JP2022095012A - 直流電流遮断装置、半導体遮断器ユニット、転流回路ユニット、および拡張方法 - Google Patents

直流電流遮断装置、半導体遮断器ユニット、転流回路ユニット、および拡張方法 Download PDF

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崇裕 石黒
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Abstract

【課題】半導体遮断器を共有化した上で、対応する直流送電線の追加を容易にするとともに、直流電流遮断装置の内部の配線のインダクタンスを管理することである。【解決手段】実施形態の直流電流遮断装置は、直流送電線と、直流バスと、第1の半導体遮断器ユニットと、第1の転流回路ユニットとを持つ。直流送電線は、第1の機械式接点が設けられ、直流電力を送電する。直流バスは、第1の機械式接点の第1極が接続される。第1の半導体遮断器ユニットは、第1の半導体遮断器を含み、第1端側が直流バスに接続される。第1の転流回路ユニットは、直流送電線に流れる直流電流を第1の半導体遮断器ユニットに転流させる転流要素を含む。第1の半導体遮断器ユニットの第2端は、複数の配線を第1の半導体遮断器に接続可能なバス端子で構成される。配線は、第1の半導体遮断器ユニットに接続される構成要素とバス端子との間の特性が同様になるように規定されている。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、直流電流遮断装置、半導体遮断器ユニット、転流回路ユニット、および拡張方法に関する。
近年、直流送電を行う直流送電システムについて検討・導入が進められている。直流送電システムは、従来の交流送電システムに比べ、長距離大電力送電に適用した場合に、低コストで設置可能であり且つ電力損失が少ない高効率システムを構築することが可能である。その一方、複数の発電端子を連系した直流送電システムにおいては系統事故の発生した個所を遮断・隔離することが難しい。直流電流では、電流がゼロを横切る点(ゼロ点)が生じないため、機械式接点では電流を容易に遮断できないためである。これを解決するため、能動的に機械式接点に電流ゼロ点を作る様々な構成の直流電流遮断装置が検討されている。直流電流遮断装置は、直流送電線で事故が発生した際に、この直流送電線に属する直流電流遮断器を開極することで事故回線を切り離し、健全回線による送電を維持するものである。
直流電流遮断装置の一つの形態として、機械接点式の遮断器と、半導体で構成した半導体遮断器などとを組み合せて構成したハイブリッド方式の直流電流遮断装置がある。ハイブリッド方式の直流電流遮断装置では、機械接点式の遮断器に流れる事故電流を自己消弧が可能な半導体スイッチング素子に転流させて電流ゼロ点を能動的に作ることで機械接点式の遮断器を電気的に遮断させた状態に移行させ、この状態において半導体遮断器で事故電流を遮断させる。
ハイブリッド方式の直流電流遮断装置において、機械接点式の遮断器や半導体遮断器は、直流送電線に対して設けられる。このため、複数の直流送電線を備える直流送電システムに適用されるハイブリッド方式の直流電流遮断装置では、直流送電線の数分の機械接点式の遮断器や半導体遮断器が設けられることになる。しかしながら、半導体遮断器は、ハイブリッド方式の直流電流遮断装置の中でもコストが高い部品である。これは、直流送電システムにおいて直流送電線により送電する電圧が高いため、直流送電線以上の耐圧を持つ高耐圧の半導体遮断器を実現する必要があるからである。このため、多端子のハイブリッド方式の直流電流遮断装置において、半導体遮断器を複数の直流送電線で共有する構成のものが考えられている。
半導体遮断器を複数の直流送電線で共有する構成の直流電流遮断装置では、機械接点式の遮断器に流れる事故電流を半導体遮断器に転流させる構成要素を増設して共有する半導体遮断器に接続することにより、対応可能な直流送電線を追加する(直流送電線の数を増やす)ことができる。直流電流遮断装置において対応可能な直流送電線を追加するための構成要素の増設は、すでに設置されている直流電流遮断装置に対しても行うことができる。しかしながら、すでに設置されている直流電流遮断装置に対して対応可能な直流送電線を追加した場合、事故回線の遮断時の動作に差が生じることが考えられる。これは、直流電流遮断装置において事故電流を遮断させる速度など、事故回線の切り離しに関連する特性(性能)には、直流電流遮断装置内の配線のインダクタンスが大きく影響するからである。直流電流遮断装置は、特に大型の設備であるため、それぞれの構成要素同士を接続する配線には、インダクタンスの差が生じやすい。このため、対応可能な直流送電線を追加した直流電流遮断装置では、内部の配線のインダクタンスの差によって生じた特性の差によって、正常な遮断動作が行われなかったり、直流電流遮断装置やその構成要素が破損してしまったりするなど、様々な事態が発生してしまう可能性が懸念される。
特開2016-162713号公報 国際公開第2019/035180号
本発明が解決しようとする課題は、半導体遮断器を共有化した上で、対応する直流送電線の追加を容易にするとともに、内部の配線のインダクタンスを管理することができる直流電流遮断装置、半導体遮断器ユニット、転流回路ユニット、および拡張方法を提供することである。
実施形態の直流電流遮断装置は、少なくとも一つの直流送電線と、直流バスと、第1の半導体遮断器ユニットと、第1の転流回路ユニットとを持つ。直流送電線は、第1の機械式接点が設けられ、直流電力を送電する。直流バスは、前記第1の機械式接点の第1極が接続される。第1の半導体遮断器ユニットは、少なくとも第1の半導体遮断器を含み、第1端側が前記直流バスに接続される。第1の転流回路ユニットは、少なくとも、前記直流送電線に流れる直流電流を前記第1の半導体遮断器ユニットに転流させる転流要素を含む。少なくとも前記第1の半導体遮断器ユニットの第2端は、複数の配線を前記第1の半導体遮断器に接続可能なバス端子で構成される。前記配線は、前記第1の半導体遮断器ユニットに接続されるそれぞれの構成要素と前記バス端子との間の特性が同様になるように規定されている。
第1の実施形態に係る直流電流遮断装置の構成の一例を示す図。 第1の実施形態の転流回路ユニットが備える転流要素の構成の一例を示す図。 第1の実施形態の直流電流遮断装置の内部の配線の寄生インダクタンスの一例を示す図。 第1の実施形態の直流電流遮断装置が対応する直流送電線を二つにした場合の構成の一例を示す図。 第1の実施形態の直流電流遮断装置に対応する直流送電線を追加する場合の手順の一例を示すフローチャート。 第1の実施形態の直流電流遮断装置の変形例の構成の一例を示す図。 第1の実施形態の直流電流遮断装置において双方向の直流電流を遮断可能とした場合の構成の一例を示す図。 第1の実施形態の直流電流遮断装置において双方向の直流電流を遮断可能とした場合の変形例の構成の一例を示す図。 第1の実施形態の直流電流遮断装置において双方向の直流電流を遮断可能とした場合の別の変形例の構成の一例を示す図。 第1の実施形態の直流電流遮断装置において双方向の直流電流を遮断可能とした場合のさらに別の変形例の構成の一例を示す図。 第2の実施形態に係る直流電流遮断装置の構成の一例を示す図。 第2の実施形態の直流電流遮断装置の変形例の構成の一例を示す図。 第2の実施形態の直流電流遮断装置が対応する直流送電線を二つにした場合の構成の一例を示す図。 第2の実施形態の直流電流遮断装置において双方向の直流電流を遮断可能とした場合の構成の一例を示す図。
以下、実施形態の直流電流遮断装置、半導体遮断器ユニット、転流回路ユニット、および拡張方法を、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る直流電流遮断装置の構成の一例を示す図である。図1には、直流送電線LNの節点部分に構成する直流電流遮断装置1の一例を示している。図1に示した直流電流遮断装置1は、一つの直流送電線LNに対応する構成である。直流電流遮断装置1は、例えば、複数の機械式接点(機械式接点20、機械式接点30、および機械式接点40)と、半導体遮断器ユニット50と、転流回路ユニット60と、リアクトル70と、を備える。図1には、直流送電線LNに、直流リアクトルRが接続されている一例を示している。
直流リアクトルRは、直流送電線LNに事故が発生した場合に、対応する直流送電線LNにおける直流電流の変化を抑制する。
直流電流遮断装置1では、直流送電線LNに、機械式接点20と、機械式接点30と、機械式接点40と、直流リアクトルRとが直列に接続され、直流送電線LNの送電側とは逆側が、直流バス10を介して半導体遮断器ユニット50に接続されている。そして、直流電流遮断装置1では、機械式接点20と機械式接点30との間の箇所と、機械式接点30と機械式接点40との間の箇所とに並列に、転流回路ユニット60とリアクトル70との直列回路が接続されている。直流電流遮断装置1では、半導体遮断器ユニット50と転流回路ユニット60とが接続されている。
より具体的には、直流送電線LNの送電側に直流リアクトルRの第2端が接続され、直流リアクトルRの第1端と機械式接点40の第2極40bとが接続され、機械式接点40の第1極40aと機械式接点30の第2極30bとが接続され、機械式接点30の第1極30aと機械式接点20の第2極20bとが接続され、機械式接点20の第1極20aは、接続点Aの箇所で直流バス10に接続されている。直流バス10には、半導体遮断器ユニット50の第1端50aが接続され、半導体遮断器ユニット50の第2端50bは、転流回路ユニット60の第2端60bに接続されている。直流電流遮断装置1では、転流回路ユニット60の第1端60aが、機械式接点20の第2極20bと機械式接点30の第1極30aとの間の箇所の接続点Bに接続され、転流回路ユニット60の第3端60cがリアクトル70の第1端に接続され、リアクトル70の第2端は、機械式接点30の第2極30bと機械式接点40の第1極40aとの間の箇所の接続点Dに接続されている。
機械式接点20と、機械式接点30と、機械式接点40とのそれぞれは、機械接点式のスイッチである。機械式接点20は、例えば、断路器である。機械式接点30は、例えば、遮断器である。機械式接点40は、例えば、補助断路器である。機械式接点20と、機械式接点30と、機械式接点40とのそれぞれは、直流電流遮断装置1の制御装置(不図示)によって開極または閉極のいずれかの状態に制御される。機械式接点20と、機械式接点30と、機械式接点40とのそれぞれは、制御装置による開極または閉極のいずれかの状態への制御に応じて、第1極aと第2極bとの間に流れる直流電流を許容、あるいは阻止(遮断)する。機械式接点20は、特許請求の範囲における「第1の機械式接点」の一例であり、機械式接点30は、特許請求の範囲における「第2の機械式接点」の一例である。
半導体遮断器ユニット50は、第1端50a側から第2端50b側に流れる直流電流を遮断する。半導体遮断器ユニット50は、例えば、半導体遮断器501と、アレスタ502とを備える。半導体遮断器501は、例えば、互いに同じ向きで直列に接続された複数(図1には三つのみを示している)の半導体スイッチ部5011を備える。半導体スイッチ部5011のそれぞれは、互いに並列に接続された半導体スイッチング素子とダイオードとを備える。より具体的には、半導体スイッチ部5011では、ダイオードのカソードと半導体スイッチング素子のコレクタとが互いに接続され、ダイオードのアノードと半導体スイッチング素子のエミッタとが接続されている。半導体スイッチング素子のゲートは、制御装置(不図示)によって制御(制御電圧が印加)される。つまり、半導体遮断器501は、不図示の制御装置によってオンまたはオフのいずれかの状態に制御される。半導体スイッチング素子は、例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)などのスイッチング素子である。半導体スイッチング素子は、IGBTに限定されず、自己消弧を実現可能な半導体スイッチング素子であれば、いかなるスイッチング素子であってもよい。従って、半導体遮断器501は、オン状態(導通状態)のときに直流バス10側(第1端50a)から直流送電線LN側(第2端50b)に流れる直流電流を許容し、オフ状態(非導通状態)のときに流れる直流電流を遮断する。半導体遮断器501は、特許請求の範囲における「第1の半導体遮断器」の一例である。
アレスタ502は、半導体遮断器501に並列に接続され、半導体遮断器501がオフ状態に制御された場合に、直流送電線LNのインダクタンス分のエネルギーに起因して発生するサージエネルギーを消費(吸収)する。半導体遮断器ユニット50は、特許請求の範囲における「第1の半導体遮断器ユニット」の一例である。
直流電流遮断装置1では、半導体遮断器ユニット50の第2端50bが、複数の配線を接続することができるバス端子の構成になっている。バス端子は、例えば、複数の配線(ケーブル)を接続(固定)可能とするための複数の端子穴やコネクタが設けられているなどの構造の端子である。バス端子の構造は、複数の配線(ケーブル)の一端を複数繋げることができる構造であれば、いかなる構造であってもよい。この構造により直流電流遮断装置1では、例えば、複数の直流送電線LNに対応することができる構成とする場合に、それぞれの直流送電線LNで半導体遮断器ユニット50を共有する構成にすることができる。つまり、直流電流遮断装置1では、対応する直流送電線LNの数分の半導体遮断器ユニット50を設けることなく、複数の直流送電線LNに対応する構成にすることができ、半導体遮断器ユニット50をそれぞれの直流送電線LNごとに複数備える構成よりも、コストやサイズを低減することができる。
