JP2022126991A - セグメントの連結構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】隣接する二つのセグメントを連結する金具に作用する荷重を効果的に配分して、確実に且つ安定的に連結状態を維持し得るセグメントの連結構造を提供する。【解決手段】第一及び第二の継手金具6,8の相互の嵌合によって、隣接する二つのセグメントを連結する構造において、第一及び第二の継手金具6,8が、それぞれ、全体としてコ字型形状となるL字形状とT字形状の嵌合辺部10,12を有し、それら継手金具6,8が、その一方のコ字型形状内に他方のT字形状部12が嵌め込まれるように組み付けられることによって、第一、第二及び第三の嵌合面14a,14b及び14cが、それぞれ、第一及び第二の継手金具6,8の継手本体6a,8aにおける基部の幅方向に、所定幅の平坦面において延びるように構成されるようにした。【選択図】 図3
Description
本発明は、セグメントの連結構造に係り、特に、トンネル覆工用のセグメント同士を有利に連結し得る継手構造に関するものである。
従来から、シールド工法によって形成されるシールドトンネルの覆工に用いられるコンクリート製のセグメントリングを構成する各セグメントの連結構造としては、一般に、隣接する二つのセグメントの連結面を突き合わせると共に、それらの連結面に設けられている各連結板を貫通する連結ボルトと、これに螺合するナットとの間で、両連結板を締め付けることにより、それら二つのセグメントを連結せしめるようにした構造が、よく知られている。
しかしながら、そのようなボルト締結による連結方式にあっては、ボルトとナットの螺合による締付け作業が必要となるところから、そのような締付け作業を必要とすることなく、より簡易に連結することの出来る各種の継手構造が検討され、例えば、特開平9-60488号公報においては、軸方向にスリットが設けられた截頭円錐筒状形状のオス型連結具を、それが設けられた一方のセグメントをトンネル軸方向に移動させて、他方のセグメントに設けられた、軸方向のスリットを有する、該オス型連結具よりは大なる截頭円錐筒状形状のメス型連結具の嵌合孔内に挿入せしめて、嵌合させることにより、隣接する二つのセグメントの連結を強固に行なうようにした構造が、提案されている。
また、更なる実用性を考慮して考案されたセグメントの連結部構造として、特許第4344552号公報には、トンネルの周方向に隣接して組み付けられて、セグメントリングを形成する複数のセグメントの連結部位に、頭部を円形に膨出させてなるI型の嵌合部材(オス型)とC型の被嵌合部材(メス型)とからなる連結手段を配設して、かかる嵌合部材の円形の頭部を被嵌合部材のC型形状の内部に挿入して、嵌合せしめ、被嵌合部材のC型の対向する二つの開口端部の内面と、嵌合部材の頭部の両側の下面とを、円弧状の当接面となる嵌合面として構成してなる連結部構造が、明らかにされている。
さらに、特許第5801567号公報においては、コンクリート製の一対のセグメントの双方の接合端面に設けられ、それら一対のセグメントの接合端面同士をトンネル軸方向の一方向に相対的に摺動させて、嵌合接合する嵌合部を有するブロック継手として、そのような嵌合部をC型断面の形鋼にて構成し、その二つを相互に嵌合せしめることにより、一対のセグメントの連結を図るようにした構造の他、かかる嵌合部を、平鋼板の折り曲げ加工によりC字形状の嵌合部とI字乃至はT字形状の嵌合部として形成し、そのC字形状内にI字乃至はT字形状の頭部を嵌入することによって、一対のセグメントを連結する構造も、明らかにされている。
このように、従来のセグメントの連結構造にあっては、頭部を膨出させてなるI字形状のオス型の連結金具とC字形状のメス型の連結金具とを組み合わせて構成されたり、C字形状の筒状の連結金具同士を組み合わせて構成されたりして、双方の連結金具を嵌合せしめることによって、セグメント同士が連結されることとなるものであるが、そこでは、少なくとも一方の連結金具の嵌合部がC字形状とされてなると共に、二つの嵌合部の形状が非対称の形状とされてなるものであったり、また、嵌合部が円錐形のテーパ形状乃至は円弧状の断面形状とされてなる構造となっているのである。このため、セグメントに対して強い荷重が加わって、それぞれの連結金具を引き離す方向に強い力が作用した場合にあっては、連結金具に偏荷重が加わることとなり、局所的に応力が集中し易く、連結金具の変形や破損等が生じる恐れが内在している。