JP2022081892A - 吊治具、吊治具セット、昇降装置、及び昇降方法 - Google Patents

吊治具、吊治具セット、昇降装置、及び昇降方法 Download PDF

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久米彦 河野
Kumehiko Kouno
隆 ▲高▼柳
Takashi Takayanagi
智夫 宮田
Tomoo Miyata
大立 朱
Dali Zhu
真 村岡
Makoto Muraoka
卓司 今井
Takuji Imai
峰義 瀧澤
Mineyoshi Takizawa
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Abstract

【課題】本願発明の課題は、従来技術が抱える問題を解消することであり、すなわち新たに有孔係止具を取り付けることがなく、しかも従来技術に比して容易に吊荷を把持することができる吊治具と吊治具セット、昇降装置、さらにこの昇降装置を用いた昇降方法を提供することである。【解決手段】本願発明の吊治具は、把持体と、補助体、上部連結体を備えたものである。このうち左側把持アームの右端と右側把持アームの左端はヒンジ結合され、左側把持アームと左側補助アームがヒンジ結合されるとともに右側把持アームと右側補助アームがヒンジ結合され、左側補助アームと右側補助アームがそれぞれ上部連結体にヒンジ結合される。そして上部連結体が上昇すると、左側把持アームと右側把持アームからなる挟角が小さくなり、挿通空間に挿通された吊荷の一部に把持体の一部が係止される。【選択図】図1

Description

本願発明は、吊荷を昇降する技術に関するものであり、より具体的には、リンク機構を利用した吊治具と、この吊治具を含む吊治具セットと昇降装置、さらにこの昇降装置を用いた昇降方法に関する技術である。
一般的に、クレーンで吊荷を吊上げるときは、ワイヤーロープの先端に取り付けられたフックが利用される。具体的には、吊荷の一部に直接フックを掛けるか、シャックルを介してフックと吊荷の一部を連結することによって玉掛けを行い、吊荷を吊上げる。このとき、フックを掛けるにしても、シャックルを掛けるにしても、吊荷に設けられた小孔や鍵形が利用される。
適当な小孔等が設けられていない吊荷に対してフックを玉掛けするにあたっては、さらに一手間を要する。例えば、アイボルトのような有孔の係止具を吊荷に取り付け、その係止具を利用してフックを掛けることがある。
ところが、橋梁の鋼床版(デッキプレート)や競技場のフィールドなど、肉厚寸法に対して平面寸法が卓越した(その表面積が大きい)面状の吊荷(以下、便具上ここでは「面状体」という。)を吊上げる場合、玉掛け作業を行うことは極めて難しい。また、面状体に対して玉掛けを行ったとしても吊上げるときには不安定になりやすく、そもそも表面積が大きな面状体に対して通常の玉掛け作業を行うことは現実的でない。特にデッキプレートなどの面状体に有孔係止具を取り付けるのは、本来の用途に不要ないわば余分な材料(有孔係止具)を調達する必要があるうえ、有孔係止具の取り付けや取り外しといった作業を要し、作業時間とコストが増大化するといった問題がある。
そこで特許文献1では、デッキプレートを床施工階へ搬送するにあたって吊上用治具を備えた吊上げ装置を利用する技術について提案している。
特開2018-044372号公報
特許文献1に開示される技術は、新たに有孔係止具を取り付けることがなく、比較的その表面積が大きいデッキプレート(床版ユニット)を吊上げることができるという点で好適である。しかしながら当該技術は、端板材による「吊上用治具」と主に吊枠材からなる「トラバーサー」の2層構造で構成される「吊上用治具」を用意する必要があり、その製作やメンテナンスにコストがかかるうえ、床版ユニットに吊上用治具を掛ける玉掛け作業に複雑な手間がかかるという問題がある。さらに特許文献1の技術では、上端筋と下端筋とこれらの間に設けられるラチス筋からなる「鉄筋トラス」を備えたデッキプレートに対してのみ利用することができ、すなわち汎用性が低いという問題もあわせて指摘することができる。
本願発明の課題は、従来技術が抱える問題を解消することであり、すなわち新たに有孔係止具を取り付けることがなく、しかも従来技術に比して容易に吊荷を把持することができる吊治具と吊治具セット、昇降装置、さらにこの昇降装置を用いた昇降方法を提供することである。
本願発明は、左側把持アームと右側把持アームを含むリンク機構を利用し、この左側把持アームと右側把持アームからなる挟角を小さくすることによって吊荷の一部に吊治具を係止する、という点に着目して開発されたものであり、従来にはない発想に基づいて行われた発明である。
本願発明の吊治具は、把持体と、補助体、上部連結体を備えたものである。このうち左側把持アームの右端と右側把持アームの左端はヒンジ結合される。また左側把持アームの左端と左側補助アームの一端がヒンジ結合されるとともに右側把持アームの右端と右側補助アームの一端がヒンジ結合され、左側補助アームの他端が上部連結体にヒンジ結合されるとともに右側補助アームの他端が上部連結体にヒンジ結合される。なお把持体には、吊荷の一部が挿通可能な挿通空間が形成される。そして、上部連結体を上方にした状態で上部連結体が上昇すると、左側把持アームと右側把持アームからなる挟角が小さくなり、挿通空間に挿通された吊荷の一部に把持体の一部が係止される。
