JP2022117444A - 磁性トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】様々な環境において長期に渡って使用された場合においても、現像スピードによらず現像スリーブ上のトナー穂立ちが適度に細く均一で、尾引きや飛び散り、ハーフトーンムラが抑制され、ドット再現性に優れる高画質な画像のプリントが可能なトナー。【解決手段】結着樹脂及び磁性酸化鉄粒子を含有するトナー粒子を有する磁性トナーであって、該磁性トナー中の該磁性酸化鉄粒子の含有量が、30質量%~45質量%であり、該磁性酸化鉄粒子は、(i)球状磁性酸化鉄粒子と、(ii)六面体状磁性酸化鉄粒子及び八面体状磁性酸化鉄粒子からなる群から選択される少なくとも一と、を含有し、該磁性酸化鉄粒子中の該球状磁性酸化鉄粒子の含有割合が、1.0個数%以上9.0個数%以下であることを特徴とする磁性トナー。【選択図】なし

Description

本開示は、電子写真法、静電記録法又は磁性トナージェット方式記録法を利用した記録方法に用いられる磁性トナーに関する。
複写機及びプリンターが広く普及するに従い、トナーに要求される性能もより高度になっている。近年では、プリントオンデマンド(POD)と呼ばれる、製版工程を経ずに直接印刷するデジタル印刷技術が注目されている。POD市場では、従来以上の高速化、高画質化が求められることに加え、様々な環境下で使用されたとしても、長期に渡って安定した画像を提供できるトナーが求められている。一方、画像形成システムにおける現像方式としては、トラブルが少なく、寿命も長く、メンテナンスも容易なことから、シンプルな構造の現像器を用いた一成分現像方式が好ましく用いられる。
この一成分現像方式にはいくつか手法が知られている。その中の一つに磁性酸化鉄をトナーに内包させた磁性トナーを用いたジャンピング現像法がある。ジャンピング現像法とは、現像スリーブとの摩擦帯電によって帯電した磁性トナーを、現像バイアスを用いて静電潜像担持体上に飛翔・付着させて、静電潜像担持体上の静電荷像を磁性トナー画像として顕像化する方法である。ジャンピング現像法は、磁性トナーの搬送制御が容易であること、複写機又はプリンターなどの内部汚染が少ないことから、数多く実用化されている。
また、磁性トナーにおいて、トナー中の磁性酸化鉄の量を減量することで、トナー担持体上における穂立ちを低く且つ均一に形成する事ができるため、尾引きや飛び散りを抑えることができ、画質が良好となることが知られている。さらにその結果、余計なトナーを使用せずに画像を印字できるために、トナー消費量の観点からも有利である。以上のような点から、磁性トナーにおいて、トナー中の磁性酸化鉄の量を減量する事が求められている。
特許文献1では、トナー粒子内部に多面体形状の磁性体を多量に含有し、トナー表面に球状磁性体を外添したトナーが開示されている。特許文献2では、トナー粒子中に立方体状又は八面体状の磁性体Aと、球状磁性体Bと、を重量比9:1~1:9で含有するトナーが開示されている。特許文献3では、トナー粒子の中心部は球状磁性体が多く、トナー粒子の外縁部は八面体状の磁性体が多いトナーが開示されている。
特開2004-325473号公報 特開2007-322504号公報 特開2017-116792号公報
特許文献1のトナーは、多面体形状の磁性体を多量に含有することで、トナーによる感光体表面の研磨性を向上させている。また、球状磁性体を外添することでスペーサ的効果を奏し、トナー同士間及びトナーと現像スリーブとの間の引力を小さくし、トナー凝集や流動性・現像性の低下を防止している。しかしながら、特許文献1のトナーは、トナー中の磁性体量が多いため、現像スリーブ上に保持されたトナーの穂立ちが太くなりやすい。その結果、長期に渡って使用された場合において、さらなる高画質化を目指した場合には
尾引きや飛び散り、ハーフトーンムラが発生しやすく、ドット再現性が不十分である。また、トナー穂立ちに影響のあるトナー磁化スピードについては議論されておらず、かつトナー磁化スピードはトナー粒子内部の磁性体の影響が大きいため、外添されている球状磁性体では穂立ちの適切な制御は期待できない。
特許文献2のトナーは、立方体状又は八面体状の磁性体と、球状磁性体の比率を一定範囲に制御することで、トナー流動性と凝集性、帯電性を制御し、低温低湿環境下のみならず、高温高湿環境下においても十分な画像濃度を得ることができる。しかしながら、特許文献2のトナーにおいてもトナー穂立ちに影響のあるトナー磁化スピードについては議論されておらず、また球状磁性体の比率が高いため、トナーの磁化スピードが不十分であり、現像スリーブ上に均一な穂立ちを形成することができない。その結果、長期に渡って使用された場合において、さらなる高画質化を目指した場合には尾引きや飛び散り、ハーフトーンムラが発生しやすく、ドット再現性が不十分である。
特許文献3のトナーは、トナー粒子の外縁部に八面体状の磁性体を多く含有することで、トナーのチャージアップを抑制している。一方でトナー粒子の中心部は球状磁性体が多く電荷を保持しやすい。しかしながら、特許文献3のトナーにおいてもトナー穂立ちに影響のあるトナー磁化スピードについては議論されていない。また、トナー粒子全体で見た場合には、中心部に存在する球状磁性体が多く存在するため、トナーの磁化スピードが不十分であり、現像スリーブ上に均一な穂立ちを形成することができない。その結果、長期に渡って使用された場合において、さらなる高画質化を目指した場合には尾引きや飛び散り、ハーフトーンムラが発生しやすく、ドット再現性が不十分である。
本開示は、様々な環境において長期に渡って使用された場合においても、現像スピードによらず現像スリーブ上のトナー穂立ちが適度に細く均一で、尾引きや飛び散り、ハーフトーンムラが抑制され、ドット再現性に優れる高画質な画像のプリントが可能なトナーを提供する。
本開示は、結着樹脂及び磁性酸化鉄粒子を含有するトナー粒子を有する磁性トナーであって、
該磁性トナー中の該磁性酸化鉄粒子の含有量が、30質量%~45質量%であり、
該磁性酸化鉄粒子は、
(i)球状磁性酸化鉄粒子と、
(ii)六面体状磁性酸化鉄粒子及び八面体状磁性酸化鉄粒子からなる群から選択される少なくとも一と、
を含有し、
該磁性酸化鉄粒子中の該球状磁性酸化鉄粒子の含有割合が、1.0個数%以上9.0個数%以下である磁性トナーに関する。
本開示によれば、様々な環境において長期に渡って使用された場合においても、現像スピードによらず現像スリーブ上のトナー穂立ちが適度に細く均一で、尾引きや飛び散り、ハーフトーンムラが抑制され、ドット再現性に優れる高画質な画像のプリントが可能なトナーを提供することができる。
本開示において、数値範囲を示す「XX以上YY以下」や「XX~YY」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。数値範囲が段階的に記載されている場合、各数値範囲の上限及び下限は任意に組み合わせることができる
本発明者らは、様々な環境において長期に渡って使用された場合においても、現像スピードによらず現像スリーブ上のトナー穂立ちを均一に形成することを目的として、鋭意検討を行った。その結果、磁性トナー粒子(以下、単にトナー粒子ともいう)中の磁性酸化鉄粒子の含有量と、トナー粒子中の球状磁性酸化鉄粒子と、六面体状磁性酸化鉄粒子及び八面体状磁性酸化鉄粒子との比率を特定の範囲に制御する構成に到達した。このようなトナーを用いることで、様々な環境において長期に渡って使用された場合においても、現像スピードによらず現像スリーブ上のトナー穂立ちが適度に細く均一で、尾引きや飛び散り、ハーフトーンムラが抑制され、ドット再現性に優れる高画質な画像が得られるようになることを見出した。
このような効果が得られた理由は以下のように考えている。上記磁性トナーにおける磁性酸化鉄粒子の含有量は、30質量%以上45質量%以下である。また、35質量%以上42質量%以下であると好ましい。30質量%以上45質量%以下であると、磁性トナーと現像スリーブ内部の磁石による磁気的な拘束力が適度な大きさに保たれることによって、現像スリーブ上のトナー穂立ちが適度な大きさとなる。その結果、ドット再現性が向上し、尾引き、飛び散り及びハーフトーンムラを抑制することができる。
また、磁性トナー(以下、単にトナーともいう)における磁性酸化鉄粒子は、(i)球状磁性酸化鉄粒子と、(ii)六面体状磁性酸化鉄粒子及び八面体状磁性酸化鉄粒子からなる群から選択される少なくとも一と、を含有する。そして、磁性酸化鉄粒子中の球状磁性酸化鉄粒子の含有割合が、1.0個数%以上9.0個数%以下である。また、より好ましくは1.5個数%以上8.0個数%以下であり、更に好ましくは2.0個数%以上7.0個数%以下である。
本発明者らが鋭意検討した結果、球状磁性酸化鉄粒子と、六面体状磁性酸化鉄粒子及び八面体状磁性酸化鉄粒子と、の比率を上記範囲に制御することで、トナーの磁化スピードを適切な範囲に制御できることを見出した。その理由について、以下のように推察している。球状磁性酸化鉄粒子は、磁化しやすい方向がないため、磁化スピード、すなわち透磁率が低い。その結果、磁性トナー中の球状磁性酸化鉄粒子比率が多くなると、現像スリーブ上におけるトナーの飽和磁化は変わらないが、トナーの磁化されるスピードが遅くなることを見出した。
一方、六面体状磁性酸化鉄粒子及び八面体状磁性酸化鉄粒子は、凸部を有する形状のため、トナーの過剰な帯電をリークしやすく、トナーの帯電が均一となるため、現像スリーブ上での穂立ちの均一な形成に有利である。しかし、球状磁性酸化鉄粒子に比べて、磁化スピードが速いため、所望の磁化量を得るために六面体及び八面体磁性酸化鉄のみを用いると、磁化スピードが過剰になり穂立ちが太ってしまう場合がある。このような現象は、特にPOD市場に用いられるような高速機において、トナーが長期に渡って使用されることで劣化し、トナーの流動性が低下してきた場合に顕著になる。
磁性酸化鉄粒子中の球状磁性酸化鉄粒子の含有割合が、1.0個数%以上9.0個数%以下であることで、現像スリーブ上におけるトナーの磁化量を変えずにトナーの磁化スピードを適度に緩和できる。そのため、現像スリーブの磁力線に沿ってトナーが分散した状態で均一な穂を形成することができる。その結果、長期に渡って使用された場合においても、現像スピードによらず現像スリーブ上の穂立ちが適度に細く均一になり、ドット再現性が向上し、尾引き、飛び散り及びハーフトーンムラを抑制することができる。
球状磁性酸化鉄粒子の含有割合が、1.0個数%より少ないと、トナーの磁化スピード
