JP2022147336A - 画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】固体撮像素子が実装された基板の変形による結像位置のずれを低減できる画像読取装置を提供する。【解決手段】画像読取装置は、原稿から反射された反射光を電気信号に変換する固体撮像素子61と、前記固体撮像素子61が一方の面に実装された基板71と、前記基板71の前記一方の面に設けられて前記固体撮像素子61を位置決めする支持部材81と、前記基板71の他方の面に前記固体撮像素子61と重なるように設けられる補強部材91と、を備え、前記補強部材91の線膨張係数は、前記基板71よりも小さく且つ前記支持部材91と同じであり、前記基板71が、前記固体撮像素子61の端部の外側で、前記補強部材91と前記支持部材81との間に挟まれて固定されている。【選択図】図3
Description
本発明は、原稿から反射された反射光を電気信号に変換する固体撮像素子を備える画像読取装置及び画像読取装置を備える画像形成装置に関する。
原稿を光学的に読み取る画像読取装置では、光源から発する光を原稿に照射し、原稿から反射された反射光を結像レンズによってCCDセンサー等の固体撮像素子に結像させ、結像された光学像を電気信号に変換することで原稿を読み取っている。
固体撮像素子の周辺では、自身の発熱や照明ランプの発熱によって温度が上昇し、固体撮像素子が実装されている基板が熱によって変形する場合がある。このように基板が変形すると、固体撮像素子上での結像レンズによる反射光の結像位置がずれることがある。
一般に、CCDセンサーは基板の一方の面に実装されている。また、基板の一方の面には、基板を位置決めするための支持板が設けられている。特許文献1には、基板の他方の面に設けられる弾性部材を備える画像読取装置が記載されている。弾性部材は、支持板と基板とに係合する一対のアームと、基板を支持板に押圧する突部と、を備えている。
上記特許文献1に記載されている弾性部材は、基板と支持板とを一対のアームに係合させ、さらに、突部によって基板を支持板に押圧することで、基板の反り等を抑制している。しかしながら、基板の変形に応じて弾性部材自体も変形しやすいの、基板の変形を十分に抑制できないという問題がある。
そこで本発明は上記事情を考慮し、固体撮像素子が実装された基板の変形による結像位置のずれを低減できる画像読取装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の画像読取装置は、原稿から反射された反射光を電気信号に変換する固体撮像素子と、前記固体撮像素子が一方の面に実装された基板と、前記基板の前記一方の面に設けられて前記固体撮像素子を位置決めする支持部材と、前記基板の他方の面に前記固体撮像素子と重なるように設けられる補強部材と、を備え、前記補強部材の線膨張係数は、前記基板よりも小さく且つ前記支持部材と同じであり、前記基板が、前記固体撮像素子の端部の外側で、前記補強部材と前記支持部材との間に挟まれて固定されていることを特徴とする。
本発明の画像読取装置において、前記補強部材と前記支持部材とは、同じ材料で形成されていることを特徴としてもよい。
本発明の画像読取装置において、前記固体撮像素子は横長矩形状の平面形状を有し、前記基板は、前記固体撮像素子の長手方向の端部の外側で、前記補強部材と前記支持部材との間に挟まれて固定されていることを特徴としてもよい。
本発明の画像読取装置において、前記補強部材は、前記固体撮像素子と同等の平面形状を有する板片であり、長辺から略直角に屈曲した折り曲げ片を有していることを特徴としてもよい。
本発明の画像形成装置は、前記画像読取装置と、前記画像読取装置で読み取られた原稿の画像データに基づいてシートに画像を形成する画像形成部と、を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、基板の温度が上昇した場合の基板の変形を抑制できるので、固体撮像素子が基板に実装された場合でも、固体撮像素子上での結像位置がずれにくい。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る画像読取装置及び画像形成装置について説明する。
