JP2022126436A - 投写型表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型軽量で、スローレシオが低く、迷光に起因するコントラスト低下が抑制され、良好な像を投写可能な投写型表示装置を提供する。【解決手段】投写型表示装置は、画像を表示可能な矩形状の表示可能領域を含む表示素子と、投写用光学系とを備え、投写用光学系の焦点距離をf、表示可能領域の長辺の長さをwとした場合、0.15<|f|/w<0.45を満足する。投写用光学系の最も拡大側の第1レンズより縮小側に配置されたレンズの非光学有効面の少なくとも一部であって、画像から射出し、かつ第1レンズの拡大側の面又は第1レンズの縮小側の面で反射された光が照射される部分の少なくとも一部に、光を吸収する吸収層が設けられている。【選択図】図6

Description

本開示の技術は、投写型表示装置に関する。
従来、表示素子が表示する画像を投写用光学系を介してスクリーンに投写する投写型表示装置が知られている。例えば下記特許文献1には、投写用光学系として投写レンズアセンブリを備えた投写型表示装置が記載されている。
米国特許出願公開第2015/0241692号明細書
近年、携行性および設置性に優れ、かつ、短い投写距離で大画面の投写像を投写可能な投写型表示装置に対する要望が高まっている。短い投写距離で大画面の投写像を投写する指標の1つとしてスローレシオが用いられている。スローレシオは、後で詳述するように、スクリーン上の投写像の長手方向の長さに対する投写距離の比として表される。上記要望に応えるため、小型軽量に構成され、かつスローレシオが低い投写型表示装置の開発が求められている。
その一方で、コントラストが高い良好な投写像を投写可能な投写型表示装置も強く要求されている。投写型表示装置では、表示素子から射出した光束の一部が、投写用光学系内の光学素子で反射されて迷光となり、投写像のコントラスト低下を招く要因となることがある。そして、スローレシオが低い投写型表示装置ほど、迷光に起因する投写像のコントラスト低下がより顕著になることがある。このような事情から、低スローレシオの投写型表示装置では迷光に注意を払うことが好ましい。
特許文献1には、スクリーンに隣接して配置される第1レンズ群内に、拡大側の面が平面の平凹レンズが配置された投写レンズアセンブリの例が記載されている(特許文献1の図3参照)。また、特許文献1には、スクリーンに隣接して配置される第1レンズ群内に、負の屈折力を有し、拡大側の面および縮小側の面の曲率半径が約100-200mm(ミリメートル)であるメニスカスレンズが配置された投写レンズアセンブリの例が記載されている(特許文献1の図4参照)。しかしながら、特許文献1の図3のような構成は、小型軽量および低スローレシオという観点において改善の余地がある。また、特許文献1の図4のような構成は、迷光に起因するコントラスト低下の抑制という観点において改善の余地がある。
本開示は、上記事情に鑑みなされたものであり、小型軽量で、スローレシオが低く、迷光に起因するコントラスト低下が抑制され、良好な像を投写可能な投写型表示装置を提供することを目的とする。
本開示の技術の第1の態様に係る投写型表示装置は、画像を表示可能な矩形状の表示可能領域を含む表示素子と、複数のレンズを含み、表示素子が表示する画像を投写して投写像を形成する投写用光学系とを備え、投写用光学系が含む複数のレンズのうち、最も拡大側の第1レンズの拡大側の面の有効半径をh1fとし、光軸に平行で光軸を含む断面において、第1レンズの拡大側の面上の光軸から高さhの点における面の法線と光軸との交点から高さhの点までの距離を、高さhにおける局所曲率半径としてRc(h)で表し、局所曲率半径の符号は、高さhの点より交点が縮小側にあれば正、高さhの点より交点が拡大側にあれば負とした場合、
Rc(h1f)>0かつRc(h1f/2)>0であり、
投写用光学系の焦点距離をfとし、表示可能領域の長辺の長さをwとした場合、
0.15<|f|/w<0.45 (1)
0<Rc(h1f)/Rc(h1f/2)<0.8 (2)
で表される条件式(1)および(2)を満足し、第1レンズより縮小側に配置されたレンズの非光学有効面の少なくとも一部であって、画像から射出し、かつ第1レンズの拡大側の面又は第1レンズの縮小側の面で反射された光が照射される部分の少なくとも一部に、光を吸収する吸収層が設けられている。
上記態様の投写型表示装置は、下記条件式(1-1)および(2-1)の少なくとも一方を満足することが好ましい。
0.2<|f|/w<0.4 (1-1)
0.2<Rc(h1f)/Rc(h1f/2)<0.7 (2-1)
本開示の技術の第2の態様に係る投写型表示装置は、第1の態様に係る投写型表示装置において、投写用光学系が含む複数のレンズのうち、拡大側から2番目の第2レンズの非光学有効面に吸収層が設けられていることが好ましい。
第2の態様に係る投写型表示装置は、第1レンズの拡大側の面から第2レンズの拡大側の面までの光軸上の距離をDb12とし、拡大側を入射側とした場合の、第1レンズの拡大側の面から投写用光学系の近軸入射瞳位置までの光軸上の距離をDenpとし、Db12の符号は正とし、Denpの符号は、光軸上において、第1レンズの拡大側の面より近軸入射瞳位置が縮小側にあれば正、第1レンズの拡大側の面より近軸入射瞳位置が拡大側にあれば負とした場合、
0.2<Db12/Denp<1 (3)
で表される条件式(3)を満足することが好ましい。
第2の態様に係る投写型表示装置は、第2レンズの拡大側の面の有効半径をh2fとし、第1レンズの縮小側の面の有効半径をh1rとし、投写用光学系の縮小側の最大像高をYmaxとし、Y1=Ymax×h2f/h1rとした場合、第2レンズの非光学有効面の少なくとも一部であって、画像の光軸から高さY1の位置から射出し、かつ第1レンズの拡大側の面又は第1レンズの縮小側の面で反射された光が照射される部分の少なくとも一部に、吸収層が設けられていることが好ましい。
第2の態様に係る投写型表示装置の第2レンズは、拡大側に凸面を向けた負の屈折力を有するメニスカスレンズであることが好ましい。その際に第2レンズの拡大側の面の近軸曲率半径をR2f、第2レンズの縮小側の面の近軸曲率半径をR2rとした場合、
1.2<R2f/R2r<10 (4)
で表される条件式(4)を満足することが好ましく、
1.5<R2f/R2r<5 (4-1)
で表される条件式(4-1)を満足することがより好ましい。
上記態様の第1レンズの拡大側の面は、光軸に平行で光軸を含む断面において、有効半径内に変曲点を有する形状であることが好ましい。
上記態様の第1レンズの拡大側の面は、近軸領域において凹面形状であるように構成してもよい。
上記態様の第1レンズの材料の比重は、1.5以下であることが好ましい。
上記態様の投写型表示装置において、投写像を投写する光の明るさが5000ANSIルーメン以上であることが好ましい。
本開示の技術によれば、小型軽量で、スローレシオが低く、迷光に起因するコントラスト低下が抑制され、良好な像を投写可能な投写型表示装置を提供することができる。
