JP2022114529A - デジタル変調器、通信装置、デジタル変調器の制御方法及びプログラム - Google Patents

デジタル変調器、通信装置、デジタル変調器の制御方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】構成要素を簡便にしつつ信号の広帯域化を図ることができるデジタル変調器、通信装置、デジタル変調器の制御方法及びプログラムを提供すること。【解決手段】本開示におけるデジタル変調器2は、ベースバンド信号から位相信号と振幅信号とを生成するポーラ変換器3を備える。位相信号に基づいてRF位相信号を生成するRF位相信号生成器4と、RF位相信号を矩形化し、矩形RF位相信号を生成する矩形化器5を備える。振幅信号をタイムインターリーブし、第1及び第2のタイムインターリーブ信号を出力するタイムインターリーバ6を備える。また、矩形RF位相信号に基づいて第1及び第2のタイムインターリーブ信号をΔΣ変調することによって第1及び第2のΔΣ変調信号を出力するΔΣ変調器7を備える。さらに、矩形RF位相信号に基づいて第1及び第2のΔΣ変調信号のいずれかを選択し出力するセレクタ8を備える。【選択図】図1

Description

本開示はデジタル変調器、通信装置、デジタル変調器の制御方法及びプログラムに関する。
光ファイバを用いた無線アクセスシステムについて、図10を用いて説明する。モバイルネットワークのアクセス網において、屋外基地局の電波が届きにくい場所、例えば地下街やビル内のようなエリアには、別途、低コストで電波を供給するシステムとして、図10に示すような光ファイバを用いた無線アクセスシステムが配置される。本システムにおいては、センターユニットで生成したデジタル無線信号は、パラレル/シリアル変換されたのち、光ファイバを経由して、弱電エリアに設置されるリモートユニットに送信される。その後、本リモートユニットにて、シリアル/パラレル変換され、DAC(Digital-to-Analog Converter)にてアナログ信号に変換されたのち、さらに高周波信号に変換されて、アンテナより放射される。
一方で、図11に示す高周波無線信号を矩形1bit信号にして、直接光ファイバを用いて子機に伝送するシステムは、子機においてDACが不要となる。そのため、子機の低コスト化及び高効率化が期待できるとともに、設置容易性の向上が期待できる。低コストにより構成される1bit伝送方式として、低レートで矩形波形を生成可能な位相同期デジタル変調方式である、位相同期EDSM(Envelope Delta-Sigma Modulatton)が有効である。
一方で、5G広帯域信号に対応するためには、通信方式の広帯域化が必要である。位相同期デジタル変調方式を用いた場合の帯域は、送信器の内部に備えるΔΣ変調器のクロック周波数に比例する関係にある。位相同期デジタル変調方式を用いた場合、RF位相信号を用いてクロック信号を発振する方式を採用するため、クロック周波数はキャリア周波数に固定される。そのため、キャリア周波数が十分に高くない場合は、十分な広帯域化ができないという課題がある。特許文献1には、N値のデジタル信号を、ミキサ及び加算器を用いて直交変調するデジタル変調器に関する技術が開示されている。
特開2020-167465号公報
特許文献1において開示されたデジタル変調器においては、直交変調後のデジタル信号も、N値のままである。また、直交変調後に、N値信号分配器にてN-1個の2値信号、すなわちパラレルな1bit信号を生成する方式である。そのため、デジタル変調器に備えるミキサ等の構成に関する設計が複雑になり得る。
本開示におけるデジタル変調器は、ベースバンド信号から位相信号と振幅信号とを生成するポーラ変換器と、前記位相信号に基づいてRF位相信号を生成するRF位相信号生成器と、前記RF位相信号を矩形化し、矩形RF位相信号を生成する矩形化器と、前記振幅信号をタイムインターリーブし、第1のインターリーブ信号と、第2のタイムインターリーブ信号を出力するタイムインターリーバと、前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のインターリーブ信号と、前記第2のタイムインターリーブ信号をΔΣ変調することによって第1のΔΣ変調信号と、第2のΔΣ変調信号を出力するΔΣ変調器と、前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号を入力し、前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号のいずれかを選択し出力するセレクタを備えたものである。
本開示における通信装置は、デジタル変調器と、前記デジタル変調器の出力信号に基づいて信号処理を行う光モジュールとを備え、前記デジタル変調器は、ベースバンド信号から位相信号と振幅信号とを生成するポーラ変換器と、前記位相信号に基づいてRF位相信号を生成するRF位相信号生成器と、前記RF位相信号を矩形化し、矩形RF位相信号を生成する矩形化器と、前記振幅信号をタイムインターリーブし、第1のインターリーブ信号と、第2のタイムインターリーブ信号を出力するタイムインターリーバと、前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のインターリーブ信号と、前記第2のタイムインターリーブ信号をΔΣ変調することによって第1のΔΣ変調信号と、第2のΔΣ変調信号を出力するΔΣ変調器と、前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号を入力し、前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号のいずれかを選択し出力するセレクタとを備えたものである。
