JP2022130998A - A/dコンバーター、デジタル出力温度センサー、回路装置及び発振器 - Google Patents

A/dコンバーター、デジタル出力温度センサー、回路装置及び発振器 Download PDF

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Abstract

Figure 2022130998000001
【課題】A/D変換回路の分解能よりも高い精度のA/D変換を実現できるA/Dコンバーター等の提供。
【解決手段】A/Dコンバーター30は、DAC入力デジタル値をD/A変換して、DAC出力信号を出力するD/A変換回路40と、入力信号とDAC出力信号の差分に基づく差分信号を出力する差分出力回路50と、差分信号をA/D変換して、ADC出力デジタル値を出力するA/D変換回路60と、ADC出力デジタル値に基づいて、DAC入力デジタル値を出力する制御回路70を含む。制御回路70は、第1DAC入力デジタル値と第1DAC入力デジタル値とは異なる第2DAC入力デジタル値を出力し、第1DAC入力デジタル値に対応して得られた第1ADC出力デジタル値と、第2DAC入力デジタル値に対応して得られた第2ADC出力デジタル値と、DAC入力デジタル値とに基づいて、ADC結果データを求める。
【選択図】図1

Description

本発明は、A/Dコンバーター、デジタル出力温度センサー、回路装置及び発振器等に関する。
入力信号をデジタル値に変換するA/Dコンバーターでは高精度化に対する要求がある。例えばA/Dコンバーターが有するA/D変換回路の分解能よりも高い高精度のA/Dコンバーターを実現する従来技術としては例えば非特許文献1に開示される技術がある。
Y. Chae, K. Souri, and K. A. A. Makinwa, "A 6.3 μW 20 bit incremental zoom ADC with 6 ppm INL and 1 μV offset," IEEE J. Solid-State Circuits, vol. 48, no. 12, pp. 3019-3027, Dec. 2013
非特許文献1の従来技術では粗い精度のCoarse ADCと、高い精度のFine ADCという2つのA/D変換回路を用いて、高精度のA/Dコンバーターを実現している。しかしながら、例えば1つのA/D変換回路を用いて高精度のA/Dコンバーターを実現する手法については提案されていなかった。
本開示の一態様は、入力信号をA/D変換してADC結果データを出力するA/Dコンバーターであって、DAC入力デジタル値をD/A変換して、DAC出力信号を出力するD/A変換回路と、前記入力信号と前記DAC出力信号の差分に基づく差分信号を出力する差分出力回路と、前記差分信号をA/D変換して、ADC出力デジタル値を出力するA/D変換回路と、前記ADC出力デジタル値に基づいて、前記DAC入力デジタル値を出力する制御回路と、を含み、前記制御回路は、前記DAC入力デジタル値として第1DAC入力デジタル値と、前記第1DAC入力デジタル値とは異なる第2DAC入力デジタル値とを出力し、前記第1DAC入力デジタル値に対応して得られた前記ADC出力デジタル値である第1ADC出力デジタル値と、前記第2DAC入力デジタル値に対応して得られた前記ADC出力デジタル値である第2ADC出力デジタル値と、前記DAC入力デジタル値とに基づいて、前記ADC結果データを求めるA/Dコンバーターに関係する。
また本開示の一態様は、上記に記載のA/Dコンバーターと、温度を検出して温度検出電圧を出力する温度センサー回路と、を含み、前記差分出力回路には、前記温度検出電圧が前記入力電圧として入力されるデジタル出力温度センサーに関係する。
また本開示の一態様は、上記に記載のA/Dコンバーターと、温度を検出して温度検出電流を出力する温度センサー回路と、を含み、前記差分出力回路には、前記温度検出電流が前記入力電流として入力されるデジタル出力温度センサーに関係する。
また本開示の一態様は、上記に記載のデジタル出力温度センサーと、振動子を発振させる発振回路と、を含み、前記デジタル出力温度センサーは、前記振動子の温度を検出して、前記ADC結果データを温度検出データとして出力する回路装置に関係する。
また本開示の一態様は、上記に記載の回路装置と、前記振動子と、を含む発振器に関係する。
本実施形態のA/Dコンバーターの構成例。 差分出力回路としてアンプ回路を設けたA/Dコンバーターの構成例。 A/Dコンバーターの動作説明図。 本実施形態のA/Dコンバーターの詳細な構成例。 A/Dコンバーターの詳細な動作説明図。 入力電圧とADC入力電圧の関係の一例を示す図。 二次のデルタシグマ変調に対応する変調を行う場合の構成例。 従来のA/Dコンバーターの構成例。 抵抗ラダー型のD/A変換回を用いたA/Dコンバーターの構成例。 逐次比較型のA/D変換回路の構成例。 逐次比較型のA/D変換回路のコンパレーターの第1構成例。 逐次比較型のA/D変換回路のコンパレーターの第2構成例。 デジタル出力温度センサーの構成例。 デジタル出力温度センサーの詳細な第1構成例。 デジタル出力温度センサーの動作説明図。 デジタル出力温度センサーの詳細な第2構成例。 デジタル出力温度センサーを含む回路装置の第1構成例。 デジタル出力温度センサーを含む回路装置の第2構成例。 発振器の構造例。
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲の記載内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが必須構成要件であるとは限らない。
1.A/Dコンバーター
図1に本実施形態のA/Dコンバーター30の構成例を示す。A/Dコンバーター30は、入力信号VINをA/D変換してADC結果データDQを出力する。図1ではA/Dコンバーター30は、D/A変換回路40と差分出力回路50とA/D変換回路60と制御回路70を含む。なお本実施形態のA/Dコンバーター30は、図1の構成に限定されるものではなく、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加したり、その構成要素を他のタイプの構成要素に変更するなどの種々の変形実施が可能である。
D/A変換回路40は、DAC入力デジタル値nをD/A変換して、DAC出力信号VNを出力する。D/A変換回路40としては、例えば抵抗ラダー型のD/A変換回路を用いることが望ましい。但し本実施形態ではD/A変換回路40として、例えば容量アレイ型、デルタシグマ型又は電流出力型等の他の方式のD/A変換回路を用いることも可能である。また以下では、入力信号VINやDAC出力信号VNが電圧信号である場合を例にとり説明するが、入力信号VINやDAC出力信号VNは電流信号であってもよい。
差分出力回路50は、入力信号VINとDAC出力信号VNの差分に基づく差分信号DSを出力する。差分出力回路50は、例えば差動入力の第1入力端子に入力信号VINが入力され、差動入力の第2入力端子にDAC出力信号VNが入力され、入力信号VINとDAC出力信号VNの差分信号DSを例えば差動出力端子に出力する。第1入力端子は例えば非反転入力端子であり、第2入力端子は例えば反転入力端子である。差分信号DSは、例えばVIN-VNに対応する第1差分信号とVN-VINに対応する第2差分信号により構成される。
A/D変換回路60は、差分信号DSをA/D変換して、ADC出力デジタル値dを出力する。例えばA/D変換回路60は、差動入力の第1入力端子に差分信号DSの第1差分信号が入力され、差動入力の第2入力端子に差分信号DSの第2差分信号が入力され、第1差分信号と第2差分信号の差分をA/D変換することで得られるADC出力デジタル値dを出力する。A/D変換回路60としては、例えば逐次比較型のA/D変換回路を用いることが望ましい。但し本実施形態ではA/D変換回路60として、例えば逐次比較型以外のパイプライン型やデルタシグマ型などの他の方式のA/D変換回路を用いることも可能である。
制御回路70はDAC入力デジタル値nを出力する。例えば制御回路70は、A/D変換回路60からのADC出力デジタル値dに基づいてDAC入力デジタル値nを出力する。例えば制御回路70は、ADC出力デジタル値dに基づく演算処理を行ってD/A変換回路40にDAC入力デジタル値nを出力する。また制御回路70は最終的なADC結果データDQを出力する。即ちADC結果データDQのデジタル値を出力する。制御回路70はロジック回路により実現できる。