投写型表示装置の使用状態の一例を模式的に示す図である。 表示素子の概略構成を示す図である。 実施例1の投写用光学系に対応し、本開示の実施形態の一例の投写用光学系の構成と光束を示す断面図である。 有効半径を説明するための部分拡大図である。 局所曲率半径を説明するための図である。 反射光が第2レンズに到達する様子を模式的に示す図である。 光学有効面および非光学有効面を説明するための図である。 第1レンズの拡大側の面で反射される光の光路を示す図である。 第1レンズの縮小側の面で反射される光の光路を示す図である。 イメージサークル内の表示可能領域の配置の一例を示す図である。 Db12、Denp、およびPenpの一例を示す図である。 実施例1の投写用光学系の変形例の構成を示す図である。 実施例2の投写用光学系の構成を示す図である。 第1レンズの縮小側の面で反射される光の光路を示す図である。 実施例3の投写用光学系の構成を示す図である。 第1レンズの縮小側の面で反射される光の光路を示す図である。 第1変形例に係る投写型表示装置の概略構成図である。 第2変形例に係る投写型表示装置の概略構成図である。 第3変形例に係る投写型表示装置の概略構成図である。
以下、本開示の技術に係る実施形態の一例について図面を参照して詳細に説明する。
図1に本開示の技術の一実施形態に係る投写型表示装置1の使用状態の一例を示す。図1では投写型表示装置1が内部に備える光源ユニット2と、表示素子3と、投写用光学系4とを概念的に示している。表示素子3は、画像を表示する。投写用光学系4は、表示素子3が表示する画像の拡大像を投写像6としてスクリーン5に投写する。
投写型表示装置1において、スローレシオTは、投写距離をDp、スクリーン5に投写された投写像6の長手方向の長さをWLとした場合、T=Dp/WLで表される。投写距離は、投写用光学系4の最もスクリーン側の面からスクリーン5までの距離である。投写用光学系4の最もスクリーン側にレンズが配置されている場合は、そのレンズのスクリーン側のレンズ面からスクリーン5までの光軸上の距離が投写距離となる。ただし、Tの算出に用いる投写距離は、投写型表示装置1で光学性能が保証されている範囲内の距離、すなわち、ピントが合った投写像6が得られる範囲内の距離を用いるものとする。また、Tの算出に用いる投写像6は、投写用光学系4の光軸Zに対して垂直なスクリーン5に投写された像とする。
スクリーン5は、投写像6が投写される対象物を意味する。スクリーン5としては、専用のスクリーンの他、部屋の壁面の他、床面および天井などでもよい。また、投写型表示装置1を室外で使用する場合は、建物の外壁などもスクリーン5に含まれる。
光源ユニット2は一例として以下のように構成することができる。光源ユニット2は、白色光源と、回転カラーフィルタと、照明光学系とを含む。白色光源は白色光を発する。白色光源には例えばレーザー光源を用いることができる。回転カラーフィルタは、円周上に青色、緑色、および赤色の3色のフィルタが設けられている。回転カラーフィルタが回転すると、白色光源が発した白色光の光路内に各色のフィルタが選択的に挿入される。これによって、白色光が青色光、緑色光、および赤色光の各色光に時分割で選択的に変換される。照明光学系は、回転カラーフィルタから射出された光に対し、光軸Zと垂直な断面における光量分布の均一性を高める作用を施し、表示素子3へ導光する。
表示素子3としては例えば、DMD(Digital Micromirror Device:登録商標)を用いることができる。DMDは、二次元的に配列された複数の可動式のマイクロミラーを有する。各マイクロミラーは、表示素子3の画素に相当し、光源ユニット2から照射される光の反射方向を変化させることが可能である。DMDは、画像に応じて各マイクロミラーの向きを変化させて、光源ユニット2からの光の反射光のオンオフを切り替えることにより、画像に応じた光変調を行う。
図2に、投写用光学系4の光軸Zに垂直な面における表示素子3の概略構成を示す。表示素子3は、画像を表示可能な矩形状の表示可能領域3Aを有する。なお、ここでいう「矩形状」は、完全な矩形状の意味の他に、実用上において許容される誤差を含む矩形状の意味も含まれる。表示可能領域3Aは、実際に画像が表示されている画像表示領域と必ずしも一致しない。表示可能領域3Aは、画像を表示するための画素が配列されている領域である。従って、投写型表示装置1を使用する際には、表示可能領域3A全体に画像を表示してもよく、表示可能領域3Aの一部のみに画像を表示してもよい。
表示素子3の表示可能領域3Aの長辺の長さをwとし、投写用光学系4の焦点距離をfとした場合、投写型表示装置1は、下記条件式(1)を満足するように構成されている。投写用光学系4が変倍光学系の場合は、fは広角端における焦点距離とする。条件式(1)の下限以下とならないようにすることによって、スクリーン全体にわたって歪みが小さく、かつ、高解像な像を投写することが容易になる。条件式(1)の上限以上とならないようにすることによって、低スローレシオを実現することが容易になる。より良好な特性を得るためには投写型表示装置1は、下記条件式(1-1)を満足することがより好ましい。
0.15<|f|/w<0.45 (1)
0.2<|f|/w<0.4 (1-1)
投写用光学系4は、複数のレンズを含んで構成される。一例として、図3に、光軸Zに平行で光軸Zを含む断面における投写用光学系4の構成を示す。図3に示す構成例は、後述の実施例1に対応している。以下の説明では、投写用光学系4の光路上におけるスクリーン側、および表示素子側をそれぞれ拡大側、および縮小側ということがある。図3では、左側を拡大側とし、右側を縮小側としている。
図3の投写用光学系4は、光軸Zに沿って最も拡大側から縮小側へ順に連続して、第1レンズL1と、第2レンズL2と、第3レンズL3と、第4レンズL4とを備える。図3の例では、第1レンズL1の拡大側の面の周辺部は拡大側に凸面を向けた形状を有する。図3の例では、第2レンズL2、第3レンズL3、および第4レンズL4は全て、拡大側に凸面を向けた負の屈折力を有するメニスカスレンズである。以下では、負の屈折力を有するメニスカスレンズを単に負メニスカスレンズともいう。また、本明細書において特に断り無く記載されているレンズの面形状および屈折力の符号はそれぞれ、近軸領域での面形状および屈折力の符号をさす。第2レンズL2の縮小側の面の一部には光を吸収する吸収層7が設けられている。吸収層7については後で詳述する。
図3の投写用光学系4は、第4レンズL4より縮小側に、拡大側から縮小側へ光軸Zに沿って順に、レンズL5~L18、開口絞りSt、レンズL19~L25、および光学部材PPを備える。図3に示す開口絞りStは大きさおよび形状ではなく光軸方向の位置を示す。光学部材PPは、フィルタ、カバーガラス、およびプリズム等を想定した屈折力を有しない部材である。図3の例では、光軸方向において、光学部材PPの縮小側の面の位置は、表示素子3の画像表示面の位置と一致している。
投写用光学系4は、表示素子3が表示する画像を拡大し、スクリーン5に投写して投写像6を形成する。表示素子3の画像表示面に表示される画像と、スクリーン上の投写像6とは、光学的に共役な関係にある。この共役な関係によれば、投写用光学系4にとっては、画像表示面は縮小側の像面に対応し、スクリーン5は拡大側の像面に対応する。
図3には、表示素子3から射出されて投写用光学系4を透過して投写像6の形成に用いられる有効光束も示している。表示素子3の画像の任意の点から射出されて投写像6の形成に用いられる光束が有効光束である。実際には無数の有効光束が存在するが、図3では、軸上光束Ka、および最大像高の光束Kbを代表的に示している。