まず、図1を参照して、画像形成装置について説明する。図1は画像形成装置の内部構成を模式的に示す正面図である。以下の説明では、図1における紙面手前側を画像形成装置の正面側(前側)とする。各図のL、Rはそれぞれ画像形成装置の左側、右側を示す。
図1に示されるように、画像形成装置1は、シートに画像を形成する画像形成部3と、画像形成部3の上方に配置されて、画像形成部3で形成される画像(原稿)を読み取る画像読取部5と、を備えている。
画像形成部3は、複数個の給紙カセット11と、複数個の給紙カセット11からシートを給紙する複数個の給紙装置13と、シートにトナー像を形成するトナー像形成部15と、トナー像をシートに定着する定着部17と、シートを排出する排出部19と、を備えている。また、画像形成部3には、排出部19よりも下方に、排出トレイ21が形成されている。さらに、画像形成部3には、各給紙装置13から、トナー像形成部15と定着部17とを通って排出部19に向かってシートが搬送される搬送経路23が形成されている。
いずれかの給紙カセット11から対応する給紙装置13によって給紙されたシートは、搬送経路23に沿ってトナー像形成部15に搬送される。トナー像形成部15は、画像読取部5で読み取られた画像に基づいてシートにトナー像を形成する。トナー像が形成されたシートは、搬送経路23に沿って定着部17に搬送される。定着部17は、トナー像をシートに定着する。その後、シートは排出部19から排出されて、排出トレイ21に積載される。
次に、画像読取部5について、図1と図2を参照して説明する。図2は画像読取部の読取部の内部構成を模式的に示す正面図である。
図1に示されるように、画像読取部5は、原稿の画像を読み取る読取部31と、読取部31の上方に配置されて、原稿を読取部31に搬送する搬送部33と、を備えている。
読取部31は、図2に示されるように、原稿Dを載置可能なコンタクトガラス41と、コンタクトガラス41の下方に配置されて、原稿Dの画像を読み取るスキャナ部43と、を備えている。読取部31は、本発明の画像読取装置の一例である。
スキャナ部43は、所定の方向(左右方向)に連動して移動する第1キャリッジ51及び第2キャリッジ53と、所定位置に固定された撮像ユニット55と、を備えている。
第1キャリッジ51には、光源51aと第1ミラー51bとが収容されている。第1キャリッジ51は、コンタクトガラス41の左端部の下方のホームポジションから、コンタクトガラス41の下方を右方向に移動する。第2キャリッジ53には、第2及び第3ミラー53a、53bが収容されている。第2キャリッジ53は、第1キャリッジ51のホームポジションよりも左側のホームポジションから、第1キャリッジ51の下方を右方向に移動する。
撮像ユニット55は、CCDセンサー61と、CCDセンサー61に光学像を結像する結像レンズ63と、CCDセンサー61と結像レンズ63が収容されるハウジング65と、を含んでいる。CCDセンサー61は、本発明の固体撮像素子の一例である。CCDセンサー61は、横長の矩形状を有し、長手方向に配列された多数個の撮像素子を有している。撮像ユニット55は、CCDセンサー61が第2キャリッジ53を向く姿勢で、コンタクトガラス41の右端部の下方に、第2キャリッジ53と同じ高さに固定されている。
搬送部33(図1参照)は、原稿トレイに載置された原稿を一枚ずつ給紙して、読取位置に搬送する。読取位置は、スキャナ部43の第1キャリッジ51及び第2キャリッジ53がそれぞれホームポジションに停止した位置において、第1キャリッジ51の光源51aから光が照射される位置である。搬送部33は、読取部31の後端部に設けられた支軸を中心として上下方向に回動可能である。
次に、画像読取部5による読取動作について説明する。コンタクトガラス41に載置された原稿D(図2参照)を読み取る場合は、搬送部33を上方に回動させてコンタクトガラス41を露出させ、コンタクトガラス41に原稿Dを載置した後、搬送部33を下方に回動させて原稿Dを固定する。その後、第1キャリッジ51が、ホームポジションから所定の速度で右方向に移動し、第2キャリッジ53は、ホームポジションから第1キャリッジ51の速度の半分の速度で右方向に移動する。これにより、原稿Dの全面に第1キャリッジ51の光源51aから光が照射される。原稿で反射した光は第1ミラー51bで左方に反射され、さらに、第2キャリッジ53の第2、第3ミラー53a、53bで反射されて、結像レンズ63によってCCDセンサー65に結像される。結像された光学像は電気信号に変換されて画像データを形成する。