本願発明の吊治具は、左側把持アームに左側嵌合体が、右側把持アームに右側嵌合体がそれぞれ設けられたものとすることもできる。この左側嵌合体と右側嵌合体は、吊荷の一部に設けられた嵌合溝に嵌合可能である。
本願発明の吊治具は、左側把持アームが第1左側把持アームと第2左側把持アームを含んで構成され、右側把持アームが第1右側把持アームと第2右側把持アームを含んで構成されたものとすることもできる。この場合、第1左側把持アームと第2左側把持アームがヒンジ結合されるとともに第1右側把持アームと第2右側把持アームがヒンジ結合され、また第1左側把持アームの右端と第1右側把持アームの左端がヒンジ結合され、さらに第2左側把持アームの左端と左側補助アームの一端がヒンジ結合されるとともに第2右側把持アームの右端と右側補助アームの一端がヒンジ結合される。なお、左側嵌合体が第1左側把持アームと第2左側把持アームをヒンジ結合する左側ピンであり、右側嵌合体が第1右側把持アームと第2右側把持アームをヒンジ結合する右側ピンである。
本願発明の吊治具は、本願発明の吊治具と、嵌合溝が形成された頭部突出体と下部ストッパを有する係止体と、を備えたものである。上部連結体を上方にした状態で上部連結体が上昇すると、左側把持アームと右側把持アームからなる挟角が小さくなり、挿通空間に挿通された頭部突出体の嵌合溝に左側嵌合体と右側嵌合体が嵌合することによって係止体が吊治具に係止される。そして、吊荷に設けられた貫通孔に下部ストッパが下方となる向きで挿通された係止体が、吊治具に係止されるとともに下部ストッパが吊荷を下方から支持することによって、係止体を介して吊治具が吊荷を把持することができる。
本願発明の昇降装置は、面状体を吊上げかつ吊下ろす装置であり、本願発明の吊治具セットと、面状体の上方に配置される天井体、天井体の下方に配置され上下に移動可能な昇降体、天井体に固定され昇降体を昇降させる巻上げ手段を備えたものである。なお吊治具は、上部連結体を上方にした状態で昇降体に取り付けられ、複数の吊治具が、面状体を面的に覆うように配置される。また面状体には、吊治具に対向する位置に貫通孔が設けられる。そして、それぞれの貫通孔に下部ストッパが下方となる向きで挿通された係止体(頭部突出体)が吊治具に係止されるとともに、下部ストッパが面状体を下方から支持することによって、複数の吊治具で面的に把持された面状体は巻上げ手段によって昇降可能となる。
本願発明の昇降装置は、左側把持アームの長さと左側補助アームの長さ(あるいは、右側把持アームの長さと右側補助アームの長さ)によって定められるアーム長が吊治具ごとにそれぞれ異なるものとすることもできる。この場合、前記面状体を吊上げたときに中央から両端に向かって下り勾配となるように、昇降体の中央に近づくほどアーム長が短い吊治具が取り付けられ、昇降体の端部に近づくほどアーム長が長い吊治具が取り付けられる。
本願発明の昇降方法は、面状体を吊上げかつ吊下ろす装置であり、本願発明の昇降装置を用いて面状体を吊上げかつ吊下ろす方法であり、係止体突出工程と係止工程、吊上げ工程を備えた方法である。このうち係止体突出工程では、下部ストッパが下方となる向きで貫通孔に挿通された係止体の一部を面状体の上方に突出させ、係止工程では、面状体から突出し挿通空間に挿通された係止体の一部を吊治具に係止する。また吊上げ工程では、巻上げ手段によって昇降体を上昇させることで、複数の吊治具で面的に把持された面状体を吊上げる。なお係止工程では、巻上げ手段で昇降体を引き上げて左側把持アームと右側把持アームからなる挟角を小さくし、挿通空間に挿通された頭部突出体の嵌合溝に左側嵌合体と右側嵌合体が嵌合することによって係止体が吊治具に係止される。
本願発明の昇降方法は、吊下ろし工程をさらに備えた方法とすることもできる。この吊下ろし工程では、巻上げ手段によって昇降体を下降させることで、複数の吊治具で面的に把持された面状体を吊下ろす。なお吊下ろし工程では、面状体が地上に載置された後も昇降体を下降させることによって、左側把持アームと右側把持アームからなる挟角を大きくし、吊治具による係止体の係止が解除される。
本願発明の吊治具、吊治具セット、昇降装置、及び昇降方法には、次のような効果がある。
(1)有孔係止具の取り付け作業を要することなく、吊荷の玉掛けを行うことができる。
(2)多節リンク機構を利用した簡易な構造であることから、容易かつ低コストで本願発明の吊治具や吊治具セット、昇降装置を製作することができ、また本願発明の昇降装置を用いることによって、吊荷の昇降作業にかかる手間やコストも低減することができる。
(3)把持体で係止することができる凸状物、あるいは係止体を挿入することができる貫通孔が設けられたものであれば、橋梁のデッキプレートや競技場のフィールドなど比較的その表面積が大きい面状体も容易に吊上げることができる。