図4に、図3の第1レンズL1、第2レンズL2、並びに、これら2つのレンズを通る軸上光束Kaおよび最大像高の光束Kbの拡大図を示す。図4には、第1レンズL1の拡大側の面の有効半径h1f、h1fの半分の半径であるh1f/2、第1レンズL1の縮小側の面の有効半径h1r、および第2レンズL2の拡大側の面の有効半径h2fを示す。
本明細書において、投写用光学系4のあるレンズの面の有効半径とは、その面を通る結像用の光線のうち、最も外側を通る光線とその面との交点から光軸Zまでの距離をいう。ここでいう「結像用の光線」とは、投写像6を形成するための光線である。また、「外側」とは、光軸Zを中心にした径方向外側、すなわち、光軸Zから離れる側である。投写用光学系4が変倍光学系の場合は、「最も外側を通る光線」は、変倍の全領域を考慮して決定される。図4の第1レンズL1および第2レンズL2では、結像用の光線のうち、最も外側を通る光線は、最大像高の光束Kbの上側光線Kb1である。
低スローレシオを実現するため、投写用光学系4は広い画角を有するように構成されている。広い画角を有する光学系では、最も拡大側のレンズの径が大きくなりやすい。しかし、光学系の小型化のためにはレンズの大径化は極力抑制したい。そこで、本開示の技術では、以下に述べる局所曲率半径を定義し、第1レンズL1の拡大側の面の光軸Zからの高さが、h1fとなる点、およびh1f/2となる点における局所曲率半径について、投写用光学系4が予め定められた条件式を満足するように構成している。
図5を参照しながら、局所曲率半径の定義について説明する。図5は光軸Zに平行で光軸Zを含む断面における図である。図5には、あるレンズの面SLの一部を太線で示す。面SL上の光軸Zから高さhの点Pにおける面SLに垂直な線を法線Npとする。法線Npは、点Pにおける面SLの接平面に対して垂直であり、かつ点Pを通る線である。法線Npと光軸Zとの交点OPから点Pまでの距離を、面SLの高さhにおける局所曲率半径と定義し、Rc(h)で表す。図5では、交点OPと点Pとを結ぶ線分の長さを局所曲率半径Rc(h)の絶対値|Rc(h)|として示している。また、図5では、理解を助けるため、半径が|Rc(h)|で交点OPを中心とし点Pを通る円Cpも示している。図5に示す例は説明用の一例であり、局所曲率半径は、任意の形状のレンズの面の任意の点において算出可能である。
局所曲率半径の符号は、点Pより交点OPが縮小側にある場合を正、点Pより交点OPが拡大側にある場合を負とする。図5では、図の左側を拡大側、右側を縮小側としており、図5の例では点Pにおける局所曲率半径の符号は正である。
第1レンズL1の拡大側の面の光軸Zから高さh1fにおける局所曲率半径をRc(h1f)とし、第1レンズL1の拡大側の面の光軸Zから高さh1f/2における局所曲率半径をRc(h1f/2)とする。投写用光学系4は、Rc(h1f)>0かつRc(h1f/2)>0であるように構成される。この構成によれば、第1レンズL1の拡大側の面は、有効半径の半分の位置より径方向外側の部分を拡大側に凸面を向けた形状にすることが容易となる。すなわち、第1レンズL1の拡大側の面の周辺部を拡大側に凸面を向けた形状にすることが容易となる。このような形状にすれば、レンズ径を小さくすることができるため、小型化および軽量化に有利となる。
さらに、投写用光学系4は、Rc(h1f)およびRc(h1f/2)に関して、下記条件式(2)を満足するように構成される。条件式(2)の下限以下とならないようにすることによって、第1レンズL1の拡大側の面において、光軸Zからの高さがh1f/2からh1fまで変化する際の正の屈折力の変化量が大きくなり過ぎないため、レンズの組立誤差に起因する投写像6の画質への影響を抑制することができる。条件式(2)の上限以上とならないようにすることによって、低スローレシオの投写型表示装置1において、歪みが小さく、かつ、高解像の投写像6を形成することに有利となる。また、条件式(2)の上限以上とならないようにすることによって、第1レンズL1の拡大側の面を、光軸Zからの高さが高くなるほど局所曲率半径が小さくなる形状にすることが容易となる。このような形状にすれば、広い画角を有する光学系であってもレンズ径を大きくすることなく最大像高の光線を透過させることが容易となるため、小型化および軽量化に有利となる。より良好な特性を得るためには投写用光学系4は、下記条件式(2-1)を満足することがより好ましい。
0<Rc(h1f)/Rc(h1f/2)<0.8 (2)
0.2<Rc(h1f)/Rc(h1f/2)<0.7 (2-1)
図4に示すように、本例では第1レンズL1の拡大側の面の周辺部は凸面形状である。第1レンズL1の拡大側の面がこのような形状になる場合、広い画角を確保しながら、小型軽量に構成するためには、図4に示すように、第1レンズL1の縮小側の面の周辺部は凹面形状にすることが好ましい。しかし、第1レンズL1の周辺部の拡大側および縮小側の面が上記形状になる場合、表示素子3の画像から射出して第1レンズL1で反射された光が、迷光となり、第1レンズL1より縮小側のレンズに到達して、投写像6のコントラスト低下を招く要因となることがある。
図6に、表示素子3の画像から射出して第1レンズL1の拡大側の面で反射された光8が、第2レンズL2に到達する様子を模式的に示す。図6は模式図である。図6では、光8が各レンズ面で受ける屈折作用は無視して光8の光路を簡略的に示している。また、図6では、第2レンズL2より縮小側の投写用光学系4の光学要素401を総括して概略的に示している。
一例として、図6の光8は、第2レンズL2の周辺部の縮小側の平面に到達している。第2レンズL2のこの平面は、有効半径より外側に位置し、かつ光軸Zに垂直な面であり、有効半径内の面とは形状が異なる。第2レンズL2のこの平面は、本開示の技術においては非光学有効面として分類される。非光学有効面については後で詳述するが、本開示の技術において、非光学有効面とは、レンズ面のうち、結像用の光線が透過しない面である。レンズ面のうち、結像用の光線が透過する有効半径内の部分は研磨等によって鏡面加工されているが、非光学有効面は必ずしも鏡面加工されておらず、通常、有効半径内の部分に比べてミクロなレベルで粗い面となっている。このような非光学有効面に第1レンズL1で反射された光8が到達すると、2次光源となって大きな角度で散乱される。そして、この散乱光がスクリーン5に到達すると、投写像6のコントラストが低下する。散乱光がスクリーン5に到達する割合は、スローレシオが低くなるほど大きくなる。
そこで、投写用光学系4では、第1レンズL1より縮小側に配置されたレンズの非光学有効面の少なくとも一部であって、画像から射出し、かつ第1レンズL1の拡大側の面又は第1レンズL1の縮小側の面で反射された光8が照射される部分の少なくとも一部に、光8を吸収する吸収層7が設けられている。なお、上記で意図する「画像から射出した光」とは、表示素子3の画像表示領域から射出した光を意味する。上記構成によれば、第1レンズL1で反射された光8が第2レンズL2以降の縮小側のレンズの非光学有効面に到達しても、吸収層7でこの光8を吸収することができる。その結果、スクリーン5に到達する上記散乱光を減少させることができるので、迷光に起因するコントラスト低下を抑制することができる。
