JP2022107103A - 緩衝器 - Google Patents

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Yasunori Kobayashi
謙志郎 穴井
Kenshiro Anai
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Abstract

【課題】シールリングの劣化を抑制できるとともに安定したシール性能を発揮できる緩衝器を提供する。【解決手段】本発明における緩衝器Dは、シリンダ1と、シリンダ1の端部の内周に嵌合されるロッドガイド2と、シリンダ1内に移動自在に挿入されるピストンロッド3と、ピストンロッド3に連結されるピストン4と、ロッドガイド2に積層されてピストンロッド3が挿通されるシール部材Sとを備え、シール部材Sは、内周に環状凹部7aを有する環状のシールケース7と、基部8aとリップ8bとを具備して環状凹部7a内に収容されるシールリング8と、基部8aのロッドガイド側に積層されて環状凹部7a内に収容されるとともにシールリング8の外周を支持してリップ8b拡径を抑制する環状のシールホルダ9と、シールケース7に装着されてシールホルダ9およびシールリング8の脱落を防止するストッパ10とを備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、緩衝器に関する。
緩衝器は、たとえば、車両における車両の車体と車輪との間に介装されて使用され、伸縮時に発生する減衰力で車体と車輪の振動を抑制する。
緩衝器は、シリンダと、前記シリンダの端部の内周に嵌合される環状のロッドガイドと、前記ロッドガイドの内周に挿通されて前記シリンダ内に移動自在に挿入されるピストンロッドと、前記ピストンロッドに連結されるとともに前記シリンダ内に挿入されて、前記シリンダ内を作動油が充填される伸側室と圧側室とに区画するピストンとを備える他、シリンダ内からの作動油の漏えいを防止するためにピストンロッドの外周をシールするシールユニットを備えている(たとえば、特許文献1参照)。
シールユニットは、具体的には、ロッドガイドの大気側に積層されており、ロッドガイド側の内周に内径が途中で大径となる凹部で形成されるシール収容部を有する環状のシール保持部材と、シール収容部の奥側に収容されてピストンロッドの外周をシールするシール部材と、シール収容部の手前側に収容されてシール部材の外周を支持してシール部材の拡径を抑制する環状のシールホルダとを備えている。このように構成された緩衝器は、シール部材がシールホルダによってバックアップされてピストンロッドを緊迫するので、良好なシール性能を得られる。
特開2019-158068号公報
従来の緩衝器を組み立てる工程では、予めシール保持部材にシール部材とシールホルダを組み付けてシールユニットを組立てた後、ピストンロッドの外周にダストシール、シールユニットおよびロッドガイドを順に装着した後、ピストンロッドの先端にピストンを装着してピストンロッドアッセンブリを組み立てる。このようにして完成したピストンロッドアッセンブリは、シリンダ内に挿入されてシリンダの端部の加締め加工によってシリンダに装着される。
ところが、シールユニットにおけるシール部材とシールホルダはシール保持部材にシール収容部に挿入されているだけであるため、ピストンロッドアッセンブリを組み立てた際、或いは、シリンダにピストンロッドアッセンブリを挿入した際等に、シール部材とシールホルダとがシール収容部から外部へ脱落してしまう場合があり、これに気付かずに緩衝器の組み立てを終えてしまうと、シール部材およびシールホルダが正しい姿勢でシール保持部材におけるシール収容部に収容されない状態で組付けられてしまう可能性がある。
このような事態となると、シール部材がピストンロッドの全周に均一な緊迫力を持って締め付けできず、安定した密封性能(シール性能)が得られなくなると指摘される可能性がある。
そこで、本発明は、シールリングの劣化を抑制できるとともに安定したシール性能を発揮できる緩衝器の提供を目的としている。
前記した課題を解決するために、本発明の緩衝器は、シリンダと、シリンダの端部の内周に嵌合される環状のロッドガイドと、ロッドガイドの内周に挿通されてシリンダ内に移動自在に挿入されるピストンロッドと、ピストンロッドに連結されるとともにシリンダ内に挿入されてシリンダ内を作動流体が充填される伸側室と圧側室とに区画するピストンと、環状であってロッドガイドの反ピストン側に積層されてシリンダの端部の内周に嵌合されるとともに内周にピストンロッドが挿通されるシール部材とを備え、シール部材は、ロッドガイド側の内周に環状凹部を有する環状のシールケースと、環状の基部と基部の内周からロッドガイド側へ向けて立ち上がりピストンロッドの外周に摺接する環状のリップとを具備して環状凹部内に収容されるシールリングと、シールリングの基部のロッドガイド側に積層されて環状凹部内に収容されるとともにリップの外周を支持してリップの拡径を抑制する環状のシールホルダと、シールケースに装着されてシールホルダのロッドガイド側面に当接してシールホルダおよびシールリングの脱落を防止するストッパとを備えている。
このように構成された緩衝器によれば、ストッパによってシールホルダの環状凹部内からシールリングおよびシールホルダの脱落が防止されるため、ピストンロッドにシール部材を組付けたピストンロッドアッセンブリの搬送中にシール部材に振動が作用してもシールリングおよびシールホルダが正しい姿勢でシールケースに組みつけられた状態を維持できる。
また、前記シールケースは、ロッドガイド側の外周に環状のソケットを有し、前記ストッパは、環状であってソケットの内周に嵌合されてシールホルダに当接するとともに内径がピストンロッドの外径よりも大径なプレートと、ソケットに装着されてプレートをシールケースに固定する固定部材とを有してもよい。このように構成された緩衝器によれば、シールケースに対してプレートを適正な位置に固定してシールリングとシールホルダの抜け止めを図ることができ、伸側室が高圧となる伸長作動時にシールリングに伸側室内の圧力を作用させてシリンダ内からの作動流体の漏洩を効果的に防止できる。
さらに、前記プレートは、シールホルダに対向しシールホルダとの間に環状の隙間を形成する内周部と、内周部の外周に連なりシールホルダに当接するとともにソケットの内周に嵌合される外周部と、内周部を貫く1つ以上の通孔と、外周部のロッドガイド側の外周に設けられた面取部とを備えていてもよい。このように構成された緩衝器によれば、プレートとシールホルダとの間に隙間が形成されているので、プレートとシールリングにおけるリップとの干渉が回避されリップに過剰な緊迫力を与えずに済み、シールリングの摩耗による劣化を抑制できる。また、このように構成された緩衝器によれば、プレートの内周部でシールホルダを支持でき、リップの緊迫力を維持して良好なシール性能を発揮できる。そしてさらに、このように構成された緩衝器によれば、プレートが通孔を備えているので、伸長作動時にあってもシリンダ内からの作動流体の漏洩を効果的に防止できる。加えて、このように構成された緩衝器によれば、プレートが面取部を備えているので、誤組立を防止できる。
そして、前記固定部材は、環状であってプレートのロッドガイド側面に当接する本体部と、本体部の外周に設けられてソケットの外周を把持する3つ以上の腕とを有し、本体部は、内径がピストンロッドの外径よりも大径であって、内周から開口して外周へ向けて形成される1つ以上の切欠を具備し、前記プレートは、切欠の先端同士に接する外接円の直径以上の内径を具備してもよい。さらに、前記ソケットは、内周に開口端の内径よりも大径な部分を有し、前記固定部材は、環状であって前記プレートのロッドガイド側面に当接する本体部と、本体部の外周に設けられて前記ソケットの前記大径な部分に侵入する複数の爪とを有し、前記本体部は、内径がピストンロッドの外径よりも大径であって内周から開口して外周へ向けて形成される1つ以上の切欠を具備し、前記プレートは、切欠の先端同士に接する外接円の直径以上の内径を具備してもよい。また、前記ソケットは、内周に設けられた環状溝と内周に開口端から軸方向に沿って形成されて環状溝に通じる少なくとも1つ以上の縦溝とを有し、前記固定部材は、環状であってプレートのロッドガイド側面に当接する本体部と、本体部の外周の縦溝と符合する位置に設けられてソケットの縦溝内に挿入可能であって環状溝内に嵌合される1つ以上の突起と、前記本体部は、内径がピストンロッドの外径よりも大径であって内周から開口して外周へ向けて形成される複数の切欠とを具備し、前記プレートは、切欠の先端同士に接する外接円の直径以上の内径を具備してもよい。このように構成された緩衝器によれば、シール部材を工具を利用せず人力で簡単に組付できるとともに、プレートを薄くすることができるためシール部材の軸方向の全長を短くでき、より一層ストローク長を確保しやすくなる。
また、前記ストッパは、環状であってシールホルダのロッドガイド側面とシールケースとに当接するとともに内径がピストンロッドの外径よりも大径なプレートと、シールケースの外周を把持してプレートを前記シールケースに固定する固定部材とを備えていてもよい。このように構成された緩衝器によれば、シールケースの外周を把持して固定部材がシールケースに固定される構造を採用しているので、プレートを肉厚の薄い円環とすることができシール部材の軸方向長さを短くできるから、より一層ストローク長を確保しやすくなる。
