JP2022094207A - 検査装置、及びコンクリート製の壁部材の製造方法 - Google Patents

検査装置、及びコンクリート製の壁部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コンクリート製のパネル本体の厚みを、パネル本体が型枠内にある状態で検査する検査装置を提供する。【解決手段】検査装置は、計測装置60及び制御装置を備える。計測装置60は、型枠30の上面38までの距離を計測する第1測距センサ101及び第3測距センサ103と、型枠30内にあるパネル本体81の上面までの距離を計測する第2測距センサ102及び第4測距センサ104を有する。制御装置は、第1測距センサ101等を走査方向7に移動させつつ第1測距センサ101等に距離を計測させる走査処理を実行する。制御装置は、第2測距センサ102が計測した第2計測距離から、第1測距センサ101が計測した第1計測距離及び所定値「B」を減じて厚み対応値を算出する。厚み対応値は、パネル本体81の厚みに応じた値である。制御装置は、算出した厚み対応値をディスプレイ装置に表示させる。【選択図】図6

Description

本発明は、コンクリート製の壁部材の製造工程における検査装置、及び当該壁部材の製造方法に関する。
特許文献1は、型枠に生コンクリートを流し込んでプレキャストコンクリート外壁材を製造する製造方法を開示する。型枠は、製造ラインに沿って移動する土台の上面に設置されている。型枠に生コンクリートが流し込まれた後、生コンクリート(外壁材)が硬化する前に、鉄筋及び鋼製フレームが外壁材に埋設される。外壁材が硬化(養生)した後、外壁材は型枠から抜き出される。
特開2000-246722号公報
製造された壁部材は、その厚みを計測される。計測された厚みが仕様上の規格範囲内にない場合、製造された壁部材は、不良として破棄される。不良の壁部材の発生は、歩留まりを悪化させる。
本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、コンクリート製の壁部材の製造における歩留まりを良くする技術を提供することを目的とする。
(1) 本発明に係る検査装置は、並列方向において互いに離間して並んでおり、かつ同一向きに計測波を放出する第1測距センサ及び第2測距センサを有するセンサ群と、上記並列方向に交差し、かつ水平方向に沿う走査方向に移動可能に上記センサ群を保持する保持体と、上記保持体を駆動させる駆動装置と、上記センサ群及び上記駆動装置の駆動を制御するコントローラと、メモリと、を備える。上記コントローラは、上記センサ群を駆動して計測を行う計測処理、及び上記駆動装置を駆動して上記メモリに記憶された所定距離だけ上記走査方向に上記センサ群を移動させる移動処理を交互に実行する走査処理を実行する。上記計測処理は、上記走査方向に延びかつ水平方向に沿う型枠上面に対して上記第1測距センサに計測波を放出させ、かつ型枠内のコンクリートからなる壁部材の上壁面に対して上記第2測距センサに計測波を放出させる第1処理と、上記第1測距センサが出力した第1計測距離及び上記第2測距センサが出力した第2計測距離を取得する第2処理と、を含んでいる。上記コントローラは、同時に計測された上記第1計測距離及び上記第2計測距離の差に応じた値を上記壁部材の厚みに対応する厚み対応値として算出する算出処理と、上記厚み対応値を上記メモリに記憶させる記憶処理と、を実行する。
型枠に流し込まれた生コンクリートによって壁部材が形成される。検査装置は、センサ群を走査方向に移動させつつ所定距離ごとに計測を行う。センサ群の第1測距センサは、各計測において、型枠上面に検出波を放出し、型枠上面までの距離を示す第1計測距離を出力し、第2測距センサは、各計測において、壁部材の上壁面に検出波を放出し、壁部材の上壁面までの距離を示す第2計測距離を出力する。コントローラは、第1計測距離及び第2計測距離の差に応じた値を、壁部材の厚みに対応する厚み対応値として算出する。すなわち、走査方向に沿って所定距離ごとに壁部材の厚みを示す厚み対応値が計測される。メモリに記憶された厚み対応値を確認した作業者は、例えば、厚みが薄い部分に、厚み対応値に応じた量だけ生コンクリートを加え、厚みが厚い部分から、厚み対応値に応じた量だけ生コンクリートを取り除き、或いは壁部材の上壁面を均すことにより、壁部材の厚みを適正な規格範囲内にする。
(2) 本発明に係る検査装置は、上記コントローラから入力された画像データが示す画像を表示するディスプレイ装置をさらに備えていてもよい。上記コントローラは、上記厚み対応値或いは当該厚み対応値に応じた値と、当該厚み対応値が計測された上記上壁面上の位置とを示す検査結果画像を上記ディスプレイ装置に表示させる結果表示処理をさらに実行する。
この構成によれば、壁部材における厚みの薄い部分や厚い部分を作業者に容易に認識させることができる。
(3) 上記コントローラは、上記厚み対応値或いは当該厚み対応値に応じた値が、上記メモリに記憶された閾値を超えているか否かを判断する判断処理と、上記厚み対応値或いは当該厚み対応値に応じた値が上記閾値を超えていると判断したことに基づいて、当該厚み対応値或いは当該厚み対応値に応じた値が当該閾値を超えていることを上記検査結果画像において示すエラー報知処理と、をさらに実行してもよい。
閾値は、例えば、壁部材の仕様上の規格範囲に対応する値である。厚み対応値が閾値を超えていると、すなわち、壁部材の厚みが仕様上の規格範囲から外れていると、エラーが報知される。
(4) 上記検査結果画像は、上記型枠或いは上記壁部材を示す矩形状の枠オブジェクトと、上記枠オブジェクトにおける対応する計測位置にそれぞれ重ねて配置された上記厚み対応値或いは当該厚み対応値に応じた値と、を有していてもよい。
型枠或いは壁部材を示す枠オブジェクトに厚み対応値を重ねて配置することにより、壁部材のどの部分の厚みが薄いかや厚いかを作業者に容易に認識させることができる。
(5) 上記厚み対応値に応じた値は、連続して計測された所定個数の上記厚み対応値の平均値であって、上記結果表示処理において、上記厚み対応値に応じた値が上記ディスプレイ装置に表示されてもよい。
所定個数の厚み対応値の平均値がディスプレイ装置に表示されるから、本発明の検査装置は、全ての厚み対応値が表示される場合よりも、壁部材の厚みの確認を作業者に容易に行わせることができる。
(6) 第1センサ群及び第2センサ群の2つの上記センサ群を備えており、上記保持体は、上記第1センサ群と上記第2センサ群とを上記並列方向において互いに離間して保持していてもよい。
並列方向における壁部材の両端部の厚みを計測する場合、1つのセンサ群だけの場合、走査処理を2回実行する必要がある。並列方向に並んで第1センタ群及び第2センサ群を設けることにより、一度の走査処理で壁部材の両端部の厚みを計測することができる。その結果、壁部材の検査に要する時間が短くなる。
(7) 本発明に係る壁部材の製造装置は、型枠が設置されるテーブル及び当該テーブルを搬送向きに移動可能に支持する台座を有するコンベア装置と、上記台座に対して固定される計測装置及び制御装置を有する検査装置と、を備える。上記計測装置は、並列方向において互いに離間して並んでおり、かつ同一向きに計測波を放出する第1測距センサ及び第2測距センサを有するセンサ群と、上記並列方向に交差し、かつ水平方向に沿う走査方向に移動可能に上記センサ群を保持する保持体と、上記保持体を駆動させる駆動装置と、を有する。上記制御装置は、上記コンベア装置及び上記検査装置の駆動を制御するコントローラと、メモリと、を有する。上記コントローラは、上記センサ群を駆動して計測を行う計測処理、及び上記メモリに記憶された所定距離だけ上記走査方向に上記センサ群を移動させる移動処理を交互に実行する走査処理を実行する。上記計測処理は、上記走査方向に延びかつ水平方向に沿う型枠上面に対して上記第1測距センサに計測波を放出させ、かつ上記型枠内のコンクリートからなる壁部材の上壁面に対して上記第2測距センサに計測波を放出させる第1処理と、上記第1測距センサが出力した第1計測距離及び上記第2測距センサが出力した第2計測距離を取得する第2処理と、を含んでいる。上記コントローラは、同時に計測された上記第1計測距離及び上記第2計測距離の差に応じた値を上記壁部材の厚みに対応する厚み対応値として算出する算出処理と、上記厚み対応値を上記メモリに記憶させる記憶処理と、を実行する。
本発明は、壁部材の製造装置として捉えることもできる。
(8) 本発明に係る壁部材の製造方法は、型枠が設置されるテーブル及び当該テーブルを搬送向きに移動可能に支持する台座を有するコンベア装置と、上記台座に対して固定される計測装置と、制御装置と、を用いた壁部材の製造方法である。上記計測装置は、並列方向において互いに離間して並んでおり、かつ同一向きに計測波を放出する第1測距センサ及び第2測距センサを有するセンサ群と、上記並列方向に交差し、かつ水平方向に沿う走査方向に移動可能に上記センサ群を保持する保持体と、上記保持体を駆動させる駆動装置と、を有する。上記制御装置は、上記コンベア装置及び上記計測装置の駆動を制御するコントローラと、メモリと、を有する。上記コントローラは、上記センサ群を駆動して計測を行う計測処理、及び上記駆動装置を駆動して上記メモリに記憶された所定距離だけ上記走査方向に上記センサ群を移動させる移動処理を交互に実行する走査処理を実行する。上記計測処理は、上記走査方向に延びかつ水平方向に沿う型枠上面に対して上記第1測距センサに計測波を放出させ、かつ型枠内のコンクリートからなる壁部材の上壁面に対して上記第2測距センサに計測波を放出させる第1処理と、上記第1測距センサが出力した第1計測距離及び上記第2測距センサが出力した第2計測距離を取得する第2処理と、を含んでいる。上記コントローラは、同時に計測された上記第1計測距離及び上記第2計測距離の差に応じた値を上記壁部材の厚みに対応する厚み対応値として算出する算出処理と、上記厚み対応値を上記メモリに記憶させる記憶処理と、を実行する。本発明に係る壁部材の製造方法は、上記型枠を上記テーブルに設置する型枠設置工程と、上記型枠内に生コンクリートを流し込む打設工程と、上記検査装置に上記壁部材の計測を行わせる検査工程と、上記検査工程の実行後、上記壁部材を養生する養生工程と、を備える。
