JP2022134271A - 半導体記憶装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コントローラへの負荷を抑制することが可能な半導体記憶装置を提供する。【解決手段】半導体記憶装置2は、複数のメモリセルトランジスタMTを有するメモリセルアレイ110と、それぞれのメモリセルアレイ110のゲートに接続される複数のワード線WLと、それぞれのワード線WLに印加される電圧を生成する電圧生成回路43と、メモリセルアレイ110の動作を制御するシーケンサ41と、を備える。シーケンサ41は、書き込み動作において、プログラム動作とベリファイ動作と、を含むループを複数回繰り返す。シーケンサ41は、最後のループのベリファイ動作において、非選択ワード線に印加される電圧の増加速度が、最初のループのベリファイ動作において、非選択ワード線に印加される電圧の増加速度よりも小さくなるように、電圧生成回路43の動作を制御する。【選択図】図10
Description
本発明の実施形態は、半導体記憶装置に関する。
例えばNAND型フラッシュメモリのような半導体記憶装置では、メモリセルアレイにデータが記憶される。このような半導体記憶装置では、メモリセルアレイにデータを書き込む際において、プログラム動作及びベリファイ動作が繰り返し行われる。
開示された実施形態によれば、コントローラへの負荷を抑制することが可能な半導体記憶装置が提供される。
実施形態に係る半導体記憶装置は、複数のメモリセルトランジスタを有するメモリセルアレイと、それぞれのメモリセルトランジスタのゲートに接続される複数のワード線と、それぞれのワード線に印加される電圧を生成する電圧生成回路と、メモリセルアレイの動作を制御する制御回路と、を備える。制御回路は、メモリセルアレイにデータを書き込むための書き込み動作において、一部のメモリセルトランジスタの閾値電圧を変化させるプログラム動作と、プログラム動作の後に、メモリセルトランジスタの閾値電圧を検証するベリファイ動作と、を含むループを複数回繰り返すものである。複数のワード線のうち、書き込み動作の対象ではないメモリセルトランジスタに繋がるもの、のことを非選択ワード線としたときに、制御回路は、最後のループのベリファイ動作において、非選択ワード線に印加される電圧の増加速度が、最初のループのベリファイ動作において、非選択ワード線に印加される電圧の増加速度よりも小さくなるように、電圧生成回路の動作を制御する。
以下、添付図面を参照しながら本実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
第1実施形態について説明する。本実施形態に係る半導体記憶装置2は、NAND型フラッシュメモリとして構成された不揮発性の記憶装置である。図1には、半導体記憶装置2を含むメモリシステムの構成例がブロック図として示されている。このメモリシステムは、メモリコントローラ1と、半導体記憶装置2とを備える。尚、半導体記憶装置2は、図1のメモリシステムにおいて実際には複数設けられているのであるが、図1においてはそのうちの1つのみが図示されている。半導体記憶装置2の具体的な構成については後に説明する。このメモリシステムは、不図示のホストと接続可能である。ホストは、例えば、パーソナルコンピュータや携帯端末等の電子機器である。
メモリコントローラ1は、ホストからの書き込みリクエストに従って半導体記憶装置2へのデータの書き込みを制御する。また、メモリコントローラ1は、ホストからの読み出しリクエストに従って半導体記憶装置2からのデータの読み出しを制御する。
メモリコントローラ1と半導体記憶装置2との間では、チップイネーブル信号/CE、レディービジー信号/RB、コマンドラッチイネーブル信号CLE、アドレスラッチイネーブル信号ALE、ライトイネーブル信号/WE、リードイネーブル信号RE、/RE、ライトプロテクト信号/WP、データである信号DQ<7:0>、データストローブ信号DQS、/DQS、の各信号が送受信される。
チップイネーブル信号/CEは、半導体記憶装置2をイネーブルにするための信号である。レディービジー信号/RBは、半導体記憶装置2がレディ状態であるか、ビジー状態であるかを示すための信号である。「レディ状態」とは、外部からの命令を受け付ける状態である。「ビジー状態」とは、外部からの命令を受け付けない状態である。コマンドラッチイネーブル信号CLEは、信号DQ<7:0>がコマンドであることを示す信号である。アドレスラッチイネーブル信号ALEは、信号DQ<7:0>がアドレスであることを示す信号である。ライトイネーブル信号/WEは、受信した信号を半導体記憶装置2に取り込むための信号であり、メモリコントローラ1によりコマンド、アドレス、及びデータを受信する都度アサートされる。メモリコントローラ1は、信号/WEが“L(Low)”レベルである間に信号DQ<7:0>を取り込むよう半導体記憶装置2に指示する。
リードイネーブル信号RE、/REは、メモリコントローラ1が、半導体記憶装置2からデータを読み出すための信号である。これらは例えば、信号DQ<7:0>を出力する際の半導体記憶装置2の動作タイミングを制御するために使用される。ライトプロテクト信号/WPは、データ書き込み及び消去の禁止を半導体記憶装置2に指示するための信号である。信号DQ<7:0>は、半導体記憶装置2とメモリコントローラ1との間で送受信されるデータの実体であり、コマンド、アドレス、及びデータを含む。データストローブ信号DQS、/DQSは、信号DQ<7:0>の入出力のタイミングを制御するための信号である。
メモリコントローラ1は、RAM11と、プロセッサ12と、ホストインターフェイス13と、ECC回路14と、メモリインターフェイス15と、を備える。RAM11、プロセッサ12、ホストインターフェイス13、ECC回路14、及びメモリインターフェイス15は、互いに内部バス16で接続されている。
ホストインターフェイス13は、ホストから受信したリクエスト、ユーザデータ(書き込みデータ)等を内部バス16に出力する。また、ホストインターフェイス13は、半導体記憶装置2から読み出されたユーザデータ、プロセッサ12からの応答等をホストへ送信する。
メモリインターフェイス15は、プロセッサ12の指示に基づいて、ユーザデータ等を半導体記憶装置2へ書き込む処理、及び、半導体記憶装置2から読み出す処理を制御する。
プロセッサ12は、メモリコントローラ1を統括的に制御する。プロセッサ12は、例えばCPUやMPU等である。プロセッサ12は、ホストからホストインターフェイス13経由でリクエストを受けた場合に、そのリクエストに従った制御を行う。例えば、プロセッサ12は、ホストからのリクエストに従って、半導体記憶装置2へのユーザデータ及びパリティの書き込みをメモリインターフェイス15へ指示する。また、プロセッサ12は、ホストからのリクエストに従って、半導体記憶装置2からのユーザデータ及びパリティの読み出しをメモリインターフェイス15へ指示する。
プロセッサ12は、RAM11に蓄積されるユーザデータに対して、半導体記憶装置2上の格納領域(メモリ領域)を決定する。ユーザデータは、内部バス16経由でRAM11に格納される。プロセッサ12は、メモリ領域の決定を、書き込み単位であるページ単位のデータ(ページデータ)に対して実施する。半導体記憶装置2の1ページに格納されるユーザデータのことを、以下では「ユニットデータ」とも称する。ユニットデータは、一般的には符号化されて、符号語として半導体記憶装置2に格納される。本実施形態では、符号化は必須ではない。メモリコントローラ1は、符号化せずにユニットデータを半導体記憶装置2に格納してもよいが、図1では、一構成例として符号化を行う構成を示している。メモリコントローラ1が符号化を行わない場合には、ページデータはユニットデータと一致する。また、1つのユニットデータに基づいて1つの符号語が生成されてもよいし、ユニットデータが分割された分割データに基づいて1つの符号語が生成されてもよい。また、複数のユニットデータを用いて1つの符号語が生成されてもよい。
プロセッサ12は、ユニットデータごとに書き込み先の半導体記憶装置2のメモリ領域を決定する。半導体記憶装置2のメモリ領域には物理アドレスが割当てられている。プロセッサ12は、ユニットデータの書き込み先のメモリ領域を、物理アドレスを用いて管理する。プロセッサ12は、決定したメモリ領域(物理アドレス)を指定してユーザデータを半導体記憶装置2へ書き込むようメモリインターフェイス15へ指示する。プロセッサ12は、ユーザデータの論理アドレス(ホストが管理する論理アドレス)と物理アドレスとの対応を管理する。プロセッサ12は、ホストからの論理アドレスを含む読み出しリクエストを受信した場合は、論理アドレスに対応する物理アドレスを特定し、物理アドレスを指定してユーザデータの読み出しをメモリインターフェイス15へ指示する。
ECC回路14は、RAM11に格納されたユーザデータを符号化して、符号語を生成する。また、ECC回路14は、半導体記憶装置2から読み出された符号語を復号する。
RAM11は、ホストから受信したユーザデータを半導体記憶装置2へ記憶するまでに一時格納したり、半導体記憶装置2から読み出したデータをホストへ送信するまでに一時格納したりする。RAM11は、例えば、SRAMやDRAM等の汎用メモリである。
図1では、メモリコントローラ1が、ECC回路14とメモリインターフェイス15をそれぞれ備える構成例が示されている。しかしながら、ECC回路14がメモリインターフェイス15に内蔵されていてもよい。また、ECC回路14が、半導体記憶装置2に内蔵されていてもよい。図1に示される各要素の具体的な構成や配置は、特に限定されない。
ホストから書き込みリクエストを受信した場合、図1のメモリシステムは次のように動作する。プロセッサ12は、書き込み動作の対象となるデータをRAM11に一時記憶させる。プロセッサ12は、RAM11にストアされたデータを読み出し、ECC回路14に入力する。ECC回路14は、入力されたデータを符号化し、符号語をメモリインターフェイス15に入力する。メモリインターフェイス15は、入力された符号語を半導体記憶装置2に書き込む。