転流回路ユニット60は、第1端60aと第3端60cとの間に流れる電流の向きを選択的に切り替える(転流する)。転流回路ユニット60は、例えば、転流要素601と、ダイオード602とを備える。転流要素601は、例えば、ダイオード6011、半導体スイッチ部6012、およびコンデンサ6013を備え、これらの構成要素が互いに接続されたブリッジ回路である。半導体スイッチ部6012のそれぞれは、半導体遮断器ユニット50において半導体遮断器501が備える半導体スイッチ部5011と同様に、例えば、互いに並列に接続された半導体スイッチング素子とダイオードとを備える。より具体的には、半導体スイッチ部6012では、ダイオードのカソードと半導体スイッチング素子のコレクタとが互いに接続され、ダイオードのアノードと半導体スイッチング素子のエミッタとが接続されている。半導体スイッチング素子のゲートは、制御装置(不図示)によって制御(制御電圧が印加)される。半導体スイッチング素子は、半導体遮断器ユニット50において半導体遮断器501が備える半導体スイッチ部5011の半導体スイッチング素子と同様に、例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)などのスイッチング素子である。ただし、半導体スイッチ部6012が備える半導体スイッチング素子は、半導体遮断器ユニット50における半導体スイッチ部5011の半導体スイッチング素子よりも耐圧が低いものであってもよい。半導体スイッチング素子は、IGBTに限定されず、自己消弧を実現可能な半導体スイッチング素子であれば、いかなるスイッチング素子であってもよい。半導体スイッチ部6012が備えるダイオードや、ダイオード6011、さらには、コンデンサ6013も、半導体遮断器ユニット50が備える構成要素よりも耐圧が低いものであってもよい。
転流要素601の構成は、図1に示した構成に限らない。図2は、第1の実施形態の転流回路ユニット60が備える転流要素601の構成の一例を示す図である。図2の(a)に示した転流要素601aは、図1に示したブリッジ回路である。転流要素601aは、例えば、二つのダイオード6011(ダイオード6011-1および6011-2)と、二つの半導体スイッチ部6012(半導体スイッチ部6012-1および6012-2)と、コンデンサ6013と、を備える。図2の(b)に示した転流要素601bは、例えば、四つの半導体スイッチ部6012(半導体スイッチ部6012-1~6012-4)と、コンデンサ6013と、を備える。転流要素601bは、転流要素601aにおけるダイオード6011を半導体スイッチ部6012に代えた構成のブリッジ回路である。転流要素601が備える半導体スイッチ部6012のオン状態およびオフ状態は、不図示の制御装置によって制御される。つまり、転流要素601は、不図示の制御装置による半導体スイッチ部6012のオンまたはオフのいずれかの状態への制御に応じて、第1端iと第2端jとの間に流れる電流を転流させる。半導体スイッチ部6012は、特許請求の範囲における「半導体スイッチング素子」の一例であり、ダイオード6011は、特許請求の範囲における「ダイオード」の一例であり、コンデンサ6013は、特許請求の範囲における「電圧源」の一例である。
転流回路ユニット60では、転流要素601の第1端iが転流回路ユニット60の第1端60aに接続され、転流要素601の第2端jが接続点Cにおいて、ダイオード602のカソードと、転流回路ユニット60の第3端60cとに接続されている。転流回路ユニット60では、ダイオード602のアノードが、転流回路ユニット60の第2端60bに接続されている。ダイオード602は、半導体遮断器ユニット50の第2端50b側から直流送電線LN側に流れる電流を許容し、その逆の向きに流れる電流を阻止する。この接続により、転流回路ユニット60は、直流送電線LNを流れる直流電流を、半導体遮断器ユニット50に転流させる。転流回路ユニット60は、特許請求の範囲の請求項1、請求項2、請求項4、および請求項6における「第1の転流回路ユニット」の一例である。転流要素601は、特許請求の範囲の請求項1~6における「転流要素」の一例であり、ダイオード602は、特許請求の範囲における「第1の電流選択要素」の一例である。
リアクトル70は、転流回路ユニット60が動作した際の電流変化を制限する。図1においてリアクトル70は、転流回路ユニット60の第3端60cと接続点Dとの間に接続されているが、転流回路ユニット60の構成要素として転流回路ユニット60内に備えられてもよい。この場合の転流回路ユニット60は、接続点Cにリアクトル70の第1端が接続され、リアクトル70の第2端が第3端60cに接続される。
不図示の制御装置は、機械式接点20、機械式接点30、機械式接点40、半導体遮断器ユニット50において半導体遮断器501が備える半導体スイッチ部5011の半導体スイッチング素子、転流回路ユニット60において転流要素601が備える半導体スイッチ部6012の半導体スイッチング素子を制御することにより、直流電流遮断装置1における直流送電線LNの遮断および導通を制御する。以下の説明においては、説明を容易にするため、半導体遮断器ユニット50において半導体遮断器501が備える半導体スイッチ部5011の半導体スイッチング素子を、単に「半導体遮断器ユニット50」ともいい、転流回路ユニット60において転流要素601が備える半導体スイッチ部6012の半導体スイッチング素子を、単に「転流回路ユニット60」ともいう。制御装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより以下の機能を実現するものである。制御装置の機能のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。制御装置の機能のうち一部または全部は、専用のLSIによって実現されてもよい。プログラムは、予め制御装置が備えるHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体が制御装置が備えるドライブ装置に装着されることで制御装置が備える記憶装置にインストールされてもよい。
このような構成によって、直流電流遮断装置1では、直流送電線LNに事故が発生した場合に、その直流送電線LNを遮断する。
[直流電流遮断装置1における直流送電線LNの遮断の動作]
ここで、直流電流遮断装置1において直流送電線LNに事故が発生した場合に、直流送電線LNを遮断させる動作について説明する。
直流送電線LNで送電しているときの初期状態は、機械式接点20、機械式接点30、および機械式接点40が閉極され、転流回路ユニット60および半導体遮断器ユニット50はオフ状態である。ここで、直流送電線LNに事故が発生すると、まず、制御装置は、事故が発生した直流送電線LNに属する機械式接点20と機械式接点30とを開極させる。この場合でも、直流電流遮断装置1では、直流送電線LNに直流電流(事故電流)が流れている状態である。これは、それぞれの機械接点式のスイッチを開極させただけでは、それぞれの機械接点式のスイッチにおけるそれぞれの接点間に生じたアークによって、直流送電線LNを電気的に遮断させた状態(遮断状態)にはならないからである。その後、制御装置は、転流回路ユニット60をオン状態にする。すると、転流回路ユニット60が備える転流要素601のコンデンサ6013の電荷が放電されて、機械式接点30に逆向きの直流電流が流れ、電流ゼロ点が発生する。これにより、機械式接点30にはこれ以上の事故電流が流れなくなる。次に、制御装置は、半導体遮断器ユニット50をオン状態にし、転流回路ユニット60をオフ状態にする。すると、直流送電線LNの事故電流が半導体遮断器ユニット50に転流し、機械式接点20に流れる事故電流がゼロになる。最後に、制御装置は、半導体遮断器ユニット50をオフ状態にする。これにより、直流電流遮断装置1では、直流送電線LNに流れる直流電流が遮断される。その後、直流送電線LNのインダクタンス分のサージエネルギーは、半導体遮断器ユニット50が備えるアレスタ502によって消費される。制御装置は、直流送電線LNに流れる事故電流が完全にゼロになった後(例えば、直流送電線LNに流れる事故電流がゼロになったと見なすことができる時間が経過した後)、機械式接点40を開極させ、直流送電線LNの遮断を完了する。このように、直流電流遮断装置1における直流送電線LNの遮断の動作では、事故が発生した直流送電線LNに属する機械式接点20、機械式接点30、および機械式接点40を開極させることによって事故が発生した直流送電線LNを遮断することができる。そして、例えば、直流電流遮断装置1に他の直流送電線LNが接続されている場合には、事故が発生していない他の直流送電線LNにおける送電を維持することができる。
このような手順によって、直流電流遮断装置1では、不図示の制御装置が、それぞれの構成要素の開極、閉極、オン、オフを制御することにより、事故が発生した直流送電線LNを遮断する。このとき、直流電流遮断装置1では、それぞれの構成要素に流れる直流電流(事故電流)を転流させる。つまり、直流電流遮断装置1では、直流送電線LNを遮断する際に、それぞれの構成要素の間を流れる電流の向きを切り替える。このとき、電流の向きが切り替わる速度など、直流送電線LNの遮断(切り離し)に関連する特性(性能)は、直流電流遮断装置1内でそれぞれの構成要素を接続している配線の寄生インダクタンスに大きく影響される。
図3は、第1の実施形態の直流電流遮断装置1の内部の配線の寄生インダクタンスの一例を示す図である。図3には、転流回路ユニット60が備える転流要素601から、接続点C、接続点D、機械式接点30を通って転流要素601に戻る経路の寄生インダクタンスをインダクタンスL1として示している。図3には、接続点Aから、機械式接点20、接続点B、転流要素601を通って接続点Cに向かう経路の寄生インダクタンスをインダクタンスL2として示している。図3には、接続点Aから、直流バス10、半導体遮断器ユニット50、転流回路ユニット60が備えるダイオード602を通って接続点Cに向かう経路の寄生インダクタンスをインダクタンスL3として示している。直流電流遮断装置1の内部に定義される寄生インダクタンスは、図3に示したもの以外にも複数定義されるが、図3に示したそれぞれの寄生インダクタンスは、直流送電線LNの遮断に関連する特性に影響を与える代表的なものである。
[直流電流遮断装置1において対応する直流送電線LNを追加した構成]
ここで、直流電流遮断装置1における機能の拡張方法について説明する。より具体的には、直流電流遮断装置1において、対応する直流送電線LNを増やす(追加する)場合について説明する。図4は、第1の実施形態の直流電流遮断装置1が対応する直流送電線LNを二つにした場合の構成の一例を示す図である。直流電流遮断装置1において対応する直流送電線LNを増やす場合、それぞれの直流送電線LNで共有する半導体遮断器ユニット50以外の構成要素を追加する。図4に示した一例では、追加する直流送電線LN(以下、「直流送電線LN-2」という)に対応する構成要素として、機械式接点20-2と、機械式接点30-2と、機械式接点40-2と、直流リアクトルR-2と、転流回路ユニット60-2と、リアクトル70-2とを追加する。これにより、追加した上記の構成要素と半導体遮断器ユニット50とで、直流送電線LN-2に対応する直流電流遮断装置(以下、「直流電流遮断装置1-2」という)が追加された構成となる。図4では、追加した直流送電線LN-2に対応する構成要素と、直流送電線LN-2を追加する前の既存の構成要素とを区別するため、図1に示した既存の直流電流遮断装置1とその構成要素のそれぞれの符号の後に「-(ハイフン)」とハイフンに続く数字=「1」を付している。つまり、図4では、半導体遮断器ユニット50と、符号に「-1」が付された構成要素とが、図1に示した既存の直流電流遮断装置1(直流電流遮断装置1-1)である。以下の説明においては、直流電流遮断装置1-1と直流電流遮断装置1-2、あるいはそれぞれが対応する直流送電線LNや構成要素を区別しない場合には、それぞれの構成要素の符号に付したハイフンとハイフンに続く符号や数字を省略する。
[直流電流遮断装置1において対応する直流送電線LNを追加する手順]
既存の直流電流遮断装置1-1に対して直流電流遮断装置1-2を追加する場合、以下のような手順で、それぞれの作業が行われる。図5は、第1の実施形態の直流電流遮断装置1(直流電流遮断装置1-1)に対応する直流送電線(直流送電線LN-2)を追加する場合の手順の一例を示すフローチャートである。以下のフローチャートに示した手順は、直流電流遮断装置1-1における送電を停止した状態で行われる。直流送電線LN-2の追加は、直流電流遮断装置1-1が設置されている敷地内で、例えば、予め直流電流遮断装置1-2を設置することを想定して空けておいた場所など、直流電流遮断装置1-1に隣接した近隣の場所で行われる。
まず、直流電流遮断装置1-1に追加する直流送電線LN-2を設置する(ステップS100)。このステップS100では、直流送電線LN-2に直列に接続される機械式接点20-2、機械式接点30-2、および機械式接点40-2も併せて設置する。
次に、直流電流遮断装置1-1に追加する転流回路ユニット60-2を設置する(ステップS110)。
次に、直流電流遮断装置1-1に追加するリアクトル70-2を設置する(ステップS120)。
次に、設置した直流送電線LN-2と、転流回路ユニット60-2およびリアクトル70-2とを接続する(ステップS130)。このステップS130では、機械式接点20-2の第1極20a-2を、接続点A-2の箇所で直流バス10に接続する。さらに、転流回路ユニット60-2の第1端60a-2を、機械式接点20-2の第2極20b-2と機械式接点30-2の第1極30a-2との間の接続点B-2の箇所に接続し、転流回路ユニット60-2の第3端60c-2をリアクトル70-2の第1端に接続する。そして、リアクトル70-2の第2端を、機械式接点30-2の第2極30b-2と機械式接点40-2の第1極40a-2との間の接続点D-2の箇所に接続する。
