JP2022089463A - 放射線遮蔽構造 - Google Patents

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Shunichiro Saito
光徳 佐藤
Mitsunori Sato
智子 高岸
Tomoko Takagishi
幸伸 石河
Yukinobu Ishikawa
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Abstract

【課題】照射室からの放射線の漏洩を抑制しつつ、コンクリート基礎梁及び基礎スラブの施工性の低下を抑制することを目的とする。【解決手段】放射線遮蔽構造は、放射線照射装置20が設置される照射室30の放射線遮蔽構造であって、照射室30は、複数のコンクリート基礎梁50と、複数のコンクリート基礎梁50に亘る基礎スラブ60と、複数のコンクリート基礎梁50から上方へそれぞれ延出し、互いに対向する複数のコンクリート外周壁70X,70Yと、複数のコンクリート外周壁70X,70Yに亘る天井スラブ80と、互いに対向する複数のコンクリート外周壁70X、及び天井スラブ80に沿って埋設された状態で、下方が開口した断面C字形状を成すとともに下端部92Lがコンクリート基礎梁50に達しない金属遮蔽体90と、基礎スラブ60の下面60Lに設けられる増打ちコンクリート床部62と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、放射線遮蔽構造に関する。
放射線を照射するリニアックが設置されるコンクリート造の照射室(コンクリート遮蔽部)と、リニアックを囲むように、照射室の床スラブ、壁、及び天井スラブに埋設される枠状の金属遮蔽体(金属遮蔽部)とを備える放射線遮蔽構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、金属粉体等が混錬された電磁遮蔽コンクリートで形成された床スラブ及び天井スラブを備える電磁遮蔽構造が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2016-014540号公報 特開2002-146940号公報
特許文献1に開示された放射線遮蔽構造において、リニアック等の放射線照射装置が設置される照射室をコンクリート基礎上に構築する場合、金属遮蔽体がコンクリート基礎梁を介して基礎スラブに埋設されることになる。
しかしながら、金属遮蔽体をコンクリート基礎梁及び基礎スラブに埋設すると、コンクリート基礎梁及び基礎スラブの施工性が低下する可能性がある。
本発明は、上記の事実を考慮し、照射室からの放射線の漏洩を抑制しつつ、コンクリート基礎梁及び基礎スラブの施工性の低下を抑制することを目的とする。
請求項1に記載の放射線遮蔽構造は、放射線照射装置が設置される照射室の放射線遮蔽構造であって、前記照射室は、複数のコンクリート基礎梁と、複数の前記コンクリート基礎梁に亘る基礎スラブと、複数の前記コンクリート基礎梁から上方へそれぞれ延出し、互いに対向する複数のコンクリート壁と、複数の前記コンクリート壁に亘る天井スラブと、互いに対向する複数の前記コンクリート壁、及び前記天井スラブに沿って埋設された状態で、下方が開口した断面C字形状を成すとともに下端部が前記コンクリート基礎梁に達しない金属遮蔽体と、前記基礎スラブの下面に設けられる増打ちコンクリート床部と、を備える。
請求項1に係る放射線遮蔽構造によれば、放射線照射装置が設置される照射室は、複数のコンクリート基礎梁と、複数のコンクリート基礎梁に亘る基礎スラブとを備える。また、照射室は、複数のコンクリート基礎梁から上方へそれぞれ延出し、互いに対向する複数のコンクリート壁と、複数のコンクリート壁に亘る天井スラブとを備える。
ここで、互いに対向する複数のコンクリート壁、及び天井スラブには、金属遮蔽体が埋設される。金属遮蔽体は、コンクリート壁及び天井スラブに沿って埋設された状態で、下方が開口した断面C字形状を成すとともに下端部がコンクリート基礎梁に達しない。つまり、金属遮蔽体は、コンクリート基礎梁及び基礎スラブに埋設されない。
これにより本発明では、金属遮蔽体がコンクリート基礎梁及び基礎スラブに埋設される場合と比較して、コンクリート壁及び天井スラブからの放射線の漏洩を抑制しつつ、コンクリート基礎梁及び基礎スラブの施工性の低下を抑制することができる。
