JP2019122981A - 鋼板の形状矯正装置及び形状矯正方法 - Google Patents

鋼板の形状矯正装置及び形状矯正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】作業者に過度な負担を与えることなく鋼板の形状を矯正することができる装置及び方法を提供する。【解決手段】鋼板の形状矯正装置1は、入側カメラ7による撮像情報に基づいて鋼板20の表面の3次元形状を計測し、その計測結果を示す3次元形状情報を、入側プロジェクタ8により鋼板20の表面上に照射する。オペレータは、鋼板20の表面上に照射された3次元形状情報を参照した上で、矯正箇所を特定する。形状矯正装置1は、オペレータにより特定された矯正箇所に対して、プレス機2を用いて矯正を施す。【選択図】図1

Description

本発明は、鋼板の形状を計測して矯正する形状矯正装置及び形状矯正方法に関する。
鋼板の製造において歪み・反り等の形状不良が発生した場合、これを矯正する必要がある。そのような鋼板の形状を矯正するための技術として、従来種々のものが提案されている。例えば、特許文献1には、搬送ラインで搬送される鋼板の位置を検出する位置検出装置と、レーザ光を鋼板上に走査して得られた検出点群データから鋼板の形状を計測する鋼板形状計測装置と、その鋼板形状計測装置で計測された鋼板の形状計測結果及び位置検出装置で検出された鋼板の位置情報に基づいて、プレス機及び搬送ラインを制御する制御装置とを備える鋼板の形状矯正装置が開示されている。この形状矯正装置の場合、検出点群データに基づいて計測された鋼板の形状及び鋼板の位置情報により、鋼板の形状の矯正を自動的に行うことができる。
特開2010−155272号公報
上述した従来の鋼板の形状矯正装置では、人手を介することなく自動的に矯正を行っている。しかしながら、この矯正作業は従来、熟練のオペレータが経験に基づいて行ってきたものであり、人手を介さずに機械がすべて自動で行うことは極めて困難であるといえる。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、オペレータによる矯正作業を適切に支援することができる鋼板の形状矯正装置及び形状矯正方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の一の態様の鋼板の形状矯正装置は、鋼板の表面の3次元形状を計測する計測手段と、前記計測手段による計測結果を示す3次元形状情報を、前記鋼板の表面上に照射する照射手段と、前記照射手段により照射された3次元形状情報に基づいて特定された矯正箇所に対して、矯正を施す矯正手段とを備える。
上記態様において、前記矯正手段による矯正後の前記鋼板の表面の3次元形状を計測する再計測手段と、前記再計測手段による計測結果を示す3次元形状情報を、前記鋼板の表面上に照射する再照射手段とをさらに備えていてもよい。
また、上記態様において、前記計測手段及び前記再計測手段のそれぞれによる計測結果を示す3次元形状情報と、前記矯正手段により施された矯正に関する矯正情報とを対応付けて記憶する記憶部をさらに備えていてもよい。
また、上記態様において、前記計測手段は、位相シフト法により鋼板の表面の3次元形状を計測するように構成されていてもよい。
また、上記態様において、前記照射手段は、前記3次元形状情報として、前記鋼板の表面の3次元形状に応じた色画像を、前記鋼板の表面上に照射するように構成されていてもよい。
本発明の一の態様の鋼板の形状矯正方法は、鋼板の表面の3次元形状を計測するステップと、計測した結果を示す3次元形状情報を、前記鋼板の表面上に照射するステップと、照射した3次元形状情報に基づいて特定された矯正箇所に対して、矯正を施すステップとを有する。
本発明に係る鋼板の形状矯正装置及び形状矯正方法によれば、矯正作業を行うオペレータを適切に支援することができる。
