JP2022094514A - 鼻腔洗浄用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、優れた清涼感及び異物除去効果を有する鼻腔洗浄用組成物を提供することである。【解決手段】モノテルペン、2価アルコール、及び増粘剤を含む鼻腔洗浄用組成物は、使用後に優れた清涼感が得られ、しかも格段に優れた異物除去効果を奏し得る。【選択図】なし

Description

本発明は、優れた清涼感及び異物除去効果を有する鼻腔洗浄用組成物に関する。
鼻腔粘膜は、直接外界に露出されており、外界からの刺激に対して敏感に反応する上皮組織である。鼻腔粘膜に、花粉、微生物、ハウスダスト等の異物が付着すると、耐え難い不快感を生じたり、アレルギー疾患や感染症等の各種疾患を発症したりすることが知られている。このような鼻腔粘膜症状を予防又は改善するには、鼻腔洗浄用組成物によって粘膜に付着した異物を除去することが有効になる。
鼻腔洗浄用組成物は、鼻腔粘膜に直接適用されるため、使用感等の官能的側面に配慮して処方することが必要とされている。更に、鼻腔洗浄用組成物は、鼻腔内の異物を効果的に除去できるように処方されていることも重要になる。従来、使用感や機能性の向上を図った鼻腔洗浄用組成物について種々提案されている。例えば、特許文献1には、ハッカ油及び柑橘系精油からなる群より選択される少なくとも1種、ペパーミント油ならびにl-メントールを含有する鼻腔洗浄用組成物は、優れた清涼感及び洗浄効果が得られることが記載されている。また、特許文献2には、貝化石から蒸留水に溶出させたミネラルを主成分として含有する洗浄液は、鼻腔内の花粉等の異物を効果的に洗浄できることが記載されている。
近年、鼻腔洗浄用組成物を用いた鼻腔内の洗浄が定着するにつれて、鼻腔洗浄用組成物には、使用感や機能性を更に向上させることが求められている。
特開2008-247825号公報 特開2004-262902号公報
本発明は、優れた清涼感及び異物除去効果を有する鼻腔洗浄用組成物を提供することを課題とする。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところモノテルペン、2価アルコール、及び増粘剤を含む鼻腔洗浄用組成物は、使用後に優れた清涼感が得られ、しかも格段に優れた異物除去効果を奏し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. モノテルペン、2価アルコール、及び増粘剤を含有する、鼻腔洗浄用組成物。
項2. 更に、パラオキシ安息香酸エステル及び/又は第四級アンモニウム塩を含有する、項1に記載の鼻腔洗浄用組成物。
項3. 前記増粘剤が、セルロース系増粘剤及び/又はポリビニル系増粘剤である、項1又は2に記載の鼻腔洗浄用組成物。
項4. 滴下又は噴霧により鼻腔内に内容物を液滴状にして吐出できる容器に収容されている、項1~3のいずれかに記載の鼻腔洗浄用組成物。
本発明の鼻腔洗浄用組成物によれば、優れた清涼感を付与でき、しかも花粉、微生物、ハウスダスト等の鼻腔粘膜に付着している異物を効果的に除去することができる。
本発明の鼻腔洗浄用組成物は、モノテルペン、2価アルコール、及び増粘剤を含有することを特徴とする。本発明の鼻腔洗浄用組成物では、これらの3成分を含むことにより、モノテルペン単独で含まれる場合に比して清涼感を飛躍的に向上させ、更に格段に優れた異物除去効果を備えることが可能になっている。以下、本発明の鼻腔洗浄用組成物について詳述する。
[モノテルペン]
本発明の鼻腔洗浄用組成物は、モノテルペンを含有する。モノテルペンとは、分子内にイソプレン単位が2個含まれる構造を有し、清涼化作用等を有する公知の成分である。本発明で使用されるモノテルペンの種類については、鼻腔内に適用可能であることを限度として、特に制限されないが、例えば、メントール、チモール、ゲラニオール、リナロール、ボルネオール、シネオール、テルピネオール等のアルコール系モノテルペン;シトラール、シトロネラール、ペリルアルデヒド、サフラナール等のアルデヒド系モノテルペン;カンフル、メントン、カルボメントン、ヨノン等のケトン系モノテルペン等が挙げられる。これらのモノテルペンは、光学異性体が存在する場合には、d体、l体、dl体のいずれであってもよい。これらのモノテルペンは、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、本発明では、モノテルペンとして、モノテルペンを含む精油を使用してもよい。モノテルペンを含む精油は、公知のものから適宜選択して使用することができるが、例えば、メントールを含む精油としては、ハッカ油、ペパーミント油、スペアミント油等が挙げられる。なお、本明細書におけるモノテルペンの含有量や比率に関する記載は、モノテルペンを含む精油を使用する場合は、当該精油に含まれるモノテルペン量に換算した値である。
