JP2022083155A - 印刷システム、処理装置、および清掃液の再利用方法 - Google Patents

印刷システム、処理装置、および清掃液の再利用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】搬送ベルトの清掃動作に使用された清掃液を再利用することが可能な印刷システムを提供する。【解決手段】印刷システム11は、媒体Mを支持して搬送する搬送ベルトの一例であるグルーベルト117と、媒体Mに対して液体を噴射することで印刷動作を行う液体噴射部120と、清掃液Qを貯留する清掃液貯留部の一例である貯留槽134と、貯留槽134に貯留された清掃液Qを使用してグルーベルト117の清掃動作を行う清掃部の一例であるクリーニングブラシ137と、清掃動作に使用された後に凝集剤FLを付与された清掃液Qを貯留する凝集タンク211と、清掃液Qに凝集剤FLが付与されたことによって凝集された凝集物を清掃液Qから分離する分離部の一例である第2フィルター232と、を備える。第2フィルター232によって凝集物が分離された清掃液Qは、貯留槽134に供給される。【選択図】図4

Description

本発明は、液体が噴射されて印刷が行われる印刷動作のときに媒体を支持して搬送する搬送ベルトの清掃用の清掃液を再利用する印刷システム、清掃液を再利用する処理装置、および清掃液の再利用方法に関する。
特許文献1に記載された液滴噴射装置は、媒体を搬送する搬送ベルトと、搬送された媒体に対して機能液を液滴として噴射する噴射ヘッドと、を備える。そして、その液滴噴射装置は、洗浄液を使用して搬送ベルトに付着したインクや埃、糸くずなどの異物を除去する除去部と、除去部で使用されて排出された洗浄液を廃液として回収する廃液タンクと、を備える。機能液は液体の一例であり、洗浄液は清掃液の一例であり、除去部は清掃部の一例である。
特開2014-034156号公報
特許文献1に記載された液滴噴射装置においては、廃液タンクに回収された廃液には、インクが含まれているため、廃液処理される必要がある。工場等の廃液処理設備が整った施設では、液滴噴射装置が専用の廃液処理設備に接続されることにより、廃液は廃液処理されることができる。しかし、オフィス等の廃液処理設備が整っていない施設では、ユーザーが廃液を適宜回収して、回収された廃液の処理を廃液処理業者に依頼しなければならないことが、ユーザーの手間になっている。
上記課題を解決する印刷システムは、媒体を支持して搬送する搬送ベルトと、前記媒体に対して液体を噴射することで印刷動作を行う液体噴射部と、清掃液を貯留する清掃液貯留部と、前記清掃液貯留部に貯留された前記清掃液を使用して前記搬送ベルトの清掃動作を行う清掃部と、前記清掃動作に使用された後に凝集剤を付与された前記清掃液を貯留する凝集タンクと、前記清掃液に前記凝集剤が付与されたことによって凝集された凝集物を前記清掃液から分離する分離部と、を備え、前記分離部によって前記凝集物が分離された前記清掃液は、前記清掃液貯留部に供給される。
上記課題を解決する処理装置は、媒体を支持して搬送する搬送ベルトと、前記媒体に対して液体を噴射することで印刷動作を行う液体噴射部と、前記搬送ベルトの清掃動作を行う清掃部と、を有する印刷装置において前記搬送ベルトの前記清掃動作に使用された清掃液を処理する処理装置であって、前記清掃動作に使用された前記清掃液を前記印刷装置から回収する回収流路と、前記回収流路により前記印刷装置から回収されて前記清掃動作に使用された後に凝集剤を付与された前記清掃液を貯留する凝集タンクと、前記清掃液に前記凝集剤が付与されたことによって凝集された凝集物を前記清掃液から分離する分離部と、前記分離部によって前記凝集物が分離された前記清掃液を前記印刷装置へ供給する供給流路と、を備える。
上記課題を解決する印刷システムは、媒体を支持して搬送する搬送ベルトと、前記媒体に対して液体を噴射することで印刷動作を行う液体噴射部と、清掃液を貯留する清掃液貯留部と、前記清掃液貯留部に貯留された前記清掃液を使用して前記搬送ベルトの清掃動作を行う清掃部と、前記清掃動作に使用された後に前処理剤を付与された前記清掃液を貯留する凝集タンクと、前記清掃液に前記前処理剤が付与されたことによって凝集された凝集物を前記清掃液から分離する分離部と、を備え、前記分離部によって前記凝集物が分離された前記清掃液は、前記清掃液貯留部に供給される。
上記課題を解決する清掃液の再利用方法は、媒体を支持して搬送する搬送ベルトと、前記媒体に対して液体を噴射することで印刷動作を行う液体噴射部と、清掃液を貯留する清掃液貯留部と、前記清掃液貯留部に貯留された前記清掃液を使用して前記搬送ベルトの清掃動作を行う清掃部と、前記清掃動作に使用された後に凝集剤を付与された前記清掃液を貯留する凝集タンクと、前記清掃液に前記凝集剤が付与されたことによって凝集された凝集物を前記清掃液から分離する分離部と、を備えた印刷システムの清掃液の再利用方法であって、前記清掃液を使用して前記搬送ベルトの清掃動作が行われるステップと、前記清掃動作に使用された前記清掃液に凝集剤が付与されて凝集が行なわれるステップと、前記凝集剤を付与された前記清掃液から、前記清掃液に前記凝集剤が付与されたことによって凝集された凝集物の分離が行なわれるステップと、前記清掃動作に使用された前記清掃液に前処理剤が付与されて凝集が行なわれるステップと、前記前処理剤を付与された前記清掃液から、前記清掃液に前記前処理剤が付与されたことによって凝集された凝集物の分離が行なわれるステップと、を備える。
一実施形態における印刷システムを示す正面図。 図1の印刷システムの内部構造を示す側断面図。 図1の印刷システムが備える洗浄部を示す側断面図。 図1の印刷システムにおける印刷装置と処理装置とを示す模式図。 図1の印刷システムにおける清掃液の再利用方法を示すフローチャート。
以下、搬送ベルトの清掃用の清掃液を再利用する印刷システム、清掃液を再利用する処理装置、および清掃液の再利用方法の一実施形態について、図を参照しながら説明する。印刷システムは、例えば、布帛や用紙等の媒体を搬送ベルトで支持し、その媒体に液体の一例であるインクを噴射して印刷するインクジェット式のプリンターを含む。
図面では、印刷装置100が水平面上に置かれているものとして重力の方向をZ軸で示し、水平面に沿う方向をX軸とY軸で示す。X軸、Y軸、及びZ軸は、互いに直交する。以下の説明では、X軸に沿う方向を幅方向X、Y軸に沿う方向を奥行方向Y、Z軸に沿う方向を重力方向Zともいう。この際、装置幅方向において、左と右を区別する場合には、左を+X方向と称し、右を-X方向と称する。装置奥行き方向において、手前と奥を区別する場合には、手前を+Y方向と称し、奥を-Y方向と称する。装置高さ方向において、上と下とを区別する場合には、上を+Z方向と称し、下を-Z方向と称する。
<清掃液を再利用する印刷システムの構成について>
図1に示すように、印刷システム11は、印刷装置100と、処理装置200と、を備える。印刷装置100は、支持部117aとして媒体Mを支持して搬送する搬送ベルトの一例であるグルーベルト117と、グルーベルト117に支持された媒体Mに対して液体を噴射することで印刷動作を行う液体噴射部120と、を有する。
印刷装置100は、柱梁構造を有する筐体112と、操作部130と、を備える。処理装置200は、筐体112の柱梁構造の内側、かつグルーベルト117の下方に設けられる。操作部130は、ユーザーによって操作され、例えば、タッチパネル式の液晶画面などよりなる表示部131および操作用のボタンなどを有する。なお、操作部130は、印刷装置100を操作可能であるだけでなく、処理装置200も操作可能である。すなわち、印刷システム11は操作部130を備える。
図2に示すように、印刷装置100は、カバー114と、グルーベルト117により媒体を搬送する搬送部116と、印刷装置制御部126と、洗浄部132と、乾燥部182と、を備える。
筐体112は、印刷装置100の各部が設けられる基部として構成される。筐体112は、底フレーム112a、柱フレーム112b、および上フレーム112cを含む柱梁構造を有する。カバー114は、印刷装置100の各部を覆う外装部材である。
図2に示すように、搬送部116は、筐体112の上部に設けられ、駆動ローラー116aと、従動ローラー116bと、グルーベルト117と、不図示の巻取ローラーとを含む。そして、搬送部116は、駆動ローラー116aの回転によるグルーベルト117の移動に伴って、媒体Mを+Y方向に搬送可能である。+Y方向において、駆動ローラー116aは下流に配置され、従動ローラー116bは上流に配置される。また、駆動ローラー116a及び従動ローラー116bは、いずれもX方向に沿った回転軸を有する。搬送部116は、後述する印刷装置制御部126によって制御される。
グルーベルト117は、弾性を有する平板の両端を接合した無端ベルトとして構成される。グルーベルト117は、駆動ローラー116aの外周面および従動ローラー116bの外周面に巻き掛けられる。換言すると、グルーベルト117は、筐体112に設けられ、周回移動されることで媒体Mを搬送可能である。
グルーベルト117の表面118は、例えば、粘着性を有し、媒体Mを支持可能でかつ吸着可能である。粘着性とは、他の部材と一時的に接着可能でありかつ接着状態からの剥離が可能となる特性をいう。
表面118において、グルーベルト117の移動方向である+Y方向と交差する方向が、X方向となる。表面118のうち、駆動ローラー116aの中心よりも+Z方向に位置し、かつXY平面に沿った部位を上面部118aとする。上面部118aは、媒体Mを支持する。また、表面118のうち、駆動ローラー116aに巻き掛けられた部位を曲面部118bとする。さらに、表面118のうち、駆動ローラー116aの中心よりも-Z方向に位置し、かつXY平面に沿った部位を下面部118cとする。加えて、従動ローラー116bに巻き掛けられた部位を曲面部118dとする。
搬送部116は、駆動ローラー116aの単位時間当たりの回転数が調整されることで、媒体Mの搬送速度を変更可能である。不図示の巻取ローラーが媒体Mを巻き取ることで、曲面部118bから媒体Mを剥離させる。
図2に示すように、液体噴射部120は、搬送部116の上方に設けられる。液体噴射部120は、+Y方向に搬送される媒体Mへの記録を可能に構成される。液体噴射部120は、液体噴射ヘッド121と、液体噴射ヘッド121をX方向に沿って往復移動が可能に支持するキャリッジ122とを含む。液体噴射ヘッド121は、媒体Mに対する+Z方向に配置され、媒体Mの被記録面に液体の一例としてのインクを噴射することで、媒体Mに記録する。液体噴射部120は、印刷装置制御部126によって制御される。
印刷装置制御部126は、不図示のCPU、メモリーを含んで構成される。CPUは、演算処理装置である。メモリーは、CPUのプログラムを格納する領域または作業領域等を確保する記憶装置であり、RAM、EEPROM等の記憶素子、およびストレージ等を有する。CPUは、メモリーに格納されているプログラムに従い、印刷装置100の各部の動作を制御する。
洗浄部132は、グルーベルト117の表面118を清掃する。洗浄部132は、下面部118cの+Y方向の端部に対して-Z方向に配置される。洗浄部132は、印刷装置制御部126によって制御される。なお、洗浄部132の詳細については後述する。
乾燥部182は、洗浄部132によって洗浄された表面118を乾燥させる。乾燥部182は、例えば、表面118に向けて空気を吹き付ける吹付部184と、表面118を加熱する加熱部196と、を備える。吹付部184は、洗浄部132に対する-Y方向の位置に、洗浄部132に隣接して配置される。加熱部196は、下面部118cの-Y方向の端部に対して-Z方向に配置される。乾燥部182は、印刷装置制御部126によって制御される。
図3に示すように、洗浄部132は、清掃液Qを貯留する清掃液貯留部の一例である貯留槽134と、清掃部の一例であるクリーニングブラシ137と、ゴムブレード139と、を備える。なお、洗浄部132は、不図示のエアシリンダーを用いることで、洗浄されるグルーベルト117に対してZ方向に昇降可能である。
液体噴射部120が媒体Mに記録することに伴って、グルーベルト117の表面118に液体が付着することがある。例えば、媒体Mが布である場合、裏抜けしたインク等の液体が表面118に付着する場合がある。また、媒体Mを表面118から剥がしたときに布の屑が表面118に残る場合がある。表面118に付着したインク等の液体は、媒体Mを汚す原因となり、表面118に残る屑は表面118への媒体Mの粘着力を低下させる原因となる。洗浄部132において、表面118に付着した液体や媒体基材起因の屑を除去するために、グルーベルト117の表面118がクリーニングブラシ137により清掃される。
