JP2022137768A - 運転支援装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ブレーキリリース時に運転者に違和感を与える減速支援が実行されることを抑制することができる運転支援装置を提供する。【解決手段】自車両の減速支援を行う運転支援装置であって、自車両の外部センサの検出結果に基づいて、自車両の前方の減速対象を検出する減速対象検出部と、自車両の外部センサの検出結果に基づいて、減速対象と自車両との相対状況を認識する相対状況認識部と、減速対象と自車両との相対状況が予め設定された減速支援前提条件を満たし、且つ、自車両の運転者のアクセル操作及びブレーキ操作が行われていない場合に、自車両の減速支援を行う減速支援実行部と、を備え、減速支援実行部は、減速支援前提条件を満たされているが、ブレーキ操作が行われていることにより減速支援が開始されない場合において、ブレーキ操作の終了から一定時間が経過するまでは減速支援を実行しない。【選択図】図3
Description
本発明は、運転支援装置に関する。
従来、運転支援装置に関する技術文献として、特開2013-218429号公報が知られている。この公報には、自車両の一時停止線(減速対象)までの距離と自車両の車速とに基づいて減速支援を実行する運転支援装置において、自車両の一時停止線までの距離などの条件が満たされなくなった場合に減速支援を終了することが示されている。
ところで、減速支援について、自車両の一時停止線までの距離の条件などが満たされたとしても運転者がブレーキ操作を行っている場合には減速支援を開始せず、ブレーキリリース後に減速支援を開始する技術が知られている。しかしながら、運転者がブレーキリリースした場合は減速意思がない可能性もあることから、減速支援の実行が運転者に違和感を与えるおそれがあった。
本発明の一態様は、自車両の減速支援を行う運転支援装置であって、自車両の外部センサの検出結果に基づいて、自車両の前方の減速対象を検出する減速対象検出部と、自車両の外部センサの検出結果に基づいて、減速対象と自車両との相対状況を認識する相対状況認識部と、減速対象と自車両との相対状況が予め設定された減速支援前提条件を満たし、且つ、自車両の運転者のアクセル操作及びブレーキ操作が行われていない場合に、自車両の減速支援を行う減速支援実行部と、を備え、減速支援実行部は、減速支援前提条件を満たされているが、ブレーキ操作が行われていることにより減速支援が開始されない場合において、ブレーキリリースから一定時間が経過するまでは減速支援を実行しない。
本発明の一態様によれば、ブレーキリリース時に運転者に違和感を与える減速支援が実行されることを抑制することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示す運転支援装置100は、乗用車などの車両(自車両)に搭載され、運転者による自車両の運転を支援する装置である。運転支援装置100は、自車両の前方に先行車又は信号機などの減速対象を検出した場合に、所定条件下で自車両の減速支援を行う。減速対象とは、減速支援の対象である。減速対象には、カーブが含まれる。減速対象には、他車両が含まれてもよい。減速対象には、歩行者又は自転車などが含まれてもよく、信号機、一時停止線、横断歩道、落下物、工事用設置物、構造物などが含まれてもよい。
減速支援とは、例えば自車両を予め設定された目標車速まで減速させる運転支援である。目標車速は特に限定されず、0km/hであってもよく、10km/hであってもよい。目標車速は減速対象の種別に応じて決められていてもよい。減速対象が信号機である場合、信号機の点灯状態(青信号、黄信号、赤信号などの点灯状態)に応じて減速支援の目標車速を変更してもよい。目標車速は、減速対象が先行車などの移動物である場合、自車両の速度に限られず、自車両と減速対象との相対速度を用いてもよい。減速支援は、目標車速ではなく、目標減速度の時間変化である目標減速度パターンに沿って実行される態様であってもよい。
[運転支援装置の構成]
以下、運転支援装置100の構成について図面を参照して説明する。図1に示すように、運転支援装置100は、装置を統括的に管理する運転支援ECU[Electronic Control Unit]10を備えている。運転支援ECU10は、CPU[Central Processing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]などを有する電子制御ユニットである。運転支援ECU10では、例えば、ROMに記憶されているプログラムをCPUで実行することにより各種の機能を実現する。運転支援ECU10は、複数の電子ユニットから構成されていてもよい。