これらのモノテルペンの中でも、より一層優れた清涼感を付与するという観点から、好ましくはメントール、更に好ましくはl-メントールが挙げられる。
本発明の鼻腔洗浄用組成物におけるモノテルペンの含有量は、使用するモノテルペンの種類、付与すべき清涼感の程度等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、0.001~3重量%、より一層優れた清涼感を付与するという観点から、好ましくは0.005~1重量%、より好ましくは0.01~0.25重量%が挙げられる。
[2価アルコール]
本発明の鼻腔洗浄用組成物は、2価アルコールを含有する。本発明で使用される2価アルコールとしては、鼻腔内適用可能であることを限度として、特に制限されないが、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、イソプレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等の2価低級アルコールが挙げられる。
これらの2価アルコールは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの2価アルコールの中でも、より一層優れた清涼感を付与するという観点から、好ましくはプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコールが挙げられる。
本発明の鼻腔洗浄用組成物における2価アルコールの含有量としては、例えば、0.01~10重量%、より一層優れた清涼感を付与するという観点から、好ましくは0.1~5重量%、より好ましくは0.3~2重量%が挙げられる。
本発明の鼻腔洗浄用組成物において、モノテルペンと2価アルコールの比率については、特に制限されないが、例えば、モノテルペンの総量1重量部当たり、2価アルコールが総量で0.1~1500重量部、より一層優れた清涼感を付与するという観点から、モノテルペンの総量1重量部当たり、2価アルコールが総量で、好ましくは0.5~500重量部、より好ましくは0.5~50重量部、更に好ましくは1~20重量部が挙げられる。
[増粘剤]
本発明の鼻腔洗浄用組成物には、増粘剤が含まれる。本発明で使用される増粘剤については、鼻腔内に適用可能であることを限度として、特に制限されないが、例えば、セルロース系増粘剤、ポリビニル系増粘剤、増粘多糖類、アクリル酸系増粘剤等が挙げられる。
セルロース系増粘剤としては、具体的には、カルメロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。これらのセルロース系増粘剤は、塩の形態であってもよい。塩の形態のセルロース系増粘剤としては、例えば、カルメロースナトリウム等が挙げられる。
ポリビニル系増粘剤としては、具体的には、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテルが挙げられる。
増粘多糖類としては、具体的には、キサンタンガム、グアーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、アルギン酸等が挙げられる。これらの増粘多糖類は、塩の形態であってもよい。塩の形態の増粘多糖類としては、例えば、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。
アクリル酸系増粘剤としては、具体的には、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体、ポリアクリル酸ナトリウムベントナイト等が挙げられる。
これらの増粘剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの増粘剤の中でも、異物除去効果をより一層向上させるという観点から、好ましくはセルロース系増粘剤、ポリビニル系増粘剤、増粘多糖類;より好ましくはカルメロース及び/又はその塩、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシビニルポリマー、キサンタンガム;更に好ましくはカルメロース及び/又はその塩;特に好ましくはカルメロースナトリウムが挙げられる。
本発明の鼻腔洗浄用組成物における増粘剤の含有量については、使用する増粘剤の種類、付与すべき粘性等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、増粘剤の総量で0.005~2重量%、異物除去効果をより一層向上させるという観点から、好ましくは0.05~1重量%、より好ましくは0.1~0.5重量%が挙げられる。