貯留槽134は、駆動ローラー116aおよびグルーベルト117に対して下方に配置される。また、貯留槽134は、底壁135、前壁136a、後壁136bおよび一対の側壁138を備える。底壁135は、Z方向に所定の厚さを有する四角形の板状に形成され、XY平面に沿って配置される。前壁136aは、底壁135の+Y方向の端部において+Z方向に直立する。後壁136bは、底壁135の-Y方向の端部において+Z方向に直立する。一対の側壁138は、底壁135の+X方向の端部と-X方向の端部とにそれぞれ1つずつ配置され、底壁135から+Z方向に直立する。すなわち、貯留槽134は、上方が開放された箱形状を呈する。箱形状の内部であり、底壁135、前壁136a、後壁136bおよび一対の側壁に囲まれた空間SPには、表面118を洗浄するための清掃液Qが貯留される。すなわち、貯留槽134は、上方が開放された箱形状の内部に、清掃動作のときにクリーニングブラシ137に供給される清掃液Qを貯留する。
側壁138は、X方向から見て、後壁136bを越えて-Y方向に延びる。つまり、側壁138は、空間SPを形成する側壁部141と、側壁部141から-Y方向に延び、空間SPの外側に位置する延出部142とを有する。延出部142は、吹付部184を支持する。すなわち、吹付部184は、洗浄部132に支持される。
クリーニングブラシ137は、円筒状の軸部137aと、軸部137aの外周面から放射状に延びるブラシ部137bとを有する。軸部137aは、X方向に沿って延びており、側壁138の一部に回転可能に支持される。
ブラシ部137bは下面部118cと接触可能に構成される。そして、クリーニングブラシ137は、不図示のモーターによって回転されることで、貯留槽134に貯留された清掃液Qで、下面部118cに付着した液体や媒体基材起因の屑を除去する。すなわち、クリーニングブラシ137は、貯留槽134に貯留された清掃液Qを使用して、グルーベルト117の清掃動作を行う。クリーニングブラシ137によってグルーベルト117から除去された液体や媒体基材起因の屑は、貯留槽134内の清掃液Qに混入されて回収される。
ゴムブレード139は、後壁136bの一部から+Z方向に延びる板状部143に取り付けられており、クリーニングブラシ137による清掃後の下面部118cに残留した清掃液Qなどを下面部118cから掻き落とす。なお、グルーベルト117におけるゴムブレード139の先端部が接触する部位の内側には、内フレーム119が設けられる。内フレーム119は、筐体112においてX方向に架設され、グルーベルト117を内側から支持する。これにより、グルーベルト117がゴムブレード139からの加圧力に対して抵抗可能となる。
図4に示すように、印刷装置100は、液体噴射ヘッド121のメンテナンスを行うメンテナンス部150を有する。液体噴射ヘッド121は、媒体Mの被記録面に対向する面に開口する複数のノズル121aを有する。メンテナンス部150は、印刷装置制御部126によって制御される。
印刷装置100においては、液体噴射ヘッド121のノズル121aの目詰まり、または異物の付着などに起因して生じる噴射不良の予防または解消のために、キャッピング、フラッシング、クリーニング、などのメンテナンス動作が行なわれる。
キャッピングとは、液体噴射ヘッド121が液体の噴射を行わないときに、不図示のキャップが、ノズル121aの開口を囲うように液体噴射ヘッド121に当接する動作をいう。これにより、液体噴射ヘッド121のノズル121aが開口する下面側との間に閉空間域が囲み形成される。キャッピングによって、ノズル121a内の液体の増粘が抑制されるため、噴射不良の発生が予防できる。
フラッシングとは、ノズル121aから記録とは関係のない液滴が廃液Sとして排出されるための噴射動作をいう。フラッシングによって、ノズル121aから噴射不良の原因となる増粘した液体、気泡または異物が排出されるため、ノズル121aの目詰まりを予防することができる。液体噴射ヘッド121が不図示のキャップ内に向かってノズル121aから液滴を廃液Sとして噴射することで、フラッシングが行なわれる。
クリーニングとは、液体噴射ヘッド121のノズル121aに吸引力が加えられてノズル121aから強制的に液体が廃液Sとして排出される動作をいう。不図示のキャップは、ノズル121aの開口を囲うように液体噴射ヘッド121に当接することにより、液体噴射ヘッド121のノズル121aが開口する下面側との間に閉空間域を囲み形成する。そして、この状態で不図示の吸引部を駆動することにより、閉空間域に負圧を発生させ、ノズル121aを通じて液体噴射ヘッド121内の液体を廃液Sとして排出させる吸引クリーニングが実行される。
メンテナンス部150は、メンテナンス動作によって、液体噴射ヘッド121から廃液Sとして不図示のキャップ内に排出された液体を回収する廃液回収部151を有する。さらに、メンテナンス部150は、廃液送出流路152と廃液送出ポンプ153とを有する。廃液送出流路152は、その流路の一端を廃液回収部151と連通し、その流路の他端を貯留槽134と連通する。これにより、廃液送出流路152は、廃液回収部151と貯留槽134とを連通する。廃液送出ポンプ153は、廃液送出流路152において、廃液Sを廃液回収部151から貯留槽134に向けて送出させる。
図4に示すように、印刷装置100は、前処理剤付与部160を有する。前処理剤付与部160は、第1付与部161を有する。前処理剤付与部160は、第1付与部161によって、液体噴射部120によって液体が噴射される前の媒体Mに前処理剤PLを付与する。前処理剤PLは、液体が含む成分の少なくとも一部と凝集反応可能な成分を含む。本実施形態においては、前処理剤PLは、液体の一例であるインクが含むインク成分の少なくとも一部と凝集反応可能な成分を含む。液体が含む成分の少なくとも一部と凝集反応可能な成分を含む前処理剤PLが、液体が噴射される前の媒体Mに付与されることにより、媒体Mに液体が噴射された後の媒体M上での液体の凝集が促進されるため、媒体M上での液体の滲みを防止できる。また、前処理剤PLを付与することで、定着性・発色性が向上する。インク成分は、染料と顔料とのうち少なくとも一方を含んでもよい。インクには染料を成分の一部として含む染料系インクと、顔料を成分の一部として含む顔料系インクとがある。染料系インクにおいて、前処理剤PLと凝集反応可能なインク成分は染料を含んでもよい。顔料系インクにおいて、前処理剤PLと凝集反応可能なインク成分は顔料を含んでもよい。
前処理剤付与部160は、第2付与部162を有する。前処理剤付与部160は、第2付与部162によって、貯留槽134内の清掃液Qに前処理剤PLを付与する。前処理剤PLが、貯留槽134内の清掃液Qに付与されることにより、貯留槽134において、前述のクリーニングブラシ137によって除去されたインクに含まれるインク成分の少なくとも一部が凝集する。すなわち、貯留槽134内の清掃液Q中に分散しているインク成分の粒子が凝集されて沈降が促進される。インクは液体の一例であり、インク成分の少なくとも一部は凝集物の一例である。なお、凝集物とは、前処理剤PLや後述する凝集剤FL等との凝集反応により凝集した物質、または、前処理剤PLや凝集剤FL等との凝集反応により凝集する物質のことをいう。
前処理剤付与部160は、貯留槽134内の清掃液Qに前処理剤PLを付与する代わりに、後述する凝集タンク211内の清掃液Qに前処理剤PLを付与してもよい。また、前処理剤付与部160は、貯留槽134内の清掃液Qに前処理剤PLを付与するとともに、後述する凝集タンク211内の清掃液Qにも前処理剤PLを付与してもよい。換言すれば、前処理剤付与部160は、貯留槽134内の清掃液Qおよび凝集タンク211内の清掃液Qのうち少なくとも一方に前処理剤PLを付与する。
印刷装置100は、貯留槽134内に、貯留槽134内の清掃液Qの液面の位置を検知するための液面センサー165を有してもよい。例えば、清掃液Qに含まれる水分の蒸発によって、貯留槽134の液面の高さが所定の位置まで低下したことを液面センサー165が検知すると、貯留槽134内への清掃液Qの補給を促すメッセージが、図1に示す表示部131に表示されてもよい。
図4に示すように、処理装置200は、処理装置制御部290と循環部210とを備える。処理装置200は、さらに、濃度測定部250と水供給部280とを備えてもよい。処理装置200は、印刷装置100において媒体Mを支持して搬送するグルーベルト117の清掃動作に使用された清掃液Qを、印刷装置100において再利用されるために処理する。
処理装置制御部290は、不図示のCPU、メモリーを含んで構成される。CPUは、演算処理装置である。メモリーは、CPUのプログラムを格納する領域または作業領域等を確保する記憶装置であり、RAM、EEPROM等の記憶素子、およびストレージ等を有する。CPUは、メモリーに格納されているプログラムに従い、処理装置200の各部の動作を制御する。処理装置制御部290は、印刷装置100の印刷装置制御部126と、有線または無線による通信を行い、互いに情報を共有する。
処理装置制御部290が印刷装置制御部126と共有する情報には、媒体Mの印刷状態や印刷装置100の状態が含まれる。媒体Mの印刷状態とは、例えば、印刷中の媒体Mの種類、印刷中の媒体Mの厚さ、印刷中の印刷データのデューティー、インク吐出量などである。印刷データのデューティーとは、印刷データにおける濃度である。印刷装置100の状態とは、例えば、「印刷中」、「印刷停止中」、「インク交換中」等の印刷装置100の状態を示す情報である。また、印刷装置100の状態には、貯留槽134内の清掃液Qの液面の位置を検知するための液面センサー165の出力値等、印刷装置100の各部の状態を示す情報も含まれる。
濃度測定部250は、貯留槽134内の側面に備えられ、貯留槽134内の清掃液Qをサンプリングして清掃液Qに含まれるインク成分の濃度を測定する。濃度測定部250は、印刷装置100の貯留槽134に接続される。濃度測定部250は、清掃液Qの流路を有するサンプリング管251と、サンプリング管251の清掃液Qの流路の開閉を行う濃度測定用バルブ252と、サンプリング管251より採取される清掃液Qサンプルに含まれるインク成分の濃度を測定する濃度測定手段255と、を有する。サンプリング管251は、貯留槽134の側面において貯留槽134内の清掃液Qをサンプリングできるように、一端を貯留槽134に、他端を濃度測定手段255に接続されて、貯留槽134と濃度測定手段255とを連通する。濃度測定手段255には、例えば、清掃液Qサンプルの分光反射率や分光透過率からインク成分の濃度を求める分光濃度計などが用いられる。
水供給部280は、水タンク281と水供給流路282とを有する。水供給部280は、印刷装置100の貯留槽134に接続される。水タンク281は、印刷装置100の貯留槽134に供給する水Wを貯留する。水供給流路282は、一端を貯留槽134に接続され、他端を水タンク281に接続されて、貯留槽134と水タンク281とを連通する。水供給流路282は、水供給流路282に設けられ、水供給流路282において水タンク281に貯留された水Wを貯留槽134へ移動させる第3ポンプ283を有する。
印刷装置100で使用されるインクの入れ替えの際などに、印刷装置100の流路に滞留する大量の廃液Sが貯留槽134に流入する場合がある。このような場合には、第3ポンプ283が駆動されて貯留槽134内に水Wが送出されて、大量の廃液Sが流入した清掃液Qが水Wによって希釈されることが望ましい。ユーザーは操作部130で、水供給部280に所定量の水Wを貯留槽134内へ供給させることができる。これにより、清掃液Qに含まれるインク成分の濃度が高くなることで装置の各部にインクが固着することを抑制することができる。
第3ポンプ283の代わりに開閉バルブを設け、ユーザーがその開閉バルブを開けることによって、水タンク281から貯留槽134へ水Wが供給されるようにしてもよい。また、処理装置200および印刷システム11が水供給部280を備えず、ユーザーが貯留槽134内の清掃液Qに直接、水Wを付加してもよい。
