JP2022128028A - 駆動回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来より簡素な構成でターンオン時のゲート電圧の振動を抑圧できる駆動回路を提供することを目的とする。【解決手段】駆動回路は、パルス信号の入力に基づいて第1のスイッチング素子を駆動する駆動回路であって、第1のスイッチング素子がローレベルからハイレベルに切り替わった後、パルス信号に基づいて第1のスイッチング素子に電流を供給する振動低減回路、を備え、振動低減回路は、パルス信号に基づいて第1のスイッチング素子に電流を供給する第1の抵抗と、第1のスイッチング素子がローレベルからハイレベルに切り替わった後の所定期間、第1のスイッチング素子に電流を供給する第2の抵抗と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、駆動回路に関する。
ブリッジ回路で構成されるインバータ回路や非絶縁型同期整流コンバータ回路など、MOSFET(電界効果トランジスタ)を高速スイッチング動作で使用する場合、オフ状態のMOSFETのドレイン・ソース間に急峻に立ち上がる電圧がかかる。電圧の時間に対する変化によって、MOSFETのゲート・ドレイン間容量とゲート・ソース間容量の比でゲートに電圧が発生する。また、ゲート・ドレイン間容量を通してゲート抵抗に電流が流れることで、ゲートに異常な振動する電圧が発生する。MOSFETに接続される抵抗値によっては、この電圧がオン状態の閾値を超え、オフ状態のMOSFETがオン状態に成ってしまう場合があった。
このような、ターンオン時のゲート電圧の振動を抑圧する手法として、半導体スイッチング素子のターンオン時に該半導体スイッチング素子のゲート電圧がミラー電圧に到達すると、半導体スイッチング素子に供給するゲート信号を第1のゲート信号から第2のゲート信号に切り替えることが提案されている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、従来技術では、ターンオン時のゲート電圧の振動を抑圧する回路の部品点数が多いという問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、従来より簡素な構成でターンオン時のゲート電圧の振動を抑圧できる駆動回路を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る駆動回路は、パルス信号の入力に基づいて第1のスイッチング素子を駆動する駆動回路であって、前記第1のスイッチング素子がローレベルからハイレベルに切り替わった後、前記パルス信号に基づいて前記第1のスイッチング素子に電流を供給する振動低減回路、を備え、前記振動低減回路は、前記パルス信号に基づいて前記第1のスイッチング素子に電流を供給する第1の抵抗と、前記第1のスイッチング素子がローレベルからハイレベルに切り替わった後の所定期間、前記第1のスイッチング素子に電流を供給する第2の抵抗と、を備える。
(2)上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る駆動回路は、パルス信号の入力に基づいて第1のスイッチング素子を駆動する駆動回路であって、第1の抵抗と微分回路と第2の抵抗を備え、前記パルス信号に基づいて前記第1のスイッチング素子に電流を供給する振動低減回路、を備える。
(3)上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る駆動回路は、第1のスイッチング素子と、前記第1のスイッチング素子に直列に接続される第2のスイッチング素子とが接続され、パルス信号の入力に基づいて前記スイッチング素子を駆動する駆動回路であって、前記第2のスイッチング素子がオフ状態であり、かつ前記第1のスイッチング素子がローレベルからハイレベルに切り替わった後、前記パルス信号に基づいて前記第1のスイッチング素子に電流を供給する振動低減回路、を備え、前記振動低減回路は、前記パルス信号に基づいて前記第1のスイッチング素子に電流を供給する第1の抵抗と、前記第1のスイッチング素子がローレベルからハイレベルに切り替わった後の所定期間、前記第1のスイッチング素子に電流を供給する第2の抵抗と、を備える。
(4)また、本発明の一態様に係る駆動回路において、前記第1のスイッチング素子に直列に第2のスイッチング素子が接続され、前記振動低減回路の前記第2の抵抗は、前記第2のスイッチング素子がオフ状態であり、かつ前記第1のスイッチング素子がローレベルからハイレベルに切り替わった後の所定期間、前記パルス信号に基づいて前記第1のスイッチング素子に電流を供給するようにしてもよい。
(5)また、本発明の一態様に係る駆動回路において、前記振動低減回路は、微分回路と、前記微分回路の出力が入力に接続されるバッファ部と、前記バッファ部の出力が接続される供給部とを備えるようにしてもよい。
(6)また、本発明の一態様に係る駆動回路において、前記バッファ部は、第3のスイッチング素子と第4のスイッチング素子で構成され、前記供給部は、第2の抵抗とダイオードで構成されるようにしてもよい。
(7)また、本発明の一態様に係る駆動回路において、前記微分回路は、正電圧に接続される前記第3のスイッチング素子が、前記第1のスイッチング素子がローレベルからハイレベルに切り替わった後の所定期間オン状態になるように設定されているようにしてもよい。
(8)また、本発明の一態様に係る駆動回路において、前記第1のスイッチング素子を駆動する駆動回路は、一端に前記パルス信号がローレベルのときに第1電圧が供給され、他端が前記振動低減回路の出力部と前記第1のスイッチング素子の制御端子に接続される第3の抵抗、をさらに備え、前記第1の抵抗は、一端に前記パルス信号がハイレベルのときに第2電圧が供給され、一端が前記振動低減回路の入力部に接続され、他端が前記第1のスイッチング素子の制御端子と前記振動低減回路の出力部と前記第3の抵抗の他端に接続されるようにしてもよい。
