JP6624121B2 - 鋼板形状矯正装置 - Google Patents

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Description

本発明は、たとえば圧延後の鋼板に発生した反りや耳波および歪み等による変形を取り除く鋼板形状矯正装置に関する。
鋼板の形状を自動計測する装置としては、例えば下記特許文献1に記載されるように、複数の光学系距離計からなる計測装置を鋼板の搬送ライン(以下、搬送装置とも記す)上に設置し、この計測装置を通過する鋼板からの光の反射状態から鋼板表面までの距離、即ち鋼板表面の高さを検出し、この高さを連続して検出し、鋼板表面の形状を計測するものがある。
また、例えば下記特許文献2に記載されるように、単一のレーザ光源からのレーザ光で多軸回転走査して、搬送ライン上に静止した鋼板表面の形状を計測するものがある。
また、例えば下記特許文献3に記載されるように、板位置検出装置を設置し、矯正すべき歪が現在どこにあるかを提示するものがある。
特開平5−237546号公報 特開2010−155272号公報 特開2014−87813号公報
鋼板の製造では、一般に、コールドレベラー、ホットレベラーと呼ばれる複数のロールを上下に配置し、これらのロールの間に鋼板を搬送することで、製造時に発生した反り、耳波等の形状不良を矯正する。しかし、一般に厚物材と呼ばれる厚さ40mm以上の鋼板の場合、先尾端部位の形状不良について、コールドレベラーやホットレベラーでは形状を矯正しきれない。そのため、厚物材に形状不良が発生した場合には、鋼板をラインから外し、所謂オフラインで形状矯正を行う。
オフラインでは、鋼板を安定して高速に搬送することができないので、特許文献1のような形状計測装置では、測定時間が長くなり、測定するために板を移動させる必要がある。また、仮に適用できても、複数の光学系距離計からなる計測装置は、構成が複雑な上に、鋼板の上方に設置するための門型の架台が必要となり、クレーンの搬送時の障害となるなど、運用、コスト面でも不利である。
特許文献2の形状計測装置では、ライン外に設置された単一レーザ光源の計測器を用いて搬送テーブル上に静止した鋼板形状を測定する。静止した鋼板形状を計測するため測定器の計測精度が悪くても、データ平滑化処理により形状認識精度を向上させることが可能である。また、クレーンとの干渉もない。
現状の形状測定作業では、作業員が鋼板表面上に所定長さの差し金を当てて、差し金と鋼板間の隙間を観察することで、作業員は鋼板形状を認識している。作業員の形状認識作業では、最初と最後に鋼板全体の形状を認識する作業と、プレス後毎にプレス機下の鋼板形状を認識する作業があり、後者の作業が大部分を占める。プレス作業全体の効率化の向上、作業員の安全性確保の観点から、プレス後毎のプレス機下の鋼板形状認識作業を自動化することが重要である。しかしながら、特許文献2では、プレス機下の鋼板形状測定作業については何も述べられていない。
特許文献3では、板位置検出装置の用途について述べてあるが、その具体的な配置、方法については何も述べられていない。
このように、従来の技術は、鋼板形状を矯正するための技術としてはまだ十分とは言えなかった。この点、本発明者らは、鋼板の板位置計測技術を改良することで、鋼板形状矯正の精度を向上させられるのではないかと考えた。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、構成が簡潔で、鋼板を容易に且つ正確に板位置を計測し、その測定結果に基づいて鋼板形状を矯正することが可能な鋼板形状矯正装置を提供することを目的とするものである。
本発明の要旨は、以下の通りである。
[1]鋼板を加圧するための加圧ラムを有するプレス機と、
前記プレス機の入出側で鋼板を搬送する搬送装置と、
一つのレーザ光源が単軸回転走査することで、前記搬送装置で搬送される鋼板の位置を検出する板位置検出装置と、