次に、半導体遮断器ユニット50と、設置した転流回路ユニット60-2とを接続する(ステップS140)。このステップS140では、半導体遮断器ユニット50が備える第2端50bにおける空いているバス端子に、転流回路ユニット60-2の第2端60b-2を接続する。このとき、半導体遮断器ユニット50の第2端50bと転流回路ユニット60-2の第2端60b-2とを接続する配線(ケーブル)W-2は、半導体遮断器ユニット50の第2端50bと転流回路ユニット60-1の第2端60b-1とを接続する配線(ケーブル)W-1と、所定の特性が同様であるものを用いる。所定の特性の配線W-1とW-2とは、例えば、インダクタンスが同様であるように規定されて管理されたものである。より具体的には、配線W-1とW-2とは、例えば、配線の種類や、配線の物理的な長さ、電気長などの送電の特性が同じであるように管理された配線である。直流電流遮断装置1-2を追加する前の初期段階において用いる配線W-1は、例えば、長さを短くするなど、インダクタンスが小さくなるように規定することができる。しかし、配線W-1は、例えば、予め想定した直流電流遮断装置1-2の設置場所に基づいて求められる配線W-2と同じ長さにしておくなど、同じインダクタンスのものを初期段階から用いておく。これにより、直流電流遮断装置1-2を追加する際に、配線W-1と配線W-2とのインダクタンスを容易に合わせることができる。直流電流遮断装置1においてさらに多くの直流送電線LNに対応する(追加する)ことが想定される場合、例えば、想定される最も長い配線Wを同じ長さのもの(さらに余裕(マージン)を持たせてもよい)を、それぞれの直流電流遮断装置1において用いるようにしてもよい。
このような手順(作業)によって、直流電流遮断装置1-1に、直流送電線LN-2に対応する直流電流遮断装置1-2を追加する。図4に示した構成にさらに別の直流送電線LNを追加する場合も、図5に示した手順(作業)を繰り返すことによって、同様に行うことができる。上述した手順(作業)はあくまで一例であり、それぞれの構成要素を設置する順番や、それぞれの構成要素同士を接続する順番は、必ずしも図5に示した順番でなくてもよい。例えば、構成要素同士の接続を、追加する構成要素の設置が完了したときに行うようにしてもよい。
[直流電流遮断装置1において直流送電線LNを追加した構成における直流送電線LNの遮断の動作]
直流電流遮断装置1において直流送電線LNを追加した構成の場合、不図示の制御装置は、事故が発生した直流送電線LNに対応する直流電流遮断装置1により、事故が発生した直流送電線LNを遮断させる。つまり、不図示の制御装置は、事故が発生した直流送電線LNに属するそれぞれの構成要素を制御することにより、事故が発生した直流送電線LNを遮断させる。より具体的には、直流送電線LN-1に事故が発生した場合、制御装置は、直流送電線LN-1に属する機械式接点20-1、機械式接点30-1、機械式接点40-1、転流回路ユニット60-1、および半導体遮断器ユニット50のそれぞれの開極、閉極、オン、オフを制御することにより、直流電流遮断装置1-1で、事故が発生した直流送電線LN-1を遮断する。一方、直流送電線LN-2に事故が発生した場合、制御装置は、直流送電線LN-2に属する機械式接点20-2、機械式接点30-2、機械式接点40-2、転流回路ユニット60-2、および半導体遮断器ユニット50のそれぞれの開極、閉極、オン、オフを制御することにより、直流電流遮断装置1-2で、事故が発生した直流送電線LN-2を遮断する。このとき、制御装置における事故が発生した直流送電線LNを遮断させる動作は、上述した直流送電線LNが一つである場合の動作と同様である。従って、制御装置における直流送電線LNの遮断動作の手順に関する再度の詳細な説明は省略する。
直流電流遮断装置1において直流送電線LNを追加した場合においても、電流の向きが切り替わる速度などの直流送電線LNの遮断(切り離し)に関連する特性(性能)は、直流電流遮断装置1内でそれぞれの構成要素を接続している配線の寄生インダクタンスに大きく影響される。つまり、上述したように、直流電流遮断装置1-1と直流電流遮断装置1-2とのそれぞれにおいて、対応する直流送電線LNの遮断(切り離し)に関連する特性(性能)は、図3を用いて説明したような、それぞれの構成要素を接続する経路ごとに定義される配線の寄生インダクタンスに大きく影響される。しかしながら、上述したように、直流電流遮断装置1-2を追加する際には、直流電流遮断装置1-1において半導体遮断器ユニット50と転流回路ユニット60-1とを接続する配線W-1と、直流電流遮断装置1-2において半導体遮断器ユニット50と転流回路ユニット60-2とを接続する配線W-2との長さなどの特性を同様にしているが、その他の経路に関しては特に規定していない。これは、直流電流遮断装置1-1および直流電流遮断装置1-2では、転流回路ユニット60と半導体遮断器ユニット50とをそれぞれ独立したユニットとして構成しており、例えば、それぞれの転流回路ユニット60は、全て同じ設計で、同一の構成、同一の構造とすることができるためである。つまり、それぞれの直流送電線LNにおいて、半導体遮断器ユニット50は同じユニットであり、それぞれの転流回路ユニット60における内部の各配線の寄生インダクタンスは、原理的に同じになるように管理されているため、転流回路ユニット60を通る経路のインダクタンスは同様になるためである。このため、半導体遮断器ユニット50と転流回路ユニット60-1とを接続する配線W-1と、半導体遮断器ユニット50と転流回路ユニット60-2とを接続する配線W-2との特性が少なくとも同じであるように管理すれば、直流電流遮断装置1-1と直流電流遮断装置1-2とのそれぞれにおいて、対応する直流送電線LNの遮断に関連する特性(性能)が同等になる。
このように、直流電流遮断装置1では、高耐圧を実現するためにコストが高くなってしまう半導体遮断器ユニット50をユニット化し、第2端50bをバス端子の構成にする。さらに、直流電流遮断装置1では、転流回路ユニット60をユニット化して同じ設計、同一の構成、同一の構造とする。これにより、直流電流遮断装置1では、半導体遮断器ユニット50を全ての直流送電線LNで共有化した上で、対応する直流送電線LNの追加を容易にするとともに、内部の配線のインダクタンスが同等になるように容易に管理することができる。このことにより、直流電流遮断装置1では、それぞれの直流送電線LN間で、事故が発生した場合に遮断する際の特性(性能)を同等にすることができる。
[直流電流遮断装置1における変形例]
次に、直流電流遮断装置1の変形例について説明する。図6は、第1の実施形態の直流電流遮断装置1の変形例の構成の一例を示す図である。図6においては、図1に示した直流電流遮断装置1と共通する機能を有する構成要素については同一の符号を付している。図6には、対応する直流送電線LNを二つにした場合における変形例の直流電流遮断装置1(以下、「直流電流遮断装置1a」という)の構成を示している。直流電流遮断装置1aは、例えば、二つの機械式接点20(機械式接点20-1および20-2)と、二つの機械式接点30(機械式接点30-1および30-2)と、二つの機械式接点40(機械式接点40-1および40-2)と、半導体遮断器ユニット50と、二つの転流回路ユニット61(転流回路ユニット61-1および61-2)と、二つの電流選択ユニット80(電流選択ユニット80-1および80-2)と、二つのリアクトル70(リアクトル70-1および70-2)と、を備える。図6には、二つの直流送電線LN-1および直流送電線LN-2のそれぞれに、直流リアクトルR(直流リアクトルR-1またはR-2)が接続されている一例を示している。図6に示した直流電流遮断装置1aの構成では、機械式接点20-1と、機械式接点30-1と、機械式接点40-1と、半導体遮断器ユニット50と、転流回路ユニット61-1と、電流選択ユニット80-1と、リアクトル70-1とで、直流電流遮断装置1a-1が構成される。さらに、図6に示した直流電流遮断装置1aの構成では、機械式接点20-2と、機械式接点30-2と、機械式接点40-2と、半導体遮断器ユニット50と、転流回路ユニット61-2と、電流選択ユニット80-2と、リアクトル70-2とで、直流電流遮断装置1a-2が構成される。
転流回路ユニット61と電流選択ユニット80とは、図1に示した転流回路ユニット60が備える転流要素601とダイオード602とを、別々のユニットとして構成したものである。このため、例えば、直流電流遮断装置1a-1では、半導体遮断器ユニット50の第2端50bが電流選択ユニット80-1の第2端80b-1に接続され、電流選択ユニット80-1の第1端80a-1が転流回路ユニット61-1の第2端61b-1に接続され、電流選択ユニット80-1の第3端80c-1がリアクトル70-1の第1端に接続されている。直流電流遮断装置1a-1では、転流回路ユニット61-1の第1端61a-1が機械式接点20-1の第2極20b-1と機械式接点30-1の第1極30a-1との間の箇所の接続点B-1に接続されている。直流電流遮断装置1a-1におけるその他の構成要素同士の接続は、直流電流遮断装置1-1と同様である。直流電流遮断装置1a-2におけるそれぞれの構成要素同士の接続も、直流電流遮断装置1a-1と同様である。直流電流遮断装置1a-1および直流電流遮断装置1a-2においても、半導体遮断器ユニット50の第2端50bとそれぞれの電流選択ユニット80の第2端80bとは、所定の特性に管理された配線W-1またはW-2を用いて接続される。
転流回路ユニット61は、例えば、転流要素601を備える。電流選択ユニット80は、例えば、ダイオード602を備える。従って、転流回路ユニット61の機能、および電流選択ユニット80の機能は、転流回路ユニット60における対応する構成要素の機能と同様である。従って、転流回路ユニット61と電流選択ユニット80とのそれぞれの機能に関する再度の詳細な説明は省略する。転流回路ユニット61は、特許請求の範囲の請求項3における「第1の転流回路ユニット」の一例であり、電流選択ユニット80は、特許請求の範囲の請求項3における「第1の電流選択ユニット」の一例である。
このような構成によって、直流電流遮断装置1a-1および直流電流遮断装置1a-2では、対応する直流送電線LNに事故が発生した場合に、その直流送電線LNを遮断する。図6に示した直流電流遮断装置1aの構成におけるそれぞれの直流送電線LNの遮断動作や、さらに別の直流送電線LNを追加する場合の手順(作業)は、上述した直流電流遮断装置1における直流送電線LNの遮断動作や手順(作業)と等価なものになるようにすればよい。従って、直流電流遮断装置1aにおける直流送電線LNの遮断動作や、別の直流送電線LNを追加する場合の手順(作業)に関する再度の詳細な説明は省略する。
このように、直流電流遮断装置1aでは、転流回路ユニット61および電流選択ユニット80をユニット化して同じ設計、同一の構成、同一の構造とする。そして、直流電流遮断装置1aでも、所定の特性に管理された配線W-1またはW-2を用いて、半導体遮断器ユニット50の第2端50bとそれぞれの電流選択ユニット80の第2端80bとを接続する。これにより、直流電流遮断装置1aでも、半導体遮断器ユニット50を全ての直流送電線LNで共有化した上で、内部の配線のインダクタンスが同等になるように管理し、事故が発生した場合に直流送電線LNを遮断する際の特性(性能)を、それぞれの直流送電線LN間で同等にすることができる。
[直流電流遮断装置1において双方向に対応する構成]
図1などに示した直流電流遮断装置1(直流電流遮断装置1aも含む)では、半導体遮断器ユニット50が、第1端50a側から第2端50b側に流れる直流電流を遮断する構成である。このため、不図示の制御装置は、事故が発生した直流送電線LNに対応する直流電流遮断装置1によって、事故が発生した直流送電線LNを遮断していた。例えば、図4に示した二つの直流送電線LNに対応する直流電流遮断装置1の構成において不図示の制御装置は、直流送電線LN-1に事故が発生した場合には、直流送電線LN-1に属する構成要素を制御して直流送電線LN-1を遮断し、直流送電線LN-2に事故が発生した場合には、直流送電線LN-2に属する構成要素を制御して直流送電線LN-2を遮断していた。直流送電線LNの節点部分に構成する直流電流遮断装置1において事故が発生した直流送電線LNを遮断するという観点では、この構成は十分に必要な要件を満たしている。しかしながら、直流電流遮断装置1では、例えば、直流送電線LN-1に事故が発生した場合において、健全回線である直流送電線LN-2を遮断したり、直流送電線LN-2に事故が発生した場合において、健全回線である直流送電線LN-1を遮断したりする必要がある場合も考えられる。つまり、事故が発生していない側の直流電流遮断装置1が対応する直流送電線LNを遮断することにより、健全回線を保護するようなことも考えられる。このような健全回線の方を遮断する直流電流遮断装置1の機能は、半導体遮断器ユニット50が、事故が発生した直流送電線LNに流れる直流電流(事故電流)を遮断することができる方向を双方向にすることにより実現することができる。