以上より、本発明の緩衝器によれば、シールリングの劣化を抑制できるとともに安定したシール性能を発揮できる。
一実施の形態における緩衝器の縦断面図である。 一実施の形態における緩衝器の一部拡大縦断面図である。 一実施の形態における緩衝器のシール部材の拡大底面図である。 シール部材における固定部材の一変形例の拡大縦断面図である。 シール部材における固定部材の他の変形例の拡大縦断面図である。 第1変形例のストッパを有するシール部材を備えた緩衝器の一部拡大縦断面図である。 第1変形例のストッパを有するシール部材を備えた緩衝器の拡大底面図である。 第2変形例のストッパを有するシール部材を備えた緩衝器の一部拡大縦断面図である。 第2変形例のストッパを有するシール部材を備えた緩衝器の拡大底面図である。 第3変形例のストッパを有するシール部材を備えた緩衝器の一部拡大縦断面図である。 第3変形例のストッパを有するシール部材を備えた緩衝器の拡大底面図である。 第4変形例のストッパを有するシール部材を備えた緩衝器の拡大縦断面である。
以下、図に示した実施の形態に基づき、本発明を説明する。図1および図2に示すように、一実施の形態における緩衝器Dは、シリンダ1と、シリンダ1の端部に設けられた環状のロッドガイド2と、ロッドガイド2の内周に挿通されてシリンダ1内に移動自在に挿入されるピストンロッド3と、ピストンロッド3に連結されるとともにシリンダ1内に挿入されてシリンダ1内を作動流体が充填される伸側室R1と圧側室R2とに区画するピストン4と、環状であってロッドガイド2の反ピストン側に積層されてシリンダ1の端部の内周に嵌合されるとともに内周にピストンロッド3が挿通されるシール部材Sとを備えて構成されている。そして、この緩衝器Dの場合、図示しない車両における車体と車輪との間に介装されて使用され、車体および車輪の振動を抑制する。
以下、緩衝器Dの各部について詳細に説明する。図1に示すように、シリンダ1の図1中上端には、環状のロッドガイド2が装着されている。そして、ロッドガイド2の内周には、ピストンロッド3が挿通されており、ロッドガイド2は、ピストンロッド3のシリンダ1に対する軸方向となる図1中上下方向の相対移動を案内する。
ロッドガイド2は、シリンダ1内に嵌合する環状の本体2aと、本体2aの内周に装着されてピストンロッド3の外周に摺接する筒状のブッシュ2bと、本体2aの反ピストン側となる図2中上端の径方向の中間部から反ピストン側へ突出する環状の凸部2cと、凸部2cの外周から本体2aの外周にかけて設けられた環状の凹部2dと、本体2aの凸部2cより内周側に設けた環状溝2eと、本体2aのピストン側端から凸部2cの端部まで貫通する貫通孔2fと、凸部2cに設けられて凸部2cの内周から貫通孔2fへ通じる切欠2gとを備えて構成されている。
このように構成されたロッドガイド2は、シリンダ1内に挿入されると、シリンダ1の内周に装着されたCリング5によってピストン4側となる図1中下方への移動が規制される。ロッドガイド2の反ピストン側となる大気側には、シール部材Sと、ダストシール部材6とが積層されており、ロッドガイド2、シール部材Sおよびダストシール部材6は、シリンダ1の管端の加締め加工によってシリンダ1に形成された加締部1aと前述のCリング5とで挟持されてシリンダ1に固定される。
つづいて、ピストンロッド3は、前述したようにロッドガイド2の内周に挿通されている。ピストンロッド3は、先端に、ピストン4、伸側減衰バルブ11、圧側減衰バルブ12が装着される小径部3aを備えている。小径部3aの先端には、ピストンナット14が螺着されており、ピストンナット14によって、ピストン4、伸側減衰バルブ11および圧側減衰バルブ12がピストンロッド3に固定されている。
ピストン4は、前述したようにピストンロッド3の先端に装着されるとともにシリンダ1内に摺動自在に挿入されており、シリンダ1内をロッドガイド2に面する図1中でピストン4よりも上方側の伸側室R1と図1中でピストン4よりも下方側の圧側室R2とに区画する。そして、伸側室R1と圧側室R2内には、作動油等の作動流体が充填されている。なお、作動流体は、作動油以外にも、たとえば、水、水溶液といった液体や電気粘性流体、磁気粘性流体、さらには気体とされてもよい。
ピストン4は、伸側室R1と圧側室R2とを連通する伸側通路4aと圧側通路4bとを備えている。そして、伸側減衰バルブ11は、ピストン4の図1中下方に積層されていて伸側通路4aの図1中下端を開閉し、圧側減衰バルブ12は、ピストン4の図1中上方に積層されていて圧側通路4bの図1中上端を開閉する。これら伸側減衰バルブ11および圧側減衰バルブ12は、ともに環状板でなるリーフバルブを複数積層して構成される積層リーフバルブとされているが減衰力を発生可能なバルブであればこれに限定されない。そして、伸側減衰バルブ11は、ピストンロッド3がシリンダ1に対して図1中上方へ移動する緩衝器Dの伸長行程において、ピストン4によって圧縮される伸側室R1から拡大される圧側室R2へ向かって伸側通路4aを通過する作動油の流れに対して開弁するとともに抵抗を与える。圧側減衰バルブ12は、ピストンロッド3がシリンダ1に対して図1中下方へ移動する緩衝器Dの収縮行程において、ピストン4によって圧縮される圧側室R2から拡大される伸側室R1へ向かって圧側通路4bを通過する作動油の流れに対して開弁するとともに抵抗を与える。
なお、シリンダ1の図1中下端は、閉塞されており、詳しくは図示しないが、緩衝器Dを車体或いは車輪側に連結するブラケットを備えている。また、シリンダ1内には、圧側室R2の下方に気室Gを区画するフリーピストンFが摺動自在に挿入されている。
そして、緩衝器Dが伸長する際には、圧縮される伸側室R1から拡大する圧側室R2へ向かう作動油の流れに対して伸側減衰バルブ11で抵抗を与え、緩衝器Dは、伸長を妨げる減衰力を発生する。また、緩衝器Dの伸長行程時には、ピストンロッド3がシリンダ1内から退出するために、ピストンロッド3がシリンダ1内から退出する体積に見合った分だけフリーピストンFが図1中上方へ移動して気室Gを拡大させて、ピストンロッド3がシリンダ1内から退出する体積の補償が行われる。
反対に、緩衝器Dが収縮する際には、圧縮される圧側室R2から拡大する伸側室R1へ向かう作動油の流れに対して圧側減衰バルブ12で抵抗を与える。また、緩衝器Dの収縮の際には、ピストンロッド3がシリンダ1内へ侵入するために、ピストンロッド3がシリンダ1内へ侵入する体積に見合った分だけフリーピストンFが図1中下方へ移動して気室Gを縮小させて、ピストンロッド3がシリンダ1内へ侵入する体積の補償が行われる。よって、緩衝器Dが収縮行程にある場合、圧側減衰バルブ12が前記した作動油の流れに抵抗を与えるので、緩衝器Dは、収縮を妨げる圧側減衰力を発生する。
なお、伸側減衰バルブ11および圧側減衰バルブ12を迂回して伸側室R1と圧側室R2とを連通するバイパス路と、バイパス路に設けられる減衰力調整バルブとを緩衝器Dに設けて、緩衝器Dの伸側減衰力と圧側減衰力を高低調整できるようにしてもよい。また、緩衝器Dの作動流体を電気粘性流体、磁気粘性流体或いは電磁粘性流体とする場合には、伸側減衰バルブ11および圧側減衰バルブ12に代えて伸側室R1と圧側室R2とを連通する通路に電界を作用させる電界発生源或いは磁界を作用させる磁界発生源を減衰力発生減として利用してもよい。よって、緩衝器Dの減衰力発生に係る構成については任意に設計変更できる。
なお、前述したところでは、ピストンロッド3がシリンダ1内に出入りする体積の補償をシリンダ1内にフリーピストンFを設けて気室Gを形成することで行っているが、シリンダ1外に圧側室R2に連通されるリザーバタンクを設けて前記体積の補償を行ってもよい。その場合、圧側室R2とリザーバタンクとの間に圧側室R2からリザーバタンクへ向かう作動油の流れに抵抗を与えるベースバルブを設け、ベースバルブが圧側減衰力の発生に寄与するようにしてもよい。
つづいて、シール部材Sは、環状であってロッドガイド2の反ピストン側となる大気側に積層されてシリンダ1の端部の内周に嵌合されおり、内周にピストンロッド3が挿通されている。
詳しくは、シール部材Sは、図2および図3に示すように、ロッドガイド2側の内周に環状凹部7aを有する環状のシールケース7と、環状凹部7a内に収容されるシールリング8と、環状凹部7a内に収容されるとともにシールリング8におけるリップ8bの外周を支持する環状のシールホルダ9と、シールケース7に装着されてシールホルダ9およびシールリング8の脱落を防止するストッパ10とを備えている。
シールケース7は、環状であって、図2中下端となるロッドガイド2側端の内周に設けられた環状凹部7aと、図2中下端の外周に設けられた環状のソケット7bを備えている。環状凹部7aは、ロッドガイド2側の内径が途中で拡径された段付きの環状の凹部とされており、ロッドガイド2側から見て奥側の小径凹部7a1と手前側の大径凹部7a2とを備えて構成されている。