本発明の鼻腔洗浄用組成物において、モノテルペンと増粘剤の比率については、特に制限されないが、例えば、モノテルペンの総量1重量部当たり、増粘剤が総量で0.01~500重量部、異物除去効果をより一層向上させるという観点から、モノテルペンの総量1重量部当たり、増粘剤が総量で、好ましくは0.1~150重量部、より好ましくは0.1~30重量部、更に好ましくは0.5~15重量部が挙げられる。
[パラオキシ安息香酸エステル及び/又は第四級アンモニウム塩]
本発明の鼻腔洗浄用組成物は、前記成分に加えて、パラオキシ安息香酸エステル及び/又は第四級アンモニウム塩を含有してもよい。本発明の鼻腔洗浄用組成物にパラオキシ安息香酸エステル及び/又は第四級アンモニウム塩が含まれる場合には、防腐性能を備え得るだけでなく、清涼感をより一層向上させることができる。
パラオキシ安息香酸エステルとは、パラオキシ安息香酸のアルキルエステル又はベンジルエステルである。パラオキシ安息香酸のアルキルエステルにおけるアルキル基としては、例えば、炭素数1~5の直鎖状又は分岐状のアルキル基が挙げられる。パラオキシ安息香酸エステルとして、具体的には、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸ベンジル等が挙げられる。これらのパラオキシ安息香酸エステルの中でも、清涼感をより一層向上させることができるという観点から、好ましくはパラオキシ安息香酸メチルが挙げられる。
第四級アンモニウム塩としては、具体的には、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化デカリニウム、塩化アルキルジメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化メチルベンゼトニウム、塩化ラウロイルコラミノホルミルメチルピリジニウム等が挙げられる。これらの第四級アンモニウム塩は、水和物等の溶媒和物の形態であってもよい。これらの第四級アンモニウム塩の中でも、清涼感をより一層向上させることができるという観点から、好ましくは塩化ベンザルコニウムが挙げられる。
本発明の鼻腔洗浄用組成物において、パラオキシ安息香酸エステル又は第四級アンモニウム塩のいずれか一方を含有させてもよく、また、パラオキシ安息香酸エステル及び第四級アンモニウム塩を組み合わせて使用してもよい。
パラオキシ安息香酸エステルと第四級アンモニウム塩とを組み合わせて使用する場合、これらの比率については、特に制限されないが、例えば、パラオキシ安息香酸エステルの総量100重量部当たり、第四級アンモニウム塩が総量で0.01~20重量部、好ましくは0.1~10重量部、より好ましくは1~5重量部が挙げられる。
本発明の鼻腔洗浄用組成物にパラオキシ安息香酸エステルを含有させる場合、その含有量としては、例えば、0.005~0.5重量%、清涼感をより一層向上させることができるという観点から、好ましくは0.01~0.4重量%、より好ましくは0.05~0.3重量%が挙げられる。また、本発明の鼻腔洗浄用組成物に第四級アンモニウム塩を含有させる場合、その含有量としては、例えば、0.00005~0.1重量%、清涼感をより一層向上させることができるという観点から、好ましくは0.0001~0.1重量%、より好ましくは0.001~0.05重量%が挙げられる。
本発明の鼻腔洗浄用組成物にパラオキシ安息香酸エステルを含有させる場合、モノテルペンとパラオキシ安息香酸エステルの比率については、特に制限されないが、例えば、モノテルペンの総量1重量部当たり、パラオキシ安息香酸エステルが総量で0.01~500重量部、清涼感をより一層向上させることができるという観点から、好ましくは0.1~100重量部、より好ましくは0.1~10重量部が挙げられる。また、本発明の鼻腔洗浄用組成物に第四級アンモニウム塩を含有させる場合、モノテルペンと第四級アンモニウム塩の比率については、特に制限されないが、例えば、モノテルペンの総量1重量部当たり、第四級アンモニウム塩が総量で0.00001~10重量部が挙げられる。清涼感をより一層向上させることができるという観点から、モノテルペンの総量1重量部当たり、第四級アンモニウム塩が総量で、好ましくは0.0001~1重量部、より好ましくは0.0005~0.1重量部が挙げられる。
[ノニオン性界面活性剤]
