JP2022132867A - 電動圧縮機 - Google Patents

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利久 岸田
Toshihisa Kishida
岳史 今西
Takeshi Imanishi
信明 小川
Nobuaki Ogawa
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Abstract

【課題】駆動効率の低下を抑制できる電動圧縮機を提供する。【解決手段】電動圧縮機100は、モータ10を収納するモータハウジング20と、モータハウジング20に面する第1主面33a及び反対側の第2主面33bを有する壁部33を含み、インバータ40が第2主面33b上に配置されるインバータケース30と、を備え、モータハウジング20には、冷媒を電動圧縮機100の内部に吸入するための吸入ポート21と、吸入された冷媒の少なくとも一部が流れ、壁部3の第1主面33aに向けて開口した開口部23aが形成された流路23と、が設けられ、壁部33には、モータハウジング20とインバータケース30との並び方向において、少なくとも一部がインバータ40に重なる第1主面33a上の位置に、モータハウジング20に向けて突出するフィン31が設けられ、流路23及びフィン31は、並び方向から見て互いに重なる円弧状に延びている。【選択図】図2

Description

本開示は、電動圧縮機に関する。
従来の電動圧縮機の一例として、例えば、特許文献1には、冷媒に相当する流体を用いてインバータハウジング(インバータケース)に内蔵されたインバータを冷却し、冷却に使用した後の流体をモータハウジング内に通流させる電動圧縮機が開示されている。
特開2016-89649号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている電動圧縮機では、駆動効率が低下する場合がある。
そこで、本開示は、駆動効率の低下を抑制できる電動圧縮機を提供する。
本開示の一態様に係る電動圧縮機は、モータにより駆動される圧縮機を用いて冷媒を圧縮する電動圧縮機であって、前記モータを収納するモータハウジングと、前記モータハウジングに面する第1主面及び前記第1主面と反対側の第2主面を有する壁部を含み、前記モータを制御するインバータが前記第2主面上に配置されるインバータケースと、を備え、前記モータハウジングには、前記モータと前記インバータとの間に位置し、前記冷媒を前記電動圧縮機の内部に吸入するための吸入ポートと、吸入された前記冷媒の少なくとも一部が流れる流路であって、前記壁部の前記第1主面に向けて開口した開口部が形成された流路と、が設けられ、前記壁部には、前記モータハウジングと前記インバータケースとの並び方向において、少なくとも一部が前記インバータに重なる前記第1主面上の位置に、前記モータハウジングに向けて突出するフィンが設けられ、前記流路及び前記フィンは、前記並び方向から見て互いに重なる円弧状に延びている。
本開示の電動圧縮機によれば、駆動効率の低下が抑制される。
図1は、実施の形態に係る電動圧縮機の一部分を示す斜視図である。 図2は、図1に示す電動圧縮機を分解した分解斜視図である。 図3は、実施の形態に係る電動圧縮機の流路及びフィンを示す平面図である。 図4は、実施の形態に係る電動圧縮機の流路及びフィンを示す断面図である。 図5は、実施の形態の別例に係る電動圧縮機の流路及びフィンを示す平面図である。
(本開示に至った経緯)
電動圧縮機は、様々な用途に用いられ、例えば、車載用の空気調和装置の冷却装置として使用される。このような電動圧縮機では、筐体の内部に電動のモータと、当該モータの回転駆動用の電力を発生するインバータと、モータによって駆動され、低温を媒介する媒質(言い換えると、冷媒)の圧縮を行う圧縮機とが内蔵されている。インバータは、その性質から、モータへの電力の供給に伴って熱を発生する。このような熱は、インバータを内蔵するインバータケースのバルク領域を伝導して外部へと放熱される。一方で、特許文献1に開示された電動圧縮機では、インバータよりも低温の冷媒を吸入したあと、インバータケースを隔ててインバータと反対側に設けられたフィンに冷媒を衝突させることで、インバータケースを伝導する熱を効率的に放熱させることが可能となっている。