本発明の一態様によれば、従来より簡素な構成でターンオン時のゲート電圧の振動を抑圧することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る駆動回路の構成の一例を示す回路図である。図1のように、FET2(第1のスイッチング素子)の駆動回路1は、コンデンサC1、コンデンサC2、第3の抵抗Roff、および振動低減回路11を備える。
図1は、本実施形態に係る駆動回路の構成の一例を示す回路図である。図1のように、FET2(第1のスイッチング素子)の駆動回路1は、コンデンサC1、コンデンサC2、第3の抵抗Roff、および振動低減回路11を備える。
振動低減回路11は、微分回路111、スイッチング素子Q11(第3のスイッチング素子)、スイッチング素子Q12(第4のスイッチング素子)、第2の抵抗Ron2、ダイオードD11、および第1の抵抗Ron1、を備える。また、微分回路111は、コンデンサC11と抵抗R11を備える。
なお、駆動回路1は、振動低減回路11を適用した駆動回路の構成の一例である。
なお、駆動回路1は、振動低減回路11を適用した駆動回路の構成の一例である。
FET2は、スイッチング素子であり、例えばNチャネルのシリコンMOSであり、駆動回路1によって駆動される。
まず、駆動回路1の接続関係を説明する。
コンデンサC1は、一端がGND(接地)に接続され、他端が負電圧のVee(第1電圧)に接続されている。コンデンサC2は、一端がGNDに接続され、他端が正電圧のVcc(第2電圧)に接続されている。なお、コンデンサC1、C2は、電源の平滑用である。
コンデンサC1は、一端がGND(接地)に接続され、他端が負電圧のVee(第1電圧)に接続されている。コンデンサC2は、一端がGNDに接続され、他端が正電圧のVcc(第2電圧)に接続されている。なお、コンデンサC1、C2は、電源の平滑用である。
振動低減回路11は、入力部11inがOUTH端子に接続され、出力部11outがFET2のゲート(制御端子)と第3の抵抗Roffの一端とに接続されている。OUTH端子から入力されるOUTH信号は、駆動回路1に入力されるH(ハイ)レベルとL(ロー)レベルとが交互のパルス信号に基づく信号であり、パルス信号がHレベルの時に正電圧である。
第3の抵抗Roffは、他端がOUTL端子に接続されている。OUTL端子から入力されるOUTL信号は、駆動回路1に入力されるパルス信号であり、パルス信号がLレベルの時に第1電圧より低い所定電圧の信号である。
次に、振動低減回路11の接続関係について説明する。
コンデンサC11は、一端がOUTH端子と第1の抵抗Ron1の一端とに接続され、他端が抵抗R11の一端に接続されている。抵抗R11は、他端がスイッチング素子Q11のベースとスイッチング素子Q12のベースとに接続されている。なお、コンデンサC11と抵抗R11は、微分回路111として動作する。なお、コンデンサC11と抵抗R11との接続順は逆であってもよい。
コンデンサC11は、一端がOUTH端子と第1の抵抗Ron1の一端とに接続され、他端が抵抗R11の一端に接続されている。抵抗R11は、他端がスイッチング素子Q11のベースとスイッチング素子Q12のベースとに接続されている。なお、コンデンサC11と抵抗R11は、微分回路111として動作する。なお、コンデンサC11と抵抗R11との接続順は逆であってもよい。
スイッチング素子Q11は、例えばNPNトランジスタであり、コレクタが正電圧のVcc(第2電圧)に接続され、エミッタがスイッチング素子Q12のエミッタと第2の抵抗Ron2の一端とに接続されている。スイッチング素子Q12は、例えばPNPトランジスタであり、コレクタが負電圧のVee(第1電圧)と接続されている。スイッチング素子Q11とQ12とが、バッファ部に対応する。また、スイッチング素子Q11とスイッチング素子Q12とが、トーテムポール型の駆動回路を構成している。なお、スイッチング素子Q11、Q12はFET等であってもよく、トーテムポール型の駆動回路を2つのFET等で構成してもよい。または、スイッチング素子Q11とQ12とによるバッファ部の構成は、スイッチング素子Q11とダイオード(不図示)(第5のスイッチング素子)でもよい。このように、バッファ部は、2つのスイッチング素子で構成されている。
第2の抵抗Ron2は、他端が逆流防止用のダイオードD11のアノードに接続されている。ダイオードD11は、カソードが第1の抵抗Ron1の他端とFET2のゲートとに接続されている。第2の抵抗Ron2とダイオードD11とが、供給部に対応する。なお、第2の抵抗Ron2とダイオードD11との接続順は逆であってもよい。
FET2は、ドレインが正電圧DCまたは他のFET2’(第2のスイッチング素子)のソースに接続され、ソースが接地または他のFET2’’(第2のスイッチング素子)のドレインに接続されている。
このように、本実施形態の駆動回路1は、パルス信号の入力に基づいてFET2(第1のスイッチング素子)とFET2に直列に接続されるFET2’またはFET2’’(第2のスイッチング素子)とが接続され、FET(2、2’、2’’)(スイッチング素子)を駆動する駆動回路1であって、FET2’またはFET2’’がオフ状態であり、かつFET2がローレベルからハイレベルに切り替わった後の所定期間、パルス信号に基づいてFET2に電流を供給する振動低減回路11と、FET2’またはFET2’’がオフ状態であり、かつ所定期間後、パルス信号に基づいてFET2に電流を供給する第1の抵抗Ron1と、を備える。
