JP2022098290A - スタンプツール位置決め装置および素子アレイの製造方法 - Google Patents

スタンプツール位置決め装置および素子アレイの製造方法 Download PDF

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Seijuro Sunaga
誠 山下
Makoto Yamashita
敏暢 宮腰
Toshinobu Miyakoshi
康生 加藤
Yasuo Kato
龍矩 大友
Tatsunori Otomo
光悦 牧田
Koetsu Makita
洋平 佐藤
Yohei Sato
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Abstract

【課題】搬送ヘッドに対してのスタンプツールの位置合わせが容易なスタンプツール位置決め装置と、それを用いた素子アレイの製造方法とを提供することである。【解決手段】この装置は、スタンプツール10が着脱自在に設置される設置ステージ82と、設置ステージ82に設置されたスタンプツール10をピックアップすることが可能な搬送ヘッド22と、X軸に沿って搬送ヘッド22に対してのスタンプツール10の相対位置を位置決めして調節するチャック機構26と、Y軸に沿って設置ステージ82に対してのスタンプツール10の相対位置を位置決めして調節する第2軸位置部材90と、を有する。【選択図】図6C

Description

本発明は、スタンプツール位置決め装置および素子アレイの製造方法に関する。
極小部品の搬送において、表面に多数の凸部を有するスタンプ状の搬送ツール(スタンプツール)を用いることが検討されている。下記の特許文献1には、そのスタンプ状の搬送ツールの例が開示されている。従来では、熱膨張(coefficient of thrmal expansion)による搬送対象の離脱を可能とするためのスタンプツールが開示されている。
スタンプツールの搬送対象として想定されている極小部品の一例として、ミニLED、マイクロLEDと呼ばれるLED素子がある。ミニLED、マイクロLEDとは、従来の一般的なLED素子のものに比べ、幅が1~8μm、長さが5~10μm、高さが0.5~3μmと非常に小さい。
従来技術にもあるように、このようなLED素子が多数配置されたウエハから素子をピックアップし、ディスプレイに相当する基板へ搬送することで、LEDディスプレイを製造することになるが、スタンプツールと搬送ヘッドとの位置合わせが課題になる。
搬送ヘッドに対してのスタンプツールの位置合わせが不十分であると、ウエハからの素子のピックアップの精度が低下し、多数の素子がマトリックス状に配列された素子アレイの製造も困難になる。
米国2017/0173852A1公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、搬送ヘッドに対してのスタンプツールの位置合わせが容易なスタンプツール位置決め装置と、それを用いた素子アレイの製造方法とを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係るスタンプツール位置決め装置は、
搬送対象要素を着脱自在に粘着可能な部分を持つスタンプ層を有するスタンプツールが着脱自在に設置される設置ステージと、
前記設置ステージに設置された前記スタンプツールをピックアップすることが可能な搬送ヘッドと、
第1軸に沿って、前記搬送ヘッドに対しての前記スタンプツールの相対位置を位置決めして調節する第1軸位置決め機構と、
前記第1軸と交差する第2軸に沿って、前記設置ステージに対しての前記スタンプツールの相対位置を位置決めして調節する第2軸位置決め機構と、を有する。
仮に、第1軸および第2軸に沿ってのスタンプツールの位置決めを、全て搬送ヘッドに対して行うこととすると、搬送ヘッドに対する位置決め機構が複雑になる。その結果、搬送ヘッドの駆動制御が複雑になると共に、搬送ヘッドによる搬送位置精度が低下するおそれがある。また仮に、第1軸および第2軸に沿ってのスタンプツールの位置決めを、全て設置ステージに対して行うこととすると、設置ステージでの位置決め機構が複雑になると共に、設置ステージの必要スペースが大きくなり、設置ステージの移動制御も困難になる。さらに、設置ステージと搬送ヘッドとの位置合わせも複雑になる。
本発明のスタンプツール位置決め装置では、第2軸に沿ってのスタンプツールの位置決めは、設置ステージを基準として第2軸位置決め機構を用いて行い、第1軸に沿ってのスタンプツールの位置決めは、搬送ヘッドを基準として第1軸位置決め機構を用いて行うことができる。そのため、搬送ヘッドに対する位置決め機構がシンプルになると共に軽くなる。その結果、搬送ヘッドの駆動制御が容易になると共に、搬送ヘッドによる搬送位置精度が向上する。
また本発明のスタンプツール位置決め装置では、第2軸に沿ってのスタンプツールの位置決めは設置ステージに対して行うが、第1軸に沿ってのスタンプツールの正確な位置決めは必要が無い。したがって、設置ステージでの位置決め機構がシンプルになると共に、設置ステージの必要スペースを必要最小限にすることができる。そのため、設置ステージの移動制御も容易になる。さらに、設置ステージと搬送ヘッドとの位置合わせは、たとえば第2軸に沿ってのみ高精度で行えばよく、第1軸に沿っての位置合わせはラフでよくなる。第1軸に沿ってのスタンプツールの位置合わせは、搬送ヘッドを基準として第1位置決め機構により行われるからである。
好ましくは、前記第1軸位置決め機構は、前記搬送ヘッドに前記スタンプツールを着脱自在に装着する装着手段を兼ねている。装着手段が位置決め機構を兼ねることで、装着手段以外の部品として、別に位置決め機構を搬送ヘッドに具備させる必要がなくなる。
また、装着手段としては、特に限定されないが、たとえばチャック機構(以下、「クランプ機構」とも言う)などが例示される。チャック機構は、搬送ヘッドの第1軸に沿って相互に反対側に設けられ、スタンプツールに対して当接および離反移動自在に設けられる。
好ましくは、前記第2軸位置決め機構は、
前記第2軸方向に沿って前記設置ステージの両側に配置され、前記設置ステージに設置されたスタンプツールに当接および離反移動可能な少なくとも一対の第2位置決め部材を有する。
このように構成することで、設置ステージに対して、第2軸に沿ってのスタンプツールの高精度な位置決めを行うことが可能になる。また、搬送ヘッドによりスタンプツールをピックアップする際に、搬送ヘッドに対するスタンプツールの位置決めもさらに容易になる。
好ましくは、前記設置ステージは、前記スタンプ層を収容する収容凹部が形成してある設置面を有し、前記設置面には、前記スタンプ層の周りに位置する前記スタンプツールの一部を着脱自在に吸着可能な吸引孔が形成してある。
このように構成することで、収容凹部の内部にスタンプ層を収容した状態で、吸引孔に負圧を導入することで、スタンプツールの一部が設置面に着脱自在に吸着される。その結果、収容凹部の内部は密閉され、収容凹部の内部に収容されたスタンプ層のスタンプ面には、ゴミやほこりなどが付着されにくくなり、スタンプ面を清浄に保ちつつスタンプツールを設置しておくことが可能になる。
好ましくは、前記設置ステージは、ベースに対して着脱自在に固定される。スタンプツールは、客先の要請や、搬送対象要素としての素子が作り込まれる基板(基板はシートでもよい/以下同様)などに応じて交換する必要がある。スタンプツールの変更に合わせて、複数の設置ステージを準備しておくことで、ベースは取り替えること無く、設置ステージのみを交換することで、スタンプツールのサイズ変更などに対応することができる。また、各設置ステージは、ベースに対する平坦度が確保されていることが好ましく、スタンプツールの交換に際しても、平坦度を調整する必要が無い。