特に、二つの連結金具の嵌合部が、2箇所において接触する2点支持となる場合にあっては、オス型の連結金具が引っ張られることで、メス型の連結金具におけるC字形状を与えるスリット部が開く方向に力が発生し、それら連結金具の嵌合が外れ易くなる問題が惹起され、更に、それら連結金具の嵌合部の接触部位が点接触であったり、線接触であったりすると、連結金具に加わる力が局所的に集中することとなり、そのために、連結金具に変形や回動等の作用を及ぼしたり、金具自体の破損を惹起したりする恐れも内在することとなる。また、同時に、連結金具が埋め込まれたセグメントに対しても、その影響が及び、連結金具とセグメントとの接触部への応力過多によるセグメントの破損にも繋がる恐れを、内在しているのである。
また、オス型やメス型のそれぞれの金具の嵌合連結部がナックル構造とされている場合にあっては、嵌合方向の軸中心に対して、それぞれが、ある程度の回動が許容される構造となっているために、セグメントを連結した際には、任意に姿勢を変える余裕代が生じることとなり、そしてその影響を受けて、セグメントの組上げ精度が低下する問題も内在することとなる。また、それらの連結金具を鋳鉄製のものにて構成する場合にあっては、その製法上の理由より、嵌合後の精度においても若干の余裕を持って製作されることとなるところから、更に、その精度が劣るようになるのである。
さらに、連結されるセグメント同士の接合面には、施工後の漏水等の懸念から、水密性が要求され、その対策として、接合面の所定の位置に、ゴム製等の水密シールが装着されて、セグメントの連結の際に、双方のシールが密着することで、水密性を確保する構造となっているのであるが、上述せるように、セグメントの連結に際して、その組付け精度が劣るようになると、シール面にズレが惹起され、これによって、水密性が確保され得なくなる恐れも生じることとなる。
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、隣接する二つのセグメントを連結する金具に作用する荷重を効果的に配分して、確実に且つ安定的に連結状態を維持し得るセグメントの連結構造を提供することにあり、また、他の解決課題とするところは、それぞれのセグメントに設けた連結用の金具が、相互に、3箇所の平坦面からなる嵌合面において連結されるようにして、作用する荷重が均等に配分されるようにすることによって、金具に対する局所的な応力集中を抑制乃至は阻止し得るようにしたセグメントの連結構造を提供することにある。
そして、本発明は、上記した課題又は明細書全体の記載や図面から把握される課題を解決するために、以下に列挙せる如き各種の態様において、好適に実施され得るものであるが、また、以下に記載の各態様は、任意の組合せにおいても採用可能である。なお、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに何等限定されることなく、明細書全体の記載並びに図面に開示の発明思想に基づいて認識され得るものであることが理解されるべきである。
先ず、上記した課題を解決するための本発明の第一の態様は、継手本体とそれに固設されたアンカー部材とをそれぞれ備えた第一の継手金具及び第二の継手金具を用いて、それぞれのアンカー部材を対応するセグメントに埋設することによって固定された第一の継手金具と第二の継手金具とを、それぞれの継手本体の相互の嵌合によって、隣接する二つのセグメントを連結する構造にして、(a)前記第一及び第二の継手金具における継手本体が、それぞれ、厚肉の基部から延びる一方の嵌合片部をL字形状部として構成する一方、他方の嵌合片部をT字形状部として構成して、全体としてコ字型形状において、該基部の幅方向に延びる構造を有し、それら第一の継手金具と第二の継手金具とが、その一方のコ字型形状内に他方のT字形状部が嵌め込まれるように組み付けられることによって、(b)該第一の継手金具の継手本体におけるL字形状部を該第二の継手金具の継手本体におけるT字形状部に係合させて、それらの間に第一の嵌合面を形成せしめ、また該第一の継手金具の継手本体におけるT字形状部を該第二の継手金具の継手本体におけるT字形状部に係合させて、それらの間に第二の嵌合面を形成し、更に該第一の継手金具の継手本体におけるT字形状部を該第二の継手金具の継手本体におけるL字形状部に係合させて、それらの間に第三の嵌合面を形成せしめると共に、それら第一、第二及び第三の嵌合面が、それぞれ、第一及び第二の継手金具の継手本体における基部の幅方向に所定幅の平坦面において延びるように構成されていることを特徴とするセグメントの連結構造にある。
