JP2022104527A - 蛍光体プレート - Google Patents

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【課題】光束量が多く、温度上昇による発光効率の低下が抑えられ、かつ、色度差の小さい白色光を発光する蛍光体プレートを提供する。【解決手段】(Y1-x-y,Gdx,Cey)3Al5O12粒子およびAl2O3粒子による焼成体からなる蛍光体プレートであって、0.07≦x≦0.11および0.010≦y≦0.015であり、前記焼成体中、(Y1-x-y,Gdx,Cey)3Al5O12粒子の平均粒径が4μm以上6μm以下であり、(Y1-x-y,Gdx,Cey)3Al5O12粒子およびAl2O3粒子の合計量100vol%に対して、(Y1-x-y,Gdx,Cey)3Al5O12粒子の濃度が20vol%以上30vol%以下であり、前記Al2O3粒子の平均粒径と前記(Y1-x-y,Gdx,Cey)3Al5O12粒子の平均粒径との比率(Al2O3/(Y1-x-y,Gdx,Cey)3Al5O12)が1以上2以下であり、前記焼成体の全体厚さが150μm以上250μm以下であることを特徴とする蛍光体プレート。【選択図】なし

Description

本発明は、発光ダイオード(LED)からの発光を波長変換して白色光を得る蛍光体プレートに関し、詳しくは、高輝度白色照明に使用される蛍光体プレートに関する。
LEDは、省電力、長寿命および小サイズ等の観点から、携帯電話や各種表示装置等に適用されている。さらに、近年の発光効率の向上に伴い、照明用途でも注目され、急激に普及しつつある。
現在、白色LED照明は、青色LEDによる発光と、この青色光の入射光を受けて青色の補色である黄色に発光する蛍光体からの出射光との混合により、白色光を得る方法が主流となっている。このような蛍光体が用いられた波長変換部材は、従来は、樹脂中に蛍光体粉末が分散されたものが一般的であったが、近年、耐熱性の観点から、セラミックスとの複合体としたものが多用されている。
しかしながら、均一な発光色が要求されるLED照明において、前記セラミックス複合体による波長変換部材は、色ムラを生じやすいという課題を有していた。
これに対しては、例えば、特許文献1には、発光強度が高く、光変換効率の高い波長変換部材の製造方法として、下記式(I)で表される組成を有するイットリウムアルミニウムガーネット系蛍光体と、アルミナ純度99.0質量%以上のアルミナ粒子とを含む成形体を準備することと、前記成形体を一次焼成し、第一の焼結体を得ることと、前記第一の焼結体を熱間等方加圧(HIP)処理により二次焼成し、第二の焼結体を得ることを含む、波長変換部材の製造方法が開示されている。
(Y1-a-bGdaCeb3Al512 ・・・(I)
(式(I)中、a、bは、各々、0≦a≦0.3および0<b≦0.022である。)
この製造方法で得られる波長変換部材は、式(I)中、Ce賦活量bについて0を超えて0.022以下(0<b≦0.022)が好ましいと記載されているものの、実施例においてはbが0.009以下が例示されるだけであり、これらによれば、Ceが0.009以下で所望の蛍光波長を得るためには、Gdを多量にドープする必要があり、LED発光装置で使用された際に、温度が上昇するに従い波長変換効率が低下するという問題があった。
また、特許文献1には、成形体を準備する段階のイットリウムアルミニウムガーネット系蛍光体およびアルミナ粒子の平均粒径について、各々1μm以上50μm以下および0.2μm以上1.3μm以下が好ましいことが記載されているが、焼成後の焼結体粒子径については記載されておらず、イットリウムアルミニウムガーネット系蛍光体の発光効率を最大限に高め、かつ、アルミナ粒子を複合することによる焼結体の散乱による色度変化、配向特性および面内均一性(色ムラ低減)等の課題に対して十分に検討されているとはいえなかった。
特開2018-172628号公報
これまでに、発光強度および光変換効率の高い波長変換部材は得られているが、色度、配向特性および色ムラについてはさらなる改善が必要であった。
本発明は、光束量が多く、かつ、温度が上昇しても発光効率の低下が小さく、色度差が小さく面内ムラが抑制された白色光を発光する蛍光体プレートを提供することを目的とする。
本発明の蛍光体プレートは、(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512粒子およびAl23粒子による焼成体からなり、0.07≦x≦0.11および0.010≦y≦0.015であり、前記焼結体中、前記(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512粒子の平均粒径が4μm以上6μm以下であり、(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512粒子およびAl23粒子の合計量100vol%に対して、(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512粒子の濃度が20vol%以上30vol%以下であり、前記Al23粒子の平均粒径と前記(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512粒子の平均粒径との比率Al23/(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512が1以上2以下であり、前記焼結体の全体厚さが150μm以上250μm以下であることを特徴とする。