具体的には制御回路70は、DAC入力デジタル値nとして、DAC入力デジタル値n1と、DAC入力デジタル値n1とは異なるDAC入力デジタル値n2を出力する。DAC入力デジタル値n1は第1DAC入力デジタル値であり、DAC入力デジタル値n2は第2DAC入力デジタル値である。そして制御回路70は、DAC入力デジタル値n1に対応して得られたADC出力デジタル値dであるADC出力デジタル値d1と、DAC入力デジタル値n2に対応して得られたADC出力デジタル値dであるADC出力デジタル値d2と、DAC入力デジタル値nとに基づいて、ADC結果データDQを求める。例えばDAC入力デジタル値n1、n2の一方から他方の値が求められる場合に、制御回路70は、ADC出力デジタル値d1と、ADC出力デジタル値d2と、DAC入力デジタル値n1又はDAC入力デジタル値n2とから、ADC結果データDQを求める。ADC出力デジタル値d1は第1ADC出力デジタル値であり、ADC出力デジタル値d2は第2ADC出力デジタル値である。
例えば制御回路70がDAC入力デジタル値n1を出力すると、D/A変換回路40がDAC入力デジタル値n1のD/A変換を行って、DAC出力信号VN=Vn1を出力する。すると差分出力回路50が、入力信号VINとDAC出力信号Vn1の差分に基づく差分信号DSを出力し、A/D変換回路60が差分信号DSのA/D変換を行うことで、ADC出力デジタル値d=d1を制御回路70に出力する。また制御回路70がDAC入力デジタル値n2を出力すると、D/A変換回路40がDAC入力デジタル値n2のD/A変換を行って、DAC出力信号VN=Vn2を出力する。すると差分出力回路50が、入力信号VINとDAC出力信号Vn2の差分に基づく差分信号DSを出力し、A/D変換回路60が差分信号DSのA/D変換を行うことで、ADC出力デジタル値d=d2を制御回路70に出力する。そして制御回路70は、ADC出力デジタル値d1、d2と、DAC入力デジタル値nとに基づいてADC結果データDQを求める。例えば制御回路70は、ADC出力デジタル値d1、d2と、DAC入力デジタル値n1又はDAC入力デジタル値n1とに基づいてADC結果データDQを求めて、最終的なADC結果のデジタル値として出力する。
このように本実施形態のA/Dコンバーター30は、DAC入力デジタル値n1に基づくA/D変換とDAC入力デジタル値n2に基づくA/D変換というように例えば2回のA/D変換を行う。そしてDAC入力デジタル値n1に基づくA/D変換結果であるADC出力デジタル値d1と、DAC入力デジタル値n2に基づくA/D変換結果であるADC出力デジタル値d2とに基づいて、最終的なADC結果データDQを算出している。そしてADC出力デジタル値d1については、入力信号VINと、DAC入力デジタル値n1をD/A変換回路40によりD/A変換したDAC出力信号Vn1との差分を、A/D変換回路60によりA/D変換することで求められる。またADC出力デジタル値d2については、入力信号VINと、DAC入力デジタル値n2をD/A変換回路40によりD/A変換したDAC出力信号Vn2との差分を、A/D変換回路60によりA/D変換することで求められる。このようにすれば、A/D変換回路60とD/A変換回路40とを用いて、A/D変換回路60の分解能よりも高い精度のA/D変換が可能なA/Dコンバーター30を実現できるようになる。一例としては、A/D変換回路60の分解能が例えば15~16ビットである場合に、分解能を例えば2ビット程度向上し、例えば17~18ビットの分解能のA/Dコンバーター30を実現できるようになる。そして本実施形態によれば、例えばCoarse ADCとFine ADCというような2つのA/D変換回路を用いなくても、例えば1つのA/D変換回路60を用いて、A/D変換回路60の分解能よりも高い精度のA/Dコンバーター30を実現することが可能になる。例えばA/D変換回路60とD/A変換回路40の設定を変えて2回変換することで、Coarse ADCとFine ADCを使うTwo-Step ADCで課題となるアナログゲインの精度要求を緩和することが可能になり、例えば線形性改善やミッシングコードの防止を実現できるようになる。
図2に、差分出力回路50としてアンプ回路51を設けた場合の本実施形態のA/Dコンバーター30の構成例を示す。図2では入力信号VINは入力電圧となる。そしてD/A変換回路40は、DAC入力デジタル値nをD/A変換したDAC出力電圧を、DAC出力信号VNとして出力する。具体的にはD/A変換回路40は、DAC入力デジタル値n=n1をD/A変換したDAC出力電圧を、DAC出力信号VN=Vn1として出力し、DAC入力デジタル値n=n2をD/A変換したDAC出力電圧を、DAC出力信号VN=Vn2として出力する。そして差分出力回路50として、入力電圧である入力信号VINと、DAC出力電圧であるDAC出力信号VNを差動増幅するアンプ回路51が設けられている。図2では、アンプ回路51は、増幅率Gで入力信号VINとDAC出力信号VNを差動増幅して、差動電圧信号である差分信号DSをA/D変換回路60に出力する。このようなアンプ回路51を設ければ、入力信号VINとDAC出力信号VNの差分をアンプ回路51により増幅した差分信号DSを、A/D変換回路60に入力できるようになる。従って、A/D変換回路60は、アンプ回路51により増幅された広い振幅範囲の差分信号DSに対して、例えばフルスケールでA/D変換を行うことが可能になり、高精度のA/D変換を実現できるようになる。例えばアンプ回路51により増幅した信号をA/D変換回路60によりA/D変換することで、A/D変換回路60の分解能よりも高い分解能のA/Dコンバーター30を実現できるようになる。なおアンプ回路51の信号のゲインである増幅率Gは、例えば10~20倍程度とすることができる。
図3は本実施形態のA/Dコンバーター30の動作説明図である。図3のA1は、入力電圧とDAC出力電圧の関係を示している。入力電圧は入力信号VINの電圧であり、DAC出力電圧はDAC出力信号VNの電圧である。図3のA1の横軸のDAC入力デジタル値nはD/A変換回路40に入力されるデジタル値であり、デジタル値はデジタルコードとも呼ばれる。図3のA1に示すように、D/A変換回路40は、DAC入力デジタル値n1が入力されたときに、Vn1のDAC出力電圧をアンプ回路51に出力し、DAC入力デジタル値n2が入力されたときに、Vn2のDAC出力電圧をアンプ回路51に出力する。図3のA1では、A/Dコンバーター30の入力電圧であるVINは、例えばDAC出力電圧であるVn1とVn2の間の電圧になっている。なお、本実施形態では、入力信号VINを、適宜、入力電圧と記載し、D/A変換回路40を、適宜、DACと記載し、A/D変換回路60を、適宜、ADCと記載する。
図3のA2は、アンプ回路51の増幅後における入力電圧とADC入力電圧の関係を示している。ADC入力電圧は差分信号DSの電圧である差分電圧である。図3のA2では、アンプ回路51により、G倍(G>1)の信号増幅が行われている。
図3のA1に示すように、D/A変換回路40は、DAC入力デジタル値n1が入力されると、Vn1の出力電圧を出力する。そして図3のA2に示すように、アンプ回路51は、VINの入力電圧とVn1のDAC出力電圧の差分電圧であるVIN-Vn1をG倍に増幅して、A/D変換回路60に出力し、A/D変換回路60は、(VIN-Vn1)×Gの電圧をA/D変換して、ADC出力デジタル値d1を制御回路70に出力する。また図3のA1に示すように、D/A変換回路40は、DAC入力デジタル値n2が入力されると、Vn2の出力電圧を出力する。そして図3のA2に示すように、アンプ回路51は、VINの入力電圧とVn2の出力電圧の差分電圧であるVIN-Vn2をG倍に増幅して、A/D変換回路60に出力し、A/D変換回路60は、(VIN-Vn2)×Gの電圧をA/D変換して、ADC出力デジタル値d2を制御回路70に出力する。
そして制御回路70は、DAC入力デジタル値n1をD/A変換回路40に出力したときにA/D変換回路60から入力されるADC出力デジタル値d1と、DAC入力デジタル値n2をD/A変換回路40に出力したときにA/D変換回路60から入力されるADC出力デジタル値d2とに基づいて、ADC結果データDQを求める。例えば図3のA3に示す差分電圧は、(VIN-Vn1)×Gと表され、これはADC出力デジタル値d1に対応する。A4に示す差分電圧は、(VIN-Vn2)×Gと表され、これはADC出力デジタル値d2に対応する。またA5に示す差分電圧は(Vn2-Vn1)×G=(VIN-Vn1)×G-(VIN-Vn2)×Gと表され、これはADC出力デジタル値d1、d2の差分であるd1-d2に対応する。従って、A5の差分電圧に対するA3の差分電圧とA4の差分電圧の比率から、A/Dコンバーター30の入力電圧であるVINを特定できる。具体的にはVINは下式(1)のように特定できる。
Figure 2022130998000002
従って、制御回路70は、ADC結果データDQを下式(2)のように演算して、出力できるようになる。
