本発明に係る遊技機の好ましい実施形態について、本発明をスロットマシンに適用した場合について説明する。
[第1実施形態]
本発明に係る遊技機の第1実施形態について、図1〜図24を参照して説明する。
本発明の第1実施形態のスロットマシン1は、通常のスロットマシンと同様、前面に開口部を有する筐体1bと、開口部を開閉可能に覆う前扉1aとを備えている。
前扉1aの上部には、例えば、液晶表示器から構成され、遊技に応じた表示による演出や情報表示を行う表示器8を備えている。この表示器8の左右には、音声を出力するスピーカ9や、光による演出を行うLEDなどの発光手段を備えるランプ11が内蔵されている。
また、表示器8の近傍であって、表示器8の正面視右側には、遊技者の操作により表示器8で表示されている画像演出に変化を与える補助装置として例示する上部演出ボタン2fを備えている。
前扉1aの中央部には、後方を視認可能な表示窓6が形成されており、この表示窓6を透して、表示手段として例示するリール41に表された図柄を視認することができる。
また、表示窓6の下方には、前側に突出する段部が形成されており、この段部の上面には、メダルを投入するメダル投入口2と、ゲームの開始に際して遊技者の押圧操作によりベット数を設定する3ベットボタン2a、2ベットボタン2bと、遊技者の操作により表示器8で表示されている画像演出に変化を与える演出ボタン2dとを備えている。
演出ボタン2dは、上部演出ボタン2fよりも当該スロットマシン1で遊技する遊技者に近い位置に配設されている。したがって、上部演出ボタン2fを遊技者が操作する際には、演出ボタン2dよりも操作する手を伸ばす必要がある。
なお、上部演出ボタン2fの操作性を向上させるために、上部演出ボタン2fをスロットマシン1の最前方となる位置に配設するようにしてもよい。例えば、スロットマシン1を左側方側から見た場合に、上部演出ボタン2fの前端部が、他のどの構成物よりも最も右側に突出するように配設するのである。
第1設定操作手段として例示する3ベットボタン2aは、ベット数の設定に係る遊技者の操作を受け付け可能なボタンであり、遊技者による単一操作で1ゲームで許容される最大ベット数として3ベットを設定するものである。また、3ベットボタン2aの内部には3ベットボタン2aが操作されたことを検出するセンサ(図示省略)と、3ベットボタン2aの有効状態を識別可能に発光(点灯)するLED(図示省略)とを備えている。
第2設定操作手段として例示する2ベットボタン2bは、ベット数の設定に係る遊技者の操作を受け付け可能なボタンであり、遊技者による単一操作で2ベットを設定するものである。また、2ベットボタン2bの内部には2ベットボタン2bが操作されたことを検出するセンサ(図示省略)と、2ベットボタン2bの有効状態を識別可能に発光(点灯)するLED(図示省略)とを備えている。2ベットボタン2bは、遊技者が押圧操作する部位の面積が3ベットボタン2aよりも大きくなっている。
また、段部の前面には、遊技者がゲームを開始する際に操作するスタートレバー3と、リール41を停止させる際に遊技者が押圧操作する停止ボタン5と、メダルの投入或いは3ベットボタン2a、2ベットボタン2bにより設定されたベット数をキャンセルする際や、クレジット数として記憶保持されているメダルを返却する際に遊技者が操作する返却ボタン2cを備えている。
また、表示窓6の上方には、遊技者に停止ボタン5の操作順序をナビゲートするナビランプ12を備えている。また、表示窓6の下方には、遊技状態が遊技者に有利な遊技状態である旨を報知する有利区間ランプ13を備えている。
また、前扉1aの下部には、メダルが払い出されるメダル払出口7bを備えている。
筐体1bの上部には、遊技を統括的に制御する主制御部10と、この主制御部10の制御下で遊技の演出等に関する制御を行う副制御部20を備えている。
また、筐体1bの中央部には、リール41を回転駆動させるドラムユニット4を備えている。ドラムユニット4は、水平方向に並設されるリール41a、リール41b、リール41cを備え、これらリール41a〜41cがステッピングモータ(図示省略)の駆動によりそれぞれ回転可能に構成されている。また、各リール41a〜41cの外周面には、所定の配列に従って複数の図柄(識別情報)が表され、リール41の停止状態において、各リール41a〜41cについて、連続する所定数(例えば、3つ)の図柄が表示窓6を透して視認可能となっている。
また、筐体1bの下部には、メダルの払い出しを行うメダル払出装置7やメダルを貯留するホッパー7aを備え、このメダル払出装置7から払い出されたメダルはメダル払出口7bを介して遊技者に払い出される。
このようなスロットマシン1は、主制御部10による制御により、以下のようなスロットマシン遊技を実行可能に構成されている。
ゲームの開始にあたり、メダル(クレジットメダルも含む)を用いてベット数の設定を行う。
ベット数の設定は、メダル投入口2から直接メダルを投入して設定する方法と、3ベットボタン2a或いは2ベットボタン2bを押圧操作して設定する方法とがある。
メダル投入口2からメダルを投入してベット数を設定する方法では、投入されたメダルが前扉1a裏面に設けられたメダルセレクタ2eによって検知されることにより、投入分のメダル枚数に対応するベット数(ただし、メダル3枚に対応する3ベットが上限)が設定されることになる。3ベットを超えるメダルが投入された場合には、クレジットメダルとして内部的にデータとして記憶保持される。
また、クレジットメダルが2枚記憶されていると、2ベットボタン2bが発光して2ベットボタン2bの操作が有効であることが報知され、クレジットメダルが3枚以上記憶されていると、3ベットボタン2a及び2ベットボタン2bが発光して3ベットボタン及び2ベットボタン2bの両方の操作が有効であることが報知される。なお、操作の有効状態の報知は、消灯から発光への変化以外にも、発光色を変化させるものでもよい。
3ベットボタン2aが有効状態で押圧操作されると、内部的にデータとして記憶されたクレジットメダルから、3枚に対応するメダル数が減算され、減算された分が3ベット(第1ベット数)として設定されることになる。同様に、2ベットボタン2bが有効状態で押圧操作されると、内部的にデータとして記憶されたクレジットメダルから、2枚に対応するメダル数が減算され、減算された分が2ベット(第2ベット数)として設定されることになる。
なお、ベットボタンとして、1枚に対応するメダル数を設定するボタンを設けてもよい。また、クレジットメダルは、メダル投入口2からのメダル投入や入賞により加算され、例えば、メダル50枚までクレジット(記憶)することができる。
このように、メダル投入口2からの直接投入や3ベットボタン2a及び2ベットボタン2bの押圧操作により設定されたベット数(第1ベット数或いは第2ベット数)は、主制御部10に備えるRAMなどの記憶手段に記憶される。
そして、ベット数が所定数(例えば、3枚)になったときに、ゲームの開始条件の一つが成立して、1回のゲームを実行可能な権利を保有するゲーム開始可能な状態となる。
このゲーム開始可能な状態では、スタートレバー3の操作が有効な状態となる。この有効な状態において、スタートレバー3が傾動操作されると、ゲームの開始条件の全てが成立して、ゲームが開始され、複数の図柄の表されたリール41a〜41cが変動を開始するとともに、リプレイ役、小役、ボーナス役などの複数の当選役(はずれを含む)の中から今回ゲームの抽選結果をリール41の停止前に事前に決定する内部抽選処理が実行される。
内部抽選処理では、複数の当選役の中から今回ゲームの当選役を所定の当選確率に基づいて抽選により決定する。
なお、本実施形態では、内部抽選処理は、後述するリール41a〜41cが定常回転に達する前に完了するものであるが、リール41a〜41cが回転を開始する前に完了するようにしてもよい。
各リール41a〜41cは、表示手段の一例であり、各リール41a〜41cの周面には、識別情報となる複数(例えば21個)の図柄として、例えば、「リプレイ」、「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「赤7」、「青7」などがそれぞれ表されており、停止状態から徐々に回転速度を上げた後、一定の速度で回転する定常回転に達する。
このような定常回転に達すると、各リール41a〜41cに対応して設けられた停止ボタン5a〜5cが押圧操作可能な状態となる。
停止ボタン5a〜5cは、リール41の停止操作を行うための停止操作手段の一例であり、例えば、停止ボタン5a〜5cに内蔵されたLED等の発光手段が点灯することにより押圧操作可能な状態となり、このような状態において各停止ボタン5が押圧操作されると、その操作タイミングと内部抽選処理の抽選結果とにより許容される図柄の組合せで停止するように、各リール41a〜41cが停止制御される。
停止状態では、リール41a〜41cそれぞれに表された上下方向に連続する3つの図柄が表示窓6から機外に臨むように停止(停止表示ということもある)し、このときの停止表示態様に基づいて入賞の有無が判定される。
入賞の判定は、所定の入賞ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて判定され、例えば、本実施形態では、上・中・下段のライン、右下がりのライン、右上がりのラインの計5ラインいずれかの入賞ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて判定される。
なお、入賞を判定する入賞ライン(有効ラインともいう)の本数は、5ラインに限らず、図柄の配置構成、図柄の種類、当選役に対応する図柄の組合せなどの関係により、適宜変更することができる。
小役、リプレイ役、ボーナス役等などの当選役の入賞は、このような入賞ライン上の図柄の組合せに基づいて判定される。
小役には、例えば、ベル役、スイカ役、チェリー役がある。
ベル役には、対応する図柄の組合せがそれぞれ異なる二つのベル役が設けられている。例えば、対応する図柄の組合せを、入賞ライン上の「左リール41a・中リール41b・右リール41c」の順(以下同様)に、それぞれ「ベル・リプレイ・ベル」とする共通ベル役と、「ベル、ベル、ベル」とする押し順ベル役を設けることができる。
共通ベル役は、停止ボタン5a〜5cに対する操作順序(押し順という)に関係なく対応する図柄の組合せ(「ベル・リプレイ・ベル」)が停止する小役で、押し順ベル役は、特定の押し順に従うことにより対応する図柄の組合せ(特定態様、「ベル・ベル・ベル」)が停止する小役である。
さらに、押し順ベル役には、6通りある押し順(例えば、「5a→5b→5c」,「5c→5b→5a」など)のうちの1通りの押し順(特定の押し順)によって、停止ボタン5a〜5cが操作されることで、特定態様として、対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・ベル」)が停止表示される6つの押し順ベル役1〜6が設けられている。このような押し順ベル役1〜6は、他の5通りの押し順(特定の押し順以外の押し順)によって停止ボタン5a〜5cが操作されると、対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・ベル」)が停止表示されず、「ベル・ベル・リプレイ」などの他の図柄の組合せ(「ベルこぼし目」という)が停止表示されることになる。
すなわち、主制御部10は、抽選手段による抽選結果が押し順ベル役の当選(特定抽選結果)であり、且つ、停止ボタン5a〜5c(停止操作手段)の操作態様が特定の押し順(特定操作態様)である場合に、リール41(表示手段)において変動表示している識別情報を押し順ベル役に対応する図柄の組合せ(特定態様)で停止表示可能な表示制御手段(特定表示制御手段)として機能するのである。
なお、押し順ベル役に当選したときに、2、3番目に操作する停止ボタン5を問わず、最初に操作する停止ボタン5のみが特定の押し順に従っていれば、押し順ベル役に対応する図柄の組合せが停止するようにリール41の停止制御を行うこともできる。また、押し順ベルは、6通りに限らず、3通りの押し順ベル1〜3を設けてもよい。
スイカ役は、対応する図柄の組合せを「スイカ・スイカ・スイカ」とする小役(レア役)である。
スイカ役には、「スイカ・スイカ・スイカ」の図柄の組合せが、右下がりのライン、右上がりのラインのうちの何れかに停止表示する弱スイカ役と、上段のライン、中段のライン、及び下段のラインのうちの何れかに停止表示する強スイカ役とが設定されている。
チェリー役は、対応する図柄の組合せを「チェリー・ANY・ANY」とする小役(レア役)である。
チェリー役には、左リール41aに停止する「チェリー」の位置がそれぞれ異なる2つのチェリー役が設けられ、「チェリー」が「上段」若しくは「下段」に停止する弱チェリー役と、「チェリー」が「中段」に停止する強チェリー役とが設けられている。
リプレイ役には、対応する図柄の組合せがそれぞれ異なる2つのリプレイ役が設けられ、対応する図柄の組合せを、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」とする通常リプレイ役(以下、リプレイ役と称する)と、「リプレイ・リプレイ・ベル」とするチャンスリプレイ役(チャンス役)とが設けられている。
「リプレイ・リプレイ・ベル」(チャンス目)は、チャンスリプレイ役の当選時に停止表示する図柄の組合せであり、スイカ役及びチェリー役とともに、内部抽選処理において当選確率が比較的低い、所謂レア役として設定されている。
また、ボーナス役には、対応する図柄の組合せがそれぞれ異なる2つボーナス役が設けられ、対応する図柄の組合せが「赤7・赤7・赤7」であるボーナスA役と、対応する図柄の組合せが「青7・青7・青7」であるボーナスB役とが設けられている。
スロットマシン1には、抽選手段としての主制御部10において抽選される役のうち特定の役の当選確率や、後述するAT状態への移行抽選の当選確率を外部操作(手動)により設定変更可能な確率設定手段として、設定確率変更機能が設けられており、例えば、特定の役の当選確率を低い当選確率から高い当選確率までに亘り6段階に区分けし、各段階を設定値1〜6にそれぞれ対応させることにより、特定の役の当選確率を各設定値1〜6に応じた当選確率に変更することができるようになっている。
この場合、設定値1(第1設定値)が設定されているよりも、設定値6(第2設定値)が設定されている方が、特定の役に当選する確率が高く設定されており、その結果、設定値1(第1設定値)が設定されているよりも、設定値6(第2設定値)が設定されている方が、スロットマシン遊技が有利に進行するように制御される。
例えば、ボーナス役のうち、ボーナスB役は、上記特定の役に該当せず、各設定値1〜6ともに当選確率が同一である、設定差無ボーナス役として設定されている。
一方、ボーナスA役は、上記特定の当選役に該当し、設定値1〜6に応じた当選確率に変更することができる、設定差有ボーナス役として設定され、設定値1(第1設定値)が設定されているよりも、設定値6(第2設定値)が設定されている方が、ボーナスA役に当選する確率が高く設定されている。
このような特別抽選結果としてのボーナス役は、主制御部10に備えられる持越し手段により、当選したゲーム及び当該ゲーム以降のゲームにおいても対応する図柄の組合せが停止しない限り、当選した権利を持ち越すことが可能な持越し制御の対象役なっている。このため、対応する図柄の組合せが停止することでボーナス役が入賞するまでの期間は、ボーナス当選の成立状態が維持される(以下、この遊技状態をボーナス当選状態という)。
以上説明したような図柄の組合せに基づいて、小役、リプレイ役、ボーナス役の当選がそれぞれ判定され(判定手段)、判定の結果、その図柄の組合せが上記それぞれに対応する図柄の組合せであるときに、入賞が成立して各入賞の成立に応じた遊技価値が付与される。
例えば、ベル役、チェリー役、スイカ役などの小役に対応する図柄の組合せの停止により、小役入賞が判定され、メダル払出装置7が駆動制御されることにより、メダルの貯留されたホッパー7aからメダル払出口7bを介して所定数のメダルが払い出される。
具体的には、ベル役において、共通ベル役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、ゲーム開始時に設定されたベット数によりメダルの払い出し数が異なり、3ベットでのゲームでは5枚のメダルが払い出され、2ベットでのゲームでは2枚のメダルが払い出される。
また、押し順ベル役の当選時に、特定の押し順(1通りの押し順)で停止ボタン5a〜5cを操作(特定操作態様で操作)して対応する図柄の組合せが停止した場合には、3ベットでのゲームでは5枚のメダルが払い出され、2ベットでのゲームでは10枚のメダルが払い出される。
すなわち、主制御部10は、リール41(表示手段)に押し順ベル役に対応する図柄の組合せ(特定態様)が停止表示された場合に、設定手段により3ベット(第1ベット数)が設定されていた場合よりも、2ベット(第2ベット数)が設定されていた場合の方が、多くの遊技価値を付与することが可能な遊技価値付与手段を備えているのである。
また、押し順ベル役の当選時に、特定の押し順以外の押し順(5通りの押し順)で停止ボタン5a〜5cを操作したときには、ベット数に関わらず1枚のメダルが払い出される。
なお、ベル役については、AT状態中において、遊技者が保有するメダルが増加するような当選確率に設定されていている。
また、弱スイカ役及び強スイカ役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、ベット数に関わらず1枚のメダルが払い出される。
また、弱チェリー役及び強チェリー役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、ベット数に関わらず1枚のメダルが払い出される。
なお、各役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合に払い出されるメダルの数は、上記した枚数以外でもよい。
また、リプレイ役及びチャンスリプレイ役に対応する図柄の組合せの停止表示により、リプレイ役及びチャンスリプレイ役が判定され、次回ゲームにおいてメダルの投入を行うことなく、前ゲームで設定したベット数と同様のベット数でのゲームが可能となる。
また、ボーナス役に対応するボーナス図柄の組合せ(特別態様)の停止表示により、所定の小役(例えば、共通ベル役)に高確率で当選する遊技者に有利なボーナス状態(第3遊技状態)に移行する。例えば、特別態様(賞態様)として例示する「赤7・赤7・赤7」の停止表示した場合には、ボーナスA状態に移行し、ボーナスA状態中は、メダルの払い出し数が所定数(例えば、メダル95枚)に達すると終了する。ボーナスA状態中は3ベットでのゲームが平均20ゲーム継続し、ボーナスA状態中に1ゲームあたり約2枚増加すること(期待値が0枚より大きい値)となるので、ボーナスA状態中に実際に増加するメダルの数(純増枚数)は、メダルの総払い出し数よりも少ない数(例えば、40枚)となる。
一方、特別態様(賞態様)として例示する「青7・青7・青7」の停止表示した場合には、ボーナスB状態に移行し、ボーナスB状態は、メダルの払い出し数が所定数(例えば、メダル10枚)に達すると終了する。ボーナスB状態中は2ベットでのゲームが平均6ゲーム継続し、ボーナスB状態中はメダルが増減しないので、ボーナスB状態中に実際に増加するメダルの数(純増枚数)は、メダルの総払い出し数よりも少ない数(例えば、0枚)となる。
なお、ボーナス状態は、所定の小役の当選確率が高くなるものであれば、ボーナス状態が終了することとなるメダルの払い出し数や、実行可能ゲーム数等が、上記したボーナス状態と異なるものとしてもよく、例えば、ボーナスB役を、当選状態の持越し制御が行われずに、ボーナスB状態が所定ゲーム数(1ゲーム)で終了する、所謂SB(シングルボーナス)役としてもよい。ボーナスB役をSB役にする場合、SB役に対応する図柄の組合せを目押し操作が不要なものにすれば、ボーナスB役の当選時に、円滑にゲームを進めることが可能となる。
また、「ボーナス役」を除く各当選役の当選確率は、各設定値1〜6において、ベル役>リプレイ役>弱チェリー役>弱スイカ役>チャンスリプレイ役>強チェリー役>強スイカ役の関係性、つまり、リプレイ役が最も当選し易く、強スイカ役が最も当選し難く設定されているものとする。
また、弱チェリー役、弱スイカ役、チャンスリプレイ役、強チェリー役、強スイカ役は、当選し難い当選役という意味でレア役と称する。
なお、レア役の全て、或いは一部の当選確率を、各設定値1〜6で共通の値に設定してもよいし、設定値1よりも設定値6の方が高くなるように段階的に異なる値に設定してもよい。また、同様にベル役の当選確率を、各設定値1〜6で共通の値に設定してもよいし、設定値1よりも設定値6の方が高くなるように段階的に異なる値に設定してもよい。
各役の当選確率の詳細は後述する。
また、ベル役、リプレイ役の図柄は、すべてのリール41a〜41cにおいて、連続する5コマ以内に配置されているものとし、主制御部10で行われる4コマの引込停止制御により必ず入賞ライン上に停止させることができる。一方、ベル役、リプレイ役以外の図柄は、連続する5コマ以内に必ずしも配置されていないので、4コマの引込停止制御を行っても入賞ライン上に停止できずに、当選役を取りこぼしてしまう場合がある。つまり、これらの図柄を入賞ライン上に停止させるためには、所望の図柄を狙って停止ボタン5a〜5cを押圧操作する、所謂目押し操作を行う必要がある。
例えば、ボーナス役の当選時には、当選したボーナス役に対応する図柄を狙って停止ボタン5a〜5cの押圧操作を行わなければ、ボーナス役に対応する図柄の組合せは停止しないようになっている。
すなわち、特別表示制御手段としての主制御部10は、ボーナスA役が当選している状態で、遊技者が特別操作態様として「赤7・赤7・赤7」を狙った停止ボタン5a〜5cの操作が行われた場合に、リール41a〜41cに特別態様としての「赤7・赤7・赤7」が停止するのである。また、ボーナスB役が当選している状態で、遊技者が特別操作態様として「青7・青7・青7」を狙った停止ボタン5a〜5cの操作が行われた場合に、リール41a〜41cに、特別態様としての「青7・青7・青7」が停止するのである。
このような一連の動作を1回の遊技(1ゲーム)とするスロットマシン遊技は、図3に示すように、主制御部10が、3ベットボタン2a、2ベットボタン2b、スタートレバー3、停止ボタン5などの操作手段やメダルセレクタ2eなどの入力手段からの入力情報に基づいて、リール41a〜41cやこれらを回転駆動させるステッピングモータなどを備えるドラムユニット4、メダル払出装置7などの出力手段を制御することにより実現される。
主制御部10は、設定手段、遊技制御手段、抽選手段、表示制御手段、遊技価値付与手段、遊技回数計数手段、獲得数計数手段、延長利益付与手段、及び持越し手段の一例であり、各種演算処理等を行うCPU(図示省略)と、制御プログラムや制御データ等が格納されたROM(図示省略)と、各種データを一時記憶する記憶領域やCPUの作業領域等を備えた記憶手段としてのRAM(図示省略)等が備えられている。
また、主制御部10には、3ベットボタン2a、2ベットボタン2b、返却ボタン2c、メダルセレクタ2e、スタートレバー3、停止ボタン5(停止ボタン5a〜5c)が接続され、各機器に内蔵されたセンサからの信号を入力可能に構成されている。
また、主制御部10は、ベット数の設定が可能となると、3ベットボタン2a及び2ベットボタン2bに内蔵されたLEDを発光させてベット操作が有効であることを報知する処理を行う。また、3ベットボタン2a或いは2ベットボタン2bからの信号に基づき、ベット数の設定処理を行う。また、ゲームの開始条件として、ベット数の設定及びスタートレバー3からの信号に基づき、ゲームの開始処理や、乱数発生器(図示省略)からの乱数をサンプリングする処理等を行う。そして、主制御部10は、サンプリングされた乱数に基づき役の内部抽選処理を行う。
また、主制御部10は、ベット数の設定が行われた状態においては、返却ボタン2cからの信号に基づいて、設定されたベット数をクレジットメダルに移行してベット数の設定を無効にするキャンセル処理を行う。また、ベット数の設定が行われていない状態においては、返却ボタン2cからの信号に基づいて、クレジットメダルとして記憶されたクレジット数に対応するメダルをメダル払出装置7から払い出す処理を行う。
また、主制御部10には、ドラムユニット4、メダル払出装置7、有利区間ランプ13、副制御部20が接続され、各機器に対して信号を出力可能に構成されている。
主制御部10は、停止ボタン5からの信号に基づき、回転しているリール41a〜41cを停止させる処理を行う。
また、主制御部10は、ゲームの終了時におけるメダルの払い出し条件の成立等に基づき、メダル払出装置7を駆動させてメダルを払い出す処理を行う。
また、有利区間ランプ13は、例えば、LEDで構成され、主制御部10は、AT状態等の遊技者にとって有利な遊技状態が発生した場合に(後述の有利区間中)、有利区間ランプ13を点灯させる処理を行う。また、有利区間ランプ13は、例えば、7セグの「ドット」部分等でもよい。
