JP2022130823A - 太陽電池および太陽電池の製造方法 - Google Patents

太陽電池および太陽電池の製造方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2022130823000001
【課題】受光面側の周縁部に生じる白スジを低減する太陽電池を提供する。
【解決手段】太陽電池1は、結晶質シリコン基板11の裏面側に製膜された、第1導電型非晶質シリコン薄膜25と、第2導電型非晶質シリコン薄膜35とを備える裏面接合型の太陽電池であって、基板11の受光面側の中央部には、パッシベーション薄膜13および光学調整用シリコン化合物薄膜15が順に製膜されており、基板11の受光面側の周縁部R1には、光学調整用シリコン化合物薄膜15が製膜されており、基板11の受光面側の周縁部R1において、基板11とシリコン化合物薄膜15との間には、パッシベーション薄膜13、第1導電型非晶質シリコン薄膜25、および、シリコン化合物薄膜15以外のシリコン化合物薄膜が積層されていない。
【選択図】図2A

Description

本発明は、裏面接合型(バックコンタクト型)の太陽電池およびその太陽電池の製造方法に関する。
結晶質シリコン基板を用いたヘテロ接合型の太陽電池として、受光面側と反対側の裏面側にp型シリコン薄膜およびn型シリコン薄膜が形成された裏面接合型の太陽電池が知られている。この裏面接合型の太陽電池では、受光面側に金属電極が存在しないため、受光面側が一様に黒色であり、意匠性が高い。特許文献1には、裏面接合型の太陽電池が開示されている。
特許文献1に記載の太陽電池は、結晶質シリコン基板と、基板の裏面側の一部に順に製膜された第1真性非晶質シリコン薄膜および第1導電型非晶質シリコン薄膜(以下、第1シリコン薄膜ともいう。)、および第1電極と、基板の裏面側の他の一部に順に製膜された第2真性非晶質シリコン薄膜および第2導電型非晶質シリコン薄膜(以下、第2シリコン薄膜ともいう。)、および第2電極とを備える。また、この太陽電池は、基板の受光面側に順に製膜された第3真性非晶質シリコン薄膜(以下、第3シリコン薄膜またはパッシベーション薄膜ともいう。)および光学調整用シリコン化合物薄膜を備える。
特開2014-75526号公報
一般に、第1シリコン薄膜のパターニング(1回目のパターニング)および第2シリコン薄膜のパターニング(2回目のパターニング)において、真空チャンバを用いた例えばCVD法(化学気相堆積法)またはPVD法(物理気相堆積法)を用いてシリコン薄膜を製膜した後、フォトリソグラフィ技術を用いたエッチング法が用いられる。しかし、フォトリソグラフィ技術を用いたエッチング法では、例えばスピンコート法によるフォトレジスト塗布、フォトレジスト乾燥、フォトレジスト露光、フォトレジスト現像、フォトレジストをマスクとして用いた非晶質シリコン薄膜のエッチング、およびフォトレジスト剥離のプロセスが必要であり、プロセスが複雑である。
この点に関し、特許文献1には、2回目のパターニングにおいて、リフトオフ薄膜(犠牲薄膜)を用いたリフトオフ法により、パターニングのプロセスの簡略化を図る技術が記載されている。
ここで、真空チャンバを用いた例えばCVD法またはPVD法では、裏面側のシリコン薄膜の製膜時、受光面側の周縁部にも裏面側のシリコン薄膜が回り込んで製膜されてしまうことがある。これにより、受光面側の周縁部に、白いスジ状にみえる白スジが生じてしまうことがある。
このような受光面側の周縁部の白スジは、特に特許文献1に記載のようにリフトオフ法を用いる場合に顕著に生じる。詳説すれば、屈折率が異なる非晶質シリコン薄膜とリフトオフ薄膜のようなシリコン化合物薄膜とが交互に重なる場合に、白スジが顕著に生じる。
本発明は、受光面側の周縁部に生じる白スジを低減する太陽電池および太陽電池の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る太陽電池は、結晶質シリコン基板と、前記基板の受光面側と反対側の裏面側の一部に順に製膜された第1導電型非晶質シリコン薄膜と、前記基板の前記裏面側の他の一部に順に製膜された第2導電型非晶質シリコン薄膜とを備える裏面接合型の太陽電池である。前記基板の前記受光面側の中央部には、パッシベーション薄膜および光学調整用シリコン化合物薄膜が順に製膜されている。前記基板の前記受光面側の周縁部には、前記光学調整用シリコン化合物薄膜が製膜されている。前記基板の前記受光面側の前記周縁部において、前記基板と前記光学調整用シリコン化合物薄膜との間には、前記パッシベーション薄膜、前記第1導電型非晶質シリコン薄膜、および、前記光学調整用シリコン化合物薄膜以外のシリコン化合物薄膜が積層されていない。
本発明に係る別の太陽電池は、結晶質シリコン基板と、前記基板の受光面側と反対側の裏面側の一部に順に製膜された第1真性非晶質シリコン薄膜および第1導電型非晶質シリコン薄膜と、前記基板の前記裏面側の他の一部に順に製膜された第2真性非晶質シリコン薄膜および第2導電型非晶質シリコン薄膜とを備える裏面接合型の太陽電池である。前記基板の前記受光面側の中央部には、第3真性非晶質シリコン薄膜および光学調整用シリコン化合物薄膜が順に製膜されている。前記基板の前記受光面側の周縁部には、前記光学調整用シリコン化合物薄膜が製膜されている。前記基板の前記受光面側の前記周縁部において、前記基板と前記光学調整用シリコン化合物薄膜との間には、前記第3真性非晶質シリコン薄膜、前記第1真性非晶質シリコン薄膜、前記第1導電型非晶質シリコン薄膜、および、前記光学調整用シリコン化合物薄膜以外のシリコン化合物薄膜が積層されていない。