前述した処理装置制御部290が自動で、水供給部280の水Wを貯留槽134内へ供給させるようにしてもよい。例えば、濃度測定部250による濃度測定結果に応じて第3ポンプ283が駆動されて、自動で水Wによる希釈が行なわれるようにしてもよい。また、清掃液Qに含まれる水分の蒸発によって、貯留槽134の液面が所定の位置まで低下したことを液面センサー165が検知したときに、処理装置制御部290が、印刷装置制御部126からの情報によって、水供給部280に水Wを貯留槽134内へ供給させるようにしてもよい。
図4に示すように、循環部210は、凝集タンク211と、凝集剤付与部212と、回収流路221と、供給流路231と、を有する。さらに、循環部210は、凝集タンク211において、清掃液Qの液面の位置を検知する液面センサー213と、清掃液Qを攪拌する攪拌部265と、を有してもよい。循環部210は、印刷装置100の貯留槽134に接続されることにより、印刷装置100の貯留槽134と、回収流路221と、凝集タンク211と、供給流路231とによって、清掃液Qが循環する流路を形成する。すなわち、貯留槽134と回収流路221とが連通し、回収流路221と凝集タンク211とが連通し、凝集タンク211と供給流路231とが連通し、供給流路231と貯留槽134とが連通する。
凝集タンク211は、回収流路221を通じて貯留槽134から回収された清掃液Qを、箱形状の内部に貯留する。凝集タンク211内に貯留される清掃液Qに凝集剤FLが付与される。凝集タンク211は、箱形状の上方が開放されていてもよいし、箱形状の上方が密閉されていてもよい。なお、本実施形態においては、印刷装置100の廃液回収部151から回収された廃液Sが、貯留槽134内の清掃液Q中に流入及び貯留されてから凝集タンク211内に流入するが、その廃液Sが、貯留槽134内の清掃液Q中に流入されずに、凝集タンク211内の清掃液Q中に流入されて貯留されてもよい。言い換えると、廃液Sが凝集タンク211内に直接流入されて貯留されてもよい。
凝集剤付与部212は、凝集タンク211内の上方に備えられ、凝集タンク211内の清掃液Qに凝集剤FLを付与する。これにより、凝集タンク211は、清掃動作に使用された後に貯留槽134から回収されて前処理剤PLと凝集剤FLとを付与された清掃液Qを貯留する。凝集剤FLとは、液体中に分散している粒子を凝集させて沈降を促進するために用いられる薬剤である。本実施形態においては、凝集剤FLは、インク成分や媒体基材起因の屑および異物を凝集させて沈降を促進させるために用いられる。なお、処理装置200および印刷システム11が凝集剤付与部212を備えず、ユーザーが凝集タンク211内の清掃液Qに凝集剤FLを付加してもよい。また、ユーザーによって、貯留槽134内の清掃液Qに凝集剤FLが付加されてもよいし、貯留槽134から凝集タンク211に回収される回収流路221内の清掃液Qに凝集剤FLが付加されてもよい。なお、使用されるインクの種類によっては、前処理剤PLだけでインク成分が十分に凝集される場合がある。このような場合は、清掃液Qに凝集剤FLが付加される必要がないため、処理装置200および印刷システム11が凝集剤付与部212を備えなくてもよい。
一方で、凝集剤FLだけでインク成分が十分に凝集される場合は、清掃液Qに前処理剤PLが付加される必要がないため、処理装置200および印刷システム11が第2付与部162を備えなくてもよい。
凝集剤付与部212は、上述した濃度測定部250によって測定された濃度に応じて凝集剤FLを付与してもよい。例えば、濃度測定部250によって測定された濃度から、処理装置制御部290によってインク成分の凝集に必要な凝集剤FLの量が算出されて、凝集剤付与部212によって付与される凝集剤FLの量が調整されてもよい。また、濃度測定部250によって測定された濃度が所定値に達したか否かを処理装置制御部290が判断し、所定値に達したことをトリガーとして、清掃液Qが貯留槽134から凝集タンク211に移動されて、凝集剤付与部212が所定量の凝集剤FLを付与することで凝集を行う構成としてもよい。また、濃度測定部250によって測定された濃度が所定値を超えたときに、前述した水供給部280によって貯留槽134内の清掃液Qの濃度が所定値になるまで水Wで希釈してから、清掃液Qが貯留槽134から凝集タンク211に移動されてもよい。
処理装置制御部290は、媒体Mの印刷状態に基づいて清掃液Qに含まれるインク成分の濃度を推定する濃度推定部291を有し、凝集剤付与部212は、濃度推定部291によって推定された濃度に応じて凝集剤FLを付与してもよい。例えば、印刷中の媒体Mの種類、印刷中の媒体Mの厚さ、印刷中の印刷データのデューティー、インク吐出量などに基づいて、清掃液Qに含まれるインク成分の濃度が推定されて、付与される凝集剤FLの量が調整されてもよい。例えば、媒体Mの縫い目が粗い等によりインクが搬送ベルトに付着しやすい媒体Mの種類のときは、清掃液Qに含まれるインク成分の濃度は大きくなると推定される。例えば、媒体Mの厚さが薄くてインクが搬送ベルトに付着しやすいときは、清掃液Qに含まれるインク成分の濃度は大きくなると推定される。例えば、印刷データのデューティーが大きいときは、インク成分の濃度は大きくなると推定される。例えば、インク吐出量が多いときは、インク成分の濃度は大きくなると推定される。これにより、濃度推定部291によって推定された濃度から、処理装置制御部290によってインク成分の凝集に必要な凝集剤FLの量が算出されて、凝集剤付与部212によって付与される凝集剤FLの量が調整されてもよい。また、濃度推定部291によって推定された濃度が所定値に達したか否かを処理装置制御部290が判断し、所定値に達したことをトリガーとして、清掃液Qが貯留槽134から凝集タンク211に移動されて、凝集剤付与部212が所定量の凝集剤FLを付与することで凝集を行う構成としてもよい。なお、処理装置200が濃度推定部291を有するときは、濃度測定部250はなくてもよい。
処理装置200が行う凝集動作は、グルーベルト117から離れた場所である凝集タンク211において行われる。そのため、処理装置200はグルーベルト117の状態には影響を受けない。すなわち、処理装置200は、印刷装置100が行うグルーベルト117の清掃動作と並行して、凝集タンク211において清掃液Qに凝集剤FLが付与されてインク成分の凝集を行う凝集動作が可能である。これにより、印刷システム11は、凝集タンク211において清掃液Qに凝集剤FLが付与されてインク成分の凝集を行う凝集動作と、清掃動作とを並行して行う。また同様に、処理装置200は、印刷装置がグルーベルト117に支持された媒体Mに対して液体を噴射することで行なわれる印刷動作と並行して、凝集タンク211において清掃液Qに凝集剤FLが付与されてインク成分の凝集を行う凝集動作が可能である。これにより、印刷システム11は、凝集タンク211において清掃液Qに凝集剤FLが付与されてインク成分の凝集を行う凝集動作と、印刷動作とを並行して行う。
本実施形態においては、処理装置200の処理装置制御部290が濃度推定部291を有するが、印刷装置100の印刷装置制御部126が濃度推定部を有してもよい。そして、印刷装置制御部126の濃度推定部が推定した清掃液Qに含まれるインク成分の濃度の情報を、処理装置制御部290と印刷装置制御部126とが共有し、処理装置制御部290は凝集剤付与部212に、その情報に応じて凝集剤FLを付与させてもよい。
液面センサー213は、凝集タンク211内に設けられ、凝集タンク211内の清掃液Qの液面の位置を検知する。例えば、凝集タンク211の液面の高さが所定の範囲から外れたことを液面センサー213が検知すると、処理装置制御部290が、貯留槽134内の清掃液Qの所定量を凝集タンク211に向けて送出させる、または凝集タンク211内の清掃液Qの所定量を貯留槽134に向けて送出させるようにしてもよい。
攪拌部265は、凝集タンク211において前処理剤PLと凝集剤FLとを付与された清掃液Qを攪拌する。攪拌部265は、回転軸263と、回転軸263の一端側に接続される攪拌モーター264と、回転軸263の他端側に接続される略羽根形状の攪拌子262と、を備える。攪拌子262の形状は羽根状であってもよいし、板状であってもよい。また、回転軸263に接続される攪拌子262の数も限定されない。すなわち、攪拌子262は液体を撹拌できるものであればよい。攪拌モーター264は、回転軸263を回転させて、攪拌子262は、凝集タンク211の底部近傍でその底部に接触しないような位置に取り付けられて清掃液Qを攪拌する。なお、攪拌部265は、回転運動によってではなく、往復運動や揺動運動によって液体が攪拌されるようにしてもよい。
回収流路221は、その流路の一端を、貯留槽134の底壁135の外側面において、複数箇所に接続されて、貯留槽134と連通する。回収流路221は、その流路の他端を、凝集タンク211と連通する。このようにして、回収流路221は貯留槽134と凝集タンク211とを連通させて接続される。
回収流路221は、グルーベルト117の清掃動作に使用された清掃液Qを、再利用のために、印刷装置100から処理装置200へ回収する。回収流路221は、回収流路221に設けられ、回収流路221において、貯留槽134に貯留された清掃液Qを凝集タンク211へ移動させる第1ポンプ223を有する。回収流路221は、貯留槽134と第1ポンプ223との間に、第1フィルター222を有する。
清掃液Qが第1フィルター222を通過するときに、貯留槽134で前処理剤付与部160により清掃液Qに前処理剤PLが付与されたことによって凝集された凝集物の一例であるインク成分の少なくとも一部の凝集物が第1フィルター222で捕集される。すなわち、第1フィルター222は、貯留槽134で前処理剤付与部160により清掃液Qに前処理剤PLが付与されたことによって凝集されたインク成分を捕集して清掃液Qから分離する。第1フィルター222で、インク成分とともに、清掃液Qに含まれる媒体基材起因の屑および異物等が捕集される。
供給流路231は、凝集タンク211に対してその流路の一端を、凝集タンク211に清掃液Qが貯留された際の液面よりも下方であって、かつ凝集タンク211の上方となる位置に接続されて、凝集タンク211と連通する。凝集タンク211の上方とは、清掃液Qが貯留された際の液面と、凝集タンク211の底面211aと、の中央よりも上方である。供給流路231は、その流路の他端を、貯留槽134と連通する。このようにして、供給流路231は凝集タンク211と貯留槽134とを連通させて接続される。
供給流路231は、第2フィルター232によって凝集物の一例であるインク成分の少なくとも一部の凝集物が分離された清掃液Qを、再利用のために、処理装置200から印刷装置100へ供給する。供給流路231は、供給流路231に設けられ、供給流路231において、凝集タンク211に貯留された清掃液Qを貯留槽134へ移動させるポンプの一例である第2ポンプ233を有する。供給流路231は、凝集タンク211と第2ポンプ233との間に、分離部の一例である第2フィルター232を有する。
清掃液Qが第2フィルター232を通過するときに、貯留槽134で前処理剤付与部160により清掃液Qに前処理剤PLが付与されたことによって凝集された凝集物の一例であるインク成分の少なくとも一部の凝集物が、第2フィルター232で捕集される。そして、清掃液Qが第2フィルター232を通過するときに、凝集タンク211で凝集剤付与部212により清掃液Qに凝集剤FLが付与されたことによって凝集された凝集物の一例であるインク成分の少なくとも一部の凝集物が、第2フィルター232で捕集される。すなわち、第2フィルター232は、貯留槽134で前処理剤付与部160により清掃液Qに前処理剤PLが付与されたことによって凝集されたインク成分と、凝集タンク211で凝集剤付与部212により清掃液Qに凝集剤FLとが付与されたことによって凝集されたインク成分と、を捕集して清掃液Qから分離する。第2フィルター232で、凝集されたインク成分とともに、第1フィルター222で捕集できなかった媒体基材起因の屑および異物等が捕集され、清掃液Qから分離される。
本実施形態においては、貯留槽134で前処理剤付与部160により清掃液Qに前処理剤PLが付与されたことによって凝集されたインク成分や媒体基材起因の屑および異物の多くは、前述の第1フィルター222で捕集される。そのため、第2フィルター232では、凝集タンク211で凝集剤付与部212により清掃液Qに凝集剤FLが付与されたことによって凝集されたインク成分が、主に捕集される。