本発明の鼻腔洗浄用組成物は、必要に応じて、ノニオン性界面活性剤が含まれていてもよい。本発明で使用されるノニオン性界面活性剤としては、鼻腔内に適用可能であることを限度として、特に制限されないが、例えば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等が挙げられる。これらのノニオン性界面活性剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらのノニオン性界面活性剤の中でも、好ましくはポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが挙げられる。ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを構成する酸化エチレン(EO)の平均付加モル数としては、特に制限されないが、例えば、5~40モル、好ましくは10~30モル、より好ましくは15~25モルが挙げられる。ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸の炭素数としては、特に制限されないが、例えば、10~22個、好ましくは14~22個、より好ましくは16~20個が挙げられる。ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとして、具体的には、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン等が挙げられる。これらのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの中でも、好ましくは酸化エチレン(EO)の平均付加モル数が20であるモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(ポリソルベート80)が挙げられる。これらのノニオン性界面活性剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の鼻腔洗浄用組成物におけるノニオン性界面活性剤の含有量としては、例えば、0.005~5重量%、好ましくは0.01~2重量%、より好ましくは0.1~0.5重量%が挙げられる。
[アルカリ金属の無機塩]
本発明の鼻腔洗浄用組成物は、浸透圧の調節等のために、必要に応じて、アルカリ金属の無機塩を含んでいてもよい。アルカリ金属の無機塩としては、鼻腔内に適用可能であることを限度として、特に制限されないが、例えば、アルカリ金属の塩化物、アルカリ金属の炭酸塩等が挙げられる。アルカリ金属の塩化物としては、具体的には、塩化ナトリウム、塩化カリウム等が挙げられる。アルカリ金属の炭酸塩としては、具体的には、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。これらのアルカリ金属の無機塩は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの無機塩の中でも、好ましくはアルカリ金属の塩化物、より好ましくは塩化ナトリウムが挙げられる。アルカリ金属の無機塩を含有させる場合、当該無機塩の含有量については、特に制限されないが、例えば、0.01~5重量%、好ましくは0.1~3重量%、より好ましくは0.3~2重量%が挙げられる。
[その他の成分]
本発明の鼻腔洗浄用組成物には、前記成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、製剤化等に必要とされる他の基剤や添加剤が含まれていてもよい。このような基剤や添加剤については、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、炭素数1~5の1価低級アルコール、無機塩類、3価アルコール、アルカリ土類金属の無機塩、着色剤、粘稠剤、pH調整剤、湿潤剤、安定化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、緩衝剤、溶解補助剤、可溶化剤、キレート剤、香料等の添加剤が挙げられる。これらの基材や添加剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
[剤型・用途・製品形態]
本発明の鼻腔洗浄用組成物は液剤であり、水に対して、配合される各成分を所定量添加して溶解させ、必要に応じて滅菌処理に供することにより調製される。
本発明の鼻腔洗浄用組成物は、鼻腔内の洗浄に使用される。本発明の鼻腔洗浄用組成物を用いて鼻腔内を洗浄する方法としては、例えば、本発明の鼻腔洗浄用組成物を一方の鼻腔に導入し、当該鼻腔から当該鼻腔洗浄用組成物をそのまま流し出す方法;本発明の鼻腔洗浄用組成物を鼻腔に導入し、口から当該鼻腔洗浄用組成物を流し出す方法;本発明の鼻腔洗浄用組成物を一方の鼻腔に導入し、他方の鼻腔から当該鼻腔洗浄用組成物を流し出す方法等が挙げられる。また、本発明の鼻腔洗浄用組成物を鼻腔内に導入する際には、液滴状(特に、ミスト状)にして導入してもよく、また液流として導入してもよい。
本発明の鼻腔洗浄用組成物は、鼻腔内に内容物を吐出できる容器に収容して使用される。当該容器は、滴下又は噴霧により内容物を液滴状にして吐出できる容器であってもよく、また、内容物を液流として吐出できる容器であってもよい。本発明の鼻腔洗浄用組成物は、増粘剤を含むことにより、液滴状(特に、ミスト状)にして吐出させるのに適した特性を有しているため、本発明の鼻腔洗浄用組成物を収容する容器の好適な一例として、滴下又は噴霧により鼻腔内に内容物を液滴状にして吐出できる容器が挙げられる。