本発明に係る太陽電池の製造方法は、結晶質シリコン基板と、前記基板の受光面側と反対側の裏面側の一部である第1領域に順に製膜された第1真性非晶質シリコン薄膜および第1導電型非晶質シリコン薄膜と、前記基板の前記裏面側の他の一部である第2領域に順に製膜された第2真性非晶質シリコン薄膜および第2導電型非晶質シリコン薄膜とを備える裏面接合型の太陽電池の製造方法であって、前記基板の前記受光面側の全面に、第3真性非晶質シリコン薄膜を製膜する第3シリコン薄膜製膜工程と、前記基板の前記裏面側の前記第1領域に、パターン化された前記第1真性非晶質シリコン薄膜および前記第1導電型非晶質シリコン薄膜を形成する第1シリコン薄膜形成工程と、前記基板の前記裏面側の前記第2領域に、パターン化された前記第2真性非晶質シリコン薄膜および前記第2導電型非晶質シリコン薄膜を形成する第2シリコン薄膜形成工程と、前記基板の前記受光面側の全面に、光学調整用シリコン化合物薄膜を製膜するシリコン化合物薄膜製膜工程と、を含む。前記第1シリコン薄膜形成工程は、真空チャンバを用いて、前記基板の前記裏面側の全面に、前記第1真性非晶質シリコン薄膜の材料膜および前記第1導電型非晶質シリコン薄膜の材料膜を製膜する工程であって、前記基板の前記受光面側の周縁部に、前記第1真性非晶質シリコン薄膜の材料膜および第1導電型非晶質シリコン薄膜の材料膜が回り込んで製膜される、第1製膜工程と、前記基板の前記裏面側の前記第1領域、および、前記基板の前記受光面側の前記周縁部以外の領域に、第1レジストを形成する第1レジスト形成工程と、前記第1レジストを用いて、前記基板の前記裏面側の前記第2領域における前記第1真性非晶質シリコン薄膜の材料膜および前記第1導電型非晶質シリコン薄膜の材料膜を除去することによって、パターン化された前記第1真性非晶質シリコン薄膜および前記第1導電型非晶質シリコン薄膜を形成する工程であって、前記基板の前記受光面側の前記周縁部における前記第3真性非晶質シリコン薄膜、前記第1真性非晶質シリコン薄膜、前記第1導電型非晶質シリコン薄膜、および、前記光学調整用シリコン化合物薄膜以外のシリコン化合物薄膜も除去される、第1パターニング工程と、前記第1レジストを除去する第1レジスト除去工程と、を含む。
本発明によれば、裏面接合型の太陽電池の受光面側の周縁部に生じる白スジを低減できる。
本実施形態に係る太陽電池を裏面側からみた図である。 図1に示す太陽電池におけるII-II線断面図の一例である。 図1に示す太陽電池におけるII-II線断面図の他の一例である。 図1に示す太陽電池におけるII-II線断面図の他の一例である。 図1に示す太陽電池におけるII-II線断面図の他の一例である。 第1実施形態に係る太陽電池の製造方法における第3シリコン薄膜製膜工程、第1シリコン薄膜材料膜形成工程(第1製膜工程)およびリフトオフ薄膜形成工程を示す図である。 第1実施形態に係る太陽電池の製造方法における第1シリコン薄膜形成工程(第1レジスト形成工程)を示す図である。 第1実施形態に係る太陽電池の製造方法における第1シリコン薄膜形成工程(第1パターニング工程)を示す図である。 第1実施形態に係る太陽電池の製造方法における第1シリコン薄膜形成工程(第1レジスト除去工程)を示す図である。 第1実施形態に係る太陽電池の製造方法における第2シリコン薄膜材料膜形成工程を示す図である。 第1実施形態に係る太陽電池の製造方法における第2シリコン薄膜形成工程を示す図である。 第1実施形態に係る太陽電池の製造方法における光学調整用シリコン化合物薄膜製膜工程を示す図である。 第2実施形態に係る太陽電池の製造方法における第3シリコン薄膜製膜工程および第1シリコン薄膜材料膜形成工程を示す図である。 第2実施形態に係る太陽電池の製造方法における第1シリコン薄膜形成工程(第1レジスト形成工程)を示す図である。 第2実施形態に係る太陽電池の製造方法における第1シリコン薄膜形成工程(第1パターニング工程)を示す図である。 第2実施形態に係る太陽電池の製造方法における第1シリコン薄膜形成工程を示す図である。 第2実施形態に係る太陽電池の製造方法における第2シリコン薄膜材料膜形成工程(第2製膜工程)を示す図である。 第2実施形態に係る太陽電池の製造方法における第2シリコン薄膜形成工程を示す図である。 第2実施形態に係る太陽電池の製造方法における光学調整用シリコン化合物薄膜製膜工程を示す図である。
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態の一例について説明する。なお、各図面において同一または相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。また、便宜上、ハッチングや部材符号等を省略する場合もあるが、かかる場合、他の図面を参照するものとする。
(太陽電池)
図1は、本実施形態に係る太陽電池を裏面側からみた図であり、図2A~図2Dは、図1に示す太陽電池におけるII-II線断面図の例であって、それぞれ異なる例である。図1および図2A~図2Dに示す太陽電池1は、裏面接合型(バックコンタクト型、裏面電極型ともいう。)であってヘテロ接合型の太陽電池である。太陽電池1は、2つの主面を備える結晶質シリコン基板11を備え、基板11の主面において第1領域7と第2領域8とを有する。
第1領域7は、いわゆる櫛型の形状をなし、櫛歯に相当する複数のフィンガー部7fと、櫛歯の支持部に相当するバスバー部7bとを有する。バスバー部7bは、基板11の一方の辺部に沿って第1方向(X方向)に延在し、フィンガー部7fは、バスバー部7bから、第1方向(X方向)に交差する第2方向(Y方向)に延在する。
同様に、第2領域8は、いわゆる櫛型の形状であり、櫛歯に相当する複数のフィンガー部8fと、櫛歯の支持部に相当するバスバー部8bとを有する。バスバー部8bは、基板11の一方の辺部に対向する他方の辺部に沿って第1方向(X方向)に延在し、フィンガー部8fは、バスバー部8bから、第2方向(Y方向)に延在する。
フィンガー部7fとフィンガー部8fとは、第1方向(X方向)に交互に設けられている。なお、第1領域7および第2領域8は、ストライプ状に形成されてもよい。