本開示におけるデジタル変調器の制御方法は、ベースバンド信号から位相信号と振幅信号とを生成するステップと、前記位相信号に基づいてRF位相信号を生成するステップと、前記RF位相信号を矩形化し、矩形RF位相信号を生成するステップと、前記振幅信号をタイムインターリーブし、第1のインターリーブ信号と、第2のタイムインターリーブ信号を出力するステップと、前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のインターリーブ信号と、前記第2のタイムインターリーブ信号をΔΣ変調することによって第1のΔΣ変調信号と、第2のΔΣ変調信号を出力するステップと、前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号を入力し、前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号のいずれかを選択し出力するステップを備えたものである。
本開示におけるプログラムは、ベースバンド信号から位相信号と振幅信号とを生成する処理と、前記位相信号に基づいてRF位相信号を生成する処理と、前記RF位相信号を矩形化し、矩形RF位相信号を生成する処理と、前記振幅信号をタイムインターリーブし、第1のインターリーブ信号と、第2のタイムインターリーブ信号を出力する処理と、前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のインターリーブ信号と、前記第2のタイムインターリーブ信号をΔΣ変調することによって第1のΔΣ変調信号と、第2のΔΣ変調信号を出力する処理と、前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号を入力し、前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号のいずれかを選択し出力する処理をデジタル変調器に実行させるものである。
本開示により、構成要素を簡便にしつつ信号の広帯域化を図ることができるデジタル変調器、通信装置、デジタル変調器の制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本開示における実施の形態1にかかるデジタル変調器の構成図である。 本開示における実施の形態2にかかるデジタル変調器の構成図である。 本開示における実施の形態2にかかるタイムインターリーブ振幅信号のタイムチャートを示す図である。 本開示における実施の形態2にかかるタイムインターリーブΔΣ変調器のブロック図である。 本開示における実施の形態2にかかるタイムインターリーブΔΣ変調器のノイズ特性を示す図である。 本開示における実施の形態2にかかるセレクタ及びミキサのタイムチャートの図である。 本開示における実施の形態3にかかるデジタル変調器の構成図である。 本開示における実施の形態4にかかる通信装置の構成図である。 本開示における実施の形態5にかかる通信装置の構成図である。 関連する光ファイバを用いた無線アクセスシステムの概略図である。 関連する通信装置の構成図である。 関連するΔΣ変調器の構成図である。 関連するRF信号変調器の構成図である。 関連するRF信号生成器の構成図である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について説明する。なお、図面は簡略的なものであるから、この図面の記載を根拠として実施の形態の技術的範囲を狭く解釈してはならない。また、同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクション又は実施の形態に分割して説明する。ただし、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部又は全部の変形例、応用例、詳細説明、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む。)に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(動作ステップ等も含む)は、特に明示した場合及び原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合及び原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似又は類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数等(個数、数値、量、範囲等を含む。)についても同様である。
<実施形態にかかるデジタル変調器に想到するまでの検討経緯>
まず、関連するΔΣ変調器について、図11を用いて説明する。図11に示す通信装置において用いるΔΣ変調器は、入力信号周波数より十分高い速度で動作させることによって、入力信号を2値化する際に発生する量子化雑音を、所望の帯域近傍において大きく低減させることができる。図11では、ΔΣ変調器のクロック信号には、位相信号を用いているため、クロックレートは、fcである。
図12に、関連するΔΣ変調器の構成を示す。ΔΣ変調器は、アダーと遅延器、比較器によって構成され、伝達関数は、入力信号をIN(z)、出力信号をOUT(z)として、下記の式(1)で表される。なお、N(z)は、比較器で発生する量子化雑音である。fは、信号周波数である。fは、本ΔΣ変調器の動作周波数である。
Figure 2022114529000002
式(1)が示すように、量子化雑音N(z)には、係数として(1-z-1)が掛け合わされている。これは、ΔΣ変調器の動作速度fが、入力信号が占める周波数領域fに比較して大きいほど、z-1は1に近づき、出力信号に含まれる雑音成分が低減され、信号対雑音電力比(SNR)が向上することを意味する。
一方で、デジタル変調器において生成する1bit信号は、位相信号とΔΣ変調器の出力信号が積算されて生成される。RF位相信号は、キャリア周波数がfcの正弦波状の信号を矩形化したものであるため、1秒間にfc回、lowレベルとhighレベルを、交互に遷移する。よって、データレートは、2fcである。
