JP2017147919A - インバータ一体形回転電機およびインバータ一体形回転電機の製造方法 - Google Patents

インバータ一体形回転電機およびインバータ一体形回転電機の製造方法 Download PDF

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一善 紺谷
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一善 紺谷
薫 吉川
Kaoru Yoshikawa
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Abstract

【課題】放熱性に優れたインバータ一体形回転電機およびインバータ一体形回転電機の製造方法を提供する。
【解決手段】ハウジング21の外部における軸線O上においてヒートシンク60と回転電機20との間にシャフト30の反出力側に固定され、シャフト30の回転に伴い回転して空気を吸気可能な冷却ファン80を備える。ハウジング21の外部における軸線O上においてヒートシンク60と冷却ファン80との間に配置され、ヒートシンク60から冷却ファン80へ空気を流す穴91,93,95を有する整流プレート90を備える。ヒートシンク60、冷却ファン80および整流プレート90の外周側においてシャフト30の軸方向に延設され、回転電機20とインバータ50とを繋ぐ配線40,41,42を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、インバータ一体形回転電機およびインバータ一体形回転電機の製造方法に関するものである。
特許文献1に開示の回転電機においては、ハウジングの外部にインバータアッセンブリが配置されるとともに回転子に冷却ファンが設けられている。また、ヒートシンクの冷却フィンが形成された面をハウジングに対向させ、対向したハウジング面と冷却ファンの間にプレートを介在させてハウジング面を遮り、ヒートシンクとの間に風路を構成する。そして、回転子の冷却ファンの回転によって、ヒートシンクとプレートによって形成される吸入口より外気を吸入し、外気がヒートシンクとプレートの間の風路を通り、プレートに設けた窓を通って、ハウジング内に収入し、ハウジングに設けた排気口より排気させる。
特開2014−143833号公報
ところが、冷却ファンはハウジング内に配置されているため、コイルエンドとの干渉等の理由で冷却ファンを大型化できず、冷却風の風量に限界がある。このように、冷却ファンに制約があり、放熱性が悪かった。
本発明の目的は、放熱性に優れたインバータ一体形回転電機およびインバータ一体形回転電機の製造方法を提供することにある。
請求項1に記載の発明では、ハウジング内にロータが配置され、シャフトの出力側が前記ハウジングの第1の端面を貫通するとともに前記シャフトの反出力側が前記ハウジングの第2の端面を貫通する回転電機と、前記ハウジングの外部における前記シャフトの反出力側の軸線上において前記第2の端面から離間した位置に配置され、前記回転電機を駆動するためのインバータと、前記ハウジングの外部における前記シャフトの反出力側の軸線上において前記インバータと回転電機との間に配置され、前記インバータと熱的に結合されたヒートシンクと、前記ハウジングの外部における前記シャフトの反出力側の軸線上において前記ヒートシンクと前記回転電機との間において前記シャフトの反出力側に固定され、前記シャフトの回転に伴い回転して空気を吸気可能な冷却ファンと、前記ハウジングの外部における前記シャフトの反出力側の軸線上において前記ヒートシンクと前記冷却ファンとの間に配置され、前記ヒートシンクから前記冷却ファンへ空気を流す穴を有する整流部材と、を備え、前記ヒートシンクは、本体部の表面において互いに平行に延在する複数の突条を有し、前記整流部材の前記穴は、前記複数の突条の延びる方向に対し交差する方向に延びる長穴形状を有することを要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、回転電機のハウジングの外部におけるシャフトの反出力側の軸線上においてハウジングの第2の端面から離間した位置にインバータが配置され、ハウジングの外部におけるシャフトの反出力側の軸線上においてインバータと回転電機との間にヒートシンクが配置され、ヒートシンクはインバータと熱的に結合されている。ハウジングの外部におけるシャフトの反出力側の軸線上においてヒートシンクと回転電機との間に冷却ファンがシャフトの反出力側に固定され、シャフトの回転に伴い回転して空気を吸気可能となっている。ハウジングの外部におけるシャフトの反出力側の軸線上においてヒートシンクと冷却ファンとの間に整流部材が配置され、整流部材の穴を通してヒートシンクから冷却ファンへ空気が流される。よって、冷却ファンがハウジングの外部に配置されていることにより冷却風量等についての制約を受けにくく、放熱性に優れたものとなる。また、ヒートシンクは、本体部の表面において互いに平行に延在する複数の突条を有し、整流部材の穴は、複数の突条の延びる方向に対し交差する方向に延びる長穴形状を有するので、冷却性に優れている。
請求項2に記載のように、請求項1に記載のインバータ一体形回転電機において、前記長穴形状の穴は、前記複数の突条の延びる方向に対し直交する方向に延びているとよい。
請求項3に記載のように、請求項1または2に記載のインバータ一体形回転電機において、前記ヒートシンクにおける前記互いに平行に延在する複数の突条のうちの両側の突条が前記ヒートシンクを前記回転電機に固定するための脚部を兼ねるとよい。
請求項4に記載のように、請求項1〜3のいずれか1項に記載のインバータ一体形回転電機において、前記整流部材の外縁部から前記回転電機の外径側において前記シャフトの軸方向に突出し、前記冷却ファンから排気された空気を前記回転電機の外径側において前記シャフトの軸方向に導く吸排気分離部材を更に備えるとよい。
請求項5に記載の発明では、ハウジング内にロータが配置され、シャフトの出力側が前記ハウジングの第1の端面を貫通するとともに前記シャフトの反出力側が前記ハウジングの第2の端面を貫通する回転電機と、前記ハウジングの外部における前記シャフトの反出力側の軸線上において前記第2の端面から離間した位置に配置され、前記回転電機を駆動するためのインバータと、前記ハウジングの外部における前記シャフトの反出力側の軸線上において前記インバータと回転電機との間に配置され、前記インバータと熱的に結合されたヒートシンクと、前記ハウジングの外部における前記シャフトの反出力側の軸線上において前記ヒートシンクと前記回転電機との間において前記シャフトの反出力側に固定され、前記シャフトの回転に伴い回転して空気を吸気可能な冷却ファンと、前記ハウジングの外部における前記シャフトの反出力側の軸線上において前記ヒートシンクと前記冷却ファンとの間に配置され、前記ヒートシンクから前記冷却ファンへ空気を流す穴を有する整流部材と、を備え、前記ヒートシンクは、本体部の表面において互いに平行に延在する複数の突条を有し、前記整流部材の前記穴は、前記複数の突条の延びる方向に対し交差する方向に延びる長穴形状を有するインバータ一体形回転電機の製造方法であって、前記ヒートシンクを押出成形したことを要旨とする。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1に記載のインバータ一体形回転電機を製造することができる。また、ヒートシンクを押出成形することによりダイカストで製造する場合に比べ、狭ピッチで突条を構成できるとともに、突条の高さも高く設定しやすく、放熱面積を稼ぐことができる。また、本体部もダイカスト品より厚くすることができ、熱容量も大きく設定可能となる。
請求項6に記載の発明では、ハウジング内にロータが配置され、シャフトの出力側が前記ハウジングの第1の端面を貫通するとともに前記シャフトの反出力側が前記ハウジングの第2の端面を貫通する回転電機と、前記ハウジングの外部における前記シャフトの反出力側の軸線上において前記第2の端面から離間した位置に配置され、前記回転電機を駆動するためのインバータと、前記ハウジングの外部における前記シャフトの反出力側の軸線上において前記インバータと回転電機との間に配置され、前記インバータと熱的に結合されたヒートシンクと、前記ハウジングの外部における前記シャフトの反出力側の軸線上において前記ヒートシンクと前記回転電機との間において前記シャフトの反出力側に固定され、前記シャフトの回転に伴い回転して空気を吸気可能な冷却ファンと、前記ハウジングの外部における前記シャフトの反出力側の軸線上において前記ヒートシンクと前記冷却ファンとの間に配置され、前記ヒートシンクから前記冷却ファンへ空気を流す穴を有する整流部材と、前記ヒートシンク、前記冷却ファンおよび前記整流部材の外周側において前記シャフトの軸方向に延設され、前記回転電機と前記インバータとを繋ぐ配線と、を備えたことを要旨とする。