以下、運転支援装置100の構成について図面を参照して説明する。図1に示すように、運転支援装置100は、装置を統括的に管理する運転支援ECU[Electronic Control Unit]10を備えている。運転支援ECU10は、CPU[Central Processing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]などを有する電子制御ユニットである。運転支援ECU10では、例えば、ROMに記憶されているプログラムをCPUで実行することにより各種の機能を実現する。運転支援ECU10は、複数の電子ユニットから構成されていてもよい。
運転支援ECU10は、外部センサ1、内部センサ2、アクセルペダルセンサ3、ブレーキペダルセンサ4、及びアクチュエータ5と接続されている。
外部センサ1は、自車両の周辺の状況を検出する検出機器である。外部センサ1は、カメラ、レーダセンサのうち少なくとも一つを含む。カメラは、自車両の外部状況を撮像する撮像機器である。カメラは、例えば自車両のフロントガラスの裏側に設けられ、自車両の前方を撮像する。カメラは、自車両の外部状況に関する撮像情報を運転支援ECU10へ送信する。カメラは、単眼カメラであってもよく、ステレオカメラであってもよい。
レーダセンサは、電波(例えばミリ波)又は光を利用して自車両の周囲の物体を検出する検出機器である。レーダセンサには、例えば、ミリ波レーダ又はライダー[LIDAR:Light Detection and Ranging]が含まれる。レーダセンサは、電波又は光を自車両の周囲に送信し、物体で反射された電波又は光を受信することで物体を検出する。レーダセンサは、検出した物体の情報を運転支援ECU10へ送信する。
内部センサ2は、自車両の走行状態を検出する検出機器である。内部センサ2は、車速センサ、加速度センサ、及びヨーレートセンサを含む。車速センサは、自車両の速度を検出する検出器である。車速センサとしては、例えば、自車両の車輪又は車輪と一体に回転するドライブシャフト等に対して設けられ、車輪の回転速度を検出する車輪速センサが用いられる。車速センサは、検出した車速情報(車輪速情報)を運転支援ECU10に送信する。
加速度センサは、自車両の加速度を検出する検出器である。加速度センサは、例えば、自車両の前後方向の加速度を検出する前後加速度センサと、自車両の横加速度を検出する横加速度センサとを含んでいる。加速度センサは、例えば、自車両の加速度情報を運転支援ECU10に送信する。ヨーレートセンサは、自車両の重心の鉛直軸周りのヨーレート(回転角速度)を検出する検出器である。ヨーレートセンサとしては、例えばジャイロセンサを用いることができる。ヨーレートセンサは、検出した自車両のヨーレート情報を運転支援ECU10へ送信する。
アクセルペダルセンサ3は、例えば、自車両のアクセルペダルのシャフト部分に対して設けられ、アクセルペダルの踏み込み量を検出する。アクセルペダルセンサ3は、検出したアクセルペダルの踏み込み量に応じたアクセル操作信号を運転支援ECU10へ送信する。
ブレーキペダルセンサ4は、例えば、自車両のブレーキペダルのシャフト部分に対して設けられ、ブレーキペダルの踏み込み量を検出する。ブレーキペダルセンサ4は、検出したブレーキペダルの踏み込み量に応じたブレーキ操作信号を運転支援ECU10へ送信する。
アクチュエータ5は、自車両の制御に用いられるデバイスである。アクチュエータ5は、駆動アクチュエータ及びブレーキアクチュエータを少なくとも含む。アクチュエータ5は、操舵アクチュエータを含んでもよい。駆動アクチュエータは、運転支援ECU10からの制御信号に応じてエンジンに対する空気の供給量(スロットル開度)を制御し、自車両の駆動力を制御する。なお、自車両がハイブリッド車である場合には、エンジンに対する空気の供給量の他に、動力源としてのモータに運転支援ECU10からの制御信号が入力されて当該駆動力が制御される。自車両が電気自動車である場合には、動力源としてのモータに運転支援ECU10からの制御信号が入力されて当該駆動力が制御される。これらの場合における動力源としてのモータは、アクチュエータ5を構成する。
