吸音シート、330 取付板、340 取付部、360,360A,360B,360C アダプター、361 板状部、361x 気体吸引口、362 チューブ挿入部、362x チューブ差し込み口、362y チューブストッパー、363 外れ抑制部、364,365 スリット、360f 第1部材、360r 第2部材、366 突出部、367 溝部、368 両面テープ、401 配線基板、402 電源ジャック、403 電源スイッチ、404 フレキシブル基板、800 ベッド、810 シーツ、850 防水シート、900 カバー、901 第1領域、901a,901b,903a,904a 挿入口、901c、901d スリット、903,904 第2領域、906,907 余剰領域、910 チューブ、933、934 弾性体、950 カバー構造

Claims (13)

  1. 気体の吸引及び排出を行うマイクロブロアを備えた気体吸引排出装置と、
    前記気体吸引排出装置と電気的に接続された配線基板と、
    前記気体吸引排出装置の一部及び前記配線基板を収容する筐体と、を有し、
    前記筐体の内部に、前記気体吸引排出装置が配置される第1領域と、前記配線基板が配置される第2領域とを分離する分離壁が設けられている、気体情報取得装置。
  2. 前記筐体は、4つの側壁と、前記4つの側壁の上側を閉じる上板と、前記4つの側壁の下側を閉じる下板と、を有し、
    前記気体吸引排出装置は、一の側壁に固定され、
    平面視で、前記一の側壁と前記分離壁とで前記気体吸引排出装置を囲い、
    前記分離壁の上端部は前記上板と接し、前記分離壁の下端部は前記下板と接し、
    前記第1領域は、前記一の側壁、前記分離壁、前記上板、及び前記上板により画定されている、請求項1に記載の気体情報取得装置。
  3. 前記4つの側壁は、前記上板又は前記下板と一体に形成されている、請求項2に記載の気体情報取得装置。
  4. 前記一の側壁に、前記第1領域を露出する開口部が設けられ、
    前記気体吸引排出装置を予め取り付けた取付板を前記開口部に取り付け可能であり、
    前記取付板は、前記開口部を塞ぐように固定されて前記一の側壁の少なくとも一部を構成する、請求項2又は3に記載の気体情報取得装置。
  5. 前記第1領域に吸音シートが配置されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の気体情報取得装置。
  6. 前記吸音シートは、前記分離壁の前記第1領域内に露出する面の全体に接するように配置されている、請求項5に記載の気体情報取得装置。
  7. 前記筐体の外側に、前記筐体を外部部材に取り付け可能な取付部が設けられている、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の気体情報取得装置。
  8. 前記取付部は、前記筐体の外側に複数の角度で取付可能である、請求項7に記載の気体情報取得装置。
  9. 前記取付部は鉤形である、請求項7又は8に記載の気体情報取得装置。
  10. 前記気体吸引排出装置は、前記気体の情報を取得するセンサを有する、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の気体情報取得装置。
  11. 前記センサは、前記気体の情報として前記気体の臭いを検出する臭いセンサである請求項10に記載の気体情報取得装置。
  12. 前記気体吸引排出装置は、前記筐体から突出する部分を有し、
    管状部材が前記突出する部分に取り付けられ、前記気体の情報の測定領域まで延伸する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の気体情報取得装置。
  13. 前記測定領域は、敷き寝具の上である請求項12に記載の気体情報取得装置。
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