が速く、現像スリーブによる磁場で一気に磁化され、周囲のトナーとまとまった状態で穂立ちを形成してしまう。その結果、現像スリーブ上の穂立ちが太りやすく、ドット再現性が低下し、尾引き、飛び散り及びハーフトーンムラが発生しやすくなる。球状磁性酸化鉄粒子の含有割合が、9.0個数%より多いと、トナーが現像スリーブとの接触時間内で十分磁化できない。その結果。現像スリーブ上の穂立ちが不均一になり、ドット再現性が低下し、尾引き、飛び散り及びハーフトーンムラが発生しやすくなる。
六面体状磁性酸化鉄粒子及び八面体状磁性酸化鉄粒子からなる群から選択される少なくとも一(好ましくは八面体状磁性酸化鉄粒子)の含有割合は、91.0個数%以上99.0個数%が好ましく、92.0個数%以上98.5個数%がより好ましい。
以下、磁性酸化鉄粒子について詳細に記載する。磁性酸化鉄粒子は、(i)球状磁性酸化鉄粒子と、(ii)六面体状磁性酸化鉄粒子及び八面体状磁性酸化鉄粒子からなる群から選択される少なくとも一と、を含有する。ここで、磁性酸化鉄粒子の形状は、走査型電子顕微鏡(SEM)により撮影した写真(倍率40,000倍)により確認することができる。球状磁性酸化鉄粒子とは、主に板状面を有さず、表面が全てなめらかな凸線で囲まれた例えば楕円形のもの、更には完全な球形までを含む粒子を示す。
また、六面体状磁性酸化鉄粒子とは、凸部を有し、立方体状の形状の粒子を示す。走査型電子顕微鏡(SEM)により観察すると、外周部に直線部分を有し、ほぼ正方形に見える面を有するものが六面体状磁性酸化鉄粒子である。また、八面体状磁性酸化鉄粒子とは、凸部を有し、八個の三角形で囲まれた凸多面体である形状の粒子を示す。走査型電子顕微鏡(SEM)により観察すると、外周部に直線部分を有し、三角形に見える面を有するひし形の形状のものが八面体状磁性酸化鉄粒子である。
また、六面体状磁性酸化鉄粒子及び八面体状磁性酸化鉄粒子からなる群から選択される少なくとも一の中では、磁性酸化鉄粒子は八面体状磁性酸化鉄粒子を含有することがより好ましい。すなわち、磁性酸化鉄粒子は、より好ましくは(i)球状磁性酸化鉄粒子、及び(ii)八面体状磁性酸化鉄粒子、を含有する。八面体状磁性酸化鉄粒子の方がより鋭利な凸部を有するため、トナーの過剰な帯電をリークしやすい。そのため、トナーの帯電とリークのバランスがより適切になり、現像スリーブ上での穂立ちの安定性が増す。その結果、長期に渡って使用された場合においても、現像スピードによらず現像スリーブ上の穂立ちが適度に細く均一になり、よりドット再現性が向上し、さらに尾引き、飛び散り及びハーフトーンムラを抑制することができる。
また、磁性トナーは、磁性酸化鉄粒子がトナー粒子内部に存在することが、上記効果を得やすくする観点から好ましい。トナー粒子内部に存在するとは、磁性酸化鉄粒子が結着樹脂中に分散した状態で存在することである。
分散状態は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察によって確認することができる。磁性酸化鉄粒子が結着樹脂中に分散した状態とは、磁性酸化鉄粒子の一次粒子が凝集することなく樹脂中に存在した状態である。トナー粒子における磁性酸化鉄粒子の分布に偏りがなく、磁性酸化鉄粒子が均一に分散していることが好ましい。磁性酸化鉄粒子が結着樹脂中に分散した状態は、磁性酸化鉄粒子が均一に分散した状態を一義的に示すものではなく、結着樹脂中で僅かに偏在しているような状態も含まれる。このような分散状態は、例えば、溶融混練によるトナー粒子の製造で得ることができる。
トナーの磁化量や磁化しやすさは、トナー表面近傍だけではなく、トナー粒子内部も含めたトナー全体の体積が影響する。そのため、トナー粒子内部の磁性体の影響が大きい。よって、上記効果をより得やすくするためには、トナー粒子内部における、磁性酸化鉄粒
子を前述の含有量の範囲に制御することが好ましい。
磁性酸化鉄粒子中における、(i)球状磁性酸化鉄粒子と、(ii)六面体状磁性酸化鉄粒子及び八面体状磁性酸化鉄粒子からなる群から選択される少なくとも一は、それぞれ別々に作製してブレンドしてもよい。同一の反応によって双方の磁性酸化鉄粒子が含まれるように製造することがより好ましい。
同一の反応によって双方の磁性酸化鉄粒子が含まれる磁性体酸化鉄を用いることにより、磁性酸化鉄中における双方の粒子の分散が良好となる。その結果、トナー粒子内部でのトナーの磁化スピードが均一になる。その結果、長期に渡って使用された場合においても、現像スピードによらず現像スリーブ上穂立ちが適度に細く均一になり、よりドット再現性が向上し、さらに尾引き、飛び散り及びハーフトーンムラを抑制することができる。
磁性酸化鉄粒子の個数平均粒径は、0.10μm~0.30μmであることが好ましく、0.10μm~0.18μmであることがより好ましい。磁性酸化鉄粒子の個数平均粒径が上記範囲にあることにより、トナー中の磁性酸化鉄粒子の分散性が良好になるため、トナー粒子間でのトナーの磁化スピードが均一になる。その結果、長期に渡って使用された場合においても、現像スピードによらず現像スリーブ上穂立ちが適度に細く均一になり、よりドット再現性が向上し、さらに尾引き、飛び散り及びハーフトーンムラを抑制することができる。
また、球状磁性酸化鉄粒子の個数平均粒径は、六面体状磁性酸化鉄粒子及び八面体状磁性酸化鉄粒子からなる群から選択される少なくとも一の個数平均粒径よりも大きいことが好ましい。上記の関係を満たすことで、トナーが磁化される最初の段階において、磁化スピードが適度に緩和され、現像スリーブによる磁場でトナーが一気に磁化されることをより防ぎ、よりトナーが分散した状態で穂を形成することができる。その結果、長期に渡って使用された場合においても、現像スピードによらず現像スリーブ上の穂立ちが適度に細く均一になり、よりドット再現性が向上し、さらに尾引き、飛び散り及びハーフトーンムラを抑制することができる。
(球状磁性酸化鉄粒子の個数平均粒径)-(六面体状磁性酸化鉄粒子及び八面体状磁性酸化鉄粒子からなる群から選択される少なくとも一の個数平均粒径)は、0.03μm~0.10μmであることが好ましく、0.05μm~0.08μmであることがより好ましい。
球状磁性酸化鉄粒子の個数平均粒径は、0.15μm~0.30μmであることが好ましく、0.18μm~0.22μmであることがより好ましい。六面体状磁性酸化鉄粒子及び八面体状磁性酸化鉄粒子からなる群から選択される少なくとも一の個数平均粒径は、0.08μm~0.30μmであることが好ましく、0.10μm~0.16μmであることがより好ましい。
磁性酸化鉄粒子の796kA/mにおける磁化の強さは、85Am/kg以上90Am/kg以下であることが好ましく、85Am/kg以上87Am/kg以下であることがより好ましい。796kA/mにおける磁化の強さが85Am/kg以上であることで、現像スリーブ上での穂立ちの安定性が増す。その結果、よりドット再現性が向上し、さらに尾引き、飛び散りを抑制することができる。
また、796kA/mにおける磁化の強さが90Am/kg以下であることで、現像スリーブ上での穂の太さがより細く均一になる。その結果、長期に渡って使用された場合においても、現像スピードによらず現像スリーブ上の穂立ちが適度に細く均一になり、ド
ット再現性がより向上し、尾引き、飛び散り及びハーフトーンムラをさらに抑制することができる。796kA/mにおける磁化の強さは、磁性酸化鉄粒子の粒径や、磁性酸化鉄粒子中のFe2+の含有量、磁性酸化鉄粒子内部に含有されるケイ素や亜鉛などの金属元素の量により制御できる。
磁性酸化鉄粒子の0kA/m~796kA/mにおける最大比透磁率は、2.70以上2.80以下であることが好ましく、2.71以上2.75以下であることがより好ましい。
該最大比透磁率が上記の範囲にあることで、現像スリーブ上におけるトナーの磁化スピードがより適度になる。その結果、現像スリーブの磁力線に沿ってトナーがより分散した状態で穂を形成することができる。その結果、長期に渡って使用された場合においても、現像スピードによらず現像スリーブ上の穂立ちが適度に細く均一になり、ドット再現性がより向上し、さらに尾引き、飛び散り及びハーフトーンムラを抑制することができる。該最大比透磁率は、磁性酸化鉄粒子中における、(i)球状磁性酸化鉄粒子と、(ii)六面体状磁性酸化鉄粒子及び八面体状磁性酸化鉄粒子からなる群から選択される少なくとも一と、の比率や、磁性酸化鉄粒子の粒径、並びに磁性酸化鉄粒中に存在する金属元素の量により制御できる。
磁性酸化鉄粒子としては、以下に例示するような磁性酸化鉄粒子を用いる事ができる。具体的には、マグネタイト、マグヘマイト、フェライトなどの磁性酸化鉄粒子、及び他の金属酸化物を含む磁性酸化鉄粒子等が挙げられる。従来、四三酸化鉄(Fe)、三二酸化鉄(γ-Fe)、酸化鉄亜鉛(ZnFe)、酸化鉄イットリウム(YFe12)、酸化鉄カドミウム(CdFe)、酸化鉄ガドリニウム(GdFe12)、酸化鉄銅(CuFe)、酸化鉄鉛(PbFe1219)、酸化鉄ニッケル(NiFe)、酸化鉄ネオジム(NdFe)、酸化鉄バリウム(BaFe1219)、酸化鉄マグネシウム(MgFe)、酸化鉄マンガン(MnFe)、酸化鉄ランタン(LaFeO)、鉄粉(Fe)などが知られている。特に好適な磁性酸化鉄粒子は四三酸化鉄又はγ三二酸化鉄の微粉末である。また上述した磁性酸化鉄粒子を単独で又は2種以上の組合せで選択使用することもできる。
磁性酸化鉄粒子は、現像スリーブ上におけるトナーの磁化量を適切な範囲に制御するために、磁性酸化鉄粒子のコア粒子に特定の種類の金属元素を含有させ、且つコア粒子の表面に特定の種類の金属元素を含む被覆層を形成することが好ましい。
特に磁化量、摩擦帯電性及び耐熱性を両立できる点で、磁性酸化鉄粒子は、ケイ素及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも一を含む化合物を含有するコア粒子、並びに該コア粒子の表面にケイ素、アルミニウム及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも一を含む化合物を含む被覆層を有することがより好ましい。磁性酸化鉄粒子は、さらに好ましくは、ケイ素を含む化合物を含有するコア粒子、並びにコア粒子表面にケイ素を含む化合物及びアルミニウムを含む化合物を含有する被覆層を有する。
