JP2005128487A - 投写レンズ、並びにこの投写レンズを用いた投写型表示装置及び背面投写型表示装置 - Google Patents

投写レンズ、並びにこの投写レンズを用いた投写型表示装置及び背面投写型表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 正面投写でありながら、良好な収差性能を示し、低Fナンバー、広角、長いバックフォーカス、高い周辺光量比、といった投写型表示装置に要求される仕様を合理的な構成で実現することのできる投写レンズを提供する。
【解決手段】 空間光変調素子(像面5付近に配置)上に形成された光学像をスクリーン4上に拡大投写する本発明の投写レンズ1を、スクリーン4側から像面5側に向かって順に配置された、前側レンズ群2と後側レンズ群3とにより構成する。後側レンズ群3に、前側レンズ群2と後側レンズ群3とに共通の光軸7に対して偏心した絞り6を設ける。フォーカス調整を、後側レンズ群3を回転させることなく光軸7の方向に移動させることによって行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、空間光変調素子上に形成された光学像をスクリーン上に拡大投写する投写レンズ、並びにこの投写レンズを用いた投写型表示装置及び背面投写型表示装置に関する。
従来、大画面用の映像機器として、各種の空間光変調素子を用いた投写型表示装置が知られている。そして、最近では、DMD(Digital Micro-Mirror Device)のような表示効率の高い反射型の空間光変調素子が注目されている(例えば、特許文献1参照)。
図29に、空間光変調素子としてDMDを用いた投写型表示装置の構成を示す。図29Aは平面図、図29Bは側面図をそれぞれ示している。また、図30に、DMDの動作原理を説明するための概略図を示す。
図29に示すように、当該投写型表示装置は、白色光を放射するランプ251と、ランプ251からの放射光を集光する楕円面鏡252と、ランプ251からの放射光から紫外線と赤外線を取り除くUV−IRカットフィルタ253と、楕円面鏡252の長焦点近傍に配置され、赤(R)、緑(G)、青(B)の三原色を順次選択的に透過させる回転型カラーフィルタ254と、集光レンズ256と、平面ミラー257と、入射光を変調して光学像を形成するDMD258と、DMD258上に形成された光学像をスクリーン(図示せず)上に拡大投写する投写レンズ259とにより構成されている。
回転型カラーフィルタ254は、赤、緑、青のカラーフィルタを円盤状に組み合わせて構成されており、当該回転型カラーフィルタ254をモータ255で回転させることにより、楕円面鏡252で集光された光のうち、赤、緑、青の光を順次選択的に透過させることができる。そして、これにより、赤、緑、青の照明光が順次DMD258上に供給される。
集光レンズ256は、回転型カラーフィルタ254を透過した発散光を集光して、DMD258及び投写レンズ259に効率良く導く。
図30に示すように、DMD258は、画素ごとに設けられた微小ミラー261を2次元的に配列して構成されている。そして、画素ごとに、微小ミラー261の直下に配置されたメモリー素子の静電界作用によって当該微小ミラー261の傾きが制御され、入射光の反射角度が変化することによってON/OFF状態が形成される。
ここで、DMD面に対して微小ミラーが±10度傾く場合について、図31を参照しながら説明する。図31はDMD上の微小ミラーの動作原理を示す模式図である。図31に示すように、DMDに、その素子面の法線に対して20度傾いた光272が入射すると、微小ミラー261がON状態(傾き角+10度)のとき、反射光273は投写レンズ259に入射し、スクリーン上に白の画素が表示される。一方、微小ミラー261がOFF状態(傾き角−10度)のとき、反射光274は投写レンズ259に入射せず、スクリーン上には黒の画素が表示される。従って、各画素について、ON/OFFの切り替えを時間的に制御することにより、階調表現が可能となる。また、同時に、供給される照明光の色に応じてDMDを駆動させることにより、カラー表示が可能となる。
図30に示すように、DMD258上の各微小ミラー261は、表示領域の長軸262に対して、例えば、方位角45度の方向に傾斜する。
図29に示すように、平面ミラー257は、集光レンズ256から出射した光の光路を三次元的に折り返し、当該光をDMD258に所定の入射角で入射させるように配置されている。
尚、投写レンズ259と平面ミラー257などの光学部品との干渉を避けるため、照明光の光軸と投写光の光軸とのなす角は、できるだけ大きくする必要がある。そのため、DMD258の中心軸258aは、投写レンズ259の光軸260と一致しておらず、DMD258と投写レンズ259とは光軸が互いにオフセット(シフト)した状態で配置されている。従って、投写レンズ259は、有効像円のうち、一部の画角のみを使用して、DMD258上の光学像を投影している。
一般に、上記のような投写型表示装置に使用される投写レンズには、以下のことが要求される。
第1に、高い解像性能を備えていることが要求される。このことは、ハイビジョンなどの高精細画像を投影するために重要であり、そのためには、歪曲を含む良好な収差性能を有していることが必要である。
第2に、低Fナンバーを備えていることが要求される。このことは、明るい投写画像を得るために重要であり、そのためには、ライトバルブから出射する光を広い角度で集光できることが望まれる。
第3に、画面周辺まで高い開口効率を備えていることが要求される。このことは、投写画像の画面周辺部における光量低下を抑制するために重要である。
第4に、短い投写距離で大画面への投影を実現できることが要求される。すなわち、広角レンズであることが望まれ、そのためには、比較的焦点距離の短いレンズが必要となる。
第5に、十分長いバックフォーカス空間を備えていることが要求される。このことは、投写光と照明光とを分離し、光学部品の配置に十分な空間を確保する上で重要である。
第6に、画質と明るさの均一性が高いことが要求される。
実際のレンズ設計においては、これらの要求性能を、如何に合理的に、かつ、量産性の高い構成で実現するかが重要となる。
これに対して、従来の投写レンズ及びそれを用いた投写型表示装置には、以下のような課題があった。
一般に、より合理的な構成のレンズを実現する上で、Fナンバーを小さくすることと、より良好な収差性能を得ることとは相反する要求である。また、広角化を図ることと、長いバックフォーカスを確保することについても、同様である。
従って、上記要求性能を全て満たしつつ、合理的、かつ、量産性の高い投写レンズを実現することは困難であった。
また、従来、投写光と照明光との光路干渉、あるいは、投写レンズと平面ミラーなどの光学部品との干渉を避けるために、空間光変調素子と投写レンズとを、光軸が互いにオフセットした状態で配置し、オフセット投写することが一般的であった(図29参照)。オフセット投写は、投写対象となる空間光変調素子の表示領域を、投写レンズの有効像円内でずらして投写する方法であり、この方法を用いた場合には、投写画像の画角対称性が損なわれる。その結果、オフセット投写を用いた場合には、投写画像の解像度と明るさが、その画面中心に対して非対称になるという課題があった。また、有効像円の一部の画角のみしか使用しないため、無駄が多くなり、合理化に反するものであった。さらに、透過型スクリーンを用いて構成される背面投写型表示装置においてオフセット投写を用いると、当該透過型スクリーンもオフセットする必要があり、合理性の点で、背面投写型表示装置にはオフセット投写は適さないという課題があった。
これに対して、従来、投写レンズと空間光変調素子(例えば、DMD)との間に全反射プリズムを配置し、投写系のオフセットを不要とした構成(以下「正面投写」という)が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−98272号公報 WO98/29773号公報
しかし、この構成は、全反射プリズムが非常に高価であるために、投写レンズを含む投写系の合理化に反するものであった。また、全反射プリズムは、その内部に微小な空気層を含んでいるため、その空気層のギャップ公差により、投写レンズの収差性能が著しく低下するという課題もあった。
本発明は、従来技術における前記課題を解決するためになされたものであり、正面投写でありながら、良好な収差性能を示し、低Fナンバー、広角、長いバックフォーカス、高い周辺光量比、といった投写型表示装置に要求される仕様を合理的な構成で実現することのできる投写レンズを提供することを目的とする。また、本発明は、当該投写レンズを用いることにより、明るくて、高画質の画像表示が可能な投写型表示装置及び背面投写型表示装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係る投写レンズの構成は、空間光変調素子上に形成された光学像をスクリーン上に拡大投写する投写レンズであって、
前記スクリーン側から像面側に向かって順に配置された、前側レンズ群と後側レンズ群とを備え、
前記後側レンズ群は、前記前側レンズ群と前記後側レンズ群とに共通の光軸に対して偏心した絞りを有し、
前記後側レンズ群を回転させることなく前記光軸方向に移動させることによってフォーカス調整を行うようにしたことを特徴とする。
前記本発明の投写レンズの構成においては、前記前側レンズ群を前記光軸方向に移動させることによって倍率調整を行うようにするのが好ましい。
前記本発明の投写レンズの構成においては、前記後側レンズ群と前記像面との間に、補助レンズ群をさらに備えているのが好ましい。また、この場合には、前記補助レンズ群は、前記スクリーン側に凸面を向けた1枚の平凸レンズからなるのが好ましい。
また、この場合には、前記前側レンズ群は、負パワーの第1レンズ群からなり、
前記後側レンズ群は、前記スクリーン側から順に配置された、正パワーの第2レンズ群と、正パワーの第3レンズ群とからなり、
