JP2022099671A - 銅熔錬ダストの鉛回収方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】銅熔錬ダストに含まれる鉛を、銅やスズ、亜鉛、および金銀などの貴金属から分離して効率よく回収する方法を提供する。【解決手段】銅熔錬ダストに含まれる鉛をアルカリ溶液によって浸出するアルカリ浸出工程と、該アルカリ浸出の浸出後液と浸出残渣を固液分離する工程と、分離した上記浸出後液に酸を加えて鉛を沈澱化する中和工程と、鉛を含む澱物を固液分離して回収する工程を有することを特徴とする銅熔錬ダストの鉛回収方法。【選択図】図1

Description

本発明は、銅熔錬工程で発生するダスト(煙灰)から鉛を回収する方法であり、該ダストに含まれる鉛を、銅やスズ、亜鉛、および金銀などの貴金属から分離して効率よく回収する方法に関する。
銅熔錬工程では、例えば、銅精鉱などの原料を溶融し、溶体の比重差を利用して銅マットとスラグに分離し、該スラグを抜き出し、銅マットに空気を吹き込んで粗銅を製造する。粗銅は精製炉で還元されてアノードに鋳造され、電解精製などによって電気銅が製造される。このような銅製錬において、原料に含まれる鉛量が増大すると、銅アノードの鉛濃度が増大して銅電解精製工程に悪影響を及ぼす。この悪影響を回避するには銅熔錬工程において鉛を除去することが求められる。
鉛は揮発しやすいので銅熔錬工程のダスト(煙灰)に濃縮する。該ダストには、鉛以外の揮発性金属(スズ、亜鉛など)が含まれており、さらに銅および貴金属が含まれているので、この銅分および貴金属分を回収するために熔連工程で生じたダストを捕集し、銅熔錬炉に繰り返している。捕集したダストに含まれる鉛を分離すれば、銅製錬工程から鉛を除去することができる。
従来、銅熔錬ダストなどの処理方法として、銅熔錬ダストを硫酸に浸漬して銅を浸出すれば、鉛は浸出残渣に濃縮して鉛を主成分とした浸出残渣(鉛滓)になることを利用して、銅と鉛を分離する方法が知られている。例えば、特開昭59-162233号公報には、銅熔錬ダストを希硫酸に浸漬して銅、亜鉛、ヒ素を浸出する一方、鉛やビスマスを主体とする残渣を形成する処理方法が記載されている。
また、酸化剤を加えて硫酸浸出を行うことも知られている。例えば、特開2009-242850号公報には、鉛滓をスラリー化して空気と共に硫酸と硫酸第2鉄を加え、銅を酸化して硫酸浸出することによって鉛と銅を分離する方法が記載されている。さらに、特開2013-237920号公報には、銅熔錬ダストをpHが1.0以上の硫酸酸性溶液に添加し、3価の鉄化合物を加えて酸化しながら、ダスト中の銅を浸出することによって、銅の浸出率を高め、浸出残渣中の鉛と分離する方法が記載されている。
しかし、銅熔錬ダストの硫酸浸出では、浸出残渣の鉛滓には少量の銅が混在し、さらにダスト中のスズや金、銀等の大部分が鉛滓に含まれるので、鉛品位の高い鉛回収物を得ることが難しいと云う問題がある。また、銅の他に鉛製錬における種々の不純物も浸出せずに鉛滓に残留するので、鉛滓は鉛製錬原料として必ずしも好ましくないという問題もあった。
特開昭59-162233号公報 特開2009-242850号公報 特開2013-237920号公報
本発明の方法は、従来知られている銅熔錬ダストの硫酸浸出における上記問題を解決したものであって、銅熔錬ダストに含まれる鉛を、銅やスズ、亜鉛、および金銀などの貴金属から分離して効率よく回収する方法を提供する。
〔1〕銅熔錬ダストに含まれる鉛をアルカリ溶液によって浸出するアルカリ浸出工程と、該アルカリ浸出の浸出後液と浸出残渣を固液分離する工程と、分離した上記浸出後液に酸を加えて鉛を沈澱化する中和工程と、鉛を含む澱物を固液分離して回収する工程を有することを特徴とする銅熔錬ダストの鉛回収方法。
〔2〕上記アルカリ浸出工程においてpH13.0以上の液性下で鉛を浸出し、上記中和工程においてpH12.5以下のアルカリ領域の液性下で鉛を沈澱化する上記[1]に記載する銅熔錬ダストの鉛回収方法。