前記蛍光体プレート中に含まれるGdのCeに対する比(x/y)は5.8以上9.24以下であることが好ましい。
前記焼結体の気孔率が1.0%以下であることが好ましい。
本発明によれば、光束量が多く、温度上昇による発光効率の低下が抑えられ、かつ、色度差の小さい白色光を発光する蛍光体プレートを提供することができる。
図1は、本発明の蛍光体プレートを形成する焼成体の概略断面図である。
以下、本発明の蛍光体プレートについて詳細に説明する。
本発明の蛍光体プレートは、(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512粒子およびAl23粒子による焼成体からなり、0.07≦x≦0.11および0.010≦y≦0.015であり、前記焼成体中、(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512粒子の平均粒径が4μm以上6μm以下であり、(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512粒子およびAl23粒子の合計量100vol%に対して、(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512粒子の濃度が20vol%以上30vol%以下であり、前記Al23粒子の平均粒径と前記(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512粒子の平均粒径との比率Al23/(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512が1以上2以下であり、焼成体の全体厚さが150μm以上250μm以下である。
イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)系蛍光体「以下「蛍光体」ともいう。」において所望の白色光を得るためには、GdおよびCeのドープ量により蛍光波長を制御する必要がある。Gdを多量にドープすると、蛍光体の温度特性が低下する。温度特性とは、波長変換効率の温度依存性のことであり、温度特性が低下するとは、温度が上昇すると波長変換効率が低下することをいい、高温使用下における光束低下要因となる。通常の蛍光体は、温度が上昇すると波長変換効率が低下するので、温度特性に問題がある。一方、温度特性が高いとは、温度が上昇しても波長変換効率の低下が小さいことをいう。また、光束とは、本明細書においては、青色LED上に蛍光体プレートを実装し、白色光を発光した際に得られる白色光の明るさを示す指標である。
一方、発光元素であるCeを多量にドープすると、光の吸収量が多くなる。このため、青色光を透過させるためには、蛍光体の厚みや含有量を減らす必要がある。ただし、蛍光体が薄すぎると、青色光が蛍光体内で十分に拡散できず、色度差に課題が生じる。色度差は白色光の配向特性を表す指標であり、青色LED上に蛍光体プレートを実装し、白色光を発光した際に得られる白色光の直進光(0度)および斜方光(60度)の色度差(ΔCIE_x=CIE_x(60度)-CIE_x(0度))である。高輝度の白色光を得るには、色度差(配向特性)は小さい方が好ましい。蛍光体の含有量を減らしすぎると、アルミナ等の混ぜ合わせる材料の吸収により光束が低下する。
一方、Ceを過剰にドープすると濃度消光により、青色光から黄色光への変換効率が低下し、かえって発光効率が低下することとなる。
本発明で使用する(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512粒子(以下単に「YAG粒子」ともいう。)においても、GdおよびCeのドープ量には適性値が存在する。(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512のYサイトの一部がGdで置換されると長波長化し、Alサイトの一部がGdで置換されると短波長化する。一方、(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512のYサイトの一部がCeで置換されると5d-4f許容遷移によりブロードな発光を示す。これらの知見から得られたGdの含有量xおよびCeの含有量yは0.07≦x≦0.11および0.010≦y≦0.015、好ましくは0.07≦x≦0.10および0.011≦y≦0.014である。(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512粒子において、xおよびyを前記数値範囲にすることにより、光束量が多く、かつ、温度特性が高く、色度差の小さい白色発光が得られる。