また、本発明の第二の態様によれば、前記第一及び第二の継手金具の継手本体におけるL字形状部とT字形状部、T字形状部とT字形状部、及びT字形状部とL字形状部のそれぞれの係合面が、前記嵌め込み方向において、相互に接近するように傾斜したスライド勾配をもって形成されて、前記第一、第二及び第三の嵌合面が、それぞれ、前記二つのセグメントの連結方向に対して傾斜して配設されている。
さらに、本発明の第三の態様によれば、前記第一、第二及び第三の嵌合面が、前記第一及び第二の継手金具による前記二つのセグメントの連結方向に対して交叉する方向に延びる一つの平面上に位置せしめられている。
更にまた、本発明の第四の態様によれば、前記第一及び第二の継手金具の継手本体におけるそれぞれのL字形状部の内側角部が、それぞれ、90°の角度をもって屈曲する形態において構成されている一方、それら継手本体におけるそれぞれのT字形状部が、それぞれ、脚部に対して90°の角度をもって頭部下面が形成されてなる形態において、構成されている。
加えて、本発明の第五の態様によれば、前記第一及び第二の継手金具における少なくとも前記継手本体が、それぞれ、鋳物にて構成されている。
このような本発明に従うセグメントの連結構造においては、隣接する二つのセグメントに固設される第一の継手金具と第二の継手金具とが、それぞれ、L字形状部とT字形状部を互いに反対位置に有しており、それぞれのT字形状部が、他方のL字形状部とT字形状部との間の空間内に嵌め込まれるように組み付けられることによって、第一及び第二の継手金具が、平坦面となる第一、第二及び第三の嵌合面からなる3点において、嵌合支持されるようにした構造とされているところから、セグメントに対して強い力(大きな荷重)が作用し、それぞれの継手金具を引き離す方向に強い力が作用した場合において、それら継手金具の双方には、そのような力が均等に分配されることとなり、以て、継手金具における局所的な応力集中の発生が有利に抑制乃至は阻止され得て、それら継手金具の破損が防止され得る格別な効果を発揮することとなる。また、同時に、そのような均等な力の分配により、各継手金具に作用する力は、それを、セグメントに固定するアンカー部材の軸方向に一致するようになり、そのような軸方向に対して傾斜して作用するものではないところから、継手金具とセグメントとの接触部に対するこじり作用も生じ難く、以て、継手金具やセグメントの破損も有利に回避され得ることとなるのである。
しかも、本発明に従う第一の継手金具と第二の継手金具を用いた、第一、第二及び第三の嵌合面からなる3点支持構造によって、それら第一及び第二の継手金具が相互に把持されてなる構造となるところから、それぞれの継手金具におけるL字形状部とT字形状部との間のスリットが、それぞれの継手金具に作用する力、換言すれば引張力によって、過度に開くようになることが、有利に抑制乃至は阻止され得ることとなるのであり、これによって、第一の継手金具と第二の継手金具との嵌合が外れ難くなる効果も、併せて発揮され得ることとなる。
以下、本発明の構成を更に具体的に明らかにするために、本発明の代表的な実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1には、本発明に従うセグメントの連結構造において、トンネル覆工用のセグメントリングを構成する、隣り合う二つのセグメントの連結部位が、側面視の形態において示されている。そこにおいて、セグメントリングを構成する複数のコンクリート製のセグメントにおいて、その隣接するセグメント2,2が、周方向において突き合わされて、連結部4が形成されている。そして、そのような連結部4において、一方のセグメント2に固定された継手金具(第一)6と、他方のセグメント2に固定された継手金具(第二)8とが、嵌合せしめられることによって、二つのセグメント2,2が相互に結合されるようになっている。なお、それら二つの継手金具6,8の嵌合構造は、セグメントリング(トンネル)の軸方向において、即ち、図1の紙面に垂直な方向において、所定距離を隔てて、適数箇所(通常、2箇所)に設けられることとなる。
