JP2022139576A - 保持器及び玉軸受 - Google Patents

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翔平 深間
Shohei Fukama
悠稀 橋詰
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正樹 宗吉
Masaki MUNEYOSHI
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Abstract

Figure 2022139576000001
【課題】合成樹脂と金属材を一体化するインサート成形によって環状部と複数のつの部が形成され、金属材の補強環が環状部に配置され、金属材の補強突片がつの部に配置された保持器において、金属材による補強を効率よくする。
【解決手段】補強突片15は、補強環14から中実に軸方向一方側へ延びる中実板部を有し、その中実板部は、つの部8の円周方向一方側及び他方側に及ぶ。合成樹脂9は、その中実板部を径方向両側及び円周方向両側から覆っている。
【選択図】図1

Description

この発明は、保持器及び玉軸受に関し、特に、玉軸受に備わる冠形保持器のようなつの付きの一体形保持器に関する。
自動車や工作機械等の高温環境下で高速回転が要求される転がり軸受においては、転動体への攻撃性が低く、潤滑性に優れた合成樹脂製のつの形保持器が採用されている。その反面、合成樹脂製のつの形保持器は、金属製のものに比して遠心力に対する耐変形性に劣るため、高速回転下で使用した際、片持ち梁状のつの部が遠心力によって径方向外方に変形し易いものである。
近年、自動車等の性能向上や小型化により、軸受の更なる高速回転化、小スペース化、使用温度の上昇等の傾向があり、合成樹脂製の保持器では、遠心力に対する耐変形性が不足する虞がある。すなわち、遠心力によってつの部が径方向外側に変形させられると、つの部の先端側かつ内径側の領域が転動体に当接して転動体の転動を妨げたり、保持器に異常摩耗や亀裂が発生したり、外輪の内周面に干渉したりする等、軸受が損傷無く正常に回転できない虞がある。このような懸念がある場合には、合成樹脂と金属材を一体化するインサート成形によって形成された保持器が使用されている。
特許文献1に開示された保持器は、全周に連なる補強環と、補強環から軸方向一方側に突き出た複数の補強突片とを一体に有する金属材を備える。その補強環は、保持器の環状部に配置され、環状部を形成する合成樹脂と一体化されている。また、それら複数の補強突片は、それぞれ保持器のつの部に配置され、つの部を形成する合成樹脂と一体化されている。保持器の環状部は、合成樹脂よりも剛性の高い金属製の補強環によって、遠心力に対する曲げ剛性や捩じり剛性が向上させられている。特に、補強環は、全周に亘って断面L字形状を成すことにより、その環状部の補強効果が高められている。また、補強突片を断面L字形状の一辺を成す補強突片とすることにより、つの部の補強効果が高められている。
また、それら補強突片と補強環には、それぞれ貫通孔が形成されている。それら貫通孔に合成樹脂が充填されることにより、合成樹脂と金属材の一体的な結合が図られている。また、金属材のインサート前に、金属材を接着剤に浸漬塗布されており、その接着剤によって合成樹脂と金属材の結合が強化されている。
特開2020-46069号公報(図1~4、段落0002~0027)
しかしながら、特許文献1の保持器では、つの部を形成する合成樹脂に金属材の補強突片が外接し、つの部の外径上に配置されているので、補強突片の外径が最大化されてしまう。このことは、つの部(補強突片)の質量を抑えてつの部に作用する遠心力を抑える対策にとって不利となる。
また、補強突片の周方向幅の中央部において合成樹脂との一体的結合を図るための大きな貫通孔が形成されているため、補強突片の質量を貫通孔の形成によって抑えることになっているが、その反面、補強突片が補強環から軸方向に一連で延びる中実部が少なく、補強突片によるつの部の補強効率がよくない。貫通孔の形成による補強効率の低下は、金属材の補強環においても同様である。
また、つの部を形成する合成樹脂に対する補強突片の外接部において補強突片と合成樹脂が接着されているが、接着剤の塗布工程を要する点で製造効率が悪く、仮に、その接着が剥がれた場合、補強突片による補強効果が損なわれてしまう。
そこで、この発明が解決しようとする課題は、合成樹脂と金属材を一体化するインサート成形によって環状部と複数のつの部が形成され、金属材の補強環が環状部に配置され、金属材の補強突片がつの部に配置された保持器において、金属材による補強を効率よくすることにある。