一方、金属遮蔽体を基礎スラブに埋設しない場合、放射線照射装置から照射された放射線が、基礎スラブを透過して漏洩する可能性がある。
この対策として本発明では、基礎スラブの下面に、増打ちコンクリート床部が設けられる。この増打ちコンクリート床部によって基礎スラブのスラブ厚を厚くすることにより、放射線照射装置から照射された放射線が、基礎スラブを透過して漏洩することを抑制することができる。
このように本発明では、照射室からの放射線の漏洩を抑制しつつ、コンクリート基礎梁及び基礎スラブの施工性の低下を抑制することができる。
請求項2に記載の放射線遮蔽構造は、請求項1に記載の放射線遮蔽構造において、前記コンクリート基礎梁における前記照射室の室外側の側面には、増打ちコンクリート梁部が設けられる。
請求項2に係る放射線遮蔽構造によれば、コンクリート基礎梁における照射室の室外側の側面には、増打ちコンクリート梁部が設けられる。この増打ちコンクリート部によってコンクリート基礎梁の梁幅を広げることにより、放射線照射装置から照射された放射線が、コンクリート基礎梁を透過して漏洩することを抑制することができる。
請求項3に記載の放射線遮蔽構造は、請求項1又は請求項2に記載の放射線遮蔽構造において、前記金属遮蔽体の下端部は、前記コンクリート壁の下端部に埋設される。
請求項3に係る放射線遮蔽構造によれば、金属遮蔽体の下端部は、コンクリート壁の下端部に埋設される。これにより、放射線照射装置から照射された放射線が、コンクリート壁の下端部を透過して漏洩することを抑制することができる。
以上説明したように、本発明によれば、照射室からの放射線の漏洩を抑制しつつ、コンクリート基礎梁及び基礎スラブの施工性の低下を抑制することができる。
一実施形態に係る放射線遮蔽構造が適用された放射線遮蔽室を示す平断面図である。 図1の2-2線断面図である。 比較例に係る放射線遮蔽構造が適用された放射線遮蔽室を示す図2に対応する断面図である。
以下、図面を参照しながら、一実施形態に係る放射線遮蔽構造について説明する。
(放射線遮蔽室)
図1には、本実施形態に係る放射線遮蔽構造が適用された放射線遮蔽室10が示されている。放射線遮蔽室10は、平面視にて、矩形状に形成されている。この放射線遮蔽室10は、遮蔽室出入口12と、放射線照射装置20が設置される照射室30と、遮蔽室出入口12から照射室30に延びる通路40とを備えている。
放射線遮蔽室10は、放射線照射装置20から放射される放射線の漏洩を抑制するために、鉄筋コンクリート造とされている。この放射線遮蔽室10は、外周部に沿って配置される複数のコンクリート外周壁70X,70Yと、照射室30と通路40とを仕切るコンクリート仕切壁72とを有している。
なお、放射線遮蔽室10は、図2に示されるように、後述する複数のコンクリート基礎梁50、基礎スラブ60、及び天井スラブ80を有している。
(放射線照射装置)
放射線照射装置20は、例えば、医療用リニアック等とされる。この放射線照射装置20は、放射線を照射する回動ヘッド20Hを有している。回動ヘッド20Hは、回動軸Rを中心として360度回動可能とされ、例えば、X線、ガンマ線、電子、陽子、ヘリウムイオン、炭素イオン、その他の重イオン、又は中性子を含む放射線を患部に対して照射する。
(照射室)
照射室30は、照射室出入口32を有している。照射室出入口32の上には、放射線照射装置20から照射された放射線を遮蔽する図示しないコンクリート垂れ壁が設けられている。この照射室出入口32には、通路40の一端が接続されている。
通路40は、照射室出入口32からコンクリート仕切壁72に沿って設けられている。また、通路40の他端は、コンクリート外周壁70Xに形成された遮蔽室出入口12に接続されている。この通路40は、放射線照射装置20から照射された放射線が、照射室出入口32に直接到達しないように迷路を形成している。
遮蔽室出入口12の上には、放射線照射装置20から照射された放射線を遮蔽する図示しないコンクリート垂れ壁が設けられている。また、遮蔽室出入口12には、遮蔽扉14が開閉可能に設けられている。遮蔽扉14は、例えば、放射線、特に中性子を遮蔽可能な鉛層及びポリエチレン層を有している。
図2に示されるように、照射室30は、複数のコンクリート基礎梁50と、基礎スラブ60と、前述した複数のコンクリート外周壁70X,70Y及びコンクリート仕切壁72(図1参照)と、天井スラブ80とを有している。
