JP2022086778A - 吐出器 - Google Patents
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Abstract
Description
その後、押下ヘッドの押下を解除すると、ステムに付与されている上方付勢力によって、押下ヘッドおよびステムが、空気用ピストンおよび蓋筒に対して上昇し、押下部が被押下部から上方に離間し、外蓋筒と押下筒の内周面との間のシールが解除され、押下筒の内側を通して空気用シリンダ内と吐出器の外部とが連通し、かつ上シール部および下シール部がステムの外周面に密に当接し、連通孔と空気用シリンダ内との連通が遮断される。したがって、押下ヘッド、ステム、空気用ピストンおよび蓋筒の上方に向けた復元移動に伴い、空気用シリンダ内が負圧になると、外気が、押下筒の内側を通して空気用シリンダ内に供給される。この際、液用ピストンも液用シリンダ内を上方移動し、容器体の内容液が液用シリンダ内に供給される。
内蓋筒および外蓋筒を有する蓋筒が、空気用ピストンと一体に形成されているので、空気用ピストンの他に、例えば、空気用シリンダ内の加圧時、若しくは前述の待機時等に、空気用シリンダ内の空気を流出させにくくする弁体を別部材として設けなくても、前述の作用を有することとなり、部品点数を削減することができる。
内蓋筒が、上シール部および下シール部を備え、連通孔が上下方向の両側からシールされているので、空気用ピストンが上方に復元移動するときに、空気用シリンダ内に生ずる負圧によって、気液混合室に残留した内容液が連通孔に吸い込まれるのを確実に防ぐことができる。
図1に示すように、吐出器1は、ステム10と、押下ヘッド11と、空気用ピストン13と、空気用シリンダ14と、液用ピストン15と、液用シリンダ16と、を備えている。吐出器1の各構成部品は、特に記載がなければ合成樹脂を用いた成形品とされている。
装着キャップ12は、天壁部20および装着周壁部21を有する有頂筒状に形成され、中心軸線Oと同軸に配設されている。
装着周壁部21の内周面に、容器体Aの口部A1の雄ねじ部に螺合した雌ねじ部が形成されている。なお、装着周壁部21は、口部A1に、例えばアンダーカット嵌合等されてもよい。
空気用シリンダ14の内部に、ステム10の上下動に連係する空気用ピストン13が上下摺動可能に収容され、液用シリンダ16の内部に、ステム10の上下動に連係する液用ピストン15が上下摺動可能に収容されている。
頂壁部33に、下方に向けて突出し、内側にステム10の上端部が嵌合された装着筒部30が形成されている。
主板部53の内側にステム10が挿入されている。主板部53の上面は、装着キャップ12の天壁部20の下面に当接、若しくは近接している。主板部53の上面における内周縁部は、押下筒35の下端開口縁に対して下方に離れた状態で上下方向で対向している。これにより、押下ヘッド11の押下時に、押下ヘッド11およびステム10が、空気用ピストン13に対して下方移動し、押下筒35の下端開口縁が、主板部53の上面における内周縁部に突き当たった後に、押下筒35の下端開口縁が、主板部53の上面を押し下げ、空気用ピストン13が下方移動する。
以下、押下筒35の下端開口縁を、押下部35aといい、主板部53の上面における内周縁部を、被押下部53aという(図2参照)。
ステム10内に、液用ピストン15の下方移動によって液用シリンダ16内から供給された内容液と、空気用ピストン13の下方移動によって空気用シリンダ14内から供給された空気と、を混合する気液混合室Rが設けられている。気液混合室Rは、ステム10内において発泡部材17に対して発泡部材17の下側から連なる部分に設けられている。
発泡部材17は、2つの発泡エレメント41を備えている。2つの発泡エレメント41は、上下方向に連ねられて設けられている。
発泡エレメント41は、上下方向に延びる筒状体と、筒状体における上下方向の端部に設けられたメッシュ部材と、を備えている。2つの発泡エレメント41のうち、上側に位置する発泡エレメント41は、メッシュ部材が上端に位置する向きに設けられ、下側に位置する発泡エレメント41は、メッシュ部材が下端に位置する向きに設けられている。
ステム10内に、連通孔10aと径方向で対向する整流部10bが設けられている。整流部10bは、上下方向に延びる棒状に形成されている。整流部10bは、中心軸線Oと同軸に配設されている。