(a)下端が接地した状態の吊治具を示す側面図、(b)は吊上げた状態の吊治具を示す側面図。 (a)は把持体の一例を示す側面図、(b)は把持体の一例を示す平面図。 嵌合体を備えた吊治具を用いて板材を吊上げる状況を模式的に示す側面図。 (a)は2部材からなる左側把持アームと右側把持アームを有する把持体を示す側面図、(b)は2部材からなる左側把持アームと右側把持アームを有する把持体を示す平面図。 (a)は板材に設けられた貫通孔に挿通された係止体を示す断面図、(b)は吊治具に把持された係止体を示す断面図。 競技フィールドを示す平面図。 (a)は本願発明の昇降装置を模式的に示す側面図、(b)は競技フィールドに設けられた貫通孔の配置を示す平面図。 昇降体に取り付けられた吊治具を示す側面図。 (a)は係止体を押し下げることによって頭部突出体上の芝生と他の芝生を同じ高さにした状態を示す競技フィールドの部分断面図、(b)は吊治具で把持するために係止体を押し上げて競技フィールドから頭部突出体を突出させた状態を示す競技フィールドの部分断面図。 アーム長が異なる吊治具が取り付けられた昇降体を模式的に示す側面図。 本願発明の昇降方法のうち吊荷を吊上げるときの主な工程を示すフロー図。 本願発明の昇降方法のうち吊荷を吊上げるときの主な工程を示すステップ図。 本願発明の昇降方法のうち吊荷を吊下ろすときの主な工程を示すフロー図。 本願発明の昇降方法のうち吊荷を吊下ろすときの主な工程を示すステップ図。
本願発明の吊治具、吊治具セット、昇降装置、及び昇降方法の実施形態の一例を、図に基づいて説明する。
1.昇降装置
はじめに、本願発明の昇降装置について説明する。なお、本願発明の昇降装置は本願発明の吊治具セットを含むものであり、さらに本願発明の吊治具セットは本願発明の吊治具を含むものであることから、本願発明の昇降装置の説明の中で本願発明の吊治具と吊治具セットについても説明することとする。また本願発明の昇降方法は、本願発明の昇降装置を用いて吊荷を昇降させる方法であり、したがってまずは本願発明の昇降装置について説明し、その後に本願発明の昇降方法について説明することとする。
(吊治具)
図1は、本願発明の吊治具100を示す側面図であり、(a)は下端が接地した状態を示し、(b)は吊上げた状態を示している。この図に示すように本願発明の吊治具100は、把持体110と補助体120、上部連結体130を含んで構成されるものであり、さらに把持体110は左側把持アーム110Lと右側把持アーム110Rを含んで構成され、補助体120は左側補助アーム120Lと右側補助アーム120Rを含んで構成される。なお左側補助アーム120Lと右側補助アーム120Rは、鋼棒などを利用した棒状部材や、鋼板などを利用した板状部材とすることができる。また上部連結体130は、鋼板などを利用した板状部材や、鋼板などを組み合わせた函状部材とすることができる。
図1に示すように、左側把持アーム110Lの右端と、右側把持アーム110Rの左端はヒンジ結合される。また、左側把持アーム110Lの左端と左側補助アーム120Lの一端(図では下端)がヒンジ結合され、右側把持アーム110Rの右端と右側補助アーム120Rの一端(図では下端)がヒンジ結合される。さらに、左側補助アーム120Lの他端(図では上端)が上部連結体130にヒンジ結合され、右側補助アーム120Rの他端(図では上端)が上部連結体130にヒンジ結合される。
このように吊治具100は多節リンク機構とされることから、図1(a)に示すようにその下端(左側把持アーム110Lの右端と右側把持アーム110Rの左端)が接地した状態で上部連結体130を降下させると、左側把持アーム110Lと左側補助アーム120L、右側把持アーム110Rと右側補助アーム120Rがそれぞれ折り畳まれるとともに、左側把持アーム110Lと右側把持アーム110Rからなる挟角が大きくなっていく。一方、図1(b)に示すように上部連結体130を上昇させて吊治具100が宙吊りの状態になると、左側把持アーム110Lと左側補助アーム120L、右側把持アーム110Rと右側補助アーム120Rがそれぞれ伸びるとともに、左側把持アーム110Lと右側把持アーム110Rからなる挟角が小さくなり、左側把持アーム110Lと右側把持アーム110Rは接近していく。つまり、左側把持アーム110Lと右側把持アーム110Rを接近させる(図1(b)の状態)ことによって吊治具100の一部を吊荷の一部に係止させて吊荷を把持することができ、左側把持アーム110Lと右側把持アーム110Rからなる挟角を大きくする(図1(a)の状態)ことによって吊荷の把持を解放することができるわけである。
図2は、把持体110の一例を示す図であり、(a)は側方から見た側面図、(b)は上方から見た平面図である。この図に示す把持体110の左側把持アーム110Lと右側把持アーム110Rは、それぞれ略平行(平行含む)に配置される2枚の板状部材で構成されており、図2(b)に示すように一方の(図2(b)では上方の)左側把持アーム110L(板状部材)と右側把持アーム110R(板状部材)が中央ピン114によってヒンジ結合されるとともに、他方の(図2(b)では下方の)左側把持アーム110L(板状部材)と右側把持アーム110R(板状部材)が中央ピン114によってヒンジ結合されている。
また、左側把持アーム110Lの左側には左アームピン113Lが設けられ、右側把持アーム110Rの右側には右アームピン113Rが設けられる。そして、この左アームピン113Lを利用することで左側把持アーム110Lと左側補助アーム120Lがヒンジ結合され、右アームピン113Rを利用することで右側把持アーム110Rと右側補助アーム120Rがヒンジ結合される。