複数のコンクリート基礎梁50は、鉄筋コンクリート造とされており、その内部に図示しない複数の梁主筋及び複数のせん断補強筋が埋設されている。これらのコンクリート基礎梁50は、平面視にて、放射線遮蔽室10の外周部に沿って配置されるとともに、矩形の枠状に接合されている。
複数のコンクリート基礎梁50には、基礎スラブ60が架設されている。基礎スラブ60は、鉄筋コンクリート造とされており、その内部に図示しないスラブ筋等が埋設されている。また、基礎スラブ60は、平面視にて矩形状に形成されており、複数のコンクリート基礎梁50に亘って配置されている。この基礎スラブ60は、放射線遮蔽室10の床、すなわち照射室30及び通路40(図1参照)の床を形成している。
なお、基礎スラブ60の下面60Lには、後述する増打ちコンクリート床部62が設けられている。
図1に示されるように、複数のコンクリート外周壁70X,70Y及びコンクリート仕切壁72は、鉄筋コンクリート造とされており、その内部に図示しない壁筋等が埋設されている。また、複数のコンクリート外周壁70X,70Yは、放射線遮蔽室10の外周部に沿って配置されており、矩形の枠状に接合されている。また、コンクリート仕切壁72は、複数のコンクリート外周壁70X,70Yの内側に配置されている。これらのコンクリート外周壁70X,70Y及びコンクリート仕切壁72は、平面視にて、照射室30及び通路40(図1参照)を囲んでいる。
複数のコンクリート外周壁70X,70Yのうち、一対のコンクリート外周壁70Xは、放射線照射装置20の回動ヘッド20Hの回動軸Rを挟んで所定方向(矢印X方向)に互いに対向している。また、複数のコンクリート外周壁70X,70Yのうち、他の一対のコンクリート外周壁70Yは、所定方向と直交する直交方向(矢印Y方向)に互いに対向している。また、コンクリート仕切壁72は、直交方向(矢印Y方向)に沿って配置されている。
図2に示されるように、一対のコンクリート外周壁70Xは、複数のコンクリート基礎梁50から上方へ延出している。これと同様に、一対のコンクリート外周壁70Yは、図示しないコンクリート基礎梁から上方へ延出している。
複数のコンクリート外周壁70X,70Y(図1参照)には、天井スラブ80が架設されている。天井スラブ80は、鉄筋コンクリート造とされており、その内部に図示しないスラブ筋等が埋設されている。また、天井スラブ80には、平面視にて、矩形状に形成されており、複数のコンクリート外周壁70X,70Yに亘っている。この天井スラブ80は、放射線遮蔽室10の天井、すなわち照射室30及び通路40(図1参照)の天井を形成している。
(金属遮蔽体)
所定方向(矢印X方向)に互いに対向する一対のコンクリート外周壁70X、及び天井スラブ80には、放射線照射装置20の回動ヘッド20Hを側方及び上方から覆う金属遮蔽体90が埋設されている。金属遮蔽体90は、例えば、積層された複数の金属板を有している。
金属遮蔽体90は、一対のコンクリート外周壁70Xに埋設される一対の側壁板92と、天井スラブ80に埋設される上壁板94とを有している。この金属遮蔽体90は、一対のコンクリート外周壁70X、及び天井スラブ80に埋設された状態で、下方が開口した断面C字形状に形成されている。
一対の側壁板92の下端部92L、すなわち金属遮蔽体90の下端部92Lは、コンクリート基礎梁50に達しないように、コンクリート外周壁70Xの下端部に埋設されている。また、一対の側壁板92は、一対のコンクリート外周壁70Xにそれぞれ埋設された状態で、回動ヘッド20Hを側方から覆っている。この一対の側壁板92によって、回動ヘッド20Hから照射された放射線が、一対のコンクリート外周壁70Xを透過し難くなっている。
上壁板94は、天井スラブ80に埋設された状態で、一対の側壁板92の上端部同士を接続している。また、上壁板94は、回動ヘッド20Hを上方から覆っている。この上壁板94によって、回動ヘッド20Hから照射された放射線が、天井スラブ80を透過し難くなっている。
(増打ちコンクリート床部)
基礎スラブ60の下面60Lには、増打ちコンクリート床部62が設けられている。増打ちコンクリート床部62は、鉄筋コンクリート造とされており、その内部に図示しないせん断補強筋等が埋設されている。この増打ちコンクリート床部62は、基礎スラブ60に一体化されている。