ここで、直流電流遮断装置1における別の機能の拡張方法として、事故が発生した直流送電線LNに流れる双方向の事故電流を遮断可能とする場合について説明する。図7は、第1の実施形態の直流電流遮断装置1において双方向の直流電流(事故電流)を遮断可能とした場合の構成の一例を示す図である。図7には、図4に示した二つの直流送電線LNに対応する直流電流遮断装置1を、双方向の事故電流を遮断可能とした場合の直流電流遮断装置1(以下、「直流電流遮断装置1b」という)の構成を示している。図7においては、図4に示した直流電流遮断装置1と共通する機能を有する構成要素については同一の符号を付している。直流電流遮断装置1bは、例えば、二つの機械式接点20(機械式接点20-1および20-2)と、二つの機械式接点30(機械式接点30-1および30-2)と、二つの機械式接点40(機械式接点40-1および40-2)と、半導体遮断器ユニット50と、半導体遮断器ユニット52と、二つの転流回路ユニット60(転流回路ユニット60-1および60-2)と、二つの電流選択ユニット90(電流選択ユニット90-1および90-2)と、二つのリアクトル70(リアクトル70-1および70-2)と、を備える。図7には、二つの直流送電線LN-1および直流送電線LN-2のそれぞれに、直流リアクトルR(直流リアクトルR-1またはR-2)が接続されている一例を示している。図7に示した直流電流遮断装置1bの構成では、機械式接点20-1と、機械式接点30-1と、機械式接点40-1と、半導体遮断器ユニット50と、半導体遮断器ユニット52と、転流回路ユニット60-1と、電流選択ユニット90-1と、リアクトル70-1とで、直流電流遮断装置1b-1が構成される。さらに、図7に示した直流電流遮断装置1bの構成では、機械式接点20-2と、機械式接点30-2と、機械式接点40-2と、半導体遮断器ユニット50と、半導体遮断器ユニット52と、転流回路ユニット60-2と、電流選択ユニット90-2と、リアクトル70-2とで、直流電流遮断装置1b-2が構成される。
半導体遮断器ユニット52は、半導体遮断器ユニット50と同様の構成で、半導体遮断器ユニット50が遮断可能な方向とは逆方向に流れる直流電流を遮断可能な半導体遮断器ユニットである。半導体遮断器ユニット52は、第2端52b(バス端子)側から第1端52a側に流れる直流電流を遮断する。半導体遮断器ユニット52は、例えば、半導体遮断器521と、アレスタ522とを備える。半導体遮断器521は、半導体遮断器ユニット50が備える半導体遮断器501と同様に、例えば、互いに同じ向きで直列に接続された複数(図7には三つのみを示している)の半導体スイッチ部5011を備える。半導体遮断器521と半導体遮断器501とは、遮断可能な直流電流の方向が異なるのみで同様の構成であるため、再度の詳細な説明は省略する。従って、半導体遮断器521は、オン状態(導通状態)のときに直流送電線LN側(第2端52b)から直流バス10側(第1端52a)に流れる直流電流を許容し、オフ状態(非導通状態)のときに流れる直流電流を遮断する。半導体遮断器521は、特許請求の範囲における「第2の半導体遮断器」の一例である。
アレスタ522は、半導体遮断器521に並列に接続され、半導体遮断器521がオフ状態に制御された場合に、直流送電線LNのインダクタンス分のエネルギーに起因して発生するサージエネルギーを消費(吸収)する。半導体遮断器ユニット52は、特許請求の範囲における「第2の半導体遮断器ユニット」の一例である。
電流選択ユニット90は、例えば、ダイオード902を備える。電流選択ユニット90は、特許請求の範囲の請求項4における「第2の電流選択ユニット」の一例であり、ダイオード902は、特許請求の範囲の請求項4および請求項5における「第2の電流選択要素」の一例である。
半導体遮断器ユニット52および電流選択ユニット90は、図4に示した直流電流遮断装置1を双方向の直流電流(事故電流)を遮断可能な直流電流遮断装置1bとするために追加する構成要素である。このため、例えば、直流電流遮断装置1b-1では、半導体遮断器ユニット52の第2端52bが電流選択ユニット90-1の第1端90a-1に接続され、電流選択ユニット90-1の第2端90b-1がリアクトル70-1の第2端が接続された機械式接点30-1の第2極30b-1と機械式接点40-1の第1極40a-1との間の箇所、つまり、接続点D-1に接続されている。電流選択ユニット90-1の第2端90b-1を接続点D-1に接続する構成は、例えば、接続点D-1に配線(ケーブル)を接続するために予め端子やコネクタを設けておいてもよいし、機械式接点30-1の第2極30b-1や、機械式接点40-1の第1極40a-1、リアクトル70-1の第2端に、電流選択ユニット90-1の第2端90b-1を接続するための端子やコネクタを予め設けておいてもよい。接続点D-1に電流選択ユニット90-1の第2端90b-1を接続するための構造は、電流選択ユニット90-1の第2端90b-1に接続された配線(ケーブル)の一端を繋げることができる構造であれば、いかなる構造であってもよい。直流電流遮断装置1b-1におけるその他の構成要素同士の接続は、直流電流遮断装置1-1と同様である。直流電流遮断装置1b-2におけるそれぞれの構成要素同士の接続も、直流電流遮断装置1b-1と同様である。直流電流遮断装置1b-1では、半導体遮断器ユニット52の第2端52bと電流選択ユニット90-1の第1端90a-1とが配線W-3を用いて接続され、直流電流遮断装置1b-2では、半導体遮断器ユニット52の第2端52bと電流選択ユニット90-2の第1端90a-2とが配線W-4を用いて接続される。配線W-3およびW-4は、それぞれ、配線W-1やW-2と同様に、所定の特性に管理された配線である。
このような構成によって、直流電流遮断装置1b-1および直流電流遮断装置1b-2では、いずれかの直流送電線LNに事故が発生した場合、対応する直流送電線LNが健全回線であるか、事故が発生した直流送電線LNであるかにかかわらず、対応する直流送電線LNを遮断することができる。つまり、不図示の制御装置は、遮断する直流送電線LNに属するそれぞれの構成要素を制御することにより、いずれも直流送電線LNも遮断させることができる。例えば、直流送電線LN-1に事故が発生した場合において直流送電線LN-2を遮断する場合、制御装置は、直流送電線LN-2に属する機械式接点20-2、機械式接点30-2、機械式接点40-2、転流回路ユニット60-2、および半導体遮断器ユニット52のそれぞれの開極、閉極、オン、オフを制御することにより、健全回線である直流送電線LN-2の方を遮断することができる。一方、直流送電線LN-2に事故が発生した場合において直流送電線LN-1を遮断する場合、制御装置は、直流送電線LN-1に属する機械式接点20-1、機械式接点30-1、機械式接点40-1、転流回路ユニット60-1、および半導体遮断器ユニット52のそれぞれの開極、閉極、オン、オフを制御することにより、健全回線である直流送電線LN-1の方を遮断することができる。この場合における制御装置の動作は、図1などに示した直流電流遮断装置1(直流電流遮断装置1aも含む)において制御装置が制御する事故が発生した直流送電線LNに属するそれぞれの構成要素を、健全回線に属するそれぞれの構成要素に代えることで、容易に理解することができる。従って、この場合の制御装置における直流送電線LN(健全回線)の遮断動作の手順に関する再度の詳細な説明は省略する。
直流電流遮断装置1bのように双方向に対応させる際にそれぞれの構成要素を追加(設置)する場合の手順(作業)や、直流電流遮断装置1bにおいてさらに別の直流送電線LNを追加する場合の手順(作業)は、上述した直流電流遮断装置1において直流送電線LNを追加する場合の手順(作業)に基づいて容易に理解することができる。従って、直流電流遮断装置1bにおける構成要素を追加する場合や、別の直流送電線LNの追加する場合の手順(作業)に関する再度の詳細な説明は省略する。
このように、直流電流遮断装置1bでは、半導体遮断器ユニット50に加えて、半導体遮断器ユニット50とは逆方向に流れる直流電流を遮断可能な半導体遮断器ユニット52もユニット化し、第2端52bをバス端子の構成にする。さらに、直流電流遮断装置1bでは、電流選択ユニット90をユニット化する。そして、直流電流遮断装置1bでは、所定の特性に管理された配線W-3またはW-4を用いて、半導体遮断器ユニット52の第2端52bとそれぞれの電流選択ユニット90の第1端90aとを接続する。これにより、直流電流遮断装置1bでは、半導体遮断器ユニット50および半導体遮断器ユニット52を全ての直流送電線LNで共有化した上で、内部の配線のインダクタンスが同等になるように管理し、事故が発生した場合に、事故電流を双方で遮断する、つまり、いずれの直流送電線LNでも遮断することができ、その際の特性(性能)を、それぞれの直流送電線LN間で同等にすることができる。
[直流電流遮断装置1において双方向に対応する構成の変形例]
次に、直流電流遮断装置1bの変形例について説明する。図8は、第1の実施形態の直流電流遮断装置1において双方向の直流電流を遮断可能とした場合の変形例の構成の一例を示す図である。図8には、図7に示した直流電流遮断装置1bの変形例の直流電流遮断装置1(以下、「直流電流遮断装置1c」という)の構成を示している。図8においては、図7に示した直流電流遮断装置1bと共通する機能を有する構成要素については同一の符号を付している。直流電流遮断装置1cは、例えば、二つの機械式接点20(機械式接点20-1および20-2)と、二つの機械式接点30(機械式接点30-1および30-2)と、二つの機械式接点40(機械式接点40-1および40-2)と、半導体遮断器ユニット50と、半導体遮断器ユニット52と、二つの転流回路ユニット62(転流回路ユニット62-1および62-2)と、二つのリアクトル70(リアクトル70-1および70-2)と、を備える。図8には、二つの直流送電線LN-1および直流送電線LN-2のそれぞれに、直流リアクトルR(直流リアクトルR-1またはR-2)が接続されている一例を示している。図8に示した直流電流遮断装置1cの構成では、機械式接点20-1と、機械式接点30-1と、機械式接点40-1と、半導体遮断器ユニット50と、半導体遮断器ユニット52と、転流回路ユニット62-1と、リアクトル70-1とで、直流電流遮断装置1c-1が構成される。さらに、図8に示した直流電流遮断装置1cの構成では、機械式接点20-2と、機械式接点30-2と、機械式接点40-2と、半導体遮断器ユニット50と、半導体遮断器ユニット52と、転流回路ユニット62-2と、リアクトル70-2とで、直流電流遮断装置1c-2が構成される。
転流回路ユニット62は、図7に示した転流回路ユニット60と電流選択ユニット90とを、一つのユニットとして構成したものである。このため、例えば、直流電流遮断装置1c-1では、半導体遮断器ユニット50の第2端50bが転流回路ユニット62-1の第2端62b-1に接続され、半導体遮断器ユニット52の第2端52bが転流回路ユニット62-1の第4端62d-1に接続され、転流回路ユニット62-1の第3端62c-1がリアクトル70-1の第1端に接続されている。直流電流遮断装置1c-1では、転流回路ユニット62-1の第1端62a-1が機械式接点20-1の第2極20b-1と機械式接点30-1の第1極30a-1との間の箇所の接続点B-1に接続されている。直流電流遮断装置1c-1におけるその他の構成要素同士の接続は、直流電流遮断装置1b-1と同様である。直流電流遮断装置1c-2におけるそれぞれの構成要素同士の接続も、直流電流遮断装置1c-1と同様である。直流電流遮断装置1cにおいても、半導体遮断器ユニット50の第2端50bや半導体遮断器ユニット52の第2端52bと、それぞれの転流回路ユニット62の第2端62bや第4端62dとは、所定の特性に管理された配線W-1~W-4のいずれかを用いて接続される。
転流回路ユニット62は、例えば、転流要素601と、ダイオード602と、ダイオード902とを備える。転流回路ユニット62では、転流要素601の第2端jが接続点Cにおいて、ダイオード602のカソードと、ダイオード902のアノードと、転流回路ユニット62の第3端62cとに接続されている。しかし、転流回路ユニット62が備えるそれぞれの構成要素は、転流回路ユニット60および電流選択ユニット90が備えるそれぞれの構成要素と同じである。従って、転流回路ユニット62の機能は、転流回路ユニット60と電流選択ユニット90とにおける対応する構成要素の機能と同様である。従って、転流回路ユニット62の機能に関する再度の詳細な説明は省略する。転流回路ユニット62は、特許請求の範囲の請求項5における「第1の転流回路ユニット」の一例である。
仮に、直流電流遮断装置1cが双方向に対応する構成ではない場合、配線W-3やW-4による半導体遮断器ユニット52と転流回路ユニット62との接続はしなくてもよい。つまり、直流電流遮断装置1c-1が備える転流回路ユニット62-1の第4端62d-1や、直流電流遮断装置1c-2が備える転流回路ユニット62-2の第4端62d-2は、いずれの構成要素にも接続されなくてもよい。この場合、それぞれの転流回路ユニット62が備えるダイオード902は、使用されない構成要素となる。
このような構成によって、直流電流遮断装置1c-1および直流電流遮断装置1c-2では、図7に示した直流電流遮断装置1bと同様に、いずれかの直流送電線LNに事故が発生した場合、対応する直流送電線LNが健全回線であるか、事故が発生した直流送電線LNであるかにかかわらず、対応する直流送電線LNを遮断する。図8に示した直流電流遮断装置1cの構成におけるそれぞれの直流送電線LNの遮断動作や、さらに別の直流送電線LNを追加する場合の手順(作業)は、図7に示した直流電流遮断装置1bと同様に、上述した直流電流遮断装置1(直流電流遮断装置1aも含む)における動作や手順(作業)に基づいて容易に理解することができる。従って、直流電流遮断装置1cにおける直流送電線LNの遮断動作や、別の直流送電線LNを追加する場合の手順(作業)に関する再度の詳細な説明は省略する。
このように、直流電流遮断装置1cでも、直流電流遮断装置1bと同様に、半導体遮断器ユニット50や半導体遮断器ユニット52と、対応する転流回路ユニット62とを、所定の特性に管理された配線W-1~W-4のいずれかを用いて接続する。これにより、直流電流遮断装置1cでも、半導体遮断器ユニット50および半導体遮断器ユニット52を全ての直流送電線LNで共有化した上で、内部の配線のインダクタンスが同等になるように管理し、いずれの直流送電線LNを遮断する場合でも、その際の特性(性能)を、それぞれの直流送電線LN間で同等にすることができる。