図2(b)に示すように把持体110のうち左側把持アーム110Lと右側把持アーム110Rとの結合付近には、吊荷の一部を通過させる挿通空間140が形成される。つまり、この挿通空間140に吊荷の一部を通過させた状態で、左側把持アーム110Lと右側把持アーム110Rを接近させる(図1(b))ことによって吊治具100の一部を吊荷の一部に係止させるわけである。
把持体110には、吊荷の一部に係止させるための嵌合体を設けることもできる。図2では、左側把持アーム110Lの中間位置に左側嵌合体150Lが固定され、右側把持アーム110Rの中間位置に右側嵌合体150Rが固定されている。これら左側嵌合体150Lと右側嵌合体150Rは、円柱や角柱といった柱状や筒状の部材とすることができ、さらに軸周りに回転可能なローラー構造とすることもできる。
図3は、嵌合体(右側嵌合体150Rと左側嵌合体150L)を備えた吊治具100を用いて、橋梁の鋼床版(デッキプレート)といった板材SLを吊上げる状況を模式的に示す側面図である。なお、この図に示す板材SLには上面に突起物が設けられており、その突起物の一部には嵌合溝が形成されている。この場合、突起物を挿通空間140に通過させた状態で左側把持アーム110Lと右側把持アーム110Rを接近させると、それぞれ左側嵌合体150Lと右側嵌合体150Rが突起物の嵌合溝に嵌合し、これにより把持体110は確実に板材SLを把持することができるわけである。
把持体110は、図4に示すように左側把持アーム110Lと右側把持アーム110Rが2部材(第1把持アームと第2把持アーム)によって形成されたものとすることもできる。この図に示す左側把持アーム110Lは、第1左側把持アーム111Lと第2左側把持アーム112Lによって形成されており、さらに第1左側把持アーム111Lと第2左側把持アーム112Lは、それぞれ略平行(平行含む)に配置される2枚の板状部材で構成されている。同様に、右側把持アーム110Rも、第1右側把持アーム111Rと第2右側把持アーム112Rによって形成されており、さらに第1右側把持アーム111Rと第2右側把持アーム112Rは、それぞれ略平行(平行含む)に配置される2枚の板状部材で構成されている。
図4に示す左側把持アーム110Lは、図2に示す把持体110と同様、一方の(図4(b)では上方の)第1左側把持アーム111L(板状部材)と第1右側把持アーム111R(板状部材)が中央ピン114によってヒンジ結合されるとともに、他方の(図4(b)では下方の)第1左側把持アーム111L(板状部材)と第1右側把持アーム111R(板状部材)が中央ピン114によってヒンジ結合される。また、第2左側把持アーム112Lの左側には左アームピン113Lが設けられ、第2右側把持アーム112Rの右側には右アームピン113Rが設けられ、さらに把持体110のうち第1左側把持アーム111Lと第1右側把持アーム111Rとの結合付近には挿通空間140が形成される。
また、図4に示す左側把持アーム110Lは、一方の(図4(b)では上方の)第1左側把持アーム111L(板状部材)と第2左側把持アーム112L(板状部材)が左側嵌合体150Lによってヒンジ結合されるとともに、他方の(図4(b)では下方の)第1左側把持アーム111L(板状部材)と第2左側把持アーム112L(板状部材)が左側嵌合体150Lによってヒンジ結合されている。同様に、右側把持アーム110Rは、一方の(図4(b)では上方の)第1右側把持アーム111R(板状部材)と第2右側把持アーム112R(板状部材)が右側嵌合体150Rによってヒンジ結合されるとともに、他方の(図4(b)では下方の)第1右側把持アーム111R(板状部材)と第2右側把持アーム112R(板状部材)が右側嵌合体150Rによってヒンジ結合されている。すなわち図4に示す左側嵌合体150Lと右側嵌合体150Rは、ヒンジ結合するピンとしての機能と、例えば吊荷の嵌合溝に嵌合させる係止機能とを併せ持つわけである。
(吊治具セット)
本願発明の吊治具セットは、既述したとおり本願発明の吊治具100を含むものであり、詳しくは吊治具100と係止体200とを含んで構成されるものである。図5は、本願発明の吊治具セットを用いて、橋梁の鋼床版といった板材SLを吊上げる状況を模式的に示す側面図であり、(a)は板材SLに設けられた貫通孔にTHに挿通された係止体200を示す断面図、(b)は吊治具100に把持された係止体200を示す断面図である。
図5に示すように係止体200は、頭部突出体210と下部ストッパ220、本体部230を備えており、棒状(あるいは筒状)の本体部230の一端(図では上端)に頭部突出体210が設けられ、他端(図では下端)に下部ストッパ220が設けられた構造である。また、頭部突出体210の一部には、吊治具100の嵌合体(左側嵌合体150Lや右側嵌合体150R)が嵌合する嵌合溝211が形成されている。以下、図5を参照しながら本願発明の吊治具セットを用いて板材SLを把持する手順について説明する。
図5(a)に示すように、係止体200は板材SLに設けられた貫通孔THに挿通される。このとき、頭部突出体210が板材SLよりも上方、下部ストッパ220が板材SLよりも下方となる姿勢で、係止体200は挿通される。なお係止体200は、板材SLから取外すことができないように貫通孔THに常時挿通された状態とすることもできるし、貫通孔THから取外し可能に挿通することもできる。例えば、下部ストッパ220は貫通孔THを通過できない形状、寸法とされるが、頭部突出体210は貫通孔THを通過し得る形状、寸法とすることによって、貫通孔THから取外し可能な構造とすることができる。あるいは、ネジなどを利用して頭部突出体210(あるいは下部ストッパ220)が本体部230と着脱自在に取り付けられる構成とすることによって、貫通孔THから取外し可能な構造とすることもできる。
