JP2022138843A - 集積回路装置及び発振器 - Google Patents

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Abstract

【課題】発熱トランジスターの寄生抵抗に起因する発熱性能の低下を抑制できる集積回路装置等の提供。【解決手段】集積回路装置20は、温度制御信号に基づいて制御される発熱回路22を含み、発熱回路22は、温度制御信号に基づいてゲート電圧が制御され且つ並列接続された複数のトランジスターT1~T6を有する発熱トランジスターTRと、複数のトランジスターT1~T6と平面視において重なり、発熱トランジスターTRのソースにグランドを供給する金属配線ALSと、一端が金属配線ALSに接続され、他端が複数のトランジスターT1~T6の複数のソース領域に接続される複数のビアVCを含む。そして複数のビアVCは、平面視において、複数のソース領域と重なる位置に設けられる。【選択図】図6

Description

本発明は、集積回路装置及び発振器等に関する。
従来より、発熱回路を有する集積回路装置が知られている。例えば特許文献1には、パッドから拡散層への電流が、ビアを介して最短経路で流れるレイアウト配置とすることで、エレクトロマイグレーションによる断線の可能性を低減させることが可能な発熱体が開示されている。この特許文献1には、発熱制御用の複数のトランジスターが並列に接続された構成の集積回路装置のレイアウトが開示されている。
特開2015-122219号公報
発熱制御用のトランジスターにはソース領域やドレイン領域に寄生抵抗が存在する。そして発熱回路を有する集積回路装置の小型化等を実現しようとした場合に、ソース領域の寄生抵抗が原因となって、発熱回路の発熱性能が低下する事態が発生することが判明した。
本開示の一態様は、温度制御信号に基づいて制御される発熱回路を含み、前記発熱回路は、前記温度制御信号に基づいてゲート電圧が制御され且つ並列接続された複数のトランジスターを有する発熱トランジスターと、前記複数のトランジスターと平面視において重なり、前記発熱トランジスターのソースにグランドを供給する金属配線と、一端が前記金属配線に接続され、他端が前記複数のトランジスターの複数のソース領域に接続される複数のビアと、を含み、前記複数のビアは、前記平面視において、前記複数のソース領域と重なる位置に設けられる集積回路装置に関係する。
また本開示の他の態様は、上記に記載の集積回路装置と、前記集積回路装置により温度制御される振動子と、を含む発振器に関係する。
本実施形態の集積回路装置の構成例。 本実施形態の集積回路装置の詳細な構成例。 発熱トランジスターの第1配置例。 発熱トランジスターの模式的な断面図。 発熱トランジスターの第2配置例。 発熱トランジスターの第3配置例。 発熱トランジスターの模式的な断面図。 発熱トランジスターの第4配置例。 発熱トランジスターや寄生抵抗の等価回路の例。 発熱トランジスターのゲート電圧-電流特性の例を示す図。 本実施形態の手法を適用しなかった場合のソース抵抗、オン抵抗、ドレイン抵抗の抵抗値の例を示す図。 本実施形態の手法を適用した場合のソース抵抗、オン抵抗、ドレイン抵抗の抵抗値の例を示す図。 本実施形態の集積回路装置のレイアウト配置例。 本実施形態の集積回路装置のレイアウト配置例。 発振器の構造例。 発振器の構成例。
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲の記載内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが必須構成要件であるとは限らない。
1.集積回路装置
図1に本実施形態の集積回路装置20の構成例を示す。本実施形態の集積回路装置20は、温度制御信号GCに基づいて制御される発熱回路22を含む。発熱回路22は、温度制御信号GCに基づいてゲート電圧が制御される発熱トランジスターTRを含む。発熱トランジスターTRは例えばMOS(Metal Oxide Semiconductor)のトランジスターであり、具体的には例えばn型のMOSトランジスターである。また発熱トランジスターTRは、後述の図3~図8で説明するように複数のトランジスターを有する。複数のトランジスターは、発熱トランジスターTRのドレインとソースの間に並列に設けられ、複数のトランジスターのゲートに温度制御信号GCが入力される。温度制御信号GCは例えば集積回路装置20の外部から入力される。なお温度制御信号GCを集積回路装置20の内部で生成するようにしてもよい。
また図1では集積回路装置20は電流制限抵抗RLを含む。電流制限抵抗RLは、高電位側電源であるVDDのノードと発熱トランジスターTRのドレインとの間に設けられる。発熱トランジスターTRのソースは、低電位側電源であるグランドのノードに接続される。なお本実施形態ではグランドを、適宜、GNDと記載する。GNDはVSSとも呼ぶことができる。電流制限抵抗RLは例えば拡散層により構成される。電流制限抵抗RLは、例えば発熱トランジスターTRのドレインを構成する拡散層と同じ拡散層により構成される。なお電流制限抵抗RLをポリシリコン層等により構成する変形実施も可能である。電流制限抵抗RLは、VDDの電源投入等による起動時においてVDDのノードからの過電流が発熱トランジスターTRに流れるのを制限する抵抗として用いられる。例えば発熱トランジスターTRのドレイン電圧をVDRとし、電流制限抵抗RLをRとした場合に、起動時には、電流制限抵抗RLにより、発熱トランジスターTRに流れる電流がIL=(VDD-VDR)/Rに制限される。一例として、VDDが3.0Vであり、ドレイン電圧VDRが0.5Vであり、電流制限抵抗RLの抵抗値が2.5Ωである場合には、発熱トランジスターTRに流れる電流が例えば1A程度に制限される。そして電源投入等による起動後、温度制御信号GCに基づいて発熱トランジスターTRの定常状態の発熱制御が行われるまでの間は、電流制限抵抗RLに電流が流れることによるジュール熱がヒーターICである集積回路装置20の支配的な熱となる。一方、温度制御信号GCに基づいて発熱トランジスターTRの定常状態の発熱制御が行われると、VDDから電流制限抵抗RL及び発熱トランジスターTRを介してグランドに流れる電流が、例えば0.1A~0.3A程度の電流に制御される。これにより発熱トランジスターTRにオン電流が流れることによるジュール熱がヒーターICである集積回路装置20の支配的な熱になる。
図2に集積回路装置20の詳細な構成例を示す。図2では集積回路装置20は、発熱回路22の他に温度センサー24を含む。また集積回路装置20は、ダイオードDI3、DI4、抵抗RE1、RE2、RT、電源パッドPVDD、グランドパッドPGND、パッドPGC、PTSを含むことができる。なお本実施形態の集積回路装置20は、図2の構成に限定されるものではなく、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加したり、その構成要素を他のタイプの構成要素に変更するなどの種々の変形実施が可能である。
パッドPGCは温度制御信号GCが入力されるパッドである。パッドPTSは温度センサー24からの温度検出信号TSが出力されるパッドである。電源パッドPVDDは電源電圧であるVDDが供給されるパッドであり、グランドパッドPGNDは、グランドであるGNDが供給されるパッドである。
温度センサー24は温度を検出するセンサーである。具体的には温度センサー24は、環境の温度に応じて変化する温度依存電圧を、温度検出信号TSとして出力する。例えば温度センサー24は、温度依存性を有する回路素子を利用して温度検出電圧である温度検出信号TSを生成する。具体的には温度センサー24は、PN接合の順方向電圧が有する温度依存性を用いることで、温度に依存して電圧が変化する温度検出信号TSを出力する。例えば図2では温度センサー24は、温度検出信号TSの出力パッドであるパッドPTSのノードとGNDのノードとの間に直列に設けられ、パッドPTSのノードからGNDのノードの方向を順方向とするダイオードDI1、DI2を含む。そして温度センサー24は、これらのダイオードDI1、DI2のPN接合の順方向電圧に基づく温度検出電圧である温度検出信号TSを出力する。なおパッドPTSのノードと温度センサー24のダイオードDI1の間には抵抗RTが設けられている。
ダイオードDI3、DI4、抵抗RE1は静電保護用の回路である。ダイオードDI3は、パッドPGCから入力される温度制御信号GCの入力ノードN1とVDDのノードの間に設けられ、入力ノードN1からVDDのノードへの方向を順方向とするダイオードである。ダイオードDI4は、温度制御信号GCの入力ノードN1とGNDのノードの間に設けられ、GNDのノードから入力ノードN1への方向を順方向とするダイオードである。抵抗RE1は温度制御信号GCの入力ノードN1と発熱トランジスターTRのゲートノードN2の間に設けられ、発熱トランジスターTRのゲートを保護する。
抵抗RE2は、発熱トランジスターTRの発熱制御が行われていないときに発熱トランジスターTRのゲートをGNDに設定するプルダウン抵抗である。抵抗RE2は、発熱トランジスターTRのゲートノードN2とGNDのノードとの間に設けられる。
集積回路装置20には小型化の要求がある。例えば後述の図15のようにヒーターICである集積回路装置20が発振器4に内蔵される場合に、発振器4が小型化されると、集積回路装置20についてもそのレイアウト面積を小さくして、小型化を図る必要がある。一方、ヒーターICの発熱能力は、発熱トランジスターTRのサイズにより決定されるため、同じ発熱能力のヒーターICを実現するためには、発熱トランジスターTRのサイズについては維持する必要がある。従って、発熱トランジスターTRのサイズであるW/Lについては維持しながら、集積回路装置20のレイアウト面積を小さくして小型化を図る必要がある。
一方、図1、図2に示すように発熱トランジスターTRのソース領域、ドレイン領域には寄生抵抗であるソース抵抗RSやドレイン抵抗RDが存在する。集積回路装置20を小型化すると、この寄生抵抗が原因となって発熱トランジスターTRの発熱性能が低下することが判明した。例えば前述の特許文献1には、発熱トランジスターTRのレイアウト配置として、階段形状の配置や直線配置が示されているが、いずれの配置においても、拡散領域であるソース領域の幅とドレイン領域の幅が等しく、ソース抵抗RSとドレイン抵抗RDが等しい。従来のICサイズであれば、これらのソース抵抗RS、ドレイン抵抗RDはあまり問題にならなかった。しかしながら、ヒーターICの小型化に伴い、ソース抵抗RS、ドレイン抵抗RDが大きくなり、中でもソース抵抗RSが大きくなることの影響で、発熱トランジスターTRのゲート・ソース間電圧VGSが低下し、発熱トランジスターTRに流れる電流に制限がかかってしまうことが判明した。電流制限がかかると、発熱トランジスターTRの発熱量が小さくなり、発熱性能が低下してしまう。