好ましくは、前記設置ステージには、前記収容凹部内の空間に連通して前記収容凹部内の気体を入れ替えるガス流通孔が形成してある。凹部内の気体を入れ替えることで、収容凹部の内部に収容してあるスタンプ層の表面に付着しているゴミやほこりなどを気体と共に排出することができ、スタンプ層の清浄度が向上する。
好ましくは、前記設置ステージには、前記スタンプツールを、少なくとも第1軸に沿って案内する案内手段が装着してある。設置ステージに案内手段を設けることで、第1軸に沿ってのスタンプツールの概略的な位置決めを行うことが容易になる。また、搬送ヘッドによりスタンプツールをピックアップする際に、搬送ヘッドに対するスタンプツールの第1軸に沿っての高精度な位置決めも容易になる。
好ましくは、前記案内手段は、前記第1軸に沿って前記設置ステージの両側に着脱自在に装着してある複数の案内部材を有する。好ましくは、それぞれの前記案内部材には、前記スタンプツールのテーパ面に係合可能な傾斜面が形成してある。このように構成することで、第1軸に沿ってのスタンプツールの概略的な位置決めがさらに容易になる。
好ましくは、前記第1軸に沿って前記設置ステージの両側には、それぞれ、少なくとも二つの案内部材が装着してあり、二つの案内部材の隙間に沿って、前記第1軸位置決め機構が差し込まれて前記スタンプツールに当接可能になっている。このように構成することで、シンプルな構成でありながら、搬送ヘッドに対するスタンプツールの高精度な位置決めが容易になる。
本発明の素子アレイの製造方法は、上記のいずれかに記載のスタンプツール位置決め装置にて位置決めされたスタンプツールを搬送ヘッドで搬送する工程と、
前記搬送ヘッドに装着されたスタンプツールを用いて、複数の搬送対象要素を、基板から同時に取り出して搬送する工程と、を有する。
本発明の素子アレイの製造方法では、高精度に位置決めされて配列された多数の素子を持つ素子アレイを、容易に、しかも短時間および低コストで製造することができる。
好ましくは、スタンプツールは、
搬送対象要素を着脱自在に粘着可能な部分を持つスタンプ層と、
前記スタンプ層が固定される支持板と、
前記支持板が交換自在に取り付けられ、搬送ヘッドが着脱自在に装着可能な取付面を持つアダプタ板と、を有する。
このスタンプツールでは、スタンプツールの全体を交換すること無く、スタンプ層が固定してある支持板のみをアダプタ板から交換することができる。そのため、異なる種類のスタンプ層を有するスタンプツールを、低コストで準備することが容易になる。また、スタンプ層のサイズや支持板のサイズを変更させても、アダプタ板のサイズを統一することが容易になり、搬送ヘッドまたは設置ステージの共用化が容易になる。また、スタンプ層は支持板に固定されているため、スタンプ層のスタンプ面の平坦度を確保し易い。
好ましくは、前記支持板は、接着層により前記アダプタ板に交換自在に取り付けられる。接着層を用いることで、支持板をアダプタ板に容易に交換自在に取り付けることができ、支持板の平坦度、すなわちスタンプ層のスタンプ面の平坦度を確保し易い。
好ましくは、前記搬送対象要素は、基板の表面に形成してある複数の素子であり、前記スタンプ層には、前記素子に対応する複数の凸部が形成してあり、各凸部に、前記素子が着脱自在に粘着される。このように構成することで、複数の搬送対象要素としての複数の素子を、基板から同時に取り出して、転写または実装することが容易になる。
好ましくは、前記支持板は、平坦面を有するガラス板またはセラミック板を有する。このように構成することで、支持板の平坦度、すなわちスタンプ層のスタンプ面の平坦度を確保し易い。また、特に、支持板をガラス板で構成することで、スタンプ層の周囲に、吸着可能面を形成しやすくなる。
好ましくは、前記アダプタ板の側面には、前記支持板に向けて外径が小さくなるテーパ面が形成してある。アダプタ板の側面に形成してあるテーパ面には、クランプ機構の爪部が着脱自在に係合可能である。また、クランプ機構による搬送ヘッドに対するスタンプツールの装着力を高めることができる。さらに、スタンプツールのための設置ステージの上部に設置してある案内部材の傾斜面に沿ってスタンプツールの位置決めが容易になる。
好ましくは、アダプタ板の最大幅を支持板の幅よりも大きくしてある。このように構成することで、案内部材の傾斜面とスタンプツールのテーパ面とが係合しやすくなる。
好ましくは、前記支持板の前記アダプタ板側の表面には、前記アダプタ板のテーパ面に向き合う差込可能面が存在する。スタンプツールの支持板に差込可能面が存在することで、クランプ機構の爪部が、アダプタ板の側面のテーパ面に着脱自在に係合しやすくなる。
好ましくは、前記支持板の前記スタンプ層側の表面には、前記スタンプ層の周りに、吸着可能面が形成してある。スタンプツールの支持板に吸着可能面が存在することで、スタンプツールのための設置ステージの設置面で、支持板を吸着可能になり、スタンプ層を収容凹部の内部に密封して保持しやすくなる。収容凹部内のスタンプ層は清浄に保持される。
前記スタンプ層と前記アダプタ板との間には、前記支持板の平行度(平坦度)を調整するためのシム板が介在してあってもよい。このように構成することで、支持板の平坦度が向上し、スタンプ面の平坦度も向上する。
図1Aは本発明の一実施形態に係るスタンプツールの概略正面図と要部拡大図である。 図1Bは本発明の他の実施形態に係るスタンプツールの概略正面図である。 図2Aは図1Aに示すスタンプツールを着脱自在に搬送する搬送ヘッドを含む搬送装置の概略図である。 図2Bは図2Aに示す搬送ヘッドでスタンプツールを掴んでいる状態を示す搬送装置の概略図である。 図3Aは半導体基板から素子をピックアップする前の状態を示す搬送装置の概略図である。 図3Bは図3Aに示す状態からスタンプツールのスタンプ層を半導体基板上の素子に押し付けている状態を示す搬送装置の概略図である。 図3Cは半導体基板から素子をピックアップした後の状態を示す搬送装置の概略図である。 図4Aは本発明の他の実施形態に係る搬送装置に用いられるクランプ機構の爪部の詳細を示す部分概略図である。 図4Bは本発明の他の実施形態に係る搬送装置に用いられるクランプ機構の爪部の詳細を示す部分概略図である。 図5Aは半導体基板上に形成してある素子の概略断面図である。 図5Bは搬送装置のスタンプツールで半導体基板上の素子をピックアップする状態を示す概略断面図である。 図5C1は搬送装置のスタンプツールで半導体基板上の素子をピックアップした後に実装用基板(シート)に配置した状態を示す概略断面図である。 図5C2は搬送装置のスタンプツールで半導体基板上の素子をピックアップした後に第1転写用基板(シート)上に配置した状態を示す概略断面図である。 図5Dは第1転写用基板(シート)上に配置された素子アレイを第2転写用基板(シート)に転写した状態を示す概略断面図である。 図5Eは第2転写用基板(シート)上に配置された素子アレイを実装用基板(シート)に転写する前の状態を示す概略断面図である。 図5Fは第2転写用基板(シート)上に配置された素子アレイを実装用基板(シート)に転写した後の状態を示す概略断面図である。 図6Aは図1Aに示すスタンプツールが設置されるスタンプステージの概略斜視図である。 図6Bは図6Aに示すスタンプステージの平面図であり、位置決め部材が開いている状態を示す。 図6Cは図6Aに示すスタンプステージの平面図であり、位置決め部材が閉じている状態を示す。 図7は図6Aに示すVII-VII線に沿うスタンプステージの概略断面図である。 図8は図6Aに示すスタンプステージのY軸方向から見た側面図に図2Aに示す搬送ヘッドを加えた側面図である。 図9は、図6Aに示すスタンプステージが配置されるスタンプ用テーブルと、図5Aに示す素子形成用基板が配置される素子用テーブルと、図5C1に示す実装用基板が配置される実装用テーブルと、搬送ヘッドとの関係を示す概略図である。 図10は図9に示す状態から搬送ヘッドとテーブルとの相対位置を変化させた状態を示す概略図である。 図11は図10に示す状態から搬送ヘッドとテーブルとの相対位置を変化させた状態を示す概略図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