係止体200が貫通孔THに挿通されると、頭部突出体210をやや上方に押し上げたうえで、ウインチやホイストといった巻上げ手段のワイヤーロープに連結された吊治具100を板材SL近くまで吊下ろす。このとき、係止体200の頭部突出体210が吊治具100の挿通空間140に挿通されるように吊治具100を吊下ろす。あるいは、吊治具100が板材SLに接地した状態で頭部突出体210を上方に押し上げ、頭部突出体210を挿通空間140に挿通してもよい。
頭部突出体210が吊挿通空間140に挿通されると、巻上げ手段でワイヤーロープを巻き上げながら上部連結体130を吊上げ、左側把持アーム110Lと右側把持アーム110Rを接近させるとともに、左側嵌合体150Lと右側嵌合体150Rを嵌合溝211に嵌合させる。これにより吊治具100は、係止体200を確実に把持することができる。さらに、巻上げ手段でワイヤーロープを巻き上げながら上部連結体130を吊上げていくと、貫通孔THを通過できない下部ストッパ220は板材SLの下面に当接し、これにより板材SLはその下面側から下部ストッパ220によって支持される。すなわち、吊治具100は係止体200を介して板材SLを把持することができ、したがって巻上げ手段によって板材SLを昇降させることができるわけである。
(昇降装置)
本願発明の昇降装置は、橋梁の鋼床版や競技場のフィールドなど、肉厚寸法に対して平面寸法が卓越した(その表面積が大きい)「面状体」を吊上げ、かつ吊下ろすことができる装置である。
ところで、スポーツ庁では官民連携によるスタジアムやアリーナの整備計画策定に対して財政支援を行っており、「稼げる」視点を重視したうえでスポーツ以外のイベントも常時開催できる多機能型・複合型の施設の整備を推し進めている。このような背景の下、競技場のフィールド(例えば、芝生のフィールド)とイベント用のコンクリート床からなる2層構造の競技場なども提案されているところである。例えば、サッカー等を実施するときは競技フィールドをグランドレベルに配置し、一方、コンサート等を開催するときはこの競技フィールドを大屋根高さまで吊上げてイベント用床を利用するわけである。このように競技フィールドを昇降させる技術は、「稼げる」施設の実現を可能にすることから、今後はさらに需要が高まることが予想される。そこで、ここでは図6に示すような競技フィールドFD(つまり、面状体)を昇降させる例で、本願発明の昇降装置を説明することとする。
本願発明の昇降装置300は、既述したとおり本願発明の吊治具セット(吊治具100と係止体200)を含んで構成され、さらに図7(a)に示すように天井体310と昇降体320、巻上げ手段(図示しない)を備えたものである。図7(a)は、本願発明の昇降装置300を模式的に示す側面図であり、図7(b)は、競技フィールドFD(面状体)に設けられた貫通孔THの配置を示す平面図である。このうち巻上げ手段は、巻胴(ドラム)と、この巻胴を回転させる動力、巻胴が巻き取る(あるいは巻き出す)ワイヤーロープWRを含むもので、専用品として製作したものでもよいし、市場に流通しているウインチやホイストなどを利用することもできる。
昇降装置300を構成する天井体310は、競技フィールドFDの上方に配置され、しかも平面視で競技フィールドFD全体を覆うように配置される。例えば、天井体310を面状(板状)の構造として競技フィールドFD全体を覆うこともできるし、梁状の天井体310を複数平行配置することで競技フィールドFD全体を覆うこともできる。天井体310を梁状の構造とする場合、図7(a)に示すように梁状の下弦材とアーチ状の上弦材からなる構造とすることもできるし、競技フィールドFDの面積(重量)によっては下弦材のみからなる構造とすることもできる。さらに、下弦材は通常のトラス構造など種々の構造とすることができ、下弦材を吊るワイヤーは鉛直平行配置に限らず交差型(×型)など様々な配置を採用することができる。
昇降体320は、断面寸法よりも軸寸法が卓越した長尺軸部材であり、2本の溝形鋼を組み合わせた構成とすることもできるし、H型鋼や山形鋼、鋼管など他の長尺材料を利用した構成とすることもできる。天井体310が上下に移動できないように固定されているのに対して、昇降体320は巻上げ手段の操作に伴って上下に移動する。例えば、巻上げ手段を天井体310に設置するとともに垂下するワイヤーロープWRの先端(下端)に昇降体320を取り付け、巻上げ手段でワイヤーロープWRを巻き取ることによって昇降体320を吊上げ、ワイヤーロープWRを巻き出すことによって昇降体320を吊下ろすことができる。
昇降体320の下方には、本願発明の吊治具100が取り付けられる。図8は、昇降体320に取り付けられた吊治具100を示す側面図である。この図に示す昇降体320は、梁材本体321と吊材322によって形成されており、略鉛直(鉛直含む)となる向きとされた吊材322が梁材本体321の下面に固定されている。この梁材本体321は、上記したとおり溝形鋼やH型鋼などを利用して形成することができ、一方の吊材322は鋼棒(例えば鉄筋)などを利用して形成することができる。そして吊材322の下端には、図8に示すように上部連結体130が上方となる姿勢で吊治具100が取り付けられる。