また、スロットマシン1では、スロットマシン遊技に同期した遊技演出も行われる。例えば、AT状態(ART状態)への移行を示す画像演出、ファンファーレ音、及びランプ演出などがそれぞれ、表示器8、スピーカ9、ランプ11、及びナビランプ12などの報知手段を介して出力される。
このような報知手段は、副制御部20により制御される。また、副制御部20は、主制御部10から所定の遊技タイミングごとに受信する制御情報に基づいてこれらを制御する。すなわち、主制御部10及び副制御部20により制御される。
また、主制御部10及び副制御部20は、演出制御手段、操作画像制御手段、表示位置制御手段、操作指示画像制御手段を構成する。
副制御部20は、各種演算処理等を行うCPU(図示省略)と、制御プログラムや制御データ等が格納されたROM(図示省略)と、各種データを一時記憶する記憶領域やCPUの作業領域等を備えたRAM(図示省略)等が備えられている。
また、副制御部20は、表示器8、スピーカ9、ランプ11、ナビランプ12が接続されることにより、各機器に対して信号を出力可能に構成され、主制御部10からの一方向のみの制御情報に基づき、表示器8において所定の演出の画像処理や、各種演出や報知を行うためのスピーカ9の出力処置や、ランプ11の点灯処理等を行う。また、ナビランプ12は、例えば、LEDで構成され、副制御部20は、主制御部10からの制御情報に基づき、AT状態等の遊技状態の発生中に、停止ボタン5の操作順序をナビゲート(押し順ナビ)するためのナビランプ12の点灯処理を行う。
また、副制御部20は、演出ボタン2d及び上部演出ボタン2fの各々に内蔵されたセンサからの信号を入力可能に構成され、演出ボタン2d及び上部演出ボタン2fからの信号に基づき、表示器8で行われている画像演出に変化を与える画像処理を行う。
また、演出ボタン2d及び上部演出ボタン2fの各々には、LEDが内蔵され、演出ボタン2d及び上部演出ボタン2fに内蔵されたLEDを発光させて、演出ボタン2d及び上部演出ボタン2fの操作が有効であることを報知する処理を行う。
本実施形態に係るスロットマシン1は、このような構成に加えて、図4に示すような遊技状態と、この遊技状態に基づく特徴的なゲーム性を備えている。
各遊技状態は、主制御部10が遊技状態制御手段として動作することによりそれぞれの遊技状態に制御(以下、移行ともいう)される。
まず、図4を参照して、本実施形態に係るスロットマシン1における各遊技状態の遷移について説明する。
主制御部10は、遊技状態として、通常遊技状態(第1遊技状態)、ボーナスA潜伏状態、ボーナスA状態(第3遊技状態、ボーナス遊技状態)、ボーナスB潜伏状態、ボーナスB状態(ボーナス遊技状態)、及びAT状態(第2遊技状態、AT遊技状態)で制御可能としている。
通常遊技状態(第1遊技状態)においては、主制御部10は、2ベットでゲームを実行する2ベットゲームと、3ベットでゲームを実行する3ベットゲームとを可能とし、2ベットゲームでは、ボーナスB役の抽選処理実行し、3ベットゲームでは、ボーナスA役の抽選処理、AT状態に関わる抽選(AT抽選、AT潜伏抽選)処理を実行する。
すなわち、主制御部10は、遊技価値を付与するか否かに関する抽選を実行可能な抽選手段を構成する。また、抽選手段は、設定手段により3ベット(第1ベット数)が設定されたことに基づく抽選結果として、ボーナスA役(特別抽選結果)を抽選可能とするのである。
図4(a)に示すように、スロットマシン1の初期状態においては、遊技状態は通常遊技状態(AT非潜伏状態)に制御され、通常遊技状態における3ベットゲームの実行により、ボーナスA役の抽選とAT状態の潜伏抽選を実行する。
通常遊技状態における3ベットゲームの実行により、AT状態の潜伏抽選に当選した場合には、AT状態の移行権利が付与(AT潜伏フラグのセット)され、内部的にはAT潜伏状態とされるが、その後も遊技状態は通常遊技状態に維持される。
通常遊技状態における3ベットゲームの実行により、ボーナスA役に当選した場合には、ボーナスA状態の移行権利が付与(ボーナスAフラグのセット)される。このとき、AT状態の潜伏抽選に当選していない場合には、遊技状態は、AT非潜伏状態からボーナスA当選状態に移行する(図4(a)の矢印a)。
一方、既に、AT状態の潜伏抽選に当選している場合には、遊技状態は、AT潜伏状態からボーナスA当選状態に移行する(図4(a)の矢印b)。
また、AT状態の潜伏抽選に当選していない状態において、ボーナスA役に当選した場合には、同時にAT状態の移行抽選が行われ、この移行抽選に当選した場合にもAT状態の移行権利が付与されて、遊技状態は、AT潜伏状態からボーナスA当選状態に移行する。
したがって、AT状態の移行権利の付与は、通常遊技状態における3ベットゲームの実行によりAT状態の潜伏抽選の当選と、ボーナスA役への当選時におけるAT状態の移行抽選の当選との2通りのパターンで行われることとなる。
ボーナスA当選状態は、ボーナスA役に対応する図柄の組合せ(「赤7・赤7・赤7」)をリール41に停止可能とする遊技状態であり、この間に、遊技者がボーナスA役に対応する図柄の組合せを狙った停止操作(特別操作態様)を行うと、対応する図柄が停止可能となっている。また、ボーナスA当選状態中は、前述したボーナスA役の持越し制御が行われるので、ボーナスA役に対応する図柄の組合せが停止するまでボーナスA当選状態は維持される。
また、ボーナスA当選状態は、上記した通常遊技状態同様に、2ベットゲームと3ベットゲームの両方を行うことが可能となっているが、主制御部10による制御により、2ベットゲームでは、ボーナスA役に対応する図柄の組合せは停止不能になっている。
また、ボーナスA当選状態においては、リプレイ役の当選確率が通常遊技状態に比べ高い確率に変更される(図7のRT2参照)。
前述したように、ボーナスA当選状態においては、AT状態の移行権利が付与されている場合と、付与されていない場合とがあるが、AT状態の移行権利が付与されていない場合には、ボーナスA役に対応する図柄の組合せが停止不能な2ベットゲームでは遊技者は不利となるので、遊技者は、3ベットゲームの実行によりボーナスA役に対応する図柄の組合せを狙った停止操作を行うこととなる。その結果、ボーナスA役に対応する図柄の組合せの停止により遊技状態はボーナスA状態に移行する(図4(a)の矢印c)。
一方、ボーナスA当選状態において、AT状態の移行権利が付与されている場合には、2ベットゲームの実行により遊技者にとって有利な遊技状態となり、遊技状態はAT状態に移行する(図4の矢印e)。
AT状態(第2遊技状態、AT遊技状態)においては、表示器8、スピーカ9、及びナビランプ12などを介して、当選した押し順ベル役に対応する押し順が報知(押し順ナビが実行)される。具体的には、押し順ベル役1に対応する停止ボタン5a〜5cの押し順「5a→5b→5c」として、例えば、表示器8において「左→中→右」などの画像表示(特定情報の表示)を行い、スピーカ9から「左」、「中」、「右」の順でそれぞれの音声を出力(特定情報の出力)する。
また、このとき、ナビランプ12を、対応する順「12a→12b→12c」に順次点灯(特定情報を表示)させる。
すなわち、表示器8、スピーカ9、及びナビランプ12は、抽選手段による抽選結果が特定抽選結果である場合に、特定操作態様に関する特定情報を報知可能な報知手段(第2報知手段)として機能するのである。
また、第2遊技状態としてのAT状態は、報知手段(第2報知手段)により特定情報が報知される状態であり、第1遊技状態としての通常遊技状態は、第2遊技状態よりも報知手段(第2報知手段)により特定情報が報知される確率が低い状態である。
AT状態は、初期値として予め設定された初期ゲーム数(例えば、50回)が、当該AT状態中のゲームの実行により減少し、残りゲーム数が0となるまで継続する遊技状態であり、この間に、押し順ベル役に対する押し順ナビが行われることで、遊技者にとって有利な第2遊技状態とされる。
AT状態の開始時には、主制御部10の記憶手段(RAM)に、AT状態を継続可能な初期ゲーム数(例えば、50回)が記憶される。また、AT状態中には、延長利益付与手段としての主制御部10により、AT状態の継続を延長可能な延長利益として、後述する上乗せゲーム数が記憶手段のAT状態の残りゲーム数に加算され、AT状態を継続可能なゲーム数が増加することとなる。
また、AT状態は、リール41の制御やリプレイ役の抽選確率等は、ボーナスA当選状態と同様であるが、AT状態の移行権利が付与されている状態で、ボーナスA当選状態に移行したことを条件に、2ベットゲームが実行される遊技状態である。
AT状態における2ベットゲームでは、当選しているボーナスA役に対応する図柄の組合せは停止不能に制御されるので、2ベットゲームの実行により、ボーナスA状態に移行することなく、上記した残りゲーム数が無くなるまでAT状態が継続されることとなる。
また、AT状態は、ボーナスA当選状態同様にリプレイ役の当選確率が高まっているので、ART状態とすることもできる。
AT状態中においては、表示器8にAT状態中であることを認識可能な画像の表示や、スピーカ9から効果音の出力等が行われる。また、表示器8にAT状態を継続可能な残りゲーム数の表示や、AT状態中における総獲得メダル数の表示等が行われる。
AT状態において、AT状態中のゲームの実行により残りゲーム数が0となった場合には、AT状態は終了する。また、AT状態の終了条件には、後述するリミッタ作動時も含まれる。
AT状態は、ボーナスA役の当選を条件に移行しているので、AT状態の終了まで、未だ実行していないボーナスA状態が保留された状態となっている。そして、AT状態の終了後に、3ベットゲームの実行により、ボーナスA役に対応する図柄の組合せがリール41に停止した場合には、遊技状態はボーナスA状態に移行する(図4(a)の矢印f)。
このように、AT状態においては、表示器8、スピーカ9、及びナビランプ12により押し順ナビ(特定情報の表示)が行われ、さらに、AT状態中の2ベットゲームにより、押し順ベル役に対応する図柄の組合せがリール41に停止表示した場合には、3ベットゲームよりも、多数のメダルが払い出される。その結果、1ゲーム当たりのメダルの増加量が、通常遊技状態の場合には0枚以下であるが、AT状態の場合には0枚よりも大きい値(例えば、約4枚)になり、遊技者にとって遊技にゲームが実行されるのである。
なお、AT状態中における1ゲーム当たりのメダルの増加量は、0枚よりも大きい値になれば何れの値でもよく、例えば、1ゲーム当たりの増加量が2枚或いは3枚となるように、押し順ベル役の当選確率や、2ベットゲームにおける押し順ベル役当選時のメダルの払い出し枚数を設定するようにしてもよい。
すなわち、第1実施形態のスロットマシン1においては、報知手段が、第2遊技状態において第2ベット数の設定によりゲームが行われる場合に特定情報の報知を行うことで、第1遊技状態において第1ベット数の設定によりゲームが行われる場合よりも、第2遊技状態において第2ベット数の設定によりゲームが行われる場合の方が、単位ゲームあたりの遊技価値の増加期待値が高くなるように制御可能に構成されるのである。
AT状態の終了により、遊技状態は内部的には一旦ボーナスA当選状態となるが、この間も第2遊技状態は継続するものとして、ボーナスA役に対応する図柄の組合せの停止により、第2遊技状態が終了して、ボーナスA状態に移行することとなる。
このように、AT状態が発生した場合には、ボーナスA状態が保留されている状態となるので、AT状態の終了後に保留していたボーナスA状態を発生させることで、遊技者に付加的な遊技価値を与えることが可能となり、遊技者の期待感を高めることが可能となる。特に、後述するリミッタの作動によりAT状態が終了(強制終了)した場合には、遊技者に不満感を与える虞があるが、リミッタ作動時にもボーナスA状態が発生するので、遊技者の不満感を抑えることが可能となる。
なお、AT状態の終了により、ボーナスA当選状態に移行している間(3ベットゲームの実行中)においても、押し順ナビを行ってもよいし、行わなくてもよい。ただし、この間の3ベットゲームでは、メダルが増加しないようにすることが好ましい。
また、AT状態は、AT状態の終了条件が成立していないAT状態中でも、3ベットゲーム(すなわち、不適正なゲーム)は実行可能であるが、この場合には、押し順ナビを行ってもよいし、行わなくてもよい。3ベットゲームで押し順ナビを行う場合には、この間も、遊技者にとって有利な状態となるので、この間を第2遊技状態とは異なる第4遊技状態としてもよいが、押し順ベル役当選時に払い出されるメダル数の関係で、2ベットゲーム(第2遊技状態)の場合よりも有利度は低くなる。また、3ベットゲームで押し順ナビを行う場合には、その間に消化したゲーム数を、AT状態中の残りゲーム数から減算してもよいし、減算しなくてもよい。
また、AT状態中の残りゲーム数がある状態において、3ベットゲームの実行により、ボーナスA役に対応する図柄の組合せが停止した場合には、遊技状態はボーナスA状態に移行することとなるが、この場合には、残りゲーム数分のAT状態の権利は記憶保持されて、ボーナスA状態の終了後に再度ボーナスA役に当選した場合に付与されるが、ボーナスA状態に移行により、残りゲーム数分のAT状態の権利を無効としてもよい。
ボーナスA状態は、前述したようにベル役の当選確率が高められることで、遊技者にとって有利な遊技状態で、この間は3ベットでのゲームのみが実行される。そして、ボーナスA状態中に払い出されたメダル数が所定数(95枚)に達した場合には、ボーナスA状態の終了条件が成立して、遊技状態は通常遊技状態に移行する(図4(a)の矢印d)。
ボーナスA状態から通常遊技状態に移行した場合には、AT非潜伏状態となる。
以上のように、AT状態及び通常遊技状態において、ボーナスA役に対応する図柄の組合せの停止により、ボーナスA状態に移行することとなる。すなわち、第1遊技状態としての通常遊技状態、及び第2遊技状態としてのAT状態において、表示手段としてのリール41において停止表示された識別情報の態様が特別態様である場合に、遊技状態が第3遊技状態に移行するのである。
また、AT状態の終了により、ボーナスA状態が発生し、その後、通常遊技状態に復帰することとなることから、AT状態の終了を条件に通常遊技状態に移行することとなる。すなわち、第2遊技状態としてのAT状態において、所定の終了条件が成立(残りゲーム数が0、リミッタ作動時等)したことに基づいて、遊技状態を第1遊技状態としての通常遊技状態に移行することとなるのである。
図4(b)は、2ベットゲームの実行時の遊技状態の遷移を示している。
図4(b)に示すように、スロットマシン1の初期状態においては、遊技状態は通常遊技状態に制御され、通常遊技状態における2ベットゲームの実行により、ボーナスB役の抽選が行われる。また、2ベットゲームでは、ボーナスA役の抽選の他、AT状態の抽選や、AT状態の潜伏抽選は行われない。
なお、2ベットゲームでもAT状態の抽選や潜伏抽選を行ってもよいが、3ベットゲームよりも当選確率が低いことが好ましい。
通常遊技状態における2ベットゲームの実行により、ボーナスB役に当選した場合には、遊技状態はボーナスB当選状態に移行する(図4(b)の矢印g)。
ボーナスB当選状態は、ボーナスB役に対応する図柄の組合せ(「青7・青7・青7」)をリール41に停止可能とする遊技状態であり、この間に、遊技者がボーナスB役に対応する図柄の組合せを狙った停止操作(特別操作態様)を行うと、対応する図柄が停止可能となっている。また、ボーナスB当選状態中は、前述したボーナスB役の持越し制御が行われるので、ボーナスB役に対応する図柄の組合せが停止するまでボーナスB当選状態は維持される。
また、ボーナスB当選状態中は、2ベットゲームと3ベットゲームの両方を行うことが可能となっているが、主制御部10による制御により、3ベットゲームでは、ボーナスB役に対応する図柄の組合せは停止不能になっている。
また、ボーナスB当選状態中の3ベットゲームでは、AT状態の抽選や潜伏抽選は行われない。
したがって、ボーナスB役に対応する図柄の組合せが停止不能な3ベットゲームでは遊技者は不利となるので、遊技者は、2ベットゲームの実行によりボーナスB役に対応する図柄の組合せを狙った停止操作を行うこととなる。その結果、ボーナスB役に対応する図柄の組合せの停止により、遊技状態はボーナスB状態に移行する(図4(b)の矢印h)。
なお、ボーナスB当選状態においては、リプレイ役の当選確率を通常遊技状態と同様にしてもよい。
ボーナスB状態は、前述したようにベル役の当選確率が高められ、この間は2ベットでのゲームのみが実行される。そして、ボーナスB状態中に払い出されたメダル数が所定数(10枚)に達した場合には、ボーナスB状態の終了条件が成立して、遊技状態は通常遊技状態に移行する(図4(b)の矢印i)。
以上のように、遊技状態の遷移が行われる。
次に、図5を参照して、AT状態の抽選、及びAT状態の潜伏抽選について詳しく説明する。
前述したように、第1実施形態のスロットマシン1においては、主制御部10の制御により、通常遊技状態中のゲームの実行に基づきAT状態の潜伏抽選を行っている。
具体的には、ゲームにおける役の抽選結果が、所定のレア役(例えば、強チェリー役)であった場合の所定の確率で、AT状態の潜伏抽選に当選させるようにしている。
また、AT状態の潜伏抽選に関わる潜伏抽選状態として、通常確率状態と高確率状態とを設けて、高確率状態中のみAT状態の潜伏抽選を行うようにしている。
高確率状態への移行契機は、所定のレア役(例えば、弱スイカ役)に当選した場合の所定確率(例えば、1/10)とし、高確率状態は、初期値として付与された初期ゲーム数(例えば、10ゲーム)が、高確率状態中のゲームの実行により0(残りゲーム数が0)となった場合に終了する。
また、高確率状態は、AT状態の移行権利が付与された場合に終了する。また、高確率状態中に、AT状態の移行権利が付与されない状態でボーナス役に当選した場合には、当該ボーナス状態の終了後に再び高確率状態となり、残りゲーム数が0となるまで継続する。
図5(a)は、通常遊技状態における高確率状態中の3ベットゲーム実行時において、各レア役当選時のAT状態の潜伏抽選テーブルを示している。
AT状態の潜伏抽選は、主制御部10によりAT状態潜伏抽選用の乱数の抽選により行われ、図5(a)においては、取得する乱数値の取得範囲(個数)を255個とし、そのうちの外れ値(非当選)及び当たり値(当選)の個数を各々示している。また、抽選確率は全設定値で同様としている。
図5(a)に示すように、弱チェリー役当選時には、当たり値(当選)が50個で、外れ値(非当選)が205個に設定されていることから、弱チェリー役当選時には、1/5.1の確率でAT状態の潜伏抽選に当選する。
また、強チェリー役当選時には、当たり値(当選)が155個で、外れ値(非当選)が100個に設定されていることから、強チェリー役当選時には、約1/1.6の確率でAT状態の潜伏抽選に当選する。
また、弱スイカ役当選時には、当たり値(当選)が40個で、外れ値(非当選)が215個に設定されていることから、弱スイカ役当選時には、約1/6.4の確率でAT状態の潜伏抽選に当選する。
また、強スイカ役当選時には、当たり値(当選)が100個で、外れ値(非当選)が150個に設定されていることから、強スイカ役当選時には、約1/2.6の確率でAT状態の潜伏抽選に当選する。
このように、レア役に当選した場合でも、必ずしもAT状態の潜伏抽選に当選するのではなく、また、例えば、当選し易い弱スイカよりも、当選し難い強チェリー役の方がAT状態の潜伏抽選に当選し易くなっている等、レア役の種類に応じて、AT状態の潜伏当選に対する期待度を変化させるようになっている。
なお、レア役の一部又は全部で、確率設定手段の設定値に応じて、AT状態の潜伏抽選の当選確率を変化させるようにしてもよい。例えば、設定1よりも設定6の方が強チェリー役当選時のAT状態の潜伏抽選の当選確率を高くしてもよい。
また、本実施形態のスロットマシン1においては、主制御部10の制御により、通常遊技状態中のボーナスA役当選時に、AT状態の抽選を行っている。
AT状態の抽選に関わる抽選状態もAT状態の潜伏抽選同様に、上記した通常確率状態と高確率状態とで変化し、高確率状態中のボーナスA役当選時のみAT状態の抽選を行うようにしている。
図5(b)は、通常遊技状態における高確率状態中の3ベットゲーム実行時に、ボーナスA役に当選した場合の設定値に応じたAT状態の抽選テーブルを示している。
AT状態の抽選は、主制御部10によりAT状態抽選用の乱数の抽選により行われ、図5(b)においては、取得する乱数値の取得範囲(個数)を255個とし、そのうちの外れ値(非当選)及び当たり値(当選)の個数を各々示している。
図5(b)に示すように、確率設定手段の設定値が設定1であった場合には、当たり値(当選)が55個で、外れ値(非当選)が200個に設定されていることから、設定1では、約1/4.6の確率でAT状態の抽選に当選する。
また、設定2の場合には、当たり値(当選)が75個で、外れ値(非当選)が180個に設定されていることから、設定2では、1/3.4の確率でAT状態の抽選に当選する。
また、設定3及び4の場合には、当たり値(当選)が95個で、外れ値(非当選)が160個に設定されていることから、設定3及び4では、1/2.7の確率でAT状態の抽選に当選する。
また、設定5の場合には、当たり値(当選)が105個で、外れ値(非当選)が150個に設定されていることから、設定5では、約1/2.4の確率でAT状態の抽選に当選する。
また、設定6の場合には、当たり値(当選)が155個で、外れ値(非当選)が100個に設定されていることから、設定6では、約1/1.6の確率でAT状態の抽選に当選する。
このように、高確率状態中にボーナスA役に当選した場合には、確率設定手段の設定値に応じてAT状態の抽選が行われ、設定値1から設定値6へ設定値が高くなるにつれAT状態に当選し易くなるように抽選が行われる。
なお、低確率状態中には、AT状態の抽選、及びAT状態の潜伏抽選は行わないようにしているが、低確率状態中でもAT状態の抽選、及びAT状態の潜伏抽選を行うようにしてもよい。その場合には、高確率状態中よりも抽選確率を低めることが好ましい。
また、既にAT状態の潜伏抽選に当選している状態で、ボーナスA役に当選した場合には、AT状態の抽選は行わないようにしているが、この場合にも、AT状態の抽選を行うようにしてもよい。例えば、既にAT状態の潜伏抽選に当選している状態で、再度AT状態の抽選にも当選した場合には、AT状態の発生権利を加算したり、或いは、AT状態中のゲーム数を増加(上乗せ)したりしてもよい。
次に、図6を参照して、AT状態中におけるゲーム数の上乗せについて説明する。
AT状態の開始時には、初期ゲーム数として、例えば、50回のゲーム数が付与され、このゲーム数を残りゲーム数としてAT状態は継続する。
また、AT状態中においては、所定条件の成立に基づき、延長利益付与手段としての主制御部10により延長利益として、残りゲーム数に所定のゲーム数が加算される上乗せが行われ、残りゲーム数の増加により、その分、AT状態の継続期間が延長されることとなる。
また、上乗せが行われる条件は、AT状態中のゲーム実行時の抽選結果が、所定のレア役に当選した場合に成立し、例えば、弱チェリー役、強チェリー役、弱スイカ役、強スイカ役、チャンス役の当選時の所定確率で成立する。
図6は、AT状態中のゲーム(2ベットゲーム)実行時の上乗せ抽選テーブルを示している。
AT状態中の上乗せ抽選は、主制御部10により上乗せ抽選用の乱数の抽選により行われ、図6においては、取得する乱数値の取得範囲(個数)を255個とし、各上乗せゲーム数(0回、10回、30回、50回、100回)に割り振られる乱数値の個数を示している。また、上乗せ抽選は全設定値で共通に行われる。また、上乗せゲーム数が0回は、上乗せ抽選に外れたことを示している。
図6に示すように、弱チェリー役当選時には、取得した乱数値が、255個中の130個(約1/2.0の確率)で上乗せゲーム数を0回に決定し、255個中の100個(約1/2.6の確率)で上乗せゲーム数を10回に決定し、255個中の20個(約1/12.8の確率)で上乗せゲーム数を30回に決定し、255個中の5個(約1/51.0の確率)で上乗せゲーム数を50回に決定し、255個中の0個(確率0)で上乗せゲーム数を100回に決定する。
また、強チェリー役当選時には、取得した乱数値が、255個中の0個(確率0)で上乗せゲーム数を0回に決定し、255個中の0個(確率0)で上乗せゲーム数を10回に決定し、255個中の200個(約1/1.3の確率)で上乗せゲーム数を30回に決定し、255個中の50個(約1/5.1の確率)で上乗せゲーム数を50回に決定し、255個中の5個(約1/51.0)で上乗せゲーム数を100回に決定する。
また、弱スイカ役当選時には、取得した乱数値が、255個中の200個(約1/1.3の確率)で上乗せゲーム数を0回に決定し、255個中の0個(確率0)で上乗せゲーム数を10回に決定し、255個中の50個(約1/5.1の確率)で上乗せゲーム数を30回に決定し、255個中の0個(確率0)で上乗せゲーム数を50回に決定し、255個中の5個(約1/51.0)で上乗せゲーム数を100回に決定する。