吸収層7は、一例として、黒色の塗料を用いることができる。例えば、吸収層7は、黒色の顔料および/又は黒色の染料を含む樹脂により構成してもよい。樹脂としては、一例として、エポキシ樹脂を用いることができる。あるいは、吸収層7は、蒸着膜であってもよい。蒸着膜は、例えば、チタン、チタン酸化物、およびクロムの少なくとも1つを材料としてもよい。吸収層7の吸収率は、波長400~700nmの範囲における平均値が50%以上であることが好ましい。
一例として、本例では、拡大側から2番目のレンズである第2レンズL2の非光学有効面に吸収層7を設けている。第1レンズL1に最も近いレンズである第2レンズL2に吸収層7を設けることによって、上記の迷光に起因するコントラスト低下を効果的に抑制することが容易となる。なお、図3、図4、および図6では、理解を容易にするため吸収層7を誇張して図示しており、吸収層7の厚みは実際のものとは異なる。吸収層7の厚みに関するこの図示方法は他の図も同様である。
図7を参照しながら、本開示の技術における光学有効面および非光学有効面について説明する。非光学有効面は、レンズ面のうち、光学有効面とは異なる面で構成されている面である。
図7は、非光学有効面の説明用の図であり、光軸Zに平行で光軸Zを含む断面におけるレンズの断面図を示す。図7では、左側を拡大側、右側を縮小側としている。図7では、説明のためにレンズの断面上の点として、点P1から点P10までの10個の点を付している。図7のレンズの拡大側の面の有効半径はhfであり、縮小側の面の有効半径はhrである。図7のレンズは光軸Zを対称軸として回転対称に構成されている。
レンズ面のうち、図7の点P2から点P3までの領域は、有効半径内であり、結像用の光線が透過する。レンズ面のうち、点P1から点P2までの領域は、有効半径内の領域と同じ設計データに基づき形成された形状を有する。同じ設計データとは、有効半径内の形状が球面形状の場合は同じ曲率半径という意味であり、有効半径内の形状が非球面形状の場合は同じ非球面式かつ同じ非球面係数という意味である。言い換えると、点P1から点P2までの領域は、点P2における面形状を径方向外側に延長した形状を有する。図7のレンズは、光軸Zに対して回転対称に構成されているので、点P4から点P3までの領域は点P1から点P2までの領域と同様である。点P1から点P4までの領域は同じ設計データに基づく、ひとつづきの面として形成されている。本開示の技術では、このような点P1から点P4までの領域からなる面Saを光学有効面としている。
図7のレンズの縮小側の面についても同様である。レンズ面のうち、点P7から点P8までの領域は、有効半径内であり、結像用の光線が透過する。点P8から点P9までの領域は、有効半径内の形状と同じ設計データに基づき形成された形状を有する。すなわち、点P8から点P9までの領域は、点P8における面形状を径方向外側に延長した形状を有する。図7のレンズは、光軸Zに対して回転対称に構成されているので、点P7から点P6までの領域は点P8から点P9までの領域と同様である。点P6から点P9までの領域は同じ設計データに基づく、ひとつづきの面として形成されている。点P6から点P9までの領域からなる面Sdが光学有効面である。
図7のレンズでは、拡大側の面Saと縮小側の面Sdとを除いた面が非光学有効面である。すなわち、面Sbおよび面Scは全て非光学有効面である。面Sbは、径方向の外周に位置する光軸Zに平行な平面であり、本明細書では、このような非光学有効面をコバ面という。コバ面である面Sbはレンズの全周に渡って形成されているが、図7はレンズの断面図であるため、図7においては、面Sbは、点P4と点P5の間、および点P1と点P10の間に符号を付して示している。面Scは、コバ面に隣接した光軸Zに垂直な平面であり、本明細書では、このような非光学有効面を平面取り面という。平面取り面である面Scは、レンズの縮小側の面のうち、レンズ面である面Sdの外側において円環状に形成されている。図7の断面図においては、点P5と点P6の間、および点P9と点P10の間に符号を付して示している。
図6には、第2レンズL2において、円環状の平面取り面の全域に渡って吸収層7を設けた例を示すが、吸収層7を設ける部分はこれに限定されない。吸収層7は、平面取り面の一部に設けてもよい。また、平面取り面に加えて、又は平面取り面に代えて、コバ面の少なくとも一部に吸収層7を設けてもよい。レンズが、平面取り面ともコバ面とも異なる形状の非光学有効面を有する場合、その非光学有効面に吸収層7を設けてもよい。また、結像用の光線を遮光しなければ、必要に応じ、光学有効面の一部に吸収層7を設けてもよい。
吸収層7を設けるレンズもまた、第2レンズL2に限定されない。第2レンズL2以外のレンズに吸収層7を設けてもよい。吸収層7を設けるレンズの数も限定されない。第2レンズL2と、第2レンズL2より縮小側の1枚以上のレンズとに吸収層7を設けてもよい。本例のように、第2レンズL2に連続して配置される第3レンズL3および第4レンズL4が負メニスカスレンズの場合は、第3レンズL3および第4レンズL4にも吸収層7を設けることがより好ましい。
第2レンズL2に吸収層7を設ける場合、第2レンズL2の非光学有効面の少なくとも一部であって、画像の光軸Zから高さY1の位置から射出し、かつ第1レンズL1の拡大側の面又は第1レンズL1の縮小側の面で反射された光が照射される部分の少なくとも一部に、吸収層7を設けることが好ましい。高さY1は、第2レンズL2の拡大側の面の有効半径をh2fとし、第1レンズL1の縮小側の面の有効半径をh1rとし、投写用光学系4の縮小側の最大像高をYmaxとした場合、Y1=Ymax×h2f/h1rから求められる。投写用光学系4のイメージサークルの中心が光軸上にある場合、最大像高Ymaxはイメージサークルの半径と等しい。
図8に、吸収層7を設ける前の投写用光学系4において、画像表示面上の光軸Zから高さY1の位置から射出した光が、第1レンズL1の拡大側の面で反射される場合の光線追跡結果を示す。同様に、図9に、吸収層7を設ける前の投写用光学系4において、画像表示面上の光軸Zから高さY1の位置から射出した光が、第1レンズL1の縮小側の面で反射される場合の光線追跡結果を示す。図8および図9に示すように、第1レンズL1で反射された光8は、第2レンズL2の非光学有効面である平面取り面に到達している。
低スローレシオの構成では、第1レンズL1の拡大側の面と第2レンズL2の縮小側の面とは接近した構成になりやすいため、Ymaxを10割像高とした場合、Y1は5割像高より高い像高になりやすい。従って、高さY1の位置から射出した光は、第1レンズL1の周辺部又は周辺部近傍に到達しやすい。本例では、第1レンズL1の拡大側の面の周辺部は凸面形状、第1レンズL1の縮小側の面の周辺部は凹面形状であるため、第1レンズL1の周辺部又は周辺部近傍で反射された光8は第2レンズL2の非光学有効面に戻りやすい。このような事情から、高さY1の位置から射出した光に注目して吸収層7を設けることは有用である。
また、投写型表示装置1では、いわゆるレンズシフトと呼ばれる、表示素子3に対して投写用光学系4を光軸Zに垂直な面内で相対移動させる動作を行うことがある。この場合、一例として図10に示すように、光軸Zから偏心した位置に表示素子3の表示可能領域3Aが位置することがある。図10には、投写用光学系4のイメージサークルICにおける、表示可能領域3Aの位置を示す。このような場合も、高さY1(図9参照)の位置が表示可能領域3A内になる可能性が高いため、高さY1の位置から射出した光に注目して吸収層7を設けることは有用である。