[直流電流遮断装置1において双方向に対応する構成の別の変形例]
次に、直流電流遮断装置1bの別の変形例について説明する。図9は、第1の実施形態の直流電流遮断装置1において双方向の直流電流を遮断可能とした場合の別の変形例の構成の一例を示す図である。図9には、図7に示した直流電流遮断装置1bの変形例の直流電流遮断装置1(以下、「直流電流遮断装置1d」という)の構成を示している。図9においては、図7に示した直流電流遮断装置1bと共通する機能を有する構成要素については同一の符号を付している。直流電流遮断装置1dは、例えば、二つの機械式接点20(機械式接点20-1および20-2)と、二つの機械式接点30(機械式接点30-1および30-2)と、二つの機械式接点40(機械式接点40-1および40-2)と、半導体遮断器ユニット50と、半導体遮断器ユニット52と、二つの転流回路ユニット60(転流回路ユニット60-1および60-2)と、二つの転流回路ユニット63(転流回路ユニット63-1および63-2)と、二つのリアクトル70(リアクトル70-1および70-2)と、二つのリアクトル71(リアクトル71-1および71-2)と、を備える。図9には、二つの直流送電線LN-1および直流送電線LN-2のそれぞれに、直流リアクトルR(直流リアクトルR-1またはR-2)が接続されている一例を示している。図9に示した直流電流遮断装置1dの構成では、機械式接点20-1と、機械式接点30-1と、機械式接点40-1と、半導体遮断器ユニット50と、半導体遮断器ユニット52と、転流回路ユニット60-1と、転流回路ユニット63-1と、リアクトル70-1と、リアクトル71-1とで、直流電流遮断装置1d-1が構成される。さらに、図9に示した直流電流遮断装置1dの構成では、機械式接点20-2と、機械式接点30-2と、機械式接点40-2と、半導体遮断器ユニット50と、半導体遮断器ユニット52と、転流回路ユニット60-2と、転流回路ユニット63-2と、リアクトル70-2と、リアクトル71-2とで、直流電流遮断装置1d-2が構成される。
例えば、直流電流遮断装置1d-1では、転流回路ユニット63-1の第1端63a-1が、機械式接点20-1の第2極20b-1と機械式接点30-1の第1極30a-1との間の箇所の接続点B-1に接続され、転流回路ユニット63-1の第3端63c-1がリアクトル71-1の第1端に接続され、リアクトル71-1の第2端は、機械式接点30-1の第2極30b-1と機械式接点40-1の第1極40a-1との間の箇所の接続点D-1に接続されている。直流電流遮断装置1d-1では、半導体遮断器ユニット52の第2端52bが転流回路ユニット63-1の第2端63b-1に接続されている。直流電流遮断装置1d-1におけるその他の構成要素同士の接続は、直流電流遮断装置1b-1と同様である。直流電流遮断装置1d-2におけるそれぞれの構成要素同士の接続も、直流電流遮断装置1d-1と同様である。直流電流遮断装置1dにおいても、半導体遮断器ユニット52の第2端52bと、それぞれの転流回路ユニット63の第2端63bとが、所定の特性に管理された配線W-3またはW-4を用いて接続されている。
転流回路ユニット63は、転流回路ユニット62と同様の構成で、転流回路ユニット62が電流の向きを選択的に切り替える(転流する)方向とは逆方向に電流の向きを選択的に切り替える(転流する)転流回路ユニットである。転流回路ユニット63は、第1端63aと第3端63cとの間に流れる電流の向きを選択的に切り替える(転流する)。転流回路ユニット63は、例えば、転流要素631と、ダイオード632とを備える。転流要素631は、転流要素601と同様に、例えば、ダイオード6011、半導体スイッチ部6012、およびコンデンサ6013を備え、これらの構成要素が互いに接続されたブリッジ回路である。転流要素631が備えるそれぞれの構成要素は、転流要素601が備える構成要素と同様であるため、再度の詳細な説明は省略する。転流要素631は、それぞれの構成要素の接続が、転流要素601におけるそれぞれの構成要素の接続とは異なる接続であるため、転流要素601とは逆の方向に直流電流を転流させる。
転流回路ユニット63では、転流要素631の第1端iが転流回路ユニット63の第1端63aに接続され、転流要素631の第2端jが接続点Cにおいて、ダイオード632のアノードと、転流回路ユニット63の第3端63cとに接続されている。転流回路ユニット63では、ダイオード632のカソードが、転流回路ユニット63の第2端63bに接続されている。ダイオード632は、転流回路ユニット60が備えるダイオード602と同様である。ただし、ダイオード632は、直流送電線LN側から半導体遮断器ユニット52の第2端52b側に流れる電流を許容し、その逆の向きに流れる電流を阻止する。この接続により、転流回路ユニット63は、直流送電線LNを流れる直流電流を、半導体遮断器ユニット52に転流させる。転流回路ユニット63は、特許請求の範囲の請求項6における「第2の転流回路ユニット」の一例であり、転流要素631は、特許請求の範囲の請求項6において第2の転流回路ユニットが備える「転流要素」の一例である。ダイオード632は、特許請求の範囲における「第2の電流選択要素」の一例であるということもできる。
リアクトル71は、リアクトル70と同様に、転流回路ユニット63が動作した際の電流変化を制限する。図9においてリアクトル71は、転流回路ユニット63の第3端63cと接続点Dとの間に接続されているが、転流回路ユニット63の構成要素として転流回路ユニット63内に備えられてもよい。この場合の転流回路ユニット63は、接続点Cにリアクトル71の第1端が接続され、リアクトル71の第2端が第3端63cに接続される。
このような構成によって、直流電流遮断装置1d-1および直流電流遮断装置1d-2でも、図7に示した直流電流遮断装置1bや図8に示した直流電流遮断装置1cと同様に、いずれかの直流送電線LNに事故が発生した場合、対応する直流送電線LNが健全回線であるか、事故が発生した直流送電線LNであるかにかかわらず、対応する直流送電線LNを遮断する。図9に示した直流電流遮断装置1dの構成におけるそれぞれの直流送電線LNの遮断動作や、さらに別の直流送電線LNを追加する場合の手順(作業)は、図7に示した直流電流遮断装置1bや図8に示した直流電流遮断装置1cと同様に、上述した直流電流遮断装置1(直流電流遮断装置1aも含む)における動作や手順(作業)に基づいて容易に理解することができる。従って、直流電流遮断装置1dにおける直流送電線LNの遮断動作や、別の直流送電線LNを追加する場合の手順(作業)に関する再度の詳細な説明は省略する。
このように、直流電流遮断装置1dでも、直流電流遮断装置1bや直流電流遮断装置1cと同様に、半導体遮断器ユニット50と対応する転流回路ユニット60とを所定の特性に管理された配線W-1またはW-2を用いて接続し、半導体遮断器ユニット52と対応する転流回路ユニット63とを所定の特性に管理された配線W-3またはW-4を用いて接続する。これにより、直流電流遮断装置1dでも、半導体遮断器ユニット50および半導体遮断器ユニット52を全ての直流送電線LNで共有化した上で、内部の配線のインダクタンスが同等になるように管理し、いずれの直流送電線LNを遮断する場合でも、その際の特性(性能)を、それぞれの直流送電線LN間で同等にすることができる。
上記説明したように、第1の実施形態の直流電流遮断装置1(直流電流遮断装置1a~1dを含む)によれば、少なくとも半導体遮断器を含む半導体遮断器ユニット50(半導体遮断器ユニット52を含む)や、少なくとも転流要素を含む転流回路ユニット60(転流回路ユニット61~63を含む)をユニット化して同じ設計、同一の構成、同一の構造とする。これにより、第1の実施形態の直流電流遮断装置1では、半導体遮断器ユニット50や半導体遮断器ユニット52を全ての直流送電線LNで共有化した上で、対応する直流送電線LNの追加や、双方向に対応するための拡張を容易にすることができる。さらに、第1の実施形態の直流電流遮断装置1では、半導体遮断器ユニット50や半導体遮断器ユニット52と、対応する転流回路ユニット60~63とを、所定の特性に管理された配線Wを用いて接続する。これにより、第1の実施形態の直流電流遮断装置1では、直流電流遮断装置1の内部の配線のインダクタンスが同等になるように容易に管理することができ、直流送電線LNを遮断する際の特性(性能)を、それぞれの直流送電線LN間で同等にすることができる。
第1の実施形態の直流電流遮断装置1では、半導体遮断器ユニット50や半導体遮断器ユニット52と対応する転流回路ユニット60~63とを接続する配線Wを所定の特性に管理する場合について説明した。しかし、所定の特性に管理する配線は、上述したように配線W(配線W-1~W-4)に限定されない。例えば、さらに、それぞれの転流回路ユニット60の第3端60cと対応する直流送電線LNの接続点Dとを接続する配線(あるいは、転流回路ユニット60とリアクトル70とを接続する配線や、リアクトル70と直流送電線LNの接続点Dとを接続する配線)、機械式接点20、機械式接点30、機械式接点40などのそれぞれの間を接続する配線(ケーブル)の長さなどの特性も同じになるようにしてもよい。例えば、所定の特性に管理する配線を配線W-1~W-4のみにした場合、直流電流遮断装置1の内部の配線のインダクタンスを調整(微調整)するために、リアクトル70やリアクトル71を用いてもよい。言い換えれば、例えば、図3に示したような直流電流遮断装置1の内部の配線のインダクタンスL1~L3を、それぞれの配線(ケーブル)の特性や、直流電流遮断装置1が備える構成要素の特性によって管理してもよい。
第1の実施形態の直流電流遮断装置1では、事故が発生した直流送電線LNに流れる直流電流(事故電流)を遮断することができる方向を双方向にするための構成として、半導体遮断器ユニット50に加えて、逆方向に流れる直流電流を遮断可能な半導体遮断器ユニット52を備える場合の一例について説明した。しかし、直流電流遮断装置1を双方向に対応する構成にするための方法は、上述した方法に限定されない。例えば、半導体遮断器ユニット50を、双方向の事故電流を遮断することができる構成にしてもよい。この構成は、例えば、半導体遮断器501において互いに同じ向きで直列に接続された複数の半導体スイッチ部5011を、互いに逆向きで直列に接続することによって実現することができる。
第1の実施形態の直流電流遮断装置1では、半導体遮断器ユニット50と半導体遮断器ユニット52とが、異なるユニットである場合の一例について説明した。しかし、例えば、半導体遮断器ユニット50において、第2端50bに加えて第1端50aもバス端子の構成(つまり、両端ともバス端子の構成)にし、直流電流遮断装置1を双方向に対応させる際に設置する向きを逆向きにすることにより、同じ構成の半導体遮断器ユニット50を、半導体遮断器ユニット52として用いることができる。つまり、半導体遮断器ユニット50を共有化することができる。例えば、図9に示した直流電流遮断装置1dを構成する場合、両端がバス端子である一方の半導体遮断器ユニット50の第2端50b側に転流回路ユニット60を接続して半導体遮断器ユニット50として動作させ、両端がバス端子である他方の半導体遮断器ユニット50の第1端50a側に転流回路ユニット63を接続して半導体遮断器ユニット52として動作させることができる。
第1の実施形態の直流電流遮断装置1では、半導体遮断器ユニット50と半導体遮断器ユニット52とによって、双方に対応する構成を実現する場合について説明した。しかし、同じ半導体遮断器ユニット50を複数組み合わせることによって、双方に対応する構成を実現してもよい。例えば、図9に示した直流電流遮断装置1dにおいて、半導体遮断器ユニット52の代わりに、別の半導体遮断器ユニット50を逆向きにして、元の半導体遮断器ユニット50の第1端50a側、つまり、直流バス10との間の箇所に直列に接続してもよい。このとき、元の半導体遮断器ユニット50の第2端50bは、配線Wによって転流回路ユニット60および転流回路ユニット63に接続する。この構成にすることにより、直列に接続した二つの半導体遮断器ユニット50が、半導体遮断器ユニット50および半導体遮断器ユニット52の機能を実現したのと等価なものになる。この構成は、上述した両端ともバス端子の構成にした半導体遮断器ユニット50において、半導体遮断器501が双方向の事故電流を遮断することができる構成、つまり、複数の半導体スイッチ部5011を互いに逆向きで直列に接続した構成と等価なものでもある。
ここで、第1の実施形態の直流電流遮断装置1において、上述した二つの半導体遮断器ユニット50で双方向を実現する場合の一例を、変形例として説明する。図10は、第1の実施形態の直流電流遮断装置1において双方向の直流電流(事故電流)を遮断可能とした場合のさらに別の変形例の構成の一例を示す図である。図10には、図9に示した直流電流遮断装置1dの変形例の直流電流遮断装置1(以下、「直流電流遮断装置1e」という)の構成を示している。図10においては、図9に示した直流電流遮断装置1dと共通する機能を有する構成要素については同一の符号を付している。直流電流遮断装置1eは、例えば、二つの機械式接点20(機械式接点20-1および20-2)と、二つの機械式接点30(機械式接点30-1および30-2)と、二つの機械式接点40(機械式接点40-1および40-2)と、二つの半導体遮断器ユニット50(半導体遮断器ユニット50-1および50-2)と、二つの転流回路ユニット60(転流回路ユニット60-1および60-2)と、二つの転流回路ユニット63(転流回路ユニット63-1および63-2)と、二つのリアクトル70(リアクトル70-1および70-2)と、二つのリアクトル71(リアクトル71-1および71-2)と、を備える。図10には、二つの直流送電線LN-1および直流送電線LN-2のそれぞれに、直流リアクトルR(直流リアクトルR-1またはR-2)が接続されている一例を示している。図10に示した直流電流遮断装置1eの構成では、機械式接点20-1と、機械式接点30-1と、機械式接点40-1と、半導体遮断器ユニット50-1および半導体遮断器ユニット50-2と、転流回路ユニット60-1と、転流回路ユニット63-1と、リアクトル70-1と、リアクトル71-1とで、直流電流遮断装置1e-1が構成される。さらに、図10に示した直流電流遮断装置1eの構成では、機械式接点20-2と、機械式接点30-2と、機械式接点40-2と、半導体遮断器ユニット50-1および半導体遮断器ユニット50-2と、転流回路ユニット60-2と、転流回路ユニット63-2と、リアクトル70-2と、リアクトル71-2とで、直流電流遮断装置1e-2が構成される。