また、ソケット7bは、シールケース7のロッドガイド2側の端部の外周からロッドガイド2側へ向けて立ち上がっており、内周に環状溝7b1を備えている。さらに、シールケース7は、反ロッドガイド側となる図2中上端の外周に環状の凹部7cを備えている。
シールリング8は、合成樹脂或いはゴムで形成されており、環状の基部8aと、基部8aの内周からロッドガイド2側へ向けて立ち上がりピストンロッド3の外周に摺接する環状のリップ8bとを備えており、シールケース7における環状凹部7a内に収容されている。なお、シールリング8は、本実施の形態では、フッ素ゴムで形成されている。より詳細には、シールリング8における基部8aの軸方向の高さである厚みは、環状凹部7aにおける小径凹部7a1の軸方向長さより長くなっており、基部8aの外径は小径凹部7a1の内周に嵌合可能なように少し小さくなっている。
シールリング8をシールケース7の環状凹部7a内に収容すると、シールリング8は、基部8aが小径凹部7a1内に挿入された状態で環状凹部7a内に収容される。リップ8bの内径は、ピストンロッド3の外径よりも小さく締め代を持っており、シールリング8はピストンロッド3の外周に装着されるとリップ8bでピストンロッド3の外周を所定の緊迫力を持って緊迫してピストンロッド3の外周に摺接して当該ピストンロッド3の外周をシールする。
シールホルダ9は、本実施の形態では、アクリロニトリル・ブタジエンゴムで形成されており、環状であってシールケース7における環状凹部7a内に収容されている。より詳細には、シールホルダ9は、ロッドガイド2側の内周から径方向内周側に突出する環状の抑え部9aを備えている。また、シールホルダ9の軸方向高さは、環状凹部7aにおける大径凹部7a2の軸方向の高さと等しく、外径は大径凹部7a2の内径にほぼ等しい。そして、シールホルダ9は、環状凹部7aにおける大径凹部7a2内に嵌合されて環状凹部7a内に収容され、反ロッドガイド側の端面をシールリング8の基部8aのロッドガイド側の端面に当接させる。また、シールホルダ9の抑え部9aの内径は、ピストンロッド3が内周側に挿入された状態におけるリップ8bの抑え部9aが当接する箇所における外径よりも小さく、シールホルダ9が大径凹部7a2内に嵌合されると、抑え部9aがリップ8bの外周を支持する。抑え部9aは、リップ8bの内周にピストンロッド3が挿通された際にリップ8bの外周を支持してリップ8bが拡径するのを抑制して、リップ8bをピストンロッド3の外周に密着させる。このように、シールホルダ9は、シールリング8のリップ8bを外周側から支持してピストンロッド3の外周に嵌合されるリップ8bの拡径を抑制してリップ8bのピストンロッド3に接触する部位の面圧を安定させる。シールリング8は、フッ素ゴムで形成されているので、高温によく耐え良好なシール性能を発揮するものの耐寒性の点で少し劣るところがあるが、本実施の形態の緩衝器Dでは、シールリング8を耐寒性に優れるアクリロニトリル・ブタジエンゴムで形成されたシールホルダ9でバックアップしているので、高温から低温までの広範な温度域で良好なシール性能を得られる。このように、シールリング8を高温でも良好なシール性能を発揮する材質の合成樹脂或いはゴムで形成されており、シールホルダ9を耐寒性に優れた材質の合成樹脂或いはゴムで形成されると高温から低温までの広範な温度域で良好なシール性能を得られるが、シールリング8とシールホルダ9は、同じ合成樹脂或いはゴムで形成されてもよい。
ストッパ10は、環状であってソケット7bの内周に嵌合されてシールホルダ9に当接するプレート10aと、ソケット7bに装着されてプレート10aをシールケース7に固定する固定部材としてのC形の止め輪10bとを備えている。
プレート10aは、内径がピストンロッド3の外径よりも大径であってピストンロッド3との間に環状隙間H1を形成するとともにシールホルダ9に対向してシールホルダ9との間に環状の隙間H2を形成する内周部10a1と、内周部10a1の外周に連なりシールホルダ9に当接するとともにソケット7bの内周に嵌合される外周部10a2と、内周部10a1の中間部の同一円周上に等間隔に設けられて内周部10a1を貫く6個の通孔10a3と、外周部10a2のロッドガイド側の外周に設けられた面取部10a4とを備えている。
このように構成されたプレート10aは、外周をソケット7bの内周に嵌合させてシールケース7に組み付けられ、ソケット7bの内周に設けられた環状溝7b1に装着される止め輪10bによってシールケース7に固定される。なお、プレート10aが正しい向きでソケット7b内に挿入すると、面取部10a4がソケット7bの環状溝7b1に対向して、止め輪10bの環状溝7b1への装着を許容する。つまり、プレート10aの上端から面取部10a4までの長さは、シールケース7のプレート10aに対する当接面からソケット7bの環状溝7b1までの長さと等しいか若干短くなっている。よって、表裏(図2中では上下)を逆向きにしてプレート10aをソケット7b内に嵌合させると、プレート10aの外周が環状溝7b1に対向して止め輪10bの環状溝7b1への装着が不能となる。
プレート10aがシールケース7に固定されると、プレート10aの外周部10a2に当接するシールホルダ9が環状凹部7aにおける大径凹部7a2から抜けなくなる。そして、基部8aがシールホルダ9に当接するシールリング8も環状凹部7aにおける小径凹部7a1から抜けなくなる。よって、プレート10aと止め輪10bとで構成されたストッパ10をシールケース7に装着すると、シールリング8とシールホルダ9とがシールケース7の環状凹部7aからの脱落が阻止される状態で一体化される。なお、シールリング8は、基部8aが軸方向に圧縮されつつシールホルダ9とシールケース7とで挟持されるので、シールホルダ9をシールケース7からロッドガイド側へ付勢するがストッパ10によって固定されるのでシールケース7から脱落しない。
そして、前述したように、シールケース7に対してシールリング8、シールホルダ9およびストッパ10を組み付けると、これらシールケース7、シールリング8、シールホルダ9およびストッパ10は一体となってシール組立体であるシール部材Sを形成する。
シール部材Sの反ピストン側となる大気側には、ダストシール部材6が積層される。ダストシール部材6は、環状プレートでなる芯金6aと、芯金6aの反ロッドガイド側となる大気側の内周に一体化されてピストンロッド3の外周に摺接する環状のダストシール6bと、芯金6aのロッドガイド側の外周に一体化される環状の外周シール6cとを備えている。
そして、ダストシール部材6は、シール部材Sにおけるシールケース7の反ロッドガイド側端に芯金6aを積層した状態でシリンダ1内に挿入されると、外周シール6cがシールケース7の凹部7c内に圧縮状態で収容されてシールケース7の凹部7cとシリンダ1の内周とに密着してシール部材Sとシリンダ1との間をシールする。また、ダストシール部材6は、ダストシール6bをピストンロッド3の外周に摺接させて、ピストンロッド3の外周回りからシリンダ1内への塵や泥といったダストや水の侵入を阻止する。
このように構成された緩衝器Dは、以下に説明する手順によって組み立てられる。まず、シールケース7に前述したようにシールリング8、シールホルダ9およびストッパ10を組み付けてシール部材Sを組み立てる。
つづいて、ピストンロッド3を先端側からダストシール部材6、シール部材Sおよびロッドガイド2の内周に順に挿通して、ピストンロッド3にダストシール部材6、シール部材Sおよびロッドガイド2を組み付ける。
最後に、ピストンロッド3の先端の小径部3aに圧側減衰バルブ12、ピストン4および伸側減衰バルブ11を順に組み付けてピストンナット14でピストンロッド3に固定する。
このように、ピストンロッド3にピストン4、伸側減衰バルブ11、圧側減衰バルブ12、ロッドガイド2、シール部材Sおよびダストシール部材6を前述した通りに組み付けてピストンロッドアッセンブリを得る。
つづいて、ピストンロッドアッセンブリをシリンダ1内にピストン4側から挿入し、シリンダ1内にピストン4および圧側減衰バルブ12が完全に収容されたらシリンダ1の開口端の内周にCリング5を装着する。その後、ピストンロッドアッセンブリをさらにシリンダ1内に挿入してCリング5にロッドガイド2を当接させるとともに、ロッドガイド2、シール部材Sおよびダストシール部材6が積層された状態でシリンダ1内に収容する。
Cリング5にロッドガイド2を当接させつつシリンダ1内にロッドガイド2、シール部材Sおよびダストシール部材6が積層された状態で収容された後、シリンダ1の開口端を加締め加工によって加締めて、ロッドガイド2、シール部材Sおよびダストシール部材6を加締部1aとCリング5とで挟持させてシリンダ1に固定する。なお、伸側室R1と圧側室R2への作動流体の注入は、ピストンロッドアッセンブリのシリンダ1内への挿入の工程で行ってもよいし、この工程の後であってシリンダ1の加締め加工の前に行ってもよい。また、気室Gへのガスの注入は、たとえば、シリンダ1へのピストンロッドアッセンブリの組立後にシリンダ1の下端から行われ、ガス注入後にシリンダ1の下端へのブラケットの取り付け加工が行われる。なお、緩衝器Dの組立工程は、一例であって変更可能である。