図7(b)に示すように競技フィールドFDには、複数の貫通孔THが設けられる。例えばこの図では、横方向を1列として見たとき、1列に9個の貫通孔THが6列配置されており、すなわち54(9×6)個の貫通孔THが設けられている。そして吊治具100も、競技フィールドFD全体を面的に覆うように、具体的には貫通孔THに相対する(対向する)位置に配置される。例えば図7のケースでは、競技フィールドFDの貫通孔THに合わせて6列の昇降体320を配置するとともに、それぞれの昇降体320に9箇ずつ吊治具100を取り付けるわけである。
図9に示すようにそれぞれの貫通孔THには、頭部突出体210が上方であって下部ストッパ220が下方となるように係止体200が挿通されている。なお、この図に示す貫通孔THには孔壁を保護するケーシングCSが設けられるとともに、係止体200にはケーシングCSよりも径が小さい内挿管240が設けられており、すなわち内挿管240がケーシングCS内を上下にスライドする構造とされている。さらにこの内挿管240は、テレスコ(登録商標)ピック機構とすることもできる。
また、この図に示す頭部突出体210の上部には芝生が載置されている。これにより競技を行うときは、図9(a)に示すように係止体200を押し下げて貫通孔TH内に収容することによって、頭部突出体210上の芝生と他の芝生を同じ高さとすることができるわけである。一方、競技フィールドFDを吊上げるとき、つまり吊治具100によって係止体200を把持するときは、図9(b)に示すように係止体200を押し上げて競技フィールドFDから頭部突出体210を突出させ、左側把持アーム110Lと右側把持アーム110Rを接近させるとともに、左側嵌合体150Lと右側嵌合体150Rを嵌合溝211に嵌合させることができる。
ところで、通常のサッカー場はその幅が100m近くあり、つまり相当の重量を有していることから、競技フィールドFDを吊上げたとき昇降体320(梁材本体321)には「たわみ」が生ずる。そして昇降体320(梁材本体321)のたわみ量は、その中央に近づくほど大きくなり、逆に端部に近づくほど小さくなる。
一方、競技フィールドFDを吊上げたときの吊治具100は、図8に示すように左側把持アーム110Lと右側把持アーム110Rが最も接近し、左側把持アーム110Lと右側把持アーム110Rからなる挟角が最も小さくなり、すなわち吊治具100の上下方向の寸法は最も長くなる。なお図8に示すように、左側把持アーム110Lの長さと左側補助アーム120Lの長さ(あるいは、右側把持アーム110Rの長さと右側補助アーム120Rの長さ)に基づいて定められる長さのことを、便宜上ここでは「アーム長」ということとする。
ここで、コンサート等を開催するなど競技フィールドFDを大屋根高さまで吊上げたとき、自重によるたわみが競技フィールドFDに生じていると、競技フィールドFDは側面視で下に凸の形状となり、すなわち雨水等の水が中央に溜まってしまう。競技フィールドFDに水が溜まると、水に浸された芝生は根腐れするおそれもあり、しかも溜まった水の分だけ吊り荷の重量が大きくなるため装置等も無用に大型化することとなる。そこで図10に示すように、吊材322の長さは同じとするが、吊治具100に関しては梁材本体321の中央に近づくほどアーム長が短いものを取り付け、梁材本体321の端部に近づくほどアーム長が長いものを取り付けるとよい。これにより、競技フィールドFDは側面視で上に凸の形状となり、すなわち競技フィールドFDは中央から両端に向かって下り勾配となる形状とされ、その結果、雨水等が競技フィールドFDの外部に排出されるわけである。そのため、吊上げたときの競技フィールドFDの形状(上に突の形状)を計画したうえで、その形状を形成するようにそれぞれ吊治具100のアーム長を設定するとよい。このとき、少なくとも雨水等が競技フィールドFDの外部に排出されるように競技フィールドFDの形状は計画される。
2.昇降方法
次に、本願発明の昇降方法ついて図を参照しながら説明する。なお、本願発明の昇降方法は、ここまで説明した昇降装置300を用いて吊荷を昇降させる方法であり、したがって昇降装置300で説明した内容と重複する説明は避け、本願発明の昇降方法に特有の内容のみ説明することとする。すなわち、ここに記載されていない内容は、「1.昇降装置」で説明したものと同様である。
(吊上げ)
図11は本願発明の昇降方法のうち吊荷を吊上げるときの主な工程を示すフロー図であり、図12はそのステップ図である。まず、図12(a)に示すように、巻上げ手段でワイヤーロープWRを巻き出すことによって競技フィールドFD付近まで吊治具100を吊下ろすなど、吊上げ作業のための準備を行う(図11のStep101)。
次に、図12(b)に示すように、吊治具100の下端を競技フィールドFDに接地した状態とし、さらに吊治具100を吊下ろすことによって左側把持アーム110Lと右側把持アーム110Rからなる挟角を広げていく。そして、図12(c)に示すように、左側把持アーム110Lと右側把持アーム110Rを競技フィールドFD上に載置し、左側把持アーム110Lと右側把持アーム110Rからなる挟角を略180°とする。