直流電流遮断装置1eにおいて半導体遮断器ユニット50-1と半導体遮断器ユニット50-2とは、直列に接続されている。より具体的には、半導体遮断器ユニット50-2の第2端50b-2は直流バス10に接続され、半導体遮断器ユニット50-2の第1端50a-2と半導体遮断器ユニット50-1の第1端50a-1とが接続されている。そして、直流電流遮断装置1eでは、半導体遮断器ユニット50-1の第2端50b-1は、配線W-1を用いて転流回路ユニット60-1の第2端60b-1に接続され、配線W-2を用いて転流回路ユニット60-2の第2端60b-2に接続され、配線W-3を用いて転流回路ユニット63-1の第2端63b-1に接続され、配線W-4を用いて転流回路ユニット63-2の第2端63b-2に接続されている。直流電流遮断装置1eにおけるその他の構成要素同士の接続は、直流電流遮断装置1dと同様である。
直流電流遮断装置1eでは、半導体遮断器ユニット50-1が、直流電流遮断装置1dが備える半導体遮断器ユニット50と同様の機能を実現し、半導体遮断器ユニット50-2が、直流電流遮断装置1dが備える半導体遮断器ユニット52と同様の機能を実現する。
このような構成によって、直流電流遮断装置1eでは、直流電流遮断装置1e-1が直流電流遮断装置1d-1と同様の遮断動作を行い、直流電流遮断装置1e-2が直流電流遮断装置1d-2と同様の遮断動作を行う。直流電流遮断装置1eでも、直流電流遮断装置1dと同様に、いずれかの直流送電線LNに事故が発生した場合、対応する直流送電線LNが健全回線であるか、事故が発生した直流送電線LNであるかにかかわらず、対応する直流送電線LNを遮断することができる。図10に示した直流電流遮断装置1eの構成におけるそれぞれの直流送電線LNの遮断動作や、さらに別の直流送電線LNを追加する場合の手順(作業)は、直流電流遮断装置1dと同様に、上述した直流電流遮断装置1(直流電流遮断装置1aも含む)における動作や手順(作業)に基づいて容易に理解することができる。従って、直流電流遮断装置1eにおける直流送電線LNの遮断動作や、別の直流送電線LNを追加する場合の手順(作業)に関する再度の詳細な説明は省略する。
このように、直流電流遮断装置1eでは、半導体遮断器ユニット50を二つ備え、それぞれの半導体遮断器ユニット50を逆向きに直列に接続する。そして、直流電流遮断装置1eでは、直流バス10に接続された半導体遮断器ユニット50-2ではない方の半導体遮断器ユニット50-1の第2端50b-1を、図9に示した直流電流遮断装置1dと同様に、所定の特性に管理された配線W-1~W-4のそれぞれを用いて接続する。これにより、直流電流遮断装置1eでも、二つの半導体遮断器ユニット50を全ての直流送電線LNで共有化した上で、直流電流遮断装置1dと同様に、内部の配線のインダクタンスが同等になるように管理し、いずれの直流送電線LNを遮断する場合でも、その際の特性(性能)を、それぞれの直流送電線LN間で同等にすることができる。
第1の実施形態の直流電流遮断装置1では、機械式接点40、リアクトル70、および直流リアクトルRを備える構成を示したが、直流電流遮断装置1においてこれらの構成要素は省略されてもよい。さらに、第1の実施形態の直流電流遮断装置1では、一つの直流電流遮断装置1においてそれぞれの構成要素を一つずつ備える構成を示したが、直流電流遮断装置1は、同じ構成要素を複数備える構成であってもよい。例えば、図1に示した直流電流遮断装置1において、機械式接点20や、機械式接点30、半導体遮断器ユニット50、転流回路ユニット60を複数備え、それぞれ同じ構成要素を直列、あるいは並列に接続して、同様の機能を実現させるようにしてもよい。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について説明する。図11は、第2の実施形態に係る直流電流遮断装置の構成の一例を示す図である。図11においては、第1の実施形態の直流電流遮断装置1と共通する機能を有する構成要素については同一の符号を付している。図11に示した直流電流遮断装置2は、一つの直流送電線LNに対応する構成である。直流電流遮断装置2は、例えば、複数の機械式接点(機械式接点20、および機械式接点40)と、半導体遮断器ユニット50と、転流回路ユニット65と、電流選択ユニット91と、を備える。図11には、直流送電線LNに、直流リアクトルRが接続されている一例を示している。
直流電流遮断装置2では、直流送電線LNに、機械式接点20と、転流回路ユニット65と、機械式接点40と、直流リアクトルRとが直列に接続され、直流送電線LNの送電側とは逆側が、直流バス10を介して半導体遮断器ユニット50に接続されている。そして、直流電流遮断装置2では、転流回路ユニット65と機械式接点40との間の箇所に並列に、電流選択ユニット91が接続されている。直流電流遮断装置2では、半導体遮断器ユニット50と電流選択ユニット91とが接続されている。
より具体的には、直流送電線LNの送電側に直流リアクトルRの第2端が接続され、直流リアクトルRの第1端と機械式接点40の第2極40bとが接続され、機械式接点40の第1極40aと転流回路ユニット65の第2端65bとが接続され、転流回路ユニット65の第1端65aと機械式接点20の第2極20bとが接続され、機械式接点20の第1極20aは、接続点Aの箇所で直流バス10に接続されている。直流バス10には、半導体遮断器ユニット50の第1端50aが接続され、半導体遮断器ユニット50の第2端50bは、電流選択ユニット91の第2端91bに接続されている。直流電流遮断装置2では、電流選択ユニット91の第1端91aが、転流回路ユニット65の第2端65bと機械式接点40の第1極40aとの間の箇所の接続点Dに接続されている。
転流回路ユニット65は、第1端65aと第2端65bとの間に流れる電流の向きを切り替える(転流する)、あるいは遮断する。転流回路ユニット65は、例えば、転流要素651と、アレスタ652とを備える。転流要素651は、例えば、互いに同じ向きで直列に接続された複数(図11には三つのみを示している)の半導体スイッチ部6511を備える。半導体スイッチ部6511のそれぞれは、互いに並列に接続された半導体スイッチング素子とダイオードとを備える。より具体的には、半導体スイッチ部6511では、ダイオードのカソードと半導体スイッチング素子のコレクタとが互いに接続され、ダイオードのアノードと半導体スイッチング素子のエミッタとが接続されている。半導体スイッチング素子のゲートは、制御装置(不図示)によって制御(制御電圧が印加)される。つまり、転流要素651は、不図示の制御装置によってオンまたはオフのいずれかの状態に制御される。半導体スイッチング素子は、半導体遮断器ユニット50において半導体遮断器501が備える半導体スイッチ部5011の半導体スイッチング素子と同様に、例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)などのスイッチング素子である。ただし、半導体スイッチ部6511が備える半導体スイッチング素子は、半導体遮断器ユニット50における半導体スイッチ部5011の半導体スイッチング素子よりも耐圧が低いものであってもよい。半導体スイッチング素子は、IGBTに限定されず、自己消弧を実現可能な半導体スイッチング素子であれば、いかなるスイッチング素子であってもよい。半導体スイッチ部6511が備えるダイオードは、半導体遮断器ユニット50の半導体スイッチ部5011よりも耐圧が低いものであってもよい。従って、転流要素651は、オン状態(導通状態)のときに、第1端65aと第2端65bとの間に流れる直流電流を許容し、オフ状態(非導通状態)のときに流れる直流電流を遮断する。
アレスタ652は、転流要素651に並列に接続され、転流要素651がオフ状態に制御された場合に、転流要素651を含む接続点Aから接続点Dの間の配線のインダクタンス分のエネルギーに起因して発生するサージエネルギーを消費(吸収)する。
転流回路ユニット65は、転流要素651が備える半導体スイッチ部6511をオフ状態にすることにより、機械式接点20に流れる直流電流を、半導体遮断器ユニット50に転流させる。転流回路ユニット65は、特許請求の範囲の請求項7における「第1の転流回路ユニット」の一例である。転流要素651は、特許請求の範囲の請求項7において第1の転流回路ユニットが備える「転流要素」の一例であり、半導体スイッチ部6511は、特許請求の範囲の請求項7において第1の転流回路ユニットが備える「半導体スイッチング素子」の一例である。
電流選択ユニット91は、例えば、ダイオード912を備える。
[直流電流遮断装置2における変形例]
次に、直流電流遮断装置2の変形例について説明する。図12は、第2の実施形態の直流電流遮断装置2の変形例の構成の一例を示す図である。図12においては、図11に示した直流電流遮断装置2と共通する機能を有する構成要素については同一の符号を付している。図12には、一つの直流送電線LNに対応する変形例の直流電流遮断装置2(以下、「直流電流遮断装置2a」という)の構成を示している。直流電流遮断装置2aは、例えば、複数の機械式接点(機械式接点20、および機械式接点40)と、半導体遮断器ユニット50と、転流回路ユニット66と、を備える。図12には、直流送電線LNに、直流リアクトルRが接続されている一例を示している。
転流回路ユニット66は、図11に示した転流回路ユニット65と電流選択ユニット91とを一つのユニットとして構成したものである。このため、例えば、直流電流遮断装置2aでは、機械式接点20の第2極20bが転流回路ユニット66の第1端66aに接続され、転流回路ユニット66の第2端66bが機械式接点40の第1極40aに接続され、半導体遮断器ユニット50の第2端50bが転流回路ユニット66の第2端66cに接続されている。転流回路ユニット66には、接続点Dも含んでいる。
このような構成によって、直流電流遮断装置2(直流電流遮断装置2aも含む)では、直流送電線LNに事故が発生した場合に、その直流送電線LNを遮断する。
[直流電流遮断装置2において対応する直流送電線LNを追加した構成]
ここで、直流電流遮断装置2における機能の拡張方法について説明する。ここでは、直流電流遮断装置2において、対応する直流送電線LNを増やす(追加する)場合について説明する。図13は、第2の実施形態の直流電流遮断装置2が対応する直流送電線LNを二つにした場合の構成の一例を示す図である。直流電流遮断装置2において対応する直流送電線LNを増やす場合も、直流電流遮断装置1において対応する直流送電線LNを増やす場合と同様に、それぞれの直流送電線LNで共有する半導体遮断器ユニット50以外の構成要素を追加する。図13には、図11に示した直流電流遮断装置2が対応する直流送電線LNを二つにした場合の直流電流遮断装置2(以下、「直流電流遮断装置2b」という)の構成を示している。図13に示した一例では、追加する直流送電線LN-2に対応する構成要素として、機械式接点20-2と、機械式接点40-2と、直流リアクトルR-2と、転流回路ユニット65-2と、電流選択ユニット91-2とを追加する。これにより、図13に示した直流電流遮断装置2bの構成では、機械式接点20-1と、機械式接点40-1と、半導体遮断器ユニット50と、転流回路ユニット65-1と、電流選択ユニット91-1とで、直流電流遮断装置2b-1が構成される。さらに、図13に示した直流電流遮断装置2bの構成では、機械式接点20-2と、機械式接点40-2と、半導体遮断器ユニット50と、転流回路ユニット65-2と、電流選択ユニット91-2とで、直流電流遮断装置2b-2が構成される。
直流電流遮断装置2において対応する直流送電線LNを増やす場合も、直流電流遮断装置1において対応する直流送電線LNを増やす場合と同様に、半導体遮断器ユニット50と電流選択ユニット91とは、所定の特性に管理された配線Wを用いて接続される。図13に示した一例では、直流電流遮断装置2b-1において、半導体遮断器ユニット50の第2端50bと電流選択ユニット91-1の第2端91b-1とが配線W-1を用いて接続され、直流電流遮断装置2b-2において、半導体遮断器ユニット50の第2端50bと電流選択ユニット91-2の第2端91b-2とが配線W-2を用いて接続されている。
図13に示した直流電流遮断装置2bの構成におけるそれぞれの直流送電線LNの遮断動作や、直流送電線LNを追加する場合の手順(作業)は、第1の実施形態の直流電流遮断装置1と等価なものになるようにすればよい。従って、直流電流遮断装置2bにおける直流送電線LNの遮断動作や、直流送電線LNを追加する場合の手順(作業)に関する再度の詳細な説明は省略する。