Figure 2022130998000003
例えばVINがVn1とVn2の間の電圧である場合には、VINは、Vn1とVn2との間において、d1/(d1-d2)の比率で表される電圧になる。例えばd1/(d1-d2)が0.5である場合には、VIN=Vn1+(Vn2-Vn1)×0.5になり、VINはVn1とVn2の中央の電圧になる。d1/(d1-d2)が0.6である場合には、VIN=Vn1+(Vn2-Vn1)×0.6になり、VINは、Vn2とVn1の間において60%の比率で表される電圧になる。なおVINがVn1とVn2の間の電圧ではない場合にも、上式(1)によりVINを特定し、上式(2)のように制御回路70はADC結果データDQを求めて出力できる。
本実施形態によれば、例えばA/D変換の分解能を向上するためにA/D変換回路60の前段にアンプ回路51を設ける場合であっても、増幅回路であるアンプ回路51の回路特性がA/D変換の結果に影響しにくくなる。例えば上式(1)、(2)に示すように、理論上はアンプ回路51の増幅率GはA/D変換の結果に全く影響しない。また本実施形態では制御回路70は、A/D変換回路60からのADC出力デジタル値dに基づいて、DAC入力デジタル値nを生成している。例えば制御回路70は、フィードバック制御によりDAC入力デジタル値nを生成している。このようなフィードバック制御を行うことで、D/A変換回路40のDAC出力電圧であるVNを、入力電圧であるVINに近づけることが可能になる。例えばVNとVINが離れすぎると、正確なA/D変換結果を得ることが難しくなるが、VNをVINに近づけることで、A/D変換の結果を高精度化することが可能になる。
以上のように本実施形態では、第1DAC入力デジタル値をn1とし、第2DAC入力デジタル値をn2とし、第1ADC出力デジタル値をd1とし、第2ADC出力デジタル値をd2とし、ADC結果データをDQとしたときに、制御回路70は、DQ=n1+(n2-n1)×d1/(d1-d2)によりADC結果データDQを求める。即ち制御回路70は、DAC入力デジタル値であるn1、n2と、ADC出力デジタル値であるd1、d2に基づいて、DQ=n1+(n2-n1)×d1/(d1-d2)の演算処理を行うことで、ADC結果データDQを求める。このようにすれば、A/D変換回路60とD/A変換回路40が、DAC入力デジタル値n1に基づく変換と、DAC入力デジタル値n2に基づく変換を行い、制御回路70が、DQ=n1+(n2-n1)×d1/(d1-d2)の演算処理を行うことで、A/D変換回路60の分解能よりも高い精度のA/Dコンバーター30を実現できるようになる。
図4に本実施形態のA/Dコンバーター30の詳細な構成例を示す。図4では制御回路70の具体的な構成例が示されている。また図5にA/Dコンバーター30の詳細な動作説明図を示す。ここでは図6に示すように例えば0.88VのVINが入力されたものとする。
図5のB1に示すk回目の処理(kは1以上の整数)では、図4の制御回路70の遅延器76がn=20を出力している。そして制御回路70のセレクター78により、B2、B3に示すように1回目はn=20がD/A変換回路40に出力され、2回目はn=21がD/A変換回路40に出力される。D/A変換回路40にn=20が入力されると、A/D変換回路60に例えば+0.08Vが入力され、A/D変換回路60は例えば80のデジタル値を出力する。ここでは1LSBを例えば1mVとしている。またD/A変換回路40にn=21が入力されると、A/D変換回路60に例えば-0.02Vが入力され、A/D変換回路60は例えば-20のデジタル値を出力する。すると制御回路70の演算回路72は、d=d1/(d1-d2)の演算処理を行って、d=80/{80-(-20)}=0.8を出力する。このd=0.8に対して、制御回路70のゲイン乗算器73により例えばa1=0.5のゲインが乗算され、制御回路70の積分器74には、0.8×0.5=0.4が入力される。このとき積分器74は、積分結果である21.1を出力しており、制御回路70の量子化器75が、この21.1を整数にする量子化を行って、B4に示すように、k+1回目の処理に用いられるnとして、n=21を出力する。またB5に示すように、制御回路70の加算器77は、k回目の処理に用いられたn=20と、k回目の処理での演算回路72の出力であるd=0.8との加算処理を行って、ADC結果データとしてDQ=20.8を出力する。
またB4に示すように、k+1回目の処理において、遅延器76は、k回目の処理での量子化により求められたn=21を出力する。そしてセレクター78により、B6、B7に示すように1回目はn=21がD/A変換回路40に出力され、2回目はn=22がD/A変換回路40に出力される。D/A変換回路40にn=21が入力されると、A/D変換回路60に例えば-0.02Vが入力され、A/D変換回路60は例えば-20のデジタル値を出力する。またD/A変換回路40にn=22が入力されると、A/D変換回路60に例えば-0.12Vが入力され、A/D変換回路60は例えば-120のデジタル値を出力する。すると演算回路72は、d=d1/(d1-d2)の演算処理を行って、d=-20/{-20-(-120)}=-0.2を出力する。このd=-0.2に対して、ゲイン乗算器73によりa1=0.5のゲインが乗算され、積分器74には、-0.2×0.5=-0.1が入力される。このとき積分器74は、k回目の積分結果である21.1に対してk回目の積分器入力である0.4を加算した値である21.5を出力している。そして量子化器75が、この21.5を整数にする量子化を行って、B8に示すように、k+2回目の処理に用いられるnとして、n=22を出力する。またB9に示すように、加算器77は、k+1回目の処理に用いられたn=21と、k+1回目の処理での演算回路72の出力であるd=-0.2との加算処理を行って、ADC結果データとしてDQ=20.8を出力する。
このように本実施形態では、図5のB1、B4、B8、B10、B11に示すように、DAC入力デジタル値nに対するデルタシグマ変調等の変調が行われて、変調されたDAC入力デジタル値nがD/A変換回路40に入力されるようになる。そしてB5、B9、B12、B12、B13、B14に示すように、図6のVIN=0.88Vの入力電圧に対応するADC結果データDQが制御回路70から出力されるようになる。例えば図3において、DAC入力デジタル値nに対応するDAC出力電圧と、VINの入力電圧との電圧差が大きくなると、A/D変換回路60に入力される差分信号DSの差分電圧が大きくなる。そしてA/D変換回路60のフルスケールの範囲を超えてしまうと、正確なA/D変換ができなくなる問題が生じる。この点、図4、図5では、DAC出力電圧とVINの入力電圧との電圧差が大きい場合には、積分器74等による積分処理により、DAC出力電圧とVINの入力電圧との電圧差が近づくようにフィードバック制御が行われて、DAC入力デジタル値nが制御回路70から出力される。従って、差分信号DSの差分電圧が大きくなってA/D変換回路60のフルスケールの範囲を超えてしまう事態を抑制でき、A/Dコンバーター30の高精度化を実現できるようになる。
以上のように本実施形態では、制御回路70は、ADC出力デジタル値d1とADC出力デジタル値d2とに基づいて、d=d1/(d1-d2)を求める演算を行う演算回路72と、演算回路72の出力に対する積分処理を行う積分器74と、積分処理の結果に対する量子化処理を行って、DAC入力デジタル値nを出力する量子化器75を含む。このようにすれば、DAC入力デジタル値nに対してデルタシグマ変調等の変調を行うことが可能になる。これにより、D/A変換回路40へのDAC入力デジタル値nが1つの値に固定されないようになり、D/A変換回路40の直線性や微分特性を改善できる。またDAC入力デジタル値nを自律的に自動的に決定できるようになる。
なお図4のH1では、1次のデルタシグマ変調に対応する変調を行っているが、本実施形態における変調処理はこれに限定されない。例えば図7に示すような2次のデルタシグマ変調に対応する変調を行うなどの種々の変形実施が可能である。
また制御回路70は、DAC入力デジタル値n1に所定値を加算したDAC入力デジタル値n2を出力する。例えば図4では制御回路70は、DAC入力デジタル値n1に対して、所定値である+1を加算したDAC入力デジタル値n2を出力している。ここで所定値は+1には限定されず、2以上の値であってもよいし、負の値であってもよい。このようにすれば、所定値を加算するという簡素な処理により、DAC入力デジタル値n1、n2をD/A変換回路40に出力して、DAC入力デジタル値n1に対応するADC出力デジタル値d1と、DAC入力デジタル値n2に対応するADC出力デジタル値d2を、A/D変換回路60から出力させることが可能になる。