この点、本実施形態の集積回路装置20は、図1、図2に示すように、温度制御信号GCに基づいて制御される発熱回路22を含み、発熱回路22は、温度制御信号GCに基づいてゲート電圧が制御され且つ並列接続された複数のトランジスターを有する発熱トランジスターTRを含む。そして本実施形態では、発熱トランジスターTRのソース抵抗RSの抵抗値R1は、発熱トランジスターTRのドレイン抵抗RDの抵抗値R2よりも小さくなっている。ソース抵抗RSは、例えば発熱トランジスターTRのソース領域の寄生抵抗による抵抗である。ソース抵抗RSは、例えば発熱トランジスターTRのソース領域の抵抗であり、例えば発熱トランジスターTRのソース領域のチャネル端からGNDのノードまでの電流経路における抵抗である。ドレイン抵抗RDは、例えば発熱トランジスターTRのドレイン領域の寄生抵抗による抵抗である。ドレイン抵抗RDは、例えば発熱トランジスターTRのドレイン領域の抵抗であり、例えば発熱トランジスターTRのドレイン領域のチャネル端から電流制限抵抗RLの一端までの電流経路における抵抗である。なお電流制限抵抗RLが無い場合には、ドレイン抵抗RDは、発熱トランジスターTRのドレイン領域のチャネル端からVDDのノードまでの電流経路における抵抗である。
例えば特許文献1の従来技術では、発熱トランジスターTRを構成する複数のトランジスターのソース領域の幅とドレイン領域の幅が等しくなっており、ソース抵抗RSの抵抗値R1、ドレイン抵抗RDの抵抗値R2について、R1=R2の関係が成り立っていた。これに対して本実施形態の集積回路装置20では、発熱トランジスターTRのソース抵抗RSの抵抗値R1とドレイン抵抗RDの抵抗値R2について、R1<R2の関係が成り立つ。例えばR1<R2の関係が成り立つように発熱トランジスターTRを構成する複数のトランジスター等がレイアウト配置されている。具体的には例えばR1<0.8×R2の関係が成り立ち、ソース抵抗RSの抵抗値R1は、ドレイン抵抗RDの抵抗値R2の80%未満である。更に望ましくはR1<0.6×R2の関係が成り立ち、ソース抵抗RSの抵抗値R1は、ドレイン抵抗RDの抵抗値R2の60%未満である。
例えば図1、図2において、温度制御信号GCにより設定される発熱トランジスターTRのゲート電圧をVGとし、発熱トランジスターTRのゲート・ソース間電圧をVGSとし、発熱トランジスターTRに流れる電流をIdとする。このときに、VGS=VG-R1×Idの関係が成り立つ。即ちソース抵抗RSの抵抗値R1が大きくなると、同じゲート電圧VGに対して、発熱トランジスターTRのゲート・ソース間電圧VGSが低下してしまい、発熱トランジスターTRの発熱量が小さくなり、発熱性能が低下してしまう。
この点、本実施形態では、ソース抵抗RS、ドレイン抵抗RDの抵抗値R1、R2についてR1<R2の関係が成り立つ。従って、発熱トランジスターTRのゲート・ソース間電圧VGS=VG-R1×Idの低下を抑えることが可能になり、発熱トランジスターTRの寄生抵抗を原因とする発熱能力の低下を抑制することが可能になる。一方、ソース抵抗RSの抵抗値R1が減少することで、ドレイン抵抗RDの抵抗値R2が相対的に増加したとしても、この抵抗値R2の増加は、発熱トランジスターTRのゲート・ソース間電圧VGS=VG-R1×Idに悪影響を及ばさない。即ち、ドレイン抵抗RDは、図1、図2の電流制限抵抗RLと同じ機能を果たすものであるため、ソース抵抗RSの抵抗値R1を減少させることで、ドレイン抵抗RDの抵抗値R2が増加するようなレイアウト配置を行うことで、寄生抵抗に起因する発熱トランジスターTRの発熱能力の低下を効果的に抑制することが可能になる。
2.発熱トランジスターのレイアウト配置
次に発熱トランジスターTRのレイアウト配置について説明する。図3は発熱トランジスターTRの第1配置例である。ここでは方向DR1に直交する方向をDR2としている。また方向DR1の反対方向をDR3とし、方向DR2の反対方向をDR4としている。方向DR1、DR2、DR3、DR4は、各々、第1方向、第2方向、第3方向、第4方向である。
図3に示すように発熱トランジスターTRは複数のトランジスターT1、T2、T3、T4、T5、T6を含む。トランジスターT1、T2、T3、T4、T5、T6は、各々、第1トランジスター、第2トランジスター、第3トランジスター、第4トランジスター、第5トランジスター、第6トランジスターである。これらの複数のトランジスターT1~T6は、ゲートに温度制御信号GCが入力され、発熱トランジスターTRのドレインとソースの間に並列に設けられている。なお図3は発熱トランジスターTRのレイアウト配置の模式図であり、複数のトランジスターT1~T6の方向DR1での長さや、方向DR2での列数は、後述する図13、図14の実際のレイアウト配置とは異なっている。同様に、後述の図5、図6、図8のレイアウト配置も模式図である。
図3では、平面視において、複数のトランジスターT1~T6は、ゲートの長手方向が、方向DR1に沿うように配置されている。平面視は、例えば集積回路装置20の半導体基板に直交する方向での平面視である。そして複数のトランジスターT1~T6は、方向DR1に直交する方向DR2に沿って並んで配置される。即ちトランジスターT1~T6のゲートは、その長手方向が第1方向である方向DR1に沿っている。また方向DR1に直交する第2方向を方向DR2としたときに、トランジスターT1の方向DR2側にトランジスターT2が配置され、トランジスターT2の方向DR2側にトランジスターT3が配置され、トランジスターT3の方向DR2側にトランジスターT4が配置される。トランジスターT5、T6も同様である。このようにトランジスターT1~T6は方向DR2に沿って並んで配置される。
また図3では、金属配線ALSと、発熱トランジスターTRのソース領域を構成する拡散領域と金属配線ALSとを接続するビアVCSが配置されている。この金属配線ALSは、例えば後述の図13、図14では、グランドパッドPGNDのパッド配線に対応しており、GNDが供給される。また図3では、金属配線ALDと、発熱トランジスターTRのドレイン領域を構成する拡散領域とを電気的に接続するビアVCDが配置されている。この金属配線ALDは、例えば後述の図13、図14では、電源パッドPVDDのパッド配線に対応しており、VDDが供給される。金属配線ALS、ALDは例えばアルミ層等の集積回路装置20の金属層により実現される。
図4に発熱トランジスターTRの模式的な断面図を示す。図4に示すようにソース側の金属配線パターンである金属配線ALSは、発熱トランジスターTRのソース領域を構成するn+の拡散領域であるn型の拡散領域と、ビアVCSを介して接続される。またドレイン側の金属配線パターンである金属配線ALDは、発熱トランジスターTRのドレイン領域を構成するn+の拡散領域であるn型の拡散領域と、ビアVCDを介して接続される。なお図4では、図3では図示していない電流制限抵抗RLが示されている。電流制限抵抗RLは、発熱トランジスターTRのドレイン領域を構成する拡散領域の拡散抵抗により実現されており、後述の図13、図14に示すように発熱トランジスターTRと電源パッドPVDDの間に設けられる。
そして図3に示すように、平面視におけるトランジスターT1のソース領域Sの方向DR2における幅WSは、トランジスターT1のドレイン領域Dの方向DR2における幅WDよりも大きい。第1トランジスターであるトランジスターT1のソース領域Sは第1ソース領域であり、ドレイン領域Dは第1ドレイン領域である。即ち図3では、トランジスターT1のソース領域Sの幅WS、ドレイン領域Dの幅WDについてWS>WDの関係が成り立つ。具体的には、例えばWS>1.2×WDの関係が成り立ち、ソース領域Sの幅WSは、ドレイン領域Dの幅WDの1.2倍よりも大きい。更に望ましくはWS>1.4×WDの関係が成り立ち、ソース領域Sの幅WSは、ドレイン領域Dの幅WDの1.4倍よりも大きい。
このように発熱トランジスターTRを構成するトランジスターT1のソース領域Sの幅WS、ドレイン領域Dの幅WDについて、WS>WDの関係が成り立つことで、ソース抵抗RSの抵抗値R1を、ドレイン抵抗RDの抵抗値R2よりも小さくすることが可能になる。例えば図3においてGNDが供給される金属配線ALSのビアVCSからトランジスターT1のソース領域Sのチャネル端までの電流経路での抵抗に対応するソース抵抗RSの抵抗値R1を、ドレイン抵抗RDの抵抗値R2よりも小さくできるようになる。従って、ソース抵抗RSが原因となって発熱トランジスターTRのゲート・ソース間電圧が低下して発熱性能が低下するのを、効果的に抑制できるようになる。
また発熱トランジスターTRの複数のトランジスターはトランジスターT2を含む。そして図3に示すように、平面視における、トランジスターT2のソース領域Sの方向DR2における幅は、トランジスターT2のドレイン領域Dの方向DR2における幅WDよりも大きい。第2トランジスターであるトランジスターT2のソース領域Sは第2ソース領域であり、トランジスターT2のドレイン領域Dは第2ドレイン領域である。即ち図3では、トランジスターT2のソース領域Sの幅WS、ドレイン領域Dの幅WDについてWS>WDの関係が成り立つ。なおトランジスターT1の場合と同様にトランジスターT2においても、例えばWS>1.2×WDの関係が成り立ち、更に望ましくはWS>1.4×WDの関係が成り立つ。
このように発熱トランジスターTRを構成するトランジスターT1、T2のソース領域Sの幅WS、ドレイン領域Dの幅WDについて、WS>WDの関係が成り立つことで、ソース抵抗RSの抵抗値R1を、ドレイン抵抗RDの抵抗値R2よりも小さくすることが可能になる。これにより、ソース抵抗RSが原因となって発熱トランジスターTRのゲート・ソース間電圧が低下して発熱性能が低下するのを、効果的に抑制できるようになる。
またトランジスターT1のソース領域SとトランジスターT2のソース領域Sは、トランジスターT1とトランジスターT2の共有ソース領域になっている。即ちトランジスターT1、T2によりソース領域Sが共有されている。このようにトランジスターT1、T2によりソース領域Sを共有することで、トランジスターT1、T2のソース領域Sの幅WSを、WS>WDとなるように大きくした場合にも、発熱トランジスターTRの方向DR2での幅の増加を抑制できるようになる。即ちソース領域Sの幅WSを大きくし、且つ、トランジスターT1、T2のソース領域Sを共有ソース領域にせずに、方向DR2に沿って並べて配置すると、発熱トランジスターTRの方向DR2での幅が増加してしまう事態が発生する。ソース領域Sを共有することでこのような事態の発生を防止できる。従って、ソース領域Sの幅WSを大きくして、ソース抵抗RSの抵抗値R1を小さくできると共に、発熱トランジスターTRのレイアウト面積の増加も抑制できる。