養生工程の前に壁部材の計測(検査)を行うので、計測結果に基づいて壁部材に生コンクリートを加えたり、壁部材から生コンクリートを取り除いたりして壁部材の厚みを部分的に調整することができる。その結果、壁部材の養生後に検査を行う場合に比べ、壁部材の歩留まりを良くすることができる。
(9) 本発明に係る壁部材の製造方法は、上記検査工程の実行後かつ上記養生工程の実行前に実行する工程であって、付設部材を上記上壁面から上記壁部材に埋設する埋設工程をさらに有していてもよい。
検査工程は、付設部材を壁部材に埋設する前に行われる。すなわち、計測結果に基づいて作業者が生コンクリートを追加したり除去したり均したりする作業は、壁部材に付設部材が付設されていない状態で行われる。その結果、作業者が生コンクリートを追加したり除去したり均したりする作業が容易になる。
本発明によれば、コンクリート製の壁部材の製造における歩留まりを良くすることができる。
図1は、外壁パネル80の製造ライン10を示す図である。 図2は、外壁パネル80の斜視図である。 図3は、製造ライン10の機能ブロック図である。 図4は、パレット90に設置された型枠30の斜視図である。 図5は、外壁パネル80の打設を説明する説明図である。 図6は、計測装置60の構成及び動作を説明する説明図である。 図7は、パネル本体81における計測位置を示す説明図である。 図8(A)は、メモリ72が記憶する検査値特定テーブルを示す図であり、ず8(B)は、メモリ72に記憶される検査結果表を示す図である。 図9は、製造処理の一部のフローチャートである。 図10は、製造処理の他の一部のフローチャートである。 図11は、製造処理の残りのフローチャートである。 図12は、ディスプレイ装置57に表示される検査結果画像を示す図である。 図13(A)は、変形例1に係る第1センサ群65及び第2センサ群66を説明する説明図であり、図13(B)は、変形例2に係る第1センサ群65、第2センサ群66、及び第3センサ群123を説明する説明図である。 図14は、変形例1に係る検査結果画像を示す図である。 図15は、変形例3に係る第1センサ群65の動作を説明する説明図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は、本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。例えば、制御プログラム78が実行する各処理(図9~図11)の実行順は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜変更されてもよいし、制御プログラム78が実行する処理(図9~図11)の一部は、本発明の要旨を変更しない範囲で省略されてもよい。
本実施形態では、図1に示される製造ライン10が説明される。製造ライン10は、コンクリート製の外壁パネル80(図2)を製造するラインである。図2に示されるように、外壁パネル80は、コンクリートからなる矩形板状のパネル本体81と、パネル本体81に埋設された鉄筋部材82(図5(B))及び2つのレール部材83と、を備える。外壁パネル80は、壁部材の一例である。製造ライン10は、壁部材の製造装置の一例である。
図1に示されるように、製造ライン10は、立体倉庫20、型枠30、コンベア装置40、タグリーダ51、ホッパ52、センサ53、54、55、56、ディスプレイ装置57、計測装置60、埋設装置25、脱型装置26、及び制御装置70を備える。計測装置60及び制御装置70は、検査装置の一例である。
立体倉庫20に保管された型枠30が、コンベア装置40に設置されて搬送される。ホッパ52に保持された生コンクリートが、型枠30内に流し込まれる。型枠30内に流し込まれた生コンクリートは、外壁パネル80のパネル本体81を形成する。装置本体61の厚みに応じた値が、計測装置60によって計測される。計測装置60による外壁パネル80の計測(検査)後であって、生コンクリートが硬化する前に、鉄筋部材82及びレール部材83(図5(B))がパネル本体81に埋設される。外壁パネル80は、養生後、型枠30から脱型される。以下、製造ライン10について詳しく説明する。
立体倉庫20は、種々の型枠30を保管する。立体倉庫20は、保管する型枠30をコンベア装置40まで搬送する搬送装置21(図3)と、搬送装置21の駆動を制御するコントローラ22(図3)とを備える。搬送装置21は、例えばクレーン装置である。立体倉庫20の構成は周知であるので詳しい説明は省略するが、立体倉庫20のコントローラ22は、信号線11によって制御装置70と接続されている。コントローラ22は、制御装置70から入力された制御信号に基づいて搬送装置21を駆動し、当該制御信号が示す種類の型枠30をコンベア装置40まで搬送する。すなわち、制御装置70は、立体倉庫20に入力する制御信号により、型枠30の種類を指定してコンベア装置40に設置することができる。なお、信号線11は、例えばLANケーブルである。
なお、立体倉庫20は、制御装置70と接続されていなくてもよい。例えば、作業者は、立体倉庫20に付設された操作パネルを操作して、搬送装置21に型枠30をコンベア装置40まで搬送させる。
また、立体倉庫20の搬送装置21は、コンベア装置40まで型枠30を搬送し、かつ型枠30をコンベア装置40に設置するまでを行う装置であってもよいし、コンベア装置40まで型枠30を搬送するまでを行う装置であってもよい。その場合、コンベア装置40まで搬送された型枠30は、作業者によってコンベア装置40に設置される。
型枠30は、図4に示されるように、パレット90に設置される。パレット90は、矩形板状であって、一方の主面を下にし、他方の主面を上にしてコンベア装置40に載置される。なお、型枠30は、パレット90に設置された状態で立体倉庫20に保管されていてもよい。
型枠30は、パレット90の上面に載置されてパレット90に固定されている。以下では、型枠30がパレット90に固定されている状態について説明する。
型枠30は、上部が開口する矩形箱状であって、矩形板状の底板31と、4つの側壁32、33、34、35とを備える。底板31の上面は、凹凸によって形成された模様37を有している。模様37により、パネル本体81の表面(屋外側の面)に模様が形成される。底板31は、例えばゴム成型品である。
側壁32と側壁33とは、水平方向において互いに対向している。型枠30は、コンベア装置40によって、側壁32と側壁33とが対向する向きに沿って搬送される。以下では、型枠30が搬送される向きを搬送向き9と記載し、側壁32を前側壁32とも記載し、側壁33を後側壁33とも記載して説明する。
側壁34と側壁35とは、上下方向及び搬送向き9に直交する幅方向8において互いに対向している。以下では、側壁34を左側壁34とも記載し、側壁35を右側壁35とも記載して説明する。
側壁34、35は、例えば金属製である。すなわち、側壁34、35の上面38は、後述の計測装置60の第1測距センサ101及び第3測距センサ103(図6(B))が照射したレーザ光を反射することができる。なお、レーザ光を反射可能であれば、側壁34、35は、樹脂製やゴム製や木製等であってもよいし、或いは、側壁34、35の上面38に、レーザ光を反射する金属箔などの部材が貼り付けられていてもよい。上面38は、型枠上面の一例である。
ICタグ92(図3)が、型枠30或いはパレット90に貼り付けられている。図3に示されるように、ICタグ92は、ICメモリを有している。ICメモリは、型枠30の種類及び型枠番号を含む型枠情報を記憶している。型枠種類は、型枠30のサイズや模様の種類を制御装置70が識別するための情報である。型枠番号は、型枠30を個々に識別する識別情報である。型枠情報は、タグリーダ51によって読み取られ、信号線11を通じて制御装置70に入力される。すなわち、制御装置70は、コンベア装置40によって搬送される型枠30の種類を特定することができる。
図1に示されるように、コンベア装置40は、台座41、テーブル42、及び搬送装置43を備える。台座41は、工場の床に載置されており、テーブル42を支持する。テーブル42は、パレット90を支持する。搬送装置43は、例えば駆動モータと、駆動モータによって駆動されるチェーンとを有する。駆動されたチェーンは、テーブル42を搬送向き9に移動させる。搬送装置43は、信号線11によって制御装置70と接続されている。搬送装置43の駆動モータは、制御装置70から入力された制御信号によって駆動し、テーブル42を搬送向き9に移動させる。すなわち、制御装置70は、搬送装置43に制御信号を入力することにより、コンベア装置40における型枠30の搬送を制御することができる。
タグリーダ51は、コンベア装置40に対して所定の位置に設置されている。具体的には、タグリーダ51は、コンベア装置40によって搬送される型枠30のICタグ92と近接無線通信可能な位置に設置されている。
ホッパ52は、生コンクリートを保持し、保持する生コンクリートを型枠30へ流出させる部材である。ホッパ52は、コンベア装置40によって搬送される型枠30の搬送向き9におけるタグリーダ51の下流となる位置であって、かつ搬送される型枠30の上方となる位置に設置されている。図5(A)に示されるように、作業者は、ホッパ52を操作して、ホッパ52が保持する生コンクリートを型枠30に流し込む。
図1に示される第1センサ53は、コンベア装置40によって搬送される型枠30がホッパ52の下方であるホッパ位置に到達したことを制御装置70が検知するためのセンサである。第1センサ53は、例えばホッパ位置に到達した型枠30或いはパレット90によって押圧される押圧部を有するマイクロスイッチやリミットスイッチなどの機械スイッチである。或いは、第1センサ53は、ホッパ位置に到達した型枠30或いはパレット90によって反射される光や電波や音波を放出するレーザセンサや電波センサや音波センサである。第1センサ53は、信号線11によって制御装置70と接続されており、検出情報を制御装置70に入力する。制御装置70は、第1センサ53から入力した検出情報によって型枠30がホッパ位置に到達したと判断すると、コンベア装置40の駆動を制御して、型枠30の搬送を停止させる。すなわち、制御装置70は、型枠30をホッパ位置に停止させることができる。
