JP2022126617A - ポリエステルの分解方法 - Google Patents

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裕美子 中島
Yumiko Nakajima
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Abstract

【課題】ポリエステルを、触媒的エステル交換反応により低温で効率的に解重合し、モノマーであるテレフタル酸ジアルキルを高収率で与えるための触媒組成物と、それを用いるポリエステル解重合方法を提供する。【解決手段】塩基触媒と1価アルコールとグリコール捕捉剤としての炭酸ジエステルまたはテトラアルコキシシランと含むポリエステル解重合用の触媒組成物および当該触媒組成物を用いたポリエステル解重合方法を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリエステルの分解方法に関する。より詳しくは、ポリエステルをアルコール存在下での触媒的エステル交換反応により芳香族ジカルボン酸ジアルキルへと解重合する方法に関する。
近年、海洋汚染に代表される環境破壊への懸念から、プラスチックのリサイクル技術の開発が急務となっている。ポリエステルはボトルや繊維として汎用されており、特にポリエチレンテレフタレート(PET)は、世界で年間7億トンが生産されている。PETのリサイクル技術としては、解重合を経ないマテリアルリサイクル法と、解重合・再重合を経るケミカルリサイクルが開発されている。前者は低コストではあるが、不純物の混入が課題となる。一方、後者はモノマーの精製により高品質のポリマーを再生産できる反面、高コストが問題となる。その高コストの原因の一つして、解重合に必要な反応温度の高さが挙げられる。
例えば、無触媒の条件で、水や、超臨界アルコールを用いるPETの解重合方法が知られている (特許文献1、2)。しかし、いずれも300℃以上の高温条件を必要とする。無機あるいは有機物の触媒を用いて、触媒的エステル交換により、低温で解重合を行う方法が知られている。エチレングリコールを用いるグリコリシス法として、アルカリ金属水酸化物(特許文献3)、アルミニウムアルコキシド(非特許文献1)、アミン化合物(非特許文献2)、N-ヘテロサイクリックカルベン(NHC)(非特許文献3)などが触媒として知られている。また、アルキルアンモニウム塩(非特許文献4)を用いる方法がメタノールを用いるメタノリシス法の触媒として報告されている。しかし、これらはいずれも100~200℃の反応温度が依然として必要であり、低温であれば十分な収率を得ることができない。室温で解重合する方法として、イミダゾリウム塩とアルカリ金属アルコキシドを併用する方法が知られているが、過剰の有機溶媒を添加する必要がある (特許文献4)。最近、新しいPETの解重合方法として、酵素を用いる加水分解によりテレフタル酸を得る方法が注目されている(非特許文献5)。しかし、本法をもってしても70度前後の反応温度が必要であり、酵素触媒の他に塩基や緩衝液を用いてpHを制御する必要がある。
したがって、ポリエステルを低温かつ低コストでモノマーへと解重合するための触媒および触媒組成物が必要とされている。
特許第5099416号公報 特開2001―39908号公報 特開2020-17625号公報 米国特許第6911546号明細書
Polym. Degrad. Stab. 2003, 79, 529. Polymer Chem. 2020, 11, 1450. J. Chem. Educ. 2010, 87, 519. Green Chem. 2020, 22, 3721. Nature 2020, 580, 216.
本発明は、上記のような従来技術の問題点を克服するためになされたもので、ポリエステルを低温で効率よく解重合させ、高純度のモノマーエステルを得るための触媒および触媒組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究した結果、無機あるいは有機物からなる塩基触媒とともに、アルコールとグリコール捕捉剤を適当な比率で混合した触媒組成物が、様々なポリエステルの解重合に対して室温~65℃の低温においても高活性を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本出願は、以下の発明を提供するものである。
本発明の一態様は、
〔1〕塩基触媒と1価アルコールとグリコール捕捉剤としての炭酸ジエステルまたはテトラアルコキシシランと含むポリエステル解重合用の触媒組成物に関する。
ここで、本発明の触媒組成物は一実施の形態において
〔2〕上記〔1〕に記載の触媒組成物であって、
前記触媒組成物が前記グリコール捕捉剤として炭酸ジエステルを含み、前記炭酸ジエステルが炭酸ジメチルであることを特徴とする。
また、本発明の触媒組成物は一実施の形態において
〔3〕上記〔1〕に記載の触媒組成物であって、
前記触媒組成物が前記グリコール捕捉剤としてテトラアルコキシシランを含み、前記テトラアルコキシシランがテトラメトキシシランであることを特徴とする。
また、本発明の触媒組成物は一実施の形態において
〔4〕上記〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の触媒組成物であって、
