JP2017181374A - 表面高さ表示方法 - Google Patents

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Kanta Ono
寛太 大野
細野 宏巳
Hiromi Hosono
宏巳 細野
宏隆 淺井
Hirotaka Asai
宏隆 淺井
孝夫 掛橋
Takao Kakehashi
孝夫 掛橋
三上 博
Hiroshi Mikami
博 三上
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Abstract

【課題】計画仕上げ面に対する現況の表面高さを、表面の仕上げ作業を行う範囲に対応して表示し、作業者が該表示に基づいて表面高さを計画仕上げ面に近い状態に仕上げることができる表面高さ表示方法を提供する。【解決手段】計画仕上げ面の位置と相対的な位置を特定して所定の形状のマーカー1を設置し、タブレット型端末機2の撮影装置で表面A及びマーカーを撮影する。撮影した画像に写し込まれたマーカーの位置及び形状からマーカーの位置と撮影位置との相対的な位置を特定し、マーカーとの相対的な位置が特定されている計画仕上げ面と撮影位置との関係から該撮影位置で撮影した画像内における該計画仕上げ面の位置に、該撮影位置で撮影された画像に重ねて現況表面高さの情報を表示する。【選択図】図4

Description

本発明は、構造物等を構築するためのコンクリートを打設するときの上面、建築物等の床面又は壁面等を所定の位置に仕上げるために、計画仕上げ面に対する現況の表面位置に関する情報を表示する表面高さ表示方法に関するものである。
コンクリートを打設するときには、多くの場合型枠を組み立て、該型枠内に未硬化のコンクリートを流し込む。そして、上面は鏝(こて)等を用いて均し、予め定められた高さとなるように仕上げる。また、建築物の床面や土間を、モルタル等を用いて形成するとき、又は壁面をモルタルや壁材で仕上げるときに、作業者が鏝等を用いてモルタルや壁材等を塗りつけ、床面又は壁面を所定の位置に仕上げる。
打設したコンクリートの上面を予め定められた高さに仕上げるためには、打設する範囲内に棒状となった打設高さの指標を立設しておき、コンクリートの上面を指標に基づいて均す方法が多く採用される。また、特許文献1には、打設高さの指標をレーザーによって表示する技術が開示されている。この技術は、打設するコンクリートの上面より所定の高さの位置にレーザーを投射し、コンクリートの上面を均す鏝等の工具に照射されるレーザーの位置でコンクリートの上面の高さを判断しながら所定の高さに仕上げるものである。
また、建築物の床面等をモルタル等によって平坦に仕上げるときにも、同様に指標を設置してこの指標に基づいて表面の仕上げ作業が行われる。
特開2001−152668号公報
しかしながら、従来の方法では作業者の技能によって仕上がりに差が生じることがある。特に、仕上げようとする表面が橋梁のコンクリート床版の上面であるときや、建築物の床であるときのように、水平方向に広い範囲に及ぶときには、上面を凹凸が生じることなく正確な高さに仕上げるために作業者の高い技能が求められる。
このように表面を仕上げる作業中に、表面の現況つまり計画仕上げ面より高い部分と低い部分の分布が計測されると、これに基づいて表面を計画仕上げ面に近づけるように作業することは比較的容易となる。しかし、実際に仕上げ作業を行っている作業者は仕上げようとする面上にいて、面上のどの部分が計画仕上げ面より高くなっており、どの部分で低くなっているかという情報を得ることは難しい。したがって現況の表面高さを作業者に的確に認識させる手段が求められている。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、計画仕上げ面に対する現況の表面高さを、表面の仕上げ作業を行う範囲と対応させて表示することができる表面高さ表示方法を提供することである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、 所定の位置に設定された計画仕上げ面と合致するように表面を仕上げようとするときの、実際の表面の現況位置が前記計画仕上げ面の位置より突出しているか又は窪んでいるかの現況表面高さの情報を前記計画仕上げ面上の複数の点で取得する工程と、 前記計画仕上げ面との相対的な位置を特定してマーカーを設置する工程と、 前記マーカーを撮影して画像に写し込まれた前記マーカーの画像内の位置及び形状から前記マーカーの位置と撮影位置との相対的な位置関係を特定する工程と、 前記マーカーとの相対的な位置が特定されている前記計画仕上げ面の位置と前記撮影位置との関係から該撮影位置で撮影した画像内で特定される該計画仕上げ面の位置に、該撮影位置で撮影された画像に重ねて前記現況表面高さの情報を表示する工程と、を含む表面高さ表示方法を提供する。
この方法では、マーカーを写し込んで仕上げようとする表面を撮影することによって、撮影した画像内で計画仕上げ面の位置が特定され、該計画仕上げ面内の各点について仕上げ作業中の現況表面高さの情報が、画像内の実際の仕上げ作業中の表面に重ねて表示される。つまり、計画仕上げ面より突出して高い部分と計画仕上げ面より窪んで低い部分とが識別できるように表示される。また、どの程度高いか、又はどの程度低いかという情報も表示することができる。したがって、表面の仕上げ作業を行う作業者は、表示された情報に基づいて実際に作業を行っている面上で計画仕上げ面より高い位置又は低い位置を的確に認識することができ、効率よく計画仕上げ面に近い状態に仕上げることが可能となる。