前記搬送装置上または前記プレス機下の鋼板表面上の検出点群を測定する鋼板形状計測装置と、
を備えることを特徴とする鋼板形状矯正装置。
[2]前記板位置検出装置により鋼板に照射されるレーザのレーザスキャンラインが、鋼板搬送方向と平行であることを特徴とする前記[1]に記載の鋼板形状矯正装置。
[3]前記板位置検出装置は、前記プレス機の入出両側の夫々に少なくとも1個ずつ設置されることを特徴とする前記[1]または[2]に記載の鋼板形状矯正装置。
[4]前記板位置検出装置から得られた点群データから板位置を計算する方法として、
前記板位置検出装置は、
所定長さを持つ探索窓内の点群に対して最小二乗法で近似直線を求め、該近似直線と点群データの距離の差が所定範囲内であれば、探索窓内の全てを板表面点群と判定し、探索窓を全測定領域で走査することを特徴とする前記[1]〜[3]のいずれかに記載の鋼板形状矯正装置。
[5]前記板位置検出装置は、
板表面判定列から複数枚の板がある場合、板毎でラベリングを行い、ラベリングに従い板毎で板表面点群を抽出し、該板表面点群から板両端の位置を推定することを特徴とする前記[4]に記載の鋼板形状矯正装置。
[6]前記板位置検出装置は、
抽出された板表面点群で、前記プレス機より遠い側の板端付近の板表面点群に対して、隣接する点を結んだ線分同士がなす角度を求め、角度の変化が60度以上となる点から板端部位置を推定することを特徴とする前記[4]または[5]記載の鋼板形状矯正装置。
[7]前記板位置検出装置は、
鋼板搬送方向に関し、探索窓の長さを複数のテーブルロール夫々の長さより長くし、テーブルロール以外の定常設備領域では、定常設備の点群を所定ピッチの波を持つ点群に差し替え、探索窓の長さを前記波の長さよりも長くすることを特徴する前記[4]〜[6]のいずれかに記載の鋼板形状矯正装置。
[8]前記板位置検出装置は、
前記プレス機から板位置検出装置までの区間では、板位置に対して第一の直線補正を行い、板位置検出装置よりも離れた区間では、板位置に対して前記第一の直線補正とは異なる第二の直線補正を行うことを特徴とする前記[4]〜[7]のいずれかに記載の鋼板の形状矯正装置。
[9]前記板位置検出装置は、
入出側複数の板位置検出装置から得られた板位置情報を統合し、ライン中の複数の板位置を同時に求めることを特徴とする前記[4]〜[8]のいずれかに記載の鋼板の形状矯正装置。
[10]前記鋼板形状計測装置は、一つのレーザ光源からのレーザ光で多軸回転走査して、前記搬送装置上または前記プレス機下の鋼板表面上の検出点群を測定することを特徴とする前記[1]〜[9]のいずれかに記載の鋼板形状矯正装置。
本発明によれば、鋼板を容易に且つ正確に板位置を計測し、その測定結果に基づいて鋼板形状を矯正することができる。
本実施形態の鋼板形状矯正装置の概略構成を説明するための図である。 鋼板形状計測装置のレーザ距離計の概略構成を説明するための図である。 板位置検出装置の機能を説明するための図である。 板位置検出装置により得られた点群データの一例を示すグラフである。 板位置検出の原理を説明するための図である。 本実施例の結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態に係る鋼板形状矯正装置について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の鋼板形状矯正装置の概略全体図である。本実施形態の鋼板形状矯正装置は、鋼板S(以下では、単に板とも記す)を加圧するための加圧ラム2を有するプレス機1と、プレス機1の入側で鋼板を搬送する入側搬送装置3と出側で鋼板を搬送する出側搬送装置4と、一つのレーザ光源が単軸回転走査することで、搬送装置3、4で搬送される鋼板Sの位置を検出する板位置検出装置7と、搬送装置3、4上または加圧ラム2下の鋼板表面上の検出点群を測定する鋼板形状計測装置5と、を備える。また、本実施形態の鋼板形状矯正装置は、図1に示すように、制御装置6を有していてもよい。