上記の課題を達成するため、この発明は、環状部と、環状部から円周方向に均等間隔で軸方向一方側に突き出た複数のつの部とを備え、円周方向に隣り合う前記つの部同士の間の空間は、転動体を収容するポケットになっており、前記環状部及び前記複数のつの部は、合成樹脂と金属材を一体化するインサート成形によって形成されており、前記金属材は、全周に連なる補強環と、前記補強環から軸方向一方側に突き出た複数の補強突片とを一体に有し、前記補強環は、前記環状部に配置されており、前記複数の補強突片は、それぞれ前記つの部に配置されている保持器において、前記補強突片は、前記補強環から中実に軸方向一方側へ延びる中実板部を有し、前記中実板部は、前記つの部の円周方向一方側及び他方側に及んでおり、前記合成樹脂は、前記中実板部を径方向両側及び円周方向両側から覆っている構成を採用した。
上記構成によれば、補強突片の中実板部を補強環部から中実に軸方向一方側へ延ばし、かつ、つの部の円周方向一方側と他方側に及ばせ、合成樹脂で径方向両側及び円周方向両側から覆っているので、貫通孔のない円周方向幅が広い中実板部を合成樹脂と一体化してつの部を効率よく補強し、ひいては、金属材による補強を効率よくすることができる。
より具体的には、前記補強環は、全周で中実に連なりかつ径方向に延びる基板部を有し、前記基板部は、全周で前記環状部の内径側及び外径側に及んでおり、前記基板部の全体は、前記合成樹脂に埋められているとよい。このようにすると、貫通孔のない径方向幅が広い基板部を合成樹脂と一体化して環状部を効率よく補強することができる。また、つの部と環状部が存在する円周方向領域では、金属材の補強突片と補強環が貫通孔のない断面L形の断面部を成すため、特に効率よく補強することができる。
前記補強突片は、前記補強環の内周に連続しているとよい。このようにすると、補強環の外周に連続する場合に比して、補強突片を保持器の中心軸線(内径側)の近くに配置して中実板部に作用する遠心力を抑えることができる。
前記補強突片は、前記補強環と非連続に設けられかつ前記補強環の軸方向一方側の側面と軸方向に突き合うように前記中実板部から折り曲げられたリブ部を有するとよい。このようにすると、リブ部と補強環の軸方向一方側の側面が突き合って遠心力に抵抗するため、遠心力に対する補強突片の曲げ剛性をより高くすることができる。また、リブ部は、中実板部から折り曲げて形成されるので、補強環と中実板部の連続部を窪ませてリブ部を形成する場合に比して、リブ部を大きく形成し、遠心力に対する補強突片の曲げ剛性をより大きくすることも可能である。
前記リブ部は、前記補強突片の円周方向片側又は両側にそれぞれ形成されているとよい。このようにすると、補強突片の円周方向片側又は両側でリブ部と補強環の突き合いがあるため、遠心力に対する補強突片の曲げ剛性をさらに高くすることができる。
前記補強突片は、前記補強環の基板部の厚さに比して薄く形成されているとよい。このようにすると、補強突片の質量を抑えて補強突片に作用する遠心力を抑えることができる。
前記リブ部は、軸方向一方側に向かう程に径方向に短くなる形状であるとよい。このようにすると、リブ部と補強環の突き合い部を減らすことなく、リブ部の質量が補強突片の先端側で抑えられるので、補強突片に作用する遠心力をより抑えることができる。
前記補強突片は、前記合成樹脂から軸方向一方側に向かって露出している露呈端部を有し、前記露呈端部を除いた前記補強突片の残部の全体は、前記合成樹脂に埋められているとよい。このようにすると、複数の補強突片の露呈端部とする部位を金属材の金型への配置に活用したインサート成形を行うことができ、金属材の殆どの部位を合成樹脂で覆って金属材と合成樹脂の一体化を図ることができる。
前記補強環は、軸方向に延びるフランジ部を有するとよい。このようにすると、フランジ部によって補強環の剛性をより高めることができる。
前記フランジ部は、前記合成樹脂から軸方向他方側に向かって露出している露呈端部を有するように軸方向他方側に延びており、前記露呈端部を除いた前記補強環の残部の全体は、前記合成樹脂に埋められているとよい。このようにすると、フランジ部の露呈端部とする部位を金属材の金型への配置に活用したインサート成形を行うことができ、金属材の殆どの部位を合成樹脂で覆って金属材と合成樹脂の一体化を図ることができる。
前記金属材は、冷間圧延鋼板によって形成されているとよい。このようにすると、金型を用いた金属プレス加工で補強環や補強突片を成形することができる。ここで、冷間圧延鋼板とは、日本工業規格(JIS G3141:2017)の「 冷間圧延鋼板及び鋼帯」に準拠したものをいう。
前記金属材の板厚は、前記転動体の直径に対して4%以上6%以下であるとよい。冷間圧延鋼板の材質であれば、転動体の直径に対して4%以上の板厚があれば、金属材による補強効果を得ることができ、6%を超えるのは、過大な板厚となる懸念があるので、好ましくない。
