JP2022103446A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
Description
ここでは、本発明にかかる遊技機の適例としてのスロットマシンについて説明を行う。
前扉1aの上部には、中央に開口窓部が形成された表示器前面枠17が備えられている。表示器前面枠17の後方には、例えば、液晶表示器から構成され、遊技に応じた表示による演出や各種報知情報など、複数の情報を表示可能な表示手段としての表示器8が備えられている。この表示器8は、表示領域が表示器前面枠17の開口窓部から前方に臨んだ状態で配設されている。表示器8の左右には、音による演出や報知を行うスピーカ9と、発光による演出や報知を行うランプ11が備えられている。
また、表示窓6の上方には、遊技者に停止ボタン5の操作順序をナビゲートするナビランプ12が備えられている。また、表示窓6の下方には、遊技状態が後述するART等の遊技者にとって有利な特定遊技状態である旨を報知する有利状態ランプ13が備えられている。
演出ボタン2cは、遊技者による押下操作により表示器8における演出画像等に変化を与えることが可能なボタンであり、十字キーボタン2dは、遊技者による押下操作により表示器8における表示項目の選択、解除を行うことが可能なボタンである。
また、段部の下方には、遊技者がゲームを開始する際に操作するスタートレバー3と、遊技者がリール16を停止する際に押下操作する停止ボタン5が備えられている。
また、前扉1aの下部には、メダルが払い出されるメダル払出口7bが備えられている。
また、筐体1bのほぼ中央部には、リール16を回転駆動させるドラムユニット4が備えられている。また、ドラムユニット4は、リール16は、リール16a、リール16b、リール16cが水平方向に並設されて構成されていて、これらリール16a~16cは、ステッピングモータ(図示略)の駆動によりそれぞれ回転可能に構成されている。また、各リール16a~16cの外周面には、所定の配列に従って複数の図柄(識別情報)が配されていて、リール16の停止状態において、各リール16a~16cについて、連続する所定数(例えば、3つ)の図柄が表示窓6を透して視認可能となっている。
ベット数の設定は、メダル投入口2から直接メダルを投入して設定する方法と、ベットボタン2aを押下操作して設定する方法とがある。
なお、ベット数の上限は、「1」、「2」、又は「4」以上でもよい。
なお、ベットボタンは、ベットボタン2aのみに限らず、設定されるベット数のそれぞれ異なるベットボタンを複数設けることもできる。また、クレジットメダルは、メダル投入口2からのメダル投入や入賞により加算され、例えば、メダル50枚までクレジット(記憶)することができる。
そして、ベット数が所定数(例えば、3枚)になったときに、1回の遊技を実行可能な権利を保有するゲームが開始可能な状態となる。
内部抽選処理では、複数の当選役の中から今回ゲームの当選役を所定の当選確率に基づいて抽選により決定する。
なお、本実施形態では、内部抽選処理は、リール16a~16cが定常回転に達する前に完了するものとするが、リール16a~16cが回転を開始する前に完了するようにしてもよい。
このような定常回転に達すると、各リール16a~16cに対応して設けられた停止ボタン5a~5cが押下操作可能な状態(停止ボタン5操作の有効化)となる。
なお、当選した役に対応する図柄が入賞ラインに到達する前に押下操作が行われた場合には、リール16a~16cを停止させるタイミングを遅らせて当該図柄を入賞ライン上に停止させる、所謂引込停止制御が行われる。
入賞の判定は、所定の入賞ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて判定され、例えば、上・中・下段3つのラインと斜め2つのラインの計5ラインいずれかの入賞ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて判定され、停止した図柄の組合せが入賞に対応した組み合わせであった場合に、入賞が成立する。
なお、入賞ラインの数は、5ラインに限らず、1ラインなどの任意なライン数とすることができる。
本実施形態では、「ベル」、「リプレイ」は、すべてのリール16a~16cにおいて、連続する5コマ以内に配置されているので、4コマの引込停止制御により必ず入賞ライン上に停止させることができる。一方、「ベル」、「リプレイ」以外の図柄は、連続する5コマ以内に必ずしも配置されていないので、4コマの引込停止制御を行っても入賞ライン上に停止できずに、当選役を取りこぼしてしまう場合がある。つまり、これらの図柄を入賞ライン上に停止させるためには、所望の図柄を狙って停止ボタン5a~5cを押下操作(所謂目押し操作)する必要がある。
なお、最初に停止するリールのみ合っていれば「ベル役」に対応する図柄の組合せが停止するようにリールの停止制御を行い、最初に停止させる停止ボタンのみを報知するようにしてもよい。この場合には、押し順は3通りとなり、遊技者の煩わしさを低減できる。
また、「リプレイ役」には、停止ボタン5a~5cに対する操作順序(押し順という)として6通りある押し順のうちの1通りの押し順によって、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」に対応する図柄の組合せが停止する「押し順リプレイ」が設けられている。「押し順リプレイ」は、6通りある押し順それぞれに対応する「押し順リプレイ1~6」を設けるとともに、各「押し順リプレイ1~6」に当選したときのそれぞれに対応する押し順の報知は、ART中(AT中を含む)に行われる。
具体的には、「ベル役」に対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・ベル」)の停止により8枚のメダルが払い出され、「スイカ役」に対応する図柄の組合せ(「スイカ・スイカ・スイカ」)の停止表示により5枚のメダルが払い出される。
各当選役の当選確率は、「ボーナス役」を除く後述の各遊技状態において、「リプレイ役」>「ベル役」>「上段・下段チェリー役」>「スイカ役」>「中段チェリー役」の関係性、つまり、「リプレイ役」が最も当選し易く、「中段チェリー役」が最も当選し難く設定されているものとする。
また、メダルの払い出しは、クレジットメダルの上限数を超える分のみが払い出されるように構成することもできるが、図示しない所定の設定ボタンを事前に操作することにより、入賞が発生するごとに、入賞に対応するメダルが払い出されるように構成することもできる。
また、「ボーナス役」に対応するボーナス図柄の組合せ(例えば、「7・7・7」)の停止により、所定の小役(ベル役)に高確率で当選するボーナス遊技状態(特別遊技状態)に移行する。
なお、上記「ボーナス役」は、それに当選したゲーム及び当該ゲーム以降のゲームにおいても対応する図柄の組合せが停止しない限り、当選した権利を持ち越すことが好ましい。
