JP2022139060A - 全固体電池 - Google Patents

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Wen Ma
昭信 野島
Akinobu Nojima
千映子 清水
Chieko Shimizu
哲也 上野
Tetsuya Ueno
長 鈴木
Takeru Suzuki
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Abstract

【課題】正極と固体電解質層との間のイオン伝導性が高く、レート特性が向上した全固体電池を提供する。【解決手段】正極と、負極と、前記正極と前記負極との間にある固体電解質層とを備え、前記正極は、正極活物質を含有する正極活物質層を有し、前記負極は、負極活物質を含有する負極活物質層を有し、前記固体電解質層は、リチウムを含むハライド系化合物を含有し、前記正極と前記固体電解質層との間に中間層を有し、前記中間層の酸素含有量は、前記ハライド系化合物の酸素含有量及び前記正極活物質の酸素含有量のいずれよりも多く、かつ80質量%以下である、全固体電池。【選択図】図1

Description

本発明は、全固体電池に関する。
近年、エレクトロニクス技術の発達はめざましく、携帯電子機器の小型軽量化、薄型化、多機能化が図られている。それに伴って、電子機器の電源となる電池に対して、小型軽量化、薄型化、信頼性向上が強く望まれている。このため、電解質として固体電解質を用いる全固体電池が注目されている。全固体電池において、正極及び固体電解質の特性の改良は盛んに検討されている。
例えば、正極層を、第1の正極層と第2の正極層の二層構成として、第1の正極層はスピネル型正極活物質よりも層状正極活物質を多く含み、第2の正極層は層状正極活物質よりもスピネル型正極活物質を多く含む構成とすることが検討されている(特許文献1)。また、固体電解質として、リチウム、リン、硫黄、及びハロゲンを含有する物質を用いることが検討されている(特許文献2)。また、電解質粉末として、リン酸バナジウムリチウム(LVP)、リン酸リチウムアルミニウムチタン(LATP)、およびリン酸チタンリチウム(LTP)を含む混合物ことが検討されている(特許文献3)。また、正極活物質層用下地としてNbがドープされているSrTiO層を用い、その正極活物質層用下地層と正極活物質層との間に、LaAlO層を設けることが検討されている(特許文献4)。
特開2020-123538号公報 特開2020-119783号公報 特表2020-514948号公報 特開2020-38784号公報
全固体電池では、正極と固体電解質との接触が不十分で、正極と固体電解質層との間のイオン伝導性が低くなりやすい傾向があった。このため、全固体電池は、高電流密度での放電容量が低い、すなわちレート特性が劣るという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、正極と固体電解質層との間のイオン伝導性が高く、レート特性が向上した全固体電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために、鋭意検討を重ねた。その結果、ハライド系化合物を含む固体電解質と正極との間に、酸素含有量が特定の範囲内にある中間層を形成することによって全固体電池のレート特性が向上することを見出し、本発明を想到した。
すなわち、本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を提供する。
[1]正極と、負極と、前記正極と前記負極との間にある固体電解質層とを備え、
前記正極は、正極活物質を含有する正極活物質層を有し、
前記負極は、負極活物質を含有する負極活物質層を有し、
前記固体電解質層は、リチウムを含むハライド系化合物を含有し、
前記正極と前記固体電解質層との間に中間層を有し、
前記中間層の酸素含有量は、前記ハライド系化合物の酸素含有量及び前記正極活物質の酸素含有量のいずれよりも多く、かつ80質量%以下である、全固体電池。
[2]前記ハライド系化合物は、下記式(1)で表されるハライド系化合物である、上記[1]に記載の全固体電池。
2+a1-b+α・・・(1)
(式(1)中において、AはLi、K、Naからなる群から選択される一つの元素であり、Eは、Zr、Hf、Ti、Snからなる群から選択される少なくとも1つの元素であり、Dは、Mg、Ca、Sr、Cs、Ba、Y、Al、Sc、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Cu、Ag、Au、Pb、Bi、In、Sn、Sb、Nb、Ta、Wからなる群から選択される少なくとも1つの元素であり、XはF、Cl、Br、Iからなる群から選択される少なくとも1つのハロゲン元素であり、aは、Gが価数6価の元素である場合-2bであり、Gが価数5価の元素である場合-bであり、Gが4価の元素である場合またはGを含まない場合0であり、Gが3価の元素である場合bであり、Gが2価の元素である場合2bであり、Gが1価の元素である場合3bであり、0≦b≦0.5、-0.3≦α≦0.3、5.0<d<6.0である。)
[3]前記ハライド系化合物は、下記式(2)で表されるハライド系化合物である、上記[1]に記載の全固体電池。
・・・(2)
(式(2)中において、QはLiとCsから選択される少なくとも1種の元素であり、RはAl、Sc、Y、Zr、Hf、ランタノイドからなる群から選択される少なくとも1つ元素であり、TはOH、BO、BO、BO、B、B、CO、NO、AlO、SiO、SiO、Si、Si、Si11、Si18、PO、PO、P、P10、SO、SO、SO、S、S、S、S、S、S、BF、PF、BOBからなる群から選択される少なくとも1つの基であり、XはF、Cl、Br、Iからなる群から選択される少なくとも1つのハロゲン元素であり、0.5≦e<6、0<g<2、0.1<j≦6、0<m≦6.1である。)
[4]前記中間層の酸素含有量は、45質量%以上75質量%以下の範囲内にある、上記[1]~[3]のいずれかに記載の全固体電池。
[5]前記中間層の厚みは、10nm以上10μm以下の範囲内にある、上記[1]~[4]のいずれかに記載の全固体電池。
[6]前記正極活物質は、金属酸化物を含む、上記[1]~[5]のいずれかに記載の全固体電池。
[7]前記中間層が、Li、C、Cl、Al、S、Bからなる群より選択される少なくとも1種の元素を含む、上記[1]~[6]のいずれかに記載の全固体電池。
本発明によれば、正極と固体電解質層との間のイオン伝導性が高く、レート特性が向上した全固体電池を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る全固体電池の断面模式図である。
以下、本発明の一実施形態に係る全固体電池について、詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る全固体電池の断面模式図である。