また、本実施形態の振動低減回路11は、振動低減回路は、微分回路111と、微分回路111の出力が入力に接続されるバッファ部(第3のスイッチング素子、第4のスイッチング素子)と、バッファ部の出力が接続される供給部(第2の抵抗Ron2、ダイオードD11)とを備える。また、バッファ部は、第3のスイッチング素子(スイッチング素子Q11またはFET)と第4のスイッチング素子(スイッチング素子Q12またはFETまたはダイオード)で構成され、供給部は、第2の抵抗Ron2とダイオードD11で構成される。
後述するように、振動低減回路11は、FET2がローレベルからハイレベルに切り替わった後の所定期間、第1の抵抗Ron1と第2の抵抗Ron2によってFET2のゲートにゲートチャージ電流を供給する。そして、所定期間後、振動低減回路11は、第1の抵抗Ron1によってFET2のゲートにゲートチャージ電流を供給する。このように、本実施形態では、FET2のゲートにゲート電流を供給する抵抗値を所定期間後に高くできるので、従来より簡素な構成で、ターンオン時のゲート電圧の振動を抑圧することができ、オン損失も小さくできる。
次に、ターンオン領域について説明する。
図2は、ターンオン領域を説明するための図である。図2において、横軸は時刻(μsec)であり、縦軸は電圧(V)と電流(A)である。波形Vdsは、FET2のドレインとソース間の電圧波形である。波形Idsは、FET2のドレインとソース間の電流波形である。FET2がパルス信号に基づく駆動信号によって駆動される場合、ターンオン領域は、鎖線g1で囲った領域のように、電圧Vdsの立ち下がりの時間領域である。
図2は、ターンオン領域を説明するための図である。図2において、横軸は時刻(μsec)であり、縦軸は電圧(V)と電流(A)である。波形Vdsは、FET2のドレインとソース間の電圧波形である。波形Idsは、FET2のドレインとソース間の電流波形である。FET2がパルス信号に基づく駆動信号によって駆動される場合、ターンオン領域は、鎖線g1で囲った領域のように、電圧Vdsの立ち下がりの時間領域である。
次に、振動低減回路11を用いた具体的な駆動回路の一例である駆動回路1Aについて説明する。図3は、本実施形態に係る駆動回路1Aの回路図である。なお、図3においては、図1のコンデンサC1、C2等を省略して示している。
駆動回路1Aは、第1駆動回路100Hと第2駆動回路100Lを備える。
第1駆動回路100Hは、H側制御回路101H、スイッチング素子QpH、スイッチング素子QnH、H側の第3の抵抗RoffH、H側の振動低減回路11H、およびH側の電源部VoHを備える。振動低減回路11Hは、コンデンサC11H、抵抗R11H、スイッチング素子Q111H(第3のスイッチング素子)、スイッチング素子Q112H(第4のスイッチング素子)、第2の抵抗Ron2H、ダイオードD11H、およびH側の第1の抵抗Ron1Hを備える。なお、電源部VoHが例えば図1のコンデンサC2に対応し、電源部VoLが例えば図1のコンデンサC1に対応する。電源部VoHは、第1の正電圧VccHと第1の負電圧VeeHと電圧VsHを各部に供給する。電源部VoLは、第2の正電圧VccLと第2の負電圧VeeLと電圧VsL(0(V))を各部に供給する。
第1駆動回路100Hは、H側制御回路101H、スイッチング素子QpH、スイッチング素子QnH、H側の第3の抵抗RoffH、H側の振動低減回路11H、およびH側の電源部VoHを備える。振動低減回路11Hは、コンデンサC11H、抵抗R11H、スイッチング素子Q111H(第3のスイッチング素子)、スイッチング素子Q112H(第4のスイッチング素子)、第2の抵抗Ron2H、ダイオードD11H、およびH側の第1の抵抗Ron1Hを備える。なお、電源部VoHが例えば図1のコンデンサC2に対応し、電源部VoLが例えば図1のコンデンサC1に対応する。電源部VoHは、第1の正電圧VccHと第1の負電圧VeeHと電圧VsHを各部に供給する。電源部VoLは、第2の正電圧VccLと第2の負電圧VeeLと電圧VsL(0(V))を各部に供給する。
第2駆動回路100Lは、L側制御回路101L、スイッチング素子QpL、スイッチング素子QnL、L側の第3の抵抗RoffL、L側の振動低減回路11L、およびL側の電源部VoLを備える。振動低減回路11Lは、コンデンサC11L、抵抗R11L、スイッチング素子Q111L(第3のスイッチング素子)、スイッチング素子Q112L(第4のスイッチング素子)、第2の抵抗Ron2L、ダイオードD11L、およびL側の第1の抵抗Ron1Lを備える。
FET2H(第1のスイッチング素子)とFET2L(第2のスイッチング素子)それぞれは、スイッチング素子であり、例えばNチャネルのMOSFETである。FET2Hは、ゲートに第1駆動回路100Hの出力が接続され、ドレインに電源(DC Link電圧)が接続され、ソースにFET2Lのドレインと電圧VsHが接続される。FET2Lは、ゲートに第2駆動回路100Lの出力が接続され、ソースが電圧VsLに接続されかつ接地される。なお、FET1HのソースとFET2Lのドレインとの交点が、FET2HとFET2Lの出力である。
第1駆動回路100Hと第2駆動回路100Lそれぞれの接続関係は同様であるため、代表として第1駆動回路100Hの接続関係を説明する。
H側制御回路101Hは、第1出力がスイッチング素子QpHのゲートに接続され、第2出力がスイッチング素子QnHのゲートに接続されている。スイッチング素子QpHは、ドレインが第1の正電圧VccH(第2電圧)に接続され、ソースが振動低減回路11HのコンデンサC11Hの一端とH側の第1の抵抗Ron1Hの一端とに接続されている。スイッチング素子QnHは、ドレインがH側の第3の抵抗RoffHの一端に接続され、ソースが第1の負電圧VeeH(第1電圧)に接続されている。第3の抵抗RoffHの他端は、振動低減回路11Hの第1の抵抗Ron1Hの他端とダイオードD11Hのカソードと、FET2Hのゲートとに接続されている。なお、振動低減回路11Hの構成は、図1の振動低減回路11と同様である。また、H側制御回路101HとL側制御回路101Lは、例えばIC(Integrated Circuit)やLSI(Large Scale Integration)等であってもよく、CPU(中央演算装置)であってもよい。