前記補助レンズ群は、正パワーの第4レンズ群からなり、
前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間の軸上空気間隔をt12、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間の軸上空気間隔をt34、全系の焦点距離をfとしたとき、
6.2<t12/f<10.5 ・・・(1)
2.7<t34/f<4.4 ・・・(2)
の各条件式を満足するのが好ましい。
この場合にはさらに、前記第1レンズ群が、前記スクリーン側から順に配置された、前記スクリーン側に凸面を向け、少なくとも1面が非球面である負メニスカスレンズと、負レンズとからなり、
前記第2レンズ群が、前記スクリーン側から順に配置された、正レンズと、負レンズと正レンズとの接合レンズと、前記スクリーン側に凸面を向けた正メニスカスレンズとからなり、
前記第3レンズ群が、前記スクリーン側から順に配置された、前記スクリーン側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、正レンズと、正レンズと負レンズとの接合レンズと、正レンズと、正レンズとからなり、
前記第4レンズ群が、1枚の正レンズからなるのが好ましい。
さらにこの場合には、前記第2レンズ群に含まれる前記接合レンズを構成する前記正レンズのアッベ数と屈折率をν2p、n2p、前記第2レンズ群に含まれる前記接合レンズを構成する前記負レンズのアッベ数と屈折率をν2n、n2nとしたとき、
ν2p<ν2n ・・・(8)
n2p<n2n ・・・(9)
の各条件式を満足するのが好ましい。
さらにこの場合には、前記第3レンズ群に含まれる前記接合レンズを構成する前記正レンズのアッベ数と屈折率をν3p、n3p、前記第3レンズ群に含まれる前記接合レンズを構成する前記負レンズのアッベ数と屈折率をν3n、n3nとしたとき、
ν3p>ν3n ・・・(10)
n3p<n3n ・・・(11)
の各条件式を満足するのが好ましい。
この場合にはさらに、前記第1レンズ群が、前記スクリーン側から順に配置された、前記スクリーン側に凸面を向け、少なくとも1面が非球面である負メニスカスレンズと、負レンズとからなり、
前記第2レンズ群が、前記スクリーン側から順に配置された、正レンズと、前記スクリーン側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、前記スクリーン側に凸面を向けた正メニスカスレンズとからなり、
前記第3レンズ群が、前記スクリーン側から順に配置された、負レンズと正レンズとの第1の接合レンズと、負レンズと正レンズとの第2の接合レンズと、正レンズとからなり、
前記第4レンズ群が、1枚の正レンズからなるのが好ましい。
さらにこの場合には、前記第3レンズ群に含まれる前記接合レンズを構成する前記正レンズのアッベ数と屈折率をν3p、n3p、前記第3レンズ群に含まれる前記接合レンズを構成する前記負レンズのアッベ数と屈折率をν3n、n3nとしたとき、
ν3p>ν3n ・・・(10)
n3p<n3n ・・・(11)
の各条件式を満足するのが好ましい。
この場合にはさらに、前記絞りが、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間に配置されているのが好ましい。
この場合にはさらに、前記第1レンズ群の前記スクリーンに最も近い位置に配されるレンズが非球面レンズであるのが好ましい。
この場合にはさらに、前記補助レンズ群は、前記スクリーン側に凸面を向けた1枚の平凸レンズからなるのが好ましい。
この場合にはさらに、前記第3レンズ群の前記空間光変調素子に最も近い位置に配されるレンズが異常分散硝子からなるのが好ましい。
この場合にはさらに、前記第4レンズ群と前記像面との間の軸上空気間隔をdとしたとき、
1.6<t34/d<2.6 ・・・(3)
4.2<(t34+d)/f<6.0 ・・・(4)
の各条件式を満足するのが好ましい。
この場合にはさらに、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記第2レンズ群の焦点距離をf2、前記第3レンズ群の焦点距離をf3としたとき、
−2.9<f1/f<−2.1 ・・・(5)
7.3<f2/f<14.5 ・・・(6)
5.7<f3/f<7.5 ・・・(7)
の各条件式を満足するのが好ましい。
前記本発明の投写レンズの構成においては、前記前側レンズ群と前記後側レンズ群との間に、光路折り曲げ手段をさらに備えているのが好ましい。また、この場合には、前記絞りが、前記光路折り曲げ手段の前後の前記光軸を含む面に平行な方向あるいは垂直な方向に偏心しているのが好ましい。また、この場合には、前記光路折り曲げ手段の前後の前記光軸がなす角をθとしたとき、
45度≦θ≦90度 ・・・(13)
なる関係を満足するのが好ましい。また、この場合には、前記光路折り曲げ手段が誘電体多層膜ミラーであるのが好ましい。
前記本発明の投写レンズの構成においては、前記絞りの開口部が略楕円形状であるのが好ましい。また、この場合には、前記絞りの偏心量をD1、前記絞りの位置における有効開口半径をD2としたとき、
D1/D2<0.5 ・・・(12)
の条件式を満足するのが好ましい。
前記本発明の投写レンズの構成においては、前記空間光変調素子の有効表示領域が長軸と短軸とを有する矩形状であり、前記絞りが前記長軸に沿った方向又は前記短軸に沿った方向に偏心しているのが好ましい。
また、本発明に係る投写型表示装置の構成は、映像信号に応じた光学像を形成する空間光変調素子と、
前記空間光変調素子を照明する照明手段と、
前記空間光変調素子上に形成された前記光学像をスクリーン上に投影する投写レンズとを備えた投写型表示装置であって、
前記投写レンズとして前記本発明の投写レンズを用いることを特徴とする。
前記本発明の投写型表示装置の構成においては、前記空間光変調素子が、複数の微小ミラーを二次元的に配列してなるDMD(Digital Micro-Mirror Device)であるのが好ましい。
前記本発明の投写型表示装置の構成においては、前記投写レンズの前記スクリーン側に、視野絞りをさらに備えているのが好ましい。
前記本発明の投写型表示装置の構成においては、前記照明手段は、赤(R)、緑(G)、青(B)の三原色光が時間的に切り替わる照明光を形成し、前記空間光変調素子は、前記三原色光に対応した前記光学像を時間的に切り替えて表示するのが好ましい。
また、本発明に係る背面投写型表示装置の構成は、投写型表示装置と、
前記投写型表示装置からの投写画像を映し出す透過型スクリーンとを備えた背面投写型表示装置であって、
前記投写型表示装置として前記本発明の投写型表示装置を用いることを特徴とする。
前記本発明の背面投写型表示装置の構成においては、前記投写型表示装置と前記透過型スクリーンとの間に、光路を折り曲げるための反射手段をさらに備えているのが好ましい。
本発明によれば、特にDMDなどの反射型空間光変調素子を用いて正面投写を行う場合に適し、Fナンバーが2.0程度の明るい条件下でも良好な収差性能を示し、広角、長いバックフォーカス、高い周辺光量比、といった投写型表示装置に要求される仕様を合理的な構成で実現することのできる投写レンズを提供することができる。また、当該投写レンズを用いることにより、明るくて、高画質の画像表示が可能な、小型で低コストの投写型表示装置及び背面投写型表示装置を提供することができる。
図1は本発明における投写レンズの基本構成を示す配置図、図2は本発明における投写レンズの他の構成(基本構成に光路折り曲げ手段が付加された構成)を示す配置図、図3は本発明における投写レンズのさらに他の構成(基本構成に補助レンズ群が付加された構成)を示す配置図、図4は本発明における投写レンズのさらに他の構成(基本構成に光路折り曲げ手段と補助レンズ群が付加された構成)を示す配置図である。
図1に示すように、空間光変調素子(像面5付近に配置)上に形成された光学像をスクリーン4上に拡大投写する本発明の投写レンズ1は、スクリーン4側から像面5側に向かって順に配置された、前側レンズ群2と後側レンズ群3とを備えている。
後側レンズ群3は、前側レンズ群2と後側レンズ群3とに共通の光軸7に対して偏心した絞り6を有している。
フォーカス調整は、後側レンズ群3を回転させることなく光軸7の方向に移動させることによって行われる。
また、倍率調整は、前側レンズ群2を光軸7の方向に移動させることによって行うのが望ましい。
また、図2に示すように、前側レンズ群2と後側レンズ群3との間に、光路折り曲げ手段としての平面ミラー8を配置する構成とすることもできる。そして、この場合も、前側レンズ群2と後側レンズ群3とに共通の光軸9、10に対して、絞り6が偏心することとなる。尚、この場合、絞り6は、平面ミラー8の前後の光軸9、10を含む面に平行な方向あるいは垂直な方向に偏心しているのが望ましい。
また、図3に示すように、前側レンズ群2と後側レンズ群3を主レンズ群12として、主レンズ群12と像面5との間に補助レンズ群11を配置する構成とすることもできる。また、この場合においても、図4に示すように、前側レンズ群2と後側レンズ群3との間に、光路折り曲げ手段としての平面ミラー8を配置する構成とすることができる。
以下、具体的な実施の形態を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。まず、下記参考例1〜4において、絞りを偏心させない構成について説明し、次いで、下記第1の実施の形態において、絞りを偏心させた構成について説明する。
[参考例1]
図5は参考例1における投写レンズの構成を示す配置図である。
図5に示すように、本参考例における投写レンズ13は、スクリーン4側から像面5側に向かって順に配置された、前側レンズ群としての、2枚のレンズL1、L2からなる負パワーの第1レンズ群G1と、後側レンズ群としての、4枚のレンズL3、L4、L5、L6からなる正パワーの第2レンズ群G2と、同じく後側レンズ群としての、6枚のレンズL7、L8、L9、L10、L11、L12からなる正パワーの第3レンズ群G3と、補助レンズ群としての、単レンズL13からなる正パワーの第4レンズ群G4とにより構成されている。