このようにして組み立てられる緩衝器Dでは、シール部材Sは、ロッドガイド側の内周に環状凹部7aを有する環状のシールケース7と、環状の基部8aと基部8aの内周からロッドガイド側へ向けて立ち上がりピストンロッド3の外周に摺接する環状のリップ8bとを具備して環状凹部7a内に収容されるシールリング8と、シールリング8の基部8aのロッドガイド側に積層されて環状凹部7a内に収容されるとともにシールリング8の外周を支持してリップ8b拡径を抑制する環状のシールホルダ9と、シールケース7に装着されてシールホルダ9のロッドガイド側面に当接してシールホルダ9およびシールリング8の脱落を防止するストッパ10とを備えている。
よって、ピストンロッド3の外周にシール部材Sを組み付けてピストンロッドアッセンブリを組み立てる際や当該ピストンロッドアッセンブリをシリンダ1内に挿入する際に、シールリング8およびシールホルダ9は、シールケース7から脱落せず、環状凹部7a内に正しい組付姿勢で収容された状態に維持される。
ピストンロッドアッセンブリをシリンダ1に組み付けても、シール部材Sにおけるシールリング8およびシールホルダ9はシールケース7の環状凹部7aに正しい姿勢で収容された状態で組み立てられる。
そのため、シールリング8は、ピストンロッド3に対して適正な位置に位置決めされてピストンロッド3の外周に摺接してピストンロッド3の全周を均一な緊迫力で緊迫でき、ピストンロッド3が上下動しても、緩衝器Dは、安定したシール性能を発揮できる。
前述した通り、シール部材Sは、ロッドガイド2およびダストシール部材6とともにシリンダ1の加締部1aとCリング5とで挟持されてシリンダ1に固定される。その際、ソケット7bがロッドガイド2の外周の凹部2dに収容されるため、プレート10aがロッドガイド2の凸部2cに当接してシールケース7に対して加締部1aから受ける軸力で押し付けられつつシリンダ1に固定される。プレート10aは、シールホルダ9の外周に当接しているので、シールホルダ9にも前記軸力が負荷されており、シールリング8のリップ8bが拡径してシールホルダ9を大径凹部7a2内から押し出すような力が作用してもシールホルダ9が大径凹部7a2内から脱落することはない。なお、環状凹部7aは、内径が途中で拡径されず内径の変化のない環状の凹部で形成されてもよいが、環状凹部7aがシールリング8の基部8aが収容される小径凹部7a1と、シールホルダ9が収容される大径凹部7a2を備えていると、プレート10aから受ける軸力でシールホルダ9がシールリング8の基部8aを過剰に圧迫することがなく、シールリング8を保護できる。
また、ストッパ10におけるプレート10aの内径がピストンロッド3の外径よりも大径となっており、プレート10aは、ピストンロッド3には干渉しないものの、内周部10a1をシールホルダ9に隙間H2を介して対向させている。そして、前述したように、プレート10aが軸力で押し付けられてシリンダ1に固定されている。そのため、リップ8bがピストンロッド3の挿通によってシールホルダ9がシールケース7から浮き上がるように変形してもシールホルダ9を支持してリップ8bによるピストンロッド3のシール性能を維持できる。さらに、このようなシールホルダ9の変形によってシールホルダ9の内周がプレート10aに当接してもプレート10aの内周部10a1に設けた通孔10a3によって隙間H2が必ずロッドガイド2の貫通孔2fを介して伸側室R1に連通された状態に維持されるから、緩衝器Dの伸長作動時において圧縮される伸側室R1内の高圧をシールホルダ9に作用させてシールリング8におけるリップ8bのピストンロッド3を締め付ける緊迫力を高め得る。また、プレート10aとピストンロッド3の間の環状隙間H1を介してリップ8bにも伸側室R1内の高圧を作用させ得る。よって、伸側室R1が高圧となる緩衝器Dの伸長作動時にあっても、シールリング8およびシールホルダ9に伸側室R1内の圧力を作用させてシリンダ1内からの作動流体の漏洩を効果的に防止できる。なお、プレート10aに設けられる通孔10a3の設置数は、1つ以上であればよく、任意に設定できる。
また、作動流体に緩衝器Dの加工時において発生する切削屑等のコンタミナントが含まれていると、緩衝器Dの伸長作動時に貫通孔2fを通じてプレート10aとロッドガイド2との間の空隙にコンタミナントを含んだ作動流体が送り込まれる場合がある。このような場合、コンタミナントをロッドガイド2の環状溝2e内に取り込んで伸側室R1および圧側室R2へコンタミナントが戻ってしまうのを防止でき、緩衝器Dが伸縮作動を繰り返すことによってコンタミナントを伸側室R1および圧側室R2から回収して伸側室R1および圧側室R2の作動油を浄化できる。
以上、本実施の形態の緩衝器Dは、シリンダ1と、シリンダ1の端部の内周に嵌合される環状のロッドガイド2と、ロッドガイド2の内周に挿通されてシリンダ1内に移動自在に挿入されるピストンロッド3と、ピストンロッド3に連結されるとともにシリンダ1内に挿入されてシリンダ1内を作動流体が充填される伸側室R1と圧側室R2とに区画するピストン4と、環状であってロッドガイド2の反ピストン側に積層されてシリンダ1の端部の内周に嵌合されるとともに内周にピストンロッド3が挿通されるシール部材Sとを備え、シール部材Sは、ロッドガイド側の内周に環状凹部7aを有する環状のシールケース7と、環状の基部8aと基部8aの内周からロッドガイド側へ向けて立ち上がりピストンロッド3の外周に摺接する環状のリップ8bとを具備して環状凹部7a内に収容されるシールリング8と、シールリング8の基部8aのロッドガイド側に積層されて環状凹部7a内に収容されるとともにシールリング8の外周を支持してリップ8b拡径を抑制する環状のシールホルダ9と、シールケース7に装着されてシールホルダ9のロッドガイド側面に当接してシールホルダ9およびシールリング8の脱落を防止するストッパ10とを備えている。
このように構成された緩衝器Dでは、緩衝器Dの組立の際に、シール部材Sにおけるストッパ10によってシールケース7からシールリング8およびシールホルダ9が脱落せずに正しい姿勢で組みつけられた状態に維持される。よって、本実施の形態の緩衝器Dによれば、シールケース7に対してシールリング8およびシールホルダ9が正しい姿勢で組みつけられた状態に維持されるので、シールリング8がピストンロッド3の全周に均一な緊迫力を持って締め付けでき、安定したシール性能を発揮できる。
さらに、シール部材Sにおけるストッパ10によってシールケース7からシールリング8およびシールホルダ9が脱落せずに正しい姿勢で組みつけられた状態に維持されるため、ピストンロッドアッセンブリを組み立てた後に、ロッドガイド2およびダストシール部材6からシール部材Sを離間させ得るので、ブローやバキュームによってコンタミナントの原因となる切削屑等を簡単に除去できる。加えて、シール部材Sは、ロッドガイド2が隣接していなくともシールリング8およびシールホルダ9を保持できるから、ピストンロッド3に対してのみ寸法精度が要求されるようになってロッドガイド2に対する寸法精度が要求されないので、加工精度要求を低減でき、加工コストも低減される。
また、本実施の形態の緩衝器Dでは、シールケース7がロッドガイド側の外周に環状のソケット7bを有し、ストッパ10が環状であってソケット7bの内周に嵌合されてシールホルダ9に当接するとともに内径がピストンロッド3の外径よりも大径なプレート10aと、ソケット7bに装着されてプレート10aをシールケース7に固定する止め輪(固定部材)10bとを備えている。このように構成された緩衝器Dでは、ソケット7bにプレート10aを嵌合させてプレート10aを径方向に位置決めできるとともにソケット7bを利用して止め輪(固定部材)10bでプレート10aをシールケース7に固定できる。よって、このように構成された緩衝器Dによれば、シールケース7に対してプレート10aを適正な位置に固定してシールリング8とシールホルダ9の抜け止めを図ることができる。また、伸側室R1が高圧となる緩衝器Dの伸長作動時には、シールリング8に伸側室R1内の圧力を作用させてシリンダ1内からの作動流体の漏洩を効果的に防止できる。
さらに、本実施の形態の緩衝器Dでは、プレート10aがシールホルダ9に対向しシールホルダ9との間に環状の隙間H2を形成する内周部10a1と、内周部10a1の外周に連なりシールホルダ9に当接するとともにソケット7bの内周に嵌合される外周部10a2と、内周部10a1を貫く1つ以上の通孔10a3と、外周部10a2のロッドガイド側の外周に設けられた面取部10a4とを備えている。このように構成された緩衝器Dによれば、プレート10aとシールホルダ9との間に隙間H2が形成されているので、プレート10aとシールリング8におけるリップ8bとの干渉が回避されリップ8bに過剰な緊迫力を与えずに済み、シールリング8の摩耗による劣化を抑制できる。また、このように構成された緩衝器Dによれば、プレート10aの内周部10a1がシールホルダ9に隙間H2を開けて対向しているので、シールリング8のリップ8bの拡径によってシールホルダ9が浮き上がるような変形をしてもプレート10aの内周部10a1でシールホルダ9を支持でき、リップ8bの緊迫力を維持して良好なシール性能を発揮できる。また、プレート10aが通孔10a3を備えており、緩衝器Dの伸側室R1内の圧力が上昇する緩衝器Dの伸長作動時にシールホルダ9に伸側室R1内の高圧を作用させ得るので、緩衝器Dは伸長作動時にあってもシリンダ1内からの作動流体の漏洩を効果的に防止できる。