第2ポンプ233は、正逆転が可能に構成される。すなわち、ポンプの一例である第2ポンプ233は、供給流路231において、凝集タンク211から貯留槽134へ清掃液Qを移動可能に構成されるとともに、貯留槽134から凝集タンク211へ清掃液Qを移動可能に構成される。貯留槽134から凝集タンク211へ清掃液Qを移動させると、第2フィルター232が捕集した凝集した凝集物の一例であるインク成分の少なくとも一部の凝集物が、第2フィルター232から凝集タンク211側に離れる。そして、第2フィルター232が捕集した凝集したインク成分や媒体基材起因の屑および異物等が、第2フィルター232から離れて、例えば、凝集タンク211内の底に沈降する。すなわち、供給流路231は、貯留槽134から凝集タンク211へ清掃液Qを移動させることで、第2フィルター232から凝集物の一例であるインク成分の少なくとも一部の凝集物を除去することが可能に構成される。これにより、第2フィルター232の詰まりが解消され、インク成分が分離された清掃液Qを、再利用のために貯留槽134に供給することができる。
凝集剤付与部212は、貯留槽134内の上方に備えられ、貯留槽134内の清掃液Qに凝集剤FLを付与してもよい。この場合は、清掃液貯留部の一例である貯留槽134が凝集タンクの機能を兼ねてもよい。換言すれば、凝集剤付与部212は、清掃液貯留部の一例であり凝集タンクの一例でもある貯留槽134内の上方に備えられ、その貯留槽134内の清掃液Qに凝集剤FLを付与してもよい。このとき、回収流路221が、供給流路231の機能を兼ねてもよい。換言すれば、回収流路221が、その流路の一端を、その貯留槽134の底壁135の外側面に接続されて内部と連通した状態で、その流路の他端を、その貯留槽134の側壁部141の外側面に接続されて内部と連通してもよい。すなわち、清掃液貯留部の一例であり凝集タンクの一例でもある貯留槽134と回収流路221だけで清掃液Qが循環する流路を形成してもよい。そして、回収流路221に設けられた分離部の一例である第1フィルター222によって凝集物の一例であるインク成分の少なくとも一部の凝集物が分離された清掃液Qが、回収流路221に設けられたポンプの一例である第1ポンプ223によって、再利用のために、その貯留槽134に供給されてもよい。
<清掃液の再利用方法について>
図5に示すフローチャートを参照し、清掃液Qの再利用方法における印刷システム11の動作、および印刷システム11の清掃液Qの再利用方法のフローについて、各ステップにおける工程を順に説明する。
ステップS301において、印刷システム11は、貯留槽134内の清掃液Qを使用してグルーベルト117を清掃する。すなわち、クリーニングブラシ137が、貯留槽134に貯留された清掃液Qを使用して、グルーベルト117の清掃動作を行う。クリーニングブラシ137によってグルーベルト117から除去されたインク成分や媒体基材起因の屑および異物は、貯留槽134内の清掃液Qに混入されて回収される。ステップS301は、清掃液Qを使用して搬送ベルトの一例であるグルーベルト117の清掃動作が行われるステップである。
ステップS302において、印刷システム11は、グルーベルト117の清掃動作に使用された清掃液Qに前処理剤PLを付与する。すなわち、前処理剤付与部160は、貯留槽134内の清掃液Qに前処理剤PLを付与する。前処理剤PLは、貯留槽134内の清掃液Qに混入するインク成分を凝集させて凝集物として沈降を促進させる。ステップS302は、清掃動作に使用された清掃液Qに前処理剤PLが付与されて凝集が行なわれるステップである。
ステップS303において、印刷システム11は、前処理剤PLを付与された清掃液Qを移動させて第1フィルター222を通過させる。すなわち、第1ポンプ223が、貯留槽134に貯留された清掃液Qを凝集タンク211へ移動させるときに、その清掃液Qに第1フィルター222を通過させる。第1フィルター222は、前処理剤PLによって凝集された凝集物の一例であるインク成分の少なくとも一部の凝集物や媒体基材起因の屑および異物の凝集物を捕集して清掃液Qから分離する。ステップS303は、前処理剤PLを付与された清掃液Qから、清掃液Qに前処理剤PLが付与されたことによって凝集された凝集物の分離が行なわれるステップである。
ステップS304において、印刷システム11は、グルーベルト117の清掃動作に使用された清掃液Qに凝集剤FLを付与する。すなわち、凝集剤付与部212は、凝集タンク211内の清掃液Qに凝集剤FLを付与する。凝集剤付与部212は、濃度測定部250によって測定された濃度に応じて凝集剤FLを付与してもよいし、濃度推定部291によって推定された濃度に応じて凝集剤FLを付与してもよい。凝集剤FLは、凝集タンク211内の清掃液Qに混入するインク成分や媒体基材起因の屑および異物を凝集させて凝集物として沈降を促進させる。ステップS304は、清掃動作に使用された清掃液Qに凝集剤FLが付与されて凝集が行なわれるステップである。
ステップS305において、印刷システム11は、前処理剤PLと凝集剤FLとを付与された清掃液Qを移動させて第2フィルター232を通過させる。そして、印刷システム11は、その清掃液Qを貯留槽134内に供給する。すなわち、第2ポンプ233が、凝集タンク211に貯留された清掃液Qを貯留槽134へ移動させるときに、その清掃液Qに第2フィルター232を通過させる。第2フィルター232は、前処理剤PLと凝集剤FLとによって凝集された凝集物の一例であるインク成分の少なくとも一部の凝集物を捕集して清掃液Qから分離する。ステップS305は、前処理剤PLを付与された清掃液Qから、清掃液Qに前処理剤PLが付与されたことによって凝集された凝集物の分離が行なわれるステップであるとともに、凝集剤FLを付与された清掃液Qから、清掃液Qに凝集剤FLが付与されたことによって凝集された凝集物の分離が行なわれるステップでもある。
ステップS305において、貯留槽134内に供給された清掃液Qは、ステップS301において、再度、グルーベルト117の清掃に使用される。すなわち、印刷システム11において、清掃液Qは再利用される。
本実施形態においては、印刷システム11は、第1フィルター222と第2フィルター232との2つのフィルターを有し、インク成分や媒体基材起因の屑および異物が凝集された凝集物が、2つのフィルターで捕集されて、前処理剤PLを付与された清掃液Qから分離される。そのため、本実施形態においては、ステップS303とステップS305との両方が、前処理剤PLを付与された清掃液Qから、清掃液Qに前処理剤PLが付与されたことによって凝集された凝集物の分離が行なわれるステップである。
本実施形態の作用について説明する。
媒体Mを支持して搬送するグルーベルト117と、媒体Mに対して液体を噴射することで印刷動作を行う液体噴射部120と、清掃液Qを貯留する貯留槽134と、清掃液Qを使用してグルーベルト117の清掃動作を行うクリーニングブラシ137と、を有する印刷装置100が設置される。そして、処理装置200がグルーベルト117の下方に設置される。そして、貯留槽134に対して、循環部210と、濃度測定部250と、水供給部280とが接続されることにより、処理装置200が印刷装置100に対して接続される。
循環部210が有する回収流路221は、その流路の一端を、貯留槽134の底壁135の外側面に接続されて、貯留槽134と連通する。これにより、第1ポンプ223によって、貯留槽134内の清掃液Qを、循環部210が有する凝集タンク211に回収することができる。循環部210が有する供給流路231は、その流路の一端を、凝集タンク211の上方に接続されて、凝集タンク211と連通する。これにより、第2ポンプ233によって、凝集タンク211内の清掃液Qを、貯留槽134に供給することができる。循環部210が有する回収流路221と、循環部210が有する供給流路231とが、貯留槽134に対して接続されることにより、清掃液Qを、貯留槽134と凝集タンク211との間で循環させることができる。
濃度測定部250は、濃度測定部250が有するサンプリング管251の一端を貯留槽134に接続されて、貯留槽134と連通する。これにより、濃度測定用バルブ252の開閉によって、貯留槽134内の清掃液Qをサンプリングして清掃液Qに含まれるインク成分の濃度を測定することができる。
水供給部280は、水供給部280が有する水供給流路282の一端を貯留槽134に接続されて、貯留槽134と連通する。これにより、第3ポンプ283によって、水Wを貯留槽134内へ供給して清掃液Qを希釈することができる。
処理装置制御部290が、印刷装置制御部126に対して、有線または無線によって接続される。これにより、印刷装置100と処理装置200とは通信を行うことができ、互いに情報を共有することができる。
処理装置200が印刷装置100に対して接続されて、印刷システム11の使用が開始される。印刷のときは最初に、前処理剤付与部160が、第1付与部161によって、液体噴射部120によって液体が噴射される前の媒体Mに、前処理剤PLを付与する。これにより、媒体M上に前処理剤の層を形成することができる。そして次に、その前処理剤の層の上に、液体噴射部120が媒体Mに対してインクを噴射することで印刷動作を行うことにより、媒体M上に印刷画像が形成される。前処理剤PLは、インクが含むインク成分の少なくとも一部と凝集反応可能な成分を含むため、印刷後の媒体M上での液体の滲みを防止できる。また、前処理剤PLを付与することで、定着性・発色性が向上する。
媒体Mにおいて印刷が終了した部分が、不図示の巻取ローラーによって巻き取られることにより、媒体Mは曲面部118bから剥離される。媒体Mが剥離された表面118には、裏抜けしたインクや媒体基材起因の屑が付着している場合がある。貯留槽134に貯留された清掃液Qが使用されて、クリーニングブラシ137によって、グルーベルト117の表面118の清掃動作が行われる。これにより、インクや媒体基材起因の屑を、グルーベルト117の表面118から除去し、貯留槽134内の清掃液Qに混入して回収することができる。
前処理剤付与部160は、第2付与部162によって、貯留槽134内の清掃液Qに前処理剤PLを付与する。これにより、貯留槽134において、クリーニングブラシ137によって除去されたインクに含まれるインク成分の少なくとも一部を凝集させて沈降を促進させることができる。
第1ポンプ223が、前処理剤PLを付与された清掃液Qを貯留槽134から凝集タンク211へ移動させる。このとき、前処理剤PLを付与された清掃液Qは、第1フィルター222を通過する。前処理剤PLによって凝集されたインク成分や媒体基材起因の屑および異物を、第1フィルター222で捕集して清掃液Qから分離することができる。
凝集剤付与部212は、凝集タンク211内の清掃液Qに凝集剤FLを付与する。これにより、凝集タンク211において、インク成分や媒体基材起因の屑および異物を凝集させて沈降を促進させることができる。
清掃液Qに凝集剤FLが付与されてインク成分の凝集を行う凝集動作は、グルーベルト117から離れた場所である凝集タンク211において行われる。そのため、印刷動作において媒体Mを支持し清掃動作において清掃されるグルーベルト117の状態の影響を受けずに凝集動作を行うことができる。すなわち、グルーベルト117の清掃動作、およびグルーベルト117に支持された媒体Mに対して液体を噴射することで行なわれる印刷動作と並行して、凝集動作を行うことができる。
濃度測定部250は、貯留槽134内の清掃液Qをサンプリングして清掃液Qに含まれるインク成分の濃度を測定する。清掃液Qに含まれるインク成分の濃度が測定されることにより、測定された濃度から、インク成分の凝集に必要な凝集剤FLの量が算出されて、必要な量だけの凝集剤FLを清掃液Qに付与することができる。
濃度推定部291は、媒体Mの印刷状態に基づいて清掃液Qに含まれるインク成分の濃度を推定する。媒体Mの印刷状態に基づいて清掃液Qに含まれるインク成分の濃度が推定されることにより、専用の濃度測定センサーが用いられることなく、インク成分の凝集に必要な凝集剤FLの量が算出されて、必要な量だけの凝集剤FLを清掃液Qに付与することができる。
攪拌部265は、凝集タンク211において前処理剤PLと凝集剤FLとを付与された清掃液Qを攪拌する。攪拌部265は、攪拌することで凝集タンク211内の清掃液Qの前処理剤PLの濃度および凝集剤FLの濃度を均一に近づけ、前処理剤PLの濃度および凝集剤FLの濃度が低いために凝集が進行しない箇所を減らすことができる。また、攪拌部265は、攪拌することで凝集タンク211内の清掃液Qのインク成分の濃度を均一に近づけ、インク成分の濃度が高いために凝集が進行しない箇所を減らすことができる。