図11に示す通信装置においては、信号帯域をfbwとした場合、式(1)において、SN比はfにfbwを、fsにfcを代入した値となる。キャリア周波数を一定としたまま信号を広帯域化すると、N(z)の係数(1-z-1)の絶対値の増加に伴い、雑音成分である、(1-z-1)・N(z)が増加し、SN比は劣化する。よって、図11に示す通信装置においては、SN比の劣化を招くことなく、信号を広帯域化することができないという課題がある。
図13は、関連するRF信号変調器の構成図である。図13に示すRF信号変調器において、位相信号を入力としたダブラー出力を、ΔΣ変調器のクロック信号として用いることによって、2倍の広帯域特性を実現する。しかし、ダブラーのコストが高いことと、ΔΣ変調器を2倍のクロックレートで動作させる必要があることから、ΔΣ変調器の製造にかかるコストを、さらに押し上げることとなる。
図14は、関連するRF信号生成器の構成図である。図14に示すRF信号生成器において、ΔΣ変調器のクロックレートは、2fcであるため、SN比を高くでき、信号帯域を広帯域化することができる。しかし、信号レートが4fcとなり、図11に示す通信装置に比較して、信号レートが2倍となり、E/O、O/E変換器に用いる光モジュールへの要求特性は上がり、製造にかかるコストを、さらに押し上げることとなる。
本開示おけるデジタル変調器は、上述したような背景技術が有する問題点を解決するためになされたものである。以下、本開示におけるデジタル変調器についての実施形態を説明する。
<実施形態1>
本実施形態におけるデジタル変調器2について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態におけるデジタル変調器2の構成を示す図である。
デジタル変調器2は、ポーラ変換器3、RF位相信号生成器4、矩形化器5、タイムインターリーバ6、ΔΣ変調器7及びセレクタ8を備える。
ポーラ変換器3は、ベースバンド信号から位相信号と振幅信号とを生成する。RF位相信号生成器4は、位相信号に基づいてRF位相信号を生成する。矩形化器5は、RF位相信号を矩形化し、矩形RF位相信号を生成する。
タイムインターリーバ6は、振幅信号をタイムインターリーブし、第1のインターリーブ信号と、第2のタイムインターリーブ信号を出力する。また、ΔΣ変調器7は、矩形RF位相信号に基づいて第1のインターリーブ信号と、第2のタイムインターリーブ信号をΔΣ変調することによって第1のΔΣ変調信号と、第2のΔΣ変調信号を出力する。
セレクタ8は、第1のΔΣ変調信号と、第2のΔΣ変調信号を入力し、矩形RF位相信号に基づいて第1のΔΣ変調信号と、第2のΔΣ変調信号のいずれかを選択し出力する。
本実施形態におけるデジタル変調器2によれば、構成要素を簡便にしつつ信号の広帯域化を図ることができる。
<実施形態2>
本実施形態におけるデジタル変調器10について図2を用いて説明する。図2は、本実施形態におけるデジタル変調器10の構成図である。
本実施形態におけるデジタル変調器10は、ベースバンド信号生成部11、ポーラ変換器12、RF位相信号生成器13、矩形化器14、タイムインターリーバ15、タイムインターリーブΔΣ変調器16、セレクタ17及びミキサ18を備える。タイムインターリーブΔΣ変調器16は、単にΔΣ変調器と称してもよい。また、ミキサ18は乗算器と称してもよい。
ベースバンド信号生成部11は、無線ベースバンド信号である直交変調信号(I(t)、Q(t))を生成する。ベースバンド信号生成部11は、生成した直交変調信号(I(t)、Q(t))をポーラ変換器12に出力する。ベースバンド信号生成部11において生成された直交変調信号(I(t)、Q(t))は、ポーラ変換器12において、以下の式(2)及び式(3)に従い、振幅信号r(t)、位相信号θ(t)に変換される。
Figure 2022114529000003
Figure 2022114529000004
位相信号は、RF位相信号生成器13の位相制御信号として用いられることによって、RF位相信号生成器13の出力は、以下の式(4)に示すとおりのRF位相信号RFθ(t)となる。ここで、fcはキャリア周波数である。
Figure 2022114529000005
キャリア周波数fcの所望の無線信号RF(t)は、一般的に、直交変調信号I(t)及びQ(t)を用いて以下の式(5)のとおり記載される。
Figure 2022114529000006
式(5)は、ポーラ変換後の振幅信号r(t)と位相信号θ(t)を用いると、以下の式(6)のとおり記載される。
Figure 2022114529000007
RF位相信号RFθ(t)は、ゼロ比較による矩形化器14を用いて矩形化し、矩形RF位相信号RFθr(t)を生成する。矩形RF位相信号は、RF位相信号生成器13が生成する、発振周波数の基準となる発振信号及び位相信号に基づいて、発振信号との位相差が位相信号の示す位相に等しい位相差と発振周波数とを有する矩形波である。RFθr(t)は、後述するタイムインターリーブΔΣ変調器16のクロック信号、セレクタ17の制御信号及びミキサ18の第2入力信号として用いられる。RFθr(t)は、RFθ(t)と、RFθ(t)を矩形化した際に生成されるハーモニクスHm(t)の和であるため、RFθ(t)+Hm(t)となる。
図3に、タイムインターリーバ15のタイムチャートに示す。タイムインターリーバ15は、振幅信号r(t)をタイムインターリーブして、タイムインターリーブ振幅信号r_TI(t)を生成する。r_TI(t)は、振幅信号r(t)における時間軸での前後のデータを1組として扱う。具体的には、図3に示すように、r_TI(t)の要素データとして、1つ前のデータをr1(t)、後のデータをr2(t)と表記する。第kサンプル点の各要素データはそれぞれr1(k)=r(2k-1)、r2(k)=r(2k)となる。
タイムインターリーブΔΣ変調器16は、タイムインターリーブ振幅信号r_TI(t)を、矩形RF位相信号をクロック信号として用いることによってΔΣ変調する。タイムインターリーブΔΣ変調器16のブロック図を図4(b)に示す。
タイムインターリーブΔΣ変調器16の入力信号in1(t)、in2(t)及び出力信号out1(t)、out2(t)は、タイムインターリーブ信号である。非タイムインターリーブ信号in(t)、out(t)との関係は、それぞれin1(k)=in(2k-1)、in2(t)=in(2k)、out1(k)=out(2k-1)、out2(k)=out(2k)となる。