前記合成樹脂は、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂の中の少なくとも一つの樹脂を用いることができる。
この発明に係る保持器と、内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に配置された前記複数の転動体とを備える玉軸受は、遠心力に対する保持器の耐変形性に優れるので、高速回転に好適なものとなる。
上述のように、この発明は、上記構成の採用により、合成樹脂と金属材を一体化するインサート成形によって環状部と複数のつの部が形成され、金属材の補強環が環状部に配置され、金属材の補強突片がつの部に配置された保持器において、金属材による補強を効率よくすることができる。
この発明の第一実施形態に係る玉軸受を示す断面図 この発明の第一実施形態に係る保持器を軸方向一方側から示す側面図 図2のIII-III線の断面図 第一実施形態に係る金属材の部分斜視図 図2に示す保持器の解析例の変形前後の様子を示す断面図 比較例の保持器の変形前後の様子を示す断面図 この発明の第二実施形態に係る保持器を示す部分断面図 第二実施形態に係る金属材の部分斜視図 (a)は、図8に示す金属材の製造工程で用いるワークを同図(b)のA-A線の切断面で示す概略図、同図(b)は、同図(a)のワークを軸方向一方側から示す側面図 (a)は、次工程のワークを同図(b)のA-A線の切断面で示す概略図、(b)は、同図(a)のワークを軸方向一方側から示す側面図 (a)は、次工程のワークを同図(b)のA-A線の切断面で示す概略図、(b)は、同図(a)のワークを軸方向一方側から示す側面図
以下、この発明の一例としての第一実施形態を添付図面の図1~図6に基づいて説明する。
図1~5に示す保持器1は、内輪2と外輪3との間に配置された複数の転動体4を円周方向に均等に配置するための軸受部品である。複数の転動体4は、内輪2に形成された内方の軌道5と、外輪3に形成された外方の軌道6との間に介在する。転動体4は、玉からなる。
図1において、保持器1、内輪2及び外輪3のそれぞれの中心軸(図示省略)は同軸に配置されており、玉軸受の設計上の回転中心である軸受中心軸に相当する。以下、保持器1の中心軸を単に「中心軸」という。
ここで、軸方向とは、中心軸に沿った方向のことをいう。また、軸方向一方側とは、軸方向の一方向のことをいい、図1において右側である。また、軸方向他方側とは、前記一方向とは逆方向のことをいい、図1において左側である。また、径方向とは、中心軸と直交する方向のことをいう。また、径方向外側とは、径方向に中心軸から遠ざかる方向のことをいい、図1においては、上方側である。また、径方向内側とは、径方向に中心軸に接近する方向のことをいい、図1においては、下方側である。また、円周方向とは、中心軸周りに一周する円周に沿った方向のことをいう。また、円周方向一方側とは、円周方向の一方向のことをいい、図2において左回り又は右回りのいずれか一方であり、円周方向他方側とは、前記一方向とは逆方向のことをいう。
図3~図5に示すように、保持器1は、円周方向に延びる環状部7と、環状部7から円周方向に均等間隔で軸方向一方側に突き出ている複数のつの部8とを備える。環状部7と複数のつの部8は、合成樹脂9と金属材10を一体化するインサート成形によって形成されている。保持器1の全体がインサート成形によって形成されている。
円周方向に隣り合うつの部8,8同士の間の空間は、転動体4を収容するポケット11になっている。
保持器1は、円周方向に隣り合うつの部8,8と環状部7とで三方から囲まれたポケット11に転動体4を収容する。ポケット11は、径方向外側、径方向内側及び軸方向一方側に開口した空間である。ポケット11は、複数のつの部8の個数Nと同数だけ形成される。各ポケット11に一つの転動体4が収容される。保持器1は、その中心軸に関してN回の回転対称性をもった形状になっている。
ポケット11の径方向外側の開口と径方向内側の開口は、転動体4を径方向に通過させることができない口径になっている。保持器1は、複数のつの部8を弾性変形させてポケット11の軸方向一方側の開口を円周方向に広げることにより、内外の軌道5,6間に配置された複数の転動体4を複数のポケット11に収容することが可能な冠形保持器になっている。
環状部7の外径面と内径面は、それぞれ円周方向に延びる円筒面状になっている。つの部8の外径面と内径面は、それぞれ環状部7の外径面又は内径面と同一面状になっている。保持器1の外径と内径は、それぞれ環状部7及び複数のつの部8に外接又は内接する仮想円筒面の直径に相当する。保持器1の軸方向他方側の側面は、環状部7の軸方向他方側の側面からなる。
つの部8は、環状部7に軸方向に連なる中実ベース12と、中実ベース12から軸方向一方側に突き出ている対の爪13a,13bとを有する。