また、磁性酸化鉄粒子のコア粒子に含まれるケイ素元素の含有量は、磁性酸化鉄粒子に含まれる鉄元素を100原子としたとき、0.10原子以上1.50原子以下が好ましく、0.20原子以上0.80原子以下がより好ましい。上記の範囲にコア粒子に含まれるケイ素の量を制御することで、個々の磁性酸化鉄粒子中で粒子内の組成の均一性が向上し、磁化量及び磁化スピードの均一性が向上する。その結果、トナーの粒子間での磁化量及び磁化スピードの均一性が増し、現像スリーブ上でのトナーの穂立ちが細く、揃ったものとなり、安定性も高まる。その結果、よりドット再現性が向上し、さらに尾引き、飛び散り及びハーフトーンムラをより抑制することができる。
また、該被覆層に含まれるケイ素元素の含有量は、磁性酸化鉄粒子に含まれる鉄元素を100原子としたとき、0.01原子以上0.50原子以下であることが好ましく、0.05原子以上0.30原子以下であることがより好ましい。さらに、被覆層に含まれるアルミニウム元素の量が、磁性酸化鉄粒子に含まれる鉄元素を100原子としたとき、0.05原子以上1.50原子以下であることが好ましく、0.10原子以上1.00原子以下であることがより好ましい。上記のような被覆層を形成することで、トナーの帯電均一性が向上し、現像スリーブ上での穂立ちの安定性が増す。その結果、よりドット再現性が向上し、さらに尾引き、飛び散り及びハーフトーンムラをより抑制することができる。
磁性酸化鉄粒子を得るための好適な製造方法を以下に述べるが、磁性酸化鉄粒子の製造方法はこれに限定されるわけではない。磁性酸化鉄粒子は、磁性酸化鉄の種粒子を形成する第1反応工程、第1反応工程後に、pHを調整して上記種粒子をほぼ反応終点まで成長させる第2反応工程、さらに第2反応工程後に再度pHを調整して、目的とする磁性酸化鉄粒子を得る第3反応工程を行うことで得ることができる。
このように、反応工程を3段階に分けることで、球状磁性酸化鉄粒子と、六面体状磁性酸化鉄粒子及び八面体状磁性酸化鉄粒子からなる群から選択される少なくとも一を含有する磁性酸化鉄粒子を得ることができる。また第3反応工程と同時に、または第2反応工程と第3反応工程の間で磁性酸化鉄の表面を被覆層で被覆する工程を行ってもよい。磁性酸化鉄の粒径や、形状は、各工程でのpHや酸素含有ガスの流量、反応温度、酸化反応率、原料比等で調整できる。磁性酸化鉄の粒径は、特に各工程での酸素含有ガスの流量を小さくすることで大きくすることができる。
球状磁性酸化鉄粒子及び六面体・八面体の磁性酸化鉄粒子を同一の反応で製造する場合、前述の第1反応工程におけるpHを8.0~9.0に調整することが好ましい。磁性酸化鉄粒子中の球状磁性酸化鉄粒子の含有割合は、前述の第1反応工程におけるpHを低くすることや、酸化反応率を高くすることにより大きくすることができる。また、球状磁性酸化鉄粒子の含有割合は、前述の第3反応工程におけるpHを低くすることにより大きくすることができる。また、八面体状磁性酸化鉄粒子は、前述の第2反応工程におけるpHを9.5以上とすることにより得られやすくなる。
次に、磁性酸化鉄粒子を得るための各反応工程について詳細に説明するが、磁性酸化鉄粒子の製造方法はこれに限定されるわけではない。
<第1反応工程>
第一鉄塩水溶液と該第一鉄塩水溶液中の第一鉄塩に対し0.90~1.00当量の水酸化アルカリ水溶液とを反応させる。得られた水酸化第一鉄コロイドを含む第一鉄塩溶液に水可浴性ケイ酸塩をFeに対しSi換算で0.10~1.50原子%添加する。なお、Feに対しSi換算で0.10~1.50原子%というのは、溶液に含まれるFe原子の量を100としたときにSi原子の量が0.10~1.50であることを意味する。次いで、水酸化第一鉄コロイドを含む第一鉄塩反応液のpHを8.0~9.0に調整する。次いで、70~100℃の温度範囲に加熱しながら酸素含有ガスを通気して鉄の酸化反応率が7~14%となるまで酸化反応を行い、マグネタイト核晶粒子を生成させる。
<第2反応工程>
得られたマグネタイト核晶粒子と水酸化第一鉄コロイドを含む第一鉄塩反応液に対し1.01~1.50当量となるように水酸化ナトリウム等の水酸化アルカリ水溶液を添加し、pHを8.5以上、より好ましくは9.5以上に再調整する。そして反応液を70~100℃の温度範囲に加熱しながら酸素含有ガスを通気して、酸化反応を行う。
<第3反応工程>
第2反応工程終了後の磁性酸化鉄粒子を含む懸濁液中の温度を80℃以上、好ましくは90℃以上とし、pHを6.0以下に調整して反応を終了する。
また、磁性酸化鉄粒子の表面に、Si及び/又はAlを含有する化合物を含有させる場合には、以下の操作を行う。第2反応工程終了後の磁性酸化鉄粒子を含む懸濁液中に水可溶性珪酸塩、水可溶性アルミニウム塩、又は水可溶性珪酸塩及び水可溶性アルミニウム塩を添加する。その後、懸濁液の温度を80℃以上、好ましくは85℃以上とし、pHを5~9の範囲に調整して、Si及び/又はAlを含有する化合物を磁性酸化鉄粒子表面に析出沈着させ、さらにpHを6.0以下に調整して反応を終了する。この際、水可溶性珪酸塩を投入する際に、同時に他の元素を含有する水溶液を投入してもよい。
また、第3反応工程終了後の磁性酸化鉄にメカノケミカル処理や熱処理を行う事で、Si及び/又はAlを含有する化合物を磁性酸化鉄表面に固着させることもできる。必要により、各段反応において、鉄以外の元素で、Mn、Zn、Ni、Cu、Al,Ti、Siから選ばれる1種又は2種以上の元素の塩を添加することにより、所望の元素を含有させることができる。塩としては、硫酸塩、硝酸塩、塩化物等を使用することができる。塩の添加量は、総量としてFeに対して好ましくは0~10原子%、より好ましくは0~8原子%、さらに好ましくは0~5原子%である。
結着樹脂は、一般に磁性トナーに使われている樹脂を使用することができる。具体的には、下記の重合体を用いることが可能である。ポリスチレン、ポリ-p-クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン-p-クロルスチレン共重合体、スチレン-ビニルトルエン共重合体、スチレン-ビニルナフタリン共重合体、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-メタクリル酸エステル共重合体、スチレン-α-クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン-ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン-ビニルメチルケトン共重合体、スチレンーアクリロニトリルーインデン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然樹脂変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、テルペン樹脂、クマロン-インデン樹脂、石油系樹脂などが挙げられる。
中でも、結着樹脂は、ポリエステル構造を有する樹脂であることが、結着樹脂に対する磁性酸化鉄の分散の観点から好ましい。磁性酸化鉄の分散性が向上することで、トナー粒子間でのトナーの磁化スピードが均一になる。その結果、長期に渡って使用された場合においても、現像スピードによらず現像スリーブ上穂立ちが適度に細く均一になり、よりドット再現性が向上し、さらに尾引き、飛び散り及びハーフトーンムラを抑制することができる。
「ポリエステル構造」とは、ポリエステルに由来する部分を意味し、ポリエステル構造を有する樹脂の例としては、ポリエステル樹脂やポリエステル構造とその他の重合体とが結合したハイブリッド樹脂が挙げられる。その他の樹脂としては、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂及びフェノール樹脂等が挙げられる。ポリエステル構造を有する樹脂の中でも、結着樹脂は、ポリエステル樹脂とビニル系樹脂が結合したハイブリッド樹脂を有することが好ましい。
このようなハイブリッド樹脂を用いることで、結着樹脂に対する磁性酸化鉄粒子の分散
性がさらに向上する。そのため、トナー粒子間でのトナーの磁化スピードが均一になる。その結果、長期に渡って使用された場合においても、現像スピードによらず現像スリーブ上穂立ちが適度に細く均一になり、よりドット再現性が向上し、さらに尾引き、飛び散り及びハーフトーンムラを抑制することができる。
ポリエステル樹脂を構成する成分について詳述する。なお、以下の成分は種類や用途に応じて種々のものを一種又は二種以上用いることができる。ポリエステル樹脂を構成する2価の酸成分としては、以下のジカルボン酸又はその誘導体が挙げられる。フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸及び無水フタル酸などのベンゼンジカルボン酸類、その無水物又はその低級アルキルエステル;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸などのアルキルジカルボン酸類、その無水物又はその低級アルキルエステル;炭素数1~50のアルケニルコハク酸類若しくはアルキルコハク酸類、その無水物又はその低級アルキルエステル;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸及びイタコン酸のような不飽和ジカルボン酸類、その無水物又はその低級アルキルエステル。
一方、ポリエステル樹脂を構成する2価のアルコール成分としては、以下のものが挙げられる。エチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、水素化ビスフェノールA、下記式(I)で表されるビスフェノール及びその誘導体:並びに下記式(II)で示されるジオール類。
Figure 2022117444000001
(式中、Rは、エチレン基又はプロピレン基であり、x、yは、それぞれ0以上の整数であり、かつ、x+yの平均値は0~10である。)
Figure 2022117444000002
ポリエステル樹脂の構成成分は、上述の2価のカルボン酸化合物及び2価のアルコール化合物以外に、3価以上のカルボン酸化合物又は3価以上のアルコール化合物を含有してもよい。3価以上のカルボン酸化合物としては、特に制限されないが、トリメリット酸、無水トリメリット酸及びピロメリット酸などが挙げられる。また、3価以上のアルコール化合物としては、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール及びグリセリンなどが挙げられる。