左側把持アーム110Lと右側把持アーム110Rが競技フィールドFD上に載置されると、図12(d)に示すように、競技フィールドFDの貫通孔THに挿通された係止体200を上方に押し上げ、挿通空間140に頭部突出体210を挿通する(図11のStep102)。
頭部突出体210が挿通空間140に挿通されると、図12(e)に示すように、巻上げ手段でワイヤーロープを巻き上げながら上部連結体130を吊上げ、左側把持アーム110Lと右側把持アーム110Rを接近させるとともに、左側嵌合体150Lと右側嵌合体150Rを嵌合溝211に嵌合させる(図11のStep103)。これにより係止体200は、吊治具100によって確実に把持される。さらに、図12(f)に示すように、巻上げ手段でワイヤーロープを巻き上げながら上部連結体130を吊上げていくと、板材SLはその下面側から下部ストッパ220によって支持され、すなわち吊治具100が係止体200を介して板材SLを把持しつつ巻上げ手段によって板材SLを吊上げていく(図11のStep104)。
(吊下ろし)
図13は本願発明の昇降方法のうち吊荷を吊下ろすときの主な工程を示すフロー図であり、図14はそのステップ図である。まず、図14(a)に示すように、吊治具100が係止体200を介して板材SLを把持したまま、巻上げ手段でワイヤーロープWRを巻き出すことによって競技フィールドFDを吊下ろしていく(図13のStep201)。そして、所定位置(例えば、グランドレベル)に競技フィールドFDを載置する(図13のStep202)。
競技フィールドFDが所定位置に載置されると、図14(b)に示すように、吊治具100の下端を競技フィールドFDに接地した状態とし、さらに吊治具100を吊下ろすことによって左側把持アーム110Lと右側把持アーム110Rからなる挟角を広げていく。そして、図14(c)に示すように、左側把持アーム110Lと右側把持アーム110Rを競技フィールドFD上に載置し、左側把持アーム110Lと右側把持アーム110Rからなる挟角を略180°とすることによって、吊治具100による係止体200の把持を解除する(図13のStep203)。
吊治具100による係止体200の把持が解除されると、図14(d)に示すように、頭部突出体210を下方に押し下げ、貫通孔TH内に係止体200を収容するとともに、頭部突出体210上の芝生と他の芝生の高さを揃える(図13のStep204)。最後に、巻上げ手段でワイヤーロープWRを巻き取ることによって吊治具100を吊上げて、競技フィールドFDの上方空間を開放する。
本願発明の吊治具、吊治具セット、昇降装置、及び昇降方法は、様々な吊り荷に対して利用でき、橋梁のデッキプレートや競技場のフィールドなど比較的その表面積が大きい面状の吊荷に特に有効に利用することができる。
100 本願発明の吊治具
110 (吊治具の)把持体
110L (把持体の)左側把持アーム
111L (左側把持アームの)第1左側把持アーム
112L (左側把持アームの)第2左側把持アーム
110R (把持体の)右側把持アーム
111R (右側把持アームの)第1右側把持アーム
112R (右側把持アームの)第2右側把持アーム
113L (把持体の)左アームピン
113R (把持体の)右アームピン
114 (把持体の)中央ピン
120 (吊治具の)補助体
120L (補助体の)左側補助アーム
120R (補助体の)右側補助アーム
130 (吊治具の)上部連結体
140 (吊治具の)挿通空間
150L (吊治具の)左側嵌合体
150R (吊治具の)右側嵌合体
200 (本願発明の吊治具セットの)係止体
210 (係止体の)頭部突出体
211 (頭部突出体の)嵌合溝
220 (係止体の)下部ストッパ
230 (係止体の)本体部
240 (係止体の)内挿管
300 本願発明の昇降装置
310 (昇降装置の)天井体
320 (昇降装置の)昇降体
321 (昇降体の)梁材本体
322 (昇降体の)吊材
CS ケーシング
FD 競技フィールド
SL 板材
TH 貫通孔
WR ワイヤーロープ

Claims (8)

  1. 左側把持アームと右側把持アームを含んで構成される把持体と、
    左側補助アームと右側補助アームを含んで構成される補助体と、
    上部連結体と、を備え、
    前記左側把持アームの右端と前記右側把持アームの左端がヒンジ結合され、
    前記左側把持アームの左端と前記左側補助アームの一端がヒンジ結合されるとともに、前記右側把持アームの右端と前記右側補助アームの一端がヒンジ結合され、
    前記左側補助アームの他端が前記上部連結体にヒンジ結合されるとともに、前記右側補助アームの他端が前記上部連結体にヒンジ結合され、
    前記把持体には、吊荷の一部が挿通可能な挿通空間が形成され、
    前記上部連結体を上方にした状態で該上部連結体が上昇すると、前記左側把持アームと前記右側把持アームからなる挟角が小さくなり、前記挿通空間に挿通された前記吊荷の一部に前記把持体の一部が係止される、
    ことを特徴とする吊治具。
  2. 前記左側把持アームに左側嵌合体が設けられるとともに、前記右側把持アームに右側嵌合体が設けられ
    前記左側嵌合体と前記右側嵌合体は、前記吊荷の一部に設けられた嵌合溝に嵌合可能である、
    ことを特徴とする請求項1記載の吊治具。