また、本実施の形態の緩衝器Dでは、固定部材がソケット7bの内周に装着される止め輪10bとされているので、ソケット7bの軸方向長さを長尺としなくともプレート10aのシールケース7への固定が可能となる。よって、固定部材を止め輪10bとした緩衝器Dによれば、シール部材Sの軸方向長さの長大化を抑制してストローク長を確保しやすくなる。さらに、プレート10aが面取部10a4を備えているので、シールケース7にプレート10aを装着する作業者がプレート10aの表裏を逆にして組付すると、プレート10aの外周がソケット7bの環状溝7b1に対向して止め輪10bをソケット7bに装着できなくなってプレート10aを固定できなくなるため、プレート10aの表裏を反対にしてシールケース7へ組み立ててしまう誤組立を防止できる。
また、止め輪10bをソケット7bに装着してプレート10aを固定しているので、プレート10aのシールケース7への固定が容易であるが、図4に示すように、止め輪10bの代わりにプレート10aを収容した状態でソケット7bの先端を内周側へ加締める加工を施してプレート10aをシールケース7に固定してもよい。この場合、固定部材は、ソケット7bの先端の加締部7dとなり、このように構成された緩衝器Dによれば、止め輪10bが不要となるため部品点数を削減できる。さらに、図5に示すように、プレート10aをソケット7bの内周に圧入することによってプレート10aをシールケース7に固定してもよい。この場合、固定部材がソケット7bとなり、このように構成された緩衝器Dによれば、止め輪10bが不要となるので部品点数を削減できる。
なお、ストッパは、以下に示した変形例のように構成されてもよい。第1変形例のストッパ20は、図6および図7に示すように、環状であってソケット7bの内周に嵌合されてシールホルダ9に当接するとともに内径がピストンロッド3の外径よりも大径なプレート21と、ソケット7bに装着されてプレート21をシールケース7に固定する固定部材22とを備えている。
プレート21は、円環状であってソケット7bの内周に嵌合されている。シールケース7におけるソケット7bは、シールケース7の最大外径よりも小径な外径を持つ円環状であってシールケース7からピストン側へ突出しており、シリンダ1との間に環状の隙間を形成している。
固定部材22は、環状であってプレート21のロッドガイド側面に当接する本体部22aと、本体部22aの外周に設けられてソケット7bの外周を把持する6つの腕22bとを備えている。また、本体部22aは、ピストンロッド3の外径よりも大径な内径を持ち、内周から開口して外周へ向けて形成される6つの切欠22a1を備えている。なお、プレート21の内径は、切欠22a1の先端同士に接する外接円C1の直径以上であってシールホルダ9の外径よりも小径となっていて、プレート21はソケット7bの内周に嵌合されるとシールホルダ9のロッドガイド側の面に当接する。
固定部材22の腕22bは、先端部が屈曲されていて固定部材22を側方から見ると鉤爪形状となっていて、ソケット7bの外周に嵌合させるとソケット7bの外周を緊迫して把持する。よって、腕22bをソケット7bの外周に嵌合させることにより、固定部材22をシールケース7に固定できる。なお、腕22bの設置数は、3つ以上であれば任意に設定できる。腕22bは、3つ以上であって、本体部22aの外周に等間隔に設けられると固定部材22を周方向で偏りなくソケット7bに固定できる。
そして、プレート21をシールケース7のソケット7b内に嵌合した状態で固定部材22を前述したようにシールケース7に装着するとプレート21がシールケース7に固定される。プレート21は、シールホルダ9のロッドガイド側面の外周側に当接してシールケース7に固定されるため、環状凹部7a内のシールリング8およびシールホルダ9のシールケース7からの脱落が阻止される。
なお、ソケット7bの外径がシリンダ1の内径よりも小さいため、固定部材22の腕22bがソケット7bの外周を把持しても腕22bがシリンダ1と干渉せず、シール部材S1をシリンダ1内に容易に挿入できる。
また、本実施の形態の緩衝器Dにおける第1変形例のストッパ20のプレート21の軸方向長さである厚みは、ソケット7bの軸方向長さより短くなっていて、腕22bの先端部の軸方向長さもソケット7bの軸方向長さよりも短くなっているので、固定部材22をソケット7bに装着すると固定部材22の本体部22aがプレート21のロッドガイド側面に密着してプレート21をガタなくシールケース7に固定できる。
このように構成されたシール部材S1では、ソケット7bの外周を腕22bで把持して固定部材22がシールケース7に固定されるので、腕22bのソケット7bの緊迫力を小さくしておけばシール部材S1を工具を利用せず人力で簡単に組付できる。また、ソケット7bの外周を腕22bで把持して固定部材22がシールケース7に固定されるので、プレート21を肉厚の薄い円環とすることができ、シール部材S1の軸方向長さを短くできる。図2、図4および図5に示したストッパ10の場合、プレート10aに肉厚の薄い内周部10a1と肉厚の厚い外周部10a2を設けたり、外周に面取部10a4を設けたりするために切削加工が必要で、プレート10aの外周をチャックする必要があるため、どうしてもプレート10aの肉厚をある程度厚くしなければならない。よって、第1の変形例のストッパ20のように固定部材22が、環状であってプレート21のロッドガイド側面に当接する本体部22aと、本体部22aの外周に設けられてソケット7bの外周を把持する6つの腕22bとを備える場合には、プレート21の肉厚を薄くできシール部材S1の軸方向長さを短くできるのである。
このように構成されたシール部材S1は、シール部材Sと同様に、予め組み立てられた後、ピストンロッドアッセンブリに組み込まれてシリンダ1に挿入されて加締部1aとCリング5とで挟持されてシリンダ1に固定される。ピストンロッドアッセンブリの組立の際やシリンダ1内への挿入の際等でも、ストッパ20によってシールケース7の環状凹部7aからシールリング8とシールホルダ9の脱落が防止され、シールリング8とシールホルダ9が正しい姿勢で環状凹部7a内に収められた状態に維持される。
よって、このように構成されたシール部材S1を備えた緩衝器Dによれば、シールケース7に対してシールリング8およびシールホルダ9が正しい姿勢で組みつけられた状態に維持されるので、シールリング8がピストンロッド3の全周に均一な緊迫力を持って締め付けでき、安定したシール性能を発揮できる。また、ソケット7bの外周を腕22bで把持して固定部材22がシールケース7に固定される構造を採用しているので、プレート21を肉厚の薄い円環とすることができシール部材S1の軸方向長さを短くできるから、シール部材S1を備えた緩衝器Dによればより一層ストローク長を確保しやすくなる。
また、シリンダ1にシール部材S1が固定される際、ソケット7bがロッドガイド2の外周の凹部2dに収容されるため、固定部材22の本体部22aがロッドガイド2の凸部2cに当接してシールケース7に対して加締部1aから受ける軸力でプレート21とともに押し付けられつつシリンダ1に固定される。ロッドガイド2の凸部2cによって支持される固定部材22の本体部22aの内周部がシールホルダ9の内周に対向するため、ピストンロッド3の内周側への挿入によるリップ8bの拡径によってシールホルダ9がシールケース7から浮き上がるように変形してもシールホルダ9を固定部材22の内周部で支持できる。なお、プレート21の設置によって固定部材22とシールホルダ9との間に隙間が形成されるため、固定部材22とシールリング8におけるリップ8bとの干渉が回避されリップ8bに過剰な緊迫力を与えずに済み、シールリング8の摩耗による劣化を抑制できる。
また、ストッパ20における固定部材22が内周に6つの切欠22a1を備えていて、プレート21が切欠22a1の先端同士に接する外接円C1の直径以上の内径を有してシールホルダ9に当接しているので、シールホルダ9がシールケース7から浮き上がるように変形して固定部材22の内周に当接しても切欠22a1を介してシールホルダ9に伸側室R1の圧力を作用させ得る。よって、緩衝器Dの伸長作動時において圧縮される伸側室R1内の高圧をシールホルダ9に作用させてシールリング8におけるリップ8bのピストンロッド3を締め付ける緊迫力を高め得る。なお、シールホルダ9が変形して固定部材22に当接しても、固定部材22の内径はピストンロッド3の外径よりも大径であるから、シールリング8のリップ8bに伸側室R1の圧力を作用させ得る。なお、固定部材22の本体部22aに設けられる切欠22a1の設置数は、1つ以上であればよく、任意に設定できる。
つづいて、第2変形例のストッパ30について説明する。第2変形例のストッパ30は、図8および図9に示すように、環状であってソケット7bの内周に嵌合されてシールホルダ9に当接するとともに内径がピストンロッド3の外径よりも大径なプレート31と、ソケット7bに装着されてプレート31をシールケース7に固定する固定部材32とを備えている。