第1実施形態
図2Aに示すように、本実施形態に係るスタンプツール位置決め装置の一部となる搬送装置20は、スタンプツール10を着脱自在に搬送する搬送ヘッド22を有する。
(スタンプツール)
まず、主としてスタンプツールについて説明する。図1Aに示すように、スタンプツール10は、スタンプ層12と支持板14とアダプタ板16とを有する。
スタンプ層12には、X軸方向およびY軸方向に所定間隔で、Z軸下方に突出する凸部11がマトリックス状に形成してある。凸部11のX軸方向幅x1と、これらの隣接する凸部11のX軸方向間隔x2は、たとえば図5Fに示す実装用基板(シート)70に表面に実装される赤色発光のための素子(搬送対象要素の一例)32rのX軸方向幅x3およびそれらのX軸方向間隔x4などに応じて決定される。
なお、図1Aには図示されないが、凸部11のY軸方向幅と、これらの隣接する凸部11のY軸方向間隔に関しても同様である。凸部11は、スタンプ層12の下面で、マトリックス状に配置され、その配置数は、特に限定されないが、1~数十万個個である。
本実施形態では、図面において、X軸(第1軸)、Y軸(第2軸)およびZ軸(第3軸)は、相互に略垂直であり、X軸およびY軸が、スタンプ層12の平面方向に平行であり、Z軸が凸部11の突出する方向に平行である。
図1Aに示すように、スタンプ層12の凸部11の突出高さz1は、図5Bに示す素子32rのZ軸方向高さz2などとの関係で決定され、たとえばZ軸方向高さz2の1~8倍であることが好ましい。スタンプ層12のZ軸方向の厚みz3は、特に限定されないが、凸部11の突出高さz1の0.25倍以上程度が好ましい。なお、素子32rのX軸方向幅x3(Y軸方向幅も同程度)は、たとえば1~150μmであり、その高さz2は、たとえば1~150μmである。
スタンプ層12と凸部11とは、これらが強く接合されていれば、別々の材質で構成されてもよいが、同じ材質で構成されていてもよい。同じ材質で構成されることで、凸部11がスタンプ層12から剥離するおそれは少なくなる。少なくとも凸部11は、粘着性を有する材質で構成してあり、図5Bに示す素子形成用基板30上に所定の固定力F1で配置してある素子32rを所定の粘着力F2で粘着可能になっている。凸部11の下端が素子32rの上面に所定力で押し付けられたときに、素子32rに対する凸部11の粘着力F2は、素子32rの基板30に対する固定力F1よりも大きくなるように、凸部11の材質や形状などが決定してある。
凸部11の材質としては、特に限定されないが、たとえばポリジメチルシロキサン(PDMS)、有機シリコン化合物、ポリエーテルゴムなどの粘弾性エラストマーなどが例示される。スタンプ層12も、凸部11と同じ材質で構成されていてもよいが、凸部11以外のスタンプ層12の表面は、粘着性を有さないことが好ましい。凸部11以外では、素子32rを粘着力でピックアップしないことが好ましい。
図1Aに示すように、スタンプ層12は、支持板14に固定してある。支持基板14は、スタンプ層12よりも剛性が高く、平坦性に優れた材質で構成してあり、好ましくはガラス板、金属板、セラミック板などで構成してある。支持板14の厚みは、特に限定されないが、好ましくは、0.5mm以上である。
スタンプ層12は、支持板14の表面に直接に形成されてもよく、あるいは、接着層により固定してあってもよい。いずれにしても、スタンプ層12は、支持板14の表面に、図5Bに示す粘着力F2よりも十分に高い密着力で固定してある。素子32rは、後工程で、凸部11から剥がされて、たとえば図5C1に示す実装用基板70の上に配置されるため、その際に、スタンプ層12が支持板14から剥がれないことが重要である。
図1Aに示すように、支持板14は、スタンプ層12と反対側の表面で、アダプタ板16の接着面16bに対して、接着層15により着脱自在に固定してある。接着層15による支持板14とアダプタ板16との接着力は、図5Bに示す粘着力F2よりも十分に高い接着力である。ただし、繰り返し使用後のスタンプ層12を交換する際には、支持板14をアダプタ板16の接着面16bから取り外せるようになっている。接着層15は、両面粘着テープなどで構成されていてもよい。
支持板14のX軸方向幅およびY軸方向の幅は、スタンプ層14のそれらよりも大きく、しかも、アダプタ板16の接着面16bのX軸方向幅およびY軸方向の幅よりも大きいことが好ましい。支持板14のスタンプ層側の表面には、スタンプ層12の回りに、スタンプ層12が形成されていない平坦な吸着可能面14bが形成してある。本実施形態では、スタンプ層12は、Z軸方向から見て矩形状であるが、支持板14は矩形でも円形でもよい。吸着可能面14bは、図7に示す設置ステージ82の設置面84に着脱自在に取り付け可能になっている。
アダプタ板16の接着面16bと反対側の上面は、平坦な取付面16aとなっており、取付面16aの面積は、接着面16bの面積よりも大きくなるように、アダプタ板16の少なくともX軸方向の両側面は、テーパ面16cとなっている。すなわち、アダプタ板16の少なくともX軸方向の側面には、スタンプ層12に向けて外径が小さくなるテーパ面16cが形成してある。
本実施形態では、テーパ面16cは、アダプタ板16のY軸方向の両側面にも形成してあり、アダプタ板16の側面全周に沿ってテーパ面16cが形成してある。本実施形態では、アダプタ板16は、Z軸方向から見て矩形状を有しており、アダプタ板16の少なくともX軸方向最大幅は、支持板14のX軸方向幅よりも大きいことが好ましい。なお、図7に示すように、アダプタ板16のY軸方向最大幅は、支持板14のY軸方向幅と略同等でもよく、それよりも大きくとも小さくてもよい。
図1Aに示す支持板14の吸着可能面14bとは反対側の表面には、アダプタ板16の接着面16bの回りに、テーパ面16cに向き合う平坦な差込可能面14cが形成してある。X軸方向の両側に位置する差込可能面14cの上で、アダプタ板16のテーパ面16cには、それぞれ図2Bに示すチャック機構(クランプ機構ともいう/第1軸位置決め機構)26の爪部26aが係合する。また、X軸方向の両側に位置するアダプタ板16のテーパ面16cには、それぞれ図6Aおよび図8に示す設置ステージ82の案内部材88の傾斜面89が係合する。
図1Aに示すアダプタ板16のZ軸方向の厚みは、支持板14の厚みよりも十分に大きく、好ましくは、支持板14の厚みの1.2倍以上、好ましくは2倍~6倍程度である。なお、アダプタ板16の上面にある取付面16aの外周縁部には、面取り部あるいはR部から成る縁部16dが形成してある。
Y軸方向の両側に位置するアダプタ板16の縁部16dには、図6A~図6Cおよび図7に示す一対の位置決め部材(第2軸位置決め機構)90の先端面92が当接し、設置ステージ82に置かれたスタンプツール10のY軸方向位置を位置決めしている。スタンプツール10のX軸方向位置の概略的な位置決めは、図6Aおよび図8に示す案内部材88の傾斜面89が行い、高精度な位置決めは、図2Bおよび図8に示す搬送装置20のクランプ機構26の爪部26bが行う。
(搬送装置)