なお、投写用光学系4のイメージサークルICの直径をΦIC、表示可能領域3Aの長辺の長さをwとした場合、w/ΦICが0.7以下であることが好ましい。スローレシオの低い投写型表示装置1では、投写型表示装置1とスクリーン5とが近いため、ユーザーが投写像6を見やすいように、レンズシフトを行って投写用光学系4の光軸Zから投写像6の中心を偏心させてスクリーン上に投写させることが多い。一例として、室内で壁面に配置されたスクリーンに投写像6を投写する場合において、床面に近い位置に投写型表示装置1を配置した状態で、レンズシフトにより投写像6の投写位置を天井に近づける、いわゆる打ち上げ投写が行われる場合などである。よって、スローレシオの低い投写型表示装置1では、表示可能領域3Aの中心3Cが、投写用光学系4の光軸Zから偏心した状態でも投写像6を欠落無く投写できることが好ましい。w/ΦICを0.7以下にすることによって、投写用光学系4の光軸Zから中心3Cが偏心した状態でも投写像6を欠落無く投写することが容易となる。
第2レンズL2に吸収層7を設ける場合、第2レンズL2の配置に関して、投写用光学系4は下記条件式(3)を満足することが好ましい。条件式(3)では、第1レンズL1の拡大側の面から第2レンズL2の拡大側の面までの光軸上の距離をDb12としている。また、拡大側を入射側とした場合の、第1レンズL1の拡大側の面から投写用光学系4の近軸入射瞳位置Penpまでの光軸上の距離をDenpとしている。Db12の符号は正とする。Denpの符号は、光軸上において、第1レンズL1の拡大側の面より近軸入射瞳位置が縮小側にあれば正、第1レンズL1の拡大側の面より近軸入射瞳位置が拡大側にあれば負とする。図11に、図3の投写用光学系4の要部拡大図を示し、一例として、Db12、Denp、および近軸入射瞳位置Penpを示す。条件式(3)の下限以下とならないようにすることによって、第1レンズL1の縮小側の面と、第2レンズL2の拡大側の面とが干渉するのを防ぐことが容易になる。条件式(3)の上限以上とならないように第2レンズL2を配置することによって、第1レンズL1の大径化を抑制するとともに、第1レンズL1で反射された光8を投写用光学系4内で好適に吸収することが容易になる。
0.2<Db12/Denp<1 (3)
第2レンズL2に吸収層7を設ける場合、第2レンズL2は、拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズであることが好ましい。低スローレシオのためには、第1レンズL1の縮小側近傍に、拡大側の面の有効径と縮小側の面の有効径との差が大きいレンズを配置することが要望される。拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズの形状は、この要望に対して好適である。特に、第2レンズL2の拡大側の面は、有効半径の7割の高さの点から径方向外側が凸面形状であり、第2レンズL2の縮小側の面は、有効半径の7割の高さの点から径方向外側が凹面形状であることが好ましい。
上で述べたように低スローレシオのためには、第2レンズL2は拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズとすることが好ましい。しかし、このような形状にしながら、光学系の光軸方向および径方向の小型化を図ると、径方向の幅が広い平面取り面を縮小側に有する形状になりやすい。平面取り面の幅が広いほど、第1レンズL1で反射された光8がこの平面取り面に到達した場合の散乱光が発生する面積が大きくなる。このような事情から、本例の吸収層7を設ける構成は、スローレシオを低くしながら、迷光に起因するコントラスト低下を抑制することに有利な構成と言える。
第2レンズL2が拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズである場合、第2レンズL2は下記条件式(4)を満足することが好ましい。ここでは、第2レンズL2の拡大側の面の近軸曲率半径をR2f、第2レンズL2の縮小側の面の近軸曲率半径をR2rとしている。条件式(4)の下限以下とならないようにすることによって、低スローレシオを実現することが容易となる。条件式(4)の上限以上とならないようにすることによって、第2レンズL2の縮小側の面の深さが深くなり過ぎないため、投写用光学系4の光学全長の長大化の抑制および第1レンズL1の大径化の抑制が容易になる。なお、第2レンズL2の縮小側の面の深さとは、第2レンズL2の縮小側の光学有効面の外縁から第2レンズL2の縮小側の面の光軸Zとの交点までの光軸方向の長さを意味する。より良好な特性を得るためには第2レンズL2は、下記条件式(4-1)を満足することがより好ましい。
1.2<R2f/R2r<10 (4)
1.5<R2f/R2r<5 (4-1)
第1レンズL1は非球面レンズであるように構成してもよい。投写用光学系4が非球面レンズを含むことによって、小さなFナンバー、広画角化、および良好な収差補正に有利となる。特に広画角の光学系においては歪曲収差の補正に大きな効果を発揮する。
第1レンズL1の拡大側の面は、光軸Zに平行で光軸Zを含む断面において、有効半径内に変曲点Pfを有する形状であることが好ましい。このようにした場合は、低スローレシオの投写型表示装置1において、歪みが小さく、かつ、高解像の投写像6を形成することに有利となる。一例として図4に、第1レンズL1の拡大側の面における変曲点Pfを示す。
第1レンズL1の拡大側の面は、近軸領域において凹面形状であることが好ましい。このようにした場合は、低スローレシオの投写型表示装置1において、歪みが小さく、かつ、高解像の投写像6を形成することに有利となる。
第1レンズL1の材料の比重をSGL1とした場合、SGL1は1.5以下であることが好ましい。このようにした場合は、軽量化に有利となる。ただし、比重が1.5以下の光学材料は、一般に樹脂であり、樹脂は、ガラスに比べて反射防止膜の反射率が高い傾向にある。このような事情から、本例の吸収層7を設ける構成は、迷光に起因するコントラスト低下の抑制と、投写型表示装置1の軽量化とを両立させる上で有利となる。
投写型表示装置1は、投写像6を投写する光(投写光)の明るさが5000ANSI(American National Standards Institute:米国国家規格協会)ルーメン以上であることが好ましい。このようにした場合は、外光の影響を受ける環境、又は明るい部屋等の環境であっても鮮明な投写像6を得ることが容易となる。投写光を5000ANSIルーメン以上にするためには、光源としては、レーザー光源、又は超高圧水銀ランプを用いることが好ましい。また、光源の構成を2灯、又は4灯などの多灯式にすることによって、さらに投写光を明るくすることができる。
従来の低輝度光源を用いた投写型表示装置1では、外光の影響を受ける環境でも、上述した迷光に起因するコントラスト低下の量が人間の目の輝度分解能に対して十分に小さいため、問題視されることがほとんど無かった。しかし、高輝度光源を用いた投写型表示装置1では、上述した迷光に起因するコントラスト低下の量が人間の目の輝度分解能を超えるため、コントラスト低下が認識されてしまう。このような事情から、本例の吸収層7を設ける構成は、高輝度光源を用いた投写型表示装置1において特に有用である。