図1に示す全固体電池10は、正極1と負極2と固体電解質層3とを備える。固体電解質層3は、正極1と負極2とに挟まれている。
全固体電池10は、正極1と固体電解質層3との間に中間層4を有する。正極1および負極2には、外部端子(不図示)が接続されており、外部と電気的に接続されている。
全固体電池10は、正極1と負極2の間での固体電解質層3を介したイオンおよび外部回路を介した電子の授受により、充電または放電する。全固体電池10は、正極1と負極2と固体電解質層3が積層された積層体であってもよいし、積層体を巻回した巻回体であってもよい。全固体電池は、例えば、ラミネート電池、角型電池、円筒型電池、コイン型電池、ボタン型電池とすることができる。
(正極)
図1に示すように、正極1は、板状(箔状)の正極集電体1A上に、正極活物質層1Bが設けられたものである。正極1は、正極活物質層1Bが固体電解質層3に隣接するように配置されている。
(正極集電体)
正極集電体1Aは、充電時の酸化に耐え、腐食しにくい電子伝導性の材料であれば良い。正極集電体1Aとしては、例えば、アルミニウム、ステンレス、ニッケル、チタンなどの金属、または、伝導性樹脂を用いることができる。正極集電体1Aは、粉体、箔、パンチング、エクスパンドの各形態であっても良い。
(正極活物質層)
正極活物質層1Bは、正極活物質を含み、必要に応じて、固体電解質、バインダーおよび導電助剤を含む。
(正極活物質)
正極活物質は、リチウムイオンの吸蔵・放出、挿入・脱離(インターカレーション・デインターカレーション)を可逆的に進行させることが可能なものであればよく、特に限定されない。正極活物質としては、公知のリチウムイオン二次電池に用いられている正極活物質を使用できる。正極活物質としては、例えば、リチウム含有金属酸化物、リチウム含有金属リン酸化物などが挙げられる。
リチウム含有金属酸化物としては、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、リチウムマンガンスピネル(LiMn)、及び、一般式:LiNiCoMn(x+y+z=1)で表される複合金属酸化物、リチウムバナジウム化合物(LiVOPO、Li(PO)、オリビン型LiMPO(ただし、Mは、Co、Ni、Mn、Feから選択される少なくとも1種を示す)、チタン酸リチウム(LiTi12)などが挙げられる。
また、リチウムを含有していない正極活物質も使用できる。このような正極活物質としては、リチウム非含有金属酸化物(MnO、Vなど)、リチウム非含有金属硫化物(MoSなど)、リチウム非含有フッ化物(FeF、VFなど)などが挙げられる。
これらのリチウムを含有していない正極活物質を用いる場合、あらかじめ負極にリチウムイオンをドープしておく、またはリチウムイオンを含有する負極を用いればよい。
(固体電解質)
固体電解質は、後述の固体電解質層3に含まれている固体電解質と同じものを用いることができる。正極活物質層1B中の固体電解質と固体電解質層3中の固体電解質とを同じとすることによって、正極活物質層1Bと固体電解質層3との間のイオン伝導性が向上する。
正極活物質層1Bにおける固体電解質の含有率は、特に限定されないが、正極活物質、固体電解質、導電助剤及びバインダーの体積の総和を基準にして、1体積%~50体積%であることが好ましく、5体積%~50体積%であることがより好ましい。
(バインダー)
バインダーは、正極活物質層1Bを構成する正極活物質と固体電解質と導電助剤とを相互に結合する。また、バインダーは、正極活物質層1Bと正極集電体1Aとを接着する。バインダーに要求される特性としては、耐酸化性があること、接着性が良いことが挙げられる。
正極活物質層1Bに用いられるバインダーとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)またはそのコポリマー、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアミド(PA)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアクリル酸(PA)及びその共重合体、ポリアクリル酸(PA)及びその共重合体の金属イオン架橋体、無水マレイン酸をグラフト化したポリプロピレン(PP)、無水マレイン酸をグラフト化したポリエチレン(PE)、または、これらの混合物などが挙げられる。これらの中でも、バインダーとしては、特にPVDFを用いることが好ましい。
正極活物質層1Bにおけるバインダーの含有率は、特に限定されないが、正極活物質、固体電解質、導電助剤及びバインダーの体積の総和を基準にして、1体積%~15体積%であることが好ましく、3体積%~5体積%であることがより好ましい。バインダーの含有率が少な過ぎると、十分な接着強度を有する正極1を形成できなくなる傾向がある。また、一般的なバインダーは、電気化学的に不活性であり、放電容量に寄与しない。このため、バインダーの含有率が多過ぎると、十分な体積エネルギー密度または質量エネルギー密度を得ることが困難となる傾向がある。
(導電助剤)
導電助剤は、正極活物質層1Bの電子伝導性を良好にするものであれば特に限定されず、公知の導電助剤を使用できる。例えば、カーボンブラック、グラファイト(黒鉛)、カーボンナノチューブ、グラフェンなどの炭素材料、アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス、鉄、アモルファス金属などの金属、ITOなどの伝導性酸化物、またはこれらの混合物が挙げられる。前記導電助剤は、粉体、繊維の各形態であっても良い。
正極活物質層1Bにおける導電助剤の含有率は、特に限定されない。正極活物質層1Bが、導電助剤を含有する場合、正極活物質、固体電解質、導電助剤及びバインダーの体積の総和を基準にして、0.5体積%~20体積%であることが好ましく、1体積%~10体積%であることがより好ましい。
(負極)
図1に示すように、負極2は、負極集電体2A上に、負極活物質層2Bが設けられたものである。負極2は、負極活物質層2Bが固体電解質層3に隣接するように配置されている。
(負極集電体)
負極集電体2Aは、電子伝導性であれば良い。負極集電体2Aとしては、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレス、鉄などの金属、または、伝導性樹脂を用いることができる。負極集電体2Aは、粉体、箔、パンチング、エクスパンドの各形態であっても良い。
(負極活物質層)
負極活物質層2Bは、負極活物質を含み、必要に応じて、固体電解質、バインダーおよび導電助剤を含む。
(負極活物質)
負極活物質は、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの挿入及び脱離を可逆的に進行させることができればよく、特に限定されない。負極活物質としては、公知のリチウムイオン二次電池に用いられている負極活物質を使用できる。