次に、主として搬送装置について説明する。図1Aに示すアダプタ板16の上面にある取付面16aには、図2Aに示す搬送装置20の搬送ヘッド22の吸着面24が吸着可能になっている。搬送ヘッド22の吸着面24には、主装着手段としての真空吸引孔が形成してあり、真空吸引孔に負圧を発生させることで、吸着面24にスタンプツール10のアダプタ板16の取付面16aが真空吸着される。吸着面24によるスタンプツール10のアダプタ板16の取付面16aへの真空吸着力を、仮に主装着力F3aとする。
また、本実施形態では、搬送ヘッド22には、開閉機構28を介してチャック機構26が装着してある。チャック機構26の内側には、爪部26aが形成してある。爪部26aを含むチャック機構26は、たとえば開閉機構28によりX軸方向に移動し、爪部26aが、図2Aに示すように、吸着面24の下面の全体を開いたり、図2Bに示すように、爪部26aが、吸着面24のX軸方向の両側下方に位置するようになっている。
各爪部26aには、テーパ状の係合面26bが形成してある。係合面26bのテーパ面は、スタンプツール10のアダプタ板16のテーパ面16cの形状に合わせてあり、そのテーパ面16cに係合可能になっている。図2A~図2Bに示すように、アダプタ板16の取付面16aが搬送ヘッド22の吸着面24に吸着される前には、チャック機構26は、開閉機構28により爪部26aが開いている。アダプタ板16の取付面16aが搬送ヘッド22の吸着面24に吸着された後に、チャック機構26は、開閉機構28により爪部26aが閉じられる方向に移動し、係合面26bがテーパ面16cに係合する。
その結果、スタンプツール10は、搬送ヘッド22に形成してある主装着手段としての真空吸引孔による主装着力F3aと、副装着手段としてのチャック機構26による副装着力F3bとの合計の装着力F3で、搬送ヘッド22に装着される。搬送ヘッド22の小型化などに伴い、搬送ヘッド22の真空吸引孔による主装着力F3単独では、図5Bに示す固定力F1よりも大きくすることは困難になる傾向にある。本実施形態では、副装着手段としてのチャック機構26による副装着力F3bが、主装着力F3aに加わることで、トータルの装着力F3(=F3a+F3b)は、固定力F1よりも確実に大きくなる。
また、チャック機構26によりスタンプツール10が搬送ヘッド22に装着されることで、X軸に沿って、スタンプツール10(具体的には、スタンプ層12の凸部)が、搬送ヘッド22に対して位置決めされる。
(表示素子アレイの製造方法とその製造に用いる装置)
次に、本実施形態に係る表示素子アレイの製造方法と、スタンプツール位置決め装置の一部となる設置ステージと、その他の装置について説明する。
まず、図2Aに示す搬送装置20が、図6A~図8に示す設置ステージ82の上に配置されたスタンプツール10を取りに行く。本実施形態では、スタンプツールは、たとえば光の三原色であるR,GおよびBのために、少なくとも3つ準備されることが好ましく、それぞれのスタンプツールは、好ましくは、それぞれの設置ステージ82の上に設置されている。あるいは、R,GおよびBのためのスタンプツール10毎に、設置ステージ82が、ベース81に対して取り替えられる。
設置ステージ82のベース81は、図9~図11に示すスタンプ用テーブル100の上に位置決めされて固定してある。スタンプ用テーブル100は、たとえば統合テーブル110の上に位置決めされて固定してある。図9~図11に示す例では、統合テーブル110には、単一のスタンプ用テーブルのみが設置してあるように示してある。
しかしながら、統合テーブル110の上には、たとえばR,GおよびBのためのスタンプツール10毎に、3つの設置ステージ82のための各ベース81が各々固定される3つのスタンプ用テーブル100が、Y軸方向に所定間隔で並んで配置されていてもよい。
また、3つのスタンプ用テーブル100以外に、サイズが異なるR,GおよびBのためのスタンプツール毎に、さらに3つの設置ステージのための各ベースが各々固定される3つの大スタンプ用テーブルが、Y軸方向に所定間隔で並んで配置されていてもよい。これらのサイズが異なる3つの大スタンプ用テーブルは、それよりも小さなサイズの3つのスタンプ用テーブル100に対して、X軸方向の外側に配置される。
本実施形態では、図9~図11に示すように、統合テーブル110の上には、スタンプ用テーブル100以外に、素子用テーブル102と、実装用テーブル104とが位置決めされて固定してある。素子用テーブル102は、図5Aに示す素子形成用基板30が位置決めされて着脱自在に固定されるテーブルである。
なお、図9~図11では、単一の素子用テーブル102のみが設置してあるように示してある。しかしながら、統合テーブル110の上には、たとえばR,GおよびBのための素子32r,32g,32b毎に、3つの素子形成用基板30が位置決めされて着脱自在にそれぞれ固定される3つの素子用テーブル102が、Y軸方向に所定間隔で並んで配置されていてもよい。なお、素子用テーブル102と、スタンプ用テーブル100とは、統合テーブル110上で、X軸方向に離れて配置される。
実装用テーブル104は、図5C1に示す実装用基板70が位置決めされて着脱自在に固定されるテーブルである。実装用基板70は、統合テーブル110上で、素子用テーブル102に対して、Y軸方向に離れて配置される。本実施形態では、単一の実装用基板70が統合テーブル110に位置決めされて固定してある。また、複数の実装用基板70が統合テーブル110に位置決めされて固定してあってもよい。
統合テーブル110に位置決めされて固定してある各テーブル100、102および104の上面は、略同一なX-Y平面であることが好ましいが、必ずしも同一平面である必要はない。各テーブル100、102および104の上面を、略同一なX-Y平面とすることで、各テーブル100、102および104の上方に相対移動してきた搬送ヘッド22のZ軸に沿う移動量を略同一にすることができ、搬送ヘッド22のZ軸に沿う移動制御が容易になる。統合テーブル110に位置決めされて固定してある各テーブル100、102および104のZ軸方向の上方には、搬送装置20の搬送ヘッド22がX軸およびY軸方向に移動して配置可能になっている。搬送ヘッド22に対して、統合テーブル110は、X軸およびY軸を含むX-Y平面に沿って相対的に移動可能に構成してある。
位置決め精度を向上させるために、搬送ヘッド22は、各テーブル100、102および104に対して、Z軸方向のみに移動し、各テーブル100、102および104が、搬送ヘッド22に対してX-Y平面に沿って移動することが好ましい。あるいは、搬送ヘッドは、X軸またはY軸とZ軸方向のみに移動し、各テーブル100、102および104が、搬送ヘッド22に対してY軸またはX軸に沿って移動するようにしてもよい。あるいは、搬送ヘッドは、X軸、Y軸およびZ軸に移動し、各テーブル100、102および104が移動せずに固定してあってもよい。
また、図9~図11に示す統合テーブル110は、単一の部材のように図示してあるが、必ずしも単一の部材で構成するのではなく、複数の部材で構成されていてもよい。また、素子用テーブル102と実装用テーブル104とは、同じベースに位置決めされて固定されて共通して同じ方向(たとえばY軸方向)に移動してもよい。さらに、それらのテーブル102および104とは別に、スタンプ用テーブル100(サイズが異なるスタンプ用テーブルも含む)が、たとえばY軸方向に移動するように統合テーブル110が分離されていてもよい。その場合には、搬送ヘッド22は、Z軸方向以外に、X軸方向にも移動可能であることが好ましい。