z変換したタイムインターリーブΔΣ変調器16の入力信号・出力信号を、それぞれin(z)及びout(z)と記載すると、1次ΔΣ変調器として、以下の関係式(7)が成立する。
Figure 2022114529000008
変数zは、周波数をf、サンプリング周波数fs、jを虚数とすると、z=exp(2πj*f/fs)であるが、本構成では、サンプリング周波数は、実効的に2倍の2fsである。よって、zは以下の式(8)のとおりとなる。
Figure 2022114529000009
Nq(z)は、ΔΣ変調器内部において生成される量子化雑音であって、その大きさは周波数依存性がないホワイト雑音である。out(z)に関する式(7)の右辺第2項は、図5に示すタイムインターリーブΔΣ変調器16のノイズの周波数特性N_TIである。N_TIは、以下の式(9)のとおりとなる。
Figure 2022114529000010
非タイムインターリーブΔΣ変調器のブロック図を図4(a)に示す。このとき、非タイムインターリーブΔΣ変調器の出力信号out_NTI(z)も、同様に以下の式(10)のとおり記載される。ただし、zとfの関係式については、サンプリング周波数は実効的にfsであるので、タイムインターリーブΔΣ変調器16とは異なる。なお、Nq_NTI(z)は、非タイムインターリーブΔΣ変調器において生成される量子化雑音である。
Figure 2022114529000011
式(10)の右辺第2項は、図5に示すような、非タイムインターリーブΔΣ変調器の雑音の周波数特性N_NTIとして表すと、以下の式(11)のとおりとなる。
Figure 2022114529000012
ここで、量子化雑音は、単位周波数当たりでは、サンプリング周波数に反比例して小さくなる。したがって、タイムインターリーブΔΣ変調器16において発生する量子化雑音は、非タイムインターリーブΔΣ変調器において発生する量子化雑音の半分であるため、Nq(z)=Nq_NTI(z)/2となる。
上述のとおり、タイムインターリーブΔΣ変調器16の実効的なサンプリング周波数は2fsであり、非タイムインターリーブΔΣ変調器の実効的なサンプリング周波数は、その半分のfsに相当する。したがって、以下の式(12)が成立する。
Figure 2022114529000013
式(12)によれば、非タイムインターリーブΔΣ変調器の雑音特性を、x軸(周波数軸)において2倍に拡張し、y軸(大きさ軸)において1/2に縮小した雑音特性が、タイムインターリーブΔΣ変調器16の雑音特性に一致することを意味する。例えば、図5に示すように、周波数f_thにおける非タイムインターリーブΔΣ変調器の雑音をN_thとすると、周波数2f_thにおけるタイムインターリーブΔΣ変調器16の雑音は、N_th/2となる。
雑音特性を、周波数成分を用いて0~fまで積分した量を積分雑音と定義し、非タイムインターリーブΔΣ変調器及びタイムインターリーブΔΣ変調器16の積分雑音を、それぞれINT_N_NTI(f)及びINT_N_TI(f)とすると、以下の式(13)が成立する。
Figure 2022114529000014
式(13)によれば、一定の積分雑音に到達する帯域は、タイムインターリーブΔΣ変調器16においては、非タイムインターリーブΔΣ変調器の2倍になるといえる。ΔΣ変調器の動作帯域は、任意に定められた積分雑音に到達する帯域として定義される。したがって、タイムインターリーブΔΣ変調器16の帯域は、非タイムインターリーブΔΣ変調器の2倍になる。
次に、セレクタ17及びミキサ18の動作について、図6を用いて説明する。図6は、セレクタ17及び後段のミキサ18のタイムチャートである。
セレクタ17には、タイムインターリーブΔΣ変調器16のタイムインターリーブ出力信号が入力される。第1入力端子には、タイムインターリーブ信号の要素信号r1(t)、第2入力端子には、r2(t)が入力される。セレクタ17の制御端子には、矩形RF位相信号RFθr(t)が入力される。
セレクタ17は、制御端子にhigh信号が入力された場合には、第1入力端子に入力された信号を、low信号が入力された場合には、第2入力端子に入力された信号を、出力端子から出力する。セレクタ17の出力信号は、非タイムインターリーブ信号となる。なお、前段のタイムインターリーブΔΣ変調器16は、矩形RF位相信号に同期して動作しているため、サンプリング周波数、すなわちデータレートはfcである。一方、セレクタ17の出力信号は、矩形RF位相信号がhighレベル及びlowレベルに応じて出力データを選択する動作をするため、データレートは2fcとなる。
セレクタ17の後段にあるミキサ18においては、第1入力端子に入力された第1入力信号と、第2入力端子に入力された第2入力信号の乗算を実行する。第1入力信号は、セレクタ17によって選択された出力信号、第2入力信号は、矩形RF位相信号である。ミキサ18においては、矩形RF位相信号において、high信号を+1、low信号を-1と割り当てる。
セレクタ17の出力信号は、タイムインターリーブΔΣ変調器16から出力されるタイムインターリーブ信号を、非タイムインターリーブに変換した信号に相当する。振幅信号をr(t)、ΔΣ変調器にて付加される雑音信号をN_TI(t)とすると、セレクタ17からの出力信号Sout(t)は、以下の式(14)のとおり記載される。
Figure 2022114529000015
ミキサ18からの出力であるMIXout(t)は、Sout(t)とRFθr(t)の乗算値となるため、下記の式(15)のとおりとなる。
Figure 2022114529000016