xが0.07未満である場合、所望の白色光を得るためにはyを0.015超とする必要がある。yが0.015を超えると、発光効率が低下し、光束が低下する。一方、xが0.11を超える場合、所望の白色光を得るためにはyを0.010未満にしなければならず、温度特性が低下する。
焼成体中のYAG粒子の平均粒径は4μm以上6μm以下、好ましくは4.4μm以上5.6μm以下である。前記平均粒径は、電界放出型走査電子顕微鏡(FE-SEM)を用いて、焼成体表面を撮影し、その反射電子像を観察して粒径を計測することにより求める。(ISO13383-1:2012に準拠)具体的には、上記日立ハイテック製FE-SEMを用い、焼成体の断面組織の2000倍の反射電子像を撮影し、その中に観察される各粒子200個の最大粒子長さを測定し、この平均値を算出することにより求める。平均粒径が4μm以上6μm以下であるときは、焼成体中でYAG粒子が均一に分散した状態である。YAG粒子が均一に分散していると、蛍光体プレート中に空隙が少なく、高い光変換効率が得られる。
平均粒径が4μm未満であると、焼成体中の蛍光体成分であるYAG粒子の結晶性が低く、発光効率が低下し、光束が低下する。平均粒径が6μmを超えると、青色光が蛍光体内で十分に拡散できず、色度差(ΔCIE_x)が大きくなり、白色性が低下する。
焼成体中、YAG粒子およびAl23粒子の合計量100vol%に対して、YAG粒子の濃度は20vol%以上30vol%以下、好ましくは22vol%以上26vol%以下である。YAG粒子の濃度は蛍光体プレートのXRD回折分析によりYAG相とAl23相の比率を算出することにより求める。
YAG粒子の濃度が20vol%未満であると、Al23層での僅かな吸収により光束は低下する。一方、30vol%を超えると、Al23層での散乱が不十分となり、色度差が低下、すなわち配向特性が悪化し、色ムラが発生する。なお、色ムラは、青色LED上に蛍光体プレートを実装し、白色光を発光した際の蛍光体プレート面内の色度バラツキを示すものであり、この値が小さいほど、均質な白色光が得られる。
なお、Al23粒子は、焼成体を構成するYAG粒子以外の成分であるから、その濃度は、YAG粒子およびAl23粒子の合計量100vol%に対して、80~70vol%、好ましくは78~74vol%である。Al23粒子の濃度も蛍光体プレートのXRD回折分析により求めることができる。
Al23粒子の平均粒径とYAG粒子の平均粒径との比率(Al23平均粒径/YAG平均粒径)は1以上2以下である。前記比率が1以上2以下であるとき、蛍光体プレートは、高効率な発光素子となる。
しかしながら、Al23平均粒径/YAG平均粒径が1未満である場合、すなわち、Al23粒子がYAG粒子よりも平均して小さい場合、YAG粒子の発光効率は高いが、青色光と蛍光がAl23粒子中で過度に散乱されるため、取り出し効率が低下し、光束が低下する。また、Al23平均粒径/YAG平均粒径が2を超える場合、すなわち、Al23粒子がYAG粒子よりも平均して大きい場合、蛍光体プレートの発光効率が低くなり、光束は低下する。また、波長変換された白色光が十分に拡散せずに出射されるため、色ムラが発生する。
本発明に係る焼成体の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、原料としてY23(平均粒径0.3~3μm)、CeO2(平均粒径0.1~1μm)、Gd23(平均粒径0.2~4μm)およびAl23(平均粒径0.2~10μm)を用い、適宜、平均粒径を特定し、焼成体とした際、所定の組成となるように適宜、配合し、成形、脱脂後、1.0×10-2Pa以下の中真空~低真空程度の真空雰囲気下で焼成する方法が用いられる。前記焼成体の断面図を図1に示す。図1に示すように、本発明の蛍光体プレートは、一の主面が光の入射面2であり、入射面2と反対側の主面が光の出射面3である板状体である。
入射面2および出射面3は、YAG粒子およびAl23粒子が非加工で露出する焼成面である。非加工とは、原料粉末を成形後、焼成を行ったままの状態をいい、焼成後に機械研削およびエッチング等の加工が施されていないことをいう。なお、入射面2および出射面3を、焼成後に機械研削およびエッチング等の加工を施し、いわゆる加工面とすると、機械的強度が低く、実装時や使用時に応力によるワレが生じ易くなる。また、加工時に発生する欠陥が原因となり、発光効率の低下等の不具合を引き起こす虞もある。
本発明の蛍光体プレートとなる焼成体の測定長4mmの算術平均粗さ(Ra)は、0.15μm以上1.00μm以下が好ましい。これにより、光の取り出し効率が向上し、光束を高めることができる。なお、上記RaはJIS B 0601:1994に準拠し測定される。
前記焼成体の全体厚さは150μm以上250μm以下、好ましくは180μm以上230μm以下である。厚さが150μm未満の場合、散乱が不十分となり、色度差が悪化する。一方、厚さが250μmを超えると、散乱が多く、取り出し効率が低下し、光束が低下する。取り出し効率とは、蛍光体プレートから青色光および黄色光が出力される際の効率であり、発光効率と取り出し効率の積が蛍光体の性能を示す指標である。