ステム10の外周面において、連通孔10aに対して上側に隣接する部分に、上方を向く上側段面10cが形成され、連通孔10aに対して下側に隣接する部分に、上方を向く下側段面10dが形成されている(図2参照)。
弁部材37の下端部は、押下ヘッド11の押下時に、液用シリンダ16の下端部の内面に当接し、容器体A内と液用シリンダ16内との連通を遮断する下部弁体37aとなっている。下部弁体37aは、図1に示されるような、押下ヘッド11が上昇端位置に位置する待機時に、液用シリンダ16の下端部の内面から上方に離れている。
液用ピストン15において、ステム10の下端開口縁と上下方向で対向する部分は、ステム10の下端開口縁より下方に位置している。
ピストンガイド18に、弁部材37に上下摺動可能に密に外嵌された摺動突起18cが形成されている。摺動突起18cは、ピストンガイド18において、横孔18aより下方に位置する部分から径方向の内側に向けて突出し、周方向の全長にわたって連続して延びている。
台座部18bおよび摺動突起18cによって、液用シリンダ16内において、液用ピストン15より下方に位置する部分と、横孔18aと、の連通が遮断されている。ピストンガイド18が、液用ピストン15に対して下方移動し、台座部18bが液用ピストン15から下方に離間したときに、液用シリンダ16内において、液用ピストン15より下方に位置する部分と、横孔18aと、が連通する。
この隙間Xは、押下ヘッド11の押下を解除したときに、押下ヘッド11の押下部35aと空気用ピストン13の被押下部53aとの間、並びに、押下筒35の外周面とガイド筒部22の内周面との間を通して、吐出器1の外部と連通する。
押下ヘッド11の押下時に、押下ヘッド11が、蓋筒24および空気用ピストン13に対して下方移動することで、例えば図3および図4に示されるように、外蓋筒26の上端部が、押下筒35の内周面に密に当接し、押下筒35の内側を通した空気用シリンダ14内と吐出器1の外部との連通が遮断される。
さらに、液用ピストン15も液用シリンダ16の内周面との間の摩擦力により下方移動しないため、台座部18bが液用ピストン15から下方に離間し、液用シリンダ16内において、液用ピストン15より下方に位置する部分と、横孔18aと、が連通し、また、ステム10の下端開口縁が、液用ピストン15に突き当たる。
さらに、ピストンガイド18の摺動突起18cが、弁部材37の外周面を下方に向けて摺動することで、弁部材37が下方移動し、下部弁体37aが、液用シリンダ16の下端部の内面に当接し、容器体A内と液用シリンダ16内との連通を遮断する。
さらにこの際、下部弁体37aが、容器体A内と液用シリンダ16内との連通を遮断した状態で、液用ピストン15が、液用シリンダ16内を下方移動するので、液用シリンダ16内において、液用ピストン15より下方に位置する部分の内容液が圧縮される。これにより、液用シリンダ16内の内容液が、台座部18bの外周面側および横孔18aを通して気液混合室Rに下方から供給される。
これにより、ピストンガイド18の台座部18bが液用ピストン15に突き当たり、液用シリンダ16内において、液用ピストン15より下方に位置する部分と、横孔18aと、の連通が遮断される。
さらに、ステム10の上側段面10cが、上シール部25aに突き当たるとともに、ステム10の下側段面10dが、下シール部25bに突き当たり、連通孔10aと、空気用シリンダ14内において、空気用ピストン13より下方に位置する部分と、の連通が遮断される。
さらに、押下ヘッド11の押下部35aが、空気用ピストン13の被押下部53aから上方に離間し、外蓋筒26と押下筒35の内周面との間のシールが解除され、外蓋筒26と押下筒35の内周面との間の隙間Xが、押下筒35の外周面とガイド筒部22の内周面との間、並びに空気孔52を連通し、吐出器1の外部と空気用シリンダ14内とが連通する。
さらに、ピストンガイド18の摺動突起18cが、弁部材37の外周面を上方に向けて摺動することで、弁部材37が上方移動し、下部弁体37aが、液用シリンダ16の下端部の内面から上方に離間し、容器体A内と液用シリンダ16内とが連通する。
さらにこの際、容器体A内と液用シリンダ16内とが連通した状態で、液用ピストン15が、液用シリンダ16内を上方移動するので、容器体A内の内容液が、液用シリンダ16内に供給される。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