負極活物質としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ、メソカーボンファイバー(MCF)、コークス類、ガラス状炭素、有機化合物焼成体などの炭素材料、Si、SiO、Sn、インジウム、アルミニウムなどのリチウムと化合できる金属、これらの合金、これら金属と炭素材料との複合材料、チタン酸リチウム(LiTi12)、SnOなどの酸化物、金属リチウムなどが挙げられる。
(固体電解質)
固体電解質は、後述の固体電解質層3に含まれている固体電解質と同じものを用いることができる。負極活物質層2B中の固体電解質と固体電解質層3中の固体電解質とを同じとすることによって、負極活物質層2Bと固体電解質層3との間のイオン伝導性が向上する。
負極活物質層2Bにおける固体電解質の含有率は、特に限定されないが、負極活物質、固体電解質、導電助剤及びバインダーの体積の総和を基準にして、1体積%~50体積%であることが好ましく、5体積%~50体積%であることがより好ましい。
(バインダー)
バインダーは、負極活物質層2Bを構成する負極活物質と固体電解質と導電助剤とを相互に結合する。また、バインダーは、負極活物質層2Bと負極集電体2Aとを接着する。バインダーに要求される特性としては、耐還元性があること、接着性が良いことが挙げられる。
負極活物質層2Bに用いられるバインダーとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)またはそのコポリマー、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアミド(PA)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリアクリル酸(PA)及びその共重合体、ポリアクリル酸(PA)及びその共重合体の金属イオン架橋体、無水マレイン酸をグラフト化したポリプロピレン(PP)、無水マレイン酸をグラフト化したポリエチレン(PE)、またはこれらの混合物などが挙げられる。これらの中でもバインダーとしては、SBR、CMC、PVDFから選ばれる1種または2種以上を用いることが好ましい。
負極活物質層2Bにおけるバインダーの含有率は、特に限定されないが、負極活物質、導電助剤及びバインダーの体積の総和を基準にして、1体積%~15体積%であることが好ましく、1.5体積%~10体積%であることがより好ましい。バインダーの含有率が少な過ぎると、十分な接着強度を有する負極2を形成できなくなる傾向がある。また、一般的なバインダーは、電気化学的に不活性であり、放電容量に寄与しない。このため、バインダーの含有率が多過ぎると、十分な体積エネルギー密度または質量エネルギー密度を得ることが困難となる傾向がある。
(導電助剤)
負極活物質層2Bに含まれてもよい導電助剤としては、炭素材料、金属、伝導性酸化物、またはこれらの混合物を用いることができる。炭素材料、金属、伝導性酸化物の例は、上述の正極活物質層1Bに含まれてもよい導電助剤の場合と同じである。
負極活物質層2Bにおける導電助剤の含有率は、特に限定されない。負極活物質層2Bが、導電助剤を含有する場合、負極活物質、固体電解質、導電助剤及びバインダーの体積の総和を基準にして、0.5体積%~20体積%であることが好ましく、1体積%~10体積%であることがより好ましい。
(固体電解質層)
固体電解質層3は、リチウムを含むハライド系化合物を含有する。固体電解質層3は、バインダーを含んでいてもよい。固体電解質層3のハライド系化合物の含有量は、80質量%以上であることが好ましい。固体電解質層3は、ハライド系化合物単体であってもよい。
ハライド系化合物としては、例えば、下記式(1)で表されるハライド系化合物を用いることができる。
2+a1-b+α・・・(1)
(式(1)中において、AはLi、K、Naからなる群から選択される一つの元素であり、Eは、Zr、Hf、Ti、Snからなる群から選択される少なくとも1つの元素であり、Gは、Mg、Ca、Sr、Cs、Ba、Y、Al、Sc、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Cu、Ag、Au、Pb、Bi、In、Sn、Sb、Nb、Ta、Wからなる群から選択される少なくとも1つの元素であり、XはF、Cl、Br、Iからなる群から選択される少なくとも1つのハロゲン元素であり、aは、Gが価数6価の元素である場合-2bであり、Gが価数5価の元素である場合-bであり、Gが4価の元素である場合またはGを含まない場合0であり、Gが3価の元素である場合bであり、Gが2価の元素である場合2bであり、Gが1価の元素である場合3bであり、0≦b≦0.5、-0.3≦α≦0.3、5.0<d<6.0である。)
式(1)で表されるハライド系化合物において、AはLi、K、Naからなる群から選択される一つの元素である。Aは、Liであることが好ましい。
式(1)で表されるハライド系化合物において、aはGが価数6価の元素である場合-2bであり、Gが価数5価の元素である場合-bであり、Gが4価の元素である場合またはGを含まない場合0であり、Gが3価の元素である場合bであり、Gが2価の元素である場合2bであり、Gが1価の元素である場合3bである。式(1)で表されるハライド系化合物においては、aがGの価数によって決定される上記の数値であるので、Aの含有量が適正となり、イオン伝導度の高い固体電解質となる。
式(1)で表されるハライド系化合物において、Eは、Zr、Hf、Ti、Snからなる群から選択される少なくとも1つの元素である。Eは、イオン伝導度の高い固体電解質となるため、Zrおよび/またはHfを含むことが好ましく、特にZrであることが好ましい。
式(1)で表されるハライド系化合物において、Gは、Mg、Ca、Sr、Cs、Ba、Y、Al、Sc、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Cu、Ag、Au、Pb、Bi、In、Sn、Sb、Nb、Ta、Wからなる群から選択される少なくとも1つの元素である。
式(1)で表されるハライド系化合物において、Gは上記のうち、Cs、Ag、Auから選ばれる1価の元素であってもよい。
式(1)で表されるハライド系化合物において、Gは上記のうち、Mg、Ca、Ba、Cu、Sn、Pb、Srから選ばれる2価の元素であってもよい。
式(1)で表されるハライド系化合物において、Gは上記のうち、Y、Al、Sc、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Bi、In、Sbから選ばれる3価であってもよい。Gが3価である場合、Gはイオン伝導度の高い固体電解質となるため、Yであることが好ましい。
式(1)で表されるハライド系化合物において、Gは上記のうち、4価の元素であるSnであってもよい。
式(1)で表されるハライド系化合物において、Gは上記のうち、Nb、Taから選ばれる5価の元素であってもよい。
式(1)で表されるハライド系化合物において、Gは、上記のうち、6価の元素であるWであってもよい。Gが6価である場合、イオン伝導度の高い固体電解質となるため、Wであることが好ましい。