このように、直流電流遮断装置2でも、第1の実施形態の直流電流遮断装置1と同様に、高耐圧を実現するためにコストが高くなってしまう半導体遮断器ユニット50をユニット化し、第2端50bをバス端子の構成にする。さらに、直流電流遮断装置2でも、第1の実施形態の直流電流遮断装置1と同様に、転流回路ユニット65(転流回路ユニット66を含む)をユニット化して同じ設計、同一の構成、同一の構造とする。そして、直流電流遮断装置2でも、第1の実施形態の直流電流遮断装置1と同様に、半導体遮断器ユニット50と対応する電流選択ユニット91あるいは転流回路ユニット66とを所定の特性に管理された配線Wを用いて接続する。これにより、直流電流遮断装置2でも、第1の実施形態の直流電流遮断装置1と同様に、半導体遮断器ユニット50を全ての直流送電線LNで共有化した上で、対応する直流送電線LNの追加を容易にするとともに、内部の配線のインダクタンスが同等になるように容易に管理し、事故が発生した場合に直流送電線LNを遮断する際の特性(性能)を、それぞれの直流送電線LN間で同等にすることができる。
[直流電流遮断装置2において双方向に対応する構成]
次に、直流電流遮断装置2における別の機能の拡張方法として、事故が発生した直流送電線LNに流れる双方向の事故電流を遮断可能とする場合について説明する。図14は、第2の実施形態の直流電流遮断装置2において双方向の直流電流(事故電流)を遮断可能とした場合の構成の一例を示す図である。図14には、図13に示した二つの直流送電線LNに対応する直流電流遮断装置2bを、双方向の事故電流を遮断可能とした場合の直流電流遮断装置2(以下、「直流電流遮断装置2c」という)の構成を示している。図14においては、第1の実施形態の直流電流遮断装置1や、図13に示した直流電流遮断装置2bと共通する機能を有する構成要素については同一の符号を付している。直流電流遮断装置2cは、例えば、二つの機械式接点20(機械式接点20-1および20-2)と、二つの機械式接点40(機械式接点40-1および40-2)と、半導体遮断器ユニット50と、半導体遮断器ユニット52と、二つの転流回路ユニット67(転流回路ユニット67-1および67-2)と、二つの電流選択ユニット91(電流選択ユニット91-1および91-2)と、二つの電流選択ユニット92(電流選択ユニット92-1および92-2)と、を備える。図14には、二つの直流送電線LN-1および直流送電線LN-2のそれぞれに、直流リアクトルR(直流リアクトルR-1またはR-2)が接続されている一例を示している。図14に示した直流電流遮断装置2cの構成では、機械式接点20-1と、機械式接点40-1と、半導体遮断器ユニット50と、半導体遮断器ユニット52と、転流回路ユニット67-1と、電流選択ユニット91-1と、電流選択ユニット92-1とで、直流電流遮断装置2c-1が構成される。さらに、図14に示した直流電流遮断装置2cの構成では、機械式接点20-2と、機械式接点40-2と、半導体遮断器ユニット50と、半導体遮断器ユニット52と、転流回路ユニット67-2と、電流選択ユニット91-2と、電流選択ユニット92-2とで、直流電流遮断装置2c-2が構成される。
転流回路ユニット67は、転流回路ユニット65と同様の構成で、第1端67aと第2端67bとの間に流れる電流の向きを切り替える(転流する)、あるいは遮断する。ただし、転流回路ユニット67では、転流するあるいは遮断することができる電流の向きが双方向である。このため、転流回路ユニット67は、例えば、転流要素671と、アレスタ652とを備える。転流要素671は、例えば、互いに逆向きで直列に接続された複数(図14には四つのみを示している)の半導体スイッチ部6511を備える。アレスタ652は、転流要素671に並列に接続され、転流要素671がオフ状態に制御された場合に、転流要素671を含む接続点Aから接続点Dの間の配線のインダクタンス分のエネルギーに起因して発生するサージエネルギーを消費(吸収)する。転流回路ユニット67は、転流要素671が備える半導体スイッチ部6511のオフ状態に応じて、機械式接点20に流れる直流電流を、半導体遮断器ユニット50または半導体遮断器ユニット52に転流させる。転流要素671は、特許請求の範囲の請求項8における「転流要素」の一例であり、転流回路ユニット67は、特許請求の範囲の請求項8における「第1の転流回路ユニット」の一例である。
電流選択ユニット92は、例えば、ダイオード922を備える。
転流回路ユニット67は、図13に示した直流電流遮断装置2bを双方向の直流電流(事故電流)を遮断可能な直流電流遮断装置2cとするために転流回路ユニット65に代えて備える構成要素である。半導体遮断器ユニット52および電流選択ユニット92は、図13に示した直流電流遮断装置2bを双方向の直流電流(事故電流)を遮断可能な直流電流遮断装置2cとするために追加する構成要素である。このため、例えば、直流電流遮断装置2c-1では、転流回路ユニット67-1の第1端67a-1と機械式接点20-1の第2極20b-1とが接続され、転流回路ユニット67-1の第2端67b-1と機械式接点40-1の第1極40a-1とが接続され、電流選択ユニット91-1の第1端91a-1が、転流回路ユニット67-1の第2端67b-1と機械式接点40-1の第1極40a-1との間の箇所の接続点D-1に接続されている。さらに、直流電流遮断装置2c-1では、半導体遮断器ユニット52の第2端50bが電流選択ユニット92-1の第1端92a-1に接続され、電流選択ユニット92-1の第2端92b-1が電流選択ユニット91-1の第1端91a-1が接続された転流回路ユニット67-1の第2端67b-1と機械式接点40-1の第1極40a-1との間の箇所、つまり、接続点D-1に接続されている。電流選択ユニット92-1の第2端92b-1を接続点D-1に接続する構成は、例えば、接続点D-1に配線(ケーブル)を接続するために予め端子やコネクタを設けておいてもよいし、転流回路ユニット67-1の第2端67b-1や、機械式接点40-1の第1極40a-1、電流選択ユニット91-1の第1端91a-1に、電流選択ユニット92-1の第2端92b-1を接続するための端子やコネクタを予め設けておいてもよい。接続点D-1に電流選択ユニット92-1の第2端92b-1を接続するための構造は、電流選択ユニット92-1の第2端92b-1に接続された配線(ケーブル)の一端を繋げることができる構造であれば、いかなる構造であってもよい。直流電流遮断装置2c-1におけるその他の構成要素同士の接続は、直流電流遮断装置2b-1と同様である。直流電流遮断装置2c-2におけるそれぞれの構成要素同士の接続も、直流電流遮断装置2c-1と同様である。直流電流遮断装置2c-1では、半導体遮断器ユニット52の第2端52bと電流選択ユニット92-1の第1端92a-1とが配線W-3を用いて接続され、直流電流遮断装置2c-2では、半導体遮断器ユニット52の第2端52bと電流選択ユニット92-2の第1端92a-2とが配線W-4を用いて接続される。
このような構成によって、直流電流遮断装置2c-1および直流電流遮断装置2c-2でも、第1の実施形態の直流電流遮断装置1と同様に、いずれかの直流送電線LNに事故が発生した場合、対応する直流送電線LNが健全回線であるか、事故が発生した直流送電線LNであるかにかかわらず、対応する直流送電線LNを遮断することができる。つまり、直流電流遮断装置2cでも、不図示の制御装置は、遮断する直流送電線LNに属するそれぞれの構成要素を制御することにより、いずれも直流送電線LNも遮断させることができる。この場合における制御装置の動作は、第1の実施形態の直流電流遮断装置1と等価なものになるようにすればよい。従って、直流電流遮断装置2cにおける直流送電線LN(健全回線)の遮断動作の手順に関する再度の詳細な説明は省略する。そして、直流電流遮断装置2cにおいてさらに別の直流送電線LNを追加する場合の手順(作業)も、第1の実施形態の直流電流遮断装置1と等価なものになるようにすればよい。従って、直流電流遮断装置2cにおいて別の直流送電線LNを追加する場合の手順(作業)に関する再度の詳細な説明は省略する。
このように、直流電流遮断装置2cでは、転流回路ユニット65を転流回路ユニット67に代え、半導体遮断器ユニット52および電流選択ユニット92を追加する。そして、直流電流遮断装置2cでは、所定の特性に管理された配線W-3またはW-4を用いて、半導体遮断器ユニット52の第2端52bとそれぞれの電流選択ユニット92の第1端91aとを接続する。これにより、直流電流遮断装置2cでも、第1の実施形態の直流電流遮断装置1と同様に、半導体遮断器ユニット50および半導体遮断器ユニット52を全ての直流送電線LNで共有化した上で、内部の配線のインダクタンスが同等になるように管理し、事故が発生した場合に、事故電流を双方で遮断する、つまり、いずれの直流送電線LNでも遮断することができ、その際の特性(性能)を、それぞれの直流送電線LN間で同等にすることができる。
上記説明したように、第2の実施形態の直流電流遮断装置2(直流電流遮断装置2a~2cを含む)によれば、少なくとも半導体遮断器を含む半導体遮断器ユニット50(半導体遮断器ユニット52を含む)や、少なくとも転流要素を含む転流回路ユニット65(転流回路ユニット66~67を含む)をユニット化して同じ設計、同一の構成、同一の構造とする。これにより、第2の実施形態の直流電流遮断装置2でも、第1の実施形態の直流電流遮断装置1と同様に、半導体遮断器ユニット50や半導体遮断器ユニット52を全ての直流送電線LNで共有化した上で、対応する直流送電線LNの追加や、双方向に対応するための拡張を容易にすることができる。さらに、第2の実施形態の直流電流遮断装置2では、半導体遮断器ユニット50や半導体遮断器ユニット52と、対応する電流選択ユニット91や電流選択ユニット92とを、所定の特性に管理された配線Wを用いて接続する。これにより、第2の実施形態の直流電流遮断装置2でも、第1の実施形態の直流電流遮断装置1と同様に、直流電流遮断装置2の内部の配線のインダクタンスが同等になるように容易に管理することができ、直流送電線LNを遮断する際の特性(性能)を、それぞれの直流送電線LN間で同等にすることができる。
第2の実施形態の直流電流遮断装置2でも、第1の実施形態の直流電流遮断装置1と同様の考え方に基づいて、例えば、電流選択ユニット91の第1端91aや、電流選択ユニット92の第2端92bと対応する直流送電線LNの接続点Dとを接続する配線、機械式接点20、転流回路ユニット65または転流回路ユニット67、機械式接点40などのそれぞれの間を接続する配線(ケーブル)の長さなどの特性も同じになるようにしてもよい。
第2の実施形態の直流電流遮断装置2でも、第1の実施形態の直流電流遮断装置1と同様の考え方に基づいて、例えば、半導体遮断器ユニット50を双方向の事故電流を遮断することができる構成にしたり、半導体遮断器ユニット50の両端ともバス端子の構成にしたりしてもよい。この場合の直流電流遮断装置2でも、第1の実施形態の直流電流遮断装置1と同様に動作することができる。
第2の実施形態の直流電流遮断装置2では、機械式接点40および直流リアクトルRを備える構成を示したが、直流電流遮断装置2においても、これらの構成要素は省略されてもよい。さらに、第2の実施形態の直流電流遮断装置2でも、同じ構成要素を複数備える構成にしてもよい。
上記に述べたとおり、各実施形態の直流電流遮断装置では、少なくとも半導体遮断器を含む半導体遮断器ユニットや、少なくとも転流要素を含む転流回路ユニットをユニット化して同じ設計、同一の構成、同一の構造とする。これにより、各実施形態の直流電流遮断装置では、半導体遮断器ユニットや半導体遮断器ユニットを全ての直流送電線で共有化した上で、対応する直流送電線の追加や、双方向に対応するための拡張を容易にすることができる。さらに、各実施形態の直流電流遮断装置では、半導体遮断器ユニットと、対応する転流回路ユニットなどの構成要素とを、所定の特性に管理された配線(ケーブル)を用いて接続する。これにより、各実施形態の直流電流遮断装置では、直流電流遮断装置の内部の配線のインダクタンスが同等になるように容易に管理することができる。このことにより、各実施形態の直流電流遮断装置では、直流送電線を遮断する際の特性(性能)を、それぞれの直流送電線間で同等にすることができる。これらのことにより、各実施形態の直流電流遮断装置では、直流電流遮断装置のコストやサイズの低減と、拡張性の向上を図るとともに、事故回線の遮断と、健全回線による直流電流の正常な送電の維持とを行うことができる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、第1の機械式接点(20)が設けられ、直流電力を送電する少なくとも一つの直流送電線(LN)と、第1の機械式接点の第1極が接続される直流バス(10)と、少なくとも第1の半導体遮断器(501)を含み、第1端側が直流バスに接続される第1の半導体遮断器ユニット(50)と、少なくとも、直流送電線に流れる直流電流を第1の半導体遮断器ユニットに転流させる転流要素(601)を含む第1の転流回路ユニット(60)と、を備え、少なくとも第1の半導体遮断器ユニットの第2端は、複数の配線(W)を第1の半導体遮断器に接続可能なバス端子で構成され、配線は、第1の半導体遮断器ユニットに接続されるそれぞれの構成要素とバス端子との間の特性が同様になるように規定(管理)されていることにより、半導体遮断器を共有化した上で、対応する直流送電線の追加を容易にするとともに、内部の配線の特性(インダクタンス)を管理することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1,1-1,1-2,1a,1a-1,1a-2,1b,1b-1,1b-2,1c,1c-1,1c-2,1d,1d-1,1d-2,1e,1e-1,1e-2,2,2a,2b,2b-1,2b-2,2c,2c-1,2c-2・・・直流電流遮断装置、10・・・直流バス、20,20-1,20-2・・・機械式接点、30,30-1,30-2・・・機械式接点、40,40-1,40-2・・・機械式接点、50,50-1,50-2,52・・・半導体遮断器ユニット、501,521・・・半導体遮断器、5011・・・半導体スイッチ部、502,522・・・アレスタ、60,60-1,60-2,61,61-1,61-2,62,62-1,62-2,63,63-1,63-2・・・転流回路ユニット、601,601-1,601-2,601a,601b,631,631-1,631-2・・・転流要素、6011,6011-1,6011-2・・・ダイオード、6012,6012-1,6012-2,6012-3,6012-4・・・半導体スイッチ部、6013・・・コンデンサ、602,602-1,602-2,632,632-1,632-2・・・ダイオード、65,65-1,65-2,66,67,67-1,67-2・・・転流回路ユニット、651・・・転流要素、6511・・・半導体スイッチ部、652・・・アレスタ、70,70-1,70-2,71,71-1,71-2・・・リアクトル、80,80-1,80-2・・・電流選択ユニット、90,90-1,90-2・・・電流選択ユニット、902,902-1,902-2・・・ダイオード、91,91-1,91-2・・・電流選択ユニット、912,912-1,912-2・・・ダイオード、92,92-1,92-2・・・電流選択ユニット、922,922-1,922-2・・・ダイオード、R,R-1,R-2・・・直流リアクトル、LN,LN-1,LN-2・・・直流送電線、W,W-1,W-2,W-3,W-4・・・配線