図示の例では、空気用シリンダ14は、液用シリンダ16と別体とされている。空気用シリンダ14は、装着キャップ12を径方向の外側から囲っている。空気用シリンダ14は、有底筒状に形成され、その底壁は環状に形成されている。空気用シリンダ14の底壁における開口周縁部に、装着キャップ12における装着周壁部21の外周面が連結されている。空気用シリンダ14は、装着キャップ12と一体に形成されている。
ここで、装着キャップ12に、ガイド筒部22が設けられておらず、ガイド筒部22は、蓋部材61の頂壁の開口周縁部から上方に向けて延びている。ガイド筒部22は、蓋部材61と一体に形成されている。
前記実施形態では、押下筒35が、装着筒部30を径方向の外側から囲う構成を示したが、例えば、押下筒35が、装着筒部30の下端開口縁から下方に向けて延び、かつ押下筒35の内周面が、装着筒部30の内周面より径方向の外側に位置する構成等を採用してもよい。
押下部35aを、押下筒35の内周面に形成し、被押下部53aを、蓋筒24の外蓋筒26の上端開口縁に形成し、外蓋筒26の上端開口縁と、押下筒35の内周面と、の間に、上下方向の隙間を設けてもよい。
吐出器1として、発泡部材17を有さず、気液混合室Rで発泡し泡状となった内容液をノズル孔32aから吐出する構成等を採用してもよい。
11 押下ヘッド
10 ステム
10a 連通孔
12 装着キャップ
13 空気用ピストン
14 空気用シリンダ
15 液用ピストン
16 液用シリンダ
24 蓋筒
25 内蓋筒
25a 上シール部
25b 下シール部
26 外蓋筒
30 装着筒部
32a ノズル孔
35 押下筒
35a 押下部
53 主板部
53a 被押下部
66 付勢部材
A 容器体
A1 口部
R 気液混合室
X 隙間
Claims (4)
- 内容液が収容された容器体の口部に上方付勢状態で下方移動可能に立設されるステムと、
前記ステムの上端部に装着されるとともに、ノズル孔が形成された押下ヘッドと、
前記ステムの上下動に連係する液用ピストンが内部に上下摺動可能に収容された液用シリンダと、
前記ステムの上下動に連係する空気用ピストンが内部に上下摺動可能に収容された空気用シリンダと、を備え、
前記ステム内には、前記液用ピストンの下方移動によって前記液用シリンダ内から供給された内容液と、前記空気用ピストンの下方移動によって前記空気用シリンダ内から供給された空気と、を混合する気液混合室が設けられ、
前記ステムには、前記空気用シリンダ内と前記気液混合室とを連通する連通孔が形成されるとともに、前記連通孔を開放可能に閉塞する蓋筒が上下動可能に外嵌され、
前記蓋筒は、前記ステムの外周面に当接する内蓋筒と、前記内蓋筒を径方向の外側から囲う外蓋筒と、を備えるとともに、前記空気用ピストンと一体に形成され、
前記押下ヘッドは、前記蓋筒または前記空気用ピストンに形成された被押下部から上方に離れた押下部が形成された押下筒を備えるとともに、前記押下筒の内側を通して、前記空気用シリンダ内とこの吐出器の外部とが連通し、
前記押下ヘッドの押下時に、前記押下ヘッドおよび前記ステムが、前記空気用ピストンおよび前記蓋筒に対して下方移動するとともに、前記押下部が、前記被押下部に当接して前記空気用ピストンを下方移動させ、
前記内蓋筒は、前記ステムの外周面において、前記連通孔より上側に位置する部分に密に当接する上シール部と、前記連通孔より下側に位置する部分に密に当接する下シール部と、を備え、
前記押下ヘッドの押下時に、前記上シール部および前記下シール部のうちの少なくとも一方と前記ステムの外周面との間のシールが解除され、前記連通孔と前記空気用シリンダ内とが連通し、かつ前記外蓋筒が、前記押下筒の内周面に密に当接し、前記押下筒の内側を通した前記空気用シリンダ内とこの吐出器の外部との連通が遮断される、吐出器。 - 前記押下ヘッドの押下時に、前記上シール部および前記下シール部の双方と前記ステムの外周面との間のシールが解除される、請求項1に記載の吐出器。
- 前記空気用ピストンは、表裏面が上下方向を向く環状の主板部を備えるとともに、前記主板部の内側に前記ステムが挿入され、
前記外蓋筒は、前記主板部の内周縁部に形成され、
前記押下部は、前記押下筒の下端開口縁とされるとともに、前記被押下部は、前記主板部の上面とされている、請求項1または2に記載の吐出器。 - 前記外蓋筒は、前記押下筒の内周面との間に隙間を設けた状態で、前記押下筒内に挿入されるとともに、前記隙間を通して前記空気用シリンダ内とこの吐出器の外部とが連通する、請求項1から3のいずれか1項に記載の吐出器。
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