実施の形態に係る鋼板の形状矯正装置の構成を示す図。 実施の形態に係る鋼板の形状矯正装置が備える制御装置の構成を示すブロック図。 鋼板の形状矯正処理の手順を示すフローチャート。 鋼板の形状矯正処理の実行時における鋼板の形状矯正装置の構成を示す図。 3次元形状情報が照射された鋼板の一例を模式的に示す図。 3次元形状情報が照射された鋼板の実際の撮像画像をグレースケールで表した画像示す図。 3次元形状情報が照射された鋼板の実際の撮像画像をグレースケールで表した画像を示す図。 鋼板の形状矯正処理の実行時における鋼板の形状矯正装置の構成を示す図。 鋼板の形状矯正処理の実行時における鋼板の形状矯正装置の構成を示す図。 鋼板の形状矯正処理の実行時における鋼板の形状矯正装置の構成を示す図。 プレス矯正処理の手順を示すフローチャート。 プレス矯正処理における鋼板の矯正状況を模式的に示す図。 プレス矯正処理における鋼板の矯正状況を模式的に示す図。 プレス矯正処理における鋼板の矯正状況を模式的に示す図。 プレス矯正処理における鋼板の矯正状況を模式的に示す図。 プレス矯正処理における鋼板の矯正状況を模式的に示す図。 プレス矯正後の3次元形状情報が照射された鋼板の実際の撮像画像をグレースケールで表した画像を示す図。 制御装置のディスプレイ上の表示例を示す図。 制御装置のディスプレイ上の表示例を示す図。 鋼板の形状矯正装置の変形例の構成を示す図。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す各実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための方法及び装置を例示するものであって、本発明の技術的思想は下記のものに限定されるわけではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において種々の変更を加えることができる。
(鋼板の形状矯正装置の構成)
図1は、本実施の形態に係る鋼板の形状矯正装置の構成を示す図である。図1に示すように、形状矯正装置1は、鋼板20の形状を矯正するプレス機2と、プレス機2の入側に設けられた入側搬送テーブル3と、同じく出側に設けられた出側搬送テーブル4とを備えている。プレス機1は、上下方向に移動するラム5及び定盤6を備えており、このラム5により鋼板20をプレス加圧することにより鋼板20の形状を矯正する。なお、図1には示されていないが、定盤6にはAE(Acoustic Emission)波を検出するためのAEセンサが取り付けられている。このAEセンサの詳細については後述する。
入側搬送テーブル3及び出側搬送テーブル4はそれぞれ、複数のローラで構成されている。これらのローラが回転制御されることによって、入側搬送テーブル3及び出側搬送テーブル4上での鋼板20の搬送が行われる。
プレス機1のハウジングの上部の入側には、入側搬送テーブル3上の鋼板20を撮像するための入側カメラ7と、その鋼板20に対して後述する3次元形状情報を照射するための入側プロジェクタ8とが配設されている。同様にして、プレス機1のハウジングの上部の出側には、出側搬送テーブル4上の鋼板20を撮像するための出側カメラ9と、その鋼板20に対して3次元形状情報を照射するための出側プロジェクタ10とが配設されている。
また、形状矯正装置1は、入側カメラ7及び入側プロジェクタ8並びに出側カメラ9及び出側プロジェクタ10の動作を制御する制御装置11を備えている。図2は、制御装置11の構成を示すブロック図である。図2に示すとおり、制御装置11は、CPU111、ROM112、RAM113、ハードディスク114、通信インタフェース(I/F)115、ディスプレイ116、及び入力部117を備えており、これらの各要素はバス118によって接続されている。
CPU111は、RAM113にロードされた各種のコンピュータプログラムを実行する。これにより、コンピュータ11が本実施の形態の制御装置として機能することになる。
ROM112は、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、又はEEPROM(Electrically Erasable PROM)等によって構成されており、CPU111にて実行されるコンピュータプログラム及びその実行の際に用いられるデータ等が記憶されている。
RAM113は、SRAM又はDRAMなどによって構成されている。このRAM113は、ハードディスク114に記憶されている各種のコンピュータプログラムの読み出し等に用いられる。また、CPU111が各種のコンピュータプログラムを実行するときに、CPU111の作業領域としても利用される。
ハードディスク114には、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムなど、CPU111に実行させるための各種のコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いられるデータ等が予めインストールされている。また、このハードディスク114には、鋼板20の表面形状の計測結果及び矯正作業における各種実測値等を含む実績データを格納する実績データベース(DB)114Aが設けられている。この実績DB114Aに格納される実績データの具体的な内容については後述する。