また、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間には、絞り14が配置されている。
本参考例の投写レンズ13において、第1〜第4レンズ群G1〜G4と像面5とは、第1〜第4レンズ群G1〜G4に共通の光軸7が像面5の中心を通るように配置されており、これにより空間光変調素子上に形成された光学像をスクリーン4上に正面投写することが可能となっている。尚、本明細書において、「光軸が像面の中心を通る」には、光軸が真に像面の中心を通る場合だけでなく、許容できる範囲の誤差を有している場合も含まれるものとする。
下記(表1)に、図5に示した投写レンズ13の各レンズの具体的数値例を示す。
Figure 2005128487
上記(表1)において、riはスクリーン4側から数えて第i番目の面(第i面)の曲率半径(mm)、diはスクリーン4側から数えて第i番目の面(第i面)と第(i+1)番目の面(第(i+1)面)との間の光軸7に沿った距離(軸上距離、面間隔)(mm)、niはスクリーン4側から数えて第i番目のレンズのd線に対する屈折率、νiはスクリーン4側から数えて第i番目のレンズのd線に対するアッベ数を示している(後述する他の参考例及び実施の形態についても同様である)。
また、全系の焦点距離はf=9.851mm、FナンバーはFno.=2.00、半画角はω=45.4度である。
第1レンズ群G1を構成するスクリーン4側のレンズL1の両面は非球面であり、非球面形状は、下記(数1)によって定義される(後述する他の参考例及び実施の形態についても同様である)。
Figure 2005128487
但し、上記(数1)中、ccは円錐係数、A4、A6、A8、A10はそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数、rは曲率半径、xはサグ量(面の光軸方向の位置)、yは光軸からの高さを表わしている。上記(表1)には、これら非球面係数の具体的数値例も示している。
本参考例の投写レンズ13においては、全系の焦点距離をf、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の軸上距離(軸上空気間隔)をt12、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間の軸上空気間隔をt34としたとき、
6.2<t12/f<10.5 ・・・(1)
2.7<t34/f<4.4 ・・・(2)
の各条件式を満足するのが望ましい。
上記式(1)、(2)は、良好な収差性能の下、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間、及び、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間に比較的長い空気間隔を確保するための条件式である。上記式(1)の上限値を超えると、レンズ長が長くなりすぎて、投写レンズ13が大型化すると同時に、画角の大きい部分で口径蝕が大きくなって、画面周辺部の明るさが低下する。また、上記式(1)の下限値を下回ると、第1レンズ群G1の負パワーが大きくなりすぎるために、特に歪曲収差、コマ収差の補正が困難となる。また、このように上記式(1)の下限値を下回ると、例えば、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に光路折り曲げ用の平面ミラーを配置するなどの、実用上の応用が困難となる。また、上記式(2)の上限値を超えると、バックフォーカスが長くなりすぎて、収差の補正が困難となる。また、上記式(2)の下限値を下回ると、投写レンズ13と照明用の光学部品とが干渉し易くなって、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間に照明用の光学部品を配置することが困難となる。
また、本参考例の投写レンズ13においては、第4レンズ群G4と像面5との間の軸上空気間隔をdとしたとき、
1.6<t34/d<2.6 ・・・(3)
4.2<(t34+d)/f<6.0 ・・・(4)
の各条件式を満足するのが望ましい。このように上記式(3)、(4)を満足するするように設計すれば、投写レンズ13のさらなる高性能化を図ることができ、その適用範囲も広くなる。
上記式(3)、(4)は、良好な収差性能の下、コントラストの低下や照明用の光学部品との干渉などの、照明系と組み合わせた実使用状態での課題に対処するための条件式である。上記式(3)の上限値を超えると、第4レンズ群G4と像面5とが接近しすぎるために、像面5付近に配置される空間光変調素子と第4レンズ群G4との間の不要な反射によって迷光が発生し、ゴーストの発生やコントラストの低下を招く。また、上記式(3)の下限値を下回ると、第4レンズ群G4の口径が大きくなるために、第4レンズ群G4を構成する単レンズL13が大型化し、コストアップに繋がる。また、上記式(4)の上限値を超えると、バックフォーカスが長くなりすぎて、収差の補正が困難となる。また、この場合に、十分な収差補正を行おうとすると、十分なレンズ全長が必要となるため、投写レンズ13が大型化する。また、上記式(4)の下限値を下回ると、バックフォーカスが短くなり、実使用状態において投写レンズ13と照明用の光学部品とが干渉し易くなる。
また、本参考例の投写レンズ13においては、第1レンズ群G1の焦点距離をf1、第2レンズ群G2の焦点距離をf2、第3レンズ群G3の焦点距離をf3としたとき、
−2.9<f1/f<−2.1 ・・・(5)
7.3<f2/f<14.5 ・・・(6)
5.7<f3/f<6.9 ・・・(7)
の各条件式を満足するのが望ましい。
上記式(5)〜(7)は、収差性能をさらに補填するための条件式であり、これらの条件式(5)〜(7)を満足することにより、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2、第3レンズ群G3のパワー配分を適切に設定して、より高い結像性能を得ることが可能となる。
下記(表2)に、以上説明した本参考例の投写レンズ13に関する上記条件式の数値を示す。
[表2]
t12/f=9.9 t34/f=4.0
t34/d=2.4 (t34+d)/f=5.7
f1/f=−2.7 f2/f=13.9 f3/f=6.5
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の合成焦点距離f12は、正である方が収差の補正には望ましい。合成焦点距離f12が負になるということは、第1レンズ群G1の負パワーが大きくなることを意味するので、歪曲収差やコマ収差が大きくなる。本参考例の投写レンズ13の場合、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の合成焦点距離はf12=2768mmである。
図6に、図5に示した投写レンズ13の収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差)を示す。尚、球面収差図において、実線はe線(546nm)に対する値、長い破線はC線(656nm)に対する値、短い破線はF線(486nm)に対する値をそれぞれ示している。また、非点収差図において、実線はサジタル方向(s)の値、破線はメリジオナル方向(m)の値をそれぞれ示している(後述する他の参考例及び実施の形態についても同様である)。
図6に示す収差性能図から明らかなように、本参考例の投写レンズ13は、上記した諸条件を満たすことにより、十分な収差補正がなされ、良好な結像性能が得られていることが分かる。
[参考例2]
図7は参考例2における投写レンズの構成を示す配置図である。本参考例の投写レンズ15は、第1レンズ群G1から第4レンズ群G4までの基本構成、及び、光軸7と像面5との位置関係において、上記参考例1の投写レンズ13と同様である。
本参考例の投写レンズ15が上記参考例1の投写レンズ13と異なる点は、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2、第3レンズ群G3及び第4レンズ群G4を構成するレンズのパワー配分、及び面間隔などのパラメータである。
下記(表3)に、図7に示した投写レンズ15の各レンズの具体的数値例を示す。
Figure 2005128487
また、全系の焦点距離はf=10.377mm、FナンバーはFno.=2.03、半画角はω=44.0度である。
本参考例の投写レンズ15においても、上記各条件式(1)〜(7)を満足するのが望ましい。
下記(表4)に、本参考例の投写レンズ15に関する上記条件式の数値を示す。
[表4]
t12/f=6.5 t34/f=3.0
t34/d=1.9 (t34+d)/f=4.6
f1/f=−2.2 f2/f=8.4 f3/f=6.6
図8に、図7に示した投写レンズ15の収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差)を示す。
図8に示す収差性能図から明らかなように、本参考例の投写レンズ15は、上記した諸条件を満たすことにより、十分な収差補正がなされ、良好な結像性能が得られていることが分かる。
[参考例3]
図9は参考例3における投写レンズの構成を示す配置図である。本参考例の投写レンズ16は、第1レンズ群G1から第4レンズ群G4までの基本構成、及び、光軸7と像面5との位置関係において、上記参考例1の投写レンズ13と同様である。
本参考例の投写レンズ16が上記参考例1の投写レンズ13と異なる点は、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2、第3レンズ群G3及び第4レンズ群G4を構成するレンズのパワー配分、及び面間隔などのパラメータである。