また、強スイカ役当選時には、取得した乱数値が、255個中の155個(約1/1.6の確率)で上乗せゲーム数を0回に決定し、255個中の0個(確率0)で上乗せゲーム数を10回に決定し、255個中の50個(約1/5.1の確率)で上乗せゲーム数を30回に決定し、255個中の30個(約1/8.5の確率)で上乗せゲーム数を50回に決定し、255個中の20個(約1/12.8)で上乗せゲーム数を100回に決定する。
また、チャンス役当選時には、取得した乱数値が、255個中の0個(確率0)で上乗せゲーム数を0回に決定し、255個中の210個(約1/1.2の確率)で上乗せゲーム数を10回に決定し、255個中の15個(約1/17.0の確率)で上乗せゲーム数を30回に決定し、255個中の15個(約1/17.0の確率)で上乗せゲーム数を50回に決定し、255個中の15個(約1/17.0)で上乗せゲーム数を100回に決定する。
このように、レア役に当選した場合に、上乗せ抽選が行われるので、AT状態中にレア役に当選した場合の期待感を高めることが可能となる。また、弱チャリー役よりも強チャリー役の方、すなわち、当選確率が低い役ほど、上乗せ抽選に当選する確率が高くなるような傾向となっているので、当選難易度が低いレア役に当選した場合の期待感を高めることが可能となる。特に、強チャリー役やチャンス役に当選した場合には、その時点で上乗せが確定するので、より期待感を高めることが可能となる。
また、弱スイカ役や強スイカ役に当選した場合には、上乗せに当選する確率は全体的に低く設定されているが、上乗せに当選した場合には、比較的大きいゲーム数が上乗せされるので、メリハリのある上乗せ抽選が実行可能となり、AT状態中の興趣性を高めることが可能となる。
次に、図7を参照して、本実施形態に係るスロットマシン1が有するRT状態(以下、単にRTともいう)について説明する。
本実施形態に係るスロットマシン1は、内部抽選処理におけるリプレイ役の当選確率に対応する状態として、RT1、RT2を有している。
RT1は、内部抽選処理において、所定の確率(例えば、1/7.3)でリプレイ役に当選するように設定され、リプレイ役の当選確率においてRT2よりも遊技者に不利な遊技状態である。
RT1への突入は、主制御部10のシステムリセット(設定変更時も含む)及びボーナス終了を契機とし、その後、RT1に移行する(図7の矢印l)。
また、RT1の終了は、RT1におけるボーナスA役の当選を契機として、その後、RT1からRT2に移行する(図7の矢印j)。
このように、RT1は、予め遊技期間の定められた有限の遊技状態ではなく、ボーナスA役に当選しない限り他の遊技状態に移行しない無限の遊技状態(無限RT)となっている。
RT2は、内部抽選処理において、RT1よりも高い確率(例えば、1/3.9)でリプレイ役に当選するように設定され、リプレイ役の当選確率においてRT1よりも遊技者に有利な遊技状態である。
RT2への突入は、RT1においてボーナスA役の当選を契機として、その後、RT1からRT2に移行する(図7の矢印j)。
また、RT2の終了は、ボーナスA当選状態の終了を契機として、その後、RT2からRT1に移行する(図7の矢印k)。
このように、RT2は、予め遊技期間の定められた有限の遊技状態ではなく、ボーナスA状態が終了しない限り、他の遊技状態に移行しない無限の遊技状態(無限RT)となっている。
このように本実施形態では、有利度の異なるRT状態を複数設け、遊技者に比較的不利なRT1から遊技者に比較的有利なRT2に移行させるとともに、RT1中のボーナス当選により、RT2を介してボーナス遊技状態に移行するというゲーム性を有している。
このようなゲーム性においては、RT1からRT2に移行(昇格)させることが遊技者にとって好ましく、RT2からRT1に移行(転落)しないことが遊技者にとって好ましいことになる。
また、遊技者にとって有利なRT2は、ボーナスA役に当選してからボーナスA状態が発生するまで継続する、すなわち、ボーナスA当選状態中に維持されることとなる。
したがって、ボーナスA当選状態を長く維持することが遊技者にとってより好ましいこととなる。
また、前述したように、ボーナスA役の当選時においては、AT状態の移行権利が付与されている場合と、付与されてない場合とがあり、AT状態の移行権利が付与されている場合には、ボーナスA当選状態中にベル役の押し順ナビが発生するAT状態(アシストタイム)となる。
すなわち、ボーナスA当選状態中に発生するAT状態は、RT2にアシストタイムが加わった、遊技者にとって最も好ましいART状態となるのである。
なお、ボーナスA役の当選を契機として、RT1からRT2に移行するようにしているが、ボーナスB役の当選を契機としても、RT1からRT2に移行するようにしてもよい。
このように、スロットマシン1は、主制御部10が遊技状態制御手段として動作することにより、複数のRT状態、ボーナス状態、及びAT状態(ART状態)を制御可能に構成されている。
さらに、これらの遊技状態は以下に示す通常区間と有利区間とに区分される。
例えば、通常遊技状態中の通常確率状態、通常確率状態で当選したボーナスA状態は通常区間に区分され、通常遊技状態中の高確率状態、通常遊技状態中のAT潜伏状態、AT状態(ART状態)、高確率状態で当選したボーナスA状態又はボーナスB状態、及びAT状態中に当選したボーナスA状態(AT状態終了後に移行するボーナスA状態も含む)又はボーナスB状態は有利区間に区分されている。
また、有利区間は通常区間から移行し、再度通常区間に移行するまで継続して滞在可能な区間となっており、有利区間に滞在中は、遊技が実行された遊技回数が遊技回数計数手段としての主制御部10でカウントされ、また、獲得したメダル数が獲得数計数手段としての主制御部10でカウントされる。
また、有利区間は、以下の条件(a)、(b)のうち少なくとも1つが成立することでも終了する。
(a)有利区間での遊技回数が上限遊技回数の1500ゲームに到達したこと
(b)有利区間での獲得メダル数が上限獲得メダル数の2400枚に到達したこと
なお、(a)、(b)の条件のうち何れかが成立した場合(リミッタ作動時)には、有利区間に滞在することはできず、有利区間の遊技回数、獲得メダル数を消去する(0回、0枚に初期化する)。また、RT状態はRT2に維持される。
また、上記有利区間の終了条件は、一例であり、他の条件を設けてもよい。例えば、所定のボーナス役に対応した図柄の組合せが停止表示されたこと等を含めてもよい。また、有利区間での上限遊技回数、上限獲得メダル数は、1500ゲーム、2400枚に限定されるものではないが、1500ゲーム以下、2400枚以下が好ましい。
また、有利区間中は、有利区間ランプ13が点灯される。
なお、遊技性の低下を防止するために、通常遊技状態における高確率状態中、AT潜伏状態中は、有利区間ランプ13は消灯させて、実際にメダルの増加が見込める状態中のみ点灯させるようにしてもよい。
本実施形態のスロットマシン1においては、AT状態中にリミッタが作動した場合には、AT状態を終了させて、その後、ボーナスA状態を発生させるべく、遊技状態をボーナスA当選状態に移行させるようにしている。また、リミッタ作動時に発生するボーナスA状態は、通常区間に区分される。
次に、図8、図9を参照して、RT1、RT2、及びボーナス状態中における、各役の当選確率について説明する。
図8は、RT1、RT2、及びボーナスA状態中における3ベットゲーム実行時の各役の当選確率を示している。
各役の抽選は、主制御部10により役抽選用の乱数の抽選により行われ、図8及び図9においては、取得する乱数値の取得範囲(個数)を65535個とし、そのうちの当たり値(当選)の個数を各々示している。
図8に示すように、3ベットゲーム実行時においては、押し順ベル役1〜6の各々は、RT1及びRT2中において、当たり値が6687個に各々設定されていることから、押し順ベル役1〜6の各々の当選確率は、RT1及びRT2中には、約1/9.8の確率に各々設定されている。また、押し順ベル役1〜6の各々は、ボーナスA状態中においては、当たり値が0個に設定されていることから、押し順ベル役1〜6の各々はボーナスA状態中には当選しないように設定されている。
また、3ベットゲーム実行時においては、共通ベル役は、RT1及びRT2において、当たり値が0個に各々設定されていることから、共通ベル役は、RT1及びRT2中には当選しないように各々設定されている。また、共通ベル役は、ボーナスA状態中においては、当たり値は65535個に設定されていることから、共通ベル役の当選確率は、ボーナスA様態中には、1/1の確率(100%)に設定されている。
また、3ベットゲーム実行時においては、弱チェリー役は、RT1及びRT2において、当たり値が819個に各々設定されていることから、弱チェリー役の当選確率は、RT1及びRT2中には、約1/80.0の確率に各々設定されている。また、弱チェリー役は、ボーナスA状態中においては、当たり値が0個に設定されていることから、弱チェリー役はボーナスA状態中には当選しないように設定されている。
また、3ベットゲーム実行時においては、強チェリー役は、RT1及びRT2において、当たり値が199個に各々設定されていることから、強チェリー役の当選確率は、RT1及びRT2中には、約1/329.3の確率に各々設定されている。また、強チェリー役は、ボーナスA状態中においては、当たり値が0個に設定されていることから、強チェリー役はボーナスA状態中には当選しないように設定されている。
また、3ベットゲーム実行時においては、弱スイカ役は、RT1及びRT2において、当たり値が574個に各々設定されていることから、弱スイカ役の当選確率は、RT1及びRT2中には、約1/114.2の確率に各々設定されている。また、弱スイカ役は、ボーナスA状態中においては、当たり値が0個に設定されていることから、弱スイカ役はボーナスA状態中には当選しないように設定されている。
また、3ベットゲーム実行時においては、強スイカ役は、RT1及びRT2において、当たり値が149個に各々設定されていることから、強スイカ役の当選確率は、RT1及びRT2中には、約1/439.8の確率に各々設定されている。また、強スイカ役は、ボーナスA状態中においては、当たり値が0個に設定されていることから、強スイカ役はボーナスA状態中には当選しないように設定されている。
また、3ベットゲーム実行時においては、チャンス役は、RT1及びRT2において、当たり値が255個に各々設定されていることから、チャンス役の当選確率は、RT1及びRT2中には、1/257.0の確率に各々設定されている。また、チャンス役は、ボーナスA状態中においては、当たり値が0個に設定されていることから、チャンス役はボーナスA状態中には当選しないように設定されている。
また、3ベットゲーム実行時においては、リプレイ役は、RT1において、当たり値が5235個に設定されていることから、リプレイ役の当選確率は、RT1中には、約1/12.5の確率に設定されている。また、リプレイ役は、RT2においては、当たり値が16864個に設定されていることから、リプレイ役の当選確率は、RT2中には、約1/3.9の確率に設定されている。また、リプレイ役は、ボーナスA状態中においては、当たり値が0個に設定されていることから、リプレイ役はボーナスA状態中には当選しないように設定されている。
また、3ベットゲーム実行時においては、リプレイ役とボーナスA役の重複抽選は、RT1において、当たり値が1318個に設定されていることから、リプレイ役とボーナスA役の重複当選確率は、RT1中には、約1/49.7の確率に設定されている。
また、リプレイ役とボーナスA役の重複抽選は、RT2及びボーナスA状態中においては、当たり値が0個に設定されていることから、リプレイ役とボーナスA役は、RT2及びボーナスA状態中には重複当選しないように設定されている。
つまり、ボーナス当選状態及びボーナス状態は、ボーナス役抽選不可状態として制御される。
また、3ベットゲーム実行時においては、リプレイ役とボーナスB役の重複抽選は、RT1、RT2及びボーナスA状態中において、当たり値が0個に各々設定されていることから、リプレイ役とボーナスB役は、RT1、RT2及びボーナスA状態中には重複当選しないように各々設定されている。
つまり、ボーナス当選状態及びボーナス状態は、ボーナス役抽選不可状態として制御される。また、3ベットゲーム実行時においては、ボーナス当選状態又はボーナス状態でなくても、ボーナスB役抽選不可状態として制御される。
また、上記の各役に当選した以外の乱数値が抽出された場合に、抽選結果がハズレとなり、RT1においては16864個、RT2においては6553個、ボーナスA状態においては0個に設定され、ハズレ確率は、RT1においては約1/3.9、RT2においては約1/10.0、ボーナスA状態においては確率0に設定されている。
以上のような確率で、RT1、RT2、及びボーナスA状態中における3ベットゲーム実行時の各役の抽選が行われる。したがって、リプレイ役の当選確率が、RT1よりもRT2の場合の方が高まり、さらに、ハズレ確率もRT1よりもRT2の方が低くなるので、RT2においては遊技者に有利にゲームが実行されることとなる。
また、押し順ベル役1〜6の当選確率は、RT1及びRT2において、比較的高い確率に設定されているので、AT状態において押し順ナビが行われることで、所定の割合でメダルが増加することとなる。
また、ボーナスA役に関しては、RT2においては、既にボーナスA役の当選状態となっているので、再度ボーナスA役に当選する可能性をなくしている。また、ボーナスB役に関しては、RT1及びRT2の両方で、当選する可能性をなくしている。したがって、通常遊技状態からボーナスA当選状態やAT状態への移行、及び継続が確実に行われることとなる。
図9は、RT1、RT2、及びボーナスB状態中における2ベットゲーム実行時の各役の当選確率を示している。
図9に示すように、2ベットゲーム実行時においては、押し順ベル役1〜6の各々は、RT1及びRT2中において、当たり値が6686個に各々設定されていることから、押し順ベル役1〜6の各々の当選確率は、RT1及びRT2中には、約1/9.8の確率に各々設定されている。また、押し順ベル役1〜6の各々は、ボーナスA状態中においては、当たり値が0個に設定されていることから、押し順ベル役1〜6の各々はボーナスB状態中には当選しないように設定されている。
また、2ベットゲーム実行時においては、共通ベル役は、RT1及びRT2において、当たり値が0個に各々設定されていることから、共通ベル役は、RT1及びRT2中には当選しないように各々設定されている。また、共通ベル役は、ボーナスB状態中においては、当たり値は65535個に設定されていることから、共通ベル役の当選確率は、ボーナスB様態中には、1/1の確率(100%)に設定されている。
また、2ベットゲーム実行時においては、弱チェリー役は、RT1及びRT2において、当たり値が818個に各々設定されていることから、弱チェリー役の当選確率は、RT1及びRT2中には、約1/80.1の確率に各々設定されている。また、弱チェリー役は、ボーナスB状態中においては、当たり値が0個に設定されていることから、弱チェリー役はボーナスB状態中には当選しないように設定されている。
また、2ベットゲーム実行時においては、強チェリー役は、RT1及びRT2において、当たり値が198個に各々設定されていることから、強チェリー役の当選確率は、RT1及びRT2中には、約1/331.0の確率に各々設定されている。また、強チェリー役は、ボーナスB状態中においては、当たり値が0個に設定されていることから、強チェリー役はボーナスB状態中には当選しないように設定されている。
また、2ベットゲーム実行時においては、弱スイカ役は、RT1及びRT2において、当たり値が573個に各々設定されていることから、弱スイカ役の当選確率は、RT1及びRT2中には、約1/114.4の確率に各々設定されている。また、弱スイカ役は、ボーナスB状態中においては、当たり値が0個に設定されていることから、弱スイカ役はボーナスB状態中には当選しないように設定されている。
また、2ベットゲーム実行時においては、強スイカ役は、RT1及びRT2において、当たり値が148個に各々設定されていることから、強スイカ役の当選確率は、RT1及びRT2中には、約1/442.8の確率に各々設定されている。また、強スイカ役は、ボーナスB状態中においては、当たり値が0個に設定されていることから、強スイカ役はボーナスB状態中には当選しないように設定されている。
また、2ベットゲーム実行時においては、チャンス役は、RT1及びRT2において、当たり値が254個に各々設定されていることから、チャンス役の当選確率は、RT1及びRT2中には、約1/258.0の確率に各々設定されている。また、チャンス役は、ボーナスB状態中においては、当たり値が0個に設定されていることから、チャンス役はボーナスB状態中には当選しないように設定されている。
また、2ベットゲーム実行時においては、リプレイ役は、RT1において、当たり値が0個に設定されていることから、リプレイ役は、RT1中には当選しないように設定されている。また、リプレイ役は、RT2においては、当たり値が16875個に設定されていることから、リプレイ役の当選確率は、RT2中には、約1/3.9の確率に設定されている。また、リプレイ役は、ボーナスB状態中においては、当たり値が0個に設定されていることから、リプレイ役はボーナスB状態中には当選しないように設定されている。
また、2ベットゲーム実行時においては、リプレイ役とボーナスA役の重複抽選は、RT1、RT2及びボーナスB状態中において、当たり値が0個に設定されていることから、リプレイ役とボーナスA役は、RT1、RT2及びボーナスB状態中には重複当選しないように設定されている。
つまり、ボーナス当選状態及びボーナス状態は、ボーナス役抽選不可状態として制御される。また、2ベットゲーム実行時においては、ボーナス当選状態又はボーナス状態でなくても、ボーナスA役抽選不可状態として制御される。
また、2ベットゲーム実行時においては、リプレイ役とボーナスB役の重複抽選は、RT1において、当たり値が6553個に設定されていることから、リプレイ役とボーナスB役の重複当選確率は、RT1中には、約1/10.0の確率に設定されている。
また、リプレイ役とボーナスB役の重複抽選は、RT2及びボーナスB状態中においては、当たり値が0個に設定されていることから、リプレイ役とボーナスB役は、RT2及びボーナスB状態中には重複当選しないように設定されている。
つまり、ボーナス当選状態及びボーナス状態は、ボーナス役抽選不可状態として制御される。
また、2ベットゲーム実行時においては、上記の各役に当選した以外の乱数値が抽出された場合に、抽選結果がハズレとなり、RT1においては8192個、RT2においては6553個、ボーナスA状態においては0個に各々設定され、ハズレ確率は、RT1においては約1/8.0、RT2においては約1/10.0、ボーナスB状態においては確率0に各々設定されている。
以上のような確率で、RT1、RT2、及びボーナスB状態中における2ベットゲーム実行時の各役の抽選が行われる。したがって、リプレイ役の当選確率が、RT1よりもRT2の場合の方が高まり、さらに、ハズレ確率もRT1よりもRT2の方が低くなるので、RT2においては遊技者に有利にゲームが実行されることとなる。
また、2ベットゲーム時は、単独でリプレイ役に当選することがなく、リプレイ役に当選した場合には、必ずボーナスB役にも重複当選することとなり、また、その重複当選確率は、比較的高い値に設定されているので、容易にボーナスB役には当選することとなる。
以上のように、2ベットゲーム及び3ベットゲーム実行時の各役の抽選が行われる。
次に、主制御装置10による制御について説明する。
主制御部10に備えるROMには、各役の抽選、AT状態の抽選、AT状態の潜伏抽選等の処理の手順を制御するプログラムやデータが記憶されており、このプログラムを主制御部10に備えるCPUがデータを参照しながら実行することにより、以上説明したような特徴的な動作が実現される。
図10は、AT状態の抽選、AT状態の潜伏抽選、及びボーナス役の抽選等に関わるAT・ボーナス抽選処理のフローチャートを示しており、これを参照しながら、上述した特徴的な動作について説明する。
最初に、ステップS1で、ゲームが実行したか否かの判定を行う。ゲームが実行した場合は、ステップS2に移行し、ゲームが実行していない場合は、AT・ボーナス抽選処理を終了する。ゲームが実行した場合には、ゲーム実行タイミング(スタートレバー3の操作タイミング)で、AT状態の抽選用乱数、AT状態の潜伏抽選用乱数、ボーナス役の抽選用乱数の各々の抽出も行われる。
ステップS2では、3ベットゲームか否かの判定を行う。実行されたゲームが3ベットゲームであった場合はステップS3に移行し、2ベットゲームであった場合はステップS17に移行する。
ステップS3では、ボーナスBフラグがセットされているか否かの判定を行う。ボーナスBフラグがセットされている場合、すなわち、ボーナスB役に当選して、既にボーナスB当選状態となっている場合は、AT状態に関わる抽選やボーナスA役の抽選は行われないので、AT・ボーナス抽選処理を終了する。一方、ボーナスBフラグがセットされていない場合はステップS4に移行する。
ステップS4では、AT潜伏フラグがセットされているか否かの判定を行う。AT状態の潜伏抽選に当選して、既にAT潜伏フラグがセットされている場合はステップS5に移行し、AT潜伏フラグがセットされていない場合はステップS8に移行する。
ステップS5では、ゲームの実行により抽出したボーナスA役の抽選用乱数を判定し、ボーナスA役に当選したか否かの判定を行う。ボーナスA役に当選した場合は、ステップS6に移行し、ボーナスA役に当選していない場合は、AT・ボーナス抽選処理を終了する。
ステップS6では、ボーナスAフラグをセットし、続くステップS7で、ATフラグをセットして、AT・ボーナス抽選処理を終了する。したがって、既にAT潜伏フラグがセットされている状態で、ボーナスA役に当選した場合には、遊技状態がAT状態に制御されることとなる。
一方、ステップS4に続くステップS8では、ステップS5同様に、ボーナスA役に当選したか否かの判定を行い、ボーナスA役に当選した場合には、ステップS9に移行し、ボーナスA役に当選していない場合には、ステップS13に移行する。
ステップS9では、ボーナスAフラグをセットし、ステップS10に移行する。
ステップS10では、高確率状態か否かの判定を行い、高確率状態である場合は、ステップS11に移行し、高確率状態でない場合は、AT・ボーナス抽選処理を終了する。
ステップS11では、ゲームの実行により抽出したAT状態の抽選用乱数を、図5(b)に示した抽選テーブルに基づき判定し、AT状態の抽選に当選したか否かの判定を行う。AT状態に当選した場合は、ステップS12に移行し、AT状態に当選していない場合は、AT・ボーナス抽選処理を終了する。
ステップS12では、ATフラグのセットを行い、AT・ボーナス抽選処理を終了する。したがって、ボーナスA役に当選した場合には、遊技状態がボーナスA当選状態となるが、その当選が高確率状態での成立であった場合には、AT状態の抽選も行われ、AT状態の抽選に当選した場合には、遊技状態がAT状態に制御されることとなる。
一方、ステップS8に続くステップS13では、ステップS10同様に、高確率状態か否かの判定を行い、高確率状態である場合は、ステップS14に移行し、高確率状態でない場合は、AT・ボーナス抽選処理を終了する。
ステップS14では、レア役に当選したか否かの判定を行う。レア役に当選した場合は、ステップS15に移行し、レア役に当選していない場合は、AT・ボーナス抽選処理を終了する。
ステップS15では、ゲームの実行により抽出したAT状態の潜伏抽選用乱数を、図5(a)に示した抽選テーブルに基づき判定し、AT状態の潜伏抽選に当選したか否かの判定を行う。AT状態の潜伏抽選に当選した場合は、ステップS16に移行し、AT状態の潜伏抽選に当選しない場合は、AT・ボーナス抽選処理を終了する。
ステップS16では、AT潜伏フラグのセットを行い、AT・ボーナス抽選処理を終了する。したがって、高確率状態中にレア役に当選した場合に、AT状態の潜伏抽選が行われ、AT状態の潜伏抽選に当選した場合には、AT潜伏状態となるのである。
一方、ステップS2に続くステップS17では、ボーナスAフラグがセットされているか否かの判定を行う。ボーナスAフラグがセットされている場合、すなわち、ボーナスA役に当選して、既にボーナスA当選状態となっている場合は、ボーナスB役の抽選は行われないので、AT・ボーナス抽選処理を終了する。一方、ボーナスAフラグがセットされていない場合はステップS18に移行する。
ステップS18では、ゲームの実行により抽出したボーナスB役の抽選用乱数を判定し、ボーナスB役に当選したか否かの判定を行う。ボーナスB役に当選した場合は、ステップS19に移行し、ボーナスB役に当選していない場合は、AT・ボーナス抽選処理を終了する。
ステップS19では、ボーナスBフラグをセットし、AT・ボーナス抽選処理を終了する。
以上のように、AT・ボーナス抽選処理が実行される。
次に、本実施形態におけるスロットマシン1において、各遊技状態でのベット数の設定や、ベット数の設定に関わる各種報知について図11〜図13を参照して説明する。