通信I/F115は、制御装置11が外部の装置と有線又は無線で通信するためのインタフェース装置である。制御装置11は、この通信I/F115を介して、入側カメラ7及び入側プロジェクタ8並びに出側カメラ9及び出側プロジェクタ10等の各装置との間で通信処理を実行する。
ディスプレイ116は、LCD等で構成される出力装置であり、CPU111から与えられた画像データに応じた映像信号にしたがって画像(画面)を表示する。また、入力部117は、キーボード及びマウス等で構成された入力装置である。オペレータが入力部117を使用することによって、制御装置11に対する入力を行うことができる。
(鋼板の形状矯正装置の動作)
次に、上述したように構成されている形状矯正装置1の動作について、フローチャートを参照しながら説明する。
図3は、本実施の形態の形状矯正装置1を用いて実行される鋼板の形状矯正処理の手順を示すフローチャートである。まず、矯正作業が必要と判断された鋼板20を入側搬送テーブル3上に載置した後、その表面形状を計測するための計測位置まで当該鋼板20を搬送する(S101)。
次に、形状矯正装置1は、位相シフト法を用いて鋼板20の表面の3次元形状の計測を実行する(S102)。この処理について詳述すると、形状矯正装置1はまず、入側プロジェクタ8を用いて位相をずらした複数の正弦波パターンを鋼板20の表面上に照射し、入側カメラ7によってその複数の正弦波パターンのそれぞれを撮像する(図4を参照)。なお、図4には、鋼板20の先端(搬送方向下流側における端部)側の3分の1程度の領域が計測対象となっている場合が例示されている。形状矯正装置1は、上記のようにして入側カメラ7により得られた複数の撮像画像を用いて画素毎に正弦波の位相を求め、その求めた位相に基づいて鋼板20の表面の3次元座標を求める。これにより、鋼板20の表面の3次元形状の計測が完了する。
次に、形状矯正装置1は、計測された3次元形状に応じた色画像である3次元形状情報を生成し、入側プロジェクタ8を用いてその3次元形状情報を鋼板20の表面上に照射する(S103)。図5は、このようにして3次元形状情報が照射された鋼板20の一例を模式的に示す図である。図5に示すように、鋼板20の表面のうちの計測対象となっている領域30において、3次元形状情報が照射される。この3次元形状情報は、鋼板20の表面の高さに応じて色分けされた画像である。図5には、便宜上、各色の領域の輪郭のみが表されている。例えば、領域30内で最も低い位置からの高さが0.0mm以上0.5mm未満の範囲は紫色、同じく0.5mm以上1.0mm未満の範囲は青色、同じく1.0mm以上1.5mm未満の範囲は緑色等のように、所定の高さの範囲に対して所定の色が対応付けられている。なお、図6及び図7は、3次元形状情報が照射された鋼板の実際の撮像画像をグレースケールで表した画像を示している。図7において、鋼板には符号20が、3次元形状情報が照射されている領域には符号30が、それぞれ付されている。
オペレータは、鋼板20の表面上に照射されている3次元形状情報を参照し、矯正が必要な箇所の有無を確認する。3次元形状情報は鋼板20の表面の高さに応じて色分けされた画像であるため、オペレータはこの確認作業を容易に行うことができる。ここで、矯正が必要な箇所があるとオペレータが判断した場合(例えば、5mm以上の凹凸が確認できた場合等)、手作業により当該箇所に対してマーキングを行う(S104)。このマーキング作業は種々の手法が採用可能であるが、例えば、凹凸のピークにオペレータが白の塗料を吹きかけること等により実施される。後述するプレス矯正においては、このマーキング作業により鋼板20上に付与されたマーカに基づいて矯正が行われる。
上記のステップS101乃至S104は、鋼板20の全領域が計測対象となるまで繰り返し実行される。例えば、上記のとおり鋼板20の先端側の3分の1程度の領域を計測した後であれば、入側搬送テーブル3を回転制御することにより鋼板20を下流側に搬送し、次の3分の1程度の領域を計測対象とする(図8を参照)。その後、上記のステップS102乃至S104と同様の処理が行われる。さらに、最後の3分の1程度の領域が同様に計測対象とされ、上記のステップS102乃至S104と同様の処理が実行されることにより、鋼板20の全領域に対する計測が完了する。なお、鋼板20の幅方向のサイズが入側カメラ7の撮像可能領域及び入側プロジェクタ8の照射可能領域と比べて大きい場合は、鋼板20を幅方向に変位させて上記のステップS102乃至S104と同様の処理を実行すればよい。