前記焼成体中のGd/Ce比(x/y)は、4~15であることが好ましいが、5.8以上9.24以下が好ましく、更には6.5以上8.0以下であることがより好ましい。
Gd/Ce比(x/y)が4未満である場合、Gd濃度が少なく、所望の蛍光波長よりも短波長の発光となる虞がある。あるいはCe濃度が多く、濃度消光により発光効率が低下し、光束が低下する虞がある。一方、Gd/Ce比(x/y)が15を超える場合、Gd濃度が多く、Ce濃度が少ないため、温度特性が低下する虞がある。
前記焼成体中のGd/Ce比(x/y)を5.8以上9.24以下(より好ましくは、6.5以上8.0以下)とすることにより、より的確な蛍光波長とすることができ、濃度消光による発光効率の低下を防ぎ、より高い光束を得ることができる。更には、より温度特性を高めることができる。
前記焼成体の気孔率は、1.0%以下であることが好ましい。気孔率を1.0%以下とすることにより、蛍光体プレートを高い機械的強度とすることができる。また、入射光が過度に散乱して、入射面2側への戻り光の割合が増加し、発光効率が低下することを防止できる。なお、前記気孔率はJIS R1634:1998に準拠し測定されるものである。
以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明するが、本発明は下記に示す実施例により制限されるものではない。
〔1〕[(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512+Al23]焼成体の作製
平均粒径0.5μm、純度99.9%の酸化セリウム粉末と、平均粒径1.2μm、純度99.9%の酸化イットリウム粉末と、平均粒径0.9μm、純度99.9%の酸化ガドリニウム粉末と、平均粒径0.5μm、純度99.9%の酸化アルミニウム粉末とを所定の配合比率で混合し、原料粉末を得た。酸化イットリウム粉末、酸化ガドリニウム粉末、酸化セリウム粉末および酸化アルミニウム粉末の粒径を調整することにより、((Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512+Al23)焼成体中の(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512粒子およびAl23粒子の平均粒径を調整した。具体的には(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512粒子の平均粒径を調整する場合は、原料粉中の酸化イットリウム粉末、酸化ガドリニウム粉末および酸化セリウム粉末の粒径を調整し、Al23粒子の平均粒径を調整する場合は原料粉中の酸化アルミニウム粉末の粒径を調整した。
この原料粉末に、エタノール、ポリビニルブチラール(PVB)系バインダおよびグリセリン系可塑剤を添加し、酸化アルミニウムボールを用いたボールミルにて40時間粉砕混合を行い、スラリーを調製した。
このスラリーを用いて、ドクターブレード法により、所定厚さのグリーンシートを成形した。このとき、グリーンシートの厚さを調整することで、蛍光体プレートの全体厚さを調整した。得られたグリーンシートを、大気中で脱脂、仮焼後、1.0×10-2Pa以下の真空雰囲気下1700℃で焼成し、((Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512+Al23)焼成体を得た。
上記条件を適宜調整することで、表1に記載される実施例1~9および比較例1~14のサンプルを作製し、次の評価を行った。
〔2〕[(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512+Al23]焼成体の評価
(Ce、Gd濃度)
ICP発光分析により、得られた蛍光体プレートのCe濃度およびGd濃度を求めた。
(平均粒径)
前記蛍光体プレートの表面の反射電子像を電界放出型走査電子顕微鏡(FE-SEM)を用いて撮影し、YAG粒子とAl23粒子を特定した。その後、それぞれの粒子の最大長の平均値を平均粒径(単位:μm)とした。YAG粒子およびAl23粒子とも200個以上カウントした。
((Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512の割合)
YAG粒子の割合は蛍光体プレートのXRD回折分析によりYAG相とAl23相の比率を算出することにより求めた。
(ドミナント波長)
前記蛍光体プレートを10mm四方の大きさに切り出した後、4インチ積分球の中央に設置し、分光器を用いてキセノンランプを450nm±1nmの波長に分光した励起光を前記積分球に照射した。分光器(オーシャンインサイト社製「ファイバマルチチャンネル分光器USB4000」)を用いて、蛍光体プレートの発光スペクトルを測定し、得られた発光スペクトルのうち、480~780nmの蛍光成分について、蛍光ドミナント波長を算出した。
(温度特性)