図3に示すように、スロットマシン1の制御系には、遊技を統括的に制御する主制御部10と、この主制御部10の制御下で遊技の演出に関する制御を行う副制御部20とが備えられている。
ここで、主制御部10は、ベットボタン2aからの信号に基づきRAMに記憶されたクレジットメダル数から所定数(例えば、3)を減算して、その数分をベット数に設定する処理を行う。また、主制御部10は、メダルセレクタ2bからの信号に基づき、投入されたメダルの検出処理を行い、そのメダルの検出に応じてベット数を設定する処理を行うとともに、ベット数の上限を超えるメダルが検出された場合には、RAMのクレジットメダル数を加算する処理を行う。
主制御部10は、スタートレバー3からの信号に基づき、ドラムユニット4のステッピングモータ(図示省略)を駆動させて、リール16a~16cを回転させるゲームの開始処理を行う。また、停止ボタン5(停止ボタン5a~5c)からの信号に基づき、ROMに記憶された停止テーブルを参照して、リール16a~16cを停止させる処理を行う。
また、有利状態ランプ13は、例えば、LEDで構成され、主制御部10は、ART等の遊技者にとって有利な特定遊技状態が発生した場合に、有利状態ランプ13を点灯させる処理を行う。なお、主制御部10は、特定遊技状態に内部的に当選した時点で有利状態ランプ13を点灯するようにしてもよい。
なお、演出ボタン2c、上部演出ボタン21、可動役物装置18を主制御部10に接続し、主制御部10により、演出ボタン2c、上部演出ボタン21、可動役物装置18の制御を行うようにしてもよい。
特別遊技状態(ビッグボーナス)ST2では、通常遊技状態ST1よりも所定の小役(ベル役)の当選確率が高確率となるゲームが実行される。そして、遊技者に払い出されたメダルの総数が所定数(例えば、200枚)に達すると特別遊技状態(ビッグボーナス)ST2は終了し、通常遊技状態ST1に移行する(b)。
特別遊技状態(レギュラーボーナス)ST3では、通常遊技状態ST1よりも所定の小役(ベル役)の当選確率が高確率となるゲームが実行される。そして、遊技者に払い出されたメダルの総数が所定数(例えば、100枚)に達すると特別遊技状態(レギュラーボーナス)ST3は終了し、通常遊技状態ST1に移行する(c)。
まず、通常遊技状態におけるARTの抽選について説明する。
通常遊技状態においては、ゲームの実行によりARTの抽選が行われる。ARTの当選契機となる小役は、「上段・下段チェリー役」、「スイカ役」、及び「中段チェリー役」などを例示することができ、これらの小役に当選したときに、ARTの抽選を実行する。
また、ARTの当選確率は、「中段チェリー役」>「スイカ役」>「上段・下段チェリー役」の関係性を有している。つまり、「上段・下段チェリー役」よりも「中段チェリー役」に当選した方が、ARTの当選確率が高く設定されている。
また、前兆演出中は、スピーカ9で前兆演出に対応した効果音が出力され、ランプ11で前兆演出に対応した点灯等が行われる。
また、主制御部10から副制御部20に対して、高確率状態に関する制御情報が送信され、表示器8等において、高確率状態における画像演出を行うようにしてもよい。この場合、高確率状態中の演出がARTの前兆演出に相当するものとなる。
「ビッグボーナス役」は、「チャンスリプレイ役」に当選した場合の所定の割合(例えば、1/4)で重複当選し、「レギュラーボーナス役」は、「チャンスリプレイ役」に当選した場合の所定の割合(例えば、1/5)で重複当選するように設定されている。
また、表示器8で行われる演出として例示するボーナスの発生演出は、例えば、ARTの後半前兆演出と同様の演出で実行される。したがって、後述する演出ボタン画像30が表示されて、演出ボタン2cを使用する演出など後半前兆演出と同様の各種演出が実行される。
次に、特別遊技状態としてのビッグボーナスについて説明する。
また、主制御部10から副制御部20に対して、ビッグボーナスに関する制御情報が送信され、主制御部10及び副制御部20の制御により、表示器8において、ビッグボーナス中の各種演出、獲得枚数情報等の画像表示が行われる。
次に、特別遊技状態としてのレギュラーボーナスについて説明する。
また、主制御部10から副制御部20に対して、レギュラーボーナスに関する制御情報が送信され、主制御部10及び副制御部20の制御により、表示器8において、レギュラーボーナス中の各種演出、獲得枚数情報等の画像表示が行われる。
「レギュラーボーナス役」の当選を契機に実行されるARTの前兆演出は、レギュラーボーナス中に終了するように行われ、レギュラーボーナスの最終ゲームで、ARTの当選有無を報知するように実行される。
また、ART中に「レギュラーボーナス役」に当選した場合にも、ARTの抽選が行われるとともに、ARTの前兆演出がレギュラーボーナス中に行われる。そして、ARTの当選を契機に実行された前兆演出の終了時には、ARTの発生権利が内部的にプラスされた旨が表示器8において表示される。
次に、特定遊技状態としてのARTについて説明する。
このART中では、内部抽選において「リプレイ役」(通常リプレイ)の当選確率が通常状態(例えば、1/7.3)よりも高いRT(例えば、1/3)と、「押し順ベル1~6」や「押し順リプレイ1~6」に当選したときにそれぞれに対応する押し順を報知するATとが重複した遊技状態となっている。
つまり、表示器8、スピーカ9、ナビランプ12などの操作情報報知手段を通じて停止ボタン5に対する操作をナビゲートする。
その結果、このナビゲート(報知)に従って遊技者が停止ボタン5を操作することにより、「押し順ベル1」に対応する図柄の組合せが停止され、規定のメダル8枚が払い出されることになる。
このような押し順の報知は、ART中において「押し順リプレイ1~6」に当選したときも同様である。
また、上乗せ演出は、上乗せの当選/非当選にかかわらず、上乗せ抽選の契機となる小役に当選した場合に実行される。また、上乗せ演出のゲーム数は、この上乗せ演出が継続するゲーム数であり、例えば、2~4ゲームの何れか1つのゲーム数が選択される。また、上乗せ演出のゲーム数は、上乗せに当選している場合の方が当選していない場合よりも、数が大きくなるようにゲーム数の選択制御が行われる。そして、上乗せに当選していなかった場合には、上乗せ演出の終了時に、その旨が表示器8において表示され、一方、上乗せに当選していた場合には、上乗せ演出の終了時に、上乗せされるゲーム数が表示器8において表示される。また、上乗せの結果を報知する際には、ARTの後半前兆演出と同様に、演出ボタン2cを使用する場合もある。
また、上乗せ演出中は、スピーカ9で上乗せ演出に対応した効果音が出力され、ランプ11で上乗せ演出に対応した点灯等が行われる。
まず、ゲームの実行(図5の1ゲーム目の実行)によりARTに当選もしくはARTに当選せずにARTの前兆演出(ガセ前兆演出)の発生が決定されると、前兆前演出が発生する。