ブレーキアクチュエータは、運転支援ECU10からの制御信号に応じてブレーキシステムを制御し、自車両の車輪へ付与する制動力を制御する。ブレーキシステムとしては、例えば、液圧ブレーキシステムを用いることができる。操舵アクチュエータは、電動パワーステアリングシステムのうち操舵トルクを制御するアシストモータの駆動を運転支援ECU10からの制御信号に応じて制御する。これにより、操舵アクチュエータは、自車両の操舵トルクを制御する。
次に、運転支援ECU10の機能的構成について説明する。図1に示すように、運転支援ECU10は、減速対象検出部11、相対状況認識部12、開始条件判定部13、及び減速支援実行部14を有している。なお、以下に説明する運転支援ECU10の機能の一部は、自車両と通信可能なサーバにおいて実行される態様であってもよい。
減速対象検出部11は、外部センサ1の検出結果に基づいて、自車両の前方の先行車などの減速対象を検出する。減速対象検出部11は、カメラの撮像画像又はレーダセンサの物体情報に基づいて、自車両の前方の減速対象の検出を行う。
減速対象検出部11は、例えばカメラにより撮像された自車両の前方の撮像画像に基づいて、予め記憶された減速対象の種別ごとの画像パターンを用いたパターンマッチングを行うことにより、カーブ、信号機、一時停止線、先行車などの減速対象を検出する。減速対象検出部11は、例えば減速対象がカーブである場合、周知の画像処理技術により、道路の白線の撮像画像などから道路の曲率を認識することでカーブを検出することができる。減速対象としてのカーブは、曲率が一定値(例えば60R)以上の区間とすることができる。
相対状況認識部12は、自車両と減速対象との相対状況を認識する。相対状況には、少なくとも自車両と減速対象との距離(自車両の前後方向又は進行方向における距離)が含まれる。相対状況には、自車両と減速対象との相対速度が含まれてもよく、減速対象に対する自車両の衝突余裕時間[TTC:Time To Collusion]が含まれていてもよく、車間時間[THW:Time Headway]が含まれていてもよい。
相対状況認識部12は、例えば外部センサ1の検出結果に基づいて、自車両と減速対象との相対状況を認識する。相対状況認識部12は、減速対象が自車両と車々間通信可能な車両である場合には、車々間通信により取得した情報を用いて自車両と減速対象との相対状況を認識してもよい。相対状況認識部12は、例えば車々間通信により取得した減速対象の速度と自車両の速度とに基づいて、自車両と減速対象との相対速度を認識してもよい。相対状況認識部12は、減速対象が位置固定の場合など、自車両と減速対象との相対速度の認識に内部センサ2の検出結果(車速センサの検出結果)を用いてもよい。
開始条件判定部13は、減速対象に対する減速支援前提条件が満たされたか否かを判定する。減速支援前提条件とは、減速支援の開始の判定に用いるために予め設定された前提条件である。開始条件判定部13は、少なくとも自車両と減速対象との距離に基づいて、減速支援前提条件が満たされたか否かを判定する。
減速支援前提条件は、減速対象の種別に応じて変更されてもよい。開始条件判定部13は、例えば減速対象がカーブである場合、自車両のカーブ入口までの距離と自車両の車速とに基づいて、減速支援前提条件が満たされたか否かを判定する。開始条件判定部13は、一例として、自車両のカーブ入口までの距離が減速要求閾値未満であり、自車両の車速が車速閾値以上である場合に、減速支援前提条件が満たされたと判定する。以下、説明で用いる各閾値は予め設定された値の閾値を意味する。
開始条件判定部13は、減速対象の種別が先行車である場合、自車両と減速対象との相対状況に基づいて、先行車に対する減速支援前提条件が満たされたか否かを判定してもよい。具体的に、開始条件判定部13は、自車両の速度が先行車の速度より大きく(相対速度が接近する方向で正の値)、自車両と先行車との衝突余裕時間が衝突余裕時間閾値未満であるとき、先行車に対する減速支援前提条件が満たされたと判定する。衝突余裕時間は、自車両と減速対象(先行車)との距離を自車両と減速対象との相対速度(接近速度)で除して求められる。
開始条件判定部13は、衝突余裕時間に代えて、自車両と先行車との距離を自車両の速度で除した車間時間が車間時間閾値未満になったときに、先行車に対する減速支援前提条件が満たされたと判定してもよい。開始条件判定部13は、衝突余裕時間に代えて、自車両と先行車との距離が距離閾値未満であるとき、先行車に対する減速支援前提条件が満たされたと判定してもよい。