以下に実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
試験例1
表1に示す組成の鼻腔洗浄用組成物(液剤)を調製した。得られた鼻腔洗浄用組成物について、以下の方法で清涼感と異物除去効果を評価した。
<清涼感の評価方法>
先ず、鼻腔内にミスト状で噴霧できる容器(汎用されている点鼻剤容器)に鼻腔洗浄用組成物を収容した。被験者10名が、左右の鼻腔内に鼻腔洗浄用組成物(一方の鼻腔に対して約0.15ml)をミスト状で噴霧して、鼻腔内の洗浄を行い、鼻腔内洗浄後の清涼感を評価した。清涼感の評価は、「清涼感が高く、非常に心地よい」、「清涼感がややあり、やや心地よい」、「どちらでもない」、「清涼感がやや足りない」、及び「清涼感が足りない」の5段階で評価し、「清涼感が高く、非常に心地よい」又は「清涼感がややあり、やや心地よい」と評価した被験者の合計人数の割合(%)を、清涼感のスコアとして算出した。
<異物除去効果の評価方法>
先ず、鼻腔内にミスト状で噴霧できる容器(汎用されている点鼻剤容器)に鼻腔洗浄用組成物を収容した。次いで、片方の鼻腔内に約3mlの鼻腔洗浄用組成物をミスト状に噴霧し、同鼻腔から鼻腔洗浄用組成物を流し出すことにより鼻腔内の洗浄を行った後に、洗浄した鼻腔内から鼻汁を回収し、試験検体とした。また、他方の鼻腔については、洗浄を行うことなく鼻汁を回収し、対照検体とした。回収した試験検体及び対照検体をパーティクルカウンターにて2~125μmの粒子総数を計測した。対照検体の粒子総数を1として、試験検体の粒子総数の相対比を異物除去効果のスコアとして求めた。本評価は、10名の被験者で実施し、異物除去効果のスコアの平均値を算出し、小数点第2位を四捨五入した値を異物除去効果のスコアとした。
結果を表1に示す。増粘剤を含まず、モノテルペンとグリセリンを含む場合には、清涼感及び異物除去効果が不十分であった(比較例1)。また、増粘剤を含まず、モノテルペンと2価アルコールを含む場合には、比較例1に比べて、清涼感の向上が認められたものの、異物除去効果は不十分であった(比較例2及び3)。
これに対して、モノテルペンと2価アルコールと共に増粘剤を含む場合には、清涼感が高まっており、更に異物除去効果が飛躍的に向上していた(実施例1~8)。特に、増粘剤としてカルメロースナトリウムを使用した場合には、異物除去効果が格段顕著に向上していた(実施例1、6、及び8)。また、パラオキシ安息香酸エステル及び/又は第四級アンモニウム塩を含む場合には、清涼感が格段顕著に向上していた(実施例6~8)。また、実施例1~8の鼻腔洗浄用組成物のプロピレングリコールを1,3-ブチレングリコールに変更した鼻腔洗浄用組成物についても、清涼感と異物除去効果を評価したところ、実施例1~8と同様に清涼感及び異物除去効果が向上していた。また実施例1~8のプロピレングリコールの含有量を2重量%に変更した鼻腔洗浄組成物についても、清涼感と異物除去効果を評価したところ、実施例1~8と同様に清涼感及び異物除去効果が向上していた。
Figure 2022094514000001
試験例2
表1の実施例4及び7の鼻腔洗浄用組成物における、カルボキシビニルポリマーをキサンタンガムに変更した鼻腔洗浄用組成物を調製し、試験例1と同様の方法で清涼感と異物除去効果を評価したところ、実施例4及び7と同様に清涼感及び異物除去効果が向上していた。
処方例
表2に示す組成の鼻腔洗浄用組成物を調製した。得られた鼻腔洗浄用組成物について試験例1と同じ方法で清涼感と異物除去効果を評価したところ、処方例1~7のいずれの鼻腔洗浄用組成物は清涼感及び異物除去効果に優れていた。
Figure 2022094514000002

Claims (4)

  1. モノテルペン、2価アルコール、及び増粘剤を含有する、鼻腔洗浄用組成物。
  2. 更に、パラオキシ安息香酸エステル及び/又は第四級アンモニウム塩を含有する、請求項1に記載の鼻腔洗浄用組成物。
  3. 前記増粘剤が、セルロース系増粘剤及び/又はポリビニル系増粘剤である、請求項1又は2に記載の鼻腔洗浄用組成物。
  4. 滴下又は噴霧により鼻腔内に内容物を液滴状にして吐出できる容器に収容されている、請求項1~3のいずれかに記載の鼻腔洗浄用組成物。
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WO2024042992A1 (ja) * 2022-08-23 2024-02-29 小林製薬株式会社 鼻腔洗浄用組成物

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