ポリエステル樹脂の製造方法については、特に制限されるものではなく、公知の方法を用いることができる。例えば、前述の2価のカルボン酸化合物及び2価のアルコール化合物を仕込み、エステル化反応又はエステル交換反応、及び縮合反応を経て重合し、ポリエステル樹脂を製造する。また、ポリエステル樹脂を製造する際の重合温度は、特に制限されないが、180℃~290℃の範囲が好ましい。ポリエステルの重合に際しては、例えば、チタン系触媒、スズ系触媒、酢酸亜鉛、三酸化アンチモン及び二酸化ゲルマニウムなどの重合触媒を用いることができる。
ポリエステル樹脂とビニル系樹脂が結合したハイブリッド樹脂は、ポリエステル樹脂とビニル系共重合体が結合したハイブリッド樹脂であることが、結着樹脂に対する磁性酸化鉄の分散の観点からより好ましい。磁性酸化鉄の分散性が向上することで、トナー粒子間でのトナーの磁化スピードが均一になる。その結果、長期に渡って使用された場合においても、現像スピードによらず現像スリーブ上穂立ちが適度に細く均一になり、よりドット再現性が向上し、さらに尾引き、飛び散り及びハーフトーンムラを抑制することができる。ハイブリッド樹脂を用いる場合、ハイブリッド樹脂中のビニル系共重合体を構成するビニル系モノマーとしては、少なくともスチレンが用いられていることが好ましい。ビニル系共重合体は、スチレン系モノマー及び(メタ)アクリル酸系モノマーの重合体が好ましい。スチレンの含有量は、ビニル系モノマー中、70質量%以上が好ましい。
スチレン以外のビニル系共重合体を生成するためのビニル系モノマーとしては、以下のようなスチレン系モノマー及び(メタ)アクリル酸系モノマーが挙げられる。スチレン系モノマーとしては、例えば、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、p-フェニルスチレン、p-エチルスチレン、2,4-ジメチルスチレン、p-n-ブチルスチレン、p-tert-ブチルスチレン、p-n-ヘキシルスチレン、p-n-オクチルスチレン、p-n-ノニルスチレン、p-n-デシルスチレン、p-n-ドデシルスチレン、p-メトキシスチレン、p-クロルスチレン、3,4-ジクロルスチレン、m-ニトロスチレン、o-ニトロスチレン及びp-ニトロスチレンのようなスチレン誘導体が挙げられる。
(メタ)アクリル酸系モノマーとしては、例えば、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸-n-ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸-n-オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸-2-エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸-2-クロルエチル及びアクリル酸フェニルのようなアクリル酸及びアクリル酸エステル類;メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸-n-ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸-n-オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸-2-エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル及びメタクリル酸ジエチルアミノエチルのようなメタクリル酸及びメタクリル酸エステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル及びアクリルアミドのようなアクリル酸又はメタクリル酸誘導体などが挙げられる。
さらに、ビニル系共重合体を構成するモノマーとしては、2-ヒドロキシルエチルアクリレート、2-ヒドロキシルエチルメタクリレート及び2-ヒドロキシルプロピルメタクリレートなどのアクリル酸又はメタクリル酸エステル類、4-(1-ヒドロキシ-1-メチルブチル)スチレン及び4-(1-ヒドロキシ-1-メチルヘキシル)スチレンのようなヒドロキシ基を有するモノマーが挙げられる。
ビニル系共重合体には、ビニル重合が可能な種々のモノマーを必要に応じて併用することができる。このようなモノマーとしては、エチレン、プロピレン、ブチレン及びイソブチレンのようなエチレン系不飽和モノオレフィン類;ブタジエン及びイソプレンのような
不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル及びフッ化ビニルのようなハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル及び安息香酸ビニルのようなビニルエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル及びビニルイソブチルエーテルのようなビニルエーテル類:;ビニルメチルケトン及びビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンのようなビニルケトン類;N-ビニルピロール、N-ビニルカルバゾール、N-ビニルインドール及びN-ビニルピロリドンのようなN-ビニル化合物;ビニルナフタリン類;マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸及びメサコン酸のような不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物及びアルケニルコハク酸無水物のような不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフエステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマル酸メチルハーフエステル及びメサコン酸メチルハーフエステルのような不飽和塩基酸のハーフエステル;ジメチルマレイン酸及びジメチルフマル酸のような不飽和塩基酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸及びケイヒ酸のようなα,β-不飽和酸の酸無水物;該α,β-不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物及びこれらのモノエステルのようなカルボキシ基を有するモノマーが挙げられる。
上記ビニル系共重合体は、必要に応じて以下に例示するような架橋性モノマーで架橋された重合体であってもよい。架橋性モノマーには、例えば、芳香族ジビニル化合物、アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類、エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類、ポリエステル型ジアクリレート類、及び多官能の架橋剤などが挙げられる。上記芳香族ジビニル化合物としては、例えばジビニルベンゼン及びジビニルナフタレンなどが挙げられる
上記アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類としては、例えばエチレングリコールジアクリレート、1,3-ブチレングリコールジアクリレート、1,4-ブタンジオールジアクリレート、1,5-ペンタンジオールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート及びネオペンチルグリコールジアクリレート、並びに、以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものなどが挙げられる。
上記エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類としては、例えばジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレート及びジプロピレングリコールジアクリレート、並びに、以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものなどが挙げられる。
上記芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類としては、例えばポリオキシエチレン(2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート及びポリオキシエチレン(4)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、並びに、以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの等が挙げられる。ポリエステル型ジアクリレート類としては、例えば商品名MANDA(日本化薬)が挙げられる。
上記多官能の架橋剤としては、例えばペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート及びオリゴエステルアクリレート、並びに、以上の化
合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレート及びトリアリルトリメリテート;などが挙げられる。
ハイブリッド樹脂は、ポリエステル樹脂とビニル系樹脂との結合物である。したがって、ポリエステル樹脂及びビニル系樹脂の結合には、両樹脂のモノマーのいずれとも反応しうる化合物(以下、「両反応性化合物」という)を用いて重合を行うことが好ましい。このような両反応性化合物としては、フマル酸、アクリル酸、メタクリル酸、シトラコン酸、マレイン酸及びフマル酸ジメチルなどが挙げられる。これらのうち、フマル酸、アクリル酸及びメタクリル酸が好ましく用いられる。ハイブリッド樹脂を得る方法としては、ポリエステル構造の原料モノマーとビニル系共重合体の原料モノマーを同時に、又は順次反応させることにより得ることができる。
ビニル系共重合体は、重合開始剤を用いて製造されたものであってもよい。これらの重合開始剤は、効率の点からモノマー100質量部に対して、0.05質量部以上10質量部以下で用いるのが好ましい。