式(15)が示すように、ミキサ18の出力信号MIXout(t)には、無線信号RF(t)を含む。なお、ミキサ18の出力信号の波形は矩形となる。MIXout(t)において、一般的に、Hm(t)は、キャリア周波数fcの整数倍にピークを持つ信号であるため、振幅信号r(t)との積r(t)・Hm(t)においても、同様にキャリア周波数fcの整数倍にピークを持つ。所望信号はfc近傍であるので、r(t)Hm(t)のピーク成分は、高周波用のフィルタを用いれば、所望信号に影響を与えることなく、十分に除去可能である。よって、N_TI(t)・RFθr(t)が、fc近傍の雑音成分として支配的要素となる。N_TI(t)は、ΔΣ変調器の雑音特性であるため、信号対雑音特性のスペックが与えられた際に、動作可能となる帯域幅は、N_TI(t)の雑音特性が、スペックを満足する値に収まる必要がある。
上述のとおり、タイムインターリーブΔΣ変調器16の雑音特性において、スペックを満足する帯域は、非タイムインターリーブΔΣ変調器の2倍となる。
本実施形態、すなわちタイムインターリーブΔΣ変調器16を用いた形態においては、クロックはfcでありながら、非タイムインターリーブΔΣ変調器を用いた場合に比較して、動作帯域は2倍になる。
本実施形態におけるデジタル変調器10は、SN比を劣化させることなく、さらに信号を広帯域化することが可能である。また、デジタル変調器10は、ΔΣ変調器のクロックレートがfcを上回ることなく低コスト化を図ることができる。
<実施形態3>
本実施形態におけるデジタル変調器10について図7を用いて説明する。図7は、本実施形態におけるデジタル変調器10の構成図である。
本実施形態におけるデジタル変調器10は、ベースバンド信号生成部11、ポーラ変換器12、RF位相信号生成器13、矩形化器14、タイムインターリーバ15、タイムインターリーブΔΣ変調器16、セレクタ17及び反転回路19を備える。
ベースバンド信号生成部11、ポーラ変換器12、RF位相信号生成器13、矩形化器14、タイムインターリーバ15、タイムインターリーブΔΣ変調器16及びセレクタ17については、実施形態2と同様であるため、これらの詳細な説明は省略する。
実施形態2との違いは、タイムインターリーブΔΣ変調器16の後段部分にある。タイムインターリーブΔΣ変調器16の出力信号において要素信号である一方を、反転回路19を用いることによって反転させ、セレクタ17に入力する。セレクタ17の出力信号が、本実施形態における出力信号となる。
図6に、本実施形態における、セレクタ17のタイムチャートを示す。図6においては、本実施形態のセレクタ17の出力は、Soutx、セレクタ17の第1入力信号はr1(t)、第2入力信号は、r2(t)の反転信号である、r2b(t)である。
図6のタイムチャートに示されているように、本実施形態のSoutxは、実施形態2のミキサ18の出力信号MIXoutと、一致する。これは、本実施形態における信号処理が、実施形態2の信号処理と等しいことを意味している。また、本実施形態は、実施形態2に比較して、ミキサ18を不要とするため、簡易な回路構成によって実現できる。
<実施形態4>
本実施形態における通信装置1について、図8を用いて説明する。図8は、本実施形態における通信装置1の構成図である。本実施形態において、ベースバンド信号生成部11を共有するデジタル変調器A及びデジタル変調器Bを含む。
デジタル変調器A及びBを構成する矩形化器14、タイムインターリーバ15、タイムインターリーブΔΣ変調器16、セレクタ17及びミキサ18は、図2に記載の実施形態2を構成する同名の回路ブロックと同様の回路であり、また、相互の接続関係もまた、同様であるため、これらの詳細な説明は省略する。
本実施形態においては、ベースバンド信号生成部11において生成された直交無線信号(I、Q)は、それぞれデジタル変調器A及びBに入力され、パルス信号に変換される。また、デジタル変調器Aには、発振周波数fcのRF位相信号生成器13からの出力が入力され、デジタル変調器Bには、同じRF位相信号生成器13からの出力信号の90°位相遅延した信号が入力される。
本デジタル変調器A・Bの出力信号は、波長多重を用いたファイバ伝送を経由して、合成される。デジタル変調器Aの出力信号MIXoutA(t)は、実施形態2における、MIXout(t)の式(15)において、r(t)をI(t)に、RFθr(t)をcos(ωct)+HmA(t)と置き換えることによって、以下の式(16)のとおりとなる。なお、HmA(t)は、RF位相信号生成器13の出力信号を、デジタル変調器Aの内部にて矩形化した際に発生する高調波成分である。また、N_TI_A(t)は、デジタル変調器A内部のタイムインターリーブΔΣ変調器16において生成される量子化雑音である。
Figure 2022114529000017
同様に、デジタル変調器Bの出力信号MIXoutB(t)は、実施形態2における、MIXout(t)の式(15)において、r(t)をQ(t)に、RFθr(t)をsin(ωct)+HmB(t)と置き換えることによって、以下の式(17)のとおりとなる。
なお、HmB(t)は、RF位相信号生成器13の出力信号を、デジタル変調器Bの内部にて矩形化した際に発生する高調波成分である。また、N_TI_B(t)は、デジタル変調器B内部のタイムインターリーブΔΣ変調器16において生成される量子化雑音である。
Figure 2022114529000018
ファイバ伝送後の合成された信号comb(t)は、MIXoutA(t)とMIXoutB(t)の和となり、以下の式(18)のとおりとなる。式(18)によれば、comb(t)には、所望のRF信号が含まれる。
Figure 2022114529000019
本実施形態においては、非タイムインターリーブΔΣ変調器を用いた場合と同様に、タイムインターリーブΔΣ変調器16のクロックレートはfcであり、デジタル変調器A及びBの出力信号のレートは2fcである。上述のとおり、タイムインターリーブΔΣ変調器16の雑音特性において、スペックを満足する帯域は、非タイムインターリーブΔΣ変調器を用いた場合の2倍である。
以上、本実施形態、すなわち、タイムインターリーブΔΣ変調器16を用いた形態においては、非タイムインターリーブΔΣ変調器を用いた場合と比較して、動作帯域は2倍になる。
<実施形態5>