第2センサ54は、コンベア装置40によって搬送される型枠30が後述の計測装置60の設置位置である検査位置に到達したことを制御装置70が検知するためのセンサである。第2センサ54は、コンベア装置40によって搬送される型枠30の搬送向き9におけるホッパ52の下流となる位置に設置されている。第2センサ54には、例えば第1センサ53と同一の構成のセンサが用いられる。第2センサ54は、信号線11によって制御装置70と接続されており、検出情報を制御装置70に入力する。制御装置70は、第2センサ54から入力した検出情報によって型枠30が検査位置に到達したと判断すると、コンベア装置40の駆動を制御して、型枠30の搬送を停止させる。すなわち、制御装置70は、型枠30を検査位置に停止させることができる。
第3センサ55は、コンベア装置40によって搬送される型枠30が鉄筋部材82及びレール部材83の埋設位置に到達したことを制御装置70が検知するためのセンサである。第3センサ55は、コンベア装置40によって搬送される型枠30の搬送向き9における第2センサ54の下流となる位置に設置されている。すなわち、鉄筋部材82及びレール部材83は、パネル本体81の検査後にパネル本体81に埋設される。
第3センサ55には、例えば第1センサ53と同一の構成のセンサが用いられる。第3センサ55は、信号線11によって制御装置70と接続されており、検出情報を制御装置70に入力する。制御装置70は、第3センサ55から入力した検出情報によって、型枠30が埋設位置に到達したと判断すると、コンベア装置40の駆動を制御して、型枠30の搬送を停止させる。すなわち、制御装置70は、型枠30を埋設位置に停止させることができる。
第4センサ56は、コンベア装置40によって搬送される型枠30が脱型位置に到達したことを制御装置70が検知するためのセンサである。第4センサ56は、コンベア装置40によって搬送される型枠30の搬送向き9における第3センサ55の下流となる位置に設置されている。第4センサ56には、例えば第1センサ53と同一の構成のセンサが用いられる。第4センサ56は、信号線11によって制御装置70と接続されており、検出情報を制御装置70に入力する。制御装置70は、第4センサ56から入力した検出情報によって、型枠30が脱型位置に到達したと判断すると、コンベア装置40の駆動を制御して、型枠30の搬送を停止させる。すなわち、制御装置70は、型枠30を脱型位置に停止させることができる。
埋設装置25は、鉄筋部材82及びレール部材83をパネル本体81に埋設する装置である。埋設装置25は、埋設位置に設置されている。埋設装置25は、例えば、装置本体、スライド装置、及び電磁石を備える。スライド装置は、装置本体に対して電磁石を上下方向に移動可能に支持している。スライド装置は、例えば油圧シリンダ或いは電動シリンダである。電磁石は、鉄筋部材82を保持するレール部材83を吸着して保持する。電磁石によって保持されたレール部材83及び鉄筋部材82がスライド装置によって下方に移動されることにより、図5(B)に示されるように、レール部材83及び鉄筋部材82がパネル本体81に埋設される。レール部材83及び鉄筋部材82は、付設部材の一例である。
図1に示される脱型装置26は、外壁パネル80を型枠30から抜き取る装置である。脱型装置26は、脱型位置に設置されている。脱型装置26は、埋設装置25と同一の構成であって、装置本体、スライド装置、及び電磁石を備える。作業者は、脱型装置26を操作して、電磁石をレール部材83に吸着させた後、電磁石を上方に移動させ、図5(C)に示されるように型枠30から外壁パネル80を抜き取る。
計測装置60は、検査位置に設置されている。具体的には、計測装置60は、コンベア装置40によって搬送される型枠30の搬送向き9におけるホッパ52の下流となる位置であって、かつ搬送向き9における埋設位置の上流となる位置に設置されている。すなわち、パネル本体81の厚みの検査は、パネル本体81の形成後、鉄筋部材82及びレール部材83がパネル本体81に埋設される前に行われる。ただし、パネル本体81の厚みの検査は、鉄筋部材82及びレール部材83がパネル本体81に埋設された後であって、パネル本体81の養生前に行われてもよい。
図6に示されるように、計測装置60は、装置本体61と、アーム装置62と、駆動装置63(図3)と、取付部材64と、第1センサ群65及び第2センサ群66とを備える。
装置本体61は、コンベア装置40の台座41(図1)に対して固定されている。例えば、装置本体61は、台座41に固定されたフレームに、ボルト等の固着具を用いて固定されている。
アーム装置62は、複数のアーム67を有する。各アーム67は、関節機構68によって互いに相対移動可能に接続されている。各アーム67及び関節機構68により、アーム装置62の先端部は、上下左右に移動可能である。アーム装置62の構成は周知であるので、詳細な説明は省略する。
駆動装置63(図3)は、例えば、駆動モータと、駆動モータの駆動力によってアーム装置62を駆動させる駆動機構とを備える。駆動モータは、信号線11によって制御装置70と接続されている。すなわち、制御装置70は、駆動モータに制御信号を入力することにより、アーム装置62を駆動させることができる。アーム装置62は、保持体の一例である。
取付部材64は、アーム装置62の先端部に取り付けられている。取付部材64は、棒状であり、その長手方向が幅方向8に一致する姿勢に維持されつつ、搬送向き9或いは搬送向き9とは反対向きに移動される。以下では、取付部材64の長手方向が幅方向8に一致する姿勢を、計測姿勢と記載して説明する。また、搬送向き9に沿う方向であって、取付部材64が移動する方向を走査方向7と記載して説明する。走査方向7は、水平方向に沿う方向である。
図6(B)に示されるように、第1センサ群65は、第1測距センサ101及び第2測距センサ102を有する。第1測距センサ101と第2測距センサ102とは、取付部材64の長手方向に沿って並んでいる。第1測距センサ101と第2測距センサ102とが並ぶ方向は、並列方向の一例である。並列方向は、計測姿勢において幅方向8に沿っており、上下方向及び走査方向7と直交する。
第1測距センサ101は、発光ダイオード105、フォトダイオード106、及び不図示の制御回路を有する。発光ダイオード105は、計測姿勢において、下方に向かってレーザ光を照射する向きで取付部材64に取り付けられている。フォトダイオード106は、下方から入射するレーザ光を受光する向きで取付部材64に取り付けられている。また、発光ダイオード105は、計測姿勢において、型枠30の左側壁34の上面38の上方に位置している。レーザ光は、計測波の一例である。
第1測距センサ101の制御回路は、信号線11によって制御装置70と接続されている。制御回路は、制御装置70から入力された制御信号に基づいて発光ダイオード105を駆動し、発光ダイオード105にレーザ光を照射させる。発光ダイオード105が照射したレーザ光は、型枠30の左側壁34の上面38によって反射され、フォトダイオード106で受光される。第1測距センサ101の制御回路は、発光ダイオード105がレーザ光を照射したタイミングとフォトダイオード106が反射光を受光したタイミングとの差に応じた検出信号を出力する。この検出信号は、第1測距センサ101と左側壁34の上面38との間の距離を示す。すなわち、第1測距センサ101は、左側壁34の上面38までの距離を計測するセンサである。以下では、第1測距センサ101が出力する検出信号を、第1計測距離と記載して説明する。第1測距センサ101が出力する第1計測距離は、信号線11を通じて制御装置70に入力される。
第2測距センサ102は、第1測距センサ101と同一の構成であり、発光ダイオード107、フォトダイオード108、及び制御回路を備える。第2測距センサ102の発光ダイオード107は、計測姿勢において、パネル本体81の左端部の上方に位置している。
第2測距センサ102の制御回路は、信号線11によって制御装置70と接続されている。制御回路は、制御装置70から入力された制御信号に基づいて発光ダイオード107を駆動し、発光ダイオード107にレーザ光を照射させる。発光ダイオード107が照射したレーザ光は、パネル本体81の上面によって反射され、フォトダイオード108で受光される。第2測距センサ102の制御回路は、発光ダイオード107がレーザ光を照射したタイミングとフォトダイオード108が反射光を受光したタイミングとの差に応じた検出信号を出力する。この検出信号は、第2測距センサ102とパネル本体81の上面との間の距離を示す。すなわち、第2測距センサ102は、パネル本体81の左端部の上面までの距離を計測するセンサである。以下では、第2測距センサ102が出力する検出信号を、第2計測距離と記載して説明する。第2測距センサ102が出力する第2計測距離は、信号線11を通じて制御装置70に入力される。
第2センサ群66は、第3測距センサ103及び第4測距センサ104を備える。第3測距センサ103は、第1測距センサ101と同一の構成であって、発光ダイオード、フォトダイオード、及び制御回路を有する。第3測距センサ103の発光ダイオードは、計測姿勢において、型枠30の右側壁35の上面38の上方に位置している。第3測距センサ103の制御回路は、信号線11によって制御装置70と接続されている。第3測距センサ103は、信号線11を通じて、右側壁35の上面38までの距離を示す第3計測距離を制御装置70に入力する。
第4測距センサ104は、第2測距センサ102と同一の構成であって、発光ダイオード、フォトダイオード、及び制御回路を有する。第4測距センサ104の発光ダイオードは、計測姿勢において、パネル本体81の右端部の上方に位置している。第4測距センサ104の制御回路は、信号線11によって制御装置70と接続されている。第4測距センサ104は、信号線11を通じて、パネル本体81の右端部の上面までの距離を示す第4計測距離を制御装置70に入力する。
なお、幅方向8における第1センサ群65と第2センサ群66との離間距離は、型枠30の種類に応じて変更されてもよい。具体的には、取付部材64は、当該離間距離を変更可能にセンサ群65、66を取り付け可能に形成されている。或いは、型枠30の種類に応じた長さの種々の取付部材64が用いられることにより、当該離間距離が変更される。
以下では、第1測距センサ101、第2測距センサ102、第3測距センサ103、及び第4測距センサ104を測距センサ101、102、103、104或いは第1測距センサ101等とも記載して説明する。