入側搬送装置3および出側搬送装置4には、何れも鋼板7を搬送するための複数のローラ(テーブルローラとも称する)が配設されており、また、テーブルローラ同士の間にはエプロンが設けられている。
板位置を計測する手段の従来技術として、一般にトラッキングロールを用いた手段が考えられる。しかし、トラッキングロールを用いた測定においては、矯正ライン上に複数枚の鋼板が存在する場合、鋼板同士が衝突する場合、矯正前途中の板の形状が悪い場合、鋼板が頻繁に停止する場合、往復運動を行いロールと鋼板の滑りが無視できない場合には、正確な測定ができなくなる、という問題点があった。そのため、トラッキングロールを用いた手段とは異なる手段で、板の位置を検出する技術を確立することが必要であると本発明者らは考えた。本発明では、その板位置検出機能を改良した点に特徴を有し、その具体的な手段については、後述する。
本実施形態の鋼板形状矯正装置のプレス機1では、加圧ラム2で鋼板Sを上から加圧し、鋼板Sに曲げモーメントを作用させて鋼板Sの形状を矯正する。鋼板Sの形状を、鋼板形状計測装置5によって計測し、制御装置6で画像処理して作業員へ表示する。
鋼板形状計測装置5は、レーザ光によって検出点までの距離を計測するレーザ距離計を備えている。鋼板形状計測装置5は、一つのレーザ光源からのレーザ光を多軸回転走査して、搬送装置3、4上またはプレス機1下の鋼板S表面上の検出点群を測定することができる。図2は、鋼板形状計測装置5のレーザ距離計の概略構成を説明するための図である。レーザ距離計は、図2に示すように、レーザ光源11を回転台12の上に搭載し、レーザ光源11のレーザ射出口にガルバノミラー13が設置されている。レーザ距離計は、ガルバノミラー13を回転させることにより、レーザ光源11からレーザ光が走査され、同時に回転台12も回転させることで、3次元的なレーザ反射位置までの点群データを計測する装置である。
制御装置6は、計測された鋼板形状、板位置、プレス力、ラムの板幅方向位置、シム間隔のデータを収集、処理、保存、表示する機能を持つ。それらの情報を統合して、作業員に鋼板全体形状、ラム下あるいはプレス機下の鋼板形状、板位置、ラムの板幅方向位置、プレス力等を表示し、現状の状態を提示する。
板位置検出装置7は、一つのレーザ光源が単軸回転走査することで、搬送装置3、4で搬送される鋼板Sの位置を検出する。すなわち、板位置検出装置7は、図2に示すような鋼板形状計測装置5と同様の原理(ただし、回転台12を回転させない)で、線上で板形状を計測することができる。板位置検出装置7が鋼板Sに照射するレーザのレーザスキャンラインは、鋼板Sの搬送方向(移動方向)と平行であることが好ましく、これにより、板位置の検出精度をより向上させることができる。
また、特に限定されないが、板位置検出装置7は、プレス機1の入出両側の夫々に少なくとも1個ずつ設置されていることが好ましい。板位置検出装置7の詳細な機能については後述する。
本実施形態の鋼板形状矯正装置は、上述した構成以外に加圧ラム2の幅方向および高さ方向の位置を、レーザ距離計を用いて検出するラム位置検出装置(図示せず)を有していてもよい。
次に、本実施形態の鋼板形状矯正装置(以下、本システムとも記す)を用いた矯正方法について説明する。最初に、クレーンにより搬送された矯正対象鋼板は、入側搬送テーブル3上に置かれる。作業員は、搬送テーブル3、4を動作させ、適当な場所に鋼板Sを移動させた後に、鋼板形状計測装置5を用いて鋼板全体の形状を計測する。計測された形状は制御装置6上に表示され、作業員が矯正すべき位置を確認する。あるいは制御装置6が矯正位置を計算してもよい。