なお、発熱トランジスターTRを構成する他のトランジスターT3、T4、T5、T6についても、トランジスターT1、T2と同様に、ソース領域Sの幅WS、ドレイン領域Dの幅WDについてWS>WDの関係が成り立っている。これにより、発熱トランジスターTRのソース抵抗RSの抵抗値R1をドレイン抵抗RDの抵抗値R2よりも小さくすることが可能になる。またトランジスターT3とトランジスターT4とでソース領域Sが共有されており、トランジスターT5とトランジスターT6とでソース領域Sが共有されている。これにより、ソース領域Sの幅WSを大きくしてソース抵抗RSの抵抗値R1を小さくできると共に、発熱トランジスターTRのレイアウト面積の増加も抑制できる。
また図3では、トランジスターT1のゲートGを形成するポリシリコン線が、方向DR1に沿って配線され、トランジスターT1の方向DR1側の端部で折り返されて方向DR3に沿って配線されることで、トランジスターT2のゲートGが形成される。またこのポリシリコン線が、トランジスターT2の方向DR3側の端部で折り返されて方向DR1に沿って配線されることで、トランジスターT3のゲートGが形成され、トランジスターT3の方向DR1側の端部で折り返されて方向DR3に沿って配線されることで、トランジスターT4のゲートGが形成される。トランジスターT5、T6のゲートGも同様にして形成される。また特に限定されないが、一例として、ソース領域Sの幅WSは例えば8μm程度であり、ドレイン領域Dの幅WDは例えば3μm程度であり、ゲートGの幅に対応するチャネル長Lは例えば3μm程度である。
図5に発熱トランジスターTRの第2配置例を示す。図5は発熱トランジスターTRの複数のトランジスターのソース領域Sの端部の形状やドレイン領域Dの端部の形状が階段形状になるレイアウト配置例である。
図5では発熱トランジスターTRの複数のトランジスターは、トランジスターT1、T2を含み、平面視におけるトランジスターT1、T2のソース領域Sの方向DR2における幅WSは、トランジスターT1、T2のドレイン領域Dの方向DR2における幅WDよりも大きい。
また発熱トランジスターTRの複数のトランジスターは、トランジスターT1の方向DR1に設けられるトランジスターT3Bを含む。トランジスターT3Bは第3トランジスターである。そして平面視において、トランジスターT3Bのソース領域Sの方向DR2における幅WSは、トランジスターT3Bのドレイン領域Dの方向DR2における幅よりも大きい。トランジスターT3Bのソース領域Sは第3ソース領域であり、トランジスターT3Bのドレイン領域Dは第3ドレイン領域である。
そして図5では、トランジスターT1のゲートGとトランジスターT3BのゲートGは、方向DR2において、位置がずれて配置されている。トランジスターT1のゲートGは第1ゲートであり、トランジスターT3BのゲートGは第3ゲートである。即ちトランジスターT1の方向DR1側の端部において、トランジスターT1のゲートGから方向DR2側にずれた位置に、トランジスターT3BのゲートGが配置される。例えばゲートGを形成するポリシリコン線が、トランジスターT1の方向DR1側の端部において方向DR2側に屈曲して配線される。なおトランジスターT1とトランジスターT3Bの境界では、例えばチャネルが非形成になっている。
このようにすれば、トランジスターT1、T3Bのチャネル側の端部の形状が、図3のような方向DR1に沿った直線形状ではなく、方向DR1において階段形状になるようなトランジスターT1、T3Bのレイアウト配置を実現できる。そしてこの場合にもトランジスターT1、T3Bのソース領域Sの幅WSはドレイン領域Dの幅WDよりも大きくなっているため、発熱トランジスターTRのソース抵抗RSの抵抗値R1をドレイン抵抗RDの抵抗値R2よりも小さくできる。これにより、ソース抵抗RSが原因となって発熱トランジスターTRのゲート・ソース間電圧が低下して発熱性能が低下するのを抑制できるようになる。
また図5では発熱トランジスターTRの複数のトランジスターは、トランジスターT1、T2に加えて、トランジスターT3B、T4Bを含む。トランジスターT3Bは第3トランジスターであり、トランジスターT4Bは第4トランジスターである。トランジスターT3BはトランジスターT1の方向DR1に設けられ、トランジスターT4BはトランジスターT2の方向DR1に設けられる。そして図5に示すように、トランジスターT1のソース領域SとトランジスターT2のソース領域Sは共有ソース領域になっている。トランジスターT1のソース領域Sは第1ソース領域であり、トランジスターT2のソース領域Sは第2ソース領域である。またトランジスターT3Bのソース領域SとトランジスターT4Bのソース領域Sは共有ソース領域になっている。トランジスターT3Bのソース領域Sは第3ソース領域であり、トランジスターT4Bのソース領域Sは第4ソース領域である。
そしてトランジスターT3BのゲートGは、トランジスターT1のゲートGに対して方向DR2に位置がずれて配置される。またトランジスターT4BのゲートGは、トランジスターT2のゲートGに対して方向DR2の反対方向である方向DR4に位置がずれて配置される。トランジスターT1、T2、T3B、T4Bのゲートは、各々、第1ゲート、第2ゲート、第3ゲート、第4ゲートである。
このようにすれば、トランジスターT1、T3Bのチャネル側の端部の形状が方向DR1において階段形状になると共に、トランジスターT2、T4Bのチャネル側の端部の形状が方向DR1において階段形状になるようなトランジスターT1、T2、T3B、T4Bのレイアウト配置を実現できる。そして図5に示すようにトランジスターT3B、T4Bの共有のソース領域Sの幅WSよりも、トランジスターT1、T2の共有のソース領域Sの幅WSを大きくできる。例えばトランジスターT1、T2の共有のソース領域Sでは、トランジスターT3B、T4Bの共有のソース領域Sに比べて多くの電流が流れる。トランジスターT3B、T4Bの共有のソース領域Sからドレイン領域Dに流れる電流は、トランジスターT1、T2の共有のソース領域Sにも流れるからである。従って、図5のように、より多くの電流が流れる共有のソース領域Sの幅WSが大きくなるようにレイアウト配置することで、電流の量に応じた適切なソース領域Sの幅WSの設定が可能になる。
またこの場合にも、トランジスターT1、T2の共有のソース領域Sの幅は、トランジスターT1、T2のドレイン領域Dの幅よりも大きく、トランジスターT3B、T4Bの共有のソース領域Sの幅は、トランジスターT3B、T4Bのドレイン領域Dの幅よりも大きくなっている。
このようにトランジスターT1、T2の共有のソース領域Sの幅が、そのドレイン領域Dの幅よりも大きくなり、トランジスターT3、T4の共有のソース領域Sの幅も、そのドレイン領域Dの幅よりも大きくなることで、発熱トランジスターTRのソース抵抗RSの抵抗値R1をドレイン抵抗RDの抵抗値R2よりも小さくできる。従って、ソース抵抗RSが原因となって発熱トランジスターTRのゲート・ソース間電圧が低下して発熱性能が低下するのを抑制できるようになる。
図6に発熱トランジスターTRの第3配置例を示す。図6の第3配置例が適用される本実施形態の集積回路装置20は、温度制御信号GCに基づいて制御される発熱回路22を含む。そして発熱回路22は、温度制御信号GCに基づいてゲート電圧が制御され且つ並列接続された複数のトランジスターT1~T6を有する発熱トランジスターTRと、複数のトランジスターT1~T6と平面視において重なる金属配線ALSと、一端が金属配線ALSに接続され、他端が複数のトランジスターT1~T6の複数のソース領域に接続される複数のビアVCを含む。金属配線ALSはグランドを発熱トランジスターTRのソースに供給する配線である。図6では、この金属配線ALSが、平面視において、発熱トランジスターTRを構成する複数のトランジスターT1~T6に重なるように配置されている。例えば全面ベタのパターンの金属配線ALSが、平面視において発熱トランジスターTRの複数のトランジスターT1~T6に重なるように配置される。例えば発熱トランジスターTRを構成する複数のトランジスターT1~T6の配置領域の方向DR2での幅に対応する広い幅の金属配線ALSが、平面視において発熱トランジスターTRの複数のトランジスターT1~T6に重なるように配置される。金属配線ALSの方向DR2での幅は、複数のトランジスターT1~T6の複数のソース領域に接続される複数のビアVCを覆う幅である。
例えば図7に図6の発熱トランジスターTRの模式的な断面図を示す。図7に示すように、金属配線ALSは、n型の拡散領域に接続されるビアVCSの位置から、方向DR1の方向に延在されて、発熱トランジスターTRを構成する複数のトランジスターT1~T6の上方に重なるように配線されている。なおトランジスターT1~T6のうちの一部に金属配線ALSに平面視において重ならない部分があってもよい。
また図6では、一端が金属配線ALSに接続され、他端が複数のトランジスターT1~T6の複数のソース領域に接続される複数のビアVCが設けられている。そして図6では、これらの複数のビアVCは、平面視において、複数のトランジスターT1~T6の複数のソース領域と重なる位置に設けられる。例えばトランジスターT1のソース領域にGNDを供給するビアVCは、トランジスターT1のソース領域と重なる位置に設けられ、トランジスターT2のソース領域にGNDを供給するビアVCは、トランジスターT2のソース領域と重なる位置に設けられる。同様にトランジスターT3、T4、T5、T6のソース領域にGNDを供給するビアVCは、各々、トランジスターT3、T4、T5、T6のソース領域と重なる位置に設けられる。
このようにすれば、発熱トランジスターTRの複数のトランジスターT1~T6に平面視において重なる金属配線ALSから、複数のトランジスターT1~T6のソース領域に対して、当該ソース領域に平面視において重なる複数のビアVCを介して、グランドを供給できるようになる。このため、複数のトランジスターT1~T6のソース領域からの電流が、ソース領域を構成する拡散領域よりも抵抗値が低い金属配線ALS及び複数のビアVCを介して、グランドに流れるようになる。従って、発熱トランジスターTRのソース抵抗RSの抵抗値R1を実質的に下げることが可能になる。これにより、ソース抵抗RSが原因となって発熱トランジスターTRのゲート・ソース間電圧が低下して発熱性能が低下するのを効果的に抑制できるようになる。