一方で、例えば、吸入される冷媒は、フィンに衝突する構成であることから、圧力損失が大きく、十分な量の冷媒を圧縮機に送り込めないことから、電動圧縮機の駆動効率が低下するなどの課題が生じる。そこで、本開示では、このようなインバータの冷却効率を高めながらも、圧力損失を抑制させて、駆動効率の低下を抑制できる電動圧縮機を提供する。
(開示の概要)
上記に鑑みて、本開示の一態様に係る電動圧縮機は、モータにより駆動される圧縮機を用いて冷媒を圧縮する電動圧縮機であって、モータを収納するモータハウジングと、モータハウジングに面する第1主面及び第1主面と反対側の第2主面を有する壁部を含み、モータを制御するインバータが第2主面上に配置されるインバータケースと、を備え、モータハウジングには、モータとインバータとの間に位置し、冷媒を電動圧縮機の内部に吸入するための吸入ポートと、吸入された冷媒の少なくとも一部が流れる流路であって、壁部の第1主面に向けて開口した開口部が形成された流路と、が設けられ、壁部には、モータハウジングとインバータケースとの並び方向において、少なくとも一部がインバータに重なる第1主面上の位置に、モータハウジングに向けて突出するフィンが設けられ、流路及びフィンは、並び方向から見て互いに重なる円弧状に延びている。
このような電動圧縮機は、吸入ポートから吸入された冷媒が、円弧状に延びる流路に沿って通流され、この過程で流路と同じく円弧状に延びるフィンに供給される。フィンが形成された第1主面と対向する第2主面には、発熱性のインバータが配置されており、この熱をフィンに供給された冷媒へと放熱することができる。この結果フィンによる効率的なインバータの冷却効果を得ながら、円弧状に延びる流路及びフィンを通流することで、圧力損失の発生が抑制され、電動圧縮機の駆動効率の低下が抑制される。
また、例えば、フィンは、複数設けられ、複数のフィンのそれぞれは、各々のフィンが延びる円弧同士が互いに同心円弧となるように並んで配置されていてもよい。
これによれば、複数のフィンのそれぞれは互いに干渉することなく配置することができる。この結果、インバータからの熱の放熱作用をフィンの枚数に応じて増大させることができる。また、2枚以上のフィンによってフィン同士の間に冷媒が流れる経路が形成される。これにより、フィンに供給された冷媒の通流を整える(整流効果を得る)ことができる。
また、例えば、複数のフィンのうち、互いの距離が最遠となる2つのフィン同士の距離は、流路の幅より大きくてもよい。
これによれば、流路を通流する冷媒がフィンに供給されやすくなる。この結果、フィンを介してのインバータの冷却効果をより高めることができる。
また、例えば、複数のフィンのうち、隣接する2つのフィン同士の距離は、複数のフィンが延びる同心円弧の円心側に近いほど小さくてもよい。
これによれば、同心円弧に延びる複数のフィンのうち、円心に近いほど圧力抵抗を大きく発生させ、冷媒の通流速度を低下させることができる。このため、円心側の通流距離が短距離のフィンであっても十分な期間冷媒が接触するので、冷却効果を高めることができる。これにより、同心円における円心側と外周側とで冷却効果の差を縮小することができ、インバータを均一に冷却することができる。
また、例えば、複数のフィンのそれぞれの並び方向における大きさは、複数のフィンが延びる同心円弧の円心側に近いほど大きくてもよい。
これによれば、同心円弧に延びる複数のフィンのうち、円心に近いほど圧力抵抗を大きく発生させ、冷媒の通流速度を低下させることができる。このため、円心側の通流距離が短距離のフィンであっても十分な期間冷媒が接触するので、冷却効果を高めることができる。これにより、同心円における円心側と外周側とで冷却効果の差を縮小することができ、インバータを均一に冷却することができる。
また、例えば、フィンは、フィンが延びる円弧に交差して振動するジグザグ形状であってもよい。
これによれば、フィンにおける冷媒の通流に対して局所的な圧力抵抗を発生させ、冷媒の通流速度を低下させることができる。このため、冷媒の接触期間を長く設けることができるので、冷却効果を高めることができる。