そして、作業員は、矯正位置が加圧ラム2下にくるように搬送テーブル、ラム横移動を動作させて、位置合わせを行う。この時、板位置検出装置7により検出された板位置、および加圧ラム2の板幅方向位置が鋼板S全体の形状画面上にリアルタイムで表示され、作業員は画面を見ながら、鋼板Sおよび加圧ラム2の位置合わせをする。作業員はプレスを行うため、加圧ラム2を下降させ、プレスを行う。プレス後のプレス上昇中に鋼板形状計測装置5が作動し、プレス後のプレス機1の下方部分の形状計測を行い、制御装置6上に表示され作業員に矯正結果を提示する。もし矯正が不十分と判断すれば、もう一度、プレスが実施され、プレス後のプレス機1の下方部分の形状計測が行われる。もし矯正結果が問題なければ、プレス機1の下方部分の形状あるいは全体平坦度形状を見て、次の矯正位置に移動する。以上の工程を板全体の矯正箇所がなくなるまで、繰り返し実施する。矯正が終了したと判断されれば、板を出側搬送テーブル4に移動させ、鋼板形状計測装置5を用いた板全体形状を計測し、最終チェックを行い、問題ないようであれば、クレーンで鋼板Sを搬出する。
以上の作業において、作業員は、鋼板形状計測をライン外から実施できるため、従来のようにライン内への移動時間等が削減でき、効率が向上する。従来は1回当たり40秒程度かかっていたプレス機1下の形状計測作業が、本システムにより10秒程度となる。全体の矯正作業効率も20%向上する。
本システムでは、矯正条件を収集し、熟練作業員の矯正作業を記憶することも可能である。制御装置6の画面に熟練作業を表示することで、どの作業員も熟練作業者と同じ作業が可能となり、能率、品質が向上する。
図3は、板位置検出装置の機能を説明するための図である。また、図4は、板位置検出装置7により得られた点群データの一例を示すグラフである。板位置検出装置7は、図3のように鋼板形状計測装置5と同様の原理(ただし、回転台12を回転させない)で、線上で板形状を計測する。すなわち、測定対象に照射されたレーザ光と、その照射されたレーザ光に対する測定対象からの再帰反射光との情報をもとにして計算された測定対象の位置情報を点群として測定する。図4に示す点群データでは、長手方向の正方向側の滑らかな形状の点群が板表面の点群であり、長手方向の負方向側の凸状の点群がテーブルロールおよびエプロンの点群である。なお、テーブルロールおよびエプロンは上下駆動され、それに伴い鋼板Sも上下移動する。このため、鋼板Sの表面の高さ方向位置の絶対値を基準として板の有無を判断して、板の存在領域であるかそうでないかを判定することはできない。このような板表面の点群から、板端位置を計算する必要がある。
図5は、板位置検出装置7による板位置検出の原理を説明するための図である。板端面を検出し、その板端面の位置を板位置とする。板端面にレーザ光を照射するために、高さ方向の分解能が重要である。高さ方向の分解能が低いと、板端面にレーザ光が照射されにくくなる。高さ分解能は、板位置検出装置7の角度分解能、設置位置、板位置から決まり、測定範囲で高さ分解能が板厚以内になるように、これらのパラメータを決定する必要がある。レーザ光を斜めに照射することで、測定器の絶対精度に対して、位置精度を向上させることができる。そして、測定された点群から、板端面部分の点群を抽出する必要がある。
比較的高速(例えば、25Hz以上)に板位置を計算するために、板の粗抽出計算と板の詳細板位置計算に分けて計算することが好ましい。板の粗抽出計算では、板表面が比較的滑らかな性質とそれ以外のテーブルロールが凸状になっている性質を用いて、板範囲を抽出する。
まず前処理として、明らかに板が存在しない領域の点群の除去、上下運動するラム部点群の除去、後述する固定設備点群処理および板下点群除去(図4参照)を行う。板下点群とは、板が存在する領域において板表面に対応する点群の下方に存在する点群を指す。この板下点群除去をすることで、後の処理で、板端の誤検知の発生を防止できる。