ホストから読み出しリクエストを受信した場合、図1のメモリシステムは次のように動作する。メモリインターフェイス15は、半導体記憶装置2から読み出した符号語をECC回路14に入力する。ECC回路14は、入力された符号語を復号し、復号されたデータをRAM11にストアする。プロセッサ12は、RAM11にストアされたデータを、ホストインターフェイス13を介してホストに送信する。
半導体記憶装置2の構成について説明する。図2に示されるように、半導体記憶装置2は、メモリセルアレイ110と、センスアンプ120と、ロウデコーダ130と、入出力回路21と、ロジック制御回路22と、シーケンサ41と、レジスタ42と、電圧生成回路43と、入出力用パッド群31と、ロジック制御用パッド群32と、電源入力用端子群33と、を備えている。
メモリセルアレイ110は、データを記憶する部分である。図3には、メモリセルアレイ110の構成が等価回路図として示されている。メモリセルアレイ110は複数のブロックBLKにより構成されているのであるが、図3においては、これらのうちの1つのブロックBLKのみが図示されている。メモリセルアレイ110が有する他のブロックBLKの構成も、図3に示されるものと同じである。
図3に示されるように、ブロックBLKは、例えば4つのストリングユニットSU(SU0~SU3)を含む。また各々のストリングユニットSUは、複数のNANDストリングNSを含む。NANDストリングNSの各々は、例えば8個のメモリセルトランジスタMT(MT0~MT7)と、選択トランジスタST1、ST2とを含む。
尚、メモリセルトランジスタMTの個数は8個に限られず、例えば、32個、48個、64個、96個でもよい。例えばカットオフ特性を高めるために、選択トランジスタST1、ST2のそれぞれが、単一ではなく複数のトランジスタにより構成されていてもよい。さらに、メモリセルトランジスタMTと選択トランジスタST1、ST2との間には、ダミーセルトランジスタが設けられていてもよい。
メモリセルトランジスタMTは、選択トランジスタST1と選択トランジスタST2との間において、直列接続されるようにして配置されている。一端側のメモリセルトランジスタMT7が、選択トランジスタST1のソースに接続され、他端側のメモリセルトランジスタMT0が、選択トランジスタST2のドレインに接続されている。
ストリングユニットSU0~SU3の各々の選択トランジスタST1のゲートは、それぞれセレクトゲート線SGD0~SGD3に共通接続されている。選択トランジスタST2のゲートは、同一のブロックBLK内にある複数のストリングユニットSU間で同一のセレクトゲート線SGSに共通接続されている。同一のブロックBLK内にあるメモリセルトランジスタMT0~MT7の制御ゲートは、それぞれワード線WL0~WL7に共通接続される。すなわち、ワード線WL0~WL7及びセレクトゲート線SGSは、同一ブロックBLK内の複数のストリングユニットSU0~SU3間で共通となっているのに対し、セレクトゲート線SGDは、同一ブロックBLK内であってもストリングユニットSU0~SU3毎に個別に設けられている。
メモリセルアレイ110には、m本のビット線BL(BL0、BL1、・・・、BL(m-1))が設けられている。上記の「m」は、1つのストリングユニットSUに含まれるNANDストリングNSの本数を表す整数である。それぞれのNANDストリングNSのうち、選択トランジスタST1のドレインは、対応するビット線BLに接続されている。選択トランジスタST2のソースは、ソース線SLに接続されている。ソース線SLは、ブロックBLKが有する複数の選択トランジスタST2のソースに対し、共通接続されている。
同一のブロックBLK内にある複数のメモリセルトランジスタMTに記憶されているデータは、一括して消去される。一方、データの読み出し及び書き込みは、1つのワード線WLに接続され、かつ1つのストリングユニットSUに属する複数のメモリセルトランジスタMTに対して一括して行われる。それぞれのメモリセルは、上位ビット、中位ビット、及び下位ビットからなる3ビットのデータを保持することができる。
つまり、本実施形態に係る半導体記憶装置2は、メモリセルトランジスタMTへのデータの書き込み方式として、1つのメモリセルトランジスタMTに3ビットデータを記憶させるTLC方式を採用している。このような態様に替えて、メモリセルトランジスタMTへのデータの書き込み方式としては、1つのメモリセルトランジスタMTに2ビットデータを記憶させるMLC方式や、1つのメモリセルトランジスタMTに1ビットデータを記憶させるSLC方式等を採用してもよい。
尚、以下の説明では、1つのワード線WLに接続され、かつ1つのストリングユニットSUに属する複数のメモリセルトランジスタMTが記憶する1ビットデータの集合のことを「ページ」と称する。図3では、上記のような複数のメモリセルトランジスタMTからなる集合の一つに、符号「MG」が付してある。
本実施形態のように、1つのメモリセルトランジスタMTに3ビットのデータが記憶される場合、1つのストリングユニットSU内で共通のワード線WLに接続された複数のメモリセルトランジスタMTの集合は、3ページ分のデータを記憶することができる。
図4には、メモリセルアレイ110の構成が、模式的な断面図として示されている。同図に示されるように、メモリセルアレイ110では、シリコン基板のp型ウェル領域(P-well)上に複数のNANDストリングNSが形成されている。p型ウェル領域の上方には、セレクトゲート線SGSとして機能する複数の配線層333、ワード線WLとして機能する複数の配線層332、及びセレクトゲート線SGDとして機能する複数の配線層331が積層されている。積層された配線層333、332、331のそれぞれの間には、不図示の絶縁層が配置されている。
メモリセルアレイ110には複数のメモリホール334が形成されている。メモリホール334は、上記の配線層333,332,331、及びこれらの間にある不図示の絶縁層を上下方向に貫通しており、且つp型ウェル領域に達するように形成された穴である。メモリホール334の側面には、ブロック絶縁膜335、電荷蓄積層336、及びゲート絶縁膜337が順次形成され、更にその内側に導電体柱338が埋め込まれている。導電体柱338は、例えばポリシリコンからなり、NANDストリングNSに含まれるメモリセルトランジスタMT並びに選択トランジスタST1及びST2の動作時にチャネルが形成される領域として機能する。このように、メモリホール334の内側には、ブロック絶縁膜335、電荷蓄積層336、ゲート絶縁膜337、及び導電体柱338からなる柱状体が形成されている。
メモリホール334の内側に形成された柱状体のうち、積層された配線層333、332、331のそれぞれと交差している各部分は、トランジスタとして機能する。これら複数のトランジスタのうち、配線層331と交差している部分にあるものは、選択トランジスタST1として機能する。複数のトランジスタのうち、配線層332と交差している部分にあるものは、メモリセルトランジスタMT(MT0~MT7)として機能する。複数のトランジスタのうち、配線層333と交差している部分にあるものは、選択トランジスタST2として機能する。このような構成により、各メモリホール334の内側に形成された柱状体のそれぞれは、図3を参照しながら説明したNANDストリングNSとして機能する。柱状体の内側にある導電体柱338は、メモリセルトランジスタMTや選択トランジスタST1、ST2のチャンネルとして機能する部分である。
導電体柱338よりも上側には、ビット線BLとして機能する配線層が形成される。導電体柱338の上端には、導電体柱338とビット線BLとを接続するコンタクトプラグ339が形成されている。
更に、p型ウェル領域の表面内には、n+型不純物拡散層及び不図示のp+型不純物拡散層が形成されている。n+型不純物拡散層上にはコンタクトプラグ340が形成され、コンタクトプラグ340上には、ソース線SLとして機能する配線層が形成されている。
図4に示される構成と同様の構成が、図4の紙面の奥行き方向に沿って複数配列されている。図4の紙面の奥行き方向に沿って一列に並ぶ複数のNANDストリングNSの集合によって、1つのストリングユニットSUが形成されている。
図2に戻って説明を続ける。センスアンプ120は、ビット線BLに印加される電圧を調整したり、ビット線BLの電圧を読み出してデータに変換したりするための回路である。センスアンプ120は、データの読み出し時には、メモリセルトランジスタMTからビット線BLに読み出された読み出しデータを取得し、取得した読み出しデータを入出力回路21に転送する。センスアンプ120は、データの書き込み時には、ビット線BLを介して書き込まれる書き込みデータをメモリセルトランジスタMTに転送する。センスアンプ120の動作は、後述のシーケンサ41により制御される。
ロウデコーダ130は、ワード線WLのそれぞれに電圧を印加するための、不図示のスイッチ群として構成された回路である。ロウデコーダ130は、レジスタ42からブロックアドレス及びロウアドレスを受け取り、当該ブロックアドレスに基づいて対応するブロックBLKを選択するとともに、当該ロウアドレスに基づいて対応するワード線WLを選択する。ロウデコーダ130は、選択されたワード線WLに対して電圧生成回路43からの電圧が印加されるよう、上記のスイッチ群の開閉を切り換える。ロウデコーダ130の動作はシーケンサ41により制御される。
入出力回路21は、メモリコントローラ1との間で、信号DQ<7:0>、及び、データストローブ信号DQS、/DQSを送受信する。入出力回路21は、信号DQ<7:0>内のコマンド及びアドレスをレジスタ42に転送する。また、入出力回路21は、書き込みデータ及び読み出しデータを、センスアンプ120との間で送受信する。