下記(表5)に、図9に示した投写レンズ16の各レンズの具体的数値例を示す。
Figure 2005128487
また、全系の焦点距離はf=11.181mm、FナンバーはFno.=2.02、半画角はω=43.5度である。
本参考例の投写レンズ16においても、上記各条件式(1)〜(7)を満足するのが望ましい。
下記(表6)に、本参考例の投写レンズ16に関する上記条件式の数値を示す。
[表6]
t12/f=7.1 t34/f=2.9
t34/d=1.9 (t34+d)/f=4.5
f1/f=−2.3 f2/f=7.7 f3/f=6.2
図10に、図9に示した投写レンズ16の収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差)を示す。
図10に示す収差性能図から明らかなように、本参考例の投写レンズ16は、上記した諸条件を満たすことにより、十分な収差補正がなされ、良好な結像性能が得られていることが分かる。
[参考例4]
図11は参考例4における投写レンズの構成を示す配置図である。本参考例の投写レンズ17は、第1レンズ群G1から第4レンズ群G4までの基本構成、及び、光軸7と像面5との位置関係において、上記参考例1の投写レンズ13と同様である。
本参考例の投写レンズ17が上記参考例1の投写レンズ13と異なる点は、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2、第3レンズ群G3及び第4レンズ群G4を構成するレンズのパワー配分、及び面間隔などのパラメータである。
下記(表7)に、図11に示した投写レンズ17の各レンズの具体的数値例を示す。
Figure 2005128487
また、全系の焦点距離はf=9.495mm、FナンバーはFno.=2.01、半画角はω=46.5度である。
本参考例の投写レンズ17においても、上記各条件式(1)〜(7)を満足するのが望ましい。
下記(表8)に、本参考例の投写レンズ17に関する上記条件式の数値を示す。
[表8]
t12/f=7.9 t34/f=3.3
t34/d=1.9 (t34+d)/f=5.0
f1/f=−2.4 f2/f=9.3 f3/f=6.2
図12に、図11に示した投写レンズ17の収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差)を示す。
図12に示す収差性能図から明らかなように、本参考例の投写レンズ17は、上記した諸条件を満たすことにより、十分な収差補正がなされ、良好な結像性能が得られていることが分かる。
[第1の実施の形態]
図13は本発明の第1の実施の形態における投写レンズの構成を示す配置図である。本実施の形態の投写レンズ18は、第1レンズ群G1から第4レンズ群G4までの基本構成、及び、光軸7と像面5との位置関係において、上記参考例1の投写レンズ13と同様である。
本実施の形態の投写レンズ18が上記参考例1の投写レンズ13と異なる点は、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2、第3レンズ群G3及び第4レンズ群G4を構成するレンズのパワー配分、及び面間隔などのパラメータと、第1〜第4レンズ群G1〜G4に共通の光軸7に対して絞り14の開口部が偏心している点である。
下記(表9)に、図13に示した投写レンズ18の各レンズの具体的数値例を示す。
Figure 2005128487
また、全系の焦点距離はf=9.674mm、FナンバーはFno.=2.01、半画角はω=46.0度である。
以下、絞り14の具体的形状について、図14を参照しながら説明する。図14は本発明の第1の実施の形態における投写レンズに用いられる絞りを光軸方向から見た状態を示す概略図である。
図14中、D1は絞り14の偏心量、D2は絞り14の位置における有効開口半径をそれぞれ示している。図14に示すように、絞り14の開口部19は、D2を半径とする円形外周部22と半楕円21とで囲まれた、斜線で示す略楕円形状の領域である(以下「楕円開口」ともいう)。半楕円21は、長軸Aと短軸B(偏心方向)とで決まる楕円の長軸Aで二等分された片側部分であり、半楕円21の中心20を投写レンズ18の光軸7に対してD1だけ偏心させている。
このように、本実施の形態の投写レンズ18においては、絞り14が偏心しているため、フォーカス調整の際に絞り14が回転すると、各画角の結像性能も絞り14に追随して回転する。従って、本実施の形態の投写レンズ18において、フォーカス調整は、光軸7に対して絞り14が回転しないようにして行われる。具体的には、絞り14は、後側レンズ群としての第2レンズ群G2又は第3レンズ群G3に固定され、これら後側レンズ群としての第2及び第3レンズ群G2、G3を回転させることなく光軸7の方向に移動させることによってフォーカス調整が行われる。
絞り14の偏心量D1は、照明用の光学部品の配置、照明光の入射角、明るさ、収差性能、などを考慮して、適切に設定すればよい。
本実施の形態においては、長軸A=20.8mm、短軸B=12.6mm、絞り14の偏心量D1=5.4mm、絞り14の位置における有効開口半径D2=11.7mmに設定されている。
本実施の形態におけるFナンバー(Fno.=2.01)は、図14に示す円形外周部22の全域を考慮した値であり、投写レンズ18が許容できる最大集光範囲を示している。従って、偏心させた絞り14の開口部19に対する実効的なFナンバーは、約3.0である。
本実施の形態の投写レンズ18においても、上記各条件式(1)〜(7)を満足するのが望ましいが、本実施の形態の投写レンズ18においては、さらに
D1/D2<0.5 ・・・(12)
の条件式を満足するのが望ましい。
上記式(12)は、絞り14に最適な偏心量を設定するための条件式である。上記式(12)の上限値を超えると、絞り14の偏心量が大きくなりすぎるために光軸7に対する対称性が大きく損なわれ、結像性能の非対称性が顕著になるので望ましくない。また、上記式(12)の上限値を超えると、絞り14において、円形外周部22の全域に対する開口部19の割合が小さくなる。このことは、投写レンズ18が性能上許容できる最大集光範囲に対して、実際に使用できる範囲が小さくなることを意味しており、絞り14において、無駄な領域が増加してしまう。
尚、倍率調整は、前側レンズ群としての第1レンズ群G1を光軸7の方向に移動させることによって行われる。本レンズはズームレンズではないので、ここでいう倍率調整とは、フォーカス調整によって発生する倍率の変化を補正することを意味しており、以下、同様である。
下記(表10)に、本実施の形態の投写レンズ18に関する上記条件式の数値を示す。
[表10]
t12/f=8.0 t34/f=3.2
t34/d=2.0 (t34+d)/f=4.8
f1/f=−2.4 f2/f=10.3 f3/f=6.0
D1/D2=0.46
図15に、図13に示した投写レンズ18の収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差)を示す。ここでは、円形外周部22の全域を絞りとみなした場合の収差性能を示している。楕円開口の場合には、その一部分を使用することになるので、円形外周部22の全域に対して十分な収差補正がなされていれば、楕円開口であっても、良好な結像性能を得ることができる。
図15に示す収差性能図から明らかなように、本実施の形態の投写レンズ18は、上記した諸条件を満たすことにより、十分な収差補正がなされ、良好な結像性能が得られていることが分かる。従って、本実施の形態の投写レンズ18は、上記(数12)によって規定される偏心量の範囲内においても、良好な結像性能を示し、その対称性が損なわれることはない。
以上説明した本実施の形態の投写レンズ18の構成によれば、Fナンバーが2.0程度の明るい条件下でも良好な収差性能を示し、広角、長いバックフォーカス、高い周辺光量比、といった投写型表示装置に要求される仕様を合理的な構成で実現することのできる投写レンズを提供することができる。特に、『絞り14を偏心させる』という構成を採用することにより、オフセット投写しなくても投写レンズ18と他の光学部品(例えば、照明用のミラーなど)との干渉を避けることができるので、特にDMDなどの反射型空間光変調素子を用いて正面投写を行うことが可能となる。
以下、絞りを偏心させた構成の投写レンズのさらなる実施の形態を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する(第2〜第4の実施の形態)。
[第2の実施の形態]
図16は本発明の第2の実施の形態における投写レンズの構成を示す配置図である。
図16に示すように、本実施の形態の投写レンズ23は、スクリーン4側から像面5側に向かって順に配置された、前側レンズ群としての、2枚のレンズL1、L2からなる負パワーの第1レンズ群G1と、後側レンズ群としての、3枚のレンズL3、L4、L5からなる正パワーの第2レンズ群G2と、同じく後側レンズ群としての、5枚のレンズL6、L7、L8、L9、L10からなる正パワーの第3レンズ群G3と、補助レンズ群としての、単レンズL11からなる正パワーの第4レンズ群G4とにより構成されている。
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間には、光路折り曲げ手段としての平面ミラー8が配置されている。平面ミラー8の前後の光軸9、10がなす角をθとしたとき、
45度≦θ≦90度 ・・・(13)
なる関係を満足するのが望ましい。
上記式(13)の上限値を超えると、光路の折り曲げに必要な第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が大きくなるために、投写レンズ23の全長が長くなり、投写レンズ23の大型化や周辺光量の低下を招く。また、上記式(13)の下限値を下回ると、平面ミラー8に必要な有効反射面積が大きくなるために、平面ミラー8の大型化を招く。
本実施の形態においては、θ=70度に設定されている。