ANSIルーメンの計測方法は、ANSIによって定められており、概略的には以下の通りである。投写面を縦3×横3の9つのブロックに分割し、平均照度を求める。平均照度の単位はlx(ルクス)とする。投写面の面積の単位はm(平方メートル)とする。光束の単位をlm(ルーメン)とすると、[lx]=[lm]/[m]であるから、平均照度に投写面の面積を掛けることによってANSIルーメンの値を算出することができる。
条件式に関する構成も含め上述した好ましい構成および可能な構成は、任意の組合せが可能であり、要求される仕様に応じて適宜選択的に採用されることが好ましい。なお、可能な条件式の範囲としては、式の形式で記載された条件式に限定されず、好ましい、および、より好ましいとされた条件式の中から下限と上限とを任意に組み合わせて得られる範囲を含む。
次に、本開示の技術に係る投写型表示装置の数値実施例について説明する。数値実施例としては主に投写用光学系の例を示す。以下では、実施例1、2、および3の投写型表示装置に用いられる投写用光学系をそれぞれ実施例1、2、および3の投写用光学系という。また、以下の数値実施例に係る断面図に付された参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明および図面の煩雑化を避けるため、実施例ごとに独立して用いている。従って、異なる実施例の図面において共通の参照符号が付されていても、必ずしも共通の構成とは限らない。
[実施例1]
実施例1の投写用光学系4のレンズ構成と光束の断面図は図3に示したものと同じであり、その構成および図示方法は上述した通りであるので、ここでは重複説明を省略する。実施例1の投写用光学系4は、その内部に中間像を形成するリレータイプの光学系である。中間像を形成する光学系は、広い画角を確保しながら拡大側のレンズの大径化を抑制することができるので、広い画角が要求される投写型表示装置に好適である。
実施例1の投写用光学系4は、ズームレンズである。実施例1の投写用光学系4について、基本レンズデータを表1Aおよび表1Bに、諸元を表2に、可変面間隔を表3に、非球面係数を表4に示す。ここでは、1つの表の長大化を避けるため基本レンズデータを表1Aおよび表1Bの2つの表に分けて表示している。上記の各表の値は全て、投写用光学系4の広角端での焦点距離の絶対値が1になるように規格化した場合のデータである。
表1Aおよび表1Bは以下のように記載されている。Snの列には最も拡大側の面を第1面とし縮小側に向かうに従い1つずつ番号を増加させた場合の面番号を示す。Rの列には各面の曲率半径を示す。Dの列には各面とその縮小側に隣接する面との光軸上の面間隔を示す。Ndの列には各構成要素のd線に対する屈折率を示す。νdの列には各構成要素のd線基準のアッベ数を示す。有効半径は第1面から第3面について示す。表1Aおよび表1Bには、投写距離が150の場合の値を示す。d線の波長は587.56nm(ナノメートル)として扱う。
表1Aおよび表1Bでは、拡大側に凸面を向けた形状の面の曲率半径の符号を正、縮小側に凸面を向けた形状の面の曲率半径の符号を負としている。表1Bでは開口絞りStに相当する面の面番号の欄に面番号と(St)という語句を記載している。表1Bでは、変倍の際の可変面間隔についてはDD[ ]という記号を用い、[ ]の中にこの間隔の拡大側の面番号を付してDの欄に記入している。表1BのDの列の最下欄の値は、表中の最も縮小側の面から表示素子3の画像表示面までの距離である。
表2に、実施例1の投写用光学系4について、ズーム比Zr、焦点距離の絶対値|f|、空気換算距離でのバックフォーカスBf、FナンバーFNo.、および最大全画角2ωをd線基準で示す。2ωの欄の(°)は単位が度であることを意味する。表3に、可変面間隔を示す。表2および表3では、広角端、および望遠端の各値をそれぞれWIDE、およびTELEと表記した列に示している。
基本レンズデータでは、非球面の面番号には*印を付しており、非球面の曲率半径の欄には近軸曲率半径の数値を示している。表4において、Snの行には非球面の面番号を示し、KAおよびAmの行には各非球面についての非球面係数の数値を示す。mは3以上の整数であり、例えば実施例1の非球面ではm=3、4、5、・・・20である。表4の非球面係数の数値の「E±n」(n:整数)は「×10±n」を意味する。KAおよびAmは下式で表される非球面式における非球面係数である。
Zd=C×H/{1+(1-KA×C×H1/2}+ΣAm×H
ただし、
Zd:非球面深さ(高さHの非球面上の点から、非球面頂点が接する光軸Zに垂直な平面
に下ろした垂線の長さ)
H:高さ(光軸Zからのレンズ面までの距離)
C:近軸曲率半径の逆数
KA、Am:非球面係数
であり、非球面式のΣはmに関する総和を意味する。
Figure 2022126436000002
Figure 2022126436000003
Figure 2022126436000004
Figure 2022126436000005
Figure 2022126436000006
上記の各表では所定の桁でまるめた数値を記載している。上記の実施例1に関する各データの記号、意味、記載方法、および図示方法は、特に断りがない限り以下の例についても基本的に同様である。
[実施例1の投写用光学系の変形例]
図12に、実施例1の投写用光学系4の変形例の投写用光学系4の構成を示す。この変形例のレンズ構成は、図3に示す実施例1の投写用光学系4のものと同じである。図3の例と比べて、図12の例では、第3レンズL3の縮小側の面の平面取り面および第4レンズL4の縮小側の面の平面取り面に吸収層7が追加されている点が異なる。第3レンズL3の平面取り面および第4レンズL4の平面取り面は非光学有効面である。
[実施例2]
図13に、実施例2の投写用光学系4の構成を示す。実施例2の投写用光学系4は、単焦点光学系である。実施例2の投写用光学系4は、光軸Zに沿って最も拡大側から縮小側へ順に連続して、第1レンズL1と、第2レンズL2と、第3レンズL3とを備える。第1レンズL1の拡大側の面の周辺部は拡大側に凸面を向けた形状を有する。第2レンズL2および第3レンズL3は、拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。第2レンズL2の平面取り面および第3レンズL3の平面取り面に吸収層7が設けられている。
実施例2の投写用光学系4は、第3レンズL3より縮小側に、複数のレンズと、開口絞りStと、光学部材PPを備える。図13では、第3レンズL3より縮小側のレンズの符号の図示を省略している。
実施例2の投写用光学系4について、基本レンズデータを表5に、諸元を表6に、合焦の際の可変面間隔を表7に、非球面係数を表8に示す。表5では、合焦の際の可変面間隔についてはDD[ ]という記号を用い、[ ]の中にこの間隔の拡大側の面番号を付してDの欄に記入している。表7では、各投写距離における可変面間隔の値を示す。表5から表8までの各表の値は全て、投写用光学系4の焦点距離の絶対値が1になるように規格化した場合のデータである。
Figure 2022126436000007