式(1)で表されるハライド系化合物において、0≦b≦0.5であり、Gは含まれていなくてもよいが、イオン伝導度の高い固体電解質となるため、Gが含まれていることが好ましく、0.02≦bであることがより好ましい。式(1)で表されるハライド系化合物にGが含まれている場合、bはGの含有量が多すぎることがなく、イオン伝導度の高い固体電解質となるため、b≦0.5とする。式(1)で表されるハライド系化合物において、b≦0.3であることが好ましく、b≦0.2であることがより好ましい。
式(1)で表されるハライド系化合物において、XはF、Cl、Br、Iからなる群から選択される少なくとも1つ以上である。Xとしては、イオン伝導度の高い固体電解質となるため、Cl、Br、Iからなる群から選択される少なくとも1種以上であることが好ましい。XがFを含む場合、Xはイオン伝導度の高い固体電解質となるため、Fと、Cl、Br、Iからなる群から選択される1つ以上とを含むことが好ましい。
式(1)で表されるハライド系化合物において、XがFであると、イオン伝導度が十分に高く、かつ耐酸化性に優れる固体電解質となるため、好ましい。
式(1)で表されるハライド系化合物において、XがClであると、イオン伝導度が高く、かつ耐酸化性および耐還元性のバランスが良い固体電解質となるため、好ましい。
式(1)で表されるハライド系化合物において、XがBrであると、イオン伝導度が十分に高く、かつ耐酸化性および耐還元性のバランスが良い固体電解質となるため、好ましい。
式(1)で表されるハライド系化合物において、XがIであると、イオン伝導度の高い固体電解質となるため、好ましい。
式(1)で表されるハライド系化合物において、Xは必須元素であり、5.0<d<6.0であり、5.3≦d≦5.95であることが好ましく、5.4≦d≦5.9であることがより好ましい。式(1)で表されるハライド系化合物は、d<6.0であるので、以下に示す理由により、イオン伝導度の高い固体電解質になると推定される。
d<6.0であるハライド系化合物では、Eの一部が価数+3のカチオンになっているものと推定される。より詳細には、Eは、Zr、Hf、Ti、Snからなる群から選択される少なくとも1つの元素であり、Eの価数は通常+4である。しかし、式(1)で表されるハライド系化合物では、Eの殆どが価数+4のカチオンであるものの、一部が価数+3のカチオンであると考えられ、価数+4のカチオンと価数+3のカチオンとが共存した状態になっていると推定される。そして、価数+4のカチオンであるべきEの一部が価数+3のカチオンとなっていることによって、Eのプラス電荷が少なくなっている。その結果、少なくなったEのプラス電荷に相当するXが無くなり、d<6.0となっている。このことにより、式(1)で表されるハライド系化合物では、無くなったXの位置が原子の無い空孔となり、Aのカチオン(Li、K、Na)が動きやすく、イオン伝導度の高いものになると推定される。
5.0<dであると、少なくとも一部のEは価数+4となっている。その結果、式(1)で表されるハライド系化合物は、Eの全てが価数+4のカチオンである場合の構造が保たれている。よって、価数+3と価数+4のEが共存しており、無くなったXの位置が原子の無い空孔となり、Aのカチオン(Li、K、Na)が動きやすく、イオン伝導度の高いものになると推定される。
式(1)で表されるハライド系化合物においては、Aに対するEの割合が適正な範囲内となることによってイオン伝導度の高い固体電解質となるため、-0.3≦α≦0.3であり、-0.2≦α≦0.2であることが好ましく、-0.1≦α≦0.1であることがより好ましい。
また、ハライド系化合物としては、例えば、下記式(2)で表されるハライド系化合物を用いることができる。
・・・(2)
(式(2)中において、QはLiとCsから選択される少なくとも1種の元素であり、RはAl、Sc、Y、Zr、Hf、ランタノイドからなる群から選択される少なくとも1つ元素であり、TはOH、BO、BO、BO、B、B、CO、NO、AlO、SiO、SiO、Si、Si、Si11、Si18、PO、PO、P、P10、SO、SO、SO、S、S、S、S、S、S、BF、PF、BOBからなる群から選択される少なくとも1つの基であり、XはF、Cl、Br、Iからなる群から選択される少なくとも1つのハロゲン元素であり、0.5≦e<6、0<g<2、0.1<j≦6、0<m≦6.1である。)
式(2)で表されるハライド系化合物において、QはLiとCsから選択される少なくとも1種の元素である。Aは還元側の電位窓が広いものとなるため、Liのみを含む、またはLiとCsの両方を含むことが好ましい。AがLiおよびCsを含む場合、LiとCsとの割合は、還元側の電位窓がより一層広いものとなるため、モル比(Li:Cs)で1.00:0.03~1.00:0.20であることが好ましく、1.00:0.04~1.00:0.10であることがより好ましい。
式(2)で表されるハライド系化合物において、RがAl、Sc、Y、ランタノイドである場合、eは2.0≦e≦4.0が好ましく、2.5≦e≦3.5がより好ましい。RがZrまたはHfである場合、eは1.0≦e≦3.0が好ましく、1.5≦e≦2.5がより好ましい。式(2)で表されるハライド系化合物においては、eが0.5≦e<6であるので、化合物中に含まれるLiの含有量が適正となり、イオン伝導度の高い固体電解質となる。
式(2)で表されるハライド系化合物において、Rは、必須の元素であり、式(2)で表されるハライド系化合物の骨格を形成する元素である。Eは、Al、Sc、Y、Zr、Hf、ランタノイド(La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu)からなる群から選択される少なくとも1種の元素である。Rを含むことにより、電位窓が広く、高いイオン伝導度を有する固体電解質となる。Rとしては、よりイオン伝導度の高い固体電解質となるため、Al、Sc、Y、Zr、Hf、Laを含むことが好ましく、特にZr、Yを含むことが好ましい。
式(2)で表されるハライド系化合物において、gは0<g<2である。gは、Rを含むことによる効果がより効果的に得られるため、0.6≦gであることが好ましい。また、Rは、式(2)で表されるハライド系化合物の骨格を形成する元素であり、比較的密度の大きい元素である。gが、g≦1であると、密度の小さい固体電解質密度となるため、好ましい。
式(2)で表されるハライド系化合物において、Tは、必須である。Tは、OH、BO、BO、BO、B、B、CO、NO、AlO、SiO、SiO、Si、Si、Si11、Si18、PO、PO、P、P10、SO、SO、SO、S、S、S、S、S、S、BF、PF、BOBからなる群から選択される少なくとも1種の基である。
式(2)で表されるハライド系化合物がTを含むことにより、還元側の電位窓が広いものとなる。Tとしては、Rとの間の共有結合性が強いことにより、Rイオンが還元されにくい化合物となるため、SO、BO、CO、BF、PFからなる群から選択される少なくとも1種の基であることが好ましく、特にSOであることが好ましい。詳細な理由は不明だが、RとTとの間の共有結合性が強いと、RとXとの間のイオン結合も強くなる。このため、化合物中のRイオンが還元されにくく、還元側の電位窓が広い化合物になるものと推定される。