請求項6に記載の発明によれば、回転電機のハウジングの外部におけるシャフトの反出力側の軸線上においてハウジングの第2の端面から離間した位置にインバータが配置され、ハウジングの外部におけるシャフトの反出力側の軸線上においてインバータと回転電機との間にヒートシンクが配置され、ヒートシンクはインバータと熱的に結合されている。ハウジングの外部におけるシャフトの反出力側の軸線上においてヒートシンクと回転電機との間に冷却ファンがシャフトの反出力側に固定され、シャフトの回転に伴い回転して空気を吸気可能となっている。ハウジングの外部におけるシャフトの反出力側の軸線上においてヒートシンクと冷却ファンとの間に整流部材が配置され、整流部材の穴を通してヒートシンクから冷却ファンへ空気が流される。よって、冷却ファンがハウジングの外部に配置されていることにより冷却風量等についての制約を受けにくく、放熱性に優れたものとなる。また、回転電機とインバータとを、ヒートシンク、冷却ファンおよび整流部材の外周側においてシャフトの軸方向に延設された配線により、容易に接続することができる。
請求項7に記載のように、請求項6に記載のインバータ一体形回転電機において、前記インバータは、外周側側面に前記配線を前記インバータに接続する端子台を有するとよい。
請求項8に記載のように、請求項6または7に記載のインバータ一体形回転電機において、複数本の前記配線が互いに離間して配置されているとよい。
請求項9に記載のように、請求項6〜8のいずれか1項に記載のインバータ一体形回転電機において、前記ヒートシンクは、本体部の表面において平行に延びる複数の突条よりなる突条群が、複数、前記シャフトの反出力側の軸線を向いて配置されているとよい。
請求項10に記載のように、請求項9に記載のインバータ一体形回転電機において、前記突条群に対応して前記整流部材に前記穴が複数設けられ、前記突条の延びる方向に対して、交差する穴の縁は直線状をなし、直交するとよい。
請求項11に記載のように、請求項9に記載のインバータ一体形回転電機において、前記突条群に対応して前記整流部材に前記穴が複数設けられ、前記突条の延びる方向に対して、交差する穴の縁は前記シャフトの反出力側の軸線側に膨らんでいるとよい。
請求項12に記載のように、請求項6〜11のいずれか1項に記載のインバータ一体形回転電機において、前記整流部材の外縁での前記ハウジングの第2の端面との対向面が前記第2の端面側に曲がっているとよい。
請求項13に記載のように、請求項6〜11のいずれか1項に記載のインバータ一体形回転電機において、前記整流部材の外縁部から前記回転電機の外径側において前記シャフトの軸方向に突出し、前記冷却ファンから排気された空気を前記回転電機の外径側において前記シャフトの軸方向に導く吸排気分離部材を更に備えるとよい。
請求項14に記載のように、請求項6〜13のいずれか1項に記載のインバータ一体形回転電機において、前記整流部材の外縁部から前記ヒートシンクの外径側において前記シャフトの軸方向に突出し、前記ヒートシンクの外周面を覆う吸気ガイド部材を更に備え、前記吸気ガイド部材の内周面と前記ヒートシンクの外周面との間に前記ヒートシンクへ連通する吸気通路が形成され、該吸気通路の入口は軸方向に向けて開口するとよい。
本発明によれば、放熱性に優れたものとすることができる。
第1の実施形態におけるインバータ一体形回転電機の概略縦断面図。 インバータ一体形回転電機の分解斜視図。 ヒートシンクにおけるフィン形成面の正面図。 ヒートシンクにおける部品配置面の正面図。 整流プレートの正面図。 第2の実施形態における整流プレートの正面図。 変形例の整流プレートの正面図。 第3の実施形態におけるインバータ一体形回転電機の一部概略縦断面図。 第4の実施形態におけるインバータ一体形回転電機の分解斜視図。 インバータ一体形回転電機の斜視図。 インバータ一体形回転電機の概略縦断面図。 変形例のインバータ一体形回転電機の一部概略縦断面図。 応用例のヒートシンクを示す斜視図。 第5の実施形態におけるインバータ一体形回転電機の分解斜視図。 インバータ一体形回転電機の概略縦断面図。 ヒートシンクの斜視図。 ヒートシンクおよび整流プレートの分解斜視図。 インバータ一体形回転電機の概略縦断面図。 図18のA−A線での断面図。 (a),(b)は応用例のヒートシンクを示す断面図。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1,2に示すように、インバータ一体形回転電機(モータ・インバータユニット)10は、回転電機20と、インバータ50と、金属製のヒートシンク60と、冷却ファン(遠心ファン)80と、穴91〜95を有する整流部材としての整流プレート90と、を備える。インバータ一体形回転電機10は車両に搭載される。回転電機20のハウジング21の外部におけるシャフト30の反出力側の軸線O上において、順に、冷却ファン80、整流プレート90、ヒートシンク60、インバータ50が配置されている。整流プレート90およびヒートシンク60は、シャフト30の延びる方向に直交する径方向に延びるように配置されている。回転電機20のシャフト30に固定された冷却ファン80の回転に伴い整流プレート90の穴(吸気口)91,92,93,94,95を通る空気流が形成され、この空気流はヒートシンク60を通り、この際、インバータ50の熱と交換することができるようになっている。なお、図1のシャフト30の反出力側の軸線Oを、図3,4,5においても示している。
回転電機20について詳述する。
図1に示すように、本実施形態においては、回転電機20は密閉方式の三相誘導モータである。
回転電機20は、ハウジング21と、円筒状のステータ22と、ロータ23を備えている。ハウジング21に固定されたステータ22の内方においてハウジング21に対し軸受24,25によりロータ23が回転可能に支持されている。
ハウジング21は、全体の概略形状として、両端面が塞がれた円筒状をなしている。詳しくは、ハウジング21は、第1ハウジング構成部材(フロント側ブラケット)26と第2ハウジング構成部材(リヤ側ブラケット)27からなる。第1ハウジング構成部材26は、円筒状の本体部26aと、本体部26aの一端開口部を閉塞する円板状のフロントプレート26bを有する。第2ハウジング構成部材27は、円筒状の本体部27aと、本体部27aの一端開口部を閉塞する円板状のリヤプレート27bを有する。第1ハウジング構成部材26と第2ハウジング構成部材27は金属材料(例えばアルミニウム)により形成されている。
第1ハウジング構成部材26の他端開口部の拡径部(フランジ部)26cと第2ハウジング構成部材27の他端開口部の拡径部(フランジ部)27cとの間にステータ22が位置する状態で第1ハウジング構成部材26と第2ハウジング構成部材27が複数本の連結ボルトB1(図2参照)を用いて連結固定されている。詳しくは、ボルトB1が、第1ハウジング構成部材26の外周部に設けた取付用突起34と第2ハウジング構成部材27の外周部に設けた取付用突起35とを貫通する状態で締結されている。
ハウジング構成部材26,27の拡径部26c,27cにはステータコア28の端部が固定されており、ステータコア28の径方向外側表面が露出している。ステータ22は、ステータコア28とコイル29とを有する。ステータ22は、ハウジング構成部材26,27の本体部26a,27aに固定されたステータコア28のティース(図示せず)にコイル29が捲回されて構成されている。ステータコア28における出力側の端面28aからコイルエンド29aが突出しているとともにステータコア28における反出力側の端面28bからコイルエンド29bが突出している。ステータコア28は、電磁鋼板を積層して構成されている。
ステータ22の内側にはロータ23が配設されている。ロータ23は、シャフト30とロータコア31と二次導体32を有する。シャフト30は、ステータ22の中心部に配置されている。ロータコア31は、ステータ22の内方においてシャフト30に固定されている。ロータコア31は、電磁鋼板を積層して構成されている。
二次導体32は、ロータバー32aとエンドリング32b,32cを有する。ロータバー32aはロータコア31の内部に埋設され、軸方向に貫通するように配置されている。エンドリング32bはロータコア31の一端面に配置され、エンドリング32bはロータバー32aの一端と連結されている。エンドリング32cはロータコア31の他端面に配置され、エンドリング32cはロータバー32aの他端と連結されている。二次導体32(ロータバー32a、エンドリング32b,32c)はアルミよりなり、詳しくは、アルミダイキャストで製作している。
回転電機20は、ハウジング21内にロータ23が配置され、シャフト30の出力側がハウジング21の第1の端面S1から突出(広義には第1の端面S1を貫通)するとともにシャフト30の反出力側がハウジング21の第2の端面S2から突出(広義には第2の端面S2を貫通)している。また、ハウジング21は、図2に示すように、外周部に複数の取付用突起33を有し、取付用突起33にボルトB2を螺入できるようになっている。