また金属配線ALSの配線パターンも方向DR2での幅が広い大きな配線パターンにできるため、エレクトロマイグレーションにより金属配線ALSやビアVCの断線やショートが発生するのも防止できるようになる。即ち発熱トランジスターTRには大電流が流れるため、金属配線ALSが細いと、エレクトロマイグレーションによる断線やショートが発生するおそれがある。この点、図8では、発熱トランジスターTRの複数のトランジスターT1~T6のソース領域の全面に重なるような幅の広い金属配線ALSが配置される。従って、発熱トランジスターTRに大電流が流れた場合にも、断線やショートが発生するのを防止できる。
また発熱トランジスターTRの複数のトランジスターは、トランジスターT1と、トランジスターT1とソース領域が共有されるトランジスターT2を含む。トランジスターT1、T2は、各々、第1トランジスター、第2トランジスターである。そして図6に示すように複数のビアの第1ビア群GVC1は、トランジスターT1とトランジスターT2の共有ソース領域に平面視において重なるように配置される。例えばトランジスターT1のゲートとトランジスターT2のゲートとの間の共有ソース領域に重なるように第1ビア群GVC1が配置される。
このようにすれば、金属配線ALSから、トランジスターT1、T2の共通ソース領域に平面視において重なるように配置される第1ビア群GVC1を介して、トランジスターT1、T2の共通ソース領域に対してグランドを供給できるようになる。従って、ソース抵抗RSとなる寄生抵抗は、第1ビア群GVC1の一端から共通ソース領域のチャネル側端部への電流経路での寄生抵抗だけになるため、ソース抵抗RSの抵抗値R1を効果的に小さくできる。これにより、ソース抵抗RSが原因となって発熱トランジスターTRのゲート・ソース間電圧が低下して発熱性能が低下するのを効果的に抑制できるようになる。
またトランジスターT1のゲートの長手方向を方向DR1としたときに、第1ビア群GVC1は、トランジスターT1、T2の共有ソース領域において方向DR1に沿って配置される。例えば図6では、第1ビア群GVC1は、トランジスターT1、T2の共有ソース領域のグランド側の端部からVDD側の端部まで、方向DR1に沿って配置される。このようにすれば、トランジスターT1、T2の共通ソース領域に平面視において重なるように方向DR1に沿って配置される第1ビア群GVC1によって、当該共通ソース領域にグランドを供給できるようになる。従って、方向DR1に沿って配置される第1ビア群GVC1の一端から共通ソース領域のチャネル側端部への電流経路での寄生抵抗を小さくすることができ、ソース抵抗RSの抵抗値R1を更に効果的に小さくできるようになる。
また図6では、複数列の第1ビア群GVC1が、方向DR1に沿って、方向DR2に並んで配置される。例えば第1ビア群GVC1の1列目のビア群が方向DR1に沿って配置され、この1列目のビア群の方向DR2側において、第1ビア群GVC1の2列目のビア群が方向DR1に沿って配置される。なお図6では第1ビア群GVC1の列数が2である場合を示しているが、列数は3以上であってもよい。
このように複数列の第1ビア群GVC1が、トランジスターT1、T2の共通ソース領域に平面視において重なるように配置されることで、トランジスターT1、T2の共通ソース領域において各トランジスターのチャネルに近い位置に、第1ビア群GVC1の一端を接続できるようになる。これにより、ソース抵抗RSの抵抗値R1を更に効果的に小さくできるようになり、ソース抵抗RSが原因となって発熱トランジスターTRのゲート・ソース間電圧が低下して発熱性能が低下するのを抑制できるようになる。
また図6では、発熱トランジスターTRの複数のトランジスターは、トランジスターT3と、トランジスターT3とソース領域が共有されるトランジスターT4を含む。トランジスターT3、T4は、各々、第3トランジスター、第4トランジスターである。そして図6に示すように複数のビアの第2ビア群GVC2は、トランジスターT3とトランジスターT4の共有ソース領域に平面視において重なるように配置される。例えばトランジスターT3のゲートとトランジスターT4のゲートとの間の共有ソース領域に重なるように第2ビア群GVC2が配置される。
このようにすれば、金属配線ALSから、トランジスターT3、T4の共通ソース領域に平面視において重なるように配置される第2ビア群GVC2を介して、トランジスターT3、T4の共通ソース領域に対してグランドを供給できるようになる。従って、ソース抵抗RSとなる寄生抵抗は、第2ビア群GVC2の一端から共通ソース領域のチャネル側端部への電流経路での寄生抵抗だけになるため、ソース抵抗RSの抵抗値R1を効果的に小さくできるようになる。これにより、ソース抵抗RSが原因となって発熱トランジスターTRのゲート・ソース間電圧が低下して発熱性能が低下するのを効果的に抑制できるようになる。
また発熱トランジスターTRの複数のトランジスターは、トランジスターT5と、トランジスターT5とソース領域が共有されるトランジスターT6を含み、複数のビアの第3ビア群GVC3は、トランジスターT5、T6の共有ソース領域に平面視において重なるように配置される。例えばトランジスターT5のゲートとトランジスターT6のゲートとの間の共有ソース領域に重なるように第3ビア群GVC3が配置される。
なお図7では、発熱トランジスターTRの複数のトランジスターの各トランジスターのソース領域の幅がドレイン領域の幅よりも大きくなっている。しかしながら、各トランジスターのソース領域に平面視において重なるように複数のビアVCを配置することで、ソース抵抗RSの抵抗値R1を十分に低減できるのであれば、ソース領域の幅をドレイン領域の幅よりも大きくしなくても構わない。例えばソース領域の幅とドレイン領域の幅を同じにして当該ソース領域に対して平面視に重なるように複数のビアVCを配置してもよい。
図8に発熱トランジスターTRの第4配置例を示す。図8では、金属配線ALSは、ビアVCが非存在の部分が穴部HLとなる格子パターンを有している。即ち、ビアVCが存在する部分では、当該ビアVCに平面視において重なるように配線が存在し、ビアVCが非存在の部分では穴部HLが形成されるような格子パターンの金属配線ALSが設けられている。例えばビアVCが非存在の部分が穴部HLとなるような網目状の金属配線ALSが設けられている。
このようにすれば、発熱トランジスターTRの複数のトランジスターT1~T6に平面視において重なる格子パターンの金属配線ALSから、複数のトランジスターT1~T6のソース領域に対して、当該ソース領域に平面視において重なる複数のビアVCを介して、グランドを供給できるようになる。このため、複数のトランジスターT1~T6のソース領域からの電流が、抵抗値が低い金属配線ALS及び複数のビアVCを介して、グランドに流れるようになるため、発熱トランジスターTRのソース抵抗RSの抵抗値R1を実質的に下げることが可能になる。
また格子パターンの金属配線ALSにおいても、例えば2つの穴部HLの間の配線の幅を、エレクトロマイグレーションにより断線しないような太さにすることで、エレクトロマイグレーションにより断線やショートなどの問題が発生するのも防止できるようになる。
また図8に示すように、金属配線ALSは、第1ビア群GVC1に沿って設けられる配線部分LP1と、第2ビア群GVC2に沿って設けられる配線部分LP2と、配線部分LP1と配線部分LP2に交差し且つ所与の距離離れて配置される配線部分LP3及び配線部分LP4を含む。配線部分LP1、LP2、LP3、LP4は、各々、第1配線部分、第2配線部分、第3配線部分、第4配線部分である。即ち配線部分LP1は、金属配線ALSにおいて、第1ビア群GVC1に平面視において重なるように方向DR1に沿って配線される部分である。配線部分LP2は、金属配線ALSにおいて、第2ビア群GVC2に平面視において重なるように方向DR1に沿って配線される部分である。配線部分LP3及び配線部分LP4は、金属配線ALSにおいて、これらの配線部分LP1及び配線部分LP2に交差する部分である。そして配線部分LP3及び配線部分LP4が所与の距離離れて配置されることで、配線部分LP3と配線部分LP4の間に、穴部HLが形成されるようになる。
このような配線部分LP1、LP2、LP3、LP4を有する金属配線ALSにより、例えばビアVCが非存在の部分が穴部HLとなる格子パターンの金属配線ALSを実現できる。そして、このような格子パターンの金属配線ALSから、複数のトランジスターT1~T6のソース領域に対して、当該ソース領域に平面視において重なる複数のビアVCを介して、グランドを供給することで、発熱トランジスターTRのソース抵抗RSの抵抗値R1を実質的に下げることが可能になる。また配線部分LP1、LP2、LP3、LP4の各々の太さを、エレクトロマイグレーションにより断線等が生じないような太さにすることで、エレクトロマイグレーションにより断線やショートなどの問題が発生するのも防止できるようになる。
なお図6、図8のいずれの場合も、金属配線ALSを、エレクトロマイグレーションによる問題が発生しないような幅で、後述の図13のグランドパッドPGNDから発熱トランジスターTRの配置領域に配線することが望ましい。
図9に発熱トランジスターTRや寄生抵抗の等価回路を示し、図10に発熱トランジスターTRのゲート電圧-電流特性を示す。図9の等価回路や回路定数は回路シミュレーターにより抽出されるものでありここでは詳細な説明は割愛する。図10は例えば図9の等価回路を用いた回路シミュレーションにより得られた発熱トランジスターTRのゲート電圧-電流特性である。図10では横軸が発熱トランジスターTRのゲート電圧VGであり、縦軸が発熱トランジスターTRに流れる電流Idである。ゲート電圧VGは、温度制御信号GCの電圧であり、電流Idは、発熱トランジスターTRのドレイン・ソース間に流れる電流である。A1は本実施形態の手法を適用した場合の発熱トランジスターTRのゲート電圧-電流特性であり、A2は本実施形態の手法を適用しなかった場合のゲート電圧-電流特性である。温度制御の定常状態時におけるゲート電圧は例えばVG=2.4V程度である。本実施形態の手法を適用してソース抵抗RSを小さくすることで、A3に示すようにVG=2.4Vのときに発熱トランジスターTRに流れる電流Idを大きくすることが可能になる。例えば本実施形態の手法を適用せずにソース抵抗RSが大きいと、VG=2.4Vのときの電流IdはA4に示すようになる。従って、本実施形態の手法を適用することで発熱トランジスターTRに流れる電流Idを、Idifだけ増加させることができ、発熱トランジスターTRの発熱性能を向上できる。