このような重合開始剤としては、例えば、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、ジメチル-2,2’-アゾビスイソブチレート、1,1’-アゾビス(1-シクロヘキサンカルボニトリル)、2-カーバモイルアゾイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス(2,4,4-トリメチルペンタン)、2-フェニルアゾ-2,4-ジメチル-4-メトキシバレロニトリル、2,2’-アゾビス(2-メチルプロパン)、メチルエチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド及びシクロヘキサノンパーオキサイドのようなケトンパーオキサイド類、2,2-ビス(t-ブチルパーオキシ)ブタン、t-ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3-テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、t-ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α’-ビス(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5-トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、m-トリオイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ-2-エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ-n-プロビルパーオキシジカーボネート、ジ-2-エトキシエチルパーオキシカーボネート、ジメトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3-メチル-3-メトキシブチル)パーオキシカーボネート、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシアセテート、t-ブチルパーオキシイソブチレート、t-ブチルパーオキシネオデカノエート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシラウレート、t-ブチルパーオキシベンゾエート、t-ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ-t-ブチルパーオキシイソフタレート、t-ブチルパーオキシアリルカーボネート、t-アミルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、ジ-t-ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート及びジ-t-ブチルパーオキシアゼレートが挙げられる。
ポリエステル樹脂とビニル系共重合体体の混合比は、質量比で50:50~90:10であることが分子レベルでの架橋構造の制御の観点、結着樹脂に対する磁性酸化鉄粒子の分散の観点からより好ましい。磁性酸化鉄粒子の分散性が向上することで、トナー粒子間でのトナーの磁化スピードが均一になる。その結果、長期に渡って使用された場合においても、現像スピードによらず現像スリーブ上穂立ちが適度に細く均一になり、よりドット再現性が向上し、さらに尾引き、飛び散り及びハーフトーンムラを抑制することができる。
また、結着樹脂の軟化点は、95℃以上170℃以下が好ましい。より好ましくは110℃以上160℃以下、さらに好ましくは120℃以上150℃以下である。このような軟化点の結着樹脂を、結着樹脂中、50.0質量%以上含有することが好ましい。
[その他の成分]
磁性トナーに離型性を与えるために、磁性トナー粒子は離型剤(ワックス)を含有してもよい。該ワックスは、磁性トナー粒子中での分散のしやすさ、離型性の高さから、フィッシャートロプシュワックスが好ましい。また炭化水素系ワックスを用いてもよい。例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス等のワックスを用いることができる。必要に応じて一種又は二種以上のワックスを、併用してもよい。
該ワックスを添加するタイミングは、磁性トナーの製造中の溶融混練時において添加してもよいが結着樹脂の製造時であってもよく、既存の方法から適宜選ばれる。該ワックスの含有量は、結着樹脂100.0質量部に対して、1.0質量部以上20.0質量部以下であることが好ましい。上記範囲であると、離型効果が十分に得られ、磁性トナー中での分散も良く、静電荷像担持体への磁性トナー付着や、クリーニング部材の表面汚染が起こりにくい傾向にある。
磁性トナー粒子は、帯電特性を安定化させるために電荷制御剤を含有してもよい。電荷制御剤の含有量は、その種類や他のトナー粒子構成材料の物性によっても異なるが、一般に、結着樹脂100.0質量部に対して、0.10質量部以上10.0質量部以下であることが好ましく、0.10質量部以上5.0質量部以下であることがより好ましい。電荷制御剤は、トナーの種類や用途に応じて種々のものを一種又は二種以上用いることができる。
トナーを負帯電性に制御するものとしては、以下のものが挙げられる。有機金属錯体(モノアゾ金属錯体;アセチルアセトン金属錯体);芳香族ヒドロキシカルボン酸又は芳香族ジカルボン酸の金属錯体又は金属塩、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩や無水物;エステル類やビスフェノールなどのフェノール誘導体。この中でも特に、安定な帯電特性が得られるモノアゾの金属錯体又は金属塩が好ましい。また、電荷制御樹脂も用いることができ、上述の電荷制御剤と併用することもできる。
荷電制御樹脂としては、含イオウ重合体及び含イオウ共重合体が挙げられる。含イオウ重合体及び含イオウ共重合体は種々の重合方法により製造可能であるが、好ましい重合法としては重合溶媒を使用しないか、又は少量の重合溶媒を使用する塊状重合法あるいは溶液重合法で製造する場合である。
反応溶媒としてメタノール、エタノール、プロパノール、2-プロパノール、プロパノン、2-ブタノン、ジオキサンのような溶媒を使用することができる。これらの溶媒を混合して使用する場合にはメタノール、2-ブタノン及び2-プロパノールを質量比で2:1:1~1:5:5で混合することが好ましい。
重合開始剤としては、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、クミルパーピバレート、t-ブチルパーオキシラウレート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、t-ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチル
バレロニトリル)、4,4’-アゾビス-4-シアノバレリックアシッド、1,1’-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)、1,1’-ジ(t-ブチルパーオキシ)3-メチルシクロヘキサン、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1,1’-ジ(t-ブチルパーオキシ)3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,4-ビス(t-ブチルパーオキシカルボニル)シクロヘキサン、2,2-ビス(t-ブチルパーオキシ)オクタン、n-ブチル-4,4-ビス(t-ブチルパーオキシ)バリレート、2,2-ビス(t-ブチルパーオキシ)ブタン、1,3-ビス(t-ブチルパーオキシ-イソプロピル)ベンゼン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパ-オキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジ-t-ブチルジパーオキシイソフタレート、2,2-ビス(4,4-ジ-t-ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、ジ-t-ブチルパーオキシα-メチルサクシネート、ジ-t-ブチルパ-オキシジメチルグルタレート、ジ-t-ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、ジ-t-ブチルパーオキシアゼラート、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジエチレングリコール-ビス(t-ブチルパーオキシカーボネート)、ジ-t-ブチルパーオキシトリメチルアジペート、トリス(t-ブチルパーオキシ)トリアジン、ビニルトリス(t-ブチルパーオキシ)シランが挙げられる。
これらを単独で又は併用して使用できる。好ましくは2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、4,4’-アゾビス-4-シアノバレリックアシッド、1,1’-ジ(t-ブチルパーオキシ)3-メチルシクロヘキサン、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)3,3,5-トリメチルシクロヘキサンを単独で又は複数を併用して使用する。含イオウ重合体又は共重合体の分子量を磁性トナーに好適な範囲に調整することができ、未反応モノマーを減少させ重合添加率を挙げることができる点でこれらの重合開始剤は好ましい。
トナーを正帯電性に制御するものとしては、以下のものが挙げられる。ニグロシン及び脂肪酸金属塩による変性物;トリブチルベンジルアンモニウム-1-ヒドロキシ-4-ナフトスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートなどの四級アンモニウム塩、及びこれらの類似体;ホスホニウム塩のようなオニウム塩及びこれらのレーキ顔料;トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン酸、フェロシアン化合物など);高級脂肪酸の金属塩。これらは一種又は二種以上組み合わせて用いることができる。これらの中でもニグロシン系化合物、四級アンモニウム塩などの電荷制御剤が好ましい。
磁性トナーにおいて、トナー表面への流動性付与能が高い、一次粒子の個数平均粒径の小さい無機微粒子を使用してもよい。例えば、トナー粒子に外添することにより、流動性が添加前後を比較すると増加し得るものが挙げられる。例えば、フッ化ビニリデン微粒子、ポリテトラフルオロエチレン微粒子のようなフッ素系樹脂微粒子;湿式製法によるシリカ微粒子、乾式製法によるシリカ微粒子のようなシリカ微粒子、それらシリカ微粒子をシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイルのような処理剤により表面処理を施した処理シリカ微粒子;酸化チタン微粒子;アルミナ微粒子、処理酸化チタン微粒子、処理酸化アルミナ微粒子。