回転電機20を駆動するためのインバータ50は、ハウジング21の外部におけるシャフト30の反出力側の軸線O上において第2の端面S2から離間した位置に配置されている。インバータ50はヒートシンク60に取り付けられている。ヒートシンク60と整流プレート90を貫通する複数本のボルトB2(図2参照)をハウジング21の取付用突起33に螺入することによりヒートシンク60と整流プレート90がハウジング21に固定されている。ヒートシンク60は、アルミダイカスト成型されている。
図3,4に示すように、ヒートシンク60は、略円板状の本体部61を有する。図1に示すように、ヒートシンク60の本体部61は、シャフト30の延びる方向に直交する径方向に延びており、ハウジング21の第2の端面S2と対向配置されている。ヒートシンク60の本体部61の一方の面61aには、図4に示すように、インバータ50が配置されている。インバータ50は、複数枚の基板51と、複数のスイッチング素子52を備える。ヒートシンク60の本体部61の一方の面61aに基板51が図示しない絶縁層を介して搭載され、基板51にスイッチング素子52が実装されている。複数のスイッチング素子52によりU,V,Wの各相の上アーム・下アームが構成されている。そして、上アーム・下アームを構成するスイッチング素子のスイッチング動作により車載バッテリ等の直流電源からの直流を交流に変換して回転電機20の各相に供給する。これにより、回転電機20が駆動されてシャフト30が回転してシャフト30の出力側に接続された機器が回転駆動される。
図4に示すように、スイッチング素子52が実装された各基板51はヒートシンク60の本体部61においてシャフト30の反出力側の軸線Oの周りを囲むように配置されている。また、各基板51は後述する突条群64,65,66に対応して配置されている。
図1,2に示すように、ヒートシンク60は、ハウジング21の外部におけるシャフト30の反出力側の軸線O上においてインバータ50と回転電機20との間に配置されている。また、ヒートシンク60は、インバータ50と熱的に結合されている。
図1,2に示すように、ヒートシンク60の本体部61の一方の面61aに配置される基板51、スイッチング素子52等はカバー53により覆われている。
図1,2に示すように、ヒートシンク60の本体部61の他方の面61bには、フィン62が設けられている。フィン62は、図3に示すように、複数の突条63aよりなる突条群63と、複数の突条64aよりなる突条群64と、複数の突条65aよりなる突条群65と、複数の突条66aよりなる突条群66を有する。複数の突条63aは、本体部61の表面において平行に延びている。複数の突条64aは、本体部61の表面において平行に延びている。複数の突条65aは、本体部61の表面において平行に延びている。複数の突条66aは、本体部61の表面において平行に延びている。
突条群63,64,65,66は、本体部61においてシャフト30の反出力側の軸線Oに対し90°毎に反出力側の軸線Oを向いて配置されている。つまり、図3において突条群63に対し時計回りに、90°毎に突条群64、突条群65、突条群66が配置されている。そして、これら突条群63,64,65,66によって、空気を反出力側の軸線O上に集めやすくなっている。
また、フィン62は、図3に示すように、複数の突条67aよりなる突条群67と、複数の突条68aよりなる突条群68と、複数の突条69aよりなる突条群69と、複数の突条70aよりなる突条群70を有する。いずれの複数の突条67a,68a,69a,70aも、本体部61の表面において平行に延びている。突条群67,68,69,70は、突条群63,64,65,66の間において本体部61でのシャフト30の反出力側の軸線Oを向いて配置されている。つまり、突条群63と突条群64の間に突条群67が配置され、突条群64と突条群65の間に突条群68が配置され、突条群65と突条群66の間に突条群69が配置され、突条群66と突条群63の間に突条群70が配置されている。そして、これら突条群67,68,69,70によっても、空気を反出力側の軸線O上に集めやすくなっている。
図1,2に示すように、冷却ファン80は、ハウジング21の外部におけるシャフト30の反出力側の軸線O上においてヒートシンク60と回転電機20との間においてシャフト30の反出力側に固定されている。冷却ファン80は、シャフト30の回転に伴い回転して空気を吸気可能である。つまり、冷却ファン80は、ロータ23の回転に伴い回転して冷却風を発生させる。詳しくは、冷却ファン80の回転に伴いシャフト30の反出力側の軸線O側から径方向外側に空気が送られる。
冷却ファン80について詳述する。
図1,2に示すように、冷却ファン80は板材を加工することにより形成されている。冷却ファン80は羽根部81と固定部82と延設部83を有する。シャフト30と固定する部分である固定部82は円板状(フランジ状)をなし、シャフト30に固定される。円板状の固定部82の外周端から円筒状の延設部83が軸方向に延びている。円筒状の延設部83の他端に羽根部81が形成されている。羽根部81は、平板部81aと空気受け用の曲面部81bからなる。羽根部81の平板部81aがシャフト30の延びる方向に直交する径方向に延び、平板部81aの外周側に複数の曲面部81bが軸方向に屈曲するように形成されている。
そして、冷却ファン80の回転に伴い曲面部81bによりシャフト30の反出力側の軸線O側から径方向外側に空気が送られることになる。つまり、図1に示すように、ヒートシンク60のフィン形成面と整流プレート90との間の空間において空気を径方向外側からシャフト30の反出力側の軸線O側に向かって導入できるとともに整流プレート90の穴91,92,93,94,95を通して冷却ファン80の平板部81aに沿って径方向外側に排気できるようになっている。
図1,2に示すように、整流プレート90は、ハウジング21の外部におけるシャフト30の反出力側の軸線O上においてヒートシンク60と冷却ファン80との間に配置されている。図5に示すように、整流プレート90は、平板よりなり、略円板状をなしている。整流プレート90は、シャフト30の延びる方向に直交する径方向に延びており、シャフト30の反出力側の軸線O上の部位に四角形の穴95を有する。また、整流プレート90における穴95の周囲には、突条群63,64,65,66に対応して整流プレート90に穴91,92,93,94が設けられている。図3において二点鎖線にて整流プレート90の穴91,92,93,94の位置を示し、穴91〜94と突条群63〜66との位置関係は次のとおりである。突条群63に対応して整流プレート90に穴91が、突条群64に対応して整流プレート90に穴92が、突条群65に対応して整流プレート90に穴93が、突条群66に対応して整流プレート90に穴94が設けられている。
突条63a,64a,65a,66aの延びる方向に対して、交差する穴91,92,93,94の縁91a,92a,93a,94a(図5参照)は円弧状をなす。そして、整流プレート90の穴91,92,93,94,95を通して、ヒートシンク60から冷却ファン80へ空気が流れる。
また、図4において、二点鎖線にて整流プレート90の穴91,92,93,94の位置を示す。図4において、基板51の中央付近のスイッチング素子52は、最も温度が高くなる高温領域である。
このように、回転電機20の軸方向反出力側のハウジング21上にインバータ50が搭載されている。ヒートシンク60が回転電機20と対向する向きに配置されている。ヒートシンク60に径方向外側から吸入した外気が、ロータ23と一体で回転する冷却ファン80によって径方向外側に排気される。詳しくは、冷却ファン80の回転に伴い吸気された空気はフィン62によりヒートシンク60の本体部61におけるシャフト30の反出力側の軸線Oに向かって流れ、その空気は、整流プレート90の穴91,92,93,94,95を通って冷却ファン80に導かれ、冷却ファン80の羽根部81を通って排気される。
また、ヒートシンク60においては、本体部61の表面において平行に延びる複数の突条(63a,64a,65a,66a)よりなる突条群(63,64,65,66)が、複数、シャフト30の反出力側の軸線Oを向いて配置されている。