また、例えば、吸入ポートと流路とは一体的に接続され、モータハウジングにおける流路よりも下流側には、モータが収納された空間に連通する接続ポートが形成され、冷媒は、吸入ポートから接続ポートに至るまでにモータに接触しなくてもよい。
これによれば、吸入ポートから吸入された冷媒のほとんどを流路へと供給できるので、フィンを介してのインバータの冷却効果をより高めることができる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の包括的又は具体的な一例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、並びに、ステップ及びステップの順序等は、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、各図において縮尺などは必ずしも一致していない。各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態)
[構成]
図1は、実施の形態に係る電動圧縮機の一部分を示す斜視図である。図1では、本実施の形態の電動圧縮機100における特徴的な部分を明確にするため、電動圧縮機100における一部分のみを示している。具体的には、本実施の形態ではモータハウジング20とインバータケース30との間の形成される空間に特徴を有する。したがって、図1では、電動圧縮機100を構成するモータハウジング20のインバータケース30側の一部分と、インバータケース30のモータハウジング20側の一部分である壁部33とが示されている。また、図2は、図1に示すインバータケース30のモータハウジング20側の一面が見えるように分解して回転させた分解斜視図である。図2では、壁部33を、図中の破線矢印に従って約90度回転させた状態を示している。なお、図2では、モータハウジング20の向きは、変更されていない。また、図2に示す破線部分は、重畳された物体を透過した場合に見える構成を示している。例えば、図2では、吸入ポート21を成している空間部分や、インバータ40が透過して見えている。さらに、図2では、吸入ポート21から吸入された冷媒の流れを模式的な白抜き矢印で示している。
図1に示すように、電動圧縮機100は、モータハウジング20と、インバータケース30と、図1及び図2ではモータハウジング20に内蔵されるモータ10(後述する図4参照)と、ここでは露出した状態で示されているインバータケース30に内蔵されるインバータ40と、を備える。モータハウジング20は、内部に空間を有し、この空間にモータ10を収納するようにして構成されている。モータハウジング20には、モータ10を回転可能に支持するための軸受機構が形成されており、ボールベアリングなどの潤滑部材を介してモータ10の回転子を回転可能に軸支している。また、モータハウジング20は、モータ10の固定子を固定的に保持する。このようにして、モータハウジング20とモータ10とによって、インバータ40から供給される電気エネルギーを回転の運動エネルギーに変換することができる。
モータハウジング20は、インバータケース30と、図示しない圧縮機を含む圧縮ユニットとを接続する概略形状が円柱形状の筐体である。なお、モータハウジング20の形状に特に限定はなく、モータ10を収納する空間が内部に形成されていればよい。モータハウジング20は、例えば、アルミ、ステンレス等の金属及び合金、ならびに強化樹脂等の材料を組み合わせて形成される。モータハウジング20には、モータ10よりもインバータケース30側の位置に、モータハウジング20の円柱形状における径方向に沿って延びる吸入ポート21が形成されている。吸入ポート21は、電動圧縮機100と、外部の機構(例えば、冷凍サイクルにおける還流路など)に接続される。吸入ポート21は、このようにして接続された外部の機構から流れてくる冷媒を電動圧縮機100の内部に吸入するための入り口となる。