第2ポンプ233が、前処理剤PLと凝集剤FLとを付与された清掃液Qを凝集タンク211から貯留槽134と移動させる。このとき、前処理剤PLと凝集剤FLとを付与された清掃液Qは、第2フィルター232を通過する。前処理剤PLと凝集剤FLとによって凝集されたインク成分や、第1フィルター222で捕集できなかった媒体基材起因の屑および異物を、第2フィルター232で捕集して清掃液Qから分離することができる。そして、インク成分や媒体基材起因の屑および異物が分離された清掃液Qが貯留槽134へ移動することにより、その清掃液Qを再度グルーベルト117の清掃動作に使用することができる。
印刷システム11の使用が開始されてから、累積して所定量の清掃液Qが第2フィルター232を通過したタイミングで、第2ポンプ233は、清掃液Qを貯留槽134から凝集タンク211へ移動させる。このとき、清掃液Qが第2フィルター232を、第2フィルター232の貯留槽134側から、第2フィルター232の凝集タンク211側へ通過する。そのため、第2フィルター232に捕集された凝集したインク成分や媒体基材起因の屑および異物が、凝集タンク211側に押し戻されて、第2フィルター232から離れる。すなわち、第2フィルター232が捕集した凝集したインク成分や媒体基材起因の屑および異物を、第2フィルター232から除去することができる。
第2フィルター232によって捕集された凝集したインク成分や媒体基材起因の屑および異物によって、清掃液Qが第2フィルター232を通過できなくなると、凝集タンク211に貯留された清掃液Qを貯留槽134へ移動させる動作が停止される。このとき、清掃液Qが貯留槽134から凝集タンク211へ移動することによって、第2フィルター232が捕集した凝集したインク成分や媒体基材起因の屑および異物を第2フィルター232から除去することができる。清掃液Qが第2フィルター232を通過できるようになると、凝集タンク211に貯留された清掃液Qを貯留槽134へ移動させる動作が再開される。
本実施形態の効果について説明する。
本実施形態の搬送ベルトの一例であるグルーベルト117の清掃用の清掃液Qを再利用する印刷システム11、清掃液Qを再利用する処理装置200、および清掃液Qの再利用方法においては、下記の効果が得られる。
(1)印刷システム11は、印刷装置100と処理装置200とを備える。印刷装置100はグルーベルト117と、媒体Mに対してインクを噴射することで印刷動作を行う液体噴射部120と、清掃液Qを貯留する貯留槽134と、清掃液Qを使用してグルーベルト117の清掃動作を行うクリーニングブラシ137と、を備える。処理装置200は、凝集剤FLを付与された清掃液Qを貯留する凝集タンク211と、第2フィルター232と、を備える。貯留槽134においてグルーベルト117の清掃動作に使用された後の清掃液Qが、凝集剤FLを付与されて、凝集タンク211に貯留される。清掃動作に使用された清掃液Qに凝集剤FLが付与されたことによって凝集されたインク成分が凝集物として生成する。そして、その清掃液Qが、再利用のために凝集タンク211から貯留槽134に供給されるときに、清掃液Q中の凝集されたインク成分が、第2フィルター232によって清掃液Qから分離される。そして、その清掃液Qはグルーベルト117の清掃動作に再利用される。これにより、オフィス等の廃液処理設備が整っていない施設では、ユーザーが廃液を適宜回収して回収された廃液の処理を廃液処理業者に依頼する手間をなくすことができ、工場等の廃液処理設備が整った施設では、専用の廃液処理設備を稼働するために必要であった多くの電力を減らすことができる。
(2)印刷システム11は、凝集タンク211内の清掃液Qに凝集剤FLを付与する凝集剤付与部212を備える。凝集剤付与部212によって凝集タンク211内の清掃液Qに凝集剤FLが付与されるため、ユーザーが凝集タンク211内の清掃液Qに凝集剤FLを付与する手間をなくすことができる。
(3)印刷システム11は、清掃液Qに含まれるインク成分の濃度を測定する濃度測定部250を有し、凝集剤付与部212は、濃度測定部250によって測定された濃度に応じて凝集剤FLを付与する。清掃液Qに含まれるインク成分の濃度が測定されることにより、測定された濃度から、インク成分の凝集に必要な凝集剤FLの量が算出されて、必要な量だけの凝集剤FLを清掃液Qに付与することができる。これにより、適切な量の凝集剤FLで清掃液Qに含まれるインク成分を凝集することができる。
(4)印刷システム11は、媒体Mの印刷状態に基づいて清掃液Qに含まれるインク成分の濃度を推定する濃度推定部291を有し、凝集剤付与部212は、濃度推定部291によって推定された濃度に応じて凝集剤FLを付与する。媒体Mの印刷状態に基づいて清掃液Qに含まれるインク成分の濃度が推定されることにより、専用の濃度測定センサーが用いられることなく、インク成分の凝集に必要な凝集剤FLの量が算出されて、必要な量だけの凝集剤FLを清掃液Qに付与することができる。これにより、印刷システム11のコストを抑えつつ、適切な量の凝集剤FLで清掃液Qに含まれるインク成分を凝集することができる。
(5)印刷システム11は、液体噴射部120によって液体が噴射される前の媒体Mに前処理剤PLを付与する前処理剤付与部160を備える。前処理剤PLは、液体噴射部120から噴射されたインクが含む成分の少なくとも一部と凝集反応可能な成分を含む。すなわち、前処理剤PLは、グルーベルト117から除去されたインクが含む成分の少なくとも一部と凝集反応可能な成分を含む。そのため、前処理剤PLは、グルーベルト117から除去されたインクが含む成分を含む清掃液Qに付与されることにより、インク成分を凝集させて沈降を促進させることができる。そして、前処理剤PLによってインク成分の少なくとも一部を凝集させることにより、清掃液Qが含む凝集剤FLが凝集させるインク成分の量を少なくすることができる。これにより、凝集剤FLの使用量を少なくすることができる。
(6)印刷システム11は、凝集タンク211において凝集剤FLを付与された清掃液Qを攪拌する攪拌部265を備える。攪拌部265は、攪拌することで凝集タンク211内の清掃液Qの凝集剤FLの濃度を均一に近づけ、凝集剤FLの濃度が低いために凝集が進行しない箇所を減らすことができる。また、攪拌部265は、攪拌することで凝集タンク211内の清掃液Qのインク成分の濃度を均一に近づけ、インク成分の濃度が高いために凝集が進行しない箇所を減らすことができる。このように、攪拌することで清掃液Qが均一になってインク成分の凝集が促進されるため、適切な量の凝集剤FLで清掃液Q全体から多くのインク成分を凝集させることができる。
(7)印刷システム11は、凝集タンク211において清掃液Qに凝集剤FLが付与されてインク成分の凝集を行う凝集動作と、清掃動作とを並行して行う。凝集動作は、印刷システム11において、グルーベルト117から離れた場所である凝集タンク211で行われる。そのため、清掃動作において清掃されるグルーベルト117の状態の影響を受けずに凝集動作を行うことができる。すなわち、グルーベルト117の清掃動作と並行して凝集動作を行うことができる。印刷システム11において、清掃動作と並行して凝集動作が行なわれることにより、凝集動作の影響で清掃動作が停止することや、清掃動作の影響で凝集動作が停止することによって、印刷システム11の生産性が低下することを抑制できる。
(8)印刷システム11は、凝集タンク211において清掃液Qに凝集剤FLが付与されてインク成分の凝集を行う凝集動作と、印刷動作とを並行して行う。凝集動作は、印刷システム11において、グルーベルト117から離れた場所である凝集タンク211で行われる。そのため、印刷動作において媒体Mを支持するグルーベルト117の状態の影響を受けずに凝集動作を行うことができる。すなわち、グルーベルト117に支持された媒体Mに対して液体を噴射することで行なわれる印刷動作と並行して、凝集動作を行うことができる。印刷システム11において、グルーベルト117に支持された媒体Mに対して液体を噴射することで行なわれる印刷動作と並行して凝集動作が行なわれることにより、凝集動作の影響で印刷動作が停止することや、印刷動作の影響で凝集動作が停止することによって、印刷システム11の生産性が低下することを抑制できる。
(9)印刷システム11は、凝集タンク211と貯留槽134とを連通し、凝集物が分離された清掃液Qを貯留槽134に供給する供給流路231を備える。供給流路231は、凝集タンク211に対して、凝集タンク211に清掃液Qが貯留された際の液面よりも下方であって、かつ凝集タンク211の上方となる位置に接続される。清掃液Qに凝集剤FLが付与されたことによって凝集されたインク成分は沈殿し易いため、凝集タンク211の上方にはインク成分は少ない。そのため、清掃液Qが貯留された際の液面よりも下方であって凝集タンク211の上方に、供給流路231を接続することによって、凝集タンク211内のインク成分が、凝集タンク211から貯留槽134に向かう供給流路231内に流出することを抑制できる。
(10)印刷システム11は、供給流路231に設けられ、供給流路231において、凝集タンク211に貯留された清掃液Qを貯留槽134へ移動させる第2ポンプ233を備える。第2ポンプ233は、供給流路231において、貯留槽134から凝集タンク211へ清掃液Qを移動可能であり、貯留槽134から凝集タンク211へ清掃液Qを移動させることで分離部からインク成分を除去する。第2ポンプ233が供給流路231において清掃液Qを貯留槽134から凝集タンク211へ移動させるとき、清掃液Qが、第2フィルター232の貯留槽134から、第2フィルター232の凝集タンク211側へ通過する。そのため、第2フィルター232に捕集されたインク成分が、凝集タンク211側に押し戻されて、第2フィルター232から離れる。すなわち、第2フィルター232が捕集したインク成分を、第2フィルター232から除去することができる。
例えば、印刷システム11の使用が開始されてから、累積して所定量の清掃液Qが第2フィルター232を通過したタイミングで、第2ポンプ233が供給流路231において清掃液Qを貯留槽134から凝集タンク211へ移動させる。そして、この動作が定期的に行なわれる。これにより、清掃液Qが第2フィルター232を通過できなくなるまでの寿命を延命させることができる。
例えば、第2フィルター232によって捕集されたインク成分によって、清掃液Qが第2フィルター232を通過できなくなると、凝集タンク211に貯留された清掃液Qを貯留槽134へ移動させる動作が停止する。このようなときは、供給流路231において清掃液Qが貯留槽134から凝集タンク211へ移動することによって、第2フィルター232が捕集したインク成分が第2フィルター232から除去される。これにより、凝集タンク211に貯留された清掃液Qを貯留槽134へ移動させる動作が停止し続けることを抑制できる。
(11)処理装置200は、回収流路221と、凝集タンク211と、第2フィルター232と、供給流路231と、を備える。貯留槽134においてグルーベルト117の清掃動作に使用された後の清掃液Qが、凝集剤FLを付与されて、凝集タンク211に貯留される。清掃動作に使用された清掃液Qに凝集剤FLが付与されたことによって凝集されたインク成分が凝集物として生成する。そして、その清掃液Qが再利用のために凝集タンク211から貯留槽134に供給されるときに、清掃液Q中の凝集されたインク成分が、第2フィルター232によって清掃液Qから分離される。そして、その清掃液Qはグルーベルト117の清掃動作に再利用される。これにより、オフィス等の廃液処理設備が整っていない施設では、ユーザーが廃液を適宜回収して回収された廃液の処理を廃液処理業者に依頼する手間をなくすことができ、工場等の廃液処理設備が整った施設では、専用の廃液処理設備を稼働するために必要であった多くの電力を減らすことができる。
(12)処理装置200は、凝集タンク211に凝集剤FLを付与する凝集剤付与部212を備える。凝集剤付与部212によって凝集タンク211内の清掃液Qに凝集剤FLが付与されるため、ユーザーが凝集タンク211内の清掃液に凝集剤FLを付与する手間をなくすことができる。
(13)処理装置200は、清掃液Qに含まれるインク成分の濃度を測定する濃度測定部250を有し、凝集剤付与部212は、濃度測定部250によって測定された濃度に応じて凝集剤FLを付与する。清掃液Qに含まれるインク成分の濃度が測定されることにより、測定された濃度から、インク成分の凝集に必要な凝集剤FLの量が算出されて、必要な凝集剤FLの量だけを清掃液Qに付与することができる。これにより、適切な量の凝集剤FLで清掃液Qに含まれるインク成分を凝集することができる。