流動性の向上を目的とする場合は、窒素吸着によるBET法で測定した比表面積が30m/g以上であることが好ましく、50m/g以上300m/g以下であることがより好ましい。無機微粒子の含有量は、トナー粒子100質量部に対して、0.01質量部以上8.0質量部以下であることが好ましく、より好ましくは0.1質量部以上4.0
質量部以下である。
磁性トナーには、必要に応じて他の外部添加剤を添加してもよい。例えば、帯電補助剤、導電性付与剤、ケーキング防止剤、熱ローラー定着時の離型剤、研磨剤の働きをする樹脂微粒子や無機微粒子である。例えば、研磨剤としては、酸化セリウム微粒子、炭化ケイ素微粒子、チタン酸ストロンチウム微粒子が挙げられる。これらの外添剤はヘンシェルミキサーなどの混合機を用いて十分混合すればよい。
[トナーの製造方法]
トナー粒子の製造方法は特に限定されず、粉砕法、懸濁重合法、乳化凝集法など公知の方法を用いることができる。以下に、粉砕法を例に説明するが、これに限定される訳ではない。原料混合工程で、磁性トナー粒子を構成する材料として、結着樹脂及び磁性酸化鉄粒子、並びに必要に応じて、着色剤、ワックス及び電荷制御剤などの他の成分を、所定量秤量・配合し、混合機により十分混合するとよい。
次に、混合した材料を溶融混練して、結着樹脂中に他の成分などを分散させる。該溶融混練工程では、熱混練機を用いて溶融混練するとよい。得られた溶融混練物は、冷却固化後、粉砕及び分級を行い、トナー粒子を得る。必要に応じ、さらに、トナー粒子に無機微粒子などを混合機により十分混合することでトナーを得る。
混合機としては、以下のものが挙げられる。ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製);スーパーミキサー(カワタ社製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキサー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワミクロン社製);スパイラルピンミキサー(太平洋機工社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)。
熱混練機としては、以下のものが挙げられる。KRCニーダー(栗本鉄工所社製);ブス・コ・ニーダー(Buss社製);TEM型押し出し機(東芝機械社製);TEX二軸混練機(日本製鋼所社製);PCM混練機(池貝鉄工所社製);三本ロールミル、ミキシングロールミル、ニーダー(井上製作所社製);ニーデックス(三井鉱山社製);MS式加圧ニーダー、ニダールーダー(森山製作所社製);バンバリーミキサー(神戸製鋼所社製)。
粉砕機としては、以下のものが挙げられる。カウンタージェットミル、ミクロンジェット、イノマイザ(ホソカワミクロン社製);IDS型ミル、PJMジェット粉砕機(日本ニューマチック工業社製);クロスジェットミル(栗本鉄工所社製);ウルマックス(日曹エンジニアリング社製);SKジェット・オー・ミル(セイシン企業社製);クリプトロン(川崎重工業社製);ターボミル(ターボ工業社製);スーパーローター(日清エンジニアリング社製)。
分級機としては、以下のものが挙げられる。クラッシール、マイクロンクラッシファイアー、スペディッククラシファイアー(セイシン企業社製);ターボクラッシファイアー(日清エンジニアリング社製);ミクロンセパレータ、ターボプレックス(ATP)、TSPセパレータ、TTSPセパレータ(ホソカワミクロン社製);エルボージェット(日鉄鉱業社製)、ディスパージョンセパレータ(日本ニューマチック工業社製);YMマイクロカット(安川商事社製)。
粗粒子をふるい分けるために用いられる篩い装置としては、以下のものが挙げられる。ウルトラソニック(晃栄産業社製);レゾナシーブ、ジャイロシフター(徳寿工作所社);バイブラソニックシステム(ダルトン社製);ソニクリーン(新東工業社製);ターボスクリーナー(ターボ工業社製);ミクロシフター(槙野産業社製);円形振動篩い。
次に、各物性の測定方法に関して記載する。
<磁性酸化鉄粒子の形状と個数平均粒子径の測定>
磁性酸化鉄の粒子形状及び個数平均粒径は、「走査型電子顕微鏡S-4800」((株)日立ハイテクノロジーズ製)により観察・測定する。観察は以下の手順で行う。まず、サンプル(磁性酸化鉄粒子)0.025gを秤量し、純水10gを加える。この溶液を超音波分散器で5分分散する。その後、この分散液をアルミホイルの上に広げ、水分を十分乾燥させる。乾燥後のサンプルをSEM台に採取して、観察を行う。磁性酸化鉄の個数平均粒径は、電子顕微鏡写真(倍率40,000倍)から磁性酸化鉄粒子の長軸と短軸それぞれの長さを測定し、その平均値を粒径とする。
視野を変えて写真を何枚か撮影して、球状磁性酸化鉄粒子と、六面体状磁性酸化鉄粒子及び/又は八面体状磁性酸化鉄粒子と、の合計500個以上の磁性酸化鉄の平均粒径の算術平均として算出する。なお、各形状の粒子の選択は、各写真において、0.03μm以上の粒子で、かつ粒子の重なり等により形状や粒径が判別不能のものを除き、全てカウントする。この500個以上の粒子中に含まれる球状磁性酸化鉄粒子の平均粒径の算術平均を、球状磁性酸化鉄粒子の個数平均粒径とする。
また、500個以上の粒子中に含まれる六面体状磁性酸化鉄粒子又は八面体状磁性酸化鉄粒子の平均粒径の算術平均を、六面体状磁性酸化鉄粒子又は八面体状磁性酸化鉄粒子の個数平均粒径とする。ただし、いずれの粒子も合計個数が5個に満たない場合は、最低5個以上観察できるまで観察する。
なお、磁性トナーに含まれる磁性酸化鉄は、テトラヒドロフラン溶液又はトルエン溶液に磁性トナーを加温等して溶解させた後、磁石を用いて上記の溶液から磁性酸化鉄のみを取り出すことにより得ることができる。単離した磁性酸化鉄粒子をそのまま電子顕微鏡で観察すると重なりが多く、正確に粒径や形状を確認できる粒子が少ない。そのため、単離した磁性酸化鉄粒子をビーカーに測り取り純水で400倍に希釈し、50kHzの超音波洗浄機に2分かけ磁性酸化鉄粒子を分散させる。そして、100℃に加熱したホットプレート上にアルミ箔を敷き、そこに分散させた磁性酸化鉄粒子入りの純水をスポイトでできる限り薄く滴下する。純水を揮発させ乾燥させた磁性酸化鉄粒子をアルミ箔ごと電子顕微鏡試料台に導電性カーボンテープで張り付けて観察する。
<磁性トナー中の磁性酸化鉄粒子の含有量>
磁性トナー中の磁性酸化鉄粒子の含有量は下記の手順で算出する。試料の調製は、ビーカーに磁性トナー1.0g、トルエン120mlに投入したのち、超音波分散で10分間分散する。その後、マグネチックスターラーを入れてトルエンが揮発しないようにアルミホイルでフタをする。このサンプル瓶を、温度を80℃に設定したホットプレートの上に置き、10時間、撹拌溶解させる。上記、10時間撹拌後の試料溶液について磁力分離し、磁性トナー中の磁性酸化鉄粒子を得る。得られた磁性酸化鉄粒子の質量から、磁性トナー中の磁性酸化鉄粒子の含有量を算出する。
<磁性酸化鉄粒子中の球状、六面体状又は八面体状磁性酸化鉄粒子の含有割合(個数%)>
球状、六面体状又は八面体状磁性酸化鉄粒子の含有割合は、以下の方法で算出できる。上記手段で磁性トナーから分離した磁性酸化鉄粒子を、上記と同様の手段で走査型電子顕微鏡S-4800により観察する。合計500個以上の磁性酸化鉄粒子を観察してその形状から球状、六面体状又は八面体状磁性酸化鉄粒子の個数割合を算出する。なお、各写真において、0.03μm以上の粒子で、かつ粒子の重なり等により形状や粒径が判別不能のものを除き、全てカウントする。
<酸化反応率>
第1反応工程の第一鉄塩の酸化反応率は、反応溶液中のFe2+含有量を測定し、下記式によって算出することができる。
(A-B)÷A×100=酸化反応率(%)
上記式において、Aは、第一鉄塩水溶液とアルカリ水溶液との混合直後の反応溶液中のFe2+含有量、Bは、水酸化第一鉄とマグネタイト粒子との混合物を含む第一鉄塩反応溶液中のFe2+含有量である。
<磁性酸化鉄粒子のコア粒子のSi量(内部Si含有量)の定量方法>
磁性酸化鉄粒子のコア粒子のSi量は、次のように測定する。3mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液300mlに磁性酸化鉄粒子3gを懸濁させる。50℃で30分間撹拌した後、懸濁液を0.1μmメンブランフィルターで濾過、乾燥する。このサンプルを、波長分散型蛍光X線分析装置Axios advanced(スペクトリス社製)を用いてHe雰囲気下、磁性酸化鉄粒子におけるNaからUまでの元素を直接測定する。装置付属の液体試料用カップを使用し、PP(ポリプロピレン)フィルムを底面に張り、試料を十分量入れ、底面に均一厚に層を形成させて、ふたをする。出力が2.4kWの条件で測定する。解析には、FP(ファンダメンタルパラメーター)法を用いる。磁性酸化鉄のSi量を内部Si量として、磁性酸化鉄に含まれるFeに対して元素換算で求めた値(鉄元素を100原子としたときの値)として算出する。
<磁性酸化鉄粒子のコア粒子表面の被覆層に含まれるSi及びAlの含有量(表面Si含有量及び表面Al含有量)>
まず、磁性酸化鉄中の全Si及びAl元素量を求める。磁性酸化鉄のSi量及びAl量は波長分散型蛍光X線分析装置Axios advanced(スペクトリス社製)にて測定し、磁性酸化鉄に含まれるFeに対して元素換算で求めた値として算出する。装置の操作については上記と同様である。次に、3mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液300mlに磁性酸化鉄粒子3gを懸濁させる。50℃で30分間撹拌した後、懸濁液を0.1μmメンブランフィルターで濾過、乾燥する。得られた磁性酸化鉄のSi量及びAl量を測定し、水酸化ナトリウムによる処理前の全Si量及びAl量との差を以って磁性酸化鉄粒子の被覆層に含まれるSi量及びAl量とする。磁性酸化鉄粒子に含まれるFeに対して元素換算で求めた値(鉄元素を100原子としたときの値)として算出する。
<磁気特性の測定方法>
磁気特性は東英工業社製の振動試料型磁力計VSM-P7を使用し、試料温度25℃、外部磁場796kA/mにて測定する。測定条件は、以下の通りである。
サンプルパン:直径6mm、厚さ2mmの円柱状
TC(sec):0.03
S.ステップ(%):10
S.スピード(min):0.1
最大磁化(kA/m):796
<結着樹脂の軟化点>