中実ベース12は、円周方向に隣り合うポケット11,11同士の間に亘って円周方向に連なっている。対の爪13a,13bは、互いに円周方向に離れた第一の爪13aと第二の爪13bとからなる。各爪13a,13bは、中実ベース12の軸方向一方側から中空に突き出ている片持ち梁状である。
つの部8の対の爪13a,13b同士の間には、爪先から軸方向他方側に深さをもった凹状空間が形成されている。これにより、その凹状空間を樹脂部で満たした場合に比して、つの部8の体積が減少させられている。つの部8の体積減少により、保持器1の回転時につの部8に作用する遠心力が小さくなり、遠心力によるつの部8の変形が抑制される。
ポケット11を形成する保持器1の表面部は、合成樹脂9によって形成されている。ポケット11を形成する樹脂表面は、概ね仮想球面に沿う形状になっており、転動体4との間のポケットすきまを規定する接触領域を含む。保持器1と転動体4は、ポケットすきまの範囲内で相対的に自由に動き得る。その仮想球面の中心は、複数の転動体4のピッチ円直径上に配列された転動体4の中心に一致する。ポケット11を形成する樹脂表面は、ピッチ円直径上に配列された転動体4の中心と中心軸を含む仮想平面に関して面対称状になっている。
内外の軌道5,6間に介在する状態の転動体4に対して対の爪13a,13bを爪先から軸方向に押し付けることにより、各爪13a,13bが弾性変形させられてポケット11の軸方向一方側の開口が拡がり、転動体4が隣り合うつの部8、8同士の間に入り込む。
金属材10は、全周に連なる補強環14と、補強環14から軸方向一方側に突き出た複数の補強突片15とを一体に有する。補強環14は、環状部7に配置されている。複数の補強突片15は、それぞれつの部8に配置されている。
金属材10は、SPCC、SPCD等の冷間圧延鋼板によって形成されている。金属材10の全体は、金型を用いた金属プレス加工によって成形することができる。
金属材10の板厚は、転動体4の直径に対して4%以上6%以下である。この板厚は、金属材10の全体で満足している。この板厚が4%以上あれば、金属材10の補強効果を得ることができ、6%を超えると、板厚が過大になって合成樹脂への埋め込みや質量の抑制の点で不利になる懸念があるので、好ましくない。
補強環14は、全周で中実に連なりかつ径方向に延びる基板部16と、基板部16と補強突片15を繋ぐ複数の曲げ部17とからなる。
基板部16には、軸方向に貫通する孔が形成されていない。基板部16は、全周で環状部7の内径側及び外径側に及んでいる。環状部7の内径側と外径側は、環状部7の内径と外径の差分を径方向に二等分する仮想円筒面を境界とする。
基板部16の内径側の端は、環状部7の内径側の中でも環状部7の内径面に近い位置(すなわち、前述の境界と環状部7の内径の差分を更に径方向に二等分する仮想円筒面に対して環状部7の内径面に近い位置)にある。同様に、基板部16の外径側の端は、環状部7の外径側の中でも環状部7の外径面に近い位置にある。
曲げ部17は、補強突片15とする部位を軸方向一方側へ向くように折り曲げたことによって塑性変形させられた折り曲げ部である。
補強環14の内周は、全周に連なる基板部16の円形状の板縁からなる。このため、補強環14の内径は、全周に亘って一定である。補強環14の内径は、金属材10の内径に相当する。
補強環14の外周は、複数の曲げ部17と、円周方向に隣り合う曲げ部17,17同士の間で前記円形状の板縁と同心の円弧状に延びる複数の円弧状の板縁とからなる。補強環14の外径は、複数の曲げ部17に外接する仮想円の直径に相当する。補強環14の外径は、金属材10の外径に相当する。
複数の補強突片15は、それぞれ曲げ部17において補強環14の外周に連続している。複数の補強突片15の円周方向のピッチは、つの部8のピッチに相当する。複数の補強突片15に外接する仮想円の直径は、補強環14の外径に一致している。
補強突片15は、補強環14の曲げ部17から中実に軸方向一方側へ延びる中実板部からなる。補強突片15(中実板部)は、つの部8の円周方向一方側及び他方側に及んでいる。つの部8の円周方向一方側と他方側は、つの部8を円周方向に二等分しかつ中心軸を含む仮想平面を境界とする。
補強突片15の円周方向一方側の端は、つの部8の円周方向一方側の中でも最寄りのポケット11に近い位置(すなわち、前述の境界と最寄りのポケット11との間を更に円周方向に二等分しかつ中心軸を含む仮想平面に対して当該ポケット11に近い位置)にある。同様に、補強突片15の円周方向他方側の端は、つの部8の円周方向他方側の中でも最寄りのポケット11に近い位置にある。
補強突片15の円周方向幅は、補強突片15の全長に亘って一定に設定されている。