図1,2に示すように、インバータ一体形回転電機10は、第2ハウジング構成部材27の上部からインバータ50に向かって延びる複数本(3本)の配線40,41,42を備える。回転電機20の動力線である配線40,41,42は、ヒートシンク60、冷却ファン80および整流プレート90の外周側においてシャフト30の軸方向に延設され、回転電機20とインバータ50とを繋いでいる。つまり、配線40,41,42は回転電機20とインバータ50とを電気的に接続する接続線である。配線40はU相の配線であり、配線41はV相の配線であり、配線42はW相の配線である。配線(コード)40〜42は、コイル29から延び、グロメット43によりシールした状態で第2ハウジング構成部材27を貫通して外部に延設されている。各配線40,41,42は圧着端子40a,41a,42aを有する。3本の配線40,41,42は、水平方向において互いに離間して並設されており、この互いに離間して配置された配線40,41,42の間の隙間(空隙)に空気が通過することができる。
また、インバータ50は、外周側側面である外周側の上面に、配線40,41,42をインバータ50に接続する端子台44を有する。端子台44の上面は水平方向に延び、平坦な面となっている。図1に示すように、インバータ50においてバスバーよりなるインバータ端子45,46,47が基板51から上方、即ち、径方向に延設されている。インバータ端子45はU相用であり、インバータ端子46はV相用であり、インバータ端子47はW相用である。端子台44にはインバータ端子45,46,47の一端部が埋設され、各インバータ端子45,46,47の端部が端子台44の上面において露出している。そして、各配線40,41,42は圧着端子40a,41a,42aを通して端子台44に螺合するボルトB3により対応する各インバータ端子45,46,47に電気的に接続されている。即ち、インバータ端子(バスバー)45,46,47がモータ径方向に延設され、端子台44においてモータ引出線である配線40,41,42と接続されている。
次に、このように構成したインバータ一体形回転電機10の作用について説明する。
インバータ50によってコイル29が通電されるとステータ22において回転磁界が作られる。回転磁界が発生すると、ロータ23が回転する。この回転に伴い冷却ファン80も回転する。冷却ファン80の回転により空気(外気)が径方向外側からシャフト30の反出力側の軸線O側に向かって導入され、羽根部81を通って排気される。この空気によりインバータ50で発生した熱はヒートシンク60を介して排出される。
ここで、冷却ファン(遠心ファン)80がロータ23のシャフト30に取り付けられており、ハウジング21の外側に配置されている。
また、ヒートシンク60と冷却ファン80の間は整流プレート90によって仕切られており、整流プレート90の中央部付近には空気の流路となる穴91,92,93,94,95が空いている。
さらに、ヒートシンク60のフィン62は略放射状に配置されており、吸気された冷却風はヒートシンク60の中央付近に集まるような流路となる。
よって、回転電機20のハウジング21上にインバータ(モータドライバ)50が搭載されているモータユニット構造において、ハウジング21の外部に位置する冷却ファン80はその外径がコイルエンド29a,29b等に干渉しないため、冷却ファン80を大型化できる。この冷却ファン80の大型化により冷却風量を増加させて流量向上が可能となる。また、冷却風量を増加させつつ、回転電機(モータ)20、インバータ50それぞれを密閉化することが可能となる。また、ハウジング21に流路となる孔を形成する必要も無い為、強度的に有利である。さらに、冷却ファン80による排気がコイルエンド29a,29bの影響を受けないため、流路の圧損を低減することができる。
また、特許文献1のようにハウジングによって冷却ファンとヒートシンクを仕切る場合には、インバータの熱が回転電機側に伝わりやすいとともに回転電機の熱がインバータ側に伝わりやすい。本実施形態では、ハウジング21の形状・強度制約の影響がなく、また、インバータ50と回転電機20との間に空気層があり、インバータ50の熱が回転電機20側に伝わりにくくなるとともに回転電機20の熱がインバータ50側に伝わりにくいため、冷却性能が向上する。
さらに、冷却風がヒートシンク60の径方向から吸気され、整流プレート90の穴91,92,93,94,95を通るが、その際に、ヒートシンク60の中央付近に集まることで、ヒートシンク60のフィン全体に冷却風を流すことができ、デッドスペースを低減できる。
また、特許文献1では、ハウジングに吸気用窓および排気口を設ける必要があるため、過酷な環境下においてステータおよびロータを密閉化して保護することができない。本実施形態では密閉式であり、過酷な環境下においてステータ22およびロータ23を密閉化して保護することができる。
さらに、回転電機20とインバータ50とを繋ぐ複数本の配線40,41,42が、ヒートシンク60、冷却ファン80および整流プレート90の外周側においてシャフト30の軸方向に延設されており、U,V,Wの各相の配線40,41,42により回転電機20とインバータ50とを電気的に接続することができる。また、インバータ50は、外周側側面に配線用の端子台44を有しており、端子台44を用いてU,V,Wの各相の配線40,41,42で回転電機20とインバータ50とを容易に電気的に接続することができる。
また、図1に示すように、冷却ファン80の回転に伴う整流プレート90の穴91〜95を通過する前の空気が配線40,41,42に流れるとともに、冷却ファン80の回転に伴う整流プレート90の穴91〜95を通過した後の空気が配線40,41,42に流れる。これにより、回転電機20とインバータ50とを繋ぐ複数本の配線(U,V,Wの各相の配線)40,41,42が冷却される。
さらに、回転電機20はステータコア28の外径表面が露出しており、回転電機20の冷却性に優れる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)インバータ一体形回転電機10の構成として、ハウジング21の外部におけるシャフト30の反出力側の軸線O上においてインバータ50と回転電機20との間に配置され、インバータ50と熱的に結合されたヒートシンク60を備える。また、ハウジング21の外部におけるシャフト30の反出力側の軸線O上においてヒートシンク60と回転電機20との間においてシャフト30の反出力側に固定され、シャフト30の回転に伴い回転して空気を吸気可能な冷却ファン80を備える。さらに、ハウジング21の外部におけるシャフト30の反出力側の軸線O上においてヒートシンク60と冷却ファン80との間に配置され、ヒートシンク60から冷却ファン80へ空気を流す穴91,92,93,94,95を有する整流プレート90を備える。また、ヒートシンク60、冷却ファン80および整流プレート90の外周側においてシャフト30の軸方向に延設され、回転電機20とインバータ50とを繋ぐ配線40,41,42を備える。
よって、冷却ファン80がハウジング21の外部に配置されていることにより冷却風量等についての制約を受けにくく、放熱性に優れたものとなる。また、インバータ50と回転電機20との間に空気層があり、インバータ50の熱が回転電機20側に伝わりにくくなるとともに回転電機20の熱がインバータ50側に伝わりにくいため、冷却性能が向上する。さらに、回転電機20とインバータ50とを、ヒートシンク60、冷却ファン80および整流プレート90の外周側においてシャフト30の軸方向に延設された配線40,41,42により、容易に接続することができる。
(2)インバータ50は、外周側側面に配線40,41,42をインバータ50に接続する端子台44を有する。よって、端子台44を用いてU,V,Wの各相の配線40,41,42での回転電機20とインバータ50との組付性に優れている。即ち、はんだ付けにより接続する場合に比べ組付性が向上する。
(3)複数本の配線40,41,42が互いに離間して配置されている。よって、配線40,41,42の間、即ち、配線40と配線41との間の空隙、配線41と配線42との間の空隙を空気が通過して配線40,41,42を容易に冷却することができる。即ち、配線40,41,42間に隙間がない場合に比べ放熱面積を増大させることにより配線40,41,42の冷却性が向上する。
(4)回転電機のハウジング21には吸気用窓および排気口が不要となり、回転電機20を密閉化することができる。
(5)ヒートシンク60に搭載する基板51、素子52を覆うカバー53には吸入口が不要となり、インバータ50を密閉化することができる。
(6)ヒートシンク60は、本体部61の表面において平行に延びる複数の突条(63a,64a,65a,66a)よりなる突条群(63,64,65,66)が、複数、シャフト30の反出力側の軸線Oを向いて配置されている。よって、冷却風をシャフト30の反出力側の軸線O上に向かわせて放熱性が更に向上する。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態を、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
本実施形態では、図5の整流プレート90に代わり、図6に示す整流部材としての整流プレート100を用いている。