Figure 2022126436000008
Figure 2022126436000009
Figure 2022126436000010
図14に、吸収層7を設ける前の投写用光学系4において、画像表示面上の光軸Zから高さY1の位置から射出した光が、第1レンズL1の縮小側の面で反射される場合の光線追跡結果を示す。第1レンズL1の拡大側の面で反射された光8は、第2レンズL2の非光学有効面である平面取り面に到達している。
[実施例3]
実施例3の投写型表示装置に用いられる投写用光学系4について説明する。図15に、実施例3の投写用光学系4の構成を示す。実施例3の投写用光学系4は、単焦点光学系である。実施例3の投写用光学系4は、光軸Zに沿って最も拡大側から縮小側へ順に連続して、第1レンズL1と、第2レンズL2と、第3レンズL3とを備える。第1レンズL1の拡大側の面の周辺部は拡大側に凸面を向けた形状を有する。第2レンズL2および第3レンズL3は、拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。第2レンズL2の平面取り面および第3レンズL3の平面取り面に吸収層7が設けられている。
実施例3の投写用光学系4は、第3レンズL3より縮小側に、複数のレンズと、開口絞りStと、光学部材PPを備える。図15では、第3レンズL3より縮小側のレンズの符号の図示を省略している。
実施例3の投写用光学系4について、基本レンズデータを表9に、諸元を表10に、合焦の際の可変面間隔を表11に、非球面係数を表12に示す。表9では、合焦の際の可変面間隔についてはDD[ ]という記号を用い、[ ]の中にこの間隔の拡大側の面番号を付してDの欄に記入している。表11では、各投写距離における可変面間隔の値を示す。表9から表12までの各表の値は全て、投写用光学系4の焦点距離の絶対値が1になるように規格化した場合のデータである。
Figure 2022126436000011
Figure 2022126436000012
Figure 2022126436000013
Figure 2022126436000014
図16に、吸収層7を設ける前の投写用光学系4において、画像表示面上の光軸Zから高さY1の位置から射出した光が、第1レンズL1の縮小側の面で反射される場合の光線追跡結果を示す。第1レンズL1の拡大側の面で反射された光8は、第2レンズL2の非光学有効面である平面取り面に到達している。
表13に実施例1~3の投写型表示装置の条件式(1)~(4)の対応値を示す。また、表14に条件式に関する数値および好ましい構成に関する数値を示す。表14のYmaxはΦIC/2に等しい。表13および表14には、d線を基準とした場合の、所定の桁でまるめた値を示す。
Figure 2022126436000015
Figure 2022126436000016
次に、投写型表示装置の変形例について説明する。図17は、第1変形例の投写型表示装置の概略構成図である。図17に示す投写型表示装置100は、本開示の実施形態に係る投写用光学系10と、光源15と、各色光に対応した透過型表示素子11a~11cと、色分解のためのダイクロイックミラー12、13と、色合成のためのクロスダイクロイックプリズム14と、コンデンサレンズ16a~16cと、光路を偏向するための全反射ミラー18a~18cとを有する。投写型表示装置100は、本開示の技術に係る表示素子が、色分解された3つの色光にそれぞれ対応する3つの透過型表示素子11a~11cで構成される、いわゆる3板式である。透過型表示素子11a~11cは例えば液晶表示素子である。なお、図17では、投写用光学系10は概略的に図示している。また、光源15とダイクロイックミラー12の間にはインテグレーターが配されているが、図17ではその図示を省略している。
光源15からの白色光は、ダイクロイックミラー12、13で3つの色光光束(Green光、Blue光、Red光)に分解された後、それぞれコンデンサレンズ16a~16cを経て各色光光束にそれぞれ対応する透過型表示素子11a~11cに入射して変調される。変調された色光光束は、クロスダイクロイックプリズム14により色合成された後、投写用光学系10に入射する。投写用光学系10は、透過型表示素子11a~11cにより変調された変調光による光学像をスクリーン105上に投写する。
図18は、第2変形例の投写型表示装置の概略構成図である。図18に示す投写型表示装置200は、本開示の実施形態に係る投写用光学系210と、光源215と、各色光に対応したDMD21a~21cと、色分解および色合成のためのTIR(Total Internal Reflection)プリズム24a~24cと、照明光と投写光を分離する偏光分離プリズム25とを有する。投写型表示装置200も、本開示の技術に係る表示素子が、各色光に対応した3つのDMD21a~21cで構成される3板式である。なお、図18では投写用光学系210を概略的に図示している。また、光源215と偏光分離プリズム25の間にはインテグレーターが配されているが、図18ではその図示を省略している。
光源215からの白色光は、偏光分離プリズム25内部の反射面で反射された後、TIRプリズム24a~24cにより3つの色光光束(Green光、Blue光、Red光)に分解される。分解後の各色光光束はそれぞれ対応するDMD21a~21cに入射して変調され、再びTIRプリズム24a~24cを逆向きに進行して色合成された後、偏光分離プリズム25を透過して、投写用光学系210に入射する。投写用光学系210は、DMD21a~21cにより変調された変調光による光学像をスクリーン205上に投写する。
図19は、第3変形例の投写型表示装置の概略構成図である。図19に示す投写型表示装置300は、本開示の実施形態に係る投写用光学系310と、光源315と、各色光に対応した反射型表示素子31a~31cと、色分離のためのダイクロイックミラー32、33と、色合成のためのクロスダイクロイックプリズム34と、光路偏向のための全反射ミラー38と、偏光分離プリズム35a~35cとを有する。投写型表示装置300も、本開示の技術に係る表示素子が、各色光に対応した3つの反射型表示素子31a~31cで構成される3板式である。反射型表示素子31a~31cは、例えば、シリコン基板上に画素に対応する液晶セルが形成された反射型液晶表示素子である。なお、図19では、投写用光学系310は概略的に図示している。また、光源315とダイクロイックミラー32の間にはインテグレーターが配されているが、図19ではその図示を省略している。
光源315からの白色光はダイクロイックミラー32、33により3つの色光光束(Green光、Blue光、Red光)に分解される。分解後の各色光光束はそれぞれ偏光分離プリズム35a~35cを経て、各色光光束それぞれに対応する反射型表示素子31a~31cに入射して変調され、クロスダイクロイックプリズム34により色合成された後、投写用光学系310に入射する。投写用光学系310は、反射型表示素子31a~31cにより変調された変調光による光学像をスクリーン305上に投写する。