平面ミラー8としては、できるだけ反射率の高いものを用いるのが望ましい。反射率が低い場合には、投写レンズ23の鏡筒内部で多くの不要光が発生し、フレアーの発生やコントラストの低下を招く。そのため、平面ミラー8としては、その反射面に誘電体多層膜を蒸着した誘電体多層膜ミラーなどを用いるのが望ましい。誘電体多層膜ミラーは、反射率が高く、それを用いることによって鏡筒内部での不要光の発生を抑制することができる。
絞り14は、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置されており、平面ミラー8の前後の前側レンズ群と後側レンズ群とに共通の光軸9、10に対して偏心した開口部を有している。絞り14の具体的な開口形状及び偏心量は、上記第1の実施の形態で説明したものと同様に適切に設定され、本実施の形態においては、長軸A=17.0mm、短軸B=12.0mm、絞り14の偏心量D1=3.0mm、絞り14の位置における有効開口半径D2=9.0mmに設定されている(図14参照)。
本実施の形態の投写レンズ23において、第1〜第4レンズ群G1〜G4と像面5とは、第1〜第4レンズ群G1〜G4に共通の光軸9、10が像面5の中心を通るように配置されており、これにより空間光変調素子上に形成された光学像をスクリーン4上に正面投写することが可能となっている。
下記(表11)に、図16に示した投写レンズ23の各レンズの具体的数値例を示す。
Figure 2005128487
また、全系の焦点距離はf=7.098mm、FナンバーはFno.=2.03、半画角はω=45.0度である。
尚、偏心させた絞り14の開口部に対する実効的なFナンバーは、約2.6である。
本実施の形態の投写レンズ23においても、上記各条件式(1)〜(8)を満足するのが望ましい。
下記(表12)に、本実施の形態の投写レンズ23に関する上記条件式の数値を示す。
[表12]
t12/f=9.2 t34/f=3.5
t34/d=2.4 (t34+d)/f=5.0
f1/f=−2.3 f2/f=7.7 f3/f=7.1
D1/D2=0.33
図17に、図16に示した投写レンズ23の収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差)を示す。
図17に示す収差性能図から明らかなように、本実施の形態の投写レンズ23は、上記した諸条件を満たすことにより、十分な収差補正がなされ、良好な結像性能が得られていることが分かる。
以上説明した本実施の形態の投写レンズ23の構成によれば、特にDMDなどの反射型空間光変調素子を用いて正面投写を行う場合に適し、Fナンバーが2.0程度の明るい条件下でも良好な収差性能を示し、広角、長いバックフォーカス、高い周辺光量比、といった投写型表示装置に要求される仕様を合理的な構成で実現することのできる投写レンズを提供することができる。
[第3の実施の形態]
図18は本発明の第3の実施の形態における投写レンズの構成を示す配置図である。
図18に示すように、本実施の形態の投写レンズ24は、上記第2の実施の形態の投写レンズ23と同様に、スクリーン4側から像面5側に向かって順に配置された、前側レンズ群としての、2枚のレンズL1、L2からなる負パワーの第1レンズ群G1と、後側レンズ群としての、3枚のレンズL3、L4、L5からなる正パワーの第2レンズ群G2と、同じく後側レンズ群としての、5枚のレンズL6、L7、L8、L9、L10からなる正パワーの第3レンズ群G3と、補助レンズ群としての、単レンズL11からなる正パワーの第4レンズ群G4とにより構成されている。
また、上記第2の実施の形態の投写レンズ23と同様に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間には、光路折り曲げ手段としての平面ミラー8が配置されている。平面ミラー8の前後の光軸9、10がなす角θは、上記第2の実施の形態で説明したものと同様に適切に設定され、本実施の形態においては、θ=60度に設定されている。
絞り14は、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置されており、平面ミラー8の前後の前側レンズ群と後側レンズ群とに共通の光軸9、10に対して偏心した開口部を有している。
本実施の形態においては、絞り14を、平面ミラー8の前後の光軸9、10を含む面(紙面)に垂直な方向に偏心させている。すなわち、空間光変調素子としてのDMDの有効表示領域が長軸と短軸とを有する矩形状であるとき、絞り14は、前記長軸に沿った方向に偏心している。絞り14の具体的な開口形状及び偏心量は、上記第1の実施の形態で説明したものと同様に適切に設定され、本実施の形態においては、長軸A=15.3mm、短軸B=10.2mm、絞り14の偏心量D1=3.2mm、絞り14の位置における有効開口半径D2=8.3mmに設定されている(図14参照)。
本実施の形態の投写レンズ24において、第1〜第4レンズ群G1〜G4と像面5とは、第1〜第4レンズ群G1〜G4に共通の光軸9、10が像面5の中心を通るように配置されており、これにより空間光変調素子上に形成された光学像をスクリーン4上に正面投写することが可能となっている。
以下、本実施の形態における投写レンズ24のレンズ構成について、より具体的に説明する。
第1レンズ群G1は、スクリーン4側から順に配置された、スクリーン4側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と、負レンズL2とからなり、全体として負の屈折力を有している。負メニスカスレンズL1は、その両面が非球面となっている。最も軸外光線の高くなる、第1レンズ群G1のスクリーン4に最も近い位置に、非球面を配置することにより、第1レンズ群G1で発生する大きな歪曲収差を補正すると同時に、軸外の諸収差のバランスを適切に制御することができる。
第2レンズ群G2は、スクリーン4側から順に配置された、正レンズL3と、スクリーン4側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4と、スクリーン4側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5とからなり、全体として正の屈折力を有している。
第3レンズ群G3は、スクリーン4側から順に配置された、負レンズL6と正レンズL7との第1の接合レンズと、負レンズL8と正レンズL9との第2の接合レンズと、正レンズL10とからなり、全体として正の屈折力を有している。
第3レンズ群G3の像面5(空間光変調素子)に最も近い位置に配置された正レンズL10は、異常分散硝子からなっている。この部分に異常分散硝子を使用することにより、他の接合レンズでは補正しきれない軸外の色収差を補正することが可能となる。
第4レンズ群G4は、スクリーン4側に凸面を向けた1枚の平凸レンズL11からなり、正の屈折力を有している。
下記(表13)に、図18に示した投写レンズ24の各レンズの具体的数値例を示す。
Figure 2005128487
また、全系の焦点距離はf=7.104mm、FナンバーはFno.=2.02、半画角はω=45.0度である。
尚、偏心させた絞り14の開口部に対する実効的なFナンバーは、約2.7である。
本実施の形態の投写レンズ24においても、上記各条件式(1)〜(8)を満足するのが望ましい。
下記(表14)に、本実施の形態の投写レンズ24に関する上記条件式の数値を示す。
[表14]
t12/f=8.2 t34/f=3.1
t34/d=1.8 (t34+d)/f=4.9
f1/f=−2.4 f2/f=8.8 f3/f=6.1
D1/D2=0.39
図19に、図18に示した投写レンズ24の収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差)を示す。
図19に示す収差性能図から明らかなように、本実施の形態の投写レンズ24は、上記した諸条件を満たすことにより、十分な収差補正がなされ、良好な結像性能が得られていることが分かる。
本実施の形態の投写レンズ24においては、第3レンズ群G3に含まれる接合レンズを構成する正レンズL7のアッベ数と屈折率をν3p、n3p、第3レンズ群G3に含まれる接合レンズを構成する負レンズL6のアッベ数と屈折率をν3n、n3nとしたとき、
ν3p>ν3n ・・・(10)
n3p<n3n ・・・(11)
の各条件式を満足するのが望ましい。
これらの条件式を満足することにより、軸外の色収差を効果的に補正することができる。
以上説明した本実施の形態の投写レンズ24の構成によれば、特にDMDなどの反射型空間光変調素子を用いて正面投写を行う場合に適し、Fナンバーが2.0程度の明るい条件下でも良好な収差性能を示し、広角、長いバックフォーカス、高い周辺光量比、といった投写型表示装置に要求される仕様を合理的な構成で実現することのできる投写レンズを提供することができる。
[第4の実施の形態]
図20は本発明の第4の実施の形態における投写レンズの構成を示す配置図である。
図20に示すように、本実施の形態の投写レンズ25は、スクリーン4側から像面5側に向かって順に配置された、前側レンズ群としての、2枚のレンズL1、L2からなる負パワーの第1レンズ群G1と、後側レンズ群としての、4枚のレンズL3、L4、L5、L6からなる正パワーの第2レンズ群G2と、同じく後側レンズ群としての、6枚のレンズL7、L8、L9、L10、L11、L12からなる正パワーの第3レンズ群G3と、単レンズL13からなる正パワーの第4レンズ群G4とにより構成されている。
また、上記第2の実施の形態の投写レンズ23と同様に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間には、光路折り曲げ手段としての平面ミラー8が配置されている。平面ミラー8の前後の光軸9、10がなす角θは、上記第2の実施の形態で説明したものと同様に適切に設定され、本実施の形態においては、θ=65度に設定されている。