スロットマシン1においては、2ベットボタン2b及び3ベットボタン2aを設けることで、主制御部10及び副制御部20の制御により、以下のような各遊技状態におけるベット数の設定や、第1報知手段による報知が実現される。第1報知手段としては、表示器8、スピーカ9、3ベットボタン2aや2ベットボタン2b等のベット操作を行う機器に内蔵されたLEDなどが例示される。
まず、通常遊技状態ついて説明する。
図11(a)に示すように、通常遊技状態においては、3ベットゲームが適正なゲームであるので、ベット数の設定が行われる前は、内蔵LEDの発光により3ベットボタン2aが点灯にして、3ベットボタン2aの操作を促す報知(第1情報の報知)が行われる。
一方、内蔵LEDの消灯により2ベットボタン2bは消灯にして、2ベットボタン2bの操作を促す報知は行われない。
3ベットボタン2aの操作により、ベット数が設定されると、3ベットボタン2aは消灯する。
通常遊技状態においては、表示器8において、例えば、通常遊技状態を識別可能な文字情報や所定のステージ画像等の通常遊技状態を識別可能な画像が表示される。
また、ベット数が設定されていない状態で、消灯している2ベットボタン2bを操作すれば、2ベットゲームは開始可能ではあるが、通常遊技状態中の2ベットゲームは、遊技者に不利となるので、2ベットボタン2bの操作により2ベットが設定された場合でも、図11(b)に示すように、3ベットボタン2aの点灯は継続するとともに、3ベットボタン2aの操作を促す報知(第1情報の報知)として、スピーカ9から「3ベットボタンを押してください」等の音声の出力や、表示器8での3ベットボタン2aの操作を促す文字情報の表示が、3ベットボタン2aが操作されるまで継続して行われる。また、この状態での2ベットボタン2bの操作を無効としてもよい。
次に、ボーナスA当選状態について説明する。
ボーナスA当選状態には、前述したように、AT状態の移行権利が付与されているときと、付与されてないときとの2通りの状態が存在し、AT状態の移行権利が付与されているときのボーナスA当選状態は、遊技状態がAT状態となる。
ここでは、AT状態の移行権利が付与されていないときのボーナスA当選状態(非AT状態)について説明し、AT状態の移行権利が付与されているときのボーナスA当選状態(AT状態)については後述する。
ボーナスA当選状態(非AT状態)においては、2ベットゲームでは、ボーナスA役に対応する図柄の組合せは停止できないようにリール41の停止制御が行われるので、3ベットゲームが適正なゲームとなる。したがって、ベット数の設定が行われる前は、3ベットボタン2aが点灯し、一方、2ベットボタン2bは消灯し、3ベットボタン2aの操作を促す報知(第1情報の報知)が行われる。
なお、ボーナスA当選状態(非AT状態)中は、2ベットゲームは開始不能とし、ボーナスB当選状態中は、3ベットゲームは開始不能としてもよい。
また、ボーナスA当選状態は、AT状態の終了後に移行する場合もあるが、AT状態の終了後に移行する場合には、ボーナスA役に対応する図柄の組合せを停止する必要があるので、上記同様に3ベットボタン2aが点灯する。
3ベットボタン2aの操作により、ベット数が設定されると、3ベットボタン2aは消灯する。
ボーナスA当選状態(非AT状態)においては、表示器8において、ボーナスA当選状態を識別可能な画像が表示される。例えば、特別操作態様に関する特別状態として、「ボーナスA当選!おめでとう」等の祝福画像や、ボーナスA役に対応する図柄の組合せ(「赤7・赤7・赤7」)の停止を促す画像(文字情報も含む)が表示される。
また、AT状態の終了後にボーナスA当選状態に移行した場合には、上記画像の他に、AT状態の終了後にボーナスA状態が発生する旨を報知する画像や、AT状態で得られた遊技価値に、最後にボーナスA状態で得られる遊技価値がプラスされる旨を報知する画像が表示され、通常のボーナスA当選状態(非AT状態)とは識別可能な画像が表示される。
次に、ボーナスA状態について説明する。
ボーナスA状態には、通常遊技状態からAT状態の移行権利が付与されていない状態で発生する通常ボーナスA状態と、AT状態の終了後に付加的に発生する付加ボーナスA状態とがあり、各々で以下のような制御を行っている。
まず、図11(c)に示すように、通常ボーナスA状態においては、3ベットゲームが適正なゲームとなるので、ベット数の設定が行われる前は、3ベットボタン2aが点灯し、一方、2ベットボタン2bは消灯し、3ベットボタン2aの操作を促す報知(第1情報の報知)が行われる。
3ベットボタン2aの操作により、ベット数が設定されると、3ベットボタン2aは消灯する。
通常ボーナスA状態においては、表示器8において、例えば、通常ボーナスA状態を識別可能な文字情報や、登場するキャラクタの紹介画像等の通常ボーナスA状態を識別可能な画像が表示される。また、通常ボーナスA状態中のその時点で獲得している獲得メダル数や、通常ボーナスA状態が終了するまでに獲得可能な残りメダル数も表示される。
次に、図12(a)に示すように、付加ボーナスA状態においては、通常ボーナスA状態同様、3ベットゲームが適正なゲームとなるので、ベット数の設定が行われる前は、3ベットボタン2aが点灯し、一方、2ベットボタン2bは消灯し、3ベットボタン2aの操作を促す報知(第1情報の報知)が行われる。
3ベットボタン2aの操作により、ベット数が設定されると、3ベットボタン2aは消灯する。
付加ボーナスA状態においては、表示器8において、例えば、付加ボーナスA状態を識別可能な文字情報や、登場するキャラクタの紹介画像等の付加ボーナスA状態を識別可能な画像が表示される。また、付加ボーナスA状態中のその時点で獲得している獲得メダル数や、付加ボーナスA状態が終了するまでに獲得可能な残りメダル数も表示される。
また、AT状態の終了後にボーナスA状態が発生している旨を報知する画像や、AT状態で得られた遊技価値に、最後にボーナスA状態の発生により遊技価値がプラスされている旨を報知する画像が表示され、付加ボーナスA状態を識別可能に、通常ボーナスA状態とは異なる画像が表示される。また、獲得メダル数及び残りメダル数の他に、AT状態で獲得したメダル数に、付加ボーナスA状態で獲得したメダル数が加算された総メダル数も表示される。
また、付加ボーナスA状態については、前述したリミッタ作動時にも発生可能となっているが、リミッタ作動後の付加ボーナスA状態(エンディング(ED)ボーナスA状態)においても、上記同様に3ベットボタン2a及び2ベットボタン2bの報知制御が行われる。また、表示器8においては、付加ボーナスA状態中の獲得メダル数及び残りメダル数、AT状態で獲得した総メダル数も表示されるが、その他に、図12(b)に示すように、リミッタが作動したことを識別可能な画像として、例えば、リミッタ作動後の付加ボーナスA状態(エンディング(ED)ボーナスA状態)を識別可能な文字情報や、所定のキャラクタが登場するエンディング画像等が表示され、遊技者のリミッタ作動による達成感を高めるようにしている。
次に、ボーナスB状態について説明する。
通常遊技状態においては、2ベットゲームは遊技者に不利となるが、誤って3ベットボタン2aを操作せずに、2ベットボタン2bを操作してしまい、2ベットゲームを実行してしまうことがある。この結果、ボーナスB役に当選した場合には、早急にボーナスB状態を消化して、ボーナスA役の当選可能状態である通常遊技状態に復帰させる必要がある。
図12(c)に示すように、ボーナスB当選状態及びボーナスB状態においては、ボーナスB役に対応する図柄の組合せの停止、及びボーナスB状態の消化は、2ベットゲームでしか行えないので、ベット数の設定が行われる前は、3ベットボタン2aは消灯し、一方、2ベットボタン2bを点灯させて、2ベットボタン2bの操作を促す報知(第2情報の報知)が行われる。2ベットボタン2bが操作されると、2ベットボタン2bは消灯する。
また、表示器8においては、例えば、通常遊技状態への復帰待状態である旨を報知する文字情報等の画像が表示される。
次に、AT状態ついて説明する。
図13(a)に示すように、AT状態においては、2ベットゲームが適正なゲームであるので、ベット数の設定が行われる前は、2ベットボタン2bが点灯し、一方、3ベットボタン2aは消灯し、2ベットボタン2bの操作を促す報知(第2情報の報知)が行われる。
また、AT状態において、誤って3ベットボタン2aを操作した場合には、図13(b)に示すように、その時点で、2ベットゲームを促す報知として、2ベットボタン2bの点灯や、スピーカ9から「2ベットボタンを押してください」等の出力や、表示器8での文字情報の表示が継続して行われる。
そして、2ベットボタン2bの操作が行われると、3ベットのベット数の設定が解除され、2ベットのベット数が再設定され、2ベットボタン2bは消灯する。
図13(a)に示すように、AT状態においては、表示器8において、例えば、AT状態を識別可能な文字情報や、所定のキャラクタが所定のステージ上を走っている画像等のAT状態を識別可能な画像が表示される。また、AT状態中に既に実行したゲーム数、AT状態が終了までに実行可能な残りゲーム数、AT状態中に獲得した獲得メダル数も表示される。
また、表示器8には、特別情報は報知されずに、押し順ベル役が当選した場合には、特定操作態様に関する特定情報として押し順ナビが表示される。
次に、AT状態中のまだ残りゲーム数が有る状態で、誤ってボーナスA状態が発生してしまった場合について説明する。
AT状態中は、ボーナスA当選状態にもなっていて、さらに、消灯している3ベットボタン2aの操作自体は有効であることから、遊技者がAT状態中に誤って3ベットゲームを行ってしまい、ボーナスA状態を発生させてしまう虞もある。
このような事態が発生した場合に、早急に元のAT状態に復帰させるために、以下のような制御が行われる。
まず、図13(c)に示すように、ボーナスA状態の終了後は、AT状態への復帰待状態として、3ベットゲームが適正なゲームであるので、ベット数の設定が行われる前は、3ベットボタン2aが点灯し、一方、2ベットボタン2bは消灯して、3ベットボタン2aの操作を促す報知(第1情報の報知)が行われる。
3ベットボタン2aの操作により、ベット数が設定されると、3ベットボタン2aは消灯する。
AT状態への復帰待状態においては、表示器8において、AT状態への復帰待状態である旨を報知する文字情報等の画像が表示される。また、ボーナスA役に当選すると、AT状態に復帰することとなるが、その際には、復帰前にAT状態中に既に実行したゲーム数、復帰前にAT状態が終了までに実行可能な残りゲーム数、復帰前にAT状態中に獲得した獲得メダル数が表示される。
また、上記AT状態への復帰待状態において、遊技者が誤って2ベットゲームを実行してしまい、ボーナスB役に当選してしまった場合には、早急に2ベットゲームによりボーナスB状態を終了させる必要があるので、表示器8において、AT状態への復帰待状態である旨を報知する文字情報等の画像の表示、及び2ベットボタン2bの操作を促す報知(第2情報の報知)がボーナスB状態の終了まで継続して行われ、ボーナスB状態の終了後に、上記AT状態の復帰待状態に再び移行することとなる。
以上のように、第1実施形態のスロットマシン1においては、設定操作手段(3ベットボタン2a、2ベットボタン2b)の操作態様に関する情報として、第1ベット数(3ベット)に関する第1情報と、第2ベット数(2ベット)に関する第2情報と、を報知可能な第1報知手段(表示器8、スピーカ9、LED)と、抽選手段(主制御部10)による抽選結果が特定抽選結果(押し順ベル役の当選)である場合に、特定操作態様に関する特定情報(押し順ナビ)を報知可能な第2報知手段(表示器8、スピーカ9、ナビランプ12)と、を備え、第1報知手段は、第1遊技状態(通常遊技状態)において第1情報を報知可能とし、第2遊技状態(AT状態)において第2情報を報知可能とし、第2報知手段は、第2遊技状態において特定情報を報知可能とするのである。
したがって、スロットマシン1においては、2ベットゲーム及び3ベットゲームを適宜切り替えて、遊技者にとって有利なゲームを実現でき、遊技者の期待感を高めることが可能となる。また、2ベットゲーム及び3ベットゲームの実行に関する各種報知が、各ボタン自体、表示器8、スピーカ9で行われるので、誤操作等で遊技者にとって不利にゲームが実行されてしまうことを防止することが可能となる。
また、設定操作手段は、第1設定操作手段(3ベットボタン2a)と、第2設定操作手段(2ベットボタン2b)と、を含み、設定手段(主制御部10)は、第1設定操作手段が操作されたことに基づいて、第1ベット数を設定可能とし、第2設定操作手段が操作されたことに基づいて、第2ベット数を設定可能とし、第1報知手段は、第1情報として、第1設定操作手段への操作を促す情報を報知可能とし、第2情報として、第2設定操作手段への操作を促す情報を報知可能とするのである。
したがって、遊技状態に応じて、適正な設定操作手段を操作することが可能となり、誤って不適正な設定操作手段を操作することで、遊技者が不利益となってしまうことを防止可能となる。
また、報知手段(表示器8)は、第1遊技状態(通常遊技状態)において、持越し手段(主制御部10)により特別抽選結果(例えば、ボーナスA役の当選)が持ち越されている場合に、特別操作態様に関する特別情報(「赤7・赤7・赤7」を狙え等の画像)を報知可能とし、第2遊技状態としてのAT状態において、持越し手段により特別抽選結果が持ち越されている場合には、特別情報を報知せずに、特定操作態様に関する特定情報を報知可能とするのである。
したがって、各遊技状態において、次に移行する遊技状態に関する報知や、遊技価値の付与に関する報知が行われるので、確実に遊技状態の移行制御が行えるとともに、遊技者に対して遊技価値を確実に付与することが可能となる。
また、少なくとも第2遊技状態(AT状態)における遊技回数を計数可能な遊技回数計数手段(主制御部10)と、少なくとも第2遊技状態における遊技価値の獲得数を計数可能な獲得数計数手段(主制御部10)と、を備え、第2遊技状態を終了させることとなる所定の終了条件は、遊技回数計数手段により計数された遊技回数が特定回数に到達すること、及び、獲得数計数手段により計数された獲得数が特定数に到達することのうち、何れか一方が成立した場合に成立可能な条件としている。
したがって、遊技者に過度に遊技価値が付与されることを防止でき、遊技店と遊技者間の利益バランスが大きく崩れてしまうことを防止できる。
また、所定の終了条件により、第3遊技状態を発生させるようにすれば、第2遊技状態の終了により第3遊技状態を付加価値として付与することとなるので、第2遊技状態の終了により遊技者の期待感が低下してしまうことを防止可能となる。
また、第2遊技状態を延長させるための利益である延長利益を付与可能な延長利益付与手段(主制御部10)と、延長利益付与手段により付与された延長利益を記憶可能な記憶手段(RAM)と、を備え、遊技状態制御手段(主制御部10)は、記憶手段に延長利益が記憶されている場合に、遊技状態を前記第2遊技状態に制御可能とし、記憶手段は、所定の終了条件が成立(リミッタが作動)したことに基づいて、記憶している延長利益を消去することを可能としている。
したがって、遊技者に過度に遊技価値が付与されることを確実に防止でき、遊技店と遊技者間の利益バランスを確実に調整することが可能となる。
以上のように、第1実施形態のスロットマシン1における、各遊技状態でのベット数の設定や、ベット数の設定に関わる各種報知が行われる。
<第1実施形態の第1変形例>
次に、本発明の第1実施形態に係る遊技機の第1変形例について、図14〜図16を参照して説明する。
前述した第1実施形態においては、2ベットボタン2bと3ベットボタン2aとを設けていたが、第1変形例においては、2ベットボタン2bに替えて、第2設定操作手段として例示する状態別ベットボタン31を設けている。その他の構成に関しては、前述した実施形態と同様となっている。また、状態別ベットボタン31には、第1報知手段を構成するLEDが内蔵される。
なお、第1実施形態における、2ベットボタン2bを設けずに、スタートレバー3の横の返却ボタン2cに替えて、又は隣接して第2設定操作手段として例示する状態別ベットボタン31を設けるようにしてもよい。
第1変形例のスロットマシン1における状態別ベットボタン31は、各遊技状態において適正な条件でベット数を設定するもの、すなわち、1回の操作で、その時点でもっとも遊技者に有利にゲームが実行できるようにベット数の設定を行うものである。したがって、状態別ベットボタン31を操作した際のベット数は固定ではなく、操作した時点の遊技状態に応じて適正なベット数が自動的に選択されて設定されることとなる。
第1変形例におけるスロットマシン1においては、3ベットボタン2a及び状態別ベットボタン31を設けることで、主制御部10及び副制御部20の制御により、以下のような各遊技状態におけるベット数の設定や報知が実現される。
まず、第1変形例のスロットマシン1における、通常遊技状態ついて説明する。
図14(a)に示すように、通常遊技状態においては、ベット数の設定が行われる前は、内蔵LEDの発光により状態別ベットボタン31が点灯して、状態別ベットボタン31の操作を促す報知(第1情報の報知)が行われる。
そして、通常遊技状態においては、3ベットゲームが適正なゲームであるので、状態別ベットボタン31を操作すると、自動的に3ベットが選択されて、その分のベット数が設定される。
また、通常遊技状態においては、3ベットゲームが適正なゲームであるので、3ベットボタン2aも点灯して、3ベットボタン2aの操作を促す報知(第1情報の報知)も行われる。したがって、通常遊技状態においては、3ベットボタン2a及び状態別ベットボタン31の何れを操作しても、適正なゲームが実行可能となっている。
ベット数が設定されると、状態別ベットボタン31及び3ベットボタン2aは消灯する。
通常遊技状態においては、表示器8において、例えば、通常遊技状態を識別可能な文字情報や所定のステージ画像等の通常遊技状態を識別可能な画像が表示される。
また、ベット数が設定されていない状態で、メダル投入口2にメダルを2枚投入すれば、2ベットゲームは開始可能ではあるが、通常遊技状態中の2ベットゲームは、遊技者に不利となるので、メダルの投入により2ベットが設定された場合でも、図14(b)に示すように、状態別ベットボタン31の点灯は継続するとともに、状態別ベットボタン31の操作を促す報知(第1情報の報知)として、スピーカ9から「状態別ボタンを押してください」等の音声の出力や、表示器8での状態別ベットボタン31の操作を促す文字情報の表示が、状態別ベットボタン31が操作されるまで継続して行われる。
次に、第1変形例のスロットマシン1における、AT状態の移行権利が付与されていないボーナスA当選状態(非AT状態)について説明する。
ボーナスA当選状態(非AT状態)においては、ベット数の設定が行われる前は、状態別ベットボタン31が点灯して、状態別ベットボタン31の操作を促す報知(第1情報の報知)が行われる。
ボーナスA当選状態(非AT状態)においては、2ベットゲームでは、ボーナスA役に対応する図柄の組合せは停止できないようにリール41の停止制御が行われるので、3ベットゲームが適正なゲームとなる。したがって、状態別ベットボタン31を操作すると、自動的に3ベットが選択されて、その分のベット数が設定される。
また、ボーナスA当選状態(非AT状態)においては、3ベットゲームが適正なゲームであるので、3ベットボタン2aも点灯して、3ベットボタン2aの操作を促す報知(第1情報の報知)も行われる。したがって、ボーナスA当選状態においては、3ベットボタン2a及び状態別ベットボタン31の何れを操作しても、適正なゲームが実行可能となっている。
また、ボーナスA当選状態は、AT状態の終了後に移行する場合もあるが、AT状態の終了後に移行する場合には、ボーナスA役に対応する図柄の組合せを停止する必要があるので、上記同様に3ベットボタン2a及び状態別ベットボタン31の両方が点灯する。
ベット数が設定されると、状態別ベットボタン31及び3ベットボタン2aは消灯する。
ボーナスA当選状態(非AT状態)においては、表示器8において、ボーナスA当選状態を識別可能な画像が表示される。例えば、特別操作態様に関する特別情報として、「ボーナスA当選!おめでとう」等の祝福画像や、ボーナスA役に対応する図柄の組合せ(「赤7・赤7・赤7」)の停止を促す画像(文字情報も含む)が表示される。
また、AT状態の終了後にボーナスA当選状態に移行した場合には、上記画像の他に、AT状態の終了後にボーナスA状態が発生する旨を報知する画像や、AT状態で得られた遊技価値に、最後にボーナスA状態で得られる遊技価値がプラスされる旨を報知する画像が表示され、通常のボーナスA当選状態(非AT状態)とは識別可能な画像が表示される。
次に、第1変形例のスロットマシン1における、ボーナスA状態について説明する。
ボーナスA状態には、通常遊技状態からAT状態の移行権利が付与されていない状態で発生する通常ボーナスA状態と、AT状態の終了後に付加的に発生する付加ボーナスA状態とがあり、各々で以下のような制御を行っている。
まず、図14(c)に示すように、通常ボーナスA状態においては、ベット数の設定が行われる前は、状態別ベットボタン31が点灯して、状態別ベットボタン31の操作を促す報知(第1情報の報知)が行われる。
通常ボーナスA状態においては通常遊技状態同様、3ベットゲームが適正なゲームであるので、状態別ベットボタン31を操作すると、自動的に3ベットが選択されて、その分のベット数が設定される。
また、通常ボーナスA状態においては、3ベットゲームが適正なゲームであるので、3ベットボタン2aも点灯して、3ベットボタン2aの操作を促す報知(第1情報の報知)も行われる。したがって、通常ボーナスA状態においては、3ベットボタン2a及び状態別ベットボタン31の何れを操作しても、適正なゲームが実行可能となっている。
ベット数が設定されると、状態別ベットボタン31及び3ベットボタン2aは消灯する。
通常ボーナスA状態においては、表示器8において、例えば、通常ボーナスA状態を識別可能な文字情報や、登場するキャラクタの紹介画像等の通常ボーナスA状態を識別可能な画像が表示される。また、通常ボーナスA状態中のその時点で獲得している獲得メダル数や、通常ボーナスA状態が終了するまでに獲得可能な残りメダル数も表示される。
次に、図15(a)に示すように、付加ボーナスA状態においては、状態別ベットボタン31が点灯して、状態別ベットボタン31の操作を促す報知(第1情報の報知)が行われる。
付加ボーナスA状態においては通常遊技状態同様、3ベットゲームが適正なゲームであるので、状態別ベットボタン31を操作すると、自動的に3ベットが選択されて、その分のベット数が設定される。
また、付加ボーナスA状態においては、3ベットゲームが適正なゲームであるのが、3ベットボタン2aは消灯し、3ベットボタン2aの操作を促す報知は行われない。
すなわち、付加ボーナスA状態においては、状態別ベットボタン31及び3ベットボタン2aの何れの操作でも、適正なゲームが実行可能となっているが、3ベットボタン2aの操作を促す報知は行われずに、状態別ベットボタン31の操作を促す報知のみが行われる。
したがって、3ベットボタン2aの消灯により、AT状態中や付加ボーナスA状態中は、状態別ベットボタン31のみを操作すればよい、といった印象を遊技者に与えて、AT状態中は、状態別ベットボタン31のみを操作することを認識させることができ、AT状態中に誤って3ベットゲームを実行してしまうことを防止可能となる。
ベット数が設定されると、状態別ベットボタン31は消灯する。
付加ボーナスA状態においては、表示器8において、例えば、付加ボーナスA状態を識別可能な文字情報や、登場するキャラクタの紹介画像等の付加ボーナスA状態を識別可能な画像が表示される。また、付加ボーナスA状態中のその時点で獲得している獲得メダル数や、付加ボーナスA状態が終了するまでに獲得可能な残りメダル数も表示される。
また、AT状態の終了後にボーナスA状態が発生している旨を報知する画像や、AT状態で得られた遊技価値に、最後にボーナスA状態の発生により遊技価値がプラスされている旨を報知する画像が表示され、付加ボーナスA状態を識別可能に、通常ボーナスA状態とは異なる画像が表示される。また、獲得メダル数及び残りメダル数の他に、AT状態で獲得したメダル数に、付加ボーナスA状態で獲得したメダル数が加算された総メダル数も表示される。
また、付加ボーナスA状態については、前述したリミッタ作動時にも発生可能となっているが、リミッタ作動後の付加ボーナスA状態(エンディング(ED)ボーナスA状態)においても、上記同様に3ベットボタン2a及び状態別ベットボタン31の報知(第1情報の報知)が行われる。また、表示器8においては、付加ボーナスA状態中の獲得メダル数及び残りメダル数、AT状態で獲得した総メダル数も表示されるが、その他に、図15(b)に示すように、リミッタが作動したことを識別可能な画像として、例えば、リミッタ作動後の付加ボーナスA状態(エンディング(ED)ボーナスA状態)を識別可能な文字情報や、所定のキャラクタが登場するエンディング画像が表示され、遊技者のリミッタ作動による達成感を高めるようにしている。
次に、第1変形例のスロットマシン1における、ボーナスB状態について説明する。