樹脂の軟化点は、定荷重押し出し方式の細管式レオメーター「流動特性評価装置 フローテスターCFT-500D」(島津製作所社製)を用い、装置付属のマニュアルに従って測定する。本装置では、測定試料の上部からピストンによって一定荷重を加えつつ、シリンダに充填した測定試料を昇温させて溶融し、シリンダ底部のダイから溶融された測定試料を押し出し、この際のピストン降下量と温度との関係を示す流動曲線を得る。また、「流動特性評価装置 フローテスターCFT-500D」に付属のマニュアルに記載の「1/2法における溶融温度」を軟化点とする。なお、1/2法における溶融温度とは、次
のようにして算出されたものである。
まず、流出が終了した時点におけるピストンの降下量Smaxと、流出が開始した時点におけるピストンの降下量Sminとの差の1/2を求める(これをXとする。X=(Smax-Smin)/2)。そして、流動曲線においてピストンの降下量がXとSminの和となるときの流動曲線の温度が、1/2法における溶融温度である。測定試料は、約1.3gの樹脂を、25℃の環境下で、錠剤成型圧縮機(NT-100H、エヌピーエーシステム社製)を用いて約10MPaで、約60秒間圧縮成型し、直径約8mmの円柱状としたものを用いる。
CFT-500Dの測定条件は、以下の通りである。
試験モード:昇温法
開始温度:50℃
到達温度:200℃
測定間隔:1.0℃
昇温速度:4.0℃/min
ピストン断面積:1.000cm
試験荷重(ピストン荷重):10.0kgf(0.9807MPa)
予熱時間:300秒
ダイの穴の直径:1.0mm
ダイの長さ:1.0mm
<トナー(粒子)の重量平均粒径(D4)測定>
トナー(粒子)の重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムを脱イオン水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。なお、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行う。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解水溶液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。具体的な測定法は以下の(1)~(7)の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーチューブのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに前記電解水溶液約30mLを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビル
ダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)を脱イオン水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3mL加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2mL添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー(粒子)約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカー内に、ピペットを用いてトナー(粒子)を分散した前記(5)電解水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
以下、実施例に基づいて具体的に本発明について説明する。しかしながら、本発明は何らこれに限定されるものではない。以下の処方において、「部」は特に断りのない限り、質量基準である。
磁性トナーに用いられる磁性酸化鉄粒子は、以下のようにして製造した。
<磁性酸化鉄粒子1の製造例>
(第1反応工程)
Fe2+ 1.5mol/Lを含む硫酸第一鉄水溶液16L(Fe2+ 24mol)と3.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液15.2L(Fe2+に対し0.95当量に相当する。すなわち、2OH/Fe=0.95)を混合し、pH8.4に調整して第一鉄塩懸濁液を調製した。この際、ケイ素成分として、3号水ガラス(SiO 28.8質量%)26.6g(Feに対してSi換算で0.50原子%に相当する。すなわち、Si/Fe(原子割合)=0.50)を0.5Lのイオン交換水に希釈したものを、水酸化ナトリウムに添加した。上記第一鉄塩懸濁液を温度90℃において毎分70Lの空気を通気して、第一鉄塩の酸化反応率が11%になるところまで酸化反応を行い、マグネタイト核晶粒子を含む第一鉄塩懸濁液を得た。
(第2反応工程)
上記マグネタイト核晶粒子を含む第一鉄塩懸濁液に3.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を適量加えpH10.5に調整し、温度90℃において毎分70Lの空気を通気して磁性酸化鉄コア粒子前駆体1を得た。
(第3反応工程+コート処理)
磁性酸化鉄コア粒子前駆体1を含む懸濁液に、ケイ素成分として3号水ガラスを、アルミニウム成分として1.9mol/Lの硫酸アルミニウム溶液を、それぞれSi/Fe及
びAl/Feが表1に示す値になるように適量加えた。さらに希硫酸を加えpH5.8、懸濁液の温度を90℃に調整して被覆層を形成し、磁性酸化鉄1を得た。
得られた磁性酸化鉄1をフィルタープレスで水洗した。水洗後の電気伝導度は40mSであった。さらに常法により、濾別、乾燥及び粉砕した。得られた磁性酸化鉄1は、粒子形状が球状の磁性酸化鉄粒子を5.0個数%、八面体状の磁性酸化鉄粒子を95.0個数%含み、個数平均粒子径が0.14μmであった。表1に磁性酸化鉄1の組成及び調製条件、表2に磁性酸化鉄粒子1の諸物性を記す。
<磁性酸化鉄粒子2~16の製造例>
磁性酸化鉄粒子1の製造例において、製造条件を表1のように調整することで磁性酸化鉄粒子2~16を得た。得られた磁性酸化鉄粒子2~16の物性値を表2に示す。
Figure 2022117444000003
表中、Si/Fe及びAl/Feの値は、それぞれ磁性酸化鉄粒子に含まれる鉄元素を
100原子としたときの、Si及びAlの割合である。
Figure 2022117444000004
表中、内部Si含有量の値は、磁性酸化鉄粒子に含まれる鉄元素を100原子としたときの、Siの割合である。表面Si含有量及び表面Al含有量の値は、それぞれ磁性酸化鉄粒子に含まれる鉄元素を100原子としたときの、Si及びAlの割合である。
<結着樹脂1の製造例>
ポリエステル樹脂を生成するモノマー:85部
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド(2.2mol付加物):100.0mol部・テレフタル酸:65.0mol部
・無水トリメリット酸:25.0mol部
・アクリル酸:10.0mol部
上記ポリエステル樹脂を生成するモノマーの混合物を4口フラスコに仕込み、減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置及び攪拌装置を装着して窒素雰囲気下にて160℃で攪拌した。そこに、StAc部を構成するビニル系共重合モノマー(スチレン75.0部と2-エチルヘキシルアクリレート25.0部)15部と重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド1部を滴下ロートから4時間かけて滴下し、160℃で5時間反応させた。その後、230℃に昇温して、ポリエステルモノマー成分の総量に対して0.2部のジブチル錫オキシドを添加し、230℃で所望の軟化点になるまで重合反応を行った。反応終了後容器から取り出し、冷却、粉砕して結着樹脂1を得た。結着樹脂1の軟化点は140℃であった。
<結着樹脂2の製造例>
結着樹脂2を製造する際に使用されるポリエステルユニットを構成する混合物状のモノマーを以下に列挙する。
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド(2.2mol付加物):100.0mol部・テレフタル酸:75.0mol部
・無水トリメリット酸:25.0mol部
上記モノマー100部をチタンテトラブトキシド0.2部と共に5リットルオートクレーブに仕込んだ。そこに、還流冷却器、水分分離装置、Nガス導入管、温度計及び攪拌装置を付し、オートクレーブ内にNガスを導入しながら230℃で重縮合反応を行った。なお、反応を行う際は、所望の軟化点になるように反応時間を調整した。反応終了後、容器から樹脂を取り出し、冷却、粉砕して結着樹脂2を得た。結着樹脂2の軟化点は140℃であった。
<結着樹脂3の製造例>
・スチレン 90.0mol部
・メタクリル酸ドデシル 10.0mol部
上記モノマー100部に、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド5部を加えて、キシレン中に4時間かけて滴下した。さらに、キシレン還流下で軟化点が140℃になるまで重合を行った。この後、昇温して有機溶剤を留去し、室温まで冷却後粉砕し結着樹脂3を得た。結着樹脂3の軟化点は140℃であった。
<荷電制御樹脂の製造例>
還流管,撹拌機,温度計,窒素導入管,滴下装置及び減圧装置を備えた加圧可能な反応容器に、溶媒としてメタノール200部、2-ブタノン150部及び2-プロパノール50部を添加し、モノマーとしてスチレン78部、アクリル酸n-ブチル15部、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸7部を添加して撹拌しながら70℃まで加熱した。重合開始剤である2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)1部を2-ブタノン20部で希釈した溶液を1時間かけて滴下して5時間撹拌を継続し、さらに2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)1部を2-ブタノン20部で希釈した溶液を30分かけて滴下してさらに5時間撹拌して重合を終了した。重合溶媒を減圧留去した後に得られた重合体を150メッシュのスクリーンを装着したカッターミルを用いて100μm以下に粗粉砕した。得られた含イオウ共重合体はガラス転移温度(Tg)が74℃、重量平均分子量(Mw)が27000、酸価が23mgKOH/gであった。これを含イオウ共重合体(S-1)とする。
(トナーNo.1の製造例)