上述したとおり鋼板20の全領域に対する計測が完了した後、入側搬送テーブル3を回転制御することにより、鋼板20を入側へ戻すように搬送する(S105)。その結果、図9に示すように、ステップS104のマーキング作業によりマーカ40が付与された鋼板20が入側搬送テーブル3上に載置された状態となる。
その後、マーカ40が付与された領域がラム5の作業域に位置するように、入側搬送テーブル3上で鋼板20が搬送される(図10を参照)。この状態において、オペレータは、手作業によって、鋼板20の上面とラム5との間に上敷棒を、鋼板20の下面と定盤6との間に下敷棒をそれぞれ設置する(S106)。
次に、形状矯正装置1は、プレス機1を制御し、ラム5により鋼板20をプレス加圧するプレス矯正を行う(S107)。図11は、このプレス矯正処理の詳細な手順を示すフローチャートである。また、図12A乃至図12Eは、プレス矯正処理における鋼板の矯正状況を模式的に示す図である。以下、これらの図11及び図12A乃至図12Eを参照しながら、プレス矯正処理の詳細について説明する。なお、図12A乃至図12Eにおける符号60は、定盤6の側面に取り付けられたAEセンサを示している。
上記のステップS106が行われた結果、図12Aに示すように、鋼板20の上面に上敷棒50が、その下面と定盤6との間に2本の下敷棒51,51がそれぞれ配設されている。その後、図12Bに示すように、ラム5が降下して上敷棒50に当接した状態となり、図11に示すプレス矯正処理が開始される。なお、図12Bにおける符号H0は、このプレス矯正前における上敷棒50の高さ(上敷棒50の下面と定盤6の上面との間の距離)である。
図11に示すプレス矯正処理は、形状矯正装置1が備える制御装置11が実行する処理である。制御装置11はまず、プレス機2を制御することによって、ラム5による鋼板20の圧下を行う(S1071)。これにより、図12Cに示すように、鋼板20の矯正箇所が下方に押し込まれる。このとき、鋼鈑20が弾性変形をはじめ、やがて塑性変形を始める。弾性変形段階では鋼材内部の結晶の転移や結晶面間でのすべりなどの発生は少ないが、塑性変形段階になるとこれらが多く発生する。転移やすべりなどに伴ってAE波が発生する。AE波の発生中は塑性変形進行中であり、鋼鈑の矯正が進んでいることになる。弾性変形過程を通り越して塑性変形過程に入ったことを知る方法として、こうしたAE波を検出する方法が効果的である。
定盤6に取り付けられているAEセンサ60は、上述したように発生したAE波を検出して電気信号(AE波信号)に変換し、制御装置11に送る。制御装置11は、AEセンサ60から受信したAE波信号を用いてAE波形を生成する(S1072)。
次に、制御装置11は、AE波形の包絡線を算出し(S1073)、その包絡線の値が所定の閾値を超えているか否かを判定する(S1074)。ここで、閾値を超えていないと判定した場合(S1074でNO)、制御装置11は、ステップS1071に戻る。その結果、ラム5による鋼板20の圧下が継続される。他方、閾値を超えたと判定した場合(S1074でYES)、制御装置11は、プレス機2を制御することにより、ラム5による鋼板20の圧下を停止する(S1075)。なお、上記のとおり、この閾値は、ラム5による鋼板20の圧下を停止するタイミングを定めるためのものであり、ラム5による圧下が停止した場合に鋼板20の矯正箇所が平坦になるように、試験データ等に基づいて予め求められている。
図12Dは、ラム5による圧下が停止したときの矯正状況を示しており、図12Dにおける符号H1は、このときの上敷棒50の高さを示している。ラム5による鋼板20に対する押し込み量は、下記の式1により算出される。
押し込み量=H0−H1 ・・・ 式1
上記のようにしてラム5による圧下が停止した後、ラム5は上昇する。このときの状況は図12Eに示されている。
以上が一つのマーカ40に対するプレス矯正処理である。このプレス矯正処理がすべてのマーカ40に対して実行されることにより、プレス矯正処理が完了する。