また、図2に示される如く、それら嵌合せしめられる二つの継手金具6,8は、それぞれ、側面視において全体としてコ字型形状を呈する、FCD450、FCD500等からなる鋳鉄鋳物製の継手本体6a,8aと、この継手本体6a,8aに対して、螺合等によって固設された、所定長さの2本の鉄筋状のアンカー部材6b,6b;8b,8bとから、構成されている。そして、かかる継手金具6,8の継手本体6a,8aの基部側部位とアンカー部材6b,8bとが、連結されるべき二つのセグメント2,2に対して埋設、固定されている一方、継手本体6a,8aのコ字型形状部位が、それぞれ、セグメント2,2の連結部において開口する凹所2a,2a内に突出するように、露呈せしめられている。なお、二つのセグメント2,2の連結部4においてそれぞれ設けられる凹所2a,2aは、後述する二つの継手金具6,8の嵌合のために、セグメントリング乃至はトンネルの軸方向において、換言すれば図2における紙面に垂直な方向において、且つセグメントリング乃至はトンネルの径方向、換言すれば図2における紙面の上下方向において、嵌合操作に充分な空間を与え得る大きさにおいて、それぞれ、形成されている。
ところで、それら二つの継手金具6,8は、それらの継手本体6a,8aにおけるコ字型形状部位において、相互に嵌合せしめられることとなるのであるが、それらコ字型形状部位の形態は、図2や図3、更には、嵌合工程を示す図4乃至図12に、詳細に明らかにされている。
すなわち、図2や図3より明らかな如く、二つの継手金具6,8のそれぞれの継手本体6a,8aにおけるコ字型形状部位は、何れも、継手本体6a,8aにおける厚肉の基部から延びる一方の嵌合片部を、L字形状部10,10として構成する一方、かかる基部から延びる他方の嵌合片部を、T字形状部12,12として構成することによって、全体としてコ字型形状において、継手本体6a,8aのそれぞれの基部の幅方向に延びる構造を有している。また、一方の継手金具6(8)におけるL字形状部10とT字形状部12にて囲まれるコ字型形状内の空間は、そこに、他方の継手金具8(6)における継手本体8a(6a)に形成されるコ字型形状を与えるT字形状部12が、挿入乃至は嵌入されて、嵌合せしめられ得る大きさにおいて、継手本体6a,8aの幅方向に延びるように、設けられている。
そして、それら継手本体6a,8aにおけるそれぞれのコ字型形状を与えるL字形状部10の内面が、継手本体6a,8a(基部)の幅方向に、所定幅の平坦面において延びる第一の係合面10aとして形成されており、また、T字形状部12における脚部の両側に位置する頭部の二つの下面が、それぞれ、基部の幅方向に、所定幅の平坦面において延びる第二の係合面12a及び第三の係合面12bとして、形成されている。そして、一方の継手本体6a(8a)のコ字型形状部位と他方の継手本体8a(6a)のコ字型形状部位とが、図3に示される如く、相互に嵌合せしめられることにより、それら三つの係合面10a,12a,12bによって、図3、更には図10に示される如く、三つの嵌合面14a,14b,14cが形成されるようになっている。より具体的には、一方の継手本体6aに対して、他方の継手本体8aを嵌合せしめることにより、かかる継手本体6aにおける第一の係合面10a、第二の係合面12a及び第三の係合面12bに対して、それぞれ、他方の継手本体8aにおける第三の係合面12b、第二の係合面12a及び第一の係合面10aが当接せしめられて、図3や図10に示される如く、第一の嵌合面14a、第二の嵌合面14b及び第三の嵌合面14bが、それぞれ、形成されることとなるのである。
なお、ここでは、各継手金具6,8における継手本体6a,8aのコ字型形状を構成する、L字形状部10とT字形状部12にそれぞれ設けられた第一の係合面10a、第二の係合面12a及び第三の係合面12bが、それぞれ、図3において矢印にて示される、嵌め込み(嵌入乃至は挿入)方向において、傾斜したスライド勾配をもって形成されており、一方の継手本体6aに対する他方の継手本体8aの嵌め込み(嵌入)によって、それぞれの係合面が相互に接近せしめられて、嵌合終了時においては、図10乃至図12に示される如く、一方の継手本体6aにおける第一、第二及び第三の係合面10a,12a及び12bが、それぞれ、他方の継手本体8aにおける第三、第二及び第一の係合面12b,12a及び10aに対して、平坦面において当接し、第一、第二及び第三の嵌合面14a,14b及び14cが形成され得るようになっている。このような平坦な三つの嵌合面14a,14b,14cにて、継手金具6,8が相互に当接せしめられることにより、それらの間における力の伝達が効果的に均等化され得るようになるのである。
また、かくの如くして形成される第一、第二及び第三の嵌合面14a,14b及び14cは、第一及び第二の継手金具6,8による二つのセグメント2,2の連結方向に対して交叉する方向に延びる一つの平面上に位置せしめられており、これによって、それら嵌合面を介しての力の伝達がより一層効果的に実現され得るようになっている。