例えば図8に、従来技術であるTwo-step ADCの構成例を示す。図8では、2つのADCにより2段階に分けて変換を行う。まず前段のCoarse ADCにより変換を行い、その結果をDACに送り、変換残差電圧を生成する。その後、後段のFine ADCにより変換することで高精度化を図る。最終的な変換精度はFine ADCで決定される。そのため、変換残差電圧を増幅する回路を加えることで、Fine ADCの分解能を向上させている。しかしながら、この構成には、誤差を発生する原因が多く存在する。例えばCoarse ADCとDACにミスマッチがあると、変換残差電圧が実際の値と異なる結果となり、線形性やミッシングコードなどの誤差が発生してしまう。またFine ADCの精度を向上するために付加される増幅器のゲインエラー、オフセット、線形性など、これらの誤差はすべて、ADCの非線形性誤差に影響を与えてしまう。また2つのADCのフルスケール、オフセットにミスマッチがある場合、これらの影響により非線形性やミッシングコードを発生させてしまう。
またTwo-step ADCの改良例であるZoom ADCでは、DACをFine ADCに取り込むことで、変換残差電圧のミスマッチの影響を取り除いている。そしてCoarse ADCにSAR-ADCを採用して、DACをSAR-ADCとも共用することで、ミスマッチの影響を更に低減している。この構成によれば、Fine ADCは、DACが取り込まれ、デルタシグマ型のADCの構成をとっており、高精度化が可能である。しかし、帯域を広くする場合、サンプリングを高速化し、オーバーサンプリング比を高める必要があり、広帯域化が難しいという問題がある。またデルタシグマ型のA/D変換回路は、回路内部でアンプを用いた積分器構造を有するため、1/fノイズが発生する。そのため、ADCの変換結果に1/fノイズが重畳してしまうという問題もある。
この点、本実施形態では、図8のTwo-step ADCのように2つのA/D変換回路を用いて高精度化を実現するのではなく、A/D変換回路60とD/A変換回路40を用いて、A/D変換回路60の分解能よりも高い分解能の高精度のA/Dコンバーター30を実現している。即ち図5等で説明したように、A/D変換回路60とD/A変換回路40を用いて、DAC入力デジタル値nを変えて2回の変換を行うことで、Two-step ADCにおいて課題であったアナログゲインの精度要求を緩和でき、線形性の改善やミッシングコードの防止を実現できる。例えば本実施形態では、A/D変換の分解能を向上するためにA/D変換回路60の前段にアンプ回路51を設けた場合にも、上式(1)、(2)で説明したように、アンプ回路51の増幅率GはA/D変換の結果に影響を与えないため、高精度化を実現できる。また従来技術のようなCoarse ADCとFine ADCというような2つのA/D変換回路を設けなくても済むため、2つのA/D変換回路のミスマッチによる誤差の発生も生じない。またZoom ADCでは、デルタシグマ型のA/D変換回路を用いるため、広帯域化が難しいという課題がある。これに対して本実施形態のA/Dコンバーター30では、A/D変換回路60として例えば逐次比較型のA/D変換回路などの広帯域の動作が可能なA/D変換回路を用いることができるため、広帯域化の実現も容易であるという利点がある。
また本実施形態ではD/A変換回路40は、抵抗ラダー型のD/A変換回路であることが望ましい。図9はこの場合のA/Dコンバーター30の構成例を示す図である。図9に示すように抵抗ラダー型のD/A変換回路40は、ラダー抵抗回路41とスイッチアレイ42を含む。ラダー抵抗回路41は、高電位側の電源ノードと低電位側の電源ノードとの間に直列に設けられる複数の抵抗を含む。電圧選択回路であるスイッチアレイ42は、制御回路70からのDAC入力デジタル値nによりオン又はオフにされる複数のスイッチを含む。そしてスイッチアレイ42は、ラダー抵抗回路41の複数の分割電圧ノードからの複数の分割電圧が入力されて、DAC入力デジタル値nによる複数のスイッチのオン、オフ制御により選択された電圧を、DAC出力電圧であるDAC出力信号VNとして出力する。また図9では、アンプ回路51は、演算増幅器OPと、複数のキャパシターを含む。そしてアンプ回路51は、キャパシターの容量比により設定される増幅率Gで、DAC出力信号VNと入力信号VINの差動増幅を行って、差分信号DSをA/D変換回路60に出力する。この場合に入力信号VINは、サンプルホールド回路54によりサンプルホールドされて、アンプ回路51に入力される。なおA/D変換回路60の変換速度に対して、入力信号VINの変化速度が十分に遅い場合には、サンプルホールド回路54の構成は省略できる。
例えば、上式(1)、(2)や図3から明らかなように、D/A変換回路40のINL(Integral Non-Linearity)などの直線性の特性が悪いと、A/Dコンバーター30の精度が低下してしまう。例えば上式(2)に示すようにADC結果データはDQ=n1+(n2-n1)×d1/(d1ーd2)の演算式により求められるが、D/A変換回路40の直線性の特性が悪いと、この演算式の前提が崩れてしまい、高精度なA/Dコンバーター30の実現が難しくなる。この点、図9ではD/A変換回路40として抵抗ラダー型のD/A変換回路を用いている。抵抗ラダー型のD/A変換回路40は、ラダー抵抗回路41の複数の抵抗の抵抗値の比に基づくD/A変換を行っているため、INLなどの直線性の特性が、他の方式のD/A変換回路に比べて良好である。例えば複数の抵抗のレイアウト配置等を適正にすることで、良好な直線性の特性を実現できる。従って、D/A変換回路40として抵抗ラダー型のD/A変換回路を用いることで、上式(1)、(2)の理論式に応じた正確な変換が可能になり、高精度なA/Dコンバーター30の実現が可能になる。
また本実施形態では、A/D変換回路60として、逐次比較型のA/D変換回路を用いることが望ましい。図10に逐次比較型のA/D変換回路60の構成例を示す。逐次比較(Successive Approximation Register)の制御回路であるSAR回路62は、コンパレーター61からの比較結果信号によりレジスター値が設定される逐次比較レジスターを有し、逐次比較用データをD/A変換回路63に出力する。D/A変換回路63は、逐次比較用データのD/A変換を行って、逐次比較用データに対応するDAC出力信号をコンパレーター61に出力する。比較回路であるコンパレーター61は、サンプルホールド回路64によりサンプルホールドされた入力信号INと、D/A変換回路63からのDAC出力信号とを比較し、比較結果信号をSAR回路62に出力する。そしてコンパレーター61が、MSBのビットからLSBのビットに至るまでの逐次比較処理を行った場合に、各ビットにおける比較処理の結果が、SAR回路62が有する逐次比較レジスターの各レジスター値として記憶される。そしてSAR回路62は、逐次比較による最終的なA/D変換の結果信号OUTを出力する。なお逐次比較型のA/D変換回路60のD/A変換回路63としては、例えば容量アレイ型である電荷再分配型のD/A変換回路を用いることができ、この場合にはサンプルホールド回路64の機能は、実際にはD/A変換回路63により実現されることになる。電荷再分配型のD/A変換回路63は、例えば非反転入力端子がコモン電圧に設定されるコンパレーターと、コンパレーターの反転入力端子に直列接続されるキャパシターアレイ及びスイッチアレイと、スイッチアレイの複数のスイッチのオン、オフ制御を行う制御回路などにより実現される。このようにA/D変換回路60として、逐次比較型のA/D変換回路を用いれば、広帯域のA/D変換が可能になり、A/Dコンバーター30の広帯域化の実現が容易になる。
ここでコンパレーター61は、例えば図11に示すように、プリアンプ回路65と、クロック信号CCKが入力されて動作する比較回路であるダイナミックラッチ型コンパレーター66とにより構成してもよい。図11では、プリアンプ回路65を設けることで、LSBの電圧を比較するのに十分なゲインを確保している。
但しコンパレーター61としては、図12に示すように、図11のようなプリアンプ回路65を有しないアンプレスのコンパレーター61を用いることが望ましい。アンプレスのコンパレーター61を用いることで、プリアンプ回路65において発生するノイズが原因でA/D変換の精度が低下してしまうのを防止できるからである。図12のアンプレスのコンパレーター61は、D/A変換回路63の差動出力信号の第1出力信号の電圧に対応した第1パルス幅の第1パルス信号と、D/A変換回路63の差動出力信号の第2出力信号の電圧に対応した第2パルス幅の第2パルス信号を生成し、第1パルス幅と第2パルス幅を比較し、その比較結果信号を出力する。この比較結果信号が、D/A変換回路63の第1出力信号の電圧と第2出力信号の電圧の比較結果の信号となる。