補強環14の全体は、環状部7を形成する合成樹脂9に埋められており、合成樹脂9から露出する部分をもたない。したがって、基板部16の全体は、合成樹脂9に埋められている。環状部7の表面の全体は、内径面、外径面、軸方向他方側の側面及びポケット11の最も軸方向他方側の部位を規定するポケット底からなり、合成樹脂9によって形成されている。
つの部8の中実ベース12は、合成樹脂9と、補強突片15とからなる。各爪13a,13bは、それぞれ合成樹脂9のみで形成されている。合成樹脂9は、補強突片15(中実板部)を径方向両側(内側、外側)及び円周方向両側(一方側、他方側)から覆っている。
補強突片15は、合成樹脂9から軸方向一方側に向かって露出している露呈端部18を有する。露呈端部18は、中実ベース12の軸方向一方側の端に位置し、保持器1の軸方向一方側の側面の構成要素になっている。露呈端部18を除いた補強突片15の残部の全体は、合成樹脂9に埋められている。
合成樹脂9は、エンジニアリングプラスチック等の射出成形可能な樹脂であればよく、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂の少なくとも一方の樹脂を使用することができ、また、結晶性樹脂、非結晶性樹脂のいずれの樹脂を使用してもよい。また、合成樹脂は、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂を主成分とし、適宜、他の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、ゴム、ガラス繊維(GF)、炭素繊維、カーボンブラック、黒鉛等を添加したものであってもよい。
金属材10と合成樹脂9との間には、接着剤層が存在しない。インサート成形に際しては、金属材10の殆ど全体が合成樹脂9に埋められるため、合成樹脂9と金属材10を接着剤で接着しなくとも、金属材10と合成樹脂9を強く一体化することが可能である。従って、金属材10を金型(図示省略)にインサートする前の工程で金属材10に接着剤を塗布する工程を省くことができる。なお、金属材10を金型にインサートする際、金属材10は、円周方向等配の三部位以上で露呈端部18を金型に接触させることにより、金属材10の中心軸を軸方向に向けるように配置することが可能である。また、金型に射出された合成樹脂9の流動によって金属材10が不正に動くことを防止する手段として、例えば、金型に電磁石を設置し、露呈端部18を金型に磁気吸着する手段を採用することが可能である。
合成樹脂9をポリアミド66(PA66)+GFを用いて形成し、金属材10を転動体4に対して5%に相当のSPCCで形成した保持器1について、所定の軸受回転速度のときの遠心力による保持器1の変形をCAE解析で計算した。また、保持器1から金属材10を省き、その部位を前記ポリアミド66(PA66)+GFに置換した点でのみ相違する比較例についても同じく数値解析で計算した。その所定の軸受回転速度は、5000~10000rpmであり、1000rpmごと(6条件)に計算した。CAE解析のベースモデルとした玉軸受において、dmn(転動体4のピッチ円直径×1分当たりの軸受回転数)の値を考えると、軸受回転速度:5000rpmは、dmn値:24万に相当し、軸受回転速度:10000rpmは、dmn値:54万に相当する。
保持器1の解析例において、10000rpmのときの変形の様子を図5に示し、比較例において、10000rpmのときの変形の様子を図6に示す。図5、図6において、実線は、10000rpmのときの保持器の形状を示し、鎖線は、軸受停止時の保持器の形状を示す。図5、図6に示す点A,A´は、それぞれつの部8,8´の爪13b,13b´の先端と内径面が交わる角である。
保持器1の解析例において、軸受停止時の点Aの径方向位置と、所定の軸受回転速度のときの点Aの径方向位置の差分である変位量をδとする。また、比較例において、軸受停止時の点A´の径方向位置と所定の軸受回転速度のときの点A´の径方向位置の差分である変位量をδ´とする。
保持器1の解析例と比較例との解析結果において、5000~10000rpmのどの速度条件においても、保持器1の解析例の変位量δの方が比較例の変位量δ´よりも小さくなることを確認した。特に、10000rpmのとき、保持器1の解析例の変位量δは、比較例の変位量δ´よりも29%小さくなった。これらの解析結果から、図1~図4に示す保持器1の金属材10は、遠心力に対して補強効果があることを確認した。
保持器1は、上述のように、補強突片15が補強環14から中実に軸方向一方側へ延びる中実板部からなり、補強突片(中実板部)15がつの部8の円周方向一方側及び他方側に及んでおり、合成樹脂9が補強突片15を径方向両側及び円周方向両側から覆っていることにより、補強突片15をつの部8の外径面とする場合に比して、補強突片15の外接円径をつの部8の外接円径よりも小さくすることができ、また、補強突片15に合成樹脂9との一体的結合を図るための貫通孔を形成する場合に比して、接着剤を用いずとも補強突片15と合成樹脂9の強い一体化を図ると共に、補強突片15が補強環14から軸方向に一連で延びる中実部を円周方向に幅広くしてつの部8を効率よく補強することができ、これにより、金属材10による補強を効率よくすることができる。