以下の説明では、図6A~図8に示す一つの設置ステージ82に関して説明するが、その他の設置ステージに関しても同様である。図6Aおよび図7に示すように、ブロック状の設置ステージ82は、ベース81の上に、たとえばボルトなどを用いて着脱交換自在に設置してある。図7に示すように、設置ステージ82のZ軸方向の上部には、収容凹部86と、収容凹部86を取り囲むように設置面84とが形成してある。収容凹部86は、たとえば四角柱形状のステージ82の上面の中央部をザグリ成形することで形成される。図7に示すように、収容凹部86には、スタンプツール10のスタンプ層12が完全に入り込むようになっている。
また、収容凹部86の周囲に形成してある設置面84には、周方向の複数箇所に吸引孔85が形成してあり、支持板14の吸着可能面14bを設置面84に着脱自在に吸着保持可能になっている。また、収容凹部86には、ステージ82に形成してある複数のガス流通孔83が連通してある。支持板14の吸着可能面14bが設置面84に吸着されることで、収容凹部86は、ガス流通孔83以外で密閉可能である。ガス理由通孔83を通して、清浄化ガスを収容空間86内に流すことで、スタンプ層12に付着しているゴミや不純物などを外部に排出可能になっている。
ステージ82のX軸に略垂直な両側面の上方には、それぞれ片側で2つの案内部材88がボルトなどで着脱自在に取り付けてある。案内部材88の内側面の上側には、傾斜面89が形成してある。各傾斜面89には、図1Aに示すアダプタ板16のテーパ面16cが接触可能になっており、各傾斜面89に沿ってアダプタ板16のX軸方向に向き合うテーパ面16cが摺動する。そのため、スタンプツール10のアダプタ板16が傾斜面89の上を滑りながらステージ82の上に落とし込まれ、図7に示すように、スタンプ層12が収容凹部86の内部に収容される。また、スタンプツール10のステージ82に対するX軸方向の概略的な位置合わせが行われる。
図6Aに示すように、4つの案内部材88は、スタンプツール10のアダプタ板16のY軸方向の両縁部16dよりも内側に位置するように、ステージ82に取り付けられる。ステージ82のY軸方向の両側には、それぞれY軸方向の位置決め部材(第2軸位置決め機構)90がY軸方向に移動自在に配置してある。位置決め部材90には、それぞれ先端面92が形成してあり、これらの先端面92は、Y軸に沿って向き合っており、図7に示すように、それぞれがアダプタ板16のY軸方向の縁部16dに当接可能になっている。先端面92がアダプタ板16のY軸方向の縁部16dに当接することで、スタンプツール10は、ステージ82に対してY軸方向の位置決めがなされる。
次に、図6Aおよび図7に示す設置ステージ82から図2Aに示す搬送装置20を用いて、スタンプツール10をピックアップする方法について説明する。
まず、位置決め部材90を用いて、ステージ82の上で、スタンプツール10のY軸方向の位置決めがなされる。その後に、図9に示すように、スタンプ用テーブル100と搬送ヘッド22とのX-Y軸の位置関係を変化させ、図8に示すステージ82がベース81と共に移動し、図2Aに示す搬送装置20の搬送ヘッド22の下方にステージ82を位置させる。なお、ステージ82を移動させることなく、搬送ヘッド22を移動させてもよいし、これらの双方を移動させてもよい。搬送ヘッド22は、必要に応じてZ軸芯回りに回転させてもよい。
搬送ヘッド22のZ軸の下方に、ステージ82上のスタンプツール10を位置させた後に、ヘッド22をZ軸の下方に移動させ、搬送ヘッド22の下端をアダプタ板16の取付面16aに接触させ、搬送ヘッド22による真空吸着を開始する。次に、図2Aから図2Bに示すように、クランプ機構26を閉じ、爪部26aの係合面26bを、アダプタ板16のX軸方向の両側に位置するテーパ面16cにそれぞれ係合させてX軸方向の位置決めを行う。また、爪部26aの係合面26bには、必要に応じてストッパ面を具備させ、ストッパ面がアダプタ板16のX軸方向の縁部16dに当接することで、スタンプツール10のX軸方向の位置決めを行ってもよい。
その後に、図7に示す一対の位置決め部材90をY軸方向に開き、先端面92によるアダプタ板16の縁部16dとの当接を解除する。その前後に、ステージ82の吸引孔85による支持板14のステージの設置面84への吸着を解除する。その後に、搬送ヘッド22をZ軸の上方に移動させれば、図2Bに示すように、スタンプツール10が搬送ヘッド22の下端に、X軸およびY軸で位置決めされ、しかも、スタンプツール10の水平度が維持された状態で保持される。
次に、図2Bに示すように、搬送ヘッド22にスタンプツール10を装着した状態で、搬送装置20をX軸およびY軸方向に相対移動させ、図10に示すように、素子用テーブル102の上に位置させる。図10に示す素子用テーブル102の上には、図3Aに示すように、素子形成用基板30が位置決めされて配置してある。素子形成用基板30の表面には、図5Aに示すように、たとえば赤色発光用の素子32r、または緑色発光用の素子32g、または青色発光用の素子32bが作り込まれている。基板30としては、たとえば素子の種類(青色発光素子、赤色発光素子、緑色発光素子など)によっても異なるが、たとえばサファイヤ基板、ガラス基板、GaAs基板、SiC基板などが用いられる。
本実施形態では、素子32r,32g,32bは、たとえばマイクロLED素子である。なお、以下の説明では、素子32rについてのみ説明するが、その他の素子32g,32bに関しても、それぞれ別々のスタンプツール10を用いて、同様な操作を行う。スタンプツール10は、それぞれ異なる素子32r,32g,32bの種類毎に準備することが好ましいが、搬送ヘッド22は、共通して用いることができる。
待機状態のスタンプツール10は、たとえば図6Aおよび図7に示すステージ82の上に設置され、スタンプ層12が収容凹部86の内部に密封され、清浄な状態に保たれている。搬送ヘッド22で保持されていない待機状態のスタンプツール10は、たとえば図9に示すスタンプ用テーブル100の上に配置されてもよいが、図9に示すテーブル100のY軸に沿って隣に配置してあるそれぞれ別のスタンプ用テーブルに配置してあってもよい。
図3Aから図3Bに示すように、搬送装置20をZ軸方向の下方に移動させ、スタンプツール10の凸部11を、基板30の素子32rの上面に押し付ける。その結果、素子32rは、凸部11に粘着する。その後に、図3Cに示すように、スタンプツール10を、搬送装置20と共に、Z軸方向の上方に持ち上げる。その結果、図5Bに示すように、各凸部11には、素子32rが粘着して、凸部11と共に素子32rが基板30からピックアップされる。基板30上に残された素子32rは、後で同様にして、搬送装置20のスタンプ層10によりピックアップされる。
次に、スタンプ層10の凸部11によりピックアップされた素子32rは、たとえば図5C1に示す実装用基板70の上に搬送装置20により搬送されて実装される。図5C1に示す実装用基板70は、図10に示す実装用テーブル104の上に位置決めされて配置してある。そのため、図10から図11に示すように、素子用テーブル102と実装用テーブル104とを搬送ヘッド22に対してY軸方向に相対移動させ、搬送ヘッド22を実装用テーブルの上に位置させる。
その後に、図5Bに示すスタンプ層12の凸部11に粘着してある素子32rのアレイを、図5C1に示す実装用基板70の上に転写する。そのために、スタンプ層12の凸部11に粘着してある素子32rを、実装用基板70の表面に押し付けてから、スタンプ層12を搬送装置20と共に持ち上げる。その結果、実装用基板70の表面に複数の素子32rが同時に転写される。実装用基板70のサイズに応じて、上記の動作を繰り返せば、実装用基板70の上には、多数の素子32rがマトリックス状に配置される。使用後のスタンプツール10は、搬送ヘッド22により、元のスタンプツール保持装置80のステージ82へ戻される。