プレート31は、円環状であってソケット7bの内周に嵌合されている。シールケース7におけるソケット7bは、環状であって、内径が途中で拡径されており内周に段部7b2を備える他、段部7b2から開口側の内周面は開口端より奥側が拡径するテーパ面とされていて開口端の内径より段部7b2の内径の方が大きくなっている。このように、ソケット7bは、内周であって段部7b2よりも開口端側の内周がテーパ状とされているので、内周に開口端の内径よりも大径な部分を備えている。
固定部材32は、環状であってプレート31のロッドガイド側面に当接する本体部32aと、本体部32aの外周に設けられてソケット7bの内周であって前述の大径な部分に侵入する3つの爪32bとを備えている。また、本体部32aは、内径がピストンロッド3の外径よりも大径であって、内周から開口して外周へ向けて形成される6つの切欠32a1を備えている。なお、プレート31の内径は、切欠32a1の先端同士に接する外接円C2の直径以上であってシールホルダ9の外径よりも小径となっていて、プレート31はソケット7bの内周の段部7b2より奥側に嵌合されるとシールホルダ9のロッドガイド側の面に当接する。
また、本体部32aの外径がプレート31の外径およびソケット7bの内周のうち最小径よりも大径となっていて、固定部材32は、ソケット7bの段部7b2よりも開口側に収容される。固定部材32の爪32bは、本体部32aの外周から径方向へ突出しており先端が先細りとなる形状とされている。また、爪32bの先端に接する外接円C3の直径は、ソケット7bの開口端の内径よりも大径となっている。よって、固定部材32をソケット7b内に押し込むと爪32bが一旦湾曲してソケット7b内に侵入し爪32bの湾曲された状態から自身の復元力で元に戻ると爪32bがソケット7bのテーパ状の内周面に引っ掛かって固定部材32がシールケース7に固定される。なお、爪32bの設置数は、2つ以上であれば任意に設定できる。爪32bは、3つ以上であって、本体部32aの外周に等間隔に設けられると固定部材32をガタなくソケット7bに固定できる。また、ソケット7bの内周に設けられる大径な部分は、内周に周方向に沿う環状溝を設けることで設置してもよい。
そして、プレート31をシールケース7のソケット7bの内径が小径な内周の奥側に嵌合した状態で固定部材32を前述したようにシールケース7に装着するとプレート31がシールケース7に固定される。プレート31は、シールホルダ9のロッドガイド側面の外周側に当接してシールケース7に固定されるため、環状凹部7a内のシールリング8およびシールホルダ9のシールケース7からの脱落が阻止される。
また、本実施の形態の緩衝器Dにおける第2変形例のストッパ30のプレート31の軸方向長さである厚みをソケット7bの段部7b2の高さ以上に設定しておけば、固定部材32をソケット7bに装着すると固定部材32の本体部32aがプレート31のロッドガイド側面に密着してプレート31をガタなくシールケース7に固定できる。
このように構成されたシール部材S2では、ソケット7bの内周であって段部7b2よりも開口端側の内周面をテーパ面として開口端の内径よりも大径な部分を形成し、当該部分に爪32bを侵入させて固定部材32がシールケース7に固定されるので、爪32bの径方向長さを短めにしておけばシール部材S2を工具を利用せず人力で容易に組立できる。また、ソケット7bの内周であって段部7b2よりも開口端側に設けられた開口端の内径よりも大径な部分に爪32bを侵入させて固定部材32がシールケース7に固定されるので、プレート31を肉厚の薄い円環とすることができ、シール部材S1と同様に、シール部材S2の軸方向長さを短くできる。
このように構成されたシール部材S2は、シール部材S,S1と同様に、予め組み立てられた後、ピストンロッドアッセンブリに組み込まれてシリンダ1に挿入されて加締部1aとCリング5とで挟持されてシリンダ1に固定される。ピストンロッドアッセンブリの組立の際やシリンダ1内への挿入の際等でも、ストッパ30によってシールケース7の環状凹部7aからシールリング8とシールホルダ9の脱落が防止され、シールリング8とシールホルダ9が正しい姿勢で環状凹部7a内に収められた状態に維持される。
よって、このように構成されたシール部材S2を備えた緩衝器Dによれば、シールケース7に対してシールリング8およびシールホルダ9が正しい姿勢で組みつけられた状態に維持されるので、シールリング8がピストンロッド3の全周に均一な緊迫力を持って締め付けでき、安定したシール性能を発揮できる。また、ソケット7bの内周であって段部7b2よりも開口端側に設けられた開口端の内径よりも大径な部分に爪32bを侵入させて固定部材32がシールケース7に固定される構造を採用しているので、プレート31を肉厚の薄い円環とすることができシール部材S2の軸方向長さを短くできるから、シール部材S2を備えた緩衝器Dによればより一層ストローク長を確保しやすくなる。
また、シリンダ1にシール部材S2が固定される際、ソケット7bがロッドガイド2の外周の凹部2dに収容されるため、固定部材32の本体部32aがロッドガイド2の凸部2cに当接してシールケース7に対して加締部1aから受ける軸力でプレート31とともに押し付けられつつシリンダ1に固定される。ロッドガイド2の凸部2cによって支持される固定部材32の本体部32aの内周部がシールホルダ9の内周に対向するため、ピストンロッド3の内周側への挿入によるリップ8bの拡径によってシールホルダ9がシールケース7から浮き上がるように変形してもシールホルダ9を固定部材32の内周部で支持できる。なお、プレート31の設置によって固定部材32とシールホルダ9との間に隙間が形成されるため、固定部材32とシールリング8におけるリップ8bとの干渉が回避されリップ8bに過剰な緊迫力を与えずに済み、シールリング8の摩耗による劣化を抑制できる。
また、ストッパ30における固定部材32が内周に6つの切欠32a1を備えていて、プレート31が切欠32a1の先端同士に接する外接円C2の直径以上の内径を有してシールホルダ9に当接しているので、シールホルダ9がシールケース7から浮き上がるように変形して固定部材32の内周に当接しても切欠32a1を介してシールホルダ9に伸側室R1の圧力を作用させ得る。よって、緩衝器Dの伸長作動時において圧縮される伸側室R1内の高圧をシールホルダ9に作用させてシールリング8におけるリップ8bのピストンロッド3を締め付ける緊迫力を高め得る。なお、シールホルダ9が変形して固定部材32に当接しても、固定部材32の内径はピストンロッド3の外径よりも大径であるから、シールリング8のリップ8bに伸側室R1の圧力を作用させ得る。なお、固定部材32の本体部32aに設けられる切欠32a1の設置数は、1つ以上であればよく、任意に設定できる。
つづいて、第3変形例のストッパ40について説明する。第3変形例のストッパ40は、図10および図11に示すように、環状であってソケット7bの内周に嵌合されてシールホルダ9に当接するとともに内径がピストンロッド3の外径よりも大径なプレート41と、ソケット7bに装着されてプレート41をシールケース7に固定する固定部材42とを備えている。
プレート41は、円環状であってソケット7bの内周に嵌合されている。シールケース7におけるソケット7bは、環状であって、内径が途中で拡径されており内周に段部7b2を備える他、段部7b2から開口側の内周に周方向に沿って形成される環状溝7b3と開口端から軸方向に沿って形成されて環状溝7b3に通じる3つの縦溝7b4とを備えている。
固定部材42は、環状であってプレート41のロッドガイド側面に当接する本体部42aと、本体部42aの外周の前記縦溝7b4と符合する位置に設けられてソケット7bの縦溝7b4内に挿入可能であって環状溝7b3内に嵌合される3つの突起42bとを備えている。本体部42aは、内径がピストンロッド3の外径よりも大径であって、内周から開口して外周へ向けて形成される6つの切欠42a1とを備えている。なお、プレート41の内径は、切欠42a1の先端同士に接する外接円C4の直径以上であってシールホルダ9の外径よりも小径となっていて、プレート41はソケット7bの段部7b2の奥側の内周に嵌合されるとシールホルダ9のロッドガイド側の面に当接する。
また、本体部42aの外径がプレート41の外径およびソケット7bの内周のうち最小径よりも大径となっていて、固定部材42は、ソケット7bの段部7b2よりも開口側に収容される。固定部材42の突起42bは、固定部材42を軸方向から見てソケット7bの内周に形成された縦溝7b4と符合する形状とされて、本体部42aの外周の縦溝7b4と符合する位置から径方向へ突出している。なお、突起42bは、本体部42aの外周に縦溝7b4と同数だけ設けられているが、固定部材42の突起42bの全部がソケット7bに設けられる縦溝7b4にそれぞれ挿入可能であれば、突起42bの設置数は縦溝7b4の設置数以下であってよい。また、突起42bの先端に接する外接円C5の直径は、ソケット7bの内周であって段部7b2より開口端側の内径よりも大径であって環状溝7b3の内径以下となっている。