H側制御回路101Hは、第1出力がスイッチング素子QpHのゲートに接続され、第2出力がスイッチング素子QnHのゲートに接続されている。スイッチング素子QpHは、ドレインが第1の正電圧VccH(第2電圧)に接続され、ソースが振動低減回路11HのコンデンサC11Hの一端とH側の第1の抵抗Ron1Hの一端とに接続されている。スイッチング素子QnHは、ドレインがH側の第3の抵抗RoffHの一端に接続され、ソースが第1の負電圧VeeH(第1電圧)に接続されている。第3の抵抗RoffHの他端は、振動低減回路11Hの第1の抵抗Ron1Hの他端とダイオードD11Hのカソードと、FET2Hのゲートとに接続されている。なお、振動低減回路11Hの構成は、図1の振動低減回路11と同様である。また、H側制御回路101HとL側制御回路101Lは、例えばIC(Integrated Circuit)やLSI(Large Scale Integration)等であってもよく、CPU(中央演算装置)であってもよい。
なお、第1の正電圧VccHと第2の正電圧VccL(第2電圧)とは異なっていても同じでも良い。また、第1の負電圧VeeHと第2の負電圧VeeL(第1電圧)とは異なっていても同じでも良い。
駆動回路1Aは、第1駆動回路100HがFET2Hを駆動し、第2駆動回路100LがFET2Lを駆動する。なお、FET2HとFET2Lとは、ハーフブリッジ回路を構成している。
H側制御回路101Hは、入力端子1011Hに入力されるPWM(Pulse Width Modulation)等のパルス信号のH、Lに応じて、スイッチング素子QpHとQnHを制御する回路である。L側制御回路101Lは、入力端子1011Lに入力されるPWM等のパルス信号のH、Lに応じて、スイッチング素子QpLとQnLを制御する回路である。
スイッチング素子QpH、QnP、QpL、およびQnLそれぞれは、例えばNチャネルのMOSFETである。
スイッチング素子QpH、QnP、QpL、およびQnLそれぞれは、例えばNチャネルのMOSFETである。
次に、H側制御回路101HとL側制御回路101Lの動作について、図3と図4を用いて説明する。図4は、図3の回路におけるH側制御回路101HとL側制御回路101Lと回路の動作例を示す図である。
図4のように、Hレベルの信号が入力された場合、H側制御回路101Hは、スイッチング素子QpHをON(オン状態)になるように制御し、スイッチング素子QnHをOFF(オフ状態)になるように制御する。この結果、FET2Hのゲートとソース間の電圧VgsHがHレベルになる。
また、Lレベルの信号が入力された場合、H側制御回路101Hは、スイッチング素子QpHをOFFになるように制御し、スイッチング素子QnHをONになるように制御する。この結果、FET2Hのゲートとソース間の電圧VgsHがLレベルになる。
また、Lレベルの信号が入力された場合、H側制御回路101Hは、スイッチング素子QpHをOFFになるように制御し、スイッチング素子QnHをONになるように制御する。この結果、FET2Hのゲートとソース間の電圧VgsHがLレベルになる。
Hレベルの信号が入力された場合、L側制御回路101Lは、スイッチング素子QpLをONになるように制御し、スイッチング素子QnLをOFFになるように制御する。この結果、FET2Lのゲートとソース間の電圧VgsLがHレベルになる。
また、Lレベルの信号が入力された場合、L側制御回路101Lは、スイッチング素子QpLをOFFになるように制御し、スイッチング素子QnLをONになるように制御する。この結果、FET2Lのゲートとソース間の電圧VgsLがLレベルになる。
また、Lレベルの信号が入力された場合、L側制御回路101Lは、スイッチング素子QpLをOFFになるように制御し、スイッチング素子QnLをONになるように制御する。この結果、FET2Lのゲートとソース間の電圧VgsLがLレベルになる。
次に、振動低減回路11の微分回路111におけるコンデンサC11と抵抗R11の値の設定例を、第2駆動回路100Lと、図5と図6を用いて説明する。図5は、本実施形態に係る振動低減回路11の微分回路111におけるコンデンサC11と抵抗R11の値の設定方法を説明するための図である。
図6は、本実施形態に係るターンオン領域におけるFET2Lの電圧波形と電流波形を示す図である。図6において、横軸は時刻(μs)、縦軸は電圧(V)と電流(A)である。なお、図6の各波形の条件は、FET2H側がオフ状態であり、FET2L側がスイッチング動作してFET2Lのゲートの電圧がLからHになったターンオン領域である。図6において、時刻t1~t2の期間T1が所定期間である。なお、期間T1は、例えば100(ns)程度である。
振動低減回路11Lにおいて、コンデンサC11Lと抵抗R11Lの値は、図6の期間T1のみスイッチング素子Q111Lがオン状態になりスイッチング素子Q112Lがオフ状態になるように、例えば設計者が実験またはシミュレーションによって調整する。
次に、駆動回路1Aの動作について、図5と図6を参照して説明する。
FET2Lのゲートとソース間の電圧VgsLがLレベルからHレベルに立ち上がる際、電流IdLが立ち上がり、FET2Lのドレインとソース間の電圧VdsLがHレベルからLレベルに立ち下がる。なお、電流IdLの立ち上がりと電圧VdsLの立下りの開始タイミングは、FET2Lの容量とゲートに電流を供給する抵抗値に応じて変化する。
そして、第2駆動回路100Lは、ターンオン直後の期間T1の間、振動低減回路11LのL側の第1の抵抗Ron1Lから供給される電流と、第2の抵抗Ron2Lから供給される電流の両方によって、FET2Lのキャパシタ成分にチャージされる。なお、この期間T1は、FET2Lのドレイン電流の立ち上がり期間であり、FET2Lのゲート容量とゲートに電流を供給する抵抗値に基づく期間である。