ロジック制御回路22は、メモリコントローラ1からチップイネーブル信号/CE、コマンドラッチイネーブル信号CLE、アドレスラッチイネーブル信号ALE、ライトイネーブル信号/WE、リードイネーブル信号RE、/RE、及びライトプロテクト信号/WPを受信する。また、ロジック制御回路22は、レディービジー信号/RBをメモリコントローラ1に転送して、半導体記憶装置2の状態を外部に通知する。
シーケンサ41は、メモリコントローラ1からインターフェイス回路20へと入力された制御信号に基づいて、メモリセルアレイ110を含む各部の動作を制御する。シーケンサ41は、本実施形態における「制御回路」に該当する。シーケンサ41とロジック制御回路22の両方を、本実施形態における「制御回路」と見なすこともできる。
レジスタ42は、コマンドやアドレスを一時的に保持する部分である。レジスタ42には、書き込み動作や読み出し動作、及び消去動作等を指示するコマンドが保持される。当該コマンドは、メモリコントローラ1から入出力回路21に入力された後、入出力回路21からレジスタ42に転送され保持される。
また、レジスタ42は、上記のコマンドに対応するアドレスも保持される。当該アドレスは、メモリコントローラ1から入出力回路21に入力された後、入出力回路21からレジスタ42に転送され保持される。
更に、レジスタ42は、半導体記憶装置2の動作状態を示すステータス情報も保持される。ステータス情報は、メモリセルアレイ110等の動作状態に応じて、シーケンサ41によって都度更新される。ステータス情報は、メモリコントローラ1からの要求に応じて、状態信号として入出力回路21からメモリコントローラ1へと出力される。
電圧生成回路43は、メモリセルアレイ110におけるデータの書き込み動作、読み出し動作、及び、消去動作のそれぞれに必要な電圧を生成する部分である。このような電圧には、例えば、それぞれのワード線WLに印加される電圧や、それぞれのビット線BLに印加される電圧等が含まれる。電圧生成回路43の動作はシーケンサ41によって制御される。
入出力用パッド群31は、メモリコントローラ1と入出力回路21との間で各信号の送受信を行うための、複数の端子(パッド)が設けられた部分である。それぞれの端子は、信号DQ<7:0>、及び、データストローブ信号DQS、/DQSのそれぞれに対応して個別に設けられている。
ロジック制御用パッド群32は、メモリコントローラ1とロジック制御回路22との間で各信号の送受信を行うための、複数の端子(パッド)が設けられた部分である。それぞれの端子は、チップイネーブル信号/CE、コマンドラッチイネーブル信号CLE、アドレスラッチイネーブル信号ALE、ライトイネーブル信号/WE、リードイネーブル信号RE、/RE、ライトプロテクト信号/WP、及び、レディービジー信号/RBのそれぞれに対応して個別に設けられている。
電源入力用端子群33は、半導体記憶装置2の動作に必要な各電圧の印加を受けるための、複数の端子が設けられた部分である。それぞれの端子に印加される電圧には、電源電圧Vcc、VccQ、Vpp、及び接地電圧Vssが含まれる。
電源電圧Vccは、動作電源として外部から与えられる回路電源電圧であり、例えば3.3V程度の電圧である。電源電圧VccQは、例えば1.2Vの電圧である。電源電圧VccQは、メモリコントローラ1と半導体記憶装置2との間で信号を送受信する際に用いられる電圧である。電源電圧Vppは、電源電圧Vccよりも高圧の電源電圧であり、例えば12Vの電圧である。
メモリセルアレイ110へデータを書き込んだり、データを消去したりする際には、20V程度の高い電圧(VPGM)が必要となる。この際に、約3.3Vの電源電圧Vccを電圧生成回路43の昇圧回路で昇圧するよりも、約12Vの電源電圧Vppを昇圧するほうが、高速かつ低消費電力で所望の電圧を生成することができる。一方で、例えば、高電圧を供給することができない環境において半導体記憶装置2が用いられる場合、電源電圧Vppには電圧が供給されなくともよい。電源電圧Vppが供給されない場合であっても、半導体記憶装置2は、電源電圧Vccが供給されていれば、各種の動作を実行することができる。すなわち、電源電圧Vccは、半導体記憶装置2に標準的に供給される電源であり、電源電圧Vppは、例えば使用環境に応じて追加的・任意的に供給される電源である。
図5は、メモリセルトランジスタMTの閾値分布等を模式的に示す図である。図5の中段にある図は、メモリセルトランジスタMTの閾値電圧(横軸)と、メモリセルトランジスタMTの個数(縦軸)との対応関係を表している。
本実施形態のようにTLC方式を採用した場合においては、複数のメモリセルトランジスタMTは、図5の中段に示されるように、8つの閾値分布を形成する。この8個の閾値分布(書き込みレベル)のことを、閾値電圧の低い方から順に“ER”レベル、“A”レベル、“B”レベル、“C”レベル、“D”レベル、“E”レベル、“F”レベル、“G”レベルと称する。
図5の上段にある表は、閾値電圧の上記各レベルのそれぞれに対応して、割り当てられるデータの例を表している。同表に示されるように、“ER”レベル、“A”レベル、“B”レベル、“C”レベル、“D”レベル、“E”レベル、“F”レベル、及び“G”レベルには、例えば以下に示すような、それぞれ異なる3ビットデータが割り当てられる。
“ER”レベル:“111”(“下位ビット/中位ビット/上位ビット”)
“A”レベル:“011”
“B”レベル:“001”
“C”レベル:“000”
“D”レベル:“010”
“E”レベル:“110”
“F”レベル:“100”
“G”レベル:“101”
“ER”レベル:“111”(“下位ビット/中位ビット/上位ビット”)
“A”レベル:“011”
“B”レベル:“001”
“C”レベル:“000”
“D”レベル:“010”
“E”レベル:“110”
“F”レベル:“100”
“G”レベル:“101”
互いに隣り合う一対の閾値分布の間には、それぞれ書き込み動作で使用されるベリファイ電圧が設定される。具体的には、“A”レベル、“B”レベル、“C”レベル、“D”レベル、“E”レベル、“F”レベル、及び“G”レベルにそれぞれ対応して、ベリファイ電圧VfyA、VfyB、VfyC、VfyD、VfyE、VfyF、及びVfyGが設定される。
ベリファイ電圧VfyAは、“ER”レベルにおける最大の閾値電圧と“A”レベルにおける最小の閾値電圧との間に設定される。メモリセルトランジスタMTにベリファイ電圧VfyAが印加されると、閾値電圧が“ER”レベルに含まれるメモリセルトランジスタMTがオン状態になり、閾値電圧が“A”レベル以上の閾値分布に含まれるメモリセルトランジスタMTがオフ状態になる。
その他のベリファイ電圧VfyB、VfyC、VfyD、VfyE、VfyF、及びVfyGも、上記のベリファイ電圧VfyAと同様に設定される。ベリファイ電圧VfyBは、“A”レベルと“B”レベルとの間に設定され、ベリファイ電圧VfyCは、“B”レベルと“C”レベルとの間に設定され、ベリファイ電圧VfyDは、“C”レベルと“D”レベルとの間に設定され、ベリファイ電圧VfyEは、“D”レベルと“E”レベルとの間に設定され、ベリファイ電圧VfyFは、“E”レベルと“F”レベルとの間に設定され、ベリファイ電圧VfyGは、“F”レベルと“G”レベルとの間に設定される。
例えば、ベリファイ電圧VfyAは0.8Vに、ベリファイ電圧VfyBは1.6Vに、ベリファイ電圧VfyCは2.4Vに、ベリファイ電圧VfyDは3.1Vに、ベリファイ電圧VfyEは3.8Vに、ベリファイ電圧VfyFは4.6Vに、ベリファイ電圧VfyGは5.6Vに、それぞれ設定してもよい。しかし、これに限定されることなく、ベリファイ電圧VfyA、VfyB、VfyC、VfyD、VfyE、VfyF、及びVfyGは、例えば、0V~7.0Vの範囲で、適宜、段階的に設定してもよい。
また、隣り合う閾値分布の間には、それぞれ読み出し動作で使用される読み出し電圧が設定される。「読み出し電圧」とは、読み出し動作時において、読み出し対象となるメモリセルトランジスタMTに繋がるワード線WL、すなわち選択ワード線に対し印加される電圧である。読み出し動作では、読み出し対象となるメモリセルトランジスタMTの閾値電圧が、印加された読み出し電圧よりも高いか否かの判定結果に基づいてデータが決定される。
図5の下段の図において模式的に示されるように、具体的には、メモリセルトランジスタMTの閾値電圧が“ER”レベルに含まれるのか“A”レベル以上に含まれるのかを判定する読み出し電圧VrAは、“ER”レベルにおける最大の閾値電圧と“A”レベルにおける最小の閾値電圧との間に設定される。
その他の読み出し電圧VrB、VrC、VrD、VrE、VrF、及びVrGも、上記の読み出し電圧VrAと同様に設定される。読み出し電圧VrBは、“A”レベルと“B”レベルとの間に設定され、読み出し電圧VrCは、“B”レベルと“C”レベルとの間に設定され、読み出し電圧VrDは、“C”レベルと“D”レベルとの間に設定され、読み出し電圧VrEは、“D”レベルと“E”レベルとの間に設定され、読み出し電圧VrFは、“E”レベルと“F”レベルとの間に設定され、読み出し電圧VrGは、“F”レベルと“G”レベルとの間に設定される。
そして、最も高い閾値分布(例えば“G”レベル)の最大の閾値電圧よりも高い電圧に、読み出しパス電圧VPASS_READが設定される。読み出しパス電圧VPASS_READがゲートに印加されたメモリセルトランジスタMTは、記憶するデータに依らずにオン状態になる。
尚、ベリファイ電圧VfyA、VfyB、VfyC、VfyD、VfyE、VfyF、及びVfyGは、例えば、読み出し電圧VrA、VrB、VrC、VrD、VrE、VrF、及びVrGよりもそれぞれ高い電圧に設定される。つまり、ベリファイ電圧VfyA、VfyB、VfyC、VfyD、VfyE、VfyF、及びVfyGは、それぞれ“A”レベル、“B”レベル、“C”レベル、“D”レベル、“E”レベル、“F”レベル、及び“G”レベルの閾値分布の下裾近傍に設定される。