次に、所定長さの探索窓、すなわち、測定対象領域を設けて、探索窓範囲内の点群を抽出する。抽出された点群に対して、直線の最小二乗法を適用して、近似直線を求める。近似直線と抽出された点群の距離の差が所定範囲内(例えば、15mm以内)であれば、探索窓内の全ての点群は板表面と判定する。板位置検出装置7は、探索窓を全測定領域で走査することができる。探索窓を所定ピッチで走査することで、板表面であるかないかの判定結果を列挙したものである判定列を作成する。図3に示すように、板が複数枚ある場合もあるので、判定列にラベリング処理(まとまったものに番号付け)を行う。ラベリング番号から、複数の板毎で板表面点群を抽出することができ、この板表面点群から板両端の位置が推定される。
探索窓の走査ピッチが小さいと計算時間がかかるため、まず、探索窓の走査ピッチを粗くした状態で探索し(以下、「粗い探索」と称す)、その結果から探索範囲を絞ってより細かい探索窓の走査ピッチで探索する(以下、「細かい探索」と称す)こととしてもよい。鋼板搬送方向に関し、探索窓の長さをテーブルロールのピッチより長くする。
探索窓の長さをテーブルロールのピッチより長くすることにより、テーブルロール間のエプロンを板と判断する誤検出を防止できる。また、テーブルロール以外の定常設備領域においては、設備は移動しないので、定常設備領域に存在する設備の点群は所定ピッチの波の点群と差し替え、探索窓の長さをその波の長さよりも長くする。定常設備領域に存在する設備の点群を波の点群と差し替えることで、それらの設備の直線部分の誤検知を防止できる。
板毎の板の詳細板位置計算では、粗い探索で得られた板端付近の点群として、プレス機1より遠い側の板端付近の板表面点群に対しては、その隣接する点を結んだ線分同士がなす角度を求め、角度の変化が60度以上となる点の位置から板端部位置を推定する。すなわち、この角度の変化する位置を境界にして、板と板以外とを区別することができる。その後、探索窓を狭くした細かい探索を実施することができる。
プレス機1から板位置検出装置7までの区間では、図5に示す原理により、精度よく板位置を計算できるので、主な補正としては、オフセット補正(板位置検出装置7の設置誤差を補償するため同じ値だけ補正する直線補正、本明細書では第一の直線補正と称することもある)のみを実施すればよい。板位置検出装置から離れると、板端面の点群を測定できないため、精度が悪くなる場合がある。その場合、板位置に対して上記直線補正とは異なる直線補正(オフセット補正値+板位置に比例した補正値、本明細書では第二の直線補正と称することもある)を行い、可能なかぎり測定精度を維持する。また、補正関数の板位置の比例係数は、板厚に依存するようにしたほうがよい。ただし、補正の限界もあり、さらに高い測定精度が必要とされる場合には、別途、外側に板位置検出装置7を設けることが好ましい。
プレス機1の入側と出側との両側に板位置検出装置7を設置すると、おのおのの板位置情報が得られ、それらを統合し、ライン内にある板の全ての板位置をトラッキングすることができる。このようにして、ライン中の複数の板位置を同時に求めることができる。
以上説明したように、本発明の鋼板形状矯正装置によれば、鋼板を容易に且つ正確に板位置を計測し、その測定結果に基づいて鋼板形状を矯正することができる。すなわち、本発明によれば、矯正ライン上にある複数枚の板位置をトラッキング可能とする。
板位置検出装置7を、プレス機中央から長手方向で8.5m、幅方向で4m、高さ2mの位置に、鋼板Sの入出両側に設置した(図1)。板位置検出装置7は、角度分解能0.167°、25Hzでレーザを回転照射する。距離精度は±25mmである。板位置検出装置7の測定範囲は、プレス機中央から12mであり、最大で24m板長の板の位置トラッキングが可能となる。このような装置配置、角度分解能を設定することで、板厚30mm以上に対応できる。板位置検出装置7は、25Hz毎に板位置を出力する。図6は、本実施例の結果を示すグラフである。図6の横軸は長手方向の位置であり、グラフの左端がプレス機中央に対応する。グラフの縦軸は、検出された板位置と実際の板位置との偏差である。従来の板位置検出装置の距離測定誤差は±25mmであるが、図5の原理に基づく本発明例の板位置検出装置7では、第二の直線補正を実施しない場合でも、検出された板位置と実際の板位置との偏差が±25mmよりも有意に小さくなった。