請求項2に係る発明は、 所定の位置に設定された計画仕上げ面と合致するように表面を仕上げようとするときの、実際の表面の現況位置が前記計画仕上げ面の位置より突出しているか又は窪んでいるかの現況表面高さの情報を前記計画仕上げ面上の複数の点で取得する工程と、 前記計画仕上げ面との相対的な位置を特定してマーカーを設置する工程と、 前記マーカーを撮影して画像に写し込まれた前記マーカーの画像内の位置及び形状から前記マーカーの位置と撮影位置との相対的な位置関係を特定する工程と、 前記撮影位置との位置関係が特定された作業者の視点から前記計画仕上げ面の位置を視認する方向に設けられた光透過性のスクリーン上に、前記作業者が該スクリーンを介して視認する情景における該計画仕上げ面の位置と重ねて前記現況表面高さの情報を表示する工程と、を含む表面高さ表示方法を提供するものである。
この方法では、マーカーを撮影することによって撮影位置と作業者の視点の位置と計画仕上げ面との位置関係が特定される。したがって、計画仕上げ面と合致するように仕上げようとする表面を作業者がスクリーンを介して視認すると、視認する情景内の計画仕上げ面の位置に重ねて、仕上げ作業中の現況表面高さ情報が表示される。つまり、実際に表面の仕上げ作業を行っている表面に重ねて、計画仕上げ面より突出して高い部分と計画仕上げ面より窪んで低い部分とが識別できる情報を視認することができる。したがって、表面の仕上げ作業を行う作業者は、表示された情報に基づいて効率よく計画仕上げ面に近い状態に表面を仕上げることが可能となる。
なお、請求項1及び請求項2に係る発明において仕上げようとする表面及び計画仕上げ面は水平であってもよいし、傾斜するものであってもよい。また、壁等の鉛直な面であってもよい。このとき表面高さは計画仕上げ面から突出しているときを高い、窪んでいるときを低いと表現するものである。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の表面高さ表示方法において、 前記マーカーを撮影する工程は、前記作業者の頭部に装着された撮影装置によって行うものとし、 前記スクリーンは、前記作業者の頭部に装着され、眼前を覆うように設けられたものとする。
この方法では、作業者が表面を仕上げようとする領域をスクリーンを介して見たときに、その領域について計画仕上げ面の位置が視認する情景内で特定され、現況表面高さの情報がスクリーン上に表示される。したがって作業者は自らの意思によって見ようとする方向で実際に視認している現況の表面に重ねてスクリーンに表示される情報を認識することができる。つまり、計画仕上げ面に近い位置で表面の高さを調整する作業を行いながら現況表面高さの情報を見ることができ、計画仕上げ面に近づける作業を効率よく行うことができる。
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3までのいずれかに記載の表面高さ表示方法において、 前記現況表面高さの情報を前記計画仕上げ面の複数の点で取得する工程は、 仕上げようとする表面の周囲に、前記計画仕上げ面との位置関係が特定されて互いの離隔距離が知られた3点を含む複数の基準点を設置する工程と、 仕上げようとする表面の現況を撮影することができる位置で、前記基準点の互いに離隔距離が知られた3点を写し込むように、2つの異なる位置から画像を撮影する工程と、 撮影された画像に写し込まれた前記基準点から該画像を撮影した2つの現況情報取得用撮影位置を特定する工程と、 前記現況情報取得用撮影位置のそれぞれから表面の現況を撮影した2つの画像に基づいて現況の表面の位置を複数の点で演算する工程と、 演算された前記表面の位置を前記計画仕上げ面の位置と対比する工程と、を含むものとする。
この方法では、現況表面高さの情報を現況情報取得用撮影位置が特定された2つの画像から効率よく取得することができる。つまり、複数の基準点を撮影することによって2つの現況情報取得用撮影位置を特定し、これらの位置から撮影した2つの画像内の同一点を特定することによって当該点の画像内に写し込まれた角度等から3次元空間内の位置を特定することができる。そして計画仕上げ面内に分布する複数の点について現況の表面の高さ、つまり計画仕上げ面と対比して複数の点から計画仕上げ面までの垂直方向の距離を演算する。これにより、現況の表面が計画仕上げ面より高い状態か又は低い状態かの情報を表面の仕上げを行っている面内の各点で効率よく取得することができる。
なお、本発明における計画仕上げ面との位置関係が特定されて互いの離隔距離が知られた3点を含む複数の基準点を設置する工程は、計画仕上げ面に対して所定の位置に正確に基準点を設置するものであってもよいし、基準点を設けてから計画仕上げ面との位置関係を特定するものであってもよい。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の表面高さ表示方法において、 前記基準点は、一つ又は複数が設置された前記マーカー内で設定した複数の点であるものとする。
この方法では、複数のマーカーにわたってこれらのマーカー内で特定される複数の点、又は所定の形状の一つのマーカー内で特定される複数の点を基準点とすることにより、これらの点の相対的な位置関係は容易に特定することができる。そして、これらの基準点を撮影することによって現況情報取得用の撮影位置を特定することができる。したがって、基準点を設定して現況表面高さの情報を得る工程を効率化することができる。