図11は、本実施形態の手法を適用しなかった場合におけるソース抵抗RS、オン抵抗、ドレイン抵抗RDの抵抗値の例である。具体的には図11は発熱トランジスターTRを構成するトランジスターのソース領域の幅とドレイン領域の幅が共に5.5μm程度である場合における回路シミュレーション結果である。一方、図12は、本実施形態の手法を適用した場合におけるソース抵抗RS、オン抵抗、ドレイン抵抗RDの抵抗値の例である。具体的には図12は、ソース領域の幅を拡大して8μm程度とし、それに対応してドレイン領域の幅を3μm程度に縮小した場合における回路シミュレーション結果である。図11、図12では、ゲート電圧が2.0V、2.4V、2.8Vであるときの各抵抗値が示されている。なお電流制限抵抗RLの抵抗値は1Ωとしている。
図12に示すようにソース領域の幅を大きくすることで、ソース抵抗RSの抵抗値を小さくできると共にオン抵抗の値も小さくなる。ソース抵抗RSの抵抗値が小さくなることで、ソース抵抗RSを原因とする発熱トランジスターTRのゲート・ソース間電圧の低下を抑制でき、発熱性能の向上を実現できる。また図12ではドレイン領域の幅が大きくなることでドレイン抵抗RDの抵抗値は大きくなっているが、ドレイン抵抗RDの抵抗値が大きくなっても発熱トランジスターTRのゲート・ソース間電圧の低下は生じない。そしてドレイン抵抗RDの抵抗値が大きくなった分だけ、例えば電流制限抵抗RLの抵抗値を小さくする調整を行えば済むことになる。なお図10のA1、A3や図12に示す発熱能力の改善は、図3、図5に示すようなソース領域の幅の拡大する手法によっても実現できるし、図6、図8に示すような金属配線ALS及びビアVCの配置手法によっても実現できる。
3.集積回路装置のレイアウト配置
図13に本実施形態の集積回路装置20のレイアウト配置例を示す。集積回路装置20の外形は、辺SD1と、辺SD1の対辺である辺SD2を有する。また集積回路装置20の外形は、辺SD1、辺SD2に交差する辺SD3と、辺SD3の対辺である辺SD4を含むことができる。辺SD4は辺SD1、辺SD2に交差する。辺SD1、SD2、SD3、SD4は、各々、第1辺、第2辺、第3辺、第4辺である。集積回路装置20の外形は、例えば集積回路装置20を実現する半導体基板の外形である。図13では、辺SD1から辺SD2へと向かう方向が、第1方向である方向DR1になっている。そして辺SD1、辺SD2は、方向DR1に直交する方向DR2に沿った辺であり、辺SD3、辺SD4は方向DR1に沿った辺である。
集積回路装置20はグランドパッドPGNDと電源パッドPVDDを含む。そして図13では、辺SD1に沿って、発熱トランジスターTRのソースに電気的に接続されるグランドパッドPGNDが配置される。ここでは複数のグランドパッドPGNDが辺SD1に沿って配置されており、一例としては5個のグランドパッドPGNDが配置されている。また図13では辺SD2に沿って、発熱トランジスターTRのドレインに電源電圧VDDを供給する電源パッドPVDDが配置される。ここでは複数の電源パッドPVDDが辺SD2に沿って配置されており、一例としては3個の電源パッドPVDDが配置されている。発熱トランジスターTRには大電流が流れるため、このように複数のグランドパッドPGND、複数の電源パッドPVDDを配置することが望ましい。なおグランドパッドPGND、電源パッドPVDDの配置数は図13の配置数には限定されず、任意である。また図13ではグランドパッドPGNDの方向DR4側には、温度センサー24が配置される。また電源パッドPVDDの方向DR2側には、温度制御信号GCの入力パッドであるパッドPGCが配置され、電源パッドPVDDの方向DR4側には、温度センサー24の温度検出信号TSの出力パッドであるパッドPTSが配置される。なお図13の温度センサー24、パッドPGC、PTSの配置は一例であり、このような配置に限定されるものではない。
そして図13に示すように発熱トランジスターTRは、グランドパッドPGNDと電源パッドPVDDの間に配置される。例えば集積回路装置20の辺SD1の方向DR1側にグランドパッドPGNDが配置され、グランドパッドPGNDの方向DR1側に発熱トランジスターTRが配置され、発熱トランジスターTRの方向DR1側に電源パッドPVDDが配置される。図13では、図3~図8で説明したように複数のトランジスターにより構成される発熱トランジスターTRは、例えば長手方向が方向DR2に沿うように、グランドパッドPGNDの方向DR1側に配置される。例えばグランドパッドPGNDと発熱トランジスターTRが方向DR1に沿って並んで配置されている。
このようにすれば、グランドパッドPGNDと発熱トランジスターTRのソースをショートパスの経路で電気的に接続し、発熱トランジスターTRのドレインと電源パッドPVDDもショートパスの経路等で電気的に接続することが可能になる。従って、当該経路に存在する寄生抵抗等が発熱トランジスターTRの発熱性能に対して与える悪影響を低減することができ、発熱性能の向上を図れる。
また図1、図2で説明したように集積回路装置20は、一端が電源パッドPVDDに電気的に接続され、他端が発熱トランジスターTRのドレインに電気的に接続される電流制限抵抗RLを含む。そして図13に示すように電流制限抵抗RLは、発熱トランジスターTRと電源パッドPVDDの間に配置される。例えば発熱トランジスターTRの方向DR1側に電流制限抵抗RLが配置され、電流制限抵抗RLの方向DR1側に電源パッドPVDDが配置される。例えば電流制限抵抗RLは、発熱トランジスターTRの方向DR1側において、例えば長手方向が方向DR2に沿うように配置される。例えば発熱トランジスターTRと電流制限抵抗RLとは、方向DR1に沿って並んで配置される。また電流制限抵抗RLと電源パッドPVDDは、方向DR1に沿って並んで配置される。
このようにすれば、電流制限抵抗RLの一端と電源パッドPVDDとをショートパスの経路で接続し、電流制限抵抗RLの他端と発熱トランジスターTRのドレインとをショートパスの経路で接続できるようになる。従って、発熱トランジスターTRと電流制限抵抗RLと電源パッドPVDDを、例えば方向DR1に沿ってコンパクトにレイアウト配置できるようになり、集積回路装置20のレイアウト面積の小面積化を実現できる。
図14に本実施形態の集積回路装置20のレイアウト配置例として、拡散領域DF1、DF2やビアVCS、VCDのレイアウト配置例を示す。n型の拡散領域DF1は、グランドパッドPGNDの領域から発熱トランジスターTRのソース領域に至る経路に形成される。例えば拡散領域DF1は、複数のグランドパッドPGNDの方向DR2での幅よりも広い幅で、グランドパッドPGNDの領域から発熱トランジスターTRのソース領域に至る経路に形成される。グランドパッドPGNDの領域においては、グランドパッドPGNDの下方に拡散領域DF1が形成されている。またn型の拡散領域DF2は、発熱トランジスターTRのドレイン領域から、電源パッドPVDDの領域に至る経路に形成される。例えば拡散領域DF2は、複数の電源パッドPVDDの方向DR2での幅よりも広い幅で、発熱トランジスターTRのドレイン領域から電源パッドPVDDの領域に至る経路に形成される。電源パッドPVDDの領域においては、電源パッドPVDDの下方に拡散領域DF2が形成されている。発熱トランジスターTRの領域では、図3、図5、図6、図8に示すように、ソース領域となる拡散領域DF1の凸部と、ドレイン領域となる拡散領域DF2の凹部とが対向し、ソース領域となる拡散領域DF1の凹部と、ドレイン領域となる拡散領域DF2の凸部が対向するように配置されることになる。
そして図14に示すように、電流制限抵抗RLは、電源パッドPVDDと発熱トランジスターTRのドレインとの間に並列に接続された複数の拡散抵抗RL1~RLmを含む。即ち複数の拡散抵抗RL1~RLmは、一端が電源パッドPVDDに接続され他端が発熱トランジスターTRのドレインに接続されて、電源パッドPVDDと発熱トランジスターTRのドレインとの間に並列接続される。
このように電源パッドPVDDと発熱トランジスターTRのドレインとの間に並列接続された複数の拡散抵抗RL1~RLmにより、電流制限抵抗RLを構成することで、少ないレイアウト面積で所望の抵抗値の電流制限抵抗RLを実現できるようになる。
また複数の拡散抵抗RL1~RLmは、辺SD1から辺SD2へと向かう方向を方向DR1とし、方向DR1に直交する方向を方向DR2としたときに、各拡散抵抗の長手方向が方向DR1に沿うと共に、方向DR2に沿って並んで配置される。例えば方向DR1を長手方向とする細い幅の複数の拡散抵抗RL1~RLmが、方向DR2に沿って並んで配置される。例えば拡散領域DF2に対してスリットとなる複数の穴部が形成され、1つの穴部と隣の穴部の間の拡散領域が、拡散抵抗RL1~RLmの各拡散抵抗になる。複数の拡散抵抗RL1~RLmの各拡散抵抗の方向DR2での幅は例えば4~6μm程度であり、方向DR1での長さは例えば40~50μm程度である。
このように、方向DR2での幅が細い複数の拡散抵抗RL1~RLmを方向DR2に沿って並べて配置することで、電流制限抵抗RLのレイアウト領域の方向DR1での長さL3を小さくしながら、所望の抵抗値の電流制限抵抗RLを実現できるようになる。これにより集積回路装置20のコンパクト化と、所望の抵抗値の電流制限抵抗RLとを両立して実現できるようになる。
また図14に示すように集積回路装置20は、グランドパッドPGNDと平面視において重なるように配置される複数のビアVCSを含む。例えば複数のビアVCSが、グランドパッドPGNDの各パッドの全面に配置される。そして複数のビアVCSは、一端がグランドパッドPGNDに電気的に接続され、他端が発熱トランジスターTRのソースに電気的に接続される。これらのビアVCSは図4、図7のビアVCSに相当する。
このようにすれば、グランドパッドPGNDを、複数のビアVCSを介して、その直下の拡散領域DF1に電気的に接続して、発熱トランジスターTRのソースに電気的に接続できるようになる。従って、発熱トランジスターTRのソース側に形成される寄生抵抗を低減することが可能になり、寄生抵抗が原因とする発熱トランジスターTRの発熱性能の低下を抑制できるようになる。
同様に集積回路装置20は、電源パッドPVDDと平面視において重なるように配置される複数のビアVCDを含む。例えば複数のビアVCDが、電源パッドPVDDの各パッドの全面に配置される。そして複数のビアVCDは、一端が電源パッドPVDDに電気的に接続される。また複数のビアVCDの他端は、他端が発熱トランジスターTRのドレインに電気的に接続される電流制限抵抗RLの一端に接続される。