モータハウジング20には、さらに、インバータケース30に面する外面であり、モータ10が収納された空間とは隔てられた部分に流路23が形成されている。流路23は、組み立て後の電動圧縮機100におけるモータハウジング20とインバータケース30との並び方向に沿って深さを有し、インバータケース側30が開口された開口部23a(後述する図4参照)となっている。
図2に示すように、吸入ポートから吸入された冷媒は、直接的にモータ10が収納された空間に流入せずに、少なくとも一部が流路23に通流されるようになっている。ここでは、吸入ポート21と流路とが一体的に接続されていることで、吸入された冷媒は、全て流路23を介した後にモータ10が収納された空間に流入するようになっている。なお、冷媒の一部が、直接的にモータ10が収納された空間に流入するようになっていてもよい。この場合、吸入ポート21又は流路23の一部にモータ10が収納された空間に連通する連通孔が形成される。
一方で本実施の形態では、流路23よりも下流側に、モータ10が収納された空間に連通する接続ポート25が形成され、冷媒は、吸入ポート21から接続ポート25に至るまでにモータ10に接触しないようになっている。これは、冷媒を流路23側においてインバータ40の冷却に用いる観点で、冷却効果を高めるために有効である。また、図2に示すように、流路23は、モータハウジング20とインバータケース30との並び方向に交差する交差面内において、なめらかな曲線状に延びている。このように、冷媒が通流される流路23がなめらかな曲線状に延びていることで、流路23を通流することによる冷媒の圧力損失を低減できるので、電動圧縮機100の駆動効率の低下を抑制することが可能となる。
流路23が延びる曲線は、モータハウジング20の円柱形状をモータハウジング20とインバータケース30との並び方向に交差する断面で切断した円形断面における外周円に対して同心円となっている。このモータハウジング20の概形が円柱形状でない場合は、流路23が延びる曲線は、例えば、モータ10の回転軸を円心とする、モータハウジング20とインバータケース30との並び方向に交差する交差面内での円となっている。このようにすることで、吸入ポート21の位置を変更したとしても流路23の長さを変更するのみで同じ設計のもとモータハウジング20を作製できる。
インバータケース30は、インバータ40を内蔵する筐体であり、モータハウジング20側に面する第1主面33aを有する隔壁である壁部33、及び、第2主面33bを外部から覆う隔壁であるインバータカバー35(後述する図4参照)を含む。これらの隔壁が機械的に接続されることによってインバータ40が覆われている。
インバータ40は、壁部33の第2主面33bに配置される。第1主面33aと第2主面33bとは、互いに背向して壁部33の2つの主面のそれぞれを成している。インバータ40は、例えば、プリント基板と当該プリント基板上に実装される回路素子とを含む。インバータ40は、例えば、図示しない電源回路から電力の供給を受けてモータ10が駆動するための三相交流電力を生成する回路を含む。このような回路は複数のスイッチング素子を含み、発熱量が大きいことから効率的な放熱が要求される。
なお、ここでは、インバータ40を構成する回路全体が壁部33の第2主面33bに設けられる構成として示したが、この構成に限定されるものではない。すなわち、例えば、図1のインバータ40が配置される第2主面33b上の位置には、インバータ40を構成する回路の中でも特に熱を多く発生する複数のスイッチング素子のみが配置され、それ以外の回路構成部品は、インバータケース30と機械的に接続されるインバータカバー35と第2主面33bとの間の空間内の他の位置に配置されるようにしてもよい。
インバータケース30には、壁部33に、インバータ40から発生した熱を放熱するためのフィン31が設けられている。フィン31は、モータハウジング20とインバータケース30との並び方向からみて、インバータ40と重なる位置であって、インバータ40が配置される第2主面33bとは反対側の第1主面33a上に形成されている。フィン31は、インバータケース30と一体的に形成されてもよいし、インバータケース30に後から固定されてもよい。