請求項6に係る発明は、請求項3に記載の表面高さ表示方法において、 前記現況表面高さの情報を前記計画仕上げ面上の複数の点で取得する工程は、 表面の仕上げを行う作業者の頭部に互いに離隔して装着された2つの撮影装置によって前記マーカーをそれぞれ撮影する工程と、 撮影された画像に移し込まれた一つ又は複数の前記マーカー内の複数の点の位置からそれぞれの前記撮影装置の位置を特定する工程と、 仕上げようとする表面の現況をそれぞれの前記撮影装置で撮影した2つの画像から現況の表面の位置を複数の点で演算する工程と、 演算された前記表面の位置を前記計画仕上げ面の位置と対比する工程と、を含むものとする。
この方法では、現況表面高さの情報を取得する工程を、表面の仕上げを行う作業者の頭部に装着された2つの撮影装置によって得られた画像を使用して行うことができる。そして、現況表面高さの情報を作業者の頭部に装着されたスクリーンを用いて表示することができる。したがって、機材を簡略化することができるとともに、現況表面高さの情報を取得する工程を効率よく行うことが可能となる。
請求項7に係る発明は、請求項1に記載の表面高さ表示方法において、 前記マーカーを撮影する撮影装置には、ジャイロセンサー及び加速度センサーを固定しておき、前記マーカーを撮影した後に前記撮影装置を動かしたときに、該撮影装置の移動量及び回転角を検出して該撮影装置を動かした後の撮影位置及び撮影方向を特定し、 該撮影装置を動かした後の撮影位置及び撮影方向で撮影した画像内で特定される前記計画仕上げ面の位置に重ねて前記現況表面高さの情報を表示するものとする。
この方法では、作業中に撮影装置を移動させることがある場合、例えば作業者が手に持って撮影するような場合に、ジャイロセンサー及び加速度センサーによって撮影位置の移動量及び回転角を検出することができ、移動後の撮影装置及び撮影方向を特定することができる。したがって、マーカーを撮影して撮影位置が特定されると、その後に撮影装置を移動してマーカーが写し込まれない位置から撮影された画像であっても、該画像内の計画仕上げ面の位置を特定し、これに重ねて現況表面高さの情報を表示することができる。
請求項8に係る発明は、請求項3又は請求項6に記載の表面高さ表示方法において、 前記作業者は、頭部にジャイロセンサー及び加速度センサーを装着するものとし、 前記マーカーを撮影した後に前記作業者が前記スクリーンとともに頭部を動かしたときに、該作業者の頭部の移動量及び回転角を検出し、 動かした後の視点から前記スクリーンを介して視認する情景における前記計画仕上げ面の位置に重なるように、前記スクリーン上に前記現況表面高さの情報を表示するものとする。
この方法では、表面の仕上げ作業を行う作業者は装着した撮影装置及びスクリーンととともに頭部を動かすことになるが、ジャイロセンサー及び加速度センサーによって頭部の動きを検出することができる。したがって、頭部に装着した撮影装置でマーカーを撮影した画像から撮影位置が特定されると、その後に作業者が頭部を動かしても、動かした後の撮影位置、作業者の視点の位置及びスクリーンの位置を特定することができる。そして、この動作後の位置から視認する情景における計画仕上げ面の位置を特定することができ、この計画仕上げ面と重なるように現況表面高さの情報を表示することができる。したがって、作業者は常にマーカーが写し込まれるように動作をする必要はなく、作業を効率よく行うことができる。
以上説明したように、本発明に係る表面高さ表示方法では、計画仕上げ面に対する現況の表面高さが、表面の仕上げ作業を行う範囲と対応して表示され、作業者はこれに基づいて効率よく表面高さを計画仕上げ面に近い状態に仕上げることが可能となる。
本発明の表面高さ表示方法を実施している状況の一例を示す概略図である。 図1に示すマーカーを示す概略図である。 打設したコンクリートの高さと計画仕上げ面とを対比した画像の例を示す概略図である。 現況表面高さの情報が表示された状態を示す概略図である。 コンクリート打設面の現況表面高さの情報を取得する状態の一例を示す概略斜視図である。 図5に示す状態で現況表面高さの情報を取得するために基準として用いることができる基準フレームの正面図、側面図、上面図及び底面図である。 図6に示す基準フレーム及び高さ指標点を設置した状態を示す概略斜視図である。 2つの異なる位置で撮影された2つの画像からこれらの画像に写し込まれた測定対象の位置を特定する原理を示す概略図である。 2つの異なる位置で撮影された2つの画像上で同一点を特定する操作の概略を示す図である。 本発明の表面高さ表示方法を実施している状況の他の例を示す概略図である。 図10に示す作業者が装着している撮影装置及びスクリーンを示す概略図である。 図10に示す作業者が、現況表面高さの情報が表示されたスクリーンを装着して表面の仕上げ作業を行うときに視認している情景の概略図である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の表面高さ表示方法を実施している状況の一例を示す概略図である。
この図に示す実施の形態は、コンクリートを所定の範囲Aに打設して上面を所定の高さ、つまり計画仕上げ面の高さでほぼ平坦に仕上げるものである。そして、コンクリートを打設して表面を平坦に仕上げる作業を行っているときに、仕上げ面の現況の高さを測定し、その結果を撮影された仕上げ面と重ねて表示するものである。
コンクリートを打設して所定の高さに仕上げようとする範囲Aの周囲には、図1に示すように所定の形状のマーカー1を設置し、撮影機能を有するタブレット型端末機2で前記マーカー1を撮影する。そして、このタブレット型端末機2の表示装置に所定の範囲Aにおける現況表面高さと計画仕上げ面とを対比したときの差、つまり計画仕上げ面より現況表面が高いか又は低いかを、所定の範囲Aと対応して設定されている計画仕上げ面上の複数の点について表示するものである。本実施の形態では複数の点を含む範囲を計画仕上げ面より高い範囲又は低い範囲として分布を表示している。