式(2)で表されるハライド系化合物において、jは0.1<j≦6である。cは、Gを含むことによる還元側の電位窓が広くなる効果がより顕著となるため、0.5≦jであることが好ましい。jは、Tの含有量が多くなりすぎることに起因する固体電解質のイオン伝導度の低下が生じないように、c≦3であることが好ましい。
式(2)で表されるハライド系化合物において、Xは、F、Cl、Br、Iからなる群から選択される少なくとも1つのハロゲン元素である。Xは価数当たりのイオン半径が大きい。このため、式(2)で表されるハライド系化合物がXを含むことにより、リチウムイオンが流れやすくなり、イオン伝導度が高くなるという効果が得られる。Xとしては、イオン伝導度の高い固体電解質となるため、Clを含むことが好ましい。
式(2)で表されるハライド系化合物においては、mは、0<m≦6.1である。式(2)で表されるハライド系化合物において、mは1≦mであることが好ましい。mが1≦mであると、固体電解質を加圧成形してペレット状に成形する場合に、十分な強度を有するペレットが得られるため、好ましい。また、mが1≦mであると、Xを含むことによるイオン伝導度が高くなる効果が十分に得られる。また、mは、Xの含有量が多すぎることによってGが不足して、固体電解質の電位窓が狭くならないように、m≦5であることが好ましい。
式(2)で表されるハライド系化合物においては、電位窓が広く、イオン伝導度の高い固体電解質となるため、QがLiであり、RがZrまたはYであり、GがSO、BO、COまたはBFであり、XがClである化合物が好ましい。具体的には、式(2)で表されるハライド系化合物は、イオン伝導度と電位窓のバランスが良好な固体電解質となるため、LiZrSOCl、LiZrCOCl、LiZrBOCl、LiZrBFCl、LiYSOCl、LiYCOCl、LiYBOCl、LiYBFClから選ばれるいずれかであることが好ましい。
ハライド系化合物は、例えば、所定のモル比で所定の元素を含む原料粉末を混合し、反応させる方法により製造できる。より具体的には、ハライド系化合物は、例えば、メカノケミカル法により製造できる。メカノケミカル反応を起こすために、原料粉末の混合装置としては、例えば、遊星型ボールミル装置を用いることができる。遊星型ボールミル装置は、密閉容器にメディア(粉砕又はメカノケミカル反応を促進するためのボール)と原料粉末を投入し、自転および公転を行い、原料粉末に運動エネルギーを加えて、粉砕又はメカノケミカル反応を起こす装置である。遊星型ボールミル装置の密閉容器およびボールは、例えばジルコニア製のものを使用することができる。
ハライド系化合物の粉末は、例えば、所定のモル比で所定の元素を含む原材料を混合し、反応させる方法により製造できる。より具体的には、メカノケミカル法により製造できる。メカノケミカル反応を起こすために、例えば、遊星型ボールミル装置を用いる。遊星型ボールミル装置は、密閉容器にメディア(粉砕またはメカノケミカル反応を促進するためのボール)と材料を投入し、自転および公転を行い、材料に運動エネルギーを加えて、粉砕またはメカノケミカル反応を起こす装置である。一般的に、遊星型ボールミル装置は、冷却装置または加熱機構を付属していない。しかし、運動エネルギーが熱エネルギーに変換されて、密閉容器(ひいては密閉容器内の材料)が加熱される場合がある。そのため、材料が加熱されないように、冷却装置が付属している遊星型ボールミル装置もある。また、メカノケミカル反応を促進できるように、密閉容器(ひいては密閉容器内の材料)を加熱する加熱機構を有する遊星型ボールミル装置もある。
遊星型ボールミル装置では、材料の反応する場所が密閉容器内であるので、投入した材料は基本的に逃げる場所がない(反応により気体が発生する場合は、その気体が密閉容器外に逃げる可能性はある)。また、遊星型ボールミル装置を用いて材料を反応させる場合、反応中の材料が高温になりにくいので、相分離が起こりにくい(加熱する場合はその限りではない)。これに対して、例えば、焼成プロセスにより材料を反応させる場合、高温で化学反応させた後、常温に戻るときに相分離が発生し、狙った化合物が得られない場合がある。
遊星型ボールミル装置では、密閉容器として、例えばジルコニア製のものを使用する。この密閉容器に、所定の割合で所定の原材料を含む原料と、ジルコニア製のボールとを投入する。原材料が水分で加水分解するおそれがある場合、例えばアルゴンガスを循環している露点-99℃、酸素濃度1ppmのグローブボックス内で原料を取り扱う。原材料は、粉末であってもよいし、液体であっても良い。例えば、塩化チタン(TiCl)および塩化すず(SnCl)は、常温で液体である。原材料を密閉容器に投入した後は、ジルコニア製の蓋をネジで閉めて密閉する。その後、所定の自転速度および公転速度で所定時間運転する。この方法により、メカノケミカル反応が発生し、所定の組成を有する化合物からなる粉体状のハライド系化合物が得られる。
(中間層)
中間層4は、正極1の正極活物質層1Bと固体電解質層3との間に位置する。中間層4は、主に、固体電解質層3の正極活物質層1B側の表面に形成されていてもよい。中間層4は、酸素含有量が、固体電解質層3に含まれるハライド系化合物の酸素含有量及び正極活物質層1Bに含まれる正極活物質の含有量のいずれよりも多く、かつ80質量%以下とされている。中間層4の酸素含有量が上記の範囲内にあることによって、中間層4内をLiイオンが移動しやすくなる。このため、中間層4を介して、正極活物質層1Bと固体電解質層3との間のLiイオンの移動が速やかになり、全固体電池10のレート特性が向上する。中間層4の酸素含有量は、45質量%以上75質量%以下の範囲内にあってもよい。
中間層4の厚みは、10nm以上10μm以下の範囲内にあってもよい。中間層4の厚みが上記の範囲内にあることによって、中間層4を介した正極活物質層1Bと固体電解質層3との間のLiイオンの移動がより速やかになる。
また、中間層4は、Li、C、Cl、Al、S、Bからなる群より選択される少なくとも1種の元素を含んでもよい。これらの元素は酸素と結合しやすいので、中間層4がこれらの元素を含むことによって、中間層4が化学的に安定する。
(外装体)
本実施形態の全固体電池では、正極1と中間層4と固体電解質層3と負極2とからなる電池要素は、外装体に収容され、密封されている。外装体は、外部から内部への水分などの侵入を抑止できるものであればよく、特に限定されない。
例えば、外装体として、金属箔の両面を高分子フィルムでコーティングしてなる金属ラミネートフィルムを、袋状に形成したものを用いることができる。このような外装体は、開口部をヒートシールすることにより密閉される。