フィン31は、モータハウジング20とインバータケース30との並び方向に沿って高さを有するように形成されている。なお、フィン31の厚み(つまり、モータハウジング20とインバータケース30との並び方向と交差する交差面内での大きさ)などに特に限定はなく、形状を維持できる強度を有していれば、厚み、及びその他フィンの形状に特に限定はない。また、図2に示すように、フィン31は、モータハウジング20とインバータケース30との並び方向に交差する交差面内において、なめらかな曲線状に延びている。フィン31が延びる曲線は、流路23が延びる曲線と同様に、モータハウジング20の円柱形状をモータハウジング20とインバータケース30との並び方向に交差する断面で切断した円形断面における外周円に対して同心円となっている。
これにより、流路23とフィン31とが同じ湾曲形状に沿って延びているので、流路23を通流する冷媒の一部が、開口部23aを介してフィン31が形成された空間に流れ込んだ際も、冷媒が滞留するような構成がなく圧力損失の低下が抑制される。つまり、冷媒の圧力損失を増大させるような急激な屈曲の箇所がないので、スムーズに冷媒が通流される。
このような同心円構造について図3を用いてより詳しく説明する。図3は実施の形態に係る電動圧縮機の流路及びフィンを示す平面図である。
図3では、図2と同様に、分解されたモータハウジング20及びインバータケース30が示されている。具体的には、図3には、(a)にモータハウジング20のインバータケース30側から見た平面図が示され、(b)にインバータケース30のモータハウジング20側から見た平面図が示されている。図3では、モータハウジング20の円柱形状をモータハウジング20とインバータケース30との並び方向に交差する断面で切断した円形断面における外周円を一点鎖線の太線円形によって示し、その円心aを破線のクロス印によって示している。
図3の(a)に示すように、流路23は、外周円の円心aを共有する同心円(図中の細破線)に沿う一部分で延びている。つまり、流路23は、外周円の円心aを中心とする円弧状に延びている。また、図3に(b)に示すように、フィン31は、外周円の円心aを共有する同心円(図中の細破線)に沿う一部分で延びている。つまり、フィン31は、外周円の円心aを中心とする円弧状に延びている。また、フィン31は複数設けられており、このいずれもが外周円の円心aを中心とする異なる径の円弧状に延びている。すなわち、複数のフィン31のそれぞれは、各々のフィン31が延びる円弧同士が互いに同心円弧となるように並んで配置されている。このように複数のフィン31が設けられていても、流路23が同じように円弧状に延びているので、先に説明したように流路23を通流する冷媒の一部が、開口部23aを介してフィン31が形成された空間に流れ込んだ際も、圧力損失の低下が抑制される。
図4は、実施の形態に係る電動圧縮機の流路及びフィンを示す断面図である。図4では、流路23及びフィン31が延びる方向に直交する平面で電動圧縮機100を切断した場合の断面図が示されている。なお、図4では、(a)に電動圧縮機100全体の断面図が示され、(b)に(a)で二点鎖線の矩形で示す箇所を拡大した部分断面図が示されている。ただし、図4では、電動圧縮機100におけるモータ10及びモータハウジング20の途中から、インバータケース30とは反対側の部分の図示を省略している。
図4に示すように、フィン31は、複数のフィン31が第1主面33aから並行に立設された断面をなすように形成されている。この結果、2つの隣接するフィン31に挟まれた空間に、冷媒が通過可能な経路が形成される。この経路は、冷媒の通流方向から見て上記23の流路23と平行に存在するので、冷媒の行き来が自由に行える。このため、フィン31に冷媒が供給されやすくなり、かつ、フィン31を流れる冷媒の通流方向が整えられるので、圧力損失の低減に寄与することができる。
ここで、最内周のフィン31の立ち上がり部分の大きさh4(モータハウジング20とインバータケース30との並び方向における大きさ)は、隣接するフィン31の大きさh3よりも大きい。また、大きさh3を有するフィン31は、外周側のフィン31の大きさh2よりも大きい。さらに、大きさh2を有するフィン31は、最外周のフィン31の大きさh1よりも大きい。このように、複数のフィン31のそれぞれの立ち上がり部分の大きさは、複数のフィン31が延びる同心円弧の円心側に近いほど大きい。