また、保持器1は、補強環14が全周で中実に連なりかつ径方向に延びる基板部16を有し、基板部16が全周で環状部7の内径側及び外径側に及んでおり、基板部16の全体が合成樹脂9に埋められていることにより、補強環14に合成樹脂9との一体的結合を図るための貫通孔を形成する場合に比して、接着剤を用いずとも補強環14と合成樹脂9の強い一体化を図ると共に、補強環14が全周で一連に延びる中実部を径方向に幅広くして環状部7を効率よく補強することができ、これにより、金属材10による補強をより効率よくすることができ、また、つの部8と環状部7が存在する円周方向領域においては、補強突片15と補強環14が貫通孔のない断面L形の断面部を成すため、特に効率よく補強することができる。
また、保持器1は、補強突片15が合成樹脂9から軸方向一方側に向かって露出している露呈端部18を有し、露呈端部18を除いた補強突片15の残部の全体が合成樹脂9に埋められていることにより、複数の補強突片15の露呈端部18とする部位を金属材10の金型への配置に活用したインサート成形を行うことができ、金属材10の殆どの部位を合成樹脂9で覆って金属材10と合成樹脂9の一体化を図ることができる。
また、保持器1は、金属材10が冷間圧延鋼板によって形成されていることにより、補強環14や補強突片15を金属プレス加工で成形することが容易である。
また、保持器1は、金属材10の板厚が転動体4の直径に対して4%以上6%以下であることにより、金属材10による補強効果を得つつ、過大な板厚になることを避けることができる。
また、第一実施形態に係る玉軸受は、遠心力に対する保持器1の耐変形性が優れるので、高速回転に好適なものとなる。
このように、保持器1は、合成樹脂9よりも剛性の高い金属板からなり、上述のような貫通孔を省いて中実部を幅広く形成した補強環14及び複数の補強突片15によって環状部7やつの部8を補強する金属材10を備えるため、保持器1の剛性、特に、つの部8の円環剛性や捩じり剛性を向上することができる。これにより、玉軸受を高温環境下で高速運転した場合においても、遠心力や熱による保持器1の変形や、外乱による保持器1の振動変形を抑制し、つの部8の爪13a,13bが外輪3の内周面に干渉して保持器1が破損するのを回避することができ、玉軸受の性能、ひいては回転機械装置の性能を良好に維持することが可能となる。また、万が一保持器1に亀裂等が発生した場合、インサートされた金属材10によって保持器形状を維持することができ、亀裂進展を遅らせることができる。
この発明の第二実施形態を図7~図11に基づいて説明する。なお、以下では、第一実施形態との相違点を述べるに留める。
図7、図8に示すように、第二実施形態に係る金属材20は、補強環21と補強突片22の形状を第一実施形態から変更したものである。
補強環21は、基板部23から軸方向に延びるフランジ部24を有する。フランジ部24は、基板部23の外周側を軸方向他方側に折り曲げることによって形成されている。
補強突片22は、補強環21の基板部23の内周に連続している中実板部25と、中実板部25の円周方向両側にそれぞれ連なる一対のリブ部26,26とからなる。
リブ部26は、補強環21と非連続に設けられ、中実板部25から折り曲げられて径方向に延びている。リブ部26は、補強環21の基板部23と軸方向に対向している。補強突片22が遠心力によって径方向外側へ変形させられる際、リブ部26は、基板部23と軸方向に突き合うようになっている。この突き合いにより、補強突片22に作用する遠心力に抵抗することができる。リブ部26と基板部23の突き合い部は、抵抗性をよくするため、基板部23の外径側で生じるようになっている。
また、リブ部26は、基板部23と突き合う部位から軸方向一方側に向かう程に径方向に短くなる形状である。
補強環21の外径は、全周で一定である。金属材20の外径は、補強環21の外径に相当する。補強環21の内径は、補強突片22に連なる曲げ部に内接する仮想円の直径に相当する。
補強突片22は、補強環21の基板部23の厚さに比して薄く形成されている。この厚さの差は、補強突片22と基板部23の全体間で満足している。基板部23は、捩じり剛性を発揮する主たる部位であって、つの部8の質量に影響しないため、補強突片22よりも厚くすることが好ましい。補強突片22は、つの部8の質量に影響するため、なるべく薄くすることが好ましい。なお、補助的なフランジ部24の厚さは、基板部23程に厚くする必要がなく、中実板部25の厚さに比して同等以下になっている。また、同じく補助的なリブ部26は、基板部23や中実板部25程に厚くする必要がなく、中実板部25の厚さよりも薄くされている。