以上に説明したようなデータの割り付けが適用された場合、読み出し動作において下位ビットの1ページデータ(下位ページデータ)は、読み出し電圧VrA及びVrEを用いた読み出し結果によって確定させることができる。中位ビットの1ページデータ(中位ページデータ)は、読み出し電圧VrB、VrD、及びVrFを用いた読み出し結果によって確定させることができる。上位ビットの1ページデータ(上位ページデータ)は、読み出し電圧VrC及びVrGを用いた読み出し結果によって確定させることができる。このように、下位ページデータ、中位ページデータ、及び上位ページデータがそれぞれ、2回、3回、及び2回の読み出し動作によって確定するため、以上のようなデータの割り付けは“2-3-2コード”と称される。
尚、以上で説明したようなデータの割り付けはあくまで一例であり、実際のデータの割り付けはこれに限定されない。例えば、2ビット又は4ビット以上のデータが1つのメモリセルトランジスタMTに記憶されてもよい。また、データが割り付けられる閾値分布の数は7以下であってもよく、9以上であってもよい。
半導体記憶装置2において行われる書き込み動作について説明する。書き込み動作では、プログラム動作及びベリファイ動作が行われる。「プログラム動作」とは、一部のメモリセルトランジスタMTの電荷蓄積層336に電子を注入することにより、当該メモリセルトランジスタMTの閾値電圧を変化させる動作のことである。「ベリファイ動作」とは、上記のプログラム動作の後、データを読み出すことで、メモリセルトランジスタMTの閾値電圧がターゲットレベルまで達したか否かを検証する動作である。閾値電圧がターゲットレベルまで達したメモリセルトランジスタMTは、その後、書き込み禁止とされる。
書き込み動作では、以上のプログラム動作及びベリファイ動作が繰り返し実行される。これにより、メモリセルトランジスタMTの閾値電圧がターゲットレベルまで上昇される。
複数のワード線WLのうち、書き込み動作の対象(つまり、閾値電圧を変化させる対象)であるメモリセルトランジスタMTに繋がっているワード線WLのことを、以下では「選択ワード線」とも称する。また、書き込み動作の対象ではないメモリセルトランジスタMTに繋がっているワード線WLのことを、以下では「非選択ワード線」とも称する。書き込み対象であるメモリセルトランジスタMTのことを、以下では「選択メモリトランジスタ」とも称する。
複数のストリングユニットSUのうち、書き込み動作の対象となるストリングユニットSUのことを、以下では「選択ストリングユニット」とも称する。また、書き込み動作の対象とはならないストリングユニットSUのことを、以下では「非選択ストリングユニット」とも称する。
選択ストリングユニットに含まれる各NANDストリングNSの導電体柱338、すなわち、選択ストリングユニットにおける各チャンネルのことを、以下では「選択チャンネル」とも称する。また、非選択ストリングユニットに含まれる各NANDストリングNSの導電体柱338、すなわち、非選択ストリングユニットにおける各チャンネルのことを、以下では「非選択チャンネル」とも称する。
複数のビット線BLのうち、選択メモリトランジスタに繋がっているビット線BLのことを、以下では「選択ビット線」とも称する。また、選択メモリトランジスタに繋がっていないビット線BLのことを、以下では「非選択ビット線」とも称する。
プログラム動作について説明する。図11は、プログラム動作時における各配線の電位変化を示している。プログラム動作では、センスアンプ120が、プログラムデータに対応して各ビット線BLの電位を変化させる。プログラム対象の(閾値電圧を上昇させるべき)メモリセルトランジスタMTに繋がるビット線BLには、“L”レベルとして接地電圧Vss(例えば0V)が印加される。プログラム対象ではない(閾値電圧を維持させるべき)メモリセルトランジスタMTに繋がるビット線BLには、“H”レベルとして、例えば2.5Vが印加される。前者のビット線BLは、図11においては「BL(0)」と表記されている。後者のビット線BLは、図11においては「BL(1)」と表記されている。
ロウデコーダ130は、書き込み動作の対象としていずれかのブロックBLKを選択し、更にいずれかのストリングユニットSUを選択する。より具体的には、選択されたストリングユニットSUにおけるセレクトゲート線SGD(選択セレクトゲート線SGDsel)には、電圧生成回路43からロウデコーダ130を介して例えば5Vが印加される。これにより、選択トランジスタST1はオン状態となる。他方で、セレクトゲート線SGSには、電圧生成回路43からロウデコーダ130を介して例えば電圧Vssが印加される。これにより、選択トランジスタST2はオフ状態となる。
また、選択ブロックBLKにおける非選択ストリングユニットSUのセレクトゲート線SGD(非選択セレクトゲート線SGDusel)には、電圧生成回路43からロウデコーダ130を介して例えば電圧5Vが印加される。これにより、選択トランジスタST1がオン状態となる。なお、各ブロックBLKに含まれるストリングユニットSUにおいて、セレクトゲート線SGSは共通に接続されている。従って、非選択ストリングユニットSUにおいても、選択トランジスタST2はオフ状態となる。
更に、非選択ブロックBLKにおけるセレクトゲート線SGD及びセレクトゲート線SGSには、電圧生成回路43からロウデコーダ130を介して例えば電圧Vssが印加される。これにより、選択トランジスタST1及び選択トランジスタST2はオフ状態となる。
ソース線SLは、セレクトゲート線SGSの電位よりも高い電位とされる。当該電位は、例えば1Vである。
その後、選択ブロックBLKにおける選択セレクトゲート線SGDselの電位を、例えば2.5Vとする。この電位は、上記の例で0Vが与えられたビット線BL(0)に対応する選択トランジスタST1はオンさせるが、2.5Vが与えられたビット線BL(1)に対応する選択トランジスタST1はカットオフさせる電圧である。これにより、選択ストリングユニットSUにおいては、ビット線BL(0)に対応する選択トランジスタST1はオンされ、2.5Vが与えられたビット線BL(1)に対応する選択トランジスタST1はカットオフされる。一方で、非選択セレクトゲート線SGDuselの電位を、例えば電圧Vssとする。これにより、非選択ストリングユニットSUにおいては、ビット線BL(0)及びビット線BL(1)の電位に関わらず、選択トランジスタST1はカットオフされる。
そしてロウデコーダ130は、選択ブロックBLKにおいて、書き込み動作の対象としていずれかのワード線WLを選択する。書き込み動作の対象となるワード線WL(選択ワード線WLsel)に、電圧生成回路43からロウデコーダ130を介して例えば電圧VPGMが印加される。一方で、その他のワード線WL(非選択ワード線WLusel)に、電圧生成回路43からロウデコーダ130を介して例えば電圧VPASS_PGMが印加される。電圧VPGMは、トンネル現象により電子を電荷蓄積層336に注入するための高電圧である。電圧VPASS_PGMは、ワード線WLに繋がるメモリセルトランジスタMTをONとする一方で、閾定電圧は変化させない程度の電圧である。VPGMはVPASS_PGMよりも高い電圧である。
プログラム対象のビット線BL(0)に対応するNANDストリングNSでは、選択トランジスタST1がオン状態となる。そのため、選択ワード線WLに接続されたメモリセルトランジスタMTのチャネル電位は0Vとなる。制御ゲートとチャネルとの間の電位差が大きくなり、その結果、電子が電荷蓄積層336に注入されるので、メモリセルトランジスタMTの閾値電圧が上昇される。
プログラム対象ではないビット線BL(1)に対応するNANDストリングNSでは、選択トランジスタST1がカットオフ状態となる。そのため、選択ワード線WLに接続されたメモリセルトランジスタMTのチャネルは電気的にフローティングとなり、ワード線WL等との容量カップリングによりチャネル電位は電圧VPGM近くまで上昇される。制御ゲートとチャネルとの間の電位差が小さくなり、その結果、電子は電荷蓄積層336に注入されないので、メモリセルトランジスタMTの閾値電圧は維持される。正確にいうと、閾値分布レベルがより高い分布に遷移するほどには、閾値電圧は変動しない。
読み出し動作(ベリファイ動作)について説明する。図12は、読み出し動作時における各配線の電位変化を示している。読み出し動作では、読み出し動作の対象となるメモリセルトランジスタMT、を含むNANDストリングNSが選択される。あるいは、読み出し動作の対象となるページを含むストリングユニットSUが選択される。
まず、選択セレクトゲート線SGDsel、非選択セレクトゲート線SGDusel及びセレクトゲート線SGSには、電圧生成回路43からロウデコーダ130を介して例えば5Vが印加される。これにより、選択ブロックBLKに含まれる選択トランジスタST1及び選択トランジスタST2はオン状態となる。また、選択ワード線WLsel及び非選択ワード線には、電圧生成回路43からロウデコーダ130を介して例えば読み出しパス電圧VPASS_READが印加される。読み出しパス電圧VPASS_READは、メモリセルトランジスタMTの閾値電圧にかかわらず、メモリセルトランジスタMTをONとすることができ、かつ、閾定電圧は変化させない程度の電圧である。これにより、選択ストリングユニットSUであるか非選択ストリングユニットSUであるかにかかわらず、選択ブロックBLKに含まれる全てのNANDストリングNSにおいて、電流が導通する。
次に、読み出し動作の対象となるメモリセルトランジスタMTに繋がるワード線WL(選択ワード線WLsel)に対し、電圧生成回路43からロウデコーダ130を介して例えばVrAのような読み出し電圧Vrが印加される。それ以外のワード線(非選択ワード線WLusel)に対しては、読み出しパス電圧VPASS_READが印加される。