図1に示されるように、増打ちコンクリート床部62は、平面視にて、金属遮蔽体90と重なる位置に設けられている。この増打ちコンクリート床部62によって、照射室30の基礎スラブ60のスラブ厚T(図2参照)が、部分的に厚くなっている。これにより、回動ヘッド20Hから照射された放射線が、基礎スラブ60を透過し難くなっている。
なお、増打ちコンクリート床部62は、平面視にて、少なくとも金属遮蔽体90と重なる位置に設けられていれば良く、例えば、基礎スラブ60の全面に亘って設けられても良い。
増打ちコンクリート床部62が設けられた基礎スラブ60のスラブ厚Tは、例えば、回動ヘッド20Hから照射室30の室外側へ照射され、基礎スラブ60を透過する放射線L1(図2参照)の線量が、基準線量以下になるように設定される。
(増打ちコンクリート梁部)
図2に示されるように、一対のコンクリート外周壁70Xを支持する一対のコンクリート基礎梁50には、増打ちコンクリート梁部52がそれぞれ設けられている。増打ちコンクリート梁部52は、鉄筋コンクリート造とされており、その内部にせん断補強筋等が埋設されている。また、増打ちコンクリート梁部52は、一対のコンクリート基礎梁50における照射室30の室外側の側面50Sにそれぞれ一体化されている。
図1に示されるように、増打ちコンクリート梁部52は、平面視にて、金属遮蔽体90の側壁板92に対する照射室30の室外側に配置されるとともに、側壁板92の一端92E1から他端92E2に亘っている。これらの増打ちコンクリート梁部52によってコンクリート基礎梁50の梁幅W(図2参照)が、図示しない他のコンクリート基礎梁50の梁幅よりも広くなっている。
なお、増打ちコンクリート梁部52は、平面視にて、少なくとも側壁板92の一端92E1から他端92E2に亘っていれば良く、例えば、コンクリート基礎梁50の全長に亘って設けられても良い。
図2に示されるように、増打ちコンクリート梁部52が設けられたコンクリート基礎梁50の梁幅Wは、例えば、回動ヘッド20Hから照射室30の室外側へ照射され、基礎スラブ60及びコンクリート基礎梁50を透過する放射線L2の線量が、基準線量以下になるように設定される。
(作用)
次に、本実施形態の作用について説明する。
先ず、比較例に係る放射線遮蔽構造について説明する。
図3には、比較例に係る放射線遮蔽構造が適用された照射室100が示されている。この照射室100では、一対のコンクリート外周壁70X,70Y、天井スラブ80、及び基礎スラブ60に亘って金属遮蔽体110が埋設されている。
金属遮蔽体110は、コンクリート外周壁70Xとコンクリート基礎梁50とに亘って埋設される一対の側壁板112と、天井スラブ80に埋設され、一対の側壁板112の上端部を接続する上壁板114と、一対の側壁板112の下端部から照射室30の室内側へそれぞれ延出し、基礎スラブ60に埋設される一対の下壁板116とを有している。
比較例に係る放射線遮蔽構造では、前述したように、金属遮蔽体110の下壁板116がコンクリート基礎梁50を介して基礎スラブ60に埋設されている。この下壁板116によって、回動ヘッド20Hから照射室30の室外側へ照射され、基礎スラブ60を透過する放射線L1が遮蔽される。
しかしながら、下壁板116をコンクリート基礎梁50及び基礎スラブ60に埋設すると、コンクリート基礎梁50及び基礎スラブ60の施工が煩雑化し、施工に手間がかかる。
これに対して本実施形態に係る放射線遮蔽構造では、図2に示されるように、互いに対向する一対のコンクリート外周壁70X、及び天井スラブ80に、金属遮蔽体90が埋設されている。金属遮蔽体90は、一対のコンクリート外周壁70X、及び天井スラブ80に沿って埋設された状態で、下方が開口した断面C字形状を成すとともに下端部92Lがコンクリート基礎梁50に達していない。つまり、金属遮蔽体90の下端部92Lは、コンクリート基礎梁50及び基礎スラブ60に埋設されていない。
これにより本実施形態では、金属遮蔽体90がコンクリート基礎梁50及び基礎スラブ60に埋設される場合と比較して、コンクリート外周壁70X及び天井スラブ80からの放射線の漏洩を抑制しつつ、コンクリート基礎梁50及び基礎スラブ60の施工性の低下を抑制することができる。
一方、金属遮蔽体90を基礎スラブ60に埋設しない場合、放射線照射装置20の回動ヘッド20Hから照射された放射線が、基礎スラブ60を透過して漏洩する可能性がある。