FET2Lのゲートとソース間の電圧VgsLがLレベルからHレベルに立ち上がる際、電流IdLが立ち上がり、FET2Lのドレインとソース間の電圧VdsLがHレベルからLレベルに立ち下がる。なお、電流IdLの立ち上がりと電圧VdsLの立下りの開始タイミングは、FET2Lの容量とゲートに電流を供給する抵抗値に応じて変化する。
そして、第2駆動回路100Lは、ターンオン直後の期間T1の間、振動低減回路11LのL側の第1の抵抗Ron1Lから供給される電流と、第2の抵抗Ron2Lから供給される電流の両方によって、FET2Lのキャパシタ成分にチャージされる。なお、この期間T1は、FET2Lのドレイン電流の立ち上がり期間であり、FET2Lのゲート容量とゲートに電流を供給する抵抗値に基づく期間である。
次に、ミラー領域付近、すなわち期間T1以後、残りのパルス周期の期間T2、微分回路の時定数に応じて振動低減回路11Lの第2の抵抗Ron2Lからのチャージが停止し、L側の第1の抵抗Ron1Lからのみ電流が供給され、FET2Lにチャージされる。
このように、本実施形態の駆動回路1Aは、FET2LがHレベルからLレベルに切り替わった後の所定の期間T1、振動低減回路11Lの第2の抵抗Ron2LとL側の第1の抵抗Ron1LからFET2Lのゲートに電流を供給する。そして、駆動回路1Aは、所定期間T1以後、FET2LがLレベルの期間、振動低減回路11Lの第2の抵抗Ron2Lからの電流供給を停止し、L側の第1の抵抗Ron1LからFET2Lに電流を供給するように構成した。これにより、期間T1以後にFET2Lに接続される抵抗値(=L側の第1の抵抗Ron1Lの抵抗値)は、期間T1にFET2Lに接続される抵抗値がL側の第1の抵抗Ron1Lと第2の抵抗Ron2Lとの並列の合成抵抗より大きくなる。そして、期間T1以後は、期間T1より電流Idlの傾き(di/dt)を小さくでき、電圧VsdLの傾き(dv/dt)を小さくすることができる。これにより、オン損失を従来より低減することができる。なお、オン損失は、電圧VdsL波形と電流IdL波形で囲まれた領域の面積に相当する。また、期間T1以後は、FET2Lのゲートに供給されるゲートチャージ電流が減るため、本実施形態によれば、ターンオン時のドレイン電流IdLと、オフ側のFET2Hのゲートとソース間の電圧VgsHの振動が、後述する振動低減回路11を備えていない従来の駆動回路と比較して低減される。
この結果、本実施形態によれば、オフ側のFET2Hの電圧VgsHの振動が減少することで、FET2Hが誤動作してオン状態になることを防ぐことができる。さらに本実施形態によれば、IdLの振動が減少することでノイズを低減できる。なお、オフ側のFET2Hの電圧VgsHの振動は、図6のようにプラス側に発生する場合とマイナス側に発生する場合とがある。本実施形態によれば、マイナス側の耐圧が低いSiC FET等に有効である。
なお、図5と図6を用いて説明した例では、FET2Hがオフ状態でFET2Lがターンオンの状態を説明したが、これに限らない。FET2Lがオフ状態でFET2Hがターンオン状態の場合も同様に動作、作用する。この場合、期間T1の間、振動低減回路11HのH側の第1の抵抗Ron1Hから供給される電流と、第2の抵抗RonHから供給される電流の両方によって、FET2Hのキャパシタ成分にチャージされる。これにより、期間T1以後にFET2Hに接続される抵抗値(=H側の第1の抵抗Ron1Hの抵抗値)は、期間T1にFET2Hに接続される抵抗値がH側の第1の抵抗Ron1Hと第2の抵抗Ron2Hとの並列の合成抵抗より大きくなる。そして、期間T1以後は、期間T1より電流Idlの傾き(di/dt)を小さくでき、電圧VsdLの傾き(dv/dt)を小さくすることができる。これにより、オン損失を従来より低減することができる。また、本実施形態によれば、オフ側のFET2L電圧VgsLの振動が減少することで、FET2Lが誤動作してオン状態になることを防ぐことができる。なお、この場合の波形は、図6においてVgsLがVgsHに対応し、VgsHがVgsLに対応し、VdsLがVdsHに対応する。また、この場合は、第1のスイッチング素子がFET2Lに対応し、第2のスイッチング素子がFET2Hに対応し、第1駆動回路100Hが駆動回路に対応する。
さらに、図5における入力パルス信号がローレベルからハイレベルに切り替わり、FET2Lがオン状態になった際の各部の波形例を説明する。
図7は、FET2Lがオン状態になった際のFET2Lのゲート電圧波形とドレイン電圧波形、第2の抵抗Ron2Lに流れる電流波形、L側の第1の抵抗Ron1Lに流れる電流波形、入力パルス信号波形例を示す図である。図7において、グラフg101はFET2Lのゲート電圧波形であり、グラフg102はFET2Lのドレイン電圧波形である。グラフg103は第2の抵抗Ron2Lに流れる電流波形であり、グラフg104はL側の第1の抵抗Ron1Lに流れる電流波形である。グラフg104は入力パルス信号波形例を示す図である。グラフg101~g105の横軸は時刻(μs)である。グラフg101、g102の縦軸は電圧(V)である。グラフg103、g104の縦軸は電流(A)である。グラフg105の縦軸は、Lレベルを0としHレベルを1とした値である。
図7は、FET2Lがオン状態になった際のFET2Lのゲート電圧波形とドレイン電圧波形、第2の抵抗Ron2Lに流れる電流波形、L側の第1の抵抗Ron1Lに流れる電流波形、入力パルス信号波形例を示す図である。図7において、グラフg101はFET2Lのゲート電圧波形であり、グラフg102はFET2Lのドレイン電圧波形である。グラフg103は第2の抵抗Ron2Lに流れる電流波形であり、グラフg104はL側の第1の抵抗Ron1Lに流れる電流波形である。グラフg104は入力パルス信号波形例を示す図である。グラフg101~g105の横軸は時刻(μs)である。グラフg101、g102の縦軸は電圧(V)である。グラフg103、g104の縦軸は電流(A)である。グラフg105の縦軸は、Lレベルを0としHレベルを1とした値である。