図3に戻り、形状矯正装置1は、鋼板20を出側搬送テーブル4上に搬送した後、鋼板20の表面の3次元形状の再計測を実行する(S108)。この処理は、ステップS102と基本的に同様である。形状矯正装置1はまず、出側プロジェクタ10を用いて位相をずらした複数の正弦波パターンを鋼板20の表面上に照射し、出側カメラ9によってその複数の正弦波パターンのそれぞれを撮像する。その後、形状矯正装置1は、出側カメラ9により得られた複数の撮像画像を用いて画素毎に正弦波の位相を求め、その求めた位相に基づいて鋼板20の表面の3次元座標を求める。
次に、形状矯正装置1は、ステップS103の場合と同様に、計測された3次元形状に応じた色画像である3次元形状情報を生成し、出側プロジェクタ10を用いてその3次元形状情報を鋼板20の表面上に照射する(S109)。これらのステップS108及びS109は、鋼板20の表面の全領域が計測対象となるまで繰り返し実行される。
オペレータは、鋼板20の表面上に照射されている3次元形状情報を参照し、鋼板20の表面が平坦になったことを確認する。図13は、プレス矯正後の3次元形状情報が照射された鋼板の実際の撮像画像をグレースケールで表した画像である。図13において、鋼板には符号20が、3次元形状情報が照射されている領域には符号30が、それぞれ付されている。この図13に示す例の場合、プレス矯正の結果鋼板20の表面が平坦になったため、3次元形状情報は同一の色で構成されている。このように、鋼板20の表面形状の再計測及び3次元形状情報の再照射が行われることにより、オペレータは鋼板20の矯正結果を容易に把握することが可能になる。なお、更なる矯正が必要な箇所があるとオペレータが判断した場合、ステップS104と同様にしてマーキング作業が行われ、その後上記と同様のプレス矯正処理が行われることになる。
最後に、制御装置11が、実績DB114Aの更新を行う(S110)。具体的には、以下に示す各データが互いに対応付けられた上で実績DB114Aに格納される。
(1)矯正前後の鋼板20の表面の3次元形状を示すデータ
(2)ラム5による圧下が停止したときのAE波形及び閾値
(3)上敷棒50の高さ
(4)ラム5による鋼板20に対する押し込み量
(5)鋼板20の硬度・厚さ等の製品諸元
なお、上敷棒50の高さは、上敷棒50と定盤6との間の距離であってもよく、また、上敷棒50と下敷棒51との間の距離であっても構わない。
上記のような実績データが蓄積されることにより、矯正作業の客観的評価が可能になる。そのため、オペレータの技能向上を図ることができる。また、矯正作業の定量的な標準化を進めることができるため、オペレータの技術承継を容易にすることが可能になる。
上記の形状矯正処理の実行中、制御装置11のディスプレイ116上には、計測された鋼板20の表面の3次元形状を示す情報が適宜表示される。図14A及び図14Bは、その表示例を示す図であって、図14Aはプレス矯正前の鋼板20の表面の3次元形状を色分けした画像を、図14Bはプレス矯正後の鋼板20の表面の3次元形状を色分けした画像を、それぞれ示している。但し、これらの図14A及び図14Bには、当該画像をグレースケールで表した画像が示されている。オペレータは、このようにディスプレイ116に表示されている情報も参照しながら、形状矯正処理を進めることができる。
(その他の実施の形態)
上述した実施の形態では、位相シフト法を用いて鋼板20の表面の3次元形状の計測を行っているが、これに限定されるわけではなく、空間符号化法及び光切断法等、他の手法を用いても構わない。
また、上述した実施の形態では、色画像を用いて鋼板20の表面の3次元形状を表しているが、それ以外の画像を用いてもよい。例えば、計測された3次元形状に応じた等高線からなる等高線画像等を用いることが想定される。但し、等高線の場合、単色表示にすると凹凸が不明確になることもあるので、カラー表示が好ましい。
また、上述した実施の形態では、入側及び出側の両方にカメラ及びプロジェクタが設けられているが、入側のみであってもよい。その場合、上記のステップS107のプレス矯正後に、鋼板20を入側に搬送した上で、入側に設けられたカメラ及びプロジェクタを用いてステップS108及びS109を実行すればよい。