通常遊技状態においては、2ベットゲームは遊技者に不利となるが、誤ってメダル投入口2に2枚のメダルを投入してしまい、2ベットゲームを実行してしまうことがある。この結果、ボーナスB役に当選した場合には、早急にボーナスB状態を消化して、ボーナスA役の当選可能状態である通常遊技状態に復帰させる必要がある。
図15(c)に示すように、ボーナスB当選状態及びボーナスB状態においては、ボーナスB役に対応する図柄の組合せの停止、及びボーナスB状態の消化は、2ベットゲームでしか行えないので、ベット数の設定が行われる前は、3ベットボタン2aは消灯し、一方、状態別ベットボタン31を点灯させて、状態別ベットボタン31の操作を促す報知(第2情報の報知)が行われる。状態別ベットボタン31が操作されると、自動的に2ベットのベット数が設定され、状態別ベットボタン31は消灯する。
また、表示器8においては、通常遊技状態への復帰待状態である旨を報知する文字情報等の画像が表示される。
次に、第1変形例のスロットマシン1における、AT状態ついて説明する。
図16(a)に示すように、AT状態においては、ベット数の設定が行われる前は、状態別ベットボタン31が点灯して、状態別ベットボタン31の操作を促す報知(第2情報の報知)が行われる。
AT状態においては、2ベットゲームが適正なゲームであるので、状態別ベットボタン31を操作すると、自動的に2ベットが選択されて、その分のベット数が設定される。
また、AT状態においては、2ベットゲームが適正なゲームであるので、3ベットボタン2aは消灯し、3ベットボタン2aの操作を促す報知は行われない。したがって、AT状態においては、状態別ベットボタン31を操作することにより、適正なゲームが実行可能となっている。
また、AT状態において、3ベットボタン2aを操作した場合には、その時点で、2ベットゲームを促す報知(第2情報の報知)として、スピーカ9から「状態別ベットボタンを押してください」等の出力や、表示器8での文字情報の表示が継続して行われる。
また、3ベットボタン2aが操作された場合でも、状態別ベットボタン31は点灯を継続して、状態別ベットボタン31の操作により適正なベット数の設定に切り替わり、2ベットゲームを促す報知は終了する。
適正にベット数が設定されると、状態別ベットボタン31は消灯する。
AT状態においては、表示器8において、例えば、AT状態を識別可能な文字情報や、所定のキャラクタが所定のステージ上を走っている画像等のAT状態を識別可能な画像が表示される。また、AT状態中に既に実行したゲーム数、AT状態が終了までに実行可能な残りゲーム数、AT状態中に獲得した獲得メダル数も表示される。
また、表示器8には、特別情報は報知されずに、押し順ベル役が当選した場合には、特定操作態様に関する特定情報として押し順ナビが表示される。
また、図16(b)に示すように、AT状態において、誤って3ベットボタン2aを操作した場合には、その時点で、2ベットゲームを促す報知として、状態別ベットボタン31の点灯や、スピーカ9から「状態別ベットボタンを押してください」等の出力や、表示器8での文字情報の表示が継続して行われる。
そして、状態別ベットボタン31の操作が行われると、3ベットのベット数の設定が解除され、2ベットのベット数が再設定され、2ベットゲームを促す報知は終了し状態別ベットボタン31は消灯する。
次に、第1変形例のスロットマシン1において、AT状態中のまだ残りゲーム数が有る状態で、誤ってボーナスA状態が発生してしまった場合について説明する。
AT状態中は、ボーナスA当選状態にもなっていて、さらに、消灯している3ベットボタン2aの操作自体は有効であることから、遊技者がAT状態中に誤って3ベットゲームを行ってしまい、ボーナスA状態を発生させてしまう虞もある。
このような事態が発生した場合に、早急に元のAT状態に復帰させるために、第1変形例においては、以下のような制御が行われる。
まず、図16(c)に示すように、ボーナスA状態の終了後は、AT状態への復帰待状態として、ベット数の設定が行われる前は、状態別ベットボタン31が点灯して、状態別ベットボタン31の操作を促す報知(第1情報の報知)が行われる。
AT状態への復帰待状態は、通常遊技状態(AT潜伏状態)と同様であり、3ベットゲームが適正なゲームであるので、状態別ベットボタン31を操作すると、自動的に3ベットが選択されて、その分のベット数が設定される。
また、AT状態への復帰待状態においては、3ベットゲームが適正なゲームであるが、3ベットボタン2aは消灯し、3ベットボタン2aの操作を促す報知は行われない。
すなわち、AT状態への復帰待状態においては、状態別ベットボタン31及び3ベットボタン2aの何れの操作でも、適正なゲームが実行可能となっているが、3ベットボタン2aの操作を促す報知は行われずに、状態別ベットボタン31の操作を促す報知のみが行われる。
したがって、3ベットボタン2aの消灯により、AT状態中は2ベットゲームが適正ゲームであることを遊技者に再認識させることが可能となり、その後に発生するAT状態中に、誤って3ベットゲームを実行してしまうことを防止可能となる。
ベット数が設定されると、状態別ベットボタン31は消灯する。
AT状態への復帰待状態においては、表示器8において、AT状態への復帰待状態である旨を報知する文字情報等の画像が表示される。また、ボーナスA役に当選すると、AT状態に復帰することとなるが、その際には、復帰前にAT状態中に既に実行したゲーム数、復帰前にAT状態が終了までに実行可能な残りゲーム数、復帰前にAT状態中に獲得した獲得メダル数が表示される。
また、上記AT状態への復帰待状態において、遊技者が誤って2ベットゲームを実行してしまい、ボーナスB役に当選してしまった場合にも、表示器8において、AT状態への復帰待状態である旨を報知する文字情報等の画像の表示、及び状態別ベットボタン31の操作を促す報知(第2情報の報知)がボーナスB状態の終了まで継続して行われ、ボーナスB状態の終了後に、上記AT状態への復帰待状態に再び移行することとなる。
以上のように、第1実施形態の第1変形例に係るスロットマシン1においては、設定操作手段は、第1設定操作手段(3ベットボタン2a)と、第2設定操作手段(状態別ベットボタン31)と、を含み、設定手段は、第1遊技状態(通常遊技状態)において、第1設定操作手段及び前記第2設定操作手段のうち、何れか一方が操作されたことに基づいて、第1ベット数(3ベット)を設定可能とし、第2遊技状態(AT状態)において、第1設定操作手段が操作されたことに基づいて、第2ベット数(2ベット)を設定せず、第2設定操作手段が操作されたことに基づいて、第2ベット数を設定可能とし、第1報知手段は、第1情報として、第1設定操作手段及び前記第2設定操作手段への操作を促す情報を報知可能とし、第2情報として、第2設定操作手段への操作を促す情報を報知可能とするのである。
したがって、第1設定操作手段(3ベットボタン2a)と第2設定操作手段(状態別ベットボタン31)を設けて、ベット数の設定や、それに付随する報知等が行われるので、遊技者は容易に適正なベット数でのゲームを実行でき、不適正なベット数によるゲームの実行により遊技者が不利益となってしまうことを防止可能となる。
特に、第2設定操作手段は、その操作により遊技状態応じて適正なベット数が自動的に選択されて設定されるので、遊技者は容易に適正遊技を実行することが可能となる。
以上のように、第1実施形態の第1変形例に係るスロットマシン1において、各遊技状態でのベット数の設定や、ベット数の設定に関わる各種報知が行われる。
<第1実施形態の第2変形例>
次に、本発明に係る遊技機の第1実施形態の第2変形例について、図17〜図19を参照して説明する。
前述した第1実施形態においては、2ベットボタン2bと3ベットボタン2aとを設けていたが、第2変形例においては、2ベットボタン2bを設けず、さらに、スタートレバー3に替えて、第2設定操作手段として例示するベットスタートレバー33を設けている。また、ベットスタートレバー33は、第1報知手段としてのLEDを内蔵してベットスタートレバー33の操作を促す報知を可能に構成するととともに、返却ボタン2cにも、LEDを内蔵して返却ボタン2cの操作を促す報知を可能に構成している。その他の構成に関しては、前述した第1実施形態と同様となっている。
なお、ベットスタートレバー33及び返却ボタン2cにLEDを内蔵せずに、ベットスタートレバー33及び返却ボタン2cの周囲に、LEDを内蔵した発光手段を備え、この発光手段により、ベットスタートレバー33或いは返却ボタン2cの周囲を発光させることで、ベットスタートレバー33或いは返却ボタン2cの操作を促す報知を行うようにしてもよい。
第2変形例のスロットマシン1におけるベットスタートレバー33は、2ベットのベット数の設定と、ゲームを開始するための信号の出力との両方を兼ねるもので、ベット数の設定が行われていない状態で、ベットスタートレバー33の操作が行われた場合には、その1回の操作(ベット数の設定操作なし)で、2ベットゲームが開始されることとなる。
また、既に3ベットのベット数が設定されている状態で、ベットスタートレバー33が操作された場合には、3ベットゲームが開始されることとなる。したがって、既に3ベットのベット数が設定されている状態での、ベットスタートレバー33の操作は、ゲームを開始するための信号のみを出力することとなる。
第2変形例におけるスロットマシン1においては、3ベットボタン2a、ベットスタートレバー33、及び返却ボタン2cを設けることで、主制御部10及び副制御部20の制御により、以下のような各遊技状態におけるベット数の設定や報知が実現される。
まず、第2変形例のスロットマシン1における、通常遊技状態ついて説明する。
図17(a)に示すように、通常遊技状態においては、3ベットゲームが適正なゲームであるので、ベット数の設定が行われる前は、内蔵LEDの発光により3ベットボタン2aが点灯して、3ベットボタン2aの操作を促す報知(第1情報の報知)が行われる。
一方、内蔵LEDの消灯によりベットスタートレバー33は消灯して、ベットスタートレバー33の操作を促す報知は行われない。
3ベットボタン2aの操作により、ベット数が設定されると、3ベットボタン2aは消灯し、この時点で、ベットスタートレバー33が点灯して、ベットスタートレバー33の操作を促す報知が行われる。
通常遊技状態においては、表示器8において、例えば、通常遊技状態を識別可能な文字情報や所定のステージ画像等の画像が表示される。
なお、ベット数が設定されていない状態で、消灯しているベットスタートレバー33を操作すれば、2ベットゲームは開始可能ではあるが、通常遊技状態中の2ベットゲームは、遊技者に不利となるので、図17(b)に示すように、ベット数の設定が行われる前は、3ベットボタン2aの操作を促す報知(第1情報の報知)として、スピーカ9から「3ベットボタンを押してください」等の音声の出力や、表示器8での文字情報の表示を、3ベットボタン2aが操作されるまで行うようにしてもよい。また、この状態でのベットスタートレバー33の操作を無効としてもよい。
次に、第2変形例のスロットマシン1における、AT状態の移行権利が付与されていないボーナスA当選状態(非AT状態)について説明する。
ボーナスA当選状態(非AT状態)においては、2ベットゲームでは、ボーナスA役に対応する図柄の組合せは停止できないようにリール41の停止制御が行われるので、3ベットゲームが適正なゲームとなる。したがって、ベット数の設定が行われる前は、3ベットボタン2aが点灯し、一方、ベットスタートレバー33は消灯し、3ベットボタン2aの操作を促す報知(第1情報の報知)が行われる。
なお、第2変形例におけるスロットマシン1においては、ボーナスA当選状態(非AT状態)中は、2ベットゲームは開始不能とし、ボーナスB当選状態中は、3ベットゲームは開始不能としてもよい。
また、ボーナスA当選状態は、AT状態の終了後に移行する場合もあるが、AT状態の終了後に移行する場合には、ボーナスA役に対応する図柄の組合せを停止する必要があるので、上記同様に3ベットボタン2aが点灯する。
3ベットボタン2aの操作により、ベット数が設定されると、3ベットボタン2aは消灯し、この時点で、ベットスタートレバー33が点灯して、ベットスタートレバー33の操作を促す報知が行われる。
ボーナスA当選状態(非AT状態)においては、表示器8において、ボーナスA当選状態を識別可能な画像が表示される。例えば、特別操作態様に関する特別情報として、「ボーナスA当選!おめでとう」等の祝福画像や、ボーナスA役に対応する図柄の組合せ(「赤7・赤7・赤7」)の停止を促す画像(文字情報も含む)が表示される。
また、AT状態の終了後にボーナスA当選状態に移行した場合には、上記画像の他に、AT状態の終了後にボーナスA状態が発生する旨を報知する画像や、AT状態で得られた遊技価値に、最後にボーナスA状態で得られる遊技価値がプラスされる旨を報知する画像が表示され、通常のボーナスA当選状態(非AT状態)とは識別可能な画像が表示される。
次に、第2変形例のスロットマシン1における、ボーナスA状態について説明する。
ボーナスA状態には、通常遊技状態からAT状態の移行権利が付与されていない状態で発生する通常ボーナスA状態と、AT状態の終了後に付加的に発生する付加ボーナスA状態とがあり、各々で以下のような制御を行っている。
まず、図17(c)に示すように、通常ボーナスA状態においては、3ベットゲームが適正なゲームとなるので、ベット数の設定が行われる前は、3ベットボタン2aが点灯し、一方、ベットスタートレバー33は消灯し、3ベットボタン2aの操作を促す報知(第1情報の報知)が行われる。
3ベットボタン2aの操作により、ベット数が設定されると、3ベットボタン2aは消灯し、この時点で、ベットスタートレバー33が点灯して、ベットスタートレバー33の操作を促す報知が行われる。
通常ボーナスA状態においては、表示器8において、例えば、通常ボーナスA状態を識別可能な文字情報や、登場するキャラクタの紹介画像等の通常ボーナスA状態を識別可能な画像が表示される。また、通常ボーナスA状態中のその時点で獲得している獲得メダル数や、通常ボーナスA状態が終了するまでに獲得可能な残りメダル数も表示される。
次に、図18(a)に示すように、付加ボーナスA状態においては、通常ボーナスA状態同様、3ベットゲームが適正なゲームとなるので、ベット数の設定が行われる前は、3ベットボタン2aが点灯し、一方、ベットスタートレバー33は消灯し、3ベットボタン2aの操作を促す報知(第1情報の報知)が行われる。
3ベットボタン2aの操作により、ベット数が設定されると、3ベットボタン2aは消灯し、この時点で、ベットスタートレバー33が点灯して、ベットスタートレバー33の操作を促す報知が行われる。
付加ボーナスA状態においては、表示器8において、例えば、付加ボーナスA状態を識別可能な文字情報や、登場するキャラクタの紹介画像等の付加ボーナスA状態を識別可能な画像が表示される。また、付加ボーナスA状態中のその時点で獲得している獲得メダル数や、付加ボーナスA状態が終了するまでに獲得可能な残りメダル数も表示される。
また、AT状態の終了後にボーナスA状態が発生している旨を報知する画像や、AT状態で得られた遊技価値に、最後にボーナスA状態の発生により遊技価値がプラスされている旨を報知する画像が表示され、付加ボーナスA状態を識別可能に、通常ボーナスA状態とは異なる画像が表示される。また、獲得メダル数及び残りメダル数の他に、AT状態で獲得したメダル数に、付加ボーナスA状態で獲得したメダル数が加算された総メダル数も表示される。
また、付加ボーナスA状態については、前述したリミッタ作動時にも発生可能となっているが、リミッタ作動後の付加ボーナスA状態(エンディング(ED)ボーナスA状態)においても、上記同様に3ベットボタン2a及びベットスタートレバー33の報知制御が行われる。また、表示器8においては、付加ボーナスA状態中の獲得メダル数及び残りメダル数、AT状態で獲得した総メダル数も表示されるが、その他に、図18(b)に示すように、リミッタが作動したことを識別可能な画像として、例えば、リミッタ作動後の付加ボーナスA状態(エンディング(ED)ボーナスA状態)を識別可能な文字情報や、所定のキャラクタが登場するエンディング画像が表示され、遊技者のリミッタ作動による達成感を高めるようにしている。
次に、第2変形例のスロットマシン1における、ボーナスB状態について説明する。
通常遊技状態においては、2ベットゲームは遊技者に不利となるが、誤って3ベットボタン2aを操作せずに、ベットスタートレバー33を操作してしまい、2ベットゲームを実行してしまうことがある。この結果、ボーナスB役に当選した場合には、早急にボーナスB状態を消化して、ボーナスA役の当選可能状態である通常遊技状態に復帰させる必要がある。
図18(c)に示すように、ボーナスB当選状態及びボーナスB状態においては、ボーナスB役に対応する図柄の組合せの停止、及びボーナスB状態の消化は、2ベットゲームでしか行えないので、ベット数の設定が行われる前は、3ベットボタン2aは消灯して、ベットスタートレバー33を点灯させて、ベットスタートレバー33の操作を促す報知(第2情報の報知)が行われる。ベットスタートレバー33が操作されると、ベットスタートレバー33は消灯する。
また、表示器8においては、通常遊技状態への復帰待状態である旨を報知する文字情報等の画像が表示される。
次に、第2変形例のスロットマシン1における、AT状態ついて説明する。
図19(a)に示すように、AT状態においては、2ベットゲームが適正なゲームであるので、ベット数の設定が行われる前は、ベットスタートレバー33が点灯し、一方、3ベットボタン2aは消灯し、ベットスタートレバー33の操作を促す報知(第2情報の報知)が行われる。
また、AT状態において、誤って3ベットボタン2aを操作した場合には、図19(b)に示すように、その時点で、2ベットゲームを促す報知(第2情報の報知)として、返却ボタン2cの点灯や、スピーカ9から「返却ボタンを押してください」等の出力や、表示器8での文字情報の表示が継続して行われる。
そして、返却ボタン2cの操作(或いは、所定時間の長押し操作)が行われると、3ベットのベット数の設定が解除され、返却ボタン2c及び3ベットボタン2aは消灯し、ベットスタートレバー33が点灯する。
ベットスタートレバー33が操作されると、ベットスタートレバー33は消灯する。
AT状態においては、表示器8において、AT状態を識別可能な画像が表示される。例えば、所定のキャラクタが所定のステージ上を走っている画像等が表示される。また、AT状態中に既に実行したゲーム数、AT状態が終了までに実行可能な残りゲーム数、AT状態中に獲得した獲得メダル数も表示される。
また、表示器8には、特別情報は報知されずに、押し順ベル役が当選した場合には、特定操作態様に関する特定情報として押し順ナビが表示される。
次に、第2変形例のスロットマシン1において、AT状態中のまだ残りゲーム数が有る状態で、誤ってボーナスA状態が発生してしまった場合について説明する。
AT状態中は、ボーナスA当選状態にもなっていて、さらに、消灯している3ベットボタン2aの操作自体は有効であることから、遊技者がAT状態中に誤って3ベットゲームを行ってしまい、ボーナスA状態を発生させてしまう虞もある。
このような事態が発生した場合に、早急に元のAT状態に復帰させるために、第2変形例においては、以下のような制御が行われる。
まず、図19(c)に示すように、ボーナスA状態の終了後は、AT状態への復帰待状態として、3ベットゲームが適正なゲームであるので、ベット数の設定が行われる前は、3ベットボタン2aが点灯し、一方、ベットスタートレバー33は消灯して、3ベットボタン2aの操作を促す報知(第1情報の報知)が行われる。
3ベットボタン2aの操作により、ベット数が設定されると、3ベットボタン2aは消灯し、その時点でベットスタートレバー33が点灯して、ゲームの開始を促す報知が行われる。
AT状態への復帰待状態においては、表示器8において、AT状態への復帰待状態である旨を報知する文字情報等の画像が表示される。また、ボーナスA役に当選すると、AT状態に復帰することとなるが、その際には、復帰前にAT状態中に既に実行したゲーム数、復帰前にAT状態が終了までに実行可能な残りゲーム数、復帰前にAT状態中に獲得した獲得メダル数が表示される。
また、上記AT状態への復帰待状態において、遊技者が誤って2ベットゲームを実行してしまい、ボーナスB役に当選してしまった場合にも、2ベットゲームにより早急にボーナスB状態を終了させる必要があるので、表示器8において、AT状態への復帰待状態である旨を報知する文字情報等の画像の表示、及びベットスタートレバー33の操作を促す報知(第2情報の報知)がボーナスB状態の終了まで継続して行われ、ボーナスB状態の終了後に、上記AT状態への復帰待状態に再び移行することとなる。
以上のように、第1実施形態の第2変形例に係るスロットマシン1においては、設定操作手段は、第1設定操作手段(3ベットボタン2a)と、第2設定操作手段(ベットスタートレバー33)と、を含み、所定の開始条件は、設定手段(主制御部10)により所定のベット数が設定された後に、第2設定操作手段が操作されたことに基づいて成立可能な条件を含み、設定手段は、第1設定操作手段が操作されたことに基づいて、第1ベット数(3ベット)を設定可能とし、第2設定操作手段が操作されたことに基づいて、第2ベット数(2ベット)を設定可能とし、第1報知手段は、第1情報として、第1設定操作手段及び第2設定操作手段への操作を促す情報を報知可能とし、第2情報として、第2設定操作手段への操作を促す情報を報知可能とするのである。
したがって、第1設定操作手段(3ベットボタン2a)と第2設定操作手段(ベットスタートレバー33)を設けて、ベット数の設定や、それに付随する報知等が行われるので、遊技者は容易に適正なベット数でのゲームを実行でき、不適正なベット数によるゲームの実行により遊技者が不利益となってしまうことを防止可能となる。
特に、第2設定操作手段を操作するだけで、ベット数の設定操作なしで、2ベットゲームを実行することが可能となるので、2ベットゲームが必要な第2遊技状態(AT状態)中のゲームを簡単に行うことが可能となるのである。
以上のように、第1実施形態の第2変形例に係るスロットマシン1において、各遊技状態でのベット数の設定や、ベット数の設定に関わる各種報知が行われる。
次に、第1実施形態におけるスロットマシン1において、表示器8で行われる演出表示について説明する。
スロットマシン1においては、主制御部10及び副制御部20の制御により、表示器8において、以下のようなAT状態に関わる演出表示が行われる。
まず、AT状態の潜伏抽選に関する演出表示について説明する。
AT状態の潜伏抽選は、通常遊技状態中において、所定のレア役(弱チェリー役、強チェリー役、弱スイカ役、強スイカ役)の当選を契機に行われるが、これらのレア役の当選時には、図20及び図21に示すような演出表示が行われる。
図20は、所定のレア役(弱チェリー役、強チェリー役、弱スイカ役、強スイカ役)に当選したときの演出表示の一例として、ゲームの開始時に行われる演出表示を示している。
図20(a)に示すように、所定のレア役に当選した場合の所定の確率(例えば、1/3)で、ゲームの開始時に、操作画像を第1の表示位置へ表示する第1表示態様として、演出ボタン2d(操作手段)の操作を促す操作画像としての第1操作画像51が表示される。
第1操作画像51は、演出ボタン2dを模したボタン画像と、「押せ!」の文字情報とから構成され、表示器8の略中央に表示される。
第1操作画像51の表示時には、演出ボタン2dの操作が有効となり、演出ボタン2dが発光する。そして、このとき演出ボタン2dを押圧操作すると、図20(b)に示すような、「CHANCE」の文字情報からなる第1文字画像52aが表示される。この第1文字画像52aの表示により、当該ゲームで所定のレア役に当選したことが報知されることとなり、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
なお、演出ボタン2dに替えて、2ベットボタン2b或いは3ベットボタン2aの操作に基づき、第1文字画像52aを表示してもよく、この場合、2ベットボタン2b或いは3ベットボタン2aが操作手段を構成する。
また、操作画像としては、図21に示すような、操作画像を第2の表示位置へ表示する第2表示態様として、補助装置として例示する上部演出ボタン2f(特定操作手段)の操作を促す第2操作画像53が表示される場合もある。
第2操作画像53は、上部演出ボタン2fを模したボタン画像と、「押せ!」の文字情報とから構成され、表示器8の略中央に表示される。また、第2操作画像53は、第1操作画像51よりも表示面積が大きく設定され、第2操作画像53の所定部(右下部分)が第1操作画像51より上部演出ボタン2fに近い位置となるように表示される。
第2操作画像53の表示時には、上部演出ボタン2fの操作が有効となり、上部演出ボタン2fが発光する。そして、このとき上部演出ボタン2fを押圧操作すると、図21(b)に示すような、「激アツ」の文字情報からなる第2文字画像52bが表示される。