本実施形態における通信装置1について、図9を用いて説明する。図9は、本実施形態における通信装置1の構成図である。本実施形態における通信装置1は、実施形態4において用いたデジタル変調器A及びBが、それぞれデジタル変調器8-A及び8-Bに置き換えらえた構成である。
デジタル変調器8-A及び8-Bを構成する矩形化器14、タイムインターリーバ15、タイムインターリーブΔΣ変調器16、セレクタ17及び反転回路19は、実施形態3におけるデジタル変調器10を構成する同名の回路ブロックと同様の回路であり、また、相互の接続関係もまた、同様であるため、これらの詳細な説明は省略する。
デジタル変調器8-A及び8-Bにおいて生成される信号は、デジタル変調器A及びBにおいて生成される信号と等しい。したがって、本実施形態においても、図8に記載の実施形態4と同様に、非タイムインターリーブΔΣ変調器を用いた場合と比較して、動作帯域は2倍になる。タイムインターリーブ化を図ることにより、外部から与えるクロックのレートはfcであるが、タイムインターリーブΔΣ変調器16のクロック周波数は、疑似的に2倍となる。式(1)においては、fsが2倍となるため、SN比を劣化させることなく広帯域化を図ることができる。
<その他の実施形態>
本開示におけるデジタル変調器10は、例えば、制御方法としての実施形態を備える。すなわち制御方法は、ベースバンド信号から位相信号と振幅信号とを生成するステップと、前記位相信号に基づいてRF位相信号を生成するステップと、前記RF位相信号を矩形化し、矩形RF位相信号を生成するステップと、前記振幅信号をタイムインターリーブし、第1のインターリーブ信号と、第2のタイムインターリーブ信号を出力するステップと、前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のインターリーブ信号と、前記第2のタイムインターリーブ信号をΔΣ変調することによって第1のΔΣ変調信号と、第2のΔΣ変調信号を出力するステップと、前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号を入力し、前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号のいずれかを選択し出力するステップを備える。
上記の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体は、例えば、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、CD-ROM、CD-R、CD-R/W、半導体メモリを含む。半導体メモリは、例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAMなどである。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
上記プログラムは、ベースバンド信号から位相信号と振幅信号とを生成する処理と、前記位相信号に基づいてRF位相信号を生成する処理と、前記RF位相信号を矩形化し、矩形RF位相信号を生成する処理と、前記振幅信号をタイムインターリーブし、第1のインターリーブ信号と、第2のタイムインターリーブ信号を出力する処理と、前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のインターリーブ信号と、前記第2のタイムインターリーブ信号をΔΣ変調することによって第1のΔΣ変調信号と、第2のΔΣ変調信号を出力する処理と、前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号を入力し、前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号のいずれかを選択し出力する処理をデジタル変調器10に実行させるプログラムである。
以上、図面を参照して、本開示の実施の形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等が可能である。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
ベースバンド信号から位相信号と振幅信号とを生成するポーラ変換器と、
前記位相信号に基づいてRF位相信号を生成するRF位相信号生成器と、
前記RF位相信号を矩形化し、矩形RF位相信号を生成する矩形化器と、
前記振幅信号をタイムインターリーブし、第1のインターリーブ信号と、第2のタイムインターリーブ信号を出力するタイムインターリーバと、
前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のインターリーブ信号と、前記第2のタイムインターリーブ信号をΔΣ変調することによって第1のΔΣ変調信号と、第2のΔΣ変調信号を出力するΔΣ変調器と、
前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号を入力し、前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号のいずれかを選択し出力するセレクタと、
を備えたデジタル変調器。
(付記2)
前記矩形RF位相信号は、
前記RF位相信号生成器が生成する、発振周波数の基準となる発振信号及び前記位相信号に基づいて、前記発振信号との位相差が前記位相信号の示す位相に等しい位相差と発振周波数とを有する矩形波である、
付記1に記載のデジタル変調器。
(付記3)
前記セレクタは、
前記矩形RF位相信号がhighレベルであるかlowレベルであるかに基づいて、前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号のいずれかを選択する、
付記1又は2に記載のデジタル変調器。
(付記4)
前記ΔΣ変調器は、
前記矩形RF位相信号をクロック信号として用いることによって、前記第1のインターリーブ信号と、前記第2のタイムインターリーブ信号とをΔΣ変調する、
付記1~3のいずれか1項に記載のデジタル変調器。
(付記5)
前記セレクタによって選択された、前記第1のΔΣ変調信号又は前記第2のΔΣ変調信号と、前記矩形RF位相信号とを乗算する乗算器をさらに備えた、