〔3〕銅熔錬ダストを水または酸によって洗浄し、洗浄した銅熔錬ダストのアルカリ浸出を行う上記[1]または上記[2]に記載する銅熔錬ダストの鉛回収方法。
〔具体的な説明〕
以下、本発明を具体的に説明する。なお、濃度の%は質量%である。
本発明の処理方法は、銅熔錬工程で発生したダスト(銅熔錬ダストと云う)から鉛を分離回収方法である。銅熔錬ダストには鉛と共に銅、亜鉛、スズ、少量の貴金属などが含まれている。本発明の処理方法は、銅熔錬ダストに含まれる鉛を銅、スズ、亜鉛、金、銀などから効率よく分離して回収する方法である。
本発明の鉛回収方法は、具体的には、銅熔錬ダストに含まれる鉛をアルカリ溶液によって浸出するアルカリ浸出工程と、該アルカリ浸出の浸出後液と浸出残渣を固液分離する工程と、分離した上記浸出後液に酸を加えて鉛を沈澱化する中和工程と、鉛を含む澱物を固液分離して回収する工程を有することを特徴とする銅熔錬ダストの鉛回収方法である。
また、本発明の上記鉛回収方法は、上記アルカリ浸出工程に先立ち、銅熔錬ダストを水または酸によって洗浄する洗浄工程を設けてもよく、該洗浄により得られた銅熔錬ダスト(洗浄ダストと云う)についてアルカリ浸出を行う事がより好ましい。本発明の鉛回収方法の処理フローの一例を図1に示す。
〔洗浄工程〕
銅熔錬ダストを水または酸によって洗浄する。この洗浄によって銅熔錬ダストに含まれる可溶性の銅化合物が洗い流される。例えば、銅熔錬ダストに含まれる銅の多くは硫酸銅であり、この硫酸銅が水に溶出して銅分が除去される。なお、硫酸銅などの溶出によって銅熔錬ダストのスラリーは弱酸性になるので、洗浄には水に代えて酸を用いてもよい。
アルカリ浸出に先立つ洗浄工程によって該ダストに含まれる銅分の大部分が系外に除去され、また銅熔錬ダストに含まれる亜鉛の大部分が洗浄除去されるので、アルカリ浸出に掛かる薬剤コストを軽減することができる。なお、銅熔錬ダストに含まれる銅以外の鉛やスズなどは酸化物や硫酸塩であり、これらは殆ど洗浄されずに洗浄ダストに残る。
洗浄後、該スラリーを固液分離して洗浄ダストを回収し、洗浄後液を系外に送る。該洗浄後液には銅熔錬ダストの銅分の多くが含まれているので、銅回収原料として利用することができる。回収した洗浄ダストはアルカリ浸出工程に送られる。
〔アルカリ浸出工程〕
洗浄ダストをアルカリ溶液に加えてスラリーにし、該洗浄ダストに含まれる鉛をアルカリ浸出する。該アルカリ溶液は水酸化ナトリウム溶液、水酸化カリウム溶液などの一般的なアルカリ溶液を用いることができる。
洗浄ダストに含まれる鉛分は主に硫酸鉛(PbSO)および酸化鉛(PbO)である。硫酸鉛は、例えば、次式[1]のように水酸化ナトリウムと反応して亜ナマリ酸イオンなどを生じて溶出する。酸化鉛も同様に溶出するが、硫酸鉛に比較して酸化鉛のほうが安定なので、溶解度を超えた鉛は酸化鉛として沈殿する。
PbSO + 2NaOH → HPbO + NaSO + H [1]
アルカリ溶液中の鉛の溶解度はpHによって変化する。pHに対する液中の鉛濃度の変化を図2に示す。図2のグラフに示すように、pH13.0の鉛濃度は2g/Lであり、pHの上昇に比例して液中の鉛濃度が高くなる。例えば、pH13.5の鉛濃度は6g/Lに近くなり、pH13.0の鉛濃度の約3倍近くなる。従って、鉛をアルカリ浸出するには、アルカリ溶液のpHは13.0以上が好ましく、13.5以上がより好ましい。
一方、洗浄ダストに含まれるスズの大部分は酸化スズ(SnO)であり、また洗浄ダストには硫化銅(CuS)などが僅かに残留しているが、これらの酸化スズや硫化銅はアルカリ溶液に殆ど溶解しない。また、洗浄ダストに僅かに含まれる金銀等の貴金属も溶解しないので、このアルカリ浸出では鉛が選択的に浸出される。
〔固液分離〕
アルカリ浸出の後に浸出後液と浸出残渣を固液分離する。回収した浸出後液には鉛が含まれているので、鉛を回収する中和工程に送られる。一方、浸出残渣には、アルカリ浸出し難い酸化スズ、少量の銅分、微量の貴金属が含まれているので、この浸出残渣は例えば銅熔錬工程などに繰り返して原料に加え、再利用することができる。