前記塩基触媒がアルカリ金属アルコキシドである、触媒組成物。
また、本発明の触媒組成物は一実施の形態において
〔5〕上記〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の触媒組成物であって、
前記1価アルコールがメタノールである、触媒組成物。
また、本発明の別の態様は、
〔6〕上記〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の触媒組成物を用いてポリエステルを解重合する工程を含む、ポリエステルの解重合方法に関する。
また、本発明の別の態様は、
〔7〕芳香族ジカルボン酸ジアルキルの製造方法であって、
ポリエステルと上記〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の触媒組成物とを混合し、前記ポリエステルを解重合する工程を含む、製造方法に関する。
〔8〕 ポリエステルと上記〔1〕、〔2〕、〔4〕、〔5〕のいずれかに記載の触媒組成物とを混合し、前記ポリエステルを解重合する工程を含む、ポリエステルのクローズドループ式製造方法に関する。
〔9〕 上記〔8〕に記載のポリエステルのクローズドループ式製造方法であって、
下記式(1)~(3)で示す工程を含む、ポリエステルのクローズドループ式製造方法:
Figure 2022126617000001
(式(1)~(3)中、nは20~1000の整数を示す。)
本発明により提供される触媒組成物を用いるポリエステルの解重合方法からは、PETへの再重合に利用できる芳香族ジカルボン酸ジアルキルを、従来よりも低温で得ることができる。また、解重合で副生した環状化合物は既報にしたがって再度グリコール捕捉剤とモノマーへと変換することができ、クローズドループ式でのポリエステルの製造を達成できる。したがって、本発明方法は工業的に多大な効果をもたらす発明ということができる。
本発明におけるポリエステル解重合用触媒組成物は、塩基触媒と一価アルコールとエチレングリコール捕捉剤とを適切な比率で含む。
本触媒組成物において使用される塩基は、無機および有機物を含むものが利用できる。そのような塩基としては、例えばアルカリ金属水酸化物およびアルカリ土類金属水酸化物、ならびに、アルカリ金属アルコキシドおよびアルカリ土類金属アルコキシド、含窒素有機塩基化合物が挙げられる。アルカリ金属水酸化物およびアルカリ土類金属水酸化物としては、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムが挙げられる。アルカリ金属アルコキシドおよびアルカリ土類金属アルコキシドとしては、例えばリチウムメトキシド、リチウムエトキシド、リチウムtert-ブトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムtert-ブトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシド、カルシウムジメトキシド、カルシウムジエトキシド、カルシウムジtert-ブトキシド、マグネシウムジメトキシド、マグネシウムジエトキシド、マグネシウムジtert-ブトキシド、等が挙げられるが、好ましくはリチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシドがよく、さらに好ましくはリチウムメトキシドがよい。含窒素有機塩基化合物としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、1,5,7―トリアザビシクロ[4.4.0]デカ―5―エン、1,8―ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ―7―エン、1,3―ジメシチルイミダゾル―2―イリデン、1,3―ジシクロへキシルイミダゾル―2―イリデン等を挙げることができ、好ましくは1,5,7―トリアザビシクロ[4.4.0]デカ―5―エンが良い。塩基は一種で用いてよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本触媒において使用される一価アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等が挙げられるが、メタノールが好ましい。
本明細書においてグリコール捕捉剤とは、グリコールと反応することで環状化合物を生成する化合物をいう。本触媒において使用されるグリコール捕捉剤としては、前記の性質を有する化合物であれば限定されない。グリコール捕捉剤としては、例えば炭酸ジエステルやテトラアルコキシシランを挙げることができる。炭酸ジエステルとしては、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジフェニル、炭酸メチルエチル、等が挙げられる。好ましくは炭素数3~10の低級炭酸ジエステルであり、特に炭酸ジメチルが好ましい。テトラアルコキシシランとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシランが挙げられるがテトラメトキシシランが好ましい。