前兆前演出は、後に続く前兆演出の前に実行される演出であり、例えば、10~15ゲームの間実行される。この間のゲームでは、表示器8において主人公キャラクタが一瞬出現して直ぐに消える等の1ゲームで完結するような演出の発生率が高まり、遊技者に対して前兆演出の発生に対する期待感が高められる。図5で示した例では、14ゲームの間前兆前演出が行われている。
前半前兆演出は、主に後に続く後半前兆演出での期待感を変化させるための演出であり、例えば、8~13ゲームの間実行される。
また、ARTの前半前兆演出が行われるゲーム数は、ARTに当選している場合には、当選していない場合よりも、数の多いゲーム数が選択され易いように選択処理を行うようにしてもよい。
後半前兆演出は、最終的にARTの当選の有無を報知するための表示器8で実行される演出であり、例えば、2~4ゲームの間実行される。また、後半前兆演出は、登場する敵キャラクタが異なる複数種類の演出からなり、後半前兆演出A、後半前兆演出B、後半前兆演出Cの何れか1つが選択的に決定される。
一方、ARTに当選しなかった場合(ガセ前兆演出の場合)には、結果確定演出において、最終的に主人公キャラクタが敵キャラクタに敗北する画像が前兆演出の結果として表示されて前兆演出(ガセ前兆演出)が終了する。
また、結果確定演出においては、後述する演出ボタン2c、上部演出ボタン21、可動役物装置18、補助表示器19を使用した演出が実行される。
この状態で、遊技者が演出ボタン2cを押圧操作すると、事前に決定されている種類の後半前兆演出の選択領域において移動発光が停止して、後半前兆演出の種類が決定されることとなる。そして、演出選択演出が終了するとともに、発光した選択領域に表示されている種類の後半前兆演出が次ゲームから開始されることとなる。
また、実際に移行する後半前兆演出は、後述の図11(a)で示すように主制御部10で事前に決定されるが、選択画面における後半前兆演出の種類の決定は、事前決定された後半前兆演出の決定結果に基づいて主制御部10において行われて、主制御部10から副制御部20への制御情報の送信により、表示器8において選択画面の表示が行われる。なお、選択画面における後半前兆演出の種類の決定を、副制御部20で行うようにしてもよい。
また、移行先が後半前兆演出Cの場合、2か所で後半前兆演出Aを表示する選択率が10/100で決定される。また、2か所で後半前兆演出Bを表示する選択率が35/100で決定される。また、2か所で後半前兆演出Cを表示する選択率が55/100で決定される。また、全て後半前兆演出Cを表示する選択率が0/100で決定される。
また、移行先が後半前兆演出Cの場合、2か所で後半前兆演出Aを表示する選択率が5/100で決定される。また、2か所で後半前兆演出Bを表示する選択率が25/100で決定される。また、2か所で後半前兆演出Cを表示する選択率が60/100で決定される。また、全て後半前兆演出Cを表示する選択率が10/100で決定される。
なお、後半前兆演出を4種類以上設けてもよい。また、4種類以上の後半前兆演出の全てで、敵キャラクタが異なりARTの当選に対する期待度が異なるものにしてもよいし、一部の後半前兆演出では、ARTの当選に対する期待度は同一であるが、登場する敵キャラクタが異なるものとしてもよい。また、選択領域31~34の各々に異なる種類の後半前兆演出が配されるように後半前兆演出の選択処理を行うようにしてもよく、この場合、事前に決定されている後半前兆演出以外の後半前兆演出は、ランダムに決定してもよいし、ARTの当選有無に応じて決定するようにしてもよい。また、選択領域31~34の各々に異なる種類の後半前兆演出を配する場合には、ランダムに各後半前兆演出を配してもよいし、例えば、選択領域34が移行先として選択された場合には、ARTの当選に対する期待度が高くなる等、所定の規則性が生ずるように各後半前兆演出を配するようにしてもよい。
また、予告画像の決定は、主制御部10で行われるが、予告画像の決定を、副制御部20で行うようにしてもよい。
図8(a)において、事前に決定された後半前兆演出が、演出ボタン2c(或いは上部演出ボタン21)を使用しないものである場合には、ARTの当選の有無に関わらず、選択画面で選択される選択領域に「?」の予告画像35を表示する選択率が100/100となり、演出ボタン2cの予告画像37を表示する選択率が0/100となっている。
これら「?」の予告画像35の表示は、同一の後半前兆演出でも、演出ボタン2c(或いは上部演出ボタン21)を使用する場合と使用しない場合(図11参照)があり、この演出ボタン2c(或いは上部演出ボタン21)を使用しない後半前兆演出の場合でも、演出ボタン2c(或いは上部演出ボタン21)を使用しないことが事前に確定してしまうことを防止するためのものである。なお、演出ボタン2c(或いは上部演出ボタン21)を使用しない場合には、選択領域に予告画像を表示しないようにしてもよい。
また、事前に決定された後半前兆演出が、演出ボタン2c(或いは上部演出ボタン21)を使用するものである場合で、ARTの当選時には、選択画面で選択される選択領域に「?」の予告画像35を表示する選択率が40/100となり、演出ボタン2cの予告画像37を表示する選択率が60/100となっている。
このような選択率で演出ボタン2cの予告画像37を表示することが決定されるので、ARTに当選した場合には、当選していない場合よりも、演出ボタン2cの予告画像37が表示される確率が高くなり、選択画面の表示態様によりARTの当選に対する遊技者の期待感を変化させることができ、興趣を高めることが可能となるのである。
図8(b)において、ARTの非当選時には、3か所全ての選択領域に「?」の予告画像35を表示する選択率が55/100となり、1か所に演出ボタン2cの予告画像37を表示する選択率が30/100となり、2か所に演出ボタン2cの予告画像37を表示する選択率が10/100となり、3か所全てに演出ボタン2cの予告画像37を表示する選択率が5/100となっている。
また、演出制御手段は、複数種類の後半前兆演出のうち所定数の後半前兆演出を選択肢とした、演出選択画像(選択画面)を表示する演出選択画像表示手段を備えた構成となっている。
図9に示す例では、ARTに当選(或いはガセ前兆演出に当選)してから31ゲーム目が、後半前兆演出が終了する最終ゲームとなっているが、後半前兆演出は、最終ゲームの次ゲーム(32ゲーム目のゲーム)の開始までが演出の実行期間となっている。そして、最終ゲーム(31ゲーム目のゲーム)が終了するタイミングt0から、次のゲームが開始するタイミングt3までの間において、後半前兆演出の一部として結果確定演出が行われる。
本実施形態においては、結果確定演出の実行中に、スタートレバー3の操作、或いはベット数の設定等の次ゲームを開始するための操作により、演出をキャンセル可能としている。また、演出をキャンセルすると、実行中の結果確定演出が途中で中止されることとなるが、この演出をキャンセルするタイミングに応じて、表示器8における画像表示に変化を持たせている。