図2A~図2Dに示すように、太陽電池1は、結晶質シリコン基板11と、基板11の主面のうちの受光する側の受光面側(一方主面側)に順に製膜された第3真性非晶質シリコン薄膜(パッシベーション薄膜)13および光学調整用シリコン化合物薄膜15を備える。また、太陽電池1は、基板11の主面のうちの受光面の反対側の裏面側(他方主面側)の一部(第1領域7)に順に製膜された第1真性非晶質シリコン薄膜23、第1導電型非晶質シリコン薄膜25および第1電極27を備える。また、太陽電池1は、基板11の裏面側の他の一部(第2領域8)に順に製膜された第2真性非晶質シリコン薄膜33、第2導電型非晶質シリコン薄膜35、および第2電極37を備える。なお、以下では、第1真性非晶質シリコン薄膜23および第1導電型非晶質シリコン薄膜25を第1シリコン薄膜ともいい、第2真性非晶質シリコン薄膜33および第2導電型非晶質シリコン薄膜35を第2シリコン薄膜ともいう。また、第3真性非晶質シリコン薄膜(パッシベーション薄膜)13を第3シリコン薄膜ともいう。
基板11は、単結晶シリコンまたは多結晶シリコン等の結晶質シリコン材料で形成される。基板11は、例えば結晶質シリコン材料にn型ドーパントがドープされたn型の基板である。なお、基板11は、例えば結晶質シリコン材料にp型ドーパントがドープされたp型の基板であってもよい。n型ドーパントとしては、例えばリン(P)が挙げられる。p型ドーパントとしては、例えばホウ素(B)が挙げられる。基板11は、受光面側からの入射光を吸収して光キャリア(電子および正孔)を生成する光電変換基板として機能する。
基板11の材料として結晶質シリコンが用いられることにより、暗電流が比較的に小さく、入射光の強度が低い場合であっても比較的高出力(照度によらず安定した出力)が得られる。
基板11は、裏面側に、テクスチャ構造と呼ばれるピラミッド型の微細な凹凸構造を有していてもよい。これにより、基板11に吸収されず通過してしまった光の回収効率が高まる。
また、基板11は、受光面側に、テクスチャ構造と呼ばれるピラミッド型の微細な凹凸構造を有していてもよい。これにより、受光面において入射光の反射が低減し、基板11における光閉じ込め効果が向上する。
第3真性非晶質シリコン薄膜(パッシベーション薄膜)13は、基板11の受光面側に形成されている(詳細は後述する。)。第1真性非晶質シリコン薄膜23は、基板11の裏面側の第1領域7に形成されている。第2真性非晶質シリコン薄膜33は、基板11の裏面側の第2領域8に形成されている。第1真性非晶質シリコン薄膜23、第2真性非晶質シリコン薄膜33および第3真性非晶質シリコン薄膜13は、真性(i型)アモルファスシリコンを主成分とする材料で形成される。第1真性非晶質シリコン薄膜23、第2真性非晶質シリコン薄膜33および第3真性非晶質シリコン薄膜13は、いわゆるパッシベーション膜として機能し、基板11で生成されたキャリアの再結合を抑制し、キャリアの回収効率を高める。
光学調整用シリコン化合物薄膜15は、主に、基板11の受光面側の第3真性非晶質シリコン薄膜(パッシベーション薄膜)13上に形成されている(詳細は後述する。)。光学調整用シリコン化合物薄膜15は、入射光の反射を防止する反射防止膜として機能するとともに、基板11の受光面側および第3真性非晶質シリコン薄膜13を保護する保護膜として機能する。光学調整用シリコン化合物薄膜15は、例えば酸化珪素(SiO)、窒化珪素(SiN)、酸窒化珪素(SiON)、またはそれらの複合物等のシリコン化合物材料で形成される。
第1導電型非晶質シリコン薄膜25は、第1真性非晶質シリコン薄膜23上に、すなわち基板11の裏面側の第1領域7に形成されている。第1導電型非晶質シリコン薄膜25は、アモルファスシリコン材料で形成される。第1導電型非晶質シリコン薄膜25は、例えばアモルファスシリコン材料にp型ドーパント(例えば、上述したホウ素(B))がドープされたp型の薄膜である。
第2導電型非晶質シリコン薄膜35は、第2真性非晶質シリコン薄膜33上に、すなわち基板11の裏面側の第2領域8に形成されている。第2導電型非晶質シリコン薄膜35は、アモルファスシリコン材料で形成される。第2導電型非晶質シリコン薄膜35は、例えばアモルファスシリコン材料にn型ドーパント(例えば、上述したリン(P))がドープされたn型の薄膜である。なお、第1導電型非晶質シリコン薄膜25がn型の薄膜であり、第2導電型非晶質シリコン薄膜35がp型の薄膜であってもよい。
第2導電型非晶質シリコン薄膜35および第2真性非晶質シリコン薄膜33の一部は、隣接する第1導電型非晶質シリコン薄膜25および第1真性非晶質シリコン薄膜23の一部の上に重なっていてもよいし、重なっていなくてもよい。
第1電極27は、第1導電型非晶質シリコン薄膜25上に形成されており、第2電極37は、第2導電型非晶質シリコン薄膜35上に形成されている。第1電極27は、第1導電型非晶質シリコン薄膜25上に順に形成された透明電極28と金属電極29とを有する。第2電極37は、第2導電型非晶質シリコン薄膜35上に順に形成された透明電極38と金属電極39とを有する。
透明電極28,38は、透明な導電性材料で形成される。透明導電性材料としては、ITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウムおよび酸化スズの複合酸化物)等が挙げられる。金属電極29,39は、銀等の金属粉末を含有する導電性ペースト材料で形成される。
次に、基板11の受光面側の周縁部R1および側面について説明する。上述したように、基板11の受光面側の周縁部R1以外の領域(以下、中央部ともいう。)には、第3真性非晶質シリコン薄膜(パッシベーション薄膜)13および光学調整用シリコン化合物薄膜15が順に製膜されている。一方、基板11の受光面側の周縁部R1および側面には、光学調整用シリコン化合物薄膜15が積層されているが、真性非晶質シリコン薄膜(パッシベーション薄膜)13は積層されていない。