例えば本実施形態の比較例のレイアウト配置の手法として、拡散領域DF2を、発熱トランジスターTRのドレイン領域側の端部から方向DR1側に延在させた後、方向DR2や方向DR4に屈曲させ、例えば発熱トランジスターTRの方向DR2側や方向DR4側に配置される電源パッドPVDDの場所まで拡散領域DF2を延在させる手法が考えられる。この比較例の手法では、上述のように長い距離に亘って延在する拡散領域DF2が、電流制限抵抗RLとして用いられる。しかしながら、この比較例の手法では、拡散領域DF2を延在させてレイアウト配置する領域が無駄になって、集積回路装置20のレイアウト面積を増加させてしまう。
この点、図13、図14の本実施形態のレイアウト配置によれば、複数の拡散抵抗RL1~RLmを、方向DR1での長さL3が短いコンパクトなレイアウト領域に配置することで、電流制限抵抗RLのレイアウトが実現される。従って、発熱トランジスターTRと電流制限抵抗RLとを、グランドパッドPGNDと電源パッドPVDDの間にコンパクトなレイアウト面積で配置できるようになる。この結果、上述の比較例の手法に比べて、集積回路装置20のレイアウト面積を大幅に縮小でき、集積回路装置20の小型化を実現できるようになる。
なお図13、図14において発熱トランジスターTRの領域の方向DR1での長さL1は例えば220~260μm程度であり、方向DR2での長さは例えば700~900μm程度である。一例としては、チャネル長Lが例えば3μであり、チャネル幅Wが例えば240μのトランジスターが、方向DR1を長手方向として、発熱トランジスターTRの各列のトランジスターとして配置される。そして、このような各列のトランジスターが、方向DR2に沿って例えば100列程度、配置される。なお各列のトランジスターを、例えば方向DR1に沿って複数個に分割して配置してもよい。例えばゲートの下にチャネルを形成しないことで、各列のトランジスターを例えば8段に分割して配置する。
本実施形態では集積回路装置20のコンパクト化を図りながら発熱トランジスターTRの発熱性能については維持している。そして図13、図14で説明したように、集積回路装置20のレイアウト面積を小さくするために、電流制限抵抗RLの領域の方向DR1での長さL3を小さくしている。例えば電流制限抵抗RLを、細い幅の複数の拡散抵抗RL1~RLmの並列接続により実現することで、方向DR1での長さL3を小さくすることができる。そして、このように電流制限抵抗RLの領域の方向DR1での長さL3を小さくした分だけ。発熱トランジスターTRの領域の方向DR1での長さL1を大きくする。そして発熱トランジスターTRの領域の方向DR1での長さL1を大きくする一方で、方向DR2での長さL2を小さくする。これにより、発熱トランジスターTRのトランジスターサイズであるW/Lを維持することができ、発熱性能を維持できるようになる。そして発熱トランジスターTRの領域の方向DR2での長さL2が小さくすることで、集積回路装置20のコンパクト化を実現できる。従って、集積回路装置20のコンパクト化と、発熱トランジスターTRの発熱性能の維持を両立して実現することが可能になる。
4.発振器
図15に本実施形態の発振器4の構造例を示す。発振器4は、本実施形態の集積回路装置20と、集積回路装置20により温度制御される振動子10を含む。例えばヒーターICである集積回路装置20は発熱回路22を有しており、この発熱回路22の発熱により、振動子10の温度制御を行うことが可能になる。例えば図1、図2の温度制御信号GCが発熱トランジスターTRのゲートに入力されることで、発熱回路22の発熱が制御され、この発熱の制御により振動子10の温度が制御されるようになる。
更に具体的には図15の発振器4は、集積回路装置20と、振動子10と、振動子10を発振させる後述の図16の発振回路32を有する集積回路装置30と、振動子10と集積回路装置30とを収容する第1パッケージ13と、集積回路装置20と第1パッケージ13を収容する第2パッケージ17を含む。集積回路装置20は第1集積回路装置であり、集積回路装置30は第2集積回路装置である。
このようにすれば、振動子10と振動子10を発振させる集積回路装置30を収容する第1パッケージ13を恒温槽とする恒温槽型水晶発振器(OCXO)を実現できるようになる。例えば第1パッケージ13の上面に、ヒーターICである本実施形態の集積回路装置20が配置され、温度制御信号GCに基づく集積回路装置20の発熱回路22の発熱制御により、恒温槽である第1パッケージ13の温度制御が行われる。これにより例えば環境温度が変化しても、振動子10の温度を一定に保つような温度制御が行われ、恒温槽型水晶発振器の実現が可能になる。
また図15の発振器4の構造によれば、振動子10と、集積回路装置30と、振動子10及び集積回路装置30を収容する第1パッケージ13とを備える既存の製品の発振器を利用することも可能になる。即ち振動子10と、集積回路装置30と、第1パッケージ13とを備える既存の製品の発振器を、ヒーターICである集積回路装置20と共に、第2パッケージ17に収容することで、恒温槽型水晶発振器を実現できるようになる。従って、既存の製品の発振器を有効利用した恒温槽型水晶発振器の実現が可能になり、製品コストや開発コストや開発期間等を削減できるようになる。
また図15の発振器4は、第2パッケージ17に設けられ、集積回路装置20に温度制御信号GCを出力する集積回路装置40を含む。集積回路装置40は第3集積回路装置である。集積回路装置40は後述の図16に示すようにオーブン制御回路46を有しており、このオーブン制御回路46からの温度制御信号GCが集積回路装置20に入力され、発熱回路22の発熱制御が行われる。このようにすれば、集積回路装置40が温度制御信号GCに基づく温度制御を行うことで、集積回路装置20の発熱回路22の発熱制御が行われ、これにより恒温槽となる第1パッケージ13の温度制御が行われて、恒温槽型水晶発振器が実現されるようになる。なお本実施形態では集積回路装置40を設けない変形実施も可能である。例えばオーブン制御回路46を集積回路装置20に設けて、恒温槽型水晶発振器のオーブン制御を実現してもよい。
次に図15の発振器4の構造について具体的に説明する。図15において、第1パッケージ13は、例えばセラミック等により形成され、その内側に収容空間SP1を有しており、この収容空間SP1に振動子10及び集積回路装置30が収容されている。収容空間SP1は気密封止されており、望ましくは真空に近い状態である減圧状態になっている。第1パッケージ13により、振動子10及び集積回路装置30を衝撃、埃、熱、湿気等から好適に保護することができる。また第1パッケージ13は恒温槽型水晶発振器の恒温槽としても用いられる。
第1パッケージ13はベース11とリッド12を有する。具体的には第1パッケージ13は、振動子10及び集積回路装置30を支持するベース11と、ベース11との間に収容空間SP1を形成するようにベース11に接合されたリッド12とにより構成されている。そして振動子10は、ベース11の内側に設けられた段差部に端子電極を介して支持されている。また集積回路装置30は、ベース11の内側底面に配置されている。なお集積回路装置30と振動子10との電気的な接続や、集積回路装置30と他の集積回路装置20、40との間の電気的な接続は、ボンディングワイヤーBWや第1パッケージ13、第2パッケージ17の内部配線を用いて行われる。
第2パッケージ17は、例えばセラミック等により形成され、その内側に収容空間SP2を有しており、この収容空間SP2に、第1パッケージ13と集積回路装置20が収容されている。収容空間SP2は気密封止されており、望ましくは真空に近い状態である減圧状態になっている。第2パッケージ17により、集積回路装置20や第1パッケージ13を衝撃、埃、熱、湿気等から好適に保護することができる。
第2パッケージ17はベース15とリッド16を有する。具体的には第2パッケージ17は、第1パッケージ13等を支持するベース15と、ベース15との間に収容空間SP2を形成するようにベース15に接合されたリッド16とにより構成されている。そして第1パッケージ13は、ベース15の内側底面に配置されている。
また第2パッケージ17の底面には凹部が形成されている。そして凹部の底面に集積回路装置40が実装されている。なお集積回路装置40を第2パッケージ17の収容空間SP2に配置するなどの種々の変形実施が可能である。また第2パッケージ17の外側底面には外部端子18、19が形成されている。外部端子18、19は、外部配線を介して外部デバイスに接続される。外部配線は、例えば外部デバイスが実装される回路基板に形成される配線などである。これにより外部デバイスに対して発振器4が生成したクロック信号などを出力できるようになる。なお外部端子18、19と集積回路装置40等との電気的な接続は、ボンディングワイヤーBWや第2パッケージ17等の内部配線を用いて行われる。
なお発振器4の図15の構造に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば振動子10が収容される空間に集積回路装置20を設けて、オーブン制御を行ってもよい。例えばベース11の段差部と、振動子10との間に集積回路装置20を設け、集積回路装置20の発熱を振動子10に直接に伝達するようにしてもよい。或いは本実施形態の集積回路装置20に発振回路を設けて、振動子10が収容される空間に集積回路装置20を配置してもよい。
図16に発振器4の構成例を示す。図16に示すように本実施形態の発振器4は、振動子10と集積回路装置20、30、40を含み、クロック信号CK2を出力する。
振動子10は、電気的な信号により機械的な振動を発生する素子である。振動子10は、例えば水晶振動片などの振動片により実現できる。例えば振動子10は、カット角がATカットやSCカットなどの厚みすべり振動する水晶振動片、音叉型水晶振動片、或いは双音叉型水晶振動片などにより実現できる。なお本実施形態の振動子10は、例えば厚みすべり振動型、音叉型、又は双音叉型以外の振動片や、水晶以外の材料で形成された圧電振動片などの種々の振動片によっても実現できる。例えば振動子10として、SAW(Surface Acoustic Wave)共振子や、シリコン基板を用いて形成されたシリコン製振動子としてのMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子等を採用してもよい。