図1に示されるディスプレイ装置57は、計測装置60による検査結果を表示する装置である。ディスプレイ装置57は、信号線11によって制御装置70と接続されている。
図3に示される制御装置70は、パーソナルコンピュータやタブレットなどである。制御装置70は、中央演算処理装置であるCPU71と、メモリ72と、通信バス73と、通信インタフェース74と、入力インタフェース75と、ディスプレイ76とを備える。CPU71は、コントローラの一例である。なお、図3では、「インタフェース」を「I/F」と省略している。
通信インタフェース74は、信号線11により、立体倉庫20、コンベア装置40、タグリーダ51、センサ53、54、55、56、ディスプレイ装置57、及び計測装置60と接続されている。なお、通信インタフェース74は、立体倉庫20、コンベア装置40、タグリーダ51、センサ53、54、55、56、ディスプレイ装置57、及び計測装置60と無線通信接続されていてもよい。無線通信接続は、例えばWi-Fi(登録商標)やブルートゥース(登録商標)などである。
入力インタフェース75は、キーボードやマウスやマイクロフォンやタッチセンサなどの入力端末が接続されるインターフェースである。例えば、制御装置70がパーソナルコンピュータである場合、入力端末は、キーボードやマウスである。制御装置70がタブレットである場合、入力端末は、ディスプレイ76に重畳されたタッチセンサである。
CPU71、メモリ72、通信インタフェース74、入力インタフェース75、及びディスプレイ76が通信バス73と接続されている。すなわち、CPU71は、メモリ72から情報を読み出し、メモリ72に情報を記憶させ、通信インタフェース74を通じて情報を送受信し、入力インタフェース75を通じて情報を取得し、ディスプレイ装置57に画像データを入力してディスプレイ装置57に画像を表示させることができる。
メモリ72は、オペレーティングシステムであるOS77と、制御プログラム78と、検査値特定テーブルと、対応テーブルと、検査結果表のフォーマットデータと、検査結果画像元データと、を記憶する。
制御プログラム78は、図9~図11に示す製造処理を実行するプログラムである。製造処理は、製造ライン10に外壁パネル80を製造させる処理である。
図8(A)に示される検査値特定テーブルは、製造処理に用いられるデータテーブルである。検査値特定テーブルは、複数のレコード(行)と、複数のカラム(列)とを有する。図示例では、検査値特定テーブルは、4個のカラムを有している。各カラムは、項目「型枠種類」、「初期位置」、「検査間隔」、「検査距離」を付されている。すなわち、検査値特定テーブルは、「型枠種類」と、「初期位置」と、「検査間隔」と、「総検査距離」とを対応付けるデータテーブルである。
項目「型枠種類」のカラムの各フィールドは、型枠種類をそれぞれ格納する。型枠種類「AK01」は、例えば一番大きいサイズの型枠30を示す。型枠種類「FK15」は、例えば一番小さいサイズの型枠30を示す。型枠種類「CL32」は、例えば中間サイズの型枠30を示す。なお、型枠種類は、型枠30のサイズに加え、模様37の種類も示す。すなわち、サイズが同一で模様が異なる型枠30は、別種類の型枠30である。
項目「初期位置」のカラムの各フィールドは、取付部材64の計測開始時の初期位置を格納する。詳しく説明すると、型枠30の種類に応じて、取付部材64の適切な初期位置が異なる。項目「初期位置」のカラムの各フィールドは、型枠30の種類に応じた取付部材64の適切な初期位置を格納する。当該初期位置は、例えば、水平面に沿うx軸及びy軸によって規定される座標系における座標(x,y)である。例えば、作業者は、型枠30をコンベア装置40に実際に搬送させて検査位置で停止させた後、取付部材64が適切な初期位置となるようにアーム装置62を手動で操作する。そして、作業者は、その位置の座標を初期位置として、型枠30の種類と対応付けて検査値特定テーブルに登録する指示を制御装置70に入力する。すなわち、作業者によって、型枠30の種類ごとに初期位置のティーチングが行われる。
制御プログラム78は、後述の製造処理において、搬送される型枠30の種類に応じた「初期位置」を検査値特定テーブルにおいて特定し、特定した初期位置に取付部材64、すなわち第1測距センサ101等を移動させて計測装置60に計測を開始させる。
項目「検査間隔」のカラムの各フィールドは、図7に示される検査間隔を格納する。図7において、第1計測郡111が示す複数のドット(黒丸)は、第1測距センサ101が計測を行った上面38上の位置を示す。第2計測郡112が示す複数のドットは、第2測距センサ102が計測を行ったパネル本体81上の位置を示す。第3計測郡113が示す複数のドットは、第3測距センサ103が計測を行った上面38上の位置を示す。第4計測郡114が示す複数のドットは、第4測距センサ104が計測を行ったパネル本体81上の位置を示す。すなわち、パネル本体81は、搬送向き9に沿う複数の計測位置において厚みを検査される。走査方向7において隣り合う計測位置間の離間距離(間隔)が検査間隔である。
図8(A)に示される検査値特定テーブルにおいて、「検査間隔」は、「型枠種類」と対応付けられている。すなわち、型枠30の種類に応じた検査間隔でパネル本体81の厚みの計測が行われる。図8(A)に示す例では、一番大きいサイズの型枠30(AK01)の検査間隔は20mmで、一番小さいサイズの型枠30(FK15)の検査間隔は10mmで、中間サイズの型枠30(CL32)の検査間隔は15mmである。
型枠30の種類(サイズ)に応じて検査間隔を変更することにより、型枠30のサイズに拘わりなく計測数を一定にして計測時間を一定にすることができる。なお、型枠30のサイズに拘わらず同一間隔で検査が行われてもよい。その場合、検査値特定テーブルは、項目「検査間隔」を有していなくてもよい。
項目「総検査距離」のカラムの各フィールドは、型枠30の種類に応じた距離を格納する。具体的には、項目「総検査距離」のカラムの各フィールドは、搬送向き9における型枠30の長さよりも僅かに短い距離を格納する。制御プログラム78は、後述の製造処理(図9~図11)において、項目「総検査距離」のカラムのフィールドに格納された距離だけ、パネル本体81の検査を行う。すなわち、型枠30の種類に拘わらず、パネル本体81の端から端まで厚みの計測が行われる。
図8(B)に示されるように、対応テーブルは、外壁パネル80の種類(品番)と型枠種類との対応を示すデータテーブルである。制御プログラム78は、後述の製造処理(図9~図11)において、対応テーブルを用いて、製造予定の外壁パネル80の種類に対応する型枠種類を特定し、特定した型枠種類の型枠30を用いて外壁パネル80を製造する。
検査結果のフォーマットデータは、制御プログラム78が図8(C)に示される検査結果表を生成するためのデータである。制御プログラム78は、後述の製造処理(図9~図11)において、計測装置60による検査結果や当該検査結果から算出した値をフォーマットデータの各フィールドに格納して検査結果表を生成する。
フォーマットデータは、複数のレコード(行)と、複数のカラム(列)とを有する。図示例では、フォーマットデータは、10個のカラムを有している。各カラムは、項目「検査順」、「検査距離」、「第1計測値」、「第2計測値」、「第1厚み対応値」、「第1平均値」、「第3計測値」、「第4計測値」、「第2厚み対応値」、「第2平均値」をそれぞれ付されている。
項目「検査順」のカラムの各フィールドは、パネル本体81における計測の順番を予め格納する。例えば計測順「1」は、図7に示される第1計測を示し、計測順「10」は、図7に示される第10計測を示す。
項目「検査距離」のカラムの各フィールドは、パネル本体81の端(図7における右端)から各計測位置までの距離(「5」、「25」、「45」等)を予め格納する。型枠種類が「AK01」であって検査間隔が「20」である場合、検査順が「1」増加するごとに検査距離が「20」増加する。なお、「検査距離」のカラムの各フィールドの「25」、「45」等は、制御プログラム78が算出して格納してもよい。制御プログラム78は、総検査距離2000(図8(A))を検査順の個数100で除して「20」を算出し、距離「5」に(20×(検査順-1))を加えて算出した値を検査距離として、項目「検査距離」のカラムの各フィールドにそれぞれ格納する。
項目「第1計測値」のカラムの各フィールドは、第1測距センサ101から入力した第1計測距離を制御プログラム78によって格納される。項目「第2計測値」のカラムの各フィールドは、第2測距センサ102から入力した第2計測距離を制御プログラム78によって格納される。項目「第3計測値」のカラムの各フィールドは、第3測距センサ103から入力した第3計測距離を制御プログラム78によって格納される。項目「第4計測値」のカラムにおける各フィールドは、第4測距センサ104から入力した第4計測距離を制御プログラム78によって格納される。
項目「第1厚み対応値」のカラムの各フィールドは、第2計測距離から第1計測距離及び所定値「B」(図6(B))を減じた値を制御プログラム78によって格納される。制御プログラム78は、後述の製造処理(図9~図11)において、計測装置60から第1計測距離及び第2計測距離が入力されたことに基づいて第1厚み対応値を算出し、算出した第1厚み対応値をフォーマットデータから生成された後述の計測データに登録する。
所定値「B」は、パネル本体81の厚みが仕様上の規格値である場合に第1厚み対応値が「0」となる値である。すなわち、パネル本体81の厚みが仕様上の規格値となる場合、第1厚み対応値が「0」となる。パネル本体81の厚みが仕様上の規格値より厚い場合、第1厚み対応値は、負の値となる。パネル本体81の厚みが仕様上の規格値より薄い場合、第1厚み対応値は、正の値となる。すなわち、第1厚み対応値は、パネル本体81の左端部の厚みを示す値である。なお、所定値「B」は、例えば5(mm)である。
項目「第1平均値」のカラムにおける各フィールドは、3つの第1厚み対応値の平均値を制御プログラム78によって格納される。制御プログラム78は、後述の製造処理(図9~図11)において、算出した第1厚み対応値に基づいて第1平均値を算出し、算出した第1平均値をフォーマットデータから生成された計測データに登録する。