また、図2Aに示すように、基板11の受光面側の周縁部R1および側面において、基板11と光学調整用シリコン化合物薄膜15との間には、第2真性非晶質シリコン薄膜33および第2導電型非晶質シリコン薄膜35が回り込んで製膜されている。
一方、基板11の受光面側の周縁部R1において、基板11と光学調整用シリコン化合物薄膜15との間には、第1真性非晶質シリコン薄膜23および第1導電型非晶質シリコン薄膜25は製膜されていない。更に、基板11の受光面側の周縁部R1において、基板11と光学調整用シリコン化合物薄膜15との間には、第2真性非晶質シリコン薄膜33および第2導電型非晶質シリコン薄膜35以外の非晶質シリコン薄膜、および光学調整用シリコン化合物薄膜15以外のシリコン化合物薄膜も積層されていない。
或いは、図2Bおよび図2Cに示すように、基板11の受光面側の周縁部R1においては、周縁部R1の一部のみに、第2真性非晶質シリコン薄膜33および第2導電型非晶質シリコン薄膜35が製膜されていてもよい。この場合、基板11の受光面側の周縁部R1の一部以外の領域には、図2Bに示すように、第2真性非晶質シリコン薄膜33も第2導電型非晶質シリコン薄膜35も積層されていなくてもよいし、図2Cに示すように、第2導電型非晶質シリコン薄膜35のみが製膜されていてもよい。
或いは、図2Dに示すように、基板11の受光面側の周縁部R1においては、周縁部R1の少なくとも一部に、第2真性非晶質シリコン薄膜33のみが製膜されていており、第2導電型非晶質シリコン薄膜35が積層されていなくてもよい。
基板11の受光面側の周縁部R1における第2真性非晶質シリコン薄膜33の膜厚は、基板11の受光面側の中央部における第3真性非晶質シリコン薄膜(パッシベーション薄膜)13の膜厚よりも薄い。基板11の受光面側の周縁部R1における第2真性非晶質シリコン薄膜33の膜厚および第2導電型非晶質シリコン薄膜35の膜厚は、周縁部から中央部へ向けて次第に減少する。
(第1実施形態に係る太陽電池の製造方法)
以下、図3A~図3Gを参照して、図1および図2A~図2Dに示す本実施形態に係る太陽電池1の製造方法について説明する。図3Aは、第1実施形態に係る太陽電池の製造方法における第3シリコン薄膜製膜工程、第1シリコン薄膜材料膜形成工程(第1製膜工程)およびリフトオフ薄膜形成工程を示す図であり、図3B~図3Dは、第1実施形態に係る太陽電池の製造方法における第1シリコン薄膜形成工程(第1レジスト形成工程、第1パターニング工程および第1レジスト除去工程)を示す図である。また、図3Eは、第1実施形態に係る太陽電池の製造方法における第2シリコン薄膜材料膜形成工程(第2製膜工程)を示す図であり、図3Fは、第1実施形態に係る太陽電池の製造方法における第2シリコン薄膜形成工程を示す図である。また、図3Gは、第1実施形態に係る太陽電池の製造方法における光学調整用シリコン化合物薄膜製膜工程を示す図である。
まず、図3Aに示すように、真空チャンバを用いた例えばCVD法(化学気相堆積法)またはPVD法(物理気相堆積法)を用いて、結晶質シリコン基板11の受光面側の全面に、第3真性非晶質シリコン薄膜13を製膜する(第3シリコン薄膜製膜工程)。このとき、製膜ガスが基板11の裏面側に回り込むことにより、基板11の側面、および裏面における周縁部にも、第3真性非晶質シリコン薄膜13が製膜される。
次に、真空チャンバを用いた例えばCVD法またはPVD法を用いて、基板11の裏面側の全面に、第1真性非晶質シリコン薄膜材料膜23Zおよび第1導電型非晶質シリコン薄膜材料膜25Zを順に製膜する(第1シリコン薄膜材料膜形成工程:第1製膜工程)。このとき、製膜ガスが基板11の受光面側に回り込むことにより、基板11の側面、および受光面における周縁部にも、第1真性非晶質シリコン薄膜材料膜23Zおよび第1導電型非晶質シリコン薄膜材料膜25Zが製膜される。
なお、第3真性非晶質シリコン薄膜13と、第1真性非晶質シリコン薄膜材料膜23Zおよび第1導電型非晶質シリコン薄膜材料膜25Zとの製膜の順序は限定されない。
次に、真空チャンバを用いた例えばCVD法またはPVD法を用いて、基板11の裏面側の全面に、具体的には第1導電型非晶質シリコン薄膜材料膜25Z上の全面に、リフトオフ薄膜(犠牲薄膜)41を製膜する(リフトオフ薄膜形成工程)。このとき、製膜ガスが基板11の受光面側に回り込むことにより、基板11の側面、および受光面における周縁部にもリフトオフ薄膜41が製膜される。リフトオフ薄膜41は、酸化珪素(SiO)、窒化珪素(SiN)、酸窒化珪素(SiON)、またはそれらの複合物等のシリコン化合物材料で形成される。
なお、このとき、真空チャンバを用いた例えばCVD法またはPVD法を用いて、基板11の受光面側の全面に、リフトオフ薄膜と同一材料を含むシリコン化合物薄膜を製膜してもよい。
次に、図3B~図3Dに示すように、レジストを用いて、基板11の裏面側において、第2領域8における第1真性非晶質シリコン薄膜材料膜23Z、第1導電型非晶質シリコン薄膜材料膜25Zおよびリフトオフ薄膜41を除去することにより、第1領域7に、パターン化された第1真性非晶質シリコン薄膜23、第1導電型非晶質シリコン薄膜25およびリフトオフ薄膜41を形成する(第1シリコン薄膜形成工程)。
具体的には、図3Bに示すように、基板11の裏面側の第1領域7、および基板11の受光面側の周縁部R1以外の領域(中央部)に、第1レジスト90を形成する。すなわち、受光面側の周縁部R1にはレジストを形成しない(第1レジスト形成工程)。第1レジスト90としては、フォトリソグラフィ技術または印刷技術を用いて生成するレジストが用いられる。