絞り14は、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置されており、平面ミラー8の前後の前側レンズ群と後側レンズ群とに共通の光軸9、10に対して偏心した開口部を有している。
本実施の形態においては、絞り14を、平面ミラー8の前後の光軸9、10を含む面(紙面)に平行でかつ光軸10に垂直な方向に偏心させている。すなわち、空間光変調素子としてのDMDの有効表示領域が長軸と短軸とを有する矩形状であるとき、絞り14は、前記短軸に沿った方向に偏心している。絞り14の具体的な開口形状及び偏心量は、上記第1の実施の形態で説明したものと同様に適切に設定され、本実施の形態においては、長軸A=22.2mm、短軸B=14.8mm、絞り14の偏心量D1=4.6mm、絞り14の位置における有効開口半径D2=12.0mmに設定されている(図14参照)。
本実施の形態の投写レンズ25において、第1〜第4レンズ群G1〜G4と像面5とは、第1〜第4レンズ群G1〜G4に共通の光軸9、10が像面5の中心を通るように配置されており、これにより空間光変調素子上に形成された光学像をスクリーン4上に正面投写することが可能となっている。
以下、本実施の形態における投写レンズ25のレンズ構成について、より具体的に説明する。
第1レンズ群G1は、スクリーン4側から順に配置された、スクリーン4側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と、負レンズL2とからなっており、全体として負の屈折力を有している。負メニスカスレンズL1は、その両面が非球面となっている。最も軸外光線の高くなる、第1レンズ群G1のスクリーン4に最も近い位置に、非球面を配置することにより、第1レンズ群G1で発生する大きな歪曲収差を補正すると同時に、軸外の諸収差のバランスを適切に制御することができる。
第2レンズ群G2は、スクリーン4側から順に配置された、正レンズL3と、負レンズL4と正レンズL5との接合レンズと、スクリーン4側に凸面を向けた正メニスカスレンズL6とからなり、全体として正の屈折力を有している。
第3レンズ群G3は、スクリーン4側から順に配置された、スクリーン4側に凸面を向けた負メニスカスレンズL7と、正レンズL8と、正レンズL9と負レンズL10との接合レンズと、正レンズL11と、正レンズL12とからなり、全体として正の屈折力を有している。
第3レンズ群G3の像面5(空間光変調素子)に最も近い位置に配置された正レンズL12は、異常分散硝子からなっている。この部分に異常分散硝子を使用することにより、他の接合レンズでは補正しきれない軸外の色収差を補正することが可能となる。
第4レンズ群G4は、スクリーン4側に凸面を向けた1枚の平凸レンズL13からなり、正の屈折力を有している。
下記(表15)に、図20に示した投写レンズ25の各レンズの具体的数値例を示す。
Figure 2005128487
また、全系の焦点距離はf=9.963mm、FナンバーはFno.=2.01、半画角はω=45.2度である。
尚、偏心させた絞り14の開口部に対する実効的なFナンバーは、約2.7である。
本実施の形態の投写レンズ25においても、上記各条件式(1)〜(8)を満足するのが望ましい。
下記(表16)に、本実施の形態の投写レンズ25に関する上記条件式の数値を示す。
[表16]
t12/f=7.8 t34/f=3.1
t34/d=2.0 (t34+d)/f=4.7
f1/f=−2.4 f2/f=8.7 f3/f=6.3
D1/D2=0.38
図21に、図20に示した投写レンズ25の収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差)を示す。
図21に示す収差性能図から明らかなように、本実施の形態の投写レンズ25は、上記した諸条件を満たすことにより、十分な収差補正がなされ、良好な結像性能が得られていることが分かる。
本実施の形態の投写レンズ25においては、第2レンズ群G2に含まれる接合レンズを構成する正レンズL5のアッベ数と屈折率をν2p、n2p、第2レンズ群G2に含まれる接合レンズを構成する負レンズL4のアッベ数と屈折率をν2n、n2nとしたとき、
ν2p<ν2n ・・・(8)
n2p<n2n ・・・(9)
の各条件式を満足するのが望ましい。
また、本実施の形態の投写レンズ25においては、第3レンズ群G3に含まれる接合レンズを構成する正レンズL9のアッベ数と屈折率をν3p、n3p、第3レンズ群G3に含まれる接合レンズを構成する負レンズL10のアッベ数と屈折率をν3n、n3nとしたとき、
ν3p>ν3n ・・・(10)
n3p<n3n ・・・(11)
の各条件式を満足するのが望ましい。
これらの条件式を満足することにより、軸外の色収差を効果的に補正することができる。
以上説明した本実施の形態の投写レンズ25の構成によれば、特にDMDなどの反射型空間光変調素子を用いて正面投写を行う場合に適し、Fナンバーが2.0程度の明るい条件下でも良好な収差性能を示し、広角、長いバックフォーカス、高い周辺光量比、といった投写型表示装置に要求される仕様を合理的な構成で実現することのできる投写レンズを提供することができる。
尚、上記参考例1〜4、及び第1〜第4の実施の形態においては、第1レンズ群G1を構成するスクリーン4側のレンズL1の両面が非球面である場合を例に挙げて説明したが、目的に見合う収差補正が得られるのであれば、いずれか一方の面のみを非球面としたものであってもよい。
また、投写レンズの具体的なレンズ構成は、上記参考例1〜4、及び第1〜第4の実施の形態で説明したものに限定されるものではない。スクリーン4側から像面5側に向かって順に配置された、前側レンズ群と後側レンズ群とを備え、前記後側レンズ群が、前記前側レンズ群と前記後側レンズ群とに共通の光軸7(あるいは9)に対して偏心した絞り14を有し、前記後側レンズ群を回転させることなく光軸7(あるいは9)の方向に移動させることによってフォーカス調整を行うように構成されたものであれば、本発明の所期の目的を達成することができる。
また、上記参考例1〜4、及び第1〜第4の実施の形態においては、補助レンズ群としての第4レンズ群G4がスクリーン4側に凸面を向けた1枚の平凸レンズからなる場合を例に挙げて説明したが、補助レンズ群としての第4レンズ群G4は必ずしもかかる構成のものに限定されるものではなく、複数枚のレンズで構成したものや、像面5側に凸面を向けたものであってもよい。
[第5の実施の形態]
図22〜図24は本発明の第5の実施の形態における投写型表示装置の構成を示す配置図であり、図22はx−z平面について、図23はy−z平面について、図24はx−y平面についてそれぞれ示したものである。
図22〜図24に示すように、本実施の形態の投写型表示装置の投写光学系195は、映像信号に応じた光学像を形成する空間光変調素子としてのDMD190と、DMD190を照明する照明手段としての、ランプ181から平面ミラー189までの照明光学系196と、DMD190上に形成された前記光学像をスクリーン(図示せず)上に投影する投写レンズ197とを備えている。
照明光学系196は、DMD190を照明するための照明光を形成する。具体的には、照明光学系196は、ランプ181からの放射光を楕円面鏡182によって集光し、前記放射光から紫外線と赤外線を取り除くUV−IRカットフィルタ183を透過させた後、回転型カラーフィルタ184の近傍に集光スポットを形成する。
ランプ181としては、超高圧水銀ランプやキセノンランプ等が用いられる。これらのランプは、輝度が高く、発光部が比較的小さいため、楕円面鏡182によって放射光を効率良く集光することができる。
回転型カラーフィルタ184は、赤、緑、青のカラーフィルタを円盤状に組み合わせて構成されており、当該回転型カラーフィルタ184をモータ185で回転させることにより、楕円面鏡182で集光された光のうち、赤、緑、青の光を順次選択的に透過させることができる。そして、これにより、照明手段としての照明光学系196は、赤(R)、緑(G)、青(B)の三原色光が時間的に切り替わる照明光を形成し、空間光変調素子としてのDMD190は、前記三原色光に対応した光学像を時間的に切り替えて表示することが可能となる。
回転型カラーフィルタ184を透過した発散光は、コンデンサレンズ186によって集光された後、第1レンズアレイ187、第2レンズアレイ188、平面ミラー189及びレンズ191を介してDMD190を照明する。
図25に、第1レンズアレイ187の構成を示す。図25Aは断面図、図25Bは平面図をそれぞれ示している。図25に示すように、第1レンズアレイ187は、DMD190とほぼ相似の形状を有する複数の第1レンズ187aを2次元的に配列して構成されている。このため、コンデンサレンズ186によって集光された光束が第1レンズアレイ187に入射すると、当該光束は第1レンズ187aによって複数の微小光束に分割される。
図26に、第2レンズアレイ188の構成を示す。図26Aは断面図、図26Bは平面図をそれぞれ示している。図26に示すように、第2レンズアレイ188は、第1レンズ187aと同数で対を成す複数の第2レンズ188aを2次元的に配列して構成されている。
第1レンズ187aは、当該第1レンズ187aに入射した微小光束を、これに対応する第2レンズ188a上に集光する。そのため、第1レンズ187aは、第2レンズ188aの配列に合わせて、それぞれ適切に偏心させて配列されている。また、第2レンズ188aは、これに対応する第1レンズ187aに入射した微小光束を拡大して、DMD190上に結像させる。そのため、第2レンズ188aは、これに対応する第1レンズ187aとDMD190との位置関係に応じて、それぞれ適切に偏心させて配列されている。
以上のように照明光学系196中の光学部品として第1及び第2レンズアレイ187、188を用いることにより、コンデンサレンズ186によって集光された、比較的明るさむらや色むらの大きい光束を、第1レンズ187aによって複数の微小光束に分割し、それらを、対応する第2レンズ188aによって拡大して、DMD190上で重畳することができるので、明るさむらや色むらの小さい、均一照明を実現することができる。