本触媒組成物に含まれる塩基、一価アルコール、グリコール捕捉剤の比率は、触媒組成物100重量%に対して、塩基は0.1重量%~1重量%、一価アルコールは5重量%~15重量%、グリコール捕捉剤は80重量%~95重量%とすることが好ましい。塩基、一価アルコール、グリコール捕捉剤の比率は反応条件に応じて適宜調整することができる。
本触媒組成物により解重合できるポリエステルとしては、解重合によりグリコールを生成するものであればどのようなもので適用できるが、例えばポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンフランジカルボキシレート等を挙げることができる。
本触媒組成物を用いたポリエステルの解重合は、解重合の対象となるポリエステルに準じた芳香族ジカルボン酸ジアルキルが生成する。例えば、ポリエチレンテレフタラートの解重合によりテレフタル酸ジメチルを生成することができ、ポリエチレンナフタレートの解重合によりナフタレンジカルボン酸ジメチルを生成することができる。
本触媒組成物によりポリエステルを解重合する際の、反応系に供給する触媒組成物とポリエステルの比率としては、ポリエステル100重量部に対して、触媒組成物を通常100~100000重量部、好ましくは500~15000重量部の範囲内で用いることができる。
本触媒組成物によるポリエステルの解重合反応においては、有機溶媒を追加しなくとも触媒組成物とポリエステルとを混合するのみで効率的に反応が進行する。しかしながら必要に応じて有機溶媒をさらに用いても良い。解重合反応に用いることのできる有機溶媒としては、トルエン、テトラヒドロフラン、アルカン類、クロロホルム、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。有機溶媒は単独で又は2種以上混合して使用してもよい。有機溶媒の使用量は、反応成分を溶解又は分散し得る限り特に限定されるものではなく、例えば、反応系に供給するポリエステル100重量部に対して、通常1~100000重量部、好ましくは1~10000重量部の範囲から選択することができる。
本触媒組成物によるポリエステルを解重合においては、室温~65度であっても効率的に進行するが、必要に応じて100度まで加熱しても良い。反応温度は、通常20~150℃、好ましくは20~65℃の範囲である。ポリエステルの形状としては、パウダー状、ペレット状、フィルム状、繊維状が挙げられる。ポリエステルは、他のポリエチレン、ポリプロピレン等の他のプラスチック類や綿、ナイロン、ポリウレタンなどの他の繊維との混合物、さらに染料、顔料等が混合された形状で使用してもよい。ポリエステルの使用量は、特に制限はなく、反応性、操作性等を考慮して適宜選択することができる。反応は、常圧下、減圧下で行うことができるが、加圧下で行ってもよい。解重合の反応時間は、ポリエステルが溶解して均一溶液になるまでの時間とすればよく、例えば0.5~24時間とすることができる。
本触媒組成物を用いるポリエステルを解重合の実施態様は、反応器にポリエステル、触媒組成物を入れて混合し、内部を窒素やアルゴンなどの不活性ガスで置換して所定の温度で反応を行うものである。混合方法としては、磁気回転子による撹拌、撹拌翼による機械撹拌、ボールミリング法による混合を挙げることができる。反応終了後、ろ過、揮発成分を留去し、蒸留、クロマト分離、再結晶や昇華等の通常の方法によって、得られたテレフタル酸ジアルキルを取り出すことができる。また、グリコール捕捉剤とグリコールが反応した環化生成物も同様に取り出すことができる。
(ポリエステルのクローズドループ式製造)
クローズドループ式製造は、新たに化学原料を投入することなく繰り返し同じ製品を再製造できる手法であり、持続可能性の高いプロセスとして重要である。ポリエステルとしてエチレングリコール骨格を有するものを用い、グリコール捕捉剤として炭酸ジアルキルを用いた場合の環化生成物は炭酸エチレンであるが、炭酸エチレンは特許第4236208号公報等の既報に従って、炭酸ジアルキルとエチレングリコールへと変換することができ、炭酸ジアルキルはグリコール捕捉剤として再度使用可能である。また、ポリエステルの解重合により取り出した芳香族ジカルボン酸ジアルキルは、特開2011―26437号公報等の既報に従って、エチレングリコールとの反応により再度ポリエステルへと変換することができる。すなわち、ポリエステルの解重合(化学式1)、炭酸エチレンから炭酸ジアルキルとエチレングリコールへの変換(化学式2)、芳香族ジカルボン酸ジアルキルとエチレングリコールの反応によるポリエステルの製造(化学式3)、の三つの化学反応によりクローズドループを達成でき、新たな化学原料を投入することなくポリエステルを連続的に製造することが可能である。
Figure 2022126617000002
(式(1)~(3)中、nは20~1000の整数を示す。)
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。
実施例1 ポリエステル解重合用触媒組成物の調製1
窒素ガス気流下において、リチウムメトキシド(シグマアルドリッチ製、0.05mmol)を秤量し、メタノール(キシダ化学製、0.2ml)、炭酸ジメチル(東京化成工業製、1.5ml)を加えて溶解させることにより、触媒組成物を調製した。
実施例2 ポリエステル解重合用触媒組成物の調製2
実施例1の条件において、リチウムメトキシドを0.10mmol、メタノールを0.5mlとして触媒混合液を調製した。
