JP2022123298A - モバイルプリンタ - Google Patents

Abstract

【課題】ＲＦＩＤデータの書込処理と視覚情報の印刷処理を効率よく行うことができるモバイルプリンタを提供する。【解決手段】実施形態にかかるモバイルプリンタ１は、ＲＦＩＤタグ１２への情報の書込みが可能なＲＦＩＤライタ２３と、変質性インクを吐出する液体吐出ヘッドと、を備える。【選択図】図１

Description

本発明の実施形態は、モバイルプリンタに関する。

商品等の物品の管理をするために、ＲＦＩＤ（Ｒａｄｉｏ Ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ ＩＤｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ）による自動認識システムが用いられる。このような物品の管理方法として、ＲＦＩＤリーダライタを用いて、無線通信によって、商品に付されたＲＦＩＤタグに個別情報を書き込み、あるいはＲＦＩＤタグに記憶された個別情報を読み取ることで物品を特定している。ＲＦＩＤタグは、例えば商札等の視覚情報を有する媒体に付されていることもある。例えば商品の値段を変更する場合などは、ＲＦＩＤタグの個別情報を書き変えるとともに、視覚情報を書き換えるため、ＲＦＩＤライタと、別のプリンタと、の双方を用意して対応している。

特開２０１６－３８８７５号公報

本発明が解決しようとする課題は、ＲＦＩＤデータの書込みと視覚情報の印刷が可能なモバイルプリンタを提供することである。

実施形態にかかるプリンタは、ＲＦＩＤタグへの情報の書込みが可能なＲＦＩＤライタと、変質性インクを吐出する液体吐出ヘッドと、を備える。

実施形態にかかるプリンタの構成を示す斜視図。 同プリンタの構成を示す側面図。 同プリンタの構成を示す下面図。 同プリンタを用いた消色処理を示す説明図。 同プリンタの印刷処理を示す説明図。 他の実施形態にかかるプリンタの構成を示す側面図。

以下、本発明の一実施形態にかかるプリンタ１について、図１乃至図５を参照して説明する。図１は、プリンタの構成を示す斜視図、図２は同側面図、図３は同下面図である。図４は同プリンタによる消色処理を示す説明図であり、図５は同プリンタによる印刷処理を示す説明図である。プリンタ１は、例えば片手で把持できるモバイルプリンタである。

図１乃至図３に示すように、プリンタ１は、筐体２１と、媒体であるタグシート１０に印刷を行う液体吐出ヘッドとしてのインクジェットヘッド２２と、ＲＦＩＤライタとしてのＲＦＩＤリーダライタ２３と、ＲＦＩＤリーダライタ２３に設けられたアンテナ２４と、移動ローラ２５と、移動センサ２６と、変色部の一例としての消色部材２７と、入力部２８と、制御部４０と、を備える。また、プリンタ１は、外部からの情報を授受する図示しないインターフェースも備えている。

媒体としてのタグシート１０は、例えば商品に付される商札である。タグシート１０は例えば筐体２１外部にある。タグシート１０は、基材１１と、基材１１に搭載されたＲＦＩＤタグ１２と、基材１１に設けられた印刷部１３と、を備える。

基材１１は、例えば紙などの印刷可能な材質でシート状または板状に構成される。基材１１の所定領域に、ＲＦＩＤタグ１２が搭載される。また、基材１１の表面に、例えば値段等の視覚的な情報が印刷された印刷部１３が設けられる。

ＲＦＩＤタグ１２は、パッシブ方式のＲＦＩＤタグであり、データを記録する内蔵メモリを備える。ＲＦＩＤタグ１２は、後述するＲＦＩＤリーダライタ２３のアンテナ２４から出力される電波によって、内蔵メモリに対する、データの読み込み、書込み、及び書き変え、が可能に構成される。

印刷部１３は、基材１１の表面に設けられ、例えば視覚的な情報が印刷されている。印刷部１３には、商品名、商品の説明、あるいは商品の値段、等が表示される。

筐体２１は例えば樹脂材で形成され、プリンタ１の外郭を構成する。筐体２１は例えば片手で把持可能な大きさ及び形状に構成される。例えば筐体２１は直方体状の外形を有しする。筐体２１の印刷面側の面である底面部側にインクジェットヘッド２２が設けられる。また、筐体２１の底面部と側面部との間の隅部に、消色部材２７が設けられる。筐体２１の印刷面とは反対側の上面部には、ＲＦＩＤリーダライタ２３と、各種入力ボタン２８１，２８２を備える入力部２８が設けられる。