このように、演出のキャンセルタイミングに応じて、表示器8の画像表示に変化を持たせているので、演出の進行に応じた結果報知を行うことができ、特に、演出ボタン画像30が表示される前のキャンセルには、遊技者は演出ボタン画像30が表示されることに気付かずに演出をキャンセルしてしまっている場合も多く、演出ボタン画像30の動画表示により、この場面では演出ボタン画像30が表示されることを知ることになり、次回からは演出をキャンセルしないように注意するようになるため、遊技者の不満感を低減するとともに、用意されている演出が無駄になることを防止できる。
図10(a)~(d)に示すように、本実施形態では、結果確定演出において、演出ボタン2cを使用する演出が行われる場合に、遊技者に対して操作を促す操作画像としての演出ボタン画像30を、表示器8の表示領域の複数の位置に表示可能としている。
後半前兆演出は、登場する敵キャラクタの異なる後半前兆演出Aと後半前兆演出Bと後半前兆演出Cからなり、ARTの当選の有無に応じて、各後半前兆演出の選択率が異なるように設定されている。
また、後半前兆演出の決定は主制御部10により行われるが、副制御部20で行うようにしてもよい。
また、演出ボタン画像30の表示に関する各種決定処理は主制御部10により行われるが、副制御部20で行うようにしてもよい。
このような演出ボタン画像30及び拡大演出ボタン画像30aの移動表示は、表示位置制御手段としての主制御部10及び副制御部20により制御される。
なお、演出ボタン画像30が移動表示をしている間に、演出ボタン画像30を拡大演出ボタン画像30aに変更するようにしてもよい。このようにすれば、演出ボタン画像30の移動表示と拡大との両方で、遊技者の期待感を変化させることが可能となる。
また、図13~図16に示すように、表示器8の周辺には、複数の補助装置が配設されている。補助装置としては、表示器8の右上に配設された補助表示装置としての補助表示器19、右下に配設された特定操作手段としての上部演出ボタン21、左上に配設された可動役物18a(可動役物装置)が例示されている。
このように、演出ボタン画像30が表示器8の表示領域における補助表示器19の近傍位置に表示された場合には、補助表示器19に味方キャラクタ画像40が追加表示されることで、見た目上でも、演出ボタン画像30が略中央に表示された場合よりも遊技者の期待感を高めることが可能となる。また、演出ボタン画像30が補助表示器19の近傍位置に表示されることと、補助表示器19に表示された味方キャラクタ画像40が追加表示されることに関連性を持たせることができ、単に演出ボタン画像30を補助表示器19の近傍位置に表示するよりも、遊技者に分かりやすい形で期待度の高い結果確定演出を実現することができる。
なお、拡大演出ボタン画像30aを、補助表示器19或いは上部演出ボタン21の近傍位置に表示する場合にも、拡大基準点を補助表示器19或いは上部演出ボタン21側に近い位置に設定して拡大表示が行われる。
なお、拡大演出ボタン画像30aを補助表示器19の近傍位置に表示する場合には、補助表示器19でも拡大演出ボタン画像30aの一部は表示可能であるので、表示領域の略中央に拡大演出ボタン画像30aを表示する場合と同様に、拡大基準点30cを基準にした拡大演出ボタン画像30aの拡大表示を行い、表示器8及び補助表示器19に跨るように拡大演出ボタン画像30aを表示するようにしてもよい。また、一旦、拡大演出ボタン画像30aを表示器8及び補助表示器19に跨るように表示した後、拡大基準点を補助表示器19に近い位置に移動させることで、拡大演出ボタン画像30a全体、或いは拡大演出ボタン画像30aの主要部が、補助表示器19側から表示器8側に移動するようにしてもよい。
したがって、補助装置と関連した演出が実行可能となり、興趣を向上させることができる。また、演出ボタン画像30が第2の表示位置に表示された場合には、遊技者の期待感をより高めることが可能となる。
次に、図18~図24を参照して、スロットマシン1の表示器8で表示する遊技説明画面について説明する。
本実施形態に係るスロットマシン1は、遊技者による演出操作手段(演出ボタン2c)の操作に基づいて、遊技説明に関する特定情報(遊技説明画面)を表示器8に表示するようになっている。
遊技説明画面には、例えば、スロットマシン1のゲームフローや、遊技状態ごとの演出内容や遊技方法等が表示される。
このような複数の演出状態のうち、いずれかの演出状態に制御することは、副制御部20が、演出状態制御手段として動作することにより行われるようになっている。
なお、以降の説明において、遊技状態と記載した場合、演出状態を含むものとする。
「非遊技中」とは、第3リール停止操作終了後から所定期間の間、ベットボタン2aの操作又はメダル投入口2にメダルが投入されない場合に「遊技中」から移行し、ベットボタン2aの操作又はメダル投入口2にメダルが投入された場合に終了する状態である。
「遊技中」とは、非遊技中以外の状態であり、すなわち、リール16の変動中が含まれる。
また、今回ゲームの当選役が、リプレイ役の場合には、「遊技中」から「非遊技中」に移行しないようになっている。
なお、第3リールとは、3つのリール16a~16cの停止操作が各1回ずつ計3回された場合において、その最後である3操作目に停止操作をされたリールをいう。また、第3リール停止操作終了後とは、遊技者が第3リールを停止するために停止操作した停止ボタン5から指等を離した時点後のことをいう。
非遊技中に表示される遊技説明画面は、演出ボタン2cの操作有効期間内において表示可能になっている。
「操作有効期間」とは、演出ボタン2cや十字キーボタン2dによる操作が許容される期間であり、例えば、連続演出の実行中、ボーナス確定画面の表示中及びボーナス中以外の期間が操作有効期間として設けられている。
図18(A)に示す状態で、例えば、十字キーボタン2dが操作された場合には、スピーカ9から出力されるスロットマシン1の遊技音の大きさを調整可能な音量調整画面が表示される(非図示)。
また、図18(A)に示す状態で、演出ボタン2cが操作された場合には、図18(B)に示すように、選択可能な複数の項目(「ゲームフロー」、「配当表」、「戻る」等)を含むトップ画面が表示される。
このトップ画面上で、十字キーボタン2dの操作により所望の項目を選択した状態で、演出ボタン2cが操作されると、選択した項目に関する情報が表示される。
例えば、トップ画面上で、「ゲームフロー」が選択された場合には、図18(c)に示すように、スロットマシン1が備える遊技状態が全て表示される。さらに、十字キーボタン2dの操作により所望の項目が選択された状態で、演出ボタン2cが操作されると、図18(d)に示すように、選択した遊技状態の遊技説明を表示する遊技説明画面50が表示される。