フランジ部24は、合成樹脂9から軸方向他方側に向かって露出している露呈端部27を有する。露呈端部27は、全周で連続するフランジ部24の軸方向他方側の先端面からなる。
補強突片22の軸方向の全長は、一対のリブ部26,26による高剛性化によって補強効果を高めたため、第一実施形態よりも短くなっており、これにより、補強突片22に作用する遠心力を抑えている。補強突片22の軸方向の全長は、つの部8の軸方向の全長の1/4以上、半分以下になっている。
補強突片22の全体は、合成樹脂9に埋められている。露呈端部27を除いた補強環21の残部の全体は、合成樹脂9に埋められている。インサート成形に際しては、金属材20の殆ど全体が合成樹脂9に埋められるため、合成樹脂9と金属材20を接着剤で接着しなくとも、金属材20と合成樹脂9を強く一体化することが可能である。なお、金属材20を金型にインサートする際、金属材20は、全周に連なる露呈端部を円周方向等配の三部位以上で金型に接触させることにより、金属材20の中心軸を軸方向に向けるように配置することが可能である。
金属材20の補強突片の製造方法を概略的に図9(a)~図11(b)に示す。
先ず図9(a)、(b)に示すワークWは、冷間圧延鋼板から打ち抜かれた平坦状のブランク板である。ワークWは、補強環とする円環板部W1と、円環板部W1の内径側板縁から円周方向に均等間隔に内径側に突き出た複数の曲げ片部W2とからなる。曲げ片部W2は、中実板部とする矩形板部W3と、一対のリブ部とする一対の略三角板部W4とからなる。略三角板部W4と円環板部W1は、冷間圧延鋼板からの打ち抜き時に切り分けられており、略三角板部W4と円環板部W1との間に僅かなクリアランスCが形成されている。曲げ片部W2は、冷間圧延鋼板からの打ち抜き時にプレスすることにより、円環板部W1よりも薄くされており、特に、略三角板部W4が薄くされている。
次に、一対の略三角板部W4を矩形板部W3に対して90°折り曲げる金属プレス加工により、図10(a)、(b)に示すように軸方向及び径方向に沿った状態に立てる。
次に、ワークWの矩形板部W3を円環板部W1に対して90°折り曲げる金属プレス加工により、図11(a)、(b)に示すように、軸方向に延びる状態とする。これにより、中実板部25と一対のリブ部26,26とからなる補強突片22が完成し、一対のリブ部26,26は、円環板部W1の軸方向一方側の側面に接触ないし僅かなクリアランスをもって軸方向に対向して、遠心力で変形した際に突き合うように配置される。
その後、円環板部W1の外周側を90°折り曲げる金属プレス加工により、図7、図8に示すフランジ部24を成形すれば、補強環21が完成する。なお、フランジ部24は、冷間圧延鋼板からの打ち抜き時に成形してもよい。
第二実施形態に係る保持器は、補強突片22が補強環21の内周に連続していることにより、第一実施形態に比して、補強突片22をより内径側に配置して中実板部25に作用する遠心力を抑えることができる。
また、第二実施形態に係る保持器は、補強突片22が補強環21と非連続に設けられかつ補強環21の軸方向一方側の側面と軸方向に突き合うように中実板部25から折り曲げられたリブ部26を有することにより、リブ部26と補強環21の軸方向一方側の側面が突き合って遠心力に抵抗するため、遠心力に対する補強突片22の曲げ剛性をより高くすることができ、また、リブ部26を折り曲げて大きく形成し、遠心力に対する補強突片22の曲げ剛性をより大きくすることもできる。
また、第二実施形態に係る保持器は、リブ部26が補強突片22の円周方向両側にそれぞれ形成されていることにより、補強突片22の円周方向両側でリブ部26と補強環21の突き合いがあるため、遠心力に対する補強突片22の曲げ剛性をさらに高くすることができる。なお、補強突片の円周方向一方側と他方側のいずれか片側にだけリブ部を形成してもよいが(図示省略)、第二実施形態のように補強突片22の円周方向両側にそれぞれリブ部26を形成する方が補強突片22の曲げ剛性に優れる。
また、第二実施形態に係る保持器は、補強突片22が補強環21の基板部23の厚さに比して薄く形成されていることにより、リブ部26の形成で剛性を高めた補強突片22の薄肉化を図り、補強突片22の質量を抑えて補強突片22に作用する遠心力を抑えることができる。
また、第二実施形態に係る保持器は、リブ部26が軸方向一方側に向かう程に径方向に短くなる形状であることにより、リブ部26と補強環21の突き合い部を減らすことなく、リブ部26の質量を補強突片22の先端側で抑えて、補強突片22に作用する遠心力をより抑えることができる。