〔中和工程〕
図2に示すように、液中の鉛濃度はpHの低下とともに減少し、pHが12.5のときは鉛濃度が実質的にゼロである。アルカリ浸出された鉛(Pb2+)はpHが13以上の範囲では、例えば、式[1]に示すように、HPbO の状態で溶解しているが、pHが12.5以下の範囲では酸化鉛(PbO)の沈澱を生じる。そこで、浸出後液に含まれる鉛を回収するため、該浸出後液に酸を加えてpHが12.5以下のアルカリ領域になるように中和する。ここで、原料の銅熔錬ダストに砒素が含まれていた場合、アルカリ浸出液に砒素が移行する場合がある。その場合、pHを下げすぎると砒素の酸化物(AsO)が沈殿し、鉛回収物の品位を低下させる場合があるので好ましくない。そのため中和後の液のpHはアルカリ領域であることが好ましい。具体的にはpH10.0以上、pH12.5以下が好ましく、pHが11.5以上、pH12.5以下がより好ましい。中和に用いる酸は硫酸、塩酸、硝酸などの一般的な酸でよい。
〔回収工程〕
中和処理後に固液分離して鉛を含む澱物を回収する。この回収した鉛含有物(鉛回収物と云う)は、洗浄ダストのアルカリ浸出において鉛が選択的に浸出されるので、浸出後液に含まれる鉛以外の不純物が少なく、従って鉛品位の高い鉛回収物を得ることができる。
本発明の方法で得られる鉛回収物は、硫酸浸出によって得られる鉛滓と比較して、鉛が高濃度である。具体的には、例えば、本発明の実施例1の鉛回収物の鉛濃度は62.0%であるが、比較例1の硫酸浸出によって得た鉛滓の鉛濃度は9.4%であり、本発明の方法による鉛回収物の鉛品位は格段に高い。
本発明の洗浄工程を含む方法では、洗浄工程においてダストに含まれる銅分の多くが除去されるので、アルカリ浸出の負担が軽減されるとともに、洗浄工程を含まない場合に比べて、銅濃度が低く、かつ鉛濃度の高い鉛回収物が得られる。具体的には、例えば、洗浄工程を含まない実施例2の鉛回収物の鉛濃度は38.5%(鉛移行率34.7%)、銅濃度は25.5%(銅移行率9.0%)であるが、洗浄工程を含む実施例1の鉛回収物の鉛濃度は62.0%(鉛移行率49.5%)、銅濃度は4.7%(銅移行率1.5%)であり、銅濃度が大幅に低下する一方、鉛濃度が格段に高くなっている。
また、本発明の鉛回収方法によれば、スズおよび金銀を殆ど含まない鉛回収物が得られるので、金銀等の有価物のロスが格段に少ない。
本発明の鉛回収方法の一例を示す処理フロー。 アルカリ溶液のpHに対する鉛濃度の変化を示すグラフ。
以下、本発明の実施例を比較例と共に示す。
液および滓(澱物)中の金属濃度はICP-AESによって測定した。
使用した銅熔錬ダストに含まれる金属等の濃度を表1に示す。
これらの金属等の移行率を次式[2]によって求めた。
移行率(%)=[回収物中の金属量]/[ダスト中の金属量]×100 ・・・[2]
Figure 2022099671000002
〔実施例1〕
銅熔錬ダスト300gを水1Lに溶かして30分攪拌し、水スラリーにした。これを吸引濾過装置によって固液分離し、洗浄後残渣(洗浄ダスト)と洗浄後液を得た。この洗浄ダストを3NのNaOH溶液1Lに溶かしてアルカリスラリーにし、pHを14以上に調整し、30分間、アルカリ浸出を行った。浸出後、該アルカリスラリーを吸引濾過装置によって固液分離し、浸出後液と浸出残渣を得た。分離した浸出後液に硫酸を添加して中和し、pHを12.5に調整して酸化鉛を沈澱させた。その後、吸引濾過装置によって酸化鉛澱物と中和後液を固液分離し、回収した酸化鉛澱物を105℃で12時間乾燥して鉛回収物を得た。
水洗浄の洗浄後液、アルカリ浸出の浸出残渣、中和処理の中和後液について、これらに含まれる金属等の移行率を表2に示す。また、鉛回収物の金属等の濃度および移行率を表3に示す。