また、選択セレクトゲート線SGDsel及びセレクトゲート線SGSに印加する電圧は維持しつつ、非選択セレクトゲート線SGDuselには、電圧生成回路43からロウデコーダ130を介して例えば電圧Vssが印加される。これにより、選択ストリングユニットSUに含まれる選択トランジスタST1はオン状態を維持するが、非選択ストリングユニットSUに含まれる選択トランジスタST1はオフ状態となる。なお、選択ストリングユニットSUであるか非選択ストリングユニットSUであるかにかかわらず、選択ブロックBLKに含まれる選択トランジスタST2はオン状態となる。
これにより、非選択ストリングユニットSUに含まれるNANDストリングNSは、少なくとも選択トランジスタST1がオフ状態となるため、電流パスを形成しない。一方で、選択ストリングユニットSUに含まれるNANDストリングNSは、選択ワード線WLselに印加される読み出し電圧VrとメモリセルトランジスタMTの閾値電圧との関係に応じて、電流パスが形成され、または、形成されない。
センスアンプ120は、選択されたNANDストリングNSに繋がるビット線BLに対して電圧を印加する。この状態で、センスアンプ120は、当該ビット線BLを流れる電流の値に基づいてデータの読み出しを行う。具体的には、読み出し動作の対象となるメモリセルトランジスタMTの閾値電圧が、当該メモリセルトランジスタMTに印加された読み出し電圧よりも高いか否かを判定する。尚、データの読み出しは、ビット線BLを流れる電流の値に基づくのではなく、ビット線BLにおける電位の時間変化に基づいて行われてもよい。後者の場合、ビット線BLは、予め所定の電位となるようにプリチャージされる。
先に述べたベリファイ動作も、上記のような読み出し動作と同様に行われる。ベリファイ動作では、ベリファイの対象となるメモリセルトランジスタMTに繋がるワード線WLに対し、例えばVfyAのようなベリファイ電圧が電圧生成回路43からロウデコーダ130を介して印加されることとなる。
なお、先に述べたプログラム動作の初期段階における選択セレクトゲート線SGDsel及び非選択セレクトゲート線SGDuselに5Vの電圧を印加する動作は、省略される場合がある。同様に、先に述べた読み出し動作(ベリファイ動作)の初期段階における非選択セレクトゲート線SGDuselに5Vの電圧を印加し選択ワード線WLselに読み出しパス電圧VPASS_READを印加する動作は、省略される場合がある。
図6には、実施形態における書き込み動作時における各配線の電位変化等が模式的に表されている。図6(A)に示されるのは、各ワード線WLの電位を変化させるために、電圧生成回路43からメモリセルアレイ110へと供給される電流の時間変化の例である。当該電流のことを、以下では「Icc」とも称する。
図6(B)の線L01に示されるのは、選択セレクトゲート線SGDselにおける電位の時間変化の例である。当該電位のことを、以下では「V_SGD_sel」とも称する。また、図6(B)の線L02に示されるのは、非選択セレクトゲート線SGDuselにおける電位の時間変化の例である。当該電位のことを、以下では「V_SGD_usel」とも称する。
図6(C)に示されるのは、選択ワード線WLselにおける電位の時間変化の例である。当該電位のことを、以下では「V_WL_sel」とも称する。図6(D)に示されるのは、非選択ワード線WLuselにおける電位の時間変化の例である。当該電位のことを、以下では「V_WL_usel」とも称する。
図6(E)に示されるのは、選択セレクトゲート線SGDselに対応する選択ストリングユニットに属する選択チャンネルにおける電位の時間変化の例である。当該電位のことを、以下では「V_Ch_sel」とも称する。このうち、線L11に示されるのは、選択チャンネルのうち、選択メモリトランジスタに繋がっていないもの(換言すれば、非選択ビット線に繋がっているもの)における電位の時間変化の例である。線L12に示されるのは、選択チャンネルのうち、選択メモリトランジスタに繋がるもの(換言すれば、選択ビット線に繋がっているもの)における電位の時間変化の例である。
図6(F)に示されるのは、ビット線BLにおける電位の時間変化の例である。当該電位のことを、以下では「V_BL」とも称する。このうち、線L21に示されるのは、複数のビット線BLのうち非選択ビット線における電位の時間変化の例である。線L22に示されるのは、複数のビット線BLのうち選択ビット線における電位の時間変化の例である。
図6(G)に示されるのは、非選択セレクトゲート線SGDuselに対応する非選択ストリングユニットに属する非選択チャンネルにおける電位の時間変化の例である。当該電位のことを、以下では「V_Ch_usel」とも称する。このうち、線L31に示されるのは、非選択ビット線に繋がっている非選択チャンネルの電位の時間変化の例である。線L32に示されるのは、選択ビット線に繋がっている非選択チャンネルの電位の時間変化の例である。
図6の例では、時刻t1においてプログラム動作が開始される。シーケンサ41は、時刻t1から時刻t2までの期間において、V_SGD_sel(線L01)及びV_SGD_usel(線L02)を例えば0Vから5Vまで上昇させる。これにより、選択ストリングユニットの各選択トランジスタST1と非選択ストリングユニットの各選択トランジスタST1は、それぞれ、オン状態となる。
時刻t2において、シーケンサ41は、非選択ビット線の電位を、図6(F)の線L21のように2.5Vまで上昇させる。これにより、非選択ビット線に繋がっている選択チャンネルにおける電位は、図6(E)の線L11に示されるように2.5Vまで上昇する。尚、図示は省略するが、プログラム動作が行われている期間においては、選択トランジスタST2はオフ状態とされている。
その後、シーケンサ41は、V_SGD_sel(線L01)を一旦低下させた後、時刻t3から時刻t4までの期間においてV_SGD_selを2.5Vに変化させるとともに、V_SGD_usel(線L02)を0Vに変化させる(図6(B))。
図6(B)及び図6(F)に示されるように、時刻t4以降においては、V_SGD_selは非選択ビット線における電位(2.5V)と同電位となっている。このため、選択ストリングユニットにおいて非選択ビット線に繋がる選択トランジスタST1は、カットオフされてオフ状態となる。一方、V_SGD_sel(線L01)は選択ビット線における電位(0V)よりも高くなっている。このため、選択ストリングユニットにおいて選択ビット線に繋がる選択トランジスタST1はオン状態となる。なお、V_SGD_usel(線L02)は非選択ビット線における電位(2.5V)より低く、選択ビット線における電位(0V)と同電位であるため、非選択ストリングユニットにおける選択トランジスタST1は全てオフ状態となる。
その結果、非選択ビット線に繋がっている選択チャンネルは、選択トランジスタST1がオフ状態となることにより、時刻t4以降においてフローティングの状態となる。一方、選択ビット線に繋がっている選択チャンネルは、選択トランジスタST1がオン状態となることにより、時刻t4以降において選択ビット線と導通した状態となる。
その後、時刻t5から時刻t6までの期間において、シーケンサは、ワード線WLのそれぞれの電位をVPASS_PGMまで上昇させる。VPASS_PGMは、メモリセルトランジスタMTの閾値電圧によることなく、メモリセルトランジスタMTをオン状態とするような大きさの電位であって、例えば10Vである。図6(C)及び図6(D)に示されるように、時刻t6においては、V_WL_sel及びV_WL_uselの両方がVPASS_PGMまで上昇した状態となる。図6(A)に示されるように、時刻t5以降においては、ワード線WLの電位を上昇させることに伴い、一時的にIccが上昇する。
非選択ビット線に繋がっている選択チャンネルは、先に述べたようにフローティングの状態となっている。この状態で、それぞれのワード線WLの電位がVPASS_PGMまで上昇すると、ワード線WLと当該選択チャンネルとの間の容量カップリングにより、当該選択チャンネルの電位も上昇する。非選択ビット線に繋がっている選択チャンネルの電位V_Ch_selは、例えば、図6(E)の線L11に示されるように、V_IH1まで上昇している。V_IH1は、概ねVPASS_PGMと同程度の電位である。非選択ビット線に繋がっている非選択チャンネルの電位V_Ch_uselも、図6(G)の線L31に示されるように、V_IH1まで上昇している。すなわち、図6(G)の線L31に示される非選択ビット線に繋がっている非選択チャンネルの電位V_Ch_uselは、図6(E)の線L11に示される非選択ビット線に繋がっている選択チャンネルの電位V_Ch_selと概ね同様に変化する。
なお、選択ビット線に繋がっている非選択チャンネルも、非選択ビット線に繋がっている非選択チャンネルと同様に、フローティングの状態となっている。この状態で、それぞれのワード線WLの電位がVPASS_PGMまで上昇すると、ワード線WLと当該非選択チャンネルとの間の容量カップリングにより、当該非選択チャンネルの電位も上昇する。選択ビット線に繋がっている非選択チャンネルの電位V_Ch_uselは、図6(G)の線L32に示されるように、V_IH2まで上昇している。V_IH2は、概ねVPASS_PGMと同程度の電位であるが、V_IH1より低い電位である。
選択ビット線に繋がっている選択チャンネルは、先に述べたように選択ビット線BLと導通した状態となっている。このため、それぞれのワード線WLの電位がVPASS_PGMまで上昇しても、当該選択チャンネルの電位は上昇せず、図6(E)の線L12に示されるように0Vのままとなる。