項目「第2厚み対応値」のカラムの各フィールドは、第4計測距離から第3計測距離及び所定値「B」を減じた値を制御プログラム78によって格納される。第2厚み対応値は、パネル本体81の右端部の厚みを示す値である。制御プログラム78は、後述の製造処理(図9~図11)において、計測装置60から第3計測距離及び第4計測距離が入力されたことに基づいて第2厚み対応値を算出し、算出した第2厚み対応値を、フォーマットデータから生成された計測データに登録する。
項目「第2平均値」のカラムの各フィールドは、3つの第2厚み対応値の平均値を制御プログラム78によって格納される。制御プログラム78は、後述の製造処理(図9~図11)において、算出した第2厚み対応値に基づいて第2平均値を算出し、算出した第2平均値をフォーマットデータから生成された計測データに登録する。
検査結果画像元データは、ディスプレイ装置57に表示される検査結果画像(図12)を生成するためのデータである。図12に示されるように、検査結果画像は、パネル本体81の外形を示す枠オブジェクト121と、第1厚み対応値と、第2厚み対応値と、警告オブジェクト122と、有する。図12に示す例では、警告オブジェクト122は、「NG」の文字である。制御プログラム78は、後述の製造処理(図9~図11)において、第1平均値や、第2平均値や、警告オブジェクト122を表示する位置を示すデータを検査結果画像元データに入力することにより、検査結果画像データを生成する。
以下、制御プログラム78が実行する製造処理について、図9~図11を参照して説明する。なお、制御プログラム78が実行する処理は、コントローラであるCPU71が実行する処理である。
オペレータは、キーボードやマウスなどの入力端末を用いて、制御装置70に製造予定情報を入力する。製造予定情報は、例えば、製造日と、当該製造日に製造する外壁パネル80の種類と、製造する外壁パネル80の個数と、を含む。図9に示されるように、制御プログラム78は、製造予定情報の入力を受け付け(S11)、受け付けた製造予定情報をメモリ72に記憶させる(S12)。そして、制御プログラム78は、製造ライン10の始動を指示する「開始指示」が入力インタフェース75を通じて入力されるまで待機する(S13:No)。
制御プログラム78は、「開始指示」が入力されたと判断すると(S13:Yes)、製造予定情報をメモリ72から読み出して型枠種類を特定する(S14)。詳しく説明すると、制御プログラム78は、読み出した製造予定情報と、今日の日付とから、今日に製造する外壁パネル80の種類(品番)を特定する。制御プログラム78は、特定した外壁パネル80の種類と対応する型枠種類を対応テーブル(図8(B))において特定する。
次に、制御プログラム78は、今日の日付と対応付けて計測フォルダを生成する(S15)。例えば、制御プログラム78は、今日の日付を含む名称をフォルダ名とした計測フォルダを生成する。
また、制御プログラム78は、初期値として、計測順「1」をメモリ72に記憶させる(S16)。メモリ72に記憶される計測順は、検査結果表の生成に用いられる。詳しくは後述する。
制御プログラム78は、特定した種類の型枠30をコンベア装置40まで搬送して設置することを示す制御信号を通信インタフェース74を通じて立体倉庫20に入力する(S17)。型枠30がコンベア装置40に設置される工程は、型枠設置工程の一例である。
次に、制御プログラム78は、通信インタフェース74を通じてコンベア装置40の搬送装置43、タグリーダ51、センサ53、54、55、56に制御信号を入力して駆動させる(S18)。駆動された搬送装置43は、型枠30を搬送する。駆動されたタグリーダ51は、搬送される型枠30或いはパレット90に貼り付けられたICタグ92から型枠情報を読み出し、読み出した型枠情報を制御装置70に入力する。制御プログラム78は、タグリーダ51から入力された型枠情報を取得する(S19)。
制御プログラム78は、取得した型枠情報と、メモリ72に記憶されたフォーマットデータとを用いて計測データを生成する(S20)。具体的には、制御プログラム78は、取得した型枠情報が示す型枠種類及び型枠番号を含む名称をファイル名とするフォーマットデータを計測データとして計測フォルダに格納して計測データを生成する。計測データの各フィールドに第1計測距離等が格納されることにより、図8(C)に示される計測結果表が完成される。なお、図8(C)に示される計測結果表は、型枠種類「AK01」及び型枠番号「032」を含む名称をファイル名としている。
次に、制御プログラム78は、第1センサ53が出力した検出情報を取得する(S21)。制御プログラム78は、取得した検出情報に基づいて、搬送される型枠30がホッパ位置(図1)に到達したか否かを判断する(S22)。制御プログラム78は、型枠30がホッパ位置に到達するまで、ステップS21、S22の処理を繰り返し実行する。制御プログラム78は、例えば、数mm秒から数十mm秒の時間間隔で第1センサ53が出力する検出情報を繰り返し取得する。
制御プログラム78は、型枠30がホッパ位置に到達したと判断すると(S22:Yes)、通信インタフェース74を通じて制御信号をコンベア装置40に入力し、型枠30の搬送を停止させる(S23)。すなわち、搬送される型枠30は、ホッパ位置で停止される。
作業者は、ホッパ52を操作して、ホッパ52の下方に位置する型枠30に生コンクリートを流し込む(図5(A))。型枠30に流し込まれた生コンクリートによって、矩形板状のパネル本体81が形成される。作業者がホッパ52を操作して生コンクリートを型枠30に流し込む工程は、打設工程の一例である。
作業者は、生コンクリートを型枠30に流し込んだ後、作業が終了したことを示す移動指示を制御装置70に入力する。例えば、作業者は、コンベア装置40に付設された操作ボタンを押すことにより、移動指示を制御装置70に入力する。
制御プログラム78は、移動指示が入力されるまで待機する(S24:No)。制御プログラム78は、移動指示が入力されたことに基づいて(S24:Yes)、制御信号をコンベア装置40の搬送装置43に入力し、型枠30の搬送をコンベア装置40に指示する(S25)。
制御プログラム78は、第2センサ54から入力される検出情報を取得する(S26)。制御プログラム78は、取得した検出情報に基づいて、搬送される型枠30が検査位置に到達したか否かを判断する(S27)。制御プログラム78は、型枠30が検査位置に到達するまで、ステップS26、S27の処理を繰り返し実行する。制御プログラム78は、例えば、数mm秒から数十mm秒の時間間隔で第2センサ54が出力する検出情報を繰り返し取得する。
制御プログラム78は、型枠30が検査位置に到達したと判断すると(S27:Yes)、図10に示されるように、通信インタフェース74を通じて制御信号をコンベア装置40に入力し、型枠30の搬送を停止させる(S28)。
次に、制御プログラム78は、初期位置、検査間隔、総検査距離を取得する(S29)。詳しく説明すると、制御プログラム78は、ステップS19で取得した型枠情報が示す型枠種類と対応付けられた初期位置、検査間隔、及び総検査距離を検査値特定テーブル(図8(A))において特定し、特定した初期位置、検査間隔、及び総検査距離を取得する。
制御プログラム78は、初期位置を示す制御信号を通信インタフェース74を通じて計測装置60に入力する。当該制御信号を入力された計測装置60は、制御信号が示す初期位置に取付部材64が位置するようにアーム装置62を駆動させる。すなわち、制御プログラム78は、取付部材64を初期位置に移動させる(S30)。
制御プログラム78は、通信インタフェース74を通じて制御信号を計測装置60に入力して測距センサ101、102、103、104を駆動させ、計測(検査)を開始させる(S31)。ステップS31の処理は、第1処理の一例である。
駆動された第1測距センサ101は、型枠30の左側壁34の上面38までの距離である第1計測距離を出力する。駆動された第2測距センサ102は、パネル本体81の左端部の上面までの距離である第2計測距離を出力する。駆動された第3測距センサ103は、型枠30の右側壁35の上面38までの距離である第3計測距離を出力する。駆動された第4測距センサ104は、パネル本体81の右端部の上面までの距離である第4計測距離を出力する。
制御プログラム78は、測距センサ101、102、103、104が出力した第1計測距離、第2計測距離、第3計測距離、及び第4計測距離を通信インタフェース74を通じて取得する(S32)。ステップS32の処理は、第2処理の一例である。ステップS31及びステップS32の処理は、計測処理の一例である。
制御プログラム78は、取得した第2計測距離から第1計測距離及び所定値「B」(図6(B))を減じて第1厚み対応値を算出し、また、取得した第4計測距離から第3計測距離及び所定値「B」を減じて第2厚み対応値を算出する(S33)。ステップS33の処理は、算出処理の一例である。
制御プログラム78は、ステップS20で生成した計測データのフィールドであって、ステップS16においてメモリ72に記憶させた計測順「1」と対応するフィールドに、ステップS31で取得した第1計測距離、第2計測距離、第3計測距離、及び第4計測距離と、ステップS32で算出した第1厚み対応値及び第2厚み対応値とを登録する(S34)。すなわち、メモリ72に記憶された計測順「1」によって、計測データにおいて一のレコード(一番上のレコード)が特定され、特定されたレコードに、第1計測距離等が登録される。ステップS34の処理は、記憶処理の一例である。
次に、制御プログラム78は、ステップS16において初期値の「1」とされ、後述のステップS37において測距センサ101等が移動される度にカウントアップされる「検査順」が所定値に達したか否かを判断する(S35)。図8(C)に示す例では、所定値は「100」である。すなわち、ステップS35では、第1測距センサ101等がパネル本体81の端(図7における左端)まで到達したか否かが判断される。
制御プログラム78は、メモリ72に記憶された検査順が所定値に達していないと判断すると(S35:No)、ステップS29で取得した検査間隔だけ走査方向7に沿って第1測距センサ101等を移動させる制御信号を通信インタフェース74を通じて計測装置60に入力する。すなわち、制御プログラム78は、第1測距センサ101を次の計測位置まで移動させる(S36)。検査間隔は、所定距離の一例である。ステップS36は、移動処理の一例である。ステップS31、S32、S36の処理は、走査処理の一例である。