具体的には図12に示すように、コンパレーター61は、ディレイ回路67、68とダイナミックラッチ型コンパレーター66を含む。ディレイ回路67は第1ディレイ回路であり、ディレイ回路68は第2ディレイ回路である。
ディレイ回路67は、入力パルス信号であるクロック信号CCKの立ち下がりエッジを、D/A変換回路63からの第1出力信号の電圧に応じて遅延させることで、第1出力信号の電圧に対応した第1パルス幅の第1パルス信号を出力する。第1出力信号の電圧が高いほど、遅延時間は短い。即ち、第1出力信号の電圧が高いほど、第1パルス幅は短くなる。一方、ディレイ回路68は、クロック信号CCKの立ち下がりエッジを、D/A変換回路63からの第2出力信号の電圧に応じて遅延させることで、第2出力信号の電圧に対応した第2パルス幅の第2パルス信号を出力する。第2出力信号の電圧が高いほど、遅延時間は短い。即ち、第2出力信号の電圧が高いほど、第2パルス幅は短くなる。
比較回路であるダイナミックラッチ型コンパレーター66は、ディレイ回路67からの第1パルス信号の立ち下がりエッジで、ディレイ回路68からの第2パルス信号の論理レベルをラッチし、そのラッチした信号を比較結果信号として出力する。第1出力信号の電圧>第2出力信号の電圧である場合には、第1パルス幅<第2パルス幅となるので、第1パルス信号の立ち下がりエッジでハイレベルがラッチされる。第1出力信号の電圧<第2出力信号の電圧である場合には、第1パルス幅>第2パルス幅となるので、第1パルス信号の立ち下がりエッジでローレベルがラッチされるようになる。このようにして、ダイナミックラッチ型コンパレーター66は、第1パルス幅と第2パルス幅を比較し、その比較結果信号を、D/A変換回路63の第1出力信号の電圧と第2出力信号の電圧の比較結果の信号として出力する。
2.デジタル出力温度センサー
図13に本実施形態のデジタル出力温度センサー80の構成例を示す。デジタル出力温度センサー80は、本実施形態のA/Dコンバーター30と、温度を検出して温度検出信号を出力する温度センサー回路90を含む。温度センサー回路90からの温度検出信号が、A/Dコンバーター30に入力され、A/Dコンバーター30は、温度検出信号のA/D変換を行って、ADC結果データDQを出力する。このようにすることで、温度センサー回路90の温度検出結果を、デジタル値のADC結果データDQとして出力できるデジタル出力温度センサー80を実現できる。
この場合に温度センサー回路90が温度を検出して出力する温度検出信号は、温度検出電圧であってもよいし、温度検出電流であってもよい。そして温度検出信号が温度検出電圧である場合には、図1の本実施形態のA/Dコンバーター30の差分出力回路50には、温度検出電圧が、入力信号VINである入力電圧として入力されるようになる。これにより、温度センサー回路90の温度検出結果である温度検出電圧を、デジタル値のADC結果データDQに変換して出力できるデジタル出力温度センサー80を実現できる。一方、温度検出信号が温度検出電流である場合には、図1の本実施形態のA/Dコンバーター30の差分出力回路50には、温度検出電流が、入力信号VINである入力電流として入力されるようになる。これにより、温度センサー回路90の温度検出結果である温度検出電流を、デジタル値のADC結果データDQに変換して出力できるデジタル出力温度センサー80を実現できる。
本実施形態のA/Dコンバーター30は、このようなデジタル出力温度センサー80に用いられるA/Dコンバーターとして好適である。例えばデジタル出力温度センサー80では、高精度な温度検出結果を出力する必要がある。この点、本実施形態のA/Dコンバーター30は、A/D変換回路60の分解能よりも高い精度のA/D変換が可能になるため、このような高精度の温度検出結果の出力の要望に応えることができる。またデジタル出力温度センサー80では、広い帯域で高精度の温度検出結果を出力する必要があるが、本実施形態のA/Dコンバーター30では、上述したように広帯域化も容易であるため、広い帯域での高精度の温度検出結果を出力の要望にも応えることができる。
図14にデジタル出力温度センサー80の詳細な第1構成例を示す。図14では、温度センサー回路90は、温度検出信号として温度検出電圧VTPを出力する。そしてA/Dコンバーター30の差分出力回路50であるアンプ回路51には、温度検出電圧VTPが入力信号VINとして入力される。そしてアンプ回路51は、D/A変換回路40のDAC出力信号VNであるDAC出力電圧と、温度検出電圧VTPの差分増幅動作を行って、差分信号DSをA/D変換回路60に出力する。これにより、温度センサー回路90の温度検出信号である温度検出電圧VTPを、A/Dコンバーター30によりA/D変換して、デジタル値のADC結果データDQを出力できるデジタル出力温度センサー80を実現できる。
具体的には図14では、温度センサー回路90は、高電位側の電源ノードと低電位側の電源ノードの間に直列に設けられた電流源IS、抵抗RT、バイポーラートランジスターBPを含む。抵抗RT及びバイポーラートランジスターBPには、電流源ISからの電流が流れる。抵抗RTの一端はバイポーラートランジスターBPのベースに接続され、抵抗RTの他端はバイポーラートランジスターBPのコレクターに接続される。そしてバイポーラートランジスターBPのコレクターのノードから温度検出電圧VTPが出力される。この温度センサー回路90は、バイポーラートランジスターBPにおけるPN接合の順方向電圧が温度依存性を有することを利用した回路である。具体的には温度センサー回路90は、バイポーラートランジスターBPのベース・エミッター間の電圧の温度特性を利用して温度検出電圧VTPを出力する回路である。
また図14では、アンプ回路51、A/D変換回路60の前段側、後段側にチョッピング回路52、53が設けられている。前段側のチョッピング回路52は変調用のチョッピング回路であり、後段側のチョッピング回路53は復調用のチョッピング回路である。このようにアンプ回路51、A/D変換回路60の前段側、後段側に設けられたチョッピング回路52、53が、チョッピング制御信号CHPに基づいてチョッピング動作を行うことで、アンプ回路51、A/D変換回路60で発生したノイズを高周波に変調できるようになる。これによりA/Dコンバーター30のノイズを低減して、A/Dコンバーター30の更なる高精度化を実現できるようになる。
図15は図14のデジタル出力温度センサー80の動作説明図である。ステート1、ステート2でチョッピング動作のステートの切り替えが行われる。ここではチョッピング動作の周波数は例えばfcp=24kHzである。そして例えばチョッピング動作のステート1では、図5で説明したk回目の処理が行われて、制御回路70が、DAC入力デジタル値n(k)としてn1(k)、n2(k)を出力し、D/A変換回路40がn1(k)、n2(k)のD/A変換を行う。そしてA/D変換回路60が2回のA/D変換を行って、n1(k)、n2(k)に対応するd1(k)、d2(k)を制御回路70に出力し、制御回路70が、ADC結果データDQを温度検出データとして出力する。またチョッピング動作のステート2では、図5で説明したk+1回目の処理が行われて、制御回路70が、DAC入力デジタル値n(k+1)としてn1(k+1)、n2(k+1)を出力し、D/A変換回路40がn1(k+1)、n2(k+1)のD/A変換を行う。そしてA/D変換回路60が2回のA/D変換を行って、n1(k+1)、n2(k+1)に対応するd1(k+1)、d2(k+1)を制御回路70に出力し、制御回路70が、ADC結果データDQを温度検出データとして出力する。
このように図15では、A/D変換回路60の変換周波数はfad=48kHzであり、チョッピング動作の周波数であるfcp=24kHzの例えば2倍になっている。A/D変換回路60の変換周波数はサンプリング周波数又は変換レートとも呼ばれる。そしてADC結果データDQである温度検出データは、fcp=24kHzに対応する周期でA/Dコンバーター30から出力されるようになる。
また本実施形態では、温度センサー回路90が、温度を検出して温度検出電流を出力し、差分出力回路50には、温度検出電流が入力電流として入力されてもよい。これにより、温度センサー回路90の温度検出結果である温度検出電流を、デジタル値のADC結果データDQに変換して出力できるデジタル出力温度センサー80を実現できる。