ゲーム開始時に表示器8に表示する操作画像を、第1操作画像51するか、或いは第2操作画像53にするかの選択は、第1操作画像51の方が第2操作画像53よりも、結果的に表示される頻度が高まるように行われる。
例えば、弱スイカ役当選時には、第1操作画像51を29/30の確率で選択し、第2操作画像53を1/30の確率で選択する。また、弱チェリー役当選時には、第1操作画像51を28/30の確率で選択し、第2操作画像53を2/30の確率で選択する。また、強スイカ役当選時には、第1操作画像51を7/10の確率で選択し、第2操作画像53を3/10の確率で選択する。また、強チェリー役当選時には、第1操作画像51を6/10の確率で選択し、第2操作画像53を4/10の確率で選択する。
この結果、例えば、弱チェリー役当選時よりも強チェリー役当選時の方が、第2操作画像53の選択率が高くなっているので、第1操作画像51が表示されるよりも、第2操作画像53が表示される方が、結果的に当選したレア役が、弱チェリー役よりも強チェリー役となる期待度が高くなるのである。同様に、弱スイカ役当選時よりも強スイカ役当選時の方が、第2操作画像53の選択率が高くなっているので、第1操作画像51が表示されるよりも、第2操作画像53が表示される方が、結果的に当選したレア役が、弱スイカ役よりも強スイカ役となる期待度が高くなるのである。
AT状態の潜伏抽選の当選確率は、比較的当選確率の低いレア役(強チェリー役や強スイカ役等)の方が、高くなるように設定されているので、第1操作画像51よりも第2操作画像53が表示される方が、AT状態への期待度は高まることとなる。
したがって、ゲーム開始時には、第2操作画像53よりも第1操作画像51が表示される頻度(確率)が高まることとなるが、第2操作画像53が表示された場合には、第1操作画像51が表示された場合よりも遊技者の期待感を高めることが可能となる。
なお、第1の表示位置と第2の表示位置の関係は、図20(a)に示すように第1操作画像51が表示器8の表示画面の略中央に表示される位置を第1の表示位置として、それを基準にして、それよりも操作画像と補助装置との距離が近づくものであれば何れの場合も第2の表示位置としてもよい。例えば、操作画像の画像自体が補助装置に近づくもの他、操作画像の面積が第1操作画像51よりも大きくなった場合の表示位置を第2の表示位置としてもよい。
次に、図22を参照して、AT状態の前兆演出について説明する。
AT状態は、ボーナスA役の当選を契機に発生するが、その発生条件は、前述したように、AT状態の移行権利が付与された状態、すなわち、既にAT状態の潜伏抽選に当選していた場合と、ボーナスA役の当選時のAT状態の抽選に当選した場合との2通りが設定されている。
そして、何れの条件においても、AT状態の発生の報知は、ボーナスA役の当選時に行われる。しかしながら、その報知は、ボーナスA役の当選ゲームで即座に行われるとは限らず、ボーナスA役に当選したゲームから所定ゲーム後(例えば、1〜3ゲーム後)に遅延されて行われる。
本実施形態のスロットマシン1においては、上記AT状態の発生の報知が遅延される所定ゲームの間に、AT状態の発生に対する期待感を高めるための前兆演出(AT状態前兆演出)が表示器8において実行され、前兆演出の最後でAT状態の発生が報知されることとなる。
また、ボーナスA役は、図8で示したように、リプレイ役の当選と重複して当選することとなるので、前兆演出は、リプレイ役の当選時にボーナスA役にも当選した場合に発生することとなる。
また、リプレイ役の当選時にボーナスA役に当選しなかった場合の所定確率(例えば、1/50)で、結果的にAT状態が発生しない旨を報知する前兆演出(ガセ前兆演出)も実行される。前兆演出(ガセ前兆演出)についても、表示器8で表示される演出画像は、AT状態の発生を報知する場合の前兆演出と同等の内容で実行されることから、最後までAT状態の当否が分からなくなり遊技者の興味を最後まで引き付けられるようになっている。
前兆演出時に表示器8で実行される前兆演出画像は、例えば、主人公キャラクタ画像と敵キャラクタ画像が対戦する内容となっていて、AT状態の発生を報知する場合には主人公キャラクタ画像が勝利する内容となり、AT状態の発生を報知しない場合(ガセ前兆演出の場合)には敵キャラクタ画像が勝利する内容となっている。また、最終的に結果を報知する場合には、演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fの操作を伴う演出も実行可能となっている。
図22は、前兆演出(ガセ前兆演出も含む)実行時の表示器8における演出画像を示している。
また、図22(a)に示すように、例えば、リプレイ役に当選したゲームの開始時、或いは終了後に、主人公キャラクタ画像と敵キャラクタ画像からなる前兆演出画像54が表示され、その後所定ゲームの間、主人公キャラクタ画像と敵キャラクタ画像の攻防画像が繰り広げられる。
そして、前兆演出の最終ゲームの終了後に、AT状態の当否を報知する演出として結果確定演出が実行される。そして、この結果確定演出において、演出ボタンの操作を促す画像が所定の確率(例えば、1/3)で表示される。このとき、演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fの2通りの操作を促す演出画像が用意されていて、AT状態の発生期待度に応じて何れかの演出画像が表示される。
図22(b)は、結果確定演出において、第1表示態様として、演出ボタン2dの操作が選択された場合の演出画像を示し、演出ボタン2dの操作が選択された場合には、演出ボタン2dを模したボタン画像と、「押せ!」の文字情報とからなる第1操作画像51が第1の表示位置に表示される。
一方、図22(c)は、第2表示態様として、上部演出ボタン2fの操作が選択された場合の演出画像を示し、上部演出ボタン2fの操作が選択された場合には、上部演出ボタン2fを模したボタン画像と、「押せ!」の文字情報とからなる第2操作画像53が第2の表示位置に表示される。
その後、演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fが操作されると、前兆演出画像54の結果として、主人公キャラクタ画像と敵キャラクタ画像の対戦結果が導出されることとなる。
なお、図22(b)での第1操作画像51、及び図22(c)での第2操作画像53の表示に関しては、その表示位置や表示面積が、図20及び図21で示した第1操作画像51及び第2操作画像53と同様に設定される。また、第1の表示位置に表示される第1操作画像51の中心位置と、第2の表示位置に表示される第2操作画像53の中心位置を同一に設定してもよいし、異なる位置に設定してもよく、表示結果として、第1操作画像51よりも第2操作画像53が上部演出ボタン2fに近づくように表示されれば何れでもよい。
図22(d)は、結果確定演出において、AT状態の発生が報知される場合の演出画像を示している。図に示すように、AT状態の発生が報知される場合には、演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fが操作されると、前兆演出画像54の結果として、主人公キャラクタ画像が勝利した勝利画像55が表示される。
その後、所定時間経過後(例えば、1秒後)に、図22(e)に示すように、「AT確定」の文字情報からなる第3文字画像57が表示され、AT状態の発生が報知されることとなる。なお、図22(d)に示した勝利画像55に関しても、AT状態の発生が識別可能であるので、勝利画像55もAT状態の発生を報知する画像と捉えることもできる。
そして、次ゲームの開始により、AT状態であることを識別可能な画像(ステージ画像)が表示器8に表示される。
一方、図22(f)は、AT状態の発生が報知されない場合の演出画像を示している。図に示すように、AT状態の発生が報知されない場合には、演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fが操作されると、前兆演出画像54の結果として、主人公キャラクタ画像が敗北した敗北画像56が表示される。
その後、所定時間経過後(例えば、1秒後)に、図22(g)に示すように、「失敗」の文字情報からなる第4文字画像58が表示され、AT状態が発生しないことが報知されることとなる。なお、図22(f)に示した敗北画像56に関しても、AT状態が発生しないことが識別可能であるので、敗北画像56もAT状態が発生しないことを報知する画像と捉えることもできる。
そして、次ゲームの開始により、通常遊技状態であることを識別可能な画像(ステージ画像)が表示器8に表示される。
また、前兆演出の最終ゲームの終了以降に表示される上記各演出画像は、未だ前兆演出が途中の間でも、次ゲームの開始によりキャンセル可能となっていて、このときAT状態が発生する場合には、前兆演出(演出画像)のキャンセルにより、AT状態であることを識別可能な画像(ステージ画像)が表示器8に表示される。
なお、前兆演出は、AT状態の移行権利が付与されていない条件下で当選したボーナスA役の当選時にも発生させるようにしてもよく、この場合には、前兆演出はガセ前兆演出となる。ただし、AT状態が発生しないことは報知されるが、ボーナスA役の当選状態は報知される。
また、AT状態の発生を報知する場合の前兆演出中は、ボーナスA当選状態となっているので、この間に3ベットゲームを実行してしまうと、ボーナスA役に対応する図柄の組合せが停止してしまう虞もあるので、短いゲーム数に設定することが好ましく、1ゲームで完結するようなものでもよい。
また、前兆演出の最終ゲームでは、演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fの操作を伴わずにAT状態の当否を報知してもよいが、演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fの操作を伴った場合の方が、伴わない場合よりもAT状態の発生が報知される確率が高くなるように、演出画像の選択制御を行うことが好ましい。
また、前兆演出の最終ゲームで、演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fの操作を伴う演出画像を表示する場合には、第1操作画像51が表示される場合よりも第2操作画像53が表示される場合の方が、AT状態の発生が報知される確率が高くなるように、操作画像の選択制御を行うことが好ましい。例えば、AT状態の発生を報知する場合には、AT状態の発生を報知しない場合よりも、第2操作画像53を選択する確率を高めるようにする。
このようにすれば、第2操作画像53が表示された場合、すなわち、上部演出ボタン2fの操作を伴う前兆演出が行われた場合の遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、第1操作画像51及び第2操作画像53は、AT状態の前兆演出中以外にも、AT状態中において、ゲーム数の上乗せが行われる旨を報知する場合にも表示可能となっている。
すなわち、AT状態中に所定のレア役(弱チェリー役、強チェリー役、弱スイカ役、強スイカ役、チャンス役)に当選した場合に、所定ゲーム数(例えば、1〜3ゲーム)の上乗せ演出が行われるが、この上乗せ演出の最終ゲームの終了後に上乗せの当否を報知する結果確定演出が行われる。そして、この結果確定演出において、第1操作画像51或いは第2操作画像53が表示され、演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fの操作に基づき、ゲーム数の上乗せが行われるか否かの報知が行われる。
また、上乗せ演出時の演出画像は、前兆演出時と同様の演出画像となっていて、演出ボタンの操作により、勝利画像55或いは敗北画像56が表示される。したがって、ゲーム数の上乗せが行われる場合には、演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fの操作に基づき、上乗せ演出の結果として、ゲーム数が上乗せされる旨が報知されることとなる。
また、上乗せ演出においても、前兆演出同様に、第1操作画像51が表示される場合よりも第2操作画像53が表示される場合の方が、上乗せされる旨が報知される確率が高くなるように、操作画像の選択制御を行うことが好ましい。例えば、上乗せされる旨を報知する場合には、上乗せされる旨を報知しない場合よりも、第2操作画像53を選択する確率を高めるようにする。
このようにすれば、第2操作画像53が表示された場合、すなわち、上部演出ボタン2fの操作を伴う上乗せ演出が行われた場合の遊技者の期待感を高めることが可能となる。
次に、図23を参照して、操作画像の第2の表示位置への表示として、表示器8に表示される第2操作画像53と、押し順ナビとの関係を説明する。
図23に示すように、第2操作画像53は、第1操作画像51よりも、表示面積が大きく設定されていることから、表示器8の表示画面の略中央に表示されていても、その画像が表示画面の広範囲に広がるように表示されることとなっている。
したがって、第2操作画像53が表示器8に表示された場合には、第1操作画像51よりも、その画像が上部演出ボタン2fの位置に近づくように表示されるが、同時に、表示器8の表示画面の下部に広がって、第1操作画像51よりも表示画面の下辺部に近い位置に表示されることとなる。
図23に示すように、表示器8に押し順ナビが表示される場合には、操作指示画像として、停止ボタン5に対応する3つの押し順画像59が、表示画面の下部に左右方向に並んで表示される。
押し順画像59は、押し順ベル役1〜6を入賞させるための適正な押し順をナビゲートするもので、各画像の中央には停止操作の順序を識別する数字情報が表示される。これらの押し順画像59は、ゲーム開始時に表示されて、各停止ボタン5a〜5cの停止毎に対応する押し順画像59が順次消去されるようになっている。
押し順画像59は、停止ボタン5が表示器8の下方に配設される関係上、表示画面の下部に表示される方が効果的であるが、表示画面の下部は、第2操作画像53が表示される領域にもなっている。したがって、仮に、押し順画像59と第2操作画像53とが同時に表示された場合には、押し順画像59の一部(中停止ボタン5b)と第2操作画像53の所定部が重なってしまうこととなり、何れかの画像の視認性に支障を来す虞が発生してしまう。
このような課題を解消するために、本実施形態のスロットマシン1においては、AT状態中の上乗せ演出時に上部演出ボタン2fを使用する演出を実行する場合には、ゲームの終了後の結果確定演出において、第2操作画像53が表示されるように、上乗せ演出の制御を行うようにしている。
すなわち、ゲームの終了後であれば、押し順画像59は既に表示器8の表示画面から消去されているので、第2操作画像53のみを明確に表示することができ、押し順画像59と第2操作画像53が重なってしまうことによる各画像の視認性を防止することが可能となるのである。
なお、第2操作画像53をゲーム終了以前(例えば、ゲーム開始時)に表示するようにしてもよいが、この場合には、押し順画像59と第2操作画像53の両方或いは一方の画像面積を小さくして画像が重ならないようにしてもよいし、押し順画像59の表示優先順位を高めて押し順画像59が第2操作画像53の前面側に表示されるようにしてもよい
また、第2操作画像53を表示器8に表示する場合には、図23に示す表示位置以外に、第2の表示位置として例示する、図24に示す表示位置に表示してもよい。
図24に示す例においては、第2操作画像53を表示器8に表示する位置と、第2操作画像53の周囲の表示が図23に示した例と異なっていて、第2操作画像53を表示する時期等、その他の点については前述の実施形態と同様となっている。
図24に示す例においては、第2操作画像53を表示器8に表示する場合には、表示器8の表示領域の略中央ではなく、表示領域の正面視右側にずれた位置、すなわち、第2操作画像53の全体が上部演出ボタン2fに近づいた位置に表示するようにして、上部演出ボタン2fの操作を促す報知を行っている。
また、第2操作画像53を表示器8に表示する場合には、第2操作画像53の周囲に装飾画像60を表示するようにしている。
装飾画像60は、発光している上部演出ボタン2fの光が上部演出ボタン2fから表示画面側に照射している様子を描いていて、第2操作画像53の周囲全体を囲うように表示される。
したがって、第2操作画像53の表示位置が上部演出ボタン2fにより近づいているので、上部演出ボタン2fの操作が促されていることをより明確にすることができ、遊技者に操作忘れを防止可能となる。
また、装飾画像60の表示により、第2操作画像53がより際立つこととなり、第2操作画像による報知を確実に行うことができるとともに、上部演出ボタン2fの位置を確実に遊技者に知らしめることが可能となる。
なお、図24に示す第2操作画像53を表示画面の側方にずらして表示する場合と、表示画面の略中央に表示する場合は、主制御部10及び副制御部20により適宜選択して制御してもよい。例えば、表示画面の側方に第2操作画像53が表示された場合には、表示画面の略中央に表示される場合よりも、特典(AT状態)が付与される旨が報知される確率が高めるように、第2操作画像53の表示位置の選択制御を行うようにしてもよい。
以上、第1実施形態に係るスロットマシン1において、表示器8で行われる演出表示に関しては、以下のような特徴を有している。
複数の情報を表示可能な表示手段(表示器8)を備え、遊技者にとって有利な特典(AT状態)の付与に関連した演出を表示手段に表示するようにした遊技機(スロットマシン1)において、特典を付与するか否かを抽選する抽選手段(主制御部10)と、抽選手段による抽選結果に基づき、演出を制御可能な演出制御手段(主制御部10及び副制御部20)と、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン2d)と、表示手段の周辺に配置される、演出を補助可能な補助装置(上部演出ボタン2f)と、を備え、補助装置は、遊技者が操作可能であり操作手段とは別個に設けられる特定操作手段(上部演出ボタン2f)であり、演出制御手段は、演出の実行中に、操作手段或いは特定操作手段の操作を促す操作画像(第1操作画像51、第2操作画像53)を表示するとともに、操作手段或いは特定操作手段の操作に基づき、特典の付与に関連した所定情報(例えば、勝利画像55)を表示可能な操作画像制御手段(主制御部10及び副制御部20)を備え、操作画像制御手段は、抽選手段による抽選結果に基づき、表示手段の表示領域において操作画像の表示位置を制御可能な表示位置制御手段(主制御部10及び副制御部20)を備え、表示位置制御手段は、操作画像を、第1の表示位置と、該第1の表示位置よりも操作画像が特定操作手段に近くなる第2の表示位置とに表示可能とし、抽選手段による抽選結果が、特典を付与するものである場合には、特典を付与するものでない場合よりも、操作画像を高い確率で第2の表示位置に表示することを特徴とするのである。
したがって、表示器8の表示領域において操作画像が表示される表示態様に応じて、特典の付与に対する期待度が変化することとなり、興趣を向上させることが可能となる。すなわち、従来より、表示器に操作画像を表示して、特典の付与に関わる報知を行うようにした遊技機は知られているが、その表示態様は単調なものであり、本発明によれば、操作画像の表示態様をより多彩化することが可能となるのである。
また、補助装置と関連した演出が実行可能となり、興趣を向上させることができる。また、特典の付与に対する期待度をより変化性に富んだものにすることができ、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、操作画像が第1の表示位置よりも特定操作手段に近くなる第2の表示位置に、操作画像を表示するので、操作画像の表示位置と特定操作手段との関連性を高めることができ、特定操作手段の操作を促す報知を確実に行うことが可能となるし、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、遊技機は、抽選手段の抽選結果に基づき、所定のゲームを実行可能とし、操作画像制御手段は、ゲームの当初(開始時)に、操作画像を、第1の表示位置或いは第2の表示位置に表示可能とし、ゲームの当初に操作画像を表示する場合には、第2の表示位置よりも第1の表示位置に表示される確率が高くなるように表示制御を実行可能としたことを特徴とするのである。
したがって、ゲームの当初でも操作画像が表示されるので、遊技の興趣や期待感を向上させることが可能となる。また、ゲーム当初に操作画像が表示される場合には、第1の表示位置よりも第2の表示位置に表示される場合の方が、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、操作画像制御手段は、ゲームの終了後に、操作画像を表示可能とし、特定操作手段は、操作手段よりも、当該遊技機で遊技する遊技者からの距離が大きくなる位置に配設したことを特徴とするのである。
したがって、特定操作手段を操作する場合には、遊技者は、操作手段よりも余分に手を伸ばして操作する必要があるが、操作画像をゲーム終了後に表示することで、既にゲームに関わる操作が終了していることから、ゲームの進行に支障を来さずに特定操作手段の操作を行うことが可能となる。すなわち、ゲームの途中で、停止ボタン5の操作中に比較的遠くの位置にある特定操作手段を操作すると、停止ボタン5の操作でのゲームをスムーズに進行できなくなる可能性あり、また、特定操作手段の操作により、停止ボタン5を誤操作してしまう虞もあるが、このような事態を防止できるのである。
また、特定操作手段の距離を大きくすることで、特定操作手段がより期待度の高いものであるという印象を遊技者に与えることも可能となる。
また、遊技機は、ゲームの進行に関わる操作指示画像(押し順画像59)を表示手段(表示器8)に表示可能な操作指示画像制御手段(主制御部10及び副制御部20)を備え、操作画像制御手段は、ゲームの終了後に、操作画像を表示可能とするとともに、操作画像を第2の表示位置に表示する場合には、操作画像の所定部が、操作指示画像が表示される場合の位置と同じ位置となる(重なる)ように操作画像を表示可能としたことを特徴とするのである。
したがって、表示器8の表示領域(表示画面)を効果的に利用して、操作指示画像及び操作画像を表示することが可能となり、各画像の視認性を向上させることが可能となる。
また、ゲームの終了後に操作画像を表示するようにすれば、操作指示画像と操作画像とが重なって表示されることを防止できるので、両画像が重なることにより視認性が低下してしまう事態を未然に防止することが可能となる。
また、特定操作手段(上部演出ボタン2f)の前端部が、当該遊技機の最前方の位置となるように、特定操作手段を配設することを特徴とした。
したがって、特定操作手段の操作性を向上させることができ、特定操作手段が遊技者からの距離が大きい位置に配設されていても、容易に操作することが可能となり誤操作を防止することが可能となる。
また、操作画像制御手段は、操作画像を第2の表示位置に表示する場合には、所定の装飾画像(60)を表示可能としたことを特徴とするのである。
したがって、操作画像が表示されたことをより効果的に報知することができるとともに、興趣性を向上することが可能となる。また、装飾画像を特定操作手段(上部演出ボタン2f)の位置と関連付けるようなものとすることで、特定操作手段の位置を明確に報知することも可能となる。
[第2実施形態]
次に、本発明に係る遊技機の第2実施形態について、図25〜図35を参照して説明する。
図25に示すように、第2実施形態のスロットマシン1においては、表示器8の右側(右下)に、遊技者が操作可能な上部演出ボタン2fを配設する他、表示器8の右側(右上)であって、上部演出ボタン2fの上部に、複数の情報を表示可能な液晶表示器からなる補助表示手段としての補助表示器19が配設される。また、表示器8の左側(左上)には、電気的駆動源(図示省略)の作動により動作する可動役物18aが配設されている。
すなわち、第2実施形態のスロットマシン1においては、表示器8の近傍の位置に、複数の補助装置として、上部演出ボタン2f、補助表示器19、可動役物18aが配設されている点が、第1の実施形態と異なっていて、その他に関しては第1実施形態と同様となっている。また、主制御部10及び副制御部20の制御により、これら複数の補助装置に関連する演出表示を行うようにしている。
第2実施形態のスロットマシン1における前兆演出或いは上乗せ演出においても、演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fを使用する演出が実行されるが、その実行態様や、表示器8での演出画像の表示態様が第1の実施形態と異なっている。
第2実施形態のスロットマシン1における結果確定演出時に、演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fを使用する演出表示が行われる場合には、まず、第1操作画像51が表示器8に表示される。したがって、上部演出ボタン2fを使用する場合にも、直ぐには第2操作画像53は表示されず、最初は第1操作画像51が表示される。
この最初に第1操作画像51が表示器8に表示される際に、図25(a)〜(d)に示すように、複数の表示位置において表示可能となっている。すなわち、第1操作画像51の有無や、第1操作画像51が表示される表示位置に応じて、結果確定演出の種類が異なることとなっている。