なお、これに限らず、非遊技中に表示される遊技説明画面50では、スロットマシン1が備える一部の遊技状態に係る遊技説明を表示できないように制限してもよい。
遊技中に表示される遊技説明画面は、演出ボタン2cの操作有効期間内で、且つ、操作催促画像表示期間内で表示可能になっている。
「操作催促画像表示期間」とは、遊技者に演出ボタン2cへの操作を促す操作情報(操作催促画像52)が表示可能な期間であり、図20に示すように、遊技状態に応じて、開始タイミングと終了タイミングが設けられている。
この操作催促画像表示期間中は、演出ボタン2cが点灯し、演出ボタン2cの操作が有効となっていることが報知されるとともに、操作催促画像52が、表示器8の枠外から表示器8内に向かって突出するように表示される。
そして、操作催促画像52が表示器8に表示されている間に、演出ボタン2cが操作されることによって遊技説明画面50が表示される。
また、図19(B)、(C)に示すように、既に表示器8に遊技説明画面50が小さく表示されているような場合に、演出ボタン2cが操作されると、特定表示領域Rが広くなるように変更され、遊技説明画面50が拡大されて表示される。なお、図19(B)に示す状態においても、操作催促画像52を表示してもよい。
また、遊技説明画面50が複数の画面を有する場合には、十字キーボタン2dの操作によって画面を切り替えることができる(図19(D)参照)。
このような遊技説明画面50を表示するための特定表示領域Rの変更は、副制御部20が、変更手段として動作することにより行われる。
以降の説明において、「第3リールが停止操作(図20中の第3リール停止操作時)」、「スタートレバー3が操作(図20中のスタートレバー操作時)」、「ベットボタン2aが操作(図20中のベットボタン操作時)」の記載は、遊技者が各操作手段を指等で操作した時点を示している。
なお、これに限らず、遊技者が各操作手段から指等を離した時点としてもよい。
通常遊技状態中は、所定の演出の開始時に遊技説明画面50が表示可能になっている。
例えば、ボーナスやARTの前兆演出(連続演出)が開始されるゲームにおいて、スタートレバー3が操作されてから、当該ゲームの第3リールが停止操作されるまでの期間に操作催促画像52が表示され、この期間内に、演出ボタン2cが操作されると操作催促画像52が表示されるようになっている(図20参照)。この場合、遊技説明画面50には、ボーナスやARTの当選期待度を説明する情報等が表示される。
ARTには、複数の遊技状態(ステージ)、例えば、ステージA~Cが設けられており、各ステージの開始時に遊技説明画面50が表示可能になっている。
例えば、各ステージが開始されるゲームにおいて、スタートレバー3が操作されてから、次ゲームのスタートレバー3が操作されるまでの期間(今回ゲームの当選役がリプレイ役の場合)又はベットボタン2aが操作されるまでの期間(今回ゲームの当選役がリプレイ役以外の場合)に操作催促画像52が表示され、この期間内に、演出ボタン2cが操作されると遊技説明画面50が表示されるようになっている(図20参照)。
この場合、遊技説明画面50には、例えば、各ステージ中に獲得可能な権利に関する情報や各ステージ中の演出内容等が表示され、ステージごとに異なる情報が表示される。
すなわち、ナビ画像53と遊技説明画面50が、表示器8において同時に表示される場合には、ナビ画像53を優先的に表示し、視認可能にする。
これは、「押し順ベル」や「押し順リプレイ」に対応する操作順序が、遊技説明画面50によって隠れてしまい、視認不能になると、遊技者は、ナビ画像53による操作順序と異なる操作順序で停止ボタン5を誤って操作してしまう虞がある。その場合には、誤って操作した操作順序に対応した図柄の組合せが停止表示されるため、現在の有利な状態から移行(転落)してしまうなどの遊技者に不利益が生じてしまう場合がある。このような理由から、ナビ画像53を優先的に表示するようになっている。
また、ナビ画像53として、操作順序(「1」-「3」-「2」)の表示に限らず、例えば、押し順当て演出の際に表示される「?」や、レア役当選時などに表示される「!」が表示される場合でも、ナビ画像53を優先的に表示して遊技説明画面50よりも前に表示する。
また、ナビ画像53と遊技説明画面50のどちらを優先して表示するかを、今回ゲームの当選役に応じて決定してもよい。例えば、レア役に当選した場合には、ナビ画像53を優先して表示し、レア役以外の当選役に当選した場合には、遊技説明画面50を優先して表示するようにしてもよい。
すなわち、演出ボタン画像30と遊技説明画面50が、表示器8において同時に表示される場合には、遊技説明画面50を優先して演出ボタン画像30よりも前に表示する(図22(B)参照)、又は、演出ボタン画像30を優先して遊技説明画面50よりも前に表示する(図22(C)参照)。
なお、遊技説明画面50と演出ボタン画像30のどちらを優先して表示するかを、遊技状態に応じて決定してもよい。例えば、ステージAでは、演出ボタン画像30を優先して表示し、ステージCでは、遊技説明画面50を優先して表示するようにしてもよい。
また、遊技者にどちらを優先して前に表示するかを選択可能にしてもよい。
なお、遊技説明画面50と演出ボタン画像30のどちらを優先して前に表示するかを、ボタンの種類に応じて決定してもよい。例えば、上部演出ボタン21の操作を促すための演出ボタン画像30が表示されている場合には、演出ボタン画像30を優先して表示し、演出ボタン2cの操作を促すための演出ボタン画像30が表示されている場合には、遊技説明画面50を優先して表示するようにしてもよい。
例えば、演出ボタン画像30に対応する操作手段として十字キーボタン2dとし、遊技説明画面50を表示可能な操作手段として演出ボタン2cとしてもよく、又は、その反対としてもよい。あるいは、演出ボタン画像30に対応する操作手段として演出ボタン2cとし、遊技説明画面50を表示可能な操作手段として上部演出ボタン21としてもよい。
この場合、操作可能な操作手段を遊技者が認識できるように、表示器8(操作催促画像52)において表示することが好ましい。
具体的には、図23(A)に示すように、「ボーナス終了後、現在の遊技状態に復帰しない(通常遊技状態に移行する)場合があります」が表示される。
これは、以下に示すような理由に基づくものである。
一方、このような遊技状態の移行に対して、例外的に、次に示す(1)、(2)のようなケースが生じる場合がある。
(1)通常遊技状態中に所定の契機に基づいて、ARTへの移行が確定的な遊技状態に移行する場合、表示器8ではART演出状態を示しているものの、内部的には遊技状態が通常遊技状態である状態において、ボーナスに入賞した場合には、当該ボーナスの終了後はARTに復帰せずに通常遊技状態に移行する。
また、ARTの終了後に通常遊技状態に移行する場合、表示器8では未だART演出状態を示しているものの、内部的には遊技状態がARTから通常遊技状態に移行している状態において、ボーナスに入賞した場合も同様に、当該ボーナスの終了後はARTに復帰せずに通常遊技状態に移行する。