例えば図16では、図14で説明した温度センサー回路90が温度検出電流IPTを出力する。温度検出電流IPTは、例えば図14のようにバイポーラートランジスターBPにおけるPN接合の順方向電圧が温度依存性を有することを利用して生成された温度依存性のある電流である。一方、基準電流IRFは、図1等におけるDAC出力信号VNに対応する。例えば電流出力型のD/A変換回路40は、制御回路70からDAC入力デジタル値nに基づいて、DAC出力信号VNとして基準電流IRFを生成する。このような電流出力型のD/A変換回路40は、例えばDAC入力デジタル値nをDAC出力電圧に変換する抵抗ラダー型等の電圧出力型のD/A変換回路と、D/A変換回路のDAC出力電圧を基準電流IRFに変換する電圧/電流変換回路により実現できる。
そして差分出力回路50は、温度検出電流IPTと基準電流IRFの差分に基づく差分電流ID1=IPT-IRFと差分電流ID2=IRF-IPTを出力する。差分電流ID1=IPT-IRFは第1差分電流であり、例えば正極性側の差分電流である。差分電流ID2=IRF-IPTは第2差分電流であり、例えば負極性側の差分電流である。これらの差分電流ID1=IPT-IRF、差分電流ID2=IRF-IPTが、スイッチSW1、SW2、SW3、SW4とキャパシターCS1、CS2により構成される電流/電圧変換回路により第1差分電圧、第2差分電圧に変換される。この電流/電圧変換回路は、例えばA/D変換回路60の構成要素とすることができる。
このように図16では、入力信号VINは入力電流であり、D/A変換回路40は、DAC入力デジタル値nをD/A変換したDAC出力電流を、DAC出力信号VNとして出力する。例えば図16では、D/A変換回路40は、DAC出力電流として基準電流IRFを出力する。そして差分出力回路50は、入力電流とDAC出力電流の差分を差分信号DSとして出力する。例えば差分出力回路50には、入力電流として温度検出電流IPTが入力され、DAC出力電流として基準電流IRFが入力され、入力電流とDAC出力電流の差分である差分電流ID1=IPT-IRF、ID2=IRF-IPTを、差分信号DSとして出力する。このようにすれば、入力信号VINが温度検出電流IPTのような入力電流である場合にも、この入力電流の値を高い分解能でA/D変換して、ADC結果データDQとして出力できるようになる。
3.回路装置
図17に本実施形態の回路装置20の第1構成例を示す。回路装置20は、本実施形態のデジタル出力温度センサー80と、振動子10を発振させる発振回路21を含む。また回路装置20は、発振回路21からの発振信号OSCに基づいてクロック信号CKを出力する出力回路23を含むことができる。また本実施形態の発振器4は、振動子10と回路装置20を含む。振動子10は回路装置20に電気的に接続されている。例えば振動子10及び回路装置20を収納するパッケージの内部配線、ボンディグワイヤー又は金属バンプ等を用いて、振動子10と回路装置20は電気的に接続されている。
振動子10は、電気的な信号により機械的な振動を発生する素子である。振動子10は、例えば水晶振動片などの振動片により実現できる。例えば振動子10は、カット角がATカットやSCカットなどの厚みすべり振動する水晶振動片、音叉型水晶振動片、或いは双音叉型水晶振動片などにより実現できる。例えば振動子10は、恒温槽を備えない温度補償型水晶発振器(TCXO)に内蔵されている振動子であってもよいし、恒温槽を備える恒温槽型水晶発振器(OCXO)に内蔵されている振動子であってもよい。或いは振動子10は、SPXO(Simple Packaged Crystal Oscillator)の発振器に内蔵される振動子であってもよい。なお本実施形態の振動子10は、例えば厚みすべり振動型、音叉型、又は双音叉型以外の振動片や、水晶以外の材料で形成された圧電振動片などの種々の振動片によっても実現できる。例えば振動子10として、SAW(Surface Acoustic Wave)共振子や、シリコン基板を用いて形成されたシリコン製振動子としてのMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子等を採用してもよい。
回路装置20は、例えば半導体プロセスにより製造されるIC(Integrated Circuit)であり、半導体基板上に回路素子が形成された半導体チップである。図17では回路装置20は、発振回路21と出力回路23とデジタル出力温度センサー80を含む。
発振回路21は振動子10を発振させる回路である。発振回路21は、例えば振動子接続用の第1端子、第2端子を介して振動子10に電気的に接続され、振動子10を発振させることで発振信号OSCを生成する。第1端子、第2端子は例えば回路装置20のパッドである。例えば発振回路21は、振動子接続用の第1端子と第2端子との間に設けられた発振用の駆動回路と、キャパシターや抵抗などの受動素子により実現できる。駆動回路は、例えばCMOSのインバーター回路やバイポーラートランジスターにより実現できる。駆動回路は、発振回路21のコア回路であり、駆動回路が、振動子10を電圧駆動又は電流駆動することで、振動子10を発振させる。発振回路21としては、例えばインバーター型、ピアース型、コルピッツ型、又はハートレー型などの種々のタイプの発振回路を用いることができる。なお本実施形態における接続は電気的な接続である。電気的な接続は、電気信号が伝達可能に接続されていることであり、電気信号による情報の伝達が可能となる接続である。電気的な接続は受動素子等を介した接続であってもよい。
出力回路23は、発振信号OSCに基づくクロック信号CKを出力する。例えば出力回路23は、発振信号OSCをバッファリングしてクロック信号CKとして外部に出力する。例えば出力回路23は、シングルエンドのCMOSの信号形式でクロック信号CKを出力する。なお出力回路23が、CMOS以外の信号形式でクロック信号CKを出力するようにしてもよい。例えば出力回路23は、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)、PECL(Positive Emitter Coupled Logic)、HCSL(High Speed Current Steering Logic)、又は差動のCMOS(Complementary MOS)等の信号形式で、差動のクロック信号を外部に出力してもよい。
デジタル出力温度センサー80は、例えば振動子10の周囲温度を検出して、ADC結果データDQを温度検出データとして出力する。例えばデジタル出力温度センサー80は、周囲の温度を検出することで、振動子10の周囲温度を検出して、ADC結果データDQを温度検出データとして外部に出力する。このようにすれば振動子10の周囲温度を検出して、温度検出データとして出力できる回路装置20を実現できるようになる。なお、この場合に、例えば外部のシステムによりPLLのループ等を組んで、温度検出データに基づいて振動子10の発振周波数の温度補償を行って、クロック信号CKの温度補償を実現するようにしてもよい。
図18に回路装置20の第2構成例を示す。図18では回路装置20は、デジタル出力温度センサー80のADC結果データDQである温度検出データに基づいて周波数制御データDFCを出力する処理回路24を含む。そして発振回路21は、周波数制御データDFCに対応した発振周波数の発振信号OSCを出力する。このようにすれば、デジタル出力温度センサー80の温度検出データにより振動子10の周囲温度を検出して、発振回路21の発振周波数を制御できるようになる。例えば振動子10の発振周波数の温度補償を行って、クロック信号CKの温度補償等を実現することが可能になる。
具体的には処理回路24は温度補償回路25を含む。温度補償回路25は、デジタル出力温度センサー80からのADC結果データDQである温度検出データに基づいて、温度補償処理を行って、周波数制御データDFCを出力する。温度補償処理は、例えば温度変動による発振周波数の変動を抑制して補償する処理である。即ち温度補償回路25は、温度変動があった場合にも周波数が一定になるように、発振回路21の発振周波数の温度補償処理を行う。例えば温度補償回路25は、温度検出データと周波数制御データDFCの対応を表すルックアップテーブルを用いて、温度検出データから周波数制御データDFCを求める温度補償処理を行う。具体的には発振回路21は可変容量回路22を含み、処理回路24からの周波数制御データDFCに基づいて、可変容量回路22の容量値が調整されることで、発振回路21の発振周波数の温度補償処理が実現される。ここで可変容量回路22は、例えば複数のキャパシターを有するキャパシターアレイと、複数のスイッチを有するスイッチアレイを含み、複数のキャパシターの各キャパシターと複数のスイッチの各スイッチは、振動子接続用の第1端子又は第2端子のノードと例えばグランドノードとの間に直列接続されている。またキャパシターアレイの複数のキャパシターは、その容量値がバイナリーに重み付けされている。そしてスイッチアレイの複数のスイッチは、処理回路24からの周波数制御データDFCに基づいてオン、オフされる。これにより可変容量回路22の容量値が制御されて、発振回路21の発振周波数が調整されて、温度補償処理が実現される。