開始条件判定部13は、自車両の速度が先行車の速度より大きく、自車両の要求減速度が減速度閾値以上であるときに、先行車に対する減速支援前提条件が満たされたと判定してもよい。要求減速度は、例えば自車両と先行車との距離が速度毎に予め定められた閾値未満になることを避けるために必要な減速度とすることができる。要求減速度は、自車両と先行車との距離が一定値未満になることを避けるために必要な減速度としてもよい。
開始条件判定部13は、減速対象の種別が一時停止線である場合、内部センサ2(車速センサ)の検出した自車両の速度と自車両及び一時停止線の相対状況とに基づいて、一時停止線に対する減速支援前提条件が満たされたか否かを判定してもよい。
具体的に、開始条件判定部13は、自車両の速度が支援開始速度閾値以上であり、自車両と一時停止線との衝突余裕時間が衝突余裕時間閾値未満であるとき、一時停止線に対する減速支援前提条件が満たされたと判定してもよい。この場合の衝突余裕時間は自車両の一時停止線に対する到達時間に対応する。開始条件判定部13は、衝突余裕時間に代えて、自車両と一時停止線との距離が距離閾値未満であるとき、先行車に対する減速支援前提条件が満たされたと判定してもよい。
また、開始条件判定部13は、自車両の速度が支援開始速度閾値以上であり、自車両の要求減速度が減速度閾値以上であるときに、一時停止線に対する減速支援前提条件が満たされたと判定してもよい。この場合の要求減速度は、例えば自車両が一時停止線の位置で停止するために必要な減速度である。なお、衝突余裕時間閾値、距離閾値、減速度閾値は、減速対象の種別に応じて異なる値としてもよい。
開始条件判定部13は、減速対象の種別が信号機である場合、信号機の手前の一時停止線を対象として減速支援前提条件の判定を行ってもよい。ここで、開始条件判定部13は、減速対象の種別が信号機である場合であって、一時停止線の白線の擦れなどにより外部センサ1により信号機の手前の一時停止線を検出できなかったときには、信号機から一定距離手前の位置に一時停止線が存在すると仮定して減速支援前提条件の判定を行う。
開始条件判定部13は、減速対象の種別が信号機である場合、自車両が信号機に近づいたときの信号機の点灯状態に基づいて、減速支援前提条件の判定を行ってもよい。自車両が信号機に近づいたときとは、例えば信号機の手前の一時停止線の位置又は信号機から一定距離手前の位置に対する自車両の衝突余裕時間が衝突余裕時間閾値未満となったときである。衝突余裕時間に代えて、車間時間を用いてもよく、自車両と一時停止線の位置(又は信号機から一定距離手前の位置)との距離を用いてもよい。
開始条件判定部13は、自車両が信号機に近づいたとき、外部センサ1の検出結果(例えばカメラの撮像画像)に基づいて信号機が通過許可状態であるか否かを判定する。ここで、通過許可状態とは、自車両の走行車線の進行方向に対して通過を許可した状態を意味する。自車両の走行車線の進行方向は、走行車線の路面に示された矢印(路面ペイントの矢印)の画像認識又は走行車線の進行方向を示す標識の画像認識などから認識することができる。自車両の走行車線の進行方向は、自車両の位置と地図情報(車線毎の進行方向情報を有する地図情報)から認識してもよい。
開始条件判定部13は、信号機が通過許可状態ではないと判定した場合(信号機が通過禁止状態又は遷移状態である場合)には、減速支援前提条件が満たされると判定する。
開始条件判定部13は、信号機が通過許可状態であると判定した場合、自車両が右左折するか否かを判定する。開始条件判定部13は、例えば自車両の走行車線の進行方向に基づいて自車両が右左折するか否かの判定を行う。開始条件判定部13は、走行車線が左折専用レーン又は右折専用レーンである場合、自車両が右左折すると判定する。開始条件判定部13は、自車両の方向指示器の点灯状態に基づいて自車両が右左折するか否かの判定を行ってもよい。
開始条件判定部13は、信号機が通過許可状態であり、自車両が右左折すると判定した場合、減速支援前提条件が満たされると判定する。開始条件判定部13は、信号機が通過許可状態であり、自車両が右左折すると判定しなかった場合(直進する場合)、減速支援前提条件が満たされないと判定する。
減速支援実行部14は、開始条件判定部13により減速支援前提条件が満たされたと判定され、且つ、運転者によるアクセル操作及びブレーキ操作が行われていないと判定された場合に、減速支援を実行する。減速支援とは、減速対象に対する自車両の減速を支援する制御である。減速支援は、例えば自車両と減速対象との相対状況(距離、相対速度、衝突余裕時間など)に応じて予め設定された目標減速度に自車両の減速度がなるようにブレーキアクチュエータを制御することで実行される。