図8は、図7の領域g111を時間軸方向に拡大した波形例を示す図である。グラフg101a~105aは、図7のグラフg101~105の領域g111の時間軸を拡大した波形例を示すグラフである、図8の各グラフの各軸は図7と同じである。
図8のグラフg105aのように、時刻が約60.5(μs)の時、入力パルス信号がローレベルからハイレベルに切り替わる。
これに応じて、L側の第1の抵抗Ron1L(グラフg104a)と第2の抵抗Ron2L(グラフg103a)との電流が流れ始める。
これに応じて、L側の第1の抵抗Ron1L(グラフg104a)と第2の抵抗Ron2L(グラフg103a)との電流が流れ始める。
時刻が約60.5(μs)~約60.8(μs)の期間(期間T1対応)、L側の第1の抵抗Ron1L(グラフg104a)と第2の抵抗Ron2L(グラフg103a)からの電流がFET2Lのゲートに供給される。
時刻が約60.8(μs)の時、第2の抵抗Ron2L(グラフg103a)からFET2Lのゲートへの電流供給が終了するが、L側の第1の抵抗Ron1L(グラフg104a)からFET2Lのゲートへの電流供給は継続される。
このように、本実施形態によれば、時刻が約60.5(μs)~約60.8(μs)の期間、L側の第1の抵抗Ron1Lと第2の抵抗Ron2LとによってFET2Lのゲートへの電流供給が行われるため、グラフg101a、g102aのように、この期間のFET2Lのゲート電圧波形とドレイン電圧波形が安定する。この結果、上述したように、本実施形態によれば、オフ状態側のFET2H(図5)に流れるドレイン電流の振動を抑えることができ、FET2Hのゲートとソース間の電圧VgsHが閾値を超えることを防ぐことができ、さらにオン損失を従来より低減することができる。
(変形例)
ここで、振動低減回路のバッファ部がトランジスタとダイオードで構成される構成例を説明する。
図9は、本実施形態の変形例に係る駆動回路の構成の一例を示す回路図である。図9と図3との差異は、振動低減回路11Haと11Laの構成である。
ここで、振動低減回路のバッファ部がトランジスタとダイオードで構成される構成例を説明する。
図9は、本実施形態の変形例に係る駆動回路の構成の一例を示す回路図である。図9と図3との差異は、振動低減回路11Haと11Laの構成である。
振動低減回路11Haは、コンデンサC11H、抵抗R11H、スイッチング素子Q111H(第3のスイッチング素子)、ダイオードD12H(第5のスイッチング素子)、第2の抵抗Ron2H、ダイオードD11H、およびH側の第1の抵抗Ron1Hを備える。
振動低減回路11Laは、コンデンサC11L、抵抗R11L、スイッチング素子Q111L(第3のスイッチング素子)、ダイオードD12L(第5のスイッチング素子)、第2の抵抗Ron2L、ダイオードD11L、およびL側の第1の抵抗Ron1Lを備える。
振動低減回路11Haと振動低減回路11Laの接続関係は同様であるため、振動低減回路11Haの接続関係を説明する。
コンデンサC11Hは、一端がスイッチング素子QpHのソースと第1の抵抗Ron1Hの一端とに接続され、他端が抵抗R11Hの一端に接続されている。抵抗R11Hは、他端がスイッチング素子Q111HのベースとダイオードD12Hのカソードとに接続されている。スイッチング素子Q111Hは、コレクタが正電圧のVccHに接続され、エミッタがダイオードD12Hのアノードと第2の抵抗Ron2の一端とに接続されている。第2の抵抗Ron2は、他端がダイオードD11Hのアノードに接続されている。ダイオードD11Hは、カソードが第1の抵抗Ron1Hの他端とFET2Hのゲートと第3の抵抗RoffHの一端とに接続されている。なお、コンデンサC11L、抵抗R11Lとの接続順は逆であってもよい。また、第2の抵抗Ron2HとダイオードD11Hの接続順は逆であってもよい。
コンデンサC11Hは、一端がスイッチング素子QpHのソースと第1の抵抗Ron1Hの一端とに接続され、他端が抵抗R11Hの一端に接続されている。抵抗R11Hは、他端がスイッチング素子Q111HのベースとダイオードD12Hのカソードとに接続されている。スイッチング素子Q111Hは、コレクタが正電圧のVccHに接続され、エミッタがダイオードD12Hのアノードと第2の抵抗Ron2の一端とに接続されている。第2の抵抗Ron2は、他端がダイオードD11Hのアノードに接続されている。ダイオードD11Hは、カソードが第1の抵抗Ron1Hの他端とFET2Hのゲートと第3の抵抗RoffHの一端とに接続されている。なお、コンデンサC11L、抵抗R11Lとの接続順は逆であってもよい。また、第2の抵抗Ron2HとダイオードD11Hの接続順は逆であってもよい。
ここで、FET2Hがオフ状態、かつFET2Lがターンオフの際は、所定期間(期間T1)、スイッチング素子Q111Lがオン状態になりダイオードD12Lがオフ状態になる。そして、所定期間後は、スイッチング素子Q111Lがオフ状態になる。
これにより、この変形例でも、所定期間に振動低減回路11LaのL側の第1の抵抗Ron1Lと第2の抵抗Ron2LからFET2Lのゲートに電流が供給され、所定期間経過後にL側の第1の抵抗Ron1LからFET2Lのゲートに電流供給が継続される。この結果、この変形例によっても図3の構成と同様の効果を得ることができる。
これにより、この変形例でも、所定期間に振動低減回路11LaのL側の第1の抵抗Ron1Lと第2の抵抗Ron2LからFET2Lのゲートに電流が供給され、所定期間経過後にL側の第1の抵抗Ron1LからFET2Lのゲートに電流供給が継続される。この結果、この変形例によっても図3の構成と同様の効果を得ることができる。