所定の範囲A内の各点における現況の表面の位置と計画仕上げ面との高低差の情報は、別途計測し、計画仕上げ面と対応した情報として上記タブレット型端末機2に入力することができるものである。この高低差の情報の取得については後に詳述する。
上記マーカー1は、例えば図2に示すように所定の形状に白黒で塗り分けられたものを使用することができる。このようなマーカー1は形状が異なる複数のものを用いるものとし、これらをコンクリートが打設される所定の範囲Aの周辺に設置する。これらのマーカー1はほぼ鉛直方向に立設するものであってもよいし、平坦なところに平置きするものであってもよいが、コンクリートを打設しようとする範囲Aの計画仕上げ面との相対的な位置関係が既知となるように設置する。
上記タブレット型端末機2の情報処理部には、白黒に塗り分けられた上記マーカー1のそれぞれの形状及び寸法が記憶されており、マーカー1内の各点間の長さも既知となっている。したがって、タブレット型端末機2が備える撮影装置がマーカー1のいずれかを撮影すると、そのマーカー1aが複数配置されたマーカーのうちのいずれであるかを認識し、当該マーカー1aが写し込まれている画像内の位置から撮影位置を特定することができる。そして、撮影位置が特定されるとマーカー1aと相対的な位置関係が既知となっている計画仕上げ面が撮影された画像内で占める範囲が特定される。
なお、複数のマーカーを同時に撮影することができるときには、複数のマーカーにわたって設定された複数の点に着目し、これらの点が画像に写し込まれている位置から撮影位置を特定することもできる。
タブレット型端末機2の表示装置には、上記マーカー1aが写し込まれた画像を表示するとともに、該画像内における上記計画仕上げ面の範囲内に現況表面高さの情報を表示する。コンクリートを打設して仕上げ作業中の表面の高さは、仕上げ作業中に随時に又は所定の時間間隔で取得し、タブレット型端末機2の情報処理部に入力する。得られた現況表面高さは、図3に示すように計画仕上げ面上の分布として表示するものであり、これをタブレット型端末機2の表示装置に表示された画像内の計画仕上げ面が占める範囲に対応させて表示する。これにより、現況表面高さが計画仕上げ面に近い状態に形成されていると上記現況表面高さの情報は、図4に示すように表示装置で表示される画像内で、実際にコンクリートを打設して仕上げを行っている表面に重ねて表示される。この表示は、実際に仕上げ作業を行っている表面を撮影した画像と重ね合わされているが撮影した画像が認識できるように、例えば現況表面高さの情報は撮影した画像に色彩を付加することによって表示する。これにより、実際に表面の仕上げ作業を行っている表面の画像と現況表面高さの情報とを重ね合せて認識することができ、表面仕上げを行っている各点の状況を画像内で視認することができる。上記現況表面高さの情報は、図3に示すように現況の表面の位置が計画仕上げ面より高いか又は低いかという情報及び計画仕上げ面との差を色分けによって表示するものとなっている。したがって、このようにタブレット型端末機2の表示装置に表示された画像を作業者が見て表面の状態を計画仕上げ面に近づくように補正する作業を的確に行うことができる。また、タブレット型端末機2の表示装置を見ている作業補助者が表面の状態を補正する作業者に支持を伝達することによって作業を的確に行うことも可能となる。
なお、上記タブレット型端末機2には、ジャイロセンサーと加速度センサー(図示しない)を固定しておくことができる。これらのジャイロセンサー及び加速度センサーによってタブレット型端末機2の移動量及び回転角を検出し、タブレット型端末機2を動かした後の位置及び撮影方向を特定することが可能となる。つまり、マーカー1を撮影して撮影位置が特定され、その後にタブレット型端末機2を動かしても、動かした後の撮影位置及び撮影方向が特定される。このように特定された撮影位置及び撮影方向で撮影された画像では、当該画像内にマーカーが写し込まれていなくても、マーカー1と相対的な位置関係が特定されている計画仕上げ面の位置を画像内で特定することができる。したがって、マーカー1を撮影した後にタブレット型端末機2を移動して画像内にマーカー1が写し込まれないような状態となっても、画像内には計画仕上げ面の位置に重ねて現況表面高さの情報を表示することができる。
次に、コンクリートを所定の範囲Aに打設して上面をほぼ平坦に仕上げるときの現況表面高さの情報を取得する方法について説明する。
この方法では、図5に示すようにコンクリートを打設しようとする範囲Aの周囲に設置する基準フレーム11と、打設するコンクリートの上面を撮影する2つのデジタルカメラ12a,12bと、上記デジタルカメラで撮影された画像のデータが入力されるコンピュータ13と、打設するコンクリートの上面の高さについての情報を表示する表示装置14と、を使用する。
上記基準フレーム11は、図6に示すように、帯状に長い鋼板材を無端状に接続してほぼ直角二等辺三角形の枠体としたものである。直角となった頂角11aの両側の辺11b,11cは、この基準フレーム1を型枠や既に打設して硬化したコンクリートに固定するため固定辺となっており、ボルト等を使用して固定することができるようにボルト孔11dが形成されている。また、直角となった頂角11aと対峙する斜辺11eの外側面には3つの基準点11f−1,11f−2,11f−3が設けられている。それぞれの基準点11fは、2つの三角形を頂角が突き合わされるように描いたものであり、描かれた上記頂角の位置を撮影された画像内で正確に特定することができるものとなっている。そして上記3つの基準点11f−1,11f−2,11f−3は、互いの離隔距離が正確に測定されており、直角となった頂角11aに隣接する辺11bをほぼ水平な面に当接して固定されたときに、固定された面から各基準点11f−1,11f−2,11f−3までの高さ方向の位置も正確に計測されて既知となっている。