すなわち、ボーナスに入賞する前のART演出状態において、遊技状態がARTであれば(所定の有利条件が成立)、ボーナス終了後はARTに復帰するが、一方で、遊技状態がARTでなければ(所定の有利条件が不成立)、ボーナス終了後は通常遊技状態に移行するようになっている。
なお、ボーナス遊技中に、ARTに当選した場合は、これに限らず、ボーナスに入賞する前の遊技状態にかかわらず、ボーナス終了後はARTに移行する。
(2)本実施形態に係るスロットマシン1の遊技は、ARTを含む遊技者にとって有利な遊技状態に継続上限値(リミッタ)を設けており、このリミッタに到達したことで、ARTに滞在している場合には通常遊技状態に移行するようになっている。そして、このリミッタ間近の遊技状態において、ボーナスに入賞した場合には、当該ボーナスの終了後は、ARTに復帰せずに通常遊技状態に移行する。
以上のような理由から、図23(A)に示すような、例外的なケースがある旨を表示している。
ボーナス中は、ボーナス入賞時やボーナス遊技中等に遊技説明画面50が表示可能になっている。
ボーナス入賞時の場合は、例えば、ボーナスに入賞したゲームにおいて第3リール停止操作終了後の一定時間経過してから、ベットボタン2aが操作されるまでの期間に操作催促画像52が表示され、この期間内に、演出ボタン2cが操作されると、操作催促画像52が表示されるようになっている(図20参照)。
この場合、ボーナス入賞時の遊技状態に応じて遊技説明画面50に表示される遊技説明の内容が異なるようになっている。
具体的には、通常遊技状態中にボーナスに入賞した場合には(図4中のa、d参照)、遊技説明画面50には、ボーナス遊技中に実行されるARTの抽選に関する情報(例えば、画面による表示演出やランプによる発光演出の当選期待度の説明)等が表示される。
一方、ART中にボーナスに入賞した場合には(図4中のh、j参照)、遊技説明画面50には、ボーナス遊技中に実行されるARTの発生権利(ARTストック)の上乗せ抽選に関する情報や、この上乗せ抽選の当選が確定する図柄の組合せ(停止出目)、例えば、一確停止出目や二確停止出目等が表示される。
例えば、通常遊技状態中にARTに当選しているものの、未だ当選結果を報知していない状態において、ボーナスに入賞した場合には、前者と同様の表示を行う。
一方、通常遊技状態中にARTに当選しており、当選結果を報知している状態において、ボーナスに入賞した場合には、後者と同様の表示を行う。
なお、ボーナス遊技中に、スロットマシン1の状態を非遊技中とした場合に表示可能な遊技説明画面50(図18(D)参照)においても、上記と同様に、ボーナス入賞時の遊技状態やARTの当選結果が報知されている否かに応じて表示内容が異なるようになっている。
例えば、ボーナス遊技中に、ボーナスの発生権利やARTの発生権利を獲得した場合には、図23(B)に示すように、「7を狙え!!」などの催促画像が表示される。この催促画像が表示された状態、すなわち、7図柄が停止表示可能なゲームでは、操作催促画像52が表示されるとともに、演出ボタン2cが操作されることで遊技説明画面50が表示される。
そして、「7を狙え!!」の催促画像と遊技説明画面50が、表示器8において同時に表示される場合には、図23(C)に示すように、催促画像よりも前に遊技説明画面50が表示される。これは、7図柄を狙う、狙わないに関わらず(7図柄を停止表示しなくとも)権利が付与されるため、遊技者に不利益が生じることがないからである。
この場合も、図23(C)に示すように、催促画像よりも前に遊技説明画面50が表示される。
JACインタイプのボーナスは、例えば、所定枚数のメダルの払い出し又は所定回数のJACイン入賞により終了する。また、ボーナス遊技中に所定図柄の組合せ(7図柄の組合せ)が停止することでJACイン入賞して、レギュラーボーナスに移行する。
このJACイン入賞により移行するレギュラーボーナスとして、高純増のレギュラーボーナスと低純増のレギュラーボーナスを備えている。例えば、高純増のレギュラーボーナスでは1枚賭けで14枚の払い出しが行われるのに対し、低純増のレギュラーボーナスでは3枚賭けで7枚の払い出しが行われ、高純増のレギュラーボーナスに移行した方が遊技者に有利なゲームとなっている。
このようなJACイン入賞時に表示される遊技説明画面50には、例えば、「高純増のレギュラーボーナスと低純増のレギュラーボーナスのJACイン時の停止出目」、「高純増のレギュラーボーナス又は低純増のレギュラーボーナスの当選が確定する停止出目」、「レギュラーボーナス中の演出内容」等が表示される。
例えば、高純増のレギュラーボーナス及び低純増のレギュラーボーナスの何れか一方に当選した場合には、遊技説明画面50よりも前に催促画像を表示し、何れか他方に当選した場合には、催促画像よりも前に遊技説明画面50を表示することで、催促画像が視認可能か否かにより、当選したレギュラーボーナスの種別を示唆するようにしてもよい。
また、高純増のレギュラーボーナス又は低純増のレギュラーボーナスの当選回数が所定回数以上となった場合に、表示可能となる遊技説明画面を設けてもよい。例えば、高純増のレギュラーボーナスの当選回数が2回以上となった場合、遊技者に有利な情報を表示する遊技説明画面を表示することで、遊技の興趣を高めることができる。
また、リール16の変動中やナビ画像53の表示中等の遊技中において、遊技者が演出内容や遊技方法を確認したいような場合には、演出ボタン2cを操作することによって表示される遊技説明画面50で把握できる。
これにより、遊技者は、遊技を一旦止めて非遊技の状態にすることなく、遊技中であっても遊技説明画面を見ることができる。
次に、副制御部20が行う遊技説明画面制御処理について、図24を参照して説明する。
まず、副制御部20は、演出操作手段(演出ボタン2cや十字キーボタン2d)の操作が許容される操作有効期間か否かの判定を行う(S1)。
S1において、操作有効期間ではないと判定した場合には(S1:No)、S18へ移行し、操作有効期間であると判定した場合には(S1:Yes)、演出ボタン2c又は十字キーボタン2dが操作されたか否かの判定を行う(S2)。
演出ボタン2c又は十字キーボタン2dが、操作されていないと判定した場合には(S2:No)、S18へ移行し、演出ボタン2c又は十字キーボタン2dが、操作されたと判定した場合には(S2:Yes)、遊技中であるか否かの判定を行う(S3)。
非遊技中に演出ボタン2cが操作されたと判定した場合には(S4:Yes)、表示器8において遊技説明画面50が表示中か否かの判定を行う(S5)。
遊技説明画面50が表示中ではないと判定した場合には(S5:No)、表示器8にトップ画面を表示する(図18(B)参照)(S6)。