図6に示すように、整流プレート100には、中央の穴105以外に突条群63,64,65,66に対応して穴101,102,103,104が設けられている。詳しくは、突条群63に対応して整流プレート100に穴101が、突条群64に対応して整流プレート100に穴102が、突条群65に対応して整流プレート100に穴103が、突条群66に対応して整流プレート100に穴104が設けられている。穴101,102,103,104における突条63a,64a,65a,66aの延びる方向に対して、交差する縁101a,102a,103a,104aは、直線状をなし、直交している。この整流プレート100を用いることにより、吸気口形状の工夫による風量アップが図られる。
つまり、吸気口形状を改善し、同じ吸気口面積で吸気風量をアップさせ、インバータ(パワー素子)を冷却する。詳しくは、素子配置を考慮し、特に高温となる素子付近により空気を流す。
即ち、図5に示すように、ヒートシンク60と冷却ファン80の間に設置する整流プレート90に設けられた吸気口である穴91,92,93,94の形状を改善する。詳しくは、図5の整流プレート90の穴形状に対し、同じ吸気口面積の場合、図5の円形状より図6の四角形状のほうが外周(縁の長さ)が長くなり、吸気風量がアップする。
詳しく説明すると、図5の円形の吸気口の外周長(円周)L2は、半径R×2πとなる。一方、図6の四角形の空気口の外周長L1は一辺の長さx×4となる。ここで、図5と図6で吸気口の面積が同一、即ち、πR=xとすると、x=R√(π)で表される。よって、(L1)−(L2)=16Rπ−4π=4Rπ(4−π)>0となり、図6の四角形の吸気口の外周長L1は、図5の円形の吸気口の外周長L2よりも長くなる。その結果、より多くの空気を流すことができる。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(7)突条群63,64,65,66に対応して整流プレート100に穴(101,102,103,104)が複数設けられ、突条63a,64a,65a,66aの延びる方向に対して、交差する穴101,102,103,104の縁101a,102a,103a,104aは直線状をなし、直交している。よって、同一の吸気口面積で、吸気口の外周長を拡大することができる。その結果、吸気風量向上によるインバータの素子52の冷却効率アップが図られる。
図6の変形例として、図7に示す整流部材としての整流プレート110を用いてもよい。図7に示すように、整流プレート110におけるシャフト30の反出力側の軸線O上の部位の四角形の穴115の周りに穴111,112,113,114が形成されている。詳しくは、突条群63に対応して整流プレート110に穴111が、突条群64に対応して整流プレート110に穴112が、突条群65に対応して整流プレート110に穴113が、突条群66に対応して整流プレート110に穴114が設けられている。穴111,112,113,114における突条63a,64a,65a,66aの延びる方向に対して、交差する縁111a,112a,113a,114aはシャフト30の反出力側の軸線O側に膨らんでいる。即ち、図4に示すように、基板51の中央付近のスイッチング素子52は、最も温度が高くなる高温領域であるので、図7のごとく吸気口(穴111,112,113,114)の外周形状としてシャフト30の反出力側の軸線Oに凸となる円弧(アール)が付けられている。
図4に示したヒートシンク60での高温領域では、よりヒートシンク60の中央付近まで空気を吸気することができ、冷却効率アップが図られる。なお、吸気口の面積を変えなければ、トータルの吸気量も低下しない。
図7に示した応用例によれば、以下のような効果を得ることができる。
(8)突条群63,64,65,66に対応して整流プレート110に穴(111,112.113,114)が複数設けられ、突条63a,64a,65a,66aの延びる方向に対して、交差する穴111,112,113,114の縁111a,112a,113a,114aはシャフト30の反出力側の軸線O側に膨らんでいる。その結果、素子配置を考慮した吸気口外周形状とすることで、最も高温となる基板51の中央付近に積極的に空気を流すことができ、インバータの素子の冷却効率アップが図られる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態を、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
本実施形態では、図8に示すように、整流部材としての整流プレート120の外縁の形状を工夫しており、整流プレート120の外縁121がハウジング21の第2の端面S2側(冷却ファン80側)に曲がっている。詳しくは、整流プレート120の外縁121は円弧状をなし、外周側ほどハウジング21の第2の端面S2(冷却ファン80)に接近するように反った形状をなしている。これにより、整流プレート120の外縁121でのハウジング21の第2の端面S2との対向面が第2の端面S2側(冷却ファン80側)に曲がっている。このような形状を工夫することにより、高温になった空気が再び吸気されることを抑制することができる。
以下、詳しく説明する。
冷却ファン80でかき出される空気のうち、いくらかは吸気側の負圧に引き込まれ、冷却性能を低下させる可能性がある。
そこで、図8に示すように、整流プレート120の外周を、ヒートシンク60より反対向きに傾斜させることで、排気風の流れを規制し、高温な排気が再度吸気されることを抑制している。つまり、整流プレート120の外周をヒートシンク60の反対方向に折り曲げ、排気が再び吸気側に吸い込まれにくいように、排気風の流れを規制する。よって、高温の排気風がヒートシンク60に流れることが抑制され、冷却性能の低下を防ぐことができる。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(9)整流部材としての整流プレート120の外縁121でのハウジング21の第2の端面S2との対向面が第2の端面S2側(冷却ファン80側)に曲がっている。その結果、高温な排気風が吸気側の負圧に吸い込まれ、冷却性能が低下することを防ぐことができる。
なお、整流プレート120の外周の折り曲げは、一部分でも全周でもよい。全周折り曲げたほうが、より冷却性能の低下を防ぐことが可能となる。
また、使用する冷却ファン80は、遠心型のファンでなくてもよく、例えば、ターボファンなどでもよい。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態を、第1〜第3の実施形態との相違点を中心に説明する。
図9,10,11には、第4の実施形態におけるインバータ一体形回転電機を示すが、第1〜第3の実施形態と同一の機能を有するものについては同一の符号を付すことによりその説明は省略する。
図1に示した第1の実施形態においては、空気を、シャフト30の軸に直交する径方向における外径側から内径側に吸入して、径方向における内径側から外径側に排気していた。これに対し本実施形態においては、図9、図10および図11に示すように、整流部材としての円板状の整流プレート130の外縁部から回転電機20に向かってシャフト30の軸方向に突出する吸排気分離部材131を備える。また、円板状の整流プレート130の外縁部からヒートシンク60(インバータ50)に向かってシャフト30の軸方向に突出する吸気ガイド部材132を備える。そして、車両に搭載された状態において図10,11に示すように、空気を、インバータ50の外周側においてシャフト30の軸方向から吸入する。具体的には例えば図10,11において矢印F1で示すごとく図示しないファン等により低温な空気がシャフト30の軸方向に供給される場合等を挙げることができる。このように空気をシャフト30の軸方向から吸入して、回転電機20の外周側においてシャフト30の軸方向に排気する。シャフト30の軸方向に排気された空気により回転電機20の外周面(ステータ22の表面)が冷却される。
本実施形態においても整流プレート130の中央部には、図9に示すように、冷却ファン80側に空気が流れ込むための穴(吸気口)101,102,103,104,105が設置されている。そして、図11に示すように、冷却ファン80の回転に伴いヒートシンク60付近を流れた空気は整流プレート130の中央の穴(吸気口)101,102,103,104,105から冷却ファン80側に流れ込み、遠心力で径方向に流れ出る。
図9に示すように、吸排気分離部材131は、略円筒状をなし、整流プレート130の外縁部から回転電機20の外径側においてシャフト30の軸方向に突出している。図11に示すように、吸排気分離部材131の内周面と回転電機20の第2ハウジング構成部材27の外周面との間には空気通路となる空隙AG1が形成されている。そして、冷却ファン80から排気された空気(冷却ファン80の回転に伴う整流プレート130の穴101〜105を通過した空気)が回転電機20の外径側においてシャフト30の軸方向に導かれる(空隙AG1に流れる)。