(14)処理装置200は、媒体Mの印刷状態に基づいて清掃液Qに含まれるインク成分の濃度を推定する濃度推定部291を有し、凝集剤付与部212は、濃度推定部291によって推定された濃度に応じて凝集剤FLを付与する。媒体Mの印刷状態に基づいて清掃液Qに含まれるインク成分の濃度が推定されることにより、専用の濃度測定センサーが用いられることなく、インク成分の凝集に必要な凝集剤FLの量が算出されて、必要な凝集剤FLの量だけを清掃液Qに付与することができる。これにより、処理装置200のコストを抑えつつ、適切な量の凝集剤FLで清掃液Qに含まれるインク成分を凝集することができる。
(15)処理装置200は、凝集タンク211において凝集剤FLを付与された清掃液Qを攪拌する攪拌部265を備える。攪拌部265は、攪拌することで凝集タンク211内の清掃液Qの凝集剤FLの濃度を均一に近づけ、凝集剤FLの濃度が低いために凝集が進行しない箇所を減らすことができる。また、攪拌部265は、攪拌することで凝集タンク211内の清掃液Qのインク成分の濃度を均一に近づけ、インク成分の濃度が高いために凝集が進行しない箇所を減らすことができる。このように、攪拌することで清掃液Qが均一になってインク成分の凝集が促進されるため、適切な量の凝集剤FLで清掃液Qとインク成分とを分離することができる。
(16)処理装置200は、印刷装置100が行う清掃動作と並行して、凝集タンク211において清掃液Qに凝集剤FLが付与されてインク成分の凝集を行う凝集動作が可能である。清掃液Qに凝集剤FLが付与されてインク成分の凝集を行う凝集動作は、処理装置200において、グルーベルト117から離れた場所である凝集タンク211で行われる。そのため、清掃動作において清掃されるグルーベルト117の状態の影響を受けずに凝集動作を行うことができる。すなわち、グルーベルト117の清掃動作と並行して凝集動作を行うことができる。印刷装置100の清掃動作と並行して、処理装置200が凝集動作を行うことにより、凝集動作の影響で清掃動作が停止することや、清掃動作の影響で凝集動作が停止することによって、印刷装置100および処理装置200の生産性が低下することを抑制できる。
(17)処理装置200は、印刷装置100が行う印刷動作と並行して、凝集タンク211において清掃液Qに凝集剤FLが付与されてインク成分の凝集を行う凝集動作が可能である。清掃液Qに凝集剤FLが付与されてインク成分の凝集を行う凝集動作は、処理装置200において、グルーベルト117から離れた場所である凝集タンク211で行われる。そのため、印刷動作において媒体Mを支持するグルーベルト117の状態の影響を受けずに凝集動作を行うことができる。すなわち、グルーベルト117に支持された媒体Mに対して液体を噴射することで行なわれる印刷動作と並行して、凝集動作を行うことができる。印刷装置100の印刷動作と並行して処理装置200が凝集動作を行うことにより、凝集動作の影響で印刷動作が停止することや、印刷動作の影響で凝集動作が停止することによって、印刷装置100および処理装置200の生産性が低下することを抑制できる。
(18)処理装置200において、供給流路231は、凝集タンク211に対して、凝集タンク211に清掃液Qが貯留された際の液面よりも下方であって、かつ凝集タンク211の上方となる位置に接続される。清掃液Qに凝集剤FLが付与されたことによって凝集されたインク成分は沈殿し易いため、凝集タンク211の上方にはインク成分は少ない。そのため、清掃液Qが貯留された際の液面よりも下方であって凝集タンク211の上方に、供給流路231を接続することによって、凝集タンク211内のインク成分が、凝集タンク211から貯留槽134に向かう供給流路231内に流出することを抑制できる。
(19)印刷システム11は、グルーベルト117と、媒体Mに対してインクを噴射することで印刷動作を行う液体噴射部120と、清掃液Qを貯留する貯留槽134と、清掃液Qを使用してグルーベルト117の清掃動作を行うクリーニングブラシ137と、を備える。さらに、印刷システム11は、前処理剤PLを付与された清掃液Qを貯留する凝集タンク211と、第2フィルター232と、を備える。貯留槽134においてグルーベルト117の清掃動作に使用された後の清掃液Qが、前処理剤PLを付与されて、凝集タンク211に貯留される。清掃動作に使用された清掃液Qに前処理剤PLが付与されたことによって凝集されたインク成分が凝集物として生成する。そして、その清掃液Qが再利用のために凝集タンク211から貯留槽134に供給されるときに、清掃液Q中の凝集されたインク成分が、第2フィルター232によって清掃液Qから分離される。そして、その清掃液Qはグルーベルト117の清掃動作に再利用される。これにより、オフィス等の廃液処理設備が整っていない施設では、ユーザーが廃液を適宜回収して回収された廃液の処理を廃液処理業者に依頼する手間をなくすことができ、工場等の廃液処理設備が整った施設では、専用の廃液処理設備を稼働するために必要であった多くの電力を減らすことができる。また、印刷システム11において、液体が噴射される前の媒体Mに付与される前処理剤PLは、液体噴射部120が噴射する液体が含む成分と凝集反応可能な成分を含む。そのため、印刷システム11は、清掃液Qを再利用するために専用の凝集剤FLを必ずしも備えなくてもよく、液体が噴射される前の媒体Mに付与される前処理剤PLを、インク成分を凝集させる前処理剤PLとしても使用することができる。
(20)清掃液Qの再利用方法は、清掃液Qを使用してグルーベルト117の清掃動作が行われるステップを備える。そして、清掃液Qの再利用方法は、清掃動作に使用された清掃液Qに凝集剤FLが付与されて凝集が行なわれるステップと、凝集剤FLを付与された清掃液Qから、清掃液Qに凝集剤FLが付与されたことによって凝集された凝集物の分離が行なわれるステップと、を備える。さらに、清掃液Qの再利用方法は、清掃動作に使用された清掃液Qに前処理剤PLが付与されて凝集が行なわれるステップと、前処理剤PLを付与された清掃液Qから、清掃液Qに前処理剤PLが付与されたことによって凝集されたインク成分の分離が行なわれるステップと、を備える。貯留槽134においてグルーベルト117の清掃動作に使用された後の清掃液Qが、凝集剤FLと前処理剤PLとを付与されて、凝集タンク211に貯留される。そして、その清掃液Qが再利用のために凝集タンク211から貯留槽134に供給されるときに、清掃動作に使用された清掃液Qに凝集剤FLと前処理剤PLとが付与されたことによって凝集されたインク成分が、第2フィルター232によって清掃液Qから分離される。そして、その清掃液Qはグルーベルト117の清掃動作に再利用される。これにより、オフィス等の廃液処理設備が整っていない施設では、ユーザーが廃液を適宜回収して回収された廃液の処理を廃液処理業者に依頼する手間をなくすことができ、工場等の廃液処理設備が整った施設では、専用の廃液処理設備を稼働するために必要であった多くの電力を減らすことができる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・印刷システム11は、清掃液Qを貯留槽134から凝集タンク211に回収する回収流路221を備えず、清掃液Qがユーザーによって貯留槽134から凝集タンク211に回収されてもよい。
・印刷システム11は、清掃液Qを凝集タンク211から貯留槽134に供給する供給流路231を備えず、凝集タンク211内の凝集剤FLを付与された清掃液Qが、ユーザーによって第2フィルター232を通過されて貯留槽134に供給されてもよい。
・第1ポンプ223、第2ポンプ233、第3ポンプ283、廃液送出ポンプ153は、開閉弁としてもよい。開閉弁が開弁されると、流路内の液体が水頭圧によってその開閉弁を通過して移動する構成としてもよい。
・貯留槽134と回収流路221との全ての接続部に、第1フィルター222が設けられてもよい。また、回収流路221と凝集タンク211との接続部に、第1フィルター222が設けられてもよい。いずれの位置においても、第1フィルター222が凝集物を分離することができる。
・凝集タンク211と供給流路231との接続部に、第2フィルター232が設けられてもよい。また、供給流路231と貯留槽134との接続部に、第2フィルター232が設けられてもよい。いずれの位置においても、第2フィルター232が凝集物を分離することができる。
以下に、上述した実施形態及び変更例から把握される技術的思想及びその作用効果を記載する。
(A)印刷システムは、媒体を支持して搬送する搬送ベルトと、前記媒体に対して液体を噴射することで印刷動作を行う液体噴射部と、清掃液を貯留する清掃液貯留部と、前記清掃液貯留部に貯留された前記清掃液を使用して前記搬送ベルトの清掃動作を行う清掃部と、前記清掃動作に使用された後に凝集剤を付与された前記清掃液を貯留する凝集タンクと、前記清掃液に前記凝集剤が付与されたことによって凝集された凝集物を前記清掃液から分離する分離部と、を備え、前記分離部によって前記凝集物が分離された前記清掃液は、前記清掃液貯留部に供給される。
この構成によれば、清掃液貯留部において搬送ベルトの清掃動作に使用された後の清掃液が、凝集剤を付与されて、凝集タンクに貯留される。清掃動作に使用された清掃液に凝集剤が付与されたことによって凝集された凝集物が生成する。そして、その清掃液が再利用のために凝集タンクから清掃液貯留部に供給されるときに、清掃液中の凝集物が、分離部によって清掃液から分離される。そして、その清掃液は搬送ベルトの清掃動作に再利用される。これにより、オフィス等の廃液処理設備が整っていない施設では、ユーザーが廃液を適宜回収して回収された廃液の処理を廃液処理業者に依頼する手間をなくすことができ、工場等の廃液処理設備が整った施設では、専用の廃液処理設備を稼働するために必要であった多くの電力を減らすことができる。
(B)上記印刷システムにおいて、前記凝集タンク内の前記清掃液に前記凝集剤を付与する凝集剤付与部を備えてもよい。
この構成によれば、凝集剤付与部によって凝集タンク内の清掃液に凝集剤が付与されるため、ユーザーが凝集タンク内の清掃液に凝集剤を付与する手間をなくすことができる。
(C)上記印刷システムにおいて、前記液体はインクであり、前記凝集物はインク成分の少なくとも一部を含み、前記清掃液に含まれる前記インク成分の濃度を測定する濃度測定部を有し、前記凝集剤付与部は、前記濃度測定部によって測定された濃度に応じて前記凝集剤を付与してもよい。
この構成によれば、清掃液に含まれるインク成分の濃度が測定されることにより、測定された濃度から、インク成分の凝集に必要な凝集剤の量が算出されて、必要な量だけの凝集剤を清掃液に付与することができる。これにより、適切な量の凝集剤で清掃液に含まれるインク成分を凝集することができる。
(D)上記印刷システムにおいて、前記液体はインクであり、前記凝集物はインク成分の少なくとも一部を含み、前記媒体の印刷状態に基づいて前記清掃液に含まれる前記インク成分の濃度を推定する濃度推定部を有し、前記凝集剤付与部は、前記濃度推定部によって推定された濃度に応じて前記凝集剤を付与してもよい。
この構成によれば、媒体の印刷状態に基づいて清掃液に含まれるインク成分の濃度が推定されることにより、専用の濃度測定センサーが用いられることなく、インク成分の凝集に必要な凝集剤の量が算出されて、必要な量だけの凝集剤を清掃液に付与することができる。これにより、印刷システムのコストを抑えつつ、適切な量の凝集剤で清掃液に含まれるインク成分を凝集することができる。
(E)上記印刷システムにおいて、前記液体噴射部によって前記液体が噴射される前の前記媒体に前処理剤を付与する前処理剤付与部を備え、前記前処理剤付与部は、前記清掃液貯留部内の前記清掃液および前記凝集タンク内の前記清掃液のうち少なくとも一方に前処理剤を付与してもよい。
この構成によれば、前処理剤は、液体噴射部から噴射された液体が含む成分の少なくとも一部と凝集反応可能な成分を含む。すなわち、前処理剤は、搬送ベルトから除去された液体が含む成分の少なくとも一部と凝集反応可能な成分を含む。そのため、前処理剤は、搬送ベルトから除去された液体を含む清掃液に付与されることにより、液体に含まれる成分を凝集させて沈降を促進させることができる。そして、前処理剤によって液体に含まれる成分の少なくとも一部を凝集させることにより、清掃液が含む凝集剤が凝集させる凝集物の量を少なくすることができる。これにより、凝集剤の使用量を少なくすることができる。