その後、図3Cに示すように、第1レジスト90をマスクとして、第2領域8におけるリフトオフ薄膜41、第1導電型非晶質シリコン薄膜材料膜25Zおよび第1真性非晶質シリコン薄膜材料膜23Zをエッチングすることにより、第1領域7に、パターン化された第1真性非晶質シリコン薄膜23、第1導電型非晶質シリコン薄膜25およびリフトオフ薄膜41を形成する(第1パターニング工程)。このとき、基板11の側面、および受光面における周縁部R1の、第3真性非晶質シリコン薄膜13、第1真性非晶質シリコン薄膜材料膜23Z、第1導電型非晶質シリコン薄膜材料膜25Z、およびリフトオフ薄膜41(光学調整用シリコン化合物薄膜15以外のシリコン化合物薄膜)もエッチングされて除去される。
リフトオフ薄膜41に対するエッチング溶液としては、例えばオゾンをフッ酸に溶解させた混合液、またはフッ酸と硝酸との混合液等の酸性溶液が挙げられる。また、p型の非晶質シリコン薄膜に対するエッチング溶液としては、例えばオゾンをフッ酸に溶解させた混合液、またはフッ酸と硝酸との混合液等の酸性溶液が挙げられ、n型の非晶質シリコン薄膜に対するエッチング溶液としては、例えば水酸化カリウム水溶液のようなアルカリ性溶液が挙げられる。
その後、図3Dに示すように、第1レジスト90を除去する(第1レジスト除去工程)。第1レジスト90に対する剥離溶液としては、例えばアセトンのような有機溶剤または、水酸化カリウム水溶液のようなアルカリ性溶液が挙げられる。
次に、基板11の両面側をクリーニングする(第1洗浄工程)。第1洗浄工程では、例えばオゾン処理を行った後、フッ酸処理が行われる。フッ酸処理とは、フッ酸のみならず、フッ酸に他の種類の酸(第1洗浄工程では、例えば塩酸)を含めた混合物での処理も含むものとする。
次に、図3Eに示すように、真空チャンバを用いた例えばCVD法またはPVD法を用いて、基板11の裏面側の全面に、第2真性非晶質シリコン薄膜材料膜33Zおよび第2導電型非晶質シリコン薄膜材料膜35Zを順に製膜する(第2シリコン薄膜材料膜形成工程:第2製膜工程)。このとき、製膜ガスが基板11の受光面側に回り込むことにより、基板11の側面、および受光面における周縁部R1にも第2真性非晶質シリコン薄膜材料膜33Zおよび第2導電型非晶質シリコン薄膜材料膜35Zが製膜される。
なお、図3E~図3Gでは、第2真性非晶質シリコン薄膜材料膜33Zおよび第2導電型非晶質シリコン薄膜材料膜35Zの回り込み製膜として、上述の図2Aに対応する形態を挙げる。しかし、第2真性非晶質シリコン薄膜材料膜33Zおよび第2導電型非晶質シリコン薄膜材料膜35Zの回り込み製膜の形態としては、例えば上述の図2A~図2Dのように様々な形態が挙げられる。
次に、図3Fに示すように、リフトオフ薄膜(犠牲薄膜)を用いたリフトオフ法を利用して、基板11の裏面側において、第1領域7における第2真性非晶質シリコン薄膜材料膜33Zおよび第2導電型非晶質シリコン薄膜材料膜35Zを除去することにより、第2領域8に、パターン化された第2真性非晶質シリコン薄膜33および第2導電型非晶質シリコン薄膜35を形成する(第2シリコン薄膜形成工程)。
なお、図3F、および後述の図3G(および上述の図2A~図2D)では、図面の簡略化のため、図3Eに示される第1導電型非晶質シリコン薄膜25と第2導電型非晶質シリコン薄膜35との間に存在する第2真性非晶質シリコン薄膜33が省略されている。
具体的には、リフトオフ薄膜41を除去することにより、リフトオフ薄膜41上の第2真性非晶質シリコン薄膜材料膜33Zおよび第2導電型非晶質シリコン薄膜材料膜35Zを除去し、第2領域8に、パターン化された第2真性非晶質シリコン薄膜33および第2導電型非晶質シリコン薄膜35を形成する(第2パターニング工程)。リフトオフ薄膜41の除去溶液としては、例えばフッ酸等の酸性溶液が用いられる。
このように、第2シリコン薄膜のパターニング(2回目のパターニング)において、リフトオフ薄膜(犠牲薄膜)を用いたリフトオフ法を採用することにより、太陽電池の製造プロセスの簡略化が可能となる。
次に、図3Gに示すように、真空チャンバを用いた例えばCVD法またはPVD法を用いて、基板11の受光面側の全面に、光学調整用シリコン化合物薄膜15を製膜する(光学調整用シリコン化合物薄膜製膜工程)。このとき、製膜ガスが基板11の裏面側に回り込むことにより、基板11の側面、および裏面における周縁部にも光学調整用シリコン化合物薄膜15が製膜される。
次に、基板11の裏面側に、第1電極27および第2電極37を形成する(電極形成工程、図示省略)。
具体的には、例えばスパッタリング法等のPVD法(物理気相成長法)を用いて、基板11の裏面側の全面に、透明電極材料膜を製膜する。その後、例えばエッチングペーストを用いたエッチング法を用いて、透明電極材料膜の一部を除去することにより、パターン化された透明電極28,38を形成する。透明電極材料膜に対するエッチング溶液としては、例えば塩酸または塩化第二鉄水溶液が用いられる。
その後、例えばパターン印刷法または塗布法を用いて、透明電極28上に金属電極29を形成し、透明電極38の上に金属電極39を形成することにより、第1電極27および第2電極37を形成する。
以上の工程により、図1および図2A~図2Dに示す本実施形態に係る裏面電極型の太陽電池1が完成する。
以上説明したように、第1実施形態の太陽電池の製造方法および本実施形態の太陽電池によれば、第1シリコン薄膜25,23のパターニング(1回目のパターニング)において、基板11の受光面の周縁部R1に回り込んで製膜された非晶質シリコン薄膜およびシリコン化合物薄膜が除去される。これにより、基板11の受光面の周縁部R1において、屈折率が異なる非晶質シリコン薄膜とリフトオフ薄膜のようなシリコン化合物薄膜とが交互に重なることを抑制することができる。そのため、基板11の受光面の周縁部R1に生じる白スジを低減することができる。