以上、実施形態および実施例を挙げて本開示の技術について説明したが、本開示の技術は上記実施形態および実施例に限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、投写用光学系の各レンズの曲率半径、面間隔、屈折率、アッベ数、および非球面係数等は、上記各数値実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得る。
また、上記実施形態では光路が直線状の投写用光学系を示したが、本開示の技術はこれに限定されない。本開示の技術の投写用光学系は、その内部に少なくとも1つの光路を折り曲げる光路偏向部材が配置されて、屈曲光路を有する構成としてもよい。
また、投写型表示装置を構成する部材も上記例に限定されない。例えば、光束分離又は光束合成に用いられる光学部材、および表示素子は、種々の態様の変更が可能である。表示素子は、光源からの光を空間変調して、画像データに基づく光学像として出力する態様に限定されず、自発光型の表示素子から出力された光自体を、画像データに基づく光学像として出力する態様であってもよい。自発光型の表示素子としては、例えば、LED(Light Emitting Diode)又はOLED(Organic Light Emitting Diode)等の発光素子が2次元配列された表示素子が挙げられる。
1 投写型表示装置
2 光源ユニット
3 表示素子
3A 表示可能領域
3C 中心
4 投写用光学系
5 スクリーン
6 投写像
7 吸収層
8 光
10 投写用光学系
11a~11c 透過型表示素子
12 ダイクロイックミラー
13 ダイクロイックミラー
14 クロスダイクロイックプリズム
15 光源
16a~16c コンデンサレンズ
18a~18c 全反射ミラー
21a~21c DMD
24a~24c TIRプリズム
25 偏光分離プリズム
31a~31c 反射型表示素子
32 ダイクロイックミラー
33 ダイクロイックミラー
34 クロスダイクロイックプリズム
35a~35c 偏光分離プリズム
38 全反射ミラー
100 投写型表示装置
105 スクリーン
200 投写型表示装置
205 スクリーン
210 投写用光学系
215 光源
300 投写型表示装置
305 スクリーン
310 投写用光学系
315 光源
401 光学要素
Cp 円
Db12 距離
Denp 距離
h 高さ
hf 有効半径
hr 有効半径
h1f 有効半径
h1r 有効半径
h2f 有効半径
IC イメージサークル
ΦIC 直径
Ka 軸上光束
Kb1 上側光線
Kb 最大像高の光束
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
L3 第3レンズ
L4 第4レンズ
L5~L25 レンズ
Np 法線
OP 交点
P 点
P1~P10 点
PP 光学部材
Penp 近軸入射瞳位置
Pf 変曲点
Rc(h) 局所曲率半径
SL 面
Sa~Sd 面
St 開口絞り
w 長さ
Y1 高さ
Ymax 最大像高
Z 光軸

Claims (13)

  1. 画像を表示可能な矩形状の表示可能領域を含む表示素子と、
    複数のレンズを含み、前記表示素子が表示する前記画像を投写して投写像を形成する投写用光学系とを備え、
    前記投写用光学系が含む前記複数のレンズのうち、最も拡大側の第1レンズの拡大側の面の有効半径をh1fとし、
    光軸に平行で光軸を含む断面において、前記第1レンズの拡大側の面上の光軸から高さhの点における該面の法線と前記光軸との交点から前記高さhの点までの距離を、高さhにおける局所曲率半径としてRc(h)で表し、前記局所曲率半径の符号は、前記高さhの点より前記交点が縮小側にあれば正、前記高さhの点より前記交点が拡大側にあれば負とした場合、
    Rc(h1f)>0かつRc(h1f/2)>0であり、
    前記投写用光学系の焦点距離をfとし、
    前記表示可能領域の長辺の長さをwとした場合、
    0.15<|f|/w<0.45 (1)
    0<Rc(h1f)/Rc(h1f/2)<0.8 (2)
    で表される条件式(1)および(2)を満足し、
    前記第1レンズより縮小側に配置されたレンズの非光学有効面の少なくとも一部であって、前記画像から射出し、かつ前記第1レンズの拡大側の面又は前記第1レンズの縮小側の面で反射された光が照射される部分の少なくとも一部に、光を吸収する吸収層が設けられている投写型表示装置。
  2. 前記投写用光学系が含む前記複数のレンズのうち、拡大側から2番目の第2レンズの非光学有効面に前記吸収層が設けられている請求項1に記載の投写型表示装置。
  3. 前記第1レンズの拡大側の面から前記第2レンズの拡大側の面までの光軸上の距離をDb12とし、
    拡大側を入射側とした場合の、前記第1レンズの拡大側の面から前記投写用光学系の近軸入射瞳位置までの光軸上の距離をDenpとし、
    Db12の符号は正とし、
    Denpの符号は、光軸上において、前記第1レンズの拡大側の面より前記近軸入射瞳位置が縮小側にあれば正、前記第1レンズの拡大側の面より前記近軸入射瞳位置が拡大側にあれば負とした場合、
    0.2<Db12/Denp<1 (3)
    で表される条件式(3)を満足する請求項2に記載の投写型表示装置。
  4. 前記第2レンズの拡大側の面の有効半径をh2fとし、
    前記第1レンズの縮小側の面の有効半径をh1rとし、
    前記投写用光学系の縮小側の最大像高をYmaxとし、
    Y1=Ymax×h2f/h1rとした場合、
    前記第2レンズの非光学有効面の少なくとも一部であって、前記画像の光軸から高さY1の位置から射出し、かつ前記第1レンズの拡大側の面又は前記第1レンズの縮小側の面で反射された光が照射される部分の少なくとも一部に、前記吸収層が設けられている請求項2又は3に記載の投写型表示装置。
  5. 前記第2レンズは、拡大側に凸面を向けた負の屈折力を有するメニスカスレンズである請求項2から4のいずれか1項に記載の投写型表示装置。
  6. 前記第2レンズの拡大側の面の近軸曲率半径をR2f、
    前記第2レンズの縮小側の面の近軸曲率半径をR2rとした場合、
    1.2<R2f/R2r<10 (4)
    で表される条件式(4)を満足する請求項5に記載の投写型表示装置。
  7. 前記第1レンズの拡大側の面は、光軸に平行で光軸を含む断面において、有効半径内に変曲点を有する形状である請求項1から6のいずれか1項に記載の投写型表示装置。
  8. 前記第1レンズの拡大側の面は、近軸領域において凹面形状である請求項7に記載の投写型表示装置。
  9. 前記第1レンズの材料の比重は、1.5以下である請求項1から8のいずれか1項に記載の投写型表示装置。
  10. 前記投写像を投写する光の明るさが5000ANSIルーメン以上である請求項1から9のいずれか1項に記載の投写型表示装置。
  11. 0.2<|f|/w<0.4 (1-1)
    で表される条件式(1-1)を満足する請求項1に記載の投写型表示装置。
  12. 0.2<Rc(h1f)/Rc(h1f/2)<0.7 (2-1)
    で表される条件式(2-1)を満足する請求項1に記載の投写型表示装置。
  13. 1.5<R2f/R2r<5 (4-1)
    で表される条件式(4-1)を満足する請求項6に記載の投写型表示装置。
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