上記デジタルカメラ12a,12bは、レンズの歪みが少なく、レンズの中心を通過した光線が撮像素子の受光面に正確に結像するものが望ましく、撮像素子で検知された画像データをコンピュータに速やかに出力することができるものを用いる。また、レンズの焦点距離が正確に計測されているものであって、光軸と受光面が直交し、光軸の受光面での位置が正確に計測されているものを用いるのがよい。
上記コンピュータ13は、2つのデジタルカメラで撮影された画像データが入力され、これらの画像データと基準点に関するデータからデジタルカメラによる撮影位置を演算するとともに、2つの画像から打設したコンクリートの表面の位置を演算するものである。そして、この結果を表示装置14及び上記タブレット型端末機2に対して出力することができるものとなっている。また、上記コンピュータ13はコンクリートを打設する位置付近に設置することができるものが望ましく、パーソナルコンピュータを用いることができる。
上記表示装置14は、上記コンピュータ13で演算された結果を色分けされた図として表示することができるものであり、パーソナルコンピュータとともに広く用いられるディスプレイを用いることができる。
なお、上記コンピュータ13と表示装置14とを使用せず、これらの機能をタブレット型端末機2が有するものとすることもできる。
上記デジタルカメラ12a,12bは、コンクリートを打設する範囲Aの上方に2つを設置する。これらのデジタルカメラ12a,12bは、図5に示すように、打設するコンクリートの上面を上方からほぼ鉛直下方に向けて撮影するように設置する。2つのデジタルカメラ12a,12bはほぼ同じ高さに設定し、相互の間隔は0.5m〜1.5m程度に設定することが望ましい。また、デジタルカメラ2a,2bを設置する高さは、打設するコンクリートの上面より3m〜5m程度とすることができる。
コンクリートを打設する範囲Aの周囲には、図5に示すように、複数の基準点フレーム11を設置する。本実施の形態では矩形となった領域の外側で四つの隅角部付近にそれぞれ設置している。そして、各基準フレーム11の一つの基準点、例えば最も下方にある第1基準点11f−1について各基準フレーム間の距離を計測しておくのが望ましい。この計測値は、デジタルカメラ12a,12bによって撮影された画像から撮影位置を演算するときに用いることによって演算値の精度を上げることができる。
この基準フレーム11は、図7に示すように、型枠17又は既に打設されて硬化したコンクリート18に固定することができ、高さを正確に設定して固定するのが望ましい。例えば基準フレーム11の固定辺11bを打設しようとするコンクリートの上面の高さに合わせて設置する。このように設置すると、基準フレーム11の固定辺11bと斜辺11eに描かれた基準点11fの位置関係は予め測定されており、打設しようとするコンクリートの上面の計画仕上げ高さと基準点11fとの相対的な位置関係が設定される。これにより、撮影された画像内に写し込まれた点の位置と、設定されたコンクリートの計画仕上げ面との相対的な位置関係を演算することが可能となる。
上記基準点11fと打設するコンクリートの計画仕上げ面との位置関係を明確にして基準フレーム11を固定することが難しいときには、図7に示すように基準フレーム11とは別に3つ以上の高さ指標点16を設けることができる。この高さ指標点16は、デジタルカメラ12a,12bで撮影された画像上で容易に特定することができる点として棒状の部材に付されたものであり、この高さ指標点16が打設するコンクリートの計画仕上げ面と一致するように設置する。この高さ指標点16を二つのデジタルカメラ12a,12bで撮影された画像内に写し込むことにより、これらの高さ指標点16を含む平面を計画仕上げ面として特定することができ、画像内で特定された点との位置関係を演算することができる。
基準フレーム11の設置又は基準フレーム11と高さ指標点16との設置が終了すると、コンクリートを打設し、鏝等を用いて上面を均すとともに2つのデジタルカメラ12a,12bで打設しているコンクリートの上面を基準フレーム11及び高さ指標点16とともに撮影する。撮影された画像データはコンピュータ13に入力され、画像に写し込まれた基準点の位置からデジタルカメラ12a,12bによる撮影位置を演算する。また、指標点16を設置したときには、2つの画像内に写し込まれた指標点16の位置から計画仕上げ面の位置を特定する。これにより、計画仕上げ面と基準点との相対的な位置関係が設定される。そして、現況の表面を撮影した2つの画像上で写し込まれた同一の点を特定し、それぞれの画像に写し込まれている位置から3次元空間内の位置を演算する。
これらの演算方法は、写真測量又は写真計測として知られている方法を用いるものであり、撮影位置が特定された2つの画像上の同一点を特定して、図8に示すように同一点がそれぞれの画像上で写し込まれている位置から3次元空間における位置を特定するものである。
このとき、デジタルカメラによる撮影位置、基準点の位置は、図8に示すように撮影位置に基づいて設定された座標系において3次元座標を特定することができる。また、測定対象に基づいて設定された座標系に変換した3次元座標で表示することもできる。