さらに、ここでは、第一及び第二の継手金具6,8の継手本体6a,8aにおけるL字形状部10,10の内側角部が、それぞれ、90°の角度をもって屈曲する形態において構成されている一方、それら継手本体6a,8aにおけるT字形状部12,12が、それぞれ、脚部に対して90°の角度をもって、頭部下面が脚部の両側に形成されてなる形態において構成されているのである。このようなL字形状部10やT字形状部12に形成される第一、第二及び第三の係合面10a,12a及び12b、そしてそれらの係合面の当接によって形成される第一、第二及び第三の嵌合面14a,14b及び14cは、何れも、二つのセグメント2,2の相互の力の作用方向に対して略直角な方向となるのであり、これによって、それらの間の力の伝達が有効に行なわれ得ると共に、二つのセグメント2,2間に引張力が作用した際に、コ字型形状を与えるL字形状部10とT字形状部12との間の隙間の開きも効果的に抑制乃至は阻止され得ることとなり、以て、コ字型形状内に嵌入されたT字形状部12の抜出しが有利に阻止され得ることとなるのである。
ところで、かくの如き二つの継手金具6,8の嵌合操作において、その工程が、図4~6、図7~9、及び図10~12に、それぞれ、段階的に示されている。なお、そこでは、嵌合形態の理解が容易となるように、一方の継手金具6に対する他方の継手金具8の嵌合方向が、上下方向となる形態において、示されている。
そこにおいて、図4乃至図6は、嵌合開始時における、一方の継手金具6に対する他方の継手金具8の配置形態を示すものであって、そこでは、一方の継手金具6の継手本体6aにおけるL字形状部10とT字形状部12とにて形成される空間の上方に、他方の継手金具8のT字形状部12の形状の小さな端部が位置するように、また、他方の継手金具8の継手本体8aにおけるL字形状部10とT字形状部12とにて形成される空間の下方に位置するように、一方の継手金具6のT字形状部12の形状の小さな端部が位置するようにして、それら二つの継手金具6,8が配置されることとなる。
そして、二つの継手金具6,8のそれぞれにおいては、図4~6、特に図5及び図6に示される断面図から明らかな如く、それらの第一、第二及び第三の係合面10a,12a及び12bが、それぞれ、嵌合の進行につれて、対向する係合面が相互に接近する方向に傾斜したスライド勾配をもって形成されていると共に、L字形状部10の他の内側面や、T字形状部12の頭部の頂面、両側面、及び脚部の両側面、更にはT字形状部12の嵌入される他方の継手金具(6,8)の空所の底面も、同様に、嵌入方向に対して、対向する面が相互に接近する方向に傾斜する傾斜面にて、構成されており、これによって、それぞれの継手金具6,8のL字形状部10とT字形状部12とによって形成される空所が、T字形状部12の嵌入方向において、先細形状となるように形成されると共に、T字形状部12も嵌入方向において、その先端部が先細とされて、形状の小さな端部とされている一方、嵌入方向における後方端が形状の大なる端部となるように構成されている。換言すれば、各継手本体6a,8aにおけるL字形状部10やT字形状部12、更にはそれらL字形状部10とT字形状部12の間に形成される空間も、図示の如く、嵌合方向の前方側において先細となる形状において形成されているのである。これにより、嵌合初期においては、L字形状部10とT字形状部12との間に形成される嵌合空間の内面と嵌入される他方のT字形状部12との間に、充分に大きな間隙が形成されるようになっている。なお、図5において、6bや8bは、それぞれ、アンカー部材6b,8bが螺合せしめられる取付孔である。
かくの如き嵌合開始状態にある二つの継手金具6,8を相対的に移動せしめて、矢印で示される如く、一方の継手金具6に対して他方の継手金具8を移動させることによって、それらの嵌合が進行せしめられることとなるのであるが、それら二つの継手金具6,8の嵌合途中においては、図7乃至図9に示される如き形態となるのである。即ち、一方の継手金具6(8)のL字形状部10とT字形状部12との間に形成される空間内に、他方の継手金具8(6)のT字形状部12が、その形状の小さな先細の端部から嵌入せしめられることによって、二つの継手金具6,8の対向する第一の係合面10aと第三の係合面12b、第二の係合面12a同士、更には第三の係合面12bと第一の係合面10aが、相互に接近して、それぞれの間隔が漸次狭められるようになる。