さらに、カメラ及びプロジェクタはプレス機1に設けられていなくてもよく、他の位置に設けられていても構わない。図15は、そのような変形例の構成を示す図である。この変形例では、入側カメラ7及び入側プロジェクタ8が、鋼板20の搬送方向に沿って並設された3つの枠部70,70,70のそれぞれに設けられている。より具体的に説明すると、各枠部70は、入側搬送テーブル3を跨いで設けられた2本の柱と、それらの柱の上部を連結する連結部とで構成されており、その連結部に入側カメラ7及び入側プロジェクタ8が取り付けられている。この変形例の場合、各枠部70に設けられた3組の入側カメラ7及び入側プロジェクタ8を用いることにより、鋼板20の表面の全領域を一度に計測することができる。また、同様にして、3つの入側プロジェクタ8を用いることにより、鋼板20の表面の全領域に対して一度に3次元形状情報を照射することができる。これにより、作業の効率化を図ることが可能になる。
1 形状矯正装置
2 プレス機
3 入側搬送テーブル
4 出側搬送テーブル
1 プレス機
5 ラム
6 定盤
7 入側カメラ
8 入側プロジェクタ
9 出側カメラ
10 出側プロジェクタ
11 制御装置
111 CPU
112 ROM
113 RAM
114 ハードディスク
114A 実績データベース
115 通信インタフェース
116 ディスプレイ
117 入力部
118 バス
20 鋼板
40 マーカ
50 上敷棒
51 下敷棒
60 AEセンサ
70 枠部
上述した課題を解決するために、本発明の一の態様の形状矯正装置は、鋼板の表面の3次元形状を計測する計測手段と、前記計測手段による計測結果を示す3次元形状情報を、前記鋼板の表面上に照射する照射手段と、前記照射手段により照射された3次元形状情報に基づいて特定された矯正箇所に対して、ラムによるプレス加圧によって矯正を施す矯正手段と、前記矯正手段による矯正後の前記鋼板の表面の3次元形状を計測する再計測手段と、前記再計測手段による計測結果を示す3次元形状情報を、前記鋼板の表面上に照射する再照射手段と、前記プレス加圧に伴って前記鋼板の内部で生じるAE波形を検出する検出手段と、前記計測手段及び前記再計測手段のそれぞれによる計測結果を示す3次元形状情報と、前記検出手段によって検出されたプレス加圧が停止したときのAE波形とを対応付けて記憶する記憶部とを備える。
本発明の一の態様の鋼板の形状矯正方法は、鋼板の表面の3次元形状を計測するステップと、計測した結果を示す3次元形状情報を、前記鋼板の表面上に照射するステップと、照射した3次元形状情報に基づいて特定された矯正箇所に対して、ラムによるプレス加圧によって矯正を施すステップと、矯正後の前記鋼板の表面の3次元形状を計測するステップと、計測した結果を示す3次元形状情報を、前記鋼板の表面上に照射するステップと、前記プレス加圧に伴って前記鋼板の内部で生じるAE波形を検出するステップと、矯正前後の前記鋼板に係る3次元形状情報と、検出したプレス加圧が停止したときのAE波形とを対応付けて記憶するステップとを有する。

Claims (6)

  1. 鋼板の表面の3次元形状を計測する計測手段と、
    前記計測手段による計測結果を示す3次元形状情報を、前記鋼板の表面上に照射する照射手段と、
    前記照射手段により照射された3次元形状情報に基づいて特定された矯正箇所に対して、矯正を施す矯正手段と
    を備える、鋼板の形状矯正装置。
  2. 前記矯正手段による矯正後の前記鋼板の表面の3次元形状を計測する再計測手段と、
    前記再計測手段による計測結果を示す3次元形状情報を、前記鋼板の表面上に照射する再照射手段と
    をさらに備える、
    請求項1に記載の鋼板の形状矯正装置。
  3. 前記計測手段及び前記再計測手段のそれぞれによる計測結果を示す3次元形状情報と、前記矯正手段により施された矯正に関する矯正情報とを対応付けて記憶する記憶部をさらに備える、
    請求項2に記載の鋼板の形状矯正装置。
  4. 前記計測手段は、位相シフト法により鋼板の表面の3次元形状を計測するように構成されている、
    請求項1乃至3の何れかに記載の鋼板の形状矯正装置。
  5. 前記照射手段は、前記3次元形状情報として、前記鋼板の表面の3次元形状に応じた色画像を、前記鋼板の表面上に照射するように構成されている、
    請求項1乃至4の何れかに記載の鋼板の形状矯正装置。
  6. 鋼板の表面の3次元形状を計測するステップと、
    計測した結果を示す3次元形状情報を、前記鋼板の表面上に照射するステップと、
    照射した3次元形状情報に基づいて特定された矯正箇所に対して、矯正を施すステップと
    を有する、鋼板の形状矯正方法。
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