表3に示すように、鉛回収物の鉛濃度は60%以上であり、スズや金銀などが殆ど含まれていない鉛品位の高い鉛回収物であった。また、表2に示すように、金銀はアルカリ浸出の浸出残渣に全量が移行し、鉛回収物には実質的に含まれていないので、鉛回収物による金銀などのロスを最小限に抑えることができた。さらに、上記ダストに含まれる銅は、表2に示すように、水洗浄によって80%以上が洗い流されるので、銅濃度が低い鉛回収物を得ることができた。
Figure 2022099671000003
Figure 2022099671000004
〔実施例2〕
実施例1と同様の銅熔錬ダスト300gを3NのNaOH溶液1Lに溶かしてアルカリスラリーにし、pHを14に調整し、30分間、アルカリ浸出を行った。浸出後、該アルカリスラリーを吸引濾過装置によって固液分離し、浸出後液と浸出残渣を得た。分離した浸出後液に硫酸を添加して中和し、pHを12.5に調整して酸化鉛を沈澱させた。その後、吸引濾過装置によって酸化鉛澱物と中和後液を固液分離し、回収した酸化鉛澱物を105℃で12時間乾燥して鉛回収物を得た。
アルカリ浸出の浸出残渣、中和処理の後液について、これらに含まれる金属等の移行率を表4に示す。また、鉛回収物の金属等の濃度および移行率を表5に示す。
表5に示すように、鉛濃度が38.5%であって、スズ濃度が低く、金銀などが殆ど含まれていない鉛回収物が得られた。本例の鉛品位は実施例1より低いが、これはアルカリ浸出によって鉛と共に銅が溶出してテトラヒドロキシ銅酸イオン〔Cu(OH) 2-〕を形成し、このため水酸基が消費されてpHが低下し、鉛の浸出率が低下したためと考えらえる。
また、本例の鉛回収物の銅濃度は実施例1より高いが、これは本例では水洗浄を行わないので銅が洗浄除去されずに残留し、この銅がアルカリ浸出されて鉛澱物に混入するためであると考えらえる。この実施例1と本例(実施例2)の比較から、アルカリ浸出に先立つ水洗浄は銅分の除去に有効であることが確認された。
Figure 2022099671000005
Figure 2022099671000006
〔比較例1:硫酸浸出〕
実施例1と同様の銅熔錬ダスト300gを濃度200g/Lの硫酸1Lに溶かして硫酸スラリーにし、30分間、硫酸浸出を行った。浸出後、該硫酸スラリーを吸引濾過装置によって固液分離し、浸出残渣(鉛滓)と浸出後液を得た。この浸出残渣を105℃で12時間乾燥して鉛回収物を得た。この鉛回収物の金属等の濃度および移行率を表6に示す。また浸出後液への金属等の移行率を表6に示す。
表6に示すように、鉛回収物の鉛濃度は9.4%であり、実施例1,2に比べて鉛濃度が大幅に低下している。また、本比較例の鉛回収物は銅濃度が低いものの、鉛濃度に対する銅濃度の比(Cu/Pb)についてみると、実施例1の銅鉛比(Cu/Pb)は約0.076であるのに対して、本比較例の銅鉛比(Cu/Pb)は約0.276であり、実施例1より格段に増加している。また、本比較例のスズ濃度は約10%であり、鉛原料としては好ましくない。さらに、本比較例ではダストに含まれる鉛の全量が鉛回収物に移行したが、銅の11%、金と銀のほぼ全量が鉛回収物に移行しており、有価物のロスが非常に大きいことが分かる。
Figure 2022099671000007

Claims (3)

  1. 銅熔錬ダストに含まれる鉛をアルカリ溶液によって浸出するアルカリ浸出工程と、該アルカリ浸出の浸出後液と浸出残渣を固液分離する工程と、分離した上記浸出後液に酸を加えて鉛を沈澱化する中和工程と、鉛を含む澱物を固液分離して回収する工程を有することを特徴とする銅熔錬ダストから鉛を回収する方法。
  2. 上記アルカリ浸出工程においてpH13.0以上の液性下で鉛を浸出し、上記中和工程においてpH12.5以下のアルカリ領域の液性下で鉛を沈澱化する請求項1に記載する銅熔錬ダストから鉛を回収する方法。
  3. 銅熔錬ダストを水または酸によって洗浄し、洗浄した銅熔錬ダストのアルカリ浸出を行う請求項1または請求項2に記載する銅熔錬ダストから鉛を回収する方法。


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