また、第二実施形態に係る保持器は、補強環21が軸方向に延びるフランジ部24を有することにより、フランジ部24によって補強環21の剛性をより高めることができる。
また、第二実施形態に係る保持器は、フランジ部24が合成樹脂9から軸方向他方側に向かって露出している露呈端部27を有するように軸方向他方側に延びており、露呈端部27を除いた補強環21の残部の全体が合成樹脂9に埋められていることにより、フランジ部24の露呈端部27とする部位を金属材20の金型への配置に活用したインサート成形を行うことができ、金属材20の殆どの部位を合成樹脂9で覆って金属材20と合成樹脂9の一体化を図ることができる。
第二実施形態では、上述のような補強突片22の内径側への配置変更、補強突片22の薄肉化、リブ部26の採用、フランジ部24の採用により、第一実施形態に比して保持器の剛性が170%近く向上させられることがCAE解析より分かった。
今回開示された各実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。したがって、本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 保持器
2 内輪
3 外輪
4 転動体
7 環状部
8 つの部
9 合成樹脂
10、20 金属材
11 ポケット
12 中実ベース
13a、13b 爪
14、21 補強環
15、22 補強突片
16、23 基板部
18、27 露呈端部
24 フランジ部
25 中実板部
26 リブ部

Claims (14)

  1. 環状部と、環状部から円周方向に均等間隔で軸方向一方側に突き出た複数のつの部とを備え、円周方向に隣り合う前記つの部同士の間の空間は、転動体を収容するポケットになっており、前記環状部及び前記複数のつの部は、合成樹脂と金属材を一体化するインサート成形によって形成されており、前記金属材は、全周に連なる補強環と、前記補強環から軸方向一方側に突き出た複数の補強突片とを一体に有し、前記補強環は、前記環状部に配置されており、前記複数の補強突片は、それぞれ前記つの部に配置されている保持器において、
    前記補強突片は、前記補強環から中実に軸方向一方側へ延びる中実板部を有し、前記中実板部は、前記つの部の円周方向一方側及び他方側に及んでおり、
    前記合成樹脂は、前記中実板部を径方向両側及び円周方向両側から覆っていることを特徴とする保持器。
  2. 前記補強環は、全周で中実に連なりかつ径方向に延びる基板部を有し、前記基板部は、全周で前記環状部の内径側及び外径側に及んでおり、
    前記基板部の全体は、前記合成樹脂に埋められている請求項1に記載の保持器。
  3. 前記補強突片は、前記補強環の内周に連続している請求項1又は2に記載の保持器。
  4. 前記補強突片は、前記補強環と非連続に設けられかつ前記補強環の軸方向一方側の側面と軸方向に突き合うように前記中実板部から折り曲げられたリブ部を有する請求項3に記載の保持器。
  5. 前記リブ部は、前記補強突片の円周方向片側又は両側にそれぞれ形成されている請求項4に記載の保持器。
  6. 前記補強突片は、前記補強環の基板部の厚さに比して薄く形成されている請求項4又は5に記載の保持器。
  7. 前記リブ部は、軸方向一方側に向かう程に径方向に短くなる形状である請求項4から6のいずれか1項に記載の保持器。
  8. 前記補強突片は、前記合成樹脂から軸方向一方側に向かって露出している露呈端部を有し、前記露呈端部を除いた前記補強突片の残部の全体は、前記合成樹脂に埋められている請求項1から7のいずれか1項に記載の保持器。
  9. 前記補強環は、軸方向に延びるフランジ部を有する請求項1から8のいずれか1項に記載の保持器。
  10. 前記フランジ部は、前記合成樹脂から軸方向他方側に向かって露出している露呈端部を有するように軸方向他方側に延びており、前記露呈端部を除いた前記補強環の残部の全体は、前記合成樹脂に埋められている請求項9に記載の保持器。
  11. 前記金属材は、冷間圧延鋼板によって形成されている請求項1から10のいずれか1項に記載の保持器。
  12. 前記金属材の板厚は、前記転動体の直径に対して4%以上6%以下である請求項11に記載の保持器。
  13. 前記合成樹脂は、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂の中の少なくとも一つの樹脂を用いたものである請求項1から12のいずれか1項に記載の保持器。
  14. 請求項1から13のいずれか1項に記載の保持器と、内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に配置された複数の前記転動体と、を備える玉軸受。
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