なお、デジタルカメラによる撮影位置を特定する工程は、コンクリートを打設する前に予め行っておいてもよい。
撮影された2つの画像上で同一点を特定する工程は、例えば次のように行うことができる。
2つの画像を解像度が低い状態として一方から一部の範囲を取り出し、これをテンプレートT1として、図9(a)に示すように他方の画像P上を走査する。そして、順次位置を移動させながら画像の相関を演算し、相関値がピークとなった位置を2つの画像の同一点とする。次に、画像の解像度を上げ、先にテンプレートT1として取り出した範囲内からさらに一部を取り出してテンプレートT2とし、解像度が低い状態で相関値がピークとなった範囲t1内で、図9(b)に示すように他方の画像上を走査する。そして、順次位置を移動させながら画像の相関を演算し、相関値がピークとなった位置を2つの画像の同一点とする。このような操作を繰り返して打設したコンクリートの上面のほぼ全域について所定の大きさのブロック毎に2つの画像上の同一点を特定する。
上記テンプレートTは、図9(d)に示すように撮影する角度に応じた補正を行うのが望ましい。2つの異なる位置から撮影した画像は、撮影する角度の違いによって同一の部分であっても形状がひずんだ状態で撮影される。このため、撮影されたままの画像から一部を取り出してテンプレートT0とすると、相関値が小さくなる。したがって、撮影した角度に応じた補正を行うものである。
また、上記走査によって2つの画像から同一点を特定するのを容易とするために、2つの画像を撮影するときにコンクリートの上面に光を照射してもよい。例えば格子状の光を照射して撮影することにより、各位置の特徴が明確となり、同一点の特定が容易となる。
上記のように現況の表面を撮影した2つの画像上で同一点が特定されると、この点が2つの画像に写し込まれた位置から3次元空間内の位置を特定する。そして、打設されたコンクリートの上面の位置が特定されると、これを設定されている計画仕上げ面つまり上面の計画仕上げ高さと対比して位置関係を演算する。このとき、位置関係が明確となる座標系を設定するのが望ましい。例えば設定された計画仕上げ面をXY平面とし、これに直交する軸をZ軸とする座標系を設定する。この座標系では、2つの画像から特定されたコンクリートの上面の位置を、計画仕上げ面より高いときにZ方向の正の値でその差を示し、計画仕上げ面より低いときにはZ方向の負の値で計画仕上げ面より低い量を示すことができる。このように対比された値は、図3に示すように打設するコンクリートの上面を示す図上に表示することができる。この図は、2つの画像から特定されたコンクリートの上面の位置と計画仕上げ面とを対比し、その高さの差を色分けして表示した図を一例として示すものである。この図においては計画仕上げ面より高い範囲及び低い範囲、その高さの差の程度が色分けによって表示されている。
このような現況表面高さの情報は、表示装置14に表示することができるが、上記タブレット型端末機2に無線で又は有線で入力し、前述のようにタブレット型端末機2が備える撮影装置で撮影された画像と重ねて表示することができる。これによって、コンクリートを打設して均す作業を行っているときにコンクリートの上面の高さを容易に把握することができる。
なお、上記のように現況表面高さの情報を取得する工程は、所定の時間ごとに行うのが望ましい。例えば1分毎に行い、タブレット型端末機2に入力された情報を更新する。そしてタブレット型端末機2の表示装置に更新した情報を撮影した画像に重ねて表示する。これにより作業者は、コンクリートの表面を計画仕上げ面の高さに近づけるように調整した状況を逐次に把握することができ、効率よく計画仕上げ面に近い高さに表面を仕上げることができる。また、情報の更新は作業者が望む任意のときに行うこともできる。
上記の実施の形態における現況表面高さの情報を得る工程では、コンクリートを打設する範囲の周辺に複数の基準フレーム11を設置し、これらの基準フレーム11上の基準点に基づいて現況情報取得用の撮影位置を特定しているが、図1に示すマーカー1内の予め定められた点を基準点として用いることもできる。また、図5に示す方法では、コンクリートを打設する範囲の上方に2つのデジタルカメラを固定支持し、これらによってコンクリート打設時の表面を撮影しているが、撮影者が保持するデジタルカメラによって撮影するものであってもよいし、タブレット型端末機2に内蔵された、又はタブレット型端末機と一体に取り付けられた2つのデジタルカメラを用いるものであってもよい。
次に、本発明に係る表面高さ表示方法の他の実施形態について説明する。
図10は、この表面高さ表示方法を実施している状況の一例を示す概略図である。
この方法も図1から図4までに示す方法と同様に、コンクリートを所定の範囲Aに打設して上面を計画仕上げ面の高さでほぼ平坦に仕上げるものである。そして、コンクリートを打設し、鏝9等を用いて表面を平坦に仕上げる作業を行っているときに、仕上げ面の現況の高さを測定し、その結果を作業者3の視野を覆うように設けられたスクリーン4上に表示する。つまり、図10に示すように作業者3は光透過性のスクリーン4とデジタルカメラ5を備える頭部装着用端末機6を装着し、上記スクリーン4を介してコンクリートの打設表面を視認しながら作業する。該スクリーン4上には現況表面高さの情報が表示され、スクリーン4を介して視認するコンクリートの打設表面と重ねて計画仕上げ面の位置に現況表面高さの情報を視認するものである。