図25(a)は、第1操作画像51を表示器8の表示領域の第1の表示位置としての略中央に表示された状態を示し、図25(b)は、第1操作画像51を表示器8の右上の表示領域であって、第2の表示位置として例示する補助表示器19の近傍位置に表示された状態を示し、図25(c)は、第1操作画像51を表示器8の右下の表示領域であって、第2の表示位置として例示する上部演出ボタン2fの近傍位置に表示された状態を示し、図25(d)は、第1操作画像51を表示器8の左上の表示領域であって、第2の表示位置として例示する可動役物18aの近傍位置に表示された状態を示している。
これらの第1操作画像51の表示領域における表示位置は、AT状態の当否や上乗せの当否に応じて決定されるので、単に第1操作画像51が表示されるか否か以外にも、第1操作画像51が表示される位置に対しても遊技者の興味を引き付けることを可能としている。
また、演出ボタン2dを使用する演出を行うか否かの決定、第1操作画像51の表示位置の決定等の結果確定演出の種類の決定は、主制御部10で行われ、主制御部10から副制御部20への制御情報の送信に基づき、副制御部20の制御により表示器8で結果確定演出が表示される。
図26は、結果確定演出において、第1操作画像51を表示するか否か、すなわち、演出ボタン2d(或いは上部演出ボタン2f)を使用する演出を行うか否か、及び第1操作画像51を表示器8の表示領域に表示する場合に、どの表示位置にするかを決定する際に用いられる表の一例を示している。第2実施形態では、結果確定演出において、演出ボタン2d(或いは上部演出ボタン2f)を使用する場合と使用しない場合とを設けており、図26において、第1操作画像51の表示無しが選択された場合、演出ボタン2d(或いは上部演出ボタン2f)を使用しない結果確定演出が決定されることとなる。
また、第1操作画像51の表示に関する各種決定処理は主制御部10により行われるが、副制御部20で行うようにしてもよい。
図26に示すように、AT状態の非当選時(或いは上乗せの非当選時)には、第1操作画像51の表示無し、すなわち演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fを使用しない演出が、40/100の選択率で選択され、表示器8の表示領域の略中央に表示することが、35/100の選択率で選択され、表示器8の表示領域の右上に表示することが、13/100の選択率で選択され、表示器8の表示領域の右下に表示することが、7/100の選択率で選択され、表示器8の表示領域の左上に表示することが、5/100の選択率で選択される。
一方、AT状態の当選時(或いは上乗せの当選時)には、第1操作画像51の表示無し、すなわち演出ボタン2dを使用しない演出が、10/100の選択率で選択され、表示器8の表示領域の略中央に表示することが、15/100の選択率で選択され、表示器8の表示領域の右上に表示することが、20/100の選択率で選択され、表示器8の表示領域の右下に表示することが、25/100の選択率で選択され、表示器8の表示領域の左上に表示することが、30/100の選択率で選択される。
以上のような選択率で各種の選択が行われるので、抽選手段としての主制御部10による抽選結果が、AT状態の当選時(或いは上乗せの当選時)である場合には、AT状態の当選時(或いは上乗せの当選時)でない場合よりも、第1操作画像51が高い確率で表示され、さらに第1操作画像51が高い確率で補助装置の近傍位置(第2の表示位置)に表示されることとなる。
このように、第1操作画像51を表示するか否か、及び表示器8の表示領域における第1操作画像51の表示位置が決定されるので、AT状態の当選に対する期待度が、左上>右下>右上>中央>演出ボタン画像無し、の関係性を有することとなり、第1操作画像51の表示位置に応じて遊技者の期待感に変化を持たせることができる。特に、第1操作画像51が補助装置の近傍位置に表示された場合には、遊技者の期待感を向上させることが可能となるのである。
次に、図27は、結果確定演出において、最初に第1操作画像51が表示されるときの表示器8での画像表示を示している。
第1操作画像51が表示器8の表示領域に表示される場合、事前に決定されている表示位置に直ぐに表示されるのではなく、図27(a)に示すように、対戦結果が確定する直前の画像とともに、第1操作画像51が表示領域における補助表示器19の近傍、上部演出ボタン2fの近傍、表示領域中央、可動役物18aの近傍、の各々の位置を一回移動表示した後に、再度同じ軌跡を移動中に、最終的に事前決定されている表示位置となったときに停止して表示位置が確定表示される。このように第1操作画像51の表示位置が確定表示されるので、第1操作画像51の表示位置に対する遊技者の興味を引き付けることが可能となるのである。
また、図27(b)に示すように、演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fを使用する演出の一部では、第1操作画像51に替えて拡大第1操作画像51aが表示される場合もあり、拡大第1操作画像51aが表示される場合も、第1操作画像51と同様に移動表示した後、表示位置が確定表示される。
このような第1操作画像51及び拡大第1操作画像51aの移動表示は、表示位置制御手段としての主制御部10及び副制御部20により制御される。
拡大第1操作画像51aの表示は、例えば、AT状態(或いは上乗せ)の非当選時は1%、AT状態(或いは上乗せ)の当選時は5%の確率で、第1操作画像51から変更される。したがって、拡大第1操作画像51aが表示された場合には、AT状態(或いは上乗せ)の当選に対する期待度が高めることとなる。
なお、第1操作画像51が移動表示をしている間に、第1操作画像51を拡大第1操作画像51aに変更するようにしてもよい。このようにすれば、第1操作画像51の移動表示と拡大との両方で、遊技者の期待感を変化させることが可能となる。
第1操作画像51、第2操作画像53、及び拡大第1操作画像51aは、ボタン画像と、「押せ!」の文字情報とからなる画像と、ボタン画像のみの画像とで表示可能とされ、図27に示す例では、ボタン画像のみで表示されている。
次に、図27の移動表示により第1操作画像51(或いは拡大演出ボタン30a)の表示位置が確定した後、表示器8で行われる演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fを使用した演出について、図28〜図31を参照して説明する。また、図28〜図31に示す演出は、主制御部10から副制御部20への制御情報の送信に基づき、副制御部20の制御により表示器8で実行される。
まず、図28を参照して、第1操作画像51が表示器8の表示領域の略中央に表示された場合の演出について説明する。
図28(a)は、図28(a)の移動表示により第1操作画像51の表示位置が確定した後の表示を示し、第1操作画像51は、表示器8の表示領域の略中央の第1の表示位置に表示されている。このとき、第1操作画像51は、対戦結果が確定する直前の画像とともに表示されて、遊技者の操作を促す表示が行われる。また、この状態では、演出ボタン2dが有効となり、内蔵する発光源(LED)が点灯して、演出ボタン2dが有効となっていることが報知される。
この状態で、遊技者が演出ボタン2dを押圧操作すると、AT状態(或いは上乗せ)に当選していた場合には、図28(b)に示すように、第1操作画像51が消えるとともに、対戦結果として主人公キャラクタが勝利する勝利画像55が表示され、所定時間経過後、図28(c)に示すように、「AT確定」(「或いは上乗せ確定」)の文字情報からなる第3文字画像57が表示されて結果が報知される。
一方、AT状態(或いは上乗せ)に当選していない場合には、図28(d)に示すように、第1操作画像51が消えるとともに、対戦結果として主人公キャラクタが敗北する敗北画像56が表示され、所定時間経過後、図28(e)に示すように、「失敗」の文字情報からなる第4文字画像58が表示されて結果が報知される。
次に、図29は、第1操作画像51が表示器8の表示領域おける補助表示器19の近傍位置(右上)に表示された場合において、遊技者が演出ボタン2dを操作したときに、表示器8で行われる演出画像の表示態様を示している。
図29(a)は、図27(a)の移動表示により第1操作画像51の表示位置が確定した後の表示を示し、第1操作画像51は、対戦結果が確定する直前の画像とともに、表示器8の表示領域における補助表示器19の近傍位置(右上)の第2の表示位置に表示されている。このとき、第1操作画像51は、対戦結果が確定する直前の画像とともに表示されて、遊技者の操作を促す表示が行われる。また、この状態では、演出ボタン2dが有効となり、内蔵する発光源(LED)が点灯して、演出ボタン2dが有効となっていることが報知される。
また、補助表示器19に、対戦に追加参戦するキャラクタである味方キャラクタ画像40が表示され、その後、対戦結果が確定する直前の画像に味方キャラクタ画像40が追加表示される。
この状態で、遊技者が演出ボタン2dを押圧操作すると、AT状態(或いは上乗せ)に当選していた場合には、図29(b)に示すように、第1操作画像51が消えるとともに、対戦結果として勝利画像55が表示され、所定時間経過後、図29(c)に示すように、補助表示器19に「AT確定」の文字情報が表示されるととともに、表示器8に「AT確定」(「或いは上乗せ確定」)の文字情報からなる第3文字画像57が表示されて結果が報知されるような特定演出が実行される。
一方、AT状態(或いは上乗せ)に当選していない場合には、図29(d)に示すように、第1操作画像51が消えるとともに、対戦結果として敗北画像56が表示され、所定時間経過後、図29(e)に示すように、補助表示器19に「失敗」の文字情報が表示されるととともに、表示器8に「失敗」の文字情報からなる第4文字画像58が表示されて結果が報知される。
このように、第1操作画像51が表示器8の表示領域における補助表示器19の近傍位置に表示された場合には、補助表示器19に味方キャラクタ画像40が追加表示されることで、見た目上でも、第1操作画像51が略中央に表示された場合よりも遊技者の期待感を高めることが可能となる。また、第1操作画像51が補助表示器19の近傍位置に表示されることと、補助表示器19に表示された味方キャラクタ画像40が追加表示されることに関連性を持たせることができ、単に第1操作画像51を補助表示器19の近傍位置に表示するよりも、遊技者に分かりやすい形で期待度の高い結果確定演出を実現することができる。
次に、図30は、第1操作画像51が表示器8の表示領域おける上部演出ボタン2fの近傍位置(右下)に表示された場合において、遊技者が演出ボタン2dを操作したときに、表示器8で行われる演出画像の表示態様を示している。
図30(a)は、図27(a)の移動表示により第1操作画像51の表示位置が確定した後の表示を示し、第1操作画像51は、対戦結果が確定する直前の画像とともに、表示器8の表示領域における上部演出ボタン2fの近傍位置(右下)の第2の表示位置に表示されている。また、この状態では、演出ボタン2dが発光し操作が有効となり、第1操作画像51が表示されて、遊技者の操作を促す表示が行われる。
この状態で、遊技者が演出ボタン2dを押圧操作すると、図30(b)に示すように、新たに上部演出ボタン2fを模したボタン画像と、「押せ!」の文字情報からなる第2操作画像53が、第1操作画像51に替わって第2の表示位置に表示される。また、このとき、上部演出ボタン2fの操作が有効となり、内蔵する発光源(LED)が点灯して上部演出ボタン2fの操作が有効となっていることが報知される。
そして、遊技者が上部演出ボタン2fを押圧操作すると、AT状態(或いは上乗せ)に当選していた場合には、図30(c)に示すように、第2操作画像53が消えるとともに、対戦結果として勝利画像55が表示され、所定時間経過後、図30(d)に示すように、「AT確定」(「或いは上乗せ確定」)の文字情報からなる第3文字画像57が表示されて結果が報知されるような特定演出が実行される。
一方、AT状態(或いは上乗せ)に当選していない場合には、図30(e)に示すように、第2操作画像53が消えるとともに、対戦結果として敗北画像56が表示され、所定時間経過後、図30(f)に示すように、表示器8に「失敗」の文字情報からなる第4文字画像58が表示されて結果が報知される。
このように、第1操作画像51が表示器8の表示領域における上部演出ボタン2fの近傍位置に表示された場合には、演出ボタン2dよりも期待度が高く設定された上部演出ボタン2fを使用した演出に変更されるので、第1操作画像51が略中央に表示された場合よりも遊技者の期待感を高めることが可能となる。また、第1操作画像51が上部演出ボタン2fの近傍位置に表示されることと、上部演出ボタン2fを使用することに関連性を持たせることができ、上部演出ボタン2fの操作を確実に遊技者に促すことが可能となる。
次に、図31は、第1操作画像51が表示器8の表示領域おける可動役物18aの近傍位置(左上)に表示された場合において、遊技者が演出ボタン2dを操作したときに、表示器8で行われる演出画像の表示態様を示している。
図31(a)は、図27(a)の移動表示により第1操作画像51の表示位置が確定した後の表示を示し、第1操作画像51は、対戦結果が確定する直前の画像とともに、表示器8の表示領域における可動役物18aの近傍位置(左上)の第2の表示位置に表示されている。また、この状態では、演出ボタン2dは発光して操作が有効となっていることが報知される。
また、可動役物18aは、下端部に回動中心が設定されていて、電気的駆動源の作動により、上端側が表示器8側に傾倒することで、可動役物18aの上方部分(所定部位)が、表示器8の表示領域の外側に位置する第1状態から、表示器8の表示領域の前方側へ突出した第2状態に変換可能に構成されている。
この状態で、遊技者が演出ボタン2dを押圧操作すると、AT状態(或いは上乗せ)に当選していた場合には、図31(b)に示すように、第1操作画像51が消えるとともに可動役物18aが第2状態に変換し、対戦結果として勝利画像55が表示される。そして、所定時間経過後、図31(c)に示すように、「AT確定」(「或いは上乗せ確定」)の文字情報からなる第3文字画像57が表示されて結果が報知されるような特定演出が実行される。
一方、AT状態(或いは上乗せ)に当選していない場合には、図31(d)に示すように、第1操作画像51が消えるとともに可動役物18aが第1状態を維持し、対戦結果として敗北画像56が表示される。そして、所定時間経過後、図31(e)に示すように、「失敗」の文字情報からなる第4文字画像58が表示されて結果が報知される。
このように、第1操作画像51が表示器8の表示領域における可動役物18aの近傍位置に表示された場合には、可動役物18aの動作とともに結果の報知が行われるので、第1操作画像51が略中央に表示された場合よりもインパクトのある報知が可能となる。また、第1操作画像51が可動役物18aの近傍位置に表示されることと、可動役物18aが動作することに関連性を持たせることができ、単に第1操作画像51を可動役物18aの近傍位置に表示するよりも、興趣性が高く期待度の高い結果確定演出を実現することができる。
次に、図32を参照して、第1操作画像51と、第1操作画像51よりも期待度の高い拡大第1操作画像51aとの関係を説明する。
図32(a)は、表示器8の表示領域の略中央において、第1操作画像51を拡大第1操作画像51aに拡大する場合を示し、この場合には、第1操作画像51の中心、或いは縦方向の中心線上に設定された拡大基準点51cを基準にして拡大第1操作画像51aが拡大表示される。
一方、図32(b)に示すように、例えば、表示器8の表示領域の可動役物18aの近傍位置(左上)において、第1操作画像51を拡大第1操作画像51aに拡大する場合には、第1操作画像51において拡大基準点51cよりも可動役物18a側(左側)に移動した拡大基準点51dを基準にして拡大第1操作画像51aが拡大表示される。すなわち、可動役物18aの近傍位置(左上)に拡大第1操作画像51aを表示する際には、表示領域の略中央に拡大第1操作画像51aを表示する際の拡大基準点51cとは位置の異なる、第1操作画像51の中心よりも側方に移動した拡大基準点51dを基準にして拡大するのである。
このようにすることで、表示器8の表示領域の可動役物18aの近傍位置において拡大第1操作画像51aを表示する際に、拡大第1操作画像51aが表示領域外にはみ出すことなく表示することが可能となる。
なお、拡大第1操作画像51aを、補助表示器19或いは上部演出ボタン2fの近傍位置に表示する場合にも、拡大基準点を補助表示器19或いは上部演出ボタン2f側に近い位置に設定して拡大表示が行われる。
なお、拡大第1操作画像51aを補助表示器19の近傍位置に表示する場合には、補助表示器19でも拡大第1操作画像51aの一部は表示可能であるので、補助表示器19に近い位置に設定された拡大基準点を基準に拡大第1操作画像51aの拡大表示を行い、表示器8及び補助表示器19に跨るように拡大第1操作画像51aを表示するようにしてもよい。また、一旦、拡大第1操作画像51aを表示器8の略中央に表示した後、拡大基準点を補助表示器19に近い位置に移動させることで、拡大第1操作画像51a全体、或いは拡大第1操作画像51aの主要部が、表示器8側から補助表示器19側に移動するようにしてもよい。
以上のように第2実施形態では、操作画像制御手段としての主制御部10及び副制御部20は、結果確定演出の実行中に、操作手段としての演出ボタン2dの操作を促す操作画像として、第1操作画像51を表示手段としての表示器8に表示するとともに、演出ボタン2dの操作に基づき、特典の付与に関連した所定情報として、勝利画像55或いは敗北画像56を表示可能としている。また、表示位置制御手段としての主制御部10及び副制御部20は、主制御部10による抽選結果に基づき、表示器8の表示領域において第1操作画像51の表示位置を制御可能としている。
したがって、表示器8の表示領域における第1操作画像51が表示される表示位置に応じて、特典の付与に対する期待度が変化することとなり、興趣を向上させることが可能となるのである。
また、表示位置制御手段としての主制御部10及び副制御部20は、第1操作画像51を、第1の表示位置と、第1の表示位置よりも補助装置に近い位置である第2の表示位置とに表示可能とし、抽選手段としての主制御部10による抽選結果が、特典を付与するものである場合には、特典を付与するものでない場合よりも、第1操作画像51を高い確率で第2の表示位置に表示する構成としている。
したがって、補助装置と関連した演出が実行可能となり、興趣を向上させることができる。また、第1操作画像51が第2の表示位置に表示された場合には、遊技者の期待感をより高めることが可能となる。
<第2実施形態の第1変形例>
次に、第2実施形態の第1変形例について、図33を参照して説明する。
本第1変形例においては、結果確定演出において、第1操作画像51の表示位置が事前に決定されている表示位置に表示される前に、一旦、第1操作画像51を表示器8の表示領域の略中央の第1の表示位置に表示した後、移動させる変更演出を実行可能としている。
まず、図33(a)に示すように、結果確定演出の開始時に、第1操作画像51が表示器8の表示領域の略中央に表示される。このときに、演出ボタン2dの押圧操作状態を所定時間維持する、所謂長押し操作を促す「長押し!」の文字情報が表示器8の表示領域に表示される。
この状態で、遊技者が長押し操作を開始すると、表示領域の略中央に表示された第1操作画像51が、例えば、図33(b)に示すように、可動役物18aの近傍位置に移動を開始する。そして、事前に決定されている第1操作画像51の表示位置が、可動役物18aの近傍位置であった場合には、遊技者の長押し操作が所定時間(例えば、5秒)経過すると、図33(c)に示すように、第1操作画像51が可動役物18aの近傍位置に到達して、以降図31での説明と同様の演出が実行される。
一方、事前に決定されている第1操作画像51の表示位置が、表示領域の略中央であった場合には、遊技者の長押し操作が所定時間(例えば、5秒)経過しても、第1操作画像51が可動役物18aの近傍位置に到達せずに、図33(e)に示すように、第1操作画像51が表示領域の略中央に戻るフェイク演出を実行し、以降図28での説明と同様の演出が実行される。
以上のように第1変形例においては、表示位置制御手段としての主制御部10及び副制御部20は、第1の表示位置に表示された操作画像として第1操作画像51を、第2の表示位置に変更可能な変更演出を行う構成としている。
したがって、第1の表示位置に第1操作画像51が表示された場合でも、第1操作画像51が第2の表示位置に変更する場合もあるので、第1操作画像51が期待度の低い表示位置に表示された場合でも、遊技者の期待感が低下してしまうことを防止できる。
なお、事前決定された第1操作画像51の表示位置が、補助表示器19、或いは上部演出ボタン2fの近傍位置であった場合でも、同様の変更演出を実行可能としている。また、事前決定された第1操作画像51の表示位置が、表示領域の略中央であった場合の所定の確率で、補助装置の何れかの1つの方向に移動するフェイク演出が行われるが、フェイク演出の発生確率は、期待度の高い補助装置側に移動するものほど、低い発生確率に設定することが好ましい。
また、事前決定された第1操作画像51の表示位置が補助装置の何れかの1つの近傍であった場合に、AT状態(或いは上乗せ)に当選している場合には比較的高い確率で、或いは当選していない場合には比較的低い確率で変更演出の実行を決定することで、第1操作画像51の表示位置が、変更演出を経て決定された場合には、変更演出を経ないで決定された場合よりも、AT状態(或いは上乗せ)の当選に対する期待度が高くなるように設定することが好ましい。
<第2実施形態の第2変形例>
次に、第2実施形態の第2変形例について、図34を参照して説明する。
本第2変形例では、演出ボタン2dを使用した演出が前述した第2実施形態と異なっている。また、前述した第2実施形態では、演出ボタン2dを使用した演出は、結果確定演出以降に実行されているが、第2変形例では、前兆演出(或いは上乗せ演出)の最終ゲームの開始から実行される。したがって、第2変形例では、前兆演出の最終ゲームの開始時点で、対戦結果が確定する直前の画像が表示されている。
図34に示すように、前兆演出の最終ゲームが開始されると、対戦結果が確定する直前の画像とともに、第1操作画像51の表示位置が事前に決定されている表示位置に関わらず、表示器8の表示領域の略中央の第1の表示位置に表示される。また、表示器8の表示領域には「押してみるか?」の文字情報が表示される。
そして、第1操作画像51が表示領域の略中央に表示された時点で、演出ボタン2dの操作は有効となり、この時点で遊技者が演出ボタン2dを押圧操作すれば、事前決定された第1操作画像51の表示位置に対応した演出が実行される。例えば、第1操作画像51の表示位置が可動役物18aの近傍位置に事前決定されていた場合には、前述した図31と同様の可動役物18aの動作を伴う最も期待度の高い演出(特定演出)が実行されることとなる。
すなわち、この時点では、事前決定された第1操作画像51の表示位置が、全ての表示位置の可能性を有していて、この全ての表示位置の可能性のある時点で演出ボタン2dの操作が行えるので、たとえ第1操作画像51の表示位置が最終的に期待度の低いものであっても、期待度の高い表示位置を期待して演出ボタン2dの押圧操作を可能としている。
次に、遊技者が、演出ボタン2dの押圧操作を行わずに、リール41a〜41cのうちの何れか1つのリールを停止すると、事前決定された第1操作画像51の表示位置が、表示領域の略中央以外であった場合には、図34(b)に示すように、第1操作画像51の表示位置が、表示領域の略中央から補助表示器19の近傍位置である第2の表示位置に移動する。また、表示器8の表示領域には「まだ押さないのか?」の文字情報が表示される。この時点で遊技者が演出ボタン2dを押圧操作すれば、事前決定された第1操作画像51の表示位置が表示領域の略中央以外の表示位置に対応した演出(特定演出)が実行される。一方、この時点で、第1操作画像51が移動しなければ、第1操作画像51の表示位置が、表示領域の略中央で確定し、最も期待度の低い状態で演出ボタン2dの押圧操作を行うこととなる。
すなわち、リール41a〜41cのうちの何れか1つのリールを停止時点で、第1操作画像51が補助表示器19の近傍位置に移動した場合には、1番目のリールを停止する前に比べて期待度の高い状態で、演出ボタン2dの操作が可能となるが、第1操作画像51が移動しなかった場合には、第1操作画像51の表示位置が表示領域の略中央に確定するので、1番目のリールを停止する前に比べて他の補助装置側に第1操作画像51が移動する可能性がなくなった状態で演出ボタン2dを操作しなければならなくなる。