なお、図3、図5、図9の各回路図において、電圧Vee(VeeHまたはVeeL)が負電圧の例を説明したが、電圧Vee(VeeHまたはVeeL)は0(V)であってもよい。この場合、VsLは0(V)である。
(比較例)
次に、振動低減回路11を備えていない従来の駆動回路の構成例と波形例を説明する。
図10は、比較例における駆動回路の回路図である。なお、図10の回路においても、電源平滑用のコンデンサ等を省略して示している。図10のように、駆動回路900Aは、第1駆動回路901H、および第2駆動回路901Lを備える。第1駆動回路901Hは、H側制御回路101H、スイッチング素子QpH、スイッチング素子QnH、抵抗RonH、及び抵抗RoffHを備える。第2駆動回路901Lは、L側制御回路101L、スイッチング素子QpL、スイッチング素子QnL、抵抗RonL、及び抵抗RoffLを備える。
比較例の駆動回路900Aと図3の駆動回路1Aとの差異は、第1駆動回路901Hと901Lそれぞれが、振動低減回路11を備えていない点である。
次に、振動低減回路11を備えていない従来の駆動回路の構成例と波形例を説明する。
図10は、比較例における駆動回路の回路図である。なお、図10の回路においても、電源平滑用のコンデンサ等を省略して示している。図10のように、駆動回路900Aは、第1駆動回路901H、および第2駆動回路901Lを備える。第1駆動回路901Hは、H側制御回路101H、スイッチング素子QpH、スイッチング素子QnH、抵抗RonH、及び抵抗RoffHを備える。第2駆動回路901Lは、L側制御回路101L、スイッチング素子QpL、スイッチング素子QnL、抵抗RonL、及び抵抗RoffLを備える。
比較例の駆動回路900Aと図3の駆動回路1Aとの差異は、第1駆動回路901Hと901Lそれぞれが、振動低減回路11を備えていない点である。
第1駆動回路901Hと第2駆動回路901Lとの接続関係は同様であるため、第2駆動回路901Lの接続関係を説明する。
L側制御回路101Lには、PWM等のパルス信号が入力され、第1出力がスイッチング素子QpLのゲートに接続され、第2出力がスイッチング素子QnLのゲートに接続されている。スイッチング素子QpLは、ドレインが正電圧VccLに接続され、ソースが抵抗RonLの一端に接続されている。スイッチング素子QnLは、ドレインが抵抗RoffLの一端に接続され、ソースが負電圧VeeLに接続されている。抵抗RonLの他端は、抵抗RoffLの他端とFET2Lのゲートとに接続されている。
L側制御回路101Lには、PWM等のパルス信号が入力され、第1出力がスイッチング素子QpLのゲートに接続され、第2出力がスイッチング素子QnLのゲートに接続されている。スイッチング素子QpLは、ドレインが正電圧VccLに接続され、ソースが抵抗RonLの一端に接続されている。スイッチング素子QnLは、ドレインが抵抗RoffLの一端に接続され、ソースが負電圧VeeLに接続されている。抵抗RonLの他端は、抵抗RoffLの他端とFET2Lのゲートとに接続されている。
図11は、比較例において抵抗RonLが2.2(Ω)の電圧波形と電流波形を示す図である。なお、波形取得条件は、本実施形態の図6の波形取得と同じである。また、電圧VgsLはFET2Lのゲートとソース間の電圧であり、電圧VgsHはFET2Hのゲートとソース間の電圧であり、電圧VdsLはFET2Lのドレインとソース間の電圧である。電流IdLはFET2Lのドレインに流れ込む電流である。
波形g911は、1つのHレベルのパルスを含む波形図であり、波形g921は、波形g911のターンオン領域g912を時間軸方向に拡大した波形図である。なお、波形g911において、横軸は時刻(μs)であり、縦軸は電圧(V)と電流(A)である。波形g921において、横軸は時刻(ns)であり、縦軸は電圧(V)と電流(A)である。
抵抗RonLが2.2(Ω)の場合は、波形g921のように、FET2Lによるオン損失が小さい。なお、オン損失は、電圧VdsL波形と電流IdL波形で囲まれた領域g922の面積に相当する。
また、抵抗RonLが2.2(Ω)の場合は、電流IdLの振動の振幅が大きい。このため、抵抗RonLが2.2(Ω)の場合は、予め設定されているオン電圧閾値をオフ側のFET2Hの電圧VgsHが超える場合がある。
また、抵抗RonLが2.2(Ω)の場合は、電流IdLの振動の振幅が大きい。このため、抵抗RonLが2.2(Ω)の場合は、予め設定されているオン電圧閾値をオフ側のFET2Hの電圧VgsHが超える場合がある。
このように、抵抗RonLの抵抗値が小さい場合は、オン損失が小さくなるが、振動が大きくオン電圧閾値をオフ側の電圧VgsHが超える場合がある。
電流IdLの振動を抑え電圧VgsHの振動を抑える従来の手法としては、ゲートに接続される抵抗RonLの値を大きくすることが知られている。図12は、比較例において抵抗RonLが4.7(Ω)の電圧波形と電流波形を示す図である。なお、波形取得条件は、本実施形態の図6の波形取得と同じである。
波形g931は、1つのHレベルのパルスを含む波形図であり、波形g941は、波形g911のターンオン領域g912を時間軸方向に拡大した波形図である。なお、波形g931において、横軸は時刻(μs)であり、縦軸は電圧(V)と電流(A)である。波形g941において、横軸は時刻(ns)であり、縦軸は電圧(V)と電流(A)である。
抵抗RonLが4.7(Ω)の場合は、波形g941のように、FET2Lによりオン損失(領域g942)が大きい。
また、抵抗RonLが4.7(Ω)の場合は、電流IdLの振動の振幅が抵抗RonLが4.7(Ω)より小さい。このため、抵抗RonLが4.7(Ω)の場合は、予め設定されているオン電圧閾値をオフ側のFET2Hの電圧VgsHが超えない。