上記スクリーン4は、図11に示すようにメガネ状の形態となっており、ヘッドバンド7によって作業者3の頭部に装着される頭部装着用端末機6に固定されている。また、デジタルカメラ5は頭部装着用端末機6の互いに離隔された位置に2つが設けられており、それぞれのデジタルカメラ5はスクリーン4と相対的な位置を特定することできるものとなっている。そして、作業者3の視線方向に向けて画像を撮影することができるものである。さらに、ジャイロセンサー及び加速度センサー(図示しない)が備えられており、作業者3が上記スクリーン4及びデジタルカメラ5を頭部に装着した状態で頭部を動かしたときに、その移動量及び回転角を検出ことが可能となっている。
コンクリートを所定の高さで平坦に仕上げようとするようとする範囲Aの周囲には、図1に示す方法と同様にマーカー1を設置し、頭部装着用端末機6が備えるデジタルカメラ5で前記マーカー1を撮影する。頭部装着用端末機6の情報処理部8には複数が設けられたマーカー1のそれぞれの形状及び寸法が記憶されるともに、マーカー1とコンクリートを打設するときの計画仕上げ面との相対的な位置関係が記憶されている。これにより、デジタルカメラ5の一つ又は双方で撮影した画像に写し込まれたマーカー1の位置及び角度から撮影位置を特定する。そして、作業者3が頭部装着用端末機6を装着したときのデジタルカメラ5による撮影位置及びスクリーン4の位置と作業者3の視点との相対的な位置関係も特定する。これにより、デジタルカメラ5によって撮影された画像からマーカー1に対する撮影位置が特定されると、作業者3の視点から視認されるマーカー1の位置及び計画仕上げ面が作業者3の視点から見える方向を特定することができる。
一方、頭部装着用端末機6が備える情報処理部8には別途に取得した仕上げ作業を行っている表面高さの情報、つまり図3に示すようにコンクリートを打設する範囲Aにおける現況表面高さと計画仕上げ面とを対比したときの差を入力する。そして、この情報を作業者3の視点から計画仕上げ面の位置に向けた方向のスクリーン4上に表示する。これは、作業者3の視点から計画仕上げ面が視認される方向及び角度に対応させて表示する。スクリーン4は光透過性となっており、上記表示がなされても作業者3は該表示とともに計画仕上げ面に合致するように仕上げ作業中のコンクリート表面を視認することができる。したがって、作業者は図12に示すように、仕上げ作業中のコンクリート表面を視認することができるとともに、この情景に重ねて現況表面高さが計画仕上げ面より高いか低いかの情報を、コンクリートを打設する所定の範囲A内の各点について視認することができる。したがって、作業者3はこれに基づいてコンクリートの表面を計画仕上げ面に近い状態に効率よく仕上げることが可能となる。
上記頭部装着用端末機6は、2つのデジタルカメラ5を備えるものであるが、デジタルカメラは一つであってもよい。しかし、デジタルカメラ5を2つ備え、これらが離隔した位置から同時に画像を撮影することができるものであれば、これらのデジタルカメラ5で撮影された画像から現況表面高さの情報を取得することができる。つまりこれらのデジタルカメラで撮影された画像から撮影位置を特定するとともに、双方の画像内の同一点を特定し、画像内に移し込まれた位置とデジタルカメラ5による撮影位置とから当該同一点の三次元空間内の位置を特定することができる。そして、これを計画仕上げ面と対比することによって現況表面高さの情報を取得することができ、これをスクリーン4に表示することができる。
なお、現況表面高さの情報を取得するための処理は頭部装着用端末機6が備える情報処理部8で行うものであってもいし、一旦画像情報等をホストコンピュータに転送し、処理後の情報を頭部装着用端末機6の情報処理部8に入力するものであってもよい。
以上に説明した表面高さ表示方法は、本発明の実施の形態であり、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、他の形態で実施することが可能である。
例えば、上記実施の形態では、マーカーとして図2に示すように所定の形状のものを予め準備しておいて、これを表面の仕上げを行う位置の周辺部に設置するものであるが、表面の仕上げを行う位置の周囲にあって特徴的で識別しやすい形状又は色彩のものをマーカーとして利用することもできる。例えば型枠や周辺の既設構造部を用いることができ、識別が容易となるように塗料等によって印を付すこともできる。塗料等によって印を付したものは、面積を持っており、点として扱うために塗料が着色された範囲の重心位置を演算して用いることができる。このようにして設けられた点の位置を特定するとともに、このような点の少なくとも3つを一つのマーカーとして扱うことにより、これらの点を撮影することによって撮影位置を特定することができる。
また、上記実施の形態は、コンクリートを打設するときの表面を平坦に仕上げるために適用されたものであるが、コンクリートを打設して形成しようとする構造物等は建築物、橋梁の床版等様々なものを含む。さらに、打設するコンクリートの表面に限定されるものではなく、モルタルを敷き均して床面、路面等を平坦に仕上げる場合等も含む。また、計画仕上げ面に合致するように仕上げる表面は水平であるものに限定されず、傾斜するものであってもよいし、鉛直な壁面等であってもよい。例えば壁面にモルタル又は壁材を塗りつけて正確な立面に仕上げる場合等を含むものである。
また、コンクリート又はモルタル等によって表面を形成する場合に限定されず、すでに形成されている表面の凹凸を修正する作業、例えば切削や研磨等によって表面を仕上げる場合等に適用することもできる。
一方、以上に説明した実施の形態では、現況表面高さの情報を取得する工程は、二つの異なる位置で撮影された画像から写真計測の方法によるものであるが、計画仕上げ面と対比できる位置情報を得ることができるものであれば、レーザーを用いるもの等他の方法であってもよい。