本実施形態では、第3の実施形態に比べ、更に、高温となった排気が再び吸気側に吸い込まれにくくなっている。つまり、本実施形態では、筒状の吸排気分離部材131により、空気の流れはヒートシンク60と反対側に限定される。
一方、図9に示すように、吸気ガイド部材132は、略円筒状をなし、整流プレート130の外縁部からヒートシンク60の外径側においてシャフト30の軸方向に突出している。図11に示すように、吸気ガイド部材132は、ヒートシンク60の外周面を覆っている。吸気ガイド部材132の内周面とヒートシンク60の外周面との間に、ヒートシンク60へ連通する吸気通路136が形成されている。吸気通路136の入口136aは軸方向に向けて開口する。そして、図11に示すように、冷却ファン80の回転に伴う空気がシャフト30の軸方向から整流プレート130の穴101〜105に導かれる。
また、図9に示すように、円筒状の吸排気分離部材131における上部には、配線40,41,42に流れる空気の通路となる切欠き133が形成されている。同様に、円筒状の吸気ガイド部材132における上部には、配線40,41,42に流れる空気の通路となる切欠き134が形成されている。切欠き134により、図11に示すように、冷却ファン80の回転に伴う整流プレート130の穴101〜105を通過する前の空気が配線40,41,42に流れる。また、図9の切欠き133により、図11に示すように、冷却ファン80の回転に伴う整流プレート130の穴101〜105を通過した後の空気が配線40,41,42に流れる。これにより、回転電機20とインバータ50とを繋ぐ複数本の配線(U,V,Wの各相の配線)40,41,42が冷却される。
以下、詳しく説明する。
インバータ一体形回転電機10において、冷却ファン80の回転に伴い外径方向から空気を吸い込んで外径方向に吐き出す。そのため、吸気と排気が混在すると、吸気温度が上昇し、冷却性能が低下する。
本実施形態では、図11に示すように、吸排気分離部材131を設置することにより、吸気側と排気側をより分離することができる。よって、高温な排気が再び吸気されることがより防止できる。
また、筒状の吸排気分離部材131により、空気の流れは軸方向に向き、ステータコア28の外周面付近に流れ出る。ステータコア28の外表面に空気(風)を流すことで、回転電機(モータ)20が冷却される。
特に、第1の実施形態においては図1のα部で示すごとく第2ハウジング構成部材(リヤ側ブラケット)27の拡径部27cに段差があり、シャフト30の軸方向に空気が流れると、この段差に空気の流れが衝突する。
これに対し、本実施形態では、図11に符号βで示すように第2ハウジング構成部材(リヤ側ブラケット)27の拡径部27cの側壁の形状は、流れに沿うように滑らかな曲線となっている。よって、空気の流れも滑らかになる。このように、高温となった排気が、再び吸気側に流れることが無く、冷却性能が向上する。また、ステータコア28の外径表面に空気を流すことができ、密閉式の回転電機においても空冷可能となる。
また、図10に示すように、第2ハウジング構成部材(リヤ側ブラケット)27の外周部には、雌ねじ140a,140bを有する取付用突起140が4箇所にわたり設けられている。取付用突起140において雌ねじ140aおよび雌ねじ140bはシャフト30の軸方向において同軸上に形成されている。ボルトB10は、図9に示すごとくヒートシンク60(インバータ50)および整流プレート130を貫通して取付用突起140の雌ねじ140aに螺入されている。また、取付用突起140の雌ねじ140bに螺入された通しボルトB11が第1ハウジング構成部材26の取付用突起141を貫通してナットN1で固定されている。これにより、第1の実施形態での図2に比べ第4の実施形態の図10では第2ハウジング構成部材27の形状を簡素化することができ、冷却ファン80で発生した空気をステータコア28の外径表面のうちより大きな面積に流すことができる。つまり、図2においては第2ハウジング構成部材27の外周部において取付用突起33および取付用突起35が周方向においてずれて配置されている。これに対し図10においては第2ハウジング構成部材27の外周部において共通の取付用突起140が設けられているだけであり、第2ハウジング構成部材27の形状を簡素化することができ、より大きな面積に空気を流すことができる。また、4つの取付用突起140のうちの上側の2つの取付用突起140は切欠き133,134内に位置し、部材131,132における下側の2つの取付用突起140に対応する部位には切欠き135(図10参照)が形成されている。
なお、取付用突起140を含めて吸排気分離部材131および吸気ガイド部材132で覆うと径方向に大型化を招くが、部材131,132に切欠き133,134,135を設けることにより、本実施形態では大型化を招くことなく回転電機20に空気を流して冷却することができる。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(10)整流部材としての整流プレート130の外縁部から回転電機20の外径側においてシャフト30の軸方向に突出し、冷却ファン80から排気された空気を回転電機20の外径側においてシャフト30の軸方向に導く吸排気分離部材131を備える。よって、高温な排気が再び吸気されることがより防止できるとともに、回転電機20を冷却することができる。
(11)特に、回転電機20は、ステータコア28の外径表面が露出しているので、ステータ22の冷却性に優れている。即ち、ステータコアの外径表面を露出させない場合に比べステータの冷却性が向上する。
(12)整流部材としての整流プレート130の外縁部からヒートシンク60の外径側においてシャフト30の軸方向に突出し、ヒートシンク60の外周面を覆う吸気ガイド部材132を更に備え、吸気ガイド部材132の内周面とヒートシンク60の外周面との間にヒートシンク60へ連通する吸気通路136が形成され、吸気通路136の入口136aは軸方向に向けて開口する。よって、軸方向に流れてくる空気を冷却ファン80の回転に伴い整流プレート130の穴101〜105に導くことができ、軸方向に排気された空気が吸気ガイド部材132を介して再び吸気されにくい。即ち、冷却した後の空気により、回転電機20の雰囲気の空気が暖まるが、空気の流れを吸気ガイド部材132によって一方向にすることにより、暖められた雰囲気の空気が吸気ガイド部材132を回り込んで吸気ガイド部材132内に吸入することを抑制できる。
なお、図11の変形例として、シャフト30の軸方向から空気を吸気する必要が無ければ、図12に示すように円筒状の吸気ガイド部材132は無くてもよい。この場合には、図11の構造に比べ、圧力損失が下がり、流量は得やすいため、吸気温度が同じであれば、冷却能力が上がる。ただし、排気側の温度が上がりやすくて周囲温度が上昇しやすく、この上昇した雰囲気を吸気しやすいため、シャフト30の軸方向に沿ってヒートシンク60側から低温な空気が吸気できる場合は、図11に示すように吸気ガイド部材132があると、より低温な空気を吸い込みやすく、図11の構造のほうが有利である。
応用例として、図13に示すように、ヒートシンク150の突条群151、即ち、平板状の本体部152の一方の面から突出する複数の突条を平行に配置してもよい。この場合、冷却効率は悪化するが、より作りやすい構造となる。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態を、第1〜第4の実施形態との相違点を中心に説明する。
図14,15には、第5の実施形態におけるインバータ一体形回転電機を示すが、第1〜第4の実施形態と同一の機能を有するものについては同一の符号を付すことによりその説明は省略する。
本実施形態では、ヒートシンク160と、整流部材としての円板状の整流プレート170とが特徴的な構成となっている。ヒートシンク160における四角板状の本体部161の一方の面161aには基板51が配置され、他方の面161bにはフィン162が設けられている。整流プレート170には冷却ファン80側に空気が流れ込むための穴(吸気口)171が設置されているとともに、円板状の整流プレート170の外縁部から回転電機20に向かってシャフト30の軸方向に突出する吸排気分離部材172を備える。なお、図14〜図19において互いに直交するX軸、Y軸、Z軸により3次元空間の直交座標系を規定している。
図16,17に示すように、ヒートシンク160のフィン162の構成として、本体部161の表面においてY軸方向に延び、かつZ軸方向において互いに平行に延在する複数の突条163を有し、整流プレート170の穴171は、複数の突条163の延びるY軸方向に対し交差する方向に延びる長穴形状を有する。より詳しくは、長穴形状の穴171は、複数の突条163の延びるY軸方向に対し直交するZ軸方向に延びている。穴171は長丸穴形状をなしている。なお、穴171は長丸穴形状以外にも長方形状等でもよい。ヒートシンク160は押出成形により製造されている。