金属ラミネートフィルムを形成している金属箔としては、例えばアルミニウム箔、ステンレス箔などを用いることができる。外装体の外側に配置される高分子フィルムとしては、融点の高い高分子を用いることが好ましく、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミドなどを用いることが好ましい。外装体の内側に配置される高分子フィルムとしては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などを用いることが好ましい。
(外部端子)
電池要素の正極1には、正極端子が電気的に接続されている。また、負極2には、負極端子が電気的に接続されている。本実施形態では、正極集電体1Aに正極端子が電気的に接続されている。また、負極集電体2Aに負極端子が電気的に接続されている。正極集電体1Aまたは負極集電体2Aと、外部端子(正極端子および負極端子)との接続部分は、外装体の内部に配置されている。
外部端子としては、例えば、アルミニウム、ニッケルなどの導電材料で形成されたものを用いることができる。
外装体と外部端子との間には、無水マレイン酸をグラフト化したPE(以降、「酸変性PE」という場合がある。)、または無水マレイン酸をグラフト化したPP(以降、「酸変性PP」という場合がある。)からなるフィルムが配置されていることが好ましい。酸変性PEまたは酸変性PPからなるフィルムの配置されている部分が、ヒートシールされていることにより、外装体と外部端子との密着性が良好な全固体電池となる。
[全固体電池の製造方法]
次に、本実施形態に係る全固体電池の製造方法について説明する。
本実施形態の全固体電池10は、正極1と固体電解質層3と負極2とがこの順で積層された積層体を有するセルを作製するセル作製工程と、次いで、このセルの正極1と固体電解質層3との間に中間層4を形成する中間層形成工程と、を有する方法によって製造することができる。
セル作製工程においては、まず、固体電解質層3となる上述した固体電解質(ハライド系化合物)を準備する。本実施形態では、固体電解質層3の材料として、粉末の状態の固体電解質を用いる。固体電解質層3は、粉末形成法を用いて作製できる。
また、例えば、正極集電体1A上に、正極活物質を含むペーストを塗布し、乾燥させて正極活物質層1Bを形成することにより、正極1を製造する。また、例えば、負極集電体2A上に、負極活物質を含むペーストを塗布し、乾燥させて負極活物質層2Bを形成することにより、負極2を製造する。
次いで、例えば、正極1の上に、穴部を有するガイドを設置し、ガイド内に固体電解質を充填する。その後、固体電解質の表面をならし、固体電解質の上に負極2を重ねる。このことにより、正極1と負極2との間に固体電解質が挟まれる。その後、正極1および負極2に圧力を加えることで、固体電解質を加圧成形する。加圧成形されることにより、正極1と固体電解質層3と負極2が、この順に積層された積層体が得られる。
また、正極1と固体電解質層3と負極2とがこの順で積層された積層体は、次のようにして作製してもよい。まず、全固体電池10の固体電解質層3となる固体電解質材を準備する。次いで、この固体電解質材の一方の表面に正極活物質層1Bを形成し、他方の表面に負極活物質層2Bを形成する。そして、正極活物質層1Bに表面に正極集電体1Aを、負極活物質層2Bの表面に負極集電体2Aを密着させる。固体電解質材は、固体電解質(ハライド系化合物)から形成された膜あるいはペレットであり、互いに対向する一対の表面を有するものである。固体電解質素材の作製方法としては、プレス法、圧延法、塗布法を用いることができる。
プレス法は、固体電解質を、筒状のホルダー(ダイ)と、この筒状のホルダーに挿入可能な上パンチおよび下パンチとを有するペレット作製治具を用いて加圧することによって、ペレット状の固体電解質素材を作製する方法である。具体的には、筒状のホルダーに下パンチを挿入し、下パンチの上に固体電解質を投入した後、固体電解質の上に上パンチを挿入する。そして、ペレット作製治具をプレス機に載置し、下パンチと上パンチとを加圧することによって、ペレット状の固体電解質素材を作製することができる。
圧延法は、固体電解質とバインダーとを含む固体電解質組成物を、加圧ローラを用いて圧延することによって膜状の固体電解質素材を作製する方法である。具体的には、固体電解質の粉末とバインダーとを乾式で混合して、固体電解質組成物を得る。次いで、固体電解質組成物を、加圧ローラを用いて圧延することによって、膜状の固体電解質素材を作製することができる。バインダーとしては、例えば、フッ素樹脂(PTFE)を用いることができる。
塗布法は、固体電解質とバインダーと溶媒とを含む固体電解質塗布液を、基板に塗布して乾燥することによって膜状の固体電解質素材を作製する方法である。具体的には、固体電解質とバインダーと溶媒とを混合して、固体電解質塗布液を得る。次いで、固体電解質塗布液を、バーコータなどの塗布装置を用いて塗布した後、乾燥することによって膜状の固体電解質素材を作製することができる。バインダーとしては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)を用いることができる。
固体電解質材の一方の表面に正極活物質層1Bを形成し、他方の表面に負極活物質層2Bを形成する方法としては、プレス法、塗布法を用いることができる。
プレス法は、固体電解質材の一方の表面に配置した正極合剤と、他方の表面に配置した負極合剤とを、を用いて加圧することによって、ペレット状の正極活物質層1Bと負極活物質層2Bを形成する方法である。ペレット作製治具は、筒状のホルダー(ダイ)と、この筒状のホルダーに挿入可能な上パンチおよび下パンチとを有する。筒状のホルダーに固体電解質材を挿入する。次いで、固体電解質材の一方の表面に負極合剤を投入した後、負極合剤の上に下パンチを挿入する。次いで、固体電解質材の向きを反転させて、固体電解質材の他方の表面に正極合剤を投入した後、正極合剤の上に上パンチを挿入する。そして、ペレット作製治具をプレス機に載置し、下パンチと上パンチとを加圧することによって、ペレット状の正極活物質層1Bと負極活物質層2Bを作製することができる。
塗布法は、固体電解質材の一方の表面に負極合剤塗布液を塗布して乾燥することによって膜状の負極活物質層2Bを形成し、固体電解質材の他方の表面に正極合剤塗布液を塗布して乾燥することによって膜状の正極活物質層1Bを形成する方法である。具体的には、負極合剤と溶媒とを混合して負極合剤塗布液を、正極合剤と溶媒とを混合して正極合剤塗布液をそれぞれ得る。次いで、負極合剤塗布液を、バーコータなどの塗布装置を用いて固体電解質材の一方の表面に塗布した後、乾燥することによって膜状の負極活物質層2Bを形成する。次いで、固体電解質材の向きを反転させて、固体電解質材の他方の表面に正極合剤塗布液を同様に塗布した後、乾燥することによって膜状の正極活物質層1Bを形成する。
次に、上記のようにして得られた正極1と固体電解質層3と負極2とがこの順で積層された積層体を外装体に収容してセルとする。例えば、積層体の正極1の正極集電体1Aおよび負極2の負極集電体2Aに、それぞれ公知の方法により外部端子を溶接し、正極集電体1Aまたは負極集電体2Aと外部端子とを電気的に接続する。その後、外部端子と接続された積層体を外装体に収容し、外装体の開口部をヒートシールして密封することによりセルとする。