1:マーカー, 2:タブレット型端末機, 3:作業者, 4:スクリーン, 5:デジタルカメラ, 6:頭部装着用端末機, 7:ヘッドベルト, 8:頭部装着用端末機の情報処理部, 9:鏝,
11:基準フレーム, 11a:基準フレームの直角となった頂角, 11b,11c:直角となった頂角に隣接する辺, 11d:ボルト孔, 11e:基準フレームの斜辺, 11f−1,11f−2,11f−3:基準点, 12:デジタルカメラ, 13:コンピュータ, 14:表示装置(ディスプレイ), 15:投影装置(プロジェクタ), 16:高さ指標点, 17:型枠, 18:硬化したコンクリート,

Claims (8)

  1. 所定の位置に設定された計画仕上げ面と合致するように表面を仕上げようとするときの、実際の表面の現況位置が前記計画仕上げ面の位置より突出しているか又は窪んでいるかの現況表面高さの情報を前記計画仕上げ面上の複数の点で取得する工程と、
    前記計画仕上げ面との相対的な位置を特定してマーカーを設置する工程と、
    前記マーカーを撮影して画像に写し込まれた前記マーカーの画像内の位置及び形状から前記マーカーの位置と撮影位置との相対的な位置関係を特定する工程と、
    前記マーカーとの相対的な位置が特定されている前記計画仕上げ面の位置と前記撮影位置との関係から該撮影位置で撮影した画像内で特定される該計画仕上げ面の位置に、該撮影位置で撮影された画像に重ねて前記現況表面高さの情報を表示する工程と、を含むことを特徴とする表面高さ表示方法。
  2. 所定の位置に設定された計画仕上げ面と合致するように表面を仕上げようとするときの、実際の表面の現況位置が前記計画仕上げ面の位置より突出しているか又は窪んでいるかの現況表面高さの情報を前記計画仕上げ面上の複数の点で取得する工程と、
    前記計画仕上げ面との相対的な位置を特定してマーカーを設置する工程と、
    前記マーカーを撮影して画像に写し込まれた前記マーカーの画像内の位置及び形状から前記マーカーの位置と撮影位置との相対的な位置関係を特定する工程と、
    前記撮影位置との位置関係が特定された作業者の視点から前記計画仕上げ面の位置を視認する方向に設けられた光透過性のスクリーン上に、前記作業者が該スクリーンを介して視認する情景における該計画仕上げ面の位置と重ねて前記現況表面高さの情報を表示する工程と、を含むことを特徴とする表面高さ表示方法。
  3. 前記マーカーを撮影する工程は、前記作業者の頭部に装着された撮影装置によって行うものとし、
    前記スクリーンは、前記作業者の頭部に装着され、眼前を覆うように設けられたものであることを特徴とする請求項2に記載の表面高さ表示方法。
  4. 前記現況表面高さの情報を前記計画仕上げ面の複数の点で取得する工程は、
    仕上げようとする表面の周囲に、前記計画仕上げ面との位置関係が特定されて互いの離隔距離が知られた3点を含む複数の基準点を設置する工程と、
    仕上げようとする表面の現況を撮影することができる位置で、前記基準点の互いに離隔距離が知られた3点を写し込むように、2つの異なる位置から画像を撮影する工程と、
    撮影された画像に写し込まれた前記基準点から該画像を撮影した2つの現況情報取得用撮影位置を特定する工程と、
    前記現況情報取得用撮影位置のそれぞれから表面の現況を撮影した2つの画像に基づいて現況の表面の位置を複数の点で演算する工程と、
    演算された前記表面の位置を前記計画仕上げ面の位置と対比する工程と、を含むことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の表面高さ表示方法。
  5. 前記基準点は、一つ又は複数が設置された前記マーカー内で設定した複数の点であることを特徴とする請求項4に記載の表面高さ表示方法。
  6. 前記現況表面高さの情報を前記計画仕上げ面上の複数の点で取得する工程は、
    表面の仕上げを行う作業者の頭部に互いに離隔して装着された2つの撮影装置によって前記マーカーをそれぞれ撮影する工程と、
    撮影された画像に移し込まれた一つ又は複数の前記マーカー内の複数の点の位置からそれぞれの前記撮影装置の位置を特定する工程と、
    仕上げようとする表面の現況をそれぞれの前記撮影装置で撮影した2つの画像から現況の表面の位置を複数の点で演算する工程と、
    演算された前記表面の位置を前記計画仕上げ面の位置と対比する工程と、を含むことを特徴とする請求項3に記載の表面高さ表示方法。
  7. 前記マーカーを撮影する撮影装置には、ジャイロセンサー及び加速度センサーを固定しておき、前記マーカーを撮影した後に前記撮影装置を動かしたときに、該撮影装置の移動量及び回転角を検出して該撮影装置を動かした後の撮影位置及び撮影方向を特定し、
    該撮影装置を動かした後の撮影位置及び撮影方向で撮影した画像内で特定される前記計画仕上げ面の位置に重ねて前記現況表面高さの情報を表示することを特徴とする請求項1に記載の表面高さ表示方法。
  8. 前記作業者は、頭部にジャイロセンサー及び加速度センサーを装着するものとし、
    前記マーカーを撮影した後に前記作業者が前記スクリーンとともに頭部を動かしたときに、該作業者の頭部の移動量及び回転角を検出し、
    動かした後の視点から前記スクリーンを介して視認する情景における前記計画仕上げ面の位置に重なるように、前記スクリーン上に前記現況表面高さの情報を表示することを特徴とする請求項3又は請求項6に記載の表面高さ表示方法。
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