基板70には、上記と同様にして、その他の素子32g,32bも搬送される。R,GおよびBの3つの素子32r,32g,32bで、一つの画素単位が構成され、それらの画素単位が、マトリックス状に配置されることで、カラー表示画面となることができる。
実装用基板70の表面には、異方導電性ペースト(ACP)が塗布してあることが好ましい。あるいは異方導電性フィルム(ACF)が配置してあることが好ましい。図5C1に示すように、素子32r,32g.32bをACPまたはACFを介して基板70の上に配置した後には、図示省略してある加熱加圧装置を用いて、各素子32r,32g,32bを基板70の方向に押し付けて加熱すればよい。その結果、各素子32r,32g,32bの端子を実装用基板の回路パターンに接続することができる。
本実施形態に係る搬送装置20では、図2Bに示す搬送ヘッド22によるアダプタ板16の取付面16aに対する装着力F3が、図5Bに示す固定力F1よりも大きく、素子32rに対するスタンプ層12の凸部11の粘着力F2が、固定力F1よりも大きい。このため、スタンプツール10が、基板30側に残されること無く、基板30の表面に配置してある素子32rを基板30から容易にピックアップして搬送することができる。
また、本実施形態では、図2Bに示す搬送ヘッド22によるアダプタ板16の取付面16aに対する装着力F3は、真空吸引孔の吸着力に対応する主装着力F3aと、副装着手段としてのクランプ機構26による副装着力F3bとの合計である。すなわち、本実施形態では、真空吸引孔を有する一般的な搬送ヘッド22に、クランプ機構26を設けるのみで、搬送ヘッド22によるアダプタ板16の取付面16aに対する装着力F3を、図5Bに示す素子32rの基板30への固定力F1よりも大きくすることが容易になる。
さらに本実施形態ではアダプタ板16のX軸方向の両側面には、スタンプ層12に向けて外径が小さくなるテーパ面16cが形成してある。またテーパ面16cには、クランプ機構26の爪部26aが係合可能になっている。このように構成することで、クランプ機構26の爪部26aが、アダプタ板16の側面のテーパ面16cに着脱自在に係合しやすくなる。また、クランプ機構26による搬送ヘッド22に対するスタンプツール10の装着力F3を高めることができる。また、クランプ機構26の爪部26aが、アダプタ板16の側面のテーパ面16cに着脱自在に係合することで、搬送ヘッド22に対するスタンプツール10のX軸方向の位置決めも同時に行うことができる。
また、アダプタ板16のX軸方向の両側面に、スタンプ層12に向けて外径が小さくなるテーパ面16cが形成してあることで、図6Aに示すステージ82の上部に設置してある案内部材88の傾斜面89に沿ってスタンプツール10のX軸方向のラフな位置決めが容易になる。特に、図1Aに示すように、アダプタ板16のX軸方向の最大幅が支持板14の幅よりも大きくなっていることで、案内部材88の傾斜面89とスタンプツール10のテーパ面16cとが係合しやすくなっている。
また、スタンプツール10の支持板14に差込可能面14cが存在することで、クランプ機構26の爪部26aが、アダプタ板16の側面のテーパ面16cに着脱自在に係合しやすくなる。さらに、スタンプツール10の支持板14に吸着可能面14bが存在することで、図7に示すように、ステージ82の設置面84で、支持板14を吸着可能になり、スタンプ層12を収容凹部86の内部に密封して保持しやすくなる。吸着可能面14bは、支持板14をガラス板などで構成することで、スタンプ層12の周囲に容易に形成することができる。
スタンプツール10は、スタンプ層12が固定されて、アダプタ板16が交換自在に取り付けられる支持板14をさらに有する。このように構成することで、スタンプツール10の全体を交換すること無く、スタンプ層12が固定してある支持板14のみをアダプタ板16から交換することができる。そのため、異なる種類のスタンプ層12を有するスタンプツール10を、低コストで準備することが容易になる。また、アダプタ板16を共用して用いることで、スタンプツールに合わせて、異なる種類の搬送ヘッドを用いる必要が無く、搬送装置の全体構成もシンプルにすることができる。
本実施形態では、スタンプ層12には、素子32r(32g,32b)に対応する複数の凸部11が形成してあり、各凸部11に、素子32r(32g,32b)が着脱自在に粘着される。このように構成することで、多数の素子32r(32g,32b)を、基板30から同時に取り出すことができる。本実施形態の素子アレイの製造方法では、多数の素子32r(32g,32b)を持つ素子アレイを、容易に製造することができる。
また本実施形態では、図6Aに示すように、設置ステージ82がベース81に対して取り替え可能に装着してある。このため、スタンプツール10に対応するステージ82を準備しておき、異なる種類のスタンプツール10へと交換する際には、ステージ82のみを交換してもよい。ステージ82は、ベース81に対して平坦度が確保されていることから、スタンプツール10の交換持に、スタンプツールの平坦度を調整する必要がなくなる。
そのため、本実施形態では、搬送ヘッド22による吸着ミスやクランプ機構26による把持ミスを生じること無く、設置ステージ82から搬送ヘッド22がスタンプツール10を良好にピックアップすることができる。
図7に示すように、本実施形態に係るスタンプツール保持装置80では、収容凹部86の内部にスタンプ層12を収容した状態で、吸引孔85に負圧を導入することで、スタンプツール10のアダプタ板14が設置面84に着脱自在に吸着される。その結果、収容凹部86の内部は密閉され、収容凹部86の内部に収容されたスタンプ層12のスタンプ面(凸部11)には、ゴミやほこりなどが付着されにくくなり、スタンプ面を清浄に保ちつつスタンプツール10を設置しておくことが可能になる。
また、本実施形態では、設置ステージ82は、ベース81に対して着脱自在に固定される。スタンプツール10は、客先の要請や、搬送対象要素としての素子が作り込まれる基板30などに応じて交換する必要がある。スタンプツール10の変更に合わせて、複数の設置ステージ82を準備しておくことで、ベース81は取り替えること無く、設置ステージ82のみを交換することで、スタンプツール10のサイズ変更などに対応することができる。また、各設置ステージ82は、ベース81に対する平坦度が確保されており、スタンプツール10の交換に際しても、平坦度を調整する必要が無い。
さらに本実施形態では、設置ステージ82には、収容凹部86内の空間に連通して収容凹部86内の気体を入れ替えるガス流通孔83が形成してある。凹部86内の気体を入れ替えることで、収容凹部86の内部に収容してあるスタンプ層12の表面に付着しているゴミやほこりなどを気体と共に排出することができ、スタンプ層12の清浄度が向上する。
図6Aに示すように、本実施形態では、設置ステージ82の上部には、スタンプツール10のスタンプ層12が収容凹部86の内部に落とし込まれるように、少なくともX軸に沿って案内する案内部材88が装着してある。設置ステージ82に案内部材88を設けることで、少なくともX軸に沿ってのスタンプツール10の概略的な位置決めを行うことが容易になる。また、搬送ヘッド22によりスタンプツール10をピックアップする際に、搬送ヘッド22に対するスタンプツール10の位置決めも容易になる。
本実施形態では、案内部材88は、X軸に沿って設置ステージ82の両側に着脱自在に装着してあり、それぞれの案内部材88には、スタンプツール10のテーパ面16cに係合可能な傾斜面89が形成してある。このように構成することで、少なくともX軸に沿ってのスタンプツール10の概略的な位置決めを行うことがさらに容易になる。また、搬送ヘッド22によりスタンプツール10をピックアップする際に、搬送ヘッド22に対するスタンプツール10の位置決めもさらに容易になる。