減速支援実行部14は、減速支援前提条件が満たされると判定した場合、アクセルペダルセンサ3のアクセル操作信号に基づいて、運転者のアクセル操作が行われていないことを判定する。減速支援実行部14は、例えば運転者のアクセルペダルの踏み込み量がアクセル操作閾値未満である場合、運転者のアクセル操作が行われていないと判定する。
同様に、減速支援実行部14は、減速支援前提条件が満たされると判定した場合、ブレーキペダルセンサ4のブレーキ操作信号に基づいて、運転者のブレーキ操作が行われていないことを判定する。減速支援実行部14は、例えば運転者のブレーキペダルの踏み込み量がブレーキ操作閾値未満である場合、運転者のブレーキ操作が行われていないと判定する。一方、減速支援実行部14は、運転者のブレーキペダルの踏み込み量がブレーキ操作閾値以上である場合、運転者のブレーキ操作が行われていると判定する。
減速支援実行部14は、開始条件判定部13により減速支援前提条件が満たされると判定されたが、運転者のブレーキ操作が行われていることで減速支援が開始されない場合、運転者がブレーキリリースを行ったか否かを判定する。ブレーキリリースとは、例えば運転者のブレーキペダルの踏み込み量がアクセル操作閾値以上からブレーキ操作閾値未満になったことである。
減速支援実行部14は、運転者がブレーキリリースを行ったと判定した場合、ブレーキリリースから一定時間が経過するまでは減速支援を実行しない。一定時間は、減速支援を実行しない減速支援禁止時間を意味する。
一定時間は、固定値であってもよく、運転者による設定値であってもよい。運転者は、例えば減速支援の支援感度を設定することにより一定時間(減速支援禁止時間)を変更してもよい。一定時間は、例えば減速支援の支援感度が高いほど短い時間に設定される。
図2は、減速支援の支援感度と減速支援禁止時間との関係の一例を示す図である。図2に示すように、運転者に設定された減速支援の支援感度が「弱」である場合、例えば減速支援禁止時間を4秒にすることができる。運転者に設定された減速支援の支援感度が「中」である場合、例えば減速支援禁止時間を3秒にすることができる。運転者に設定された減速支援の支援感度が「高」である場合、例えば減速支援禁止時間を2秒にすることができる。減速支援の支援感度は、運転支援全体の支援感度と同一であってもよい。
また、一定時間は、減速対象の種別(カーブ、自動車、自転車、歩行者など)に応じて異なる値が設定されていてもよい。減速対象がカーブの場合と比べて減速対象が自動車の場合には、一定時間(減速支援禁止時間)を短い時間としてもよい。減速対象が自動車の場合と比べて減速対象が自転車又は歩行者の場合には、一定時間を短い時間としてもよい。一定時間は、自車両の車速が高いほど短い時間としてもよい。
[運転支援装置の処理]
次に、本実施形態に係る運転支援装置100の処理について図面を参照して説明する。図3は、減速支援開始処理の一例を示すフローチャートである。この減速開始処理は、運転支援機能が実行されている場合に行われる。
次に、本実施形態に係る運転支援装置100の処理について図面を参照して説明する。図3は、減速支援開始処理の一例を示すフローチャートである。この減速開始処理は、運転支援機能が実行されている場合に行われる。
図3に示すように、運転支援装置100の運転支援ECU10は、S10として、減速対象検出部11により減速対象を検出したか否かを判定する。減速対象検出部11は、外部センサ1の検出結果に基づいて、自車両の前方の減速対象を検出する。運転支援ECU10は、減速対象を検出したと判定された場合(S10:YES)、S12に移行する。運転支援ECU10は、減速対象を検出したと判定されなかった場合(S10:NO)、今回の減速支援開始処理を終了する。その後、運転支援ECU10は所定時間の経過後に再びS10から処理を繰り返す。
S12において、運転支援ECU10は、相対状況認識部12により自車両と減速対象との相対状況を認識する。相対状況認識部12は、例えば外部センサ1の検出結果に基づいて、自車両と減速対象との相対状況を認識する。
S14において、運転支援ECU10は、開始条件判定部13により減速対象に対する減速支援前提条件が満たされたか否かを判定する。開始条件判定部13は、自車両と減速対象との相対状況に基づいて、減速支援前提条件が満たされたか否かを判定する。運転支援ECU10は、減速支援前提条件が満たされたと判定された場合(S14:YES)、S16に移行する。運転支援ECU10は、減速支援前提条件が満たされたと判定されなかった場合(S14:NO)、今回の減速支援開始処理を終了する。その後、運転支援ECU10は所定時間の経過後に再びS10から処理を繰り返す。