時刻t6において、各ワード線WLの電位がVPASS_PGMまで上昇すると、シーケンサ41は、選択ワード線の電位であるV_WL_selを更にVPGMまで上昇させる。VPGMは、メモリセルトランジスタMTの閾値電圧を上昇させるような大きさの電位であって、例えば20Vである。非選択ワード線の電位はVPASS_PGMのまま維持される。
図7には、このときにおけるNANDストリングNSの様子が等価回路図として示されている。図7に示される一対のNANDストリングNS1、NS2は、同一の選択ストリングユニットに属している。このうち、NANDストリングNS1は選択ビット線に繋がっており、NANDストリングNS2は非選択ビット線に繋がっている。図7の例では、NANDストリングNS1のメモリセルトランジスタMT3が、書き込み動作の対象となっている。
時刻t7以降において、NANDストリングNS1では、選択トランジスタST1と、メモリセルトランジスタMTがオン状態となっており、選択トランジスタST2がオフ状態となっている。このため、選択ビット線に繋がっている選択チャンネルの電位V_Ch_selは0Vとなっている。
NANDストリングNS1のうち、書き込みの対象とはなっていないメモリセルトランジスタMT0~MT2、MT4~MT7においては、ゲートに接続された非選択ワード線(VPASS_PGM)と、その内側の選択チャンネル(0V)の間の電位差は10V程度である。このため、これらのメモリセルトランジスタMTは、オン状態となるだけであり、その閾値電圧は変化しない。
一方、NANDストリングNS1のうち、書き込みの対象となっているメモリセルトランジスタMT3においては、ゲートに接続された選択ワード線(VPGM)と、その内側の選択チャンネル(0V)との間の電位差は、比較的高い20Vとなっている。このため、メモリセルトランジスタMT3の閾値電圧は変化し、データが書き込まれる。
非選択ビット線に繋がるNANDストリングNS2では、先に述べたように、選択トランジスタST1、ST2のいずれもがオフ状態となっている。このため、非選択ビット線に繋がっている選択チャンネルはフローティング状態となっている。各メモリセルトランジスタMTのゲートに繋がるワード線WL(VPASS_PGM又はVPGM)と、その内側にある選択チャンネル(V_IH1)との間の電位差は、概ね0V~10V程度の範囲に収まる。このため、これらのメモリセルトランジスタMTは、オン状態となるだけであり、その閾値電圧は変化しない。非選択ストリングユニットに属するNANDストリングNSにおいてもこれと同様であり、当該NANDストリングNSに含まれる各メモリセルトランジスタMTの閾値電圧は変化しない。
以上のように、プログラム動作が実行される際においては、選択ストリングユニットに含まれる複数の選択チャンネルは、0Vに維持されるものとV_IH1まで上昇するものとに分かれることとなる。0Vに維持されるチャンネル、すなわち、データが書き込まれるメモリセルトランジスタMTに繋がるチャンネルのことを、以下では「チャンネルPG」とも称する。また、V_IH1まで上昇するチャンネル、すなわち、データが書き込まれるメモリセルトランジスタMTに繋がっていないチャンネルのことを、以下では「チャンネルIH」とも称する。選択ストリングユニットに属するチャンネルPG及びチャンネルIHのそれぞれの数は、ページに書き込まれるデータや、後述のループ回数に応じて都度変化する。
尚、非選択ストリングユニットに含まれる複数の非選択チャンネルは、プログラム動作において、その全てが少なくともV_IH2まで上昇する。すなわち、プログラム動作において、選択ビット線に繋がっている非選択チャンネルの電位V_Ch_uselはV_IH2まで上昇し、非選択ビット線に繋がっている非選択チャンネルの電位V_Ch_uselは、V_IH2より高いV_IH1まで上昇する。非選択ストリングユニットに属するV_IH2まで電位が上昇する非選択チャンネル及びV_IH1まで電位が上昇する非選択チャンネルのそれぞれの数も、ページに書き込まれるデータや、ループ回数に応じて都度変化する。
図6に戻って説明を続ける。時刻t7において、選択ワード線の電位V_WL_selがVPGMとされると、上記のようにデータの書き込みが行われる。当該状態は、時刻t8までの一定期間継続される。時刻t8においてプログラム動作は終了し、以降はベリファイ動作が行われる。
ベリファイ動作において、シーケンサ41は、セレクトゲート線SGDにおける電位V_SGDを、例えば5Vまで上昇させる(図6(B))。また、ビット線BLの電位V_BLを、例えば1Vに変化させる(図6(F))。尚、このようなV_BLの切り換えは、選択ビット線及び非選択ビット線の両方に対して行われる。
上記と同時に、シーケンサ41は、選択ワード線における電位V_WL_selを、VPGMからVcgrvまで変化させる(図6(C))。Vcgrvは、ベリファイの対象となるレベルに応じて、図5のVfyAやVfyB等の中から選択される大きさの電位である。ベリファイの対象となるレベルがどのように設定されるかについては後に説明する。
また、シーケンサ41は、非選択ワード線における電位V_WL_uselを、VPASS_PGMからVPASS_READまで変化させる(図6(D))。VPASS_READは、メモリセルトランジスタMTの閾値電圧によることなく、メモリセルトランジスタMTをオン状態とするような大きさの電位であって、例えば5Vである。
以上のような各配線の電位の変更は、ベリファイ動作が開始された時刻t8から時刻t9までの期間において、シーケンサ41によって概ね同時に行われる。
時刻t9以降は、V_SGDが5Vに上昇したことに伴って選択トランジスタがON状態となり、それぞれのビット線BLと選択チャンネルとの間が導通した状態となる。このため、V_Ch_sel及びV_Ch_uselは、いずれも、ビット線BLの電位と同じ1Vとなるように変化する。
時刻t9の状態においては、ベリファイの対象となるメモリセルトランジスタMTの閾値電圧が、Vcgrvよりも高い場合には、当該メモリセルトランジスタMTはオフ状態となり、当該メモリセルトランジスタSTを含むチャンネルPGには電流が流れない。一方、ベリファイの対象となるメモリセルトランジスタMTの閾値電圧が、Vcgrvよりも低い場合には、当該メモリセルトランジスタSTはオン状態となり、当該メモリセルトランジスタMTを含むチャンネルPGには電流が流れる。それぞれの電流値は、センスアンプ120によって検知することができる。シーケンサ41は、チャンネルPGを流れる電流に基づいて、メモリセルトランジスタMTの閾値電圧がターゲットレベルに到達したかどうかを判定することができる。
尚、図6の例は、ベリファイ動作が単一のレベルを対象として行われる例となっている。つまり、図6(C)に示されるV_WL_selは、時刻t9においてVcgrvに設定された後、当該電圧に対応した単一のレベルについてのみベリファイ動作が行われている。後に説明するように、時刻t9以降においては、Vcgrvが段階的に変化するように調整され、それぞれの段階に応じた複数のレベルについてベリファイ動作が行われることもある。
書き込み動作の全体における具体的な流れについて説明する。書き込み動作では、データが正しく書き込まれたことが確認されるまで、上記のようなプログラム動作とベリファイ動作とが繰り返される。図8では、プログラム動作とベリファイ動作との組み合わせが19回繰り返されることによって、データが書き込まれる場合を例に示している。このように繰り返される各動作のことを、以下では「ループ」とも称する。
図8には、書き込み動作時における選択ワード線の電位変化の例が示されている。同図に示されるように、上記のループは最大で19回実行される。尚、図8に示される「VPGM1」とは、1回目のループにおいて選択ワード線に印加されるVPGMのことである。「VPGM2」とは、2回目のループにおいて選択ワード線に印加されるVPGMのことである。以下同様に、各回のループにおいて選択ワード線に印加されるVPGMが、図8においては「VPGM3」、「VPGM4」、・・・、「VPGM19」と表記されている。同図に示されるように、ループが繰り返される毎に、VPGMの値は次第に大きくなるようにステップアップされる。
図9(A)には、各ループにおいて行われるベリファイ動作のターゲットレベルが示されている。また、図9(B)には、各ループにおいて行われるプログラム動作のターゲットレベルが示されている。尚、図9(B)に示される「1」は、当該レベルにおける書き込み動作が行われないことを意味しており、「0」は、当該レベルにおける書き込み動作が行わることを意味している。また、「0/1」は、当該レベルにおける書き込み動作が基本的には行われるが、前回の書き込み動作時においてベリファイをパスしていた場合には、書き込み動作が行われないことを意味している。
図8及び図9に示されるように、1回目のループでは、プログラム動作において選択ワード線にVPGM1が印加された後、ベリファイ動作は“A”レベルのみを対象にして行われる。つまり、ベリファイ動作時において選択ワード線にはベリファイ電圧VfyAが印加され、ベリファイ電圧VfyB~VfyGは印加されない。
尚、1回目のループにおいてプログラム対象となるメモリセルトランジスタMTは、閾値電圧が最終的に“A”レベル以上となるべき全てのメモリセルトランジスタMTである。一方、1回目のループにおいて“A”レベルのベリファイ対象となるメモリセルトランジスタMTは、閾値電圧が最終的に“A”レベルとなるメモリセルトランジスタMTである。閾値電圧が最終的に“B”レベル以上となるメモリセルトランジスタMTは、“A”レベルのベリファイ対象からは外される。
2回目のループでは、選択ワード線にVPGM2が印加された後、1回目のループと同様のプログラム動作及びベリファイ動作が行われる。ただし、閾値電圧が最終的に“A”レベルとなるメモリセルトランジスタMTのうち、1回目のループにおいて“A”レベルのベリファイにパスしたものは、2回目のループにおけるプログラム動作及びベリファイ動作の対象からは外される。つまり、2回目のループでは、閾値電圧が最終的に“B”レベル以上となるメモリセルトランジスタMTと、前回のループにおいてベリファイにフェイルしたメモリセルトランジスタMTとが、プログラム動作の対象とされる。