図3のヒートシンク60は、アルミダイカストにより製作され、放熱フィンは放射状に構成され、空気を中心部に集める構造となっている。このように、回転電機(モータ)20およびインバータ50を一体化し、冷却ファン80でインバータ50、ヒートシンクを冷却する場合、放射状のフィン(複数の突条)を有するダイカストによるヒートシンクが用いられることが多い。
このようにヒートシンクをアルミダイカストで製作すると、ダイカスト工法の制約から、フィンピッチ(突条の間隔)が広くなってしまう。つまり、フィンピッチが狭くなると、フィン(突条)間の金型冷却が困難であったりワークが金型から外れにくい(金型寿命の低下)など問題が発生する。よって、フィンピッチ(突条の間隔)を粗くせざるを得ず、放熱面積を稼ぎにくくなる。また、フィン(突条)の高さも低くなってしまう、つまり、フィン高さが高いと、湯がフィン(突条)の先端まで流れ込みにくい。このように、フィン(突条)の高さにも制約があり、放熱面積を稼ぎにくい。さらに、金型内でワークは極力均一に冷却しなければならないため、厚みをほぼ均一にする必要がある。よって、ヒートシンクにおける本体部(ベース部)が薄くなり、熱容量が小さくなる。このような冷却性能上の工夫の余地がある。
本実施形態のヒートシンク160は、押出成形で一方向の放熱フィン162(複数の突条163)を有する構成としている。よって、ダイカストによるヒートシンクに比べ、図18でZ軸方向における間隔P1を狭くして狭ピッチで放熱フィン162(複数の突条163)を構成可能であるとともに、X軸方向の高さも高く設定しやすく、放熱面積を稼ぐことができる。また、本体部(ベース部)161もダイカスト品より厚くすることができ、熱容量も大きく設定可能となる。即ち、厚いと本体部の温度が上昇しにくいので基板51の温度が上昇しにくくなる。
また、押出成形により製作したヒートシンク160においては、フィン162(複数の突条163)を放射状ではなく一方向に平行に延びるフィンとなる。このとき、上述したようにダイカストに比べてフィンピッチを狭くできるとともにフィン高さを高くでき、放熱面積を稼ぐことができ、さらに、板状の本体部161も厚くすることができ、熱容量を稼ぐことができる。さらには、複数の突条163における両端の突条164,165を、他の突条よりも高さが高い脚部としている。突条164の先端はL字状に屈曲形成され、回転電機20との締結用平板部166となっている。また、突条165の先端はL字状に屈曲形成され、回転電機20との締結用平板部167となっている。締結用平板部166にはボルトB20が通る貫通孔166a,166bが形成されている。また、締結用平板部167にはボルトB21が通る貫通孔167a,167bが形成されている。そして、図15および図17に示すようにボルトB20,B21が、貫通孔166a,166b,167a,167b、および、整流プレート170の貫通孔170aを通して、第2ハウジング構成部材27の雌ねじ140a(図14参照)に螺入されてヒートシンク160が回転電機20に固定されている。このように、押出成形によるヒートシンク160において複数の突条163における両端の突条164,165がヒートシンク160を回転電機20に固定するための脚部となり、さらに、脚部となる突条164,165が整流プレート170に接触することによりダクトとしての役割も果たしている。
図17に示す整流プレート170を用いて、図18,19に示すごとく空気の流れが生じる。つまり、整流プレート170の中央には、冷却ファン80側に空気を流入させる穴(吸気口)171が設置され、フィン162(複数の突条163間)を流れる空気は、平行なる流れとなっており、その後、穴(吸気口)171より冷却ファン80側に流入する。さらに空気流は、冷却ファン80により外径方向に吐き出され、その後、整流プレート170の外縁部に設けた吸排気分離部材172が空気案内部材の役割を果たし、軸方向に排気される。
吸排気分離部材172は、略円筒状をなし、整流プレート170の外縁部から回転電機20の外径側においてシャフト30の軸方向に突出している。吸排気分離部材172の内周面と回転電機20の第2ハウジング構成部材27の外周面との間には空気通路となる空隙AG2が形成されている。また、円筒状の吸排気分離部材172における上部には、配線40,41,42に流れる空気の通路となる切欠き173が形成されている。さらに、吸排気分離部材172は外径側に凸となる突部174を有し、突部174の内方に第2ハウジング構成部材27の取付用突起140が位置する。
そして、冷却ファン80から排気された空気(冷却ファン80の回転に伴う整流プレート170の穴171を通過した空気)が回転電機20の外径側においてシャフト30の軸方向に導かれる。このとき、筒状の吸排気分離部材172により、空気の流れはヒートシンク160と反対側に限定され、高温となった排気が再び吸気側に吸い込まれにくい。また、シャフト30の軸方向に排気された空気により回転電機20の外周面(ステータ22の表面)が冷却される。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(13)インバータ一体形回転電機10の構成として、本実施形態においても、回転電機20のハウジング21の外部におけるシャフト30の反出力側の軸線O上においてハウジング21の第2の端面S2から離間した位置にインバータ50が配置され、ハウジング21の外部におけるシャフト30の反出力側の軸線O上においてインバータ50と回転電機20との間にヒートシンク160が配置され、ヒートシンク160はインバータ50と熱的に結合されている。ハウジング21の外部におけるシャフト30の反出力側の軸線O上においてヒートシンク160と回転電機20との間に冷却ファン80がシャフト30の反出力側に固定され、シャフト30の回転に伴い回転して空気を吸気可能となっている。ハウジング21の外部におけるシャフト30の反出力側の軸線O上においてヒートシンク160と冷却ファン80との間に整流プレート170が配置され、整流プレート170の穴171を通してヒートシンク160から冷却ファン80へ空気が流される。よって、冷却ファン80がハウジング21の外部に配置されていることにより冷却風量等についての制約を受けにくく、放熱性に優れたものとなる。
また、ヒートシンク160は、本体部161の表面において互いに平行に延在する複数の突条163を有し、整流プレート170の穴171は、複数の突条163の延びる方向に対し交差する方向に延びる長穴形状を有する。よって、整流プレート170の穴171を通してヒートシンク160から冷却ファン80へ空気を流すことができ、冷却性に優れている。
(14)長穴形状の穴171は、複数の突条163の延びる方向に対し直交する方向に延びているので、効率よく穴171を通してヒートシンク160から冷却ファン80へ空気を流すことができ、より冷却性に優れている。なお、長穴形状の穴171は複数の突条163の延びる方向に対し直交する方向に以外の交差する方向に延びていてもよい。
(15)ヒートシンク160における互いに平行に延在する複数の突条163のうちの両側の突条164,165がヒートシンク160を回転電機20に固定するための脚部を兼ねるので、別途連結部材を用意することなく容易にヒートシンク160を整流プレート170に固定することができる。
(16)整流プレート170の外縁部から回転電機20の外径側においてシャフト30の軸方向に突出し、冷却ファン80から排気された空気を回転電機20の外径側においてシャフト30の軸方向に導く吸排気分離部材172を更に備える。よって、高温な排気が再び吸気されることが防止できるとともに、回転電機20を冷却することができる。
(17)インバータ一体形回転電機の製造方法として、ヒートシンク160を押出成形した。よって、上記(13)のインバータ一体形回転電機を製造することができる。また、ヒートシンク160を押出成形することによりダイカストで製造する場合に比べ、狭ピッチで突条163を構成できるとともに、突条163の高さも高く設定しやすく、放熱面積を稼ぐことができる。また、本体部161もダイカスト品より厚くすることができ、熱容量も大きく設定可能となる。つまり、ヒートシンク160は、押出成形で一方向の放熱フィン162(複数の突条163)を有するので、フィンピッチを狭くしたりフィン高さを高くすることにより放熱面積を稼ぐことができ、冷却性能が向上する。また、本体部(ベース部)161の厚みをフィン162(突条163)に比べ厚くすることができ、熱容量が向上する。