また、抵抗RonLが4.7(Ω)の場合は、電流IdLの振動の振幅が抵抗RonLが4.7(Ω)より小さい。このため、抵抗RonLが4.7(Ω)の場合は、予め設定されているオン電圧閾値をオフ側のFET2Hの電圧VgsHが超えない。
しかしながら、抵抗RonLの抵抗値を、オン電圧閾値を電圧VgsHが超えないように大きくした場合は、オン損失が大きくなってしまう。
このように、振動低減回路11を備えていない従来の駆動回路では、FET2(2H、2L)のゲート抵抗値によって、駆動されるFETのドレインに流れ込む電流IdLの振動の大きさに影響を与え、かつオン損失にも影響を与えるという課題があり、抵抗Ronの選択が難しかった。
このように、振動低減回路11を備えていない従来の駆動回路では、FET2(2H、2L)のゲート抵抗値によって、駆動されるFETのドレインに流れ込む電流IdLの振動の大きさに影響を与え、かつオン損失にも影響を与えるという課題があり、抵抗Ronの選択が難しかった。
これに対して、本実施形態では、駆動回路が振動低減回路11を備えているため、駆動されるFETのドレインに流れ込む電流IdLの振動を低減でき、予め設定されているオン電圧閾値を電圧VgsHが超えないように設定でき、かつオン損失が増大しないようにできる。すなわち、本実施形態によれば、FET駆動におけるターンオン時の振動低減でき、さらにオン損失を悪化させずに振動低減することができる。また、本実施形態によれば、特許文献1等の従来技術より構成を構成で実現できる。なお、実験結果より、本実施形態では、従来の駆動回路に対して振動レベルを例えば約50%低減させることができた。
なお、上述した各回路構成は一例であり、ノイズ除去用のコンデンサ等、他の部品を含んでいてもよい。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形および置換を加えることができる。
1,1A…駆動回路、C1,C2,C3,C11,C11H,C11L…コンデンサ、D1,D2,D11,D11H,D11L…ダイオード、R1,R11H,R11L…抵抗、Ron1、Ron1H,Ron1L…第1の抵抗、Roff、RoffH,RoffL…第3の抵抗、11,11H,11L…振動低減回路、111…微分回路、Q11,Q12,Q111H,Q111L,Q112H,Q112L…スイッチング素子、Ron2,Ron2H,Ron2L…第2の抵抗、101H…H側制御回路、101L…L側制御回路、100H…第1駆動回路、100L…第2駆動回路
Claims (8)
- パルス信号の入力に基づいて第1のスイッチング素子を駆動する駆動回路であって、
前記第1のスイッチング素子がローレベルからハイレベルに切り替わった後、前記パルス信号に基づいて前記第1のスイッチング素子に電流を供給する振動低減回路、
を備え、
前記振動低減回路は、
前記パルス信号に基づいて前記第1のスイッチング素子に電流を供給する第1の抵抗と、
前記第1のスイッチング素子がローレベルからハイレベルに切り替わった後の所定期間、前記第1のスイッチング素子に電流を供給する第2の抵抗と、
を備える駆動回路。 - パルス信号の入力に基づいて第1のスイッチング素子を駆動する駆動回路であって、
第1の抵抗と微分回路と第2の抵抗を備え、前記パルス信号に基づいて前記第1のスイッチング素子に電流を供給する振動低減回路、
を備える駆動回路。 - 第1のスイッチング素子と、前記第1のスイッチング素子に直列に接続される第2のスイッチング素子とが接続され、パルス信号の入力に基づいて前記スイッチング素子を駆動する駆動回路であって、
前記第2のスイッチング素子がオフ状態であり、かつ前記第1のスイッチング素子がローレベルからハイレベルに切り替わった後、前記パルス信号に基づいて前記第1のスイッチング素子に電流を供給する振動低減回路、
を備え、
前記振動低減回路は、
前記パルス信号に基づいて前記第1のスイッチング素子に電流を供給する第1の抵抗と、
前記第1のスイッチング素子がローレベルからハイレベルに切り替わった後の所定期間、前記第1のスイッチング素子に電流を供給する第2の抵抗と、
を備える駆動回路。 - 前記第1のスイッチング素子に直列に第2のスイッチング素子が接続され、
前記振動低減回路の前記第2の抵抗は、前記第2のスイッチング素子がオフ状態であり、かつ前記第1のスイッチング素子がローレベルからハイレベルに切り替わった後の所定期間、前記パルス信号に基づいて前記第1のスイッチング素子に電流を供給する、
請求項1または請求項2に記載の駆動回路。 - 前記振動低減回路は、微分回路と、前記微分回路の出力が入力に接続されるバッファ部と、前記バッファ部の出力が接続される供給部とを備える、
請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の駆動回路。 - 前記バッファ部は、第3のスイッチング素子と第4のスイッチング素子で構成され、
前記供給部は、第2の抵抗とダイオードで構成される、
請求項5に記載の駆動回路。 - 前記微分回路は、正電圧に接続される前記第3のスイッチング素子が、前記第1のスイッチング素子がローレベルからハイレベルに切り替わった後の所定期間オン状態になるように設定されている、
請求項6に記載の駆動回路。 - 前記第1のスイッチング素子を駆動する駆動回路は、
一端に前記パルス信号がローレベルのときに第1電圧が供給され、他端が前記振動低減回路の出力部と前記第1のスイッチング素子の制御端子に接続される第3の抵抗、をさらに備え、
前記第1の抵抗は、一端に前記パルス信号がハイレベルのときに第2電圧が供給され、一端が前記振動低減回路の入力部に接続され、他端が前記第1のスイッチング素子の制御端子と前記振動低減回路の出力部と前記第3の抵抗の他端に接続される、
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の駆動回路。
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