3回目のループでは、選択ワード線にVPGM3が印加されプログラム動作が行われた後、ベリファイ動作は“A”レベルと“B”レベルとを対象にして行われる。つまり、ベリファイ動作時において選択ワード線にはベリファイ電圧VfyA及びVfyBが順次印加され、ベリファイ電圧VfyC~VfyGは印加されない。
尚、3回目のループにおいてプログラム対象となるメモリセルトランジスタMTは、閾値電圧が最終的に“B”レベル以上となるべき全てのメモリセルトランジスタMTと、これまでのループにおいてベリファイにフェイルしたメモリセルトランジスタMTである。また、3回目のループにおいて“A”レベルのベリファイ対象となるメモリセルトランジスタMTは、閾値電圧が最終的に“A”レベルとなるメモリセルトランジスタMTのうち、これまでのループにおいてベリファイにフェイルしたメモリセルトランジスタMTである。3回目のループにおいて“B”レベルのベリファイ対象となるメモリセルトランジスタMTは、閾値電圧が最終的に“B”レベルとなるメモリセルトランジスタMTである。
4回目のループでは、選択ワード線にVPGM4が印加された後、3回目のループと同様のプログラム動作及びベリファイ動作が行われる。ただし、閾値電圧が最終的に“A”レベルとなるメモリセルトランジスタMTのうち、3回目のループにおいて“A”レベルのベリファイにパスしたものは、2回目のループにおけるプログラム動作及びベリファイ動作の対象からは外される。同様に、3回目のループにおいて“B”レベルのベリファイにパスしたものは、4回目のループにおけるプログラム動作及びベリファイ動作の対象からは外される。つまり、4回目のループでは、閾値電圧が最終的に“C”レベル以上となるメモリセルトランジスタMTと、前回のループにおいてベリファイにフェイルしたメモリセルトランジスタMTとが、プログラム動作の対象とされる。
以降のループにおいても同様に、プログラム動作の後、図7に示されるような各所定レベルのベリファイ動作が行われる。閾値電圧が最終的なターゲットレベルに到達したメモリセルトランジスタMTは、次回以降のループにおいて、プログラム動作及びベリファイ動作の対象からは外される。
ループが繰り返されて行くに従って、閾値電圧が最終的なターゲットレベルに到達したメモリセルトランジスタMTは増加して行くので、プログラム動作及びベリファイ動作の対象から外されるメモリセルトランジスタMTは次第に増加して行く。この点は、図9(B)において、ループ回数の増加に伴って「1」と表記されたレベルの数が増加して行き、「0」と表記されたレベルの数が増加して行くことにも表れている。
メモリセルアレイ110が有する複数のNANDストリングNSのうち、プログラム動作において閾値を変化させるメモリセルトランジスタMTを含むもの、すなわち、先に述べた「チャンネルPG」に対応するNANDストリングNSのことを、以下では「プログラム対象ストリング」とも称する。ループが繰り返されて行くに従って、プログラム対象ストリングの数は次第に減少して行くこととなる。換言すれば、ループが繰り返されて行くに従って、先に述べた「チャンネルIH」に対応するNANDストリングNSの数は次第に増加して行くこととなる。
このように、本実施形態のシーケンサ41によって実行される書き込み動作においては、最後のループのプログラム動作におけるプログラム対象ストリングの数が、最初のループのプログラム動作におけるプログラム対象ストリングの数よりも少なくなる。
尚、図9に示されるように、“A”レベルを対象としたベリファイ動作は6回目のループで完了する。これは、例えば6回のループ回数で“A”レベルへのプログラムはほぼ完了するということが経験的に求められるからである。同様に、“B”レベルを対象としたベリファイ動作は8回目のループで完了し、“C”レベルを対象としたベリファイ動作は10回目のループで完了し、“D”レベルを対象としたベリファイ動作は12回目のループで完了し、“E”レベルを対象としたベリファイ動作は14回目のループで完了し、“F”レベルを対象としたベリファイ動作は16回目のループで完了し、“G”レベルを対象としたベリファイ動作は19回目のループで完了する。各レベルを対象として実行されるベリファイ動作の回数は、この例とは異なっていてもよい。
以上のような書き込み動作において生じ得る問題点について、図6を再び参照しながら説明する。先に述べたように、ベリファイ動作が開始された時刻t8以降において、シーケンサ41は、非選択ワード線における電位V_WL_uselを、VPASS_PGMからVPASS_READまで変化させる(図6(D))。
ワード線WLと導電体柱338(つまりチャンネル)とは、間にゲート絶縁膜337等を介して互いに離間しているので、これらはコンデンサを構成している。つまり、それぞれのワード線WLとメモリセルトランジスタMTの間には容量成分が存在している。上記のように、V_WL_uselをVPASS_PGMからVPASS_READまで変化させるに当たっては、プログラム動作中において非選択ワード線に蓄えられていた電荷の一部が、ベリファイ動作のために利用されることとなる。
時刻t8以降におけるV_WL_uselの変化は、図6(D)に示されるように、VPASS_PGMからVPASS_READまで滑らかに変化するのが理想的である。V_WL_uselがこのように変化する場合には、電圧生成回路43から非選択ワード線に供給される電流、すなわち図6(A)のIccを小さく抑えることができる。
しかしながら、実際のV_WL_uselの変化は、図6(D)の点線DL1で示されるように、VPASS_READよりも低い電圧まで一旦低下した後に、VPASS_READまで上昇するように変化することがある。これは、非選択ビット線に繋がっている選択チャンネルの電位V_Ch_selが、図6(E)の線L11で示されるように急激に低下する際に、ワード線WLと導電体柱338との容量カップリングによって、V_WL_uselも同時に低下してしまうためである。また、これは、非選択チャンネルの電位V_Ch_uselが、図6(G)の線L31および線L32で示されるように急激に低下する際に、ワード線WLと導電体柱338との容量カップリングによって、V_WL_uselも同時に低下してしまうためでもある。特に、非選択ビット線に繋がっている非選択チャンネルの電位V_Ch_uselは、選択ビット線に繋がっている非選択チャンネルの電位V_Ch_uselと比べて、より急激に低下する。
選択ブロックBLKに含まれる全てのNANDストリングNSのチャンネルのうち、ベリファイ処理が開始された時刻t8以降において急激に電位が低下するのは、図6(E)の線L11に示す非選択ビット線に繋がっている選択チャンネルの電位V_Ch_selと、図6(G)の線L31に示す非選択ビット線に繋がっている非選択チャンネルの電位V_Ch_uselである。つまり、ベリファイ処理が開始された時刻t8以降において急激に電位が低下するのは、選択ブロックBLKに含まれる全てのNANDストリングNSのうち、プログラム対象である選択メモリトランジスタに対応する選択ビット線に繋がっていないものである。従って、プログラム対象である選択メモリトランジスタの数が少なくなることによって選択ビット線の数が少なくなり、非選択ビット線の数が多くなると、図6(D)の点線DL1で示されるようなV_WL_uselの低下量は大きくなる。この場合、非選択ワード線の電圧低下を補うために電圧生成回路43から供給すべき電流が大きくなる。このため、図6(A)に示されるように、時刻t8以降においてIccは一時的に増加し、その最大値であるIcc_Peakが大きくなってしまう。
図1に示されるメモリコントローラ1は、複数設けられた半導体記憶装置2のそれぞれに対して、動作用電力の供給を行っている。このため、一部の半導体記憶装置2においてIcc_Peakが急増すると、他の半導体記憶装置2に対する動作用電力の供給を正常には行うことができなくなってしまう可能性がある。また、メモリコントローラ1が、大電流によりダメージを受けてしまう可能性がある。従って、ベリファイ動作が開始された直後におけるIcc_Peakは、可能な限り小さく抑えることが好ましい。
そこで、本実施形態に係るシーケンサ41は、V_WL_uselがVPASS_READまで変化する際の増加速度を調整することで、Icc_Peakを押さえることとしている。
図10を参照しながら、V_WL_uselの増加速度を調整する具体的な方法について説明する。図10(A)に示されるのは、1回目のループが実行される際における、Icc及びV_WL_uselのそれぞれの時間変化の例である。この例においても図6の例と同様に、時刻t8までの期間においてプログラム動作が行われ、時刻t8以降の期間においてベリファイ動作が行われている。後に説明する図10(B)及び図10(C)の例においても同様である。
図10(A)の例でも、時刻t8以降においてV_WL_uselが一時的に低下している。具体的には、時刻t8から時刻t21までの期間においてV_WL_uselが低下しており、時刻t21から時刻t9までの期間においてV_WL_uselが増加している。時刻t9以降は、V_WL_uselはVPASS_READとなっている。
図8等を参照しながら説明したように、ループが繰り返されて行くに従って、閾値電圧が最終的なターゲットレベルに到達したメモリセルトランジスタMTは増加して行くので、プログラム動作及びベリファイ動作の対象から外されるメモリセルトランジスタMTは次第に増加して行く。つまり、図6(E)の線L11のように急激に低下する選択チャンネルの数及び図6(G)の線L31のように急激に低下する非選択チャンネルの数は、ループが繰り返されるに従って次第に増加して行く。