前記蛍光体プレート(10mm×10mm)をヒータのついた4インチ積分球の中央に設置し、蛍光波長測定と同様に450nm±1nmの励起光を照射し、蛍光体プレートの発光スペクトルから25℃および200℃の量子効率を測定した。200℃の量子効率を25℃の量子効率で割った値を温度特性とした。
(光束)
前記蛍光体プレートを1mm四方の大きさに加工後、青色LED素子(発光領域1mm四方、発光波長450nm)の上にシリコーン樹脂で固定した。発光を4インチ積分球で集光後、分光器(オーシャンインサイト社製「ファイバマルチチャンネル分光器USB4000」)を用いて、発光スペクトルを測定した。
得られた発光スペクトルから光束を算出した。同タイプのLED上に市販のYAG:Ce蛍光体(化成オプトロニクス製(現:三菱化学ハイテクニカ)P46-Y3)粉末を市販のフェニルシリコーン(ダウコーニング社製OE-6630)樹脂に22vol%で固定した際の光束を100とした場合の相対光束値を算出した。
(色度差)
前記蛍光体プレートを1mm四方の大きさに加工後、青色LED素子(発光領域1mm四方、発光波長450nm)の上にシリコーン樹脂で固定した。蛍光体プレートからの発光のうち、正面方向(0度)と斜方(60度)の色度CIE_xを測定し、CIE_x(60度)-CIE_x(0度)の値を色度差(ΔCIE_x)とした。色度差が小さいほど、白色光の配向性(配向特性)に優れていることを示す。
(色ムラ)
前記蛍光体プレートを1mm四方の大きさに加工後、青色LED素子(発光領域1mm四方、発光波長450nm)の上にシリコーン樹脂で固定した。蛍光体プレート発光面の色ムラを2次元色彩輝度計(コニカミノルタ社製CA-2500)で測定し、CIE_xの最大値と最小値の差を色ムラとした。
Figure 2022104527000001
上記結果から、(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512粒子において、0.07≦x≦0.11、0.010≦y≦0.015とすることにより、配向特性、光束および温度特性に優れる蛍光体プレートが得られることが確認された。
(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512粒子の平均粒径を4μm以上6μm以下とすることにより、配向特性および光束に優れる蛍光体プレートが得られることが確認された。
(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512粒子の濃度を20vol%以上30vol%以下とすることにより、光束、配向特性および色ムラに優れる蛍光体プレートが得られることが確認された。
前記Al23粒子の平均粒径と前記(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512粒子の平均粒径の比率Al23/(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512を1以上2以下とすることにより、光束および色ムラに優れる蛍光体プレートが得られることが確認された。
焼成体の全体厚さを150μm以上250μm以下とすることにより、光束および配向特性に優れる蛍光体プレートが得られることが確認された。
Gd/Ce比(x/y)を5.8以上9.24以下とすることにより、光束および温度特性に優れる蛍光体プレートが得られることが確認された。
1 焼成体
2 入射面
3 出射面
4 側面
5 側面

Claims (3)

  1. (Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512粒子およびAl23粒子による焼成体からなる蛍光体プレートであって、
    0.07≦x≦0.11および0.010≦y≦0.015であり、
    前記焼成体中、
    (Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512粒子の平均粒径が4μm以上6μm以下であり、
    (Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512粒子およびAl23粒子の合計量100vol%に対して、(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512粒子の濃度が20vol%以上30vol%以下であり、
    前記Al23粒子の平均粒径と前記(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512粒子の平均粒径との比率(Al23/(Y1-x-y,Gdx,Cey3Al512)が1以上2以下であり、
    前記焼成体の全体厚さが150μm以上250μm以下であることを特徴とする蛍光体プレート。
  2. 前記蛍光体プレート中、Gd/Ce含有比(x/y)が5.8以上9.24以下である請求項1に記載の蛍光体プレート。
  3. 前記焼結体の気孔率が1.0%以下である請求項1または2に記載の蛍光体プレート。
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