本実施形態では、X軸に沿って設置ステージ82の両側には、それぞれ、少なくとも二つの案内部材88が装着してあり、二つの案内部材88の隙間に沿って、図2Aに示すチャック機構26の爪部26aが差込可能になっている。このように構成することで、少なくともX軸に沿ってのスタンプツール10の高精度な位置決めを行うことが可能になる。また、搬送ヘッド22によりスタンプツール10をピックアップする際に、搬送ヘッド22に対するスタンプツール10の位置決め(特にX軸に沿っての位置決め)もさらに高精度になる。
図6A~図6Cに示すように、Y軸方向に沿って設置ステージ82の両側には、設置ステージ82の上部に設置されたスタンプツール10の縁部16dに当接および離反移動可能な一対の位置決め部材90が配置してある。このように構成することで、X軸以外に、Y軸に沿ってのスタンプツール10の高精度な位置決めを行うことが可能になる。また、搬送ヘッド22によりスタンプツール10をピックアップする際に、搬送ヘッド22に対するスタンプツール10の位置決めもさらに容易になる。
また、本実施形態のスタンプツール位置決め装置は、図7に示す設置ステージ82と、図8に示す搬送ヘッド22と、第1軸位置決め機構としてのクランプ機構26と、第2軸位置決め機構としての位置決め部材90とを有する。すなわち、本実施形態では、Y軸に沿ってのスタンプツール10の位置決めは、図7に示すように、設置ステージ82を基準として位置決め部材90を用いて行い、X軸に沿ってのスタンプツールの位置決めは、図2Bに示すように、搬送ヘッド22を基準としてクランプ機構26を用いて行うことができる。そのため、搬送ヘッド22に対する位置決め機構がシンプルになると共に、搬送ヘッドを軽くすることができる。その結果、搬送ヘッド22の駆動制御が容易になると共に、搬送ヘッド22による搬送位置精度が向上する。
また本実施形態のスタンプツール位置決め装置では、Y軸に沿ってのスタンプツール10の位置決めは設置ステージ82に対して行うが、X軸に沿ってのスタンプツール10の正確な位置決めは必要が無い。したがって、設置ステージ82での位置決め機構がシンプルになると共に、設置ステージ82の必要スペースを必要最小限にすることができる。そのため、設置ステージ82の移動制御も容易になる。さらに、設置ステージ82と搬送ヘッド22との位置合わせは、たとえばY軸に沿ってのみ高精度で行えばよく、X軸に沿っての位置合わせはラフでよくなる。X軸に沿ってのスタンプツール10の位置合わせは、搬送ヘッド22を基準としてクランプ機構26により行われるからである。
また本実施形態では、クランプ機構26は、搬送ヘッド22にスタンプツール10を着脱自在に装着する装着手段を兼ねている。装着手段としてのクランプ機構26が位置決め機構を兼ねることで、装着手段以外の部品として、別に位置決め機構を搬送ヘッド22に具備させる必要がなくなる。
本実施形態の素子アレイの製造方法は、スタンプツール位置決め装置にて位置決めされたスタンプツール10を搬送ヘッド22で搬送する工程と、
搬送ヘッド22に装着されたスタンプツール10を用いて、複数の搬送対象要素としての素子32r(32g,32b)を、基板30から同時に取り出して搬送する工程と、を有する。
本実施形態の素子アレイの製造方法では、高精度に位置決めされて配列された多数の素子を持つ素子アレイを、容易に、しかも短時間および低コストで製造することができる。
別の実施形態に係る素子アレイの製造方法は、
スタンプツール保持装置80を、搬送対象要素としての複数種類の素子のそれぞれが配置された基板30の数と同じ数以上で準備する工程と、
それぞれのスタンプツール保持装置80には、複数種類の前記素子毎に準備されたスタンプツール10を設置する工程と、
それぞれの基板30に対応するそれぞれのスタンプツール保持装置80に保持されたスタンプツール10を、スタンプツール保持装置80から搬送ヘッド22でピックアップし、ピックアップされたスタンプツール10に対応する基板30から、搬送ヘッド22に装着してあるスタンプツール10を用いて、複数の素子32r(または32g,32b)を同時に取り出して搬送する工程と、
複数の素子32r(または32g,32b)を同時に取り出して搬送した後で、複数の素子32r(または32g,32b)が取り出された後のスタンプツール10を、対応するスタンプツール保持装置80に戻す工程と、を有する。
本実施形態に係る素子アレイの製造方法では、多数種類の素子32r,32g,32bが配列された素子アレイを、容易に、しかも短時間および低コストで製造することができる。しかも、複数種類の素子32r,32g,32bにそれぞれ対応する各基板30に合わせて用いられるスタンプツール10を、専用のスタンプツール保持装置80に設置して保管するため、素子32r,32g,32bの配列ミスなどを有効に防止しつつ、各スタンプツール10のスタンプ面の清浄度を高品質に保つことが容易である。
第2実施形態
図1Bに示すように、本実施形態の搬送装置に用いられるスタンプツール10aでは、スタンプ層12とアダプタ板16との間に、支持板14の平行度を調整するためのシム板18が介在してある。支持板の側面の一部には、傾斜面14aが形成してあり、その傾斜面14aにシム板18が係合し、支持板14の平行度を調整可能になっている。
本実施形態の搬送装置およびスタンプツールのその他の構成および作用効果は、第1実施形態と同様であり、その詳細な説明は省略する。
第3実施形態
図4Aに示すように、本実施形態の搬送装置では、チャック機構26の爪部26aの係合面26bに、弾性変形可能な係合凸部26cが装着してあり、その係合凸部26cが、アダプタ板16のテーパ面16cに係合可能になっている。係合凸部26cは、たとえばスプリング材で構成してあり、係合面26bから円弧状に突出していてもよい。また、図4Bに示すように、係合面26bは、必ずしも平面である必要はなく、アダプタ板16のテーパ面16cに係合可能な凸状曲面であってもよい。本実施形態の搬送装置およびスタンプツールのその他の構成および作用効果は、第1実施形態または第2実施形態と同様であり、その詳細な説明は省略する。
第4実施形態
本実施形態では、前述した第1~第3実施形態に係る装置を用いて、転写法により、素子の実装を行う方法について説明する。以下の説明では、前述した第1~第3実施形態と重複する部分の説明は省略する。
本実施形態の方法では、図5Bに示すように、スタンプ層10の凸部11によりピックアップされた素子32rは、たとえば図5C2に示す第1転写用基板50の上に搬送装置20により搬送されて、粘着層52の上に配置される。
図5Bに示すスタンプ層12の凸部11に粘着してある素子32rのアレイを、図5C2に示す粘着シートなどで構成してある基板50の粘着層52の上に転写する。そのために、スタンプ層12の凸部11に粘着してある素子32rを、粘着層52の表面に押し付けてから、スタンプ層12を搬送装置20と共に持ち上げる。その結果、粘着層52の表面に複数の素子32rが同時に転写される。なお、その前に、図3Cに示す搬送装置20は、搬送装置20の搬送機構により、図5C2に示す基板50の上に移動させられる。
基板50から成る粘着シートの粘着層52の粘着力は、凸部11の粘着力よりも大きくなるように、粘着層52の粘着力が調整されている。粘着層52としては、たとえば天然ゴム、合成ゴム、アクリル系樹脂、シリコーンゴムなどの粘着性樹脂で構成され、その厚みz4は、好ましくは、素子32rの高さz2(図5B参照)の0.5~2.0倍程度である。なお、凸部11から粘着層52への素子32rの移動をスムーズにするために、凸部11から素子32rを剥がれやすくするための操作(たとえば熱を加える)を加えてもよい。