インクジェットヘッド２２は、熱によって、視覚的に変質する視覚的変質性インクを吐出する液体吐出装置である。インクジェットヘッド２２は、吐出部としての複数の吐出ノズルと、制御部４０の制御により駆動される複数の駆動素子と、インクタンクと、を備える。インクジェットヘッド２２は例えば吐出ノズルが印刷面側に配され、対向配置される媒体としてのタグシート１０に吐出ノズルからインクを吐出することにより印刷処理を行う。本実施形態においては視覚的変質性インクの一例として、熱によって変色する熱性変色インクを用いる例を示す。このため、インクジェットヘッド２２は、消色インクによって一時的視覚情報を印字する。なお、ここで、一時的視覚情報とは、印刷した情報を必要に応じて消色可能とすべく、一時的にのみ視覚で視認できる情報である。換言すると、一時的視覚情報とは、印刷媒体に情報を書き換え可能に印刷した情報である。一時的視覚情報は、例えば、値札に記載される値段等が挙げられる。

ＲＦＩＤリーダライタ２３は、ＲＦＩＤタグ１２のデータを読み取る処理と、ＲＦＩＤタグ１２にデータ書込み処理を行う、アンテナ２４を備える。アンテナ２４は、ＲＦＩＤリーダライタ２３によって駆動され、誘電磁界または電波を出力することで、ＲＦＩＤタグ１２の内蔵メモリに対してデータの読み出しやデータの書込みを行う。ＲＦＩＤリーダライタ２３は例えば筐体２１の印刷面とは反対側の面に配置される。

移動ローラ２５は、移動方向と直交する方向に延びる支持ロッドに回転可能に支持された複数のローラ部材である。移動ローラ２５は、タグシート１０上における移動方向を、軸方向に直交する所定の搬送方向に沿って案内する。すなわち、移動ローラ２５は、媒体であるタグシート１０と対向する位置に配され、回転によりタグシート１０との相対移動方向を規制する。移動ローラ２５には、移動ローラ２５の回転量を測定する移動センサ２６が設けられる。

移動センサ２６は移動ローラ２５の近傍に配置され、移動ローラ２５の回転量を検出することで位置情報としての移動量を検出する。移動センサ２６は、位置情報として、例えばタグシート１０との相対位置情報を検出する。移動センサ２６は制御部４０に接続され、制御部４０に移動量に関するデータを出力する。

消色部材２７は、筐体２１の外面部に配置される。本実施形態において、消色部材２７は例えば摩擦により熱を発生させるラバー部材であり、筐体２１の外面に露出している。例えば、消色部材２７筐体２１の底面部と側面部との間の隅部に配置される。例えば消色部材２７の外表面は筐体２１の外面よりも外側に突出していてもよい。

入力部２８は、例えば複数の入力ボタンを備え、ユーザが各種の指示を入力可能に構成される。例えば入力部２８として、印刷処理を指示する印刷指示ボタン２８１や電源をオンオフする電源ボタン２８２等が設けられる。

制御部４０は、例えば、プロセッサなどの処理回路を含み、制御プログラムや制御データなどに従って、プリンタ１の各種の機能を実現するべく、プリンタ１の各部を制御する。

制御部４０は、例えばメモリに記憶されたオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、各駆動部の駆動回路を駆動することで、各部の動作を制御する。例えば制御部４０は、印刷駆動部によりインクジェットヘッド２２を駆動することにより媒体への印刷処理を行う。さらに制御部４０は制御回路によりＲＦＩＤリーダライタ２３を駆動し、ＲＦＩＤタグ１２への書込み処理を行う。具体的には、アンテナ２４により、電波を供給し、ＲＦＩＤタグ１２の内部メモリにアクセスして情報の書込みを行う。