制御プログラム78は、検査間隔だけ第1測距センサ101等を移動させた後、メモリ72に記憶させた検査順を「1」だけカウントアップする(S37)。
制御プログラム78は、ステップS37の処理の実行後、ステップS31からS35までの処理を再度実行する。すなわち、計測順が所定値「100」に達するまで第1測距センサ101等による距離の計測と、第1測距センサ101等の移動とが交互に行われる。また、計測された計測距離等が計測データに登録され、計測結果表が完成される。
制御プログラム78は、ステップS35において検査順が所定値に達したと判断すると(S35:Yes)、計測データに登録された3個の第1厚み対応値から第1平均値を算出し、また、3個の第2平均値から第2平均値を算出し、算出した第1平均値及び第2平均値を計測データのフィールドに格納する(S38)。第1平均値及び第2平均値は、厚み対応値に応じた値の一例である。平均値を算出するための第1厚み対応値及び第2厚み対応値の個数「3」は、所定個数の一例である。なお、2個或いは4個以上の第1厚み対応値の平均値が第1平均値とされてもよいし、2個或いは4個以上の第2厚み対応値の平均値が第2平均値とされてもよい。
制御プログラム78は、算出した各第1平均値が閾値範囲をそれぞれ超えるか否か、及び算出した各第2平均値がそれぞれ閾値範囲を超えるか否かを判断する(S39)。閾値範囲は、下限値及び上限値で決まる範囲である。下限値は、例えば「-3」であり、上限値は、例えば「+3」である。閾値範囲は、メモリ72に予め記憶される。第1平均値或いは第2平均値が閾値範囲の下限値を下回ることは、パネル本体81の厚みが規格範囲を超えて厚いことを示す。第1平均値或いは第2平均値が閾値範囲の上限値を上回ることは、パネル本体81の厚みが規格範囲を超えて薄いことを示す。すなわち、ステップS38では、パネル本体81の各計測位置での厚みが規格範囲内であるか否かが判断される。閾値範囲の下限値及び上限値は、閾値の一例である。ステップS39は、判断処理の一例である。
制御プログラム78は、算出した第1平均値や第2平均値が閾値範囲を超えると判断すると(S39:Yes)、閾値範囲を超えている第1平均値や第2平均値を警告表示にすることに決定する(S40)。例えば、制御プログラム78は、閾値範囲を超えている第1平均値や第2平均値と対応付けて「ON」の警告表示フラグをメモリ72に記憶させることにより、警告表示とする第1平均値や第2平均値を特定する。一方、制御プログラム78は、第1平均値や第2平均値が閾値範囲を超えていないと判断すると(S39:No)、ステップS40の処理をスキップする。すなわち、ステップS39、S40において、警告表示とされる第1平均値及び第2平均値が特定される。
次に、制御プログラム78は、完成された計測データである計測結果表と、ステップS39、S40でメモリ72に記憶させた警告表示フラグと、メモリに72に記憶された検査結果画像元データとに基づいて、検査結果画像データを生成する(S41)。具体的には、制御プログラム78は、検査結果表に登録された第1平均値及び第2平均値と、警告表示フラグから生成したデータであって、警告オブジェクト122を表示する位置を示すデータと、を検査結果画像元データに入力して、検査結果画像データを生成する。
制御プログラム78は、生成した検査結果画像データを通信インタフェース74を通じてディスプレイ装置57に入力し、検査結果画像データが示す検査結果画像(図12)をディスプレイ装置57に表示させる(S42)。なお、図12に示す例では、検査結果画像において、「NG」の文字である警告オブジェクト122と対応付けられた第1平均値及び第2平均値は赤色で表示されおり、黒色で表示される他の第1平均値及び第2平均値よりも強調されている。制御プログラム78が、警告オブジェクト122を含む検査結果画像をディスプレイ装置57に表示させるステップS40~S42の処理は、エラー報知処理の一例である。
作業者は、ディスプレイ装置57に表示された検査結果画像を視認して、検査結果画像が示す「NG」の文字と、第1平均値及び第2平均値とに基づいて、パネル本体81の厚みが規格値を超えて薄い箇所及び規格値を超えて厚い箇所と、どのくらい薄い或いは厚いかを確認する。作業者は、規格値を超えて薄い箇所に対して、第1平均値に応じた量の生コンクリートを加える。また、作業者は、規格値を超えて厚い個所に対して、第2平均値に応じた量の生コンクリートを除去する。或いは、作業者は、厚みが厚い箇所から薄い箇所に生コンクリートが移動するようにパネル本体81の上面を均す。
作業者は、パネル本体81に生コンクリートを加えたり、パネル本体81から生コンクリートを除去したり、パネル本体81の上面を均した後、コンベア装置40に付設された再計測ボタンを押して、再計測指示を制御装置70に入力する。或いは、作業者は、コンベア装置40に付設された終了ボタンを押して、終了指示を制御装置70に入力する。なお、再計測指示や終了指示は、再計測ボタンや終了ボタン以外によって制御装置70に入力されてもよい。その場合、再計測指示や終了指示は、例えば入力インタフェース75を通じて制御装置70に入力される。作業者が、パネル本体81に生コンクリートを加えたり、パネル本体81から生コンクリートを除去したり、パネル本体81の上面を均したりする工程は、修正工程の一例である。
制御プログラム78は、再計測指示或いは終了指示が入力されるまで待機する(S43:NoかつS44:No)。制御プログラム78は、再計測指示が入力されたと判断する(S43:Yes)と、ステップS30以降の処理を再度実行する。なお、再度実行されるステップS30以降の処理によって計測された第1計測距離等や算出された第1厚み対応値等は、例えば完成された計測結果表である計測データの各フィールドに上書きで格納されてもよいし、新たな計測データが生成され、生成された新たな計測データの各フィールドに格納されてもよい。
ステップS29からS42までの処理によって外壁パネル80の検査が行われる工程は、検査工程の一例である。
制御プログラム78は、終了指示が入力されたと判断すると(S44:Yes)、通信インタフェース74を通じてコンベア装置40の搬送装置43に制御信号を入力し、図11に示されるように、コンベア装置40に型枠30を搬送させる(S45)。
次に、制御プログラム78は、第3センサ55から入力される検出情報を取得する(S46)。制御プログラム78は、取得した検出情報に基づいて、搬送される型枠30が埋設位置に到達したか否かを判断する(S47)。制御プログラム78は、型枠30が埋設位置に到達するまで、ステップS46、S47の処理を繰り返し実行する。制御プログラム78は、例えば、数mm秒から数十mm秒の時間間隔で第3センサ55から入力された検出情報を繰り返し取得する。
制御プログラム78は、型枠30が埋設位置に到達したと判断すると(S47:Yes)、制御信号を通信インタフェース74を通じてコンベア装置40の搬送装置43に入力し、型枠30の搬送を停止させる(S48)。すなわち、型枠30は、埋設位置で停止される。なお、型枠30は、パネル本体81を形成する生コンクリートが硬化する前に埋設位置まで搬送される。
作業者は、埋設装置25を操作して、鉄筋部材82及びレール部材83をパネル本体81に埋設する。作業者は、鉄筋部材82及びレール部材83をパネル本体81に埋設した後、コンベア装置40に付設された操作ボタンを押して、移動指示を制御装置70に入力する。作業者が埋設装置25を操作して鉄筋部材82及びレール部材83をパネル本体81に埋設する工程は、埋設工程の一例である。
制御プログラム78は、型枠30の搬送を停止させた後(S48)、移動指示が入力されるまで待機する(S49:No)。制御プログラム78は、移動指示が入力されたと判断すると(S49:Yes)、コンベア装置40の搬送装置43に制御信号を入力して、型枠30及び外壁パネル80の搬送を行う(S50)。
外壁パネル80は、養生(硬化)された後、コンベア装置40によって搬送される。外壁パネル80を養生する工程は、養生工程の一例である。
次に、制御プログラム78は、第4センサ56が出力する検出情報を取得し(S51)、取得した検出情報に基づいて、型枠30が脱型位置に到達したか否かを判断する(S52)。制御プログラム78は、型枠30が脱型位置に到達するまで(S52:No)、ステップS51、S52の処理を繰り返し実行する。制御プログラム78は、例えば、数mm秒から数十mm秒の時間間隔で第4センサ56から入力された検出情報を繰り返し取得する。
制御プログラム78は、型枠30が脱型位置に到達したと判断すると(S52:Yes)、制御信号を通信インタフェース74を通じてコンベア装置40の搬送装置43に入力し、型枠30の搬送を停止させ(S53)、製造処理を終了する。
作業者は、脱型装置26を操作して、型枠30から外壁パネル80を上方に引き抜いて、外壁パネル80の脱型を行う。
[実施形態の作用効果]
型枠30に流し込まれた生コンクリートによって形成されるパネル本体81の厚みを、パネル本体81が硬化(養生)する前、すなわち型枠30内にある状態で計測することは困難である。本実施形態では、型枠30の側壁34、35の上面38までの距離と、パネル本体81の上面までの距離との差に応じた値を、パネル本体81の厚みに応じた値として取得する。したがって、パネル本体81が型枠30内にある状態において、パネル本体81の厚みの検査を行うことができる。したがって、作業者が生コンクリートをパネル本体81に追加或いは除去し、またはパネル本体81の上面を均すことにより、規格を外れる外壁パネル80の個数を低減することができる。その結果、外壁パネル80の製造における歩留まりを良くすることができる。
本実施形態では、第1平均値及び第2平均値を枠オブジェクト121に重ねて表示するから、パネル本体81における厚みの厚い箇所や厚みの薄い箇所を作業者に容易に認識させることができる。
本実施形態では、第1平均値或いは第2平均値が閾値範囲にない場合、「NG」の文字である警告オブジェクト122が検査結果画像に表示される。したがって、パネル本体81への生コンクリートの追加或いは除去やパネル本体81の上面の均しなどの作業が必要であることを作業者に容易に認識させることができる。