(第2実施形態に係る太陽電池の製造方法)
第1実施形態では、第2シリコン薄膜のパターニング(2回目のパターニング)において、リフトオフ法を用いた。第2実施形態では、第2シリコン薄膜のパターニング(2回目のパターニング)において、第1シリコン薄膜のパターニング(1回目のパターニング)と同様に、レジストを用いたエッチング法を用いる。
以下、図4A~図4Gを参照して、図1および図2A~図2Dに示す本実施形態に係る太陽電池1の製造方法について説明する。図4Aは、第2実施形態に係る太陽電池の製造方法における第3シリコン薄膜製膜工程および第1シリコン薄膜材料膜形成工程(第1製膜工程)を示す図であり、図4B~図4Dは、第2実施形態に係る太陽電池の製造方法における第1シリコン薄膜形成工程(第1レジスト形成工程、第1パターニング工程および第1レジスト除去工程)を示す図である。また、図4Eは、第2実施形態に係る太陽電池の製造方法における第2シリコン薄膜材料膜形成工程(第2製膜工程)を示す図であり、図4Fは、第2実施形態に係る太陽電池の製造方法における第2シリコン薄膜形成工程を示す図である。また、図4Gは、第2実施形態に係る太陽電池の製造方法における光学調整用シリコン化合物薄膜製膜工程を示す図である。
まず、図4Aに示すように、第1実施形態と同様に、真空チャンバを用いた例えばCVD法(化学気相堆積法)またはPVD法(物理気相堆積法)を用いて、結晶質シリコン基板11の受光面側の全面に、第3真性非晶質シリコン薄膜13を製膜する(第3シリコン薄膜製膜工程)。このとき、製膜ガスが基板11の裏面側に回り込むことにより、基板11の側面、および裏面における周縁部にも、第3真性非晶質シリコン薄膜13が製膜される。
次に、第1実施形態と同様に、真空チャンバを用いた例えばCVD法またはPVD法を用いて、基板11の裏面側の全面に、第1真性非晶質シリコン薄膜材料膜23Zおよび第1導電型非晶質シリコン薄膜材料膜25Zを順に製膜する(第1シリコン薄膜材料膜形成工程:第1製膜工程)。このとき、製膜ガスが基板11の受光面側に回り込むことにより、基板11の側面、および受光面における周縁部にも、第1真性非晶質シリコン薄膜材料膜23Zおよび第1導電型非晶質シリコン薄膜材料膜25Zが製膜される。
次に、図4B~図4Dに示すように、第1実施形態と同様に、レジストを用いて、基板11の裏面側において、第2領域8における第1真性非晶質シリコン薄膜材料膜23Zおよび第1導電型非晶質シリコン薄膜材料膜25Zを除去することにより、第1領域7に、パターン化された第1真性非晶質シリコン薄膜23および第1導電型非晶質シリコン薄膜25を形成する(第1シリコン薄膜形成工程)。
具体的には、図4Bに示すように、基板11の裏面側の第1領域7、および基板11の受光面側の周縁部R1以外の領域(中央部)に、第1レジスト90を形成する。すなわち、受光面側の周縁部R1にはレジストを形成しない(第1レジスト形成工程)。
その後、図4Cに示すように、第1レジスト90をマスクとして、第2領域8における第1導電型非晶質シリコン薄膜材料膜25Zおよび第1真性非晶質シリコン薄膜材料膜23Zをエッチングすることにより、第1領域7に、パターン化された第1真性非晶質シリコン薄膜23および第1導電型非晶質シリコン薄膜25を形成する(第1パターニング工程)。このとき、基板11の側面、および受光面における周縁部R1の、第3真性非晶質シリコン薄膜13、第1真性非晶質シリコン薄膜材料膜23Zおよび第1導電型非晶質シリコン薄膜材料膜25Zもエッチングされて除去される。
その後、図4Dに示すように、第1レジスト90を除去する(第1レジスト除去工程)。
次に、第1実施形態と同様に、基板11の両面側をクリーニングする(第1洗浄工程)。
次に、図4Eに示すように、第1実施形態と同様に、真空チャンバを用いた例えばCVD法またはPVD法を用いて、基板11の裏面側の全面に、第2真性非晶質シリコン薄膜材料膜33Zおよび第2導電型非晶質シリコン薄膜材料膜35Zを順に製膜する(第2シリコン薄膜材料膜形成工程:第2製膜工程)。このとき、製膜ガスが基板11の受光面側に回り込むことにより、基板11の側面、および受光面における周縁部R1にも第2真性非晶質シリコン薄膜材料膜33Zおよび第2導電型非晶質シリコン薄膜材料膜35Zが製膜される。
なお、図4E~図4Gでも、第2真性非晶質シリコン薄膜材料膜33Zおよび第2導電型非晶質シリコン薄膜材料膜35Zの回り込み製膜として、上述の図2Aに対応する形態を挙げる。しかし、上述したように、第2真性非晶質シリコン薄膜材料膜33Zおよび第2導電型非晶質シリコン薄膜材料膜35Zの回り込み製膜の形態としては、例えば上述の図2A~図2Dのように様々な形態が挙げられる。
次に、図4Fに示すように、レジストを用いて、基板11の裏面側において、第1領域7における第2真性非晶質シリコン薄膜材料膜33Zおよび第2導電型非晶質シリコン薄膜材料膜35Zを除去することにより、第2領域8に、パターン化された第2真性非晶質シリコン薄膜33および第2導電型非晶質シリコン薄膜35を形成する(第2シリコン薄膜形成工程)。
具体的には、上述した第1シリコン薄膜形成工程と同様に、基板11の裏面側の第2領域8、および基板11の受光面側の全面に、第2レジストを形成する(第2レジスト形成工程)。その後、第2レジストをマスクとして、第1領域7における第2導電型非晶質シリコン薄膜材料膜35Zおよび第2真性非晶質シリコン薄膜材料膜33Zをエッチングすることにより、第2領域8に、パターン化された第2真性非晶質シリコン薄膜33および第2導電型非晶質シリコン薄膜35を形成する(第2パターニング工程)。その後、第2レジストを除去する(第2レジスト除去工程)。