図19に本実施形態の発振器4の構造例を示す。本実施形態の発振器4は、回路装置20と振動子10を含む。具体的には発振器4は、振動子10と、回路装置20と、振動子10及び回路装置20を収容するパッケージ15を有する。パッケージ15は、例えばセラミック等により形成され、その内側に収容空間を有しており、この収容空間に振動子10及び回路装置20が収容されている。収容空間は気密封止されており、望ましくは真空に近い状態である減圧状態になっている。パッケージ15により、振動子10及び回路装置20を衝撃、埃、熱、湿気等から好適に保護することができる。
パッケージ15はベース16とリッド17を有する。具体的にはパッケージ15は、振動子10及び回路装置20を支持するベース16と、ベース16との間に収容空間を形成するようにベース16の上面に接合されたリッド17とにより構成されている。そして振動子10は、ベース16の内側に設けられた段差部に端子電極を介して支持されている。また回路装置20は、ベース16の内側底面に配置されている。具体的には回路装置20は、能動面がベース16の内側底面に向くように配置されている。能動面は回路装置20の回路素子が形成される面である。また回路装置20の端子であるパッドにバンプBMPが形成されている。そして回路装置20は、導電性のバンプBMPを介してベース16の内側底面に支持される。導電性のバンプBMPは例えば金属バンプであり、このバンプBMPやパッケージ15の内部配線や端子電極などを介して、振動子10と回路装置20が電気的に接続される。また回路装置20は、バンプBMPやパッケージ15の内部配線を介して、発振器4の外部接続端子である外部端子18、19に電気的に接続される。外部端子18、19は、パッケージ15の外側底面に形成されている。外部端子18、19は、外部配線を介して外部デバイスに接続される。外部配線は、例えば外部デバイスが実装される回路基板に形成される配線などである。これにより外部デバイスに対してクロック信号などを出力できるようになる。
なお図19では、回路装置20の能動面が下方に向くように回路装置20がフリップ実装されているが、本実施形態はこのような実装には限定されない。例えば回路装置20の能動面が上方に向くように回路装置20を実装してもよい。即ち能動面が振動子10に対向するように回路装置20を実装する。或いは、発振器4は、ウェハレベルパッケージ(WLP)の発振器であってもよい。この場合には発振器4は、半導体基板と、半導体基板の第1面と第2面との間を貫通する貫通電極とを有するベースと、半導体基板の第1面に対して、金属バンプ等の導電性の接合部材を介して固定される振動子10と、半導体基板の第2面側に再配置配線層等の絶縁層を介して設けられる外部端子を含む。そして半導体基板の第1面又は第2面に、回路装置20となる集積回路が形成される。この場合には、振動子10及び集積回路が配置された複数のベースが形成された第1半導体ウェハーと、複数のリッドが形成された第2半導体ウェハーとを貼りつけることで、複数のベースと複数のリッドを接合し、その後にダイシングソー等によって発振器4の個片化を行う。このようにすれば、ウェハレベルパッケージの発振器4の実現が可能になり、高スループット、且つ、低コストでの発振器4の製造が可能になる。
以上に説明したように、本実施形態のA/Dコンバーターは、入力信号をA/D変換してADC結果データを出力する。そしてA/Dコンバーターは、DAC入力デジタル値をD/A変換して、DAC出力信号を出力するD/A変換回路と、入力信号とDAC出力信号の差分に基づく差分信号を出力する差分出力回路と、差分信号をA/D変換して、ADC出力デジタル値を出力するA/D変換回路と、ADC出力デジタル値に基づいて、DAC入力デジタル値を出力する制御回路とを含む。そして制御回路は、DAC入力デジタル値として第1DAC入力デジタル値と、第1DAC入力デジタル値とは異なる第2DAC入力デジタル値とを出力し、第1DAC入力デジタル値に対応して得られたADC出力デジタル値である第1ADC出力デジタル値と、第2DAC入力デジタル値に対応して得られたADC出力デジタル値である第2ADC出力デジタル値と、DAC入力デジタル値とに基づいて、ADC結果データを求める。
本実施形態によれば、第1DAC入力デジタル値に基づくA/D変換と第2DAC入力デジタル値に基づくA/D変換が行われる。そして第1DAC入力デジタル値に基づくA/D変換結果である第1ADC出力デジタル値と、第2DAC入力デジタル値に基づくA/D変換結果である第2ADC出力デジタル値とに基づいて、最終的なADC結果データが求められる。そして第1ADC出力デジタル値については、入力信号と、第1DAC入力デジタル値をD/A変換したDAC出力信号との差分を、A/D変換することで求められる。また第2ADC出力デジタル値については、入力信号と、第2DAC入力デジタル値をD/A変換したDAC出力信号との差分を、A/D変換することで求められる。このようにすれば、A/D変換回路とD/A変換回路とを用いて、A/D変換回路の分解能よりも高い精度のA/D変換が可能なA/Dコンバーターを実現できるようになり、A/Dコンバーターの高精度化を実現できる。
また本実施形態では、第1DAC入力デジタル値をn1とし、第2DAC入力デジタル値をn2とし、第1ADC出力デジタル値をd1とし、第2ADC出力デジタル値をd2とし、ADC結果データをDQとしたとき、制御回路は、DQ=n1+(n2-n1)×d1/(d1-d2)によりADC結果データを求めてもよい。
このようにすれば、A/D変換回路とD/A変換回路が、第1DAC入力デジタル値に基づく変換と、第2DAC入力デジタル値に基づく変換を行い、制御回路が、DQ=n1+(n2-n1)×d1/(d1-d2)の演算処理を行うことで、A/D変換回路の分解能よりも高い精度のA/Dコンバーターを実現できるようになる。
また本実施形態では、制御回路は、ADC出力デジタル値であるd1とADC出力デジタル値であるd2とに基づいて、d=d1/(d1-d2)を求める演算を行う演算回路と、演算回路の出力に対する積分処理を行う積分器と、積分処理の結果に対する量子化処理を行って、DAC入力デジタル値を出力する量子化器を含んでもよい。
このようにすれば、DAC入力デジタル値に対して変調を行うことが可能になり、D/A変換回路へのDAC入力デジタル値が1つの値に固定されないようになるため、D/A変換回路の直線性や微分特性を改善できる。
また本実施形態では、制御回路は、第1DAC入力デジタル値に所定値を加算した第2DAC入力デジタル値を出力してもよい。
このようにすれば、所定値を加算するという簡素な処理により、第1DAC入力デジタル値、第2DAC入力デジタル値をD/A変換回路に出力して、第1DAC入力デジタル値に対応する第1ADC出力デジタル値と、第2DAC入力デジタル値に対応する第2ADC出力デジタル値を、A/D変換回路から出力させることが可能になる。
また本実施形態では、D/A変換回路は、抵抗ラダー型のD/A変換回路であってもよい。
このようにすれば、直線性の特性が良好な抵抗ラダー型のD/A変換回路を用いた正確な変換が可能になり、高精度なA/Dコンバーターの実現が可能になる。
また本実施形態では、A/D変換回路は、逐次比較型のA/D変換回路であってもよい。
このようにA/D変換回路として、逐次比較型のA/D変換回路を用いれば、広帯域でのA/D変換が可能になり、A/Dコンバーターの広帯域化の実現が容易になる。
また本実施形態では、入力信号は入力電圧であり、D/A変換回路は、DAC入力デジタル値をD/A変換したDAC出力電圧を、DAC出力信号として出力し、差分出力回路は、入力電圧とDAC出力電圧を差動増幅するアンプ回路であってもよい。
このようなアンプ回路を設ければ、入力信号とDAC出力信号の差分をアンプ回路により増幅した差分信号を、A/D変換回路に入力できるようになる。従って、A/D変換回路は、アンプ回路により増幅された広い振幅範囲の差分信号に対してA/D変換を行うことが可能になり、高精度のA/D変換を実現できるようになる。
また本実施形態では、入力信号は入力電流であり、D/A変換回路は、DAC入力デジタル値をD/A変換したDAC出力電流を、DAC出力信号として出力し、差分出力回路は、入力電流とDAC出力電流の差分を差分信号として出力してもよい。
このようにすれば、入力信号が入力電流である場合にも、この入力電流の値を高い分解能でA/D変換して、ADC結果データとして出力できるようになる。
また本実施形態は、上記に記載のA/Dコンバーターと、温度を検出して温度検出電圧を出力する温度センサー回路と、を含み、差分出力回路には、温度検出電圧が入力電圧として入力されるデジタル出力温度センサーに関係する。