Claims (16)

  1. 第1の機械式接点が設けられ、直流電力を送電する少なくとも一つの直流送電線と、
    前記第1の機械式接点の第1極が接続される直流バスと、
    少なくとも第1の半導体遮断器を含み、第1端側が前記直流バスに接続される第1の半導体遮断器ユニットと、
    少なくとも、前記直流送電線に流れる直流電流を前記第1の半導体遮断器ユニットに転流させる転流要素を含む第1の転流回路ユニットと、
    を備え、
    少なくとも前記第1の半導体遮断器ユニットの第2端は、複数の配線を前記第1の半導体遮断器に接続可能なバス端子で構成され、
    前記配線は、前記第1の半導体遮断器ユニットに接続されるそれぞれの構成要素と前記バス端子との間の特性が同様になるように規定されている、
    直流電流遮断装置。
  2. 前記直流送電線は、前記第1の機械式接点の第2極側に直列に接続された第2の機械式接点が設けられており、
    前記第1の転流回路ユニットは、前記直流電流を選択的な向きで流す第1の電流選択要素をさらに含み、
    前記転流要素の第1端が接続される前記第1の転流回路ユニットの第1端は、対応する前記直流送電線に属する前記第1の機械式接点の第2極と前記第2の機械式接点の第1極との間の箇所に接続され、
    前記転流要素の第2端は、少なくとも前記第1の電流選択要素の第1端に接続され、
    前記第1の電流選択要素の第2端が接続される前記第1の転流回路ユニットの第2端は、前記配線によって、前記第1の半導体遮断器ユニットの前記第2端に接続される、
    請求項1に記載の直流電流遮断装置。
  3. 前記直流送電線は、前記第1の機械式接点の第2極側に直列に接続された第2の機械式接点が設けられており、
    少なくとも前記直流電流を選択的な向きで流す第1の電流選択要素を含む第1の電流選択ユニット、をさらに備え、
    前記第1の転流回路ユニットの第1端は、対応する前記直流送電線に属する前記第1の機械式接点の第2極と前記第2の機械式接点の第1極との間の箇所に接続され、
    前記第1の転流回路ユニットの第2端は、少なくとも前記第1の電流選択要素の第1端が接続される前記第1の電流選択ユニットの第1端に接続され、
    前記第1の電流選択要素の第2端が接続される前記第1の電流選択ユニットの第2端は、前記配線によって、前記第1の半導体遮断器ユニットの前記第2端に接続される、
    請求項1に記載の直流電流遮断装置。
  4. 前記直流送電線は、前記第1の機械式接点の第2極側に直列に接続された第2の機械式接点が設けられており、
    少なくとも、前記第1の半導体遮断器とは逆方向に流れる前記直流電流を遮断する第2の半導体遮断器を含み、第1端側が前記直流バスに接続され、少なくとも第2端が前記第1の半導体遮断器ユニットの前記第2端と同じ構成の第2の半導体遮断器ユニットと、
    少なくとも、前記直流電流を選択的な向きで流す第2の電流選択要素を含む第2の電流選択ユニットと、
    をさらに備え、
    前記第1の転流回路ユニットの第1端は、対応する前記直流送電線に属する前記第1の機械式接点の第2極と前記第2の機械式接点の第1極との間の箇所に接続され、
    前記第1の半導体遮断器ユニットの第2端は、前記配線によって、前記第1の転流回路ユニットの第2端に接続され、
    前記第2の半導体遮断器ユニットの第2端は、前記配線によって、前記第2の電流選択要素の第1端が接続される前記第2の電流選択ユニットの第1端に接続され、
    前記第2の電流選択要素の第2端が接続される前記第2の電流選択ユニットの第2端は、対応する前記直流送電線に属する前記第2の機械式接点の第2極側に接続される、
    請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の直流電流遮断装置。
  5. 前記直流送電線は、前記第1の機械式接点の第2極側に直列に接続された第2の機械式接点が設けられており、
    少なくとも、前記第1の半導体遮断器とは逆方向に流れる前記直流電流を遮断する第2の半導体遮断器を含み、第1端側が前記直流バスに接続され、少なくとも第2端が前記第1の半導体遮断器ユニットの前記第2端と同じ構成の第2の半導体遮断器ユニット、をさらに備え、
    前記第1の転流回路ユニットは、前記直流電流を選択的な向きで流す第1の電流選択要素および第2の電流選択要素をさらに含み、前記転流要素の第2端は、少なくとも前記第1の電流選択要素の第1端と前記第2の電流選択要素の第2端とに接続され、
    前記転流要素の第1端が接続される前記第1の転流回路ユニットの第1端は、対応する前記直流送電線に属する前記第1の機械式接点の第2極と前記第2の機械式接点の第1極との間の箇所に接続され、
    前記第1の半導体遮断器ユニットの第2端は、前記配線によって、前記第1の電流選択要素の第2端が接続される前記第1の転流回路ユニットの第2端に接続され、
    前記第1の電流選択要素の第1端と前記第2の電流選択要素の第2端とが接続される前記第1の転流回路ユニットの第3端は、対応する前記直流送電線に属する前記第2の機械式接点の第2極側に接続され、
    前記第2の半導体遮断器ユニットの第2端は、前記配線によって、前記第2の電流選択要素の第1端が接続される前記第1の転流回路ユニットの第4端に接続される、
    請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の直流電流遮断装置。
  6. 前記直流送電線は、前記第1の機械式接点の第2極側に直列に接続された第2の機械式接点が設けられており、
    少なくとも、前記第1の半導体遮断器とは逆方向に流れる前記直流電流を遮断する第2の半導体遮断器を含み、第1端側が前記直流バスに接続され、少なくとも第2端が前記第1の半導体遮断器ユニットの前記第2端と同じ構成の第2の半導体遮断器ユニットと、
    少なくとも、前記直流送電線に流れる直流電流を前記第2の半導体遮断器ユニットに転流させる転流要素を含む第2の転流回路ユニットと、
    をさらに備え、
    前記第1の転流回路ユニットの第1端と、前記第2の転流回路ユニットの第1端とは、対応する前記直流送電線に属する前記第1の機械式接点の第2極と前記第2の機械式接点の第1極との間の箇所に接続され、
    前記第1の半導体遮断器ユニットの第2端は、前記配線によって、前記第1の転流回路ユニットの第2端に接続され、
    前記第2の半導体遮断器ユニットの第2端は、前記配線によって、前記第2の転流回路ユニットの第2端に接続され、
    前記第1の転流回路ユニットの第3端と、前記第2の転流回路ユニットの第3端とは、対応する前記直流送電線に属する前記第2の機械式接点の第2極側に接続される、
    請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の直流電流遮断装置。
  7. 直列に接続された二つの前記第1の半導体遮断器ユニットを備え、
    一方の前記第1の半導体遮断器ユニットの第1端と他方の前記第1の半導体遮断器ユニットの第1端とが接続され、
    一方の前記第1の半導体遮断器ユニットの第2端は前記直流バスに接続され、他方の前記第1の半導体遮断器ユニットの第2端は、前記配線によって、前記直流送電線に接続される構成要素側に接続される、
    請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の直流電流遮断装置。
  8. 前記直流送電線は、前記第1の機械式接点の第2極側に直列に前記第1の転流回路ユニットが接続されており、
    前記第1の半導体遮断器ユニットの第2端は、前記配線によって、前記第1の機械式接点の第2極に接続された前記第1の転流回路ユニットの第1端とは逆側の第2端側に接続される、
    請求項1に記載の直流電流遮断装置。
  9. 前記転流要素は、前記直流電流を双方向に転流させる機能を有し、
    少なくとも、前記第1の半導体遮断器とは逆方向に流れる前記直流電流を遮断する第2の半導体遮断器を含み、第1端側が前記直流バスに接続され、少なくとも第2端が前記第1の半導体遮断器ユニットの前記第2端と同じ構成の第2の半導体遮断器ユニット、をさらに備え、
    前記第2の半導体遮断器ユニットの第2端は、前記配線によって、前記第1の転流回路ユニットの第2端側に接続される、
    請求項8に記載の直流電流遮断装置。
  10. 前記転流要素は、少なくとも一以上の半導体スイッチング素子を含む、
    請求項1から請求項9のうちいずれか1項に記載の直流電流遮断装置。
  11. 前記転流要素は、少なくとも一以上の半導体スイッチング素子と電圧源とにより構成されたブリッジ回路である、
    請求項1から請求項10のうちいずれか1項に記載の直流電流遮断装置。
  12. 前記転流要素は、少なくとも一以上の半導体スイッチング素子と、少なくとも一以上のダイオードと、電圧源とにより構成されたブリッジ回路である、
    請求項1から請求項10のうちいずれか1項に記載の直流電流遮断装置。
  13. 第1の機械式接点が設けられ、直流電力を送電する少なくとも一つの直流送電線と、前記第1の機械式接点の第1極が接続される直流バスと、少なくとも、前記直流送電線に流れる直流電流を半導体遮断器に転流させる転流回路と、を備えた直流電流遮断装置に適用される半導体遮断器ユニットであって、
    第1端側が前記直流バスに接続され、第2端が、前記直流電流遮断装置が備えるそれぞれの構成要素との間の特性が同様になるように規定されている複数の配線を接続可能なバス端子で構成されている、
    半導体遮断器ユニット。
  14. 第1の機械式接点が設けられ、直流電力を送電する少なくとも一つの直流送電線と、前記第1の機械式接点の第1極が接続される直流バスと、第1端側が前記直流バスに接続され、第2端が、直流電流遮断装置が備えるそれぞれの構成要素との間の特性が同様になるように規定されている複数の配線を接続可能なバス端子で構成されている半導体遮断器と、を備えた前記直流電流遮断装置に適用される転流回路ユニットであって、
    少なくとも、前記直流送電線に流れる直流電流を前記半導体遮断器に転流させる転流要素を含み、前記直流電流遮断装置において対応可能な前記直流送電線を追加する際に、前記配線によって、前記半導体遮断器の第2端と接続される、
    転流回路ユニット。
  15. 第1の機械式接点が設けられ、直流電力を送電する少なくとも一つの直流送電線と、前記第1の機械式接点の第1極が接続される直流バスと、第1端側が前記直流バスに接続され、第2端が、直流電流遮断装置が備えるそれぞれの構成要素との間の特性が同様になるように規定されている複数の配線を接続可能なバス端子で構成されている半導体遮断器と、を備えた前記直流電流遮断装置において、対応可能な前記直流送電線を追加する拡張方法であって、
    少なくとも、前記直流送電線に流れる直流電流を前記半導体遮断器に転流させる転流要素を含む転流回路ユニットを設置し、
    設置した前記転流回路ユニットにおいて前記転流要素の第1端が接続される前記転流回路ユニットの第1端と、追加する前記直流送電線に属する前記第1の機械式接点の第2極側とを接続させ、
    設置した前記転流回路ユニットにおいて前記転流要素の第2端が接続される前記転流回路ユニットの第2端側と、前記半導体遮断器の前記第2端とを、前記配線によって接続させる、
    拡張方法。
  16. 第1の機械式接点が設けられ、直流電力を送電する少なくとも一つの直流送電線と、前記第1の機械式接点の第1極が接続される直流バスと、少なくとも、前記直流送電線に流れる直流電流を半導体遮断器に転流させる転流回路と、を備えた直流電流遮断装置において、前記直流送電線を流れる直流電力の方向を双方向に拡張させる際に構成要素を追加する拡張方法であって、
    第1端側が前記直流バスに接続され、第2端が複数の配線を接続可能なバス端子で構成されている半導体遮断器ユニットを設置し、
    設置した前記半導体遮断器ユニットの前記第2端と、前記直流送電線に属する前記第1の機械式接点の第2極側に第1端が接続された前記転流回路の第2端側とを、前記直流電流遮断装置が備えるそれぞれの構成要素との間の特性が同様になるように規定されている前記配線によって接続させる、
    拡張方法。
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