搬送部33で搬送された原稿を読み取る場合は、搬送部33を下方に回動し、原稿トレイに原稿を載置する。読取部31の第1キャリッジ51及び第2キャリッジ53はそれぞれホームポジションに停止している。搬送部33は、載置された原稿を一枚ずつ読取位置に搬送する。原稿が読取位置を通過する際に、第1キャリッジ51の光源51aから光が照射される。原稿で反射した光は第1キャリッジ51の第1ミラー51bで反射され、さらに、第2キャリッジ53の第2、第3ミラー53a、53bで反射されて、結像レンズ63によってCCDセンサー61に結像される。
次に、図3~図5を参照して、CCDセンサー61について説明する。図3はCCDセンサーが実装された基板を表側の面(左面)から見た斜視図、図4はCCDセンサーが実装された基板を裏側の面(右面)から見た斜視図、図5はCCDセンサーが実装された基板の断面図である。
CCDセンサー61は、基板71の表側の面に実装されている。前述のようにCCDセンサー61は横長の矩形状であり、基板71も横長の矩形状を有している。CCDセンサー61の端子61a(リード)は、基板71を貫通せずに、長手方向の略半分の部分に半田付けされている。基板71の表側の面には、さらに、コネクタ73等が実装されている。基板71は、例えば、フェノール樹脂やエポキシ樹脂で形成されている。
基板71の表側の面には、CCDセンサー61をハウジング65に位置決めするための支持部材81が設けられている。また、基板71の裏側の面には、補強部材91が設けられている。
支持部材81は、図3に示されるように、実装されたCCDセンサー61を露出させる開口83aが形成された平坦部83を有している。平坦部83の周囲には、ハウジング65に固定される複数の支持片85が形成されている。支持片85は、平坦部83に対して直角に屈曲している。支持片85の一部には、支持孔が形成されている。支持部材81は、基板71よりも線膨張係数の小さい材料(例えば、鉄板)で形成されている。
補強部材91は、図4に示されるように、横長の矩形状の板片であり、長手方向の長さは、CCDセンサー61の長手方向の長さよりも長く、短手方向の長さは、CCDセンサー61の短手方向の長さと同等である。補強部材91の少なくとも一方の長辺には、略直角に屈曲した折り曲げ片93が形成されている。補強部材91は、基板71よりも線膨張係数の小さい材料(例えば、鉄板)で形成されている。補強部材91は、支持部材81と同じ材料で形成されていることが好ましい。
補強部材91の他方の長辺側には、凹部91aが形成されている。この凹部91aを通して基板71の裏側の面に電気素子等を実装することができる。
支持部材81と補強部材91とは、複数個(この例では3個)のビスSによって基板71に取り付けられる。支持部材81は、図3に示されるように、開口83aからCCDセンサー61が露出するように基板71の表側の面に位置決めされて、平坦部83が表側の面に密着される。補強部材91は、図4に示されるように、CCDセンサー61と重なるように基板71の裏側の面に位置決めされる。
補強部材91の長手方向の両端部は、それぞれ基板71と支持部材81とに、基板71の裏側からビスSで固定される。このように、補強部材91は、CCDセンサー61の長手方向の両外側で、基板71と支持部材81とに固定される。つまり、基板71が、CCDセンサー61の長手方向の両外側で、支持部材81と補強部材91とに挟まれて固定される。さらに、支持部材81と基板71とは、2本のビスSから遠い位置で、基板71の裏側から、ビスSで固定されている。
なお、補強部材91が金属製の場合は、基板71と補強部材91との間に絶縁部材が挟まれる。これにより、基板71の裏側の面に金属パターンが形成されている場合に、金属パターンと補強部材91との導通を防ぐことができる。この場合、絶縁部材と補強部材91との間に導電性部材を挟み、導電性部材を接地して、補強部材91を導電性部材を介して接地することが好ましい。