  3. 前記左側把持アームが、ヒンジ結合される第1左側把持アームと第2左側把持アームを含んで構成され、
    前記右側把持アームが、ヒンジ結合される第1右側把持アームと第2右側把持アームを含んで構成され、
    前記第1左側把持アームの右端と前記第1右側把持アームの左端がヒンジ結合され、
    前記第2左側把持アームの左端と前記左側補助アームの一端がヒンジ結合されるとともに、前記第2右側把持アームの右端と前記右側補助アームの一端がヒンジ結合され、
    前記左側嵌合体が、前記第1左側把持アームと前記第2左側把持アームをヒンジ結合する左側ピンであり、
    前記右側嵌合体が、前記第1右側把持アームと前記第2右側把持アームをヒンジ結合する右側ピンである、
    ことを特徴とする請求項2記載の吊治具。
  4. 左側把持アームと右側把持アームを含んで構成される把持体と、左側補助アームと右側補助アームを含んで構成される補助体と、上部連結体と、を有する吊治具と、
    嵌合溝が形成された頭部突出体と、下部ストッパと、を有する係止体と、を備え、
    前記左側把持アームの右端と前記右側把持アームの左端がヒンジ結合され、
    前記左側把持アームの左端と前記左側補助アームの一端がヒンジ結合されるとともに、前記右側把持アームの右端と前記右側補助アームの一端がヒンジ結合され、
    前記左側補助アームの他端が前記上部連結体にヒンジ結合されるとともに、前記右側補助アームの他端が前記上部連結体にヒンジ結合され、
    前記把持体には、前記頭部突出体が挿通可能な挿通空間が形成され、
    前記左側把持アームには前記嵌合溝に嵌合可能な左側嵌合体が設けられるとともに、前記右側把持アームには該嵌合溝に嵌合可能な右側嵌合体が設けられ、
    前記上部連結体を上方にした状態で該上部連結体が上昇すると、前記左側把持アームと前記右側把持アームからなる挟角が小さくなり、前記挿通空間に挿通された前記頭部突出体の前記嵌合溝に前記左側嵌合体と前記右側嵌合体が嵌合することによって、前記係止体が前記吊治具に係止され、
    吊荷に設けられた貫通孔に前記下部ストッパが下方となる向きで挿通された前記係止体が前記吊治具に係止されるとともに、該下部ストッパが該吊荷を下方から支持することによって、該係止体を介して該吊治具が該吊荷を把持することができる、
    ことを特徴とする吊治具セット。
  5. 肉厚寸法に対して平面寸法が卓越した面状体を、吊上げかつ吊下ろす昇降装置において、
    請求項4記載の吊治具セットと、
    前記面状体の上方に配置される天井体と、
    前記天井体の下方に配置され、上下に移動可能な昇降体と、
    前記天井体に固定され、前記昇降体を昇降させる巻上げ手段と、を備え、
    前記吊治具は、前記上部連結体を上方にした状態で前記昇降体に取り付けられるとともに、複数の該吊治具が前記面状体を面的に覆うように配置され、
    前記面状体には、前記吊治具に対向する位置に貫通孔が設けられ、
    それぞれの前記貫通孔に前記下部ストッパが下方となる向きで挿通された前記係止体が前記吊治具に係止されるとともに、該下部ストッパが前記面状体を下方から支持することによって、複数の該吊治具で面的に把持された該面状体は前記巻上げ手段によって昇降可能となる、
    ことを特徴とする昇降装置。
  6. 前記左側把持アームの長さと前記左側補助アームの長さ、又は前記右側把持アームの長さと前記右側補助アームの長さによって定められるアーム長が、前記吊治具ごとにそれぞれ異なり、
    前記面状体を吊上げたときに中央から両端に向かって下り勾配となるように、前記昇降体の中央に近づくほど前記アーム長が短い前記吊治具が取り付けられ、該昇降体の端部に近づくほど該アーム長が長い該吊治具が取り付けられた、
    ことを特徴とする請求項5記載の昇降装置。
  7. 肉厚寸法に対して平面寸法が卓越した面状体を、請求項5又は請求項6記載の昇降装置を用いて吊上げかつ吊下ろす方法において、
    前記下部ストッパが下方となる向きで前記貫通孔に挿通された前記係止体の一部を、前記面状体の上方に突出させる係止体突出工程と、
    前記面状体から突出し前記挿通空間に挿通された前記係止体の一部を、前記吊治具に係止する係止工程と、
    前記巻上げ手段によって前記昇降体を上昇させることで、複数の前記吊治具で面的に把持された前記面状体を吊上げる吊上げ工程と、備え、
    前記係止工程では、前記巻上げ手段で前記昇降体を引き上げて前記左側把持アームと前記右側把持アームからなる挟角を小さくし、前記挿通空間に挿通された前記頭部突出体の前記嵌合溝に前記左側嵌合体と前記右側嵌合体が嵌合することによって、前記係止体が前記吊治具に係止される、
    ことを特徴とする昇降方法。
  8. 前記巻上げ手段によって前記昇降体を下降させることで、複数の前記吊治具で面的に把持された前記面状体を吊下ろす吊下ろし工程を、さらに備え、
    前記吊下ろし工程では、前記面状体が地上に載置された後も前記昇降体を下降させることによって、前記左側把持アームと前記右側把持アームからなる挟角を大きくし、前記吊治具による前記係止体の係止が解除される、
    ことを特徴とする請求項7記載の昇降方法。
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