S16において、運転支援ECU10は、減速支援実行部14によって運転者のアクセル操作及びブレーキ操作が行われていないことの判定を行う。アクセル操作及びブレーキ操作が行われていないとは、アクセル操作及びブレーキ操作の何れも行われていないことを意味する。減速支援実行部14は、アクセルペダルセンサ3のアクセル操作信号及びブレーキペダルセンサ4のブレーキ操作信号に基づいて上記判定を行う。
運転支援ECU10は、運転者のアクセル操作及びブレーキ操作が行われていないと判定された場合(S16:YES)、S18に移行する。運転支援ECU10は、運転者のアクセル操作又はブレーキ操作が行われていると判定された場合(S16:NO)、S20に移行する。
S18において、運転支援ECU10は、減速支援実行部14により減速対象に対する減速支援を実行する。減速支援実行部14は、アクチュエータ5に対して制御信号を送信することで減速支援を実行する。その後、運転支援ECU10は、今回の減速支援開始処理を終了する。
S20において、運転支援ECU10は、開始条件判定部13により減速支援前提条件が満たされたまま運転者のブレーキリリースが行われたか否かを判定する。運転支援ECU10は、運転者のブレーキリリースが行われたと判定された場合(S20:YES)、S22に移行する。運転支援ECU10は、運転者のブレーキリリースが行われたと判定されなかった場合(S20:NO)、今回の減速支援開始処理を終了する。その後、運転支援ECU10は所定時間の経過後に再びS10から処理を繰り返す。
S22において、運転支援ECU10は、減速支援実行部14において一定時間の減速支援を禁止する。減速支援実行部14は、ブレースリリースからの一定時間が経過するまでは、減速支援前提条件が満たされ、且つアクセル操作及びブレーキ操作が行われていないとしても、減速支援を実行しない。運転支援ECU10は、上述した一定時間の経過後に再びS10から処理を繰り返す。或いは、運転支援ECU10は、S10から処理を繰り返した場合、上述した一定時間が経過するまでは減速支援前提条件が満たされ且つアクセル操作及びブレーキ操作が行われていないとしても減速支援を開始しない。
以上説明した本実施形態に係る運転支援装置100によれば、減速支援前提条件が満たされると判定されたが、運転者のブレーキ操作が行われていることにより減速支援が開始されない場合において、ブレーキリリースから一定時間が経過するまでは減速支援を実行しないので、運転者が減速不要と判断してブレーキリリースを行ったにもかかわらず、直ぐに減速支援が実行されて運転者に違和感を与えることを抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。本発明は、上述した実施形態を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した様々な形態で実施することができる。
1…外部センサ、2…内部センサ、3…アクセルペダルセンサ、4…ブレーキペダルセンサ、5…アクチュエータ、10…運転支援ECU、11…減速対象検出部、12…相対状況認識部、13…開始条件判定部、14…減速支援実行部、100…運転支援装置。
Claims (1)
- 自車両の減速支援を行う運転支援装置であって、
前記自車両の外部センサの検出結果に基づいて、前記自車両の前方の減速対象を検出する減速対象検出部と、
前記自車両の外部センサの検出結果に基づいて、前記減速対象と前記自車両との相対状況を認識する相対状況認識部と、
前記減速対象と前記自車両との相対状況が予め設定された減速支援前提条件を満たし、且つ、前記自車両の運転者のアクセル操作及びブレーキ操作が行われていない場合に、前記自車両の減速支援を行う減速支援実行部と、
を備え、
前記減速支援実行部は、前記減速支援前提条件を満たされているが、前記ブレーキ操作が行われていることにより前記減速支援が開始されない場合において、ブレーキリリースから一定時間が経過するまでは前記減速支援を実行しない、運転支援装置。
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2021
- 2021-03-09 JP JP2021037431A patent/JP2022137768A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20231219 |