次に、図4Gに示すように、第1実施形態と同様に、真空チャンバを用いた例えばCVD法またはPVD法を用いて、基板11の受光面側の全面に、光学調整用シリコン化合物薄膜15を製膜する。このとき、製膜ガスが基板11の裏面側に回り込むことにより、基板11の側面、および裏面における周縁部にも光学調整用シリコン化合物薄膜15が製膜される。
次に、第1実施形態と同様に、基板11の裏面側に、第1電極27および第2電極37を形成する(電極形成工程、図示省略)。
以上の工程により、図1および図2A~図2Dに示す本実施形態に係る裏面電極型の太陽電池1が完成する。
この第2実施形態の太陽電池の製造方法および本実施形態の太陽電池でも、第1シリコン薄膜25,23のパターニング(1回目のパターニング)において、基板11の受光面の周縁部R1に回り込んで製膜された非晶質シリコン薄膜が除去される。これにより、基板11の受光面の周縁部R1に生じる白スジを低減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、種々の変更および変形が可能である。例えば、上述した第1実施形態では、第1シリコン薄膜25,23のパターニング(1回目のパターニング)の前に、基板11の受光面側にリフトオフ薄膜と同一の材料を含むシリコン化合物薄膜を製膜してもよいことを説明した。更には、第1シリコン薄膜25,23のパターニング(1回目のパターニング)の前に、真空チャンバを用いた例えばCVD法またはPVD法を用いて、基板11の裏面側のリフトオフ薄膜上に非晶質シリコン薄膜および/またはシリコン化合物薄膜を製膜してもよいし、基板11の受光面側のシリコン化合物薄膜上にも非晶質シリコン薄膜および/またはシリコン化合物薄膜を製膜してもよい。このような形態では、基板11の受光面の周縁部R1において、更に、屈折率が異なる非晶質シリコン薄膜とシリコン化合物薄膜とが交互に重なることとなり、白スジが顕著に生じる。
本実施形態の太陽電池の製造方法および太陽電池は、このような形態にも適用可能である。すなわち、このような形態でも、本実施形態の太陽電池の製造方法および本実施形態の太陽電池によれば、第1シリコン薄膜25,23のパターニング(1回目のパターニング)において、基板11の受光面の周縁部R1に回り込んで製膜された非晶質シリコン薄膜およびシリコン化合物薄膜が除去される。これにより、基板11の受光面の周縁部R1において、屈折率が異なる非晶質シリコン薄膜とシリコン化合物薄膜とが交互に重なることを抑制することができる。そのため、基板11の受光面の周縁部R1に生じる白スジを低減することができる。
1 太陽電池
7 第1領域
7b,8b バスバー部
7f,8f フィンガー部
8 第2領域
11 結晶質シリコン基板
13 第3真性非晶質シリコン薄膜(第3シリコン薄膜、パッシベーション薄膜)
15 光学調整用シリコン化合物薄膜
23 第1真性非晶質シリコン薄膜(第1シリコン薄膜)
23Z 第1真性非晶質シリコン薄膜材料膜
25 第1導電型非晶質シリコン薄膜(第1シリコン薄膜)
25Z 第1導電型非晶質シリコン薄膜材料膜
27 第1電極
28,38 透明電極
29,39 金属電極
33 第2真性非晶質シリコン薄膜(第2シリコン薄膜)
33Z 第2真性非晶質シリコン薄膜材料膜
35 第2導電型非晶質シリコン薄膜(第2シリコン薄膜)
35Z 第2導電型非晶質シリコン薄膜材料膜
37 第2電極
41 リフトオフ薄膜
90 レジスト
R1 周縁部

Claims (9)

  1. 結晶質シリコン基板と、前記基板の受光面側と反対側の裏面側の一部に順に製膜された第1導電型非晶質シリコン薄膜と、前記基板の前記裏面側の他の一部に順に製膜された第2導電型非晶質シリコン薄膜とを備える裏面接合型の太陽電池であって、
    前記基板の前記受光面側の中央部には、パッシベーション薄膜および光学調整用シリコン化合物薄膜が順に製膜されており、
    前記基板の前記受光面側の周縁部には、前記光学調整用シリコン化合物薄膜が製膜されており、
    前記基板の前記受光面側の前記周縁部において、前記基板と前記光学調整用シリコン化合物薄膜との間には、前記パッシベーション薄膜、前記第1導電型非晶質シリコン薄膜、および、前記光学調整用シリコン化合物薄膜以外のシリコン化合物薄膜が積層されていない、
    太陽電池。
  2. 結晶質シリコン基板と、前記基板の受光面側と反対側の裏面側の一部に順に製膜された第1真性非晶質シリコン薄膜および第1導電型非晶質シリコン薄膜と、前記基板の前記裏面側の他の一部に順に製膜された第2真性非晶質シリコン薄膜および第2導電型非晶質シリコン薄膜とを備える裏面接合型の太陽電池であって、
    前記基板の前記受光面側の中央部には、第3真性非晶質シリコン薄膜および光学調整用シリコン化合物薄膜が順に製膜されており、
    前記基板の前記受光面側の周縁部には、前記光学調整用シリコン化合物薄膜が製膜されており、
    前記基板の前記受光面側の前記周縁部において、前記基板と前記光学調整用シリコン化合物薄膜との間には、前記第3真性非晶質シリコン薄膜、前記第1真性非晶質シリコン薄膜、前記第1導電型非晶質シリコン薄膜、および、前記光学調整用シリコン化合物薄膜以外のシリコン化合物薄膜が積層されていない、
    太陽電池。
  3. 前記基板の前記受光面側の前記周縁部の少なくとも一部において、前記基板と前記光学調整用シリコン化合物薄膜との間には、前記第2真性非晶質シリコン薄膜が製膜されており、
    前記基板の前記受光面側の前記周縁部の前記第2真性非晶質シリコン薄膜の膜厚は、前記基板の前記受光面側の前記中央部の前記第3真性非晶質シリコン薄膜の膜厚よりも薄い、
    請求項2に記載の太陽電池。
  4. 前記基板の前記受光面側の前記周縁部において、前記第2真性非晶質シリコン薄膜の膜厚は、前記周縁部から前記中央部へ向けて次第に減少する、請求項3に記載の太陽電池。