よって、まず、ソケット7bの段部7b2よりも奥側の内周にプレート41を嵌合させ、その後にシールケース7および固定部材42の軸方向にて各突起42bのそれぞれをソケット7bの縦溝7b4に対向させた状態で、固定部材42をソケット7b内に挿入すると、突起42bが縦溝7b4内に挿入されて固定部材42がプレート41に当接する。この状態となると、突起42bが環状溝7b3内に侵入するので、固定部材42を周方向へ回転させれば突起42bが環状溝7b3内で周方向へ移動して縦溝7b4に対して突起42bが対向しなくなり、固定部材42がソケット7bに固定される。プレート41は、シールホルダ9のロッドガイド側面の外周側に当接してシールケース7に固定されるため、環状凹部7a内のシールリング8およびシールホルダ9のシールケース7からの脱落が阻止される。
また、本実施の形態の緩衝器Dにおける第3変形例のストッパ40のプレート41の軸方向長さである厚みをソケット7bの段部7b2の高さ以上に設定しておけば、固定部材42をソケット7bに装着すると固定部材42の本体部42aがプレート41のロッドガイド側面に密着してプレート41をガタなくシールケース7に固定できる。
このように構成されたシール部材S3では、ソケット7bの内周であって段部7b2よりも開口側に設けられた環状溝7b3に突起42bを侵入させて固定部材42がシールケース7に固定されるので、シール部材S3を工具を利用せず人力で容易に組立可能である。また、ソケット7bの内周であって段部7b2よりも開口側に設けられた環状溝7b3に突起42bを侵入させて固定部材42がシールケース7に固定されるので、プレート41を肉厚の薄い円環とすることができ、シール部材S1と同様に、シール部材S3の軸方向長さを短くできる。なお、環状溝7b3がソケット7bの最深部から開口側に離間した位置に形成されているので、環状溝7b3を無理なく加工できる。
このように構成されたシール部材S3は、シール部材S,S1,S2と同様に、予め組み立てられた後、ピストンロッドアッセンブリに組み込まれてシリンダ1に挿入されて加締部1aとCリング5とで挟持されてシリンダ1に固定される。ピストンロッドアッセンブリの搬送の際にシール部材S3に振動が作用しても、ストッパ40によってシールケース7の環状凹部7aからシールリング8とシールホルダ9の脱落が防止され、シールリング8とシールホルダ9が正しい姿勢で環状凹部7a内に収められた状態に維持される。
よって、このように構成されたシール部材S3を備えた緩衝器Dによれば、シールケース7に対してシールリング8およびシールホルダ9が正しい姿勢で組みつけられた状態に維持されるので、シールリング8がピストンロッド3の全周に均一な緊迫力を持って締め付けでき、安定したシール性能を発揮できる。また、ソケット7bの内周であって段部7b2よりも開口側に設けられた環状溝7b3と環状溝7b3に通じる縦溝7b4を設けて、突起42bを環状溝7b3に嵌合させて固定部材42がシールケース7に固定される構造を採用しているので、プレート31を肉厚の薄い円環とすることができシール部材S3の軸方向長さを短くできるから、シール部材S3を備えた緩衝器Dによればより一層ストローク長を確保しやすくなる。
また、シリンダ1にシール部材S3が固定される際、ソケット7bがロッドガイド2の外周の凹部2dに収容されるため、固定部材42の本体部42aがロッドガイド2の凸部2cに当接してシールケース7に対して加締部1aから受ける軸力でプレート41とともに押し付けられつつシリンダ1に固定される。ロッドガイド2の凸部2cによって支持される固定部材42の本体部42aの内周部がシールホルダ9の内周に対向するため、ピストンロッド3の内周側への挿入によるリップ8bの拡径によってシールホルダ9がシールケース7から浮き上がるように変形してもシールホルダ9を固定部材42の内周部で支持できる。
また、ストッパ40における固定部材42が内周に6つの切欠42a1を備えていて、プレート41が切欠42a1の先端同士に接する外接円C4の直径以上の内径を有してシールホルダ9に当接しているので、シールホルダ9がシールケース7から浮き上がるように変形して固定部材42の内周に当接しても切欠42a1を介してシールホルダ9に伸側室R1の圧力を作用させ得る。よって、緩衝器Dの伸長作動時において圧縮される伸側室R1内の高圧をシールホルダ9に作用させてシールリング8におけるリップ8bのピストンロッド3を締め付ける緊迫力を高め得る。なお、シールホルダ9が変形して固定部材42に当接しても、固定部材42の内径はピストンロッド3の外径よりも大径であるから、シールリング8のリップ8bに伸側室R1の圧力を作用させ得る。なお、固定部材42の本体部42aに設けられる切欠42a1の設置数は、1つ以上であればよく、任意に設定できる。
なお、第2変形例および第3変形例では、シールケース7のソケット7bは、段部7b2を備えており、プレート31,41の外径を固定部材32,42の本体部32a,42aより小径にしていたが、段部7b2を備えていなくともよい。
また、ストッパは、以下に示した変形例のように構成されてもよい。第4変形例のストッパ50は、図12に示すように、環状であってシールホルダ9のロッドガイド側面とシールケース7とに当接するとともに内径がピストンロッド3の外径よりも大径なプレート51と、シールケース7の外周を把持してプレート51をシールケース7に固定する固定部材52とを備えている。
シールケース7は、図12に示したように、図6に示したシールケース7におけるソケット7bを廃止した形状とされており、環状であって、図12中下端となるロッドガイド2側端の内周に設けられた環状凹部7aと、ロッドガイド側端となる図12中下端の外周を小径に形成して設けられた外径小径部7dと、図12中上端となる反ロッドガイド側となる図12中上端の外周に設けられた環状の凹部7cとを備えている。
プレート51は、円環状であって、シールホルダ9の外径よりも小径な内径と、シールホルダ9の外径より大径であってシールケース7のロッドガイド側端の外径よりも小径な外径を備えている。
固定部材52は、図6に示した第1変形例の固定部材22とほぼ同様の構成を備えており、環状であってプレート51のロッドガイド側面に対向する本体部52aと、本体部52aの外周に設けられてシールケース7の外周小径部7dの外周を把持する把持する6つの腕52bとを備えている。また、本体部52aは、ピストンロッド3の外径よりも大径な内径を持ち、内周から開口して外周へ向けて形成される6つの切欠52a1を備えている。そして、固定部材52の腕52bは、先端部が屈曲されていて固定部材52を側方から見ると鉤爪形状となっていて、小径外径部7dの外周に嵌合させると小径外径部7dの外周を緊迫してシールケース7を把持する。
なお、プレート51の内径は、切欠52a1の先端同士に接する外接円の直径以上であってシールホルダ9の外径よりも小径となっていて、プレート51の外径は、固定部材52の腕52bの内面に嵌合するように設定されている。また、本実施の形態のストッパ50では、プレート51と固定部材52との間に介装されるワッシャ53を備えている。ワッシャ53は、プレート51の内径と略同径の内径を備えている。なお、ワッシャ53の内径は、プレート50の外径よりも小径となっている。さらに、腕52bの先端から本体部52aまでの図12中上下方向の長さは、プレート51とワッシャ53とを積層した際の軸方向長さより長い。
よって、プレート51をシールホルダ9の基部9aとシールケース7とに重ね、ワッシャ53をプレート51のロッドガイド側に重ねた上で、腕52bで小径外径部7dの外周を把持させて固定部材52をシールケース7に装着すると、シールリング8、シールホルダ9、プレート51およびワッシャ53が固定部材52とシールケース7とで挟持されて固定される。
また、固定部材52の腕52bの内面にプレート51が嵌合するので、プレート51は、固定部材52によって調心されてシールケース7に固定される。ワッシャ53は、外径が腕52bの内面に接しない程度の径に設定されているので、腕52bと本体部52aとの境の湾曲部位を避けるので、固定部材52の本体部52aがワッシャ53に浮き上がらずに当接して、シールリング8、シールホルダ9、プレート51およびワッシャ53をシールケース7にしっかり固定できる。ワッシャ53は、シリンダ1にシール部材S4が固定される際、固定部材52の本体部52aがロッドガイド2の凸部2cに当接してシールケース7に対して加締部1aから受ける軸力を受けるために介装されているが、プレート51と固定部材52とで十分に軸力を受けられる場合には省略できる。
そして、プレート51をシールケース7に積層した状態で固定部材52を前述したようにシールケース7に装着するとプレート51がシールケース7に固定される。プレート51は、シールホルダ9のロッドガイド側面の外周側に当接してシールケース7に固定されるため、環状凹部7a内のシールリング8およびシールホルダ9のシールケース7からの脱落が阻止される。
また、本実施の形態の緩衝器Dにおける第4変形例におけるストッパ50では、シールケース7にソケット7bを設ける必要がなく、固定部材52がシールケース7の外周を把持することでシールケース7に固定されるため、固定部材52とシールケース7とでプレート51を挟持でき、プレート51がシールケース7のロッドガイド側面に密着してガタなくシールケース7に固定される。