(F)上記印刷システムにおいて、前記凝集タンクにおいて前記凝集剤を付与された前記清掃液を攪拌する攪拌部を備えてもよい。
この構成によれば、攪拌部は、攪拌することで凝集タンク内の清掃液の凝集剤の濃度を均一に近づけ、凝集剤の濃度が低いために凝集が進行しない箇所を減らすことができる。また、攪拌部は、攪拌することで凝集タンク内の清掃液の凝集物の濃度を均一に近づけ、凝集物の濃度が高いために凝集が進行しない箇所を減らすことができる。このように、攪拌することで清掃液Qが均一になって凝集物の凝集が促進されるため、適切な量の凝集剤で清掃液全体から多くの凝集物を凝集させることができる。
(G)上記印刷システムにおいて、前記凝集タンクにおいて前記清掃液に前記凝集剤が付与されて前記凝集物の凝集を行う凝集動作と、前記清掃動作とを並行して行ってもよい。
この構成によれば、清掃液に凝集剤が付与されて凝集物の凝集を行う凝集動作は、印刷システムにおいて、搬送ベルトから離れた場所である凝集タンクで行われる。そのため、清掃動作において清掃される搬送ベルトの状態の影響を受けずに凝集動作を行うことができる。すなわち、搬送ベルトの清掃動作と並行して凝集動作を行うことができる。印刷システムにおいて、清掃動作と並行して凝集動作が行なわれることにより、凝集動作の影響で清掃動作が停止することや、清掃動作の影響で凝集動作が停止することによって、印刷システムの生産性が低下することを抑制できる。
(H)上記印刷システムにおいて、前記凝集タンクにおいて前記清掃液に前記凝集剤が付与されて前記凝集物の凝集を行う凝集動作と、前記印刷動作とを並行して行ってもよい。
この構成によれば、清掃液に凝集剤が付与されて凝集物の凝集を行う凝集動作は、印刷システムにおいて、搬送ベルトから離れた場所である凝集タンクで行われる。そのため、印刷動作において媒体を支持する搬送ベルトの状態の影響を受けずに凝集動作を行うことができる。すなわち、搬送ベルトに支持された媒体に対して液体を噴射することで行なわれる印刷動作と並行して、凝集動作を行うことができる。印刷システムにおいて、搬送ベルトに支持された媒体に対して液体を噴射することで行なわれる印刷動作と並行して凝集動作が行なわれることにより、凝集動作の影響で印刷動作が停止することや、印刷動作の影響で凝集動作が停止することによって、印刷システムの生産性が低下することを抑制できる。
(I)上記印刷システムにおいて、前記凝集タンクと前記清掃液貯留部とを連通し、前記凝集物が分離された前記清掃液を前記清掃液貯留部に供給する供給流路を備え、前記供給流路は、前記凝集タンクに対して、当該凝集タンクに前記清掃液が貯留された際の液面よりも下方であって、かつ前記凝集タンクの上方となる位置に接続されてもよい。
この構成によれば、清掃液に凝集剤が付与されたことによって凝集された凝集物は沈殿し易いため、凝集タンクの上方には凝集物は少ない。そのため、清掃液が貯留された際の液面よりも下方であって凝集タンクの上方に、供給流路を接続することによって、凝集タンク内の凝集物が、凝集タンクから清掃液貯留部に向かう供給流路内に流出することを抑制できる。
(J)上記印刷システムにおいて、前記凝集タンクと前記清掃液貯留部とを連通し、前記凝集物が分離された前記清掃液を前記清掃液貯留部に供給する供給流路と、前記供給流路に設けられ、前記供給流路において、前記凝集タンクに貯留された前記清掃液を前記清掃液貯留部へ移動させるポンプと、を備え、前記ポンプは、前記供給流路において、前記清掃液貯留部から前記凝集タンクへ前記清掃液を移動可能であり、前記清掃液貯留部から前記凝集タンクへ前記清掃液を移動させることで前記分離部から前記凝集物を除去してもよい。
この構成によれば、ポンプは、供給流路において清掃液を清掃液貯留部から凝集タンクへ移動させる。このとき、清掃液が、分離部の清掃液貯留部側から、分離部の凝集タンク側へ通過する。そのため、分離部に捕集された凝集物が、凝集タンク側に押し戻されて、分離部から離れる。すなわち、分離部が捕集した凝集物を、分離部から除去することができる。
例えば、印刷システムの使用が開始されてから、累積して所定量の清掃液が分離部を通過したタイミングで、ポンプが供給流路において清掃液を清掃液貯留部から凝集タンクへ移動させる。そして、この動作が定期的に行なわれる。これにより、清掃液が分離部を通過できなくなるまでの寿命を延命させることができる。
例えば、分離部によって捕集された凝集物によって、清掃液が分離部を通過できなくなると、凝集タンクに貯留された清掃液を清掃液貯留部へ移動させる動作が停止する。このようなときは、供給流路において清掃液が清掃液貯留部から凝集タンクへ移動することによって、分離部が捕集した凝集物が分離部から除去される。これにより、凝集タンクに貯留された清掃液を清掃液貯留部へ移動させる動作が停止し続けることを抑制できる。
(K)処理装置は、媒体を支持して搬送する搬送ベルトと、前記媒体に対して液体を噴射することで印刷動作を行う液体噴射部と、前記搬送ベルトの清掃動作を行う清掃部と、を有する印刷装置において前記搬送ベルトの前記清掃動作に使用された清掃液を処理する処理装置であって、前記清掃動作に使用された前記清掃液を前記印刷装置から回収する回収流路と、前記回収流路により前記印刷装置から回収されて前記清掃動作に使用された後に凝集剤を付与された前記清掃液を貯留する凝集タンクと、前記清掃液に前記凝集剤が付与されたことによって凝集された凝集物を前記清掃液から分離する分離部と、前記分離部によって前記凝集物が分離された前記清掃液を前記印刷装置へ供給する供給流路と、を備える。
この構成によれば、清掃液貯留部において搬送ベルトの清掃動作に使用された後の清掃液が、凝集剤を付与されて、凝集タンクに貯留される。清掃動作に使用された清掃液に凝集剤が付与されたことによって凝集された凝集物が生成する。そして、その清掃液が再利用のために凝集タンクから清掃液貯留部に供給されるときに、清掃液中の凝集物が、分離部によって清掃液から分離される。そして、その清掃液は搬送ベルトの清掃動作に再利用される。これにより、オフィス等の廃液処理設備が整っていない施設では、ユーザーが廃液を適宜回収して回収された廃液の処理を廃液処理業者に依頼する手間をなくすことができ、工場等の廃液処理設備が整った施設では、専用の廃液処理設備を稼働するために必要であった多くの電力を減らすことができる。
(L)上記処理装置において、前記凝集タンクに前記凝集剤を付与する凝集剤付与部を備えてもよい。
この構成によれば、凝集剤付与部によって凝集タンク内の清掃液に凝集剤が付与されるため、ユーザーが凝集タンク内の清掃液に凝集剤を付与する手間をなくすことができる。
(M)上記処理装置において、前記液体はインクであり、前記凝集物はインク成分の少なくとも一部を含み、前記清掃液に含まれる前記インク成分の濃度を測定する濃度測定部を有し、前記凝集剤付与部は、前記濃度測定部によって測定された濃度に応じて前記凝集剤を付与してもよい。
この構成によれば、清掃液に含まれるインク成分の濃度が測定されることにより、測定された濃度から、インク成分の凝集に必要な凝集剤の量が算出されて、必要な凝集剤の量だけを清掃液に付与することができる。これにより、適切な量の凝集剤で清掃液に含まれるインク成分を凝集することができる。
(N)上記処理装置において、前記液体はインクであり、前記凝集物はインク成分の少なくとも一部を含み、前記媒体の印刷状態に基づいて前記清掃液に含まれる前記インク成分の濃度を推定する濃度推定部を有し、前記凝集剤付与部は、前記濃度推定部によって推定された濃度に応じて前記凝集剤を付与してもよい。
この構成によれば、媒体の印刷状態に基づいて清掃液に含まれるインク成分の濃度が推定されることにより、専用の濃度測定センサーが用いられることなく、インク成分の凝集に必要な凝集剤の量が算出されて、必要な凝集剤の量だけを清掃液に付与することができる。これにより、処理装置のコストを抑えつつ、適切な量の凝集剤で清掃液に含まれるインク成分を凝集することができる。
(O)上記処理装置において、前記凝集タンクにおいて前記凝集剤を付与された前記清掃液を攪拌する攪拌部を備えてもよい。
この構成によれば、攪拌部は、攪拌することで凝集タンク内の清掃液の凝集剤の濃度を均一に近づけ、凝集剤の濃度が低いために凝集が進行しない箇所を減らすことができる。また、攪拌部は、攪拌することで凝集タンク内の清掃液の凝集物の濃度を均一に近づけ、凝集物の濃度が高いために凝集が進行しない箇所を減らすことができる。このように、攪拌することで清掃液Qが均一になって凝集物の凝集が促進されるため、適切な量の凝集剤で清掃液と凝集物とを分離することができる。
(P)上記処理装置において、前記印刷装置が行う前記清掃動作と並行して、前記凝集タンクにおいて前記清掃液に前記凝集剤が付与されて前記凝集物の凝集を行う凝集動作が可能であってもよい。
この構成によれば、清掃液に凝集剤が付与されて凝集物の凝集を行う凝集動作は、処理装置において、搬送ベルトから離れた場所である凝集タンクで行われる。そのため、清掃動作において清掃される搬送ベルトの状態の影響を受けずに凝集動作を行うことができる。すなわち、搬送ベルトの清掃動作と並行して凝集動作を行うことができる。印刷装置の清掃動作と並行して、処理装置が凝集動作を行うことにより、凝集動作の影響で清掃動作が停止することや、清掃動作の影響で凝集動作が停止することによって、印刷装置および処理装置の生産性が低下することを抑制できる。
(Q)上記処理装置において、前記印刷装置が行う前記印刷動作と並行して、前記凝集タンクにおいて前記清掃液に前記凝集剤が付与されて前記凝集物の凝集を行う凝集動作が可能であってもよい。
この構成によれば、清掃液に凝集剤が付与されて凝集物の凝集を行う凝集動作は、処理装置において、搬送ベルトから離れた場所である凝集タンクで行われる。そのため、印刷動作において媒体を支持する搬送ベルトの状態の影響を受けずに凝集動作を行うことができる。すなわち、搬送ベルトに支持された媒体に対して液体を噴射することで行なわれる印刷動作と並行して、凝集動作を行うことができる。印刷装置の印刷動作と並行して処理装置が凝集動作を行うことにより、凝集動作の影響で印刷動作が停止することや、印刷動作の影響で凝集動作が停止することによって、印刷装置および処理装置の生産性が低下することを抑制できる。
(R)上記処理装置において、前記供給流路は、前記凝集タンクに対して、当該凝集タンクに前記清掃液が貯留された際の液面よりも下方であって、かつ前記凝集タンクの上方となる位置に接続されてもよい。
この構成によれば、清掃液に凝集剤が付与されたことによって凝集された凝集物は沈殿し易いため、凝集タンクの上方には凝集物は少ない。そのため、清掃液が貯留された際の液面よりも下方であって凝集タンクの上方に、供給流路を接続することによって、凝集タンク内の凝集物が、凝集タンクから清掃液貯留部に向かう供給流路内に流出することを抑制できる。
(S)印刷システムは、媒体を支持して搬送する搬送ベルトと、前記媒体に対して液体を噴射することで印刷動作を行う液体噴射部と、清掃液を貯留する清掃液貯留部と、前記清掃液貯留部に貯留された前記清掃液を使用して前記搬送ベルトの清掃動作を行う清掃部と、前記清掃動作に使用された後に前処理剤を付与された前記清掃液を貯留する凝集タンクと、前記清掃液に前記前処理剤が付与されたことによって凝集された凝集物を前記清掃液から分離する分離部と、を備え、前記分離部によって前記凝集物が分離された前記清掃液は、前記清掃液貯留部に供給される。
この構成によれば、清掃液貯留部において搬送ベルトの清掃動作に使用された後の清掃液が、前処理剤を付与されて、凝集タンクに貯留される。清掃動作に使用された清掃液に前処理剤が付与されたことによって凝集された凝集物が生成する。そして、その清掃液が再利用のために凝集タンクから清掃液貯留部に供給されるときに、清掃液中の凝集物が、分離部によって清掃液から分離される。そして、その清掃液は搬送ベルトの清掃動作に再利用される。これにより、オフィス等の廃液処理設備が整っていない施設では、ユーザーが廃液を適宜回収して回収された廃液の処理を廃液処理業者に依頼する手間をなくすことができ、工場等の廃液処理設備が整った施設では、専用の廃液処理設備を稼働するために必要であった多くの電力を減らすことができる。また、印刷システムにおいて、液体が噴射される前の媒体に付与される前処理剤は、液体噴射部が噴射する液体が含む成分と凝集反応可能な成分を含む。そのため、印刷システムは、清掃液を再利用するために専用の凝集剤を必ずしも備えなくてもよく、液体が噴射される前の媒体に付与される前処理剤を、凝集物を凝集させる前処理剤としても使用することができる。