  5. 前記基板の前記受光面側の前記周縁部の少なくとも一部において、前記基板と前記光学調整用シリコン化合物薄膜との間には、前記第2導電型非晶質シリコン薄膜が製膜されている、請求項1~4のいずれか1項に記載の太陽電池。
  6. 前記基板の前記受光面側の前記周縁部において、前記第2導電型非晶質シリコン薄膜の膜厚は、前記周縁部から前記中央部へ向けて次第に減少する、請求項5に記載の太陽電池。
  7. 結晶質シリコン基板と、前記基板の受光面側と反対側の裏面側の一部である第1領域に順に製膜された第1真性非晶質シリコン薄膜および第1導電型非晶質シリコン薄膜と、前記基板の前記裏面側の他の一部である第2領域に順に製膜された第2真性非晶質シリコン薄膜および第2導電型非晶質シリコン薄膜とを備える裏面接合型の太陽電池の製造方法であって、
    前記基板の前記受光面側の全面に、第3真性非晶質シリコン薄膜を製膜する第3シリコン薄膜製膜工程と、
    前記基板の前記裏面側の前記第1領域に、パターン化された前記第1真性非晶質シリコン薄膜および前記第1導電型非晶質シリコン薄膜を形成する第1シリコン薄膜形成工程と、
    前記基板の前記裏面側の前記第2領域に、パターン化された前記第2真性非晶質シリコン薄膜および前記第2導電型非晶質シリコン薄膜を形成する第2シリコン薄膜形成工程と、
    前記基板の前記受光面側の全面に、光学調整用シリコン化合物薄膜を製膜するシリコン化合物薄膜製膜工程と、
    を含み、
    前記第1シリコン薄膜形成工程は、
    真空チャンバを用いて、前記基板の前記裏面側の全面に、前記第1真性非晶質シリコン薄膜の材料膜および前記第1導電型非晶質シリコン薄膜の材料膜を製膜する工程であって、前記基板の前記受光面側の周縁部に、前記第1真性非晶質シリコン薄膜の材料膜および前記第1導電型非晶質シリコン薄膜の材料膜が回り込んで製膜される、第1製膜工程と、
    前記基板の前記裏面側の前記第1領域、および、前記基板の前記受光面側の前記周縁部以外の領域に、第1レジストを形成する第1レジスト形成工程と、
    前記第1レジストを用いて、前記基板の前記裏面側の前記第2領域における前記第1真性非晶質シリコン薄膜の材料膜および前記第1導電型非晶質シリコン薄膜の材料膜を除去することによって、パターン化された前記第1真性非晶質シリコン薄膜および前記第1導電型非晶質シリコン薄膜を形成する工程であって、前記基板の前記受光面側の前記周縁部における前記第3真性非晶質シリコン薄膜、前記第1真性非晶質シリコン薄膜、前記第1導電型非晶質シリコン薄膜、および、前記光学調整用シリコン化合物薄膜以外のシリコン化合物薄膜も除去される、第1パターニング工程と、
    前記第1レジストを除去する第1レジスト除去工程と、
    を含む、
    太陽電池の製造方法。
  8. 前記第1シリコン薄膜形成工程の前記第1製膜工程の後であって前記第1レジスト形成工程の前に、真空チャンバを用いて、前記基板の前記裏面側の全面に、リフトオフ薄膜を製膜する工程であって、前記基板の前記受光面側の前記周縁部に、前記リフトオフ薄膜が回り込んで製膜される、リフトオフ薄膜製膜工程を更に含み、
    前記第1シリコン薄膜形成工程の第1パターニング工程では、前記第1レジストを用いて、前記基板の前記裏面側の前記第2領域における前記第1真性非晶質シリコン薄膜の材料膜、前記第1導電型非晶質シリコン薄膜の材料膜および前記リフトオフ薄膜を除去することによって、パターン化された前記第1真性非晶質シリコン薄膜、前記第1導電型非晶質シリコン薄膜および前記リフトオフ薄膜を形成する工程であって、前記基板の前記受光面側の前記周縁部における前記第3真性非晶質シリコン薄膜、前記第1真性非晶質シリコン薄膜の材料膜、前記第1導電型非晶質シリコン薄膜の材料膜、および、前記光学調整用シリコン化合物薄膜以外のシリコン化合物薄膜である前記リフトオフ薄膜も除去され、
    前記第2シリコン薄膜形成工程は、
    真空チャンバを用いて、前記基板の前記裏面側の全面に、前記第2真性非晶質シリコン薄膜の材料膜および前記第2導電型非晶質シリコン薄膜の材料膜を製膜する工程であって、前記基板の前記受光面側の前記周縁部に、前記第2真性非晶質シリコン薄膜の材料膜および前記第2導電型非晶質シリコン薄膜の材料膜が回り込んで製膜される、第2製膜工程と、
    リフトオフ法を用いて、前記リフトオフ薄膜を除去することにより、前記リフトオフ薄膜の上の、前記基板の前記裏面側の前記第1領域における前記第2真性非晶質シリコン薄膜の材料膜および前記第2導電型非晶質シリコン薄膜の材料膜を除去し、パターン化された前記第2真性非晶質シリコン薄膜および前記第2導電型非晶質シリコン薄膜を形成する第2パターニング工程と、
    を含む、請求項7に記載の太陽電池の製造方法。
  9. 前記第2シリコン薄膜形成工程は、
    真空チャンバを用いて、前記基板の前記裏面側の全面に、前記第2真性非晶質シリコン薄膜の材料膜および前記第2導電型非晶質シリコン薄膜の材料膜を製膜する工程であって、前記基板の前記受光面側の前記周縁部に、前記第2真性非晶質シリコン薄膜の材料膜および前記第2導電型非晶質シリコン薄膜の材料膜が回り込んで製膜される、第2製膜工程と、
    前記基板の前記裏面側の前記第2領域、および、前記基板の前記受光面側の全領域に、第2レジストを形成する第2レジスト形成工程と、
    前記第2レジストを用いて、前記基板の前記裏面側の前記第1領域における前記第2真性非晶質シリコン薄膜の材料膜および前記第2導電型非晶質シリコン薄膜の材料膜を除去することによって、パターン化された前記第2真性非晶質シリコン薄膜および前記第2導電型非晶質シリコン薄膜を形成する第2パターニング工程と、
    前記第2レジストを除去する第2レジスト除去工程と、
    を含む、請求項7に記載の太陽電池の製造方法。
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