フィン31同士の間にも冷媒は流れ込むものの、例えば、最内周側の2つのフィン31と最外周側の2つのフィン31同士とでは、冷媒が流れる距離が異なっている。このため、本実施の形態では、円心に近い内周側のフィン31同士であるほど、立ち上がり部分の大きさを大きくして圧力抵抗を生じさせて冷媒の流速を抑制している。内周側と外周側とで、フィン31同士の間を通流する冷媒の流速差が低減され、フィン31が均一に冷却される。すなわち、第2主面33b側でインバータ40の基板が板面方向において均一に冷却される。この結果、インバータ40の放熱の観点での基板設計の容易性が向上されるなどのメリットがある。
また、図4に示すように、複数のフィン31のうち隣接するフィン31同士の距離は、異なっており、例えば、図中で最も紙面下方に示されている、最外周のフィン31と隣接するフィン31とは、幅W1だけ離間して配置され、次の組み合わせのフィン31同士は、幅W2だけ離間して配置され、最内周のフィン31と隣接するフィン31とは、幅W3だけ離間して配置されている。ここで、幅W1は、幅W2よりも大きく、幅W3よりも大きい。また、幅W2は、幅W3よりも大きい。
このように、隣接する2つのフィン31同士の距離は、複数のフィン31のそれぞれが延びる同心円弧の円心に近いほど小さくなっている。上記に説明したように、最内周側の2つのフィン31と最外周側の2つのフィン31同士とでは、冷媒が流れる距離が異なっているため、本実施の形態では、円心に近い内周側のフィン31同士であるほど、互いの距離を小さくして圧力抵抗を生じさせて冷媒の流速を抑制している。この結果、上記と同様に、インバータ40の放熱の観点での基板設計の容易性が向上されるなどのメリットがある。
また、互いの距離が最遠となる2つのフィン31である最内周のフィン31と最外周のフィン31との間の距離は、図中に幅w4(又は並置幅w4)として示されているが、流路23の幅w5よりも幅w4のほうが大きい。さらに、流路23の幅方向における少なくとも一部は、最外周のフィン31よりも円心側にあり、最内周のフィン31よりも外周側にある。この結果、モータハウジング20とインバータケース30との並び方向からみて流路23と、最外周のフィン31及び最内周のフィン31によって挟まれる領域とが重なるようになっている。これにより、冷媒が流路23から開口部23aを介してフィン31が形成された空間に流れ込んだ際に、2つのフィン31同士の間を流れる冷媒が増加される。
以上のようにして、本実施の形態では、流路23及びフィン31を同心円状に形成し、屈曲箇所を設けないことで圧力損失を低減しつつ、部分的に圧力抵抗を発生させて、インバータ40の冷却を均一化することができる。また、このような部分的な圧力抵抗の発生のための構成の別例について、図5を参照して説明する。図5は、実施の形態の別例に係る電動圧縮機の流路及びフィンを示す平面図である。図5では、図4と同様の視点における別例に係る電動圧縮機を分解した平面図を示している。なお、以下説明する別例では、上記の実施の形態と同様の構成についての説明を省略又は簡略化する場合がある。
図5に示す別例では、フィンの形状が上記の実施の形態と異なっている。具体的には、本別例では、フィン31に代えてフィン31aが形成されている。フィン31aは、フィン31aが延びる円弧に交差して振動するジグザグ形状である。より具体的には、フィン31aは、フィン31aが延びる円弧の円心からの距離が第1距離である第1円上の点と、円心からの距離が第1距離よりも大きい第2距離である第2円上の点と、を交互に通過しながら円弧状に延びている。このフィン31aの延びる円弧は、上記の第1円よりも外周側、かつ、上記の第2円よりも円心側に位置している。また、ジグザグ形状の変曲箇所は、屈曲していてもよいし、なめらかに湾曲していてもよい。これにより、ジグザグ形状の隙間に局所的な滞留を発生させて圧力抵抗を生じさせることができる。また、ジグザグ形状によって、同じ円弧の長さであってもフィン31a表面積を拡大することができる。なお、複数のフィンをすべてジグザグ形状にする必要はなく、例えば、内周側の一部のフィンのみをジグザク形状としてもよい。また、ジグザグ形状の振動の振幅を、第1主面33aから離れるほど小さくする構成としてもよい。