このようにすれば、温度センサー回路の温度検出結果である温度検出電圧を、デジタル値のADC結果データに変換して出力できるデジタル出力温度センサーを実現できるようになる。
また本実施形態は、上記に記載のA/Dコンバーターと、温度を検出して温度検出電流を出力する温度センサー回路と、を含み、差分出力回路には、温度検出電流が入力電流として入力されるデジタル出力温度センサーに関係する。
このようにすれば、温度センサー回路の温度検出結果である温度検出電流を、デジタル値のADC結果データに変換して出力できるデジタル出力温度センサーを実現できるようになる。
また本実施形態は、上記に記載のデジタル出力温度センサーと、振動子を発振させる発振回路と、を含み、デジタル出力温度センサーは、振動子の周囲温度を検出して、ADC結果データを温度検出データとして出力する回路装置に関係する。
このようにすれば、振動子の周囲温度を検出して、温度検出データとして出力できる回路装置を実現できるようになる。
また本実施形態では、温度検出データに基づいて周波数制御データを出力する処理回路を含み、発振回路は、周波数制御データに対応した発振周波数の発振信号を生成してもよい。
このようにすれば、デジタル出力温度センサーの温度検出データにより振動子の周囲温度を検出して、発振回路の発振周波数を制御できるようになる。
また本実施形態は、上記に記載の回路装置と、振動子と、を含む発振器に関係する。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本開示の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本開示の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本開示の範囲に含まれる。またA/Dコンバーター、デジタル出力温度センサー、回路装置及び発振器の構成・動作等も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
4…発振器、10…振動子、15…パッケージ、16…ベース、17…リッド、18、19…外部端子、20…回路装置、21…発振回路、22…可変容量回路、23…出力回路、24…処理回路、25…温度補償回路、30…A/Dコンバーター、40…D/A変換回路、41…ラダー抵抗回路、42…スイッチアレイ、50…差分出力回路、51…アンプ回路、52、53…チョッピング回路、54…サンプルホールド回路、60…A/D変換回路、61…コンパレーター、62…SAR回路、63…D/A変換回路、64…サンプルホールド回路、65…プリアンプ回路、66…ダイナミックラッチ型コンパレーター、67、68…ディレイ回路、70…制御回路、72…演算回路、73…ゲイン乗算器、74…積分器、75…量子化器、76…遅延器、77…加算器、78…セレクター、80…デジタル出力温度センサー、90…温度センサー回路、BMP…バンプ、BP…バイポーラートランジスター、CCK…クロック信号、CHP…チョッピング制御信号、CK…クロック信号、CS1、CS2…キャパシター、DFC…周波数制御データ、DQ…ADC結果データ、DS…差分信号、IPT…温度検出電流、ID1、ID2…差分電流、IRF…基準電流、IS…電流源、OP…演算増幅器、OSC…発振信号、RT…抵抗、SW1~SW4…スイッチ、VIN…入力信号、VN、Vn1、Vn2…DAC出力信号、VTP…温度検出電圧、d、d1、d2…ADC出力デジタル値、n、n1、n2…DAC入力デジタル値

Claims (13)

  1. 入力信号をA/D変換してADC結果データを出力するA/Dコンバーターであって、
    DAC入力デジタル値をD/A変換して、DAC出力信号を出力するD/A変換回路と、
    前記入力信号と前記DAC出力信号の差分に基づく差分信号を出力する差分出力回路と、
    前記差分信号をA/D変換して、ADC出力デジタル値を出力するA/D変換回路と、
    前記ADC出力デジタル値に基づいて、前記DAC入力デジタル値を出力する制御回路と、
    を含み、
    前記制御回路は、
    前記DAC入力デジタル値として第1DAC入力デジタル値と、前記第1DAC入力デジタル値とは異なる第2DAC入力デジタル値とを出力し、
    前記第1DAC入力デジタル値に対応して得られた前記ADC出力デジタル値である第1ADC出力デジタル値と、前記第2DAC入力デジタル値に対応して得られた前記ADC出力デジタル値である第2ADC出力デジタル値と、前記DAC入力デジタル値とに基づいて、前記ADC結果データを求めることを特徴とするA/Dコンバーター。
  2. 請求項1に記載のA/Dコンバーターにおいて、
    前記第1DAC入力デジタル値をn1とし、前記第2DAC入力デジタル値をn2とし、前記第1ADC出力デジタル値をd1とし、前記第2ADC出力デジタル値をd2とし、前記ADC結果データをDQとしたとき、
    前記制御回路は、DQ=n1+(n2-n1)×d1/(d1-d2)により前記ADC結果データを求めることを特徴とするA/Dコンバーター。
  3. 請求項2に記載のA/Dコンバーターにおいて、
    前記制御回路は、
    前記第1ADC出力デジタル値であるd1と前記第2ADC出力デジタル値であるd2とに基づいて、d=d1/(d1-d2)を求める演算を行う演算回路と、
    前記演算回路の出力に対する積分処理を行う積分器と、
    前記積分処理の結果に対する量子化処理を行って、前記DAC入力デジタル値を出力する量子化器と、
    を含むことを特徴とするA/Dコンバーター。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のA/Dコンバーターにおいて、
    前記制御回路は、前記第1DAC入力デジタル値に所定値を加算した前記第2DAC入力デジタル値を出力することを特徴とするA/Dコンバーター。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のA/Dコンバーターにおいて、
    前記D/A変換回路は、抵抗ラダー型のD/A変換回路であることを特徴とするA/Dコンバーター。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のA/Dコンバーターにおいて、
    前記A/D変換回路は、逐次比較型のA/D変換回路であることを特徴とするA/Dコンバーター。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載のA/Dコンバーターにおいて、
    前記入力信号は入力電圧であり、
    前記D/A変換回路は、前記DAC入力デジタル値をD/A変換したDAC出力電圧を、前記DAC出力信号として出力し、
    前記差分出力回路は、前記入力電圧と前記DAC出力電圧を差動増幅するアンプ回路であることを特徴とするA/Dコンバーター。
  8. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載のA/Dコンバーターにおいて、
    前記入力信号は入力電流であり、
    前記D/A変換回路は、前記DAC入力デジタル値をD/A変換したDAC出力電流を、前記DAC出力信号として出力し、
    前記差分出力回路は、前記入力電流と前記DAC出力電流の差分を前記差分信号として出力することを特徴とするA/Dコンバーター。
  9. 請求項7に記載のA/Dコンバーターと、
    温度を検出して温度検出電圧を出力する温度センサー回路と、
    を含み、
    前記差分出力回路には、前記温度検出電圧が前記入力電圧として入力されることを特徴とするデジタル出力温度センサー。
  10. 請求項8に記載のA/Dコンバーターと、
    温度を検出して温度検出電流を出力する温度センサー回路と、
    を含み、
    前記差分出力回路には、前記温度検出電流が前記入力電流として入力されることを特徴とするデジタル出力温度センサー。
  11. 請求項9又は10に記載のデジタル出力温度センサーと、
    振動子を発振させる発振回路と、
    を含み、
    前記デジタル出力温度センサーは、前記振動子の周囲温度を検出して、前記ADC結果データを温度検出データとして出力することを特徴とする回路装置。
  12. 請求項11に記載の回路装置において、
    前記温度検出データに基づいて周波数制御データを出力する処理回路を含み、
    前記発振回路は、前記周波数制御データに対応した発振周波数の発振信号を生成することを特徴とする回路装置。
  13. 請求項11又は12に記載の回路装置と、
    前記振動子と、
    を含むことを特徴とする発振器。
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