さらに、第二の直線補正を実施した場合には、プレス機中央からの距離が板位置検出装置7よりも遠い領域において、検出された板位置と実際の板位置との偏差が、第二の直線補正を実施しない場合に対して低減されたため、測定範囲内で位置誤差:±15mm以内を達成した(図6)。また、本発明の鋼板形状矯正装置による位置検出システムにより、複数枚の板位置を同時にトラッキングすることや、最大24mの長さの板の位置をトラッキングすることが可能となり、従来の矯正ラインでは不可能であった、リアルタイムでの矯正位置情報をオペレータへ提示できるようになった。
1 プレス機
2 加圧ラム
3 入側搬送テーブル(搬送装置)
4 出側搬送テーブル(搬送装置)
5 鋼板形状計測装置
6 制御装置
7 板位置検出装置
11 レーザ光源
12 回転台
13 ガルバノミラー(レーザ光調整部)

Claims (9)

  1. 鋼板を加圧するための加圧ラムを有するプレス機と、
    前記プレス機の入出側で鋼板を搬送する搬送装置と、
    一つのレーザ光源が単軸回転走査することで、板表面及び板端面にレーザ光を照射することにより、前記搬送装置で搬送される鋼板の位置を検出する板位置検出装置と、
    前記搬送装置上または前記プレス機下の鋼板表面上の検出点群を測定する鋼板形状計測装置と、
    を備えることを特徴とする鋼板形状矯正装置。
  2. 前記板位置検出装置により鋼板に照射されるレーザのレーザスキャンラインが、鋼板搬送方向と平行であることを特徴とする請求項1に記載の鋼板形状矯正装置。
  3. 前記板位置検出装置は、前記プレス機の入出両側の夫々に少なくとも1個ずつ設置されることを特徴とする請求項1または2に記載の鋼板形状矯正装置。
  4. 前記板位置検出装置から得られた点群データから板位置を計算する方法として、
    前記板位置検出装置は、
    所定長さを持つ探索窓内の点群に対して最小二乗法で近似直線を求め、該近似直線と点群データの距離の差が所定範囲内であれば、探索窓内の全てを板表面点群と判定し、探索窓を全測定領域で走査することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の鋼板形状矯正装置。
  5. 前記板位置検出装置は、
    板表面判定列から複数枚の板がある場合、板毎でラベリングを行い、ラベリングに従い板毎で板表面点群を抽出し、該板表面点群から板両端の位置を推定することを特徴とする請求項4に記載の鋼板形状矯正装置。
  6. 前記板位置検出装置は、
    抽出された板表面点群で、前記プレス機より遠い側の板端付近の板表面点群に対して、隣接する点を結んだ線分同士がなす角度を求め、角度の変化が60度以上となる点から板端部位置を推定することを特徴とする請求項4または5記載の鋼板形状矯正装置。
  7. 前記板位置検出装置は、
    鋼板搬送方向に関し、探索窓の長さを複数のテーブルロール夫々の長さより長くし、テーブルロール以外の定常設備領域では、定常設備の点群を所定ピッチの波を持つ点群に差し替え、探索窓の長さを前記波の長さよりも長くすることを特徴する請求項4〜6のいずれかに記載の鋼板形状矯正装置。
  8. 前記板位置検出装置は、
    入出側複数の板位置検出装置から得られた板位置情報を統合し、ライン中の複数の板位置を同時に求めることを特徴とする請求項4〜のいずれかに記載の鋼板形状矯正装置。
  9. 前記鋼板形状計測装置は、一つのレーザ光源からのレーザ光で多軸回転走査して、前記搬送装置上または前記プレス機下の鋼板表面上の検出点群を測定することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の鋼板形状矯正装置。
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