(T)清掃液の再利用方法は、媒体を支持して搬送する搬送ベルトと、前記媒体に対して液体を噴射することで印刷動作を行う液体噴射部と、清掃液を貯留する清掃液貯留部と、前記清掃液貯留部に貯留された前記清掃液を使用して前記搬送ベルトの清掃動作を行う清掃部と、前記清掃動作に使用された後に凝集剤を付与された前記清掃液を貯留する凝集タンクと、前記清掃液に前記凝集剤が付与されたことによって凝集された凝集物を前記清掃液から分離する分離部と、を備えた印刷システムの清掃液の再利用方法であって、前記清掃液を使用して前記搬送ベルトの清掃動作が行われるステップと、前記清掃動作に使用された前記清掃液に凝集剤が付与されて凝集が行なわれるステップと、前記凝集剤を付与された前記清掃液から、前記清掃液に前記凝集剤が付与されたことによって凝集された凝集物の分離が行なわれるステップと、前記清掃動作に使用された前記清掃液に前処理剤が付与されて凝集が行なわれるステップと、前記前処理剤を付与された前記清掃液から、前記清掃液に前記前処理剤が付与されたことによって凝集された凝集物の分離が行なわれるステップと、を備える。
この方法によれば、清掃液貯留部において搬送ベルトの清掃動作に使用された後の清掃液が、凝集剤と前処理剤とを付与されて、凝集タンクに貯留される。そして、その清掃液が再利用のために凝集タンクから清掃液貯留部に供給されるときに、清掃動作に使用された清掃液に凝集剤と前処理剤とが付与されたことによって凝集された凝集物が、分離部によって清掃液から分離される。そして、その清掃液は搬送ベルトの清掃動作に再利用される。これにより、オフィス等の廃液処理設備が整っていない施設では、ユーザーが廃液を適宜回収して回収された廃液の処理を廃液処理業者に依頼する手間をなくすことができ、工場等の廃液処理設備が整った施設では、専用の廃液処理設備を稼働するために必要であった多くの電力を減らすことができる。
11…印刷システム、100…印刷装置、112…筐体、112a…底フレーム、112b…柱フレーム、112c…上フレーム、114…カバー、116…搬送部、116a…駆動ローラー、116b…従動ローラー、117…搬送ベルトの一例であるグルーベルト、117a…支持部、118…表面、118a…上面部、118b…曲面部、118c…下面部、118d…曲面部、119…内フレーム、120…液体噴射部、121…液体噴射ヘッド、121a…ノズル、122…キャリッジ、126…印刷装置制御部、130…操作部、131…表示部、132…洗浄部、134…清掃液貯留部の一例である貯留槽、135…底壁、136a…前壁、136b…後壁、137…清掃部の一例であるクリーニングブラシ、137a…軸部、137b…ブラシ部、138…側壁、139…ゴムブレード、141…側壁部、142…延出部、150…メンテナンス部、151…廃液回収部、152…廃液送出流路、153…廃液送出ポンプ、160…前処理剤付与部、161…第1付与部、162…第2付与部、165…液面センサー、182…乾燥部、184…吹付部、196…加熱部、200…処理装置、210…循環部、211…凝集タンク、211a…底面、212…凝集剤付与部、213…液面センサー、221…回収流路、222…第1フィルター、223…第1ポンプ、231…供給流路、232…分離部の一例である第2フィルター、233…ポンプの一例である第2ポンプ、250…濃度測定部、251…サンプリング管、252…濃度測定用バルブ、255…濃度測定手段、262…攪拌子、264…攪拌モーター、265…攪拌部、280…水供給部、281…水タンク、282…水供給流路、283…第3ポンプ、290…処理装置制御部、291…濃度推定部、M…媒体、FL…凝集剤、PL…前処理剤、Q…清掃液、S…廃液、SP…空間、W…水、X…幅方向、Y…奥行方向、Z…重力方向。

Claims (20)

  1. 媒体を支持して搬送する搬送ベルトと、
    前記媒体に対して液体を噴射することで印刷動作を行う液体噴射部と、
    清掃液を貯留する清掃液貯留部と、
    前記清掃液貯留部に貯留された前記清掃液を使用して前記搬送ベルトの清掃動作を行う清掃部と、
    前記清掃動作に使用された後に凝集剤を付与された前記清掃液を貯留する凝集タンクと、
    前記清掃液に前記凝集剤が付与されたことによって凝集された凝集物を前記清掃液から分離する分離部と、を備え、
    前記分離部によって前記凝集物が分離された前記清掃液は、前記清掃液貯留部に供給されることを特徴とする印刷システム。
  2. 前記凝集タンク内の前記清掃液に前記凝集剤を付与する凝集剤付与部を備えることを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
  3. 前記液体はインクであり、前記凝集物はインク成分の少なくとも一部を含み、
    前記清掃液に含まれる前記インク成分の濃度を測定する濃度測定部を有し、
    前記凝集剤付与部は、前記濃度測定部によって測定された濃度に応じて前記凝集剤を付与することを特徴とする請求項2に記載の印刷システム。
  4. 前記液体はインクであり、前記凝集物はインク成分の少なくとも一部を含み、
    前記媒体の印刷状態に基づいて前記清掃液に含まれる前記インク成分の濃度を推定する濃度推定部を有し、
    前記凝集剤付与部は、前記濃度推定部によって推定された濃度に応じて前記凝集剤を付与することを特徴とする請求項2に記載の印刷システム。
  5. 前記液体噴射部によって前記液体が噴射される前の前記媒体に前処理剤を付与する前処理剤付与部を備え、
    前記前処理剤付与部は、前記清掃液貯留部内の前記清掃液および前記凝集タンク内の前記清掃液のうち少なくとも一方に前処理剤を付与することを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の印刷システム。
  6. 前記凝集タンクにおいて前記凝集剤を付与された前記清掃液を攪拌する攪拌部を備えることを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の印刷システム。
  7. 前記凝集タンクにおいて前記清掃液に前記凝集剤が付与されて前記凝集物の凝集を行う凝集動作と、前記清掃動作とを並行して行うことを特徴とする請求項1から請求項6のうちいずれか一項に記載の印刷システム。
  8. 前記凝集タンクにおいて前記清掃液に前記凝集剤が付与されて前記凝集物の凝集を行う凝集動作と、前記印刷動作とを並行して行うことを特徴とする請求項1から請求項7のうちいずれか一項に記載の印刷システム。
  9. 前記凝集タンクと前記清掃液貯留部とを連通し、前記凝集物が分離された前記清掃液を前記清掃液貯留部に供給する供給流路を備え、
    前記供給流路は、前記凝集タンクに対して、当該凝集タンクに前記清掃液が貯留された際の液面よりも下方であって、かつ前記凝集タンクの上方となる位置に接続されることを特徴とする請求項1から請求項8のうちいずれか一項に記載の印刷システム。
  10. 前記凝集タンクと前記清掃液貯留部とを連通し、前記凝集物が分離された前記清掃液を前記清掃液貯留部に供給する供給流路と、
    前記供給流路に設けられ、前記供給流路において、前記凝集タンクに貯留された前記清掃液を前記清掃液貯留部へ移動させるポンプと、を備え、
    前記ポンプは、前記供給流路において、前記清掃液貯留部から前記凝集タンクへ前記清掃液を移動可能であり、前記清掃液貯留部から前記凝集タンクへ前記清掃液を移動させることで前記分離部から前記凝集物を除去することを特徴とする請求項1から請求項9のうちいずれか一項に記載の印刷システム。
  11. 媒体を支持して搬送する搬送ベルトと、前記媒体に対して液体を噴射することで印刷動作を行う液体噴射部と、前記搬送ベルトの清掃動作を行う清掃部と、を有する印刷装置において前記搬送ベルトの前記清掃動作に使用された清掃液を処理する処理装置であって、
    前記清掃動作に使用された前記清掃液を前記印刷装置から回収する回収流路と、
    前記回収流路により前記印刷装置から回収されて前記清掃動作に使用された後に凝集剤を付与された前記清掃液を貯留する凝集タンクと、
    前記清掃液に前記凝集剤が付与されたことによって凝集された凝集物を前記清掃液から分離する分離部と、
    前記分離部によって前記凝集物が分離された前記清掃液を前記印刷装置へ供給する供給流路と、を備えることを特徴とする処理装置。
  12. 前記凝集タンクに前記凝集剤を付与する凝集剤付与部を備えることを特徴とする請求項11に記載の処理装置。
  13. 前記液体はインクであり、前記凝集物はインク成分の少なくとも一部を含み、
    前記清掃液に含まれる前記インク成分の濃度を測定する濃度測定部を有し、
    前記凝集剤付与部は、前記濃度測定部によって測定された濃度に応じて前記凝集剤を付与することを特徴とする請求項12に記載の処理装置。
  14. 前記液体はインクであり、前記凝集物はインク成分の少なくとも一部を含み、
    前記媒体の印刷状態に基づいて前記清掃液に含まれる前記インク成分の濃度を推定する濃度推定部を有し、
    前記凝集剤付与部は、前記濃度推定部によって推定された濃度に応じて前記凝集剤を付与することを特徴とする請求項12に記載の処理装置。
  15. 前記凝集タンクにおいて前記凝集剤を付与された前記清掃液を攪拌する攪拌部を備えることを特徴とする請求項11から請求項14のうちいずれか一項に記載の処理装置。
  16. 前記印刷装置が行う前記清掃動作と並行して、前記凝集タンクにおいて前記清掃液に前記凝集剤が付与されて前記凝集物の凝集を行う凝集動作が可能であることを特徴とする請求項11から請求項15のうちいずれか一項に記載の処理装置。
  17. 前記印刷装置が行う前記印刷動作と並行して、前記凝集タンクにおいて前記清掃液に前記凝集剤が付与されて前記凝集物の凝集を行う凝集動作が可能であることを特徴とする請求項11から請求項16のうちいずれか一項に記載の処理装置。
  18. 前記供給流路は、前記凝集タンクに対して、当該凝集タンクに前記清掃液が貯留された際の液面よりも下方であって、かつ前記凝集タンクの上方となる位置に接続されることを特徴とする請求項11から請求項17のうちいずれか一項に記載の処理装置。
  19. 媒体を支持して搬送する搬送ベルトと、
    前記媒体に対して液体を噴射することで印刷動作を行う液体噴射部と、
    清掃液を貯留する清掃液貯留部と、
    前記清掃液貯留部に貯留された前記清掃液を使用して前記搬送ベルトの清掃動作を行う清掃部と、
    前記清掃動作に使用された後に前処理剤を付与された前記清掃液を貯留する凝集タンクと、
    前記清掃液に前記前処理剤が付与されたことによって凝集された凝集物を前記清掃液から分離する分離部と、を備え、
    前記分離部によって前記凝集物が分離された前記清掃液は、前記清掃液貯留部に供給されることを特徴とする印刷システム。
  20. 媒体を支持して搬送する搬送ベルトと、前記媒体に対して液体を噴射することで印刷動作を行う液体噴射部と、清掃液を貯留する清掃液貯留部と、前記清掃液貯留部に貯留された前記清掃液を使用して前記搬送ベルトの清掃動作を行う清掃部と、前記清掃動作に使用された後に凝集剤を付与された前記清掃液を貯留する凝集タンクと、前記清掃液に前記凝集剤が付与されたことによって凝集された凝集物を前記清掃液から分離する分離部と、を備えた印刷システムの清掃液の再利用方法であって、
    前記清掃液を使用して前記搬送ベルトの清掃動作が行われるステップと、
    前記清掃動作に使用された前記清掃液に凝集剤が付与されて凝集が行なわれるステップと、
    前記凝集剤を付与された前記清掃液から、前記清掃液に前記凝集剤が付与されたことによって凝集された凝集物の分離が行なわれるステップと、
    前記清掃動作に使用された前記清掃液に前処理剤が付与されて凝集が行なわれるステップと、
    前記前処理剤を付与された前記清掃液から、前記清掃液に前記前処理剤が付与されたことによって凝集された凝集物の分離が行なわれるステップと、を備えることを特徴とする清掃液の再利用方法。
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