本実施形態では、3個の第1厚み対応値の平均値及び3個の第2厚み対応値の平均値が検査結果画像に表示される。したがって、計測によって算出された全ての第1厚み対応値及び第2厚み対応値が検査結果画像に表示される場合に比べ、パネル本体81の厚みの確認を作業者に容易に行わせることができる。
本実施形態では、パネル本体81の左端部を検査する第1センサ群65と、パネル本体81の右端部を検査する第2センサ群66との2つのセンサ群65、66が計測装置60に設けられている。したがって、1度の走査でパネル本体81の両端部の検査を行うことができる。その結果、外壁パネル80の検査に要する時間を短縮することができる。
[変形例1]
上述の実施形態では、第1センサ群65が2個の測距センサ101、102を備え、第2センサ群66が2個の測距センサ103、104を備える例を説明した。しかしながら、第1センサ群65及び第2センサ群66は、3個以上の測距センサをそれぞれ備えていてもよい。図13(A)は、第1センサ群65が、第1測距センサ101、第2測距センサ102、及び第5測距センサ109を備え、第2センサ群66が、第3測距センサ103、第4測距センサ104、及び第6測距センサ110を備える例を示している。第5測距センサ109は、計測姿勢においてパネル本体81の上方に位置している。また、計測姿勢において、第5測距センサ109と第2測距センサ102とは幅方向8において並んでいる。一方、第6測距センサ110は、計測姿勢においてパネル本体81の上方に位置している。また、計測姿勢において、第6測距センサ110と第4測距センサ104とは幅方向8において並んでいる。
制御プログラム78は、ステップS32(図10)において、第5測距センサ109が出力する第5計測距離と、第6測距センサ110が出力する第6計測距離とをさらに取得する。そして、制御プログラム78は、ステップS33において、第2計測距離から第5計測距離及び所定値「B」を減じて第3厚み対応値を算出し、また、第4計測距離から第6計測距離及び所定値「B」を減じて第4厚み対応値を算出する。制御プログラム78は、取得した第5計測距離及び第6計測距離と、を計測データに登録する。なお、本変形例では、フォーマットデータ(図8(C))は、項目「第5計測距離」、「第6計測距離」、「第3平均値」、「第4平均値」を付したカラムをさらに有している。
制御プログラム78は、ステップS38において、3個の第3厚み対応値の平均値を第3平均値として算出し、また、3個の第4厚み対応値の平均値を第4平均値として算出する。そして、制御プログラム78は、ステップS39において、第3平均値及び第4平均値が閾値範囲を超えるか否かをさらに判断し、閾値範囲を超えると判断すると(S39:Yes)、警告表示を行うことに決定する(S40)。
制御プログラム78は、検査結果画像データを生成し(S41)、生成した検査結果画像データをディスプレイ装置57に表示させる(S42)。図14は、ディスプレイ装置57に表示される検査結果画像を示す。本変形例における検査結果画像は、第1平均値及び第2平均値に加え、第3平均値及び第4平均値を有する。
[変形例1の作用効果]
本変形例では、計測(検査)に要する時間を長くすることなく、計測位置の数を増やすことができる。
[変形例2]
本変形例では、計測装置60が、第1センサ群65及び第2センサ群66に加え、第3センサ群123をさらに備える例を説明する。第2センサ群66は、大きいサイズのパネル本体81の右端部の厚みを検査するセンサ群である。第3センサ群123は、小さいサイズのパネル本体81の右端部を検査するセンサ群である。第1センサ群65は、小さいサイズのパネル本体81の左端部及び大きいサイズのパネル本体81の左端部の厚みを検査するセンサ群である。すなわち、第1センサ群65は、大きいサイズのパネル本体81及び小さいサイズのパネル本体81の検査に共通して使用される。
第3センサ群123の構成は第2センサ群66の構成と同一であり、第7測距センサ124及び第8測距センサ125と、制御回路とを備える。第7測距センサ124は、計測姿勢において、小さいサイズの型枠30の右側壁35の上面38の上方に位置する。第8測距センサ125は、計測姿勢において、小さいサイズのパネル本体81の右端部の上方に位置している。
制御プログラム78は、ステップS19で取得した型枠情報に含まれる型枠種類に基づいて、駆動させるセンサ群を特定する。例えば、制御プログラム78は、特定した型枠種類が小さいサイズの型枠30である場合、第1センサ群65及び第3センサ群123を駆動させるセンサ群に特定する。そして、制御プログラム78は、特定したセンサ群を用いてステップS28~S42までの処理を実行する。
[変形例2の作用効果]
本変形例では、取付部材64を取り換えることなく、或いは第2センサ群66の取付位置を変更することなく、種々のサイズのパネル本体81の左右両端部の厚みを検査することができる。その結果、取付部材64を取り換える作業者の手間や第2センサ群66の取付位置を変更する作業者の手間を省くことができる。
なお、計測装置60は、4つ以上のセンサ群を有していてもよい。
[変形例3]
本変形例では、図15に示されるように、計測装置60(図6(A))が1つのセンサ群(第1センサ群65)のみを備え、第1センサ群65が走査方向に沿って往復移動される例を説明する。第1センサ群65は、往路においてパネル本体81の左端部の厚みを検査し、復路においてパネル本体81の右端部の厚みを検査する。
図8(B)に示される対応テーブルにおいて、「型枠種類」と「スライド距離」とがさらに対応付けられている。制御プログラム78は、ステップS19(図9)で取得した型枠情報に含まれる型枠種類と対応テーブルとを用いてスライド距離を特定する(S29)。制御プログラム78は、ステップS30~S37の処理を繰り返して、往路においてパネル本体81の左端部の検査を行った後、特定したスライド距離だけ幅方向8に沿って第1センサ群65を移動させ、ステップS31~S37の処理を繰り返して、復路においてパネル本体81の右端部の検査を行う。
本変形例では、第1センサ群65のみでパネル本体81の左右両端部の検査を行うことができるから、実施形態に比べ、使用される測距センサの個数を減らすことができる。
また、本変形例では、実施形態のように取付部材64を取り換えたり第2センサ群66の取付位置を変更することなく、種々のサイズのパネル本体81の左右両端部の厚みを検査することができる。その結果、取付部材64を取り換える作業者の手間や第2センサ群66の取付位置を変更する作業者の手間を省くことができる。
[その他の変形例]
上述の実施形態では、アーム装置62によって、測距センサ101、102、103、104を走査方向7に沿って移動させる例を説明した。しかしながら、アーム装置62に代えて、スライド装置が用いられてもよい。スライド装置は、例えば、取付部材64を走査方向に沿って移動可能に保持するガイドレールと、モータと、駆動機構と、を備える。駆動機構は、例えば、取付部材64に設けられたラックギアと、当該ラックギアと噛合し、モータによって回転される駆動ギアとを有する。ラックギアは、走査方向に沿う棒状である。制御装置70から入力された制御信号によってモータが駆動されると、駆動ギアが回転し、駆動ギアと噛み合うラックギアが、取付部材64とともに走査方向に沿って移動する。モータは、駆動装置の一例である。スライド装置は、保持体の一例である。
上述の実施形態では、計測装置60が、計測波としてレーザ光を照射する測距センサ101、102、103、104を備える例を説明した。しかしながら、計測装置60は、測距センサ101、102、103、104に代えて、計測波として電波や音波を放出する電波センサや音波センサを測距センサとして備えていてもよい。
上述の実施形態では、型枠30或いはパレット90にICタグ92が貼り付けられ、製造ライン10がタグリーダ51を備える例を説明した。しかしながら、ICタグ92に代えてQRコード(登録商標)が型枠30或いはパレット90に貼り付けられ、製造ライン10が、タグリーダ51に代えて撮像素子を有するカメラを備えていてもよい。当該カメラは、QRコード(登録商標)を撮像することによって生成したQRコード画像データを制御装置70に入力する。制御装置70は、QRコード画像データから、URLやファイルパスなどの情報を取得し、当該情報から型枠情報を取得する。
上述の実施形態では、図8(A)に示されるように、型枠30の種類に応じた検査間隔が設定され、型枠30の種類(サイズ)に拘わらず一定数(100)の計測位置でパネル本体81の検査が行われる例を説明した。しかしながら、型枠30の種類に拘わらず検査間隔を一定にして、型枠30の種類に応じて計測位置の数が変更されてもよい。その場合、型枠30の種類の数に応じた数だけフォーマットデータがメモリ72に記憶される。制御プログラム78は、ステップS19で取得した型枠情報が示す型枠種類に対応するフォーマとデータを用いて計測データを生成する(S20)。
上述の実施形態では、第1平均値や第2平均値が閾値範囲を超える場合、検査結果画像に「NG」の文字を表示する例を説明した。しかしながら、第1平均値や第2平均値が閾値範囲を超えるか否かの判断を行わずに、第1平均値や第2平均値を枠オブジェクト121に重ねて表示するだけであってもよい。
上述の実施形態では、第1平均値及び第2平均値を枠オブジェクト121に重ねて表示することにより、パネル本体81における厚みの厚い箇所や厚みの薄い箇所を作業者に認識させている。しかしながら、他の方法によって、パネル本体81における厚みの厚い箇所や厚みの薄い箇所を作業者に認識させてもよい。例えば、枠オブジェクト121に代えて、パネル本体81の端からの距離が検査結果画像に表示されていてもよい。その場合、パネル本体81の端からの距離と第1平均値及び第2平均値とは、互いに対応付けられて表示される。作業者は、パネル本体81の厚みの厚い箇所や厚みの薄い箇所を、対応付けられた距離によって認識する。
上述の実施形態では、第1平均値及び第2平均値を算出して検査結果画像に表示する例を説明した。しかしながら、第1厚み対応値及び第2厚み対応値をそのまま検査結果画像に表示してもよい。