次に、遊技者が、演出ボタン2dの押圧操作を行わずに、リール41a〜41cのうちの2番目のリールを停止すると、事前決定された第1操作画像51の表示位置が、補助表示器19の近傍位置以外であった場合には、図34(c)に示すように、第1操作画像51の表示位置が、補助表示器19の近傍位置から上部演出ボタン2fの近傍位置である第2の表示位置に移動する。また、表示器8の表示領域には「そろそろ押してみるか?」の文字情報が表示される。この時点で遊技者が演出ボタン2dを押圧操作すれば、事前決定された第1操作画像51の表示位置が上部演出ボタン2fの近傍位置、及び可動役物18aの近傍位置の何れかに対応した演出(特定演出)が実行される。一方、この時点で、第1操作画像51が移動しなければ、第1操作画像51の表示位置が、補助表示器19の近傍位置で確定し、上部演出ボタン2fの近傍位置、及び可動役物18aの近傍位置よりも期待度の低い状態で演出ボタン2dの押圧操作を行うこととなる。
すなわち、リール41a〜41cのうちの2番目のリールを停止時点で、第1操作画像51が上部演出ボタン2fの近傍位置に移動した場合には、2番目のリールを停止する前に比べて期待度の高い状態で、演出ボタン2dの操作が可能となるが、第1操作画像51が移動しなかった場合には、第1操作画像51の表示位置が補助表示器19の近傍位置に確定するので、2番目のリールを停止する前に比べてより期待度の高い補助装置側に第1操作画像51が移動する可能性がなくなった状態で演出ボタン2dを操作しなければならなくなる。
次に、遊技者が、演出ボタン2dの押圧操作を行わずに、リール41a〜41cのうちの最後のリールを停止すると、事前決定された第1操作画像51の表示位置が、可動役物18aの近傍位置であった場合には、図34(d)に示すように、第1操作画像51の表示位置が、上部演出ボタン2fの近傍位置にから可動役物18aの近傍位置である第2の表示位置に移動する。また、表示器8の表示領域には「押せ!」の文字情報が表示される。この時点で遊技者が演出ボタン2dを押圧操作すれば、第1操作画像51の表示位置が可動役物18aの近傍位置に対応した演出(特定演出)が確定して実行される。一方、この時点で、第1操作画像51が移動しなければ、第1操作画像51の表示位置が、上部演出ボタン2fの近傍位置で確定し、可動役物18aの近傍位置よりも期待度の低い状態で演出ボタン2dの押圧操作を行うこととなる。
すなわち、リール41a〜41cのうちの最後のリールを停止時点で、第1操作画像51が可動役物18aの近傍位置に移動した場合には、最後のリールを停止する前に比べて期待度の高い状態で、演出ボタン2dの操作が可能となるが、第1操作画像51が移動しなかった場合には、第1操作画像51の表示位置が上部演出ボタン2fの近傍位置に確定するので、最後のリールを停止する前に比べて最も期待度の高い可動役物18a側に第1操作画像51が移動する可能性がなくなった状態で演出ボタン2dを操作しなければならなくなる。
以上のように第2変形例においては、操作画像制御手段としての主制御部10及び副制御部20は、操作画像としての第1操作画像51が第2の表示位置に表示されている場合に、操作手段としての演出ボタン2dの操作に基づき、補助装置と関連した特定の演出表示(特定演出)を実行可能とし、表示位置制御手段としての主制御部10及び副制御部20が、第1操作画像51を事前に第2の表示位置に変更を決定している場合には、第1操作画像51が第2の表示位置に変更される前であっても、演出ボタン2dの操作に基づき、特定の演出表示(特定演出)を実行する構成としている。
したがって、第1操作画像51が期待度の高い表示位置に移動可能として、その移動途中の任意の位置で遊技者による演出ボタン2dの押圧操作を可能としているので、第1操作画像51が期待度の高い表示位置に移動する可能性を秘めている時点で、演出ボタン2dの押圧操作を行うか、或いは、期待度の低い表示位置に確定してしまう虞はあるが、演出ボタン2dの押圧操作をせずに、比較的期待度の高い表示位置が確定してから安心して演出ボタン2dの押圧操作を行うか、等を遊技者が選択でき、遊技者の好みに応じて演出を実行することが可能となるのである。
なお、第2変形例で示した演出を、前兆演出の最終ゲームの全てで実行してもよいし、所定の確率で実行するようにしてもよい。また、所定の確率で実行する場合には、AT状態(或いは上乗せ)に当選している場合には、当選していない場合よりも高い確率で実行するようにしてもよい。
<第2実施形態の第3変形例>
次に、第2実施形態の第3変形例について、図35を参照して説明する。
前述した第2実施形態においては、表示器8の周囲に、上部演出ボタン2f、補助表示器19、可動役物18aを配設していたが、第3変形例においては、図35に示すように、補助表示器19を備えずに、表示器8の右上に可動役物18aを配設している。
第3変形例においても、前述の図30での説明同様、上部演出ボタン2fの操作を伴う演出が行われる場合には、第1操作画像51が上部演出ボタン2fの近傍位置である第2の表示位置に表示されることとなる。
そして、演出ボタン2dが操作されると、図35(a)に示すように、第1操作画像51が消去し、替わりに第2操作画像53が表示されて、上部演出ボタン2fの操作を促す報知が行われる。
その後、上部演出ボタン2fの操作が行われると、AT状態(或いは上乗せ)に当選している場合には、図35(b)に示すように、上部演出ボタン2fの上方に配設される可動役物18aが第2状態に変換して、可動役物18aの所定部が第2操作画像53に重なる位置まで移動することとなる。
また、図35(c)に示すように、可動役物18aの第2状態への変換に応じて、表示器8においては、第2操作画像53が消去し、替わりに勝利画像55が表示される。
そして、所定時間経過後に、図35(d)に示すように、「AT確定」(「或いは上乗せ確定」)の文字情報からなる第3文字画像57が表示されて結果が報知される。
一方、AT状態(或いは上乗せ)に当選していない場合には、図30での説明同様、上部演出ボタン2fの操作が行われると、第2操作画像53が消えるとともに可動役物18aが第1状態を維持し、対戦結果として敗北画像56が表示される。
そして、所定時間経過後、「失敗」の文字情報からなる第4文字画像58が表示されて結果が報知される。
以上のように第3変形例においては、表示器8の周辺に、上部演出ボタン2f及び可動役物18aが近傍位置となるように配設し、操作画像制御手段としての主制御部10及び副制御部20は、操作画像としての第2操作画像53を、表示器8における、上部演出ボタン2f及び可動役物18aの近傍位置に表示可能とし、操作手段としての上部演出ボタン2fの操作に基づき、可動役物18aの第2状態への変換とともに、特典の付与に関する報知を行うのである。
したがって、可動役物18aの第2状態への変換とともに、特典が付与されることが報知されるので、より斬新な態様で特典の付与が報知され、遊技の興趣をより高めることが可能となる。
また、上部演出ボタン2fと可動役物18aが近傍位置に配設されているので、操作する遊技者の手の近くで可動役物18aの動作が行われることとなり、よりインパクトのある報知態様を実現することができる。
以上、第2実施形態に係るスロットマシン1において、以下のような特徴を有している。
複数の情報を表示可能な表示手段(表示器8)を備え、遊技者にとって有利な特典(AT状態)の付与に関連した演出を表示手段に表示するようにした遊技機(スロットマシン1)において、特典を付与するか否かを抽選する抽選手段(主制御部10)と、抽選手段による抽選結果に基づき、演出を制御可能な演出制御手段(主制御部10及び副制御部20)と、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン2d)と、表示手段の周辺に配置される、演出を補助可能な補助装置(上部演出ボタン2f)と、を備え、補助装置は、遊技者が操作可能であり操作手段とは別個に設けられる特定操作手段(上部演出ボタン2f)であり、演出制御手段は、演出の実行中に、操作手段の操作を促す操作画像(第1操作画像51)を表示するとともに、操作手段の操作に基づき、特典の付与に関連した所定情報(例えば、勝利画像55)を表示可能な操作画像制御手段(主制御部10及び副制御部20)を備え、操作画像制御手段は、抽選手段による抽選結果に基づき、表示手段の表示領域において操作画像の表示位置を制御可能な表示位置制御手段(主制御部10及び副制御部20)を備え、表示位置制御手段は、操作画像を、第1の表示位置と、第1の表示位置よりも補助装置に近い位置である第2の表示位置とに表示可能とし、抽選手段による抽選結果が、特典を付与するものである場合には、特典を付与するものでない場合よりも、操作画像を高い確率で第2の表示位置に表示することを特徴とするのである。
したがって、表示器8の表示領域において操作画像が表示される表示態様に応じて、特典の付与に対する期待度が変化することとなり、興趣を向上させることが可能となる。
また、補助装置と関連した演出が実行可能となり、興趣を向上させることができる。また、特典の付与に対する期待度をより変化性に富んだものにすることができ、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、操作画像が第1の表示位置よりも特定操作手段に近くなる第2の表示位置に、操作画像を表示するので、操作画像の表示位置と特定操作手段との関連性を高めることができ、特定操作手段の操作を促す報知を確実に行うことが可能となるし、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、表示位置制御手段(主制御部10及び副制御部20)は、第1の表示位置に表示された操作画像を、第2の表示位置に変更可能な変更演出を行い、操作画像制御手段(主制御部10及び副制御部20)は、操作画像が第2の表示位置に表示されている場合に、操作手段の操作に基づき、補助装置と関連した特定演出を実行可能とし、表示位置制御手段が、操作画像を事前に第2の表示位置に変更を決定している場合には、操作画像が第2の表示位置に変更される前であっても、操作手段の操作に基づき、特定演出を実行することを特徴とするのである。
したがって、操作画像が第2の表示位置に変更される前の、第2の表示位置に変更される可能性のある時点で、変更されることを期待して操作手段を操作してもよいし、或いは、操作画像が第2の表示位置に変更後に、安心して操作手段を操作してもよく、遊技者の好みに応じた時期に操作手段の操作を行うことが可能となり、興趣を高めることが可能となる。
また、補助装置は、非作動状態と、所定部位が表示手段の表示領域の前方の位置となる作動状態と、に変換可能な可動役物(18a)を含み、操作画像は、操作手段(演出ボタン2d)の操作を促す第1操作画像(51)と、特定操作手段(上部演出ボタン2f)の操作を促す第2操作画像(53)とを含み、操作画像制御手段(主制御部10及び副制御部20)は、特定操作手段の操作に基づいて、可動役物の変換に応じて、特典の付与に関連した所定情報を表示することを特徴とするのである。
したがって、表示手段と可動役物とにより演出の興趣をより向上させることができる。また、特定操作手段の操作により可動役物を作動状態に変換するので、操作画像の表示位置と可動役物との関連性を高めることができ、より興趣の高い演出が可能となるし、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
以上のように、第2実施形態のスロットマシン1が実現される。
以上、説明したように、本発明においては、複数の識別情報を変動表示可能な表示手段(リール41)と、第1ベット数(3ベット)と第2ベット数(2ベット)とを含む複数のベット数のうちから、何れかのベット数を設定可能な設定手段(主制御部10)と、遊技者が操作可能な停止操作手段(停止ボタン5)と、を備え、設定手段によるベット数の設定を含む所定の開始条件の成立に基づき、表示手段の変動表示を伴うゲームを実行するとともに、ゲームの結果として、停止操作手段の操作により表示手段に停止表示された識別情報の態様が、特定態様(押し順ベル役の図柄の組合せ態様)であった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能とした遊技機(スロットマシン1)において、第1遊技状態(通常遊技状態)と第2遊技状態(AT状態)とを含む複数の遊技状態のうち、何れかの遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段(主制御部10)と、遊技価値を付与するか否かに関する抽選を実行可能な抽選手段(主制御部10)と、抽選手段による抽選結果が特定抽選結果であり、且つ、停止操作手段の操作態様が特定操作態様である場合に、表示手段において変動表示している識別情報を特定態様で停止表示可能な表示制御手段(主制御部10)と、抽選手段による抽選結果が特定抽選結果である場合に、特定操作態様に関する特定情報を報知可能な報知手段(例えば、表示器8)と、を備え、報知手段が、第2遊技状態において第2ベット数の設定によりゲームが行われる場合に特定情報の報知を行うことで、第1遊技状態において第1ベット数の設定によりゲームが行われる場合よりも、第2遊技状態において第2ベット数の設定によりゲームが行われる場合の方が、単位ゲームあたりの遊技価値の増加期待値が高くなるように制御可能に構成した。
ここで、設定手段、遊技状態制御手段、抽選手段、表示制御手段は、主制御部10が備えるものであってもよいし副制御部20が備えるものであってもよい。また、主制御基板25と副制御基板26の協働により構成されるものであってもよい。
また、設定手段は、主制御部10で構成するものでもよいし、主制御部10に2ベットボタン2b及び3ベットボタン2aを含ませて構成してもよい。
また、遊技価値は、メダルやメダルに対応するクレジットデータの他、遊技者にとって有利な遊技状態でもよい。
また、第1ベット数と第2ベット数は、相互に異なるベット数であれば、何れのベット数の組合せでもよい。
また、報知手段は、表示器8、スピーカ9、ナビランプ12などが例示される。また、報知手段は、報知制御を行う制御手段を含んだものでもよいし、含まないものでもよい。
また、特定情報は、特定態様を停止表示させるための情報であり、停止ボタン5a〜5cの停止順序(押し順)を指示する情報や、最初に停止操作するボタンを指示する情報の他、表示手段に停止すべき識別情報を指示する情報でもよい。
また、第2遊技状態は、報知手段による特定情報の報知が行われるものであれば、AT状態であってもよいし、ART状態であってもよい。
したがって、報知手段による報知と、ベット数の変更とを組み合わせることで、より多彩な遊技状態を発生させることが可能となり、遊技の興趣を向上させるとともに、第2遊技状態を確実に実行することが可能となる。また、ベット数の変更により第2遊技状態を発生させるので、第1遊技状態よりも遊技価値の増加期待値を確実に高くすることが可能となる。
また、設定手段は、第2ベット数を設定する場合には、第1ベット数よりも少ないベット数を設定可能に構成した。
したがって、第2遊技状態においては、第1遊技状態よりも、ゲームに際して設定するベット数が少なくなり、第2遊技状態における遊技価値の増加期待値を確実に高くすることが可能となる。
また、表示制御手段により、表示手段に特定態様が停止表示された場合に、設定手段により第1ベット数が設定されていた場合よりも、第2ベット数が設定されていた場合の方が、多くの遊技価値を付与することが可能な遊技価値付与手段を備えた構成とした。
遊技価値付与手段は、主制御部10が備えるものであってもよいし副制御部20が備えるものであってもよい。また、主制御基板25と副制御基板26の協働により構成されるものであってもよい。
したがって、第2遊技状態においては、第1遊技状態よりも、特定態様が停止表示された場合に付与される遊技価値が多くなり、第2遊技状態における遊技価値の増加期待値を確実に高くすることが可能となる。
また、抽選手段は、設定手段により第1ベット数が設定されたことに基づく抽選結果として、特別抽選結果を抽選可能とし、遊技状態制御手段は、第1遊技状態において、抽選手段による抽選結果が特別抽選結果となったことに基づいて、遊技状態を第2遊技状態に制御することを可能に構成した。
したがって、ベット数の変更による抽選対象の変更を利用して、より斬新な形で第2遊技状態を確実に発生させることが可能となる。
また、抽選手段による抽選結果としての特別抽選結果を、表示手段において、少なくとも特別態様が停止表示されるまで持ち越すことが可能な持越し手段を備え、遊技状態制御手段は、表示手段において停止表示された識別情報の態様が特別態様である場合、遊技状態を第3遊技状態に制御することが可能であり、第3遊技状態での単位ゲームあたりの増加期待値は、0よりも大きい値である構成とした。
持越し手段は、主制御部10が備えるものであってもよいし副制御部20が備えるものであってもよい。また、主制御基板25と副制御基板26の協働により構成されるものであってもよい。
したがって、第2遊技状態の他に、遊技者にとって有利な第3遊技状態が発生するので、遊技者に期待感を向上させることが可能となる。
また、第2遊技状態は、AT遊技状態(AT状態)であり、第1遊技状態は、第2遊技状態よりも報知手段により特定情報が報知される確率が低い通常遊技状態である構成とした。
したがって、第1遊技状態と第2遊技状態とにおける遊技価値の増加期待値の差を確実に出すことが可能となる。
一方、特許文献1には、遊技者にとって有利な遊技状態として、RT、AT、ARTなどの遊技状態を発生する遊技機が開示されている。しかしならが、従来の遊技機においては、制御部における遊技状態の切替のみで、遊技者にとって有利な遊技状態を発生させるようにしているので、より多彩で興趣性の高い遊技状態を発生させることができていなかった。
このように、本実施形態に係るスロットマシン1によれば、従来の遊技機が改善すべきこのような課題の全部又は一部などを解決することができる。
以上、本発明の遊技機の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る遊技機は前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
例えば、本実施形態では、第2遊技状態としてAT状態(ART状態)を付与するものとしたが、AT又はRTを付与するようにしてもよい。
また、ボーナス役として、ボーナスA役とボーナスB役を設けているが、ボーナス役の種類を3種類以上設けてもよい。また、2ベットゲーム及び3ベットゲームの一方又は双方で当選可能なボーナス役を複数種類設けてもよい。ただし、ボーナス役を3種類以上設けた場合でも、2ベットゲームと3ベットゲームで当選するボーナス役の種類が重複しないようにすることが好ましく、このようにすれば、AT状態中に、何れか一方のボーナス役に対応する図柄の組合せが停止しないようにゲームを進行する手間をなくすことができる。
また、3ベットゲームで実行するボーナスA状態の方が、2ベットゲームで実行するボーナスB状態よりもボーナス中のメダルの純増枚数が多くなっているが、同一又は少なくなるように共通ベル役のメダル払出数やボーナス中のゲーム数を設定してもよい。
また、各ボーナス状態を終了させることとなる規定枚数は、本実施形態以外でもよく、ボーナスB状態の方がボーナスA状態よりも多くなるように設定してもよい。
また、ボーナスA状態中は3ベットゲーム、ボーナスB状態中は2ベットゲームを実行するようにしたが、ボーナス状態中のベット数は、相互に異なるベット数であれば、どのベット数であってもよい。
また、各ベット数時の小役に対応するメダル払出数は、本実施形態で示したもの以外でもよく、例えば、押し順ベル役に対応するメダル払出数を、3ベットゲームの場合の方が、2ベットゲームの場合よりも多くなるようにしてもよい。
また、各小役の当選確率は、2ベットゲームと3ベットゲームで異なるようにしたが、一部又は全部で同一にしてもよい。
また、ボーナスA役及びボーナスB役はリプレイ役と重複して当選するようにしているが、リプレイ役とは異なる小役と重複当選するようにしてもよいし、他の小役との重複当選ではなくボーナス役に単独で当選するようにしてもよい。
また、ボーナスB役の方が、ボーナスA役よりも当選確率が高くなるように設定したが、ボーナスA役の方がボーナスB役よりも当選額率が高くなるように設定してもよし、同一の確率に設定してもよい。
また、押し順ベル役は、停止ボタン5a〜5cの全ての押し順を規定するものとしているが、最初に停止するリール41のみを規定する所謂3択ベル役にしてもよいし、目押し操作が必要なベル役として、当選したベル役の図柄をナビゲートするもの(所謂図柄AT)としてもよい。
また、本実施形態では、RT1とRT2の2種類設けるようにしているが、RTを3種類以上設けるようにしてもよい。
また、AT状態は、ボーナスA役当選を契機に発生するようにしているが、通常遊技状態中のAT状態の潜伏抽選に当選した場合に、AT状態を発生させるようにしてもよい。この場合、3ベットゲームでのAT状態となるので、ボーナスA当選状態で発生する2ベットゲームのAT状態とは異なるAT状態を発生可能となる。したがって、メダルの払い出し態様が異なる2つのAT状態を発生可能となり、興趣性を向上させることが可能となる。
また、高確率状態中のレア役当選時にAT状態の潜伏抽選を行うようにしているが、通常確率状態中のレア役当選時にもAT状態の潜伏抽選を行うようにしてもよい。
また、高確率状態中のボーナスA役当選時にAT状態の抽選を行うようにしているが、通常確率状態中のボーナスA当選時にもAT状態の抽選を行うようにしてもよい。また、ボーナスA役当選時のAT状態の抽選は、確率設定手段の設定値に応じて変化するように設定しているが、全設定共通としてもよい。
また、AT状態中のレア役当選時の上乗せ抽選確率を全設定共通にしているが、高設定ほど、上乗せ抽選確率が高くなるようにしてもよい。
また、AT状態をAT状態中のゲーム数が、所定の上限数となった場合に終了させるようにしているが、AT状態を継続可能な獲得可能メダル数(上限数)を記憶し、AT状態中の獲得メダル数が所定の上限数となった場合に終了するようにしてもよい。この場合、上乗せにより付与される延長利益は、メダル数となる。
また、ボーナスA役よりも当選確率が低いボーナスC役を設け、ボーナスC役当選を条件に発生するボーナスC状態は、ボーナスA状態よりも純増枚数が多くなるように設定し、さらに、ボーナスC役当選時には、リミッタ作動まで継続するAT状態を発生させるようにしてもよい。このようにすれば、ボーナスC役当選時の遊技者の期待感を極めて高めることが可能となる。
また、2ベットボタン2b及び3ベットボタン2aの他に、1ベットを設定する1ベットボタンを別設するとともに、1ベットゲームでの押し順ベル役当選時のメダル払出数を2ベットゲーム時よりも多くなるように設定(例えば、15枚に設定)し、1ベットゲームで実行する特別AT状態を設けるようにしてもよい。
この場合、AT状態の潜伏当選時、或いはAT状態の当選時に、AT状態を特別AT状態にするか否かの抽選(例えば、1/20の抽選)を行い、その抽選に当選した場合に、特別AT状態を発生させる。このようにすれば、遊技者に付与する利益量の異なるAT状態が発生可能となり、興趣性を向上させることが可能となる。また、特別AT状態を設けることにより、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、AT状態中に、リール41の制御や役の抽選制御等は、ボーナス状態ではないが、表示器8での画像表示をあたかもボーナス状態のように制御する、所謂疑似ボーナス状態を所定ゲーム数(例えば、30ゲーム)の間において発生可能としてもよい。また、疑似ボーナス状態中は、リール41の制御や役の抽選制御等はAT状態であるので、疑似ボーナス状態においては、上記した1ベットゲームを実行して、より遊技者の利益量が多くなるようにしてもよい。このようにすれば、遊技者の期待感をより向上させることが可能となる。
また、AT状態における所定条件の成立に基づき、上乗せ当選確率を通常よりも高める所謂上乗せ特化ゾーンを、所定ゲーム数(例えば、10ゲーム)の間、発生させるようにしてもよい。
また、上部演出ボタン2fは表示器8の近傍に配設すれば、表示器8の右側でなくてもよく、例えば、表示器8とリール41の間の位置に配設するようにしてもよい。そして、上部演出ボタン2fの操作を促す第2操作画像53を表示する場合には、表示器8の表示画面の下方に表示すれば、操作すべき上部演出ボタン2fの位置を明確に報知することが可能となる。この場合、第2操作画像53を表示するタイミングをゲーム終了後にすることにより、表示器8の表示画面の下方に表示される押し順ナビと第2操作画像53が重なることを未然に防止することが可能となる。
また、本発明をスロットマシンに適用したがパチンコ(例えば、玉スロ)などその他の遊技機に適用することもできる。
また、メダル、遊技球等の現物の遊技媒体を用いることなく、データ形式の擬似遊技媒体を用いてゲームを実行可能な、いわゆる封入式遊技機にも、本発明を適用することができる。
また、本実施形態では、可変表示手段としてモータにより駆動制御されるリールを用いたが、これに代えて又はこれに加えて、液晶表示器などの表示器8にリール等の図柄が変動する画像を表示させることにより、表示器を識別情報の可変表示手段として用いることもできる。