このように構成されたシール部材S4では、シールケース7の外周を把持して固定部材52がシールケース7に固定されるので、腕52bの緊迫力を小さくしておけば工具を利用せずシール部材S4を人力で簡単に組付できる。また、シールケース7の外周を把持して固定部材52がシールケース7に固定されるので、プレート51を肉厚の薄い円環とすることができ、シール部材S4の軸方向長さを短くできる。
このように構成されたシール部材S4は、シール部材Sと同様に、予め組み立てられた後、ピストンロッドアッセンブリに組み込まれてシリンダ1に挿入されて加締部1aとCリング5とで挟持されてシリンダ1に固定される。ピストンロッドアッセンブリの組立の際やシリンダ1内への挿入の際等でも、ストッパ50によってシールケース7の環状凹部7aからシールリング8とシールホルダ9の脱落が防止され、シールリング8とシールホルダ9が正しい姿勢で環状凹部7a内に収められた状態に維持される。
よって、このように構成されたシール部材S4を備えた緩衝器Dによれば、シールケース7に対してシールリング8およびシールホルダ9が正しい姿勢で組みつけられた状態に維持されるので、シールリング8がピストンロッド3の全周に均一な緊迫力を持って締め付けでき、安定したシール性能を発揮できる。また、シールケース7の外周を把持して固定部材52がシールケース7に固定される構造を採用しているので、プレート51を肉厚の薄い円環とすることができシール部材S4の軸方向長さを短くできるから、シール部材S4を備えた緩衝器Dによればより一層ストローク長を確保しやすくなる。
また、シリンダ1にシール部材S4が固定される際、固定部材52の本体部52aがロッドガイド2の凸部2cに当接してシールケース7に対して加締部1aから受ける軸力でプレート51とともに押し付けられつつシリンダ1に固定される。ロッドガイド2の凸部2cによって支持される固定部材52の本体部52aの内周部がシールホルダ9の内周に対向するため、ピストンロッド3の内周側への挿入によるリップ8bの拡径によってシールホルダ9がシールケース7から浮き上がるように変形してもシールホルダ9を固定部材52の内周部で支持できる。なお、プレート51の設置によって固定部材52とシールホルダ9との間に隙間が形成されるため、固定部材52とシールリング8におけるリップ8bとの干渉が回避されリップ8bに過剰な緊迫力を与えずに済み、シールリング8の摩耗による劣化を抑制できる。
また、ストッパ50における固定部材52が内周に6つの切欠52a1を備えていて、プレート51が切欠52a1の先端同士に接する外接円の直径以上の内径を有してシールホルダ9に当接しているので、シールホルダ9がシールケース7から浮き上がるように変形して固定部材52の内周に当接しても切欠52a1を介してシールホルダ9に伸側室R1の圧力を作用させ得る。よって、緩衝器Dの伸長作動時において圧縮される伸側室R1内の高圧をシールホルダ9に作用させてシールリング8におけるリップ8bのピストンロッド3を締め付ける緊迫力を高め得る。なお、シールホルダ9が変形して固定部材52に当接しても、固定部材52の内径はピストンロッド3の外径よりも大径であるから、シールリング8のリップ8bに伸側室R1の圧力を作用させ得る。なお、固定部材52の本体部52aに設けられる切欠52a1の設置数は、1つ以上であればよく、任意に設定できる。
以上、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明したが、特許請求の範囲から逸脱しない限り、改造、変形、および変更が可能である。
1・・・シリンダ、2・・・ロッドガイド、3・・・ピストンロッド、4・・・ピストン、7・・・シールケース、7a・・・環状凹部、7b・・・ソケット、7b3・・・環状溝、7b4・・・縦溝、8・・・シールリング、8a・・・基部、8b・・・リップ、9・・・シールホルダ、10,20,30,40・・・ストッパ、10a,21,31,41・・・プレート、10a1・・・内周部、10a2・・・外周部、10a3・・・通孔、10a4・・・面取部、10b・・・止め輪(固定部材)、22,32,42・・・固定部材、22a,32a,42a・・・・本体部、22a1,32a1,42a1・・・切欠、22b・・・腕、32b・・・爪、42b・・・突起、C1,C2,C4・・・外接円、D・・・緩衝器、R1・・・伸側室、R2・・・圧側室、S,S1,S2,S3・・・シール部材

Claims (7)

  1. シリンダと、
    前記シリンダの端部の内周に嵌合される環状のロッドガイドと、
    前記ロッドガイドの内周に挿通されて前記シリンダ内に移動自在に挿入されるピストンロッドと、
    前記ピストンロッドに連結されるとともに前記シリンダ内に挿入されて、前記シリンダ内を作動流体が充填される伸側室と圧側室とに区画するピストンと、
    環状であって、前記ロッドガイドの反ピストン側に積層されて前記シリンダの端部の内周に嵌合されるとともに内周に前記ピストンロッドが挿通されるシール部材とを備え、
    前記シール部材は、
    ロッドガイド側の内周に環状凹部を有する環状のシールケースと、
    環状の基部と前記基部の内周からロッドガイド側へ向けて立ち上がり前記ピストンロッドの外周に摺接する環状のリップとを具備して前記環状凹部内に収容されるシールリングと、
    前記シールリングの前記基部のロッドガイド側に積層されて前記環状凹部内に収容されるとともに、前記リップの外周を支持して前記リップの拡径を抑制する環状のシールホルダと、
    前記シールケースに装着されて前記シールホルダのロッドガイド側面に当接して前記シールホルダおよび前記シールリングの脱落を防止するストッパとを有する
    ことを特徴とする緩衝器。
  2. 前記シールケースは、ロッドガイド側の外周に環状のソケットを有し、
    前記ストッパは、環状であって前記ソケットの内周に嵌合されて前記シールホルダに当接するとともに内径が前記ピストンロッドの外径よりも大径なプレートと、前記ソケットに装着されて前記プレートを前記シールケースに固定する固定部材とを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
  3. 前記プレートは、
    前記シールホルダに対向し前記シールホルダとの間に環状の隙間を形成する内周部と、
    内周部の外周に連なり前記シールホルダに当接するとともに前記ソケットの内周に嵌合される外周部と、
    内周部を貫く1つ以上の通孔と、
    前記外周部のロッドガイド側の外周に設けられた面取部とを有する
    ことを特徴とする請求項2に記載の緩衝器。
  4. 前記固定部材は、
    環状であって前記プレートのロッドガイド側面に当接する本体部と、
    前記本体部の外周に設けられて前記ソケットの外周を把持する3つ以上の腕とを有し、
    前記本体部は、内径が前記ピストンロッドの外径よりも大径であって、内周から開口して外周へ向けて形成される1つ以上の切欠を具備し、
    前記プレートは、前記切欠の先端同士に接する外接円の直径以上の内径を具備する
    ことを特徴とする請求項2に記載の緩衝器。
  5. 前記ソケットは、内周に開口端における内径よりも大径な部分を有し、
    前記固定部材は、
    環状であって前記プレートのロッドガイド側面に当接する本体部と、
    前記本体部の外周に設けられて前記ソケットの前記大径な部分に侵入する複数の爪とを有し、
    前記本体部は、内径が前記ピストンロッドの外径よりも大径であって、内周から開口して外周へ向けて形成される1つ以上の切欠を具備し、
    前記プレートは、前記切欠の先端同士に接する外接円の直径以上の内径を具備する
    ことを特徴とする請求項2に記載の緩衝器。
  6. 前記ソケットは、内周に設けられた環状溝と、内周に開口端から軸方向に沿って形成されて前記環状溝に通じる少なくとも1つ以上の縦溝とを有し、
    前記固定部材は、
    環状であって前記プレートのロッドガイド側面に当接する本体部と、
    前記本体部の外周の前記縦溝と符合する位置に設けられて前記ソケットの前記縦溝内に挿入可能であって前記環状溝内に嵌合される1つ以上の突起と、
    前記本体部は、内径が前記ピストンロッドの外径よりも大径であって、内周から開口して外周へ向けて形成される複数の切欠とを具備し、
    前記プレートは、前記切欠の先端同士に接する外接円の直径以上の内径を具備する
    ことを特徴とする請求項2に記載の緩衝器。
  7. 前記ストッパは、環状であって前記シールホルダのロッドガイド側面と前記シールケースとに当接するとともに内径が前記ピストンロッドの外径よりも大径なプレートと、前記シールケースの外周を把持して前記プレートを前記シールケースに固定する固定部材とを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
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