集積回路装置30は、発振回路32、出力回路34、温度センサー36を含む。発振回路32は振動子10を発振させる回路である。例えば発振回路32は、振動子10を発振させることで発振信号を生成する。例えば発振回路32は、発振用の駆動回路と、キャパシターや抵抗などの能動素子により実現できる。駆動回路は、例えばCMOSのインバーター回路やバイポーラートランジスターにより実現できる。駆動回路は、発振回路32のコア回路であり、駆動回路が、振動子10を電圧駆動又は電流駆動することで、振動子10を発振させる。発振回路32としては、例えばインバーター型、ピアース型、コルピッツ型、又はハートレー型などの種々のタイプの発振回路を用いることができる。また発振回路32に可変容量回路を設けてもよい。そしてこの可変容量回路の容量の調整により、発振周波数を調整できるようにする。可変容量回路は、例えばバラクターなどの可変容量素子により実現できる。なお本実施形態における接続は電気的な接続である。電気的な接続は、電気信号が伝達可能に接続されていることであり、電気信号による情報の伝達が可能となる接続である。電気的な接続は受動素子等を介した接続であってもよい。
出力回路34は、発振回路32からの発振信号に基づくクロック信号CK1を出力する。例えば出力回路34は、発振信号をバッファリングしてクロック信号CK1として出力する。そして、このクロック信号CK1が集積回路装置40に入力される。
温度センサー36は温度を検出するセンサーである。具体的には温度センサー36は、周囲の温度を検出して、周囲の温度に応じて変化する温度検出信号TS2を集積回路装置40に出力する。例えば温度センサー36は、温度依存性を有する回路素子を利用して、温度検出信号TS2を生成する。例えば温度センサー36は、PN接合の順方向電圧が有する温度依存性を用いることで、温度に依存して電圧が変化する温度検出信号TS2を出力する。或いは温度センサー36は、温度検出信号TS2として、デジタルの温度検出データを出力するようにしてもよい。
集積回路装置20は、図1、図2で説明したように発熱回路22と温度センサー24を含む。発熱回路22は、集積回路装置40からの温度制御信号GCに基づいて発熱が制御される。また温度センサー24は、温度検出信号TSを生成して集積回路装置40に出力する。なお温度センサー24は、温度検出信号TSとして、デジタルの温度検出データを出力するようにしてもよい。
集積回路装置40は、クロック信号生成回路42と、出力回路43と、処理回路44と、オーブン制御回路46と、温度センサー48を含む。クロック信号生成回路42には、集積回路装置30から、振動子10の発振信号に基づき生成されたクロック信号CK1が入力される。クロック信号生成回路42は例えばPLL回路であり、クロック信号CK1の周波数を逓倍したクロック信号CK2を生成し、このクロック信号CK2が出力回路43によりバッファリングされて、外部に出力される。クロック信号生成回路42としては、例えば周波数の分数逓倍が可能なフラクショナル-N型のPLL回路などを用いることできる。
処理回路44は、温度補償処理や各種の補正処理を行ったり、集積回路装置40の各回路ブロックの制御処理を行う。処理回路44は、温度の変動があってもクロック信号CK2の周波数が一定になるようにするための温度補償処理を行う。例えば集積回路装置40には、集積回路装置20の温度センサー24からの温度検出信号TSや、集積回路装置30の温度センサー36からの温度検出信号TS2が入力される。また集積回路装置40内にも温度センサー48が設けられている。処理回路44は、これらの温度センサー24、36、48の温度検出結果に基づいて、温度補償処理を行う。具体的には処理回路44は、デジタル信号処理を行うデジタル信号処理回路45を含む。デジタル信号処理回路45は、DSP(Digital Signal Processor)として動作し、例えば温度補償処理を含むデジタル信号処理を行う。またデジタル信号処理回路45は、デジタル信号処理としてデジタルフィルター処理を行う。例えばFIR(Finite Impulse Response)やIIR(Infinite Impulse Response)などのデジタルフィルター処理を行う。またデジタル信号処理回路45は、エージング補正のためのデジタル信号処理を行う。例えばエージング補正のためのデジタル信号処理としてカルマンフィルター処理などを行う。またデジタル信号処理回路45は、デジタル信号処理としてニューラルネットワーク処理を行う。例えば集積回路装置40の外部の温度センサー24、36の温度検出結果や内部の温度センサー48の温度検出結果に基づいて、振動子10の温度を類推するAI(Artificial Intelligence)のニューラルネットワーク処理を行う。
オーブン制御回路46は、温度制御信号GCを集積回路装置20の発熱回路22に出力することで、発熱回路22の発熱を制御して、恒温槽に設けられる振動子10のオーブン制御を行う。即ちオーブン制御回路46は、発熱回路22の発熱を制御することで、振動子10が設けられるオーブンである恒温槽の温度制御を行う。例えばオーブン制御回路46は、恒温槽の温度であるオーブン温度が設定温度になるように温度制御を行う。なお図15では第1パッケージ13が恒温槽として機能している。オーブン制御回路46は、例えばオペアンプ、抵抗、キャパシターなどにより構成された積分回路により実現されるPI制御回路(Proportional-Integral Controller)などにより実現できる。
以上に説明したように本実施形態の集積回路装置は、温度制御信号に基づいて制御される発熱回路を含み、発熱回路は、温度制御信号に基づいてゲート電圧が制御され且つ並列接続された複数のトランジスターを有する発熱トランジスターを含む。また発熱回路は、複数のトランジスターと平面視において重なり、発熱トランジスターのソースにグランドを供給する金属配線と、一端が金属配線に接続され、他端が複数のトランジスターの複数のソース領域に接続される複数のビアを含む。そして複数のビアは、平面視において、複数のソース領域と重なる位置に設けられる。
本実施形態では、発熱トランジスターの複数のトランジスターに平面視において重なる金属配線から、複数のトランジスターのソース領域に対して、当該ソース領域に平面視において重なる複数のビアを介して、グランドを供給できるようになる。これにより、発熱トランジスターのソース抵抗の抵抗値を実質的に下げることが可能になる。従って、温度制御信号がゲートに入力されたときに、発熱トランジスターのゲート・ソース間電圧の低下を抑えることが可能になり、発熱トランジスターの寄生抵抗を原因とする発熱能力の低下を抑制できるようになる。
また本実施形態では、複数のトランジスターは、第1トランジスターと、第1トランジスターとソース領域が共有される第2トランジスターと、を含み、複数のビアの第1ビア群は、第1トランジスターと第2トランジスターの共有ソース領域に平面視において重なるように配置されてもよい。
このようにすれば、金属配線から、第1トランジスターと第2トランジスターの共通ソース領域に平面視において重なるように配置される第1ビア群を介して、当該共通ソース領域に対してグランドを供給できるようになる。これによりソース抵抗の抵抗値を効果的に小さくでき、ソース抵抗が原因となって発熱トランジスターの発熱性能が低下するのを抑制できるようになる。
また本実施形態では、第1トランジスターの第1ゲートの長辺方向を第1方向としたとき、第1ビア群は、共有ソース領域において第1方向に沿って配置されてもよい。
このようにすれば、第1ビア群の一端から共通ソース領域のチャネル側端部への電流経路での寄生抵抗を小さくすることが可能になり、ソース抵抗の抵抗値を効果的に小さくできるようになる。
また本実施形態では、複数列の第1ビア群が、第1方向に沿って、第1方向に直交する第2方向に並んで配置されてもよい。
このようにすれば、第1トランジスターと第2トランジスターの共通ソース領域において各トランジスターのチャネルに近い位置に、第1ビア群の一端を接続できるようになり、ソース抵抗の抵抗値を効果的に小さくできる。
また本実施形態では、複数のトランジスターは、第3トランジスターと、第3トランジスターとソース領域が共有される第4トランジスターと、を含んでもよい。そして第2トランジスターのドレイン領域と第3トランジスターのドレイン領域は共有され、複数のビアの第2ビア群は、第3トランジスターと第4トランジスターの共有ソース領域に平面視において重なるように配置されてもよい。
このようにすれば、金属配線から、第3トランジスターと第4トランジスターの共通ソース領域に平面視において重なるように配置される第2ビア群を介して、当該共通ソース領域に対してグランドを供給できるようになる。これによりソース抵抗の抵抗値を効果的に小さくでき、ソース抵抗が原因となって発熱トランジスターの発熱性能が低下するのを抑制できるようになる。
また本実施形態では、金属配線は、ビアが非存在の部分が穴部となる格子パターンを有してもよい。
このようにすれば、発熱トランジスターの複数のトランジスターに平面視において重なる格子パターンの金属配線から、複数のトランジスターのソース領域に対して、当該ソース領域に平面視において重なる複数のビアを介して、グランドを供給できるようになる。
また本実施形態では、金属配線は、第1ビア群に沿って設けられる第1配線部分と、第2ビア群に沿って設けられる第2配線部分と、第1配線部分と第2配線部分に交差し且つ所与の距離離れて配置される第3配線部分及び第4配線部分と、を含んでもよい。
このような第1配線部分、第2配線部分、第3配線部分及び第4配線部分を有する金属配線により、格子パターンの金属配線を実現できるようになる。
また本実施形態では、集積回路装置の外形は、第1辺と、第1辺の対辺である第2辺とを有し、第1辺に沿って、発熱トランジスターのソースに電気的に接続されるグランドパッドが配置され、第2辺に沿って、発熱トランジスターのドレインに電源電圧を供給する電源パッドが配置されてもよい。そして発熱トランジスターは、グランドパッドと電源パッドの間に配置されてもよい。
このようにすれば、グランドパッドと発熱トランジスターのソースをショートパスの経路により電気的に接続し、発熱トランジスターのドレインと電源パッドもショートパスの経路等により電気的に接続することが可能になる。従って、当該経路に存在する寄生抵抗等が発熱トランジスターの発熱性能に対して与える悪影響を低減することができ、発熱性能の向上を図れる。
また本実施形態では、一端が電源パッドに電気的に接続され、他端が発熱トランジスターのドレインに電気的に接続される電流制限抵抗を含み、電流制限抵抗は、発熱トランジスターと電源パッドの間に配置されてもよい。