DMD190は、図30に示したものと同様に、画素ごとに設けられた微小ミラーを2次元的に配列してなる反射型の空間光変調素子であり、微小ミラーの傾き角を変化させて光の反射方向を制御することにより、入射する照明光を変調することができる。図22に示すDMD190の各微小ミラーの傾き角は、±12度である。
DMD190上には、上記変調作用による光学像が形成され、この光学像は、投写レンズ197によってスクリーン上に拡大投影される。
投写レンズ197は、図20に示した上記第4の実施の形態の投写レンズと同一の構成を有し、第1〜第3レンズ群を含む主レンズ群192と、補助レンズ群としての平凸レンズ191からなる第4レンズ群とにより構成されている。このため、投写レンズ197は、図21に示したような良好な結像性能を有し、高画質な投写画像を得ることができる。また、第3レンズ群(主レンズ群192の、平凸レンズ191側のレンズ群)と第4レンズ群(平凸レンズ191)との間に十分長い空気間隔が確保されているので、その空間に照明光学系196の平面ミラー189を配置することができ、その結果、投写型表示装置の小型化を図ることができる。
さらに、図23に示すように、投写レンズ197の絞り193は、光軸194に対して偏心しており、かつ、図14に示したような楕円開口を有している。そのため、照明光の光軸198と投写光の光軸199とのなす角が大きくなり(投写光と照明光との分離が可能となり)、正面投写でありながら、投写レンズ197と平面ミラー189などの光学部品とが干渉し難い構成となっている。
また、平凸レンズ191は、照明光(光軸198)と投写光(光軸199)の光路を共有しており、投写レンズ197の絞り193と第2レンズアレイ188の面を共役関係としている。それため、図26に示すように、第2レンズアレイ188の外形を絞り193の開口部とほぼ相似の楕円形状とすることによって、照明光が効率良く絞り193を通過できるような設計がなされている。
尚、本実施の形態においては、投写レンズ197として上記第4の実施の形態で説明した投写レンズを用いる場合を例に挙げて説明したが、上記第1〜第3の実施の形態で説明した投写レンズを用いることによっても同等の効果が得られる。
また、投写レンズ197のスクリーン側に視野絞りを配置すれば、投写型表示装置から出射する不要光をカットすることが可能となる。
以上説明した本実施の形態の投写型表示装置の構成によれば、特にDMDなどの反射型空間光変調素子を用いて正面投写を行う場合に適し、Fナンバーが2.0程度の明るい条件下でも良好な収差性能を示し、広角、長いバックフォーカス、高い周辺光量比、といった投写型表示装置に要求される仕様を合理的な構成で実現することのできる上記第1〜第4の実施の形態で説明した投写レンズが用いられているので、明るくて、高画質の画像表示が可能な、小型で低コストの投写型表示装置を提供することができる。
[第6の実施の形態]
図27は本発明の第6の実施の形態における背面投写型表示装置を示す配置図であり、図27Aは正面図、図27Bは側面図をそれぞれ示している。
図27に示すように、本実施の形態の背面投写型表示装置は、投写型表示装置231と、投写型表示装置231からの投写画像を映し出す透過型スクリーン232とを備えている。投写型表示装置231としては、上記第5の実施の形態で説明した投写型表示装置と同一の構成を有するものが用いられており、当該投写型表示装置231は、透過型スクリーン232を保持した筐体233内に配置されている。
投写型表示装置231の投写レンズから出射する光は、投写型表示装置231と透過型スクリーン232との間に配置された、光路を折り曲げるための反射手段としての折り返しミラー234によって反射され、透過型スクリーン232に入射する。
透過型スクリーン232は、例えば、フレネルレンズとレンチキュラレンズとにより構成されている。フレネルレンズの焦点距離は、フレネルレンズから投写レンズに至る光路長とおよそ等しく設定されており、当該フレネルレンズは、入射光を適切に屈折させて、透過型スクリーン232の前方に透過させる。視聴者は、投写型表示装置231が拡大投影した像を、透過型スクリーン232を通して観察することができる。
以上説明した本実施の形態の背面投写型表示装置の構成によれば、特にDMDなどの反射型空間光変調素子を用いて正面投写を行う場合に適し、Fナンバーが2.0程度の明るい条件下でも良好な収差性能を示し、広角、長いバックフォーカス、高い周辺光量比、といった投写型表示装置に要求される仕様を合理的な構成で実現することのできる上記第1〜第4の実施の形態で説明した投写レンズを備えた投写型表示装置が用いられているので、明るくて、高画質の画像表示が可能な、小型で低コストの背面投写型表示装置を提供することができる。
[第7の実施の形態]
図28は本発明の第7の実施の形態における背面投写型表示装置を示す配置図である。
図28において、241は投写型表示装置を示しており、当該投写型表示装置241としては、上記第5の実施の形態で説明した投写型表示装置と同一の構成を有するものが用いられている。そして、4枚の透過型スクリーン242を保持した筐体243内に、透過型スクリーン242と同数で対を成す複数の投写型表示装置241が配置されている。
複数の投写型表示装置241からの画像を並べてマルチ画面を表示する場合、単位画面間の境界を挟んだ両側の明るさ、解像度やホワイトバランスの差は、小さいほうが望ましい。本実施の形態の背面投写型表示装置においては、上記第5の実施の形態で説明した投写型表示装置と同一の構成を有する投写型表示装置241が用いられている。投写型表示装置241は、上述の通り、明るさと色に関して均一照明を実現する照明光学系と、均一性の高い解像度を実現する投写レンズとにより構成されているので、単位画面間のホワイトバランス、明るさ、解像度のバラツキを極めて小さくすることができる。
以上説明した本実施の形態の背面投写型表示装置の構成によれば、上記第6の実施の形態の場合と同様に、明るくて、高画質の画像表示が可能な、小型で低コストの背面投写型表示装置を提供することができる。
尚、上記第5〜第7の実施の形態においては、空間光変調素子として反射型のDMDを用いた場合を例に挙げて説明したが、空間光変調素子としては、例えば、反射型や透過型の液晶パネルを用いた構成のものであってもよい。
また、DMDとしては、例えば、微小ミラーのチルト角やチルト方向が、図30、図31に示したものや上記実施の形態で説明したものと異なるものを用いてもよい。
また、上記第5〜第7の実施の形態においては、照明手段として第1及び第2レンズアレイ187、188を含む照明光学系196を例に挙げて説明したが、照明手段としては、第1及び第2レンズアレイを用いない構成のものや、ガラスロッド等のインテグレータ素子を用いた構成のものであってもよい。
本発明の投写レンズは、特にDMDなどの反射型空間光変調素子を用いて正面投写を行う場合に適し、Fナンバーが2.0程度の明るい条件下でも良好な収差性能を示し、広角、長いバックフォーカス、高い周辺光量比、といった投写型表示装置に要求される仕様を合理的な構成で実現することができるので、明るくて、高画質の画像表示が可能な、小型で低コストの投写型表示装置あるいは背面投写型表示装置を実現するために利用可能である。
本発明における投写レンズの基本構成を示す配置図 本発明における投写レンズの他の構成(基本構成に光路折り曲げ手段が付加された構成)を示す配置図 本発明における投写レンズのさらに他の構成(基本構成に補助レンズ群が付加された構成)を示す配置図 本発明における投写レンズのさらに他の構成(基本構成に光路折り曲げ手段と補助レンズ群が付加された構成)を示す配置図 参考例1における投写レンズの構成を示す配置図 参考例1における投写レンズの収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差) 参考例2における投写レンズの構成を示す配置図 参考例2における投写レンズの収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差) 参考例3における投写レンズの構成を示す配置図 参考例3における投写レンズの収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差) 参考例4における投写レンズの構成を示す配置図 参考例4における投写レンズの収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差) 本発明の第1の実施の形態における投写レンズの構成を示す配置図 本発明の第1の実施の形態における投写レンズに用いられる絞りを光軸方向から見た状態を示す概略図 本発明の第1の実施の形態における投写レンズの収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差) 本発明の第2の実施の形態における投写レンズの構成を示す配置図 本発明の第2の実施の形態における投写レンズの収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差) 本発明の第3の実施の形態における投写レンズの構成を示す配置図 本発明の第3の実施の形態における投写レンズの収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差) 本発明の第4の実施の形態における投写レンズの構成を示す配置図 本発明の第4の実施の形態における投写レンズの収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差) 本発明の第5の実施の形態における投写型表示装置の構成を示す配置図(x−z平面図) 本発明の第5の実施の形態における投写型表示装置の構成を示す配置図(y−z平面図) 本発明の第5の実施の形態における投写型表示装置の構成を示す配置図(x−y平面図) 本発明の第5の実施の形態における投写型表示装置の照明光学系を構成する第1レンズアレイの構成図であり、Aは断面図、Bは平面図 本発明の第5の実施の形態における投写型表示装置の照明光学系を構成する第2レンズアレイの構成図であり、Aは断面図、Bは平面図 本発明の第6の実施の形態における背面投写型表示装置を示す配置図であり、Aは正面図、Bは側面図 本発明の第7の実施の形態における背面投写型表示装置を示す配置図 従来技術における空間光変調素子としてDMDを用いた投写型表示装置の構成を示す配置図であり、Aは平面図、Bは側面図 DMDの動作原理を説明するための概略図 DMD上の微小ミラーの動作原理を示す模式図