実施例3 ポリエステル解重合用触媒組成物の調製3
実施例2の条件において、リチウムメトキシドの代わりにナトリウムメトキシド(東京化成工業製)を用いて触媒混合液を調製した。
実施例4 ポリエステル解重合用触媒組成物の調製4
実施例2の条件において、リチウムメトキシドの代わりにカリウムメトキシド(東京化成工業製)を用いて触媒混合液を調製した。
実施例5 ポリエステル解重合用触媒組成物の調製5
実施例2の条件において、リチウムメトキシドの代わりにリチウムtert-ブトキシド(東京化成工業製)を用いて触媒混合液を調製した。
実施例6 ポリエステル解重合用触媒組成物の調製6
実施例2の条件において、リチウムメトキシドの代わりにナトリウムtert-ブトキシド(東京化成工業製)を用いて触媒混合液を調製した。
実施例7 ポリエステル解重合用触媒組成物の調製7
実施例2の条件において、リチウムメトキシドの代わりにカリウムtert-ブトキシド(東京化成工業製)を用いて触媒混合液を調製した。
実施例8 ポリエステル解重合用触媒組成物の調製8
実施例2の条件において、炭酸ジメチルの代わりにテトラメトキシシラン(東京化成工業製、2.6ml)を用いて触媒混合液を調製した。
実施例9 ポリエステル解重合用触媒組成物の調製9
実施例2の条件において、リチウムメトキシドの代わりに1,5,7―トリアザビシクロ[4.4.0]デカ―5―エン(東京化成工業製)を用いて触媒混合液を調製した。
比較例1
実施例2の条件において、メタノールを加えることなく触媒混合液を調製した。
比較例2
実施例2の条件において、炭酸ジメチルを加えることなく触媒混合液を調製した。
実施例10~18、比較例3、4 触媒組成物を用いたポリエステル解重合
容量5mlバイアルに、ポリエチレンテレフタレート(サントリー社製使用後PETボトルをパウダー状に粉砕したもの、100mg)を秤量し、実施例1~8および比較例1、2で調製した触媒組成物を窒素気流下でそれぞれ加え、バイアルに蓋をして一定温度、一定時間で撹拌した。反応後、ろ過し、ろ液に標準物質としてビフェニル(富士フィルム和光製、20mg)を加え、ガスクロマトグラフィー(島津製作所製GC2004)により分析した。
GC分析に基づいて、下記の計算式に従ってテレフタル酸ジメチルの収率を算出した。
収率(%)=(テレフタル酸ジメチルのモル数/使用したポリエステルに含まれるテレフタレート成分のモル数)×100
結果を下記の表1に記載する。
Figure 2022126617000003
実施例19.ポリエステルのクローズドループ式製造
なお、本手法により生成したテレフタル酸ジメチルは、公知の手法を採用することにより濃縮、ろ過、水洗によって高純度で単離することができる。また、洗浄に用いた水溶液を蒸留することにより、炭酸エチレンを単離することができ、これは例えば特許第4236208号公報に記載の条件に従ってメタノールで処理することにより、炭酸ジメチルとエチレングリコールへと変換、単離できる。さらに、これらのプロセスで単離したテレフタル酸ジメチルとエチレングリコールから、例えば特開2011―26437号公報に記載の条件に従って、再度ポリエチレンテレフタレートを製造することができ、新たに化学原料を投入することなく、クローズドループ式でポリエチレンテレフタレートを繰り返し製造することができる。

Claims (9)

  1. 塩基触媒と1価アルコールとグリコール捕捉剤としての炭酸ジエステルまたはテトラアルコキシシランと含むポリエステル解重合用の触媒組成物。
  2. 請求項1に記載の触媒組成物であって、
    前記触媒組成物が前記グリコール捕捉剤として炭酸ジエステルを含み、前記炭酸ジエステルが炭酸ジメチルである、触媒組成物。
  3. 請求項1に記載の触媒組成物であって、
    前記触媒組成物が前記グリコール捕捉剤としてテトラアルコキシシランを含み、前記テトラアルコキシシランがテトラメトキシシランである、触媒組成物。
  4. 請求項1~3のいずれか一項に記載の触媒組成物であって、
    前記塩基触媒がアルカリ金属アルコキシドである、触媒組成物。
  5. 請求項1~4のいずれか一項に記載の触媒組成物であって、
    前記1価アルコールがメタノールである、触媒組成物。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の触媒組成物を用いてポリエステルを解重合する工程を含む、ポリエステルの解重合方法。
  7. 芳香族ジカルボン酸ジアルキルの製造方法であって、
    ポリエステルと請求項1~5のいずれか一項に記載の触媒組成物とを混合し、前記ポリエステルを解重合する工程を含む、製造方法。
  8. ポリエステルと請求項1、2、4、5のいずれか一項に記載の触媒組成物とを混合し、前記ポリエステルを解重合する工程を含む、ポリエステルのクローズドループ式製造方法。
  9. 請求項8に記載のポリエステルのクローズドループ式製造方法であって、
    下記式(1)~(3)で示す工程を含む、ポリエステルのクローズドループ式製造方法:
    Figure 2022126617000004
    (式(1)~(3)中、nは20~1000の整数を示す。)

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