応用例として、ヒートシンクにおけるフィン(複数の突条)の構成として別体フィン(別体の複数の突条)としてもよく、例えば図20(a)に示す平板フィン180、図20(b)に示すコルゲートフィン190等を用いてもよい。ヒートシンクの本体部分200は押出成形により製作し、本体部分200の平板部201に対する別体のフィン(別体の複数の突条)180,190の固定は、圧入カシメやろう付けを利用する。この場合には、押出で成形されるフィン(複数の突条)よりフィン(複数の突条)の厚みを薄くでき、また狭ピッチにすることができるため、放熱面積をより稼ぐことができる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
・回転電機(モータ)の種類は問わない。つまり、誘導モータでなくてもよい。例えば永久磁石付きの回転電機でもよい。
・整流部材はプレートであったが、整流部材は板でなくてもよい。
・回転電機は密閉型に限らず、開放型の回転電機に適用してもよい。
10…インバータ一体形回転電機、20…回転電機、21…ハウジング、23…ロータ、30…シャフト、40…配線、41…配線、42…配線、44…端子台、50…インバータ、60…ヒートシンク、61…本体部、63…突条群、63a…突条、64…突条群、64a…突条、65…突条群、65a…突条、66…突条群、66a…突条、80…冷却ファン、90…整流プレート、91…穴、92…穴、93…穴、94…穴、100…整流プレート、101…穴、101a…縁、102…穴、102a…縁、103…穴、103a…縁、104…穴、104a…縁、110…整流プレート、111…穴、111a…縁、112…穴、112a…縁、113…穴、113a…縁、114…穴、114a…縁、120…整流プレート、121…外縁、130…整流プレート、131…吸排気分離部材、132…吸気ガイド部材、136…吸気通路、136a…入口、160…ヒートシンク、161…本体部、163…突条、170…整流プレート、171…穴、172…吸排気分離部材、O…反出力側の軸線。

Claims (14)

  1. ハウジング内にロータが配置され、シャフトの出力側が前記ハウジングの第1の端面を貫通するとともに前記シャフトの反出力側が前記ハウジングの第2の端面を貫通する回転電機と、
    前記ハウジングの外部における前記シャフトの反出力側の軸線上において前記第2の端面から離間した位置に配置され、前記回転電機を駆動するためのインバータと、
    前記ハウジングの外部における前記シャフトの反出力側の軸線上において前記インバータと回転電機との間に配置され、前記インバータと熱的に結合されたヒートシンクと、
    前記ハウジングの外部における前記シャフトの反出力側の軸線上において前記ヒートシンクと前記回転電機との間において前記シャフトの反出力側に固定され、前記シャフトの回転に伴い回転して空気を吸気可能な冷却ファンと、
    前記ハウジングの外部における前記シャフトの反出力側の軸線上において前記ヒートシンクと前記冷却ファンとの間に配置され、前記ヒートシンクから前記冷却ファンへ空気を流す穴を有する整流部材と、
    を備え、
    前記ヒートシンクは、本体部の表面において互いに平行に延在する複数の突条を有し、
    前記整流部材の前記穴は、前記複数の突条の延びる方向に対し交差する方向に延びる長穴形状を有することを特徴とするインバータ一体形回転電機。
  2. 前記長穴形状の穴は、前記複数の突条の延びる方向に対し直交する方向に延びていることを特徴とする請求項1に記載のインバータ一体形回転電機。
  3. 前記ヒートシンクにおける前記互いに平行に延在する複数の突条のうちの両側の突条が前記ヒートシンクを前記回転電機に固定するための脚部を兼ねることを特徴とする請求項1または2に記載のインバータ一体形回転電機。
  4. 前記整流部材の外縁部から前記回転電機の外径側において前記シャフトの軸方向に突出し、前記冷却ファンから排気された空気を前記回転電機の外径側において前記シャフトの軸方向に導く吸排気分離部材を更に備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインバータ一体形回転電機。
  5. ハウジング内にロータが配置され、シャフトの出力側が前記ハウジングの第1の端面を貫通するとともに前記シャフトの反出力側が前記ハウジングの第2の端面を貫通する回転電機と、
    前記ハウジングの外部における前記シャフトの反出力側の軸線上において前記第2の端面から離間した位置に配置され、前記回転電機を駆動するためのインバータと、
    前記ハウジングの外部における前記シャフトの反出力側の軸線上において前記インバータと回転電機との間に配置され、前記インバータと熱的に結合されたヒートシンクと、
    前記ハウジングの外部における前記シャフトの反出力側の軸線上において前記ヒートシンクと前記回転電機との間において前記シャフトの反出力側に固定され、前記シャフトの回転に伴い回転して空気を吸気可能な冷却ファンと、
    前記ハウジングの外部における前記シャフトの反出力側の軸線上において前記ヒートシンクと前記冷却ファンとの間に配置され、前記ヒートシンクから前記冷却ファンへ空気を流す穴を有する整流部材と、
    を備え、
    前記ヒートシンクは、本体部の表面において互いに平行に延在する複数の突条を有し、
    前記整流部材の前記穴は、前記複数の突条の延びる方向に対し交差する方向に延びる長穴形状を有するインバータ一体形回転電機の製造方法であって、
    前記ヒートシンクを押出成形したことを特徴とするインバータ一体形回転電機の製造方法。
  6. ハウジング内にロータが配置され、シャフトの出力側が前記ハウジングの第1の端面を貫通するとともに前記シャフトの反出力側が前記ハウジングの第2の端面を貫通する回転電機と、
    前記ハウジングの外部における前記シャフトの反出力側の軸線上において前記第2の端面から離間した位置に配置され、前記回転電機を駆動するためのインバータと、
    前記ハウジングの外部における前記シャフトの反出力側の軸線上において前記インバータと回転電機との間に配置され、前記インバータと熱的に結合されたヒートシンクと、
    前記ハウジングの外部における前記シャフトの反出力側の軸線上において前記ヒートシンクと前記回転電機との間において前記シャフトの反出力側に固定され、前記シャフトの回転に伴い回転して空気を吸気可能な冷却ファンと、
    前記ハウジングの外部における前記シャフトの反出力側の軸線上において前記ヒートシンクと前記冷却ファンとの間に配置され、前記ヒートシンクから前記冷却ファンへ空気を流す穴を有する整流部材と、
    前記ヒートシンク、前記冷却ファンおよび前記整流部材の外周側において前記シャフトの軸方向に延設され、前記回転電機と前記インバータとを繋ぐ配線と、
    を備えたことを特徴とするインバータ一体形回転電機。
  7. 前記インバータは、外周側側面に前記配線を前記インバータに接続する端子台を有することを特徴とする請求項6に記載のインバータ一体形回転電機。
  8. 複数本の前記配線が互いに離間して配置されていることを特徴とする請求項6または7に記載のインバータ一体形回転電機。
  9. 前記ヒートシンクは、本体部の表面において平行に延びる複数の突条よりなる突条群が、複数、前記シャフトの反出力側の軸線を向いて配置されていることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載のインバータ一体形回転電機。
  10. 前記突条群に対応して前記整流部材に前記穴が複数設けられ、前記突条の延びる方向に対して、交差する穴の縁は直線状をなし、直交することを特徴とする請求項9に記載のインバータ一体形回転電機。
  11. 前記突条群に対応して前記整流部材に前記穴が複数設けられ、前記突条の延びる方向に対して、交差する穴の縁は前記シャフトの反出力側の軸線側に膨らんでいることを特徴とする請求項9に記載のインバータ一体形回転電機。
  12. 前記整流部材の外縁での前記ハウジングの第2の端面との対向面が前記第2の端面側に曲がっていることを特徴とする請求項6〜11のいずれか1項に記載のインバータ一体形回転電機。
  13. 前記整流部材の外縁部から前記回転電機の外径側において前記シャフトの軸方向に突出し、前記冷却ファンから排気された空気を前記回転電機の外径側において前記シャフトの軸方向に導く吸排気分離部材を更に備えることを特徴とする請求項6〜11のいずれか1項に記載のインバータ一体形回転電機。
  14. 前記整流部材の外縁部から前記ヒートシンクの外径側において前記シャフトの軸方向に突出し、前記ヒートシンクの外周面を覆う吸気ガイド部材を更に備え、
    前記吸気ガイド部材の内周面と前記ヒートシンクの外周面との間に前記ヒートシンクへ連通する吸気通路が形成され、該吸気通路の入口は軸方向に向けて開口することを特徴とする請求項6〜13のいずれか1項に記載のインバータ一体形回転電機。
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