上述の実施形態では、第1厚み対応値が、第2計測距離から第1計測距離及び所定値「B」を減じて算出される例を説明した。しかしながら、第1厚み対応値は、第2計測距離から第1計測距離を減じて算出されてもよい。その場合、第1厚み対応値は、所定値「B」が基準となる。すなわち、第1厚み対応値が所定値「B」よりも大きいことは、パネル本体81の厚みが規格値よりも薄いことを示し、第1厚み対応値が所定値「B」よりも小さいことは、パネル本体81の厚みが規格値よりも厚いことを示す。第2厚み対応値についても同様である。
また、第1厚み対応値は、第1計測距離に所定値「B」を加えた値から第2計測距離を減じて算出されてもよい。すなわち、第1厚み対応値の正負が実施形態とは反転されていてもよい。その場合、第1厚み対応値や第1平均値が正であることは、パネル本体81の厚みが厚いことを示し、第1厚み対応値や第1平均値が負であることは、パネル本体81の厚みが薄いことを示す。したがって、パネル本体81の各箇所が厚いか薄いかを作業者にさらに容易に認識させることができる。
ステップS20で生成される計測データ(検査結果表)は、型枠種類及び型枠番号に加え、製造番号を含むファイルネームで生成されてもよい。そして、製造番号或いは製造番号を示す情報が、製造された外壁パネル80に表記されてもよい。その場合、製造された外壁パネル80に対する検査結果を製造番号によって特定することができる。
上述の実施形態では、作業者が、検査結果に基づいてパネル本体81に生コンクリートを加えたり、パネル本体81から生コンクリートを除去したり、パネル本体81の上面を均したりする例を説明した。しかしながら、パネル本体81に生コンクリートを加えたり、パネル本体81から生コンクリートを除去したり、パネル本体81の上面を均したりする装置が製造ライン10に設けられていてもよい。すなわち、パネル本体81に生コンクリートを加えたり、パネル本体81から生コンクリートを除去したり、パネル本体81の上面を均したりする修正工程は、自動で行われてもよい。
7・・・走査方向
8・・・幅方向
9・・・搬送向き
10・・・製造ライン
11・・・信号線
20・・・立体倉庫
25・・・埋設装置
26・・・脱型装置
30・・・型枠
31・・・底板
32、33、34、35・・・側壁
38・・・上面(型枠上面)
40・・・コンベア装置
41・・・台座
42・・・テーブル
43・・・搬送装置
51・・・タグリーダ
52・・・ホッパ
53、54、55、56・・・センサ
57・・・ディスプレイ装置
60・・・計測装置
61・・・装置本体
62・・・アーム装置(保持体)
63・・・駆動装置
64・・・取付部材
65・・・第1センサ群
66・・・第2センサ群
70・・・制御装置
71・・・CPU(コントローラ)
72・・・メモリ
74・・・通信インタフェース
75・・・入力インタフェース
78・・・制御プログラム
80・・・外壁パネル
81・・・パネル本体
82・・・鉄筋部材
83・・・レール部材(付設部材)
90・・・パレット
92・・・ICタグ
101・・・第1測距センサ
102・・・第2測距センサ
103・・・第3測距センサ
104・・・第4測距センサ
121・・・枠オブジェクト
122・・・警告表示オブジェクト
123・・・第3センサ群

Claims (9)

  1. 並列方向において互いに離間して並んでおり、かつ同一向きに計測波を放出する第1測距センサ及び第2測距センサを有するセンサ群と、
    上記並列方向に交差し、かつ水平方向に沿う走査方向に移動可能に上記センサ群を保持する保持体と、
    上記保持体を駆動させる駆動装置と、
    上記センサ群及び上記駆動装置の駆動を制御するコントローラと、
    メモリと、を備えており、
    上記コントローラは、
    上記センサ群を駆動して計測を行う計測処理、及び上記駆動装置を駆動して上記メモリに記憶された所定距離だけ上記走査方向に上記センサ群を移動させる移動処理を交互に実行する走査処理を実行し、
    上記計測処理は、
    上記走査方向に延びかつ水平方向に沿う型枠上面に対して上記第1測距センサに計測波を放出させ、かつ型枠内のコンクリートからなる壁部材の上壁面に対して上記第2測距センサに計測波を放出させる第1処理と、
    上記第1測距センサが出力した第1計測距離及び上記第2測距センサが出力した第2計測距離を取得する第2処理と、を含み、
    上記コントローラは、
    同時に計測された上記第1計測距離及び上記第2計測距離の差に応じた値を上記壁部材の厚みに対応する厚み対応値として算出する算出処理と、
    上記厚み対応値を上記メモリに記憶させる記憶処理と、を実行する、検査装置。
  2. 上記コントローラから入力された画像データが示す画像を表示するディスプレイ装置をさらに備えており、
    上記コントローラは、
    上記厚み対応値或いは当該厚み対応値に応じた値と、当該厚み対応値が計測された上記壁部材の上面上の位置とを示す検査結果画像を上記ディスプレイ装置に表示させる結果表示処理をさらに実行する、請求項1に記載の検査装置。
  3. 上記コントローラは、
    上記厚み対応値或いは当該厚み対応値に応じた値が、上記メモリに記憶された閾値を超えているか否かを判断する判断処理と、
    上記厚み対応値或いは当該厚み対応値に応じた値が上記閾値を超えていると判断したことに基づいて、当該厚み対応値或いは当該厚み対応値に応じた値が当該閾値を超えていることを上記検査結果画像において示すエラー報知処理と、をさらに実行する、請求項2に記載の検査装置。
  4. 上記検査結果画像は、
    上記型枠或いは上記壁部材を示す矩形状の枠オブジェクトと、
    上記枠オブジェクトにおける対応する計測位置にそれぞれ重ねて配置された上記厚み対応値或いは当該厚み対応値に応じた値と、を有する、請求項2または3に記載の検査装置。
  5. 上記厚み対応値に応じた値は、連続して計測された所定個数の上記厚み対応値の平均値であって、
    上記結果表示処理において、上記厚み対応値に応じた値が上記ディスプレイ装置に表示される、請求項2から4のいずれかに記載の検査装置。
  6. 第1センサ群及び第2センサ群の2つの上記センサ群を備えており、
    上記保持体は、上記第1センサ群と上記第2センサ群とを上記並列方向において互いに離間して保持する、請求項1から5のいずれかに記載の検査装置。
  7. 型枠が設置されるテーブル及び当該テーブルを搬送向きに移動可能に支持する台座を有するコンベア装置と、
    上記台座に対して固定される計測装置及び制御装置を有する検査装置と、を備える壁部材の製造装置であって、
    上記計測装置は、
    並列方向において互いに離間して並んでおり、かつ同一向きに計測波を放出する第1測距センサ及び第2測距センサを有するセンサ群と、
    上記並列方向に交差し、かつ水平方向に沿う走査方向に移動可能に上記センサ群を保持する保持体と、
    上記保持体を駆動させる駆動装置と、を有しており、
    上記制御装置は、上記コンベア装置及び上記検査装置の駆動を制御するコントローラと、
    メモリと、を有しており、
    上記コントローラは、
    上記センサ群を駆動して計測を行う計測処理、及び上記メモリに記憶された所定距離だけ上記走査方向に上記センサ群を移動させる移動処理を交互に実行する走査処理を実行し、
    上記計測処理は、
    上記走査方向に延びかつ水平方向に沿う型枠上面に対して上記第1測距センサに計測波を放出させ、かつ上記型枠内のコンクリートからなる壁部材の上壁面に対して上記第2測距センサに計測波を放出させる第1処理と、
    上記第1測距センサが出力した第1計測距離及び上記第2測距センサが出力した第2計測距離を取得する第2処理と、を含み、
    上記コントローラは、
    同時に計測された上記第1計測距離及び上記第2計測距離の差に応じた値を上記壁部材の厚みに対応する厚み対応値として算出する算出処理と、
    上記厚み対応値を上記メモリに記憶させる記憶処理と、を実行する、壁部材の製造装置。
  8. 型枠が設置されるテーブル及び当該テーブルを搬送向きに移動可能に支持する台座を有するコンベア装置と、上記台座に対して固定される計測装置と、制御装置と、を用いた壁部材の製造方法であって、
    上記計測装置は、
    並列方向において互いに離間して並んでおり、かつ同一向きに計測波を放出する第1測距センサ及び第2測距センサを有するセンサ群と、
    上記並列方向に交差し、かつ水平方向に沿う走査方向に移動可能に上記センサ群を保持する保持体と、
    上記保持体を駆動させる駆動装置と、を有しており、
    上記制御装置は、上記コンベア装置及び上記計測装置の駆動を制御するコントローラと、
    メモリと、を有しており、
    上記コントローラは、
    上記センサ群を駆動して計測を行う計測処理、及び上記駆動装置を駆動して上記メモリに記憶された所定距離だけ上記走査方向に上記センサ群を移動させる移動処理を交互に実行する走査処理を実行し、
    上記計測処理は、
    上記走査方向に延びかつ水平方向に沿う型枠上面に対して上記第1測距センサに計測波を放出させ、かつ型枠内のコンクリートからなる壁部材の上壁面に対して上記第2測距センサに計測波を放出させる第1処理と、
    上記第1測距センサが出力した第1計測距離及び上記第2測距センサが出力した第2計測距離を取得する第2処理と、を含み、
    上記コントローラは、
    同時に計測された上記第1計測距離及び上記第2計測距離の差に応じた値を上記壁部材の厚みに対応する厚み対応値として算出する算出処理と、
    上記厚み対応値を上記メモリに記憶させる記憶処理と、を実行し、
    上記型枠を上記テーブルに設置する型枠設置工程と、
    上記型枠内に生コンクリートを流し込む打設工程と、
    上記計測装置に上記壁部材の計測を行わせる検査工程と、
    上記検査工程における検査結果に基づいて上記壁部材に生コンクリートを加え、或いは上記壁部材から生コンクリートを減らし、或いは上記壁部材の上面を均す修正工程と、
    上記壁部材を養生する養生工程と、を備える壁部材の製造方法。
  9. 上記修正工程の実行後かつ上記養生工程の実行前に実行する工程であって、付設部材を上記上壁面から上記壁部材に埋設する埋設工程をさらに有する請求項8に記載の壁部材の製造方法。
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