この対策として本実施形態では、基礎スラブ60の下面60Lに、増打ちコンクリート床部62が設けられている。この増打ちコンクリート床部62によって照射室30の基礎スラブ60のスラブ厚Tを厚くすることにより、放射線照射装置20の回動ヘッド20Hから照射された放射線L1が、基礎スラブ60を透過し難くなる。したがって、放射線照射装置20の回動ヘッド20Hから照射された放射線が、基礎スラブ60を透過して漏洩することを抑制することができる。
このように本実施形態では、照射室30からの放射線の漏洩を抑制しつつ、コンクリート基礎梁50及び基礎スラブ60の施工性の低下を抑制することができる。
また、一対のコンクリート基礎梁50における照射室30の室外側の側面50Sには、増打ちコンクリート梁部52がそれぞれ設けられている。これらの増打ちコンクリート梁部52によって一対のコンクリート基礎梁50の梁幅Wを広げることにより、放射線照射装置20の回動ヘッド20Hから照射された放射線L2が、一対のコンクリート基礎梁50を透過して漏洩することを抑制することができる。
さらに、金属遮蔽体90の下端部92Lは、一対のコンクリート外周壁70Xの下端部に埋設されている。これにより、放射線照射装置20の回動ヘッド20Hから照射された放射線が、一対のコンクリート外周壁70Xの下端部を透過して漏洩することを抑制することができる。
(変形例)
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、金属遮蔽体90の下端部92Lが、一対のコンクリート外周壁70Xの下端部に埋設されている。しかし、例えば、一対のコンクリート基礎梁50の側面50Sに設ける増打ちコンクリート梁部52の幅が広い場合、金属遮蔽体90の下端部92Lは、必ずしも一対のコンクリート外周壁70Xの下端部に埋設される必要はなく、一対のコンクリート外周壁70Xの下端部よりも上側に埋設されても良い。
また、上記実施形態では、一対のコンクリート基礎梁50の側面50Sに増打ちコンクリート梁部52がそれぞれ設けられている。しかし、例えば、一対のコンクリート基礎梁50の梁幅Wが広い場合は、必ずしもコンクリート基礎梁50の側面50Sに増打ちコンクリート梁部52を設ける必要はなく、コンクリート基礎梁50は省略可能である。
また、上記実施形態に係る放射線遮蔽構造は、放射線照射装置20(医療用リニアック)が設置された放射線遮蔽室10に適用されている。しかし、上記実施形態に係る放射線遮蔽構造は、医療用リニアックに限らず、放射線を照射する各種の放射線照射装置が設置される放射線遮蔽室に適宜適用可能である。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
20 放射線照射装置
30 照射室
40 通路
50 コンクリート基礎梁
50S 側面(コンクリート基礎梁における照射室の室外側の側面)
52 増打ちコンクリート梁部
60 基礎スラブ
60L 下面(基礎スラブの下面)
62 増打ちコンクリート床部
70X コンクリート外周壁(コンクリート壁)
80 天井スラブ
90 金属遮蔽体
92L 下端部(金属遮蔽体の下端部)

Claims (3)

  1. 放射線照射装置が設置される照射室の放射線遮蔽構造であって、
    前記照射室は、
    複数のコンクリート基礎梁と、
    複数の前記コンクリート基礎梁に亘る基礎スラブと、
    複数の前記コンクリート基礎梁から上方へそれぞれ延出し、互いに対向する複数のコンクリート壁と、
    複数の前記コンクリート壁に亘る天井スラブと、
    互いに対向する複数の前記コンクリート壁、及び前記天井スラブに沿って埋設された状態で、下方が開口した断面C字形状を成すとともに下端部が前記コンクリート基礎梁に達しない金属遮蔽体と、
    前記基礎スラブの下面に設けられる増打ちコンクリート床部と、
    を備える放射線遮蔽構造。
  2. 前記コンクリート基礎梁における前記照射室の室外側の側面には、増打ちコンクリート梁部が設けられる、
    請求項1に記載の放射線遮蔽構造。
  3. 前記金属遮蔽体の下端部は、前記コンクリート壁の下端部に埋設される、
    請求項1又は請求項2に記載の放射線遮蔽構造。
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