上記のセル作製工程においては、後工程の中間層形成工程において、所定の中間層が形成できるように、セルの内部に酸素を導入してもよい。例えば、積層体を外装体に収容して密封するまでの作業を、露点-40~-70℃度の大気雰囲気あるいはアルゴン雰囲気のグローブボックス内で行ってもよい。また、この作業の時間は、雰囲気ガスによっても異なるが、10分以上2時間以下の範囲内としてもよい。
中間層形成工程では、セル作製工程で得られたセルを充放電する。これによって、固体電解質層3中のハライド系化合物の一部の元素が、酸素セル内の酸素や正極活物質の酸素と反応して中間層4が生成する。充放電の条件は、セル内の酸素濃度、固体電解質層3中のハライド系化合物の種類、せいきょう正極活物質の種類などを考慮して決定してもよい。
以上のような構成とされた本実施形態の全固体電池10は、正極1の正極活物質層1Bと固体電解質層3との間に中間層4を有し、中間層4の酸素含有量は、固体電解質層3のハライド系化合物の酸素含有量及び正極活物質層1Bの正極活物質の酸素含有量のいずれよりも多く、かつ80質量%以下であるので、レート特性が向上する。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。
[実施例1]
(1)固体電解質の作製
塩化リチウム(LiCl)と、フッ化リチウム(LiF)と、塩化アルミニウム(AlCl)と、塩化ジルコニウム(ZrCl)とをそれぞれ、モル比で1.6:0.5:0.1:0.9(=LiCl:LiF:AlCl:ZrCl)の割合で混合して原料粉末混合物を得た。原料粉末混合物を、遊星型ボールミル装置を用いて、自転回転数500rpm、公転回転数500rpmとし、自転の回転方向と公転の回転方向とを逆方向として、24時間混合して反応させて、固体電解質(Li2.1Al0.1Zr0.9Cl5.50.5)を生成させた。なお、遊星型ボールミル用の密閉容器およびボールは、ジルコニア製のものを用いた。
(2)正極合剤の作製
正極活物質として、アルミナでコートされたコバルト酸リチウム(AlコートLCO)を用いた。このAlコートLCOと、上記(1)固体電解質の作製で得た固体電解質と、カーボンブラック(CB)とを、体積比で4:5:1(=AlコートLCO:固体電解質:CB)となるように秤量し、めのう製の乳棒と乳鉢を用いて15分間混合して正極合剤を得た。
(3)全固体電池の作製
上記(1)固体電解質の作製で得た固体電解質(Li2.1Al0.1Zr0.9Cl5.50.5)を、ペレット作製治具を用いて、次のようにして直径10mmの固体電解質ペレットを作製した。ペレット作製治具は、直径10mmの樹脂ホルダーと、直径9.99mmの上パンチおよび下パンチとを有する。上下パンチの材質はダイス鋼(SKD材)である。
ペレット作製治具の樹脂ホルダーに下パンチを挿入し、下パンチの上に固体電解質を50mg投入した。次いで、固体電解質の上に上パンチを挿入した。このペレット作製治具をプレス機に載置し、成型圧力2.4トンで加圧して、固体電解質ペレットを作製した。
ペレット作製治具をプレス機から取り出し、ペレット作製治具の上パンチを外して、固体電解質ペレットの上に、上記(2)正極合剤の作製で得た正極合剤を10mg投入した。樹脂ホルダーを振動して、正極合剤の表面を均し、次いで正極合剤の上に上パンチを挿入して、正極合剤の表面を平滑とした。次に、ペレット作製治具の向きを反転させて、ペレット作製治具の下パンチを外して、固体電解質ペレットの上に、In-Li合金箔(厚さ:0.3mm)を配置した。樹脂ホルダーを振動して、In-Li合金の表面を均し、次いでIn-Li合金の上に下パンチを挿入して、In-Li合金の表面を平滑とした。このペレット作製治具の向きを反転させた後、ペレット作製治具をプレス機に載置し、成型圧力2.4トンで加圧した。加圧後、一旦、上パンチを外して、正極合剤ペレットの上に直径10mmのアルミニウム箔(正極集電体)を配置し、アルミニウム箔の上に上パンチを挿入した。同様に、下パンチを外して、In-Liペレットの上に直径10mmの銅箔(負極集電体)を配置し、銅箔の上に下パンチを挿入した。こうして、下パンチ側から、銅箔(負極集電体)、In-Liペレット、固体電解質ペレット、正極合剤ペレット、アルミニウム箔(正極集電体)がこの順で積層されたセルを得た。
下パンチと上パンチでセルを挟んだペレット作製治具を、上下に配置された正方形状の板材と、上下の板材の四隅に配置された長さが調整可能な柱部とを有する拘束治具を用いて拘束した。すなわち、ペレット作製治具を、拘束治具の下側の板材の中央に配置し、柱部の長さを調整して、下側の板材と上側の板材とでペレット作製治具の下パンチと上パンチを拘束した。ペレット作製治具を拘束治具で拘束した状態のまま、マイナス端子とプラス端子を備えたアルミラミネート袋の中に収容した。アルミラミネート袋のマイナス端子と下パンチ、およびプラス端子と上パンチをそれぞれワニ口クリップ付きコードで接続した後、アルミラミネート袋を封止して、全固体電池を得た。なお、全固体電池の作製は、雰囲気ガス:大気、露点:-60.0℃、セルをアルミラミネート袋に収容して封止して全固体電池が完成するまでの作製時間:0.5時間の条件で行った。得られた全固体電池は、グローブボックスから取り出し、交流インピーダンスを測定し、アルミラミネート袋の中でワニ口クリップ付きコードが外れていないか確認した。
[実施例2]
(1)固体電解質の作製において、塩化リチウム(LiCl)と塩化ジルコニウム(ZrCl)とを、モル比で2:1(=LiCl:ZrCl)の割合で混合して反応させて、LiZrClを生成させた。また、(2)正極合剤の作製において、正極活物質としてコバルト酸リチウム(LCO)を用い、固体電解質としてLiZrClを用いた。そして、(3)全固体電池の作製において、作製条件を下記の表1に記載の条件としたこと以外は、実施例1と同様にして、全固体電池を作製した。
[実施例3]
(1)固体電解質の作製において、塩化リチウム(LiCl)と、メタホウ酸リチウム(LiBO)と、塩化ジルコニウム(ZrCl)とを、モル比で1.0:0.5:1.0(=LiCl:LiBO:ZrCl)の割合で混合して、LiZr(BO0.5Cl5.5を生成させた。また、(2)正極合剤の作製において、正極活物質としてメタホウ酸リチウムでコートされたコバルト酸リチウム(LiBOコートLCO)を用い、固体電解質としてLiZr(BO0.5Cl5.5を用いた。そして、(3)全固体電池の作製において、作製条件を下記の表1に記載の条件としたこと以外は実施例1と同様にして、全固体電池を作製した。
[実施例4]
(1)固体電解質の作製において、硫化リチウム(LiSO)と、塩化ジルコニウム(ZrCl)とを、モル比で1.0:1.0(=LiSO:ZrCl)の割合で混合して、LiZr(SO)Clを生成させた。また、(2)正極合剤の作製において、固体電解質としてLiZr(SO)Clを用いた。そして、(3)全固体電池の作製において、作製条件を下記の表1に記載の条件としたこと以外は、実施例1と同様にして、全固体電池を作製した。