一方、遊技説明画面50が表示中であると判定した場合には(S5:Yes)、演出ボタン2cの操作に応じて画面表示の切替えを行う(S7)。例えば、遊技説明画面50において、十字キーボタン2d等の操作により所定の項目を選択している状態で、演出ボタン2cが操作された場合には、選択した項目を確定するための確定ボタンとして演出ボタン2cが機能することで、表示画面を切り替える。
遊技説明画面50が表示中であると判定した場合には(S8:Yes)、十字キーボタン2dの操作に応じて遊技説明画面50上の表示の切替えを行う(S9)。例えば、遊技説明画面50において、十字キーボタン2dの操作により項目を選択した場合には、画面上の項目間を移動させるためのカーソル移動ボタンとして演出ボタン2cが機能することで、画面上の表示内容を変更する。
一方、遊技説明画面50が表示中ではないと判定した場合には(S8:No)、十字キーボタン2dの操作に応じて、例えば、音量調整画面を表示する(S10)。さらに、十字キーボタン2dが操作された場合には、音量調整ボタンとして十字キーボタン2dが機能することで、音量調整画面において表示内容(音量レベル)を変更する。なお、変更後の音量レベルの決定は、演出ボタン2cの操作によって決定される。
遊技中に演出ボタン2cが操作されたと判定した場合には(S11:Yes)、表示器8において操作催促画像52が表示中か否かの判定を行う(S12)。
操作催促画像52が表示中であると判定した場合には(S12:Yes)、遊技状態に応じた遊技説明画面50を表示する(図19(B)参照)(S6)。
この遊技説明画面50では、前述したように、現在の遊技状態に応じて表示される内容が異なるようになっている。また、遊技者に有利な特典が付与されているか否か、又は、特典が付与されていることが報知されている否かに応じても表示される内容が異なるようになっている。
遊技説明画面50が表示中であると判定した場合には(S14:Yes)、演出ボタン2cの操作に応じて遊技説明画面50上の表示の切替えを行う(S15)。例えば、遊技説明画面50の表示中に演出ボタン2cが操作された場合には、戻るボタンとして演出ボタン2cが機能することで、画面上の表示内容を変更する。
具体的には、遊技説明画面50のうち最上位の画面が表示されている場合には、遊技説明画面50を終了し、遊技説明画面50のうち最上位以外の画面が表示されている場合には、上位の画面に表示を切り替える。
遊技説明画面50が表示中であると判定した場合には(S16:Yes)、十字キーボタン2dの操作に応じて、例えば、複数画面を有する遊技説明画面50における画面の切替えを行う(S17)。
遊技説明画面50の終了条件は、例えば、「非遊技中において、ベットボタン2aの操作がされた場合又はメダル投入口2にメダルが投入された場合」、「遊技中において、操作催促画像表示期間が終了した場合」、「遊技中において、遊技説明画面50の表示中に演出ボタン2cが操作された場合(S15参照)」のうち何れかの条件が成立した場合である。
この終了条件が成立したと判定した場合には(S18:Yes)、遊技説明画面50を終了する(S19)。また、このとき、操作催促画像52が表示中の場合には、操作催促画像52の表示も終了する。
これにより、複数の遊技に亘って遊技説明画面50を表示できるようにしてもよい。
これにより、遊技者は、遊技中であっても、各演出状態に応じた遊技説明を確認することができ、どのように遊技を行えばよいか(楽しめばよいか)を把握することができる。
上記の説明では、遊技説明画面50とナビ画像53、演出ボタン画像30又は「7を狙え!!」の催促画像が、表示器8において同時に表示される場合には、優先して前に表示する画像(前方画像)を視認可能とし、その後方に表示する他の画像(後方画像)を前方画像と重なっている部分は視認不能とする場合で説明したが、これに限らず、後方画像の一部又は全てを視認可能とすることもできる。
例えば、前方画像の一部又は全てを所定の透過率で透過させることで、後方画像を視認可能とし、前方画像と後方画像が重なって表示されても、双方を同時に視認可能に表示することもできる。
また、前方画像を透過させない場合には、前方画像と重ならない部分から後方画像の一部を表示させることもできる。
例えば、遊技説明画面50が前方画像の場合には、後方画像の多くの部分が視認不能になる場合があり、遊技説明画面50の特定表示領域R外に、後方画像の一部をはみ出すように表示可能にしてもよい。例えば、遊技説明画面50の特定表示領域Rの下方から、ナビ画像53や「7を狙え」催促画像の一部を表示してもよい。
これにより、前方画像を認識し易く表示するだけでなく、同時に後方画像の存在を示すことができる。
この場合には、図18(B)に示す、トップ画面の「戻る」を操作するまで、遊技説明画面50が終了することなく継続して表示し、複数の遊技に亘って遊技説明を表示できるようにしてもよい。すなわち、操作催促画像表示期間を設けることなく、遊技中であっても遊技説明画面50を複数の遊技に亘って表示可能とするとともに、全ての遊技状態に係る遊技説明を表示可能にしてもよい。
また、「戻る」を操作する以外にも、「所定の当選役(レア役やボーナス役)に当選した場合」等、遊技者に対して有利な状況が発生した場合に、遊技説明画面50を終了させてもよい。これにより、遊技説明画面の遷移によって、所定の当選役が当選したことを報知することができる。
これにより、遊技説明画面50を見なかった遊技者に対しても、ボーナス当選で現在の遊技状態に復帰しない可能性がある遊技性であることを示唆することができる。
また、演出操作手段として、演出ボタン2cと十字キーボタン2dとを設けたが、ジョグダイアル、タッチセンサ、操作レバー等、これ以外の操作手段でもよい。さらに、遊技説明画面50専用の演出ボタンを別途設けてもよい。
次に、本発明の第1変形例について、図25を参照して説明する。
したがって、第1の表示位置に演出ボタン画像30が表示された場合でも、演出ボタン画像30が第2の表示位置に変更する場合もあるので、演出ボタン画像30が期待度の低い表示位置に表示された場合でも、遊技者の期待感が低下してしまうことを防止できる。
次に、本発明の第2変形例について、図26を参照して説明する。
なお、第2変形例で示した演出を、後半前兆演出の最終ゲームの全てで実行してもよいし、所定の確率で実行するようにしてもよい。また、所定の確率で実行する場合には、ARTに当選している場合には、当選していない場合よりも高い確率で実行するようにしてもよい。
次に、本発明の第3変形例について、図27を参照して説明する。
したがって、演出ボタン画像30の表示位置が変化することで、演出選択演出における遊技者の期待感を変化させることができ、興趣を向上することが可能となる。
したがって、選択領域の配置自体で、移行先の後半前兆演出で実行される特定演出の内容を示唆できるので、選択領域内の表示内容を細かく確認しなくても、ルーレットで選択された時点で予告内容を把握することができる。