そして、二つの継手金具6,8の嵌合が終了すると、それら二つの継手金具6,8は、図10乃至図12に示される形態において、位置するようになるのである。即ち、一方の継手金具6のL字形状部10やT字形状部12における第一、第二及び第三の係合面10a,12a及び12bが、他方の継手金具8におけるL字形状部10やT字形状部12における第三、第二及び第一の係合面12b,12a及び10aに対して、隙間なく当接せしめられて、そこに、第一の嵌合面14a、第二の嵌合面14b、及び第三の嵌合面14cが、それぞれ、形成されることとなり、これによって、一方の継手金具6と他方の継手金具8とが、平坦な面接触の形態において、3点にて支持されることとなるのであり、以て、二つの継手金具6,8間における力の分配が均等化され得るようになっている。なお、各継手金具6,8における第一、第二及び第三の係合面10a,12a及び12b以外の対向面間においては、嵌合終了後においても、所定のクリアランスが存在し得るようになっている。
このように、二つの継手金具6,8は、何れも、L字形状部10とT字形状部12とを同様な形状において有していると共に、それらが、相互に嵌合せしめられていることによって、平坦な第一、第二及び第三の嵌合面14a,14b及び14cからなる3点支持において連結されてなる構造となっているところから、セグメント2,2間において強い力(荷重)が作用して、それぞれの継手金具6,8を引き離す方向に、強い引張力が作用した場合に、継手金具6,8には、均等に力が配分されるように作用することとなるのであり、以て、継手金具6,8の嵌合部において、局部的に応力集中が生じるようなことが効果的に抑制乃至は阻止され得て、継手金具6,8の破損を有利に阻止し得ることとなることに加えて、継手金具6,8が、それらが固定されるセグメント2に対して、こじり方向乃至は回動方向の力を作用させることもないために、それら継手金具6,8とセグメント2との接続部位におけるセグメントの破損も有利に回避され得ることとなるのである。
また、継手金具6,8のL字形状部10やT字形状部12の相互の嵌合部は、第一、第二及び第三の係合面10a,12a及び12bを含んで、それぞれの対向面がテーパ状の傾斜面として構成されており、これによって、嵌合当初には、それら嵌合部の間には充分な隙間が確保され得て、継手金具6,8が挿入し易い、換言すれば嵌め込み易い構造となっていると共に、その挿入が進行するにつれて、かかる隙間が徐々に狭められ、挿入(嵌合)完了時には、第一、第二及び第三の係合面10a,12a及び12bが相互に当接せしめられる一方、それら係合面以外の嵌合部における対向部位間の隙間は、極力規制される構造となっているのである。そして、第一、第二及び第三の係合面10a,12a及び12bの当接によって形成される第一、第二及び第三の嵌合面14a,14b及び14cによる3点での支持構造とされていることによって、嵌合後の嵌合部位における隙間をより少なく規制することが可能となるのであって、これにより、鋳鉄製の継手金具6,8であっても、連結後における組付け精度の向上を図ることが出来ることとなるのである。しかも、そのような3点支持構造によって、二つの継手金具6,8が互いに把持されてなる構造となることにより、それら二つの継手金具6,8間に強い引張力が作用した際に、それぞれのL字形状部10とT字形状部12との間の隙間(スリット)の過度の開きが効果的に抑制され得ることとなるのであり、以て、それら継手金具6,8の嵌合が外れ難くなる特徴も、有利に発揮され得ることとなるのである。
以上、本発明の代表的な実施形態について詳述してきたが、それは、あくまでも、例示に過ぎないものであって、本発明は、そのような実施形態に係る具体的な記述によって、何等限定的に解釈されるものではないことが、理解されるべきである。
例えば、例示の実施形態においては、製造が容易であること等から、継手金具6の継手本体6aは、鋳鉄鋳物製とされているが、これに代えて、切削等の加工によって製造することも可能であり、また、その材質としても、鋳鉄以外の鉄材質や、他の金属材質としても、何等差支えない。
また、アンカー部材6bにあっても、コンクリート材質のセグメント2に対する結合性を高めるべく、その表面に、ネジ山が形成されているのであるが、それに代えて、軸方向に多数のリブを所定間隔を隔てて設けてなる構造等の、各種の凹凸構造を採用することも可能であり、更には、先端を膨出部とした板状体を継手本体6aに固設するようにした構造も、採用可能である。