[実施例5]
(2)正極合剤の作製において、正極活物質として酸化ホウ素でコートされたコバルト酸リチウム(BコートLCO)を用い、固体電解質としてLiZrClを用いたこと以外は実施例2と同様にして、全固体電池を作製した。
[比較例1]
(2)正極合剤の作製において、正極活物質としてコバルト酸リチウム(LCO)を用いたこと、(3)全固体電池の作製において、作製条件を下記の表1に記載の条件としたこと以外は、実施例1と同様にして、全固体電池を作製した。
[比較例2]
(3)全固体電池の作製において、作製条件を下記の表1に記載の条件としたこと以外は、実施例2と同様にして、全固体電池を作製した。
[評価]
(正極活物質及び固体電解質の酸素量)
実施例1~5及び比較例1、2で使用した正極活物質及び固体電解質の酸素含有量を、酸素分析装置を用いて、不活性ガス融解・非分散型赤外線吸収法(NDIR)により測定した。その結果を表1に示す。
(全固体電池の中間層の分析)
実施例1~5及び比較例1、2で作製した全固体電池の中間層を下記のようにして分析した。その結果を表2に示す。
まず、全固体電池を4.2Vまで、0.1C定電流充電にて行い、定電圧後、0.05C相当の電流になるまで充電した。次いで、2.8Vまで0.1Cの定電流で放電した。
放電後の全固体電池からセルを取り出し、取り出したセルを樹脂に埋め、切断、研磨して、全固体電池の断面を露出させて、中間層分析用の試料を作製した。試料の断面を、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて観察して、固体電解質層と正極活物質の界面に中間層が存在することを確認した。次いで、中間層の組成を、EELS(電子エネルギー損失分光法)を用いて分析した。また、中間層の膜厚を、SEMとTEM(透過型電子顕微鏡)とを用いて測定した。なお、中間層の膜厚は、5箇所で測定した。表2には、測定された中間層の膜厚の最小値と最大値を記載した。
(全固体電池の放電レート特性)
実施例1~5及び比較例1、2で作製した全固体電池の放電レート特性を下記のようにして分析した。その結果を表2に示す。
まず、全固体電池を4.2Vまで、0.1C定電流充電にて行い、定電圧後、0.05C相当の電流になるまで充電した。次いで、2.8Vまで0.1Cの定電流で放電した。
次に、全固体電池を4.2Vまで、0.1C定電流充電にて行い、定電圧後、0.05C相当の電流になるまで充電した。次いで、2.8Vまで0.1Cの定電流で放電し、0.1C放電容量を得た。次に、全固体電池を4.2Vまで、0.1C定電流充電にて行い、定電圧後、0.05C相当の電流になるまで充電した。次いで、2.8Vまで1.0Cの定電流で放電し、1.0C放電容量を得た。0.1C放電容量に対する1C放電容量の比率(1C放電容量/0.1C放電容量の維持率)をレート特性として算出した。
Figure 2022139060000002
Figure 2022139060000003
正極と前記固体電解質層との間に形成された中間層の酸素含有量が、ハライド系化合物及び正極活物質よりも多く、かつ80質量%以下である実施例1~5の全固体電池は、中間層の酸素含有量が80質量%を超える比較例1の全固体電池、及び中間層の酸素含有量が正極活物質の酸素含有量よりも少ない比較例2の全固体電池と比較して、レート特性に優れることが確認された。
1…正極、1A…正極集電体、1B…正極活物質層、2…負極、2A…負極集電体、2B…負極活物質層、3…固体電解質層、10…全固体電池

Claims (7)

  1. 正極と、負極と、前記正極と前記負極との間にある固体電解質層とを備え、
    前記正極は、正極活物質を含有する正極活物質層を有し、
    前記負極は、負極活物質を含有する負極活物質層を有し、
    前記固体電解質層は、ハライド系化合物を含有し、
    前記正極と前記固体電解質層との間に中間層を有し、
    前記中間層の酸素含有量は、前記ハライド系化合物の酸素含有量及び前記正極活物質の酸素含有量のいずれよりも多く、かつ80質量%以下である、全固体電池。
  2. 前記ハライド系化合物は、下記式(1)で表されるハライド系化合物である、請求項1に記載の全固体電池。
    2+a1-b+α・・・(1)
    (式(1)中において、AはLi、K、Naからなる群から選択される一つの元素であり、Eは、Zr、Hf、Ti、Snからなる群から選択される少なくとも1つの元素であり、Dは、Mg、Ca、Sr、Cs、Ba、Y、Al、Sc、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Cu、Ag、Au、Pb、Bi、In、Sn、Sb、Nb、Ta、Wからなる群から選択される少なくとも1つの元素であり、XはF、Cl、Br、Iからなる群から選択される少なくとも1つのハロゲン元素であり、aは、Gが価数6価の元素である場合-2bであり、Gが価数5価の元素である場合-bであり、Gが4価の元素である場合またはGを含まない場合0であり、Gが3価の元素である場合bであり、Gが2価の元素である場合2bであり、Gが1価の元素である場合3bであり、0≦b≦0.5、-0.3≦α≦0.3、5.0<d<6.0である。)
  3. 前記ハライド系化合物は、下記式(2)で表されるハライド系化合物である、請求項1に記載の全固体電池。
    ・・・(2)
    (式(2)中において、QはLiとCsから選択される少なくとも1種の元素であり、RはAl、Sc、Y、Zr、Hf、ランタノイドからなる群から選択される少なくとも1つ元素であり、TはOH、BO、BO、BO、B、B、CO、NO、AlO、SiO、SiO、Si、Si、Si11、Si18、PO、PO、P、P10、SO、SO、SO、S、S、S、S、S、S、BF、PF、BOBからなる群から選択される少なくとも1つの基であり、XはF、Cl、Br、Iからなる群から選択される少なくとも1つのハロゲン元素であり、0.5≦e<6、0<g<2、0.1<j≦6、0<m≦6.1である。)
  4. 前記中間層の酸素含有量は、45質量%以上75質量%以下の範囲内にある、請求項1~3のいずれか一項に記載の全固体電池。
  5. 前記中間層の厚みは、10nm以上10μm以下の範囲内にある、請求項1~4のいずれか一項に記載の全固体電池。
  6. 前記正極活物質は、金属酸化物を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の全固体電池。
  7. 前記中間層が、Li、C、Cl、Al、S、Bからなる群より選択される少なくとも1種の元素を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の全固体電池。
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