付記1~4のいずれか1項に記載のデジタル変調器。
(付記6)
前記第2のΔΣ変調信号を反転させる反転回路をさらに備え、反転された前記第2のΔΣ変調信号を前記セレクタに入力させる、
付記1~5のいずれか1項に記載のデジタル変調器。
(付記7)
デジタル変調器と、前記デジタル変調器の出力信号に基づいて信号処理を行う光モジュールと、
を備え、
前記デジタル変調器は、
ベースバンド信号から位相信号と振幅信号とを生成するポーラ変換器と、
前記位相信号に基づいてRF位相信号を生成するRF位相信号生成器と、
前記RF位相信号を矩形化し、矩形RF位相信号を生成する矩形化器と、
前記振幅信号をタイムインターリーブし、第1のインターリーブ信号と、第2のタイムインターリーブ信号を出力するタイムインターリーバと、
前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のインターリーブ信号と、前記第2のタイムインターリーブ信号をΔΣ変調することによって第1のΔΣ変調信号と、第2のΔΣ変調信号を出力するΔΣ変調器と、
前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号を入力し、前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号のいずれかを選択し出力するセレクタとを備えた、
通信装置。
(付記8)
前記矩形RF位相信号は、
前記RF位相信号生成器が生成する、発振周波数の基準となる発振信号及び前記位相信号に基づいて、前記発振信号との位相差が前記位相信号の示す位相に等しい位相差と発振周波数とを有する矩形波である、
付記7に記載の通信装置。
(付記9)
前記セレクタは、
前記矩形RF位相信号がhighレベルであるかlowレベルであるかに基づいて、前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号のいずれかを選択する、
付記7又は8に記載の通信装置。
(付記10)
前記ΔΣ変調器は、
前記矩形RF位相信号をクロック信号として用いることによって、前記第1のインターリーブ信号と、前記第2のタイムインターリーブ信号とをΔΣ変調する、
付記7~9のいずれか1項に記載の通信装置。
(付記11)
前記セレクタによって選択された、前記第1のΔΣ変調信号又は前記第2のΔΣ変調信号と、前記矩形RF位相信号とを乗算する乗算器をさらに備えた、
付記7~10のいずれか1項に記載の通信装置。
(付記12)
前記デジタル変調器は、
前記第2のΔΣ変調信号を反転させる反転回路をさらに備え、反転された前記第2のΔΣ変調信号を前記セレクタに入力させる、
付記7~11のいずれか1項に記載の通信装置。
(付記13)
ベースバンド信号から位相信号と振幅信号とを生成するステップと、
前記位相信号に基づいてRF位相信号を生成するステップと、
前記RF位相信号を矩形化し、矩形RF位相信号を生成するステップと、
前記振幅信号をタイムインターリーブし、第1のインターリーブ信号と、第2のタイムインターリーブ信号を出力するステップと、
前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のインターリーブ信号と、前記第2のタイムインターリーブ信号をΔΣ変調することによって第1のΔΣ変調信号と、第2のΔΣ変調信号を出力するステップと、
前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号を入力し、前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号のいずれかを選択し出力するステップと、
を備えたデジタル変調器の制御方法。
(付記14)
前記矩形RF位相信号は、
発振周波数の基準となる発振信号及び前記位相信号に基づいて、前記発振信号との位相差が前記位相信号の示す位相に等しい位相差と発振周波数とを有する矩形波である、
付記13に記載のデジタル変調器の制御方法。
(付記15)
前記第1のΔΣ変調信号又は前記第2のΔΣ変調信号と、前記矩形RF位相信号とを乗算するステップをさらに備えた、
付記13又は14に記載のデジタル変調器の制御方法。
(付記16)
ベースバンド信号から位相信号と振幅信号とを生成する処理と、
前記位相信号に基づいてRF位相信号を生成する処理と、
前記RF位相信号を矩形化し、矩形RF位相信号を生成する処理と、
前記振幅信号をタイムインターリーブし、第1のインターリーブ信号と、第2のタイムインターリーブ信号を出力する処理と、
前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のインターリーブ信号と、前記第2のタイムインターリーブ信号をΔΣ変調することによって第1のΔΣ変調信号と、第2のΔΣ変調信号を出力する処理と、
前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号を入力し、前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号のいずれかを選択し出力する処理と、
をデジタル変調器に実行させるプログラム。
(付記17)
前記矩形RF位相信号は、
発振周波数の基準となる発振信号及び前記位相信号に基づいて、前記発振信号との位相差が前記位相信号の示す位相に等しい位相差と発振周波数とを有する矩形波である、
付記16に記載のプログラム。
(付記18)
前記第1のΔΣ変調信号又は前記第2のΔΣ変調信号と、前記矩形RF位相信号とを乗算するステップをさらに備えた、
付記16又は17に記載のプログラム。
1 通信装置
2、10 デジタル変調器
11 ベースバンド信号生成部
3、12 ポーラ変換器
4、13 RF位相信号生成器
5、14 矩形化器
6、15 タイムインターリーバ
7 ΔΣ変調器
8、17 セレクタ
16 タイムインターリーブΔΣ変調器
18 ミキサ
19 反転回路

Claims (10)