上記構成を有する読取部31の撮像ユニット55において、光源51aから発せられる熱やCCDセンサー61の発熱等によって基板71の温度が上昇すると、基板71は裏側の面が凸となるように変形する傾向がある。しかし、基板71は、CCDセンサー61の長手方向の両端部の外側で、支持部材81と補強部材91とで挟まれて固定されている。支持部材81と補強部材91とは、基板71よりも線膨張係数の小さい材料で形成されており、熱による変形度合いが基板よりも小さいので、基板71の変形を抑制できる。
上記説明したように、本発明によれば、基板71の温度が上昇した場合の基板71の変形を抑制できるので、基板71にCCDセンサー61が実装された場合でも、CCDセンサー61上での結像位置がずれにくい。したがって、CCDセンサー61によって原稿の画像を正確に読み取ることができる。
また、補強部材91と支持部材81とは線膨張係数が同じであるので、温度が上昇した場合でも、基板71の表側の面と裏側の面とにおいて、同等の力で基板71を支持することができ、基板71の撓みが生じにくい。なお、補強部材91と支持部材81とは、必ずしも同じ線膨張係数を有する必要はなく、基板71の線膨張係数よりも小さければ、ある程度の差があってもよい。また、補強部材91と支持部材81とは、必ずしも同じ材料で形成される必要はない。
さらに、補強部材91には、折り曲げ片93が形成されているので、補強部材91の強度を高めることができる。折り曲げ片93は、CCDセンサー61と重なる位置に形成されていることが好ましい。この場合、CCDセンサー61の長手方向の両端部の両外側間の基板71の変形をより低減できる。
また、基板71が変形した場合、CCDセンサー61の長手方向の両端部間のズレ量が、短手方向の両端部間のズレ量よりも大きくなる。そこで、CCDセンサー61の長手方向の両端部の外側で、支持部材81と補強部材91との間に基板71を挟んで固定することで、基板71が変形した場合の長手方向の両端部間のズレを低減できる。なお、補強部材91の短手方向(上下方向)の長さを、CCDセンサー61の短手方向(上下方向)の長さよりも長くして、CCDセンサー61の短手方向の外側で、補強部材91を基板71と支持部材81とにビスで固定してもよい。
本発明は特定の実施形態について記載されてきたが、本発明は上記実施形態に限定されない。本発明の範囲及び主旨を逸脱しない限りにおいて、当業者は上記実施形態を改変可能である。
1 画像形成装置
3 画像形成部
31 読取部(画像読取装置)
61 CCDセンサー(固体撮像素子)
71 基板
81 支持部材
91 補強部材
93 折り曲げ片
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Claims (5)
- 原稿から反射された反射光を電気信号に変換する固体撮像素子と、
前記固体撮像素子が一方の面に実装された基板と、
前記基板の前記一方の面に設けられて前記固体撮像素子を位置決めする支持部材と、
前記基板の他方の面に前記固体撮像素子と重なるように設けられる補強部材と、を備え、
前記補強部材の線膨張係数は、前記基板よりも小さく且つ前記支持部材と同じであり、
前記基板が、前記固体撮像素子の端部の外側で、前記補強部材と前記支持部材との間に挟まれて固定されていることを特徴とする画像読取装置。 - 前記補強部材と前記支持部材とは、同じ材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
- 前記固体撮像素子は横長矩形状の平面形状を有し、前記基板は、前記固体撮像素子の長手方向の端部の外側で、前記補強部材と前記支持部材との間に挟まれて固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。
- 前記補強部材は、前記固体撮像素子と同等の平面形状を有する板片であり、長辺から略直角に屈曲した折り曲げ片を有していることを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
- 請求項1~4のいずれか1項に記載の画像読取装置と、
前記画像読取装置で読み取られた原稿の画像データに基づいてシートに画像を形成する画像形成部と、を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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2021
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