なお、インクジェットヘッド２２による印刷処理と、ＲＦＩＤリーダライタ２３によるＲＦＩＤタグ１２へのデータの書込み処理は連続して処理できるようになっている。

印刷処理及びデータ書き変え処理についての処理作用について、図４及び図５を参照して、以下説明する。本実施形態において、プリンタ１によって、一連の処理として消色処理、印刷処理、及びＲＦＩＤタグ１２の書込み処理と、同時期に続けて行う。例えば、予め消色処理を行った後、印刷処理、及び書込み処理の順番で、続けて行う。

図４に示すように、ユーザは、データ書き換え処理及び印刷処理の前に、予めタグシート１０の印刷部１３に消色インクにより印刷がされている場合に、付着した消色インクの消色処理を行う。消色処理において、筐体２１の隅に配されるラバー部材である消色部材２７によって印刷部１３の所定箇所を擦ることで、摩擦の熱を発生させ、熱変色性インクである消色インクの色を消す。消色処理後のタグシート１０は、図４に示すように、印刷部１３の該当部位の表示が消え、次の印刷が可能な印刷対象部位１３１となる。例えば図に示す例では値引き前の商品の値段を示す「８０００円（税別）」という表示が、消色処理によって消される。

タグシート１０に印刷された視覚情報や内部データを書き変える際、例えばユーザが入力部２８の印刷指示ボタン２８１や電源ボタン２８２を操作することにより印刷指示やデータ書き変え指示を入力する。例えば、印刷内容と書込内容とは同じデータ、あるいは互いに対応または関係するデータである。すなわち、共通の数値データに基づく出力が、インクジェットヘッド２２及びＲＦＩＤリーダライタ２３双方で行われる。図に示す例では値引き後の商品の値段の数値である「５６００円（税別）」という表示がインクジェットヘッド２２によりタグシート１０に印刷され、当該タグシート１０に搭載されたRFIDタグ１２の内部メモリに、同じ数値５６００が書き込まれる。

印刷処理として、制御部４０は、印刷指示を検出した場合に、例えば入力部２８あるいは外部装置から送られた印刷データに基づき、ヘッド駆動回路に駆動信号を出力することによりインクジェットヘッド２２を駆動し、消色インクを吐出して印刷処理を行う。このとき、例えばユーザは、図５に示すように、筐体２１を把持して、媒体であるタグシート１０にインクジェットヘッド２２を対向配置させ、移動ローラ２５をタグシート１０に当接させる。そして、筐体２１をタグシート１０に対して所定の移動方向に移動させる。このとき、移動ローラ２５によって移動方向が一方向に規制される。印刷処理中、制御部４０は、移動センサ２６により移動ローラ２５の回転量に基づいて位置情報としての移動量を検出する。そして制御部４０は、検出した位置情報に基づいて、液体吐出のタイミングを制御する。例えば図４及び図５に示す消色処理と印刷処理によって、消色前のタグシート１０に記載されていた印刷部１３の一部を、他の表示に書き変えることができる。

ＲＦＩＤタグ１２の書換え処理として、制御部４０は、例えば入力部２８あるいは外部装置から送られた書換えデータに基づき、ＲＦＩＤリーダライタ２３を駆動して、アンテナ２４から所定の電波を出力することで、書込み可能な範囲に配置されたＲＦＩＤタグ１２にデータの書込みを行う。このとき、例えばユーザは、電波の強度によりＲＦＩＤデータの書込みが可能な範囲にＲＦＩＤタグ１２を配置する。例えばユーザがリーダライタ２３の上にタグシート１０を翳すことで、データの書込みが行われる。なおＲＦＩＤタグ１２の書込み処理と、消色処理及び印刷処理の順番とは、逆であってもよいし、同時に行ってもよい。例えばデータ書込み処理の後に、消色及び印刷を行ってもよく、消色と印刷の間のタイミングでデータ書込を行ってもよい。また、消色処理を行わず、データ書込み処理と印刷処理のみを行ってもよい。