  1. ベースバンド信号から位相信号と振幅信号とを生成するポーラ変換器と、
    前記位相信号に基づいてRF位相信号を生成するRF位相信号生成器と、
    前記RF位相信号を矩形化し、矩形RF位相信号を生成する矩形化器と、
    前記振幅信号をタイムインターリーブし、第1のインターリーブ信号と、第2のタイムインターリーブ信号を出力するタイムインターリーバと、
    前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のインターリーブ信号と、前記第2のタイムインターリーブ信号をΔΣ変調することによって第1のΔΣ変調信号と、第2のΔΣ変調信号を出力するΔΣ変調器と、
    前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号を入力し、前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号のいずれかを選択し出力するセレクタと、
    を備えたデジタル変調器。
  2. 前記矩形RF位相信号は、
    前記RF位相信号生成器が生成する、発振周波数の基準となる発振信号及び前記位相信号に基づいて、前記発振信号との位相差が前記位相信号の示す位相に等しい位相差と発振周波数とを有する矩形波である、
    請求項1に記載のデジタル変調器。
  3. 前記セレクタは、
    前記矩形RF位相信号がhighレベルであるかlowレベルであるかに基づいて、前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号のいずれかを選択する、
    請求項1又は2に記載のデジタル変調器。
  4. 前記ΔΣ変調器は、
    前記矩形RF位相信号をクロック信号として用いることによって、前記第1のインターリーブ信号と、前記第2のタイムインターリーブ信号とをΔΣ変調する、
    請求項1~3のいずれか1項に記載のデジタル変調器。
  5. 前記セレクタによって選択された、前記第1のΔΣ変調信号又は前記第2のΔΣ変調信号と、前記矩形RF位相信号とを乗算する乗算器をさらに備えた、
    請求項1~4のいずれか1項に記載のデジタル変調器。
  6. 前記第2のΔΣ変調信号を反転させる反転回路をさらに備え、反転された前記第2のΔΣ変調信号を前記セレクタに入力させる、
    請求項1~5のいずれか1項に記載のデジタル変調器。
  7. デジタル変調器と、前記デジタル変調器の出力信号に基づいて信号処理を行う光モジュールと、
    を備え、
    前記デジタル変調器は、
    ベースバンド信号から位相信号と振幅信号とを生成するポーラ変換器と、
    前記位相信号に基づいてRF位相信号を生成するRF位相信号生成器と、
    前記RF位相信号を矩形化し、矩形RF位相信号を生成する矩形化器と、
    前記振幅信号をタイムインターリーブし、第1のインターリーブ信号と、第2のタイムインターリーブ信号を出力するタイムインターリーバと、
    前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のインターリーブ信号と、前記第2のタイムインターリーブ信号をΔΣ変調することによって第1のΔΣ変調信号と、第2のΔΣ変調信号を出力するΔΣ変調器と、
    前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号を入力し、前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号のいずれかを選択し出力するセレクタとを備えた、
    通信装置。
  8. 前記デジタル変調器は、
    前記第2のΔΣ変調信号を反転させる反転回路をさらに備え、反転された前記第2のΔΣ変調信号を前記セレクタに入力させる、
    請求項7に記載の通信装置。
  9. ベースバンド信号から位相信号と振幅信号とを生成するステップと、
    前記位相信号に基づいてRF位相信号を生成するステップと、
    前記RF位相信号を矩形化し、矩形RF位相信号を生成するステップと、
    前記振幅信号をタイムインターリーブし、第1のインターリーブ信号と、第2のタイムインターリーブ信号を出力するステップと、
    前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のインターリーブ信号と、前記第2のタイムインターリーブ信号をΔΣ変調することによって第1のΔΣ変調信号と、第2のΔΣ変調信号を出力するステップと、
    前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号を入力し、前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号のいずれかを選択し出力するステップと、
    を備えたデジタル変調器の制御方法。
  10. ベースバンド信号から位相信号と振幅信号とを生成する処理と、
    前記位相信号に基づいてRF位相信号を生成する処理と、
    前記RF位相信号を矩形化し、矩形RF位相信号を生成する処理と、
    前記振幅信号をタイムインターリーブし、第1のインターリーブ信号と、第2のタイムインターリーブ信号を出力する処理と、
    前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のインターリーブ信号と、前記第2のタイムインターリーブ信号をΔΣ変調することによって第1のΔΣ変調信号と、第2のΔΣ変調信号を出力する処理と、
    前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号を入力し、前記矩形RF位相信号に基づいて前記第1のΔΣ変調信号と、前記第2のΔΣ変調信号のいずれかを選択し出力する処理と、
    をデジタル変調器に実行させるプログラム。
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