トナーNo.1の製造の際に用いられる材料を以下に示す。なお、表3に、用いられた結着樹脂と磁性酸化鉄粒子との組合せと質量部数、トナー諸特性を示す。
・結着樹脂1: 100.0部
・フィッシャートロプッシュワックス: 3.0部
(サゾール社製、C105、融点105℃)
・磁性酸化鉄粒子1: 75.0部
・含イオウ共重合体(S-1): 4.0部
まず上記材料をヘンシェルミキサーで前混合した後、二軸混練押し出し機によって、溶融混練した。この時、混練された樹脂の温度が150℃になるように滞留時間をコントロールした。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルで粗粉砕した後、ターボミルで粉砕し、得られた微粉砕粉末を、コアンダ効果を利用した多分割分級機(日鉄鉱業社製エルボジェット分級機)を用いて分級し、重量平均粒径(D4)が7.3μmのトナー粒子を得た。該トナー粒子100部に対し、疎水性シリカ微粉体(BET法で測定した窒素吸着による比表面積が140m/g、疎水化処理としてヘキサメチルジシラザン処理)2.0部を外添混合し、目開き150μmのメッシュで篩い、トナーNo.1を得た。トナーNo.1について、下記の様な評価を行った。評価結果を表4に示す。
トナーの評価には、市販のデジタル複写機(image RUNNER ADVANCE 8105 PRO キヤノン株式会社製)のプロセススピードを600mm/sに改造した評価機を用いた。
<ドット再現性の評価>
各磁性トナーを、よりドット再現性が厳しいと考えられる環境下で長期放置(45℃、95%RH、1ヶ月)した。その後、高温高湿(30℃、80%RH)環境下に於いて、印字比率5%のテストチャートを10万枚印字後、ハーフトーン(30H)画像を形成し、この画像のガサツキについて以下の基準に基づき評価した。用紙はCS-068 A4紙(坪量68.0g/m、キヤノンマーケティングジャパン(株)より販売)を使用した。なお、30H画像とは、256階調を16進数で表示した値であり、00Hをベタ白(非画像)とし、FFHをベタ黒(全面画像)とするときのハーフトーン画像である。画像はデジタルマイクロスコープVHX-500(レンズワイドレンジズームレンズVH-Z100 キーエンス社製)を用い、ドット1000個の面積を測定した。ドット面積の個数平均(S)とドット面積の標準偏差(σ)を算出し、ドット再現性指数を下記式により算出した。
ドット再現性指数(I)=σ/S×100
A:Iが2.0未満
B:Iが2.0以上4.0未満
C:Iが4.0以上6.0未満
D:Iが6.0以上8.0未満
E:Iが8.0以上
<飛び散りの評価>
飛び散りの評価は、グラフィカルな画像の画質に関わる微細な細線での飛び散り評価であり、より飛び散りやすい1ドットライン画像をプリントアウトした際のラインの再現性とライン周辺部のトナーの飛び散りを目視で評価した。この評価を、飛び散りが起きやすい低温低湿(5℃、5%RH)環境下において、印字比率5%のテストチャートを10万枚印字後に行い、以下の基準で評価した。用紙はCS-068 A4紙(坪量68.0g/m、キヤノンマーケティングジャパン(株)より販売)を使用した。
(評価基準)
A:飛び散りが発生せず、良好なライン再現性を示す。
B:飛び散りがほとんど発生せず、良好なライン再現性を示す。
C:軽微な飛び散りが見られる。
D:飛び散りが見られるがライン再現性に対する影響少ない。
E:顕著な飛び散りが見られ、ライン再現性に劣る。
<尾引きの評価>
尾引きの評価は、尾引きが起きやすい低温低湿(5℃、5%RH)環境下において、印字比率5%のテストチャートを10万枚印字後に行い、以下の基準で評価した。紙上のライン幅を168μmに合わせた条件で3本の横ライン画像を1cm置きに画出しする。その画像を光学顕微鏡で150倍に拡大し、拡大された像において3μm間隔でライン幅を測定し、ライン幅の標準偏差を求める。各ラインの標準偏差から3本の平均値を求め、以下の基準で尾引きのレベルを評価した。用紙はCS-068 A4紙(坪量68.0g/m、キヤノンマーケティングジャパン(株)より販売)を使用した。
(評価基準)
A:標準偏差が3.0以下
B:標準偏差が3.0を超えて5.0以下
C:標準偏差が5.0を超えて7.0以下
D:標準偏差が7.0を超えて10.0以下
E:標準偏差が10.0を超える
<ハーフトーンムラの評価>
低温低湿(5℃、5%RH)環境下において、600dpiの解像度で2ドット3スペースのハーフトーン画像を出力し、得られた画像についてハーフトーン画質(現像の濃淡ムラ)を目視で評価した。評価紙はCS-520(坪量52.0g/m2紙、A4、キヤノンマーケティングジャパン(株)より販売)を用い、該評価紙を高温高湿環境下に48時間以上放置して十分に吸湿させた状態で使用した。
(評価基準)
A:濃淡ムラは感じられない。
B:濃淡ムラがわずかにみられるが、ほぼ気にならない。
C:濃淡ムラが若干みられる。
D:濃淡ムラが確認できる。
E:濃淡ムラが非常に目立つ。
<画像濃度の評価>
評価は各環境下において〔常温常湿(23℃、55%RH)環境下、高温高湿(30℃、80%RH)環境下、低温低湿(5℃、5%RH)環境下〕、印字比率5%のテストチャートを10枚連続通紙し、その後に評価を行った。低温低湿環境下においては、その後、1万枚連続通紙し、その後にも同様の評価を行い、トナーの過剰帯電を抑制できているのかを評価した。1万枚連続通紙により、トナーが過剰帯電した場合は、トナーの画像濃度が低くなる。評価紙はCS-068(坪量68.0g/m紙、A4、キヤノンマーケティングジャパン(株)より販売)を用いた。評価方法は、20mm四方のベタ黒パッチが現像域内に5箇所配置されたオリジナル画像を出力し、その5点平均を画像濃度とした。なお、画像濃度は、X-Riteカラー反射濃度計(X-rite社製、X-rite
500Series)を用いて測定した。
(評価基準)
A:画像濃度1.40以上
B:画像濃度1.20以上1.40未満
D:画像濃度1.20未満
<カブリの評価>
カブリの評価は、各環境において〔常温常湿(23℃、55%RH)環境下、高温高湿(30℃、80%RH)環境下、低温低湿(5℃、5%RH)環境下〕、印字比率5%のテストチャートを10枚連続通紙し、その後に評価を行った。低温低湿環境下においては、その後、1万枚連続通紙し、その後にも同様の評価を行い、トナーの過剰帯電を抑制できているのかを評価した。1万枚連続通紙により、トナーが過剰帯電した場合は、カブリの発生が顕著になる。評価方法は、ベタ白画像を下記の基準で評価した。なお、測定は反射率計(リフレクトメーター モデル TC-6DS 東京電色社製)を用いて行い、画像形成後の白地部反射濃度の最悪値をDs、画像形成前の転写材の反射平均濃度をDrとし、Dr-Dsをカブリ量としてカブリの評価を行った。したがって、数値が小さいほどカブリの発生が少ないことを示す。評価紙はCS-068(坪量68.0g/m紙、A4、キヤノンマーケティングジャパン(株)より販売)を用いた。
(評価基準)
A:カブリ量が1.5未満
B:カブリ量が1.5以上2.0未満
C:カブリ量が2.0以上
<実施例2~18>
表3に記載の様に処方を変更し、それ以外は実施例1と同様にして、トナーNo.2~18を作製した。そして、トナーNo.2~18を実施例1と同様の方法で評価した。評価結果を表4に示す。なお、得られた各トナーにおいて、磁性酸化鉄粒子が結着樹脂中に分散した状態で存在することが確認できた。
Figure 2022117444000005
Figure 2022117444000006
<比較例1~6>
表5に記載の様に処方を変更し、それ以外は実施例1と同様にして、トナーNo.19~24を作製した。そして、トナーNo.19~24を実施例1と同様の方法で評価した。評価結果を表6に示す。
Figure 2022117444000007
Figure 2022117444000008

Claims (11)

  1. 結着樹脂及び磁性酸化鉄粒子を含有するトナー粒子を有する磁性トナーであって、
    該磁性トナー中の該磁性酸化鉄粒子の含有量が、30質量%以上45質量%以下であり、
    該磁性酸化鉄粒子は、
    (i)球状磁性酸化鉄粒子と、
    (ii)六面体状磁性酸化鉄粒子及び八面体状磁性酸化鉄粒子からなる群から選択される少なくとも一と、
    を含有し、
    該磁性酸化鉄粒子中の該球状磁性酸化鉄粒子の含有割合が、1.0個数%以上9.0個数%以下であることを特徴とする磁性トナー。
  2. 該磁性酸化鉄粒子中の該球状磁性酸化鉄粒子の含有割合が、1.5個数%以上8.0個数%以下である請求項1に記載のトナー。
  3. 該磁性酸化鉄粒子中の該球状磁性酸化鉄粒子の含有割合が、2.0個数%以上7.0個数%以下である請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 前記磁性酸化鉄粒子の個数平均粒径が、0.10μm~0.30μmである請求項1~3のいずれか一項に記載の磁性トナー。
  5. 前記磁性酸化鉄粒子の796kA/mにおける磁化の強さが、85Am/kg以上90Am/kg以下である請求項1~4のいずれか一項に記載の磁性トナー。
  6. 前記球状磁性酸化鉄粒子の個数平均粒径は、前記六面体状磁性酸化鉄粒子及び前記八面体状磁性酸化鉄粒子からなる群から選択される少なくとも一の個数平均粒径よりも大きい請求項1~5のいずれか一項に記載の磁性トナー。
  7. 前記磁性酸化鉄粒子は、
    (i)球状磁性酸化鉄粒子、及び
    (ii)八面体状磁性酸化鉄粒子、
    を含有することを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の磁性トナー。
  8. 前記結着樹脂は、ポリエステル樹脂とビニル系樹脂が結合したハイブリッド樹脂を有する請求項1~7のいずれか一項に記載の磁性トナー。
  9. 前記磁性酸化鉄粒子の0kA/m~796kA/mにおける最大比透磁率が、2.70以上2.80以下である請求項1~8のいずれか一項に記載の磁性トナー。
  10. 前記磁性酸化鉄粒子が、前記結着樹脂中に分散した状態で存在する請求項1~9のいずれか一項に記載の磁性トナー。
  11. 前記磁性酸化鉄粒子が、ケイ素を含む化合物を含有するコア粒子、並びに該コア粒子の表面にケイ素を含む化合物及びアルミニウムを含む化合物を含有する被覆層を有する請求項1~10のいずれか一項に記載の磁性トナー。
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