このようにすれば、電流制限抵抗の一端と電源パッドとをショートパスの経路で接続し、電流制限抵抗の他端と発熱トランジスターのドレインとをショートパスの経路で接続できるようになる。従って、発熱トランジスターと電流制限抵抗と電源パッドをコンパクトにレイアウト配置できるようになり、集積回路装置の小面積化を実現できる。
また本実施形態では、電流制限抵抗は、電源パッドと発熱トランジスターのドレインとの間に並列に接続された複数の拡散抵抗を含んでもよい。
このように電源パッドと発熱トランジスターのドレインとの間に並列に接続された複数の拡散抵抗により電流制限抵抗を構成することで、少ないレイアウト面積で所望の抵抗値の電流制限抵抗を実現できるようになる。
また本実施形態では、複数の拡散抵抗は、第1辺から第2辺へと向かう方向を第1方向とし、第1方向に直交する方向を第2方向としたときに、各拡散抵抗の長手方向が第1方向に沿うと共に、第2方向に沿って並んで配置されてもよい。
このように第2方向での幅が細い複数の拡散抵抗を第2方向に沿って並べて配置することで、電流制限抵抗のレイアウト領域の第1方向での長さを小さくしながら、所望の抵抗値の電流制限抵抗を実現できるようになり、集積回路装置のコンパクト化と所望の抵抗値の電流制限抵抗とを両立して実現できるようになる。
また本実施形態では、グランドパッドと平面視において重なるように配置される複数のビアを含み、複数のビアは、一端がグランドパッドに電気的に接続され、他端が発熱トランジスターのソースに電気的に接続されてもよい。
このようにすれば、グランドパッドを、複数のビアを介して、直下の拡散領域に電気的に接続して、発熱トランジスターのソースに電気的に接続できるようになる。従って、発熱トランジスターのソース側に形成される寄生抵抗を低減することが可能になり、寄生抵抗が原因とする発熱トランジスターの発熱性能の低下を抑制できるようになる。
また本実施形態は、上記に記載の集積回路装置と、集積回路装置により温度制御される振動子と、を含む発振器に関係する。
このようにすれば、集積回路装置の発熱回路の発熱により、振動子の温度制御を行うことが可能になる。
また本実施形態は、集積回路装置である第1集積回路装置と、振動子と、振動子を発振させる発振回路を有する第2集積回路装置と、振動子と第2集積回路装置とを収容する第1パッケージと、第1集積回路装置と第1パッケージを収容する第2パッケージとを含んでもよい。
このようにすれば、温度制御信号に基づく第1集積回路装置の発熱回路の発熱制御により、恒温槽である第1パッケージの温度制御が行われるようになり、恒温槽型水晶発振器の実現が可能になる。
また本実施形態では、第2パッケージに設けられ、第1集積回路装置に温度制御信号を出力する第3集積回路装置を含んでもよい。
このようにすれば、第3集積回路装置が温度制御信号に基づく温度制御を行うことで、第1集積回路装置の発熱回路の発熱制御が行われ、これにより恒温槽となる第1パッケージの温度制御が行われて、恒温槽型水晶発振器が実現されるようになる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本開示の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本開示の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本開示の範囲に含まれる。また集積回路装置、発振器の構成・動作等も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
4…発振器、10…振動子、11…ベース、12…リッド、13…第1パッケージ、15…ベース、16…リッド、17…第2パッケージ、18…外部端子、19…外部端子、20…集積回路装置、22…発熱回路、24…温度センサー、30…集積回路装置、32…発振回路、34…出力回路、36…温度センサー、40…集積回路装置、42…クロック信号生成回路、43…出力回路、44…処理回路、45…デジタル信号処理回路、46…オーブン制御回路、48…温度センサー、ALD、ALS…金属配線、BW…ボンディングワイヤー、CK1、CK2…クロック信号、D…ドレイン領域、DF1、DF2…拡散領域、DI1、DI2、DI3、DI4…ダイオード、DR1、DR2、DR3、DR4…方向、G…ゲート、GC…温度制御信号、GVC1…第1ビア群、GVC2…第2ビア群、GVC3…第3ビア群、HL…穴部、Id…電流、LP1、LP2、LP3、LP4…配線部分、PGC…パッド、PGND…グランドパッド、PTS…パッド、PVDD…電源パッド、R1、R2…抵抗値、RD…ドレイン抵抗、RE1…抵抗、RE2…抵抗、RL…電流制限抵抗、RL1~RLm…拡散抵抗、RS…ソース抵抗、RT…抵抗、S…ソース領域、SD1、SD2、SD3、SD4…辺、SP1、SP2…収容空間、T1、T2、T3、T3B、T4、T4B、T5、T6…トランジスター、TR…発熱トランジスター、TS、TS2…温度検出信号、VC、VCD、VCS…ビア

Claims (15)

  1. 温度制御信号に基づいて制御される発熱回路を含み、
    前記発熱回路は、
    前記温度制御信号に基づいてゲート電圧が制御され且つ並列接続された複数のトランジスターを有する発熱トランジスターと、
    前記複数のトランジスターと平面視において重なり、前記発熱トランジスターのソースにグランドを供給する金属配線と、
    一端が前記金属配線に接続され、他端が前記複数のトランジスターの複数のソース領域に接続される複数のビアと、
    を含み、
    前記複数のビアは、前記平面視において、前記複数のソース領域と重なる位置に設けられることを特徴とする集積回路装置。
  2. 請求項1に記載の集積回路装置において、
    前記複数のトランジスターは、
    第1トランジスターと、
    前記第1トランジスターとソース領域が共有される第2トランジスターと、
    を含み、
    前記複数のビアの第1ビア群は、前記第1トランジスターと前記第2トランジスターの共有ソース領域に前記平面視において重なるように配置されることを特徴とする集積回路装置。
  3. 請求項2に記載の集積回路装置において、
    前記第1トランジスターの第1ゲートの長辺方向を第1方向としたとき、
    前記第1ビア群は、前記共有ソース領域において前記第1方向に沿って配置されることを特徴とする集積回路装置。
  4. 請求項3に記載の集積回路装置において、
    複数列の前記第1ビア群が、前記第1方向に沿って、前記第1方向に直交する第2方向に並んで配置されることを特徴とする集積回路装置。
  5. 請求項2又は3に記載の集積回路装置において、
    前記複数のトランジスターは、
    第3トランジスターと、
    第3トランジスターとソース領域が共有される第4トランジスターと、
    を含み、
    前記第2トランジスターのドレイン領域と第3トランジスターのドレイン領域は共有され、
    前記複数のビアの第2ビア群は、前記第3トランジスターと前記第4トランジスターの共有ソース領域に平面視において重なるように配置されることを特徴とする集積回路装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の集積回路装置において、
    前記金属配線は、前記ビアが非存在の部分が穴部となる格子パターンを有することを特徴とする集積回路装置。
  7. 請求項5に記載の集積回路装置において、
    前記金属配線は、
    前記第1ビア群に沿って設けられる第1配線部分と、
    前記第2ビア群に沿って設けられる第2配線部分と、
    前記第1配線部分と前記第2配線部分に交差し且つ所与の距離離れて配置される第3配線部分及び第4配線部分と、
    を含むことを特徴とする集積回路装置。
  8. 請求項1に記載の集積回路装置において、
    集積回路装置の外形は、第1辺と、前記第1辺の対辺である第2辺とを有し、
    前記第1辺に沿って、前記発熱トランジスターのソースに電気的に接続されるグランドパッドが配置され、
    前記第2辺に沿って、前記発熱トランジスターのドレインに電源電圧を供給する電源パッドが配置され、
    前記発熱トランジスターは、前記グランドパッドと前記電源パッドの間に配置されることを特徴とする集積回路装置。
  9. 請求項8に記載の集積回路装置において、
    一端が前記電源パッドに電気的に接続され、他端が前記発熱トランジスターのドレインに電気的に接続される電流制限抵抗を含み、
    前記電流制限抵抗は、前記発熱トランジスターと前記電源パッドの間に配置されることを特徴とする集積回路装置。
  10. 請求項9に記載の集積回路装置において、
    前記電流制限抵抗は、前記電源パッドと前記発熱トランジスターのドレインとの間に並列に接続された複数の拡散抵抗を含むことを特徴とする集積回路装置。
  11. 請求項10に記載の集積回路装置において、
    前記複数の拡散抵抗は、前記第1辺から前記第2辺へと向かう方向を第1方向とし、前記第1方向に直交する方向を第2方向としたときに、各拡散抵抗の長手方向が前記第1方向に沿うと共に、前記第2方向に沿って並んで配置されることを特徴とする集積回路装置。
  12. 請求項8乃至11のいずれか一項に記載の集積回路装置において、
    前記グランドパッドと前記平面視において重なるように配置される複数のビアを含み、
    前記複数のビアは、一端が前記グランドパッドに電気的に接続され、他端が前記発熱トランジスターのソースに電気的に接続されることを特徴とする集積回路装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれか一項に記載の集積回路装置と、
    前記集積回路装置により温度制御される振動子と、
    を含むことを特徴とする発振器。
  14. 請求項13に記載の発振器において、
    前記集積回路装置である第1集積回路装置と、
    前記振動子と、
    前記振動子を発振させる発振回路を有する第2集積回路装置と、
    前記振動子と前記第2集積回路装置とを収容する第1パッケージと、
    前記第1集積回路装置と前記第1パッケージを収容する第2パッケージと、
    を含むことを特徴とする発振器。
  15. 請求項14に記載の発振器において、
    前記第2パッケージに設けられ、前記第1集積回路装置に前記温度制御信号を出力する第3集積回路装置を含むことを特徴とする発振器。
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