さらに、例示の実施形態では、継手金具6,8における継手本体6a,8aとアンカー部材6b,8bとは、それぞれ、別体にて製造された後、それらの一体化が行なわれているのであるが、勿論、それら継手本体6a,8aとアンカー部材6b,8bとを、公知の手法により一体形成することも可能である。なお、別体にて製造された継手本体6a,8aと、アンカー部材6b,8bとの一体化(連結)は、例示の実施形態では、螺合構造において行なわれているが、溶接等の公知の各種の接合乃至は連結手法を用いて、それらを一体化せしめることも可能である。
加えて、本発明に従うセグメントの連結構造は、セグメントリングを構成する複数のセグメント2の周方向の連結に好適に適用されるものであるが、その際、そのようなセグメントのセグメントリングの軸方向における連結には、公知の各種の連結手法が適宜に採用されることとなる。また、本発明に係るセグメントの連結構造を、そのような軸方向におけるセグメントの連結に採用することも、可能である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、そして、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも、本発明の範疇に属するものであることが理解されるべきである。
2 セグメント 2a 凹所 4 連結部 6 第一の継手金具 6a 第一の継手本体 8 第二の継手金具 8a 第二の継手本体 6b,8b アンカー部材 10 L字形状部 10a 第一の係合面 12 T字形状部 12a 第二の係合面 12b 第三の係合面 14a 第一の嵌合面 14b 第二の嵌合面 14c 第三の嵌合面
Claims (5)
- 継手本体とそれに固設されたアンカー部材とをそれぞれ備えた第一の継手金具及び第二の継手金具を用いて、それぞれのアンカー部材を対応するセグメントに埋設することによって固定された第一の継手金具と第二の継手金具とを、それぞれの継手本体の相互の嵌合によって、隣接する二つのセグメントを連結する構造にして、
前記第一及び第二の継手金具における継手本体が、それぞれ、厚肉の基部から延びる一方の嵌合片部をL字形状部として構成する一方、他方の嵌合片部をT字形状部として構成して、全体としてコ字型形状において、該基部の幅方向に延びる構造を有し、それら第一の継手金具と第二の継手金具とが、その一方のコ字型形状内に他方のT字形状部が嵌め込まれるように組み付けられることによって、
該第一の継手金具の継手本体におけるL字形状部を該第二の継手金具の継手本体におけるT字形状部に係合させて、それらの間に第一の嵌合面を形成せしめ、また該第一の継手金具の継手本体におけるT字形状部を該第二の継手金具の継手本体におけるT字形状部に係合させて、それらの間に第二の嵌合面を形成し、更に該第一の継手金具の継手本体におけるT字形状部を該第二の継手金具の継手本体におけるL字形状部に係合させて、それらの間に第三の嵌合面を形成せしめると共に、それら第一、第二及び第三の嵌合面が、それぞれ、第一及び第二の継手金具の継手本体における基部の幅方向に所定幅の平坦面において延びるように構成されていることを特徴とするセグメントの連結構造。 - 前記第一及び第二の継手金具の継手本体におけるL字形状部とT字形状部、T字形状部とT字形状部、及びT字形状部とL字形状部のそれぞれの係合面が、前記嵌め込み方向において、相互に接近するように傾斜したスライド勾配をもって形成されて、前記第一、第二及び第三の嵌合面が、それぞれ、前記二つのセグメントの連結方向に対して傾斜して配置されていることを特徴とする請求項1に記載のセグメントの連結構造。
- 前記第一、第二及び第三の嵌合面が、前記第一及び第二の継手金具による前記二つのセグメントの連結方向に対して交叉する方向に延びる一つの平面上に位置せしめられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のセグメントの連結構造。
- 前記第一及び第二の継手金具の継手本体におけるL字形状部の内側角部が、それぞれ、90°の角度をもって屈曲する形態において構成されている一方、それら継手本体におけるT字形状部が、それぞれ、脚部に対して90°の角度をもって頭部下面が形成されてなる形態において構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のセグメントの連結構造。
- 前記第一及び第二の継手金具における少なくとも前記継手本体が、それぞれ、鋳物にて構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のセグメントの連結構造。
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