本実施形態のスロットマシン1によれば、遊技中に、遊技者からの操作に基づいて遊技表示領域が広くなるように変更することで、遊技説明を表示(出現又は拡大)する。
これにより、遊技者は、遊技中であっても、各遊技状態に応じた遊技説明を確認することができ、どのように遊技を行えばよいか(楽しめばよいか)を把握することが可能になり、把握した状態で遊技を行うことができるため、興趣の低下を防止することができる。
一方、特許文献1には、非遊技中において演出ボタンを操作することで、遊技説明領域を出現させ、遊技説明が表示される遊技機が開示されている。
しかしながら、この遊技機では、遊技中に遊技説明領域を出現させることができないため、遊技中において、遊技者がどのように遊技を行えばよいか(楽しめばよいか)把握できないため、興趣の低下を招いてしまう虞があった。
また、演出としては、キャラクタによる対戦画像や各種スポーツ画像など、特典を付与するか否かを、その勝敗で報知できる画像のほか、複数の識別情報による変動表示ゲームなどであってもよい。
また、特典としては、ART、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、ARTの上乗せゲーム数などが例示される。
また、操作手段としては、ボタン形式、レバー形式などが例示され、操作形態としては、押圧、引き下げ、引っ張りなどが例示される。
また、表示位置を制御とは、画像の表示位置を条件に応じて変化させる制御、表示した画像を別の位置に移動させる制御、などを含む。
したがって、表示手段の表示領域において操作画像が表示される表示位置に応じて、特典の付与に対する期待度が変化することとなり、興趣を向上させることが可能となる。
したがって、表示手段と補助表示装置とにより演出の興趣をより向上させることができる。また、操作手段の操作により補助表示装置に特典の付与に対する期待度を高めるような情報を表示すれば、操作画像の表示位置と補助表示装置との関連性を高めることができ、より興趣の高い演出が可能となるし、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
ここで、所定部位とは、可動役物装置の一部、或いは全部であってもよく、例えば、可動役物装置に備えられる可動役物の一部であってもよく、或いは全部であってもよい。
したがって、表示手段と可動役物装置とにより演出の興趣をより向上させることができる。また、操作手段の操作により可動役物装置を作動状態に変換すれば、操作画像の表示位置と可動役物装置との関連性を高めることができ、より興趣の高い演出が可能となるし、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
したがって、特定操作手段を使用した演出も可能となり、より興趣をより向上させることができる。また、操作手段の操作により特定操作手段の操作を有効にすれば、操作画像の表示位置と特定操作手段との関連性を高めることができ、より興趣の高い演出が可能となるし、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
したがって、第2の操作画像を補助装置に近い位置である表示手段の表示領域側部に表示する場合に、第2の操作画像を表示領域に確実に表示することが可能となる。
したがって、第1の表示位置に操作画像が表示された場合でも、操作画像が第2の表示位置に変更する場合もあるので、操作画像の表示位置で遊技者の期待感が低下してしまうことを防止できる。
したがって、操作画像が第2の表示位置に変更される前の、第2の表示位置に変更される可能性のある時点で、変更されることを期待して操作手段を操作してもよいし、或いは、操作画像が第2の表示位置に変更後に、安心して操作手段を操作してもよく、遊技者の好みに応じた時期に操作手段の操作を行うことが可能となり、興趣を高めることが可能となる。
このように、本実施形態のスロットマシン1によれば、従来の遊技機が改善すべき、このような課題の全部又は一部などを解決することができる。
例えば、本実施形態では、特定遊技状態をARTとしたが、AT又はRTでもよい。
また、反対に、副制御部20が実行する動作を、主制御部10がその一部又は全部を行い、主制御部10が各種手段として動作することもできる。
また、メダル、遊技球等の現物の遊技媒体を用いることなく、データ形式の擬似遊技媒体を用いてゲームを実行可能な、いわゆる封入式遊技機にも、本発明を適用することができる。
2 メダル投入口
2c 演出ボタン
2a ベットボタン
2c 演出ボタン
2d 十字キーボタン
3 スタートレバー
5 停止ボタン
8 表示器
9 スピーカ
10 主制御部
11 ランプ
16 リー
18 可動役物装置
19 補助表示器
20 副制御部
21 上部演出ボタン
30 演出ボタン画像
50 遊技説明画面
52 操作催促画像
53 ナビ画像
R 特定表示領域
Claims (6)
- 遊技者が操作可能な操作手段と、
前記操作手段を模した特定情報を表示可能な表示手段と、
を備え、
前記表示手段は、
前記特定情報を第1の位置に表示可能であり、
前記特定情報を前記第1の位置に表示した後、第2の位置に移動させる特定表示制御を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。 - 前記表示手段は、
遊技者によって前記操作手段が操作されない場合に、前記特定表示制御を実行可能である
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記第1の位置は、前記操作手段との距離が所定距離の位置であり、
前記第2の位置は、前記操作手段との距離が前記所定距離よりも近い位置である
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。 - 前記表示手段は、
前記特定情報を前記第2の位置に表示した後に、第3の位置に移動させて表示可能であり、
前記第3の位置は、前記操作手段との距離が前記所定距離よりも遠い位置である
ことを特徴とする請求項3に記載の遊技機。 - 前記表示手段は、
前記特定情報とともに、前記操作手段を操作することを促す文字情報を表示可能であり、
前記特定情報を移動させた場合であっても、前記表示手段の表示領域における高さ方向の位置を変化させることなく前記文字情報を表示可能である
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の遊技機。 - 遊技者が操作可能な操作手段と、
前記操作手段を模した特定情報を表示可能な表示手段と、
を備え、
前記表示手段は、
遊技者によって前記操作手段が操作されない場合に、所定条件成立まで、前記特定情報の表示位置を変更し続ける制御を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
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