以上述べた実施形態のプリンタ１によれば、ＲＦＩＤデータの書込処理と視覚情報の印刷処理を効率よく行うことができる。すなわち、プリンタ１は、印刷処理を行うインクジェットヘッド２２と、ＲＦＩＤタグ１２へのデータ書込みを行うＲＦＩＤライタ２３とを一体に備えることにより、ＲＦＩＤタグ１２を有する印刷媒体に、共通の装置を用いて、一連の処理として同時期に続けて行うことができ、印刷処理及びデータ書込み処理を効率的に行うことが可能となる。また、プリンタ１は、変質性のインクを用いることにより、印刷部１３の表示内容を簡単に消すことができる構成とし、印刷後に再び書き変えることが可能となる。例えば商品を値下げする際、商品陳列棚に商品が並べられた状態で、各商品に既に付されたタグシート１０のＲＦＩＤタグ１２のデータを新たな値段に対応するデータに変更することと、印刷部１３に記載された値段の表示を変更する作業とを、スピーディかつ正確に行うことができる。また、印刷部１３の表示内容とＲＦＩＤタグ１２の記録データを、同じ装置を用いることで、同時あるいは同時期に書き変えることができるため、データの内容と表示内容とを対応させやすく、例えば別の装置を用いて処理を行う場合と比べて、効率的かつ正確な書き変え処理が可能となり、誤表示を防止できる。

本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、各部の構成を適宜変更して実施可能である。例えば装置の構成は上述した例に限られるものではなく適宜変更可能である。また、各部の配置も上述した例に限られるものではない。例えば上記実施形態において移動ローラ２５を前後方向及び幅方向にそれぞれ２列ずつ、計４つの移動ローラ２５を備える例を示したがこれに限られるものではなく、移動ローラ２５の数や配置は変更可能である。例えば他の実施形態として図６に示すプリンタ１Ａは筐体２１の長手方向に３列とし、計６つの移動ローラ２５１を備える。

また、上記実施形態においては変質性インクとして、熱により変色する熱変色性インクを例示したがこれに限られるものではなく適宜変更可能である。また、消色部材２７も上記の摩擦部材に限られない。例えば他に消色部材２７として熱を発生するヒータなどの熱源を備えていてもよい。他の実施形態として例えば変質性インクはＵＶ光等の光に反応して変色するインクとし、消色部材としてＵＶ光等の光を照射するライトを備える構成であってもよい。

また、上記実施形態においては、位置情報検出部の一例として移動ローラ２５の回転量から位置情報としての移動距離を検出するメカニカルな構造を前提にした例を示したが、これに限られるものではない。例えば、位置情報検出部として光学センサ等の位置センサを備える構成であってもよい。

また、ＲＦＩＤリーダライタ２３を筐体２１の上面側に配置した例を示したがこれに限られるものではない。例えばインクジェットヘッド２２が配される印刷面側に配置してもよい。この場合には、印刷処理とＲＦＩＤデータの書込み処理を同時に行うことが可能である。またＲＦＩＤライタとして読み取り機能を有するＲＦＩＤリーダライタ２３を例示したがこれに限られるものではなく、例えば書き込み機能のみを備えるＲＦＩＤライタを用いてもよい。

以上述べた少なくともひとつの実施形態のプリンタによれば、ＲＦＩＤデータの書込処理と視覚情報の印刷処理を効率よく行うことができる。

なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

１…プリンタ、１０…タグシート、１１…基材、１２…ＲＦＩＤタグ、１３…印刷部、２１…筐体、２２…インクジェットヘッド、２３…ＲＦＩＤリーダライタ、２４…アンテナ、２５…移動ローラ、２６…移動センサ、２７…消色部材（変色部）、２８…入力部、４０…制御部、２８１…印刷指示ボタン、２８２…電源ボタン。

Claims (4)

1. ＲＦＩＤタグへの情報の書込みが可能なＲＦＩＤライタと、
   変質性インクを吐出する液体吐出ヘッドと、
   を備えるモバイルプリンタ。
2. 前記変質性インクは熱または光により変色する変色インクである、請求項１に記載のモバイルプリンタ。
3. 前記変色インクを変色させる変色部を備える、
   請求項２に記載のモバイルプリンタ。
4. ＲＦＩＤタグを有する筐体外部にある媒体との相対位置情報を検出する位置情報検出部を備える、請求項１乃至３のいずれか一項に記載のモバイルプリンタ。

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