基板50の粘着層52には、上記と同様にして、その他の素子32g,32bも転写される。R,GおよびBの3つの素子32r,32g,32bで、一つの画素単位が構成され、それらの画素単位が、マトリックス状に配置されることで、カラー表示画面となることができる。
次に、図5Dに示すように、第1転写用基板50の表面に配置された3つの素子32r,32g,32bの配列の全てを、第2転写用基板60の粘着層62に転写して、素子32r,32g,32bの各端子が、基板60の外側を向くように配置する。この転写に際しては、たとえばレーザリフト法などの手法を用いてもよいし、粘着力の差を用いた転写、加熱剥離を伴う転写などの方法でもよい。素子32r,32g,32bの各端子が、基板60の外側を向く状態で、各端子には、無電解メッキ法などにより、錫メッキ膜が形成されてもよい。
次に、図5Eおよび図5Fに示すように、3つの素子32r,32g,32bの配列の全てを、基板60の粘着層62から、実装用基板70への転写を行う。その転写に際しても、たとえばレーザリフト法などの手法を用いてもよいし、粘着力の差を用いた転写、加熱剥離を伴う転写などの方法でもよい。
なお、転写後には、各素子32r,32g,32bの端子を実装用基板の回路パターンに接続するために、たとえば実装用基板70の表面に、異方導電性ペースト(ACP)を塗布しておき、あるいは異方導電性フィルムを配置しておくことが好ましい。図5Fに示すように、素子32r,32g.32bをACPまたはACFを介して基板70の上に配置した後、図示省略してある加熱加圧装置を用いて、各素子32r,32g,32bを基板70の方向に押し付けて加熱すればよい。その結果、各素子32r,32g,32bの端子を実装用基板の回路パターンに接続することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、スタンプツールとしては、上述した実施形態のスタンプツール10に限定されず、その他のスタンプツールを用いることが可能である。また、搬送ヘッド22には、クランプ機構26以外の第1軸位置決め機構として、静電吸着機構、嵌合機構、あるいは螺合機構などを用いてもよい。これらの機構を搬送ヘッドに設けることでも、搬送ヘッド22に対するスタンプツール10の位置決めを容易に行うことができる。
また、上述した実施形態では、搬送ヘッド22の主装着手段として、真空吸引孔による真空吸着を用いているが、本発明では、必ずしも真空吸着を用いる必要はなく、クランプ機構26などの第1軸位置決め機構のみで、スタンプツール10を搬送ヘッド22に対して着脱自在に装着するようにしてもよい。
また、本実施形態に係るスタンプツール位置決め装置を持つ搬送装置20を、素子形成用基板30からの素子32r(32g,32b)のピックアップに用いたが、その用途に限らず、基板30からレーザリフト法などにより転写された粘着層付きの基板(シート)からの素子32r(32g,32b)のピックアップに用いてもよい。
また、本実施形態に係るスタンプツール位置決め装置を持つ搬送装置20は、赤色、緑色および青色発光用の素子32r,32g,32b以外の素子のピックアップにも用いることができる。その他の表示素子としては、蛍光素子などが例示される。また、その他の素子としては、表示素子に限らず、受光素子、セラミックコンデンサ、チップインダクタ、等の電子素子、あるいは半導体素子でもよい。
10… スタンプツール
11… 凸部
12… スタンプ層
14… 支持板
14a… 傾斜面
14b… 吸着可能面
14c… 差込可能面
15… 接着層
16… アダプタ板
16a… 取付面
16b… 接着面
16c… テーパ面
16d… 縁部
18… シム板
20… 搬送装置
22… 搬送ヘッド
24… 吸着面
26… チャック機構(第1軸位置決め機構)
26a… 爪部
26b… 係合面
26c… 係合凸部
28… 開閉機構
30… 素子形成用基板
32r,32g,32b… 素子
50… 第1転写用基板(シート)
52… 粘着層
60… 第2転写用基板(シート)
62… 粘着層
70… 実装用基板
80… スタンプツール保持装置
81… ベース
82… ステージ
83… ガス流通孔
84… 設置面
85… 吸引孔
86… 収容凹部
88… 案内部材
89… 傾斜面
90… 位置決め部材(第2軸位置決め機構)
92… 先端面
100… スタンプ用テーブル
102… 素子用テーブル
104… 実装用テーブル
110… 統合テーブル

Claims (11)

  1. 搬送対象要素を着脱自在に粘着可能な部分を持つスタンプ層を有するスタンプツールが着脱自在に設置される設置ステージと、
    前記設置ステージに設置された前記スタンプツールをピックアップすることが可能な搬送ヘッドと、
    第1軸に沿って、前記搬送ヘッドに対しての前記スタンプツールの相対位置を位置決めして調節する第1軸位置決め機構と、
    前記第1軸と交差する第2軸に沿って、前記設置ステージに対しての前記スタンプツールの相対位置を位置決めして調節する第2軸位置決め機構と、を有するスタンプツール位置決め装置。
  2. 前記第1軸位置決め機構は、前記搬送ヘッドに前記スタンプツールを着脱自在に装着する装着手段を兼ねている請求項1に記載のスタンプツール位置決め装置。
  3. 前記装着手段は、前記搬送ヘッドの前記第1軸に沿って相互に反対側に設けられ、前記スタンプツールに対して当接および離反移動自在に設けられるチャック機構を有する請求項2に記載のスタンプツール位置決め装置。
  4. 前記第2軸位置決め機構は、
    前記第2軸方向に沿って前記設置ステージの両側に配置され、前記設置ステージに設置されたスタンプツールに当接および離反移動可能な少なくとも一対の第2位置決め部材を有する
    請求項1~3のいずれかに記載のスタンプツール位置決め装置。
  5. 前記設置ステージは、前記スタンプ層を収容する収容凹部が形成してある設置面を有し、前記設置面には、前記スタンプ層の周りに位置する前記スタンプツールの一部を着脱自在に吸着可能な吸引孔が形成してある請求項1~4のいずれかに記載のスタンプツール位置決め装置。
  6. 前記設置ステージは、ベースに対して着脱自在に固定される請求項1~5のいずれかに記載のスタンプツール位置決め装置。
  7. 前記設置ステージには、前記収容凹部内の空間に連通して前記収容凹部内の気体を入れ替えるガス流通孔が形成してある請求項5または6に記載のスタンプツール位置決め装置。
  8. 前記設置ステージには、前記スタンプツールを、少なくとも第1軸に沿って案内する案内手段が装着してある請求項1~7のいずれかに記載のスタンプツール位置決め装置。
  9. 前記案内手段は、前記第1軸に沿って前記設置ステージの両側に着脱自在に装着してある複数の案内部材を有する請求項8に記載のスタンプツール位置決め装置。
  10. 前記第1軸に沿って前記設置ステージの両側には、それぞれ、少なくとも二つの案内部材が装着してあり、
    二つの案内部材の隙間に沿って、前記第1軸位置決め機構が差し込まれて前記スタンプツールに当接可能になっている請求項9に記載のスタンプツール位置決め装置。
  11. 請求項1~10のいずれかに記載のスタンプツール位置決め装置にて位置決めされたスタンプツールを搬送ヘッドで搬送する工程と、
    前記搬送ヘッドに装着されたスタンプツールを用いて、複数の搬送対象要素を、基板から同時に取り出して搬送する工程と、を有する素子アレイの製造方法。
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