換言すれば、1回目のループにおいては、図6(E)の線L11のように急激に低下する選択チャンネルの数及び図6(G)の線L31のように急激に低下する非選択チャンネルの数は最も少ない。このため、図10(A)の例においては、時刻t8から時刻t21までの期間におけるV_WL_uselの低下量は最も小さくなっている。この場合、時刻t21以降におけるV_WL_uselの増加速度が大きくても、Icc_Peakが大きくなり過ぎてしまうことは無い。
そこで、1回目のループにおいては、シーケンサ41は、時刻t21以降におけるV_WL_uselの増加速度が比較的大きくなるように、電圧生成回路43の動作を制御する。具体的には、シーケンサ41は、電圧生成回路43が有する不図示のDAコンバータの動作を制御することで、所定の制御周期が経過する毎にV_WL_uselを微小量だけ増加させて行きながら、V_WL_uselの値をVPASS_READに近づけていく。シーケンサ41は、時刻t21以降におけるV_WL_uselの平均的な傾き(つまり増加速度)がA1となるように、上記の「微小量」を調整する。
図10(B)に示されるのは、例えば10回目のループが実行される際における、Icc及びV_WL_uselのそれぞれの時間変化の例である。この例でも、時刻t8以降においてV_WL_uselが一時的に低下している。
この例のように、書き込み動作が半分程度まで完了した時点においては、図6(E)の線L11のように急激に低下する選択チャンネルの数及び図6(G)の線L31のように急激に低下する非選択チャンネルの数は、図10(A)の1回目のループよりも増加している。その結果、時刻t8以降におけるV_WL_uselの低下量は、図10(A)の場合に比べて大きくなっている。この例では、時刻t8から時刻t22までの期間においてV_WL_uselが低下している。
時刻t22以降において、仮に、図10(A)と同様の傾きA1でV_WL_uselを増加させた場合には、Icc_Peakは、図10(A)の場合よりも大きくなってしまう。
そこで、10回目のループにおいては、シーケンサ41は、時刻t22以降におけるV_WL_uselの増加速度が、図10(A)の場合よりも小さくなるように、電圧生成回路43の動作を制御する。具体的には、シーケンサ41は、時刻t23以降におけるV_WL_uselの平均的な傾き(つまり増加速度)がA2となるように調整する。A2はA1よりも小さな傾きである。このような調整が行われる結果、図10(B)の例におけるIcc_Peakの値は、図10(A)の例におけるIcc_Peakの値と概ね同程度に抑制されている。尚、図10(B)においては、図10(A)の例におけるIcc及びV_WL_uselの変化が一点鎖線で示されている。
図10(B)の例においては、V_WL_uselの値がVPASS_READに到達する時刻が時刻t11となっている。時刻t8から時刻t11までの期間は、図10(A)の例における時刻t8から時刻t9までの期間よりも長い。
図10(C)に示されるのは、例えば19回目のループが実行される際における、Icc及びV_WL_uselのそれぞれの時間変化の例である。この例でも、時刻t8以降においてV_WL_uselが一時的に低下している。
この例のように、書き込み動作の最後のループにおいては、図6(E)の線L11のように急激に低下する選択チャンネルの数及び図6(G)の線L31のように急激に低下する非選択チャンネルの数は、図10(B)の10回目のループよりも更に増加している。その結果、時刻t8以降におけるV_WL_uselの低下量は、図10(B)の場合に比べて更に大きくなっている。この例では、時刻t8から時刻t23までの期間においてV_WL_uselが低下している。
時刻t23以降において、仮に、図10(B)と同様の傾きA2でV_WL_uselを増加させた場合には、Icc_Peakは、図10(B)の場合よりも大きくなってしまう。
そこで、19回目のループにおいては、シーケンサ41は、時刻t23以降におけるV_WL_uselの増加速度が、図10(B)の場合よりも更に小さくなるように、電圧生成回路43の動作を制御する。具体的には、シーケンサ41は、時刻t23以降におけるV_WL_uselの平均的な傾き(つまり増加速度)がA3となるように調整する。A3はA2よりも小さな傾きである。このような調整が行われる結果、図10(C)の例におけるIcc_Peakの値は、図10(A)や図10(B)の例におけるIcc_Peakの値と概ね同程度に抑制されている。尚、図10(C)においては、図10(B)の例におけるIcc及びV_WL_uselの変化が一点鎖線で示されている。
図10(C)の例においては、V_WL_uselの値がVPASS_READに到達する時刻が時刻t12となっている。時刻t8から時刻t12までの期間は、図10(B)の例における時刻t8から時刻t11までの期間よりも長い。
以上のように、本実施形態に係る半導体記憶装置10では、制御回路であるシーケンサ41は、最後のループのベリファイ動作において、非選択ワード線に印加される電圧の増加速度(A3)が、最初のループのベリファイ動作において、非選択ワード線に印加される電圧の増加速度(A1)よりも小さくなるように、電圧生成回路43の動作を制御する。
このような制御が行われることにより、図6(E)の線L11のように急激に低下する選択チャンネルの数及び図6(G)の線L31のように急激に低下する非選択チャンネルの数が、ループが繰り返されることにより増加した場合であっても、ワード線WLの充電に伴うIcc_Peakを抑制することができる。これにより、メモリコントローラ1への負荷を抑制することが可能となっている。
尚、非選択ワード線に印加される電圧の増加速度が変更されるタイミング、すなわち、図10(A)の傾きA1から図10(B)の傾きA2に切り替わるタイミングや、図10(B)の傾きA2から図10(C)の傾きA3に切り替わるタイミングは、任意のタイミングに設定することができる。
また、非選択ワード線に印加される電圧の増加速度が変更される回数も、任意に設定することができる。例えば、全19回のループを、前半と後半の2つに分けた上で、前半のループでは、図10(A)の傾きA1となるように電圧の増加速度が調整され、後半のループでは、図10(C)の傾きA3となるように電圧の増加速度が調整されることとしてもよい。
非選択ワード線に印加される電圧の増加速度は、ループが実行される毎に、都度変更されることとしてもよい。この場合、シーケンサ41は、ベリファイ動作において、非選択ワード線に印加される電圧の増加速度が、ループが繰り返される毎に次第に小さくなるように、電圧生成回路43の動作を制御することとなる。
ベリファイ動作時における、非選択ワード線に印加される電圧の増加速度は、その直前に実行されたプログラム動作時における、プログラム対象ストリングの数に応じて、都度設定されることとしてもよい。つまり、プログラム動作時におけるプログラム対象ストリングの数が、前回のループにおける数よりも減少した場合に、続くベリファイ動作時における電圧の増加速度を、前回のループにおける増加速度よりも小さくすることとしてもよい。このように、シーケンサ41が、プログラム動作におけるプログラム対象ストリングの数が減少すると、続くベリファイ動作において、非選択ワード線に印加される電圧の増加速度を小さくすることとしてもよい。
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
2:半導体記憶装置、41:シーケンサ、43:電圧生成回路、110:メモリセルアレイ、MT:メモリセルトランジスタ、NS:NANDストリング、WL:ワード線。
Claims (4)
- 複数のメモリセルトランジスタを有するメモリセルアレイと、
それぞれの前記メモリセルトランジスタのゲートに接続される複数のワード線と、
それぞれの前記ワード線に印加される電圧を生成する電圧生成回路と、
前記メモリセルアレイの動作を制御する制御回路と、を備え、
前記制御回路は、
前記メモリセルアレイにデータを書き込むための書き込み動作において、一部の前記メモリセルトランジスタの閾値電圧を変化させるプログラム動作と、前記プログラム動作の後に、前記メモリセルトランジスタの閾値電圧を検証するベリファイ動作と、を含むループを複数回繰り返すものであり、
複数の前記ワード線のうち、書き込み動作の対象ではない前記メモリセルトランジスタに繋がるもの、のことを非選択ワード線としたときに、
前記制御回路は、
最後の前記ループの前記ベリファイ動作において、前記非選択ワード線に印加される電圧の増加速度が、
最初の前記ループの前記ベリファイ動作において、前記非選択ワード線に印加される電圧の増加速度よりも小さくなるように、前記電圧生成回路の動作を制御する、半導体記憶装置。 - 前記制御回路は、
前記ベリファイ動作において、前記非選択ワード線に印加される電圧の増加速度が、前記ループが繰り返される毎に次第に小さくなるように、前記電圧生成回路の動作を制御する、請求項1に記載の半導体記憶装置。 - 前記メモリセルアレイは、複数の前記メモリセルトランジスタが直列に並ぶストリング、を複数有しており、
複数の前記ストリングのうち、前記プログラム動作において閾値電圧を変化させる前記メモリセルトランジスタを含むもの、のことをプログラム対象ストリングとしたときに、
前記制御回路は、
最後の前記ループの前記プログラム動作における前記プログラム対象ストリングの数が、
最初の前記ループの前記プログラム動作における前記プログラム対象ストリングの数よりも少なくなるように、前記書き込み動作を行う、請求項1又は2に記載の半導体記憶装置。 - 前記制御回路は、
前記プログラム動作における前記プログラム対象ストリングの数が減少すると、続く前記ベリファイ動作において、前記非選択ワード線に印加される電圧の増加速度を小さくする、請求項3に記載の半導体記憶装置。
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