(その他の実施の形態)
以上、本開示の一つ又は複数の態様に係る電動圧縮機について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示の一つ又は複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
例えば、上記に説明した流路およびフィンの長さは変更が可能である。例えば、流路は吸入ポート又は接続ポートの位置を変更することで任意の長さに設計することができる。また、フィンは、特に複数のフィンのそれぞれが異なる長さであってもよいし同じ長さでもよい。上記の実施の形態では、インバータを第1主面側から固定するためのネジ部が干渉することから、一部のフィンの長さが制限されていたが、このように、他の構成に合わせて適切な長さのフィンを形成することができる。また、流路及びフィンは円弧状に延びると説明したが、円弧とは正円の一部に当たるものに加え、楕円の一部に当たるものが含まれてもよい。
本開示は、例えば車両等に搭載される空気調和装置に使用され得る電動圧縮機などとして有用である。
10 モータ
20 モータハウジング
21 吸入ポート
23 流路
23a 開口部
25 接続ポート
30 インバータケース
31、31a フィン
33 壁部
33a 第1主面
33b 第2主面
35 インバータカバー
40 インバータ
100 電動圧縮機

Claims (7)

  1. モータにより駆動される圧縮機を用いて冷媒を圧縮する電動圧縮機であって、
    前記モータを収納するモータハウジングと、
    前記モータハウジングに面する第1主面及び前記第1主面と反対側の第2主面を有する壁部を含み、前記モータを制御するインバータが前記第2主面上に配置されるインバータケースと、を備え、
    前記モータハウジングには、
    前記モータと前記インバータとの間に位置し、前記冷媒を前記電動圧縮機の内部に吸入するための吸入ポートと、
    吸入された前記冷媒の少なくとも一部が流れる流路であって、前記壁部の前記第1主面に向けて開口した開口部が形成された流路と、が設けられ、
    前記壁部には、前記モータハウジングと前記インバータケースとの並び方向において、少なくとも一部が前記インバータに重なる前記第1主面上の位置に、前記モータハウジングに向けて突出するフィンが設けられ、
    前記流路及び前記フィンは、前記並び方向から見て互いに重なる円弧状に延びている
    電動圧縮機。
  2. 前記フィンは、複数設けられ、
    複数の前記フィンのそれぞれは、各々の前記フィンが延びる円弧同士が互いに同心円弧となるように並んで配置されている
    請求項1に記載の電動圧縮機。
  3. 複数の前記フィンのうち、互いの距離が最遠となる2つの前記フィン同士の距離は、前記流路の幅より大きい
    請求項2に記載の電動圧縮機。
  4. 複数の前記フィンのうち、隣接する2つの前記フィン同士の距離は、複数の前記フィンが延びる同心円弧の円心側に近いほど小さい
    請求項2又は3に記載の電動圧縮機。
  5. 複数の前記フィンのそれぞれの前記並び方向における大きさは、複数の前記フィンが延びる同心円弧の円心側に近いほど大きい
    請求項2~4のいずれか1項に記載の電動圧縮機。
  6. 前記フィンは、前記フィンが延びる円弧に交差して振動するジグザグ形状である
    請求項1~5のいずれか1項に記載の電動圧縮機。
  7. 前記吸入ポートと前記流路とは一体的に接続され、
    前記モータハウジングにおける前記流路よりも下流側には、前記モータが収納された空間に連通する接続ポートが形成され、
    前記冷媒は、前記吸入ポートから前記接続ポートに至るまでに前記モータに接触しない
    請求項1~6のいずれか1項に記載の電動圧縮機。
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