符号の説明
D1 絞りの偏心量
D2 絞りの位置における有効開口半径
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
1、18、23、24、25、197 投写レンズ
2 前側レンズ群
3 後側レンズ群
4 スクリーン
5 像面
6、14、193 絞り
7、9、10、194、198、199 光軸
8、189 平面ミラー(光路折り曲げ手段)
11 補助レンズ群
12 主レンズ群
19 絞りの開口部
21 半楕円
22 円形外周部
181 ランプ(照明手段)
182 楕円面鏡
183 UV−IRカットフィルタ
184 回転型カラーフィルタ
185 モータ
186 コンデンサレンズ
187 第1レンズアレイ
188 第2レンズアレイ
190 DMD(空間光変調素子)
191 平凸レンズ(補助レンズ)
195 投写光学系
196 照明光学系
231、241 投写型表示装置
232、242 透過型スクリーン
233、243 筐体
234 折り返しミラー(反射手段)

Claims (28)

  1. 空間光変調素子上に形成された光学像をスクリーン上に拡大投写する投写レンズであって、
    前記スクリーン側から像面側に向かって順に配置された、前側レンズ群と後側レンズ群とを備え、
    前記後側レンズ群は、前記前側レンズ群と前記後側レンズ群とに共通の光軸に対して偏心した絞りを有し、
    前記後側レンズ群を回転させることなく前記光軸方向に移動させることによってフォーカス調整を行うようにしたことを特徴とする投写レンズ。
  2. 前記前側レンズ群を前記光軸方向に移動させることによって倍率調整を行うようにした請求項1に記載の投写レンズ。
  3. 前記後側レンズ群と前記像面との間に、補助レンズ群をさらに備えた請求項1に記載の投写レンズ。
  4. 前記前側レンズ群と前記後側レンズ群との間に、光路折り曲げ手段をさらに備えた請求項1に記載の投写レンズ。
  5. 前記絞りが、前記光路折り曲げ手段の前後の前記光軸を含む面に平行な方向に偏心している請求項4に記載の投写レンズ。
  6. 前記絞りが、前記光路折り曲げ手段の前後の前記光軸を含む面に垂直な方向に偏心している請求項4に記載の投写レンズ。
  7. 前記光路折り曲げ手段の前後の前記光軸がなす角をθとしたとき、
    45度≦θ≦90度 ・・・(13)
    なる関係を満足する請求項4に記載の投写レンズ。
  8. 前記絞りの開口部が略楕円形状である請求項1に記載の投写レンズ。
  9. 前記絞りの偏心量をD1、前記絞りの位置における有効開口半径をD2としたとき、
    D1/D2<0.5 ・・・(12)
    の条件式を満足する請求項8に記載の投写レンズ。
  10. 前記空間光変調素子の有効表示領域が長軸と短軸とを有する矩形状であり、前記絞りが前記長軸に沿った方向又は前記短軸に沿った方向に偏心している請求項1に記載の投写レンズ。
  11. 前記前側レンズ群は、負パワーの第1レンズ群からなり、
    前記後側レンズ群は、前記スクリーン側から順に配置された、正パワーの第2レンズ群と、正パワーの第3レンズ群とからなり、
    前記補助レンズ群は、正パワーの第4レンズ群からなり、
    前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間の軸上空気間隔をt12、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間の軸上空気間隔をt34、全系の焦点距離をfとしたとき、
    6.2<t12/f<10.5 ・・・(1)
    2.7<t34/f<4.4 ・・・(2)
    の各条件式を満足する請求項3に記載の投写レンズ。
  12. 前記絞りが、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間に配置された請求項11に記載の投写レンズ。
  13. 前記第1レンズ群が、前記スクリーン側から順に配置された、前記スクリーン側に凸面を向け、少なくとも1面が非球面である負メニスカスレンズと、負レンズとからなり、
    前記第2レンズ群が、前記スクリーン側から順に配置された、正レンズと、負レンズと正レンズとの接合レンズと、前記スクリーン側に凸面を向けた正メニスカスレンズとからなり、
    前記第3レンズ群が、前記スクリーン側から順に配置された、前記スクリーン側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、正レンズと、正レンズと負レンズとの接合レンズと、正レンズと、正レンズとからなり、
    前記第4レンズ群が、1枚の正レンズからなる請求項11に記載の投写レンズ。
  14. 前記第1レンズ群が、前記スクリーン側から順に配置された、前記スクリーン側に凸面を向け、少なくとも1面が非球面である負メニスカスレンズと、負レンズとからなり、
    前記第2レンズ群が、前記スクリーン側から順に配置された、正レンズと、前記スクリーン側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、前記スクリーン側に凸面を向けた正メニスカスレンズとからなり、
    前記第3レンズ群が、前記スクリーン側から順に配置された、負レンズと正レンズとの第1の接合レンズと、負レンズと正レンズとの第2の接合レンズと、正レンズとからなり、
    前記第4レンズ群が、1枚の正レンズからなる請求項11に記載の投写レンズ。
  15. 前記第1レンズ群の前記スクリーンに最も近い位置に配されるレンズが非球面レンズである請求項11〜14のいずれかに記載の投写レンズ。
  16. 前記補助レンズ群は、前記スクリーン側に凸面を向けた1枚の平凸レンズからなる請求項3又は11に記載の投写レンズ。
  17. 前記第3レンズ群の前記空間光変調素子に最も近い位置に配されるレンズが異常分散硝子からなる請求項11〜14のいずれかに記載の投写レンズ。
  18. 前記第4レンズ群と前記像面との間の軸上空気間隔をdとしたとき、
    1.6<t34/d<2.6 ・・・(3)
    4.2<(t34+d)/f<6.0 ・・・(4)
    の各条件式を満足する請求項11〜14のいずれかに記載の投写レンズ。
  19. 前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記第2レンズ群の焦点距離をf2、前記第3レンズ群の焦点距離をf3としたとき、
    −2.9<f1/f<−2.1 ・・・(5)
    7.3<f2/f<14.5 ・・・(6)
    5.7<f3/f<7.5 ・・・(7)
    の各条件式を満足する請求項11〜14のいずれかに記載の投写レンズ。
  20. 前記光路折り曲げ手段が誘電体多層膜ミラーである請求項4に記載の投写レンズ。
  21. 前記第2レンズ群に含まれる前記接合レンズを構成する前記正レンズのアッベ数と屈折率をν2p、n2p、前記第2レンズ群に含まれる前記接合レンズを構成する前記負レンズのアッベ数と屈折率をν2n、n2nとしたとき、
    ν2p<ν2n ・・・(8)
    n2p<n2n ・・・(9)
    の各条件式を満足する請求項13に記載の投写レンズ。
  22. 前記第3レンズ群に含まれる前記接合レンズを構成する前記正レンズのアッベ数と屈折率をν3p、n3p、前記第3レンズ群に含まれる前記接合レンズを構成する前記負レンズのアッベ数と屈折率をν3n、n3nとしたとき、
    ν3p>ν3n ・・・(10)
    n3p<n3n ・・・(11)
    の各条件式を満足する請求項13又は14に記載の投写レンズ。
  23. 映像信号に応じた光学像を形成する空間光変調素子と、
    前記空間光変調素子を照明する照明手段と、
    前記空間光変調素子上に形成された前記光学像をスクリーン上に投影する投写レンズとを備えた投写型表示装置であって、
    前記投写レンズとして請求項1〜22のいずれかに記載の投写レンズを用いることを特徴とする投写型表示装置。
  24. 前記空間光変調素子が、複数の微小ミラーを二次元的に配列してなるDMD(Digital Micro-Mirror Device)である請求項23に記載の投写型表示装置。
  25. 前記投写レンズの前記スクリーン側に、視野絞りをさらに備えた請求項23に記載の投写型表示装置。
  26. 前記照明手段は、赤(R)、緑(G)、青(B)の三原色光が時間的に切り替わる照明光を形成し、前記空間光変調素子は、前記三原色光に対応した前記光学像を時間的に切り替えて表示する請求項23に記載の投写型表示装置。
  27. 投写型表示装置と、
    前記投写型表示装置からの投写画像を映し出す透過型スクリーンとを備えた背面投写型表示装置であって、
    前記投写型表示装置として請求項23〜26のいずれかに記載の投写型表示装置を用いることを特徴とする背面投写型表示装置。
  28. 前記投写型表示装置と前記透過型スクリーンとの間に、光路を折り曲げるための反射手段をさらに備えた請求項27に記載の背面投写型表示装置。

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